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【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part3

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558 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/18(日) 01:50:49.63 ID:xaFdm9FDo

防衛戦で全員協力モードになるところ大好き
ミュージアがかなり損害出ちゃった分、テラヌスはほぼ守りきれてホッとしたぜ
559 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/18(日) 14:30:04.70 ID:iI7dNV9RO
伝説スライム陣営が伝説コンビ陣営になっちゃう?
560 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/18(日) 17:54:14.75 ID:Cu4wtLUP0
クロシュヴィア氏が真面目になるかどうかはわかりませんが、彼女が何らかの行動を起こすきっかけにはなるかもしれません。注視していくのが良いでしょう

今回はいろいろあったのでなるべく登場させようと試みましたが、それでも展開の都合で全員を登場させることはできませんでした

今回の防衛戦では、砂漠編で登場したキャラクターが大勢登場したように思います。実質的には勝ちイベント戦だったので、お祭り感を楽しんでいただければ幸いでした

伝説スライム陣営が今後どのような動きを見せるのかはまだわかりませんが、何らかの行動を起こす可能性はあります。注視していくのが良いでしょう
561 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/18(日) 17:54:43.47 ID:Cu4wtLUP0
―夕方
 テラヌス・ウルス宮殿 屋上


 沈む夕日「」キラキラ

 遠く微かに見える巨大墳墓「」


ヨードリー「……」


ベスティア「ここにいたのですね、ヨードリー様」スタスタ

ヨードリー「……ベスティアか」

妖精「私たちもいるよ」パタパタ

クロシュ「こんばんは……」トコトコ

ヨードリー「なんだ、これはまた変わった面子だな」

ベスティア「リアンノンは酔い潰れてしまいまして……」

妖精「うちの男どもも酔い潰れてたよ。だらしないんだから」

クロシュ「えと……ヨードリーさん……途中から、姿が見えなかった、から……」

ヨードリー「む……客人に心配をかけてしまうとは、失礼した。少し風に当たりたい気分だったのでな……」

ベスティア「お墓参りですか」

ヨードリー「まあ……そうとも言える」

 屋上の隅にある小さな墓「」

妖精「こんなところにお墓が……」

ヨードリー「ここに埋葬してあるわけではない。今のテレス族は……遺体を砂漠に還す習わしとなっている」

クロシュ「……」

ヨードリー「これは象徴だ。先人を忘れぬ為の。もっとも、昔のテレス族はミイラ葬をしていたそうだがな」

妖精「!」

妖精(そういえば……テレス族って、巨大墳墓を造った古テラヌス王家の末裔なんだっけ……)

ヨードリー「……事の次第は概ね理解している。世界樹の光が落ちた先……西方で強まる光……光の力を持ったミイラたちの襲撃……。私の先祖が、この国と貴殿らに迷惑をかけてしまったようだ」

妖精「……それは違う。あれは世界樹の光っていう過剰な力がもたらしてしまった悪影響で……あなたの先祖は何も悪くないよ」

ヨードリー「フッ……そうは言うが……私は、先祖たちの気持ちが理解できるのだ。包帯巻きの無様な姿になってでも、永遠を求めた……哀れな、死への恐怖が……」

妖精「……」

ヨードリー「この地に攻め入ったミイラたちから、感じたよ。生者への羨ましさ、妬ましさ……狂おしいほどの、生への渇望を……」

ベスティア「……」

ヨードリー「……父上も……死ぬ前に、何度となく私に言った。すまぬ……生きられず、国を守れず、お前を守れず、すまぬ、と――。生きられぬこの身が口惜しく――この国を守れぬ未来が、たまらなく怖いと――」

ヨードリー「そして私も――もし自分が死んでしまったらと思うと――。明日の日も、友の姿も、民の声も――二度と感じることができず、この国を守ることができなくなると思うと――たまらなく、怖い。この砂漠の砂粒一つ一つが……どうしようもないくらい、愛おしく思えてくるのだ」

ベスティア「ヨードリー様……」

ヨードリー「……祭りの日だというのに、つまらない愚痴を聞かせてしまったな。許せ」フッ

ベスティア「いいえ……ヨードリー様のお気持ちの一端を知れて、嬉しく思います」

ヨードリー「アニスには言うなよ。彼奴には少し心配性すぎるからな」

ベスティア「それは心配をかけるヨードリー様も悪いと思うのですが……」

ヨードリー「言ってくれるな! ……まあ、アニスには本当に世話になっているからな。気を付けるよ」

 ◇
562 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/18(日) 17:55:09.75 ID:Cu4wtLUP0
―テラヌス・ウルス市街 オムレツ屋台

イリス「んにゃぁぁ〜〜おししょぉしゃまぁ〜〜」グデッ

ミスティ「い、イリス……!? あなた何をしているの!?」

イリス「みすてぃ……? でへへぇ……わらしぃ、ほしのしんずいがねぇ……」グデデ

ミスティ「さては酒を飲んだわね!? もう……! 宿に運ぶわよ!!」グイッ

 ◇

―月明かりの宿 客室

イリス「」zzzz

ミスティ「ぐっすり眠っちゃったわ……」

猫耳の褐色少女「お酒って……そんなに美味しいのでしょうか……」

ミスティ「……はっきり言って味は美味しくないわよ。変な苦味があって」

猫耳の褐色少女「えっ……。じゃあ、どうして大人の人たちはあんなに美味しそうに飲むんですか……?」

ミスティ「さあ……私にもよくわからないわ……。大人になると味覚がおかしくなるんじゃないかしら」

猫耳の褐色少女「そ、そうなんですか……」

ミスティ(でもクロシュも美味しそうに飲んでたわね……いえ、クロシュは何でも美味しそうに飲み食いするから参考にならないわ……)

猫耳の褐色少女「イリスさんとおじさんたちのことは、わたしがちゃんと見ていますので、ミスティさんはお祭りに戻っても大丈夫ですよ」

ミスティ「そういえばローガンさんとエバンスも酔い潰れてたわね……。じゃあ、お願いしようかしら……」

猫耳の褐色少女「はい……! 任せてください……!」

ミスティ「ふふ、何かお土産を買ってくるわね」

 ◇
563 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/18(日) 17:55:46.67 ID:Cu4wtLUP0
―夕方
 テラヌス・ウルス市街 甘味処


ミスティ(甘味処……甘いものでも買っていきましょうか)スッ


ミラ「……」モクモク
 シーシャ「」モクモク


ミスティ(あれは……スピーゲル族のミラ氏……。やけに暗い表情ね……。吸っているアレは……シーシャとかいうこの地域特有の水タバコ、だったかしら)

ミスティ(まあ私には関係ないわね……)スタスタ


ミラ「……待ちなさいよ」


ミスティ(うわ、刺々しい声で誰かを咎めているわ……。関わらないでおきましょう……)スタスタ


ミラ「待ちなさいって言ってるでしょ! あなたに言ってるのよ、そこの黒髪の旅人女!」

ミスティ「えっ、何……。私、あなたに何かしたかしら……?」

ミラ「あなた、ここの防衛に協力した一行の一人でしょ?」

ミスティ(この人、酔ってるわね……顔が真っ赤だわ……)

ミスティ「そうだけど……何?」

ミラ「礼をしてやるって言ってんの!! 上流階級の私が言ってるんだから付き合いなさいよ!!」

ミスティ「え、ええ……?」

 *
564 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/18(日) 17:56:14.75 ID:Cu4wtLUP0

 シーシャ「」モクモク

ミラ「いい? ここを持ってこう吸うの。わかるわね?」

ミスティ「吸いたいなんて一言も言っていないのだけど……」

ミラ「吸いなさいよ! 私の言うことが聞けないの!!?」ガタンッ

ミスティ(め、面倒くさすぎるわ……。仕方ない、ちょっとだけ吸ってあげましょう……)

 シーシャ「」モクモク

ミスティ「すぅ……けほっ、げほっ!!」

ミラ「あっははは! 一気に吸いすぎよ、馬鹿ね!!」

ミスティ「……」イラッ

ミラ「いい? 慣れないうちは少しづつ吸いなさい。慌てなくても煙は逃げないわ」

ミスティ「……すぅ……」

ミラ「そうそう、それで良いのよ!!」

ミスティ(……変な感じ……何が良いのかしら、これ……)モクモク

 *

ミラ「どう? 美味しかったでしょ、私が手ずから調合した渾身のフレーバーなのよ!」

ミスティ「……まあ、良かったんじゃないかしら……」

ミラ「でしょう!? ふふん、やっぱり街の外の人間の方が物わかりが良いわね!!」

ミスティ(この街では不評なのね……)

ミラ「このシーシャ、持っていって良いわ! 私からの報酬よ!」

ミスティ「ここまでかさばる物体は持っていけないわ……」

ミラ「そ、そう……なら仕方ないわね」

ミスティ「……もういいかしら?」

ミラ「ま、待ちなさい!」

ミスティ「何……? お礼ならもう十分いただいたわ……」

ミラ「少し話を聞かせて……! あなたの仲間に妖精がいたわよね!?」

ミスティ「……ええ。それが何か?」

ミラ「……妖精って……この国ではあまり見かけないけれど……一緒にいて、大丈夫なの……?」

ミスティ「大丈夫じゃなきゃ一緒にいないわよ」

ミラ「そ、それはそうよね。変なことを聞いたわ……」

ミスティ「……スピーゲル族は人間以外を排除したいんでしょ? そんなことを聞いてどうするの?」

ミラ「…………そうよ。人間以外の、下劣で愚かで残虐な種は……この国にいるべきじゃない……」

ミスティ「……」

ミラ「でも……あなたの仲間の妖精や……。この街の防衛に尽力したトカゲ族のように……そうじゃない奴もいるってことを……知っておきたかっただけよ……」

ミスティ「……そう」

 ◆
565 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/18(日) 17:57:37.16 ID:Cu4wtLUP0
―宵
 テラヌス・ウルス宮殿 屋上

 ヒュオオオオオ――…

ベスティア「さて……そろそろ戻りましょうか」

妖精「そうだね。イリスとミスティも心配してるだろうし」

クロシュ「うん――…………?」

妖精「クロシュ、どうしたの?」

クロシュ「――――!!」


 ヒュオオオオオ―――……


妖精「えっ……!?」

ヨードリー「何だ、この気配は……!?」シャキンッ

ベスティア「――こ、この魔力は、まさか――」


 ヒュオオオオオ―――……
  モニョモニョ―― モニョモニョ――

 ポン!!

