シャルル「ルルーシュに恋人ぉ!?」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:22:37.93 ID:AtUk/GfQ0

――――黄昏の間

シャルル「……」

V.V.「どうしたんだいシャルル?急に呼び出したりして」

シャルル「兄さん、ワシはある事を決めました……」

V.V.「へー、何を決めたんだい?」

シャルル「それはですね……」ガシッ

V.V.「シャルル?何で僕の顔を掴んでるんだい?」ズルズル

シャルル「こうするためですよ兄さん」ポイッ


 ↓シャルル
  ○
 く|)へ
__ 〉 
____7 
     
ヽ○ノ←V.V.
ヘ/




V.V.「シャルルゥゥゥゥ―――!」ヒューーー……

シャルル「……」

シャルル「ロシア方面軍を使うか……」


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2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:28:36.23 ID:AtUk/GfQ0
――――イケブクロ 駅ビル

シャーリー「私は、ルルが好き。スザクくんは嫌い?」

スザク「僕は……好きだった」
   「許せないんだ……」

シャーリー「許せないことなんてないよ。それは、きっとスザク君が許さないだけ、許したくないの!私は、もうとっくに許したわ」

スザク「シャーリー、君は……」

ピピピピ

スザク「あ!ごめん電話だ」ピ

シャルル『枢木よ…』

スザク「皇帝陛下!」

シャルル『今直ぐルルーシュの恋人をわしの元に連れてくるのだ!』

スザク「陛下?それは一体……」

シャルル『返事はぁ?』

スザク「い、イエス、ユアマジェスティ!!」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:29:15.84 ID:AtUk/GfQ0
スザク「……」

シャーリー「スザク君?どうしたの?」

スザク「シャーリー、悪いけど今直ぐ僕と来てくれ」ガシッ

シャーリー「ちょっ、スザク君!痛い!離して!」

スザク「ごめん、シャーリー」トン

シャーリー「」キゼツ

ヒソヒソ ガヤガヤ ナニアレ? テロ?


警官「ちょっと君止まって!」

スザク「自分はナイト・オブ・セブンの枢木スザクだ」

警官「!し、失礼しました」

スザク「皇帝陛下の命を受けて、彼女を連れて行かなければいけない!」

警官「しかし…」

スザク「皇帝陛下に逆らうつもりか!」

警官「いえ!消してそのような事は!」

スザク「ここでは何も起こらなかった!いいな!」

警官「イエス、マイロード!!」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:29:47.49 ID:AtUk/GfQ0
――――イケブクロ 駅ビル
ルルーシュ「ジェレミア・ゴッドバルド、貴公の忠節はまだ終わっていない筈、そうだな?」

ジェレミア「イエス、ユアマジェスティ!」

――――
ルルーシュ「……クソ、繋がらないな」

ロロ達に俺の無事とジェレミア卿を仲間に引き入れたことを伝えた後、シャーリーに対して連絡を試みているが繋がらない。
先ほどの彼女の様子は尋常ではなかった。確認をしておいた方がいいだろう。
スザクに任せたこと以上、余程のことはないと思うが……。

ピピピピ

ルルーシュ「ん、スザクからか?もしもし」

スザク『ルルーシュ、今いいかい?』

ルルーシュ「構わないが」

スザク『実は急に日本を離れなくちゃいけなくなってね』
   『といっても終わればすぐに戻ってくる予定だけどね』
 
ルルーシュ「それは仕事としてか?大変だな」

スザク『ああ、シャーリーを皇帝陛下の元に連れて行かなければいけなくてね』

ルルーシュ「何ィ!?」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:30:20.66 ID:AtUk/GfQ0
スザク『どうも1年前のブラックリベリオンの時の事を聞き出したい、て事らしい』

ルルーシュ「そ、そうか。皇帝陛下の命なら仕方ないな……」
     「大事に扱ってくれよ、俺の大切な……彼女なんだ」

スザク『ああ、わかってるよ。じゃあ』ピ

ルルーシュ「……」

ルルーシュ(やってくれたなぁシャルルゥゥ!!)ギリッ
     (このタイミングで行動を起こす、それはつまり俺の記憶が戻っていること)
     (それが分かったから俺に対する一手ということか……)

ルルーシュ(ジェレミア卿は囮だった?それとも裏切りを読んでいたのか?)
     (クッ、情報が足りない……)
     
ルルーシュ(シャーリーに何をするつもりだ?)
     (記憶を書き換えてブリタニア兵士として俺に対する当て馬か?それとも人質か?)
     (いや、やつのギアスを考えればいくらでも方法はある……)

ルルーシュ(おのれ、ナナリーだけではなくシャーリーまで巻き込みやがって!)

ルルーシュ(スザクにシャーリーを任せたことが完全に裏目に出た、俺のミスだ)
     (今はそんな事を考えても仕方ない……)
     (ここで何らかの行動を起こせばシャーリーかナナリーどちらかは犠牲になる)ギリッ
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:30:54.95 ID:AtUk/GfQ0
ルルーシュ(ナナリーのためなら俺はどんな事でもやってきた……)
     (それは今までも、これからも変わることはない!)
     (俺の第一目標はナナリーだ!)

ルルーシュ(しかし……)
      
ルルーシュ(……彼女は俺が変えてしまったんだ)
     (父親を殺め、記憶を奪った。それでも俺の事を……)

彼女の笑顔が浮かぶ。
その笑顔を奪ったのは俺だ。
俺が巻き込んでしまった。俺が、変えてしまったのだ。

ルルーシュ(C.C,はかつて言っていた「本当に失いたくないものは、遠ざけておくものだ。」と……)
     (彼女の事を思うなら関係を断ち切るべきだった……)

ルルーシュ(だが俺はやつとは違う!)
     (俺は俺が守りたいと思うものは、全て護って見せる!)
     (……それが俺の覚悟だ!!)
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:31:25.15 ID:AtUk/GfQ0
――――ギアス嚮団 跡地
C.C.「これは酷いな……」

あいつの命令でジェレミアとロロ、そして零番隊と共にギアス嚮団を強襲する―――はずだった。
だがいざ来てみれば嚮団は既に何者かに襲撃された後だった。

木下『これは一体……?』

ゼロ『ブリタニア軍の非道な人体実験施設……だったが』
  『生存者の捜索を急げ!情報を聞き出す!』
  『遺体を収容し検分も行う!』

状況から推察するに爆撃機による絨毯爆撃だろうか。
建物が完全に埋まってしまっていた。

V.V.の反応はおろか、他のギアス能力者の反応も感じ取ることが出来なかった。
これでは生存者に関しては絶望的だろう……

嚮団員の遺体を次々に収容していく。

木下『惨いものだ』
『こんな子供まで……』
『おのれブリタニアめ!』

C.C.「……せめて供養してやろう」

余りの光景に零番隊も弱音を吐いている物もいる。
私も気分は良くない。
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:31:56.03 ID:AtUk/GfQ0
攫われたシャーリーの件でV.V.に機密情報局から確認を取ろうとしたが繋がらなかった事。
ジェレミアの定時連絡に対しても応答がなかった事。
その事を不審に思ったルルーシュが嚮団を調べる為にやってきたが、まさかこんな事になっているとは。

ルルーシュ『C.C.!V.V.の反応はないんだな?』

C.C.「ああ、少なくとも生きてはいないようだ」

C.C.(シャルルがV.V.を切り捨てたのか?)
  (だとしたらなぜ今になって?)  

そう思案しているとジェレミアから報告があった。

ジェレミア『ルルーシュ様、生存者を見つけました』

ルルーシュ『何!?』

ジェレミア『コーネリア様です。衰弱が激しいですが、お命には別状はありませんが……』

ルルーシュ『……情報を引き出す必要がある。内密に斑鳩に収容しろ』
     『介抱を頼めるか?ジェレミア卿』

ジェレミア『イエス、ユアマジェスティ!』
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:32:38.17 ID:AtUk/GfQ0
ルルーシュ『C.C.聞いての通りだ。コーネリアの容態が回復次第尋問しろ』

C.C.「それはいいが…、この後はどうするつもりだ」

ルルーシュ『どうにも様子がおかしい……。この場所を知っているのは嚮団関係者とシャルルだけで間違いないんだろうな』

C.C.「そうだな、賊が偶々見つけて爆撃機まで用いて襲撃したとは考えにくいしな」

ルルーシュ『ならばブリタニア軍の襲撃と見て間違いないだろう』  
     『やつとV.V.の間になにかがあったのだろう……』

ルルーシュ『このまま生存者の捜索と、情報の収集にあたれ』
     『終わったら暫くゼロの代役を頼む』    

C.C.「……行くのか?」

ルルーシュ『止めるか?』

C.C.「いいや、お前の好きにしたらいい」

C.C.(ルルーシュめ、シャーリーを助けに行くつもりだな)
  (まあ止めても聞かないだろうし……)
  (シャルルの目的が分からない以上、下手な説得には応じないだろう)
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:33:18.59 ID:AtUk/GfQ0
――――蜃気楼 コックピット内

扇『ブリタニア本国へ向かうだって?』

ゼロ「そうだ」

俺は蜃気楼から扇たち幹部へ向けて緊急会議を行うとして招集を掛けた。
俺がブリタニアへ向かっている間、超合衆国への建国の為の準備を行って貰うためだ。

藤堂『超合衆国の建国、これが最優先事項ではないのか?』

ディートハルト『何か理由があるのでしょうか?』

神楽耶『何か目的があるということですよね?』

当然追及を食らうが彼らを納得させる嘘をつく必要がある。
真実を交えた嘘を―

ゼロ「1年前のブラックリベリオンの失敗を繰り返さないためだ!」

『『『!!』』』
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:34:13.17 ID:AtUk/GfQ0
ゼロ『私が戦場を離れなければならなかった理由、その障害を取り除く必要がある』

扇『その障害とはいったい何だ?』

ゼロ「嚮団と呼ばれる組織で、ブリタニア皇帝と密接な繋がりがある」
  「子供を使った裏工作や暗殺、人体実験を行っている」
  「そして厄介なことに……」

ゼロ「やつらは私の正体を知っていた」

扇『なんだって?』

ゼロ「私が仮面を被っているのにもそれ相応の理由がある」
  「だが素顔が発覚した場合、騎士団そのものが崩壊しかねない。だから離れざるをえなかった」

ディートハルト『別の人間に対処させることは?組織である以上そのような事も出来たのでは?』

ゼロ「残念ながら返り討ちに合うだけだ」
  「やつらは特殊な能力を持っている」

神楽耶『特殊な能力?』

ゼロ「超能力といってもいい」
  「例えば相手の思考や記憶を読んだり、体感時間を止める事が出来る」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:34:48.01 ID:AtUk/GfQ0
扇『俄かに信じがたいんだが…』

ゼロ「私自身が証明だ」
  「ブリタニア皇帝は記憶を書き換える能力を持っていて、私は一度ゼロとしての記憶を無くしている」

星刻『何!』

ゼロ「一年前嚮団の人間は始末したが、その隙を突かれ枢木スザクに捕らわれた」
  「だが皇帝の目的はC.C.の確保にある」
  「その為に記憶を消され生かされた。C.C.を釣る餌にするためにな。」

ゼロ「詳細は資料を見てくれ」

俺を監視していた男の手帳と機密情報局の資料を転送した。
勿論俺に関する情報は削除してあるが、今俺が話した内容を証明するには十分な資料だろう。
扇達が資料を見ているが構わず話を続ける。
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:35:17.33 ID:AtUk/GfQ0
ゼロ「だがその嚮団と皇帝の間で何かがあったらしい」

藤堂『らしい?』

ゼロ「後顧の憂いを断つため嚮団に対して強襲を計画していたが、既に襲撃を受けた後だった」
  「それもブリタニア軍によってな、今C.C.達に情報の収集をさせている」
  「だが私たちが到着した時には既に壊滅していた。これがその証拠だ」

神楽耶『これは……』

扇『酷いな』

ゼロ「状況から推察するに皇帝は嚮団を切り捨てた可能性がある」
  「理由までは不明だがブリタニア国内に何らかの混乱が生じている」

ゼロ「だがこれはチャンスだ。ブリタニア国内に潜伏し扇動活動による分断工作を行う」
  「諜報活動に秀でた嚮団が消えた今、帝国内に隙が生じるだろう。そこを突く!」
  「状況によってはブリタニア皇帝に肉薄出来る可能性すらある」

確証はないがそうゆう事にしておく。
今は彼らを納得させる必要がある。
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:35:44.05 ID:AtUk/GfQ0
ディートハルト『……暗殺まで考えていると』

ゼロ「そうだ。成功すれば帝国に計り知れない影響を与えることが出来る」
  「例え暗殺に失敗したとしても、扇動活動による二方面作戦となれば防衛ラインの綻びが生じる可能性がある」
  「既にトウキョウ租界には策を巡らせてある」
  「次の決戦では絶対に負けたくない……。そのために出来ることは全てやる!」

ゼロ「それにブリタニア皇帝と嚮団は……、私の母の仇なのだ!」
  
『『『!』』』

ゼロ「だから頼む、行かせて欲しい……」

暫しの沈黙が続く。
ここでの彼らの説得、これが第一の賭けだ。

星刻『……わかった、君に任せる』

扇『ああ、こっちは任せてくれ』

藤堂「ああ、他の者にも作戦の一環だと伝えよう」

神楽耶『ご武運を……』

ゼロ「よろしく頼む」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:36:21.32 ID:AtUk/GfQ0
これで第一条件はクリア。
これで騎士団方面は問題ない。


ナナリーとシャーリー、どちらを助けるか。
今はシャーリーを優先することにした。

ナナリーはお飾りとはいえエリア11の総督だ。
少なくとも総督でいる間は安全が確保されている。
その存在を直ぐに消すということは、いくら何でも難しいだろう。
むしろ俺がゼロだと確信があるならば、俺に対するカードとしてくるだろう。

それに加えナナリーの傍には少なくともスザクがいる。
俺に対する憎しみはあれど、ナナリーには対してないはずだ。
少なくともナナリーを守るために動いてくれる。
俺とスザクとの友情ではなく―――ナナリーとスザクの友情に賭ける。


だがシャーリーは違う。
彼女を守ってくれる存在はいない。
力を持たない弱者の運命など今まで散々見てきた。

それもただ俺に好意を抱いていたというだけで……

ルルーシュ(俺は、俺の都合で誰かを切り捨てることなど、絶対にしない!)

いくら困難であろうとも、必ず成し遂げてみせる。
否、それでこそ復讐は、真の意味で成し遂げられるはずだからだ……!
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:36:56.44 ID:AtUk/GfQ0
――――ブリタニア本国 アリエス離宮

シャーリー(スザク君に気絶させられたと思ったら、王宮みたいな所にいるんですけど……)

シャーリー(服装もなんか凄いドレスになってるし……)


部屋の外に出ようとすれば守衛の人が現れて「こちらでお待ちください」と止められた。

出来ることがないためを部屋の中を見てまわる。
幾つかの写真が飾ってあるが、その中の1つが気になり手に取ってみる。

シャーリー(この写真……)

親子3人の写真だろうか。茶髪の女の子が母親の帽子を持ってはしゃいでいて、後ろにいる黒髪の男の子が困った顔で止めようとしている。
そしてそれを黒髪の母親が笑いながら見つめていた。
どこにでもある家族の一幕、といえばその通りだが写っている人物に心当たりがあった。

シャーリー(これってナナちゃんとルルだよね?)
     (2人ともどこか面影があるし、ルルの髪色てお母さんの遺伝だったのか)
     (ナナちゃん事故で目と足が悪くなったって言ってたから、事故の前の写真なんだよね)
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:38:06.21 ID:AtUk/GfQ0
???「それはルルーシュとナナリーの幼き頃のものだ」

写真から顔を上げるとそこには―

シャーリー「こ、こ、皇帝陛下……」

シャルル「そう畏まらずともよい」

そうは言われても体が固まるのを感じる。

シャルル「シャーリー・フェネットだな」

シャーリー「は、はい!」

シャルル(ワシのギアスに抗うとは……、なかなかいい娘を見つけてくるではないか。あやつも)ニヤリ

シャルル「察しの通り、2人は皇族であった」
    「このアリエス宮にルルーシュとナナリー、そして2人の母であるマリアンヌが住んでおった」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:38:49.94 ID:AtUk/GfQ0
シャルル「マリアンヌが死んだためワシは2人を日本へ送った。外交の道具としてなぁ」
    「だがそれは2人を守るためでもあった」

シャーリー「守る?」

シャルル「マリアンヌを殺したものが傍に居たためだ」
    「当時のワシはそのものを処断することが出来なかった」
    「だからワシの元からなるべく遠ざける必要があった……」

シャルル「「本当に失いたくないものは、遠ざけておくものだ。」これはワシの友人の言葉だ」

シャーリー「……」

皇帝陛下の話を聞きながらルルの事を考えてた。
家族に見捨てられ、目と足が不自由な妹を抱えながら、見知らぬ土地に送られる。
その時の絶望は計り知れぬものであったのだろう。
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:39:19.77 ID:AtUk/GfQ0
シャルル「日本と戦争になった後、2人の消息は掴めなかった……」

シャーリー「……見捨てた、んですか?」

シャルル「そうだな」

シャーリー「……酷い。親が子を捨てるなんて……」

シャルル「ワシには目的があった」
    「その目的のためならば他のもの全てを犠牲にしてでも進む必要があった」

シャーリー「……」

シャルル「生き延びたあやつは、”力”を手にし、そして牙を剥いた」
    「その後の事はいうまでもないな」
    「あやつはワシとブリタニアに対する怒り、復讐の為にゼロとなった」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:40:03.59 ID:AtUk/GfQ0
皇帝陛下にも何か事情があったのだろう。ルルとナナちゃんを助けることが出来なかった。
それでも自分に出来ることをして2人を守ろうとしたのだろう。

だがそれ以上にルルとナナちゃんの過去に思いを馳せる。

もしかしたら日本に送られてからは、日本人に苛められていたのかもしれない。
ルルのナナちゃんに対するの過保護っぷりも、妹だけでも護って見せる。
そんな決意の表れだったのか。

もしかしたらランペルージの名字も、皇族として身分を隠すために使っていたのかもしれない。
今までの自分を捨てて、他人に成りすますための嘘を。

そしてルルの怒りも分かってしまった。
ずっと怒っていたんだ。
理不尽な世界に、何も出来なかった自分に。
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:40:49.26 ID:AtUk/GfQ0
シャーリー「ルルが怒るのも無理ないと思います……」

シャルル「ほう……」

シャーリー「ルルはずっと怒ってたんだと思います」
     「名前も自分の気持ちにすら嘘をついて……」

     「でも嘘ばかりついていると、自分が分からなくなっていくんです」
     「それでも諦めたくないって戦い続けたルルの気持ちが分かるんです」

     「もう嘘を付きたくないって思ってたんだと思うんです……」
     「今日よりも明日はよくなるって」

シャルル「……そうか」

ずっと足掻いて、ボロボロになるまで戦って、苦しんでも何かをせずにはいられなかった。
そんな彼が哀れでならなかった。

シャーリー「ルル、ずっと辛かったんだな……」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:41:56.65 ID:AtUk/GfQ0
シャルル「もし死んだ者にもう一度会うことが出来るとしたらどうする?」
    「死んだ父親にもう一度会いたいとは思わないか?」

シャーリー「それは勿論会いたいですけど……」

シャルル「世界を犠牲にしてでもか?」

シャーリー「…………それなら会いません」

シャルル「何故だ?」

シャーリー「私の我儘で世界を犠牲なんて出来ません!」
     「それにそんな事はお父さんも……、望んでいないと思うから……」
     「だから悲しいけど、それでも明日を見ないと……」

シャルル「……そうか」

シャルル「そういう所があやつに影響を与えたのかも知れんな……」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:43:21.81 ID:AtUk/GfQ0
皇帝陛下は踵を返して部屋を出ていこうとする。

シャルル「シャーリー・フェネット」
    「一つ賭けをせぬか?」

シャーリー「賭け?」

シャルル「ルルーシュがお前を助けに来るかどうか……」

シャーリー「!!」

シャルル「あやつはナナリーの為なら他の全てを、世界を犠牲にするだろう」
    「お前を助けるために来ると思うか?それとも見捨てるか?」

シャーリー「……」

シャルル「どうだ?」

シャーリー「……ルルは―――」
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:44:41.92 ID:AtUk/GfQ0
――――ブリタニア本国 首都ペンドラゴン

ルルーシュ(なんとかここまでは来れたが)

蜃気楼のゲフィオン・ディスターバーの効果によりブリタニア本国、首都ペンドラゴンまで潜入することには成功した。
ギアスを使い扇動を起こす。
ここまでの手はずは整った。作戦の第二条件はクリア。

だが肝心のシャーリーがどこにいるのかまでは掴めずにいた。

ルルーシュ(スザクから情報を聞き出そうか、いや駄目だ)
     (下手に聞き出せば却ってシャーリーになにかされる可能性もある)
     (シャルルもギアスを使う以上、直ぐ近くにいると想定はしているが……)
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:45:15.19 ID:AtUk/GfQ0
ピピピピ

ルルーシュ「誰だ?もしもし」

???『ルルーシュ?』

ルルーシュ「アーニャか?どうしたんだ?俺に電話なんて」

アーニャ『謝らなくちゃいけないと思って』

ルルーシュ「ん?どういう事だ」

アーニャ『この間のキューピットの日の写真ブログに上げたから……』
    『ルルーシュとシャーリーの写真を見た皇帝陛下が色々聞かれて答えちゃった』

ルルーシュ(何やってるんだシャルルゥゥゥゥゥ!!)

ルルーシュ「それでシャーリーが連れていかれたのが自分のせいだと…」

アーニャ『ごめんなさい』

ルルーシュ「いや、アーニャのせいじゃないさ」
     「皇帝陛下の命令だったんだろ、なら仕方がないさ」ハハ
     「それにブラックリベリオンの時に色々あったからな、その事で連れていかれたらしい」
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:46:10.38 ID:AtUk/GfQ0
アーニャのブログを見てこんなことを思いついたのか、流石に想定の範囲外だ。
まさかそんな理由でシャーリーに目を付けたのか……。

アーニャ『シャーリーは今アリエスの離宮にいるって』

ルルーシュ「それは本当なのか!?」

アーニャ『うん、スザクが言ってた』

ルルーシュ「そうか、教えてくれてありがとう」

アーニャ『何かするの?』

ルルーシュ「まさか、ただの学生に出来る訳ないだろ。無事を祈るだけさ」

アーニャ『心配?』

ルルーシュ「ああ、俺の大切な彼女だからな」

アーニャ『私も祈ってる。じゃあ』ピ

これは罠か?余りにもタイミングが良すぎる……。
だが収穫はあった。

かつて俺たちが暮らしていたアリエスに、今シャーリーが囚われている。
ここまで来た以上やることに変わりはない。

ルルーシュ(シャーリーは必ず助け出す!)キッ
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:47:17.15 ID:AtUk/GfQ0
――――ブリタニア本国 アリエス離宮

皇帝陛下との話を終えて1人になってから考える。

シャーリー(なんであんな事言っちゃったんだろう)

――――

シャーリー「……ルルは―――」
     「ルルは助けに来てくれます!」

イケブクロの駅ビルから落ちた自分を助けてくれた彼の言葉を思い出す。

ルルーシュ『だめだ!離さない!俺はもう、俺はもう、失いたくないんだ……!』
     『何一つ失いたくない……シャーリー』

今にも泣きだしそうな顔を、絞り出したかのような悲痛な声を。
そんな彼を信じると決めた。


シャーリー「嘘つきで捻くれてるけど、困っている人を放っておけなくて!」
     「不器用で負けず嫌いで、それでも優しくて!」
     「いつも誰かの為に戦ってきた……」

シャーリー「私はそんなルルを信じます!」
     「だから……」

シャルル「そうなるといいなぁ」ニヤリ
――――
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:48:27.52 ID:AtUk/GfQ0
シャーリー(ナナちゃんと私だったら、ナナちゃんの方を優先するよね)
     (大切な妹だし、性格もすごくいい子で……)
     (ナナちゃんに比べれば、わたしなんてガサツだし、大ざっぱで……)

どんどんと悪い方へ思考が伸びていく。

シャーリー(もう会えないのかな……)

ルルの顔が思い浮かんだ瞬間、物凄い絶望が襲ってきた。
思わず頭を抱えてしまった。

シャーリー(ルル!助け―――)

「シャーリー!!」

シャーリー「!!!」
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:49:01.27 ID:AtUk/GfQ0
顔を上げて声のした方を見る。
もう会えないか思っていた思い人が来てくれた。
何故と思う気持ちと、もう一度会えた嬉しさと、色々感情が混ざりあって思わす駆けだしていた。

シャーリー「ルル!?」

ルルーシュ「よかった無事で!」

シャーリー「どうして!?」

ルルーシュ「当たり前だろ?俺の大切な彼女なんだから」
     「俺の持ってるツテを使って来たんだ、さあ早く逃げよう」
     「ブリタニアの影響を受けない地域がある。そこまで行けば……」

シャーリー「―――ルルはゼロなんだよね!?」

ルルーシュ「!!!」

シャーリー「……全部思い出したの……。ルルの事も、ナナちゃんの事も……」

ルルーシュ(あいつのギアスを破ったのか?、まさかそれで攫われたのか?)
     (何故もう一度ギアスをかけなかったのか?)
     (いや、今は考えている場合じゃない!一刻も早くシャーリーを連れ出さなくては!)
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:50:07.99 ID:AtUk/GfQ0
ルルーシュ「……ああ、俺がゼロだ」
     「お父さんのことは、本当に済まなかった……」

シャーリー「ううん、いいの……、もう……許したから……」

シャーリー「……ねぇルル、私を仲間に入れて!」

シャーリー「私ね、記憶が戻ってから凄く怖かったの……」
     「偽物の先生、記憶がない友達、世界中が嘘をついているみたいで、もしかして私自身も嘘の存在なんじゃないかって……」

シャーリー「ルルはこんな世界で、1人で戦ってきたんだよね」
     「だからせめて私だけはルルの本当になってあげたいって……」

ルルーシュ「シャーリー……」

???『役者が揃ったようだなぁ』
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:50:55.50 ID:AtUk/GfQ0
ルルーシュ「シャルルゥ!?」キッ

シャーリーを庇う形で抱き締めながら、辺りを見渡す。
どうやら肉声ではなく、どこかから拡声器を使って話しかけているようだ。
相手もこちらもギアスを使う事が出来ない状況だ。

シャルル『久しいなルルーシュゥ、一年ぶりか?』

ルルーシュ「貴様ぁ!シャーリーを巻き込んでどうゆうつもりだ!」

シャルル『ハッキリさせておこうと思ってな』
    『ルルーシュよ、ワシが憎いか?』

ルルーシュ「当たり前だ!母さんを見殺しにし、俺とナナリーを見捨てた!」
     「俺から全てを奪った貴様を、憎くない訳がないだろ!」

シャルル『ワシへの復讐のためにゼロとなった』
    『その過程で多くの人間を、その娘の父親を、自分の兄や妹までを殺したと』
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:51:27.55 ID:AtUk/GfQ0
ルルーシュ「……そうだ!それが俺の罪だ!」
     「罪は全て俺が背負う!」           

ルルーシュ「俺は今までナナリーの為に戦ってきた!」
     「だが今は違う!」
     「俺は俺自身が護りたいと思うものの為に戦う!」

ルルーシュ「それだけじゃない!」     
     「俺が奪った全てに!」
     「俺を信じて、託して逝ったものの為に!」

ルルーシュ「その全てに報いてみせる!!」   
     「皆戦っていた、より良い明日を信じて!」
     「その為に皆が望んだ明日を作ってみせる!!」

ルルーシュ「俺は貴様とは違う!!俺の都合で誰かを切り捨てることなど、絶対にしない!」
     「全てを抱えて、それでも進んでみせる!」
     「それが俺の覚悟だ!!」

シャルル『随分と大きく出たものだな、ルルーシュよ』
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:52:08.07 ID:AtUk/GfQ0
シャーリー「……私も、ルルの罪は一緒に背負います!!」

ルルーシュ「!!!」

シャーリー「何があってもルルの事好きだから!味方だから!」
     「一緒に頑張るから!ひとりにしないから!」

シャーリー「ルルとずっと一緒にいるから!!」    

ルルーシュ「シャーリー……」
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:52:40.37 ID:AtUk/GfQ0
シャルル『フハハハハハハハハ!!』

ルルーシュ「何がおかしい!」

シャルル『面白いものを見せてもらったわ!』 

シャルル『改めて問おう!』
    『2人とも今の言葉に嘘偽りはないか?』

ルルーシュ「……ああ!自らの罪から逃げたりはしない!!」

シャーリー「ルルが逃げないなら私も逃げません!!」

シャルル『よかろう』
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:53:10.14 ID:AtUk/GfQ0
シャルル『ならばルルーシュよ、お前が次の皇帝になれ!!』

ルルーシュ「…………はぁ??」

ルルーシュ「……何を言っているんだ?俺はゼロだぞ?」
     「しかも皇帝だと?」

シャルル『そうだ!』

ルルーシュ「……誰が認めるというんだ?」

シャルル『逆らうものは力で捩じ伏せるがいい』

ルルーシュ「第一俺はもう皇族じゃないぞ」

シャルル『そんなものはどうとでもなるわぁ!』

ルルーシュ「ふざけてるのか……」
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:53:52.35 ID:AtUk/GfQ0
シャルル『往生際の悪いやつよ』
    『ならば、これを見るがよい!』ピ

部屋の中にあったテレビが付く。
茶髪の少女を黒髪の少年が抱き締めてる様子が映る。

シャーリー「ルルと、わたし!?」

監視カメラの映像か?
なぜこんなものを?
いや、まさか……そんな馬鹿な!?

ルルーシュ「……いつからだ?」

シャルル『お前がここに来た時からだ』

ルルーシュ「……何故だ?」

シャルル『こうすればお前は逃げられんだろう』

シャーリー「え!?どういう事!?」

ルルーシュ「……今までのやり取り、全部テレビ中継されてる……」

シャルル『その通り!全世界同時生中継だ!!』

シャーリー「」
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:54:34.10 ID:AtUk/GfQ0
ルルーシュ「……何が目的なんだ?」

シャルル『ワシが賭けに負けたからよ』
    『シャーリー・フェネット!おまえの勝ちだ』

ルルーシュ「賭け?なんの事だ、シャーリー?」

シャーリー「えっと、ルルが私を助けにくるかどうかって……」

シャルル『賭けに負けた以上対価を差し出さねばならん』
    『お主ら2人にブリタニアをくれてやる』

    『その後はお主ら2人の言葉、それを実行してもらう!』

ルルーシュ「……そんな理由で」
 
シャルル『そして何より、孫が見たいぃぃぃ!』

ルルーシュ「ふ、ふふふ……」

ルルーシュ「ふざけるなぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:55:09.07 ID:AtUk/GfQ0
――――1か月後

ルルーシュ「……疲れた」

シャーリー「そうだね……」

あの後逃げられない事を悟った俺は皇帝に即位した。
その勢いのまま貴族制度の廃止、財閥の解体、ナンバーズの解放などの政策を行った。
勿論抵抗勢力は現れたが、黒の騎士団や恭順派を使い捻り潰した。

内政面はオデュッセウスやシュナイゼルの兄上達、軍事面は復帰したコーネリア姉上の協力もあり、
大きな混乱や問題を出しながらも改革を進めていくことが出来た。

シャーリー「ニーナがフレイヤだっけ?ここに向かって撃とうとしたり」

ルルーシュ「ああ、兄上が必死で止めていたな。あんな焦った兄上の顔は初めてみたよ」

シャーリー「ナナちゃんがカレンを連れて乗り込んできたり」

ルルーシュ「シャルルのギアス打ち破った上、カレンを説得して脱走。紅蓮まで奪ってくるとは思わなかったよ」

他にもこの1か月の間に色々なことがあった。
思い出すだけで頭が痛い……。
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:55:40.71 ID:AtUk/GfQ0
だが当初の目標とした”ブリタニアをぶっ壊す”
日本が敗戦したあの日、スザクに誓ったあの夢を成し遂げることが出来たのだが……。

ルルーシュ「なにか釈然としない……」

シャーリー「でもルルも言ってたじゃん、”結果が全てだ”って」

ルルーシュ「……そうだな」フッ

結果が全て、俺が想定していた事とは大幅に異なっているが成し遂げたといってもいいだろう。

この後も超合衆国との会談、旧ナンバーズエリアと折衝、国内の格差問題など為さねばならないことは多い。
”皆が望んだ明日”の為の戦いはこれからも続いていく。
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:56:17.60 ID:AtUk/GfQ0
だがシャーリーを俺の戦いに巻き込んでしまった。
その事がずっと気掛かりだった。

ルルーシュ「シャーリー、もし嫌なら……」

シャーリー「それ以上言ったら本気で殴るからね。」
     「私は何があろうとルルと一緒にいるって決めたんだから!」

シャーリー「あんな告白までしたんだよ」
     「それも世界中に知られる形で」
     「責任とって」ニッコリ

ルルーシュ「シャーリー……」ギュ

ルルーシュ「愛してるよシャーリー。ずっと一緒にいてくれ」

シャーリー「うん」

彼女の笑顔を見た瞬間、考えていたことが全て消えていく。
彼女の頬に手を伸ばし、そっと抱き寄せる。
唇を重ねようとしたその時―――
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:56:43.77 ID:AtUk/GfQ0
シャルル「ルルーシュ!!パパが遊びにきたぞぉ!」バァン

シャーリー「きゃあ、お義父様!」

シャルル「むぅ、取り込み中だったか……」

ルルーシュ「何しに来た?帰れ!」キッ

シャルル「これを渡しにな」パサッ

シャーリー「なんですかこれ?名簿?」

シャルル「孫の名前を考えてきた」

ルルーシュ「気が早いわ!第一俺はまだ……その……」

シャルル「ルルーシュよ……。仕事も大事だが、妻との時間を作るのも夫の務めだぞ」

ルルーシュ「喧しい!誰のせいだと思ってるんだ!」
     「そもそも貴様に命名権があると思うな!」

シャルル「!」

ルルーシュ「なぜそこでショックを受ける!当たり前だろ!」
     「こんな事する暇があれば仕事しろ!」
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/07(金) 23:57:55.52 ID:AtUk/GfQ0
シャルル「では後は若い者に任せて……」

ルルーシュ「帰れ!二度と来るな!」

シャーリー「あはは……」
     「良かったじゃん、お父さんとも仲直り出来て」

ルルーシュ「俺は許してない!」

シャーリー「はいはい」
     「許せないことなんてないよ。ルルが許さないだけ」ニッコリ

きっとこれからも色々な事が起こるだろう。
でもシャーリーとなら進むことが出来る、そんな気がする。

―――――終わり
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/07(金) 23:58:21.18 ID:LZjUH9Svo

ギャグなのかシリアスなのかはわからんだが良かった
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/07(金) 23:59:12.17 ID:JqC66FIN0

コードギアスのifssとは懐かしい雰囲気だった
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/08(土) 00:03:41.51 ID:FdSvfMo00
ロゼでギアス熱が沸いた&シャーリーヒロインで物語作りたかったの勢いに任せて書いた。

初投稿、誤字脱字、最初からAAズレてた。
その他分かりにくい表現などありましたらご容赦ください。
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/08(土) 11:51:02.92 ID:rW3PTciO0
おつ
AAはスマホ全盛期の今だと運用難しいよね
47 : :2024/06/08(土) 12:21:41.36 ID:FdSvfMo00
おお感想頂けてる、ありがたや!


>>43
ルルーシュはシリアス、周りはギャグのノリ
ルルーシュは頭抱えてる時が面白いからね

>>44
書くに辺り色々参考にさせて頂きました。先人たちに感謝!


>>46
文章力ないからAAにしたら…おのれ、シュナイゼル!

本当はもっと長くする予定だったけど統合性や文章力で諦めた
またネタ出来たら書く
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [age]:2024/06/11(火) 14:56:43.43 ID:34E/x0NQO
『3:00〜VCJ Split.2 Main Stage
Day.6 ムラゲ応援放送』
▽VALORANT・Tier.2
VCJ SP2 メインステージ
Game.4 MRSH VS VARREL#MRGWIN
(13:46〜)

https://www.twitch.tv/kato_junichi0817
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/11(火) 22:55:05.97 ID:Pqy8kNPwo
>>1が文章力ないと言ってるが俺はそう思わなくて面白かったよありがとう
シャルルなら賭けに負けたらしそうなことなのがいいね
50 : :2024/06/12(水) 21:47:57.79 ID:/u+RyicS0
38に書いた短編ネタ書けたので投稿します。
シュナイゼルとニーナがメイン、カレンとナナリーは鋭利作成中

>>49ありがとうございます。
書けたらその辺も書いていきたい
51 : :2024/06/12(水) 21:48:40.70 ID:/u+RyicS0
―――インヴォーグ

シュナイゼル「フフ」

カノン「殿下?」

シュナイゼル「いや、我が弟がここまでの激情を秘めていたとはね」

カノン「しかしよろしいのですか?」

シュナイゼル「ああ、構わないよ」
      「元々皇帝陛下の拡張政策、その破綻は目に見えていたしね」
      「これで和平路線に舵を切ることが出来る」

シュナイゼル「しかも誰も拾わない”火中の栗を拾う”それを弟がやってくれると言った」
      「今までは私かコーネリアの役目だったからね」

      「それに……」

カノン「それに?」

シュナイゼル「ルルーシュが世界を変えるといったのだ」
      「その先を見てみたいんだよ」ニヤリ

52 : :2024/06/12(水) 21:49:14.30 ID:/u+RyicS0
ガヤガヤワイワイ

シュナイゼル「何やら騒がしいね」

研究員「も、申し上げます!」

カノン「何事ですか?」

研究員「アインシュタインチーフがフレイヤを帝都に撃とうとしてKMFを持ち出しました!」

シュナイゼル「」
カノン「」

ニーナ『ゼロぉぉぉ!ユーフェミア様の仇ぃ!』

「落ち着いてくださいチーフ!」
「帝都が廃墟になります!」

シュナイゼル「不味いね、止められそうにないね。あれは……」
      「直ぐにルルーシュたちに連絡しよう!」
53 : :2024/06/12(水) 21:49:54.94 ID:/u+RyicS0
―――帝都ペンドラゴン

ルルーシュ「兄上から緊急通信!?」
     「わかった。繋いでくれ。」ピ
 
シュナイゼル『ルルーシュ!今すぐそこから離れて欲しい!』アワワ

ルルーシュ「兄上。どうしたんですか。そんなに慌てて……」

シュナイゼル『ニーナがフレイヤを持ってそっちに向かってる!』

ルルーシュ「フレイヤ!?」

シュナイゼル『開発中の新兵器だ!だがもし計算通りなら四千万リーター以上の被害を齎す!』

ルルーシュ「四千万リーター!?なんて兵器作ってるんですか兄上!」

シュナイゼル『それを今君に向かって撃とうとしてるんだ!』

ルルーシュ「!?……わかりました!こちらで対処します!」

ルルーシュ(住民を避難させるか?いや無理だ、人口3億人以上の避難などパニックになるし、第一間に合わない!)
     (こうなれば……)
54 : :2024/06/12(水) 21:50:27.84 ID:/u+RyicS0
―――帝都ペンドラゴン付近の荒野

ニーナ『ゼロぉぉぉ!このフレイヤでぇぇぇ!』

ルルーシュ「ニーナ・アインシュタイン!」
     「私はここにいるぞ!」

ニーナ『ゼロ!?どこに!?』

ルルーシュ「撃っていいのは、撃たれる覚悟がある奴だけだ!」
     「その覚悟があるのなら私を撃つがいい!」

ニーナ『上ぇ!』

ルルーシュ(よし、少なくとも上空に向かって撃たせる事が出来れば地上への被害は軽減できる!)

ニーナ『ゼロぉぉぉ!ルルーシュゥゥゥ!』
   『ユーフェミア様の仇ぃ!』カチッ

ルルーシュ(今だ!)

上空に放たれた弾丸をすり抜けるように蜃気楼を急降下させる。
ニーナの放ったフレイヤはそのまま上空へ向かっていく。

ルルーシュ(軍人として正規の訓練を受けていない、そしてニーナの運動神経の悪さから照準を合わせることは難しいだろう。)
     (ましてや俺に対する怒りで冷静な対処など出来ない……)
     (その事を考えて自ら囮となり狙いを外させる、よし作戦は成功だ!)

ただ一つ誤算があったとすれば、狙いが外れたためか、開発中のため調整が上手くいかなかった為か
俺が想定していた位置よりも低い場所で爆発したことだった。
55 : :2024/06/12(水) 21:51:35.33 ID:/u+RyicS0
ドォォォォン!!!!

眩いほどの光に飲み込まれそうになるが、なんとか振り切ることが出来た。
だがフレイヤのエネルギー球体の消滅により周囲の空気が流入することにより生じる突風。
今度はそれが俺たちを襲う。

ルルーシュ「ちいぃぃ!」

蜃気楼の絶対守護領域を全面に展開し、風や土砂、突飛物を防ぐ。
風が収まり地響きが止んだころ、先ほどまでの光景と一変していた。


爆心地の真下の地面は大きく抉られて、木は根本から吹き飛ばされいた。
日本でタイフウが通過した後、その被害規模を何倍にも増した光景が広がっていた。

ルルーシュ(上空で爆発したものが地上でこれだけの被害を与えるとは……)
     (こんなものが使われたら戦争どころではない……)

余りの被害の大きさに畏怖を抱いていると傍にいるKMFから通信が入った。

ニーナ『……なんで助けたのよ……』

そう、フレイヤを発射した後、動けなくなったニーナのKMFを庇う為、
俺は蜃気楼の絶対守護領域を使って彼女のKMFごと護っていた。

フレイヤを撃った衝撃か、それとも引き金を引いたショックによる緊張の糸が切れたためか、
いずれにせよ、彼女はその場から動くことが出来なくなっていた。

ニーナ『私は……、あんたを……』

ルルーシュ「……友達だからだ」

ニーナ『!』

ルルーシュ「それに俺みたいになって欲しくない……」

ニーナ『うっ……、グス……」

通信から彼女の咽び泣く声が暫く続いた。
56 : :2024/06/12(水) 21:52:04.35 ID:/u+RyicS0
―――帝都ペンドラゴン

『―――先ほどペンドラゴン付近で起こった爆発は、軍の試作兵器による―――』
『ペンドラゴンでは直接的な人的被害はなかったものの、爆風に伴う建造物―――』
『―――今回の被害により、軍では件の兵器開発の凍結が決まったとのことです。』


俺は情報統制を行い、フレイヤの件は”軍の試作兵器による暴発”とした。
あれほどの大爆発は流石に完全に隠匿することは出来なかった。
だがあのような兵器の存在が公になれば、開発者のニーナは世界中の諜報機関から狙われる。
その事を防ぐための処置だった。

シュナイゼル「やってくれたね、ニーナ」
      「君は軍人ではないんだよ」
      「引き金を引く意味を考えたことがあるのかね」

ニーナ「……」

ニーナを追ってきたシュナイゼルと、彼女の処遇について話し合っていた。


ルルーシュ「兄上、今更ですよ」

シュナイゼル「大事なことだよルルーシュ。彼女はブリタニア皇帝に弓を引いた」

ルルーシュ「!」
     「……それを言うと俺は先帝を射殺してますよ」

シュナイゼル「……そうだったね」

ルルーシュ「その新しいブリタニア皇帝が罪に問わないと言っているのです。彼女については俺が決めます!」

シュナイゼル「……わかったよ。君に任せる」フウ

ルルーシュ「ニーナ・アインシュタインを連れていけ!」

衛兵「イエス、ユアマジェスティ!」
57 : :2024/06/12(水) 21:52:49.95 ID:/u+RyicS0
ルルーシュ「ところで兄上、先ほどの発言ですが……」

シュナイゼル「ああ、私は新皇帝を支持させて貰うよ」

ルルーシュ「本気ですか?」

シュナイゼル「勿論だよ」
      「元々私は先帝に対して謀反を起こそうと思っていた」

ルルーシュ「!」

シュナイゼル「今の覇権政策に先はない、それに加え父上は政事に興味がない」
      「それは君も感づいていただろう?」

ルルーシュ「ええ」

シュナイゼル「そんな人間にこれ以上任せてはおけないと思ってはいたが……」
      「君が現れた」
      「だからお手並み拝見といこう」

ルルーシュ「なるほど……、自分は危ない橋を渡る気はないと……」

シュナイゼル「今までは私やコーネリアの役目だったからね」
      「しかし可愛い弟が世界に向けて宣言したからね」ニヤリ

ルルーシュ「ぐっ……」
     「俺は勝ちを拾いに行きますよ。中華連邦で貴方に学ばせて頂きましたしね」ニヤリ

シュナイゼル「おや、これは一本取られたね」ハハハ
58 : :2024/06/12(水) 21:53:19.88 ID:/u+RyicS0
シュナイゼル「ルルーシュ。私が君を支持すれば帝国の半分は君を支持するだろう。だが残りの半分は……」

ルルーシュ「逆らうならば力で捻り潰すだけです」
     「それがこの国のやり方でしょう?」ニヤリ

シュナイゼル「そうだね」ニヤリ
      「それにブリタニアと超合衆国が直接戦うより被害は少なくなる」

シュナイゼル「さて、やる事が沢山あるからこれで失礼するよ」
      「……ルルーシュ。また君と昔のようにチェスがしたいのだが、構わないかな?」ニコリ

ルルーシュ「ええ。時間が出来ましたら……。昔のように」ニコリ


まもなくシュナイゼルが新皇帝の支持すると明言した。
それに伴いオデュッセウス兄上など穏健派と言える派閥が続々と支持を示した。
兄上の言った通りおおよそ半数が、俺を認めることとなった。

最初の動きとしては悪くない。
だが今後の政策では恭順派からも離反者が現れるだろう。
だがシュナイゼルの兄上がいてくれれば、俺が負けることはないだろう。
何せ俺が一度も勝つことが出来なかった男が味方となっているのだから。
59 : :2024/06/12(水) 21:53:52.83 ID:/u+RyicS0
―――帝都ペンドラゴン どこかの一室

ニーナ「……」

シャーリー「ごめんね、ニーナ。情報統制が終わってニーナの安全が確保できるまでここに居てもらうってルルが……」
     「でも暫くの辛抱だから!必要なものとかあったら言ってね。可能な限り用意するから―――」

ニーナ「……シャーリー、貴方憎くないの?ルルーシュの事……」
   「お父さんの仇じゃないの……?」

シャーリー「憎くない……ていったら噓になるけど……」
     「でもルルは助けに来てくれたじゃん。カワグチ湖の時」

ニーナ「!」

シャーリー「だから何か理由があったんじゃないかなって……」
     「わざとやってるわけじゃないとも思ってる」
     
ニーナ「……」

シャーリー「きっと後から考えればもっといい方法なんていくらでもあったけど」
     「目の前の問題を、必死に考えてなんとかしようと思って……」
     「それでも失敗しちゃって、こんなはずじゃなかったのにて後悔して……」

シャーリー「それでも戦おうって」
     「『何一つ失いたくない』って」
     
ニーナ「……」
60 : :2024/06/12(水) 21:55:28.09 ID:/u+RyicS0
シャーリー「だからね、私はそんなルルの事を信じる」
     「それにお父さんも、私が復讐することなんて望んでないと思うから……」

