44: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2014/11/28(金) 01:34:04.16 ID:TLlppmv/O
「「「…………」」」
その時、確かに時は止まっていた。
自室で土下座する男性に、椅子の上で見下ろしながらその頭を足蹴にする眼鏡の女性。
この構図を見て、瞬時に状況を理解できる人間はまずいないだろう。
三者三様にフリーズした、ある種の三つ巴のような状態から、一番早くに動いたのは土下座をしていた男、真九郎だった。
「むむ、む、むむ紫!? な、なんでこんなところに!?」
「あ、あ? あぁ……遊びに、来た……のだ、が……?」
真九郎の問いに、つっかえつつも答える紫。
その視線は未だに定まってはいないないが、真九郎と銀子の間を行ったり来たりしている。
「さ、さっきのは違うんだ紫。 えっと、えーっと……ぎ、銀子! 銀子もなんとか説明を……!」
テンパり過ぎて普段からも働かない頭が更に働かない真九郎は、幼馴染に助けを求めて振り返る。
「もう……おしまいだわ……」
「銀子ーーー!!」
そこには、変な場面を見られたせいで真っ白になって膝を抱える、幼馴染の姿しかなかった。
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