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【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part3

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817 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/09/01(日) 18:27:51.02 ID:vQTQk5vx0
スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ


赤髪の女性研究者(スライムは……変化なしか。成分的には人間用の数十倍のものを用意したのだが……やはりスライムの分解能力は驚異的だな……)カキカキ


幼イリス「わ、わぁ〜! ほ、ほんとにちっちゃくなっちゃった!」

幼ミスティ「むう……なんだか、へんなかんじだわ……」

少年エバンス「おお……!? なんだこりゃあ!?」

若ローガン「なるほど……一律で幼児化するわけではなく、一定程度若返るのか」

幼イリス「わっ……! ローガンさん、すっごいいけめん……!」

少年エバンス「ま、まじだ……! ローガンの旦那、若い頃はこんなにカッコ良かったのかよ!?」

若ローガン「……少々むず痒いな」

幼ミスティ「クロシュと、ようせいは……?」


スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ
あかちゃん妖精「すう……すう……」スヤスヤ…


幼イリス「わぁ……」

少年エバンス「クロシュちゃんに寄りかかって眠ってるな……」

幼ミスティ「ふふ……かわいいわね……」

若ローガン「フッ……面白いものが見れたな」



赤髪の女性研究者(妖精は……実年齢を無視して幼体化する現象が起きた。眠っているため確認はできないが、恐らく精神も赤子程度の水準に戻っている。やはり、ある程度元の人格が保持される人間の幼体化とは異なる点が多い)

赤髪の女性研究者(妖精類自体、薬毒への抵抗力が極めて弱い種ではある。それに合わせて成分量も他の種族用のものよりかなり抑えたが……それでも尚、妖精類には顕著な反応が現れてしまうらしい)

赤髪の女性研究者(まあ……妖精用の薬品研究をしたところで、私の目標には恐らくほとんど関係がないが……。多少の予算獲得には繋がるか……)

 ◇

―1時間後

イリス「そろそろ戻ったかな……?」

ミスティ「戻ったわね」

エバンス「やっぱ元の年齢の方がしっくり来るな」ググッ

ローガン「……」

イリス「ローガンさん、どうしたの? もしかして具合悪い!?」

ローガン「いや……。問題ない。久しぶりに若い体になって、少々浮かれていたようだ」

ミスティ「そうは見えなかったけれど……」


妖精「……あれ? 治験はどうなったの?」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

妖精「え、終わった!? 全然記憶にないんだけど……」

スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ

妖精「寝てたんだ……。まあ私は十数年程度若返ったところで変わんないだろうし、面白くもない結果だっただろうね」

スライムクロシュ「……♪」モニョニョ


 ☆治験のお仕事をやり遂げ、たくさんの報酬を得ました

 ◆
818 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/09/01(日) 19:58:29.82 ID:vQTQk5vx0
―冒険者ギルド イスファハーン支部

受付嬢「お疲れ様でした! こちらが報酬になります!」

 金貨の入った袋「」ズシッ!

エバンス「うおっ……! わかってはいたがなかなか良い額だ……!」

ローガン「だがこれでも、例の闇オークション競り合うには到底足りんらしい……。どうしたものか……」

イリス「とりあえず今はご飯にしましょう! このギルドは酒場も併設されてるみたいですし」

ミスティ「そうね……。体に大きな変化があったからか、いつもよりお腹が空いている気がするわ……」

 *

―昼
 ギルド酒場

 ワイワイ ガヤガヤ

クロシュ「……」トコトコ

妖精「さて、空いてるテーブルは――」


リチャード「……ん?」

妖精「げっ!」

クロシュ「!!」

リチャード「おや……これはこれは」ニコニコ


エバンス「ん? なんだ、おっさん」

リチャード「フフフ……彼女たちとは少々縁がありましてね。お昼がまだのようなら、ご一緒に如何です?」

妖精「うぐっ……! わ、わかったよ……」

ミスティ「ええっ? なんでこんなハゲ頭と……!?」

妖精「ちょ、ちょっとワケがあるんだよ……。ごめん、私とクロシュ以外は他の席に行ってて良いから……」

ローガン「……いや、それなら我々も同席させてもらいたい。構わないだろうか?」

リチャード「ええ、もちろんです。是非皆さんご一緒に!」ニコニコ

 *
819 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/09/01(日) 20:02:39.60 ID:vQTQk5vx0
妖精「それで……一体何の用……?」

リチャード「まあまあそう警戒なさらず。まずは再会できた幸運に感謝の乾杯といきましょう」ニコニコ

妖精「うへぇ……」

エバンス「昨日何があったんだ……?」

リチャード「フフフ……そこのお嬢様方にちょっとした粗相をされてしまいましてね。まあ大した被害があったわけではないのですが……」

ミスティ「ちょ、ちょっと……妖精、何をしたの……?」

妖精「不法侵入……」

イリス「ああ……」

ミスティ「何してるのよ……」

クロシュ「わ、わたしが……しようって、言った……! 妖精さんは……わるく、ない……!!」ガタッ

妖精「……いいよ、クロシュ。慎重に動かなかった私が迂闊だったの」

クロシュ「んゅ……」

妖精「それで、何? 責任を取ってあなたの奴隷になれとでも言うの?」

リチャード「まさか、とんでもない! むしろあなた方の優れた隠密能力を見込んで、一つお伺いしたいのです」ニコニコ

妖精「はあ?」

リチャード「私の元で働く気はありませんか?」ニコニコ

妖精「……断ったら、治安組織にでも突き出すの?」

リチャード「まさか。厳重な警備を掻い潜り、魔封の縄からも容易く抜け出すような方々を捕らえようなどと無謀なことは考えません。このイスファハーンに損害を与えない限り、スカウトを受けるも断るもあなた方の自由です」ニコニコ

妖精「へえ。懐の広さをアピールってわけ?」

リチャード「ハハハ、可憐な姿に似合わぬ剣呑さですな! まあそういった気取りが一切なかったなどと言えば嘘になりましょう!」HAHAHA

妖精「うへぇ、食えない奴……」

クロシュ「あの、でも……わたしたち……行かなきゃいけないとこ、あって……」

リチャード「直近でやって頂きたい仕事が一つかあるいは二つほどあるのですが、それらさえこなして頂ければいつでも退職していただいて構いません。優秀な人材は一つ所に留まるべきではありませんからね」ニコニコ

妖精「ふうん……」

リチャード「報酬は弾みますよ。普通に働く程度では一生手に入らない大金を約束致しましょう」ニコニコ

妖精「じゃあさ、報酬の前払いってできる?」

リチャード「無条件の前払いはできかねますな。何度かお仕事をこなして頂ければ、あなた方の職務姿勢を信用し前払いに対応することも可能なのですが」ニコニコ

妖精「そりゃそうだ」

リチャード「フフフ……前払いはできませんが、報酬と同程度のまとまったお金をお貸しすることは可能ですよ。もし私の元で働くならね」ニコニコ

妖精(こいつ……)

クロシュ「……」


↓1〜3多数決 クロシュはどうする?
1.隠密の仕事を受ける
2.隠密の仕事を受けない
3.その他(自由安価)
820 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/01(日) 20:03:46.37 ID:B1iUN21p0
821 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/01(日) 20:07:01.19 ID:y2F+iewl0
1
822 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/01(日) 20:21:01.17 ID:MVpO2xLDO
2
823 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/09/01(日) 21:07:02.05 ID:vQTQk5vx0
エバンス「妖精、クロシュちゃん。やめとけ。きな臭すぎる」

クロシュ「!」

妖精「エバンス!」

エバンス「重要な諜報任務をわざわざ素性もよくわからん奴らにやらせるのはなぜか? もし成功すりゃ儲けものだが、失敗して死なれてもこのオッサンは痛くも痒くもないだろ。素性不明なら繋がりを追求されてもいくらでも躱せるからな。つまり――このオッサンは都合の良い鉄砲玉が欲しいだけなんだ」

リチャード「なんと、これはまた人聞きの悪いことを言うお兄さんですな! 彼らをスカウトしたのは、ウチの乏しい人材では少々荷が重い任務だからなのです。決して鉄砲玉にしようなどとは――」ニコニコ

エバンス「自分とこの乏しい人材が大事だから、外様のクロシュちゃんたちを使い捨てようってんだろ?」

リチャード「ハハハ、これは何を言っても悪いように受け取られてしまいそうですな」ニコニコ

エバンス「ま、俺も商売柄雇われの身になることが多かったからな。雇う側を見る目は多少あるつもりだぜ」

リチャード「ふむ……では、スカウトは辞退でよろしいですかな?」ニコニコ

妖精「まあ、うん」

クロシュ「えと……ごめんなさい」ペコ

リチャード「ハハ、妖精さんや傭兵のお兄さんと違って君は優しい子ですな。しかし謝る必要はありません。最初に言った通り、スカウトを受けるも断るも自由なのです。この国では、労働する者の自由意思こそが最も尊重されるのですから」ニコニコ


妖精「……私って、あんまり優しくない?」

イリス「ど、どうだろ……。まあまあ優しいと思うけど、辛辣な時は辛辣だよね」

ミスティ「エバンスは……相手による感じよね」

エバンス「まあ大体の人はそんなもんだろ」

ローガン(……クロシュくんは、相手によらず優しすぎるかもしれんな)


 ☆リチャードのスカウトを断りました

 ◆
824 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/09/01(日) 22:36:43.40 ID:vQTQk5vx0
―学術区 公園

 噴水「」シャワシャワ

妖精「うへぇ〜……疲れた……」ゲッソリ

イリス「お疲れ様、妖精さん」

妖精「本当に疲れたよ……。ああいう手合はやっぱり苦手だ……」

ミスティ「でも……結局、お金はどうしましょうか……」

エバンス「その問題は未解決なんだよな……」

ローガン「今からこれ以上稼ごうにも限界はある……。今回はオークションの様子を見学しに行く程度のつもりで臨むのが良いかもしれん」

妖精「まあ見学するのも一つの手だよね。闇オークションは毎月開催されてるっていうし……運が良ければ、大魔女帝国への渡航権も来月また出てくるかも……」

ミスティ「でもこの先何ヶ月も出てこなかったら……」

妖精「うっ……まあ、とりあえず今夜オークションを見に行ってから考えよう……」


マリッサ「……あら、あなたたちは……」スタスタ

クロシュ「!!」

妖精「げっ!!?」

イリス「あっ……! 図書館で会った――」

ミスティ「怪しいおばさん……!」

マリッサ「……ふふ……まさかあなたたちが仲間同士だったなんて。こんなに面白い巡り合わせがあるかしら……」

エバンス「お、おい今度は何だ?」

妖精「……私たちが侵入した塔で、さっきのハゲ男と一緒に会合してたんだよ、この人」

ローガン「……なんと間の悪い……」

マリッサ「立ち話も何ですし、うちにいらっしゃらない? すぐそこなのよ」

妖精「やだ。あなた、私たちを使って研究がどうとか言ってたでしょ。そんな危なそうな奴の誘いになんて乗るもんか」

イリス「え、ええ……!?」

マリッサ「あらあら、不法侵入の証拠を持って当局に届けた方が良いかしら?」

妖精「うぐっ……!」

マリッサ「うふふ……今回は本当にちょっとお話したいだけだから。ね、来て頂戴」

クロシュ「んゅ……」

 ◇
825 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/09/01(日) 22:38:09.66 ID:vQTQk5vx0
―マリッサの邸宅
 応接室

妖精「それで……私たちをこんな場所に連れ込んで、どうするつもり?」

マリッサ「まあまあ、そんなに気を尖らせないで。今紅茶を淹れてるから」

イリス「え、紅茶を……?」

ミスティ「使用人か何かがいるのかしら……」

 ガチャッ

小さなメイド人形たち「オマタセシマシタ! オマタセシマシタ!」パタパタ
小さなメイド人形たち「オコウチャニナリマス! オコウチャニナリマス!」パタパタ

クロシュ「わあ……!」

エバンス「な、なんだこりゃ!?」

マリッサ「これは私の魔法で作った人形たち。邸宅内の雑用はこの子たちに任せているの」

ローガン「……パペットマスターくんのような、傀儡魔法の使い手か」

マリッサ「ええ、その通り。パペットマスターというのは、確か芸術都市の傀儡魔法使いね。一度見たことがあったけれど、彼の腕前も見事なものだったわ」

小さなメイド人形たち「ゴヨウイイタシマス! ゴヨウイイタシマス!」シュババッ
小さなメイド人形たち「オチャカイ! オチャカイ!」シュバババッ

 テーブルの上に綺麗に並べられた紅茶と茶菓子「」ポン!

マリッサ「……私よりは劣っていたけれどね」ニヤリ

 *
826 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/09/01(日) 22:38:45.72 ID:vQTQk5vx0

イリス「え、ええと……」

ミスティ「それで……なぜ私たちをここに?」

マリッサ「気の短い子たちね……」

妖精「言っとくけど、あなたの研究とやらに使われてやる気はないからね」

マリッサ「もう、わかってるわ。今回は別の提案をしようと思ったのよ」

ローガン「別の提案、とは……?」

マリッサ「あなたたち……私の元で働いてみる気はない?」

妖精「げ……」

エバンス(こっちもか……)

マリッサ「希少な星属性を秘めし魔法使いの少女に、イスファハーンタワーの警備を掻い潜って私とリチャードの目をも欺いた隠密の技を持つ少女と妖精……逃すには惜しい人材だわ。もちろん報酬はたっぷり用意できるし、お仲間もまとめて雇用してあげても良い。どう?」

妖精「ついさっき黒メガネハゲの男にもスカウトされたばっかりだよ」

マリッサ「リチャードに!? 承諾したの!?」ガタッ

妖精「しなかったよ」

エバンス「あんたも同じ魂胆だろ? 俺たちゃ使い捨ての鉄砲玉になる気はない」

マリッサ「むっ……リチャードがあなたたちを使い捨ての鉄砲玉にしようとしたのは事実でしょうね。でも私は違うわ。社交界で外面ばかり取り繕う無様な金の亡者でしかないあんな男とは断じて違う。私は人も物も学問も芸術も、全てを等しく大切に育てるイスファハーンの良心よ。当然、雇用した労働者の安全や生活の質にも気を配るわ」

ミスティ「な、なんだか随分とご立派なことを言うわね……」

マリッサ「当然のことを言ったまでよ」


イリス(よ、妖精さんどうするの?)

妖精(……あのハゲは利益追求の商業主義者って点ではある意味すごく信用できそうだったけど……この女は、何か違う。上手く言えないけど、なんかヤバイ気がする……!)

ローガン(同感だ。彼女には……何やら底知れぬ不穏な気配を感じる。受けるべきではない)

ミスティ(でも、不法侵入の証拠を握られているのよね?)

エバンス(この女のテリトリーに入っちまったのは完全に失策だったな……。どうする……?)

クロシュ(……)


↓1〜3多数決 どうしよう
1.マリッサの元で働く
2.粘り強く断る
3.暴れて逃げる
4.その他(自由安価)
827 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/01(日) 22:42:04.31 ID:ziQho+xEO
2
828 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/01(日) 22:54:52.73 ID:tOiq5LqBo
3
829 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/01(日) 23:13:54.51 ID:OsjNbmIcO
2
830 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/09/02(月) 00:15:04.53 ID:nx4y5CLj0
マリッサ「高待遇を約束するわ。私の元で働きなさい」

クロシュ「……んーん」フルフル


妖精(クロシュ!)

エバンス(断るのは良いとして……どうやって切り抜ける……!?)


マリッサ「……聞き分けのない子ね。あなたたちを当局に突き出しても良いのよ?」

クロシュ「……それも、だめ」

マリッサ「あなたに私の行動を制限する権利はないわ」

妖精「行動を制限する……権利……あっ! そ、それなら……! あなただって、あの塔の持ち主でもないのにその不法侵入の被害を届け出る権利なんてないんじゃないの!?」

妖精(この国の法律がどうなってるかはわかんないけど、緑の国じゃ不法侵入は親告罪だった! お願い、ここもそうであって!)

マリッサ「……リチャードに届け出させれば良いだけでしょう?」

妖精(! よし、当たった!!)

妖精「あのハゲ……リチャードとはお昼に会ったけど、私たちの不法侵入は告発しないって言ってたもん」

マリッサ「チッ、あのハゲ……!」

クロシュ「……リチャードさんは……働く人の自由意思こそが、この街では最も尊重されるって……言ってた……。だから……わたしたちは、わたしたち自身の意思で……働く……!」

マリッサ「あーはいはい、わかったわよ。引き下がるわ」

妖精「!」

マリッサ「ま、気が向いたらいつでもここに来なさい。下々の暮らしでは決して味わえない豪奢な報酬と、最先端研究の恩恵を与えてあげるから」

妖精「気は向かないと思うけど覚えとくよ」


 ☆マリッサのスカウトを断りました

 ◆
831 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/09/02(月) 00:15:33.02 ID:nx4y5CLj0
というわけで本日はここまでとなります。次回は闇オークション編です

大富豪たちのスカウトを跳ね除けて突き進むクロシュ一行でした。どこかの勢力に肩入れするということは、どこかの勢力を敵に回すということ。まだこの街に着いて間もなく、具体的な情勢もわかっていない段階で特定の勢力に付くのは怖いことであったのかもしれません。もしどこかに肩入れすることになるとしても、その見極めはしっかり行うのが良いでしょう

そして次回は闇オークション編です。欲望渦巻く競りの社交場――そこで一行が目にするものとは。狂気の狭間に見え隠れする哀しみに、クロシュはどう立ち向かう――

それでは本日もありがとうございました。次回は恐らく土日となります。よろしくお願いいたします
832 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/02(月) 00:21:53.04 ID:e2DfNgIUo
乙乙
今回特に現地トップ層がクセ強で変に肩入れすると何されるか分からない怖さが大きいのがね……
833 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/02(月) 07:53:24.06 ID:wGQgWZTDO

あかちゃん妖精とあかちゃん妖精相手に母性(?)が芽生えているあかちゃんスライムクロシュ可愛い

……とはいってられない状況
834 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/04(水) 01:00:58.06 ID:w2ynKsEK0
アイテム安価を見直して思ったけど武器系のアイテムって手にいれてもクロシュに吸収されてしまうのかな出来ればクロシュ以外のメンバーに装備して欲しいな。(武器手に入れても全然装備しなく回転ノコギリ以外全部クロシュに吸収されているから)
835 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2024/09/07(土) 12:34:22.65 ID:FYSrZtD7O

他のシノホシメンバーもそろそろ動くかな
836 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/09/07(土) 17:46:10.93 ID:uheU/YAW0
国際商業都市イスファハーンの御三家は都市国家の運営に携わる名士でもありますが、デンネル家は違法な希少品や人身売買、オーデルシュタイン家は他国への工作や紛争地への独断的武力介入、マガジン家は当主のマリッサの強権的な勧誘や怪しい研究など、クロシュたちにとってあまり好ましくない面があります。もし今後協力関係を築くことがあるとしても、深入りは禁物かもしれません

クロシュ氏が抱いた感覚が母性だったかどうかはわかりませんが、あかちゃん化した妖精さんはクロシュにとってとてもかわいい存在だったようです
妖精さんにあかちゃんと呼ばれるクロシュ氏ですが、実際のところは平均的な人間の未就学児よりも多くの知識や経験を持ち、自分で考える力も多少はあるため、幼女スライムと言った方が正確であるかもしれません。しかし妖精さんにとってはクロシュちゃんはあかちゃんスライムなので、恐らく今後もあかちゃん呼ばわりされ続けると思われます