ニーナ「……グス」

シャーリー「ごめんね、訳わかんないよね」

ニーナ「なんで……、うぅ……」ポロポロ

シャーリー「私にとってもニーナは友達だからね」


ニーナは俺を許さないと言った、俺もそれで構わないと言った。

「撃っていいのは、撃たれる覚悟がある奴だけだ!」その言葉の通り俺を撃った。
だが、彼女は持っていなかった。
彼女が作ったフレイヤがどのような影響を与えるかを。
撃ったフレイヤがどのような被害を齎すかを。

それは嘗ての自分を見ているようだった。
シャーリーの父親を殺してしまって、初めて自分が行ってきたことを理解した嘗ての自分を……。

ニーナはフレイヤの開発の凍結を了承した。
それが彼女なりのけじめなのだろう。

―――――終わり
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/12(水) 21:56:12.09 ID:D9PdlexPo
62 : :2024/06/15(土) 18:08:16.96 ID:A1WnOMWh0
カレンとナナリーの短編、いきます。
63 : :2024/06/15(土) 18:08:53.17 ID:A1WnOMWh0
――――エリア11 政庁

ルルーシュ『ふ、ふふふ……』

ルルーシュ『ふざけるなぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!』


ジノ「なあスザク?あのルルーシュて副会長のランペルージ卿だよな?」

スザク「そうだね……」

ジノ「それが元皇族で……ゼロ?」

スザク「そうだね……」

ジノ「じゃあなんでこんな事になってるんだ?」

スザク「僕が聞きたいよ、ジノ!!」

アーニャ「……やっぱりあの写真ルルーシュだった?」

ナナリー「……」ウィィン

エリア11の政庁、世界同時中継の内容によって混乱が生じていた時、
1人の少女が静かに、確固たる決意を持って行動を起こした。
64 : :2024/06/15(土) 18:09:27.71 ID:A1WnOMWh0
――――エリア11 政庁 捕虜収容室

カレン(あのバカなにやってるのよ!いや落ち着け紅月カレン!)
   (ルルーシュが皇帝になった?じゃあ私や日本は解放される?)   
   (いや、あいつが皇帝になったことを認めるとは思えないし、あいつの言う事聞く保証もない!)
   (そもそもテロリストが皇帝ってなんでそんな事になってるのよ!?)   

私の思考がグルグル回り、そして煮詰まっていく。
テレビ中継のあの様子を見ている限り、恐らくルルーシュにとってもそうであろう。
イレギュラーに直面して思考が停止した時、彼の表情は正にそれだった。

カレン(あーも―、なんでこんな事になって―――)

???「カレンさん!」

カレン「ナナリー!?」
   「!?あなた目が!」

先ほどまでの思考の中心人物、そいつの妹が傍まで来ていた。
ただ今までと違う点がある。
あいつと同じ藤色の瞳が、開いていなかった目が此方を真っすぐと見つめていた。

ナナリー「今の放送見ていましたよね?」

カレン「え、ええ。何故かここでも放送されてたし」

ナナリー「カレンさんはお兄様がゼロだと知ってましたか?」

どのように誤魔化すべきかと一瞬考えたが、この状況では無駄だろう。
それに彼女の目を見て、嘘を付くことは無駄だと悟った。

カレン「…………ええ。知ってたわ」

ナナリー「そう……だったんですね……」

ナナリーの視線が少し下がったが、数秒も立たない内に再び私に向けて視線を戻した。

65 : :2024/06/15(土) 18:10:01.56 ID:A1WnOMWh0
ナナリー「カレンさん、お願いがあります!」キッ

ナナリー「私を帝都ペンドラゴンへ、―――お兄様の元へ連れて行ってくれませんか?」

カレン「いきなり何を……」

ナナリー「ここには私の味方はいません!」
    「スザクさんも、アーニャさんも、他の人も……。きっと私の言うことは聞いてくれません……」
    「ただお兄様にお会いしたい……、それだけなんです……」

ナナリー「私は……、お兄様の妹なんです!」ポロ

カレン「ナナリー……」

カレン(そうよねこの娘は、ルルーシュの妹なんだし)
   (妹がお兄ちゃんに会いたいなんて当たり前だもんね!)

カレン「―――わかった。大分荒っぽくなるけど文句言わないでよね!」

ナナリー「はい!お願いします!」ピピピ カシャン

ナナリーの手引きで脱獄出来た私は、決意を固めた。

カレン(待ってなさいよルルーシュ!あんたには聞きたいことが山ほどあるんだから!)
66 : :2024/06/15(土) 18:10:38.48 ID:A1WnOMWh0
―――政庁内 廊下

カレン「ふんっ」ドカッ

兵士「」チーン

カレン「よし、ナナリーこの先でいいのよね?」

ナナリー「はい。この先に格納庫があります。」

カレン「そこに私の紅蓮もあるのね?」

ナナリー「鹵獲した機体を解析するため、キャメロットの人たちが預かるてスザクさんが言ってました」
    「起動キーもそこに保管してると思います」

カレン(まさか私の紅蓮におかしな事してるんじゃないでしょうね!)

―――格納庫

カレン「紅蓮?でもなんか、違う……」

カレン「ええい!考えてる時間が惜しい!」
   「ごめんね、ちょっと狭いけど我慢して!」

ナナリー「はい!」

カシュッ…ピピピッ! 
GUREN S.E.I.T.E.N EIGHT-ELEMENTS START UP

カレン「起動した!……なんか色々変ってるけど、基本システムは同じ!」

カレン「予備のエナジーも積んで……、よぉっし、いくよ! 紅蓮っ!!」

67 : :2024/06/15(土) 18:11:08.23 ID:A1WnOMWh0
ガシャン!バコーン!


「なんだ!」「敵襲か!?」

「大変だ!捕虜が脱走してるぞ!」

「鹵獲機が奪われた!」

スザク「……まさかカレンが!」

ジノ「……紅蓮を!?」

スザク「ロイドさん」

ロイド「いや〜、趣味で改造しまくってたら並大抵の人じゃまともに動かせない代物になっちゃてね〜」

スザク「まさか、まともに動かせないからって、起動キーも一緒にしてたんですか!?」

アーニャ「……杜撰」

ロイド「いや〜、申し訳ない」


スザク「くっ、追おう!カレンを止めるんだ!」

ロイド「残念でした〜。改造した紅蓮なんだけど、第九世代相当だからマシンスペックが違いすぎて追いかけるなんて無〜理無理」

ジノ「なんでそこまで……」

ロイド「楽しくってつい〜」

セシル「だからやめときましょうって言ったのに」

ロイド「え〜、セシルくんだってノリノリだった―――」

ローマイヤ「すみません!どなたか総督を見てませんか?先ほどからお姿が!」

「「「!!!」」」

アーニャ「……まさか攫われた?」

ジノ「おい、どうするよスザク?」

スザク「……」
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