忍「隠し事、しちゃってましたね……」 アリス「……シノ」
1- 20
178: ◆jOsNS7W.Ovhu[saga]
2013/11/14(木) 01:46:22.45 ID:t9zNEIK+0
トリップをちょっとまちがえてました。






「その子が、なにか」
「――そうね」

 すると、カータレット夫人は立ち上がり、やおら引き出しを開けたかと思うと
 何かを取り出し、テーブルに戻ってきた。
 見るに、写真だと推察する。

「九条さんなら、いいわ」
「……そう、言ってもらえるなら」

 見れば――予想通りと言うべきか――そこには、アリスともう一人が写っていた。
 顔立ちから見て、東洋人だろう。
 自らも日本人である私は、写真の中の人物を日本人と推測した。

「ほぉ、可愛い子だね……少し経てば、正統派の大和撫子にでもなりそうだ」
「ナデシコ……? どういう意味なのかはよくわからないけれど」

 コホンと一息つき、カータレット夫人は写真の中の日本人少女を指さす。

「貴方は、この子をどう思う?」
「さっき言った通り、大和撫子……つまり、日本的美人になりそうだ、と」
「――そう、そうよね」

 そう、彼女は意味深な表情を浮かべてみせた。
 どういうことなのか、私にはなおも分からない。

「……見ちゃった、の」
「見ちゃった? 一体何を?」

 単刀直入な私の質問に、カータレット夫人は一度目を瞑り
 覚悟をしたかのように見開いて、言った。


「間違いで、その子と脱衣所で遭遇しちゃって」
「うん」
「――その」


「胸がね、全く平坦で……」




 ――九条さんは、帰っていった。
 とても複雑そうな難しい表情を浮かべながら。
 無理もない、と思う。
 私にとっても、また……


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
713Res/681.14 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice