らき☆すたSSスレ 〜そろそろ二期の噂はでないのかね〜
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27:ひよりの旅 63/112[saga sage]
2013/02/11(月) 20:43:59.57 ID:W145K4B60
ひより・ゆたか「ここは……」
影に導かれて来た所は、神社の奥にある倉庫。それは私達が最初にコンを連れてきた場所だった。
まなぶ「ごめん、街中で、人前で話したくなかったから此処に連れてきた、人気の無いここなら話が出来る」
私達の後ろからまなぶの声がする。私達は振り返った。
ひより「まなぶ……さん」
ゆたか「え、この人が?」
そうか、ゆーちゃんは人間になったコンを見ていないのか。まなぶは私達に歩いてきた。
まなぶ「結論から先に言う、今日は柊家に行かない」
ゆたか「ど、どうしてですか、正体さえ知られなければ大丈夫ですよ」
まなぶ「その正体が問題なんだ、私はまだ1日も人間で居られない、そんな不安定な状態でまつりさんと会うなんて出来ない」
ゆたか「で、でも」
まなぶ「せめてすすむと同じくらい、一週間は人間で居られるようにする、そらからだよ……一ヵ月後か、一年後か」
ゆたか「それならコンちゃんの姿で……」
まなぶは首を横に振った。
まなぶ「やっぱり犬じゃだめなんだ、人間として彼女と会いたい、そう思うようになった、それがどう言う意味かもね、私は彼女、柊まつりが好きだってこと」
ひより「す……き」
その言葉を聞いた瞬間なんとも言えない感情が込み上げてきた。
ゆたか「そうなんだ、それじゃしかがないね、ちゃんと変身できるようになってからでも遅くないかも、その時になったら手伝いを……」
まなぶ「いや、もういいよ、田村さんはもう充分に協力してくれた、あとは私だけでしたい」
そうだった。これ以上私の出る幕はない。
ひより「その通り、もう私の出来る事はここまで、後は二人の問題だよ」
ゆたか「ひよりちゃん、そんな中途半端でいいの?」
私は頷いた。
ひより「中途半端どころか、目的はそれだよ、これ以上の介入はそれこそ余計なお節介になるからね」
ゆたか「う〜ん……」
ゆーちゃんは納得のいかないような表情をした。
まなぶ「それより、すすむが変な事を言い出して困っている」
ゆたか「変な事?」
まなぶ「ああ、整体院を閉めて遠くに引っ越すなんて言いだした」
私とゆーちゃんは顔を見合わせた。
ゆたか「どうして、いのりさんは諦めちゃうの」
まなぶは両手を広げてお手上げのポーズをした。
まなぶ「それは私も言った、だけどダンマリだったね、その代わりに、仕事をしすぎた様だって言っていた、そろそろ攻撃されるって……意味が分らん
    人間の君達なら何か分るのではないか?」
私とゆーちゃんはまた顔を見合わせた。分るはずもない。
まなぶ「すすむは大勢の人間を治してあげているのになぜ攻撃されなければならない、小早川さんなんか初診の時とは見違えるほど元気になったじゃないか」
その言葉にピンと来た。
ひより「それは、同業者とか、他の団体から圧力がかかるのかな、整体で出来る範囲を超えて治しちゃうと怪しまれるのかも、正当な治療をしなかった…違法な
    事をしたんじゃないかとか……」
まなぶ「それは、妬み、嫉妬って言いたいのか」
ひより「まぁ、そうとも言うね……」
まなぶ「人間って嫉妬深い生き物なんだな」
人間以外の人から言われると身につまされるような思いに駆りたたられる。何も言い返せなかった。
まなぶはメモ帳を取り出し書こうとしたけど止めた。
まなぶ「書き留める必要はないか、我々もまた嫉妬深いのかもしれないからな」
まなぶはメモ量を仕舞った。
まなぶ「さて、私は帰る、すすむには思い留まるよう説得してみるつもりだ、時間があったら君達も頼むよ、予定では二ヵ月後に引越しみたい」
ひより・ゆたか「はい」



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