今後登場する装備系アイテムを誰が装備することになるかは、そのアイテムの分類や特性次第であります
クロシュ氏は同化という能力を持っているため、パーティの誰も装備できないような物品でもクロシュ氏なら装備できるといった事態が起こりやすいのかもしれません
また、自由行動で市場や武具店などに行って新しい装備を購入し、パーティメンバーの装備を変更することは可能です。もし装備を変更したい場合は活用してみると良いかもしれません(なお当人にとって思い入れの深い装備は変更できないことがあります)

シノホシの方々が今どこで何をしているかはわかりませんが、翼を持つ者が多いシノホシの方々でも例の世界樹の光がある上空までは届かない可能性が高いです。しかしそれで諦めるような方々でもなさそうなので、彼らは彼らで上空への移動手段を模索しているかもしれません。気を付けましょう
837 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/07(土) 17:46:40.99 ID:uheU/YAW0
―夜
 イスファハーン中央区
 高級ホテル「プラチナコイン」ロビー

 ワイワイ ガヤガヤ

ミスティ(ネイビーのドレス)「……私、場違いじゃないかしら……」

イリス(ワインレッドのドレス)「ううん、似合ってるしすっごい美人だよ!」

ミスティ「そ、そう……? イリスはこういう服、慣れてるの……?」

イリス「ううん、私も初めて……! でもこんな綺麗な服着れるなんて考えたこともなかったからちょっと楽しいかも……!」


妖精(ひらひらドレス)「……」ヒラヒラ

クロシュ(ジャンパードレス)「わあ……。妖精さん、ひらひら……」

妖精「人間が作った妖精用の服って、なんだか変な感じ……。なんかあったら隠れさせてね?」

クロシュ「うん……」


エバンス(タキシード・髪型オールバック)「……なんでこんな堅苦しい格好しなきゃならないんだ……?」

イリス「でもすっごい似合ってますよ! 髪型もキマってます!」

エバンス「そ、そうか……?」


ローガン(タキシード・髪型七三分け)「……」

妖精「お、ローガンは見違えたね」

ローガン「そうだろうか」

ミスティ「……服装はともかく、ヒゲと髪はいつもそれくらい整えた方が良いと思うわ」

エバンス「旦那に関しては俺もそう思うぜ。清潔感が違う」

ローガン「……まさか、いつもの私は不潔に見えるのか……?」

妖精「まあ、少し……」

ローガン「」ガーン

イリス「これを機にイメチェンしましょう!」

ローガン「うむ……」


暗黒行商少女(暗黒のドレス)「ふふ、みんな似合ってるじゃない。まあ私が選んだのだから当然だけど」

イリス「ありがとう! でもかなり高いよねこの服……」

暗黒行商少女「別に良いわよ。あんたたちには返し切れない借りがあるし……クロシュが自分で泳がなくても良い船旅をまだ味わわせてやれてないし……」

クロシュ「んへへ……」

暗黒行商少女「ま、まあとにかくお代は別に良いってこと! あ、でも本当にけっこう良い服だからあんまり雑に使わないでよね!」

 ☆全員分の正装を手に入れました

 ◇
838 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/07(土) 17:47:31.33 ID:uheU/YAW0
―高級ホテル「プラチナコイン」高層階
 ホール

 ワイワイ ガヤガヤ

初老の男性「今日の目玉は不死鳥の羽根だそうだ」
初老の女性「不死鳥の羽根があれば、若さと美しさを取り戻せるのかしら?」

貴族の娘「お父様ぁ〜、あたしも不死鳥の羽根が欲しい〜」
貴族の男「はは、君にはまだ必要ないだろう」

身なりの良い男性A「そういえば今回はまだ未公開の品があるんだよな」
身なりの良い男性B「何が飛び出すんだろうな?」

サラサラ金髪の少年「……」

影の薄い人「……」

灰髪オールバックの中年男性「……」




イリス「すごい……お金持ちっぽい人がいっぱいいる……」

暗黒行商少女「あんまりキョロキョロしてるとナメられるわ。堂々としていなさい」

クロシュ「なめられる……」

妖精「……ペロペロされるって意味じゃないよ?」

クロシュ「あ、うん」

ミスティ「……開幕までまだ少し時間がありそうね。少し情報収集でもする?」


↓1選択
1.サラサラ金髪の少年に話しかける
2.影の薄い人に話しかける
3.灰髪オールバックの中年男性に話しかける
4.開幕まで待つ
5.その他(自由安価)
839 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/07(土) 17:48:51.11 ID:5U7vEvIn0
840 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/07(土) 19:48:19.83 ID:uheU/YAW0
影の薄い人「……」


クロシュ「……?」

妖精「クロシュ、どうしたの?」

クロシュ「あの人……なんか……」


影の薄い人「……」


妖精「え? あの人って誰? どこ?」キョロキョロ

クロシュ「……」


影の薄い人「……」ジッ


クロシュ「!」


妖精「クロシュ、あの人って誰の――」

影の薄い人「……」ヌッ

妖精(……ん? なんだこいつ……)

クロシュ「あ、えと……こんばんは……」

影の薄い人「こんばんは」

妖精「こんばんは」

影の薄い人「お嬢様方は、どちらからここへ?」

妖精「え、私たち? 私たちは……とある商人の紹介で見学に来た旅人だよ」

影の薄い人「旅人の身でこの会場まで辿り着くとは、素晴らしいですね」

妖精「運が良かっただけだよ」

影の薄い人「ご謙遜を。そちらのお嬢様も、素晴らしい眼をお持ちのようだ」

クロシュ「ほえ……?」

妖精「どういうこと?」

影の薄い人「そのままの意味です」

妖精「??」

影の薄い人「是非楽しんでいってください。この街のオークションを――」

クロシュ「あ、うん」


妖精「行っちゃった。何だったんだろ」

クロシュ「……」


クロシュ(あれ……今の人……どんな顔で、どんな声だったっけ……?)

 ◇
841 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/07(土) 20:05:10.87 ID:uheU/YAW0
リチャード「レディース&ジェントルメン! 今宵はお集まりいただきありがとう! 今回の司会もこの私リチャード・デンネルが務めさせていただく!」

 ワーワー!! パチパチパチ


妖精「げっ、司会ってあいつ自ら!?」

ミスティ「堂々としたものね……」


リチャード「そして早速オークションに移ろう! まずはこの『幻影の魔鏡』から――」

 ◆

身なりの良い男性「2億だ!」

貴族の男「ならば私は3億出そう」

身なりの良い男性「なにィ!?」


リチャード「おおっと! 3億を超える者がいなければ決定だが――いないようだ! それではこの『大魔女帝国渡航パスポートファミリーセット』はオトーコ・キゾック氏の落札で決定!」

貴族の男「フッ……美容なら不死鳥の羽根より大魔女帝国のスキンケアグッズが良いだろう」キラキラ

貴族の娘「きゃああ!! お父様だぁい好き!」キャッキャ



ミスティ「さ、さんおく……?」

イリス「無理だ……こんなの勝てるわけがない……」グニャァ

エバンス「まあ、今回は見学だけだし……」

ローガン「だが……普通の稼ぎでは一生身を粉にして届くかどうかの額だ。妖精くん、どうする……?」

妖精「ど、どうするったって……なんとかして稼ぐしか……」

暗黒行商少女「……何か手はないかしら……」



リチャード「それでは次に移らせていただこう! 次の品物は本邦初公開――」

 布をかぶせられたカート「」ガラガラ…



ローガン「む……?」

イリス「あれ……? あのカートから……星属性の気配が……?」

妖精「まさか――」

クロシュ「……!!」



リチャード「あの伝説の、スピリチュアルジェルだァァァ!!!!」バッ

 取り払われる布「」バサッ

檻に入れられた白銀のスライム「…」モニョ…

 ザワザワ


貴族の娘「きゃあああ! スピリチュアルジェル!!?」
貴族の男「な、なんと……私も初めて見た」

身なりの良い男性B「うおおお!? あれが今回のシークレットか!?」
身なりの良い男性A「お、おお……! こりゃ大魔女帝国を負けといて正解だったぜ! こっちに全力だ!!」

初老の男性「おお……あれがスピリチュアルジェル……」
初老の女性「美しいわ……。あれが手に入れば若さと美しを取り戻せるのかしら?」



ミスティ「あれが……ステラスライム……!」

エバンス「チッ……胸糞悪いな……」

暗黒行商少女「仕方ないわ。ここはそういう街だもの」
842 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/07(土) 20:06:33.47 ID:uheU/YAW0
檻に入れられた白銀のスライム「…」モニョ…


リチャード「それでは早速入札に移ろう!」

身なりの良い男性A「4億だ!!」

リチャード「おおっと! いきなり4億――」

貴族の男「5億!」

身なりの良い男「て、テメェ……また……!」

貴族の男「フッ……美しきジェルは我が愛娘にこそふさわ――」

初老の男性「10億!」スッ

貴族の男「!」

リチャード「おおっと! 早くも10億代に突入だ!!」

貴族の男「ならば私は12億だ!」

初老の男性「15億!」

貴族の男「じ、18億!!」

初老の男性「25億!」

貴族の男「に、にじゅ……アバッ……」バタッ

貴族の娘「お父様ぁ!」


初老の男性「少し早いが、君との結婚記念プレゼントといこうじゃないか」

初老の女性「まあ、素敵……。わたくし、あなたの為に若さと美しさを取り戻すわ」


リチャード「ここでキゾック氏がノックアウト! 伝説のスピリチュアルジェルは25億で決まりか――」


灰髪オールバックの中年男性「50億」スッ

初老の男性「なに……!?」


リチャード「おおっと、ここで大富豪ロスチャイルドのソーリス氏が参戦だァァァ!!」


初老の男性「ならば、60億……!」

ソーリス氏「90億」

初老の男性「オゴッ……」ブクブク バタッ

初老の女性「あらあら、こんなところで泡噴いちゃって。カニさんみたいねぇ」


リチャード「ショロウ氏、カニの如く泡を噴いて退散! これは90億で決まりと――」


サラサラ金髪の少年「待った。100億」スッ

ソーリス氏「!」


リチャード「なんとなんと、ここに来て最大富豪デンネルの分家、ゲンズブール家当主のエミリオくん参戦だァァァ!!」

エミリオ氏「……」

ソーリス氏「120億」

エミリオ氏「じゃあ200億」

ソーリス氏「……!!」ガクッ


リチャード「おおっと〜!! エミリオくんの暴力的提示額に大富豪ソーリス氏が膝を付いたァァァァ!」

エミリオ氏「決まりでいいですか?」

リチャード「ほぼ決まりだと思われますが、念の為聞いておきましょう! 200億のエミリオくんに挑む猛者はいるかァァァ!!?」
843 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/07(土) 20:07:32.32 ID:uheU/YAW0
檻に入れられた白銀のスライム「…」モニョ…



イリス「に、ひゃくおく……?」グルグル

エバンス「嘘だろ……わけがわからねえ……」

ミスティ「……目の前で起きている、下劣な催しに……何もできない自分が、腹立たしいわ……」

クロシュ「……」

妖精「……クロシュ……気持ちはわかるけど、だめ……。この警備と衆人環視の中で、あのスライムを助けて逃げるのは不可能だから……下手なことをしても、何も救えずに殺されるだけ……」

クロシュ「…………」



↓1〜3多数決
1.どうにもならない
2.白銀のスライムを逃がす
3.その他(自由安価)
844 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/07(土) 20:08:05.72 ID:HuochME1o
2
845 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/07(土) 20:09:49.47 ID:FYSrZtD7O
1
846 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/07(土) 20:09:53.08 ID:jP/anD+5O
2
847 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/07(土) 20:11:13.63 ID:WzS0epd1O
1
848 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/07(土) 20:30:27.82 ID:uheU/YAW0
光学迷彩クロシュ「」スゥ―…


妖精「あ……ば、ばかばかばか!!」パタパタ

ミスティ「クロシュ……!?」

エバンス「お、おい嘘だろ!? クロシュちゃんまさか――」



光学迷彩クロシュ「……」スッ

 檻「」ガション

白銀のスライム「……?」モニョ…?

光学迷彩クロシュ『今……出してあげる……』モニョモニョ

白銀のスライム『え……?』モニョ…?

 カチャカチャ…



リチャード「ん……? 何の音だ……?」


影の薄い人「……」


↓1コンマ
01-30 ??
31-50 救出失敗、クロシュ捕縛
51-70 救出成功、クロシュ捕縛
71-90 救出成功、バレるが離脱成功(クロシュお尋ね者化)
91-00 救出成功、バレずに離脱成功(クロシュ無罪)
849 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/07(土) 20:34:58.59 ID:WzS0epd1O
850 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/07(土) 21:32:58.76 ID:uheU/YAW0
エミリオ氏「……!! 檻の前に何かいます!!」

リチャード「なんだって!? だが何も見えないぞ!!」

エミリオ氏「僕は魔眼持ちです! あなたたちとは見えている世界が違う!!」

 ザワザワ…


イリス「えっ、えっ……!?」

ミスティ「くっ……! こうなったら――」

妖精「ミスティやめて! みんなはここで待機! 勝手な真似は絶対しないで!!」ヒュンッ

エバンス「お、おい妖精!」


光学迷彩クロシュ『んゅ……』カチャカチャ モニョモニョ

白銀のスライム『だめ……早く離れて……。あなたまで、檻に入れられちゃう……』モニョモニョ

光学迷彩クロシュ『んゅゅ……』カチャカチャ

妖精『ばかクロシュ! 鍵開けなんかやったことないでしょ! だったら熱で焼き切れ!』ヒュンッ!

光学迷彩クロシュ『妖精さん……!』モニョ…!

妖精『私も短時間なら誤魔化しが効くの! 一旦あなたの中に入れて!』

光学迷彩クロシュ『う、うん!』モニョッ!

 モニョン!

バーニング光学迷彩クロシュ『んゅゅ……!』チリッ

 溶かされる檻「」ジュッ…


貴族の男「お、檻が溶けた!? 本当に何かいるのか!?」


白銀のスライム『……!?』

光学迷彩クロシュ『逃げる……! 早く……!!』モニョモニョ…!

白銀のスライム『あ、え、えと……』モニョニョ…


身なりの良い男性B「おい、スピリチュアルジェルが逃げちまうぞ!」


妖精(くそ、あのガキ魔眼持ちだって……!? ならどうやって逃げれば――)


ミスティ「曲者よ!! 氷の魔法で曲者を捕らえるわ!!」
 氷霧「」サァァァ――

イリス「なら私は炎の魔法で!!」
 炎「」ボンッ!!
  煙「」モクモク――

エバンス「俺は土魔法で泥棒の動きを阻害するぞ!! 警備員、頼む!」
 土塊「」ボゴンッ!
  土埃「」モワモワ――

ローガン「この手口はシノホシのテロか!!? ここは危険だ!!」

 ザワザワ キャアアアアア!!! テロ!? シノホシ!!?


妖精『あいつら……! ばか……! とにかくもう逃げるしかない! クロシュ、逃げ――』

 ドシュッ!

妖精『えっ……』
851 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/07(土) 21:34:04.61 ID:uheU/YAW0
 デロデロ…

光学迷彩スライムクロシュ「」デロロ…

妖精『クロシュ!?』

白銀のスライム『え、え……!?』モニョモニョ


警備魔導人形「ターゲットに命中。捕縛に移行します」ジャキッ


妖精「こ、こいつ……!」

光学迷彩スライムクロシュ『ん、んゅ……』ググ…

 モニョニョ…ポン!

光学迷彩白銀スライム『わ……!?』ポン!

妖精『そ、それ……相手を擬態させる魔法!』

光学迷彩スライムクロシュ『……にげ、て……』モニョ…

光学迷彩白銀スライム『で、でも……!』モニョモニョ オロオロ

 モニョモニョ ポン!

白銀クロシュ『妖精、さんも……!!』モニョ…!!

妖精『そ、それ……あなたがステラスライムに擬態なんて、したら……!!』

白銀クロシュ『はやく……! わたし……もう……うごけな……』

 ドシュドシュッ!

白銀クロシュ「」デロロ…


妖精(あ、ああ……だめだ……私には……クロシュを連れて逃げるだけの力が……)

妖精(ならせめて……クロシュと一緒に……)

妖精(………だめだ……。私が、ここでクロシュと一緒に捕まって、殺されたら……世界樹の光が……。クロシュ一人の為に、世界の危機を放るわけには……)

妖精(…………)

妖精(…………ごめん、ね……)



光学迷彩白銀スライム『〜〜』オロオロ モニョモニョ

妖精『……逃げるよ』

光学迷彩白銀スライム『えっ……。で、でも……このスライムさんが……』

妖精『つべこべ言うな!! 逃げるんだよ!!!』

 ◆
852 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/07(土) 21:39:38.04 ID:uheU/YAW0
―夜
 シルバーコイン 客室


白銀スライム「……」モニョ…


ミスティ「……」

イリス「え、ええと……クロシュ、ちゃんは……?」

妖精「クロシュは……そのスライムの代わりに、捕まった」

ローガン「……」

エバンス「……くそっ……! 俺は……また……」

暗黒行商少女「……」


白銀スライム「……」モニョ…

ミスティ「……あなたが気に病むことはない……なんて……無理よね……」

白銀スライム「……」モニョニョ…

 ※クロシュが捕まりました
  パーティから離脱します

 ◆
853 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/07(土) 21:48:20.95 ID:ILUOpQVao
ひょっとしてピンチか?
854 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/07(土) 22:11:16.17 ID:lshPv41rO
白銀スライムちゃんかわいい
855 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/07(土) 22:13:28.08 ID:+sGVpQPG0
イリスの使い魔的なポジションになれたりしないかな
856 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/07(土) 22:24:56.51 ID:uheU/YAW0
―深夜
 イスファハーン・ピラー

リチャード「フゥ〜……一時はどうなるかと思いましたが、無事にスピリチュアルジェルを確保できましたね」ニコニコ

エミリオ氏「貸し一つだよおじさん。僕がいなかったらまんまと奪われてたんだから」

リチャード「ええ、もちろんですよ。事情聴取が終わったら例のスピリチュアルジェルは君に差し上げましょう」ニコニコ

エミリオ氏「へえ、太っ腹だね」

リチャード「感謝の印ですよ。しかしオーデルシュタインかマガジンが仕掛けてくるかとは思っていましたが、まさかあんな露骨な手で来るとは。彼奴らもよほど切羽詰まっていると見えますな」クックック

エミリオ氏「下手人は見つかったの?」

リチャード「恐らくはオーデルシュタインのハイド・ストークか……もしくは、最近現れた黒髪の少女と妖精の二人組かもしれません」ニコニコ

エミリオ氏「え? でもそいつらって旅人なんでしょ?」

リチャード「オーデルシュタイン……にはハイドがいますが、マガジンには有用な諜報員がいないので、マガジンが彼らを雇う可能性があります。いや、マリッサなら雇うのではなく脅迫して無理矢理従わせるかもしれません」ニコニコ

エミリオ氏「なるほど。マガジンに捕まったんなら死ぬまで使い潰されて最期には実験台だね、可哀想に」

リチャード「そうでないことを祈ってますよ。さあて、それじゃあお待ちかねの事情聴取タイムといきましょう」ニコニコ


白銀スライムクロシュ「……」モニョ…


エミリオ氏「見てっても良い?」

リチャード「構いませんよ。面白いものでもないと思いますが」ニコニコ

エミリオ氏「内容が知りたいだけだよ」

リチャード「なるほど。それでは哀れなスライムちゃんにすこーしインタビューといきますか」ニコニコ


白銀スライムクロシュ「……」モニョ…


エミリオ氏「おじさんの頭脳魔法なら相手の記憶とかも読み取れるんでしょ? なら尋問も拷問もインタビューもいらないんじゃないの?」

リチャード「エミリオくんは風情というものを解しませんね……」ニコニコ

エミリオ氏「風情で金が稼げるの?」

リチャード「身も蓋もありませんね……。まあいいでしょう、せっかちなエミリオくんのためにさっさと終わらせて差し上げます」スッ


白銀スライムクロシュ「……」モニョニョ…

リチャード「さあ、知っていることを洗いざらい私に見せなさい――」

 リチャードの手「」ピト キュオオオオ――

白銀スライムクロシュ「〜〜!!」モニャニャニャニャ!!!


