忍「隠し事、しちゃってましたね……」 アリス「……シノ」
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60: ◆jOsNS7W.Ovhu[saga]
2013/09/18(水) 23:23:28.22 ID:uKAPD8KP0
 ――ちょっと昔の話をしてみよう。

 そういえば、あの姉妹――おっと――「姉弟」とは、随分と長い付き合いになる。
 小学1年生の頃に初めてその子と会った時、まだ小さかった私は目をパチパチとさせたっけ。

「陽子ちゃん、よろしくお願いしますね」
「おう、シノ! よろしくな!」

 でも、その時はまだ「ちょっとした」違和感に気付かなくて。
 だから、シノと触れ合っていく中で――

 まさか、「そういうこと」だとは思わなかったわけで――


 きっかけは、渡り廊下。
 たしか、4月の中頃だったような気がする。
 シノと出会ってから、日がまだまだ浅い頃だ。

「――あれ、陽子ちゃん?」
「よう、シノ」
「どうしたんですか? ここは、お兄さんやお姉さん達のクラスしかありませんよ?」

 つまり、上級生のフロアだと言いたいんだろう。

「あー、いやまぁ……なんとなく?」

 まあ私は、本当に理由もなくただぶらついていただけ。
 だから、寧ろシノがなんでここにいるのか気になった。

「そーいうシノは、どうしてここにいるのさー」
「あ、それは……」


「シノ!」

 交わされる会話は、突如途切れる。
 シノが、誰かに抱きつかれたせいだ。
 その人は、当時は小学3年生だったはずだけど……もうすでに、どこか上級生っぽくもある人だった。
 何より、凄く綺麗だった。

「……あれ?」

 つい、見惚れてしまっていた。
 おっと、油断した。
 近くには、そんな美人の顔がある。


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