白い幼女「――」ストッ


ベスティア「クロシュヴィア……!!!!」

クロシュヴィア「ベスティア……久しぶりだね……」


クロシュ「!!!!」

妖精「クロシュヴィア、だって……!?」

ヨードリー「い、一体――」


クロシュヴィア「初めまして。わたしはクロシュヴィア・スウィートエンド……あまあまスライムだよ……」

ベスティア「えっ……!? ビターエンドじゃ――」

クロシュヴィア「変えたの。ふふ、かわいいでしょ……?」

ベスティア「ええと……」

妖精「ほ、本当に……伝説スライムのクロシュヴィアなの……!?」

クロシュヴィア「わあ……伝説になってるっていうのは聞いてたけど、本当なんだ……。ふふふ、そうだよ……! わたしこそが、伝説スライムのクロシュヴィアです……!」エッヘン!

クロシュ「わあ……!!」

クロシュヴィア「初めましてだね、クロシュちゃん……」

クロシュ「わ! わたしのこと……知ってるの……!?」

クロシュヴィア「一方的にだけどね……。クロシュちゃんの描いた絵、すごかったもん」

クロシュ「わあ……!!」

妖精「えっ……てことは、あの芸術祭の場に――」

クロシュヴィア「うん。見てたよ。ほら――」

 デロデロ…モニョモニョ…
 何かが描かれた大きなキャンバス「」ドンッ!

妖精「あっ! これ、クロシュが描いた絵!!」

クロシュヴィア「瓦礫に埋もれてたから、わたしが掘り出してもらっちゃった……。すっごい素敵な絵なんだもん、良いよね……?」

クロシュ「え、えと……うん」

クロシュヴィア「やった……! ありがと、クロシュちゃん」
566 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/18(日) 17:58:22.10 ID:Cu4wtLUP0

ヨードリー「……こ、これは……何の絵だ……?」

ベスティア「……溶け合い、混ざり合い……一つになる世界……? クロシュヴィア――あなたは、まさか――」

クロシュヴィア「んふふふ……そうだよ……。わたし……クロシュちゃんの描いたこの――真の正しい世界を、実現するの……!」

クロシュ「!!!」

妖精「!!?」

クロシュヴィア「今日はね……クロシュちゃんを眺めてたら懐かしい顔を見つけたから、つい降りてきちゃったの……。わたしたちが大昔に諦めた理想を、ベスティアに見せてあげよーって思って」

ベスティア「クロシュヴィア! あなたは――本気で、これを目指すつもりなのですか!?」

クロシュヴィア「そ、そうだけど……。あれ、ベスティアは反対……?」

ベスティア「だ、だって……この絵に描かれている世界は――あまりにも――」

 何かが描かれた大きなキャンバス「」デロデロデロデロ

クロシュヴィア「そう……。ベスティア……変わったね……。あの頃は……どんな手を使ってでも、この世界から差別や苦しみを無くすって息巻いてたのに……」

ベスティア「あなたは……ちっとも変わっていないのですね……」

クロシュヴィア「まあ、別に良いや……。わたしには、クロシュちゃんっていう最大の味方がいるもんね」

クロシュ「!」

クロシュヴィア「ねね、クロシュちゃん……。クロシュちゃんはこの絵を、自分の信じる理想として描いたんだよね……? クロシュちゃん自身の、全霊のぱわーで、この理想の世界を描いたんだよね……?」

クロシュ「うん……」

クロシュヴィア「あは……! ねえ、それなら――わたしと一緒に、この世界を溶かそ……? 溶かして、混ぜて、デロデロにして――みんなで一つになろう……?」

クロシュ「……え、えと……」

妖精「こらっ!! クロシュの気持ちを誘導しないで!!」パタパタ

クロシュヴィア「むむう……あなたこそ、クロシュちゃんの気持ちを自分の都合で誘導してるんじゃないの……?」

妖精「えっ……」

クロシュヴィア「だって、これはクロシュちゃん自身の理想なんだよ……? クロシュちゃんが本心から望んで描いた世界なんだよ……? それなのに、クロシュちゃんが未だにこの世界を求めようとしていないのは――あなたたちがクロシュちゃんを縛り付けてるからなんじゃないの……?」

妖精「そ、そんなこと……ない! ないもん! ないよね、クロシュ……?」

クロシュ「う、うん……」

妖精「ほら!」

クロシュヴィア「んむむ……ずるい……クロシュちゃんの優しさに付け込んでるんだ……!」

妖精「付け込んでないもん!!」

クロシュヴィア「付け込んでるの……!」

妖精「付け込んでないもん!!」

ベスティア「落ち着いて!! あなたたち二人でどうこう言い争っても仕方ないでしょう!!」

妖精「むぐ……」

クロシュヴィア「うー……」
567 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/18(日) 17:59:40.90 ID:Cu4wtLUP0

クロシュ「え、えと……クロシュヴィアちゃん……」

クロシュヴィア「う、うん……!」バッ

クロシュ「わたしも……あの絵に描いたことが……本当になったら……すごく、いいって……思う……」

妖精「!!!!」

クロシュヴィア「!!!!」パァァァ

クロシュ「でも……デロデロになるのが、嫌な人も……いる、から……」

クロシュヴィア「えっ……」

妖精「……!」

クロシュ「わたし……そういう人たちの、気持ちも……尊重、したい……」

クロシュヴィア「そ、そんなぁ……。そういう人たちだって……溶けちゃえば、幸せになれるんだよ……? 嫌なのは、きっと最初だけだよ……?」

クロシュ「うん……。でも……もし、みんなで溶けるなら……みんなが、溶けていいよって……思えるようになってからの方が……いいと、思う……」

クロシュヴィア「…………そっか。確かに……無理矢理は、良くないもんね……」

クロシュ「うん……。でも……クロシュヴィアちゃんの……気持ちも……わかる、よ……」

クロシュヴィア「クロシュちゃん……」

クロシュ「……この、世界には……どうしようもなくて……どうにもならない、ひどいことが……いっぱい、あふれてるから……。無理矢理にでも……溶かしちゃった方が、良いかもって……思うときも……あるもん……」

クロシュヴィア「………うん……」

妖精「…………」

ベスティア「…………」

クロシュ「でも……どうしようもなくない、ことも……あるから……。わたし……まだ、諦めたくない……」

クロシュヴィア「…………そうだね……。クロシュちゃん……わたしより、ずっとたくさん、いろいろ考えてるんだね……。ふふ……わたし、伝説スライムなのに、恥ずかしいな……」

ベスティア「ふふ……。ずっと年下の子に諭されちゃいましたね、クロシュヴィア」

クロシュヴィア「うん……。よし、わかった……! わたし、溶けることの良さをみんなに伝えてくよ……。みんなが溶け合って、デロデロになりたいって思えるように……この星のみんなが、最高の甘い結末に辿り着けるように――がんばって、説得する……!」

妖精「え、そうなるの……」

クロシュヴィア「クロシュちゃん、そういうことだよね……?」

クロシュ「うん……! みんなが、いいって言うなら……いいと思う……!」

クロシュヴィア「ありがと、クロシュちゃん……」

クロシュ「クロシュヴィアちゃんも……わたしの絵……好きになって、くれて……ありがと……」

クロシュヴィア「えへへ……。クロシュちゃんは……世界樹の光っていうのを、追ってるんだよね……?」

クロシュ「うん……」

クロシュヴィア「それじゃあ、わたしと一緒に説得活動はできないね……。うん……クロシュちゃんは光集め、がんばってね……。わたしはみんなの説得、がんばる……」

クロシュ「うん……! がんばってね……」

クロシュヴィア「うん……!」

 握手「」ギュッ

 ☆クロシュヴィアと出会いました
 ☆クロシュヴィアが説得活動を開始しました

 ◆
568 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/18(日) 18:20:26.74 ID:sWJUqRbzo
説得…説得だよね?
569 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/18(日) 20:02:00.02 ID:Cu4wtLUP0
―テラヌス・ウルス 出発の日

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*2       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*1       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
魔術書「星の魔力」上  闇の欠片        精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    暗黒優待券
属性大全        踊り子の双剣      亡国王のペンダント
魔王図鑑        
氷精の魔導書
マジカルブラッドワイン
吸血鬼殺ブラッドワイン
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
魔術書「星の魔力」中
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[1/5]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)

◯経験値
・風になる[3/12](クロシュ)
・魔法[1/6](イリス)
・魔法[3/6](ミスティ)
・氷属[6/8](ミスティ)
・剣技[1/8](エバンス)
……………………………………………………………………………………
□テラヌス・ウルス首都 主要施設
中央区:宿屋、噴水広場、市場、武具屋、酒場、浴場、冒険者ギルド、商人ギルド、宮殿、神殿、他
外周区:宝飾店、劇場、図書館、博物館、鍛冶工房、娼館、兵舎、練兵場、他
570 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/18(日) 20:02:29.84 ID:Cu4wtLUP0
―テラヌス・ウルス
 噴水広場

 修理された噴水「」シャワシャワ

砂漠スライムたち「〜〜」モニョモニョ
砂漠スライム長老「〜〜」モニョモニョ
褐色銀髪赤眼幼女「〜〜」モニョモニョ


 強化ソリ「」ガチャン


ヨードリー「もう出発か。貴殿らには散々世話になったな……。ロクに返せていなくてすまないが……」

ローガン「こちらこそ世話になった。昨日の宴に招かれただけでも十分以上の報酬だとも」

アニス「またいつでもいらしてくださいね〜。テラヌス・ウルスはいつでも皆さんを歓迎いたしますから〜」

エバンス「おお! また寄った時は美味い水を頼むぜ!」

ヨードリー「礼になるかはわからないが……これを渡しておこう」スッ

 太陽のメダリオン「」ポン

ローガン「これは……!」

アニス「テラヌス・ウルスで大きな功績を挙げた者に贈られる証です。これがあればテラヌス・ウルス領内での通行が自由になりますし、テラヌス商会に属す商人や店との取引が少しお得になるかもしれませんよ〜」

