このスレッドは1000レスを超えています。もう書き込みはできません。次スレを建ててください

やる夫が正史を書くようです６１

614 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/08/29(木) 00:13:05.63 ID:3s2rJNPI0: 　　　　　　　ゝ/´/////彡∧i‐-､
　　　　　／////＞≦_フ´ﾞﾞ‐-､∧
　　　　／///／{::::::::::::::::ヽ=γ￣＞､
　　　 ////／ゝ､ヽ:::::::::::::::ﾉ　＼::::::::::ヽ
　　　,//／／　　｀￣￣　〈⌒´i‐‐､´
　　γ⌒ヽ' 　　　　　 ,, 　　ヽノ　　 i　　　　　　　　　　いや、やめておこう。
　　 i |i､｀)　　　　　　'ゝ二二二二７　,
　　　､` ヽ　　　　　　　　｀‐-==-　　i　　　　　　　　　　.お前は人の言葉を好んで言いふらす。
　　　　､ゝλ　　　　　　　　　　　 i
　　　　 ∨i　､　　　　　．＜三ヽ　ノ　　　　　　　　　　答えるわけにはいかん
　　　　　∨ 　＼‐‐ ´////////／
　　　　　　〉　　　＼/////////,i
　　　　／ {｀､　＼､｀　ヽ////,i
　　ゝ´:::::::∧､　￣　　 ‐-,-ヽ-‐iヽ
´::/::::::::::://∧:.　　　　　 /‐-‐∨ i∧､
::/:::::::::::////∧　　　　 ∧:::::::::::∨i/∧｀....､
/､:::::::ノ/////∧　　／　ヽ::::::::::iヽ///､::::::ヽ::.‐-　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , -‐ '´￣￣｀ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｒ===========r‐、: : ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |.―‐――‐―丨‐l┤、 :ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Ｌ二二二二二」.ﾆ|‐{ﾐi : : |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {/ /ゝ､ﾉｲﾉl/ ＼　ﾄl!: : :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |l:/|/● 　　　●　　ト、: :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|/!:ll⊃　､_,､_,　⊂⊃ﾉ: : ｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/⌒ヽ__|ﾍ　丶_ノ　　 ..ｲ:i : :/⌒i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . ＼ /:ノ从ヽ,､　 __,　イﾄ:}ﾉ/　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　//ヾゝ八__／:.:.//ﾍ､__∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ、.{ {:.:.:.|.|oi//:.:.:.:.{.{ ;_、_　,'

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　桓温は答えかけたのを止め、後悔して相手に言い渡した。
./!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　以前に桓温は朋党雷同・私議沸騰の抑制を訴えた事があるが、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　党派を形成して無闇に他者の言動に同調する類の行為が嫌いなのだろう。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　自分もそうした経験で苦労したかのような言いまわしだ
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
615 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/08/29(木) 00:16:18.71 ID:3s2rJNPI0: 　　　　　　　/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : /: : : :／:::.:／　ヾ:.:.::./:.:.＼
　　　　　　 ,': : : : : : : : : : , -‐ ､:.:.:./ィ/:.::.／:.:.:.／　　　 }:.:./::.:.:.:.:.i
.　　　　 i: : : : : : : : ::／／⌒ヽ:.:.:.:/::／/.:ィ' 　￣三ミ､/:.∧:.:}.:l
　　　　　　{: : : : ::.:.:.:.:.:{　{　 ,ハ .}三≧二ﾆﾆ==─┬┬弌:/　}:/}′
　　　　　　',: : :.:.:.:.:.::.:.:.:',　 ./ヽj　}　　　　　　　　￣|////{j　 .|′
　　　　　　 ',:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.', 〈ノヽ　　　　　　　　　 |////ヽ
　　　　　　　',:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::j､乂ﾉ　　　　　　　　 {/// 　',
　　　　　　　 i:.:.:.:.:.::.:.:，＜ヽ_|　　　　　　　　　 `ｰ′ 　V
.　　　　　　 }:.:.:.，＜　　　　|　　　　　　　　　 /　_ 　〉　　　　　　　　九錫をもらってきたら教えてやるよ
　　　　　　　/¨¨　　　　　　　|　　　　　　ｒ_､_　　　　ｒ''¨
.　　　　＿/　　　　　　　　i　{　　　　　　　＼ﾆ=‐-′
　　　／　　＞，. 　　　　i　＼　　　　　　　　　　￣)､＼
　／　　　　　　＞，.　　　 i　　＼　　　　　　 /　＼. ＼
／　　　　　　　　　　＞，　 i　　　　＞，.　　　　　 /　　　 ¨¨¨
＼　　　　　　　　　　　　＞，　　　　　＿＞，＿/
　＼　　　　　　　　　　　　　＞，　／
　　　＼　　　　　　　　　　　＞，
　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　＼

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　寧康元年（三七三年）七月。
./!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　桓温は六十二歳で死んだ。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .死の間際まで自身に九錫を加えるよう
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　朝廷へ働きかけたが、結局死後に丞相を追贈されている
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
616 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/08/29(木) 00:18:12.30 ID:3s2rJNPI0: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|7,.ｲ　　|7,.ｲ　　 |7,.ｲ　　　|7,.ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾄ-'' イ　　ﾄ-'' イ　　ﾄ-'' イ　　ﾄ-'' イ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　し'/ :|　　し'/ :|　　し'/ :|　　し'/ :|　　＿ﾄ,ｨ　　　　　　　　,ｨ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､//| |　　.､//|｜　.､//|｜　.､//|｜　７「　　ﾄイ　,ﾍﾉ|　ｲ |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　し' :|/ 　　し' :|/ 　　し' :|/ 　　し' :|/　　/,ｲ」　　し'　ヽノ　し'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,､､-‐=＝‐- ,,　　　　　　,','　
　　　　　　　　　　　　　　　 ,.　. :"´ .: .: .¨¨¨｀｀´.: .｀`ヽ､　　,','
　　　　　　　　　　　　,.　-'´　 .: .:. .:'´　.:｀`ヽ .: . .: ノ .: .｀`ヽ‐ ､　
　　　　　　　　　,. .ィ´　.:.;:.:; 'ﾞ´ . :;;　　. . 　..:.｀`Y´ .: .:. : .:. :`ヽ｀`ヽ
　　　　　　 ,.ィ´.:, ｲ;:; :; :;;'′.:;:;:;;,'′.: ;:; :; .: .: .:. .: .'"´　　｀`ヾ .:.: :..｀ヽ
　　　　　,.ｲ.:.:;,'´. :.!;:.:.:.:.;'　.:;:;:;;:;j!;;:.::;;.:.:　. : .: .: .: .:...　　　...,,;:;; ji､;:;:;i!.:..',
　　　　｛{;;;:'.:′;;;:;{;;;:;:;,′.:.:;;:.:.j;;;:;:;:..:;:,;.:. . ..: .: .:. :. :. :. :.:.;;:.:.:;:､;.:.:.:.ji!;;:.:}
　　　　　ﾞ;.､;:; .:.;;:;:;'､;;:;',.　.:;;:;:;:i!;:;:.　.:.:..　. :. :. :. :. :. :. :;;::;:;;;:;:;:;:j!;;:.:.:j!;;:;;!............................................
　　　　　　 `ヽヾ;;:.:.;;;;;;;;;;;;;:;;;::;:;;;', .: .:;;:.: .: .: .: .: .: .;.:;:;:;;;;;;;;;;;;;;;:;ﾉ;;;:;:;ﾉ;;:;ﾉﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞ
　　　　　　　　　｀¨`ヽヾ;;:;:;:;;;;;;:;: ;　.:.:;;　.: .: .: ;;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;'ﾞ.:;:;:ィ;;:;ｲ
　　　：　．　　　　　,',　　｀¨''''ｰ-､.:;:;.:.:. .: .: .:;;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:イ;;;:;ィ'´.:'´
　　：　．　　　　 ,　′　　　　　　　　｀`''ｰ-………-‐'''ﾞﾞﾞ´　　　　：　　_ _ _ 　　　　_ _ 　　：　．　　　　　　：
　　　　　　　　　,　,′　　∴∵　　　　　　　　　::　　　　　　　　　：　　　　　：　　　　：　　　　_ _　　　　　　：
　　　　　　　 ,　　,′　　　　　　　　　　　　　　 ::　　　　　　　：　　_ _ _ 　　　　_ _ 　　：　．　　　　　　：
　　　　　 ,　　 ,′　　　　　　_ _ 　　：　．　　::　　　　　　　　　　　　　　　∴∵∴∵
　　　　 ,　　　　,′　　　　　　　　　　　　　　 ::　　　　　　‥∴
　　　,　　　　　,　　　　　　　　　　　　　　　 ::　　　　　　　　　　　：　　　　　：　　　　：　　　　_ _

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
./!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　果たして、晩年の桓温の事績はどこまでが真実なのだろう？
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
617 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/08/29(木) 00:19:08.76 ID:3s2rJNPI0: 　　　　　　　　　　　　 ´:::::／:::::::::::::::::::: ｀丶、
　　　　　　　　／::::::／ :::::::::::::::::::::::: ＼:::::＼
　　　　　　　　　 /::::/::/::::::/::::::::::::::/ ::::::::: ﾄ::::::::::.
