らき☆すたSSスレ 〜そろそろ二期の噂はでないのかね〜
1- 20
13:ひよりの旅 49/112[saga sage]
2013/02/11(月) 20:28:28.85 ID:W145K4B60
 佐々木整体院の駐車場に車を止めると私達は玄関に向かった。整体院の入り口には休診の看板が立て掛けられていた。
呼び鈴を押すと佐々木さんが出てきた。佐々木さんは私の後ろに居るかがみ先輩に気付いた。
すすむ「君は……確か……」
かがみ「まつりの妹のかがみです」
ひより「彼女はお稲荷さんの事は知っていますので大丈夫です、入っても良いですか?」
佐々木さんはドアを開けて私達を入れてくれた。
かがみ「姉さんは大丈夫なの?」
玄関に入ると詰め寄るように佐々木さんの側に寄った。
すすむ「あまりのショックで気を失った様だ、今は静かに眠っている……診療所に行こう」
診療所に向かう途中の居間を通ると居間からゆーちゃんが出てきた。
ひより「ゆーちゃん」
かがみ「ゆたかちゃん、どうして此処に?」
ゆたか「丁度診療中だったから、突然受付の方から悲鳴が聞こえて……私と佐々木さんが受付に行ったら、まつりさんが倒れていて……そのすぐ横にコンちゃんが……」
私達は歩きながら話した。
すすむ「受付に人が居なくて幸いだった、すぐに休診にしてまつりさんを診療室に連れて行った」
佐々木さんは診療室のドアを開けた。
すすむ「どうぞ」
診療室のベッドでまつりさんは静かに眠っていた。そのベッドの直ぐ横に狐の姿になったまなぶがまつりさんを見守るように座っていた。
かがみ「まつり姉さん……」
かがみ先輩は駆け寄ってまつりさんに手を伸ばした。
すすむ「待ちなさい、起こしてはいけない……」
佐々木さんは小声だった。かがみ先輩はその言葉に反応して立ち止まった。そして、恨めしそうに佐々木さんを見た。
すすむ「今は落ち着いている、しかし起きた時、彼女が発狂するようなら……」
ゆたか「記憶を消すのですね……」
まなぶ「ク〜ン」
まなぶは悲しそうな声を出した。
すすむ「残念ならそうじないと彼女の命が危ない」
かがみ「……それで記憶を消した場合、姉さんはどうなるの、まなぶさんや佐々木さん、コンの記憶まで消えるのか?」
すすむ「……それは分らない」
かがみ「分らないって、何よ、そんな不安定な術なんか……」
ゆたか「シー、かがみ先輩、声、大きい」
かがみ先輩は両手で自分の口を押さえて少し間を空けてから再び小声で話した。
かがみ「そんな不安定な術を姉さんに掛けさせないわよ」
すすむ「自分の見た現象が理解できず脳内が混乱し気を失った、今度目覚めた時、同じ事が起これば、彼女の脳内は飽和し、脳細胞が死んでしまう、それでも良いのか」
かがみ「姉さん……」
かがみ先輩はまつりさんの方を見てそれ以上何も言わず黙ってしまった。
まつり「う〜ん」
まつりさんが唸り声を上げた。
すすむ「まなぶ、小早川さん、田村さんは此処にいるとまずい、更衣室へ……かがみさんはこのまま居て下さい、そして私に合わせて欲しい」
かがみ「は、はい……」
私達は更衣室に向かおうとしたけどまなぶさんは動こうとしなかった。
すすむ「気持ちは分るが今は隠れてくれ……」
まなぶ「ク〜ン」
まなぶは動こうとしない。私が連れれにまなぶの所に向かおうとした時だった。ゆーちゃんが小走りにまなぶに駆け寄った。
ゆたか「コンちゃん、来て」
それでも動こうとしない。ゆーちゃんはまなぶを抱きかかえると小走りで更衣室に入った。私もその後を追うように更衣室に入った。
まなぶはゆーちゃんの腕の中でもがいて離れようとしていた。ゆーちゃんはそれを必死に放さまいと前足を握って押さえ付けていた。
ゆたか「ダメだよ、今、まつりさんがコンちゃんを見たら……お願い分って……」
まなぶ「フン、フン!!」
息が荒くなるまなぶ。しかしゆーちゃんの手はしっかりまなぶの前足を掴んでいた。
狐の姿になったまなぶはゆーちゃんの力でも容易に抑えられるみたいだった。もっとも変身が解けたばかりで力が出ないのかもしれないけどね。
ドアの隙間からベッドが見えた。まつりさんが動いたのが見えた。寝たまま大きく背伸びをしている。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
728Res/1149.80 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice