らき☆すたSSスレ 〜そろそろ二期の噂はでないのかね〜
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48:ひよりの旅 84/112[saga sage]
2013/02/11(月) 21:10:10.65 ID:W145K4B60
 精神を集中させて……ゆっくりと、慌てず時間を忘れて、ゆっくりと……吸って……吐いて……静かな海の波のように……
ひより「ゴホ、ゴホ……」
すすむ「はい、止め……どうした、この前はうまくいったのに、今日は全然ダメだな」
ひより「……すみません、なんか調子が乗らなくて」
かがみ「確かにその呼吸法は難しいわね、私もこの前出来るようになったばかりよ、ゆたかちゃんがわずか一週間で一通りできるようになったのは驚きだわ」
かがみさんの病気が治って一週間を越えた頃、私は整体院でゆーちゃんと同じ呼吸法を学んでいた。ゆーちゃんが出来るくらいだから直ぐに物になると思ったがそれは大きな間違えだった。
一ヶ月以上経っても基本が出来ていないと言われる始末。
それでも呼吸法が成功すると身体が軽くなったような感じになり、頭もスッキリする、疲れも取れて何日でも徹夜で漫画を描けるような気になる位調子が良くなる。
ひより「でもこの呼吸法凄いですね、流石はお稲荷さんの秘術、知識ですね」
すすむ「いいや、前にも言ったかもしれないがこれは我々の物ではない、人間が独自に見つけ出したものだ」
ひより「そ、そうですか……こんな凄いのに……どうして広まらなかったのかな」
すすむ「確かに悪性新生物や感染症には効果が無いがそれ以外には絶大な効果を発揮する……物には適材適所があるものだ、そうした人間の捨てた技術や知識を私は
    拾って歩いた……その技術だけでも今の医術に引けを取らない、人間はこうした物を平気で捨てていく……」
なんか重い話しになってしまった。私はそこまで深く考えなんかいないのに。
かがみ「平気で捨てるのは進歩するからよ、貴方達の故郷でも同じ様にして来たんじゃないの、それが文明と言うものよ、それが良いか悪いかなんて今は分からない、
    失って初めてその価値に気付く、いや、捨てた事すら気付かない、違うかしら」
すすむ「……そうかもしれないな……」
ぬぅ、話しに入っていけない。あんな話しに突っ込むなんて。泉先輩の時の突っ込みとは大違いだ。かがみさんって人に合わせる事が出来るみたい。
かがみ「私の病気がこんなに容易く治るなんて、何故たかしと言うお稲荷さんにしか調合が出来ないのよ」
すすむ「我々はは母星での知識は全て共有で出来るようになっている、しかし、この地球に来てからの知識や技術は各々独自に身につけていて共有できないのだよ、
    たかしはこの地球の物から我々が使用する物を作れないかと日夜研究していた……」
かがみ「……それでトカゲの尻尾を使うのは納得がいかない、つかさのやつ、そんなのを平気で飲ませるのよ、まったく頭に来るわ」
すすむ「トカゲの尻尾……そんな物を使うのか、初めて聞いた」
佐々木さんは笑いながら答えた。
ひより「彼がそう言っていましたから……でも治ったから良かったじゃないですか、私達は何も出来ませんでしたけど」
やっぱり言わない方が良かったかな……でも、そう言うのも面白いでしょ、かがみさん。
かがみ「うんん、そんなこと無いわよ、あんた達が動いたからこそつかさの薬が成功したのよ……まだお礼を言っていなかったね、ありがとう」
ひより「そう言ってもらえると嬉しいっス」
かがみさんは真面目な顔になって佐々木さんの方を向いた。
かがみ「ところで、佐々木さん、いつまでこの整体院を休むつもりなの、引越しもいいけどせめてその時までは再開してもいんじゃない、
    男性の家に未婚の女性が何度も出入りすると何かと悪い噂が出るわよ」
すすむ「……またその話しか……」
うんざりする佐々木さん。
かがみ「いのり姉さんと会うのがそんなに辛いの、何がそうさせるの、私達に話せないの?」
ひより「微力ながら手伝いますよ」
すすむ「そう言ってくれるのは嬉しいが……もうその話は止してくれ……」
かがみさんは溜め息を付いた。
『ドンドンドン』
居間の入り口の扉から叩く音がした。
ひより「私が行くっス」
私は扉を開いた。あれ、誰も居ないと思って下を向くと狐の姿になったまなぶが立っていた。こんな状況にも全く驚かなくなった私……慣れすぎちゃっているな……
ひより「まなぶさん……そんな姿で何か用?」
まなぶ「フン、フン、フン!!」
興奮している息づかい。だけど彼が何を言いたいの理解出来ない。
ひより「どうしたの、人間にならないと分からないよ……」
すすむ「居間に来て欲しいと言っている……田村さん、かがみさんも……」
かがみ「私も……ですか」
私達は居間に移動した。




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