らき☆すたSSスレ 〜そろそろ二期の噂はでないのかね〜
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58:ひよりの旅 93/112[saga sage]
2013/02/11(月) 21:21:53.58 ID:W145K4B60
ひより「自分に……問う……」
私は目を閉じた。
私はまなぶが好きだった……これは変えようのない事実。それは誤魔化しようがない。このまままなぶとまつりさんを手伝っても自分が惨めになるだけ……
いや、手伝うも何も……まなぶが告白してもう二人は既に……そうだよ、これが私の目的だった。
気付くのが遅すぎた。私には何かをする時間なんかない……
私は目を開けた。
ひより「もう、なにもかも遅すぎでした、終わりです……私の目的は達しました、私はもういいです、ゆーちゃんを助けてあげてください、ゆーちゃんにならまだ時間がありそうだから」
高良先輩はがっかりした顔になり首を横に振った。
みゆき「なぜ小早川さんが登場するのです、田村さんの問題なのですよ……さぁ、もう一度目を閉じて」
私は目を閉じなかった。そしてどうでも良くなった。もう全てが終わった。
ひより「お手数を掛けました、」
私は立ち上がり部屋を出ようとした。
ドアの前に高良先輩が立ち塞がった。
ひより「あの、出られないのですが……」
高良先輩は何も言わず首を横に振った
みなみ「み、みゆきさん……」
高良先輩の意外な行動にみなみちゃんは驚いている。
ひより「……帰りたいのですが……退いてください」
みゆき「だめです、そのまま帰ってはいけません」
さっきまでの笑顔が嘘のように必死になっている……これはどこかで見た光景だ……
あれは……小林さんを引きとめようとしたゆーちゃん……いや、もっと前に見たことがある。コミケ事件の時、つかさ先輩が泉先輩を庇った時だ。
みゆき「私は田村さんにまつりさんと争えとは言っていません、ただ、本当に好きならば伝えて欲しい……」
なんださっきとはまるで違う、二つの選択肢と言っておいて今度はもうこれしかないって言わんばかりの言い様だ。
ひより「争うも何も……結果は見えています、私がバカでした、相談するまでもなかった……」
みゆき「かがみさんが死期を知りながら婚約をしました……結果は分かっているはずなのに、なぜ分かりますか」
……知っている。私は本人と話した。
ひより「分かります、でも、かがみさんと私とでは比べても……」
みゆき「同じです……結果が分かっていても構わない、好きなら相手にそれを伝える……それだけ、それで良いではありませんか」
ひより「……伝えて、その先に何があるのかな……」
みゆき「その先にある物……奇跡です」
奇跡なんて言葉を平気でつかうなんて。
ひより「奇跡はこの前起きたばかりっス……何度も起きますか?」
みゆき「起きますとも、今私達がこうして話しているのも奇跡なのですから」
……それ、いのりさんに似たような事を言ったかな……
高良先輩はドアを開けた。
みゆき「止めてすみませんでした、もう私の言う事はありません……」
ひより「……それは伝えたい事を言えたからですか」
みゆき「はい!」
さっきの笑顔が戻った。
ひより「失礼します」
お辞儀をすると私はドアを出た。




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