【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part6

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369 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/04/27(日) 00:33:08.70 ID:WhTzHwps0
―オノゴロ本港

 ザァーン… ザザァーン…

イヨ「なんと、昨晩そのようなことが……」

妖精「うん。ドタバタして悪いけど、私たちも急がないといけなくなっちゃった」

アキト「ぬう、あのアリシラが……。もし分身できたら、拙者も助太刀に推参致すところでござるが……すまぬ、拙者は分身できぬ身でござる……」

イリス「あはは、大丈夫です! アキトさんはアキトさんのすべきことを!」



トキワ「クロシュちゃんのお陰で……わたし最近、体の調子が凄く良いんだ。本当に……本当に、来てくれて、ありがとう……! またいつか、オノゴロに来てね……! わたし……雪解けの見習いとして、働いてるから……!」

シズク「見習い期間は短いから、次にクロシュちゃんたちが来る頃にはトキワちゃんは正式な従業員になってるかも! また泊まりに来てね、クロシュちゃん!」

ユキ母「トキワちゃんの魔法のことなら心配しないで。下手に乱用しないよう私たちがしっかり見てるから」

サララ「一つ目小僧のおめめで私もしっかり見張ってるから安心してね。もうトキワちゃんをつらい目にはあわせないよ……!」

トキワ「うっ……わ、わたしも皆さんに心配をおかけしないよう、気を付けます……。でもいつか……不死鳥のクロシュちゃんみたいに、素敵な使い方が見つけられるように、がんばるよ……!」

クロシュ「うん……!」



イクセ「……クロシュ……わらわ、おぬしが心配じゃ……。何かわらわにできることはないか……?」

クロシュ「……えっと、それじゃあ……みんなが、しあわせに生きられるように、って……お祈り……」

イクセ「お祈り……! わらわ、元姫巫女なのできっと得意じゃ! 絶対、絶対みんなしあわせになるよう、お祈り、する!」

クロシュ「わあ……!」

トキワ「イクセちゃんの口調、すっかりわらわじゃになっちゃった」

アキト「初めはギョッとしたが、最近はむしろこの口調でないとしっくり来ないでござる」



ユキ母「それにしても凄かったわ、ミスティちゃんの氷魔法……。人の身でありながら、平均的な雪女よりも氷魔法を使いこなしているんだもの」

ミスティ「そうなのですか……?」

ユキ母「そうよ? たぶん人間の中でも最高水準に近いところにいるのではないかしら?」

ミスティ「あんまり、自分では実感できませんが……。でもその力で、大切な人たちを守れるなら……悪くないですね」

ユキ母「ふふ……人間のままにしておくのが勿体ないくらい……。あなたもまたいつか、雪解けに泊まりに来てね」
370 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/04/27(日) 00:33:35.57 ID:WhTzHwps0

