らき☆すたSSスレ 〜そろそろ二期の噂はでないのかね〜
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486:「こなたの旅」 33  11/14[saga sage]
2015/06/08(月) 00:10:03.69 ID:b7iGww1s0
今まで見てきたみゆきさんの笑いの中で一番の大笑いだった。
そして目から涙が出てきて、いつの間にか泣いていた。
どんな対応していいか分らなかった。なにもしないでただ
みゆきさんを見ていた。
やっぱり研究室を追われて研究成果まで反故にされたのはさすがのみゆきさんもかなりのショックだったのかな。
そんなみゆきさんに私が「冗談」なんて言ったから……
ちょっと酷すぎた……かな
っと言っても後悔先に立たずか……
こなた「ご、ごめん……」
みゆき「……到底私には泉さんのその発想には至りません、冗談……遊び心が私にはありません……」
こなた「ん……そうだよね」
私はスマホにイヤホンを付けてみゆきさんに渡した。
みゆき「これは?」
こなた「いいから、付けてみて」
みゆきさんは耳にイヤホンを取り付けた。
スマホの再生ボタンを押した。
みゆきさんはその再生された音楽を聴いていた。
そして再生が終わるとみゆきさんはイヤホンを外した。
みゆき「この曲は……誰の作曲ですか?」
こなた「みゆきさんでも曲名が分らないのか……これは本物だ」
みゆきさんは首を傾げた。
こなた「作曲、演奏とも柊まなみ、まなみちゃんだよ」
みゆき「え……?」
こなた「私のために作曲してくれた、それをかがみが録音してくれたのてね、みゆきさんが聴いた曲がそれだよ」
みゆき「泉さんのために……ですか」
こなた「ピアノの演奏が凄いのは分っていたけど、まさか作曲までできるとは思わなかった、ねぇ、作曲できるって
    凄いと思わない、ピアノの演奏が出来る人はクラスに一人はいるよね、でもさ、作曲ともなると
    学年に一人いるかどうかだと思うんだけどどうかな?」
みゆき「……もっと少ないかもしれません……オリジナルともなるとそうは居ないと思います」
こなた「みゆきさんは作曲できる?」
みゆき「いいえ……」
こなた「そうそう、私なんか作曲どころかおたまじゃくしさえ読めない」
みゆき「それは泉さんは音楽に……」
こなた「そうそう、幼少時に音楽に触れる機会がなかった、そもそも楽器に興味がなかった、才能もなかったかもしれない
    だけど、まなみちゃんの演奏を聴くといいな〜なんて思ったりもする……憧れだよね……そう、憧れ……
    でもまなみちゃんになれないし、つかさに成れる訳でもない……じれったいし、もどかしいよね、
    で、思ったんだけど……ヴァイオリンの音にあこがれてピアノでどんなに頑張ってもヴァイオリンの音は出せない、
逆もまた然り、だけどその憧れがその楽器の音色をより美しく奏でさせる……それでいいじゃん、まぁ私は
ヴァイオリンでもピアノの音色もないから差し詰め打楽器って所かな……」
みゆき「……打楽器は人類が一番初めに作った楽器……リズムを刻み時には音に破壊的な効果をもたらします、
    管楽器、弦楽器とてもそのような効果は期待できませんね……」
こなた「い、いや、これは例え話で」
みゆきさんは首を横に振った。
みゆき「たとえ話ではありません……それぞれの特色を活かして一つの大きなシンホニーを……私も参加したいです」
こなた「うんにゃ、もうとっくに参加しているよ」
みゆき「そうでしょうか……私は何も」
こなた「なにせみゆきさんはお稲荷さんを理解している数少ない一人だからね」
みゆきさんが一番理解している。私はそう思った。
みゆきさんは真剣な顔になり私の前に立った。
みゆき「それならば私も手伝わせてください」
こなた「な、何、何なの?」
こなた「それならば、私を神崎さんに見立てて告白の練習をしましょう……」
こなた「え?」
……
……
時間だけが過ぎていく。
みゆき「どうしたのですか、私の前で言えなければ本人の前にすら立てませんね」
こなた「ちょ、ちょっと待った、そんなのしなくても、子供じゃあるまいし、それにかがみだってそんな練習は一度も……」
みゆき「かがみさんは自分の出来ない事を他人に強要しません、優しすぎるのです、でもそれでは成功しません」
こなた「わ、私は本番に強いからそ、んなの、は……」
みゆきさんの目がいつになく怖く睨みつけてきた。
これは言うまで帰してもらえない。そう思った。
……
………
…………



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