男「……いよいよメラが使える様になるとか末期だな俺は」
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767:名無しNIPPER[saga]
2016/08/28(日) 18:38:35.91 ID:4IAMM1UTo

エビルマージ「……ほう、確かに此処へ汚いネズミが入らぬよう配置していた『私』が敗れたのは知っていたが」

────────── ヒュンッ
         パシッ!!

エビルマージ「毒の塗り方も知らぬようなこちら側の人間に突破を許すとはな、『私』も少々驕りが過ぎていたかな?」


エビルマージは多くのモンスター達が光の柱へ入っていく中、木々の隙間から飛来した小刀を振り返りもせず、素手で掴み取る。

そして間髪入れずに小刀を放り投げると、上下から氷塊が生み出されて粉々にそれを砕いてしまう。

緑衣の中から視線を背後の森林に向け、その先の木陰にいた人間の女を見た。

長い黒髪は乱れ、前に垂れて表情は見えないが、女の全身から伝わる気配は認識出来ていた。

そこにあるのは殺意。


エビルマージ「仲間も無しによくもここへ姿を現せたものだ」

エビルマージ「それでどうするのだ? ナイフを投擲して終わりか?」


    パキパキパキッ……!!


エビルマージ「儀式を続けろ、あの人間は私が『観客』に仕上げてやる」


周囲のモンスター達がエビルマージの様子に一瞬気をとられるも、その言葉で光に包まれては消えていく。

その光景に、左右に氷塊を生み出したエビルマージを主任は睨み付けた。


主任「…………」ザッ…ザッ…

主任「『ピオリム』、『スカラ』」キィンッ

全身を光の膜で包み主任はついに森林を抜けてエビルマージに向かっていく。


その手にはベルトから引き抜いた新たなナイフが握られていた。





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