千奈美「ようせいさんとおねえさん」
1- 20
583: ◆S0mvz1PntgQY[saga]
2016/09/20(火) 04:33:30.78 ID:hFhRzfxk0
――――

「こずえちゃん、ノッてるにゃあ……!」


モニターを見つめるみくの、感心と驚嘆と、わずかな焦燥を孕んだ声。


「羨望……いえ、対抗心?」

「もっちろん! 頑張るからね!! うう、緊張してきたぁ……!」


言葉ほどは緊張した様子もなく、ストレッチにも余念がない。良い傾向だわ。


「適度なストレスは、パフォーマンスを向上させる。推奨するわ。アーニャ。ペアでストレッチを」

「タカミネさん… よろしく、お願いします」

「名前でいいわ。貴女たち二人とは、長く組むつもりだから。対等でありたい。それと、ストレッチの前に」


自分でも、気難しい雰囲気のある外見だとは自覚している。そしてその第一印象に連なる性質は(全てではないが)事実だ。

だが、年下の少女二人に、ゲストというプレッシャーを負わせる私が、歩み寄らないわけにはいかない。


「それほど多くの交流もなかった貴女たちに、ユニットの結成を依頼しておいて、事前練習もライブ告知の仕事も少なくて」


深く、深く頭を下げる。


「……集合する機会を、相互理解の時間を、潤沢に用意できなかったこと。本当に……償いの言葉もないわ」


私が忙殺されていたこと。二人の学校のこと、アーニャの事務所のこと。そんな建前は関係ない。成すべきことを怠った、それは私の責任だ。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
659Res/367.25 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice