男「……いよいよメラが使える様になるとか末期だな俺は」
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732:名無しNIPPER[saga]
2016/05/19(木) 00:03:44.38 ID:aw0yPgO8o

一瞬の間を空けて鳴り続ける轟音。

殺到してくる氷柱が店員の居た位置を正確に、逃げ場の無いように、アスファルトを貫き土砂を巻き上げている。

しかし巻き上がったのは礫と雨に濡れた土砂のみ。


エビルマージ「……!!」


緑衣の魔導師は見た。

レベルの高い、優れた戦士や盗賊の類である者達でさえ成し得ない身軽さと瞬発力。

それを爆発させ、女騎士らしき姿の店員が飛来した氷柱を次々とかわしながら虚空へと身を躍らせた……その一部始終を。


幾度か身を捻り回転しながら店員は数十メートル離れた一軒家の屋根に降り立った。


    ガシャッ!


店員「……ふぅ」

店員「避けるのが精一杯とは言え、『負ける相手』ではなさそうですね」

ブラッドソード「油断は禁物よセイバー」

店員「分かってますよ」


土砂で微かに汚れた頬を籠手で拭いながら、店員はブラッドソードを構える。

そして、まるで唱える様に彼女は呟いた。


店員「……あれが主任さんの怨敵ですし、ね」





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