屋根裏天体観測-AA独り言

屋根裏天体観測

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51:以下、名無しにかわりまして一人でお送りします(北海道)[sage]
2012/08/07(火) 15:38:41.92 ID:iEXf5Hba0
　　　　　　　　　　　　　　　_
　　　　　　　　　　　 , -= ´
　　　　　　　　　　 r:::/´
　　　　　　　　　　ヾ:|　／:´:＞-.、　　　　　　　　　　…女は、男のことが友人として好きだった。
　　　　　　　　　／^:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.丶　　　　　　　彼の愛の重さをよくよく承知していた。
　　　　　　　　 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀ヽ　　　　餌を与えねばこの生き物が死ぬのではないかと恐怖し、
　　　　　　　 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.i:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ　　　優しく、無邪気に、手のひらで転がすように、
　　　　　　 i:.:.:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.,;.:./'|:.:.:.ﾊ:.:.:|:.:.:.:.:.:.:i 　　　突き放すこともできず、
　　　　　　 |:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:./|:/ ｜:.ｿ　',:.ﾄ:.:.:.:.:.:.ﾊ　　　しかし抱きしめることを拒否し、
　　　　　　,|:.:.:.:.:.:.:.|:.:/-ﾒ,,_　|:./ ,,_-!:ﾊ:.:.:.:.:.:.:', 　　　自分の元へと繋ぎとめていた。
　　　　　 /:./:.:.:.:.:.:|/,ｚｔー　 |/　ﾔﾁｔ-|:.:.:.:.:.:.:',
　　　　 /／:.:.:.:.:.:.:.i　ﾞ-´　　　　　｀ﾞ　ﾄ、ﾄ:.:.|ヾ! 　　しかし今の女には恋人がいる。
　　　　　ﾉ.ｲ:.:.:.:.〉;'i　　　　　　,　　　　 iノ｀iヾ| 　　　　いずれはその恋人と家庭を築くかもしれない
　　　　_ノ´ |:.:.:.:.:ゝヽ　　　　　　_　　　 ,!:.:.:ﾍ　　　　　そのとき、男は？
　　　　　　 |:/|:i:.:.:.｀:.＼　　´　　　／:.:|｀-ゝ　　　　問題はただただ先送りにするしかなかった。
　　　　　　　ﾘ丿ヾ|ヽ:.:.:卜、 _ イ:.:|＼i 　　　　　　　　男が言うのだ。
　　　　　　　　　　　!　ﾘ_i　　　　 |_v 　　　　　　　　　　「俺は君がいなければ、今日にでも死ぬだろう」と
　　　　　　　　　　　　ｒ´　|　　　　ヽゝ- 、_
　　　　　_　　-=≡三| 　ﾄ　ー＝- ヽﾍ三三≡-、_ 　　　男は女に恋人がいることなど知らない。
　　　　/三三三三= |　　ﾄー、__ , -ﾍ　ヽ三三三≡i 　　しかし、距離が少し離れていることには気付いている。
　　　　|三三三三三|　　ゞ- _　　_ノ´|　ヽ三三三=| 　　だから、必死で繋ぎとめるしかない。
　　　　|三三三三≡|　　ゝ_　 ∀　ノi　　ﾍ三三三,i 　　　幸いと、あるいは残酷なことに、女は優しかった。
　　　 }三三三三三|　　　i　　ー ´　|　　　|三三三ゝ　　崖の淵に立つ男を見捨てようとはしない。
　　　/三三三三三=i　　　i　　　　　　 i　　 i三三三≡| 　　男はそれを知っている。
　　　ヾ三三ミ三三=ヽ　　|　　　　　　 |　　|三三三三| 　　「君が名前を呼んでくれれば、
　　　 |三三＞-｀,三≡ﾍ　 |　　　　　　 |　　i三三三三| 　　　　それだけで俺の命は１日繋がるんだ」
　　　 |三三毛ニヽ三≡ゝ　i　　　　　　 |_　|三三三三ゝ
　　　 |三三ミゝ- 、ヽ三=i　|　　　　_,, - ﾍﾍ,^ヘ_三三≡i 　　　餌付けした野良猫が、
　　　 |三三三三ミヽ|三=ﾍ_|,　- ´　　　　_ヾ- ー´三三ゝ　　　気まぐれに家を訪れなくなることを恐れて、
　　　 |三三三三彡´　　　　　　　　　　／ゝﾉ　ヽ三三三ｿ　　　男は女に首輪をつけようとする。
　　　 }三三三三 /　　　　　　　_ , -´　　　　　　 |三三≡/　　　　女はするするとかわしてしまうが、
　　　ゝ三三三 /　　　　_ , -´ー─　─ 、＿ノ三三三i 　　　　　出来ることならケージに入れておきたかった
　　　　＼三三ゝ-=≡´三 |　　　　　　　 |三三ミ三三 /　　　　　手足を切ってしまいたかった。
　　　　　　＼三三三三三 |　　　　　　　 |三三三｀-´

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