リチャード「……ん? これは……どういう……なっ……!!」

エミリオ氏「おじさん?」


 クロシュの記憶「」デロデロデロ――
  クロシュの記憶「」デロデロデロデロ――
   クロシュの記憶「」デロデロデロデロデロ――
857 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/07(土) 22:27:18.99 ID:uheU/YAW0

リチャード「のあああああああ!!!?!!?!??」ガクガク

エミリオ氏「お、おじさん!?」

 *

スライムクロシュ「」デロデロ…


リチャード「ぐふぅ……取り乱してすみません、エミリオくん……」

エミリオ氏「い、一体何を見たって言うのさ」

リチャード「それがですね……。結論から言うと、やらかしました」

エミリオ氏「え?」

リチャード「このスライム……例のスピリチュアルジェルではありません」

エミリオ氏「ええっ!?」

リチャード「見てみなさい。そのスライムを」


スライムクロシュ「」デロ…


エミリオ氏「あっ! 色が……黒くなってる!?」

リチャード「擬態を維持できないほどに疲弊したのでしょう」

エミリオ氏「ぎ、擬態だって!? じゃあこのスライムは一体――」

リチャード「……昨日、この塔に侵入してきた黒髪の少女の……真の姿のようです」


スライムクロシュ「」デロロ…

 ◆
858 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/07(土) 22:28:33.23 ID:aT4GMiLZ0
これからは白銀スライム、妖精、イリス、ミスティ、ローガン、エバンスで旅する事になるのかな
859 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/07(土) 22:31:01.33 ID:+sGVpQPG0
白いから……シロシュちゃん?(安直)
860 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/07(土) 22:43:31.76 ID:uheU/YAW0
―国際商業都市イスファハーン 滞在4日目

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のレオタード 飾:

◇イリス  [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:魔術師のローブ  飾:

◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のローブ   飾:

◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

◇エバンス [地の傭兵]
武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:革の鎧      飾:

◇暗黒行商少女[闇の商人]
武:魔銀のナイフ   盾:         飾:貝殻の髪飾り
武:         防:闇のエプロン   飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*2       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*1       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
魔術書「星の魔力」上  闇の欠片        精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    暗黒優待券
属性大全        踊り子の双剣      亡国王のペンダント
魔王図鑑        サボテンドラゴンの花  冒険者証(ランク1)
氷精の魔導書
マジカルブラッドワイン
吸血鬼殺ブラッドワイン
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
魔術書「星の魔力」中
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘(破損)

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[1/5]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)

◯経験値
・風になる[3/12](クロシュ)
・魔法[5/6](イリス)
・魔法[3/6](ミスティ)
・氷属[6/8](ミスティ)
・剣技[2/8](エバンス)
・魔法[1/6](エバンス)
……………………………………………………………………………………
□国際商業都市イスファハーン 主要施設
中央区:イスファハーンピラー、高級ホテル、黄金市場、高層住宅、他
商業区:宿、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド、他
学術区:劇場、闘技場、美術館、図書館、学校、病院、研究所、他
貧民街:怪しい露店、怪しい娼館、薄暗い路地裏、他
沿岸部:港、造船所、コンテナ港、工場地帯、軍港、灯台、他
861 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/07(土) 22:44:19.15 ID:uheU/YAW0
―朝
 シルバーコイン 客室

白銀スライム「…」モニョ…

ミスティ「……」

イリス「ねえ……クロシュちゃんを、助けに行こうよ」

ミスティ「イリス」

イリス「だって……クロシュちゃんが間違ったことをしたなんて私は思わないもん!」

妖精「でも……クロシュは、この国の法律的には完全に犯罪者なんだ。その脱獄を幇助したら、私たちまでお尋ね者になる……。そうなれば……世界樹の光を追うどころじゃ……」

イリス「うっ……」

ミスティ「……じゃあ、私一人でやるわ」

イリス「ミスティ!」

ミスティ「私一人程度が抜けても、世界樹の光探索に支障は出ないでしょう。ここの法がクロシュを許さないとしても、私はそんな悪法認めないわ」

暗黒行商少女「……私も付き合うわよ。元はと言えば、優しいクロシュをあんな場に連れ出した私の責任だもの」



妖精「……」グニャァ…


白銀スライム「……」


イスファハーン滞在4日目です
↓1〜3 自由安価 何をする?
862 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/07(土) 22:44:57.45 ID:5U7vEvIn0
フラナに救出作戦相談の手紙
863 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/07(土) 22:46:12.14 ID:FYSrZtD7O
ギルドで救出作戦の協力者を探す
864 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/07(土) 22:46:50.00 ID:HuochME1o
イスファハーン中のスライムの力を借りる
865 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/07(土) 22:49:14.56 ID:IoduLC3+O
ローガン リチャードとユーシリア魔法騎士団時代の話しやユーシリアの現在の話など和ませてからクロシュを解放出来るか交渉してみる。
866 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/07(土) 23:08:34.25 ID:uheU/YAW0
 窓「」ガラッ

ハーピィ記者「話は聞かせてもらいましたよ!」ヌッ

イリス「うわあ!」ドテッ

暗黒行商少女「なな、何!?」

ハーピィ記者「街中の大富豪が集う闇オークションで強盗だなんて、クロシュちゃんもなかなかやりますね! ますますダークヒーローらしくなってきて執筆者として鼻が高いです!」

ミスティ「何よ……茶化しに来たの?」

ハーピィ記者「昨夜のことがあまりにも衝撃的だったので急いでフラナ大将に報告したら、速達を頼まれたんです。はいどうぞ」スッ

 フラナからの手紙「」ポン

イリス「えっ!」


↓1コンマ
01-05 残念だけど自然の摂理よ……
06-35 名案は思い付かないけど頑張りなさい。日傘は修理しておいたわ
36-65 日傘の代わりにバイオレット印のハーミットローブを付けておいたわ
66-95 力こそ全てよ。マジカルブラッドワインを飲んで強行突破しなさい
96-00 ハーピィ記者を貸してあげるわ
867 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/07(土) 23:11:29.02 ID:ILUOpQVao
記者さんタスケテ!
868 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/07(土) 23:22:24.78 ID:IoduLC3+O
フラナってイリス関連なのか魔族の国関連かは分からないけどリチャードに知恵(たぶん頭脳魔法の力)をかりる為に相談しに来た事があると書いてあるから一応二人は知り合いなんだよね。
869 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/07(土) 23:55:48.18 ID:uheU/YAW0
―フラナからの手紙

 残念だけど自然の摂理よ。強者に抗えば、弱者は踏み砕かれる。クロシュの気持ちは理解できるけれど、思慮は足りなかったとしか言えないわ。
 そしてそこは国際商業都市イスファハーンなのでしょう。それならばあなたも無茶をしてはいけない。そこに住まう富豪たちは王国の悪鬼羅刹にも比肩する経済修羅ばかり。クロシュを助けようとして、あなたまで同じ末路を辿るなんてことになったら目も当てられない。賢明な判断をしなさい。

 追伸:指名手配犯レイ・アンバーの体表に刻まれていたという魔法陣についてはまだ解読中よ。続報を待ちなさい。

 ◆

―シルバーコイン 客室

 フラナからの手紙「」

イリス「フラナ先生……」

ミスティ「冷静な意見ね……。反論は特にないわ……」

妖精「……」

ハーピィ記者「ありゃりゃ、最近のフラナさんにしちゃ珍しくヒエヒエなご意見ですねえ。まあそれだけイリスちゃんたちが大事ということでもあるのかな?」

イリス「でも……クロシュちゃんだって、魔族国の為に戦った仲間です……」

ハーピィ記者「フラナさんって元々はこういう性格だったんですよ。最近がホカホカすぎただけで、魔族革命の前はやらかした仲間とかは簡単に見捨てるタイプの恐ろしい吸血鬼でした」

イリス「そ、そうだったんですか……」

ハーピィ記者「姉がまた出てきたとかなんとかでピリピリしてるので、そのせいかもですねえ。フフ、私はピリピリキレキレのフラナ将軍も嫌いじゃないんですけどね」

 ◆
870 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/07(土) 23:56:37.83 ID:uheU/YAW0
―シルバーコイン 客室

イリス「……そういえば、作戦とかはあるの?」

ミスティ「……これから考えるわ。あなたは何かある?」

暗黒行商少女「……まずギルドの力を借りようと思う」

イリス「え、ギルド? でも脱獄の協力依頼なんて……」

暗黒行商少女「ただの冒険者ギルドじゃないわ。闇の冒険者ギルドよ」

イリス「えっ……!?」

ミスティ「闇の……冒険者ギルド……!?」

 ◇

―商業区地下街
 闇の冒険者ギルド本部

 松明「」メラメラ

エバンス「商業区の地下に、こんなところが……!」

イリス「え、ええと……ここ、本当に大丈夫なの?」

暗黒行商少女「表向きは異系列の冒険者ギルドってことになってるから大丈夫よ。それにここの運営にも闇オークションと同じくデンネルが一枚噛んでるし」

ローガン「……いや、それこそ本当に大丈夫なのか?」

暗黒行商少女「だからこそよ。デンネルの事情を知るならここが一番手っ取り早いわ」

 *

闇の受付嬢「はぁ〜い、当ギルドのご利用は初めてですかぁ〜? 当ギルドの冒険者証があればぁ〜」

暗黒行商少女「はい」

 闇の冒険者証「」ポン

闇の受付嬢「はぁ〜い確認しましたぁ〜。本日はどのようなご用件ですかぁ〜?」

暗黒行商少女「昨日のオークションで落札されたスピリチュアルジェルの行方と、もし例の強盗犯が確保されているならその情報が知りたいわ。あと、諜報や工作に長けた人材がいれば雇いたい」

闇の受付嬢「それでしたらぁ〜」


↓1コンマ 情報
01-30 エミリオ氏に無事落札された以上のことはわかりませんね〜
31-60 イスファハーンピラーに運ばれていったそうです〜
61-90 リチャード氏とエミリオ氏は裏で結託していたようですね〜
91-00 イスファハーンピラーの内部構造と脆弱性はこちらになります〜

↓2コンマ 人材
01-05 影の薄い人
06-35 いないですね〜
36-95 メルル
96-00 クロシュヴィア
871 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/07(土) 23:59:12.71 ID:+sGVpQPG0
えい
872 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/08(日) 00:00:05.27 ID:0OJY7+vjO
んあ
873 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/08(日) 00:00:28.57 ID:DSr32jRWo
こんま
874 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/08(日) 00:10:02.19 ID:kr/G9W+wo
…………運命賽って能動使用できましたっけ……?
875 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/08(日) 00:29:08.68 ID:jQcDcW/m0
というわけで本日はここまでとなります。次回はスライムの力を借りてみたい編からとなります

白銀スライムさんを救う為に無茶をした結果、捕まってしまったクロシュさんでした……。この先一体どうなってしまうのか、クロシュ氏が完全にパーティ離脱となってしまうかどうかは今後の展開次第となります。なおクロシュ氏がパーティを離脱した場合、多方面に大きな影響を及ぼす可能性があります(特にセインくんとクロシュヴィアとフメイちゃん。特にフメイちゃん。特にフメイちゃん)。ご注意ください
スピリチュアルジェルことステラスライムこと白銀スライムさんにも何か秘密があるようです。助かりこそしたもののクロシュちゃんが代わりになってしまったことを酷く気に病んでいるようですが、何かお話してみるといろいろ情報が手に入るかもしれません

フラナ氏とリチャード氏は個人的な親交があるようです。しかし残念ながら、フラナ氏の口利きでリチャード氏に融通を効かさせるというようなことは難しいかもしれません。リチャード氏は骨の髄までビジネスな男なので、相応の利益を提示する必要があります

そして運命賽ですが、あれは死や再起不能などの不可逆的な酷い結末を招いた時か、あるいは良い運命と悪い運命が明確に決まっている時の選択肢で使用の可否が出現することがありますが、それ以外の場面では使えないようです。もしもっと使いたいという意見がありましたら、このスレの終わり辺りにでも使い方のご意見募集をしたいと思います。よろしくお願いします

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
876 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/08(日) 00:31:25.77 ID:jQcDcW/m0
闇の受付嬢「落札されたスピリチュアルジェルはイスファハーン・ピラーに運ばれたようです〜。リチャード氏とエミリオくんは裏で結託していたようですね〜。周知の事実ですが〜」

イリス「周知の事実なの……!?」

暗黒行商少女「昨日リチャード自身が、デンネルの分家の当主って言ってたし、隠す気なんてないと思うわ」

闇の受付嬢「強盗は未だ正体がわからないようです〜。怖いですね〜」


ミスティ(……ということは、クロシュは強盗として逮捕されたのではなく、スピリチュアルジェルとして連れていかれたまま正体を隠し続けているということ……?)

エバンス(……クロシュちゃんの擬態がバレたら治安組織に突き出されて一気に厳しくなるってことか……)

暗黒行商少女(……どうかしら。逮捕された状態も、イスファハーンピラーに囚われている状態も、救出難度としては似たようなものだと思う。あのイスファハーンピラーの警備は留置所や刑務所に並ぶくらい厳しいわ)

ローガン(……正体がバレた際にリチャード氏やエミリオ氏に殺されることの方が恐ろしい。何せ200億積んだのだ、偽物のスライムだったと知れば……)


暗黒行商少女「……それで、人材の方はどう?」

闇の受付嬢「今は動ける人がいませんね〜」

暗黒行商少女「そう……わかったわ。ありがとう。お代は引き落としでよろしく」

闇の受付嬢「はい〜ご利用ありがとうございました〜」

 ☆クロシュの居所を掴みました
 ☆リチャード氏とエミリオ氏の結託を知りました

 ◆
877 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/08(日) 00:32:08.86 ID:jQcDcW/m0
順番を間違えました。それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
878 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/08(日) 00:56:13.11 ID:kr/G9W+wo
おつでした
取り敢えずまだどっちに転ぶか分からないという所で、運命賽の使用条件は了解です

あークロシュになにかあったら一番ヤバい人いましたね……
879 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/08(日) 07:34:39.63 ID:0Y0R81QU0

今回はコンマ大荒れの日だったか・・・
ここでまさかの主人公交代?
これは敵勢力乱入してでも助けるべきか・・・
880 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/08(日) 10:15:38.16 ID:8wWjD4Vh0
白スラちゃんは助けなかったら殺されて鉱石にさせられてたんだろうか
881 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/08(日) 13:02:29.65 ID:4+EmC/BtO

妖精さんメンタルボロボロそう…
882 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/08(日) 14:36:04.68 ID:F2364gZcO
個人的に頭脳魔法って自分のIQを上げてまるでAIのように答えを出す以外に「相手の分析」、「相手の行動を予測する」、「相手の記憶を見る事が出来る」など便利だと思ったけど光学迷彩クロシュを2回も見抜けていないのは意外だった。
883 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/08(日) 16:40:27.28 ID:jQcDcW/m0
クロシュ氏の運命がどうなるかはまだ決まっておりませんが、もし致命的な事態になった場合はもちろん運命賽を使うことができます。賢明な判断をしていくのが良いでしょう
クロシュ氏が大変なことになった場合、様々な影響があります。それはセインくんとクロシュヴィア氏とフメイちゃんだけに留まらず、レイさんやリュアンちゃんなど、今までに関わってきた多くの人々に何らかの変化が起きることが予想されるでしょう。特にフメイちゃんに関しては、ものすごく大変な方向に気持ちがこじれてしまう可能性が高いと言えます

実のところクロシュ氏以外の誰かが主人公になることはあまり想定していなかったので、もしクロシュ氏が主人公を続けられなくなってしまった場合どうするかはちょっと未定だったりします。とはいえまだ交代が確定したわけでもないので、確定したらその後のことはその時に考えれば良いかとも思います

白銀スライムさんがお買い上げされていた場合にどういう運命を辿っていたかは今のところわかりません。リチャード氏は愛玩や鉱石化ではない別の目的があるかのようなことを言っていましたが、それが何なのかもまた判明はしていないようです

妖精さんは、クロシュ氏を見捨てたことをものすごく気に病んでいるようです。クロシュ氏自身が見捨てて逃げろと言ったので仕方ないのですが、妖精さんはそう簡単に割り切れるほど器用な性格ではなかったのかもしれません

頭が良くなっても視覚などの感覚器官が鋭敏になるわけではないので、光学迷彩だけでなく魔力的にも高度な隠蔽を行っているクロシュの隠密を看破するのは実は非常に難しいです(いつも失敗している印象がありますが、相手が悪いのです)。なおリチャード氏はそういった隠密能力者の対策を全く立てていなかったわけではなく、魔眼持ちのエミリオ氏や優秀な警備魔導人形を多数配置するなどして万全の対策を立てています。必ずしもリチャード氏自身が隠密を看破する必要はないのです
884 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/08(日) 16:41:26.65 ID:jQcDcW/m0
―シルバーコイン 客室

妖精「」グッタリ

白銀スライム「……」モニョ…

妖精「」グッタリ


白銀スライム『あの……妖精さん……』モニョモニョ

妖精「なに……」

白銀スライム『……クロシュちゃんを助けるの……私も、手伝いたい……』モニョモニョ

妖精「……」

白銀スライム『私の……せいだから……』モニョニョ…

妖精「……好きにしたら……」

白銀スライム『うん……』モニョ

妖精「……」グッタリ



白銀スライム『あの……よ、妖精さんも……クロシュちゃんのこと、助けたいんじゃ……』

妖精「何もできないよ。あの時……私は自分の使命を優先して、クロシュを見捨てたんだ」

白銀スライム『でも、まだ間に合うかも……。他の人たちも……クロシュちゃんを助ける為に、動いてる……』

妖精「そうだよ。結局、我が身可愛さに動けてないのは私だけ……。最低の薄情妖精なんだよ。放っておいてよ……」グッタリ

白銀スライム『………』

 *
885 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/08(日) 16:43:36.64 ID:jQcDcW/m0
―??

 ピー… ピピピ… キュオンキュオン…


 遥か彼方の空に浮かぶ白い光「」ユラユラ


 地上に瞬く無数の光「」チカチカ


『〜〜〜……〜〜〜〜……〜〜〜〜〜……』モニョモニョ…

『〜〜、〜〜〜〜……』モニョニョ…

『〜〜〜〜〜〜〜〜……〜〜〜〜……?』モニョモニョ…

『〜〜〜〜〜〜〜〜――――』モニョモニョ―

 *

↓1コンマ
01-01 クロシュヴィア『……悪い街は、溶かしちゃわなきゃね……』モニョニョ
02-05 シュヴィア『見つけた……』モニョ
06-10 ブラッド『へえ、あのバカ捕まったんだ』モニョッ
11-40 レッサースライムたち『〜〜』モニョモニョ
41-70 シティスライムたち『そうなんだ〜』モニョモニョ
71-95 シティスライムたち『わかった〜』モニョモニョ
96-00 クロシュヴィア『助けてあげるね……』モニョニョ
886 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2024/09/08(日) 16:45:05.45 ID:FXRcU5J5O
887 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/08(日) 17:45:16.46 ID:jQcDcW/m0
―シルバーコイン 客室

白銀スライム「――」

妖精「……何してるの?」

白銀スライム『あっ! え、えと……』モニョッ!

