41: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2014/11/28(金) 01:31:49.22 ID:TLlppmv/O
質問を重ねる。
「夕乃さんが急に稽古をつけるとか言い出して……」
「なるほど。……で?」
「……『で?』とは……?」
こんなやり取りを、既に10回近く重ねている。
銀子は天井を仰ぐと、再度、ふーっ、と、大きく溜息を吐く。
人差し指の爪がコツ、コツ、と机に打ち付けられて、苛立たし気に音を鳴らす。
どうやら、我慢の限界らしい。
いや、既に限界など超えているのかもしない。
視線を真九郎に戻した銀子の眼光は、それほどに冷たく、鋭いものだった。
「私から言わせるのは酷だと思って、あんたが自主的に言い出すのを待っていたわけだけど、そんなに聞いて欲しいなら、そうするわ」
「…………」
勿論、真九郎もそんなことはわかっていた。
507Res/213.24 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20