ヨードリー「ちょっとした箔付けにもなるだろう。是非有効活用して欲しい」

エバンス「おお……! ありがたくいただくぜ!」



リアンノン「クロシュちゃん……もう行っちゃうんですね……」

クロシュ「うん……」

ベスティア「がんばってくださいね……。どうか、意思を強く持って……」

クロシュ「うん……!」

猫耳の褐色少女「元気でね、クロシュちゃん……」

クロシュ「うん……!」



ラハニ四世「そうか、旅立ちか」

妖精「いろいろあったけど、長生きしなよ。あなたはきっと、この国に必要な人材だから」

ラハニ四世「フッ……また水が涸れれば、人間以外を排斥し始めるかもしれぬぞ?」

妖精「まあ……大丈夫でしょ。今回は簡単には枯れないよ。例え日照りが続いてもね」

ラハニ四世「……? それはどういう意味じゃ?」

妖精「さあ? 私たち妖精は、あなたたちより見えるものも知ってることも多いのかもよ?」



ミラ「……」

ミスティ「あら……あなたも見送りに?」

ミラ「……昨日は悪かったわね。悪い酔い方をしていたわ……」

ミスティ「別に良いけど……」

イリス「え、昨日何があったの……!?」

ミスティ「酔ったミラ氏に絡まれたのよ」

イリス「ええっ!?」

 ◇
571 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/18(日) 20:03:22.85 ID:Cu4wtLUP0
―テラヌス・ウルス正門

 太陽「」サンサン

 ヒュオオオオオ――…


 強化ソリ「」シャーッ――…


猫耳の褐色少女「気をつけてね〜〜!!」ピョンピョン
砂漠スライムたち「〜〜!」ピョンピョン モニョモニョ!
砂漠スライム長老「いってらっしゃい、なのぢゃ!!」ピョンピョン
褐色銀髪赤眼幼女「〜〜〜!!」ピョンピョン モニョモニョモニョ!!


ラハニ四世「フッ……行ってしまったな……」

ヨードリー「ああ。さて、やることは山積みだぞ!」グッ

リアンノン「私たちもお手伝いします! 何をすれば良いですか?」

アニス「そうですね〜。水脈調査、今回の被害算定、破壊された家屋の修繕に――」

ベスティア「う……わ、私にできることはあるのでしょうか……」


ミラ「……ミカヅキ………あなたは……今、どこにいるの……?」

 *

 強化ソリ「」シャーッ―


妖精「砂漠の国テラヌス・ウルスに、精霊の加護がありますよう――」

エバンス「さらば……エキゾチックな砂漠の街よ――」

イリス「素敵な街でしたね。砂漠の不思議な情緒があって……」

ミスティ「水が枯れている時に来ちゃったのが惜しいわね」

ローガン「フッ……またいつか、訪れれば良いさ」

クロシュ「うん……。あの子がいる限り……水は、もう涸れない……!」


 ――テラヌス・ウルス編 完
572 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/18(日) 20:04:02.79 ID:Cu4wtLUP0
テラヌス・ウルス編クリアボーナス
↓1コンマ
01-60 運命賽*1
61-90 ↑+太陽の盾
91-00 ↑+会心賽
573 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/18(日) 20:04:54.20 ID:yU8UKCJRO
574 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/18(日) 20:22:25.14 ID:Cu4wtLUP0
―テラヌス砂漠

 強化ソリ「」シャーッ


ミスティ「一度、王国の芸術都市に戻るのよね?」

妖精「うん。結局、どこに行くにしても王国を経由するのが一番手っ取り早いからね」

ローガン「王国は現在最も国土面積の大きな大陸国だからな……」

エバンス「でも芸術都市に行くってのは賛成だぜ! やっぱちっと心配だしな」

イリス「そうですね……。あれからそれほど経ったわけじゃないけど、復興は進んでるかなあ……」

妖精「まあ、着いてみればわかるよ。それより次の目的地のことだけど――」


↓1〜3多数決
1.ユーシリア帝国
(芸術都市 → チカーバ → ユーシリア)

2.大陸西部上空
(芸術都市 → 港湾都市 → イスファハーン → 大魔女帝国 → ???)


*3.オノゴロ諸島
(ユーシリア帝国 → ??? → オノゴロ諸島)
*4.トウゲン帝国
(オリシン王国 → 大山脈[超危険地帯] → 北部地方[超危険地帯] → リテン・ヘイヴン → トウゲン帝国)
*5.常闇の樹海[超危険地帯]
(魔族国 or 緑の国 or 王国平原 → 常闇の樹海)

(*が付いているものはまだ選べません)
(*3はユーシリア帝国編クリアで解放されます)
(*4はトコナツ編およびテラヌス・ウルス編をクリアで解放されます)
(*5、6は特定の条件を満たすと解放されます)
(温泉町トウゲンはオノゴロ諸島にあるようです)
(今のクロシュたちの実力なら、危険地帯は無理なく突破できそうです)
(超危険地帯はまだ危ないです)
575 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/18(日) 20:25:18.82 ID:aePucXy2o
2
576 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/18(日) 20:25:40.29 ID:3ke78vyaO
1
577 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/18(日) 20:26:18.09 ID:xBZ+qGUDO
2
578 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/18(日) 20:26:30.82 ID:LVyJF4yU0
2
579 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/18(日) 20:35:23.95 ID:uaA3Y2Vlo
次は2か
ベスティアさんが採用されているということは設定文的に大魔女は伝説スライムと顔馴染みだったりするんか
580 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/18(日) 20:47:44.42 ID:Cu4wtLUP0
妖精「……ここより、ちょっと北のあたりに……あるっぽいんだ、世界樹の光が……」

イリス「えっそうなの!? それじゃあ予定を変更して――」

妖精「いや、それが……空なんだよね……」

エバンス「ええ……?」

妖精「空。高度はかなり高いみたい……」

ミスティ「嘘でしょ……。そんなとこ、どうやって行くのよ……」

クロシュ「あ……! 光になれば……」

妖精「だめ。風の精霊たちの観測によると、目標は分厚い雲に覆われてるみたい。光速移動は霧や煙でも阻害されるから……もしそんな高度で阻害されたら、そのまま落っこちてお陀仏だよ」

クロシュ「んゅ……」

ローガン「だが……それでは、そんな場所にある光をどうすれば回収できるのだ……?」

妖精「……大魔女帝国を利用する」

イリス「!!?」
ミスティ「!!?」
エバンス「……!?」

ローガン「ま、まさか……正気か……!?」

妖精「そうする以外ないでしょ。飛行可能な種族でも到底届かない位置なんだもの……。あんな場所に行くには、大魔女帝国の技術力を頼るしかない」

イリス「で、でも……大魔女帝国って、この地上にある大体の国にあるっていう大使館を巡らないといけないんじゃ……」

妖精「ふっふっふ……そこで登場するのが、国際商業都市イスファハーンだよ!」

エバンス「イスファハーン……? どういう関係があるんだ?」

妖精「地上の富の半分が集積すると言われるイスファハーンにはね……大魔女帝国へ行く権利さえも裏取引されてるんだよ!!」

ローガン「な、なんだと……! だが、それは違法なのでは……!?」

妖精「世界の危機だってのに法も違法もないでしょ! 私たちはそこで大魔女帝国行きのチケットを手に入れるしかないってこと! わかった!?」

ミスティ「だ、大丈夫なのかしら……この旅……」

 ☆次の目的地が、大陸西部上空に決まりました
  芸術都市、港湾都市、イスファハーン、大魔女帝国を経由します

 ◇
581 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/18(日) 20:49:20.41 ID:Cu4wtLUP0
そしてここから砂漠移動ですが、既に一度行き来した旅路なので、省略するかどうか選択することができます

旅路を省略する?
↓1〜3多数決
1.省略する
2.省略しない
3.短縮する(ランダムイベントと自由安価を1日分だけ行う)
582 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/18(日) 20:50:22.83 ID:MH7K1XBC0
3
583 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/18(日) 20:51:57.88 ID:LVyJF4yU0
2
584 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/18(日) 20:57:15.80 ID:yU8UKCJRO
2
585 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/18(日) 20:57:57.89 ID:srchuhmD0
毎度候補にでてくるけど選ばれないユーシリア帝国さん
586 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/18(日) 22:12:36.35 ID:Cu4wtLUP0
それでは今回は旅路を省略しません。ゆっくりいくのが良いでしょう
大魔女の人物像はたぶんまたどこかで募集するかと思いますので、クロシュヴィア氏と知り合いであるかどうかは採用された大魔女の設定次第かもしれません
……………………………………………………………………………………

―テラヌス砂漠 踏破率[0日/3日] 持久力[10/10]


 強化ソリ「」シャーッ―


エバンス「いやあしかし今回は大仕事だったな……!」

ローガン「うむ。それだけに達成感もある」

イリス「街を守って、水を復活させて、光を取り戻して、また街を守る……大活躍だったんじゃないですか、私たち!」

ミスティ「ふふ……たまには、こういうのも良いかもね……」

妖精「私は流石にちょっと疲れたけどね……」

クロシュ「妖精さん……おつかれさま……」


↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-05 強敵
06-20 敵襲
21-35 食料発見(コンマ)
36-50 物品発見(コンマ)
51-65 場所発見(コンマ)
66-80 良いこと(自由安価)
81-95 旅は道連れ
96-00 旅は道連れ(稀)(やっぱり分離しました)
587 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/18(日) 22:13:07.59 ID:uaA3Y2Vlo
こんま
588 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/18(日) 22:13:48.00 ID:3ke78vyaO
589 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/18(日) 22:18:34.27 ID:Cu4wtLUP0
場所を見つけました
また、落とし物を拾ったせいか本来なら道連れにならない人が現れる可能性もあります

↓1コンマ 見つけた場所
01-10 呪われし古代遺跡
11-30 オアシス!
31-50 枯れた川床
51-70 オアシス
71-90 地下水脈
91-00 静謐な古代遺跡

