忍「隠し事、しちゃってましたね……」 アリス「……シノ」
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168: ◆jOsNS7W.Ovhu[saga]
2013/11/11(月) 01:53:44.85 ID:S2zVCSa60
 大宮家での「お泊り会」が終わり、五人の少女はそれぞれの生活に戻っていった。

 帰途につく中で、小路綾は猪熊陽子に顔を赤らめることが多かった。
 恐らく、その日の朝の一件が尾を引いていたのだろう。
 そんな綾に、陽子は呆れながらも優しく接していたのはいつもの通り。

 九条カレンは、どこか足運びが覚束なかった。
 途中でピタッと止まったかと思うと、次の瞬間にはテクテクと歩き出し、また止まる。
 そして、止まるとすぐにカァッと顔を赤らめる。その繰り返し。
 彼女にとっても、大宮忍の部屋での出来事が影響していることは疑いない。

 そして――


「……シノは、ずるいよ」
「アリス? どうしたんですか?」


 客人が帰り、大宮家にもまた、いつもの風景が見られるようになった。
 忍は、居候の少女の言葉を聞き、キョトンとした表情を浮かべてみせる。
 見れば、アリスは忍のベッドで枕を抱え、そこに顔の一部をうずめていた。
 「なんて可愛らしい」と、忍は心の中で思う。

「だって……だって」


 アリスは、何かを言おうと身体を振ってみせるが、何も言葉が見つからない。
 何かを訴えたい。けれど、その「何か」を、どう言葉に乗せるか。


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