【安価コンマ】オリウマ娘と共に Part2

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377 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/11/03(日) 00:02:30.59 ID:2/VoYCQc0

後輩ウマ娘「――――わ、私パピヨンさんに言われて楽しく走れるようになったんです。勝った時はもちろん、負けた時も……も、もちろん負けたら悔しいですけど!どうすればもっと早く走れるのかとか、色々と考えられるようになって……ウジウジすることが少なくなったと言いますか」

――負けが続いて、走ることが楽しくなくなった……けどそんなときにパピヨンの走りを見て、それが彼女の希望になった。

パピヨン「……えへへ、やっぱり恥ずかしいな正面から言われると」

後輩ウマ娘「パピヨンさんがいなかったら、きっとアタシは……今この場に居ませんでしたから」

きらきらと輝くその瞳で、真っ直ぐとパピヨンを見つめる――きっと昔のパピヨンならここで変に茶化したり、煽ったりするのだろうけど……今のパピヨンは違った。

その好意をきちんと受け止めて、返してあげられる。優しい後輩想いなウマ娘だった。

後輩ウマ娘「――で、その、お願いなんですけど……ぱ、パピヨンさん!わ、私と……走ってくれませんか!」

パピヨン「――――えっ」

後輩ウマ娘「トレセン学園に入学出来たら……さ、最初はパピヨンさんと走りたいなって!ずっと思っていまして……だ、ダメです、か?」

申し訳なさそうな表情の彼女を見て、自分はパピヨンをちらりと見る。驚いたような表情、そして――すぐにその表情はスプリンターとしてのものになって。

パピヨン「――いいよ、コースは?」

後輩ウマ娘「あ、ありがとうございます!コースは……ダートの1,200m左回りで、お願いします!」

パピヨン「!」

――――ダート1,200m左回り。それは、彼女があの世界で一着となったレースの……。

パピヨン「ぷっ……ぷはははは!え、○○ちゃんさぁ……言うじゃん。でもアタシ、○○ちゃんボコボコにしたくないしなぁ」

後輩ウマ娘「わ、私を。ただのウマ娘だと思うと……い、痛い目見ますよ!」

パピヨン「――――へぇ。成長したね」

そして、二人のダートスプリンターは……コースに向かって歩いていき……さて、自分は計測係をしなくてはな。

378 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/11/03(日) 00:02:57.49 ID:2/VoYCQc0

――――レースの結果は当然のようにパピヨンの圧勝だった。短距離レースの着差とは思えないほどの――圧勝。

パピヨンの走りは何も変わらない、ただただ全力で先頭を走る――それだけだった。それだけが作戦なのだ。

後輩ウマ娘「はっ……はっ、はぁ……!っ……!」

膝に手を置いて、必死に息を整えている彼女に対して。パピヨンは……。

パピヨン「――っ。はぁ、はぁ……!うぷっ……お、お兄さん!お兄さんドリンク!二人分ね!」

――地面に横になっていた。スタミナを全て使い切ったんだろう、もう立つのも暫くは難しいだろう。○○さんの分も含めて二つドリンクを持っていく。

『……お疲れ様パピヨン。○○さんも良い走りだったよ』

後輩ウマ娘「はぁ、はぁ……!あ、ありがとう、ございます……!」

パピヨン「ん、ありがとー……おぇ」

きっとこれもパピヨンなりのファンサービスだったのだろうか……いや、違う。

シルヴァーパピヨンは誰が相手でも自分の全力を出す、スタミナ全てを使い切って1,200m先のゴールまで駆ける――なぜならそれが一番、楽しいのだから。

パピヨン「ねえ、○○ちゃん――今日はアタシがボコボコにしちゃったけどさぁ……待ってるね」

後輩ウマ娘「へ……?」

パピヨン「○○ちゃんが正式なレースに出て、ダートのG1とかに出場出来たらその時は――アタシがそこでまた戦ってあげる。それってきっと……めっちゃくちゃに楽しいよね!」

