忍「隠し事、しちゃってましたね……」 アリス「……シノ」
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306: ◆jOsNS7W.Ovhu[saga]
2014/04/29(火) 00:02:02.26 ID:iwt86xj20
「うん、知ってるわ」
「アヤは、どうなのデスカ?」
「――そう、来るのね」


 そっか、私の気持ちか。
 前方を見れば、彼女は二人の友人と喋りながら、屈託のない笑顔を見せている。


 ――どうして、陽子は……私の、こと――


 ふと思い出した記憶は、私の体温を上げるのには十分すぎた。
 いけない、まだあの時のことを忘れられていない……。
 

 でも、あの時の問いかけを、本当に忘れていいのか。
 そのことを、帰った後で考えた。
 その結果……私は、「ちょっとした」答えを出したのだった。


「……ありがと、カレン」
「What?」
「思い出させて、くれて」


 そう言って、私は空を見上げる。
 本日は晴天なり――
 文化祭初日に、おあつらえ向きの天気だ。



「わぁ……」
「ついに、って感じだな」
「すごーい……」


 校門には、色とりどりのデコレーションが施されており、観る人の気分を上げていた。
 一方から一方へかけられたアーチが掲げるは、「ようこそ! 〇〇高校文化祭へ!」というアート。
 後からやって来た綾とカレンも、それを見てウットリとしている様子だった。


「――綾は、こういうロマンチックなの好きだもんな」
「……陽子」
「? どした?」


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