↓2コンマ 出会った道連れ(稀)
01-10 ザイル
11-40 レイ
41-70 フメイちゃんたち
71-00 セインくん
590 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/18(日) 22:19:02.79 ID:xBZ+qGUDO
はい
591 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/18(日) 22:19:34.92 ID:MH7K1XBC0
592 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/18(日) 22:19:49.86 ID:3XiMuOuXO
593 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/18(日) 22:47:10.35 ID:Cu4wtLUP0
 夕日「」サンサン


 強化ソリ「」シャーッ


エバンス「にしても……この時間になってもまだ暑いな!!」

イリス「フラナ先生からもらった日傘はミイラに壊されちゃったから……今日一日大変な暑さでしたね……」

妖精「世界樹の光の影響がなくても、砂漠が暑いのは元からだからねぇ……」

ローガン「そろそろ野営に適した場所を見つけたいところだが――むっ!」


 大きな岩場「」
 洞窟「」


エバンス「おっ洞窟だ!」

ミスティ「丁度良いわね……今日の野営地はあそこで決まりかしら……」

 ◇

―洞窟

 ピチョン ピチョン

 地下水脈「」サラサラ


イリス「おお……おおお!! これ、テラヌス・ウルスのとはまた別の地下水脈だ!!」

ミスティ「これは良い発見だわ! 今夜はここでゆっくり休めそう――」


「誰が入ってきたかと思えば……まさかお前たちとは……」スタスタ


イリス「え……その声は――」

クロシュ「わあ……!!」

セイン「久しぶりだな……」

ローガン「セインくん! 無事だったのか!」

セイン「ああ……。何だかわからないが……感謝する」

 *
594 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/18(日) 22:48:16.23 ID:Cu4wtLUP0
―洞窟の外

 焚き火「」パチパチ

セイン「そうか……光はもう回収してしまったか」

妖精「うん。ひと足……というか随分遅かったね」

セイン「ああ……あの後少し休養を挟んだ上……僕が回復して砂漠へ向かおうとした直前……僧侶が芸術都市で体調を崩したんだ」

イリス「休養を……ていうか、僧侶さんが体調を……!?」

セイン「ああ。芸術都市の惨状を見て、吐瀉していた」

ミスティ「……あの過激派差別主義者にも、そんなナイーブな面があるのね……」

セイン「僕もしばらくは回復を待っていたが……僧侶の方から先に行けと言われて、結局こうして一人で来た」

ローガン「ふむ……僧侶氏も心配だが、君の方こそ大丈夫なのか……? あの時、どうにも普通ではない様子だったが……」

セイン「……すまない、僕自身あの時何があったのか覚えていないんだ。ただ、生きているのが奇跡だと言われたが……」

エバンス「よくわからんが……まあとにかく、今は元気そうで良かったぜ! どうする? このまま俺たちと一緒に芸術都市まで戻るか?」

セイン「良いのか?」

ミスティ「いいわよ……一人増えるくらい、ソリの運行に支障はないわ……」

セイン「すまない……それでは、同乗させてもらう」


 ☆地下水脈でゆっくり休めるので、持久力が[4]回復します
 ☆セインくんがいました。今回の旅に同行します


テラヌス・ウルスからの帰り道です。地下水脈で野営します
↓1〜3 自由安価 野営中何をする?
595 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/18(日) 22:50:03.33 ID:3ke78vyaO
女性陣、服を洗濯
596 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/18(日) 22:52:35.02 ID:JrjKvBFlO
クロシュ
真の正しい世界について思案
セインにもどう?と聞いてみる
597 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/18(日) 22:54:03.66 ID:xBZ+qGUDO
魔王図鑑を読んでみる
598 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/19(月) 00:20:16.28 ID:ArWJRcQA0
―夜
 洞窟の外

 焚き火「」パチパチ

 洗濯された衣服「」バサッ

セイン「すまない、僕の分まで」

イリス「今は一緒だもん、気にしないで」

エバンス「しかし夜に干して乾くもんなのか?」

ミスティ「砂漠は湿度が低いし……焚き火の熱もありから、けっこう乾くと思うわ……」

 *

―地下水脈

 ピチョン ピチョン

クロシュ「セインさん……」

セイン「クロシュか」

クロシュ「あの……聞きたいこと……あって……」

セイン「僕に答えられることなら」

クロシュ「セインさんは……わたしの描いた絵……見た……?」

セイン「ああ……あの、全てが溶けるような絵のことか」

クロシュ「うん……。えと……セインさんは……どう、思う……?」

セイン「……僕に、芸術の良し悪しは……」

クロシュ「そうじゃ、なくて……。みんなが、溶け合うのは……良いこと、だと思う……?」

セイン「………そう、だな……」

クロシュ「……」

セイン「……皆が、溶け合って……争いも、苦しみも、哀しみも……何もかもが、溶けてなくなるなら……悪いことじゃないと、思う」

クロシュ「……!」

セイン「………だが……恐らく、賛同する者は多くないだろう……」

クロシュ「……うん」

セイン「………まあ、個人的には好きだ。クロシュの描く、絵は」

クロシュ「んへへ……」

セイン「なんだ……真面目な話じゃないのか?」

クロシュ「えと……真面目に、うれしい……」

セイン「ふっ……そうか……」

 *
599 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/19(月) 00:21:07.38 ID:ArWJRcQA0
―地下水脈

 ピチョン ピチョン

妖精「むむ……」ヨイショヨイショ

 魔王図鑑「」ペ…ラッ

ローガン「む、魔王の勉強か」

妖精「あ、うん」

ミスティ「例のごとく読むのに手こずっているようね。手を貸すわ」スッ

妖精「ありがと。人間用の本は読むのが大変でさ……」

 *

「目次」
・絶望の魔王 済
・狂気の魔王 済
・暗黒の魔王 済
・虚無の魔王 済
・夢想の魔王 済
・旋律の魔王 済
・記憶の魔王
・雷霆の魔王
・巨樹の魔王
・海難の魔王
・吹雪の魔王
・双子の魔王
・憑霊の魔王
・永遠の魔王
・水底の魔王

 ペラッ

「記憶の魔王」
生前は、北メモル大図書館(現在は廃墟)の主である大賢者リブラだとされる。
北メモル大図書館を中心とした広大な範囲に住まう知的種族の記憶に干渉し、自らの持つ膨大な知識と記憶を強制的に注入した。これに耐えられれば大賢者リブラの叡智を一瞬で身に付けることができたが、実際にこの記憶注入に耐えることのできた者は片手で数えられる程度にしかおらず、ほとんどの者は膨大な記憶に耐えられず廃人と化したと言われている。しかしそれでも、リブラの叡智を求めて記憶注入に挑戦する無謀な者が後を絶たなかった。
最期には、記憶注入の対象とならないレッサースライムの群れに襲われ、その存在に幕を下ろした。

 ペラッ

「雷霆の魔王」
生前の姿は不明。
雷雲と共に移動し、雷鳴と共に現れ、雷霆の如き苛烈さで地上を破壊したとされる。雷雲と共に移動するため、他の魔王たちのように特定の活動地域を持たず、世界各地に現れては破壊の限りを尽くしたとされる。非常に素早く攻撃的で、現れた際にもたらす被害も非常に大きく、これを史上最も危険な魔王であると断じる識者も少なくない。
討伐記録はないが、現在は消息を絶っている。最期に現れたのは数百年前であるため、経緯は不明だが既に消滅している可能性は高い。

 ペラッ

「巨樹の魔王」
生前は一本の精霊樹だったとされる。
地中深くから国一つを覆うほどの広範囲に根を張り巡らせ、地中の栄養だけでなく他の植物や動物の生命すらも吸い尽くしたとされる。これの出現した国は世界樹を擁する地でもあった為、この時は実際世界終焉の危機であったと当時を知るエルフは語る。
最期には、当該国の指導者とその臣下たちの手により封印された。

 *

 魔王図鑑「」パタン

妖精「……」

ミスティ「……魔王樹のことも書かれていたわね」

妖精「うん……。あの子は……もう、封印じゃなくて討伐されたから、この記述は少し間違ってるね」

ローガン「仕方なかろう。この本自体も、出版されたのが随分と昔のようだし」

妖精「そうだけどさ……」

 精霊樹の鉢植え「」
 精霊樹の芽「」ピョコン

ミスティ「ふふ……ちゃんと育ってるわ」

妖精「うん……。あの子が遺した種……ちゃんと、生きてる」

ローガン「フッ……」

 *
600 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/19(月) 00:31:12.50 ID:ArWJRcQA0
というわけで本日はここまでとなります。次回はテラヌス・ウルスからの帰り道二日目からとなります

たくさんの出会いと別れを重ねて、テラヌス・ウルスを発ったクロシュ一行。その旅路に同行することとなったのは、勇者モドキのセインくんでした。いろいろあって出遅れた彼ですが、旅の初めにクロシュたちと一緒になることが多いようです。不思議な縁であります(逆に、フメイちゃんとは世界樹の光のダンジョンで一緒になることが多い気がします)

そして次なる目的地は空の上――。行き方はとても難しく、一筋縄ではいかないようです。いろいろと違法な手段も必要になるかもしれませんが、とにかく前に進んでいくしかありません。クロシュヴィアちゃんとのお話もできて心機一転、がんばっていくのが良いでしょう

ちなみにユーシリア帝国ですが、クロシュ一行が光を探している間にもいろいろと内部の情勢が動いているようです。あまりにも放置しすぎると、何か良からぬ事態になっていたりもするかもしれません。こわいです

それでは本日もありがとうございました。次回ですが、ちょっと土日両方が怪しい感じなので、代わりに平日のどこかで更新するかもしれません。その場合は前日にお知らせします。よろしくお願いいたします

また、もしかしたら今度は登場アイテムの募集を24時間くらいのやつで行うかもしれません。よろしくお願いします
601 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/19(月) 00:59:56.21 ID:pxwaxquu0

セインと同行することになったけどてっきりガッタも一緒かと思った。
後、登場アイテムの募集と書いてあるけど武器系でもいいのかな?
602 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/19(月) 01:27:59.35 ID:uusRVcd2o
おつでした
ついにクロシュヴィアと対面したな、今の所即同化を迫ったりはしないようだけど怖いは怖い

クロシュ-フメイ-セインが一同にパーティになったらフメイちゃんがかなり機嫌悪くなりそう、逆にセイン君はなんも気にしないのが見える
603 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/19(月) 14:50:05.17 ID:Na4Fq6bxO

クロシュヴィアちゃんは世界樹の光には関わらない方向なんかな?
褐色銀髪赤眼幼女もとい巨大スライムちゃん、人に化けてるのに言葉はスライム語しか喋れないっぽくてかわいいね
604 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/21(水) 00:00:09.42 ID:wonvfD690
ガッタ氏は世界樹の光探索の任には着いていないようです。他の仕事で忙しいのでしょう
登場アイテムについては、武器でも盾でも防具でも装飾品でも日用品でも貴重品でも、なんでも大丈夫です。よろしくおねがいします

クロシュヴィア氏もクロシュちゃんに言われたことをちゃんと考えてくれるようです。問答無用でパックンモニョモニョすることは多分ないでしょう
フメイちゃんとセインくんが同時に同行することになった場合……クロシュちゃんとセインくんがお話している様子を見て、フメイちゃんが機嫌を悪くする可能性はあります。そして逆にセインくんが機嫌を悪くする要素はたぶんありません……。フメイちゃんはクロシュちゃんが大好きなので、仕方ありません

クロシュヴィア氏は、今のところ世界樹の光にはあまり興味がないようです
巨大スライムちゃんは知識が豊富なのですが、言語関係の知識は全然吸収していないようです。言語系の知識は他よりも学習が難しいとかがあるのかもしれません。なお、自然界で生きるスライムはスライム語しか喋れないことが多いです
605 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/21(水) 00:00:36.07 ID:wonvfD690
というわけで、登場アイテムの募集を行いたいと思います。また、とりあえず木曜日の夕方くらいから本編を更新する予定です。よろしくお願いします


(アイテムテンプレ)
【名称】
【外見】
【用途】
【特徴】


■参考
(登場アイテム例1)
【名称】黒耀鋼のナイフ
【外見】黒い光沢を持つ黒耀鋼で作られた上質なナイフ
【用途】護身用。料理にも使える。刃渡りは短いため、激しい戦闘には向かない
【特徴】非常に頑強な黒耀鋼でできているため、強度が高く刃こぼれもしにくい
また黒耀鋼は比重も軽く、非力な女性や子供でも扱いやすい。ただし非常に高価
旅のお嬢様リュアンがお付きのメイドに持たされ、装備していた

(登場アイテム例2)
【名称】太陽の盾
【外見】光り輝く砂漠の太陽をあしらった豪華な装飾盾
【用途】高性能防御。光属性が込められており、光線を発射することもできる
【特徴】テラヌス・ウルスで活躍した戦士に贈られる美しい盾
儀礼用の装飾品と思いきや、激しい戦闘に耐えうる実用性を備えている
テラヌス・ウルスの金細工職人による丁寧な加工と装飾が非常に美しく、これを一目見ようと砂漠の国を訪れる観光客もいる


↓1〜 23:59:59まで
606 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/21(水) 07:34:40.56 ID:BBR2aLnPo
【名称】ドクナシヤバキノコ
【外見】派手な模様の入った紫色の毒々しいキノコ
【用途】食材。食べてもいいし出汁にしてもいい
【特徴】他のキノコとは比較にならないほどの強烈な旨味成分を持つが致死性の毒も持つ「ヤバキノコ」を
毒属性の使い手が品種改良して、旨味はそのままに毒だけを完全に抜くことに成功したキノコ
なんだか怖いイメージを持っている人も多いが無害である
味は当然めちゃめちゃうまい。熱狂的な愛好家が存在する
607 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/21(水) 09:05:42.82 ID:FAiIVwfbO
【名称】伝説スライムの涙
【外見】不定形のプルプルした何か
【用途】取り込むことで誰でも一時的に絶大な反映魔法を使用することができる。しかし、強力な哀しみにも同時に襲われてしまうデメリットつき。大昔の産物なのでその効果は短時間で終了するのが救い。
【特徴】理想の挫折からくる哀しみが一心に込められた伝説の断片。哀しみだけを削ぎ落とした結果の産物。大昔に打ち捨てられ風化せず今も残っているのは強力な魔翌力と哀しみが封じられているから。
608 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/21(水) 11:31:02.36 ID:jjuY75qZo
【名称】蓄魔石(マナバッテリーとも)
【外見】基本形は幅10cm・長さ30cm程の黒い棒状の容器。中には水晶石が詰まっている。サイズ違いも様々で、大きさと貯蓄量は比例する。
【用途】マナの備蓄と放出
【特徴】
 高濃度のマナを長期間浴び続けた事で、マナを蓄える性質を得た特殊な水晶石を利用したマナ貯蓄容器。現実における蓄電池のマナ版。
 日々の余ったマナを貯めておき、自身のマナ保有量を実質的に増加させる使い方が主。マナの消費量が保有量を上回る魔法を行使したい時や、マナ切れに追い込まれた時等に重宝する。生活の中でも使える機会は多く、色んな利用法が考えられる今話題の一品。
 ポーションのようなマナを回復させる薬品と比較すると、事前の貯蓄が必要な点とやや高価な点で劣り、繰り返し使える点で勝る。
 これを搭載した「誰でも魔法を使える機械品」を機械都市が開発したとかしていないとか……。
609 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/21(水) 11:44:59.88 ID:XWDGLeVX0
【名称】浮雲(うきぐも)
【外見】フワフワとした薄黄色の雲。
【用途】移動用。使用者の意思でまるで筋斗雲みたい空を飛ぶ事ができる。ちなみにフワフワしてさわり心地がとても良い。
【特徴】・自身の魔翌力を込めると浮雲の使用者として登録される(魔翌力は何でもいい)。登録した浮雲は使用者以外が使うと雲のようにすり抜けてしまう。使用者が亡くなると浮雲は消えてしまう。
・普段は1人乗りだが自身の魔翌力を込める事で少し大きくなり、2人乗りが可能となる(使用者が乗っている間はすり抜ける事なく1人乗れる)。浮雲を収納できる筒があり、リレーバトン位のサイズの為、持ち運びやすい。
・昔トウゲン帝国出身の男性が作っていたが病で突然亡くなってしまったのでどのように作っていたのかな不明になっており、待っていた人も次々に亡くなっているので数個しか確認出来ていない。そのうちの1つはシノホシのメンバーアウルが芸術都市襲撃後、テラヌス・ウルスから南西方面のさらに先にある廃村に偶然未使用の浮雲と使用方法が記載している紙を発見。何回も練習をし速く動く事はまだ難しいが操作は出来るようになった。
610 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/21(水) 12:21:25.20 ID:GFn6RkrLO
【名称】グローブガン
【外見】白い手袋
【用途】戦闘用マジックアイテム
【特徴】手にはめて年を込めると指先からエネルギー弾を発射できる。威力や連射速度は使用者の力量次第で、弾数も使用者の魔翌力・体力次第。
611 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/21(水) 12:28:14.71 ID:7t4qNQbJO
【名称】自在マネキン
【外見】停止時は白い丸い玉
【用途】触れさせたものの姿形を写し取る道具。服飾関係者や建築家などからは重宝されている。
【特徴】持続時間は停止時の大きさに依る。精霊核のように生きたスライムが原料、なんて事はなく完全に人工物で生きてもいない。ただ、人間で言う不気味の谷に落ち込んだような自分の似姿に対しスライム種がどう思うかは……
612 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/21(水) 18:48:47.27 ID:FAiIVwfbO
【名称】マキシマイズドリンクマークZ
【外見】250ml瓶型ドリンク
【用途】力が欲しいなって時に飲む
【特徴】飲んだものの力を極限にまで引き出す滋養強壮エキス。短時間のパワーアップと引き換えに次の日全力筋肉痛でまるで動けなくなる。味はとても美味しい。とある国の新商品。
613 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/21(水) 19:44:30.88 ID:QY3nF0T9O
【名称】大地のメイス
【外見】先の方がオレンジ色の光沢を持ち、柄の部分は黒色の頑丈なメイス
【用途】重量系の武器。地属性が込められており、力を込めて地面を叩くとまるで地震が起きたように揺れる。
【特徴】元々とある王国出身の傭兵が使用していたメイス。地属性が込められているだけではなく大地の精霊の加護も含まれている。地属性と加護が入っているのかかなり重く怪力の人でも持ちあげられないが単品で地属性もしくは地属性の亜種だけの者が持ちあげられる(イリスみたいに地属性が使えても複数魔法が扱えていたり、地属性プラス別の魔法が使える者はNG)。持ち上げられる者はまるで紙のように軽く感じる。何度使っても壊れることはない。
614 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/21(水) 20:35:47.79 ID:2fOIj33q0
【名称】ブラッドランス
【外見】血のように真っ赤に染められた槍
【用途】吸血鬼がこしらえた魔法槍、刺された相手は血を吸いつくされる。
【特徴】バイオレット家に伝わる槍。フラナが父から譲り受け店に保管していたがいつのまにかなくなっていた。
フレメアが持ち出した可能性高し。
615 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/21(水) 21:17:07.06 ID:h7ICzTj4O
【名称】幼化薬
【外見】小瓶に瓶詰めされた錠薬
【用途】内服薬。あくまでも効果は一時的なためジョークグッズの一種という扱いが妥当か。
【特徴】
一時的に子どもの姿に若返る薬。つるぺったん。
かつて不老不死を目指した者達が作った若返りの薬の失敗作であるとするメモが添えられている。
どうやら副作用はないようだ。

【名称】英雄グラースの斧(木こりの斧)
【外見】使い込まれた大きな斧
【用途】大木を伐採するために用いられる。有名人が使っていたため、一部のコレクターにとっては価値がある換金用アイテムという評価が妥当か。
【特徴】
かつて斧を武器として幾多もの凶悪な魔物を討伐した英雄『グラース』が愛用していた斧。
謳い文句に嘘はなく紛れもなく本物だが、これはかの英雄が引退して木こりになってから愛用した斧で武器としての価値はないだろう。
こまめになされた手入れの跡や斧の柄に自ら彫った自分の名前がかの英雄の人柄を窺わせる。
もしかしたらどこかにグラースが愛用した戦闘用の斧があるかもしれない。

