らき☆すたSSスレ 〜そろそろ二期の噂はでないのかね〜
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208:こなたの旅L 7/5[saga sage]
2013/08/14(水) 14:05:31.85 ID:eUjWtErL0
 従業員用の出入り口から直接事務室に入った。そこにかえでさんは居た。かえでさんは椅子に座りそれを囲うようにつかさとあやのが立っていた。私はそこに割り込むように立った。
かえで「……何よ、三人とも雁首揃えて……」
あやの「さっきの、つかさちゃんの言っていたの本当なんですか?」
あやのが詰め寄った。
かえでさんは私の顔を見た。私は首を横に振った。
かえで「そうね、もう黙っていても無意味だ……そう、つかさの言う通り、私は妊娠している」
あやの「それで、泉ちゃんに何を内緒してって言ったのですか?」
かえで「……そうね、この機会に言うべきなのかもしれない」
かえでさんは一呼吸置いてから話し始めた。
かえで「私は店長を辞めて田舎に戻ろうと思うの、そこで小さな洋菓子店でもってね……」
あやの「ちょ、ちょっと待って下さい、店長を辞めるって……この店はどうするの、料理の味は、新しいメニューは……まだなだしなきゃいけない事がいっぱいあります、
    それに、店長の料理を目当てにくるお客さんも沢山います……」
かえで「ここ一年位、私が直接厨房で腕を振るっていない、専ら事務の仕事をしていた、私の技術、味は全て貴女達が引き継いでいる、新メニューも私は一切口出ししていない、
    貴方達だけで充分この店をやっていける、そう思った」
あやの「……赤ちゃんが出来たからからですか……」
かえで「いや、常々そう思っていた、妊娠はその切欠に過ぎない」
あやのは俯いた。私が潜入取材に行くときの姿と同じだ。
あやの「で、でも、私達だけじゃ……」
かえで「そうかしら、こなたは私以外の第三者にその力を認められた、神崎と言う記者にね、それに、あやのもこなたが居ない間の仕事の穴埋めも完璧だった、言う事はない」
私の力を認めた神崎さんか……記者嫌いのかえでさんが何故私に神崎さんの手伝いをさせたのか分かったような気がする。
かえでさんはつかさの方を向いた。
かえで「どう、つかさ、これを期に戻ってみたらどう、三人でこのレストランをもっと発展させてみる気はない、ここに高校時代からの友人が二人もいるし気兼ねなく仕事ができるわよ」
つかさは何も言わずかえでさんを見ている。やっぱり何も言えないか。しょうがない私が代弁するかな……そう思った時だった。
つかさ「私もね、赤ちゃんが出来た頃、お店を閉めようかな……なんて思ってた……不安で……恐くて……今のかえでさんの気持ち、すっごく分かるよ、だけどね、
    子供が生まれて、まなみが生まれてからはそんな気持ちは何処かに飛んで言ったよ、かえでさん、今はただ赤ちゃんを産むことだけを考えて、生まれたらまた考えが
    変わるかもしれないし、そうやって悩んだりすると身体に障るし、赤ちゃんにもよくないから」
それは私が代弁しようとしていた内容とは全く違っていた。
かえで「つかさ、私……私……」
かえでさんは今にも泣き出しそうなになった。
つかさ「だから、そんな顔になったらダメ……そんなかえでさんの顔は似合わないから……あっ、お店が留守になっちゃった、戻らなきゃ、また来るからね」
つかさは急いで自分の店に戻って行った。あやのはつかさが見えなくなるまでその姿を見ていた。
あやの「……つかさちゃん、やっぱりお母さんだね……かえでさん、さっきの話しは保留でお願いします……私も仕事に戻らなきゃ」
あやのも事務室を出て行った。私とかえでさんだけが事務室に残った。
こなた「……やられた、つかさがあんな事言うなんて……驚きだ、、かがみもそこまでは見抜けなかったか」
かえで「……母は強しって所ね……こなた、これから毎日は店に来られないかもしらないから、その時は頼むわよ」
こなた「はい! それは分かっております」
敬礼をしてウインクをした。
かえで「……確かにまだ決めるのは早いかもね……さて、こなた、向こうの料理の始末、私は行けないから行って来なさい、私の代わりに誰かスタッフを行かせるから」
こなた「ん〜それは必要なかも」
かえで「なんで、まだ随分料理が残っていたわよ?」
こなた「かがみが留守番をしているからね、あれは猫に鰹節の番をさせるようなものだよ」
かえで「ふふ、まさか」
そのまさかだった。私がつかさの店に戻った時にはかがみが全ての料理を食べ終えていた。

つづく



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