妖精「……まあ、なんでもいいけど……。クロシュが助けたあなたの命……無駄にしないでね……」

白銀スライム『……うん……』モニョ…

 ☆イスファハーンのスライムたちがなぜか状況を把握しました

 ◆
888 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/08(日) 17:57:35.09 ID:jQcDcW/m0
―夜
 イスファハーン・ピラー 座敷牢

 魔封の檻「」ガシャン

スライムクロシュ「……」モニョ…

リチャード「まさか、ただの義侠心で強盗を働いたとはね。面白いスライムです、君は」ニコニコ

スライムクロシュ「……」モニョニョ…

リチャード「しかしそのお陰で、我が一族は200億の大損をしたわけですが……どう落とし前を付けてくれるのですか?」ニコニコ

スライムクロシュ「……」モニョ…

リチャード「君の選択肢は二つ。私の下で必死に働いて200億の借金を返済するか、あのスピリチュアルジェルを見つけ出して私たちに差し出すしかありません。どうしますか?」ニコニコ

スライムクロシュ「……」デロ…

リチャード「黙っていてもわかりませんよ。君は人の言葉を話せるでしょ?」ニコニコ

スライムクロシュ「……」デロロ…

 ガラッ

エミリオ氏「おじさん、そのスライムをくれるって約束は結局ナシになったの?」スタスタ

リチャ―ド「外で話しましょうか」ニコニコ

 ガラッ バタン

 *

―イスファハーンピラー ペントハウス

 グラス「」カラン

エミリオ氏「それで、例の約束は?」

リチャード「それはスピリチュアルジェルについてです。あの黒いスライムについて私はエミリオくんと何の契約もしていません」ニコニコ

エミリオ氏「ふうん。でも僕も欲しいんだよね、有能な諜報員がさ」

リチャード「あのスライムが落とし前を付けたら、後は自分で交渉してみると良いでしょう。あるいは、君が200億であのスライムを買い取りますか?」ニコニコ

エミリオ氏「おじさんの目を欺くほどの腕前なら200億出す価値はある気がするんだよね。少なくとも僕にとってはステライトより有用だよ」

リチャード「流石に目ざといですね。しかし残念ながら今あのスライムは私の所有物。実を言うと例え200億積まれても手放す気はありません」ニコニコ

エミリオ氏「だと思った。ねえ、あのスライムの記憶で何を見たの?」

リチャード「フッ……非常に興味深く面白いものです。あのスピリチュアルジェルを逃したのはかなり痛いですが、あのスライムはそれに匹敵するほど価値のある情報や技能を有している。完全に飼い馴らせば――ククク」ククク

エミリオ氏「うわ、悪い顔……」

リチャード「しかしなかなか強情なようで、簡単に従わせられてはくれないようです。だからこそ――あのスピリチュアルジェルの力が必要なのですが……」ニコニコ

エミリオ氏「ふうん。二匹揃ったらどうなるの?」

リチャード「無敵ですね。この星の全てを支配することすら――おっと、今のはナシでお願いしますよ」ニコニコ

エミリオ氏「へえ……。そんなトンデモ発言簡単にナシにできると思う?」

リチャード「エミリオくん。私は君を信頼≠オています」

エミリオ氏「……はいはい。信頼には応えますよ」

リチャード「フフフ、物わかりの良い子は好きですよ」ニコニコ

エミリオ氏「……」

 *
889 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/08(日) 17:58:51.79 ID:jQcDcW/m0
―イスファハーン・ピラー 座敷牢

 魔封の檻「」ガシャン

スライムクロシュ「……」

スライムクロシュ(みんな……大丈夫かな……)

 ガラッ

エミリオ氏「こんばんは」スタスタ

スライムクロシュ「!」

エミリオ氏「そんなに身構えないで欲しいですね。僕はおじさんと違って、君を無理矢理従わせようとか思ってませんから」

スライムクロシュ「……」

エミリオ氏「もし協力関係を築けるならお互いに気持ちよく働きたいでしょう? おじさんは少し性急すぎるんですよね」

スライムクロシュ「……」

エミリオ氏「とりあえずいろいろ持ってきたので、食べながらお話しましょう」

 茹でカニ「」ポン
 マグロの刺身「」ポン
 精霊樹の実「」ポン

スライムクロシュ「!!」モニョニョ…!!

エミリオ氏「お腹、空いてるでしょ? 毒とかは入ってません……というかスライムなら毒は効かないでしょうし」


↓1選択 出された料理を食べる?
1.食べる
2.食べない
3.その他(自由安価)

↓2 どんな話をする?(自由安価。黙秘も可)
890 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/08(日) 18:03:13.96 ID:EmNzuR3DO
2
891 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/08(日) 18:04:30.40 ID:0Y0R81QU0
あのスライムと仲良くしてくれるなら連れてきてもいいと話す
892 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/08(日) 18:28:31.73 ID:jQcDcW/m0
スライムクロシュ「……」モニョニョ…

エミリオ氏「食べないんですか? こんなに美味しいのに」ヒョイパク モグモグ

スライムクロシュ「…………」グググ… モニョモニョ…

エミリオ氏「まあ無理に食べろとは言いません。ですが僕としてはあなたに空腹で苦しんで欲しいわけではないので、ずっと食べないままでいるのはやめてくださいね」

スライムクロシュ「……」モニョ…

エミリオ氏「そういえばあなたは、あのスピリチュアルジェルとどういう関係だったのですか?」モグモグ

 モニョモニョ…ポン!

クロシュ「……全然、知らない……。あの会場で……初めて、会った……」

エミリオ氏(! これがこのスライムの擬態……! 凄い……スライムの擬態はどこかしらスライム的な部分が残りがちなのに、これはまるで本物の人間の女の子みたいだ……! ますます欲しいな……)

エミリオ氏「全然知らないのに助けたのですか?」

クロシュ「うん……」

エミリオ氏「なぜ?」

クロシュ「えと……。つらそう、だったから……」

エミリオ氏「つらそう……?」

クロシュ「うん……」

エミリオ氏「……ふむ………」

クロシュ「…………あの……。あなたたちは……どうして、あの銀色のスライムさんが……欲しいの……?」

エミリオ氏「僕たちがあのスピリチュアルジェルを欲する理由ですか?」

クロシュ「うん……」

エミリオ氏「……綺麗なスライムですからね。可憐で美しいものは手元に置いておきたい……人間のサガですよ」

クロシュ「そうなの……?」

エミリオ氏「ええ、そうです」

クロシュ「…………じゃあ……あの子に、酷いこと……しない……?」

エミリオ氏「する理由はありませんね」

クロシュ「…………仲良く、してあげられるの……?」

エミリオ氏「もちろんです。先程も言いましたが、僕はお互いに気持ちよくいられる関係を望みます」

クロシュ「…………」


 クロシュの想像のフメイ『クロシュ、よく知らない人の言葉は簡単に信じちゃだめ』
 クロシュの想像の妖精『ばかクロシュ! 自分一人で軽率に判断しないで!』


クロシュ「…………」

エミリオ氏「……あのスライムの居所を教えてくれる気になったのですか?」

クロシュ「…………信用、できない」

エミリオ氏「そうですか」

クロシュ「……」

 ☆エミリオ氏の甘言を退けることができました

 ◆
893 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/08(日) 18:40:56.35 ID:kr/G9W+wo
やはり甘言か…、!っ
894 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/08(日) 18:51:01.82 ID:jQcDcW/m0
―国際商業都市イスファハーン 滞在5日目

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のレオタード 飾:

◇イリス  [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:魔術師のローブ  飾:

◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のローブ   飾:

◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

◇エバンス [地の傭兵]
武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:革の鎧      飾:

◇暗黒行商少女[闇の商人]
武:魔銀のナイフ   盾:         飾:貝殻の髪飾り
武:         防:闇のエプロン   飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*2       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*1       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
魔術書「星の魔力」上  闇の欠片        精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    暗黒優待券
属性大全        踊り子の双剣      亡国王のペンダント
魔王図鑑        サボテンドラゴンの花  冒険者証(ランク1)
氷精の魔導書
マジカルブラッドワイン
吸血鬼殺ブラッドワイン
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
魔術書「星の魔力」中
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘(破損)

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[1/5]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)

◯経験値
・風になる[3/12](クロシュ)
・魔法[5/6](イリス)
・魔法[3/6](ミスティ)
・氷属[6/8](ミスティ)
・剣技[2/8](エバンス)
・魔法[1/6](エバンス)
……………………………………………………………………………………
□国際商業都市イスファハーン 主要施設
中央区:イスファハーンピラー、高級ホテル、黄金市場、高層住宅、他
商業区:宿、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド、他
学術区:劇場、闘技場、美術館、図書館、学校、病院、研究所、他
貧民街:怪しい露店、怪しい娼館、薄暗い路地裏、他
沿岸部:港、造船所、コンテナ港、工場地帯、軍港、灯台、他
895 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/08(日) 18:52:11.21 ID:jQcDcW/m0
―朝
 シルバーコイン 客室

ミスティ「イスファハーンピラーにはいつ突撃するの?」

暗黒行商少女「ちょ、突撃って! 流石に無策に突っ込む気はないわよ!?」

ミスティ「む、無策に突っ込むなんて言ってないじゃない……。でも、こうしている間にもクロシュは酷い目に遭わされているかもしれないのよ。救出は早ければ早いほど良いでしょう」

暗黒行商少女「それはそうだけど……。でもまだ潜入ルートも構築できてないし……できればもっと情報と人材が欲しいんだけど……」

イリス「……他の御三家……マガジン家は当主が怖いからあれだけど、例えばオーデルシュタイン家の力を借りたりとかはできないかな……?」

暗黒行商少女「……どうかしら……。下手に弱みを見せれば、クロシュを奪還できたとしてもその後オーデルシュタインに骨の髄までしゃぶり尽くされる未来が待っているかもしれないし……。だからこそフリーの人材が欲しかったんだけど、今はいないのよね……」

エバンス「マガジン家を頼れば間違いなく弱みを握られてしゃぶり尽くされるだろうな。あの女は完全にそういうタイプだ」

ローガン「オーデルシュタイン家は……あそこも過剰な私兵増強や他国への工作など、黒い噂が絶えん。あまり頼りたくはないが……」



白銀スライム「……」モニョ…

妖精「……」グッタリ


ミスティ(……隠密行動なら、妖精もできるはずよね……。でも……妖精には、世界樹の光を追うという大事な使命があって……クロシュの為に、そこまでの危険を冒すわけにはいかないと言っていたし……。実際、それはその通りだと思うのだけれど……)

ミスティ(あなたは、それで良いの……? 妖精……)


イスファハーン滞在5日目です
↓1〜3 自由安価 何をする?
896 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/08(日) 18:52:30.96 ID:EmNzuR3DO
白銀スライムとお話しして、クロシュ救出に役立つ情報が無いか調べてみる
897 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/08(日) 18:53:07.22 ID:FXRcU5J5O
マリッサの研究を手伝う代わりに救出作戦に協力してもらう
898 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/08(日) 18:53:45.48 ID:JFiEKqyaO
シュヴィアにスライムを助けたいんだよスライムをスライムと情に訴える
899 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/08(日) 20:38:41.65 ID:jQcDcW/m0
白銀スライム「……」

妖精「……そういえば……あなた、ステラスライムの癖にどうして人間なんかに捕まったの?」

白銀スライム『……私……生まれた時から、檻の中だから……』モニョモニョ

妖精「え……? どういうこと……?」

白銀スライム『……私は……マガジン家の施設で造られた、人工のスピリチュアルジェルなの……』

妖精「え……!?」

白銀スライム『他のスピリチュアルジェルがどうかは知らないけど……私、この星に住む他のスライムと交信できる力があって……。強い念を込めれば、スライムたちを操ったりすることもできるの……。マガジン家の人たちは……私のその力を、研究したかったみたい……』モニョモニョ

妖精「ほ、本当……!?」

白銀スライム『うん……。私は……気持ちを勝手に操ったりするのは、嫌だから……遠くのスライムとお話するくらいにしか、使わないようにしてるけど……』モニョモニョ


妖精(……星の魔力……ステライト……星脈の流れ……荒唐無稽なようだけれど、条件が噛み合えば確かに理論上はあり得る……!? いや、でも……)


妖精「……マガジンの奴らは、その力を研究してどうするつもりだったかはわかる?」

白銀スライム『……えと……詳しくは……わかんない……。でも……ちらっとだけど、イスファハーン洗脳支配計画≠チて資料が……見えたこと、ある……』

妖精「イスファハーン洗脳支配計画……!?」

白銀スライム『……あ、でも……この街にもスライムはいるけれど、街の運営にはあんまり関わってないはず……。だから、私の力を使ってもこの街は支配できないと思う……。ごめんなさい、関係ない資料だったかも……』モニョモニョ

妖精「いや……奴らの研究によって、もしスライム以外の生き物も操れるようになったら――」

白銀スライム『あっ……で、でも……そんなこと、できるの……?』モニョニョ

妖精「できたらお終いだよ! この街どころか、下手すればこの大陸を越えて世界中が洗脳支配されちゃうかもしれない!」

白銀スライム『……!!』


妖精(……デンネル家は、それを承知の上でこのステラスライムを競り落とした? 目的はマガジン家への妨害か、あるいは自分たちが都市の洗脳支配をするため? いや、そもそもどうしてこのステラスライムはオークションに出品されたの? 出品者は誰? 何の目的で――)


白銀スライム『あの……皆さんは、大丈夫……?』モニョ

妖精「え……?」

白銀スライム『さっき……マガジン家に、協力を仰ぎに行く、って……』モニョニョ

妖精「あっ……!!」

 ◆
900 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/08(日) 20:41:56.89 ID:jQcDcW/m0
―マガジン邸
 応接室

マリッサ「なに? 要件は手短に」

エバンス「お、おう……」

ミスティ「今日は自慢の人形たちを出さないの?」

マリッサ「今の私は忙しいのよ。商談でもなければ勧誘にも応じない奴らへの対応なんてこれで十分。聞いてあげるだけありがたく思いなさい」

ローガン「む……仕事の話をしに来たのだが」

マリッサ「仕事?」

ローガン「まず、こちらの身の安全は保証していただきたい。その上で、こちらには貴女の要請に応じて働く用意がある」

マリッサ「ふうん……どういう風の吹き回し?」

ローガン「我々の仲間の一人が、デンネル家に捕らえられた。見返りに、その救出を手伝って欲しいのだ」

マリッサ「……へえ。経緯を聞いても良いかしら?」


↓1〜3多数決
1.知っていることを全て話す
2.オークションで強盗を働いて捕まったと言う
3.適当な嘘話をでっち上げる
4.話せないので帰る
5.その他(自由安価)
6.運命賽を使う(所持2)
901 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/08(日) 20:43:50.33 ID:B7r6gbCp0
2
902 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/08(日) 20:45:17.12 ID:KF4daj24O
1
903 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/08(日) 20:45:46.00 ID:kr/G9W+wo
6
904 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/08(日) 20:47:17.89 ID:jQcDcW/m0
↓1
1.知っていることを全て話す
2.オークションで強盗を働いて捕まったと言う
6.運命賽を使う(所持2)
905 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/08(日) 20:50:34.91 ID:WtPfgn580
6
906 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/08(日) 21:13:59.81 ID:jQcDcW/m0
ローガン「……以前、リチャード・デンネル氏からも勧誘を受けた話を覚えているだろうか?」

マリッサ「そういえばそんなこと言ってたわね」

ローガン「あの時我々は断ったのだが、彼は諦めていなかったらしく……。先日の夜、我々の仲間のクロシュくんが突然誘拐されてしまったのだ」

マリッサ「なぜそれがデンネル家の仕業だと?」

ローガン「クロシュくんは、緑の国の精霊たちが拵えた特性の印を持っている。それがあれば我が仲間の妖精が居場所を探知することが可能なのだ。そしてクロシュくんが現在いた場所は……イスファハーン・ピラーだった」

マリッサ「なるほどね……。それにしてもらしくない手ね、リチャードの奴。もしかしてエミリオ坊やの独断かしら?」

ローガン「わからぬ。この街の情勢には疎いのだ」

マリッサ「……でも丁度良いわ。私たちもあの象牙の塔に攻め入る戦力が欲しかったところなのよ」

イリス「えっ? それってどういう――」

マリッサ「奴らが先日オークションで落札したスピリチュアルジェル……あれは元々ウチの所有物だったのよ。どこぞの賊かは知らないけれど、盗まれてオークションに出品されてしまった。大方、盗品という事実をロンダリングする為にデンネルのクズ共が仕組んだ自作自演でしょうけどね」

エバンス「なんだそりゃ……盗まれたんなら当局に届け出れば良いんじゃないのか?」

マリッサ「……事情があるのよ。いろいろとね」


暗黒行商少女(……公にできないような非人道的な研究に使っていたとかでしょうね)

エバンス(……なるほど。そりゃ当局に届けられないわけだ)


マリッサ「まあそういうわけだからとっても都合が良いわ! 私たちはあなたたちの仲間の救助に協力し、あなたたちはスピリチュアルジェルの奪還に協力する――これ以上ないくらい完璧な利害の一致ね」ニッコリ

ローガン「うむ。話が綺麗にまとまりそうでこちらもありがたい。感謝する」


 握手「」ガシッ!!