【名称】フェイク・ジュワイユーズ
【外見】華美な装飾が施された細剣
【用途】主に典礼の際に用いられるが、実用品としても一級品。
【特徴】
王家の象徴である宝剣の模造品で光の魔翌力を宿している。
王家の所有物であり主に典礼の際に使われる。
本物のジュワイユーズは失われて久しいが、模造品とはいえ王家が使う品物であるため刀剣としては一級品であることは間違いない。
もしかしたらどこかに本物のジュワイユーズがあるのかもしれない。

【名称】苦行環
【外見】武骨な金属製の首輪
【用途】修行用
【特徴】
着けると大幅に能力が制限されるが、修行の効率が大幅に跳ね上がるマジックアイテム。経験値の取得にプラス補正。
己の才能の無さに苦しむ修行僧が苦心の末に作り上げたマジックアイテムで、才能が無くとも一定の実力を身につけられることを目指して作られた。
もっとも、元から才能がある人間にもちゃんと効果があるため、余計に能力の格差を生み出しかねない危険性も含んでいるが。
テイ○ズシリーズにあるデモン○シールのようなアイテム。

【名称】妖精のオカリナ
【外見】妖精族用の小さなオカリナ。魔翌力が込められており、暗闇でほんのり光る。
【用途】魔翌力が込められた楽器で音色を聴いた者の精神を鎮静化し正気に戻す。
【特徴】
妖精族に伝わる楽器で精神に関する属性の魔翌力が込められている。
吹けば優しい音色が響き、聴くものの精神を癒してくれることだろう。

どれか一つぐらいは出番があるといいな。の精神。
616 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/21(水) 21:51:38.04 ID:B1wKWhBDO
【名称】ポテンシャルストーン
【外見】
基本的には無色透明の宝石で取り込んだ魔法によって色は変化する
【用途】
武器や防具等の道具にはめ込んで使用する装飾品。取り込んだ能力によっては単体でも使用可能
【特徴】
触れた生命の魔法を取り込み、取り込んだ魔法を道具に付与させることができる不思議な宝石。取り込んだ魔法によって色は変わる

基本的には取り込んだ魔法が消失したり上書きされる事は無いが、稀に複数の魔法を取り込む事がある(血縁関係や精神的に深く信頼しあっている者同士の能力を取り込んだ時に発生するとされるが詳しい条件は不明)。
この時ポテンシャルストーンは多色になり、複数の魔法を使えるだけでなく、取り込んだ魔法の要素が合わさった『合体魔法』や『混合魔法』とも言うべき能力が使用できるようになるため、多色のポテンシャルストーンやそれがはめこまれた道具が家宝あるいは国宝として大切に保管されてるケースもある
617 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/21(水) 22:57:39.32 ID:D1gIYwLU0
【名称】獅子王の盾
【外見】中央に獅子の紋章が彫られた荘厳な盾
【用途】腕用防具
【特徴】獅子の様に誇り高き精神を持つ戦士だけが使いこなせるという伝説の盾
高い防御力を持つが、装備者の大切な者を守りたいという意志に呼応してその防御力は更に高まると言われている

【名称】ハーミットローブ
【外見】フード付きの漆黒のローブ
【用途】体用防具
【特徴】隠者の名を冠するローブ
一見何の変哲もないローブだが実は敵の認識を阻害する魔翌力が込められており、そのお陰で敵に狙われにくくなる効果がある
そのため、鎧などの重装備が出来ない術師たちには重宝されている

【名称】サキュバスリップ
【外見】あくまで外見だけなら何の変哲もない口紅
【用途】女性が使うことでサキュバスのような性的魅力を得られ、男性に言うことを聞いて貰いやすくする。だが使い過ぎると…
【特徴】かつて絶世の美貌を誇ったある国の女王が、自身の魅力を更に高めるために作らせた口紅
男性を魅了する魔翌力が込められているのだが、元々優れた美貌を持っていた彼女が使用したことで効果は倍増。男性国民からの支持はより強固なものとなる
更に彼女は口紅の力を使って諸外国の王たちも魅了し友好的な関係を築き上げていくのだが、同時に夫や恋人を女王の虜にさせられた女性たちから不満が爆発。
王たちも次第に女王を自分だけの物にしたいと暴走し始め、最終的に女王の国に攻め入る事態にまで発展してしまう。
その結果国は滅びサキュバスリップの行方も分からなくなってしまったのだが、もしかしたら今は誰かの手に渡っているかもしれない…
618 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/21(水) 23:26:03.53 ID:BBR2aLnPo
【名称】甘々シロップ
【外見】透明の少しとろっとした液体。お洒落な小瓶に入っている
【用途】食品。料理や菓子に使う。水に混ぜて飲んでもおいしい
【特徴】甘属性の魔法使いが作り上げたという甘いシロップ
味付けにこだわりぬいた珠玉の一品である

【名称】氷竜革のローブ
【外見】明るい水色のローブ
【用途】防具
【特徴】氷竜の革でできた、氷に強いローブ
竜の革だけあって他の多くの魔法属性や物理攻撃にもなかなかの耐性を誇る
触ると常にひんやりとしていて氷の使い手に力を与える
619 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2024/08/21(水) 23:55:03.60 ID:9/BGrsBGO
【名称】赤き勇者の剣
【外見】炎のように赤く輝く大剣
【用途】勇者の素質を持つものだけが扱うことができるとされる剣
聖なる炎を刀身に灯し、魔王を倒す力を持つ
またその炎は周りの味方達を勇気づけ力を引き出す
【特徴】
ユーシリア帝国の皇帝の証として継承されているが、十全に扱うことができたのは初代皇帝のみと言われている
現皇帝は先帝すら完全に扱いきれなかったこの剣を完全に扱っているようだが、大半の帝国民からは偽物の剣だと思われている

【名称】白き女神の弓
【外見】月のように白く輝く弓
【用途】勇者の素質を持つものだけが扱うことができるとされる弓
聖なる光をその弓から放たれる矢に宿し、魔王を倒す力を持つ
またその弓が放つ光は周りの味方達の心身を癒し、その人の持つポテンシャルを最大限に発揮させる
【特徴】
ユーシリア帝国のエルザ・アーシェライトが現在の持ち主

【名称】蒼き星の杖
【外見】澄み渡るような蒼く光る杖
【用途】勇者の素質を持つものだけが扱うことができるとされる杖
星とリンクして星の魔力を自在に扱うことができる
その杖を介して使い手の魔力と星の魔力が混ざり合い、循環することにより膨大な魔力を生み出し、星や生命を癒やし活性化させる
【特徴】
現在行方不明
持ち主を杖が選び、素質を持つものを人知れず待っていると言われている

【名称】不思議な手紙
【外見】一見変哲のない手紙
【用途】相手の顔を思い浮かべて、名前を手紙に書いて、魔力を込めて封をすると書いた名前の相手に届く不思議な魔法の手紙
【特徴】
名前か顔を知らない相手には届けられない
620 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/21(水) 23:56:31.21 ID:JQEv6VCKo
【名称】車
【外見】車
【用途】輸送用機器
【特徴】魔導技術で動く金属の塊
速い快適丈夫の素晴らしい文明の利器
でもお値段は張る
最近開発されたばかり
621 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/21(水) 23:59:55.51 ID:QhWMzakTO
【名称】スライムナイト
【外見】不定形武器
【用途】伸びたり広がったり硬くなったり霧散したり様々な攻撃の型を持つ。
【特徴】大昔の伝説の武器
スライムのように変幻自在
622 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 00:00:37.99 ID:lGlQ4aFD0
皆さん、たくさんのご投下ありがとうございます。全てを出せるかはわかりませんが、機会がありましたら是非とも使わせていただきたいと思います

それでは本編の更新は本日の夕方〜夜くらいに行いたいと思います。よろしくお願いいたします
623 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 00:18:04.68 ID:JZiLnrVGo
おつー
624 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 12:16:27.71 ID:7gOIP9BoO

大抵のアイテムはフラナ魔法店に置いてありそう
625 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 17:35:54.28 ID:lGlQ4aFD0
フラナ先生のお店にもありそうなものがちらほらあるようです。特に薬剤に関してはある可能性が高いでしょう。とはいえ、今は魔族国から遠いので実際に確認することはできないのですが
626 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 17:36:19.74 ID:lGlQ4aFD0
―芸術都市への道のり 2日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*2       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*1       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
魔術書「星の魔力」上  闇の欠片        精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    暗黒優待券
属性大全        踊り子の双剣      亡国王のペンダント
魔王図鑑        
氷精の魔導書
マジカルブラッドワイン
吸血鬼殺ブラッドワイン
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
魔術書「星の魔力」中
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[1/5]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)

◯経験値
・風になる[3/12](クロシュ)
・魔法[1/6](イリス)
・魔法[3/6](ミスティ)
・氷属[6/8](ミスティ)
・剣技[1/8](エバンス)
627 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 17:36:50.37 ID:lGlQ4aFD0
―テラヌス砂漠 踏破率[2日/3日] 持久力[12/10]


 強化ソリ「」シャーッ


イリス「――っていうことがあったんだよ!」

セイン「テラヌス・ウルスは王国と同盟を結ばない方針にしたのか」

クロシュ「うん……」

ローガン「水があれば、不利な条約を締結してまで同盟を組む必要はないだろうからな」

セイン「……それが良いだろう」

ミスティ「セインは王国至上主義というわけではないのね」

セイン「ああ」

妖精「国王の護衛まで務めてたのにドライだねえ」

セイン「……ドライなのか?」

エバンス「まあ、別に良いんじゃないか?」


↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-05 強敵
06-20 敵襲
21-40 食料発見(コンマ)
41-60 物品発見(コンマ)
61-80 場所発見(コンマ)
81-00 良いこと(自由安価)
628 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 17:43:00.82 ID:tq4pacNDO
はい
629 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 17:54:43.69 ID:c96aOkUt0
630 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 18:09:39.87 ID:lGlQ4aFD0
良いことがあり、そして何かの場所を見つけたようです

