男「……いよいよメラが使える様になるとか末期だな俺は」
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名無しNIPPER
[saga]
2016/05/19(木) 18:52:00.43 ID:aw0yPgO8o
ギュルルルッ!!
深紅の両手剣が激しく回転しながら、突き刺さっていたビルの壁面から離れる。
ブラッドソードはそのままの勢いで不意打ちに怯んでいたエビルマージに向かい、一直線に飛び出していく……!
エビルマージ「チィ……! 魔剣の類を持ち合わせていたか!」キィンッ
背後から高速で回転し向かって来るブラッドソードに気付いたエビルマージが、右手に魔力を集中させて迎え撃つ。
────────── ヒュィンッッ!
ブラッドソード「お生憎様、魔剣は魔剣でも『魔物剣』なのよねぇ!」
エビルマージ「ッ、貴様……『ブラッドソード』か」
魔力を集中させて撃った光弾を難なく回避し、ブラッドソードはエビルマージと交差する。
吹き飛ばされた左腕は傷口が既に凍らされ止血されていた。
ブラッドソード(一瞬よ、一瞬だけコイツを足止め出来れば……!)
ブラッドソード「行くわよ!!」
───────── ギュオオ ッ!!
風を切り裂くかの如く、縦横無尽に剣閃を走らせ乱舞を繰り出す。
ブラッドソードは、彼女は軌道を読ませる事を許さない。
魔剣の姿をした魔物である以上、その弱点は剣筋を読まれてしまう事にあるからだ。
今、エビルマージに対して繰り出された乱舞は正しく彼女の全力の攻撃だった。
その一瞬で行使された凄まじい剣舞は、仮に相手がトロル系の巨人だったとしても打ち倒しただろう。
パキパキパキッ……ガガガッッ!! ─────────
エビルマージ「『ヒャド』、『ヒャダルコ』、『ヒャド』」
< ビキビキッ! ギシィッ・・・!!
それを。
上位の呪文すら使わずに、緑衣の魔導師は止めた。
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