忍「隠し事、しちゃってましたね……」 アリス「……シノ」
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500: ◆jOsNS7W.Ovhu[saga]
2015/03/14(土) 00:26:27.98 ID:uXxto72B0



――咳が、漏れ出る。


 身体を震わせながら公園の出口へと向かう途中で、ふと気づく。
 考えてみれば、太陽が出ている時だって寒かった。
 当然だ。もう秋は通りすぎて、冬がその出番を今か今かと待っている時期なのだから。


(どんだけ緊張して……)


 くしゃみしながら、思う。


(どんだけ嬉しかったんだよ、俺は……)


 身体は冷えながら、まだ頭と心は熱かった。
 とはいえ、さっきから急に熱くなったり、急に冷え込んだりする。
 そのジェットコースターぶりに、油断してしまいそうになる――


(……油断、しちゃ)


 ダメだ、と彼は強く思う。
 せめて、公園から出るまでは、嬉しさでいっぱいのままであってほしい。
 そうだ。彼女持ちの、あのドタキャン野郎の気持ちが分かったんだ。
 それでいいじゃないか――


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