柔沢ジュウ「雨か」 堕花雨「お呼びですか?」
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381: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/04/20(木) 17:53:03.75 ID:v4+DVNQXO
円は自他ともに認める男嫌いであり、円曰く、ブロッコリーと同列らしいからだ。

「それで、なんの用だ?」

その疑問を、ジュウは最後まで言い切ることができなかった。
ジュウは全力で上体を反らし、その上を鞭のように撓る脚が一瞬で通り過ぎた。
いきなり何を、という言葉を投げかける間もなく次々と飛んでくる脚と拳。
先日の伊吹との対峙が幸いしてか、ジュウには辛うじて円の攻撃が見えていた。
脚技に合わせて大きく距離をとり、息を整える。

「――伊吹! どういうことだ!」

おそらく円に何を問いかけても言葉が返ってくることはないだろう。
しかし、この場に立ち会っている伊吹なら何か知っているはず。
円と対話ができない以上、伊吹から答えを引き出すしかない。

「お、俺も何がなんだか……!」

などというジュウの小賢しい考えは、即座に打ち砕かれた。
同時に激しい衝撃。
円の回し蹴りが、ジュウの腰に鋭くめり込む。
ジュウは歯を食いしばり、体勢が崩れないように脚に力を籠める。
ガードし、捌き、避ける。
しかし、反撃の隙が見えない。
円の動きは伊吹のそれと違って完全な空手の型ではなく、独特の足運びをする。
離れたかと思えばすぐ近くから拳が、近づいたかと思えばテンポを外して蹴りが飛んでくる。



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