らき☆すたSSスレ 〜そろそろ二期の噂はでないのかね〜
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ひよりの旅 48/112
[saga sage]
2013/02/11(月) 20:27:11.15 ID:W145K4B60
私は一息入れてかがみ先輩が出してくれたお茶とお茶菓子を口に入れた。
ひより「ふぅ〜」
やっぱり他人が淹れてくれたお茶は美味しい。
『ブ〜ン、ブ〜ン』
私のポケットの携帯電話が振動した。液晶画面を見ると……佐々木整体院からだ。
ひより「失礼します」
かがみ先輩に断りを入れて電話に出た。
ひより「もしもし」
すすむ『田村さんか……すまない、まなぶが失敗を……まつりさんの目の前で変身が解けてしまった、彼女はその場で倒れて私の診療所で眠っている……』
私が心配していたのが現実になってしまった。
ひより「私、そちらに行きます……何もしないで下さい、お願いします」
何もしてほしくない……私と同じように記憶を消されたら大変。万が一を考えて念を押した。
すすむ『何もしない、待っている……』
携帯を切り、ポケットに仕舞った。
かがみ「どうしたの、何かあったの?」
心配そうに私を見るかがみ先輩。事態は重大、黙っていられない。
ひより「まなぶさんがコンに戻ってしまったみたい……まつりさんの目の前で……」
かがみ「な、なんだと……そ、それで、姉さんはどうしたの」
かがみ先輩は立ち上がった。
ひより「佐々木さんの家で眠っているそうです」
かがみ先輩は両手を力いっぱいに握り締めていた。
かがみ「……私が田村さんを引き止めてしまったからだ……なんて事をしてしまったの……バカみたい……私は……つかさを助けられなかった……
まつり姉さんまでも……」
つかさ先輩を助けられなかった。何かあったのだろうか。そういえばかがみ先輩は呪われたって言っていたけど、それと何か関係しているのであろうか。
ひより「かがみ先輩は何も知らなかったから、不可抗力っス」
かがみ「私は……私は……」
私の話しを聞いていない。私も急いで佐々木さんの所に行かないとならない。
ひより「あの、私、急ぎますので、お邪魔しました」
部屋を出て玄関に差し掛かった時だった。
かがみ「待って……私も行くわ……車の方が早く着くでしょ」
かがみ先輩の手には車のキーがあった。
ひより「は、はい……」
かがみ先輩は携帯電話を取り出しボタンを押した。
かがみ「あ、お父さん、かがみだけど、急用が出来て車を借りたくて……」
……
かがみ「うんん、近くよ、こなたの家の近くだから隣町」
……
かがみ「はい、はい、分った……」
かがみ先輩は携帯電話を仕舞った。
かがみ「急ぎましょ……」
ひより「はい」
私達は玄関を出た。
ひより「つささ先輩を助けられなかったって言っていましたけど、何ですか?」
かがみ先輩の用意した車に乗ると同時に私は聞いた。かがみ先輩はエンジン掛けてゆっくり車を出した。
かがみ「ごめんなさい、今は話したくない……」
話したくないのか、それではこれ以上私は何も聞けない。
その後佐々木さんの整体院まで私達は何も話さなかった。
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