　　　　　　 / :::::::/::::::/:::::::::::／}::::::::::::::|∧:::::::::..
　　　　　　　　 ;:::::::::::::::::: |_彡＜　/::::::::/::/　 i:::::::::::＼
　　　　　　　 |::::::|:::|::::;斗=ｧミ_ /::::::::/::/‐￢ト:::::|::::::::＼
.　　　　　　　 ,::::::八|:弌 r公ﾘ /∨／}斗ｧ=ミ|:::::::|::|¨¨⌒
　　　　　　　 /i ::::| :::::::::ゝ　　　　　 r公ﾘ　》:::::|::|
.　　　　　 /:::i ::::|:::::ｉ::::|　　　　　　/ 　　　 7 :::::: |
　　　　　 / ::::i ::::|:::人::|　　　　　　　　　　 / ::::::|リ
.　　　　 / ::::: i ::::| ::::::仆 . 　　 '　ヽ　　 /|:::::::::|
　　　　 / ::i ::: |:::::::::::::::|个ﾄ　　　　　　　イ´| ::::|::|
.　　　 / ::: i:: 八::::/| ::::|::Ｌ|　　　ｰ=≦::::::::i::::| ::::|::|
　　　/:::::::::i::::＿V:::| ::::|/　≧=- ,,_　/ ::::: i::::| ::::|::|
　　 .::::::::::: i:ｉ《二》《| ::::|＼　　　 └片i ::::i::::| ::i:|::|
　　 :::::::_,,::斗匕＼_| ::::|　　　　／∨_,丈::ﾉ::;;| ::i]八_
　　|::: /　　　　　 | ::i:|　　 ∨＼∧　}}＼《＾| ::|ﾆ二》
　　|::::|⌒丶　　　　| ::i:|　　　∨/　厂[＼＼| i:|《 ::|::＼　　　　　　　　　　　　　　　　 , --──-､
　　|::::|　　　　　　| :从ﾆﾆﾆ7/　 /| i |＼∨| i:｢＼|::::::::＼　　　　　　　　　　　, イ /　　　　　　.ﾍ　ﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i　!ー､〉　__ j　j __〉-ﾉ　i
　　　|7,.ｲ　　|7,.ｲ　　 |7,.ｲ　　　|7,.ｲ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.ヾ＿,,;;》 `-"::: `-"l＿.ジ
　ﾄ-'' イ　　ﾄ-'' イ　　ﾄ-'' イ　　ﾄ-'' イ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　ヽ　' ＿ ` ｲ　　
　し'/ :|　　し'/ :|　　し'/ :|　　し'/ :|　　＿ﾄ,ｨ　　　　　　　　,ｨ　　　　　　　　　　l　l　　´＝｀　l　
　､//| |　　.､//|｜　.､//|｜　.､//|｜　７「　　ﾄイ　,ﾍﾉ|　ｲ |　　　　　　　　　ﾉ　.ヽ＿,､__ノ　
　し' :|/ 　　し' :|/ 　　し' :|/ 　　し' :|/　　/,ｲ」　　し'　ヽノ　し'　　 _, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::　
618 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/08/29(木) 00:21:28.75 ID:3s2rJNPI0: 　　　　　／: :./: : : : : : : : : : : : :: : : : : : : : : : : : : i
.　　　　/ : : ./: : : : : : : : : :/: : : : : : : : : :: : : : : : :.!