イリス(う、うわあああ!! こ、この罪悪感は……!!)グルグル

エバンス(マリッサ……恐ろしい女だが、流石に同情するぜ……)

暗黒行商少女(騙される方が悪い……イスファハーンの掟よ)

ミスティ(恐ろしい街だわ……)


 ☆イスファハーン・ピラー攻略にマガジン家の協力を取り付けました
  運命賽を1つ消費しました

 ◆
907 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/08(日) 22:43:11.11 ID:jQcDcW/m0
―イスファハーン学術区
 公園

イリス「ふぅ〜、どうなるかと思ったけど上手くいきましたね」

ローガン「うむ……少々肝が冷えたがな」


妖精「み、みんな!」パタパタ


ミスティ「妖精。どうしたの、血相を変えて……」

妖精「良かった、間に合った! マガジン家には近づかいちゃだめ! あいつら、ものすごく怖い研究をしてるって――」パタパタ

エバンス「あー……たった今、協力を取り付けてきたとこだ」

妖精「え、えっ!?」

 *

妖精「そ、それじゃあ……弱みを握られて酷い約束を結ばされたとか、そういうのは……?」

イリス「大丈夫だよ! ローガンさんが上手いこと言ってギブアンドテークの関係を築けたから!」

妖精「ほ、本当に……? 本当に、大丈夫……?」

暗黒行商少女「完全に油断はできないけど、相手からすればかなり悪くない条件の利害の一致を提示できたし大丈夫だと思うわ。安心しなさい」

妖精「そ、そっか……良かった……」ヘナヘナ

ミスティ「妖精……」

妖精「…………ごめんね……。私……何もできなくて……クロシュが、酷い目に遭ってるかもしれないのに………」

イリス「そ、そんなことないよ! だって妖精さんは一番責任重大で、簡単に倒れちゃいけない身なんだもん! 慎重になるのは当然だよ!」

ミスティ「そうよ……。身動きが取れない妖精が一番苦しんでることくらい、私たちもわかってるわ……」

妖精「…………ふふ……泣き言を言えば、こうやって優しい言葉を返してくれることも……わかってたんだ……」グスッ

エバンス「……いいじゃねえか。わかってるならどんどん甘えろよな」

ローガン「うむ……。人もスライムも妖精も……つらい時は、甘やかされるのが良いのだ」

妖精「みん、な……ぐすっ……う、ううっ…………ま、まだ……クロシュを助けるまでは……!!」ググッ

ミスティ「……そうね。それじゃあ……一緒に、行きましょう。クロシュを助けに――」

妖精「うん……!」

 *
908 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/08(日) 22:43:50.33 ID:jQcDcW/m0
暗黒行商少女「さて、マガジン家の協力は得られたわけだけど……オーデルシュタイン家はどうする?」

ローガン「オーデルシュタインの協力まで得られれば戦力的には最強だが……」

ミスティ「……確か、オーデルシュタイン家はオリハルスライムの……家系? なのよね?」

暗黒行商少女「ええ。だから他の御三家に比べれば、スライムであるクロシュを助けることに協力的な姿勢を見せてくれる可能性はある。けど……」

エバンス「……黒い噂か」

暗黒行商少女「そう。異常な軍備の増強とか、凄腕揃いの諜報機関が暗躍してるって噂もあるし……下手に関わるのは危険かもしれないのよ」

イリス「……えっと、マガジン家の協力が得られたんならオーデルシュタイン家の協力までは必要ないんじゃ……?」

暗黒行商少女「それもそうね。深入りはしないでおいた方が――」

 ピピピ

妖精「ひゃっ! な、何の音……!?」

ローガン「これは……作戦行動の為にマリッサ氏から渡された無線機というアイテムだ。確か……このボタンを押すと――」

 ピッ

無線機『こちらマリッサ・マガジン。こちらの声はちゃんと聞こえているかしら? どうぞ』

ローガン「こちらローガン。問題なく聞こえている。どうぞ」

無線機『良かったわ。少し急なのだけれど、またこちらへ来てもらっても構わないかしら? どうぞ』

ローガン「少し待ってくれ、皆に確認を取る。皆、マリッサ氏が話があるから一旦また来て欲しいとのことだが、問題ないか?」

イリス「え? えっと、私は大丈夫ですけど……」

暗黒行商少女「……まさか、嘘がバレたから粛清する為に呼び出したとかじゃないわよね?」

エバンス「一応、退路の確保はしておいた方が良さそうだな」

ミスティ「そうね……。妖精も、問題ない?」

妖精「う、うん。大丈夫……」

ローガン「うむ、了解した。こちらローガン、問題なしだ。これより再びそちらに向かわせていただく。どうぞ」

無線機『待っているわ。よろしく』

 ブツン

 ◇
909 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/08(日) 22:45:05.38 ID:jQcDcW/m0
―マガジン邸
 応接室

 ガチャッ

ローガン「失礼する」スッ

妖精「どうも……」フヨフヨ

ミスティ「どんな用件なのかしら?」


マリッサ「来たわね。イスファハーン・ピラー攻略戦の戦力について、新情報よ。あなたたち、入りなさい」


赤肌の阿修羅→グラドス「失礼! 某(それがし)はイスファハーン・ピラー攻略戦に馳せ参じる次第となった戦士が一人、オーデルシュタイン軍警のグラドスと申す!」ヌッ

青髪リーゼントの男→シモンズ「同じくオーデルシュタイン軍警のシモンズだ!」ヌッ


イリス「あっ! 街に入る前に飛び乗ってきたリーゼントの人!」

シモンズ「おう、久しぶりだな! 楽しんで……はいねえよなあ! 仲間がデンネルに捕まっちまったんじゃなあ!」

マリッサ「ごめんなさい、勝手に情報共有してしまったわ。彼らも攻略戦に参加してくれる仲間だから」

エバンス「……!? だが今、オーデルシュタイン軍警って――」


「そうだ。無辜の民を脅かすデンネルの卑劣なやり方を、許すわけにはいかない」ツカツカ


妖精「お、お前は――」

黄銅髪の青年→シュヴィア「久しぶりだね、軽挙妄動の妖精」

暗黒行商少女「シュヴィア・オーデルシュタイン!」


マリッサ「まあそういうわけで、今回のイスファハーン・ピラー攻略にはオーデルシュタイン家も参加してくれることとなったわ。ふふ、完璧な布陣でしょう」

ローガン「あ、ああ……。だが、なぜオーデルシュタインが?」

シュヴィア「今言っただろう。僕たちはデンネルの卑劣を許さない」

グラドス「聞くところによると、罪なき旅の少女を無理矢理拐かしたとか。そのような暴挙、この都市の治安を守る者として決して見逃せぬ」ヌン!

シモンズ「おうよ! 前々から嫌らしい奴らだとは思ってたが、まさかここまで露骨な悪事に手を染めるたあな! 年貢の納め時だぜ!」

エバンス「お、おお……マジか……」

シモンズ「大マジだぜ!!」

シュヴィア「そういうわけで、当日は僕たちも攻略戦に参加させてもらう」

ローガン「うむ……承知した。共に戦おう」


 握手「」ガシッ!!


妖精「……」

イリス「妖精さん……?」

妖精(……クロシュ救出に追い風が吹いている……けれど……いくらなんでも、上手くいきすぎじゃない……?)

妖精(でも……話はもうまとまってしまっているみたいだし……後は、気を付けるしかない……?)


ここで誰かとお話をすることができます
↓1〜2 自由安価 誰とどんな話をする?
910 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/08(日) 22:48:44.22 ID:0Y0R81QU0
グラドスとオーデルシュタイン家の交友関係について
911 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/08(日) 22:54:22.79 ID:jMC+c5YIO
マリッサ、シュヴィア リチャードについて過去など何か知っているのか聞いてみる(弱みを握るために)
912 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/08(日) 23:35:06.65 ID:jQcDcW/m0
エバンス「オーデルシュタイン軍警ってのは、軍や警察とは違うのか……?」

グラドス「うむ、違う。オーデルシュタイン軍警とは、シュヴィア殿が経営している民間軍事会社の名称である」

シモンズ「早い話が私兵だな!」

エバンス「お、おお……」

グラドス「まさしく私兵ではあるが、職務のほとんどは正規軍から委託された都市の警備や治安維持なのだ」

シモンズ「おう! 俺があんたらの身分証を確認したのも仕事の一環だったってわけだ!」

ローガン「なるほど……」

シモンズ「俺ァ指揮とか官僚にゃ興味がねえからな。この仕事の方が性に合ってるってわけだぜ」

グラドス「某は一族ぐるみでシュヴィア殿と縁があり、入隊に至ったのだ」

ローガン「一族ぐるみ? それではシュヴィア・オーデルシュタイン殿とは長い付き合いなのか」

グラドス「うむ。シュヴィア殿の掲げる理想は、この救いがたき世に咲いた一輪の気高き華であると言える。某は生涯をかけてそれを支えていく所存だ」

エバンス「おお……忠ってやつか」

 *

ミスティ「……リチャードって、どんな人なの?」

マリッサ「あら、リチャードのことが知りたいの?」

シュヴィア「これから殺しに行く相手のことなど知ってどうする?」

イリス「えっ、こ、殺しに行くんですか!?」ガタッ

シュヴィア「……ちゃんと説明してないのか?」

マリッサ「彼らの任務は、スピリチュアルジェルの奪還と仲間の救助よ。ハゲの始末は私たちで十分でしょう?」

シュヴィア「そうか。じゃあ大して役にも立たないと思うけど、あの男について教えてあげるよ」


↓1コンマ
01-05 あのハゲ頭は頭脳魔法と雷魔法の使いすぎによる副作用だと思う
06-35 ↑+筋トレが好きらしい
36-65 ↑+かつてユーシリアの魔法騎士団に所属していたらしい
66-95 ↑+頭脳魔法と雷魔法を組み合わさえた電脳魔法なるものがあるらしい
96-00 ↑+電脳魔法で創り出した電脳生命体なるものが存在するらしい
913 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/08(日) 23:36:22.40 ID:EmNzuR3DO
はい
914 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/08(日) 23:50:14.52 ID:jQcDcW/m0
シュヴィア「まず奴のあの頭だが……あれは、雷魔法と頭脳魔法の使いすぎによる頭皮の損耗が原因ではないかと僕は思っている」

ミスティ「そ、そう……」

暗黒行商少女「それあなたの想像じゃ……?」

シュヴィア「そうかもしれない。じゃあ今のはナシ」

イリス「え、ええ……」

マリッサ「……あ、そういえばリチャードって筋トレが好きらしいわよ」

妖精「それはまあ、見ればわかるというか……」

イリス「すごいムキムキですもんね」

暗黒行商少女「なんかこう……もうちょっと、弱みになりそうな情報とかないの?」

マリッサ「あら、そんな重要情報はタダでは教えられないわね」

シュヴィア「良いんじゃないの、教えても。どうせもうすぐ使い道のなくなる弱みだ」


イリス(ひええ……シュヴィアさん、さっきからすごい物騒だよ……。今まで会ってきたスライムの子たちがほわほわしてる子ばっかりだったから、この人もスライムだなんて信じらんない……)

ミスティ(ブラッドのことを忘れてないかしら、イリス)

イリス(あ、そうだった……)


マリッサ「んーそうねえ……。ああ、あいつ以前はユーシリア帝国の魔法騎士団で参謀やってたらしいわ」

妖精「えっ、そうなの? じゃあなんで今はここに?」

マリッサ「さあ? 斜陽国家の参謀なんかやるより家業を継いだ方が遥かに稼げるからじゃないの?」

シュヴィア「あの銭ゲバハゲならその可能性は高いと言える」


イリス(うう……ハゲとか銭ゲバとか、酷い言われようすぎてリチャードさんが気の毒になってきた……)

妖精(まあ……ハゲなのは間違いないからねえ……)

 ☆リチャードの情報を得ました

 ◆
915 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/08(日) 23:57:04.34 ID:jQcDcW/m0
というわけで本日はここまでとなります。次回はイスファハーン滞在6日目、自由行動を行うか早速イスファハーンピラー攻略に移るかの選択肢から開始となる予定です

捕まってしまったクロシュちゃんを助けるために奔走し、ついに他の御三家と協力することとなった一行です。マガジン家は上手い具合にだまくらかして協力を取り付けた一行ですが、急に現れて協力を申し出てきたオーデルシュタインの方々が少し不気味でもあります。この先、どのような事態が待ち受けているのか。クロシュは無事に塔から脱出することができるのか――

>>1個人としては、クロシュちゃんに主人公を続けて欲しい気持ちがあるため、シビアな展開であります。がんばりたいところであります

それでは本日もありがとうございました。次回は恐らく土日となります、よろしくお願いいたします
916 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/09(月) 00:07:26.89 ID:6CKFmQioO
おつ。
土日が仕事だからほぼROM専だけど楽しんでます。次回も楽しみ。
917 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/09(月) 00:12:11.55 ID:vlzuPtpbo
乙乙
イスファハーンの面々が魑魅魍魎多くて恐ろしい……ハゲは関係ない(かも)だろー!
918 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/09(月) 11:38:47.39 ID:bLqeLEERO

クロ虐かわいそうだけどかわいい
919 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/09(月) 12:32:24.19 ID:9J+gV0nxO
良い感じに進んでるように見えるけど、クロシュを取り戻せたとして白ちゃんはまた檻生活に戻るわけで、そこでまた揉めそうな予感が……
920 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/11(水) 16:28:22.09 ID:1HxlRb6kO
>>900で運命賽を使ったけどそれ以外を選択したら大変な事になっていたのかな。
921 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/14(土) 14:57:43.46 ID:ur+G9NBO0
基本的には土日や祝日しかまとまった時間が取れないため更新もそういった日になってしまうのですが、それでも楽しんでいただけているならさいわいです
クリーチャーやアイテムの募集など平日でもできそうなことがあるかもしれないので、そういった場合は告知したいと思います

イスファハーンの権力者は恐ろしい人物が多いようです。やはり世界有数の富豪ともなると良くも悪くもパワフルでなければ生き残れないのかもしれません
リチャード氏のスキンヘッドについては、ファッション等なんらかの理由で剃っているのか、それともリチャード氏の推測の通りなのか――その真相は闇に包まれています

クロシュ氏はリチャード氏に閉じ込められているようです。出されたごはんも意地を張って手を付けていないらしく、大食いスライムであるクロシュにとってはとてもつらい状況なのかもしれません。でも食べない選択をしたのはクロシュちゃん自身なので、それは仕方のないことなのかもしれません

クロシュを救出した後、白銀スライムの運命がどうなるかはわかりません。彼女の所有権を主張しているマリッサ氏は白銀スライムもイスファハーンピラーに囚われていると思っているようですが、実際は安宿のシルバーコインの客室にいるため、この戦いの後に事態がどのように転がっていくのかは未知数です

>>900のベターな選択は実のところ「3.適当な嘘」でした。「1」はオークションでの出来事や現在の白銀スライムの所在まで全て喋ってしまうためとても危ないことになり、「2」はコンマ次第ですがマリッサにクロシュや白銀スライムの行方を勘付かれる可能性があります。「5」の自由安価であれば内容次第でより良い運命やより悪い運命もありえます
922 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/14(土) 14:58:17.24 ID:ur+G9NBO0
―国際商業都市イスファハーン 滞在6日目

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のレオタード 飾:

◇イリス  [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:魔術師のローブ  飾:

◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のローブ   飾:

◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

◇エバンス [地の傭兵]
武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:革の鎧      飾:

◇暗黒行商少女[闇の商人]
武:魔銀のナイフ   盾:         飾:貝殻の髪飾り
武:         防:闇のエプロン   飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*2       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*1       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
魔術書「星の魔力」上  闇の欠片        精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    暗黒優待券
属性大全        踊り子の双剣      冒険者証(ランク1)
魔王図鑑        サボテンドラゴンの花  
氷精の魔導書
マジカルブラッドワイン
吸血鬼殺ブラッドワイン
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
魔術書「星の魔力」中
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘(破損)

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[1/5]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)

◯経験値
・風になる[3/12](クロシュ)
・魔法[5/6](イリス)
・魔法[3/6](ミスティ)
・氷属[6/8](ミスティ)
・剣技[2/8](エバンス)
・魔法[1/6](エバンス)
……………………………………………………………………………………
□国際商業都市イスファハーン 主要施設
中央区:イスファハーンピラー、高級ホテル、黄金市場、高層住宅、他
商業区:宿、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド、他
学術区:劇場、闘技場、美術館、図書館、学校、病院、研究所、他
貧民街:怪しい露店、怪しい娼館、薄暗い路地裏、他
沿岸部:港、造船所、コンテナ港、工場地帯、軍港、灯台、他
923 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/14(土) 14:59:51.85 ID:ur+G9NBO0
―朝
 シルバーコイン 客室

ミスティ「イスファハーン・ピラー攻略……これって実は立派な犯罪じゃない?」

イリス「うっ……た、確かに……?」

妖精「まあ、治安維持にも関わってるオーデルシュタインのお墨付きもあるし……」

ローガン「……後で我々もまとめて一気に逮捕する罠である可能性は?」

イリス「えっ……!!」

エバンス「まあ……可能性はあるよな、それ」

妖精「……クロシュの救出が完了したら、急いでこの国を出よう。大魔女帝国……というか次の世界樹の光を追う次の策はあとで考えよう」

暗黒行商少女「なんか……悪いわね……。国外脱出については私もできる限り助力するわ」

イリス「あなたは大丈夫なの?」

暗黒行商少女「ヤバそうなら私も脱出するわ。今回は全資産が海の藻屑になると決まったわけじゃないし」


ミスティ「……この子は……この子も、連れて行く?」

白銀スライム「!」モニョ

妖精「マガジン家とデンネル家っていう、御三家の二つに狙われてるんだよね。この国に残していくとどんな目に遭わされるかわかんないし……何より、クロシュが身を挺して救ったスライムだもん。一緒に連れて行こう」

白銀スライム『えと……いいの……?』モニョニョ

妖精「いいに決まってるでしょ。緑の国にでも亡命すればその先は大丈夫だから、安心しな」

白銀スライム『……ありがと……。でも、私より……クロシュちゃん……助かって、欲しい……』モニョモニョ


↓1〜3多数決 イスファハーンピラー攻略の日程について
1.このあとすぐ
2.自由行動3回のあと
924 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2024/09/14(土) 15:00:23.43 ID:77Q1hkOvO
2
925 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/14(土) 15:06:06.21 ID:5N//qumvo
2
926 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/14(土) 15:22:29.79 ID:ur+G9NBO0
ローガン「作戦開始は本日の深夜……。日中は体を休めておくのが良いだろう」

ミスティ「そうね……。作戦中に眠くなったりしたら困るわ……」

エバンス「作戦前にオーデルシュタイン家とかマガジン家の奴らと話しておくのも良いかもな」

イリス「この国を実質的に治める御三家の人とまともに交流する機会なんて普通はないですもんね」

白銀スライム『あ……交流するなら、気を付けた方が……』

妖精「御三家と交流するなら気をつけろって。あと、この子の情報は漏らしちゃだめだよ。わかってると思うけど」


イスファハーン滞在6日目です。この行動の後、イスファハーン・ピラー攻略編に移ります
↓1〜3 自由安価 何をする?
927 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/14(土) 15:24:08.44 ID:2DTobSOW0
黄金市場で情報集め
928 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/14(土) 15:25:46.12 ID:pcj321PF0
同じ魔法騎士団だからローガンにリチャードが辞めた理由を聞いてみる
929 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/14(土) 15:25:59.76 ID:rzWP2MRD0
ローガン、エバンス、グラドス、シモンズの二人と手合わせする
930 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/14(土) 15:27:50.80 ID:Qj67Sn5wO
エバンス シモンズ達に剣と魔法を教えてもらい経験値を上げる
931 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/14(土) 16:17:26.71 ID:ur+G9NBO0
―イスファハーン中央区
 黄金市場

 ワイワイ ガヤガヤ

貴族の娘「お父様ぁ、あれ買ってぇ〜」

貴族の男「お母様には内緒だぞ」



イリス「わあ……これが黄金市場……」

ミスティ「……意外と、普通……?」

暗黒行商少女「よく見てみなさい」

 丹念に磨かれた石畳「」
 傷一つない街灯「」
 丁寧に剪定された街路植物「」
 身なりの良い通行人たち「」ワイワイ

イリス「すごく綺麗……!?」

ミスティ「……ものすごく質が良いってことね」

暗黒行商少女「そういうこと。品の良い富豪は、露骨な豪華さよりも奥深い質の良さを求めるのよ」

妖精「人の都合でザクザク剪定された植物たちはけっこう不満みたいだけどね」

暗黒行商少女「そ、そうなの」

妖精「肥料とか虫除けもしてもらってるからとりあえず許すってさ」

イリス「そんな感じなんだ……」

ミスティ「まあ……当人らが良いなら良いんじゃないかしら……」


暗黒行商少女「まあとにかく、イスファハーンに来たからにはここを寄らない選択肢はないのよ。イスファハーンピラー攻略の後に急いで離れるってんなら今のうちに見ていきなさい。もしかしたら良い情報も手に入るかもしれないし」

イリス「そうだね!」


情報収集
↓1コンマ
01-05 ??
06-35 デンネル陰謀論
36-65 マリッサの過去
66-95 オーデルシュタインの諜報員
96-00 ??

ついでに買っていくもの(世界一高品質な市場なので大抵のものはありますが、値段がかなり張ります。ものによっては高価すぎて買えません。何も買わないでも可)
↓2〜3自由安価
932 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/14(土) 16:22:16.15 ID:GCUUEffDO
はい
933 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/14(土) 16:23:12.46 ID:77Q1hkOvO
血でように真っ赤な槍
934 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/14(土) 18:02:31.96 ID:GCUUEffDO
コンマ取っているけど、誰も取らないで結構時間が過ぎているので
運命賽
無理そうなら運命賽のレプリカ(確率で失敗する)
935 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/14(土) 18:06:14.35 ID:5N//qumvo
936 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/14(土) 19:50:52.00 ID:ur+G9NBO0
身なりの良い男性A「えっ、デンネル家について? この街で一番偉くて金持ちで社交界のドンってことくらいしか知らんが……」

妖精「何か他にはないの?」

身なりの良い男性B「デンネル家は表からも裏からもこの街を支配している闇の組織だぞ!」

暗黒行商少女「表から堂々と支配してるのに裏も闇もないでしょ」

身なりの良い男性B「表向きは他の御三家との共同統治だろ? だが実際には、他の御三家すらも影から操っているらしいんだ!」

暗黒行商少女「あーはいはい陰謀論ね」

身なりの良い男性B「陰謀論と決めつけて思考停止したら支配される豚のままだぞ! 自分の頭でよく考えろ!」

イリス「えっと、根拠はあるんですか?」

身なりの良い男性B「ない! 奴らは狡猾だからな……人民に知れ渡るような露骨な証拠なんて残すわけがないんだ」

ミスティ「じゃあなんであなたは知っているのよ……」

身なりの良い男性B「それはだな……各状況証拠を統合し、極めて確度の高い推測をしたからだ!!」

暗黒行商少女「妄想ってことね」

 ☆デンネル陰謀論についての情報を得ました

 *
937 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/14(土) 19:52:35.12 ID:ur+G9NBO0
イリス「う〜ん……デンネル家が真の支配者……?」

ミスティ「もしそれが事実なら……状況は最悪中の最悪じゃないかしら……」

暗黒行商少女「さっきも言ったけど、一部の人たちの間で流行ってる陰謀論よ。もしそれが事実なら私たちはとっくに捕まってる。わざわざあんな作戦を用意する必要もないでしょ。昨日マガジン家に入った時点で取り押さえられて終わりよ」

イリス「流石にここまで回りくどいことをする必要はないと思うし、与太話だと思って良さそうかな?」

妖精「でもあんな話が流行るってことは、御三家の統治に不満を持ってる人もけっこういるってことなのかも」

 *

―黄金市場
 高級武具店

 オリハルソード「」キラキラ
 オリハルシールド「」キラキラ
 オリハルアーマー「」キラキラ

 竜殺しの剣「」ドン
 竜革の鎧「」ジャン
 竜革の篭手「」ビシッ

 賢者の杖「」ドン
 賢者の衣「」バサッ
 賢者のサークレット「」シャキーン

 ギロチンガニの鋏「」ジャキンッ
 クラーケンツムリの殻「」ドドンッ
 海竜の宝玉「」キラキラ


イリス「わあ! す、すごい……!!」

ミスティ「素人目でも、凄い性能の装備が並んでいるのがわかるわ……」

妖精「さ、流石に全員分の装備を揃えるとかは無理だなあ。新調するとしても一人分くらいが限度かも……」

暗黒行商少女「質は良いけど値段もかなり良いのよね……。物価は実際高いから、他の場所でも買えるものはそっちで買った方が安い場合が多いわ」

ミスティ「それなら……今回は見送った方が良さそうかしら?」

イリス「……ん? あ、ちょっと待って!」


 血のように赤い槍「」


ミスティ「これ……ちょっと見覚えがあるわね……」

妖精「……フラナが血で生成してた槍? でも、これは――」


↓1コンマ
01-70 ブラッドランス[影打]
71-00 伝説の吸血槍ブラッドランス

↓2コンマ 価格(伝説の吸血槍の場合-30)
01-60 買えない
61-00 買えた
938 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/14(土) 19:54:02.95 ID:2DTobSOW0
939 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/14(土) 19:57:02.37 ID:iqnS8suBO
こんま
940 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/14(土) 20:20:11.83 ID:jPmPZjNeo
お高い…
941 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/14(土) 21:20:20.80 ID:ur+G9NBO0
 商品札『伝説の吸血槍ブラッドランス』

暗黒行商少女「へえ! あの有名なバイオレット一族に伝わる伝説の吸血槍ですって! 本物なのかしら!?」

イリス「ゆ、有名なバイオレット一族……」

高級商人「おいおい、ウチは贋作なんて取り扱わないよ。この黄金市場でそんなことしたら一晩で貧民街にドボンだろう?」スタスタ

暗黒行商少女「店主!」

高級商人「それは書いてある通り、あのバイオレット一族に伝わる伝説の吸血槍。世界に一つしかないユニークウェポンさ」

イリス「え、ええと……一体、どうやってこれを手に入れたんですか?」

高級商人「取引情報は企業秘密だねえ。ああ、もちろん詐欺や窃盗ではないよ? そんなことしたらバイオレット一族に殺されちまう」

ミスティ「違いないわね……」

妖精「フラナが自分で売ったとは考えにくいけど……バイオレット家の事情に詳しいわけじゃないし何とも言えないや」


イリス(フラナ先生……これがなくて困ってたりするんじゃないかな……? 買い戻してあげたら――)

 値札『桁がたくさん』

イリス(……と、思ったけど……買えるわけないよ!! 高すぎる!!!)


 ☆黄金市場の高級武具店に伝説の吸血槍が売られているのを発見しました

 ◇
942 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/14(土) 21:41:13.01 ID:ur+G9NBO0
―黄金市場

 ワイワイ ガヤガヤ

イリス「う〜ん……」

ミスティ「フラナにさっき見た槍のことを伝えるの?」

イリス「いや……フラナ先生があの槍のことで困ってるかどうかもわかんないし、もし買い戻すなんてことになったら凄い値段だから、伝えるべきかどうかちょっと迷ってて……」

妖精「まあフラナならあの槍があってもなくても強いし、困ってはいないんじゃないかなあ」

暗黒行商少女「……さっきから聞いていたけれど……あなたたちってもしかして、バイオレット家当主のフラナ・バイオレットと繋がりがあるの……!?」

イリス「あ、うん」

ミスティ「まあ……いろいろあってね」

暗黒行商少女「嘘でしょ!? だってフラナ・バイオレットってあの魔族国の臨時首長のフラナ・バイオレットよ!? あなたたち、一体どんな経歴が――」

妖精「ちなみに緑の国の現臨時首長のティセリアとか、テラヌス・ウルス議会議長のヨードリーとかとも知り合いだよ。トコナツ島のモーリィは……あなたも知ってるよね」

暗黒行商少女「なんてこと……。凄いコネクションの宝庫じゃない!」

イリス「コネクション……言われてみれば、確かにコネクションかも?」

暗黒行商少女「くぅ〜! こんなことなら私もあんたたちの世界樹探索に付いていけば良かったかしら!?」

妖精「販路を作りたくて各国の首長たちと会ってきたわけではないから、微妙じゃないかなあ」

ミスティ「下心は簡単に見抜かれると思うわ……」



ヴェールで顔を隠した女性「ちょっとお嬢さんたち、いいかな?」チョイチョイ

イリス「あ、はい?」

ミスティ「何かしら? 押し売りはお断りよ」

妖精「……?」

ヴェールで顔を隠した女性「ふふ……押し売りじゃないよ。でも、ひょっとしてこれが必要なんじゃないかなあって思ってね」スッ

 石の賽「」ポン

イリス「あっこれは……!」

ミスティ「あの石の立方体じゃない!」
943 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/14(土) 21:41:59.42 ID:ur+G9NBO0

ヴェールで顔を隠した女性「これ、いつの間にか減ることがあるでしょ?」

イリス「は、はい! 知ってるんですか!?」

ヴェールで顔を隠した女性「うん。あなたはこれがどうして減るか、どんな時に減るかわかる?」

イリス「え、ええと……わかりません」

ミスティ「……私も知らないわ。知ってるなら教えて」

ヴェールで顔を隠した女性「それはね――。悪い運命に、直面した時――」

イリス「悪い……運命に?」

ヴェールで顔を隠した女性「本当にどうしようもなくて、どうにもならない時。この賽がひとりでに転がって、新たな運命を紡ぐの」

ミスティ「新たな、運命を……」

ヴェールで顔を隠した女性「かなしみに沈む結末なんて、絶対に認めないって……嘆くように、叫ぶように、祈るように……。運命の女神の想いが込められた賽は、ころころと勝手に転がるの」

妖精「それで……役目を果たした賽は、消えるってこと?」

ヴェールで顔を隠した女性「そう。紡がれた新たな運命がどんなものにせよ……一度転がった賽は、力を失って空に溶ける……」

ミスティ「ということは……私たちはもう既に、何度か悪い運命を退けているということ……?」

ヴェールで顔を隠した女性「そういうことだね。それで最近けっこう減っちゃってるでしょ? だから、1つ補充してあげようと思って」

妖精「……あなたは、何者?」

ヴェールで顔を隠した女性「ただの通りすがりだよ。ちょっと縁があっただけ」

妖精「答える気はないってことか」

ヴェールで顔を隠した女性「そうツンツンしないでよぉ。しかめっ面じゃかわいいお顔が台無しだよ?」

妖精「うへぇ、なんだこいつ……」

暗黒行商少女「でも、そんな凄い道具が存在するなんて……。ずるいわ! 私にも頂戴!」

ヴェールで顔を隠した女性「ああー……ごめんね、これは適性のある人の元でしか転がらないの」

暗黒行商少女「んあああ〜〜!!! なんで私には適性がないのよ!!!!」

ヴェールで顔を隠した女性「ふふ……クロシュちゃんと仲良くしてれば、あなたの悲運も退けてくれるよ。きっと」

妖精「えっ? なんでそこでクロシュが――」

ヴェールで顔を隠した女性「はい」スッ

 石の賽「」ポン

ミスティ「あ、ありがとう……」ギュッ

ヴェールで顔を隠した女性「それじゃあがんばってね。みんなのこと、応援してるから」ヒラヒラ スタスタ

イリス「え、あっ待って……!」

暗黒行商少女「あの角を曲がったわ! 追いかけるわよ!」タタッ

 タッタッタッ

 曲がり角「」クルッ


 水たまり「」ポチャン


イリス(あの人を追いかけて曲がり角を曲がったけど、そこには――)

イリス(――綺麗な青空を映す、小さな水たまりがあるだけだった)


 ☆運命賽を1つ手に入れました

 ◆
944 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/14(土) 21:52:17.34 ID:ur+G9NBO0
というわけで少し早いですが、急用が入ったため本日はここまでとなります。次回はローガンとリチャードのサシ飲み編、ローガンエバンスグラドスシモンズの模擬戦編となります

黄金市場で情報収集とウィンドウショッピングを楽しんだ女性陣でした。一部の人たちの間に広まっているデンネルの陰謀論――嘘か真かはわかりませんが、民衆の間に不満がある可能性があるようです。貧民街の人などは、お金持ちに敵意を抱いていたりしても不思議ではないのかもしれません

そして紆余曲折あって運命賽を1つ補充することのできた一行でした。本来はそう頻繁に手に入るものでもないようですが、通りすがりのヴェールの女性の厚意で1つ譲り受けることができたようです。彼女が何者なのか語られることは多分ありませんが、クロシュちゃんを応援しているようです。幼い子とかが好きなのかもしれません

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
945 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/14(土) 22:49:53.78 ID:5N//qumvo
おつでした
実際コネクション凄い
暗黒行商ちゃんはまた放浪するなら時々同行してくれると良いことあるぞ〜!
946 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/15(日) 21:41:05.51 ID:U06cA1Ap0
クロシュ一行のコネクションは実際のところかなりすごいものかもしれません
暗黒行商少女ちゃんがこの先どうなるかはわかりませんが、もし放浪することとなった場合はまたどこかで出会うこともあるかもしれません。暗黒優待券を持っている限り彼女との関わりは有意義なものとなる可能性が高いです。縁は大事にしていくのが良いでしょう
947 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/15(日) 21:41:32.45 ID:U06cA1Ap0
―市場

 ワイワイ ガヤガヤ

ローガン「……」スタスタ

リチャード「……」スタスタ

ローガン「!」ピタッ

リチャード「おや……」

ローガン「……リチャード・デンネル」

リチャード「どうも。少しお聞きしたいことがあるのですが、どうです?」スッ

 酒場「」

ローガン「……いいだろう。私も聞きたいことがある」

 *

―酒場

 グラス「」カラン

ローガン「……以前、ユーシリア帝国の魔法騎士団で参謀をやっていたそうだな」

リチャード「ええ。立場的には貴方の上司だったわけですね」

ローガン「……私のことも知っていたのか」

リチャード「当然でしょう」

ローガン「ならば単刀直入に問おう。なぜ魔法騎士団を辞めてこちらへ?」

リチャード「家督を継ごうと思ったからですね」

ローガン「そうか」

リチャード「ではこちらからも質問です。スピリチュアルジェルは今どこにいますか?」

ローガン「……何のことだ?」

リチャード「とぼけても無駄です。あなた方のお仲間のスライムはこちらが確保しています。皆まで言わずともわかりますね?」

ローガン「……」

リチャード「あの黒いスライムが大事であれば、素直に吐くことです。大事でないのなら答えずとも構いませんが」

ローガン「……」


↓1〜 先取2票
1.適当に誤魔化す
2.今夜ピラーへ連れて行くと約束する
3.急いでこの場から逃げる
4.その他(自由安価)
5.運命賽を使う

※ヒント:リチャードは頭脳魔法により、触れた相手の思考や記憶を読むことができます
948 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/15(日) 21:44:25.54 ID:fEyPqnP2O
1
949 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/15(日) 21:49:02.63 ID:748tnbe+O
3
950 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/15(日) 21:50:55.76 ID:Iqy5u8vn0
3
951 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/15(日) 22:24:49.07 ID:U06cA1Ap0
ローガン「急用を思い出した!」ガタッ

リチャード「おっとそうは――」シュッ

ローガン「回答はまた後日! 会計はよろしく頼む!」ササッ タタッ

 タタタタッ

リチャード「……ここで彼を追えば、私も食い逃げの現行犯ですね。デンネル家当主がそのような無様な姿を衆目に晒すことは許されない……」

リチャード「………しかし問題はありません。あの黒いスライムがこちらの手中にある以上、彼らは私から逃げ続けるわけにはいかないはずです」

リチャード「フフフフ……帰ったらあのスライムちゃんにお仕置きしないとね」

 *
952 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/15(日) 22:29:47.79 ID:U06cA1Ap0
―オーデル軍警駐屯地
 訓練場

オーデル私兵たち「セイ! ハァッ!」
 槍「」シュッ! シュッ!


エバンス「ほお、これがオーデルシュタイン軍警の訓練場か!」

シモンズ「おうよ! なかなかなもんだろ? どうだ、お前さんも訓練してくか?」

エバンス「せっかくだしそうするか!」


 扉「」ガチャッ!

ローガン「失礼! はあ、はあ……」スタスタ

エバンス「ローガンの旦那! どうしたんだ、そんなに息を切らして」

ローガン「リチャード氏に捕まりそうになったゆえ、慌てて逃げてきたのだ」

エバンス「なんだって!?」

グラドス「逃げているローガン殿を見かけ、某がここまで誘導した。ここであれば、いかなデンネル家当主と言えど軽々に手出しできぬ」スタスタ

ローガン「すまぬ、恩に着る……!」

シモンズ「おお……こりゃあ作戦前から早速一悶着あったみてえだな!」ニヤリ

ローガン「フッ……私としたことが少々迂闊だったが、グラドス殿のお陰で助かった」

グラドス「気にせずとも良い。今宵、我らは共に肩を並べて戦う同志なのだから」

シモンズ「……そうだ! 共に戦う者同士、お互いの動きがわかんねえと連携も難しいだろ? つーわけで交えようぜ、一戦!」

エバンス「お、おお……? 俺は構わないが……」

グラドス「賛成だ。某もローガン殿とエバンス殿の実力を知っておきたい。そしてそれは貴殿らも同様ではないか?」

ローガン「……確かにそうだな。互いの動きを知っておけば、作戦時はより最適な動きをすることもできるだろう」

シモンズ「決まりだな! おいお前ら、試合場借りんぞ!」

オーデル私兵たち「ハッ!」ササッ


 試合場「」ババン!


↓1コンマ
01-30 敗北 剣技経験+1
31-55 敗北 剣技経験+1、魔法経験+1
56-75 勝利 剣技経験+2、魔法経験+1
76-90 勝利 剣技経験+2、魔法経験+2
91-00 会心 剣技経験+4、魔法経験+4
953 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/15(日) 22:31:37.68 ID:ZV+UEbF0o
オーデル陣営は人が良さそうなのよな
954 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/16(月) 00:04:40.45 ID:JqikqMjL0
シモンズ「先手必勝!」シュバッ
 ハンマー「」ゴウッ!

エバンス「うおっ!」サッ

 ハンマー「」ドズウンッ!!

エバンス(あの重量を軽々と! 受けたら潰される、なら避けながら――)シュバッ

シモンズ「どうしたァ! 避けるだけじゃ戦いにならねえぞ!!」ブオンッ ブオンッ

エバンス「避けるだけじゃ――ねえよ!」シャッ
 魔銀の剣「」グオオッ

シモンズ「!!」

エバンス(あ、やべっ! 熱が入りすぎて止まらねえ!)

エバンス「うおあああ!!! す、すまね――」

 ガギイインッ!!

 魔銀の剣「」ギギッ…!

エバンス「!!?」

シモンズ「っと……ハハハッ、俺じゃなかったら大事故だぞ若造!!」

エバンス「け、剣が……通らなかった……!?」

シモンズ「ハンマーを振るうだけの脳筋かと思ったかァ!? 俺の体はなァ……岩石魔法で何よりも堅くて丈夫になってんだよ!!」

エバンス「岩石――魔法!!」

 *

ローガン「こちらからもいくぞ!」バッ
 鋼の剣「」シャッ

グラドス「むん!」バッ
 薙刀「」ガギンッ!

ローガン(薙刀……! リーチの差で近接戦はこちらが不利か――)バッ

グラドス「まだだ!」ババッ

 投げナイフ「」シャシャッ

ローガン(薙刀で切り結びながら投げナイフの投擲!? これは――)サササッ

 グラドスの四本腕「」バババッ

ローガン「四本腕の魔族、阿修羅!? 実在したのか!!」

グラドス「隠していたわけではない……が、これを見ると驚く者も多いのでな。普段は衆目に晒さぬよう気を付けているのだ。だが――」

 グラドスの四本腕「」ゴゴゴゴゴ…

グラドス「――戰場では、吠え滾るのだ……!! この四本の腕で敵対者を喰らい、八つ裂きにせよとな……!!!」ニタァ…!!

 *
955 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/16(月) 00:05:12.54 ID:JqikqMjL0
シモンズ「はっはっはァ! 回避なんてしゃらくせェ! 全部受けた上で捻り潰してやらァ!!」
 ハンマー「」ドズゥンッ!!

エバンス「おわああ! じ、地響きで態勢が……!」グラグラ

シモンズ「これで終わりだァ!」バッ
 ハンマー「」グオオオオッ!!

エバンス(避けらんねえ――なら――!)コオオオオオ―

 魔銀の剣「」カッ

 ガギイイインッ!!

 ハンマー「」ギギギギギッ
 魔銀の剣「」ギギギギギギッ

シモンズ「なにィ!? 俺のハンマーを受けて折れない、だと……!?」ギギギ

エバンス「おう……!! 地属性には……地属性だ!!」ギギギ

 地属性が付与された魔銀の剣「」ゴゴゴゴ…!!

エバンス(練習中だったエンチャント……土壇場だが成功した!)

エバンス「くっ……うおおおおおおっ!!」ガッ

シモンズ「うおっ!」ヨロッ

エバンス「だああああッ!!」

 地の魔銀の剣「」グオオオオッ

シモンズ「ぐわあああああ!!」ドッギャァァァンッ!!

 *

グラドス「ぬんっ! せいっ!」
 薙刀「」シャッ! ギンッ!
 投げナイフ「」シャシャシャッ!

ローガン「くっ……! 四本の腕を駆使した薙刀と投げナイフによる巧みな戦術……! このままでは――」ギンギンッ

グラドス「獲った!!」
 薙刀「」シャアアアッ!!

ローガン「ぬおおおおお!!!!」

 ガギイイインッ!!!

グラドス「何ッ!?」

 浮遊する回転ノコギリ「」ギャギャギャギャ!!

ローガン「マーベル殿……技を借りるぞ!!」コオオオオ―

 飛翔する回転ノコギリ「」シュバッ

グラドス「これはまさか――トウゲン帝国の武術に伝わる絶技、気円ざ――」

ローガン「いや、これは――とあるエルフが編み出した科学と魔法の融合技、飛翔回転鋸だ!!」

 飛翔する回転ノコギリ「」ギュオオオオッ

グラドス「ぬううう!!」バッ

 投げナイフ「」シャシャッシャッ

 飛翔する回転ノコギリ「」ギャインギャインッ!!

 弾き飛ばされる投げナイフたち「」カーンッ

グラドス「ならば再び薙刀で叩き落とし――」バッ

ローガン「私もいるぞ!!」バッ
 鋼の回転ノコギリ「」ギュオオオオオッ!!!!

グラドス「ぬおおおおお!!!」

 飛翔する回転ノコギリ「」ギュオオオオオ!!!!

グラドス「ぐおわあああああ!!」ドッギャァァァァン!!

 ◇
956 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/16(月) 00:05:43.23 ID:JqikqMjL0
シモンズ「だははははは! 負けたぜ!」

グラドス「うむ……! 貴殿らの実力、しかと身に受けさせて頂いた!」

エバンス「お、おお……思いっきりやっちまったけど、大丈夫か?」

シモンズ「おう! この俺をあそこまでのしちまうなんて大したもんだぜ、若造!」

ローガン「フッ……エバンスくんも良い経験が積めたようだな」

エバンス「ああ! シモンズの岩石魔法のお陰だ!」

シモンズ「何か知らんが掴めたなら何よりだぜ!」

グラドス「某も今回は勉強させて頂いた。まさかあのような絶技を操る者がいるとは、やはり戦の世界は面白い……!」

ローガン「う、うむ……。咄嗟の思い付きではあったが、我ながら上手くいったかもしれん」

グラドス「戰場での成長こそ、戦士の真髄よ。今宵も、互いに更なる高みを目指そうぞ……!」

 ☆ローガンとエバンスが剣技経験+2と魔法経験+1を得ました

 ◆
957 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/16(月) 00:06:16.85 ID:JqikqMjL0
というわけであまり進んでいませんが本日はここまでとなります。本日は昨日からの私用が長引いてしまい、開始が遅くなってしまったようです。そして次回はついにイスファハーンピラー攻略編となります

リチャード氏の謀略を躱し、訓練場で一戦交えて交流と経験を積む男たちでした。オーデル陣営のグラドス氏とシモンズ氏は、実際多くの人から慕われる善の男たちのようです。しかしオーデルシュタイン陣営の全てが善と言えるかは今のところわかりません。あのシュヴィア・オーデルシュタインは気難しく冷徹な雰囲気を纏うオリハルスライムであり、人々から恐れられているようです。そしてオーデルシュタインには、闇の中を暗躍する影の諜報組織の噂もあります。気を付けるのが良いかもしれません

それでは本日もありがとうございました。明日は祝日なので、多分更新できるかと思います。よろしくお願いいたします
958 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/16(月) 01:59:25.73 ID:AMV0xn4lo
おつでした
男性陣パワーアップよすよす
このハゲ……今に見てろよクロシュちゃんにしたことの報い受けろ!
959 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/16(月) 04:06:04.73 ID:Su4K58DN0

リチャードはやっぱりローガンの事を知っていたけどローガン自身はリチャードが魔法騎士団に入っていた事は知らなかったのね(初対面時も久しぶりに会ったような話し方ではなかったし)後、リチャードが辞めたの家督を継ぐためなのかてっきりユーシリア帝国関係で何らかの責任を負われて辞めさせられたのかと思った。
960 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/16(月) 12:16:30.54 ID:mltUY+mnO

バイオレット家かなりの影響力ある魔族の一族かな。
961 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/16(月) 15:53:38.23 ID:JqikqMjL0
今回の戦いでエバンス氏とローガン氏は戦いの経験を積むことができました。この経験はきっと役に立つと思われます
リチャード氏は狡猾な人物であるため、不用意に接触した場合きけんがあぶないことになる可能性があります。接触する際は気を付けた方が良いかもしれません

ローガンがリチャードを知らなそうな振る舞いをしたのはブラフのようです。言葉の裏には何らかの思惑が隠れていることもあります。そしてお互いにお互いを知ってはいたようですが、直接話したのは恐らく今回が初めてなのでしょう
そしてリチャードが騎士団を辞めた理由についても、その言葉の全てが真実をつまびらかにしているとは限りません。家督を継ぐ為に辞めたというのは本当なのか? 本当であればなぜ急に家督を継ごうと思ったのか? その真相は未だ闇に包まれています

バイオレット家がどのような一族だったかは現時点で明らかになっていませんが、これまでに見聞きしてきた話を総合するとある程度以上の力を持っていたことは確かなようです。しかし現在その血筋に身を連ねる者はフラナ氏とフレメア氏しか確認されておらず、そしてその二人は仲が悪いようです。没落したのかもしれません
962 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/16(月) 15:54:21.35 ID:JqikqMjL0
―夜
 イスファハーン・ピラー周辺

マリッサ「あなたたち、準備はできているかしら?」

シモンズ「おう! 俺たち陽動部隊は正面からカチコミして暴れりゃ良いんだろ?」

グラドス「腕が鳴るな。デンネルが用意した警備兵の実力、どれほどのものか」

シュヴィア「そしてその混乱に乗じて、僕たち暗殺部隊が電撃的に先行……同時に、人質の奪還を目指す隠密部隊も侵入だ」

妖精「隠密部隊ってのは私たちのことだね」

イリス「う、うん!」

ミスティ「ええ、わかっているわ……」

マリッサ「ちなみに私は暗殺部隊。シュヴィアと共にリチャードの首を獲りに行くわ」

エバンス「たった二人で大丈夫なのか?」

シュヴィア「舐めるな、人間。お前たちが束になっても、僕には傷一つ付けられない」

マリッサ「そういうこと。鉄壁のシュヴィアと万能の私がいれば何の問題もないわ。あのリチャードでも手も足も出ず無様に命乞いするしかなくなるでしょうね」

ローガン「心配は全くの無用ということか」

シュヴィア「そうだ。身の程を弁えろ」

エバンス「なんだと……?」

妖精「ちょ、エバンス!」パタパタ

シモンズ「だははは! 大将も若造も血の気が多くて結構だな!」

マリッサ「作戦前に何バチバチしてんのよこの馬鹿共!」

シュヴィア「フン……」

 *
963 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/16(月) 15:55:11.92 ID:JqikqMjL0
―イスファハーン・ピラー 踏破率[0/10] 持久力[10/10]

 換気口「」パカッ

妖精「みんな、大丈夫?」パタパタ

イリス「おっとと……! うん、大丈夫!」スタッ

エバンス「よし、無事に侵入できたな」スタッ

ローガン「正面でグラドスたちが暴れている間に急ぐぞ」スタッ

ミスティ「ええ……急ぎましょう、クロシュを助けに……!」スタッ


↓1コンマ
01-10 踏破率+3、強敵
11-30 踏破率+3、敵襲
31-50 踏破率+3、精霊樹のゼリー(持久力+2、次回戦闘コンマ+10)
56-70 踏破率+3、カロリーブレッド(持久力+4)
71-90 踏破率+3、マキシマドリンクZ(本日戦闘コンマ+25)
91-00 踏破率+3、???
964 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/16(月) 15:58:35.70 ID:UVa1zjZso
こんま
965 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/16(月) 16:20:19.78 ID:JqikqMjL0
―イスファハーン・ピラー 踏破率[3/10] 持久力[9/10]

 警報『正面玄関より暴徒が侵入し暴れています。警備兵は直ちに鎮圧に向かってください』ウーウー

人間の警備兵「天下のデンネルに楯突く身の程知らずはどこのどいつだよ!」タッタッタッ

オークの警備兵「これで給料上がったりしねえかな!」タッタッタッ



ローガン「……行ったようだな」スッ

イリス「ひぃ……心臓が爆発するかと思いました……」ドキドキ

ミスティ「見つかったら黙らせれば良いのよ……」

エバンス「はは、ミスティちゃんは頼りになるよなあ」

妖精「まだ気は抜かないでね。ここは敵の本拠地の真っ只中なんだから――ん、あれは?」

 テーブルの上に置かれた焼き菓子のような食べ物「」ポン

ローガン「ここは……休憩室と書かれているな。となると、ここで働いている者たちのオヤツかもしれん」

イリス「あ、これアレですよ! 最近イスファハーンで流行ってるっていう総合栄養食のエナジーブレッド!」

エバンス「そういえば市場でも見かけたな。美味いのか?」

妖精「これはまだ手が付けられてない新品同然のものみたいだね。クロシュがいたら食べ始めちゃいそうだけど――」

ミスティ「せっかくだし頂いていきましょう。栄養補給よ」

イリス「えっ」

 サクッ モグモグ…

ミスティ「美味しいわ」モグモグ

エバンス「……よし、俺ももらうぜ!」

 サクッ モグモグ…

エバンス「これは確かに……美味い!」モグモグ

 サクッ モグモグ…

妖精「へえ……ほんとだ、けっこう美味しい」モグモグ

ローガン「なるほど……総合栄養食と言うから味気ないものかと思っていたが、これはなかなか……」モグモグ

イリス「あっ……サクサクほろほろでほんのり甘くて、本当に美味しい……! でも――」モグモグ

ミスティ「…………ノドが乾くわね……」

 ☆カロリーブレッドを食べたことにより持久力が4回復しました


↓1コンマ
01-10 踏破率+3、強敵
11-40 踏破率+3、敵襲
41-70 踏破率+3、精霊樹のゼリー(持久力+2、次回戦闘コンマ+10)
71-90 踏破率+3、マキシマドリンクZ(本日戦闘コンマ+25)
91-00 踏破率+3、???
966 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/16(月) 16:24:53.10 ID:Su4K58DN0
967 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/16(月) 16:52:47.36 ID:JqikqMjL0
―イスファハーン・ピラー 踏破率[6/10] 持久力[12/10]

 タッタッタッ

 警報『正面玄関より暴徒が侵入し暴れています。警備兵は直ちに鎮圧に向かってください』ウーウー

 警報『正面玄関より暴徒が侵入し暴れています。警備兵は直ちに鎮圧に向かってください』ウーウー

 警報『正面玄関より暴徒が侵入し暴れています。警備兵は直ちに鎮圧に向かってください』ウーウー


ミスティ「狂ったように同じフレーズを繰り返しているわ……。あれ、どういう技術なのかしら……」

イリス「えっと、音声を魔力の波に変換してどうのこうの……っていう魔導技術なんだって」

エバンス「すげえな魔導技術!」

ローガン「テンペスターにも引けをとらん技術だな。お互いにある程度の技術協力はしているのだろうが――」


 警報『正面玄関より暴徒が侵ピガーッ!!!』バチバチ


エバンス「なんだ!?」

ローガン「故障か……?」

妖精「……? な、なに……この気配は――」


 警報『ジジッ……シンニュウシャ、ハッケン……。ハイジョ……』バチバチ


イリス「……!? 何か来る、気を付けて!!」


 雷撃「」バチバチバチッ!!!


 ――戦闘開始 ???????――


↓1コンマ
01-05 痛恨 持久力-4
05-40 劣勢 持久力-2
41-90 優勢
91-00 会心
968 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/16(月) 16:56:10.57 ID:AMV0xn4lo
969 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/16(月) 17:10:42.26 ID:JqikqMjL0
 雷撃「」バチバチバチ!

ローガン「ぐおおっ!」ビリビリ

エバンス「旦那は下がれ!! 鋼じゃ電撃と相性が悪すぎる!!」

イリス「あの警報機から電撃が放たれてるみたい! あれを破壊すれば――」カッ

 星弾「」バシュンッ!

  ガッ
 警報機「」ゴシャアッ

エバンス「やったか!?」

 剥き出しになった導線「」バチバチ…カッ!!
 雷撃「」バリバリバリッ!!!

イリス「きゃああ!!!」ビリビリ!!

ミスティ「イリス!!」

イリス「だ、大丈夫!」

妖精「警報機じゃない……! 敵はそこじゃなくて――その導線の向こうにいるんだ!!」

エバンス「なんだって!?」

ローガン「ぬう……! であれば――」

イリス「今は逃げるしかない!」


↓1コンマ
01-05 痛恨 持久力-4
05-40 劣勢 持久力-2
41-90 撤退成功
91-00 会心撤退
970 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/16(月) 17:13:30.78 ID:fkgmMG5BO
転進、転進、退却にあらず!
971 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/16(月) 17:29:48.90 ID:JqikqMjL0
 タタタタタッ

 雷撃「」バチバチバチッ!!

妖精「うわっ!」ヒョイッ!

ミスティ「妖精、大丈夫!?」タタタッ

妖精「大丈夫! くそお、自然の雷ならそっくり跳ね返してやれるのに……!!」パタパタ

 雷撃「」バシュウンッ!!

 サッサッ タタタタタタッ――…

 *

イリス「はあ、はあ……や、止んだかな……?」

ミスティ「そうみたい……」

エバンス「なんとか撒けたみたいだな……。旦那、大丈夫か?」

ローガン「うむ……まだ少し体が痺れているが支障はない」

妖精「良かった。あいつにまた見つからないうちに、先を急ごう」


 ☆???????から逃げ切りました


↓1コンマ
01-40 踏破率+3、敵襲
41-70 踏破率+3、精霊樹のゼリー(持久力+2、次回戦闘コンマ+10)
71-90 踏破率+3、マキシマドリンクZ(本日戦闘コンマ+25)
91-00 踏破率+3、???
972 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/16(月) 17:30:55.65 ID:AoERQ7tsO
はい
973 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/16(月) 17:53:15.71 ID:JqikqMjL0
―イスファハーン・ピラー上層 踏破率[9/10] 持久力[11/10]

 展望デッキ「」

 夜景「」キラキラ


イリス「わあ……! これ、外の景色……!?」

ミスティ「綺麗ね……。この光の一つ一つが、街に灯った明かりなのかしら……」

ローガン「逃げているうちにかなり高いところまで登ってきたようだな」

エバンス「マリッサからの情報によると、この上層に監禁室があるらしい。クロシュちゃんはかなり近いぞ!」

妖精「クロシュ……無事でいてね……」

 *

 スタスタ

ローガン「む? これは――」

 自動販売機「」ピカピカ

イリス「あっ自動販売機!」

ミスティ「でも値段が書かれてないわ……」

エバンス「どういうことだ? とりあえず押してみるか」ピッ

 精霊樹のゼリー「」ガゴン!

イリス「ええっ!? お金を入れてないのに商品が出てきた!?」

ローガン「……なるほど。これはつまり、ここの従業員専用の無料自動販売機なのだろう」

ミスティ「無料、ですって……!?」

ローガン「ここはイスファハーンで最も高貴なデンネル家の所有する最大の塔だ。その従業員への福利厚生の一貫と見て良いだろう」

エバンス「お、おお……社員でもないのにそれを貰っちまうのはちょっと気が引けるが……」

妖精「不法侵入してる時点で今更でしょ。妖精用のは……流石にないか……」

ミスティ「じゃあ私もゼリーを頂くわ。一緒に食べましょ、妖精」

妖精「わ、ありがと!」

イリス「あはは……。そうだ、クロシュちゃんの分ももらってこう!」

ローガン「……うむ。先程駆け回って少し疲れたし、補給するのは賛成だ」

 ガゴン! ガゴン!

 モグモグ…

 ☆精霊樹のゼリーなどを食べて元気になりました
  持久力が2回復し、次回の戦闘コンマに+10の補正がかかります

 *

↓1コンマ
01-70 踏破
71-90 踏破、マキシマドリンクZ(本日戦闘コンマ+25)
91-00 踏破、???
974 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/16(月) 17:53:54.52 ID:XSTDFecDO
はい
975 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/16(月) 19:39:26.42 ID:JqikqMjL0
―イスファハーン・ピラー上層 踏破率[10/10] 持久力[12/10]

 座敷牢の襖「」ドドン!

ミスティ「これは……!?」

ローガン「オノゴロ建築の、フスマか!」

イリス「な、なんでオノゴロのフスマが塔の上層に……!?」

エバンス「さあな。お偉いさんは自分の好きなもんを無節操に取り入れたがるもんさ。ここの主……リチャード・デンネルもそうなんじゃないのか?」


「ええ、その通り。リチャードおじさんはオノゴロ文化が好きなのだそうです」スタスタ


イリス「君は……オークション会場にいた、魔眼持ちの――!!」

エミリオ「ゲンズブール家当主、エミリオです。お見知りおきを。侵入者の皆さん」ペコリ

ローガン「……不法侵入者を前にしてその余裕は……魔眼を持つ者ゆえの自信か?」

エミリオ「さあ、どうでしょう? 例え魔眼がなくとも、下賤の者などにへつらうことはないと思いますけどね」

ミスティ「本当に下賤な心を持っているのはどちらかしら? 私たちの大事な仲間、返してもらうわよ」ジャキッ

エミリオ「いいのですか? 僕にそんな真似をして、あの黒いスライムがどうなっても――」

 襖「」カッ!!!!

エミリオ「なっ!? 襖が勝手に開かれて――」

 ◆
976 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/16(月) 19:40:20.85 ID:JqikqMjL0
―少し前

妖精「……! クロシュの気配がする……!」

イリス「えっ! 本当!?」

妖精「うん! ちょっと先行していい?」

ミスティ「危険じゃない……?」

妖精「危険だけど、全員で行けば見つかって塞がれる。下手したらクロシュを人質に取られて厄介なことになるかも。だから私が先行して、クロシュを解放するよ」

ローガン「……わかった。だがくれぐれも無茶はしないように。君が傷付けば……最も苦しむのは、他ならぬクロシュくんだ」

妖精「わかってるって。大丈夫、単独で動けば見つからない自信はけっこうあるから」

エバンス「おう……じゃあ、頼むぜ!」

妖精「うん!」パタパタ

 *

 座敷牢の襖「」ドドン!

妖精(あからさまに怪しい襖がある……。クロシュの気配も向こうから感じる……)


魔導人形「」ジャキッ
魔導人形「」ジャキッ


妖精(案の定魔導人形が警備してる……。あの子たちの中にも私の同胞が使われてると思うとハラワタが煮えくり返るけれど……今はクロシュを優先するよ。ごめんね)

妖精(でも単独で先行してきたのは正解だったな。私一人なら奴らの目を掻い潜って――)パタパタ

 座敷牢の襖の隙間「」スルッ

妖精(くぐっちゃえるもんね。さて、襖の中は――)パタパタ


 座敷牢「」

 魔封の檻「」ガシャン

囚われスライムクロシュ「」デロロ…


妖精(クロシュ!!)パタパタ

囚われスライムクロシュ「……?」モニョ…?

妖精(助けに来たよ! 大丈夫、声は出さないで……。今出してあげるからね)

囚われスライムクロシュ「……!!」モニョ…モニョニョ…!!

妖精(無垢なる命を閉じ込める悪しき檻よ――錆び朽ちて風化しろ――!!)フォン―

 朽ち崩れる魔風の檻「」ボロボロ…ガシャ…

スライムクロシュ「〜〜!」モニョ! ピョンッ!

妖精「わっ!」モニョッ

スライムクロシュ「…♪」モニョモニョ スリスリ

妖精「遅くなっちゃってごめんね。さ、すぐにここから脱出しよ!」

 ◆
977 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/16(月) 19:41:05.37 ID:JqikqMjL0
―現在

 襖「」カッ!!!!

スライムクロシュ「!」モニョ!

妖精「ふっふっふ……あの黒いスライムが何だって?」ニヤニヤ


エミリオ「馬鹿な……!」


イリス「クロシュちゃん!!」

ミスティ「妖精、クロシュ……! 良かった……」

エバンス「へへっ……元気みたいだな!」

ローガン「うむ……! あとはここから脱出するのみ――」


エミリオ「ふざけるな……! 傀儡共、来い!」

警備魔導人形たち「」ザザッ!!


イリス「うわわわっ! 魔導人形……!?」

ミスティ「……囲まれたわね」


エミリオ「そのスライムは僕が譲り受ける約束をしていたんだ。誰にも渡さない――」
 魔眼「」ギラッ!


エバンス「!? 左の瞳が、金から紫に――」

妖精「絶対に目を合わせないで! こいつの魔眼がどんな効果かはわかんないけど、目を合わせたらまずい!」


エミリオ「絶対に逃さないよ。僕を怒らせたこと、後悔させてやる」


 ――ボス戦闘開始 エミリオ・ゲンズブール――


 〈恐怖の魔眼〉発動! 対象の被痛恨率が上昇する!


↓1コンマ(精霊樹のゼリー+10)
01-25 痛恨
26-40 劣勢
41-90 優勢
91-00 会心
978 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/16(月) 19:42:54.40 ID:15qvDb6b0
979 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/16(月) 19:43:40.81 ID:fkgmMG5BO
クリティカれ
980 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/16(月) 19:44:28.45 ID:xesePvqzo
はい!
981 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/16(月) 20:13:48.57 ID:JqikqMjL0
警備魔導人形たち「」シュババッ

エバンス「チッ!」ガギンッ

ローガン「数が多いな……! しかも動きも素早く洗練されている!」ガギンッ

イリス「とにかく押し止めないと!」カッ

 炎弾「」バギュンッ!

ミスティ「ここは……氷塊で一気に薙ぎ払う!」カッ

 氷塊「」ゴウンッ!!

警備魔導人形たち「」ドガッ バギャアンッ!!


 魔眼「」ギラッ

 燃え盛る集落『』メラメラ
 谷底へと落ちる馬車『』ガシャアン
 骨を折って動かなくなった自分の体『』

エバンス「あ、お、あ……!!?」ガクガク

ミスティ「エバンス!?」

 魔眼「」ギラッ

 荒らされた室内『』グシャア
 広がった血溜まり『』ドプ…
 原型を留めていない二つの死体『』グチャッ…

ローガン「……!!?!?」ガクガク

イリス「ローガンさん!!」


妖精「催眠解除!!」パァァァァ!

エバンス「ハッ!!」バッ

ローガン「ぬう!!」バッ


エミリオ「チッ……」


妖精「催眠解除が通じるタイプの魔眼で良かった! でも――」

エバンス「俺たちゃ目を合わせてねえぞ!?」

ローガン「まさか――」


イリス「――凝視するだけで効果を発揮する魔眼!?」


エミリオ「御名答。二流三流の出来損ないと一緒にしないで欲しいね、僕の魔眼を」
 魔眼「」ギラッ

 ガギンッ!!

エミリオ「チッ!」

メイド剣士クロシュ「……」ギギギギ

エミリオ「厄介な擬態能力だ……! じゃあまずはお前から――」

 氷塊「」ブオンッ! ドガッ!!

エミリオ「ぐうっ!」ヨロッ

ミスティ「視線を定めさせないように攻め続ければ良いんでしょ!?」

エバンス「わかりやすいな!」


↓1コンマ(精霊樹のゼリー+10)
01-25 痛恨
26-40 劣勢
41-90 優勢
91-00 会心
982 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/16(月) 20:15:50.95 ID:fkgmMG5BO
クリティカれ
そろそろ次スレの出番だなぁ
983 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/16(月) 21:41:32.24 ID:JqikqMjL0
メイド剣士クロシュ「」クルッ ゲシッ!!

エミリオ「ぐあっ!」ドガッ! ゴロゴロ

メイド剣士クロシュ「もう、やめて……!! みんな――こんなこと、ほんとは……いやなはずだもん……!!」

エミリオ「は……? 勝手に僕を決めつけ――」

メイド剣士クロシュ「あなたじゃない……! 人形にされた……みんな……!!」

エミリオ「なに……!?」


魔導人形たち「……」ギギ

 魔導人形ブレード「」カラン
 魔導人形シューター「」カラン

魔導人形たち「……」シュウウン…


エミリオ「あ……!! 貴様ら、何を勝手に機能停止して――」


妖精「……魔導人形は、ただの魔導機械じゃない。その中枢には――」スッ

 精核「」コロン…

妖精「私たち妖精や精霊を材料にして造られた……この物体が使われてるんだよ」


エミリオ「なんだ、それは――」

 魔銀の剣「」シャッ

 鋼の剣「」ビッ

エミリオ「!」

ローガン「勝負あったな。御曹司」

エバンス「左右から突きつけられちゃ、流石の魔眼持ちもどうにもなんねえだろ?」

エミリオ「チッ……」


 ――戦闘終了――
984 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/16(月) 21:41:58.39 ID:JqikqMjL0

妖精「……クロシュ、この子たちの精核……食べてあげてくれる?」

 デロデロ…ポン!

スライムクロシュ「〜」モニョ

 精核「」パクッ
 モニョモニョ モグモグ…


エミリオ「……それが、妖精や精霊を材料にしているのはわかりましたが……なぜその物質を食すんですか?」

妖精「クロシュなりの供養の仕方なんだよ。人間に理解してもらおうとは思わない」

エミリオ「……」

妖精「さて、あなたにはしばらく眠っていてもらおうかな。私たちが安全に脱出するために」

エミリオ「……? 眠らせる……?」

妖精「何、嫌なの? それくらい我慢して欲しいんだけど」

エミリオ「……いえ。こうなってしまえば、殺されるか人質にされるものだと思っていたので」

妖精「はあ!? ……いや、確かにそれもアリか……?」

イリス「ちょ、妖精さん! 相手は子供だよ!?」

妖精「わわ、冗談だよ! いやでも、ゲンズブール家の当主なんだし別に子供扱いする必要はなくない?」

ローガン「まあ無闇に禍根を残すこともあるまい。それにゲンズブールは御三家ではないにしろ、デンネルと関わりの深い家系だ。その当主に何かあれば、この都市の情勢にいらぬ混乱を招きかねん。不法侵入と器物破損で済むのならそれに越したことはないだろう、互いにな」

エミリオ「……窃盗もですよ。200億相当の」

 ゲシッ
エミリオ「いたっ!」

妖精「クロシュをモノ扱いするな。次言ったら二倍蹴るよ」

エミリオ「……」

妖精「大体、あのステラスライム……スピリチュアルジェルだって、あなたたちデンネルが自作自演でオークションに出品したんでしょ? それなら200億だって懐に戻って来てんでしょうが」

エミリオ「は? 自作自演? そんな姑息な真似するわけないでしょう」

妖精「え?」

エミリオ「何ですか、巷で流行ってるデンネル陰謀論ってやつですか? 妖精の小さな脳ミソじゃそんな下らない言説を退けることすらあいたっ!」ゲシッ

妖精「うるさい!! ローガン、こいつを黙らせて!」

ローガン「うむ……。では失礼」グッ

 ズンッ!

エミリオ「はうっ……」カクン


妖精「よし、じゃあさっさと脱出しよう!」

 *
985 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/16(月) 22:09:44.13 ID:scrh99slO
メタルスライム的な存在なんだろうか
986 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/16(月) 22:48:12.54 ID:JqikqMjL0
―イスファハーンピラー 最上階ホール

リチャード「……来たか」


マリッサ「ええ。年貢の納め時よ、リチャード」スタスタ

シュヴィア「……」スタスタ


リチャード「まさかこんな強硬手段に出るとはね。流石の私もこんな愚かな選択は予想外だったよ」

マリッサ「初めに愚かな真似をしたのはあなたでしょう?」

シュヴィア「罪を精算する時だ。リチャード・デンネル」ザッ

リチャード「……初めに愚かな真似をした?」

マリッサ「とぼけないで。うちのスピリチュアルジェルを奪って、オークションで自作自演を仕掛けたのはわかってるのよ」

リチャード「……なるほど。君たちの頭の中では、あれは我々デンネルの自演ということになっているのですね」

マリッサ「自分だけが何もかもわかってますみたいな態度、心底不快よ」

リチャード「私はマガジン家の内通者を名乗る者から出品情報とあのスピリチュアルジェルの秘密を知らされたのですがね」

マリッサ「マガジン家の……内通者!?」

リチャード「ククク……どうやら当主のマリッサ氏は何もご存知でなかったようだ」

マリッサ「ま、待ちなさい……! その内通者ってのは――」

シュヴィア「マリッサ、熱くなりすぎだ。口八丁はリチャードの十八番。乗せられるな」

マリッサ「ハッ……危うく騙されるところだったわ。悪いわね、シュヴィア」

リチャード「おや、今回は騙す気などなかったのですが……これも日頃の行いかもしれませんね」

マリッサ「この期に及んで下らない口先を弄した罪、ここで裁いてあげる!!」
 一斉に展開されるマリッサの人形たち「」バババッ

リチャード「やれやれ……たまには運動も悪くありませんね」
 蛇腹剣「」ジャキン

シュヴィア「……」ザッ…

 ◇
987 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/16(月) 22:50:03.76 ID:JqikqMjL0
 雷撃「」バチバチバチッ!!

 チュドーンッ!! ズギャアアアアンッ!!!

 マリッサの人形たち「」シュバババッ

リチャード「ぬう……!」ザッ

マリッサ「戦いは数と速さ……。個人の頭がどれだけ良くなったところで、圧倒的な物量の前に打つ手はない」スッ

 雷の残像「」パリッ

マリッサ「雷速移動!」

シュヴィア「させん」バッ

 ガギイインッ!!

リチャード「!」ギギギ

シュヴィア「僕たちオリハルスライムの速さを侮らないことだ」ギギギ

マリッサ「シュヴィアめ余計な真似を……。雷速移動くらい私一人でも対処できたわ」

シュヴィア「そうか」

 光の残像「」パヒュンッ

マリッサ「私の魔法は光をも統べる。雷速は所詮、亜光速……。真なる光速である私には、決して追いつけない!」ババッ

リチャード「シュヴィアくんに守ってもらいながら吠えますねえ!」

マリッサ「黙りなさい!!」

 カッ!!
 光線「」ドギュウウン!!

リチャード「ぐわああっ!!!」ドガッ!

マリッサ「あなた、オノゴロ文化が好きなんでしょう? 辞世の句とかあるなら聞いてやってもいいわよ」スタスタ

リチャード「げほっげほっ……やはり2対1は厳しいですね……」

マリッサ「私が強すぎるのよ。シュヴィアはオマケでしょう」

リチャード「ハハ……内通者≠ノマガジン家が滅茶苦茶にされるところを観覧できないのが残念です」

マリッサ「それが辞世の句? 最期の最期まで懲りない男ね……もういいわ、終わらせてあげる――」スッ

 収束する光「」キュオオオン――

リチャード(はあ……内通者を名乗る者が現れたのは事実だったのですが……。まさか、この展開もその内通者≠フ描いたシナリオ通りなのでしょうか? だとすれば人生最大の失態でしたね……。まんまと嵌められてしまったというわけですか)

リチャード(まあ今更悔いても仕方のないことです。後はエミリオくんが上手くやってくれると良いのですが――)

 カッ!!!!
 バチバチバチバチッ!!!

 *

―夜明け前
 イスファハーン・ピラー周辺

マリッサ「うっ……こ、ここは……?」

シュヴィア「ようやく起きたか」

マリッサ「……あれ? さっきまでリチャードを追い詰めていたはずよね? なんで私……」

シュヴィア「あの時、僕たちは正体不明の雷撃に襲われた。恐らくはリチャードが仕掛けていた罠か何かが起動したのだろう」

マリッサ「な、何ですって!? それじゃあリチャードは!?」

シュヴィア「わからない。あの雷撃の迸る空間では、僕でもお前を抱えて逃げるのが限界だった」

マリッサ「……」

シュヴィア「ああ、それともう一つ……」

マリッサ「何よ」

シュヴィア「あの旅の一行は、スピリチュアルジェルを見つけられなかったようだ。仲間だけ見つけて帰っていった」

マリッサ「…………」
988 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/16(月) 22:50:30.67 ID:JqikqMjL0
―明け方
 シルバーコイン

妖精「みんな疲れてると思うけど、荷物を回収したらすぐにここを出るよ。一刻も早くこの街から離れないと」

クロシュ「ほえ……?」

イリス「あー……ほら、私たちこの街の偉い人たちに喧嘩を売っちゃったわけでしょ? だから、ちょっと居づらくなっちゃったというか……」

クロシュ「あっ……ごめんなさい……」シュン

イリス「違うよ、クロシュちゃんは何も悪くないの。実際、悪いのはあんなことをしてたこの街の御三家なんだもの」

ミスティ「そうよ……。でもクロシュが助けた、あの銀色のスライムの子は無事よ。だから安心して」

クロシュ「わあ……」

妖精「ふふ、クロシュが助けた子だもんね。この部屋で待っててくれてる――」


 扉「」ガチャッ―

 誰もいない客室「」 

 開け放たれた窓「」ヒュオオオオ――…


妖精「えっ……」

クロシュ「……!」

ミスティ「……嘘でしょ」

イリス「あのステラスライムの子が……消えた!?」

 ◆
989 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/09/16(月) 22:51:46.89 ID:JqikqMjL0
というわけで本日はここまでとなります。次回は次スレからとなります

クロシュの救出に成功し、意気揚々と宿に帰還したクロシュ一行。しかしそこには、待っているはずの白銀スライムの姿がなかった――。そして事態は新たな局面へ。大いなる野望の裏に秘められし哀しみを、クロシュは打ち砕けるか――

ステラスライムことスピリチュアルジェルはとても珍しいスライムのようです。非常に硬度が高くて逃げ足が速いらしく、その生態はオリハルスライムによく似ています。オリハルスライムの体色は希少金属オリハルコンと同様の燃えるような黄銅色のため、美しい白銀色のスピリチュアルジェルと見間違える心配はありません
スピリチュアルジェルにもオリハルスライムにも、「討伐した者に莫大な力をもたらす」という謎の迷信が共通してあるようです。ステライトとオリハルコンはどちらも極めて希少な上に高い堅牢性と優れた魔術的特性を持っているため、それを得ることこそが即ち力がもたらされることだという解釈に繋がったのかもしれません

それでは本日もありがとうございました。次回はまた来週の土日となります、よろしくお願いいたします



なおこのスレでの更新はこれにて終わりなので、続きは次スレからとなります。このスレの余りは質問や感想などご自由にお使いください

また運命賽の使い方について、もし致命的な場面以外でも使いたいなどあればご意見をお願いいたします。特に何もなければ、今後も従来通り致命的な場面および選択肢のカンペとしての使用ができる状態が維持されます
990 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/16(月) 23:13:07.35 ID:fYrO2wMPo
シュヴィア出品したら高く売れそう
991 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/16(月) 23:54:55.47 ID:Su4K58DN0
乙です
意見なんですがシノホシを中心にシノホシのメンバーがどういった経緯で集まり結成したのか、芸術都市での戦闘はどんな感じだったのかなど裏話的な事を書いて欲しいです。シノホシのメンバーがクロシュ達と会っても「このテロリストが!」みたいな感じで戦闘になってまともに話しを聞かないと思うので。
それかザイルが主人公になりシノホシメンバー+新しい仲間で世界樹の光を集めリーリア王国の再建を目指すifストーリーもありかなと思います。
992 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/17(火) 00:10:08.39 ID:yGCVZRk+o
おつおつ
やはり一筋縄では行かない…いや更に操っている奴がいる…!
クロシュちゃんももう一段パワーアップしてえなぁ、いま分体ってどのくらいできるんだっけ?
運命賽は今のままの仕様に一票
993 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/17(火) 02:14:47.36 ID:6YiM50cb0
運命賽ですが>>931で運命賽を安価しているがそれは無しにした方がいいと思う。買い物で運命賽の安価がOKになると市場や雑貨店、武器屋等で買い物する時に運命賽を安価する人が出てきて運命賽が大量に手に入り、コンマでのハラハラ感がなくなってしまうと思うのでいつもみたいにクリアボーナスでの入手にして欲しい。
994 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/17(火) 06:47:33.68 ID:77vtLXaDO
>>993
運命賽安価した者だけど不快にさせたようで悪かった
言い訳と言うか、黄金市場という世界一高品質質な市場だったからダメ元+↓3の安価止まっていたけど何も買わないという安価も勿体ないかなと思ったという感じで流石に普通の店だったら運命賽安価はしなかった
運命賽の使い方については従来通りのままで
995 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/17(火) 07:06:59.15 ID:wl8sKitb0
余程作者が殺伐展開が好きでもないならコンマって半分演出みたいなところあるしそんなピリピリする必要ない気もするけど
996 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/17(火) 07:15:46.74 ID:wl8sKitb0
無理矢理くさい救済措置入るくらいなら常に適度に持ってて欲しいみたいなのはある
997 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/17(火) 20:32:47.48 ID:h5bOBjd4O
賽が保険になってるおかげで曇らせ系の描写は伸び伸びと書けてそうだし良いシステムだと思う
998 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/17(火) 20:38:28.99 ID:Rs9t2IrS0

バイオレット姉妹の仲良かった頃とかフラナ氏の現役時代(勇者と戦ってた?)も見てみたい
999 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/18(水) 00:35:07.91 ID:fElgJ/vDO
乙です
白銀スライムちゃんは内通者にさらわれたのか、最初から内通者とグルだったのか、それとも……
個人的に過去編が気になるキャラはセイン君やレイさんだけど今後のストーリーのネタバレになりそう
1000 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/18(水) 21:33:14.39 ID:vfOrMWzx0
乙です
いつも楽しく読ませて貰っていますが、時折挟まれる百合っぽい描写に関してはもう少し何とかならないものかと思います
自分はファンタジーは好きだけど百合は苦手なため今作から入った読者なのですが、明らかに感情が友情や尊敬以上のものになっていて正直見ていてキツイなと思う瞬間があります
作者さんの前スレが百合スレだったことは知っていますが今回は違うわけですし、考えて貰えたら嬉しいです
1001 :1001 :Over 1000 Thread
 達 じ   |                           / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
 者 ゃ   l                     | ・ な 会 多
 で あ  /                          | ・ い う. 分
 な    く      ,.'"´ ̄ ̄``丶.        | ・ と. こ 皆
___/ヽ)     /           ゙、.       ! ・ お と に
           /             ',       | ・ も が は
          ノ      _    __   !     |    う   も
         ,レ^ヽ  ∠:::::::.\ ヽ・ ヽ |     |       う
         / ,ヘ   ⌒`ト、:::.ヽ  ̄  |   _ノ           |
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