忍「隠し事、しちゃってましたね……」 アリス「……シノ」
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◆jOsNS7W.Ovhu
[saga]
2014/12/05(金) 01:57:28.10 ID:5/HVdI+M0
「あ、烏丸先生!」
「見回りですか!?」
外から、男の人の声がしました。
見れば、受付係のお二人が椅子から立ち上がっています。
……あ。あの、金髪は。
近くにいるのは、私たちの大切なお友達のようでした。
「……あ、そうそう! この烏丸先生っていうのがその怖い先生でね」
彼らの声にひかれるような形で、お姉ちゃんは再び、ゆっくりと話し始めました。
「見つかると面倒なことになっちゃう、かも――」
「……マジすか」
参ったな、と目の前の方は呟きました。
見るからに残念そうな表情です。
そんなことを思っていると、クルッと私の方へと視線を向けました。
「それじゃ、今日は帰ります。連絡先、気が向いたら……」
ドギマギしながらそう言って、ペコリと頭を下げます。
そして荷物をまとめると、教室から急いで出て行きました。
「……」
「シノ」
その声に、ハッとしました。
見れば、目の前でお姉ちゃんが複雑そうな表情を浮かべていました。
「――その、メモ」
「あ、これ、ですか……」
お姉ちゃんが指摘したのは、やはりこのメモでした。
「……どうするの?」
私が目を落としていると、お姉ちゃんが問うてきます。
その声は――どこまでも複雑そうでした。
非難しているわけでもなければ、歓迎しているわけでもない。
お姉ちゃんにしてみても、今回の「一件」は予想外だったのでしょう。無理はありません。
「……一応、持っておこうと思います」
声がつっかえないように、私はゆっくりと声にします。
そのメモを大切にポケットの中に入れて、お姉ちゃんと視線を合わせます。
「……そう」
お姉ちゃんはそう言うと、身を翻しました。
「――私は、シノがどう対処しても、いいと思うわ」
もう高校生なんだし。
そう言いながら、お友達の座るテーブルの所へと戻って行きました――
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