柔沢ジュウ「雨か」 堕花雨「お呼びですか?」
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95: ◆yyODYISLaQDh[sage]
2015/05/11(月) 11:33:15.50 ID:AekEfTjZO

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誰が言い出したのか知らないが、溜息をつくと幸せが逃げていくらしい。
しかし、柔沢ジュウは今の状況に溜息をつかずにはいられなかった。
場所は自宅のダイニング。
テーブルには湯呑みが2つ用意されており、一つは当然ジュウの物。
もう一つは、堕花光の物だ。
光は湯呑みに視線を落とし、くるくると回して弄んでいる。
その唇は拗ねるように少し尖っており、年齢相応の子供らしさを感じる。
その様子は微笑ましくもあるが、今のジュウにとっては面倒な相手でしかない。
ジュウは再度溜息をつくと、面倒臭そうに口を開く。

「で? なんで俺がお前とデートしなきゃならないんだ」

「で、デートじゃない! デートのフリ!」

間違えないでよ!、とジュウに向かって怒鳴る光だが、ジュウにとっては同じことだ。
なぜ、こんな面倒なことを光が言い出したのかといえば、そもそもの発端は光が同級生に告白されたことにあるらしい。
それに対し、光は丁寧に断ったのだが、相手はそう簡単に折れてはくれなかった。
何度も告白を繰り返されて参ってしまった光は、安易な発想から、彼氏がいると言ってしまった。
しかし、相手もそんなことで折れるぐらいならこんなことにはなっていない。
それを証明するように要求された光は、渋々、ジュウに助けを求めることにしたのだという。











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