らき☆すたSSスレ 〜そろそろ二期の噂はでないのかね〜
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334:こなたの旅 23 4/7[saga sage]
2014/05/02(金) 22:39:44.85 ID:8kzi1TIR0
 どうしてすすむさんは帰らなかったのか。もしかして私がもらったメモリー板と関係があるのかもしれない。
私にメモリー板を渡したときはスッキリした顔だった。早く帰っていのりさんと逢いたい。そんな感じだった。それなのに今のあの表情……沈んでいて……まるで……
すすむ「どうした、私の顔に何かついているのか?」
こなた「え、いいえ……」
私は目を逸らして俯いた。
いったい何があったのだろう。ここで会ってから何かあったのかな。いや、もう既に。もしかしてメモリー板の中身を見たのかな。
このメモリー板、見かけはほとんどスマホと変わらない。貿易会社からここまで電車に乗っている時間はたっぷりある。例えメモリー板を操作していても
周りからはスマホを操作している様にしか見えない。そしてすすむさんは4万年前の事故の記録を見た……そして……自分の失敗に気付いてしまった。
私にメモリー板を渡したのも忌まわしい記録から遠ざかりたかった……
なんていろいろ考えていたけど。本人に聞くのが一番早い。だけど……何故か聞けなかった。体が、口が動かない。聞くのが怖かった。
もし本当に私の思ったとおりだったら……
時間だけが過ぎていく……早く電車来ないかな……
『ガタン・ガタン』
あ、電車の来る音だ。もうそんな時間……っと思ったのもの束の間、下りの電車だった。まだ15分も経っていなかった。
何だろうこの時間の長さは。さっさと過ぎて欲しいよ。普段ならスマホで時間を潰すけどそんな気持ちにもなれない。
「みーつけた!!」
突然の声だった。私とすすむさんは同時に声のする方を向いた。いのりさん?
さっきの電車に乗っていたのかな?
いのりさんは暫く私達を交互に見た。
いのり「二人して同じような顔しちゃって、兄妹かと思った……」
すすむさんは立ち上がった。
すすむ「ば、ばか、来るなと言ったじゃないか、何故来た!!」
いのりさんはすすむさんの方に近づいた。そして自分の腕時計を見た。
いのり「来るなって、そんなの出来ない、計画では私はさっきの電車で来る様になっていたじゃない、予定は変更できないでしょ」
いのりさんはすすむさんを少しきつい目で睨んだ。
いのり「それで、もうこんな所に居るって事は既にメモリー板を神崎さんに渡したんでしょうね?」
そういえばそうだった。一度メモリー板を神崎さんに渡す事になっていた。
すすむさんは私を一度チラッと見ると首を横に振った。いのりさんは溜め息を付いた。
いのり「まだ神崎さんはまだ来ていないの?」
すすむ「い、いや、もう来ている」
いのり「それならここにこうしていて良いの、渡さないと作戦は終了しないでしょ?」
渡さないと作戦は終了しない……か。
すすむ「お前に何が分かる、私はあの時の事故で……」
いのりさんは両手を前に出してすすむさんを止めた。
いのり「4万年も前の話はもう沢山……もうとっくに解決したのかと思った」
すすむ「いや、解決なんかしていない」
いのりさんは首を横に振った。
いのり「解決した、大きな事故だったのに乗組員100人全員助かった、あなたの判断段でね、それ以上なんの解決があるの?」
すすむ「私の……」
そういえば神崎さんと別れたからのすすむさんの判断が無かったら私はここに居なかったかもしれない。
いのり「そうそう、私達の時代と比べ物にならないかもしれないけど、航空事故とか宇宙船の事故だとほぼ助からない、全員生きていたなんて奇跡、
    それから4万年後、帰りたい人だけ帰る事が出来た、なんの問題があるの?」
すすむさんは呆然といのりさんを見ていた。
生きている……確かに神崎さんは生きていた。
なんだろう。いのりさんは私に言っている様な、そんな気がした。
いのり「その間、辛かったでしょう、私達がもう少し頭が良かったら手伝えもできたけどね……私達から見ればすすむさん達はまだまだお稲荷さんだから」
いのりさんはすすむさんに近づき手を引いた。
すすむ「……何をする……」
いのり「神崎さんの家へ……明日から整体院の仕事でしょ、あなたしか治せない人が待っているから、これはあなたしか出来ないから」
いのりさんはさらにすすむさんを引っ張った。
すすむさんにしか出来ない……事。
私にしか出来ない事。
こなた「待って下さい、メモリー板を持っているのは私です……」
いのり「え?」
いのりさんは手を放した。
いのり「どう言うこと?」
いのりさんは私とすすむさんを何度もきょろきょろと見た。
私は今までの経緯を話した。




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