らき☆すたSSスレ 〜そろそろ二期の噂はでないのかね〜
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332:こなたの旅 23 2/7[saga sage]
2014/05/02(金) 22:37:38.10 ID:8kzi1TIR0
ひより「ちょ、ちょっと待って下さい……」
私の手を掴んで引き止めるひより。
こなた「放して、もう私の出番はないよ!!」
ひより「なにもこんな所で、しかもこんなタイミングでツンデレにならくても……」
ツンデレはかがみだけで沢山だ。
こなた「ツンデレじゃないもん……もう私は用済みってことだよ、あとはひよりとみゆきさんで続けて」
さすがのひよりも少し呆れ顔になっている。
ひより「ないもんって……泉先輩が呼ばれたって言っていましたよね……私達が行ってもあまり意味がないような気が……だからメモリー板を泉先輩に……」
メモリー板か……
私はメモリー板を取り出した。そしてみゆきさんに差し出した。
こなた「これはみゆきさんが持つべきだよ、以前からお稲荷さんの知識が欲しいって言ってたじゃん、それにみゆきさんなら有意義に使ってくれる、うん、そうだよ……」
みゆきさんは手をメモリー板の近くまで動かして受け取りかけたけど直ぐに止まり、首を激しく左右に振って引っ込めた。
みゆき「いいえ、これは泉さんが持つべきです」
こなた「使い方知らないし、知っていてもお稲荷さんの知識なんて……訳分からないし……」
みゆき「そうでしょうか、泉さんはUSBメモリーを使いこなしていますね、それも紛れもなくお稲荷さんの知識です」
確かにあれは木村めぐみさんからもらった物だけど……
みゆき「……元気だま作戦……誰にも気付かれず集金してしまうなんて……私がUSBメモリーを持っていても思いつかなかったでしょう……」
私は笑った。
こなた「ははは、あれは漫画のキャラクターが使う必殺技からヒントを得ただけで……下らないジョークのようなもの」
みゆき「ドラ○ンボールの○悟空が使う技ですね」
みゆきさんからその名前が出るとは思わなかった。少し間を空けてから頷いた。
みゆき「技の詳細は割愛しますが私も知識としては知っていました……一見何の関係もない物を結びつける……私には出来ません」
みゆきさんに褒められるなんて……でも……
こなた「そのUSBのせいで作戦は失敗した……」
みゆき「それは一瞬でぎりぎりの判断だったと思います、だれが責められましょう、それにまだ失敗とは決まっていません、それを確かめる為にも泉さんが行くべきです」
言っている内容は頭では理解できた。だけど体が前に行こうとしない……
さらにみゆきさんは続けた。
みゆき「オートバイの音を神崎さんのものだと言った時の泉さんの顔……とても嬉しそうでした、まるで古い親友と再会したかのようでした」
こなた「……そ、そうかな?」
みゆき「そうでしたね?」
みゆきさんはひよりの方を向いてにっこり微笑んだ。
ひより「え、あ、ああ、はい、そうです、そうでしたね、確かにとても嬉しそうでした……なんて言うか、普段表情をあまり出さない泉先輩にしては珍しいかと……」
確かに嬉しかったけど顔に出したつもりは無かった。
そうだよ。そもそも今まで会っていた神崎さんは真奈美が化けていた。本物じゃない。
それじゃ本物の神崎さんはどんな人なのだろう。母親である正子さんが気付かないくらいだから本人とほぼ同じ……なのかな……
私と同じような趣味を持って。正義感あふれる記者……まなみちゃんの演奏の記事で皆を喜ばせたりもした。
私を潜入のメンバーに選んだり、かえでさんと口論したり、かがみを怒らせたり……どこまでが神崎さんでどこからが真奈美なのか。
……神崎さん本人に会ったら私はどうすればいいのだろう……また最初から友達に……
また最初からって……私と神崎さんは友達なのか……な
彼女は私を利用していただけ。私も興味本意で付き合っただけ……それだけ?
うんん、全部が幻。狐が化かした幻だよ……
ここに来るまでの変な気持ちってこれだったのかな。
幻なら。神崎さん……うんん真奈美は無事だったしもう改めて会うことなんかない。




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