らき☆すたSSスレ 〜そろそろ二期の噂はでないのかね〜
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202:こなたの旅L 1/5[saga sage]
2013/08/14(水) 13:53:07.88 ID:eUjWtErL0
L

 私は走っている。私は間違えたのか。つかさを会わしちゃいけなかったのか。かがみにお稲荷さんの話しをしちゃいけなかったのか。分からない。
つかさと神崎さんはまだ挨拶しかしていない。何も話していないじゃないか。そもそもかがみがあんなに怒るなんて……どうして。
分からない事だらけだ。だから逃げるように店を出た神崎さんを呼び止めないと。駐車場について二輪専用の駐車スペースを見た。
居た!
バイクに跨ってヘルメットを着けようとしている。
こなた「神崎さ〜ん!!」
私は叫んだ。ヘルメットを着けようとする神崎さんの手が止まった。待ってくれそうだ。私はスピードを上げて彼女に近づいた。
こなた「はぁ、はぁ、はぁ」
あやめ「泉さん、貴女って走るのが好きね……これで何度目かしら……」
微笑んで冗談を言う。でもその冗談に対応出来るほど余裕はない。
こなた「ど、どうして……」
息が切れてこれしか言えなかった。神崎さんは店の方を見ながら話した。
あやめ「この私が何も言い返せなかった……生死を潜り抜けたような凄まじい気迫、並の人が出来るものじゃない……柊つかさは彼女にとってどれほど大切なのか、二人の関係は?」
かがみは実際に二度も死にそうになっている。それに弁護士の職業のせいもあるかもしれない。私は呼吸を整えた。
こなた「かがみの旧姓は柊だよ、つかさの双子の姉、つかさがかがみをお姉ちゃんって言っていたの聞こえなかった?」
神崎さんは首を横に振った。
あやめ「あまりの気迫でそこまで気を配る余裕がなかった……双子の姉妹……全然似ていないじゃない、二卵性かしら……」
こなた「そんな事より何故商売道具なんか出したの、もしかしてわざとやったでしょ?」
あやめ「ふふ、そう見える?」
こなた「……まさか、本当にわざとなの」
微笑んだまま何も言わない。私もかがみと同じように頭に血が上ってきた。
こなた「ば、バカにするな〜、私が何でつかさに会わそうとしたか分かっているの、つかさは、つかさはね……」
頭に血が上ってなかなか先が言えない。
あやめ「もう私にはこれ以上関わらないで」
『ヴォン!!』
キーを入れてバイクのエンジンをかけた。
関わるなって、ここまで私を巻き込んでおいてそれはないよ。
こなた「……私達と一緒じゃダメなの、お稲荷さんの秘密を知っている同士じゃん?」
あやめ「これは私の問題だから」
こなた「卑怯だ、ここまで私に協力させておいて……」
「神崎さ〜ん、こなちゃ〜ん!!」
駐車場の入り口からつかさが走って来た。
こなた「一緒に戻ろう、謝ればかがみだって許してくれるよ」
あやめ「それじゃ、さようなら」
『ヴォン、ヴォン!!』
神崎さんはヘルメットを被った。慌てたのか長髪がはみ出ている。アクセルを全開にして私の前から飛ぶように走り去った。
何だろう。つかさを避けるようにも見えたけど……
つかさが私の所に来た時には既に神崎さんの姿はなかった。バイクのエンジン音が微かに残って聞こえるだけだった。




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