↓1 起こった良いこと(自由安価)

↓2コンマ 見つけた場所
01-10 呪われし古代遺跡
11-30 オアシス!
31-50 朽ちた遺跡
51-70 オアシス
71-90 サボテンの群生地
91-00 静謐な古代遺跡
631 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 18:22:02.49 ID:XYP1P/Qwo
632 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 18:23:14.57 ID:QObcZkMmO
宝箱発見
633 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 18:24:27.50 ID:XYP1P/Qwo
↓1と2見間違えた本当ごめん安価ずらしてくれ
634 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 18:39:04.76 ID:aGl1P5du0
はい
635 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 18:54:13.51 ID:lGlQ4aFD0
―テラヌス砂漠


 強化ソリ「」シャーッ


エバンス「……ん? あれは――」


 朽ちた遺跡「」ユラユラ


セイン「廃墟、か……?」

イリス「もしかしたら古代の遺跡かも! 行ってみませんか!?」

ミスティ「まあこのソリならすぐだし、寄り道していきましょうか」

 *
636 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 18:54:43.26 ID:lGlQ4aFD0
―朽ちた遺跡

 ヒュオオオオ――…

 ボロボロの石柱「」
 風化した石畳「」


ローガン「……確かにこれは、古代遺跡だな……。しかし……」

エバンス「かなり風化が進んでいるな。文字も読み取れなさそうだ」

イリス「そうですね……」

ミスティ「でも何かないかしら。古代の遺物とか……」ガサゴソ

イリス「と、盗掘になっちゃわないかな?」

セイン「僕たち以外の気配はない。例え盗掘になったとしてもバレることはないだろう」

イリス「そういう問題なのかなあ……」

 *

 ガサゴソ…

クロシュ「……!」ピコン

妖精「お、何か見つけた?」

クロシュ「うん……」

 ガサゴソ…グイッ!

 古びた宝箱「」ポン!

妖精「!」

ミスティ「これは……宝箱!」

イリス「わわ……!」

クロシュ「んへへ……」

エバンス「待った! すぐに開けちゃだめだ、何か罠が仕掛けられているかもしれん……!」

クロシュ「!」

エバンス「……ここは俺が開けてみよう。みんなは少し離れたとこにいてくれ」

ローガン「むう……私も解錠や罠避けには疎い。エバンスくん、頼む」

エバンス「おう、任せてくれ」


 カチャカチャ…パカッ


↓1コンマ
01-30 古代の金貨(所持金+)
31-60 古代の宝石(所持金++)
61-90 太陽の盾
91-00 獅子王の盾
637 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 18:58:03.14 ID:tq4pacNDO
はい
638 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 19:31:05.66 ID:lGlQ4aFD0
 古びた宝箱「」パカッ

 数枚の金貨「」チャリン

エバンス「……金貨が数枚。これは――」

ローガン「見ない型だな。古代の貨幣か」

イリス「古代の金貨……! 面白いものを見つけましたね!」

妖精「コレクターに売れば良い値が付きそうだね」

イリス「う、売っちゃうの!?」

妖精「え、他に使い道ある……?」

イリス「え、えと……ないかも……」

ミスティ「イリスってこういうのけっこう好きだったりするの?」

イリス「ま、まあ……好きなのかも……」


 ☆古代の金貨を手に入れました
  街に着いたら自動的に換金されます

 ◇
639 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 19:31:36.47 ID:lGlQ4aFD0
―夕方
 テラヌス砂漠 岩場

 焚き火「」パチパチ

イリス「この時間になると冷え込んで来るよね」

ミスティ「昼間が暑い分……寒暖差がきついわね……」

エバンス「今日は洞窟の中ってわけじゃないから、寒さには気を付けないとな」

クロシュ「えと……わたし……あったかくなった方が、良い……?」

妖精「バーニングスライムになるってこと? でもあれはすごくお腹が減るんでしょ? 砂漠は食べ物が豊富にあるわけじゃないから、やめときな」

クロシュ「ん……」

セイン「クロシュ……新たな力を身に着けたのか」

クロシュ「あ、うん」

ローガン「フッ……クロシュくんの成長は目覚ましいぞ」


テラヌス・ウルスからの帰り道2日目です。岩場で野営します
↓1〜3 自由安価 野営中何をする?
640 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 19:32:13.26 ID:Y8mqGtgu0
イリスとセイン、お料理する
641 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 19:33:46.39 ID:H0pcakK+O
エバンス セインと模擬戦をして剣術と魔法の経験値を上げる
642 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 19:35:35.00 ID:c96aOkUt0
ローガン、セインに亡き息子の姿を重ね合わせる
643 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 19:48:05.29 ID:lGlQ4aFD0
 焚き火「」パチパチ

イリス「さーて、今日は何を作ろっかな〜」フンフン

セイン「僕も手伝おう。今回はまだ何も返せていない」

イリス「あはは、返すとか返さないとか考えなくて良いよ。行き先が同じなんだから、セインくん一人乗せても大して変わらないってミスティも言ってたでしょ?」

セイン「……僕なりのけじめだ。返させてくれ」

イリス「そっか。じゃあせっかくだし手伝ってもらおっかな!」

セイン「ああ。何をすれば良い?」

イリス「えっと、お料理については何ができるの?」

セイン「……食材を斬るくらいなら、多分できると思う」

イリス「え、何その曖昧な言い方……。料理の経験は……?」

セイン「ない。だが、僧侶の料理動作を観察したことならある」

イリス「そ、そう……まあとりあえずやるだけやってみよう!」


↓1〜2 食材を1〜2つ選択
肉類:トリ肉、サバクイナゴ、オオキイスナミミズ
野菜:枯れ草、乾燥植物、ウチワサボテン、テラヌスアロエ
穀物:サクサクパン、パラパラ米
果実:精霊サボテンの実、ウォータースイカ
卵乳:スナニワトリの卵、カビチーズ
特殊:スライムゼラチン、マジカルブラッドワイン、精霊樹の実のジャム、お宿の焼き菓子
644 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 19:50:19.03 ID:BUSfVFxnO
精霊サボテンの実、マジカルブラッドワイン
645 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 19:51:32.77 ID:tq4pacNDO
ウォータースイカ
精霊樹の実のジャム
646 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 21:09:18.44 ID:lGlQ4aFD0
イリス「それじゃあ、まずはこのサボテンの実とウォータースイカを切るんだけど――とりあえず私がやってみるね。ん、しょっ!」グイッ

 ザクッ!

セイン「理解した。僕も斬ってみよう」スッ

 ザッ…

セイン「……」

イリス「ど、どうしたの? 途中で止まってるよ?」

セイン「……このまま力を込めたら、まな板ごと切断してしまわないだろうか」

イリス「だ、大丈夫だよ! まな板って固いから!」

セイン「……本当に、大丈夫か? 全力で力を込めてしまっても」

イリス「……セインくんの全力は、確かにちょっと怖いかも……。う、上手い具合に……果物だけ切れるように加減、できる……?」

セイン「……やってみよう」ググ

 ザグッッッ!!!

 *

 傷跡が残ったまな板「」

セイン「すまない……切断こそしなかったが……傷を付けてしまった……」

イリス「あ、あはは! これくらい大丈夫だよ! まな板って傷が付くものだから」

セイン「だが力加減は覚えた。次は果物だけを上手く斬れるはずだ」

イリス「うん、じゃあお願い! 私はお鍋の方にいるから、何かあったら呼んでね」

セイン「ああ」

 *

 スパスパスパッ

 グツグツ…コトコト…

 *
647 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 21:09:44.66 ID:lGlQ4aFD0
 マジカルフェアリーソースがけサボテンスイカフルーツサラダ「」ポン!

クロシュ「わあ……!」

イリス「スイカとサボテンの実はセインくんが切ってくれました!」

ローガン「おお……淀みなき美しい切断面だ」

セイン「無理に褒めなくて良い。結局イリスには迷惑をかけてしまった」

イリス「そんなことないよ! 精霊サボテンの実ってけっこう固いから切るのも大変なの。セインくんが手伝ってくれたお陰で助かったよ」

セイン「………そうか……」

エバンス「料理ってのは力仕事だからな。セインも今度は自分で料理してみたらどうだ?」

セイン「考えておこう」

スライムクロシュ「……」ソワソワ

イリス「あ、ごめんねクロシュちゃん! いただきますしよっか」

スライムクロシュ「!」モニョ!


「いただきます!」モニョモニョニョ!

 *

スライムクロシュ「♪」モニョモニョ シャクシャク

ミスティ「甘酸っぱいサボテンの実と、水分たっぷりでシャキシャキなスイカ……!」」シャクシャク

エバンス「美味い……! 水分と魔力が体の隅々まで染み渡っていくようだ!」シャクシャク

ローガン「これは……砂漠でこのような食事をするとは、なんという贅沢か……!」シャクシャク

ミスティ「そしてこの、渋みと甘みが濃厚に混ざり込んだソースは……マジカルブラッドワインと精霊樹のジャムね……!」シャクシャク

イリス「うん! 魔力マシマシの組み合わせで煮込んで作ってみたの、どう?」

ミスティ「とっても美味しいわ……。ワインとジャムの甘酸っぱさが合わさって、魔力が体の隅々まで染み渡っていくかのよう……」

妖精「しかも精霊サボテンの実とウォータースイカっていう魔力が豊富な果物の組み合わせだもんね。下手なポーションより全然魔力が回復するよ、この料理……」シャクシャク

セイン「精霊サボテンの実に、ウォータースイカか……」

イリス「ウォータースイカは文字通り、水分と水属性魔力を豊富に含んだ果物のことだよ。トコナツ火山島でも栽培されてたけど、原産地はここテラヌス地方なんだって」

ミスティ「えっここが原産なの? この砂漠が、ウォータースイカの?」

イリス「そうらしいよ! サボテンもそうだけど、乾燥地帯だからこそ水をしっかり蓄えて育つ性質が備わったのかもね」

セイン「なるほど……水が不足する場所だからこそ、か」

イリス「それで精霊サボテンは……妖精さんの方が詳しいかな?」

妖精「あ、うん。えと、精霊サボテンは精霊たちの加護を受けやすい種類のサボテンだよ。精霊樹と似た性質があるみたいでね」

セイン「精霊樹の仲間なのか?」

妖精「遺伝的には全然違うけど、精霊に好かれるって点では仲間と言っても良いかもね。んで精霊に好かれるから魔力も溜まりやすくて、果実にも自然由来の魔力がたっぷりってわけ」

セイン「そうなのか。砂漠で水分補給と魔力回復に役立つ果物、程度の認識しかしていなかったが……知ってみると興味深いな……」


スライムクロシュ「」モニョモニョ シャクシャク

セイン「クロシュ……どうだ? 美味いか?」

スライムクロシュ「♪」モニョ!

