らき☆すたSSスレ 〜そろそろ二期の噂はでないのかね〜
1- 20
69:ひよりの旅 104/112[saga sage]
2013/02/11(月) 21:33:55.78 ID:W145K4B60
『ガチャ!!』
お店の玄関が開いた。今日は貸し切りって聞いていたけど……
こなた「やふ〜、ひよりん、早いね……」
ひより「泉先輩……久しぶりです」
つかさ「いらっしゃい」
泉先輩は不機嫌な顔をした。
こなた「ひよりん、もう先輩は止そうよ、それにね、上の名前で呼ばれちゃ未婚だってバレちゃうでしょ」
ひより「へ〜先輩もそんな事気にするようになったんだ」
こなた「う、うるさ〜い、ひよりんには言われたくない!!」
今日呼ばれたメンバーで未婚なのは私、泉先輩…そしてゆたか……の三人だけ。
あのかえで店長も結婚をした。そのせいもあるのだろうか、最近は泉先輩も気にするようになったようだ。
つかさ「別に良いじゃない、結婚が全てじゃないよ」
こなた「結婚して幸せいっぱな人に言われても説得力ないよ……で、二人で何を話していたの?」
相変わらず切り替えの早い泉先輩。
つかさ「ひよりちゃんがね……お稲荷さんの話しを漫画にしたいって……プロになったのだし、あの時みたいな冗談じゃ済まないと思うの」
私よりも先に話されてしまった。つかさ先輩も切り替えが早くなったな……
泉先輩の目が輝き始めた。
こなた「私に内緒でそんな面白そうな企画をするなんて、つかさの話しなら私に聞くべきじゃないかな、つかさじゃ肝心な所が抜けるから」
つかさ「こ、こなちゃん……まだ決まった訳じゃなくて……」

『ガチャ!!』
ゆたか「こんにちは〜お久しぶりです……えっ!?」
店の扉が開いた。ゆたかが入るな否や泉先輩が駆け寄った。ゆたかは驚いて一歩下がった。
こなた「ずるい、私に内緒で漫画を描くなんて、何で私をスタッフにしないのさ、私の大活躍の場面をいっぱい、いっぱい入れようよ」
ゆたか「え、ひ、ひより、もしかして、もう話しちゃったの?」
ゆたかは驚いた顔で私を見た。
ひより「い、いや、何て言うのか、タイミングが悪かった……本当はつかさ先輩だけに……」
つかさ「ゆたかちゃん、ひよりちゃん本当に良いの、お稲荷さんの話しを物語にするには二人の失恋を……あっ!!!」
慌てて両手で口を塞いだ。しかしもう遅かった。泉先輩が聞き逃すはずはない。
こなた「しつれん……失恋だって……」
益々目を輝かせてゆたかと私に駆け寄った。
こなた「そんな話は初耳だな……どう言う事かな……お二人さん」
つかさ「ご、ごめんなさい……つ、つい……」
顔の前で両手を合わせて謝るつかさ先輩。
ゆたか「別に構いませんよ、内緒にするつもりはありませんから」
あっけらかんと答えた。私はゆたかのその表情を見て愕然とした。どう言う事……
ゆたか「私……五年前に彼に会って、その時の気持ちを話した、彼、全く気付いていなかったって驚いた……でもね……彼はそれでもやっぱりいのりさんを選んでいたって……」
微笑みながら、恥じらいも無く淡々と話す。あの時のゆたかが嘘のようだ。
こなた「彼って誰……いのりさんが好を選んでいたって……え、え……ま、まさかゆーちゃんの好きだった人って……」
ゆたか「そう、佐々木すすむさん」
泉先輩は絶句した。
つかさ「ゆたかちゃん……」
ゆたか「一時は落ち込んで……苦しくて、泣いて、もがいていたけど、初恋の殆どは実らない……どうにもならない事がこの世にはあるって、そう割り切れた……」
ゆたかにとってあの時の出来事はもう過去の話し。ただの思い出になったと言うのか。
私はゆたかが結婚しないのはまだ失恋を引き摺っているのだと思っていた。違う……ただ縁がなかっただけ……
十年も一緒に仕事をしていて、同居して気付かなかった……
こなた「それで、ひよりんは……どうなの?」
ひより「私?」
……私が好きだったのは宮本まなぶ……い、言えない。ゆたかのように言えない。何故……
こなた「なにもったいぶっっちゃって、ひよりんらしくない」
ひより「い、いや、なんて言うのか、その、あの……」
だめだ、やっぱり言えない……どうして、あの時、私だって割り切れた。そうだったはず。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
728Res/1149.80 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice