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【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part3

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459 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/12(月) 17:48:22.06 ID:47O6aScMo
いいの持ってたわ!
1
460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/12(月) 18:13:34.45 ID:lBwRaf+vO
3
水不足の原因だとバレると町の人達に退治されるかもしれないと水を渡さない場合のデメリットを説明する(脅してみる)

別にどれか一つじゃないならこういうのもありかなあ、って思った
461 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/12(月) 18:15:41.88 ID:IhrrimSF0
クロシュ『!』ピコン!

巨大なスライム『?』

クロシュ『えと……これ、どうかな……?』モニョ

 雨乞い傘「」ポン

巨大なスライム『わあ……。これ、なあに?』モニョモニョ

クロシュ『えっと、雨を呼ぶ、傘だって……』モニョモニョ

巨大なスライム『ちょっと借りるね』モニョッ

 デロデロ…ポン!!!!!!

雨乞い巨大スライム『〜〜』モニョモニョ シットリ

クロシュ『わあ……!』モニョ!

雨乞い巨大スライム『ん〜〜! 体中がみずみずしいよぉ〜!!』モニョモニョ

クロシュ『うん……』モニョ

雨乞い巨大スライム『これは……差せば、雨雲を引き寄せる傘なんだね……。でもこの辺は、そもそも雨雲そのものがないから――』モニョモニョ

クロシュ『あ……じゃあ、だめ……?』モニョニョ…

雨乞い巨大スライム『んーん……。魔法で、雨を降らすの!』モニョニョ!

クロシュ『わあ……!』モニョ!

雨乞い巨大スライム『でもここでいきなり雨を降らしちゃうと、大地がデロデロになって大変だから――こうするの!』カッ―

 *

 ゴゴゴゴゴッ…
 バシャバシャバシャッ ズゴオオオオオオオッ――


エバンス「な、なんだこの地響きは!?」

ローガン「一体何が――」

イリス「み、水だ……! ものすごい水の力を感じる!!」

ミスティ「え、ええ!?」


 巨大な流砂「」ゴゴゴゴゴ
 溢れ出す大量の水「」ゴゴゴゴゴ


妖精「わわわわわ! みんな一旦下がって!!」

イリス「クロシュちゃんは!!?」

スライムクロシュ「〜〜!」モニョモニョ!

妖精「あのでっかいスライムに乗せてもらうから大丈夫だって! とにかく泳げない人は急いで下がって!!」

 *
462 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/12(月) 18:16:34.35 ID:IhrrimSF0
 巨大なオアシス「」トプン

クロシュ『わああ……! すごい!』モニョニョ!

雨乞い巨大スライム『んふふ〜! わたし、物知りだもん! 魔法の使い方もバッチリだもん! 同化は、時々失敗しちゃうけど……えへへ……』モニョモニョ

クロシュ『でも、すごい!』モニョモニョ!

雨乞い巨大スライム『これからは飲んだ分だけ水を作るよ〜。それでいいよね?』モニョモニョ

クロシュ『うん! ありがと!』モニョニョ!

 ☆巨大スライムに雨乞い傘をあげました
 ☆水脈の途中に大きなオアシスができました

 ◆
463 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/12(月) 19:03:41.62 ID:IhrrimSF0
急用が入ったため、次の更新は21:30~22:30くらいになります。申し訳ありませんが、よろしくおねがいします
464 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/12(月) 19:04:37.57 ID:lBwRaf+vO
たんおつ
465 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/12(月) 22:13:29.89 ID:IhrrimSF0
―夜
 テラヌス・ウルス噴水広場

ミラ「くそっ……何なのよ、あの新聞は……! あれじゃあ王国と手を組む為に魔族を追い出す計画が――」

 ゴゴゴゴゴッ――

ミラ「な、何の音――」

 噴水「」バシュゥゥゥゥン!!!

砂漠スライムA「〜〜!」モニョニョスポーン!
砂漠スライムB「〜〜〜!」モニョニョスポーン!
砂漠スライムC「〜〜」モニョニョスポーン!
砂漠スライム長老「んわ〜!」モニョニョスポーン!

ミラ「ぎゃああああ!!」ビショビショ

 ◆
466 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/12(月) 22:14:13.10 ID:IhrrimSF0
―テラヌス・ウルス 滞在8日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*2       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*1       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
魔術書「星の魔力」上  闇の欠片        精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    暗黒優待券
属性大全        踊り子の双剣
魔王図鑑        
氷精の魔導書
マジカルブラッドワイン
吸血鬼殺ブラッドワイン
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
魔術書「星の魔力」中
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・テラヌス・ウルスの水不足を解決する[達成!]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)

◯経験値
・風になる[3/12](クロシュ)
・魔法[1/6](イリス)+1
・魔法[3/6](ミスティ)+2
・氷属[4/8](ミスティ)+2
・剣技[1/8](エバンス)
・魔法[4/4](エバンス)+2 LVUP!
……………………………………………………………………………………
□テラヌス・ウルス首都 主要施設
中央区:宿屋、噴水広場、市場、武具屋、酒場、浴場、冒険者ギルド、商人ギルド、宮殿、神殿、他
外周区:宝飾店、劇場、図書館、博物館、鍛冶工房、娼館、兵舎、練兵場、他
467 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/12(月) 22:15:20.07 ID:IhrrimSF0
―朝
 テラヌス・ウルス噴水広場

 噴水「」シャバシャバ

砂漠スライムたち「〜〜」モニョモニョ キャッキャ

子供A「水だあああああ!!」
子供B「ま、まじかああ!?」
子供C「めっちゃ水!!!!」

市民の男性「お、おおお……!? ほ、本当に水が……!!」

市民の女性「ああ……恵みの水よ――」


リアンノン「ほ、本当に……水が……」

ベスティア「ええ……! リアンノン、これなら――」

リアンノン「はい……! 私たちは心置きなく、ここにいれます――!」

 *

―テラヌス・ウルス宮殿中庭

 噴水「」シャバシャバ

ヨードリー「――」ボー

アニス「ヨードリー。ここにいたのね」スタスタ

ヨードリー「アニス」

アニス「……水、出たみたいね」

ヨードリー「そのようだ……」

アニス「ふふ……あれほど手を尽くしても、原因すらわからなかったのに」

ヨードリー「ふっ……全くだ……」

アニス「これでもう悩む必要も――あなたが魔族排斥の罪を背負う必要も、ないわ」

ヨードリー「ああ……」

アニス「……良かった。あなたが、そんな罪を背負わずに済んで」

ヨードリー「……」グスッ

アニス「……ふふ」

ヨードリー「……少し、部屋で休むよ。公務は任せても良い?」

アニス「もちろん。そのために来たんだもの。ゆっくり休んで」

ヨードリー「ありがと……アニス……」

 *
468 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/12(月) 22:16:30.52 ID:IhrrimSF0
―朝
 月明かりのオアシス ロビー

 水道「」シャバシャバ

猫耳の褐色少女「わー! わー!」キャッキャ

スライムクロシュ「〜〜!」モニョモニョ キャッキャ


イリス「水、ちゃんと流れてる……!」

ミスティ「ええ……。あのスライムが、しっかり流してくれてるみたい……」

エバンス「へへっ……激戦をくぐり抜けた甲斐があったってもんだぜ!」

ローガン「フッ……今回の冒険は本当に命がけだったな」

妖精「でもこれで、この国が王国と手を結ぶ必要は完全になくなった……! これで私たちも心置きなく世界樹の光を探しに行けるってもんだよ!」

イリス「はっ! すごい達成感だったけど、私たちの本当の目的はそっちだったね!」

ローガン「とは言え、昨日の今日で流石に我々も疲れている。今は休むべきだろう」

妖精「そうだね。今日は休憩!」


 ☆怨敵ブラッドとの戦いにおける会心の一撃で、ミスティが魔法と氷属性の経験をそれぞれ[2]獲得しました
 ☆砂竜の砂団子を使ったことでイリスが魔法の経験を[1]獲得しました
 ☆砂竜の砂団子を使ったことでエバンスが魔法の経験を[2]獲得し、魔法のレベルが上がりました


テラヌス・ウルス滞在8日目です。9日目に非人間排斥法案の決議が出ます
↓1〜3 自由安価 何をする?
469 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/12(月) 22:17:30.53 ID:0wRgifhd0
公共浴場に行ったらヨードリーと鉢合わせる
470 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/12(月) 22:17:56.39 ID:0TElpMCl0
ミラと遭遇し、何故魔族を嫌うのか聞く
471 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/12(月) 22:21:17.51 ID:VHL20nhDO
神殿に行ってみたらリアンノンと遭遇してお話し
472 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/12(月) 23:56:33.44 ID:IhrrimSF0
―テラヌスウルス市街

 ワイワイ ガヤガヤ

 看板『公共浴場 臨時開業!!!!』


イリス「あっ! 公共浴場が開いてる!」

ミスティ「今まで臨時休業してたのよね……」

ローガン「昨日水が通ったばかりだというのに、なんと軽いフットワークか」

 *

―公共浴場 受付

 ワイワイ キャッキャ

妖精「流石に賑わってるし、私はやめとこうかな」パタパタ

エバンス「男湯も混んでそうだし、俺も宿の湯でいいかな……ん?」

ヨードリー「む……貴殿らは――」ホカホカ

妖精「議長のヨードリー!」

エバンス(うおっ、風呂上がりか……! 元々美人だが、風呂上がりってのはなかなかどうして、色気ってやつが……)

妖精「こらこら、何考えてんの」ペシペシ

エバンス「お、おお……すまん。今日は非番なのか?」

ヨードリー「はは、午前中だけ休みを取った。午後からは復旧した水道調査で大忙しだぞ」

エバンス「お、おう……。そりゃまあ、ご苦労なことで……」

ヨードリー「そうだ。今度水道復旧の祭りを行うのだが、貴殿らも街を守りし英雄として招きたい。どうだろう?」

妖精「えっ、大げさだなあ。そんなけったいなことしなくていいよ」

エバンス「ああ。今この国はそれどころじゃないだろ? 復旧した水道の管理に全力を注いでくれよ」

ヨードリー「……そう言われてしまうと弱いな。では貴殿らの厚意はありがたく頂戴させてもらおう」

エバンス「おう、それが良いぜ」

ヨードリー「だが、もしもう少しこの街に滞在するのであれば、是非祭りを見ていってくれ。私個人としては貴殿らをもてなしたいのだ!」

妖精「まあ、そこまで言うなら……」

エバンス「……フッ」

ヨードリー「む? 何か面白いことを言っただろうか?」

エバンス「いや……なんだか、憑き物が落ちたみたいだと思ってな」

ヨードリー「……憑き物、か……ふふっ、実際落ちたのかもしれん!」

妖精「国のトップってのはいろいろ責任もあって大変だもんねえ」

ヨードリー「だが、やりがいもある。私はこの国が好きなのだ……だから、この国を守る最前線に立つ議長という立場を、誉れに思っている」

妖精「ふふ、ちょっとわかるかも。がんばってね」

ヨードリー「うむ! 貴殿らも、良い旅を!」

 *
473 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/12(月) 23:58:00.92 ID:IhrrimSF0
―公共浴場 女湯

 カポーン

クロシュ「?」キョロキョロ

イリス「妖精さんなら、宿の湯にするって」

クロシュ「……」ショボン

ミスティ「まあ、仕方ないわよ……。ここは人が多すぎるし、妖精が完全に受け入れられてるとは言えないもの……」

クロシュ「うん……」


ミラ「はぁぁ……! くそっ……良い湯なのに、今はこれがこんなにも忌々しいなんて……!」イライラ


ミスティ「ほら……妖精がいたら騒ぎを起こしそうな人がいるわ……」

クロシュ「んゅ……」

イリス「えと……確か、スピーゲル派の、ミラさん……だっけ?」

ミスティ「ええ……。なんでも、過激な魔族嫌いで有名みたい……。あまり関わらない方が――」


クロシュ「あの……」

ミラ「ん……? お前は、あの時の子供? 何よ……私を嗤いに来たの?」


ミスティ「クロシュ!!?!??」

イリス「言ってるそばから!!」


クロシュ「えと……。どうして……魔族が、嫌いなの……?」

ミラ「はあ? そんなの――」

クロシュ「……」ジッ

ミラ「――キモいし、キショいし、不潔だし、頭も悪いし、教養もないし、芸術の価値もわからない、愚鈍な奴ら。特に鬼とかいう東洋の魔族は本当に最低……。粗暴で、品性下劣で、攻撃的で、知性皆無な蛮族よ」

クロシュ「おに……?」

ミラ「昔、この国にもいたのよ。フン……年下の癖に生意気で、魔族の癖に勇者なんかに憧れて棒きれを振り回して、調子に乗ってるクソガキだったわ……」

クロシュ「勇者……」

ミラ「勇者サインの伝説くらい聞いたことあるでしょ。あのクソガキ、自分はサインの仲間の孫だなんて大ボラを吹聴してたわ。本当、救えない虚言癖」

クロシュ「……でも……嫌いに、ならなくても……」

ミラ「それだけじゃないわ。そいつは……そいつら鬼族が……私の両親を殺したのよ」

クロシュ「!!」

ミラ「勇者に憧れてるなんて大嘘だったのよ。あいつらは、人間を踏みにじって良い害虫程度にしか思ってない……」

クロシュ「で、でも……その子は、無関係、かも……」

ミラ「無関係なものか。あいつの両親は私たちスピーゲル族を目の敵にする過激な魔族主義者だった。私は見たのよ……寝室で、血まみれになりながら私の両親を撲殺する奴らに混じって……あいつの姿があったのを――」

クロシュ「!!!」

ミラ「……それで、その次の日……外の通りで、あいつの両親の撲殺死体も発見されたわ……。仲間割れか何か知らないけど……本当、救えないほど暴力的で下劣な奴ら……」

クロシュ「……え、えと……その子は……?」

ミラ「そいつは見つからなかった……。その後指名手配されたけど、今でも見つかってない。本当……殺るだけ殺ってとんずらなんて……本当、最低……。何が勇者よ……何が――」

 『大人になったら、おれがテラヌス・ウルスとミラを守ってやるよ!』

ミラ「……」ギリリ

クロシュ「……」

 カポーン――…

 ◆
474 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/12(月) 23:58:29.65 ID:IhrrimSF0
というわけで本日はここまでとなります。次回は神殿でリアンノンちゃんとお話編です

ついに水問題を解決し、テラヌス・ウルスに水を復活させたクロシュ一行でした。これでこの砂漠の国も、王国に頼らずに生きていくことができるでしょう
巨大スライムちゃんは、精神性こそ幼女ですが、同化と吸収を繰り返したことにより、知識と魔力量はとんでもないものになっているようです。雨乞い傘の力を得た今はその圧倒的な魔力量と水属性のあわせ技により、潤沢な水を生産しつづけることができます。これで水については安泰と言ってもよいでしょう
そして残るは、世界樹の光です。世界樹の光へ辿り着くまでにどのような困難が待ち受けているかはわかりませんが、油断せずに気を引き締めて行くのが良いでしょう

それでは本日もありがとうございました。次回ですが、お盆期間中はちょっと予定がわかりにくいため、突然更新したり更新しなかったりするかもしれません。不明瞭で申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします
475 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/13(火) 00:53:05.10 ID:Z5jt3weso
おつでした
祝!水復活!
スライム族は本来は強くなったり長い間生き延びる事が少ないから精神性が幼いままでいる事が多いのかもしれない、的な妄想
そこがいいところでもあり怖いところでもありそう
ミラ様もなかなかお労しいな…
476 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/13(火) 16:17:07.57 ID:U7fhnm1kO

スライム族大体みんな性格ゆるふわでかわいい
なおブラッド氏
477 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/14(水) 07:47:14.83 ID:FLcg9TbDO
スライムや一部種族の平仮名多めの幼い口調好き
478 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/14(水) 11:09:40.73 ID:CyoPeSUa0
乙です。意見になってしまうけど
>>13に書いてある魔法の呪文や技名だけど安価で募集とかどうですか。
479 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/16(金) 16:16:36.06 ID:93vWnxL80
スライムの方々の性格がやけに幼そうに見えるのは、スライム類の生まれついての気質もありますが、仰るとおり実年齢幼い場合も多いようです。物理耐性や再生能力があって打たれ強いスライムですが、その反面弱点となる属性も多く、動きもあまり速くないため、自然界で生きていくのは簡単なことではないようです。自然界で生まれるスライムのほとんどは、そのポテンシャルを発揮する前に他の生き物に食べられてしまいます。なお魔族などが受け入れられている街に棲み着いているスライムは、自然界よりも安全にぬくぬく過ごせるため、強さを獲得したり幼い性格が変化したりすることがあまりないようです

ブラッド氏がスライムらしからぬ狡猾さや攻撃性を有しているのは、その生い立ちが関係しているのではないかと推測されますが、今のところはっきりしたことはわかりません。もしかしたらブラッド氏にも、他のスライムたちと同様にモニョモニョ言っているだけの幼い時期があったかもしれません

とはいえスライムや妖精などの一部の種族の方々が幼そうな性格をしているのは、やはり彼ら自身の気質によるところも大きいです。前回登場した巨大スライムちゃんは自然界で長生きしていますが、その性格は生まれたばかりの頃からあまり変わっていないようです

技名についてですが、いざ実装しようとするとなかなか難しく、結局まだ実装はされていませんでした
募集をしてみても良いのですが、技についてはそれを実際に考案したり行使したりする人の性格的な兼ね合いもあるため、募集の仕方についてもいろいろ考える必要があり、難航しているようです
可能になったら募集してみるかもしれませんが、しばらくは経過観察の方向でよろしくお願いいたします
480 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/16(金) 16:17:46.83 ID:93vWnxL80
―テラヌス・ウルス
 ホトルス神殿


 大きな鳥人の像「」ドンッ


クロシュ「わあ……」

妖精「でっかい像だなあ……。何の神様なんだろ、この辺の神話には詳しくないからわかんないや」


リアンノン「あれ……? クロシュちゃんに、妖精さん?」スタスタ

クロシュ「リアンノンちゃん……!」

ベスティア「ご無沙汰しております」スタスタ

妖精「おや、ホトルス族の二人。こんにちは」

リアンノン「こんにちは……! クロシュちゃんと妖精さんは、観光ですか?」

妖精「観光っていうか……まあ、今日はゆっくりしようと思って」

リアンノン「そうなんですね」

クロシュ「えと……この、おっきな像は……?」

 大きな鳥人の像「」ドンッ

リアンノン「ふふ、よくぞ聞いてくださいました! このお方は、私たちホトルス族が信仰を捧げる鷹の神、ホトルス神なんです!」

妖精「え、そうなの!」

ベスティア「はい。ホトルス様はかつてこの砂漠の空を飛び、干ばつや排斥にあえぐ者たちを助けていたと伝えられています」

リアンノン「とても誇り高く高潔で、困った人は種族を問わず放っておかない仁徳の人だったそうです!」

ベスティア「リアンノンのお父様も……そんなホトルス様にあやかろうと、ホトルス様のお名前をお借りしたのですよ」

妖精「え? どういうこと?」

リアンノン「あ、えと……ホトルス族って、歴史がすごく浅いんです。元は弱小魔族の寄合所帯みたいなものだったんですけど、それじゃあ正式な氏族として認められなかったから、議会にも参加できなくて。その状況を変えるために、お父さんとベスティアさんがいろいろと頑張って……つい十数年前に、ようやく正式な氏族として認められたんだそうです」

妖精「え、そうだったんだ。じゃあホトルスとは関係ないの?」

ベスティア「血縁としては。ですがホトルス様の正義と慈悲の心は、ホトルス族の理念として固く誓われています」

リアンノン「はい……! ホトルス神のお名前をお借りしている以上、その名前に泥を塗るわけにはいきませんから……!」

クロシュ「わあ……」

妖精「立派だねえ」

クロシュ「わたしも……クロシュヴィアちゃん族とか、名乗った方が、いい……?」

妖精「いやいや、クロシュはこのままでいいでしょ」

クロシュ「そうなんだ……」

ベスティア「ふふ……伝説スライムのクロシュヴィア・ビターエンドのことですね。でもクロシュヴィアは、伝説で言われているほど高潔な方ではないと思いますよ」

クロシュ「そうなの?」

ベスティア「ええ。彼女の伝説や伝承には、恐らく語り部の誇張や願望が混ざってしまったのだと私は考えています」

妖精「ふうん? ベスティアはクロシュヴィアに詳しいんだ」

ベスティア「えっ!? あいや、ええと……一時期クロシュヴィア伝説について調べたことがありまして、ですね……。本職の学者の方々と比べたら全然です、はい……」

妖精「趣味でスライムの伝説を調べたってこと? 物好きだねえ」

ベスティア「え、ええ……! 私、スライムの伝承が好きなんです!」

クロシュ「わあ……!」

リアンノン「ベスティアにそんな趣味があったなんて、初めて知りました……!」

ベスティア「今まで言ったことがありませんでしたからね……!」

 *
481 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/16(金) 16:18:17.77 ID:93vWnxL80
―テラヌス・ウルス
 ホトルス神殿 噴水


 噴水「」シャワシャワ
砂漠スライムたち「」モニョモニョモニョ


クロシュ「わあ……!」

リアンノン「ここの噴水のスライムたちも戻って来てたんですね。良かった……」

クロシュ「うん……」

ベスティア「水が戻ったお陰で、人も魔族も別け隔てなく生きていけます……。本当に、水が戻って良かったです」

妖精「うんうん、良かったねえ」

ベスティア「はい。これで私たち魔族も、心置きなくここに住みたいって言い張れます」

リアンノン「水さえ出るなら王国と手を結ぶ必要はありませんし、王国と手を結ばないのであれば魔族を追い出す必要もありませんからね!」

砂漠スライムたち「〜〜」モニョモニョ

クロシュ「うん……!」

妖精「この国の人魔情勢についてはひとまず収まりそうだね。あとは――」

ベスティア「……砂漠の西側を中心に、強烈な光が降り注ぐ現象はまだ解決していませんね」

リアンノン「あ、確か世界樹の光が落ちたんですよね……。そっちの方は大丈夫なのですか?」

妖精「明日にでも回収に向かおうかと思ってるとこだよ。あそうだ、砂漠西の地理について、何か知ってたら教えてくれない?」

ベスティア「テラヌス砂漠の西方には……古テラヌス王家の巨大墳墓がありますね」

リアンノン「あっ! そうえいば古テラヌス王家の巨大墳墓には、ミイラの魔物がいるって話を聞いたことがあります!」

妖精「ええっ!? じゃあ、まさかこの前この国を襲撃したミイラの出所って――」

ベスティア「……世界樹の光……ここに落ちたのが光属性の力であれば、その影響を受けたミイラの可能性が高いですね」

リアンノン「じゃあ、世界樹の光も――」

妖精「その巨大墳墓か、その付近に落ちた可能性が高いってことか!」

ベスティア「はい。しかし、もし巨大墳墓に落ちたとすると少々問題が……」

妖精「問題……?」

ベスティア「古テラヌス王家の巨大墳墓には、侵入者を撃殺する呪いや罠が無数に仕掛けられているそうです……。巨大墳墓に分け入る際は、くれぐれもご注意ください」

妖精「なるほど……わかったよ。気を付けていく」

 ◆
482 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/16(金) 16:19:04.83 ID:93vWnxL80
―テラヌス・ウルス 滞在9日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*2       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*1       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
魔術書「星の魔力」上  闇の欠片        精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    暗黒優待券
属性大全        踊り子の双剣
魔王図鑑        
氷精の魔導書
マジカルブラッドワイン
吸血鬼殺ブラッドワイン
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
魔術書「星の魔力」中
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・テラヌス・ウルスの水不足を解決する[達成!]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)