セイン「そうか」フッ


 ☆マジカルフェアリーソースがけサボテンスイカフルーツサラダを食べて元気いっぱいになりました
  明日の戦闘時、コンマ+10のバフがかかります
648 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 21:10:51.24 ID:lGlQ4aFD0
―夜
 テラヌス砂漠 岩場

 ヒュオオオオ――…

エバンス「――」ブンッ ブンッ

セイン「素振りか」ヌッ

エバンス「セインか。もうだいぶ冷えてきたしテントに戻った方が良いぞ」

セイン「それを言うならあなたもだろう」

エバンス「俺は……良いんだよ。強くならきゃいけないからな」

セイン「……では、模擬戦でもしてみるか?」

エバンス「なにっ?」

セイン「いや……気が乗らないのなら――」

エバンス「いや、望むところだ! 模擬戦するぜ!」

セイン「承知した。僕は魔法を使わない方が――」

エバンス「いや、魔法も使ってくれ! 俺は剣も魔法もどっちも鍛えなきゃならないんだ」

セイン「……そうか。では加減なしでいいく」

 *

ローガン「それでは、審判はこのローガンが受け持とう!」


セイン「ああ、よろしく頼む」
 無銘の剣「」チャキッ

エバンス「頼んだぜ旦那。よし……」
 魔銀の剣「」シャキン


イリス「わわ! 模擬戦だって!」

ミスティ「あなたもセインと模擬戦したわよね。ここよりずっと足場の悪いところで……」

イリス「あ、あはは……あの時はセインくんの手加減と足場のお陰で引き分けられたんだよねえ」

妖精「でも今回のセインは、武器も魔法も使うみたいだよ。足場は……砂に足を取られる砂漠だから、地属性のエバンスの方が若干有利かな?」

スライムクロシュ「〜〜…」モニョニョ…

妖精「大丈夫だよ、どっちもこういう模擬戦には慣れてるから。怪我なんてしないよ」

スライムクロシュ「〜」モニョ


↓1コンマ
01-05 痛恨
05-35 敗北 剣技経験+1
36-65 敗北 剣技経験+1、魔法経験+1
66-95 敗北 剣技経験+2、魔法経験+1
96-99 相打ち 剣技経験+4、魔法経験+2
00-00 勝利
649 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 21:11:32.44 ID:Y8mqGtgu0
いけ
650 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 22:21:03.22 ID:lGlQ4aFD0
セイン「」ヒュンッ

エバンス「!!」ジャキッ

 ガギン!!

エバンス(なんて重さだ……!)ズザザッ

セイン「」シャッ
 無銘の剣「」シュビビビッ

エバンス「うおおおお!!?」バッ

 ガギギギギンッ!!

セイン「」バッ
 セインの掌に集まる光「」キュイーン―


エバンス(嘘だろ!? 模擬戦とか言いながら殺す気か!!?)バッ

エバンス(くそっ! 回避は間に合わねえ! なら俺は――)

 土壁「」ボゴンッ!!

 光「」カッ!!!!

 ドガァァァァァン!!



イリス「うわわわわ!? エバンスさん!!?」

ミスティ「こ、これ模擬戦よね……?」



エバンス「つつ、なんとか凌げたか……!?」

セイン「いや……終わりだ」

 無銘の剣の切っ先「」キラン
 エバンスの喉元「」

エバンス「うっ……お、俺の負けだ」


ローガン「勝負あり! 勝者、セインくん!」


スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ

イリス「わ、わあ〜!」

ミスティ「まあ……そりゃそうよね。セイン、大陸どころか世界最強でしょ、多分……」

妖精「エバンスも粘った方だと思うよ、うん……」


エバンス「くっ……粘った方とか言われるのが一番効くぜ……!!」

セイン「まあ……王国の一般的な騎士に比べれば十分強いと思う。それが褒め言葉になるかはわからないが……」

エバンス「ちくしょう!!!」


 ☆エバンスの剣技経験と魔法経験がそれぞれ+1点加算されました

 ◇
651 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 22:32:08.44 ID:lGlQ4aFD0
―深夜
 トコナツ砂漠 岩場

 焚き火「」パチパチ

セイン「強くならなきゃいけない、か……」

セイン「……」

セイン「僕も……ずっとこのまま、というわけには……」


ローガン「セインくん。まだ起きていたのか」スタスタ

セイン「ローガンか。少し考え事だ」

ローガン「そうか……」

セイン「ああ」

ローガン「……」

セイン「……」

ローガン「セインくんは……なぜ、僧侶と共に世界樹の光を追っている?」

セイン「……それが、僕の使命だからだ」

ローガン「使命とは……誰かの、命令か?」

セイン「……」

ローガン「……すまぬ。答えられぬことであれば、無理に答える必要はない」

セイン「……」

ローガン「……だが……もし、何らかの問題を抱えていたり……他者の助けが必要な時があれば……是非、我々を頼ってくれ。君に比べれば大した力もないし、王国の事情に詳しいわけでもないが……頭数が増えれば、それだけでできることも増える。もしかしたら、力になれるやもしれぬ」

セイン「……ありがとう。だが大丈夫だ」

ローガン「そうか……」

セイン「……ああ」

ローガン「……」

セイン「……そういえば……あなたはなぜ、世界樹の光を追っている?」

ローガン「私か?」

セイン「ああ。緑の国で、あの妖精と共に復権派を名乗って活動していたのは知っているが……見たところ、あなたたちのパーティは緑の国の戦士には見えない。なぜあの妖精と共に、緑の国の任務に就いている?」

ローガン「フッ……大した理由ではない。元々私は、クロシュくんの友探しを手伝う為にパーティ入りしたのだが……気が付いたら、このような大仕事に巻き込まれてしまっていたのだ」

セイン「クロシュの……。確か、フメイという……」

ローガン「そうだ。奇しくも、そのフメイくんもまた世界樹の光を追う者の一人であるため……パーティの目的とも合致していたというわけだな」

セイン「なるほど。光を追えば、自ずとフメイを追うことにもなるというわけだ」

ローガン「うむ。説得は失敗続きだがな」

セイン「……早く、説得できると良いな」

ローガン「全くだ。ついでに、他の世界樹の光を追う者たちも退いてくれると助かるのだがな?」

セイン「……それはできない。先程も言ったが……僕には、それを全うしなければならない理由がある」

ローガン「フッ、そうか……」

セイン「……せめて、世界樹の光のある場所で出会わないことを願う」

ローガン「うむ……」
652 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 22:32:37.57 ID:lGlQ4aFD0

ローガン(セインくんが抱えているものが何なのか……それは、わからぬ……)

ローガン(だが、こうして話してみると……大人びた表層の内側……その内奥に、年相応の少年らしい面が見え隠れしている)

ローガン(…………)

ローガン(もし私の息子が生きて……彼くらいの年齢に成長していたら……どのようになっていただろうな……)

ローガン(私に似ていつもボサボサ頭だったから、セインくんのような二枚目にはならないだろうが……彼の金髪を見ると、どうも思い出してしまっていかん……)

ローガン(……この前の、オアシスモドキに見せられた幻覚の影響がまだ抜けきっていないのかもしれんな……)

ローガン(……彼の抱える問題も、どうにかしてやりたいものだが……。いや、彼自身が助けを求めていない以上、我々にはどうしようもないか)



ローガン「……さて! そろそろ寝るとしよう」

セイン「ああ」

ローガン「フッ、男ばかりのテントですまんな。クロシュくんと一緒のテントが良かったか?」

セイン「いや、特にこだわりはないが……」

 ◆
653 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 22:33:11.84 ID:lGlQ4aFD0
―芸術都市への道のり 3日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*2       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*1       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
魔術書「星の魔力」上  闇の欠片        精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    暗黒優待券
属性大全        踊り子の双剣      亡国王のペンダント
魔王図鑑        
氷精の魔導書
マジカルブラッドワイン
吸血鬼殺ブラッドワイン
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
魔術書「星の魔力」中
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[1/5]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)

◯経験値
・風になる[3/12](クロシュ)
・魔法[1/6](イリス)
・魔法[3/6](ミスティ)
・氷属[6/8](ミスティ)
・剣技[2/8](エバンス)
・魔法[1/6](エバンス)
654 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/22(木) 22:38:01.26 ID:lGlQ4aFD0
―テラヌス砂漠 踏破率[3/3日] 持久力[1010]


 強化ソリ「」シャーッ


ミスティ「だいぶ走ったわね。今日中には着きそうかしら」

妖精「そうだね。この調子なら今日の夕方には芸術都市に着くよ、多分」

イリス「そっか……。そしたら、セインくんともまたお別れだね」

セイン「ああ。だが……恐らくきっと、また会うことになるだろう。お前たちが世界樹の光を目指している限り」

妖精「そ、そうだね……。まあその時はまた、お手柔らかに頼むよ?」

セイン「ああ……。なるべく、決定的な場面で出会わないことを願う」


↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-05 強敵
06-20 敵襲
21-40 食料発見(コンマ)
41-60 物品発見(コンマ)
61-80 場所発見(コンマ)
81-00 良いこと(自由安価)
655 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 22:38:56.17 ID:Gchztvf+O
656 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 22:40:42.72 ID:eMgkY1GuO
こんま
657 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 22:41:05.96 ID:q9Gs1MCkO
良いこと
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