忍「隠し事、しちゃってましたね……」 アリス「……シノ」
1- 20
611: ◆jOsNS7W.Ovhu[saga]
2015/07/17(金) 23:00:03.18 ID:KOkyHw5G0
――私の目の前が、金色に染まりました。


 彼女は頭を枕に載せ、その長い金髪が私のベッドの上を支配していました。
 さっきまでの悪戯っぽい表情は、なりを潜め、今では戸惑っているような恥ずかしがっているような
 そんな風でした。


「……シノ」


 果たして、彼女が口を開きます。
 その声も、さっきまでの明るい調子から、か細く恥ずかしそうなものに変わっていました。
 私は、彼女の顔の両脇に手を当てながら、ジッと見つめていました。


「――ヤッパリ、シノも男の子、デス?」


 その言葉に、ハッとしてしまいます。
 顔を真っ赤に染め上げながら、彼女――カレンは、私からついと視線を逸らしました。
 私の目と鼻の先には、カレンの整った顔があって。
 ……いけません。


(こんな体勢のまま理性が壊れては……!)


 きっと、私の顔もカレンと同じようなものだったと思います。
 今更ながら、私も顔の熱さを自覚してしまいました。


 ――そもそも、どうしてこうなったのでしょうか。
 色々とあったような気はするのですが……いえ。そのことは、今思い出しても仕方ないのかもしれません。
 とにかく、この体勢はマズいというのは、さすがの私にだって分かりました。
 まだ、「そういうこと」を意識していなかった頃の私でさえ、アリスと今みたいな体勢になったことは記憶にないですし……。


 有り体に言えば、私は……カレンを押し倒している、ことになるのでしょう。
 カレンの息遣いが本当によく分かる距離にまで、私と彼女の顔は近づいていました。
 きっと、私の息遣いも同じで――それ、なのに。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
713Res/681.14 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice