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【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part3

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594 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/18(日) 22:48:16.23 ID:Cu4wtLUP0
―洞窟の外

 焚き火「」パチパチ

セイン「そうか……光はもう回収してしまったか」

妖精「うん。ひと足……というか随分遅かったね」

セイン「ああ……あの後少し休養を挟んだ上……僕が回復して砂漠へ向かおうとした直前……僧侶が芸術都市で体調を崩したんだ」

イリス「休養を……ていうか、僧侶さんが体調を……!?」

セイン「ああ。芸術都市の惨状を見て、吐瀉していた」

ミスティ「……あの過激派差別主義者にも、そんなナイーブな面があるのね……」

セイン「僕もしばらくは回復を待っていたが……僧侶の方から先に行けと言われて、結局こうして一人で来た」

ローガン「ふむ……僧侶氏も心配だが、君の方こそ大丈夫なのか……? あの時、どうにも普通ではない様子だったが……」

セイン「……すまない、僕自身あの時何があったのか覚えていないんだ。ただ、生きているのが奇跡だと言われたが……」

エバンス「よくわからんが……まあとにかく、今は元気そうで良かったぜ! どうする? このまま俺たちと一緒に芸術都市まで戻るか?」

セイン「良いのか?」

ミスティ「いいわよ……一人増えるくらい、ソリの運行に支障はないわ……」

セイン「すまない……それでは、同乗させてもらう」


 ☆地下水脈でゆっくり休めるので、持久力が[4]回復します
 ☆セインくんがいました。今回の旅に同行します


テラヌス・ウルスからの帰り道です。地下水脈で野営します
↓1〜3 自由安価 野営中何をする?
595 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/18(日) 22:50:03.33 ID:3ke78vyaO
女性陣、服を洗濯
596 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/18(日) 22:52:35.02 ID:JrjKvBFlO
クロシュ
真の正しい世界について思案
セインにもどう?と聞いてみる
597 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/18(日) 22:54:03.66 ID:xBZ+qGUDO
魔王図鑑を読んでみる
598 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/19(月) 00:20:16.28 ID:ArWJRcQA0
―夜
 洞窟の外

 焚き火「」パチパチ

 洗濯された衣服「」バサッ

セイン「すまない、僕の分まで」

イリス「今は一緒だもん、気にしないで」

エバンス「しかし夜に干して乾くもんなのか?」

ミスティ「砂漠は湿度が低いし……焚き火の熱もありから、けっこう乾くと思うわ……」

 *

―地下水脈

 ピチョン ピチョン

クロシュ「セインさん……」

セイン「クロシュか」

クロシュ「あの……聞きたいこと……あって……」

セイン「僕に答えられることなら」

クロシュ「セインさんは……わたしの描いた絵……見た……?」

セイン「ああ……あの、全てが溶けるような絵のことか」

クロシュ「うん……。えと……セインさんは……どう、思う……?」

セイン「……僕に、芸術の良し悪しは……」

クロシュ「そうじゃ、なくて……。みんなが、溶け合うのは……良いこと、だと思う……?」

セイン「………そう、だな……」

クロシュ「……」

セイン「……皆が、溶け合って……争いも、苦しみも、哀しみも……何もかもが、溶けてなくなるなら……悪いことじゃないと、思う」

クロシュ「……!」

セイン「………だが……恐らく、賛同する者は多くないだろう……」

クロシュ「……うん」

セイン「………まあ、個人的には好きだ。クロシュの描く、絵は」

クロシュ「んへへ……」

セイン「なんだ……真面目な話じゃないのか?」

クロシュ「えと……真面目に、うれしい……」

セイン「ふっ……そうか……」

 *
599 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/19(月) 00:21:07.38 ID:ArWJRcQA0
―地下水脈

 ピチョン ピチョン

妖精「むむ……」ヨイショヨイショ

 魔王図鑑「」ペ…ラッ

ローガン「む、魔王の勉強か」

妖精「あ、うん」

ミスティ「例のごとく読むのに手こずっているようね。手を貸すわ」スッ

妖精「ありがと。人間用の本は読むのが大変でさ……」

 *

「目次」
・絶望の魔王 済
・狂気の魔王 済
・暗黒の魔王 済
・虚無の魔王 済
・夢想の魔王 済
・旋律の魔王 済
・記憶の魔王
・雷霆の魔王
・巨樹の魔王
・海難の魔王
・吹雪の魔王
・双子の魔王
・憑霊の魔王
・永遠の魔王
・水底の魔王

 ペラッ

「記憶の魔王」
生前は、北メモル大図書館(現在は廃墟)の主である大賢者リブラだとされる。
北メモル大図書館を中心とした広大な範囲に住まう知的種族の記憶に干渉し、自らの持つ膨大な知識と記憶を強制的に注入した。これに耐えられれば大賢者リブラの叡智を一瞬で身に付けることができたが、実際にこの記憶注入に耐えることのできた者は片手で数えられる程度にしかおらず、ほとんどの者は膨大な記憶に耐えられず廃人と化したと言われている。しかしそれでも、リブラの叡智を求めて記憶注入に挑戦する無謀な者が後を絶たなかった。
最期には、記憶注入の対象とならないレッサースライムの群れに襲われ、その存在に幕を下ろした。

 ペラッ

「雷霆の魔王」
生前の姿は不明。
雷雲と共に移動し、雷鳴と共に現れ、雷霆の如き苛烈さで地上を破壊したとされる。雷雲と共に移動するため、他の魔王たちのように特定の活動地域を持たず、世界各地に現れては破壊の限りを尽くしたとされる。非常に素早く攻撃的で、現れた際にもたらす被害も非常に大きく、これを史上最も危険な魔王であると断じる識者も少なくない。
討伐記録はないが、現在は消息を絶っている。最期に現れたのは数百年前であるため、経緯は不明だが既に消滅している可能性は高い。

 ペラッ

「巨樹の魔王」
生前は一本の精霊樹だったとされる。
地中深くから国一つを覆うほどの広範囲に根を張り巡らせ、地中の栄養だけでなく他の植物や動物の生命すらも吸い尽くしたとされる。これの出現した国は世界樹を擁する地でもあった為、この時は実際世界終焉の危機であったと当時を知るエルフは語る。
最期には、当該国の指導者とその臣下たちの手により封印された。

 *

 魔王図鑑「」パタン

妖精「……」

ミスティ「……魔王樹のことも書かれていたわね」

妖精「うん……。あの子は……もう、封印じゃなくて討伐されたから、この記述は少し間違ってるね」

ローガン「仕方なかろう。この本自体も、出版されたのが随分と昔のようだし」

妖精「そうだけどさ……」

 精霊樹の鉢植え「」
 精霊樹の芽「」ピョコン

ミスティ「ふふ……ちゃんと育ってるわ」

妖精「うん……。あの子が遺した種……ちゃんと、生きてる」

ローガン「フッ……」

 *
600 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/19(月) 00:31:12.50 ID:ArWJRcQA0
というわけで本日はここまでとなります。次回はテラヌス・ウルスからの帰り道二日目からとなります

たくさんの出会いと別れを重ねて、テラヌス・ウルスを発ったクロシュ一行。その旅路に同行することとなったのは、勇者モドキのセインくんでした。いろいろあって出遅れた彼ですが、旅の初めにクロシュたちと一緒になることが多いようです。不思議な縁であります(逆に、フメイちゃんとは世界樹の光のダンジョンで一緒になることが多い気がします)

そして次なる目的地は空の上――。行き方はとても難しく、一筋縄ではいかないようです。いろいろと違法な手段も必要になるかもしれませんが、とにかく前に進んでいくしかありません。クロシュヴィアちゃんとのお話もできて心機一転、がんばっていくのが良いでしょう

ちなみにユーシリア帝国ですが、クロシュ一行が光を探している間にもいろいろと内部の情勢が動いているようです。あまりにも放置しすぎると、何か良からぬ事態になっていたりもするかもしれません。こわいです

それでは本日もありがとうございました。次回ですが、ちょっと土日両方が怪しい感じなので、代わりに平日のどこかで更新するかもしれません。その場合は前日にお知らせします。よろしくお願いいたします

また、もしかしたら今度は登場アイテムの募集を24時間くらいのやつで行うかもしれません。よろしくお願いします
601 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/19(月) 00:59:56.21 ID:pxwaxquu0

セインと同行することになったけどてっきりガッタも一緒かと思った。
後、登場アイテムの募集と書いてあるけど武器系でもいいのかな?
602 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/19(月) 01:27:59.35 ID:uusRVcd2o
おつでした
ついにクロシュヴィアと対面したな、今の所即同化を迫ったりはしないようだけど怖いは怖い

クロシュ-フメイ-セインが一同にパーティになったらフメイちゃんがかなり機嫌悪くなりそう、逆にセイン君はなんも気にしないのが見える
603 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/19(月) 14:50:05.17 ID:Na4Fq6bxO

クロシュヴィアちゃんは世界樹の光には関わらない方向なんかな?
褐色銀髪赤眼幼女もとい巨大スライムちゃん、人に化けてるのに言葉はスライム語しか喋れないっぽくてかわいいね
604 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/21(水) 00:00:09.42 ID:wonvfD690
ガッタ氏は世界樹の光探索の任には着いていないようです。他の仕事で忙しいのでしょう
登場アイテムについては、武器でも盾でも防具でも装飾品でも日用品でも貴重品でも、なんでも大丈夫です。よろしくおねがいします

クロシュヴィア氏もクロシュちゃんに言われたことをちゃんと考えてくれるようです。問答無用でパックンモニョモニョすることは多分ないでしょう
フメイちゃんとセインくんが同時に同行することになった場合……クロシュちゃんとセインくんがお話している様子を見て、フメイちゃんが機嫌を悪くする可能性はあります。そして逆にセインくんが機嫌を悪くする要素はたぶんありません……。フメイちゃんはクロシュちゃんが大好きなので、仕方ありません

クロシュヴィア氏は、今のところ世界樹の光にはあまり興味がないようです
巨大スライムちゃんは知識が豊富なのですが、言語関係の知識は全然吸収していないようです。言語系の知識は他よりも学習が難しいとかがあるのかもしれません。なお、自然界で生きるスライムはスライム語しか喋れないことが多いです
605 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/21(水) 00:00:36.07 ID:wonvfD690
というわけで、登場アイテムの募集を行いたいと思います。また、とりあえず木曜日の夕方くらいから本編を更新する予定です。よろしくお願いします


(アイテムテンプレ)
【名称】
【外見】
【用途】
【特徴】


■参考
(登場アイテム例1)
【名称】黒耀鋼のナイフ
【外見】黒い光沢を持つ黒耀鋼で作られた上質なナイフ
【用途】護身用。料理にも使える。刃渡りは短いため、激しい戦闘には向かない
【特徴】非常に頑強な黒耀鋼でできているため、強度が高く刃こぼれもしにくい
また黒耀鋼は比重も軽く、非力な女性や子供でも扱いやすい。ただし非常に高価
旅のお嬢様リュアンがお付きのメイドに持たされ、装備していた

(登場アイテム例2)
【名称】太陽の盾
【外見】光り輝く砂漠の太陽をあしらった豪華な装飾盾
【用途】高性能防御。光属性が込められており、光線を発射することもできる
【特徴】テラヌス・ウルスで活躍した戦士に贈られる美しい盾
儀礼用の装飾品と思いきや、激しい戦闘に耐えうる実用性を備えている
テラヌス・ウルスの金細工職人による丁寧な加工と装飾が非常に美しく、これを一目見ようと砂漠の国を訪れる観光客もいる


↓1〜 23:59:59まで
606 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/21(水) 07:34:40.56 ID:BBR2aLnPo
【名称】ドクナシヤバキノコ
【外見】派手な模様の入った紫色の毒々しいキノコ
【用途】食材。食べてもいいし出汁にしてもいい
【特徴】他のキノコとは比較にならないほどの強烈な旨味成分を持つが致死性の毒も持つ「ヤバキノコ」を
毒属性の使い手が品種改良して、旨味はそのままに毒だけを完全に抜くことに成功したキノコ
なんだか怖いイメージを持っている人も多いが無害である
味は当然めちゃめちゃうまい。熱狂的な愛好家が存在する
607 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/21(水) 09:05:42.82 ID:FAiIVwfbO
【名称】伝説スライムの涙
【外見】不定形のプルプルした何か
【用途】取り込むことで誰でも一時的に絶大な反映魔法を使用することができる。しかし、強力な哀しみにも同時に襲われてしまうデメリットつき。大昔の産物なのでその効果は短時間で終了するのが救い。
【特徴】理想の挫折からくる哀しみが一心に込められた伝説の断片。哀しみだけを削ぎ落とした結果の産物。大昔に打ち捨てられ風化せず今も残っているのは強力な魔翌力と哀しみが封じられているから。
608 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/21(水) 11:31:02.36 ID:jjuY75qZo
【名称】蓄魔石(マナバッテリーとも)
【外見】基本形は幅10cm・長さ30cm程の黒い棒状の容器。中には水晶石が詰まっている。サイズ違いも様々で、大きさと貯蓄量は比例する。
【用途】マナの備蓄と放出
【特徴】
 高濃度のマナを長期間浴び続けた事で、マナを蓄える性質を得た特殊な水晶石を利用したマナ貯蓄容器。現実における蓄電池のマナ版。
 日々の余ったマナを貯めておき、自身のマナ保有量を実質的に増加させる使い方が主。マナの消費量が保有量を上回る魔法を行使したい時や、マナ切れに追い込まれた時等に重宝する。生活の中でも使える機会は多く、色んな利用法が考えられる今話題の一品。
 ポーションのようなマナを回復させる薬品と比較すると、事前の貯蓄が必要な点とやや高価な点で劣り、繰り返し使える点で勝る。
 これを搭載した「誰でも魔法を使える機械品」を機械都市が開発したとかしていないとか……。
609 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/21(水) 11:44:59.88 ID:XWDGLeVX0
【名称】浮雲(うきぐも)
【外見】フワフワとした薄黄色の雲。
【用途】移動用。使用者の意思でまるで筋斗雲みたい空を飛ぶ事ができる。ちなみにフワフワしてさわり心地がとても良い。
【特徴】・自身の魔翌力を込めると浮雲の使用者として登録される(魔翌力は何でもいい)。登録した浮雲は使用者以外が使うと雲のようにすり抜けてしまう。使用者が亡くなると浮雲は消えてしまう。
・普段は1人乗りだが自身の魔翌力を込める事で少し大きくなり、2人乗りが可能となる(使用者が乗っている間はすり抜ける事なく1人乗れる)。浮雲を収納できる筒があり、リレーバトン位のサイズの為、持ち運びやすい。
・昔トウゲン帝国出身の男性が作っていたが病で突然亡くなってしまったのでどのように作っていたのかな不明になっており、待っていた人も次々に亡くなっているので数個しか確認出来ていない。そのうちの1つはシノホシのメンバーアウルが芸術都市襲撃後、テラヌス・ウルスから南西方面のさらに先にある廃村に偶然未使用の浮雲と使用方法が記載している紙を発見。何回も練習をし速く動く事はまだ難しいが操作は出来るようになった。
610 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/21(水) 12:21:25.20 ID:GFn6RkrLO
【名称】グローブガン
【外見】白い手袋
【用途】戦闘用マジックアイテム
【特徴】手にはめて年を込めると指先からエネルギー弾を発射できる。威力や連射速度は使用者の力量次第で、弾数も使用者の魔翌力・体力次第。
611 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/21(水) 12:28:14.71 ID:7t4qNQbJO
【名称】自在マネキン
【外見】停止時は白い丸い玉
【用途】触れさせたものの姿形を写し取る道具。服飾関係者や建築家などからは重宝されている。
【特徴】持続時間は停止時の大きさに依る。精霊核のように生きたスライムが原料、なんて事はなく完全に人工物で生きてもいない。ただ、人間で言う不気味の谷に落ち込んだような自分の似姿に対しスライム種がどう思うかは……
612 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/21(水) 18:48:47.27 ID:FAiIVwfbO
【名称】マキシマイズドリンクマークZ
【外見】250ml瓶型ドリンク
【用途】力が欲しいなって時に飲む
【特徴】飲んだものの力を極限にまで引き出す滋養強壮エキス。短時間のパワーアップと引き換えに次の日全力筋肉痛でまるで動けなくなる。味はとても美味しい。とある国の新商品。
613 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/21(水) 19:44:30.88 ID:QY3nF0T9O
【名称】大地のメイス
【外見】先の方がオレンジ色の光沢を持ち、柄の部分は黒色の頑丈なメイス
【用途】重量系の武器。地属性が込められており、力を込めて地面を叩くとまるで地震が起きたように揺れる。
【特徴】元々とある王国出身の傭兵が使用していたメイス。地属性が込められているだけではなく大地の精霊の加護も含まれている。地属性と加護が入っているのかかなり重く怪力の人でも持ちあげられないが単品で地属性もしくは地属性の亜種だけの者が持ちあげられる(イリスみたいに地属性が使えても複数魔法が扱えていたり、地属性プラス別の魔法が使える者はNG)。持ち上げられる者はまるで紙のように軽く感じる。何度使っても壊れることはない。
614 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/21(水) 20:35:47.79 ID:2fOIj33q0
【名称】ブラッドランス
【外見】血のように真っ赤に染められた槍
【用途】吸血鬼がこしらえた魔法槍、刺された相手は血を吸いつくされる。
【特徴】バイオレット家に伝わる槍。フラナが父から譲り受け店に保管していたがいつのまにかなくなっていた。
フレメアが持ち出した可能性高し。
615 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/21(水) 21:17:07.06 ID:h7ICzTj4O
【名称】幼化薬
【外見】小瓶に瓶詰めされた錠薬
【用途】内服薬。あくまでも効果は一時的なためジョークグッズの一種という扱いが妥当か。
【特徴】
一時的に子どもの姿に若返る薬。つるぺったん。
かつて不老不死を目指した者達が作った若返りの薬の失敗作であるとするメモが添えられている。
どうやら副作用はないようだ。

【名称】英雄グラースの斧(木こりの斧)
【外見】使い込まれた大きな斧
【用途】大木を伐採するために用いられる。有名人が使っていたため、一部のコレクターにとっては価値がある換金用アイテムという評価が妥当か。
【特徴】
かつて斧を武器として幾多もの凶悪な魔物を討伐した英雄『グラース』が愛用していた斧。
謳い文句に嘘はなく紛れもなく本物だが、これはかの英雄が引退して木こりになってから愛用した斧で武器としての価値はないだろう。
こまめになされた手入れの跡や斧の柄に自ら彫った自分の名前がかの英雄の人柄を窺わせる。
もしかしたらどこかにグラースが愛用した戦闘用の斧があるかもしれない。

【名称】フェイク・ジュワイユーズ
【外見】華美な装飾が施された細剣
【用途】主に典礼の際に用いられるが、実用品としても一級品。
【特徴】
王家の象徴である宝剣の模造品で光の魔翌力を宿している。
王家の所有物であり主に典礼の際に使われる。
本物のジュワイユーズは失われて久しいが、模造品とはいえ王家が使う品物であるため刀剣としては一級品であることは間違いない。
もしかしたらどこかに本物のジュワイユーズがあるのかもしれない。

【名称】苦行環
【外見】武骨な金属製の首輪
【用途】修行用
【特徴】
着けると大幅に能力が制限されるが、修行の効率が大幅に跳ね上がるマジックアイテム。経験値の取得にプラス補正。
己の才能の無さに苦しむ修行僧が苦心の末に作り上げたマジックアイテムで、才能が無くとも一定の実力を身につけられることを目指して作られた。
もっとも、元から才能がある人間にもちゃんと効果があるため、余計に能力の格差を生み出しかねない危険性も含んでいるが。
テイ○ズシリーズにあるデモン○シールのようなアイテム。

【名称】妖精のオカリナ
【外見】妖精族用の小さなオカリナ。魔翌力が込められており、暗闇でほんのり光る。
【用途】魔翌力が込められた楽器で音色を聴いた者の精神を鎮静化し正気に戻す。
【特徴】
妖精族に伝わる楽器で精神に関する属性の魔翌力が込められている。
吹けば優しい音色が響き、聴くものの精神を癒してくれることだろう。

どれか一つぐらいは出番があるといいな。の精神。
616 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/21(水) 21:51:38.04 ID:B1wKWhBDO
【名称】ポテンシャルストーン
【外見】
基本的には無色透明の宝石で取り込んだ魔法によって色は変化する
【用途】
武器や防具等の道具にはめ込んで使用する装飾品。取り込んだ能力によっては単体でも使用可能
【特徴】
触れた生命の魔法を取り込み、取り込んだ魔法を道具に付与させることができる不思議な宝石。取り込んだ魔法によって色は変わる

基本的には取り込んだ魔法が消失したり上書きされる事は無いが、稀に複数の魔法を取り込む事がある(血縁関係や精神的に深く信頼しあっている者同士の能力を取り込んだ時に発生するとされるが詳しい条件は不明)。
この時ポテンシャルストーンは多色になり、複数の魔法を使えるだけでなく、取り込んだ魔法の要素が合わさった『合体魔法』や『混合魔法』とも言うべき能力が使用できるようになるため、多色のポテンシャルストーンやそれがはめこまれた道具が家宝あるいは国宝として大切に保管されてるケースもある
617 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/21(水) 22:57:39.32 ID:D1gIYwLU0
【名称】獅子王の盾
【外見】中央に獅子の紋章が彫られた荘厳な盾
【用途】腕用防具
【特徴】獅子の様に誇り高き精神を持つ戦士だけが使いこなせるという伝説の盾
高い防御力を持つが、装備者の大切な者を守りたいという意志に呼応してその防御力は更に高まると言われている

【名称】ハーミットローブ
【外見】フード付きの漆黒のローブ
【用途】体用防具
【特徴】隠者の名を冠するローブ
一見何の変哲もないローブだが実は敵の認識を阻害する魔翌力が込められており、そのお陰で敵に狙われにくくなる効果がある
そのため、鎧などの重装備が出来ない術師たちには重宝されている

【名称】サキュバスリップ
【外見】あくまで外見だけなら何の変哲もない口紅
【用途】女性が使うことでサキュバスのような性的魅力を得られ、男性に言うことを聞いて貰いやすくする。だが使い過ぎると…
【特徴】かつて絶世の美貌を誇ったある国の女王が、自身の魅力を更に高めるために作らせた口紅
男性を魅了する魔翌力が込められているのだが、元々優れた美貌を持っていた彼女が使用したことで効果は倍増。男性国民からの支持はより強固なものとなる
更に彼女は口紅の力を使って諸外国の王たちも魅了し友好的な関係を築き上げていくのだが、同時に夫や恋人を女王の虜にさせられた女性たちから不満が爆発。
王たちも次第に女王を自分だけの物にしたいと暴走し始め、最終的に女王の国に攻め入る事態にまで発展してしまう。
その結果国は滅びサキュバスリップの行方も分からなくなってしまったのだが、もしかしたら今は誰かの手に渡っているかもしれない…
618 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/21(水) 23:26:03.53 ID:BBR2aLnPo
【名称】甘々シロップ
【外見】透明の少しとろっとした液体。お洒落な小瓶に入っている
【用途】食品。料理や菓子に使う。水に混ぜて飲んでもおいしい
【特徴】甘属性の魔法使いが作り上げたという甘いシロップ
味付けにこだわりぬいた珠玉の一品である

【名称】氷竜革のローブ
【外見】明るい水色のローブ
【用途】防具
【特徴】氷竜の革でできた、氷に強いローブ
竜の革だけあって他の多くの魔法属性や物理攻撃にもなかなかの耐性を誇る
触ると常にひんやりとしていて氷の使い手に力を与える
619 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2024/08/21(水) 23:55:03.60 ID:9/BGrsBGO
【名称】赤き勇者の剣
【外見】炎のように赤く輝く大剣
【用途】勇者の素質を持つものだけが扱うことができるとされる剣
聖なる炎を刀身に灯し、魔王を倒す力を持つ
またその炎は周りの味方達を勇気づけ力を引き出す
【特徴】
ユーシリア帝国の皇帝の証として継承されているが、十全に扱うことができたのは初代皇帝のみと言われている
現皇帝は先帝すら完全に扱いきれなかったこの剣を完全に扱っているようだが、大半の帝国民からは偽物の剣だと思われている

【名称】白き女神の弓
【外見】月のように白く輝く弓
【用途】勇者の素質を持つものだけが扱うことができるとされる弓
聖なる光をその弓から放たれる矢に宿し、魔王を倒す力を持つ
またその弓が放つ光は周りの味方達の心身を癒し、その人の持つポテンシャルを最大限に発揮させる
【特徴】
ユーシリア帝国のエルザ・アーシェライトが現在の持ち主

【名称】蒼き星の杖
【外見】澄み渡るような蒼く光る杖
【用途】勇者の素質を持つものだけが扱うことができるとされる杖
星とリンクして星の魔力を自在に扱うことができる
その杖を介して使い手の魔力と星の魔力が混ざり合い、循環することにより膨大な魔力を生み出し、星や生命を癒やし活性化させる
【特徴】
現在行方不明
持ち主を杖が選び、素質を持つものを人知れず待っていると言われている

【名称】不思議な手紙
【外見】一見変哲のない手紙
【用途】相手の顔を思い浮かべて、名前を手紙に書いて、魔力を込めて封をすると書いた名前の相手に届く不思議な魔法の手紙
【特徴】
名前か顔を知らない相手には届けられない
620 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/21(水) 23:56:31.21 ID:JQEv6VCKo
【名称】車
【外見】車
【用途】輸送用機器
【特徴】魔導技術で動く金属の塊
速い快適丈夫の素晴らしい文明の利器
でもお値段は張る
最近開発されたばかり
621 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/21(水) 23:59:55.51 ID:QhWMzakTO
【名称】スライムナイト
【外見】不定形武器
【用途】伸びたり広がったり硬くなったり霧散したり様々な攻撃の型を持つ。
【特徴】大昔の伝説の武器
スライムのように変幻自在
622 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 00:00:37.99 ID:lGlQ4aFD0
皆さん、たくさんのご投下ありがとうございます。全てを出せるかはわかりませんが、機会がありましたら是非とも使わせていただきたいと思います

それでは本編の更新は本日の夕方〜夜くらいに行いたいと思います。よろしくお願いいたします
623 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 00:18:04.68 ID:JZiLnrVGo
おつー
624 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 12:16:27.71 ID:7gOIP9BoO

大抵のアイテムはフラナ魔法店に置いてありそう
625 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 17:35:54.28 ID:lGlQ4aFD0
フラナ先生のお店にもありそうなものがちらほらあるようです。特に薬剤に関してはある可能性が高いでしょう。とはいえ、今は魔族国から遠いので実際に確認することはできないのですが
626 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 17:36:19.74 ID:lGlQ4aFD0
―芸術都市への道のり 2日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*2       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*1       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
魔術書「星の魔力」上  闇の欠片        精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    暗黒優待券
属性大全        踊り子の双剣      亡国王のペンダント
魔王図鑑        
氷精の魔導書
マジカルブラッドワイン
吸血鬼殺ブラッドワイン
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
魔術書「星の魔力」中
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[1/5]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)

◯経験値
・風になる[3/12](クロシュ)
・魔法[1/6](イリス)
・魔法[3/6](ミスティ)
・氷属[6/8](ミスティ)
・剣技[1/8](エバンス)
627 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 17:36:50.37 ID:lGlQ4aFD0
―テラヌス砂漠 踏破率[2日/3日] 持久力[12/10]


 強化ソリ「」シャーッ


イリス「――っていうことがあったんだよ!」

セイン「テラヌス・ウルスは王国と同盟を結ばない方針にしたのか」

クロシュ「うん……」

ローガン「水があれば、不利な条約を締結してまで同盟を組む必要はないだろうからな」

セイン「……それが良いだろう」

ミスティ「セインは王国至上主義というわけではないのね」

セイン「ああ」

妖精「国王の護衛まで務めてたのにドライだねえ」

セイン「……ドライなのか?」

エバンス「まあ、別に良いんじゃないか?」


↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-05 強敵
06-20 敵襲
21-40 食料発見(コンマ)
41-60 物品発見(コンマ)
61-80 場所発見(コンマ)
81-00 良いこと(自由安価)
628 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 17:43:00.82 ID:tq4pacNDO
はい
629 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 17:54:43.69 ID:c96aOkUt0
630 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 18:09:39.87 ID:lGlQ4aFD0
良いことがあり、そして何かの場所を見つけたようです

↓1 起こった良いこと(自由安価)

↓2コンマ 見つけた場所
01-10 呪われし古代遺跡
11-30 オアシス!
31-50 朽ちた遺跡
51-70 オアシス
71-90 サボテンの群生地
91-00 静謐な古代遺跡
631 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 18:22:02.49 ID:XYP1P/Qwo
632 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 18:23:14.57 ID:QObcZkMmO
宝箱発見
633 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 18:24:27.50 ID:XYP1P/Qwo
↓1と2見間違えた本当ごめん安価ずらしてくれ
634 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 18:39:04.76 ID:aGl1P5du0
はい
635 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 18:54:13.51 ID:lGlQ4aFD0
―テラヌス砂漠


 強化ソリ「」シャーッ


エバンス「……ん? あれは――」


 朽ちた遺跡「」ユラユラ


セイン「廃墟、か……?」

イリス「もしかしたら古代の遺跡かも! 行ってみませんか!?」

ミスティ「まあこのソリならすぐだし、寄り道していきましょうか」

 *
636 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 18:54:43.26 ID:lGlQ4aFD0
―朽ちた遺跡

 ヒュオオオオ――…

 ボロボロの石柱「」
 風化した石畳「」


ローガン「……確かにこれは、古代遺跡だな……。しかし……」

エバンス「かなり風化が進んでいるな。文字も読み取れなさそうだ」

イリス「そうですね……」

ミスティ「でも何かないかしら。古代の遺物とか……」ガサゴソ

イリス「と、盗掘になっちゃわないかな?」

セイン「僕たち以外の気配はない。例え盗掘になったとしてもバレることはないだろう」

イリス「そういう問題なのかなあ……」

 *

 ガサゴソ…

クロシュ「……!」ピコン

妖精「お、何か見つけた?」

クロシュ「うん……」

 ガサゴソ…グイッ!

 古びた宝箱「」ポン!

妖精「!」

ミスティ「これは……宝箱!」

イリス「わわ……!」

クロシュ「んへへ……」

エバンス「待った! すぐに開けちゃだめだ、何か罠が仕掛けられているかもしれん……!」

クロシュ「!」

エバンス「……ここは俺が開けてみよう。みんなは少し離れたとこにいてくれ」

ローガン「むう……私も解錠や罠避けには疎い。エバンスくん、頼む」

エバンス「おう、任せてくれ」


 カチャカチャ…パカッ


↓1コンマ
01-30 古代の金貨(所持金+)
31-60 古代の宝石(所持金++)
61-90 太陽の盾
91-00 獅子王の盾
637 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 18:58:03.14 ID:tq4pacNDO
はい
638 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 19:31:05.66 ID:lGlQ4aFD0
 古びた宝箱「」パカッ

 数枚の金貨「」チャリン

エバンス「……金貨が数枚。これは――」

ローガン「見ない型だな。古代の貨幣か」

イリス「古代の金貨……! 面白いものを見つけましたね!」

妖精「コレクターに売れば良い値が付きそうだね」

イリス「う、売っちゃうの!?」

妖精「え、他に使い道ある……?」

イリス「え、えと……ないかも……」

ミスティ「イリスってこういうのけっこう好きだったりするの?」

イリス「ま、まあ……好きなのかも……」


 ☆古代の金貨を手に入れました
  街に着いたら自動的に換金されます

 ◇
639 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 19:31:36.47 ID:lGlQ4aFD0
―夕方
 テラヌス砂漠 岩場

 焚き火「」パチパチ

イリス「この時間になると冷え込んで来るよね」

ミスティ「昼間が暑い分……寒暖差がきついわね……」

エバンス「今日は洞窟の中ってわけじゃないから、寒さには気を付けないとな」

クロシュ「えと……わたし……あったかくなった方が、良い……?」

妖精「バーニングスライムになるってこと? でもあれはすごくお腹が減るんでしょ? 砂漠は食べ物が豊富にあるわけじゃないから、やめときな」

クロシュ「ん……」

セイン「クロシュ……新たな力を身に着けたのか」

クロシュ「あ、うん」

ローガン「フッ……クロシュくんの成長は目覚ましいぞ」


テラヌス・ウルスからの帰り道2日目です。岩場で野営します
↓1〜3 自由安価 野営中何をする?
640 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 19:32:13.26 ID:Y8mqGtgu0
イリスとセイン、お料理する
641 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 19:33:46.39 ID:H0pcakK+O
エバンス セインと模擬戦をして剣術と魔法の経験値を上げる
642 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 19:35:35.00 ID:c96aOkUt0
ローガン、セインに亡き息子の姿を重ね合わせる
643 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 19:48:05.29 ID:lGlQ4aFD0
 焚き火「」パチパチ

イリス「さーて、今日は何を作ろっかな〜」フンフン

セイン「僕も手伝おう。今回はまだ何も返せていない」

イリス「あはは、返すとか返さないとか考えなくて良いよ。行き先が同じなんだから、セインくん一人乗せても大して変わらないってミスティも言ってたでしょ?」

セイン「……僕なりのけじめだ。返させてくれ」

イリス「そっか。じゃあせっかくだし手伝ってもらおっかな!」

セイン「ああ。何をすれば良い?」

イリス「えっと、お料理については何ができるの?」

セイン「……食材を斬るくらいなら、多分できると思う」

イリス「え、何その曖昧な言い方……。料理の経験は……?」

セイン「ない。だが、僧侶の料理動作を観察したことならある」

イリス「そ、そう……まあとりあえずやるだけやってみよう!」


↓1〜2 食材を1〜2つ選択
肉類:トリ肉、サバクイナゴ、オオキイスナミミズ
野菜:枯れ草、乾燥植物、ウチワサボテン、テラヌスアロエ
穀物:サクサクパン、パラパラ米
果実:精霊サボテンの実、ウォータースイカ
卵乳:スナニワトリの卵、カビチーズ
特殊:スライムゼラチン、マジカルブラッドワイン、精霊樹の実のジャム、お宿の焼き菓子
644 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 19:50:19.03 ID:BUSfVFxnO
精霊サボテンの実、マジカルブラッドワイン
645 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 19:51:32.77 ID:tq4pacNDO
ウォータースイカ
精霊樹の実のジャム
646 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 21:09:18.44 ID:lGlQ4aFD0
イリス「それじゃあ、まずはこのサボテンの実とウォータースイカを切るんだけど――とりあえず私がやってみるね。ん、しょっ!」グイッ

 ザクッ!

セイン「理解した。僕も斬ってみよう」スッ

 ザッ…

セイン「……」

イリス「ど、どうしたの? 途中で止まってるよ?」

セイン「……このまま力を込めたら、まな板ごと切断してしまわないだろうか」

イリス「だ、大丈夫だよ! まな板って固いから!」

セイン「……本当に、大丈夫か? 全力で力を込めてしまっても」

イリス「……セインくんの全力は、確かにちょっと怖いかも……。う、上手い具合に……果物だけ切れるように加減、できる……?」

セイン「……やってみよう」ググ

 ザグッッッ!!!

 *

 傷跡が残ったまな板「」

セイン「すまない……切断こそしなかったが……傷を付けてしまった……」

イリス「あ、あはは! これくらい大丈夫だよ! まな板って傷が付くものだから」

セイン「だが力加減は覚えた。次は果物だけを上手く斬れるはずだ」

イリス「うん、じゃあお願い! 私はお鍋の方にいるから、何かあったら呼んでね」

セイン「ああ」

 *

 スパスパスパッ

 グツグツ…コトコト…

 *
647 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 21:09:44.66 ID:lGlQ4aFD0
 マジカルフェアリーソースがけサボテンスイカフルーツサラダ「」ポン!

クロシュ「わあ……!」

イリス「スイカとサボテンの実はセインくんが切ってくれました!」

ローガン「おお……淀みなき美しい切断面だ」

セイン「無理に褒めなくて良い。結局イリスには迷惑をかけてしまった」

イリス「そんなことないよ! 精霊サボテンの実ってけっこう固いから切るのも大変なの。セインくんが手伝ってくれたお陰で助かったよ」

セイン「………そうか……」

エバンス「料理ってのは力仕事だからな。セインも今度は自分で料理してみたらどうだ?」

セイン「考えておこう」

スライムクロシュ「……」ソワソワ

イリス「あ、ごめんねクロシュちゃん! いただきますしよっか」

スライムクロシュ「!」モニョ!


「いただきます!」モニョモニョニョ!

 *

スライムクロシュ「♪」モニョモニョ シャクシャク

ミスティ「甘酸っぱいサボテンの実と、水分たっぷりでシャキシャキなスイカ……!」」シャクシャク

エバンス「美味い……! 水分と魔力が体の隅々まで染み渡っていくようだ!」シャクシャク

ローガン「これは……砂漠でこのような食事をするとは、なんという贅沢か……!」シャクシャク

ミスティ「そしてこの、渋みと甘みが濃厚に混ざり込んだソースは……マジカルブラッドワインと精霊樹のジャムね……!」シャクシャク

イリス「うん! 魔力マシマシの組み合わせで煮込んで作ってみたの、どう?」

ミスティ「とっても美味しいわ……。ワインとジャムの甘酸っぱさが合わさって、魔力が体の隅々まで染み渡っていくかのよう……」

妖精「しかも精霊サボテンの実とウォータースイカっていう魔力が豊富な果物の組み合わせだもんね。下手なポーションより全然魔力が回復するよ、この料理……」シャクシャク

セイン「精霊サボテンの実に、ウォータースイカか……」

イリス「ウォータースイカは文字通り、水分と水属性魔力を豊富に含んだ果物のことだよ。トコナツ火山島でも栽培されてたけど、原産地はここテラヌス地方なんだって」

ミスティ「えっここが原産なの? この砂漠が、ウォータースイカの?」

イリス「そうらしいよ! サボテンもそうだけど、乾燥地帯だからこそ水をしっかり蓄えて育つ性質が備わったのかもね」

セイン「なるほど……水が不足する場所だからこそ、か」

イリス「それで精霊サボテンは……妖精さんの方が詳しいかな?」

妖精「あ、うん。えと、精霊サボテンは精霊たちの加護を受けやすい種類のサボテンだよ。精霊樹と似た性質があるみたいでね」

セイン「精霊樹の仲間なのか?」

妖精「遺伝的には全然違うけど、精霊に好かれるって点では仲間と言っても良いかもね。んで精霊に好かれるから魔力も溜まりやすくて、果実にも自然由来の魔力がたっぷりってわけ」

セイン「そうなのか。砂漠で水分補給と魔力回復に役立つ果物、程度の認識しかしていなかったが……知ってみると興味深いな……」


スライムクロシュ「」モニョモニョ シャクシャク

セイン「クロシュ……どうだ? 美味いか?」

スライムクロシュ「♪」モニョ!

セイン「そうか」フッ


 ☆マジカルフェアリーソースがけサボテンスイカフルーツサラダを食べて元気いっぱいになりました
  明日の戦闘時、コンマ+10のバフがかかります
648 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 21:10:51.24 ID:lGlQ4aFD0
―夜
 テラヌス砂漠 岩場

 ヒュオオオオ――…

エバンス「――」ブンッ ブンッ

セイン「素振りか」ヌッ

エバンス「セインか。もうだいぶ冷えてきたしテントに戻った方が良いぞ」

セイン「それを言うならあなたもだろう」

エバンス「俺は……良いんだよ。強くならきゃいけないからな」

セイン「……では、模擬戦でもしてみるか?」

エバンス「なにっ?」

セイン「いや……気が乗らないのなら――」

エバンス「いや、望むところだ! 模擬戦するぜ!」

セイン「承知した。僕は魔法を使わない方が――」

エバンス「いや、魔法も使ってくれ! 俺は剣も魔法もどっちも鍛えなきゃならないんだ」

セイン「……そうか。では加減なしでいいく」

 *

ローガン「それでは、審判はこのローガンが受け持とう!」


セイン「ああ、よろしく頼む」
 無銘の剣「」チャキッ

エバンス「頼んだぜ旦那。よし……」
 魔銀の剣「」シャキン


イリス「わわ! 模擬戦だって!」

ミスティ「あなたもセインと模擬戦したわよね。ここよりずっと足場の悪いところで……」

イリス「あ、あはは……あの時はセインくんの手加減と足場のお陰で引き分けられたんだよねえ」

妖精「でも今回のセインは、武器も魔法も使うみたいだよ。足場は……砂に足を取られる砂漠だから、地属性のエバンスの方が若干有利かな?」

スライムクロシュ「〜〜…」モニョニョ…

妖精「大丈夫だよ、どっちもこういう模擬戦には慣れてるから。怪我なんてしないよ」

スライムクロシュ「〜」モニョ


↓1コンマ
01-05 痛恨
05-35 敗北 剣技経験+1
36-65 敗北 剣技経験+1、魔法経験+1
66-95 敗北 剣技経験+2、魔法経験+1
96-99 相打ち 剣技経験+4、魔法経験+2
00-00 勝利
649 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 21:11:32.44 ID:Y8mqGtgu0
いけ
650 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 22:21:03.22 ID:lGlQ4aFD0
セイン「」ヒュンッ

エバンス「!!」ジャキッ

 ガギン!!

エバンス(なんて重さだ……!)ズザザッ

セイン「」シャッ
 無銘の剣「」シュビビビッ

エバンス「うおおおお!!?」バッ

 ガギギギギンッ!!

セイン「」バッ
 セインの掌に集まる光「」キュイーン―


エバンス(嘘だろ!? 模擬戦とか言いながら殺す気か!!?)バッ

エバンス(くそっ! 回避は間に合わねえ! なら俺は――)

 土壁「」ボゴンッ!!

 光「」カッ!!!!

 ドガァァァァァン!!



イリス「うわわわわ!? エバンスさん!!?」

ミスティ「こ、これ模擬戦よね……?」



エバンス「つつ、なんとか凌げたか……!?」

セイン「いや……終わりだ」

 無銘の剣の切っ先「」キラン
 エバンスの喉元「」

エバンス「うっ……お、俺の負けだ」


ローガン「勝負あり! 勝者、セインくん!」


スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ

イリス「わ、わあ〜!」

ミスティ「まあ……そりゃそうよね。セイン、大陸どころか世界最強でしょ、多分……」

妖精「エバンスも粘った方だと思うよ、うん……」


エバンス「くっ……粘った方とか言われるのが一番効くぜ……!!」

セイン「まあ……王国の一般的な騎士に比べれば十分強いと思う。それが褒め言葉になるかはわからないが……」

エバンス「ちくしょう!!!」


 ☆エバンスの剣技経験と魔法経験がそれぞれ+1点加算されました

 ◇
651 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 22:32:08.44 ID:lGlQ4aFD0
―深夜
 トコナツ砂漠 岩場

 焚き火「」パチパチ

セイン「強くならなきゃいけない、か……」

セイン「……」

セイン「僕も……ずっとこのまま、というわけには……」


ローガン「セインくん。まだ起きていたのか」スタスタ

セイン「ローガンか。少し考え事だ」

ローガン「そうか……」

セイン「ああ」

ローガン「……」

セイン「……」

ローガン「セインくんは……なぜ、僧侶と共に世界樹の光を追っている?」

セイン「……それが、僕の使命だからだ」

ローガン「使命とは……誰かの、命令か?」

セイン「……」

ローガン「……すまぬ。答えられぬことであれば、無理に答える必要はない」

セイン「……」

ローガン「……だが……もし、何らかの問題を抱えていたり……他者の助けが必要な時があれば……是非、我々を頼ってくれ。君に比べれば大した力もないし、王国の事情に詳しいわけでもないが……頭数が増えれば、それだけでできることも増える。もしかしたら、力になれるやもしれぬ」

セイン「……ありがとう。だが大丈夫だ」

ローガン「そうか……」

セイン「……ああ」

ローガン「……」

セイン「……そういえば……あなたはなぜ、世界樹の光を追っている?」

ローガン「私か?」

セイン「ああ。緑の国で、あの妖精と共に復権派を名乗って活動していたのは知っているが……見たところ、あなたたちのパーティは緑の国の戦士には見えない。なぜあの妖精と共に、緑の国の任務に就いている?」

ローガン「フッ……大した理由ではない。元々私は、クロシュくんの友探しを手伝う為にパーティ入りしたのだが……気が付いたら、このような大仕事に巻き込まれてしまっていたのだ」

セイン「クロシュの……。確か、フメイという……」

ローガン「そうだ。奇しくも、そのフメイくんもまた世界樹の光を追う者の一人であるため……パーティの目的とも合致していたというわけだな」

セイン「なるほど。光を追えば、自ずとフメイを追うことにもなるというわけだ」

ローガン「うむ。説得は失敗続きだがな」

セイン「……早く、説得できると良いな」

ローガン「全くだ。ついでに、他の世界樹の光を追う者たちも退いてくれると助かるのだがな?」

セイン「……それはできない。先程も言ったが……僕には、それを全うしなければならない理由がある」

ローガン「フッ、そうか……」

セイン「……せめて、世界樹の光のある場所で出会わないことを願う」

ローガン「うむ……」
652 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 22:32:37.57 ID:lGlQ4aFD0

ローガン(セインくんが抱えているものが何なのか……それは、わからぬ……)

ローガン(だが、こうして話してみると……大人びた表層の内側……その内奥に、年相応の少年らしい面が見え隠れしている)

ローガン(…………)

ローガン(もし私の息子が生きて……彼くらいの年齢に成長していたら……どのようになっていただろうな……)

ローガン(私に似ていつもボサボサ頭だったから、セインくんのような二枚目にはならないだろうが……彼の金髪を見ると、どうも思い出してしまっていかん……)

ローガン(……この前の、オアシスモドキに見せられた幻覚の影響がまだ抜けきっていないのかもしれんな……)

ローガン(……彼の抱える問題も、どうにかしてやりたいものだが……。いや、彼自身が助けを求めていない以上、我々にはどうしようもないか)



ローガン「……さて! そろそろ寝るとしよう」

セイン「ああ」

ローガン「フッ、男ばかりのテントですまんな。クロシュくんと一緒のテントが良かったか?」

セイン「いや、特にこだわりはないが……」

 ◆
653 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 22:33:11.84 ID:lGlQ4aFD0
―芸術都市への道のり 3日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*2       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*1       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
魔術書「星の魔力」上  闇の欠片        精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    暗黒優待券
属性大全        踊り子の双剣      亡国王のペンダント
魔王図鑑        
氷精の魔導書
マジカルブラッドワイン
吸血鬼殺ブラッドワイン
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
魔術書「星の魔力」中
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[1/5]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)

◯経験値
・風になる[3/12](クロシュ)
・魔法[1/6](イリス)
・魔法[3/6](ミスティ)
・氷属[6/8](ミスティ)
・剣技[2/8](エバンス)
・魔法[1/6](エバンス)
654 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 22:38:01.26 ID:lGlQ4aFD0
―テラヌス砂漠 踏破率[3/3日] 持久力[1010]


 強化ソリ「」シャーッ


ミスティ「だいぶ走ったわね。今日中には着きそうかしら」

妖精「そうだね。この調子なら今日の夕方には芸術都市に着くよ、多分」

イリス「そっか……。そしたら、セインくんともまたお別れだね」

セイン「ああ。だが……恐らくきっと、また会うことになるだろう。お前たちが世界樹の光を目指している限り」

妖精「そ、そうだね……。まあその時はまた、お手柔らかに頼むよ?」

セイン「ああ……。なるべく、決定的な場面で出会わないことを願う」


↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-05 強敵
06-20 敵襲
21-40 食料発見(コンマ)
41-60 物品発見(コンマ)
61-80 場所発見(コンマ)
81-00 良いこと(自由安価)
655 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 22:38:56.17 ID:Gchztvf+O
656 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 22:40:42.72 ID:eMgkY1GuO
こんま
657 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 22:41:05.96 ID:q9Gs1MCkO
良いこと
658 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 22:43:50.86 ID:lGlQ4aFD0
敵襲の前に、先に見つけた場所の判定です
また、3日連続場所発見ボーナスで見つかりにくい場所が見つかりやすくなります


01-20 呪われし古代遺跡
21-40 オアシス!
41-60 オアシス
61-80 サボテンの群生地
81-00 静謐な古代遺跡
659 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 22:44:11.36 ID:Y8mqGtgu0
660 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 22:44:13.84 ID:lGlQ4aFD0
↓1です
661 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 22:44:39.17 ID:lGlQ4aFD0
↑を採用します
662 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 22:44:40.85 ID:q9Gs1MCkO
遺跡
663 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 23:03:10.83 ID:lGlQ4aFD0
―テラヌス砂漠


 強化ソリ「」シャーッ


 遠くに見えるオアシス「」ユラユラ


エバンス「んん……? あれは……」

妖精「……! あれは――」

セイン「オアシスモドキだな」

妖精「ああーっ!! 私が言おうと思ったのに!!」

セイン「す、すまない……」

妖精「いやいいけど! とりあえずみんなに催眠解除魔法をかけるよ!」パァァァ―


 遠くに見えるオアシスモドキ(アリジゴクの姿)「」ユラユラ


イリス「うわあ……あんな風に待ち構えてるんだ……」

ミスティ「どうする……? わざわざ近づく意味もないけど……」

イリス「あ待って! あれは――」


 サボテンドラゴン「」ノッシノッシ

 オアシスモドキ「」ユラユラ


ミスティ「サボテンドラゴンが……オアシスモドキに近付いていってるわ!」

イリス「ど、どうしよう!?」

エバンス「……放っておけば良いんじゃないか? 水は足りているし……」

イリス「でも……サボテンドラゴンがオアシスモドキに食べられちゃうかも!」

ミスティ「ど、どうなのかしら……。見た感じはサボテンドラゴンの方が強そうだけど……」

ローガン「もしサボテンドラゴンがオアシスモドキの催眠にかかっているのなら、いかな体格差であろうとオアシスモドキの方が圧倒的に有利だろう……。あの時の我々のように……」

妖精「でもオアシスモドキの毒針ってサボテンドラゴンに効くのかなあ? もし催眠にかかってたとしても、毒が効かなければどっちも決定打を与えられなさそう……」

セイン「……クロシュは、どう思う?」

クロシュ「!」


↓1〜3多数決
1.二体の喧嘩を止めに行く
2.自然の成り行きに任せる
664 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 23:04:15.23 ID:wpJyyHK8O
1
665 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 23:04:19.62 ID:tq4pacNDO
1
666 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 23:04:26.77 ID:Y8mqGtgu0
667 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 23:16:17.56 ID:lGlQ4aFD0
クロシュ「えと……妖精さん……。決定打がないと……どうなるの……?」

妖精「んー……オアシスモドキが疲れ果てるまで、サボテンドラゴンをどつきつづけるんじゃないかなあ……。でもサボテンドラゴンもトゲトゲだから、疲れ果てる前に参っちゃうかも……」

クロシュ「……えと……それは……どっちも……美味しくならないって、こと……?」

妖精「美味しく……まあ、そうだね。どっちも美味しい思いをできない、不毛な戦いにしかならない可能性が高いよ」

クロシュ「……」

クロシュ「わたし……止めにいく……」

セイン「!」

ミスティ「えっ、止めに?」

クロシュ「うん……。このまま……疲れるだけなら……。そんな喧嘩、良くない……」

ローガン「なるほど……どちらも捕食できないのであれば、確かにその戦いは不毛だ。それなら初めから戦わないのが一番だろう」

クロシュ「うん……」

ミスティ「なんとなくわかったわ……。よし、進路変更……あの二体の喧嘩を止めに行くわよ……!」グイッ

 *

サボテンドラゴン「〜〜」グルグル

オアシスモドキ「……」チキチキ


 強化ソリ「」シャーッ


オアシスモドキ「!」シャキンッ


スライムクロシュ「〜〜!」モニョモニョ!

オアシスモドキ「キシャッ!!」

スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ…


妖精「交渉決裂! みんな、あいつらを止めて!」

セイン「ああ!」シュバッ


 ――戦闘開始 オアシスモドキ&サボテンドラゴン――


↓1コンマ
01-90 勝利
91-00 会心
668 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 23:17:02.33 ID:JZiLnrVGo
セインの暴力!
669 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/23(金) 00:08:13.30 ID:o1pg+Z0X0
セイン「殺すのではなく……止めるんだったな」

 光の残像「」パヒュンッ

 ドガッ
オアシスモドキ「キシャッ…」ドサッ


イリス「え、えええ!? セインくんもう――」


サボテンドラゴン「〜〜!!?」チクチク


妖精「サボテンドラゴンが催眠から目覚めたよ!」

エバンス「おう! 峰打ちだ!」シュバッ

ローガン「多少の痛みは我慢せよ!」シュバッ

 ガッガッガッ!!

サボテンドラゴン「〜〜…」キュゥ…


ミスティ「お、終わったわね……」


 ――戦闘終了――

 *
670 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/23(金) 00:09:18.89 ID:o1pg+Z0X0
―夕方
 テラヌス砂漠

妖精「良い? あなたが見せられてたのはオアシスの幻覚なの。このでかいアリジゴクが見せた」

サボテンドラゴン「〜〜」ウンウン

妖精「よし、わかったみたいだね。それじゃあもう行きな。太陽の光も前よりは和らいだはずだからさ」

サボテンドラゴン「〜」ウン

イリス「あ、ちょっと待って! 行く前に――それっ!」

 水のシャワー「」シャワーッ

サボテンドラゴン「〜〜〜♪」キャッキャ

イリス「ふふ、でも他の人間はあなたの水を狙うかもしれないから、人間はちゃんと警戒しなきゃだめだよ!」

サボテンドラゴン「〜〜」ウンウン


スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

サボテンドラゴン「〜」スッ

 サボテンドラゴンの花「」ピョコン

スライムクロシュ「!」モニョ!

サボテンドラゴン「〜〜」ドウゾ

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョニョ

サボテンドラゴン「〜〜」バイバイ


サボテンドラゴン「〜〜」ノッシノッシ…

 ☆サボテンドラゴンの花をもらいました

 *

妖精「さて、サボテンドラゴンは行っちゃったから……」

オアシスモドキ「」グッタリ

イリス「こっちのでっかいアリジゴクだけど……妖精さんは話せるの?」

妖精「虫は無理。サボテンドラゴンはアルラウネみたいなもんだからけっこう話せるけど、虫は多分私たちと根本的な思考体系が異なるからね……。クロシュも全然だめだったみたいだし」

ミスティ「じゃあ……どうする? 放って置く?」

妖精「まあそうするしかないかなあ。サボテンドラゴンはもう行っちゃったから目的は果たせたし」

イリス「わかった。それじゃあ、ちょっとここの砂を使って、即席の器を作って――」サラサラ


 砂の器「」ポン
 水のシャワー「」シャワーッ

 水がいっぱいになった砂の器「」ナミナミ

オアシスモドキ「キシャ…? キシャシャ!」ゴクゴク


イリス「これで良し! 攻撃して気絶させた分はこれでチャラ!」

 ◆
671 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/23(金) 00:09:59.84 ID:o1pg+Z0X0
というわけで本日はここまでとなります。次回は再び芸術都市に入るところからとなります

砂漠の帰り道も終えるクロシュ一行です。短い間ですがセインくんと一緒に過ごし、いろいろとまた親交を深めたように思えます。またいつか会う日も来ることでしょう、その時まではしばしのお別れとなります

それでは本日もありがとうございました。次回ですが、土日が不明瞭なため、とりあえず代わりに明日(金曜日)の夕方くらいにも更新したい予定であります。よろしくお願いいたします
672 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/23(金) 00:51:23.93 ID:eRWsPKvto
おつでした
ドラゴンと言われるもののどことなくかわいいサボテンドラゴンくん、強く生きろ
673 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/23(金) 11:25:55.88 ID:pq2Ew1TvO

喰う喰われるの殺し合いはOKだけど不毛な喧嘩はNGという姿勢、クロシュちゃんの優しさと価値観が感じられて良い
674 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/23(金) 12:13:25.84 ID:Muw09+7CO

オアシスモドキ実質砂漠編の隠しボスキャラ
675 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/23(金) 18:41:55.71 ID:o1pg+Z0X0
サボテンドラゴンはドラゴンの形をしたサボテンなので、性格もドラゴンよりはサボテンに近く、普段は温厚でのんびりした性格のものが多いようです
しかしそれでも水不足が深刻になってくると、他の動植物や人間などを襲って水分を得ようとする獰猛さを見せることがあります。ノドの乾きには抗えません

クロシュ氏は、生きるために殺して食うという摂理には肯定的ですが、生存や生命活動とは関係のない争いや殺生には否定的な考えを持っているようです
今回、オアシスモドキとサボテンドラゴンの喧嘩を無理矢理止めたのも、そういう考えに基づいたものだと思われます

実際、オアシスモドキ氏はクロシュ一行を全滅寸前にまで追い込んだ強敵でした。素の戦闘力はそこまで高いわけではないようですが、彼の催眠能力と神経毒の一撃は、無対策であればかなりの格上でさえも殺しうる凶悪な力であります。砂漠で最も危険な魔物という評価は誇張ではないでしょう
676 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/23(金) 18:42:28.80 ID:o1pg+Z0X0
―芸術都市ミュージア

 強化ソリ「」キキッ

ミスティ「着いたわ」

セイン「……感謝する。大した礼もできなくてすまないが――」

イリス「ううん、料理を手伝ってくれたり、訓練に付き合ってくれたりしたでしょ? それで十分だよ」

セイン「そうか……。わかった」

ローガン「気を付けてな。セインくんは強いが、まだ若い。我々でなくとも……頼れる大人がいるなら、頼るのが良い」

セイン「……考えておこう」

ミスティ「あまり無茶はしないようにね。……私たちが言っても説得力はないかしら」

エバンス「はは、でも本当に軽率な無茶はするなよ?」

セイン「ああ……ありがとう」

妖精「ま、元気でね。あんまり元気すぎて世界樹の光を持ってかれても困るけど」

セイン「……それはお互い様だな」

クロシュ「……」

セイン「クロシュ……君も、元気で」

クロシュ「……うん! セインさんも……お元気で……!」

 握手「」ギュッ

セイン「また会おう……」

 ☆セインくんと別れました

 *
677 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/23(金) 18:44:11.92 ID:o1pg+Z0X0
―芸術都市ミュージア
 絵空の家

レーティア「わーお! 皆さんお久しぶり……というほどお久しぶりでもありませんね!」

イリス「あはは、どうも!」

ミスティ「また泊めてもらうわね。今回は一晩だけだけど」

レーティア「一晩だけでも嬉しいですよ!」


芸術妖精「おおーっ!? 久しぶりだねみんな〜!」パタパタ

妖精「わっ! あなたまだこの街にいたの!?」

芸術妖精「いやあ……このままこの街を出ていくのもちょっと後味が悪くてねえ……」

レーティア「そういうわけですから、せっかくなので彼女には復興支援を呼びかける募金箱やポスターのデザインを手掛けてもらってます。外出する時は必ず私も一緒なのでご安心ください」

妖精「そうなんだ……。でも確かに、このまま出てくのが気分悪いってのはわかるかも……」

芸術妖精「でしょ!? 王国の災害支援だけじゃなくて、募金やボランティア希望者も少しづつ集まってきてるんだよ!」

エバンス「おお……! けっこう好調なんだな!」

レーティア「例の日に吹き飛ばされたのが、街の表層部分だけだったのが幸いでした。水道などの地下インフラにはほとんど被害がなかったので、建て直しもそれほど難航しなさそうですよ。ただ……」

ローガン「ただ……?」

レーティア「あの日以降……一部の住民の間に、とある終末論が広がりつつあるようで……。今は直接的な害こそないのですが、もしこれがもっと広がっていくと……復興活動にも支障が出てきてしまうかもしれないんですよね……」

妖精「終末論……? それって、まさか――」

芸術妖精「そう……あのクロシュちゃんの描いた絵だよ!」

クロシュ「!?」

芸術妖精「あれこそが真の正しい世界だから、溶け合って混ざり合うのが正しさなんだって! いつの日か、聖なるデロデロがこの星を覆い尽くして、みんな溶けて混ざってデロデロになって救われる――そういう言説がちょっと流行ってるんだよ!」