◯経験値
・風になる[3/12](クロシュ)
・魔法[1/6](イリス)+1
・魔法[3/6](ミスティ)+2
・氷属[4/8](ミスティ)+2
・剣技[1/8](エバンス)
・魔法[4/4](エバンス)+2 LVUP!
……………………………………………………………………………………
□テラヌス・ウルス首都 主要施設
中央区:宿屋、噴水広場、市場、武具屋、酒場、浴場、冒険者ギルド、商人ギルド、宮殿、神殿、他
外周区:宝飾店、劇場、図書館、博物館、鍛冶工房、娼館、兵舎、練兵場、他
483 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/16(金) 16:20:22.22 ID:93vWnxL80
―朝
 テラヌス・ウルス 正門

妖精「よし、みんな準備はいい?」

クロシュ「ん……!」

ローガン「うむ」

エバンス「おう! いつでも大丈夫だぜ」

ミスティ「ソリはいつでも出せるわ」

イリス「私も大丈夫!」

妖精「私とミスティ以外は移動中にしっかり休んでいてね。巨大墳墓に侵入しなきゃいけない場合、長期戦になりそうだから」

イリス「わ、わかった! ごめんね……!」

ミスティ「役割分担よ。ソリの運行は任せなさい」

 *
484 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/16(金) 16:20:54.13 ID:93vWnxL80
―西テラヌス砂漠 踏破率[0/10] 持久力[10/10]

 帆「」バサッ
 強化ソリ「」シャーッ

 日蝕の傘「」バサッ
 闇の領域「」フォン――


エバンス「よし、光対策もバッチリだな!」

イリス「日焼け止めも塗ったから、もし闇の外に出ても短時間なら大丈夫です!」

スライムクロシュ「?」モニョニョ?

イリス「あっ……! クロシュちゃん、スライムの姿になったら塗った日焼け止めが――」

妖精「この日焼け止めのラベルを読んでみて」

 吸血鬼の日焼け止め『スライムが体に取り込んだ場合も光耐性効果があります』

イリス「わあ……」

ミスティ「流石薬師ね……」

ローガン「魔術師としても薬師としても素晴らしい腕前だな……」


 ☆増幅された光属性により、毎ターン持久力が[4]減少しますが――
  日傘と日焼け止めの効果により持久力減少が半減し、毎ターンの減少値は[2]になります


↓1コンマ
01-10 発見率+4、強敵
11-30 発見率+4、敵襲
31-50 発見率+4、精霊サボテンの実(持久力+3、次回戦闘コンマ+10)
51-70 発見率+5、本物のオアシス(持久力+4)
71-90 発見率+5、光精の加護(持久力+2、戦闘コンマ+20)
91-00 発見率+5、???
485 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/16(金) 16:22:01.65 ID:RIaRiNjz0
486 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/16(金) 16:37:10.03 ID:93vWnxL80
―西テラヌス砂漠 踏破率[4/10] 持久力[8/10]


 強化ソリ「」シャーッ


エバンス「……暑いな」

イリス「闇の領域で日除けはしていますが、熱せられた地表の熱までは防げなくて……」

ミスティ「……はっ!」カッ

 氷塊「」ポン!

ミスティ「その氷の近くにいれば、多少はマシになるはずよ……」

エバンス「おお……! ありがとう、ミスティちゃん!」

イリス「ありがとうミスティ。でも魔力は大丈夫……?」

ミスティ「この程度なら問題ないわ。今は熱で体力を奪われる方が危険よ……」

ローガン「うむ……それではありがたく冷気をいただこう……」

妖精「ほら、クロシュも涼みな」

クロシュ「うん……ありがと、ミスティさん……」

 *

 遠くに見えるオアシス「」ユラユラ

エバンス「おっ、あれは……いやしかし、本物か……?」

ローガン「ぬう……ここからでは判別が付かんな」

妖精「ちょっと待ってね。幻術かどうかは催眠除去魔法を使えばすぐにわかるよ――」パァァァ―

イリス「……何も変わってない! ということは――」

ミスティ「本物みたいね。寄っていきましょう」


 強化ソリ「」シャーッ

 *

 綺麗なオアシス「」キラキラ

 生い茂ったヤシの木「」フサフサ


クロシュ「わあ……!」

イリス「これが……本物のオアシス!!」

ミスティ「良いわね……気持ちも安らぐわ……」

ローガン「ヤシの実もあるな。少々いただいていくか」

エバンス「ほ、本物なんだよな!?」

妖精「本物だってば!」


 ☆オアシスで休息を取り、持久力が4回復しました(現在持久力[12/10])


↓1コンマ
01-10 発見率+4、強敵
11-30 発見率+4、敵襲
31-50 発見率+4、精霊サボテンの実(持久力+3、次回戦闘コンマ+10)
51-70 発見率+5
71-90 発見率+5、光精の加護(持久力+2、戦闘コンマ+20)
91-00 発見率+5、???
487 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/16(金) 16:40:58.93 ID:wYtAVpt5O
488 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/16(金) 16:49:58.04 ID:93vWnxL80
誰かがいました

↓1コンマ
01-10 フメイちゃん
11-55 レイ
56-00 セイン
489 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/16(金) 16:51:32.02 ID:RIaRiNjz0
490 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/16(金) 17:07:29.85 ID:Wpqfjx1Fo
やっぱりいるか…!
491 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/16(金) 17:27:50.85 ID:93vWnxL80
―西テラヌス砂漠 踏破率[10/10] 持久力[10/10]


 強化ソリ「」シャーッ


 遠くに見える巨大四角錐「」ゴゴゴゴゴ


クロシュ「わわ……!」

イリス「あ、あの大きな四角錐って――」

ローガン「古テラヌス王家の巨大墳墓か!!」

エバンス「で、でけえ……!! あ、あれが墓だと……!?」

ミスティ「なんて大げさな墓よ……」

妖精「……!! お、思い出した……私もあれ、見たことあった! 昔砂漠を旅してた時に……!」

イリス「そうだったの!?」

妖精「その時はでっかい古代遺物くらいにしか思わなかったけど……王家の墳墓だったのか……」

 *

 強化ソリ「」シャーッ

ミスティ「さて、入口は――」

ローガン「む? 誰かいるぞ……!」

ミスティ「えっ」



アリシラ「うう〜ん……これ、どっから入るんだろう?」

フメイ「爆破しちゃう?」

アリシラ「危ないよ! 下手なことしたらどんな古代の罠が飛び出してくるか!」

フメイ「今さらそんなの怖くなくない……?」

アリシラ「フメイちゃん、古代の罠を甘く見ているね? 毒矢が飛んできたり、毒ガスが吹き出したり、毒のミイラが襲ってきたりするかもしれないんだよ!?」

フメイ「毒ガスはちょっとこわいかも……。クロシュなら平気なんだろうけど……」

アリシラ「もー、そうやってすぐクロシュちゃん大好き発言しちゃうんだからぁ。そんなこと言ってもここにクロシュちゃんは――」


 強化ソリ「」シャーッ


クロシュ「フメイちゃん!!」バッ

ミスティ「わっ! クロシュ、ソリから身を乗り出したら危ないわよ!!」


フメイ「く、クロシュ!?」

アリシラ「いたね!」

 *
492 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/16(金) 17:28:34.44 ID:93vWnxL80
―西テラヌス砂漠
 巨大墳墓前

 強化ソリ「」キキッ

妖精「まさか、こんなとこであなたたちに鉢合わせちゃうなんて……」

アリシラ「うふふ……狙いは同じなんだからそういうこともあるでしょ。前回そうだったように」

妖精「……」

アリシラ「そう睨まないでよぉ。私たちの協力があれば、こんな遺跡簡単に突破できちゃうよ? ふふ、ここは一緒にいこ?」

イリス「また横取りする気ですよね……?」

アリシラ「もちろん! でもあなたたちが私たちから横取りしたって良いんだよ?」

妖精「そうだね……。じゃあ、一時共闘としようか」



フメイ「クロシュ……」

クロシュ「フメイちゃん……」

フメイ「えっと……元気、だった……?」

クロシュ「うん……。フメイちゃんは……?」

フメイ「フメイは、大丈夫。今は星の力もあるから」

クロシュ「あ……」

フメイ「……ごめんね。クロシュたちには、渡せないけど……」

クロシュ「……うん。わかってる……」

フメイ「クロシュ……」

クロシュ「でも……今は……一緒に、いきたい……」

フメイ「……うん」


 ☆フメイ&アリシラと一時的に共闘します

 *
493 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/16(金) 17:29:13.73 ID:93vWnxL80
―巨大墳墓 踏破率[0/10] 持久力[10/10]


 石造りの通路「」ゴゴゴゴゴ…


イリス「こ、ここが……巨大墳墓の内部……!」

アリシラ「実際罠がいっぱいらしいよぉ。気を付けて進もうねえ」

ローガン(今のところは本当に協力してくれるようだな……注意は必要だが、共に戦えるなら心強い)


エバンス「……しかし、なんで室内なのにこんなに明るいんだ……!? 外にいるみたいにジリジリするぞ……!」

妖精「世界樹の光の影響だろうね。この墳墓内に落ちたのは間違いないと思う。外にいる時と同様、熱中症に気を付けて」


フメイ「クロシュ、危ないときはフメイの後ろに下がってね」

クロシュ「んーん……わたし、しぶといもん!」


↓1コンマ
01-10 発見率+4、強敵
11-30 発見率+4、敵襲
31-50 発見率+4、古代の霊薬(持久力+3、次回戦闘コンマ+10)
51-70 発見率+5、古代の浴室(持久力+4)
71-90 発見率+5、光精の加護(持久力+2、戦闘コンマ+20)
91-00 発見率+5、古代の宝物(コンマ)
494 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/16(金) 17:44:42.79 ID:wYtAVpt5O
495 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/16(金) 18:33:23.29 ID:93vWnxL80
―巨大墳墓 踏破率[5/10] 持久力[8/10]

 ザッザッザッ…

クロシュ「……?」カチッ

 毒矢「」ビュンッ

フメイ「クロシュ!」バッ

スライムクロシュ「!」デロンッ!

 毒矢「」モニョン

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ モグモグ

フメイ「だ、大丈夫!? 痛くない!?」アタフタ

スライムクロシュ「〜!」モニョ!

フメイ「良かった……」ホッ


アリシラ「わあ……クロシュちゃん、相変わらずなんでも食べちゃうんだねえ」

イリス「え、前からなんですか……!?」

アリシラ「村にいた頃もなんでも食べてたよぉ」

エバンス「村か……」

アリシラ「あれぇ? ……あっ! お兄さんもしかして、随分前に行き倒れて診療所で治療されてた自称傭兵の人!?」

エバンス「自称じゃなくて本職だ! ……君はあの時、たまに俺の様子を見に来てた女の子の……アリシラちゃんだよな……?」

アリシラ「うん! へぇ〜お兄さんクロシュちゃんと一緒なんだ! 前に見た時はよく見てなかったから気付かなかった!」

フメイ「誰……? アリシラ、知ってるの……?」

アリシラ「うん! 私がちっちゃい頃、行き倒れて診療所に運び込まれてたんだよこの人!」

フメイ「ふうん……」

アリシラ「なになに? それでその縁もあってクロシュちゃんの用心棒をしてるってことぉ?」

エバンス「ああ……。……すまん……あの時、俺が集落を守れていれば……」

アリシラ「あー、そういうのいいです。謝られても困るし」

エバンス「……」

アリシラ「でも……もし罪の意識を感じてるなら、私たちに協力してくれますか? 私たち、あの集落を滅ぼすような下劣で陰惨なこの世界を綺麗にしたいと思ってるんです」

エバンス「……いや………」

アリシラ「なぁんだ、罪の意識なんてのは口だけのポーズだったってことかぁ。がっかりだなぁ」ニヤニヤ

妖精「こら。罪の意識があろうとなかろうとそんな滅茶苦茶な要求に応じられるわけないでしょ」

アリシラ「む〜、部外者の妖精さんは黙ってて欲しいなぁ……」

エバンス「……本当に……変わっちまったんだな。性格……」

アリシラ「うふふ……せいぜい数週間程度しかいなかったあなたが、私の何を知っているんですか?」

フメイ「変わったのは事実でしょ」

アリシラ「ちょ、フメイちゃん!? そこは仲間である私の援護をするところだよ!?」

フメイ「ええ……クロシュはどう思う?」

クロシュ「え、えと……。変わった……と思う……」

アリシラ「も〜クロシュちゃんまで! 優しくて温厚な私も怒っちゃうよ!?」プンスコ

フメイ「優しくて温厚だったのは前のアリシラの方でしょ」

 ワーワー キャッキャ
496 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/16(金) 18:34:00.04 ID:93vWnxL80
 ワーワー キャッキャ

光の精霊『〜〜』キャッキャ

イリス「……? 今、私たち以外の笑い声が聞こえたような……」

妖精「正解。そこで光の精霊が笑ってる」

イリス「えええ!?」


光の精霊『ここで何をしているの?』

スライムクロシュ『えっと、世界樹の光をね……』モニョモニョ

光の精霊『そっか。あれは、元の場所に戻さなきゃいけないものだもんね』

スライムクロシュ『うん……』モニョ

フメイ「……」

光の精霊『わかった。それじゃあ力を貸してあげるね』コォォォ―

スライムクロシュ『わっ――』モニョ

光の精霊『クロシュちゃんに、精霊の加護を――』


 ☆光の精霊の加護を授かり、今回の探索中戦闘コンマに[+20]のバフがかかります
 ☆ついでに持久力が[2]回復します(現在持久力[10/10])

 *

↓1コンマ
01-10 踏破率+4、強敵
11-30 踏破率+4、敵襲
31-50 踏破率+4、古代の霊薬(持久力+3、次回戦闘コンマ+10)
51-70 踏破率+5、古代の浴室(持久力+4)
71-90 踏破率+5
91-00 踏破率+5、古代の宝物(コンマ)
497 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/16(金) 18:34:39.77 ID:Ii3HnS/DO
更新来てた
498 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/16(金) 18:35:48.87 ID:RIaRiNjz0
ラッキーセブン!
499 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/16(金) 20:15:06.68 ID:93vWnxL80
せっかく高いコンマを引いたのに何もないというのもアレなので、一つ下の安価を繰り上げます
……………………………………………………………………………………

―巨大墳墓 踏破率[5/10] 持久力[8/10]

 ザッザッザッ…

光のミイラ「キェアアアアアア!!!」パヒュンッ
光のミイラ「キェアアアアアア!!!」パヒュンッ

フメイ「――」スッ

 ボボンッ!

黒焦げミイラ「」プスプス…
黒焦げミイラ「」プスプス…


ミスティ「圧倒的ね……」

イリス「フメイちゃんすごいね! その炎魔法はどこで学んだの?」

フメイ「……」

イリス(うっ……私が話しかけたら少し嫌そうな表情になった……)

フメイ「……魔法を使うのに、勉強する必要なんてあるの?」

イリス「ええ……」

ミスティ「とんでもない発言ね……」

アリシラ「フメイちゃん……普通の人は、ちゃんと理論や感覚を学んで理解しないと、魔法は使えないんだよ?」

フメイ「ふうん」

アリシラ「私が思うに、フメイちゃんもしっかり勉強すればもっともっと上を目指せるようになると思うんだけどなあ」

フメイ「世界樹の光を集めちゃえば同じでしょ」

アリシラ「それはその通り! でも魔法をもっと上手に使えた方が、クロシュちゃんも喜ぶよ!」

フメイ「なんでそこでクロシュが出てくるの……」

アリシラ「クロシュちゃん、そうでしょ!?」

クロシュ「えっ……えと……フメイちゃんは……どんなフメイちゃんでも、いいと思う……」

フメイ「クロシュ……」

アリシラ「も〜! こんなとこでいちゃつかないでくださる!?」

イリス「アリシラさんが仕向けたんじゃ……」

 *
500 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/16(金) 20:15:36.34 ID:93vWnxL80
 古代の浴室「」キラキラ

アリシラ「わ、わ! お風呂だぁ!!」

ローガン「ふ、風呂だと……!? 確かによく磨かれていて美しいが……」

エバンス「古代の遺跡とは思えねえ綺麗さだな……というかなんで墓に風呂があるんだよ!」

妖精「……お墓参りの前に、体を清めるため……とかかなあ」

ミスティ「あっちにもあるわね。こっちが男湯で、あっちが女湯……とかかしら」

イリス「水は流石に出ないよね――」

 蛇口「」キュルッ
 綺麗な水「」ジャバババババッ

イリス「出たあ!?」

妖精「水質も綺麗……。多分、この墳墓に水魔法を使った供給システムがあるんじゃないかな」

ローガン「恐るべき古代技術だ……」


クロシュ「……フメイちゃん……入る……?」

フメイ「あ……えと……」

クロシュ「入ろ……?」

フメイ「………うん……」

 *

 カポーン――…

 ☆古代浴室で汗を流し、水分補給しました
  持久力が[4]回復しました(現在持久力[12/10])
501 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/16(金) 20:16:08.34 ID:93vWnxL80
―巨大墳墓 踏破率[10/10] 持久力[10/10]

 ザッザッザッ…

 大扉「」ドン!!

エバンス「この扉は……!」

ミスティ「随分登ったけれど……この扉って、もしかして――」

ローガン「雰囲気から察するに……恐らく、古代王家の遺体が納められた石室だろう」

イリス「……星の魔力を感じます。多分、この扉の先に……」

妖精「私も感じるよ。この先に……光を喰った存在が、いる――」

アリシラ「うふふ……それじゃあ、その子をやっつけるまでは共闘だねぇ」

フメイ「……クロシュ。フメイから、離れないでね」

クロシュ「……うん。フメイちゃんも……」

 大扉「」ゴゴゴゴゴ――

 *
502 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/16(金) 20:26:41.84 ID:93vWnxL80
―古テラヌス王家の石室 踏破率[10/10] 持久力[10/10]


 ヒュオオオオオ――…

 吹き抜けの天井から差し込む太陽「」カッ―!!


エバンス「うおっ……! 吹き抜けになってんのか!」

イリス「直射日光がもろに来る……! 日蝕の傘を――」

 日蝕の傘「」バ――

 キラッ―
 光「」カッ

 日蝕の傘「」バギャッ!!!!

イリス「きゃっ!! フラナ先生の日傘が!!!」

 壊れた日蝕の傘「」ボロボロ

エバンス「な、なんだ!? 何が――」


宙に浮く古代王のミイラ「……」ゴゴゴゴゴ―


ミスティ「あ、あれは――」

ローガン「ミイラの――親玉!!」

アリシラ「うげぇ……ミイラの腐った魔力はあんまり吸いたくないんだけどなぁ……」

フメイ「ミイラなら――燃やしてやる!!」チリッ

炎クロシュ「ん……!」チリッ


 ――ボス戦闘開始 古代王のミイラ――


↓1コンマ(光精の加護+20、フメイちゃん+20)
01-50 ??
51-90 優勢
91-50 会心
503 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/16(金) 20:28:00.45 ID:Wpqfjx1Fo
504 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/16(金) 20:38:47.32 ID:93vWnxL80
―古テラヌス王家の石室 踏破率[10/10] 持久力[10/10]


古代王のミイラ「」ゴゴゴゴゴ


光のミイラ「」パヒュンッ
光のミイラ「」パヒュンッ
光のミイラ「」パヒュンッ
光のミイラ「」パヒュンッ
光のミイラ「」パヒュンッ

光の巨大ミイラ「」パヒュンッ ドズンッ!!!

光の巨大ミイラ「」パヒュンッ ドズゥンッ!!!


エバンス「うおおお!? ミイラを召喚しただと!?」

ローガン「あのでかい奴までいるぞ!」

イリス「それなら前回と同じです! 炎の剣よ!!」カッ

 炎の魔銀の剣「」ゴウッ
エバンス「おっしゃ! ありがとなイリスちゃん!」

 炎の鋼の剣「」ゴウッ
ローガン「助かる! 斬り込むぞ!」シュバッ


ミスティ「動きは私が止めるわ!」コォォォ―

凍る光のミイラたち「キェ―」ガギンッ


フメイ「落ちろ!」カッ

炎魔女クロシュ「ほのお!!」カッ

 ドガァァァン!!!!

黒焦げ巨大ミイラ「ギェ゙ア゙……」プスプス
黒焦げ巨大ミイラ「ギェ゙ア゙……」プスプス


アリシラ「ふふ……あっははははは!! 圧倒的だぁ!!! そのままやっつけちゃえ!!」キャッキャ


↓1コンマ(光精の加護+20、フメイちゃん+20)
01-50 ??
51-90 優勢
91-50 会心
505 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/16(金) 20:39:30.52 ID:RIaRiNjz0
506 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/16(金) 21:27:05.57 ID:93vWnxL80
エバンス「どけェ!」シャッ

 ズバッ
光のミ/イラ「キェアアアアア!!!」メラメラ


ローガン「このまま押し切るぞ!」シャッ

 ズバッ

光の/ミイラ「キェアアアアア!!!!」メラメラ


イリス「私も! 炎よ!」カッ

 ボンッ!
黒焦げ光のミイラ「キェア…」プスプス


ミスティ「たたっ斬れ!」バッ

 氷の刃「」シュバッ

 ズバァッ
光のミイ/ラ「キェアアアアアア!!!」ジダバタ



古代王のミイラ「」バッ

 キラッ
 光「」カッ

光ウニ盾クロシュ「!」バッ

 光ウニ盾「」バチチッ!!

フメイ「クロシュ!! ありがと……!」

光ウニ盾クロシュ「ん……!」


古代王のミイラ「……」ギリリッ

フメイ(こいつ……力を使いこなせてない。これなら星の力を使うまでもないかも)チリッ

 カッ!
 ドガァァァァンッ!

黒焦げ古代王のミイラ「」プスプス…


妖精「やった!」

アリシラ「さあて……」

妖精「させないよ」キラッ

 光「」カッ

アリシラ「きゃっ!!? あ、あづっ……!!」ジュッ

 砂「」シュルルルッ

砂塊に埋められるアリシラ「きゃああああ!! あつい!! 重い!! たすけてえええ!!」

妖精「光の回収が終わったらね――」ヒュンッ

 *
507 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/16(金) 21:27:54.49 ID:93vWnxL80
黒焦げのミイラたち「」プスプス

古代王のミイラ「」プスプス


妖精「よおし、あとは私が光を回収して――」パタパタ

光ウニ盾クロシュ「妖精さん!」シュバッ

妖精「へっ――」

 ガインッ――!!!!

光ウニ盾クロシュ「んゅ……!!」ギギギッ

「ほう……オレの剣を受け止めるか……」


エバンス「お前は――」

ローガン「シノホシの首領……亡国リーリアの元国王、ザイル!!!!」


ザイル「オレも有名になったものだ」ギギギ


フメイ「お前……クロシュから、離れろ……!!!」チリチリ


 ――連戦 亡国の王ザイル――


↓1コンマ(光精の加護+20、フメイちゃん+30)
01-20 痛恨
21-80 劣勢
81-95 優勢
96-00 会心
508 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/16(金) 21:33:44.93 ID:2Ef+hH4Mo
よゆう
509 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/16(金) 21:34:55.55 ID:Wpqfjx1Fo
こんな場面だけどフメイちゃん怒らせて補正値上がってるの好き
510 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/16(金) 22:06:41.33 ID:93vWnxL80
 カッ
 ボンッ!!!!

ザイル「チッ……!」バッ

フメイ「逃さない!」バッ

 カッ!
  カッ!
 ドガァァァァンッ!!
  ドガァァァァンッ!!!

ザイル「なんて火力だ……! もう既に星の力を会得しているのか……!?」

妖精「ううん。星の力を使っていたら、あんなものじゃ済まない」

ザイル「なんだと……? では、あの力はつまり――」

砂に埋まったアリシラ「――愛!!!!」

 カッ!!
 ドガァァァァァァンッ!!!

ザイル「ぐっ!!」ドゴオンッ ゴロゴロ


エバンス「まともに入ったぞ!」

ローガン「あれの直撃を受けてまだ動けるのか……!?」

イリス「……と、とにかく今はあの人をやっつけなきゃ!」スッ

ミスティ「ええ……世界樹の光を、テロリストなんかに渡すわけにはいかないわ……」スッ


ザイル「フッ……嫌われたものだな」

炎メイド剣士クロシュ「……」シャキンッ

ザイル「炎の剣士……そうか、君はスライムなのか。では、あの絵もその力で描いたのか?」

炎メイド剣士クロシュ「……ううん。あれは……わたし自身が、描いた景色……」

ザイル「フ……ククク、そうか……! ならば大望を抱く者同士、死合うしかないというわけだ……!!」

フメイ「……死ぬのは、お前一人……!!」チリチリ


↓1コンマ(光精の加護+20、フメイちゃん+30)
01-20 痛恨
21-80 劣勢
81-95 優勢
96-00 会心
511 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/16(金) 22:07:07.71 ID:RIaRiNjz0
512 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/16(金) 23:19:35.26 ID:93vWnxL80
炎メイド剣士クロシュ「!」シュバッ
 赤熱メイドブレード「」ブォンッ!!

ザイル「!」ギンッ

炎メイド剣士クロシュ「フメイちゃん! 今のわたし、ほのお!」

フメイ「! わかった!」チリッ

ザイル「なにっ!?」

 カッ
 ドガァァァァァァン!!!

ザイル「ぐ、う……! まさか、スライムごと……!」ググッ

炎メイド剣士クロシュ「今のわたし、バーニングスライムで――」クルンッ デロッ

炎踊り子剣士クロシュ「踊り子だもん!!」ポンッ シャシャッ!!
 赤熱踊り子ブレード「」シャッ
  赤熱踊り子ブレード「」ゴウッ

ザイル「うおおお!!」ガギンガギンッザシュッ!


エバンス「俺たちもいるぜ!」シュバッ

ローガン「いかに魔族の王と言えど、多勢に無勢は辛かろう!!」シュバッ

 シュババッ
 ガギンガギンガギンッ

ザイル「ぬううう……!!」


ミスティ「今よ! 凍れ!」ギンッ

凍り付くザイル「!?」ガギンッ

イリス「そこ!! 星の力よ!」カッ

 星弾「」バキュウンッ!!

凍り付くザイル「ぬおおおおお!!!」グググッ バギャッ

 サッ!!

ミスティ「嘘でしょ!? 凍ってる体を無理矢理動かしたりなんかしたら――」


 血「」ドクドク
ザイル「クッ……ククククッ……!! 侮っていた……!! まさかこれほどのパーティだったとは!!!」ニヤッ


妖精「降参しな。さもなくば首だけ取って王国に売り飛ばすよ」

ザイル「フッ……それだけは死んでもゴメンだな。しかし分が悪いのは十分に理解した……この光はお前たちにくれてやる!」

妖精「いや、元々あなたのものじゃないんだけど……」

ザイル「いいや、この光は間違いなくオレの……フッ、下らん戯言だ。忘れろ。だが次の光は、必ずや我らシノホシが頂いていく……!」

妖精「次なんてない。あなたは降参してお縄につくの。まあ王国は勘弁してやるけど――」

ザイル「はぁっ!」

 光「」カッ!!!

妖精「うわっ!!」
イリス「ま、まぶし――」
ローガン「ぬかった!!」

ザイル「ではさらばだ……! 力ある者たちよ、次の邂逅を楽しみにしているぞ……!」シュバッ バサッバサッ


 ――戦闘終了――
513 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/16(金) 23:21:04.36 ID:93vWnxL80
―古テラヌス王家の石室 踏破率[10/10] 持久力[10/10]


古代王のミイラ「」プスプス

 世界樹の光「」ポウ…

妖精「よし……回収完了! これを、私の体を通して星に返還すれば――」スゥ―


イリス「……あっ! なんだか……光属性の力が、じんわりと星の内側に溶け込んでいく気がする……!」

ミスティ「えっ、イリスそんなことがわかるの?」

イリス「う、うん。あっ! ミスティの耳飾りが――」

 くすんだ虹晶の耳飾り「」スゥゥ―

 仄かに光る虹晶の耳飾り「」ポウ―

イリス「星に流れる光属性に反応して、光を取り戻したみたい……!」

ミスティ「……私だけではないわ。あなたのも……パーティみんなのも、同じみたいよ」

エバンス「おっ……? 本当だ、ローガンの旦那のも光ってるぞ」

ローガン「う、うむ……少し派手になりそうだな、これは……」


 ☆世界樹の光[光属性]を星へ返還しました[1/5]
514 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/16(金) 23:22:00.46 ID:93vWnxL80
アリシラ「も〜……フメイちゃん、どうしてみすみす星の力を渡しちゃったの?」

フメイ「……ごめん。でも……フメイ、光属性の力は扱えなかったと思う……」

アリシラ「……それもそっか。じゃあやっぱり今後の星の力は、なんとかして私が食べてくしかないなあ……」

妖精「……諦めてくれないの?」

アリシラ「当然でしょ〜? 星の力があればあるほど、私たちの目的が達成しやすくなるんだもの」

フメイ「……」

クロシュ「フメイちゃん……」

フメイ「……クロシュ。ありがと……。強くなったね……」

クロシュ「……! う、うん……! わたし……つよくなった……! だから……もう、フメイちゃんに、守られるだけじゃ、なくて……!」

フメイ「でも……さっきのテロリストみたいに……悪いやつはまだまだ、この世界にいっぱいいる……」

クロシュ「あ……」

フメイ「フメイたちは……そういう奴らを綺麗に掃除して、住みやすい世界を作りたいだけ。だから……大丈夫」

クロシュ「……」

フメイ「……クロシュも、強くなったからってあんまり無茶しちゃだめだよ……? 綺麗になった世界に、クロシュがいなかったら……絶対、だめだもん」

クロシュ「……フメイちゃんも……」

フメイ「…………うん……」


アリシラ「さて、じゃあもう行こっか。次の世界樹の光を探しにいかなっきゃ!」

フメイ「……うん」

アリシラ「でもやっぱりクロシュちゃんと一緒にいたいんでしょ?」

フメイ「……フメイには、やるべきことがあるから」クルッ

クロシュ「あっ……」

アリシラ「うふふ……それじゃあ私たちはもう行くねぇ。クロシュちゃんとそのお仲間さんたちもお元気で」ヒラヒラ

フメイ「クロシュ……またね」タンッ

 ボンッ!!

アリシラ「うふふ、最近私もできるようになったんだよねえ〜」タンッ

 ボンッ!!


 煙「」フワリ…


クロシュ「またね……フメイちゃん……アリシラさん……」


 ――古テラヌス巨大墳墓 踏破完了――


↓1コンマ ダンジョンクリアボーナス
01-60 光精の祝福
61-90 ↑+亡国王のペンダント
91-00 ↑+黄金のカニ飾り
515 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/16(金) 23:23:13.85 ID:SX3k1aGEO
516 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/16(金) 23:32:24.26 ID:93vWnxL80
光精の祝福とテロリストの落としもの拾得が決まったところで本日はここまでとなります。次回、その頃テラヌス・ウルスでは――編からとなります

無事に巨大墳墓を攻略し、今回はちゃんと世界樹の光を星へ還すことができたクロシュ一行でした
途中テロリストの親分の襲撃があったりなど驚きの事態にも遭遇しましたが、フメイちゃんの協力もあって難なく撃退することができたようです

これは余談ですが、最初の古代王ミイラさんとの戦いで一度でも劣勢になった場合、フメイちゃんが星の力を解放していました。そうなってしまうといろいろ大変なことになってしまっていましたが、幸いそうはならずに済んだようです。今回は探索も戦闘もすんなり上手くいく一日でした

それでは本日もありがとうございました。次回、明日も多分更新できると思います。よろしくお願いいたします
517 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/17(土) 00:00:00.99 ID:AeoSV74jo
乙乙
フメイいればもう無敵よ
518 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/17(土) 00:46:37.98 ID:bXQwpzHRo
おつでした
519 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/17(土) 00:49:05.95 ID:bXQwpzHRo
フメクロが接種出来てコンマ神もご機嫌だったな
……やっぱりフメイちゃんと一緒にいるのがクロシュちゃん一番力出せるのかなぁ、でもはじめからフメイについて行ってたら弱々赤ちゃんスライムのままだったろうな
520 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/17(土) 07:36:54.13 ID:cLXN607B0

メルルちゃんが向かったのはこの遺跡じゃなかったのかな
521 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/17(土) 12:15:17.27 ID:VsXB5UdgO
シノホシは仲良く一緒に行動してるわけじゃないのか
522 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/17(土) 12:29:59.28 ID:AxFZ2/DQO
今回はクロシュヴィアあたりに星の光横取りされると思った
523 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/17(土) 12:43:20.60 ID:BqQDY2HDO
>>487のコンマが90以下だったり、>>488でフメイとアリシラじゃなくてレイやセインが選ばれていたなら戦うボスもザイル以外のキャラになってたのかな
524 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/17(土) 13:55:55.61 ID:iy5XNIVX0

シノホシのメンバーでセレスティアとアウル、フレメアとレインで行動していたからザイルとの戦闘の時にザイルは誰か一緒にいるのかなと思った。
525 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/17(土) 15:05:08.62 ID:fapeNGFjo
シノホシの求心力ってどこにあるんだろ
セレスティアやフレメアは仲間意識希薄そうだし
526 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/17(土) 17:29:00.44 ID:piF+KX1B0
フメイちゃんは実際とても強いので、共闘できればとても心強いです。アリシラさんのように変な悪巧みもあまりしないので安心です。ただ、クロシュちゃんやアリシラさん以外の人が話しかけると少し機嫌が悪くなります(特に人間)。知らない人に対する警戒心が強いのかもしれません

クロシュ氏は、フメイちゃんと一緒にいるときはいつもよりイキイキしているように見えます。それは戦いの場でも同様のようです。いつも守られるばかりだったクロシュ氏にとって、フメイちゃんと共に戦えるのは嬉しいことなのかもしれません
初めからフメイちゃんに付いていった場合、クロシュ氏がどのようになっていたかはわかりません。フメイちゃんに守られるばかりのよわよわあかちゃんスライムのままだった可能性は実際けっこう高いかもしれません。しかしクロシュ氏はポテンシャルで言えば輝きを秘めうるスライムなので、フメイちゃんの考えに同調してすごい変化を遂げていた可能性もあります。それが良い変化と言えるかどうかは意見がわかれそうです

メルル氏が向かったのは、どうやらこの遺跡ではないようです。テラヌス砂漠には他にもいくつかの遺跡があるので、そのどれかに向かったのだと思われます。なおテラヌス砂漠の遺跡には、巨大墳墓よりもさらに危険で忌まわしき怨念のはびこる呪われた大遺跡があるという噂もあります。とてもこわいです

シノホシの構成員たちは、普段はそれぞれ別行動を取っていることが多いらしく、先日の芸術都市での大規模テロのように集まることの方が珍しいようです
シノホシは世界樹の光を探知する術がクロシュ一行やアリシラや王国よりも乏しいので、構成員の一人一人が足で探し回っているというちょっと大変な事情があります。しかも構成員の何割かは不真面目なので、光探しは難航しているようです

クロシュヴィア氏はまだ高みの見物をしているようです。実際のところ、クロシュヴィア氏が真面目になってしまうと割とどうしようもないくらい簡単に星の力取られかねないのですが、さいわい今のところクロシュヴィア氏はそこまで熱心ではないようなので、彼女が真面目にならないうちに急ぐしかありません

>>487などでフメイちゃんたちが仲間になっていなかった場合でも、今回登場していたのはザイル氏でした。今回の星の属性が光だったため、同じく光属性を得意とするザイル氏が探知に成功して駆け付けてきたという経緯があります
とはいっても、もしフメイちゃんのような強力な助っ人が現れなかったり、光精の加護がなかったりした場合、とても分の悪い戦いになっていたため、流石にそれはひどいので何らかの調整措置が講じられていた可能性はあります(逆にフメイちゃんと加護のお陰で、今回はザイル氏にとってひどい展開だったかもしれません)

芸術都市編では二人組行動をしていたシノホシの方々ですが、いつもそうしているわけではないようです。一緒に行動する必要があれば一緒に動き、そうでなければその時の気分で動く、といった感じかもしれません。ちなみにザイル氏は他の構成員よりも単独行動が多いそうです

セレスティア氏は強いやつと戦えれば何でも良い感じの人なので、構成員が軒並み強くて王国の強者たちと戦う機会もあるシノホシでの仕事は割と気に入っているようです。忠誠心とかはたぶんありません。王国への復讐やら亡国の再興にも興味はないと思われます
フレメア氏も忠誠心とかはたぶんありませんが、気が狂って荒野をフラフラしていたところをザイル氏にひっぱたかれて正気に戻った経緯があり、その義理でシノホシに入ってやったそうです。彼女自身は正気に戻せなんて頼んでないと悪態をついていますが、実際のところ発狂している間は最悪の気分らしく、言葉にこそしないもののザイル氏にはちょっと感謝しているようです。また、文句を言いながらもちょっと気にかけてくれるレイン氏や、反応が面白い年下のイケメン狐に、破壊衝動に駆られても真っ向から受け止めてくれるセレスティア氏など、他の構成員たちのこともまあまあ気に入らなくもないようです。王国への復讐やら亡国の再興には興味がないと思われます
527 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/17(土) 17:29:28.91 ID:piF+KX1B0
―夕方
 古テラヌス王家の石室

クロシュ「……?」

 落ちている何か「」キラキラ

クロシュ「……」トコトコ ヒョイ

 血塗れのペンダント「」キラキラ

妖精「……ん? なにそれ、落ちてたの?」

クロシュ「うん……。たぶん……さっきの人の……」

妖精「テロリストの落とし物……? そんなもの捨てちゃいなよ、変に狙われたら最悪だよ」

クロシュ「でも……困ってるかも……」

イリス「それ、ロケットペンダントだね。開閉式の」

エバンス「ロケットペンダントって、恋人とかの肖像を入れとくやつだよな? てことは……」

ミスティ「シノホシ首領の……恋人の肖像が……?」

ローガン「……ふむ……。リーリアの国王に、妃はいなかったと記憶しているが……」

ミスティ「国が亡んだ後に、恋人ができた……とか……?」

エバンス「国王たるもの、本妻はいなくても妾の三人や四人くらいいたのかもしれんぜ」

イリス「うう、なんだか聞き心地の悪い話です……」

妖精「高い身分の男は大体そんなもんだよ。人だろうと魔族だろうとね」

ミスティ「……やっぱり、妖精やスライムの方が良いわね……」
528 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/17(土) 17:29:58.26 ID:piF+KX1B0
クロシュ「……」

 血塗れのペンダント「」パカッ

イリス「あ、開けちゃった……!」

クロシュ「えっ……! だ、だめ、だった……?」

イリス「う、ううん! だめじゃないよ、多分……!」

ミスティ「どうせ今はもうテロリストなんだしね。どれどれ、大犯罪者の想い人のご尊顔は……」スッ

エバンス「ミスティちゃんって、なんというか……けっこう思い切りが良いよな! よし、俺も見るぞ!」ヌッ

ローガン「はは……まあ、ほどほどにな」

妖精「全く……まあでも、もし次に遭遇した時にちょっとした精神攻撃くらいには使えるかもしれないし、一応私も見とくか」スッ


 血塗れのペンダント『優しい表情をした少女の肖像』パカッ


クロシュ「わあ……」

妖精「……普通の女の子だね」

エバンス「恋人にしちゃちょいと幼すぎるな……」

ミスティ「名前が彫られてるわ。これは……リーリア……?」

イリス「えっ……? リーリアって――」

ローガン「……王国に滅ぼされた国の名だな……あの男が治めていた」

イリス「どういうことだろう……? 国と同じ名前の女の子を好きになった……?」

エバンス「自分が治めていた国に見立てた架空の女の子……とかじゃないか? 恋人っていうよりは娘だな」

妖精「あの亡国王がそんなロマンティックなことするかなあ……」

ミスティ「……人には見せてこなかっただけで、そういうロマンティックな趣味があったのかもしれないわ……」

妖精「それは確かに否定できないけど……」

イリス「自分が治める国を、愛する一人娘に見立てる国王様かあ……。ふふっ、私そういうの好きかも!」

ローガン「フッ……もし本当にそうだったとしたら、見掛けによらないものだな」

妖精「今や大陸を揺るがすテロリストだけどね」

クロシュ「……」

クロシュ(王国の……悪くない人たちまで巻き込んで、酷いことをした人だけど……)

クロシュ(自分の国のことは……とっても、大事にしてたんだ……)

 ☆亡国王のペンダントを拾いました

 *
529 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/17(土) 17:30:58.24 ID:piF+KX1B0
一方その頃――

―テラヌス・ウルス宮殿
 議事堂

ヨードリー「昨日再開した水脈についてだが、調査の結果水質に問題はなく、生活用水として十分に利用できることが判明している」

リアンノン「……」ゴクッ

ヨードリー「これにより我がテレス族では、非人間排斥法案は保留すべきとの意見が多数となった。私自身も同じ考えだ。他の首長たちはどうか?」

 ザワザワ…

リアンノン「……私たちは以前と同様、非人間排斥法案には反対の立場です」

A部族の首長「あたしらも、水さえあるなら排斥の必要はないと考える」

B部族の首長「水があるんなら、わしも反対じゃ。魔族たちにゃ小さい子もおるでのう……」

C部族の首長「オデらも、保留……」

ミラ「ま、待ちなさいよ!! 一度枯渇した水脈なんて信用ならない! その水がこの先ずっと流れ続ける保証はあるの!?」

 ザワザワ……

ラハニ四世「……」フム

ヨードリー「確かにあの水脈が枯渇しない保証などどこにもない。来年か、あるいは来月か、あるいは明日にでも、また枯れてしまうかもしれぬ」

ミラ「そうでしょ! だったら――」

ヨードリー「だが、今は流れている」

ミラ「!!」

ヨードリー「例え未来に枯渇する時が来るとしても……今この時、慌てて人間以外を排斥する必要はないのだ。枯渇したら、その時にまた審議を行えば良い。」

ミラ「でも……魔族なんて、いない方が……!!」

 ザワザワ…

ヨードリー「……スピーゲル族の首長、ラハニ四世よ。そなたはどうか?」

ラハニ四世「………フッ。今回の審議、わしらスピーゲルは棄権させてもらおう」

ミラ「おじい……首長!!」ガタッ

ラハニ四世「ミラよ。気持ちはわかるが抑えよ。どうすればこの国の未来が最も輝くか――それを考えるのだ」

ミラ「うっ……うっううっ……!! おじいちゃんの馬鹿ァー!!!」ダンッ タッタッタッ

 ガチャッバタンッ!!!

ラハニ四世「……」

ヨードリー「……ラハニ四世、ミラは――」

ラハニ四世「……神聖な議会であのような狼藉をさせてしまい、すまぬ。あやつに政治は向いておらんかったのだ」

ヨードリー「いや、構わない……。それでは決議を行う。今回の非人間排斥法案は――」


 カッ――
 ドガンッ!! ドガァン!!

 キャァァァァ!!!! ナンナンダアアアア!!!? タスケテクダサイ!!! ウワー!!!!


ヨードリー「なんだ!?」ガタッ

 ガチャッ!!!

テラヌス兵「審議中に失礼します!! 先日のミイラが、また来ました!!」

ヨードリー「!? 審議は一時中断! 戦える者は救助と応戦に出よ!!」シュバッ

リアンノン「は、はい! 私も行きます!!」バッ

ラハニ四世「ぬう……! わしも出るぞ!」バッ

 ◆
530 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/17(土) 17:32:16.38 ID:piF+KX1B0
―夕方
 テラヌス・ウルス市街

光のミイラ「キェアアアアア!!!!」パヒュンッ
光のミイラ「キェアアアアア!!!!」パヒュンッ
光のミイラ「キェアアアアア!!!!」パヒュンッ
光のミイラ「キェアアアアア!!!!」パヒュンッ
光のミイラ「キェアアアアア!!!!」パヒュンッ
光のミイラ「キェアアアアア!!!!」パヒュンッ

光の巨大ミイラ「ギェ゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!!」パヒュンッ ドズンッ!!!
光の巨大ミイラ「ギェ゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!!」パヒュンッ ドズゥンッ!!!
光の巨大ミイラ「ギェ゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!!」パヒュンッ ドズゥンッ!!!!

光のドラゴンミイラ「ギェ゙ア゙オ゙オ゙オ゙オ゙ン゙!!!!」パヒュンッ バサッバサッ
光のドラゴンミイラ「ギェ゙ア゙オ゙オ゙オ゙オ゙ン゙!!!!」パヒュンッ バサッバサッ



ヨードリー「なんて数だ……! 以前とは比べ物にならんぞ……!!」

リアンノン「あ、あの空を飛ぶ巨大なミイラは……!!?」

ラハニ四世「……飛竜を模したミイラじゃな。何にせよ――わしらには迎え撃つ以外の選択肢はない!」
 金細工の双剣「」シャキンッ!

 *
531 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/17(土) 17:33:15.55 ID:piF+KX1B0
―古テラヌス王家の石室

妖精「さて、とりあえず上手くいったことだしテラヌス・ウルスの街に戻ろう!」

ミスティ「ええ。……私たちも、亡国王やフメイたちみたいに、あの吹き抜け天井から外へ出られないかしら……」

妖精「流石にちょっと高いなあ……。でもまた墳墓の中を通っていくのも大変だし――」


光の精霊『わわわわ! 大変大変!! 人間の街が大変!!』パタパタ


妖精「えっ!? どういうこと!?」

イリス「よ、妖精さん?」

妖精「光の精霊が何か言ってるの!」

光の精霊『人間の街にミイラたちが押し寄せてるみたい!!』

妖精「えっなんで!? ミイラの親玉はやっつけたのに!?」

光の精霊『事切れる間際に召喚したみたい! みんな光になって街に行っちゃった!!』

妖精「ええええ!? そ、それじゃあ街は――」

光の精霊『大変みたい!』

妖精「ああ、くそっ! 急いで戻るよみんな! テラヌス・ウルスの街が光のミイラ軍団に襲撃されてるんだって!」

エバンス「な、なんだと!?」

ローガン「しかし、ここからではどれほど急いでも……!」

光の精霊『光送りする?』

妖精「あ、うん! お願い! 外のソリも一緒に!」

光の精霊『わかった!』キラキラ

ミスティ「え、今何をお願いしたの――」

光の精霊『みんな、光になあれ――』キラキラキラ

 カッ――

 *
532 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/17(土) 17:33:47.06 ID:piF+KX1B0
―夕方
 巨大墳墓 上空

 ヒュオオオオオオ――…

 パッ

クロシュ「……!?」
イリス「えっ」
ミスティ「な、なななっ……」
エバンス「おあああああ!!!?!!?」
ローガン「な、何がどうなって――」
妖精「だ、大丈夫! みんなちょっと我慢してね!」

光の精霊『次いっくよー』キラキラキラ

 カッ

 *

―巨大墳墓前

 パッ

クロシュ「!!」
イリス「こ、これって――」
ミスティ「まさか、私たち――」
エバンス「光になって、瞬間移動してんのか!?」
ローガン「そ、そんなことが――」
妖精「大丈夫! あと何回かで終わるはずだから!」

 強化ソリ「」

光の精霊『ソリってこれだよね。一緒に送るね。次いくよー』キラキラキラ

 カッ

 *

 パッ

 パッ

 パッ

 パッ

 *

―夕方
 テラヌス・ウルス正門前

 パッ

クロシュ「んゅゅっ……!」トサッ
イリス「ううっ!」ドサッ
ミスティ「いたっ……!」ドサッ
エバンス「っつ!」ドサッ
ローガン「ぬう……!」ドサッ
妖精「っとと!」パタパタ

光の精霊『ごめんね、光って真っ直ぐにしか走れないから微調整が難しくて……』

妖精「ううん、助かった! ありがとう!」

光の精霊『うん。がんばってね。あそうだ……クロシュちゃん!』

クロシュ「ほえ?」キラキラ

 キラキラ…ポン!

光クロシュ「わあ……」キラキラ

光の精霊『私たちの祝福、あげる。いつでも光のスライムになれるよ』

光クロシュ「うん……! ありがと……!」キラキラ

 ☆クロシュが光の祝福を受け、いつでも光スライムに変化できるようになりました
  光スライムになっている間、お腹がとても減ります

 *
533 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/17(土) 17:45:50.73 ID:piF+KX1B0
―テラヌス・ウルス市街

 キェアアアアアアア!!!!
   ウワアアアアア!!!!
 タスケテクダサイ!!! アアアアア!!!!!!

テラヌス兵A「おおおお!! 民を守れ!!」ザザッ

市民の男性「兵士さんが来てくれたぞ!!」

市民の女性「助けてください!! お願いします、お願いします!!」

テラヌス兵B「おお! 今の俺たちは腹いっぱい水を飲んだからな!!」ザッ

テラヌス兵C「やってやんぜ!!」ザッ


トカゲリアンノン「私も……この街を守る……!!」ググッ

ラハニ四世「斬り込みはわしらに任せよ! 議長は避難誘導を頼む!!」シャキンッ

ヨードリー「すまない、住民の避難が済み次第すぐに合流する!!」シュバッ


 ――テラヌス・ウルス防衛戦 光のミイラ軍団――


↓1コンマ
01-60 劣勢
61-90 優勢
91-00 ??
534 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/17(土) 17:47:16.08 ID:QlJVJL0BO
??
535 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/17(土) 18:28:57.50 ID:piF+KX1B0
光のミイラ剣士「」パヒュンッ

テラヌス兵D「なに!? こいつ剣を持って――」

光のミイラ剣士「キェアアアアアア!!!」ブオンッ!

テラヌス兵D「ぐあっ!」ズバッ

トカゲリアンノン「このお!!」シュバッ ズガンッ!!

光のミイラ剣士「キェア…」グチャッ

テラヌス兵D「す、すまねえトカゲさん!」

トカゲリアンノン「リアンノンです! 一緒に戦います!」

テラヌス兵D「おお……!」

 *

光のミイラ「キェアアアアアア!!!!」ジリジリ

猫耳の褐色少女「ひっ……! お、おねえちゃ……たすけ――」

ラハニ四世「ぬう!」シュバッ

 ザシュッ!!
光のミ/イラ「キェア…」バタッ


猫耳の褐色少女「あっ……」

ラハニ四世「無事かい、お嬢ちゃん」ニッ

猫耳の褐色少女「は、はい――あっ、おじいさん後ろ!!」

ラハニ四世「!?」バッ

光のミイラ剣士「」パヒュンッ グオッ

ラハニ四世(しくじったか。この態勢からでは避けられん――)

ラハニ四世(だが猫人の子を守って死んだとなれば、スピーゲル族の名誉回復にもなろう。あとはミラのバカタレが心残りじゃが――)


 ガギィィィーン!!!

光のミイラ剣士「キェアア…!!!」ギギギギ

ラハニ四世「なぬ……!? 彼奴の剣が、わしの寸前で止まっておる――」

ベスティア「大丈夫ですか、ラハニ四世!」シュタッ

ラハニ四世「お主はホトルス族の!」

ベスティア「はい! ……あの子を守ってくれたんですね」

猫耳の褐色少女「おじいさん……! おねえさん……!」

ラハニ四世「フッ……」

ベスティア「共に戦いましょう! 私は結界を用いた防御が得意なので、ラハニ四世は攻撃に専念を!」

ラハニ四世「応!!」シャキンッ!

 *

ヨードリー「避難はこんなところか……。戦況は……芳しくないようだな」

アニス「ヨードリー! 西門からの攻撃が激しいの! 増援を頼める!?」タタッ

ヨードリー「くっ……激しくない場所などない! 私が向かう!」シュバッ

アニス「ありがとう! 私も行くわ!」タッ

 *
536 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/17(土) 18:29:36.76 ID:piF+KX1B0
―テラヌス・ウルス市街

 シミンヲマモレ!! キェアアアアアア!!!

エバンス「くっ……! なんて混沌とした状況だ!」

ローガン「こうなっては陣形もクソもあるまい! 目についたミイラを片端から撃破していくぞ!」

ミスティ「氷の刃で切り刻むわ……!」コォォ―

イリス「炎をエンチャントします!」ゴウッ

妖精「クロシュは炎の力で遊撃! 雑魚には剣、大型には魔法で!」

炎クロシュ「ん!」チリッ


↓1コンマ
01-45 劣勢
46-75 優勢
76-00 ??
537 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/17(土) 18:31:19.34 ID:R+W55TmAO
538 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/17(土) 19:41:39.97 ID:piF+KX1B0
 オアアアアア!!! キェアアアアア!!!!!
   タスケテクレエエエエ!!!
  ナンテコトダ キェアアアアアアアア!!!!!

ミラ「何なのよこれは!!! なんでまたミイラが攻めてきてるのよ!!?」

光のミイラ「」パヒュンッ
光のミイラ「」パヒュンッ
光のミイラ「」パヒュンッ
光のミイラ「」パヒュンッ

ミラ「どいつもこいつも……私の邪魔ばかりして……!!」イライライライラ

 カッ!

分身ミラ「」ポン!

ミラ「死体モドキどもが、このミラ様に楯突くんじゃないわよ!!!」シャキンッ
分身ミラ「」シャキンッ

 シュバッ
   シュバッ
  ズババババッ
    ズババババッ

光のミ/イラ「キェア…」バタッ
光のミイ/ラ「キェア…」バタッ
光のミ/イラ「キェア…」バタッ
光のミイ/ラ「キェア…」バタッ

ミラ「あっははははは!! 雑魚ばっかじゃない!! この程度の分際で――」

 ズバッ
ミラ「あぐっ……!?」ブシュッ

 ズバッ
分身ミラ「」シュウン―


光のミイラ剣士A「キ」ケタケタ
光のミイラ剣士B「キキ」ケタケタ


ミラ「……こ、こいつら……! ぶ、分身を――」ググッ

光のミイラ剣士A「キェア!」ゲシッ

ミラ「あがっ……!」ドガッ ゴロゴロ

光のミイラ剣士B「キキ」ケタケタ

ミラ「ば、馬鹿に――」

光のミイラ剣士B「キェア!」ゲシッ

ミラ「かはっ!」ドゴッ ゴロゴロ

光のミイラ剣士A「キキキ」ケタケタ

ミラ(こ、こいつら……剣を持ってる癖に……! 私で、遊んでいるの……!?)

 ゲシッ ゲシッ
 ゲシッゲシッゲシッ

ミラ(いたい……いたい……! たすけて……おじいちゃん……おとうさん……おかあさん……)

ミラ(ミ……カ……)


 ズバァッ!!!

光のミイ/ラ剣士A「キェア……」バタ
光のミ/イラ剣士B「キェ……」バタ


ミラ(…………?)ボー

軍刀を構えた鬼の後ろ姿「――」

 *
539 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/17(土) 19:42:12.47 ID:piF+KX1B0
 キェアアアアア!!! キェアアアアアアアア!!!!

ヨードリー「くっ……! 消えろ!」バッ

 闇球「」ヴォン!

光のミイラたち「キァ」ヴォン


光のミイラたち「」パヒュンパヒュンッ

アニス「キリがないわ……! ヨードリー、一度後退して立て直さないと――」

ヨードリー「これ以上街へ入れるわけにはいかぬ! 私はまだ戦えるぞ!!」

アニス「ヨードリー! あなたまで失ったら、テラヌス・ウルスは――」

 ズバシュッ!!!
光のミイラたち「キェア…」バタバタッ

アニス「えっ!?」


猫人の女「手を貸してやろうか? 報酬はオムレツで」シュタッ

猫人の青年「何でオレたちがイエネコタウンなんか守んなきゃならないんスか?」シュタッ

猫人の若者「へへ、でもさっきめっちゃかわいい褐色猫の子がいたぜ! イエネコになんのも悪くねえかも」


ヨードリー「あなたたちは……!?」

猫人の青年「ミカヅキっつー鬼に頼まれて来たッス」

猫人の若者「なあ、この戦いが終わったらあの褐色の子と番って良いか!?」

猫人の女「お前たち、つべこべ言ってんじゃない! で、オムレツ出すのか?」

ヨードリー「オムレツなら出す! 協力を願う!!」

猫人の女「なら手を貸してやる!」ニヤッ


↓1コンマ
01-30 劣勢
31-90 優勢
91-00 ??
540 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/17(土) 19:43:44.55 ID:cLXN607B0
541 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/17(土) 19:43:58.97 ID:bXQwpzHRo
そろそろコンマ神起きてくれ!
542 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/17(土) 20:15:46.82 ID:piF+KX1B0
トカゲリアンノン「りゃあああ!!!」ガパッ

 ポイズンブレス「」ドギュウウウンッ!!!

光の巨大ミイラ「ギェ゙ア゙ ア゙……」ジュウウウ――ドズゥン―…


テラヌス兵D「リアンノンちゃんがでかいのを討ち取ったぞ!!」

テラヌス兵E「しゃあ! 俺たちもリアンノンちゃんに続けェ!!」シュバッ



光のドラゴンミイラ「ギェ゙ア゙オ゙ン゙…!!!!」バサッバサッ ドズゥゥゥン!!!!


テラヌス兵F「う、うおおおおおお!!」ガクガク

テラヌス兵D「臆するな! どうせでかいだけの見掛け倒しだ!」

トカゲリアンノン「私が突撃します! 皆さんは隙を見て援護を!!」シュバッ

テラヌス兵E「お、おいリアンノンちゃん!!」



トカゲリアンノン「このおっ!」バッ
 尻尾「」ブオンッ!!

光のドラゴンミイラ「」ガギンッ

トカゲリアンノン「堅い――」

光のドラゴンミイラ「ギェ゙ア゙!!」
 尻尾「」ブオンッ!!

 バギャッ!!
トカゲリアンノン「あぐううっ!」ドガアンッ!! ゴロゴロゴロ!!

 ゴシャッ!!
 噴水「」グシャッ
543 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/17(土) 20:17:34.97 ID:piF+KX1B0
 壊れた噴水「」グシャッ…チョロチョロ…

トカゲリアンノン「あ、ああ……噴水が……。わ、私のせいで……希望の、象徴が……」グニャァ


光のドラゴンミイラ「ギェ゙ア゙オ゙ン゙…」ドズン ドズン…


テラヌス兵D「う、うおおお!! リアンノンちゃんを守れ!!」ジャキッ

テラヌス兵E「ちくしょう!! 勝てる気がしねえぞ!!」ジャキッ

テラヌス兵F「アバッアバッ」ガクガク


トカゲリアンノン(ああ……私のせいで……兵士さんたちが……)

トカゲリアンノン(やっぱり……私なんかが……首長の真似事なんかして、調子に乗ったから――)


砂漠スライムたち「〜〜」モニョモニョ ピョンピョン

砂漠スライム長老「〜〜!」モニョモニョ

トカゲリアンノン「え……スライムさん、たち……?」

砂漠スライム長老「援軍を呼んだのぢゃ!!!!」

トカゲリアンノン「え――」


 壊れた噴水「」グググググ――

 バゴッ――

 吹き上がる水柱「」バシュウウウウウンッ!!!!!


テラヌス兵D「おわあああああ!!?」

テラヌス兵E「何だァァァァ!!?」

テラヌス兵F「アバッアバーッ!!!」


 ドズゥゥゥゥンッ!!!!!!!


分体巨大スライム「〜〜」モニョモニョモニョ

光のドラゴンミイラ「ギェ゙ア゙!!?」


トカゲリアンノン「で、でっかい……スライム……!!?」


分体巨大スライム「〜〜♪」モニョニョ…モニョモニョ


↓1コンマ
01-90 優勢
91-00 ??
544 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/17(土) 20:19:58.71 ID:BqQDY2HDO
はい
545 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/17(土) 20:55:31.55 ID:piF+KX1B0
分体巨大スライム「」ピョンッ

光のドラゴンミイラ「ギェ」

 モニョン――

光のドラゴンミイラ「ギェ゙ァ゙オ゙オ゙ン゙!!!!」ジタバタ

分体巨大スライム「〜〜」モニョモニョ モグモグ

光のドラゴンミイラ「ギェ゙ ア゙」デロデロ


 デロデロ…モニョモニョ…
 プスン…


分体巨大スライム「…」モニョ…


トカゲリアンノン「ドラゴンミイラを……食べちゃった……!?」

砂漠スライム長老「違うのぢゃ……同化しようとして、間違えて消化しちゃったのぢゃ!!」


分体巨大スライム「…」モニョニョ…

 ◇
546 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/17(土) 20:56:57.62 ID:piF+KX1B0
エバンス「らあっ!」ズバッ

ローガン「あとどれくらいだ!!?」ズバッ

妖精「かなり押してる!! でも――」パタパタ


空を飛ぶ光のドラゴンミイラ「ギェ゙ア゙オ゙オ゙オ゙ン゙!!!!」バサッバサッ
光のミイラたち「」ヒューン ボトボト


ミスティ「!!? ミイラたちが……落ちてくる!?」

妖精「多分あいつが召喚してるんだ! あいつを倒さない限り、どこまで続くかわかんないよ!」

イリス「でも、あそこまで高く飛ばれると射撃魔法でも――」

クロシュ「……!」

 キラキラ…ポン!

光クロシュ「今の、わたしなら……いける……!」

イリス「えっ!?」

 パヒュンッ―

ミスティ「クロシュが、消え――」

イリス「まさか、光速移動!?」

妖精「あの馬鹿! また一人で無茶を――」

 *

―テラヌス・ウルス上空

空を飛ぶ光のドラゴンミイラ「ギェ゙ア゙オ゙オ゙オ゙ン゙!!!!」バサッバサッ

光クロシュ「」パヒュンッ

空を飛ぶ光のドラゴンミイラ「ギェ゙ア゙!?」

 チリチリ…ポン!!

炎魔女クロシュ「――ほのお!!」チリリッ

空を飛ぶ光のドラゴンミイラ「ギ――」

 カッ――
 ドガァァァァァン!!!

 ――戦闘終了――

 *
547 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/17(土) 22:36:54.81 ID:piF+KX1B0
―テラヌス・ウルス 滞在10日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*2       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*1       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
魔術書「星の魔力」上  闇の欠片        精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    暗黒優待券
属性大全        踊り子の双剣      亡国王のペンダント
魔王図鑑        
氷精の魔導書
マジカルブラッドワイン
吸血鬼殺ブラッドワイン
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
魔術書「星の魔力」中
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[1/5]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)

◯経験値
・風になる[3/12](クロシュ)
・魔法[1/6](イリス)
・魔法[3/6](ミスティ)
・氷属[6/8](ミスティ)
・剣技[1/8](エバンス)
……………………………………………………………………………………
□テラヌス・ウルス首都 主要施設
中央区:宿屋、噴水広場、市場、武具屋、酒場、浴場、冒険者ギルド、商人ギルド、宮殿、神殿、他
外周区:宝飾店、劇場、図書館、博物館、鍛冶工房、娼館、兵舎、練兵場、他
548 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/17(土) 22:37:33.29 ID:piF+KX1B0
―朝
 月明かりのオアシス

 チュンチュン

スライムクロシュ「」zzz


イリス「んく……ふわああ……。か、体が重い……」ググッ

ミスティ「昨日は長距離移動に連戦だったもの……。そりゃ疲れるわよ……」

イリス「でも巨大墳墓での探索も、この街の防衛も、大きな被害が出ることもなくて良かったよ」

妖精「昨日は幸運が続いたねえ。まあ、あのバカクロシュには本当に困っちゃったけど……」

イリス「い、いいじゃない。クロシュちゃんのお陰で迅速にドラゴンミイラを倒せたんだしさ」

妖精「まあ……あの子なりに、最善を尽くそうとしたのはわかるけどさ」

ミスティ「……クロシュはちゃんと自分の力量を把握してると思うわ。できると思ったからやっただけで……できないことを無理にやろうとする愚かさはないはずよ……」

妖精「うん……」

 *
549 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/17(土) 22:38:23.45 ID:piF+KX1B0
―テラヌス・ウルス市街

 ワイワイ ガヤガヤ

ヨードリー「水脈の復旧とミイラの撃退を祝って――今日は祝祭だ!!」

 オオー!! ワーワー!!!

 *

 砂漠オムレツ「」ポン

猫人の若者「うおおおお!! うんめええええ!!」ガツガツモグモグ

猫人の青年「悪くないッスね」モグモグ

猫人の女「……前に喰ったやつより少し薄いな」モグモグ

褐色銀髪赤眼の幼女「〜〜」バクバクガツガツモグモグモニョモニョ

メルル「はあ〜面白い景色は見れたけどお宝は見つかんなかったなァ……。でも帰ってきたらオムレツ食べ放題のお祭りやってたから良し! いつの間にか水も復活したみたいだしね! というわけでおじちゃんおかわり!」トンッ

屋台のおじさん「あいよ!」

アニス「うふふ、昨日の防衛に協力してない人からはちゃあんとお代を頂きますからね〜」

メルル「え゛っ!!?」

 *

テラヌス兵D「リアンノンちゃん昨日はお疲れ様!」

リアンノン「お、お疲れ様です……」

テラヌス兵E「おお……トカゲの姿だと勇ましく力強かったが、こっちの姿だとこんなにも小さくて可憐だったとは……!」

リアンノン「かか、可憐……!?///」

ベスティア「ふふ、すっかり人気者になったみたいですね」スッ

リアンノン「ベスティアさん!」

ラハニ四世「活躍は聞いたぞ。でかいのを討ち取る大金星を挙げたそうじゃな」

リアンノン「ラハニ四世! え、ええと……皆さんのお陰ですよ!」

テラヌス兵D「そんなことないぞ! リアンノンちゃんが頑張ったからだ!」

ラハニ四世「わっはっは! 気立ての良い娘じゃ! こりゃホトルス族も安泰じゃな!」

リアンノン「は、はあ……」

ラハニ四世「わしの態度が不思議か? もう嫌われ役になる必要もないからのう」カカカ

リアンノン「えっ……? 嫌われ……?」

ベスティア「ふふ……国の為に、仮面をかぶっていたのですね」

ラハニ四世「クク、それは買いかぶりすぎじゃ。半分はビジネスの為じゃよ」

リアンノン「ふふっ……! あ、そういえばミラさんは!?」

ラハニ四世「ミラは――」

 ◇
550 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/17(土) 22:39:55.76 ID:piF+KX1B0
―テラヌス砂漠


 ヒュオオオオオ――…


 ザッザッザッ…


ミラ「待って!!」


鬼の後ろ姿「……」ピタ


ミラ「あなた、なんで……なんで今さら、戻って来たのよ……!」

鬼の後ろ姿「……」

ミラ「どうして……私のお母さんとお父さんを、殺したの……!? なんで、あなたが……!!」

鬼の後ろ姿「……」

ミラ「……なんとか言いなさいよ!! ミカヅキ!!!!」ジワワ

鬼の後ろ姿「……貴女に合わせる顔はない。これまでも、これからも――…」ザッザッザッ…

ミラ「あっ……」


 ヒュオオオオオ――――……
 砂嵐「」ザァァァァ――


ミラ「うっ……!」


 ヒュオオオオオ――――……


ミラ「ミカ……ヅキ……」ポロポロ

551 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/17(土) 22:41:45.11 ID:piF+KX1B0
―テラヌス・ウルス市街

 ワイワイ ガヤガヤ

イリス「わあ! もうお祭り始まってる!」

ミスティ「昨日あれだけの戦いがあったというのに、タフな人たちね……」

妖精「この打たれ強さこそが砂漠に生きる民の力強さなんだね。きっと」

エバンス「簡単にへばってちゃ生きていけねえもんな」

ローガン「フッ……我々も見習いたいものだ」

クロシュ「……」


クロシュ(フメイちゃん……元気かな……)

クロシュ(また……会えるよね……)


テラヌス・ウルス滞在最終日です
↓1〜3 自由安価 何をする?
552 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/17(土) 22:43:01.86 ID:AeoSV74jo
ベスティアさんとクロシュヴィアの関係性を暴く
553 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/17(土) 22:43:06.66 ID:cLXN607B0
クロシュと妖精、ヨードリーが先代の墓参りをしているところを発見
554 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/17(土) 22:44:46.16 ID:bXQwpzHRo
ミスティとミラ、サシでシーシャ吸いつつお話
555 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/17(土) 23:00:46.74 ID:piF+KX1B0
というわけで本日はここまでとなります。次回はヨードリーのお墓参り編、ミスティとミラの謎茶会編、伝説降臨編となります

テラヌス・ウルスでの激しい戦いを終えたクロシュ一行。次なる目的地へ向かう前の、しばし羽休めの時。
テレス族の先祖へ向けて礼を尽くすヨードリー。幼馴染の不可解な行動に傷付きながらも涙するミラ。そして――旧友の気配を辿り、砂漠の街へ降臨する一つの意思――
伝説との邂逅に、クロシュは何を思う――

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
556 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/18(日) 00:30:18.66 ID:uaA3Y2Vlo
乙乙
これ早速クロシュヴィア氏が真面目モードになるんじゃ
557 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/18(日) 01:01:29.95 ID:OlcYSqvtO

ミカヅキも登場したことで現地募集キャラは部族名とかも含め全員登場したな1人除いて
558 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/18(日) 01:50:49.63 ID:xaFdm9FDo

防衛戦で全員協力モードになるところ大好き
ミュージアがかなり損害出ちゃった分、テラヌスはほぼ守りきれてホッとしたぜ
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