男「……いよいよメラが使える様になるとか末期だな俺は」
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730:名無しNIPPER[saga]
2016/05/18(水) 23:59:10.90 ID:74YvOmpBo

男「何言ってるんだよ……主任こそ落ち着けよ! アンタ一人なんて……」

主任「一人でも、誰かが行かなくちゃいけないんです」

主任「止められるかもしれないのに、ただ隠れて震えてるのはもう……嫌ッ!」

男「主任!!」


────────── シュタンッ・・・!

俺が止める間も無く、主任は跳躍し森林公園の中へと姿を消してしまう。


恐らく『ピオリム』を唱えたのだろう、たった一度の跳躍で凄まじい速度を出して行ったのだ。

対する俺は…………

俺は?


男「……どうしろっていうんだよ」


主任の様子は普通じゃない。

先程までの冷静さが消えていた。

魔力切れか、或いはそれほどの琴線に触れたのか。

いずれにせよ放っておけば彼女は間違いなく殺される。


最初の威勢は何処へ消えたのか、自分でも呆れ返る。

俺はあの空へ伸びる巨大な光の下へ向かうことを何より恐れていた。

怖いのだ。

恐ろしいのだ。


男「畜生…………」


彼女の速さなら直ぐにあそこへ辿り着くだろう。

残された時間は無いのは分かっている、分かっているんだ。


…………それでも、俺は暫くの間何も出来ずにその場に立ち尽くし迷っていた。





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