149: ◆7MD0tm3Wnt1M[sage saga]
2021/12/30(木) 11:05:15.79 ID:TYla9Slp0
私が森の番? なぜ?
聖祝祭の儀式を終えたばかりのくらい夜だ
館は寝静まっている
薪の炭の黒混じりの橙、暖炉の火もじきに眠りにつきたいような頃合いだ
夜おそくの何時かの鐘が静かに鳴った。広間の時計だ
得られると思っていた騎士の加護を得られなかった
その幾ばくかの失望を浸した呟きに「わからん」と父が返す
「だが」と続く「神の御心は人には測りきれぬが必ずや何かがあるのだろう」
少し間があった
「形式として、お前はこの家から出ることになる」
「むろん支援はするが。森との境界に身ひとつでは送り出せんよ」
「教会の者が供になるそうだ。お前とさして歳も変わらん娘だとのことだが」
「聖堂守護のなかなかの剣の使い手らしい」
聖堂守護。教皇さまの直属の?
「そうだ。魔を滅する剣の者たちだ」
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