男「……いよいよメラが使える様になるとか末期だな俺は」
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名無しNIPPER
[saga]
2016/10/14(金) 20:35:46.82 ID:j0xM/BZRo
ギュッ……
────────── ォォオンッッ!!
横殴りの暴風が迫るのが分かった時、俺は体勢を立て直す。
そちらへ視線を向ける事は諦めて祈るように再び宙へ身を躍らせた。
< ゴォッッ!!
男「ッ……!! 全力で避けても、飛ばされっ……っ!」ブワァッ
周囲に倒されていた樹木と土砂が巻き上がり、それらに弾かれるように俺も吹き飛ばされてしまう。
だがこれで、確認したい事は確認出来た。
当たり前だと言われればそれまで。
しかし『無駄撃ち』が避けられるならば、この状況から逃走する事が容易になるのだから。
< ガツッ……!
ドサッ! ゴロゴロッ……ズサァッ…!
男「嘗めるなよ、ボストロールゥッ!!」バッ!
奴から受ける攻撃を悉く俺が回避できたのは、速さとは別に『大きいからこその出方』を予測出来たからに他ならない。
単純に考えれば見えてくる。
俺がこの八魔将から逃げ切るのに必要なのは ”” 視界から逃れる事 ”” が先決なのだ。
蹴るべき小石が視界から消えれば蹴るのを断念するように。
虫を踏み潰そうとして予期せぬ目潰しに会って見失うかのように。
男「『メラミ』ィィッ!!」
俺と巨人の八魔将の間に、十数メートルに伸びる業火の柱が立ち上る ────── !!
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