らき☆すたSSスレ 〜そろそろ二期の噂はでないのかね〜
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250:こなたの旅O 6/7[saga sage]
2013/09/28(土) 07:01:29.09 ID:S5HSX8sD0
 もうすっかり日も落ち街灯が点いた。静かな公園。街灯の光が私達二人の座っているベンチを淡く照らしていた。
私の話が終わって数分が経つけど神崎さんは動こうとはしなかった。
あやめ「……ま、真奈美は死んだ……死んでいた……ばかな……そんな筈はない」
私に訴えかけるような目だった。
こなた「そう、私達もつい最近までそう思ってた、だけどね、神崎さんと同じ様にお稲荷さんが貿易会社に囚われているんじゃないかなってみゆきさんが言ってね、理由も
    神崎さんが最初に持って来たデータと同じだった」
あやめ「でも、さっきの話しだと彼女は首に致命的な傷を負って……絶望的じゃない」
こなた「でもね、つかさの話しだと消えちゃったって言ってた、だから誰もも本当に亡くなった所をみていないんだよ、つかさもそれは心の奥で感じていたみたいでね、
    真奈美さんからもらった葉っぱを今でも大事に財布に仕舞っているよ」
あやめ「葉っぱ……それはもしかして葉っぱをお札に見えるようにした技じゃないの」
こなた「そうだったかな……」
神崎さんは微笑んだ。
あやめ「彼女は悪戯が好きでよく私にそれを見せてくれた……家に帰ればその時の葉がまだある」
こなた「ふ〜ん」
私はまじまじと神崎さんを見た。
あやめ「な、何、その顔は、私の顔に何か付いている?」
こなた「神崎さんが真奈美さんを助けていなかったら、つかさはあの時殺されていた、つかさが居ない世界、もちろん私はレストランかえでの店員になっていない、
    うんん、働いていたかどうかも分からない、そして……かがみもこの世にいなかった」
あやめ「私が柊さん姉妹を救ったって、ふふ、私は一匹の狐を拾っただけ、仔猫を拾ったようなもの、取るに足らないもの、何の関係もない」
こなた「うんん、神崎さんが真奈美さんを助けたから真奈美さんは人間に対する憎しみが減ったんだよ、だからつかさを殺せなかった」
あやめ「本人が生きているならそれも聞けるでしょうね……」
こなた「生きているなら私も会ってみたいな〜」
神崎さんは立ち上がった。
あやめ「最初から私は貿易会社に囚われているのは真奈美だと思っていた……」
こなた「あれ、でもあのときはワールドホテルの会長だって……」
あやめ「ごめんなさい、いきなり真奈美の名前は出せなかった、貴女達が真奈美を知っていたのが分かっていたのならもう少し違った対応もあったかもしれない……」
こなた「もしかして、神崎さんの目的って、真奈美さんを助ける為?」
神崎さんが頷いた。
あやめ「何よりそれが最優先」
こなた「それなら私達と目的は同じだよ、一緒にやろうよ、一人でするより成功率が上がるよ」
神崎さんの目が厳しくなった。
あやめ「一緒にって言っているけど、これはお遊戯じゃない、分かっているの?」
こなた「神崎さんも見たでしょ、怒ったかがみのあの姿を、私だってつかさやかがみと一緒にここまで来たから分かっているつもりだけど」
神崎さんは諦めたような溜め息をついた。
あやめ「これも何かの運命ってやつかもね……」
神崎さんは公園の中央にある時計台を見た。
あやめ「もうこんな時間、もう電車じゃ帰れないでしょ……バイクで送ってあげたいけど……泉さんには少し辛いかな……」
あのバイクで家まで帰るのはきつそうだ。
こなた「……ちょっと……ね」
あやめ「それじゃ一度家に帰って車で送ってあげる、」
こなた「う〜ん、そこまでしてもらわなくても、一晩泊めてくれれば朝一番の電車で帰るよ……」
あやめ「……その方が良さそうね……」
その日私は神崎さんの家に一晩泊めてもらった。




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