忍「隠し事、しちゃってましたね……」 アリス「……シノ」
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334: ◆jOsNS7W.Ovhu[saga]
2014/09/16(火) 01:10:51.33 ID:h7ZtWU6Z0
「あ、あのさ、大宮さん……」


 ん? 聞き覚えのある声だな。
 見れば、シノが今朝私が話した二人の男子といる。


「はい、なんでしょう?」
「……えぇと、その」
「一緒に写真、撮ってくれるかな?」


 モジモジとした様子の二人は、こっちから見る限り、頬の赤みがバレバレだった。


「はい、いいですよ」


 キョトンとした様子のまま、シノは立ち上がった。


「それじゃまず、俺からでいいか?」
「おう……3、2、1」


 パチリ、とケータイの音が鳴る。
 ちなみにポーズは、シノと男子が近くで一緒に立っているというごくごくシンプルなもの。


「終わったぞ」
「そんじゃ次な……いいか、大宮さん?」
「えぇ、大丈夫ですよ」


 再度確認する男子に、晴れ晴れとした笑顔を見せるシノ(メイド服Ver)。
 自分の望んだ服を着られて、ご満悦といった風だ。


「そ、そっか」


 おいおい、自分から声掛けといて、そんな顔赤くするなって……。
 やれやれ、と私は溜息をついた。
 中学時代まで、シノと個人的に写真を撮ろうなんて言い出す男子はいなかった。
 あの二人が特殊なのか、はたまた――


(シノが、私たちの想像以上に「女っぽさ」に磨きをかけているのか……)



 と、机に頬杖を付きながら、何となく時計を見れば――9時50分!?
 ヤバい、そろそろ最後の打ち合わせを甘味処班で行わないと……!


「い、委員長! そろそr」
「そこの二人、何してるの!」
「……あれ〜?」


 当の委員長、何やら男子二人組にご不満の様子。


「まったく、学園祭直前なのに、そんなにほうけて……」


 委員長が呆れた様子で溜息をつく一方で、シノたちは、


「……」
「……」
「わぁ……」
「な、なによ?」


 委員長を静かに見つめていた。
 キョドった様子の委員長は、なかなかレアだ。


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