後輩ウマ娘「!」

パピヨン「――ぷはは、アタシはまだまだ現役だからね。衰えなんて、感じさせないから」

後輩ウマ娘「は――はい!私、私……!すぐにそこまでたどり着きますから!それで、私はパピヨンさんに教えてもらった……楽しい走りで!貴女と走るために!!!」

379 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/11/03(日) 00:03:39.61 ID:2/VoYCQc0



――――シルヴァーパピヨンの走りに焼かれたウマ娘は多い。華麗に舞う蝶の美しさに魅了されて近づいたウマ娘は、目に見えない灼熱の炎に燃やし尽くされてしまうのだ。



全身全霊、完全燃焼、全力投球。



あるいはそれを運命と呼ぶのかもしれない。パピヨンとともに走ったライバルたちもまた、そんな灼熱の炎に焼かれた者ばかりだった。



彼女は駆ける。"楽しい"気持ちを忘れずに、"魔王"か"砂上の銀の蝶"とか大層な肩書も身に着けて、どんな期待も約束もプレッシャーも抱えて――――ただただ、その一瞬に命を懸けて。



だから彼女は――どこまでも人々を魅了した。何もかもを燃やし尽くす、その銀色の炎で。



――人々の頭のフィルムに、その激動のレースを焼き付けて。



380 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/11/03(日) 00:04:23.47 ID:2/VoYCQc0





パピヨン「――――期待してるね、ずっとずっとアタシは――前で待ってるから!」




381 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/11/03(日) 00:06:45.19 ID:2/VoYCQc0
お疲れ様でした、これにてシルヴァーパピヨン育成完了となります。

とても長い間付き合ってくださった皆さん、本当の本当にありがとうございました。

しっかりと書くことが出来て、とても満足しています!
382 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/03(日) 00:14:23.21 ID:3cdqDGujo
ブラボー…!ブラボー!!
めっちゃ綺麗に書ききってて凄い!
次世代に繋がっていく描写好きだぁ
383 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/11/03(日) 00:53:44.51 ID:2/VoYCQc0
次育成キャラについてのお知らせです。一応もう一人はオリウマ娘を育成するつもりです。

明日の夜19:00くらいに次スレを建ててやる予定なので考えている人はその時間くらい来てくださると嬉しいです。

シルヴァーパピヨンがダートウマ娘だったので次の子は芝適性の子にするつもりです。距離適性は安価かコンマか、それで最後にキャラ募集をしてスタートです。

ではよろしくお願いいたします。本当に付き合ってくださりありがとうございます、おやすみなさい。

何か質問とかもあったら何でも大丈夫です。
384 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/11/03(日) 01:59:28.00 ID:gRP06ZXqO
おつかれー
楽しかったよー
次スレも参加するよ
パピヨンはいる時空で考えて良い?
385 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/11/03(日) 12:36:39.10 ID:2/VoYCQc0
>>384
パピヨンはいる感じで考えてます。なんでお兄さんもいます。

マンティはコンマであんま一緒に走れない感じになってしまったんですけど、シルフィーとはもっとやれたよなぁって反省してます。同室キャラにしなくても良かったかも……。
386 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/11/03(日) 19:03:25.12 ID:2/VoYCQc0
シルヴァーパピヨンの競争成績

メイクデビュー 1着
Pre-OP_プラタナス賞 1着
G1_全日本ジュニア優駿 2着
G3_ユニコーンステークス 5着
G3_エルムステークス 1着
G2_東京盃 2着
G3_カペラステークス 1着
G1_ドバイゴールデンシャヒーン 1着
G3_エルムステークス 1着
G1_チャンピオンズカップ 2着

通算成績:10戦6勝

387 : ◆b0/EDFEyC136 [saga]:2024/11/03(日) 19:10:39.35 ID:2/VoYCQc0
お疲れ様です。次スレとなります。
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1730628544/

こっちのスレの残りはなんか書いたりできたらなぁと思っています。
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