リュウトウ「……もう行ってしまわれるのですね」

ローガン「うむ……。貴殿とは港で少し刃を交えただけだが……凄まじい太刀筋と気迫であった。その歳で見事なものだ」

リュウトウ「しかし、結果として私はこの国を守れなかった。どれほど鋭い刃でも、敵を違えればナマクラにすら劣ります」

ローガン「……少し自分に厳しすぎるのではないか? 私が貴殿と同じくらいの頃は、失敗したら全て周りに責任転嫁していたぞ」

リュウトウ「ええ……?」

イヨ「……全て責任転嫁しろとまでは言いませんが、リュウトウは実際自分に厳しすぎます。少しは肩の力を抜いて」

リュウトウ「……しかし、性分は簡単に変えられません」

イヨ「うーん……あ、リュウトウ。あれを見てください」

リュウトウ「え?」



クロシュツムリ「〜〜♪」モニョモニョ モゾモゾ

イクセツムリ「わらわつむりじゃ〜!」モゾモゾ

トキワツムリ「わわ、イクセちゃん腕を上げた……!?」モゾモゾ

アキトツムリ「拙者も負けられないでござる……!」モゾモゾ



イヨ「あれが、救国の英雄と、国を揺るがした元姫巫女の現在の姿です」

リュウトウ「あ、ああ……」

イヨ「責任を感じるのも結構なことですが、あなたもかたつむりになってきてはどうでしょうか? いつもと違った景色が見れるかもしれませんよ」

リュウトウ「……」


リュウトウツムリ「リュウトウツムリ、いざ参る!」シュバッ モゾゾゾ

 *

 ワイワイ キャッキャ モニョモニョ モゾモゾ


イヨ「……」クスッ

妖精「全くもう、クロシュのトンチンカンな遊びが広まっちゃうなんて……。悪いね、イヨ」

イヨ「いえ……むしろ、感謝しています。遊んででもいないと、みんないろいろ考えすぎてしまいますから」

エバンス「オノゴロ人はみんな真面目だからなあ」

イヨ「はい……。オノゴロの人は他国の人よりも真面目で勤勉……という話を聞いたことがあります」

イリス「私も聞いたことあります。実際そうなんですねえ」

イヨ「……またいつか、皆さんでオノゴロに遊びに来てくださいね。今度は、外国のお話をゆっくりお聞きしたいです。私……オノゴロから外に出たことがないので……」

イリス「そうだったんですか! それならもっと早くに言ってくれれば……いや、実際今まではゆっくりお話してる暇もありませんでしたもんね」

イヨ「はい。だから……またいつか……。いえ、私の方から皆さんの国へお邪魔しても良いのでしょうか?」

妖精「緑の国は今鎖国中だけど……王国との外交問題が解決すれば鎖国も解除できるから、その時なら歓迎するよ」

イリス「私の母国は……オノゴロからはちょっと遠いので、もし来るなら大陸横断くらいの覚悟がいるかもです!」

エバンス「俺の出身は王国だが……まあ技術力とか人口は世界最高レベルだぞ。人間以外への排他性もな!」

イヨ「ふふ……いろいろな問題が片付いて長期休暇を頂けたら、皆さんの国に遊びに行きたいです」

 ◆
371 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/04/27(日) 00:34:01.52 ID:WhTzHwps0
―オノゴロ本港

風船気球クロシュ「〜〜」モニョモニョ フヨフヨ



イクセ「またなのじゃ〜!」パタパタ

シズク「クロシュちゃんまたね〜!」モニョモニョ

トキワ「クロシュちゃん……ほんとに、ほんとに、ありがとう……!」

サララ「どうかお元気で〜!」

ユキ母「体に気を付けてね〜!」

イヨ「ありがとう、ございました! またいつか……!」

アキト「お主たちとの日々、決して忘れぬ……! また会おう!」

リュウトウ「……この恩は、いつか必ず……!」



 ――オノゴロ諸島編 完
372 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/04/27(日) 00:34:30.92 ID:WhTzHwps0
クリアボーナス
↓1コンマ
01-60 運命賽
61-90 ↑+ヒヒイロカネ
91-00 ↑+会心賽
373 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/04/27(日) 00:35:53.62 ID:sw0omZmqO
はい
374 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/04/27(日) 00:52:40.84 ID:WhTzHwps0
運命賽と希少金属ヒヒイロカネの獲得が決定したところで本日はここまでとなります

オノゴロの闇を祓い、一行は風に乗って次の道へ。
幼巫女の悲しみを打ち払い、狐の憎しみを投げ飛ばし。オノゴロに戻る平穏と安らぎ。
育まれた友情と絆は、そっと胸の奥に。
交わり、そしてまた離れた親友と、次こそはと共に帰る日を夢見て。
気球スライムは、風の速さで空をゆく――

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/04/27(日) 03:43:35.72 ID:5wsiSHeJo
おつでした
シノクニもなんやかんや険悪ではないよな
アリシラさんの決意は固いか…あれこれ、アリシラさんもフメイ式ジェット移動体得?
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