ミスティ「え、ええ……」

イリス「それは……ちょっと困りましたね……」

レーティア「フフ、本当にちょっとだけですけどね。直ちに何か問題があるってわけでもありませんし、復興さえすれば後ろ向きな考えも自然と消えていくと思いますよ」

芸術妖精「私はけっこう嫌いじゃないんだけど、街の復興や今後の展望についても考えるとあんまり歓迎すべき思想じゃないのも確かだからねえ」

クロシュ「……」

芸術妖精「あ、クロシュちゃん! 大丈夫だよ、芸術を鑑賞した誰かが何をどう思おうとも、その思いはその人自身が自ら引き出したものなの。芸術は、鑑賞者の奥底にある思いを引き出す切っ掛けに過ぎないんだよ。責任とか感じる必要は一切ないからね?」

クロシュ「あ、うん」


芸術都市の宿(絵空の家)に一泊します。この行動終了後、港湾都市へ向けて出発します
↓1〜3 自由安価 宿泊中何をする?
678 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/23(金) 18:45:29.24 ID:cptaIOC30
フラナ・ティセリア・モーリィから芸術都市復興のための支援物資が届く
679 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/23(金) 18:47:06.22 ID:carHTBcUo
クロシュがクロシュ内の同化したもの達との対話する
680 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/23(金) 18:47:40.03 ID:sWkVVYRrO
レーティアと芸術妖精とイスファハーンの話、雑談
681 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/23(金) 18:47:44.69 ID:U8h9ZQ6DO
森妖精の子からもミスティ宛の手紙が届いた
682 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/23(金) 20:47:23.36 ID:o1pg+Z0X0
 カランカラン

レーティア「おや、またお客さんかな? ちょっと待っててくださいね」スタスタ

ハーピィ記者「どうも! ハーピィ運輸です〜」ニコッ


妖精「げっ!?」

イリス「は、ハーピィ運輸……!?」

ハーピィ記者「……おや? テラヌス・ウルスで内政干渉に大活躍だった復権派の皆さんじゃないですか!!」

妖精「あなたも共犯でしょ!!」

レーティア「わお、お知り合いですか?」

ミスティ「まあ……」

 *

ハーピィ記者「まあかくかくしかじかで、魔族国としても困るわけですよ。例のテロ組織の構成員が魔族ばかりだからって、魔族全体に憎しみを向けられるのはね。というわけで――これです!」

 大きなカバン「」ドサッ

レーティア「何ですか、これ?」

ハーピィ記者「支援物資です。中身は空間を拡張してありますので、お金とか食べ物とか医薬品とか衣類とかいろいろ入ってますよ」

レーティア「……それをなぜ私に? 私はただの宿の主人ですよ?」

ハーピィ記者「ご謙遜を。芸術都市の復興に最も貢献している人でしょう? 王国は信頼できませんがあなた個人であれば信頼できますからね」

レーティア「ああ、なるほど……。わかりました、私が受け取りましょう」

ハーピィ記者「どもども! しっかり『魔族国から』って宣伝してくださいね!」

レーティア「はあ。プロパガンダに加担したくはないのですが、事実は事実ですからね。嘘偽りなく伝えますよ」

イリス「レーティアさん! この胡散臭いハーピィの人はともかく、魔族国の人たちは本当に良い人たちなので……! きっと、本心から芸術都市の復興を願って送ってきてくれたんですよ!」

レーティア「イリスちゃん……。ふふ、わかってますよ。人も魔族も大した違いはありませんからね」

ハーピィ記者「ハーピィの人も胡散臭くないですよ! 本心から復興を願って持ってきました!!」

ミスティ「はいはい。まあ半分くらいは本心だと思ってあげるわ」

 *
683 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/23(金) 20:49:06.72 ID:o1pg+Z0X0
ハーピィ記者「それじゃ私はこれで! あ、支援物資の中に大陸の情勢をまとめた新聞も入れておいたので、是非お読みくださいね!」

 扉「」ガチャ パタム


イリス「行っちゃった」

ミスティ「あの人、いつも言うだけ言ってさっさと行っちゃうのよね」

レーティア「でも何にせよありがたいですよ。支援物資はいくらあっても嬉しいですから」

妖精「まあそれはそう――ん?」

 ヒュルルッ

風の精霊『あ、妖精いた〜!』ヒュルヒュル

妖精「へ? あなたは緑の国の――」

芸術妖精「わあ、風の精霊だぁ〜」

レーティア「お、精霊さんがいるんですか?」

芸術妖精「うん! 緑の国から来たんだって!」

風の精霊『ティセリアからお届け物〜。ちょっとお外に出てくれる〜?』

妖精「え、ティセリアから?」

芸術妖精「なんだろ!」

 *

―夕方
 絵空の家 玄関前


風船スライム『〜〜』フヨフヨ モニョモニョ
 風船スライムに吊り下げられた大量の物資「」ドッサリ


クロシュ「わあ……!」

芸術妖精「わ、わわ! すごい!」

妖精「ええ……!? 風船スライムと一緒にここまで運んで来たの!?」

風の精霊『うん〜! この風船スライムさんは一時的に精霊化してるから人間には見つからないんだよ〜』

レーティア「え、ええと……何が見えているんです?」

風の精霊『あ、じゃあ下ろすね〜。風船スライムさん、ゆっくり降ろしてくれる?』

風船スライム『〜〜』モニョニョ

 ゆっくり降ろされる大量の物資「」フヨフヨ…ドスン!

レーティア「え……えええ!!? 急に大量の荷物が……!?」

風の精霊『じゃあこれ、街の偉い人に渡してね〜。あ、緑の国からっていうのもお忘れなく!』

芸術妖精「わかった! レーティアに頼んでみる!」

風の精霊『ありがと〜。それじゃ帰ろ、風船スライムさん!』ヒュルル

風船スライム『〜』モニョ

風の精霊『それじゃあばいば〜い! 復興がんばってね〜』ヒュルルッ!

風船スライム『〜〜』フヨフヨ モニョモニョ

スライムクロシュ「〜〜!」ピョンピョン モニョモニョ!



芸術妖精「――というわけで、緑の国からの支援物資だって!」

レーティア「何がというわけなのかさっぱりわかりませんが、とりあえず緑の国からの支援物資ということだけは理解しました」

妖精「ティセリアもなかなか面白い空輸方法を思いつくなあ……」
684 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/23(金) 20:49:42.06 ID:o1pg+Z0X0
モーリィ「ほう、他からも届いていたのか」バサッバサッ
 モーリィがぶら下げた多くの物資「」ズッシリ


レーティア「こ、今度は一体!?」バッ


星竜の子供「……」バサッバサッ
 星竜の子供がぶら下げた多くの物資「」ズッシリ

溶岩エイ「キュウ、キュウ」フヨフヨ
 溶岩エイがぶら下げた多くの物資「」ズッシリ


妖精「あなたたちは……トコナツ火山島の!」

モーリィ「妖精までいたのか。久しぶりだな」ストッ

溶岩エイ「キュウ!」フヨフヨ

イリス「わあ! エイさんも久しぶりだね!」

星竜の子供「ギャウ……」ジト

スライムクロシュ「…」モニョ…

モーリィ「これ、ドラ子よ。クロシュを恨むのはやめろと言ったはずだ」

星竜の子供「ンギュ……」

モーリィ「恨むのならこの私を恨め。いいな?」

星竜の子供「ギャゥ……」

モーリィ「さて、本題に移るか。我々はトコナツ火山島の者だ。芸術都市の悲劇を耳にし、支援の用意をしてこちらに参った。物資を運び込むのはこちらで構わないか?」

レーティア「あ、はい! そうですね……本来なら役場の方に届けるべきなのですが……今この街は人間以外の種に対する風当たりが強いので、私のところに持ってきたのは正解かもしれません」

モーリィ「そうか……。では、あなたに任せても?」

レーティア「ええ、責任をもってこの街の復興にお役立てしますよ!」

星竜の子供「ンギャギャ?」

モーリィ「妖精たちが共にいる者なら大丈夫だろう。それでは、こちらの荷物はあなたに任せよう」

 トコナツからの大量の物資「」ドッサリ

レーティア「ありがとうございます!」

モーリィ「礼には及ばん。トコナツ火山島を今後ともよろしく頼む。……復興作業なども手伝っていきたいところだが、我々もそこまで余裕はなくてな。すまんが、これだけで失礼する」

レーティア「いやいや、物資を頂けるだけでもすごく助かりますよ! トコナツ火山島の方々からの支援物資、しかとお預かりいたします!」

妖精「ねえ、ところでトコナツ島の方は大丈夫なの? あれから」

モーリィ「我々の方は復興が一段落したところだ。大丈夫でなければ他国の見舞いなどできん」

妖精「そりゃそうか。でも良かったよ」

モーリィ「フッ……トコナツの方にもいろいろと支援があったからな。お陰で迅速に進んだのだ」

レーティア「それは、もしかして魔族国と緑の国から?」

モーリィ「その通り。こちらに届いていたのもその二国からのようだな」

レーティア「なるほど……これはまた、ありがたい話ですね」

モーリィ「ああ、全くな」

 ☆芸術都市に魔族国、緑の国、トコナツ火山島からの支援物資が届きました

 ◇
685 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/23(金) 20:52:00.71 ID:o1pg+Z0X0
―夜
 絵空の家 ロビー

レーティア「ふう、なぜ私が支援物資の窓口になっているのでしょう……」

妖精「まあ、王国だからねえ。役人なんかよりはレーティアの方が信用できるってのは本当だと思うよ」

レーティア「それは喜んで良いことなのかどうか判断に迷いますね……」

エバンス「そういえばレーティアは金稼ぎの達人なんだろ? イスファハーンについて詳しかったりしないか?」

レーティア「あ〜、まあ、人並み程度ですね……多分」

ローガン「やけに歯切れの悪い言い方だな……」

芸術妖精「レーティアは確か、学生の頃イスファハーンに留学してたんだよね?」

レーティア「そういえばそんな過去もありましたね……」

妖精「へえ……じゃあその金稼ぎの力もそこで磨いたの?」

レーティア「悔しいですけど多分そうですね。本当は芸術の方を学びたかったんですが……まあでも、今こうして肥やした私腹を使う機会も来たりしてますから、なんだかんだで無駄ではなかったと思ってますよ」

妖精「じゃあさ、イスファハーンで大魔女帝国行きのチケットが闇取引されてるって情報を仕入れたんだけど……どこに売られてるか知ってる?」

レーティア「大魔女帝国行きのチケットですか?」


↓1
01-30 知らないですね
31-60 聞いたことならあります
61-90 多分知ってますよ
91-00 良いものを差し上げます
686 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/23(金) 20:52:51.02 ID:5TuWBAfkO
良いものだ!
687 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/23(金) 21:32:02.30 ID:o1pg+Z0X0
レーティア「う〜ん……わかりません。でも闇取引されてるものなんていくらでもある……というか取引されていないものの方が少ないような場所ですから、あるのは間違いないと思いますよ」

ローガン「あるのは確か、か」

レーティア「ええ。でも闇取引は闇取引なので、私としてはあまり勧めたくないですねえ……。良からぬ危険に巻き込まれちゃうかもしれませんし」

妖精「それはまあそうなんだけど……。今から世界各国を行脚して大魔女帝国の大使館を巡ってたら、時間がいくらあっても足りないでしょ」

レーティア「そりゃその通りです。ていうか正規の手段で大魔女帝国入りする人なんてどれくらいいるんですかね……」

芸術都市「私も行ったことないんだよねえ。文化も技術も芸術もかなり発展してるって噂は聞くし、一度くらい行ってみたいなあ」

エバンス「そもそも、大魔女って一体どんなやつなんだ?」

妖精「遥か昔から生き長らえ、あらゆる属性に精通し、あらゆる魔法を使いこなす伝説の魔女……という触れ込みだね。どこまで真実かは知らないけど、大魔女帝国の技術力は本物だよ。テンペスターの機械技術よりもさらに先を行ってる、と思う」

ローガン「テンペスターを上回る技術か……!」

エバンス「なんか普通に楽しみな気がしてきたぞ……!」

レーティア「もし行けたら、お土産話を聞かせてくださいね!」

芸術妖精「大魔女帝国の芸術を教えてね!」

 ◆
688 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/23(金) 21:38:22.47 ID:OFdepvBgo
空見上げたら普通に飛んでそう
大魔女帝国
689 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/23(金) 21:52:21.99 ID:o1pg+Z0X0
―夜
 絵空の家 客室

イリス「……」zzz

ミスティ「……」zzz

妖精「……」zzz

スライムクロシュ「……」zzz

 ◆

―集落

 チュンチュン

クロシュ「……」


メイ841「クロシュ」

クロシュ「!」

メイ841「お疲れさまです。ここは、あなたの夢の中です」

クロシュ「……?」

バーニングスライムの欠片「おはようクロシュちゃん! あ、でも実際にはおやすみなさいなのかな?」

星竜の珠「どちらでも良かろう」

ウニ盾「おはよ、クロシュちゃん……」

クロシュ「あ、うん……。おはよ、みんな……」

踊り子の双剣・姉「ふふ、私たちもいますよ」
踊り子の双剣・妹「使ってくれてありがとね、クロシュちゃん!」

クロシュ「あ、うん……!」

光の精霊「わあ〜大所帯なんだねえ、クロシュちゃんの中って」

クロシュ「ほえ……?」

光の精霊「ふふ、祝福っていうのは精霊自身を分け与えることなんだよ。これからもよろしくね」

クロシュ「あ、うん!」


ウニ盾「ふふ……でも、最古参は、わたし……」

メイ841「ウニ盾さんは最近出番がありません。一番クロシュの役に立っているのはメイドブレードです」

ウニ盾「む……」

バーニングスライムの欠片「いやいや、一番強いのはボクだよ! クロシュちゃんをフメイちゃんと同じ炎属性にして、圧倒的なバーニングパワーで何もかも焼き払えちゃうんだもん!」

星竜の珠「フッ、下らん。貴様らは愚鈍ゆえ気付いていないようだが、竜珠の杖と同化するとクロシュは全ての能力が向上する。つまり最も優れているのは我だ」

踊り子の双剣・姉「わ、私たちも……クロシュちゃんをかわいく綺麗に仕立てて、踊らせてあげることができます!」
踊り子の双剣・妹「そうだそうだ! かわいさこそが一番の正義なんだよ!」

光の精霊「わひゃぁ、クロシュちゃん好かれてるねえ……。まあでも、光速移動っていう最速の移動方法が使えるのは私だけなんだけどね?」

クロシュ「んゅ……」

ウニ盾「クロシュちゃん……わたしが、一番だよね……?」

メイ841「いいえ、一番はメイドブレードです。そうですね、クロシュ」

バーニングスライムの欠片「あはは、一番はボクだよ〜。ね、クロシュちゃん!」

星竜の珠「ハッ、無様な連中よ。最上は聞くまでもなく我に決まっているだろう」

踊り子の双剣・姉「私たちは……一番じゃなくてもいいわ」
踊り子の双剣・妹「でも、これからもかわいく踊らせてよね!」

光の精霊「ふふふ、面白いなあ……。ねえクロシュちゃん、結局一番は誰なの?」

クロシュ「んゅゅ……」

 ◆
690 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/23(金) 21:52:58.15 ID:o1pg+Z0X0
―朝
 絵空の家 客室

スライムクロシュ「〜〜…」zzz モニョニョ…

妖精「クロシュ……なんかうなされてる……」

ミスティ「何か悪い夢でも見ているのかしら……」

妖精「いや……これは……」

スライムクロシュ「〜〜…」zzz モニャニャ…!

妖精「ふふ、ちょっと嬉しそう」

 ◆
691 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/23(金) 22:36:28.64 ID:o1pg+Z0X0
―芸術都市
 絵空の家 玄関前

剣舞妹「ちょっと! 来てたのなら言ってよ!!」

エバンス「わ、悪い! でも昨日の夕方来たばっかなんだよ!」

剣舞妹「あ、そうだったの……? ご、ごめん……」


踊り子クロシュ「えと……わたし、踊った……! 剣、ありがと……!」シャラン

剣舞妹「あ、うん……! 使ってくれたんだ、こっちこそありがと……!」

踊り子クロシュ「んへへ……」

剣舞妹「返すのはまだまだ先で良いからね。この前貸したばっかりなんだから、いろんな国に行って、私たちの踊りを見せてあげて!」

踊り子クロシュ「ん!」シャラン


パペットマスター「今回はもう行ってしまうのか。忙しい旅のようだなッ!」

ローガン「うむ……。実際急ぎの旅なのだ、すまぬな」

エバンス「いろいろ決着が着いたらまた来るぜ! あの子のこと頼んだぞ!」

パペットマスター「任せたまえッ! 彼女はボクが一丁前の芸術家に育てあげよう!」

剣舞妹「だからあんたの弟子になった覚えはないってば!!」


レーティア「次は港湾都市で、そこから海を渡ってイスファハーンに向かうんですよね」

妖精「うん。けっこうな長旅になるかも」

芸術妖精「気を付けてね! イスファハーンと大魔女帝国のお土産、楽しみにしてる!」

ミスティ「ふふ、わかったわ」

レーティア「……繰り返しになりますが、イスファハーンは権謀術数渦巻く狂気の都……。迂闊者を叩き落とす奈落の落とし穴がそこかしこで大口を開いていますから、くれぐれもお気を付けくださいね」

イリス「うう……なんか怖くなってきました……」

妖精「わかった。十分気を付けるよ、忠告ありがとう」

レーティア「いえいえ。それではまた!」

 ◆
692 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/23(金) 22:38:05.89 ID:o1pg+Z0X0
―芸術都市 町外れ

 ワーワー ガヤガヤ

男「真の正しい世界! 真の正しい世界!!」

 シンノタダシイセカイ!! シンノタダシイセカイ!!!!

リュアン「しんの……ただしい、せかい……」ボー

女「導師クロシュ様……どうか我々を、この力なき末人たちをお導きください……」

リュアン「クロシュ、ちゃん……?」

 ヒュオオオオオ――…
 デロデロ…ポン!!
 スタッ―

白い幼女「……」ニコ

 ザワザワ エッエッ マサカ…!

男「ま、まさか……あなた様は――」

女「導師、クロシュ様……!?」

白い幼女「んーん……。クロシュちゃんは、今大事な用事があって動けないから……。代わりに、クロシュちゃんの一番の理解者であり、同じ種の一人でもあるこのわたし……クロシュヴィア・スウィートエンドが来たの」

 ザワザワ… クロシュヴィア…?

クロシュヴィア「みんな……この、苦しみと哀しみに満ちた世界に、疲れ果てているんだよね……。大丈夫……わたしたちが……みんなを、真の正しい世界に導いてあげる……」

 ザワザワ…オオ…オオ…!!

クロシュヴィア「でもね……溶けて混ざってデロデロになるのを、拒む人たちが……救いを拒絶する愚かな人たちが、この世界にはまだ、大勢いるの……。わたしも、クロシュちゃんも……みんな全員、別け隔てなく救いたいのに……ワガママで、困っちゃうよね……」

 ザワザワ… クロシュサマヲキョゼツスルナンテ!! オロカモノタチ!!

クロシュヴィア「だから……協力してくれる? わたしたちの導きが……真の正しい世界が、あまねく世界中に染み渡るように……。誰一人、取りこぼさずに……みんなで、救われるために……。あなたたちも……愚かな人たちを、導いてあげて……!」

 オオ…オオ…!!!! ヤルゾ!! シンノタダシイセカイ!! オレタチガミチビクンダ!!!!

クロシュヴィア「ありがとう……みんなで、目指そうね……真の、正しい世界を……!!」

 ◆
693 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/23(金) 22:41:38.59 ID:o1pg+Z0X0
ここからセイントレアキャニオン〜王国平原の移動ですが、既に一度行き来した旅路なので、省略するかどうか選択することができます

旅路を省略する?
↓1〜3多数決
1.省略する
2.省略しない
3.短縮する(ランダムイベントと自由安価を1日分だけ行う)
822.62 KB Speed:5.5   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む

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