.　　　 / :.／|: : : : : : : : .M〃''''''气ミ.: : : : : : : : . .|
　　　/／　 .!: : : : :/:/ :.|　　　　　　ミ: : : : : : : : :|
.　　　　　　|.: : : ./:/,ハ!　　　　　　　|: : : : : : : : :|　　　　　　　あれが桓温の後継ぎか？
.　　　　　　|:从:.{≧　　　　　　　　　 |: : : : : : : : :|
.　　　　　　 iハハfう　 `≦-- ．　　　|: : : : : : : :,'　　　　　　　.親父の若い頃より立派じゃないか。
.　　　　　　 !　.! !.`¨j　　f うﾄ､　｀ヽ　し'´ヽ: : /
　　　　　　　　　|　/　　　弋ｿ〉　　　　/い〉/_　　　　　　　　.お前も見習え
.　　　　　　　　　!/　　　　　　　　　　ｲノ/∧: :ヽ
　　　　　　　　　ﾊヾ　　　　　　　　　しｲ/.:...〉: : }
.　　　　　　　,ィ'' ﾊ ‐ ､　　　　　　ｒ　　　{／: : : }:＼　　　　　　　　　　　　　　　　　__ ,.､＜´￣∨￣ヽ＜ヽ､、
　　　　　　　{: : :{:.ﾍ　ヽ　　　　 ,ｲ.　　　_.ﾉ: : : : ﾉ.ヽ:.＼　　　　　　　　　　　　　　／::::〃〃::::::::ヾ/::｝:::!::::ヾ:ヽ＼
.　　　　　　/.|: : :{:.:.ﾍ　　　　 ,ィ　　 ,.‐'"／: : : : /:.:.:.}: : :.!　　　　　　　　　　　　 ,:′〃〃:::::::::/ヾﾒﾍ:::/::::::ｲ::::}:::ヘ
.　　　　　 /: :|: : :.}:.:.:.:｀二¨ 　__,.‐'" .／: : : : : ./:.:.:./: : : |　　　　　　　　　　 //:::::::::::::::i::::::::!　　 !/ !::/ j::/:::::::::ﾍ
　　　　　/: : : !: : :}:.:.:.:|.　|　.f 　　.／: : : : : _,ノ:.:.:../: : : : :＼　　　　　　　 /ｲ:::::::::::::::::ﾄ､::::|_,ノ /ムｊ/ｰ/ﾊ::}::::::::ヾ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￤i::: |:::i:::!ﾍ√∨ﾍ　　 ,/　/｀ﾘソﾉ::!::}　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::|:::ﾄﾘ_ﾘ廾ﾍミ　　ゝ_/__/_/ｲ:::::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾﾘ::::ﾍゝ__f;j__　　　　__f;j__ゝｲ:::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｛ |::::! ＼　　　　 j　　　　　　 j:::!｝
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀|::::',　　　　　　　　　　　 /!:::!
　　　　　　　　　　　　　　　うるせえよ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!:::::ﾄ、　　　　　　　　 / ｊ::::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !:::::| ゝ　　r ── ､　　,'　ﾘ:::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!::::|／:＞､´ ￣￣｀イ　　ｊ:::j
　　　|7,.ｲ　　|7,.ｲ　　 |7,.ｲ　　　|7,.ｲ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿__ノｊ:::|::::::::::ﾚi＞､　イ;;;;l 　　!/
　ﾄ-'' イ　　ﾄ-'' イ　　ﾄ-'' イ　　ﾄ-'' イ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／;イ::::::::ノｲ　　ヾ;;;;;;;;;;;;i、　/
　し'/ :|　　し'/ :|　　し'/ :|　　し'/ :|　　＿ﾄ,ｨ　　　　　　　　,ｨ　　　　　　　/´/::::＞ｿﾉﾉ八　　 / 　ヽ､、＿
　､//| |　　.､//|｜　.､//|｜　.､//|｜　７「　　ﾄイ　,ﾍﾉ|　ｲ |　　　　　　　　/／//ノ　　　ゝ　 <　　　ヽ:::::::::::｀ヽ
　し' :|/ 　　し' :|/ 　　し' :|/ 　　し' :|/　　/,ｲ」　　し'　ヽノ　し'
619 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/08/29(木) 00:22:07.60 ID:3s2rJNPI0: 　　　　　　　　　　　 , -‐ '´￣￣｀ヽ､
　　　　　　ｒ===========r‐、: : ＼
　　　　　　 |.―‐――‐―丨‐l┤、 :ヽ
　　　　　　Ｌ二二二二二」.ﾆ|‐{ﾐi : : |
　　　　　　　　 {/ /ゝ､ﾉｲﾉl/ ―　ﾄl!: : :|
　　　　　　　　 |l:/|/● 　　　●　　ト、: :|
　　　　　　　|/!:ll⊃　､_,､_,　⊂⊃ﾉ: : ｜
　　　　　　/⌒ヽ__|ﾍ　　　　　　 ..ｲ:i : :/⌒i
　　　　 . ＼ /:ノ从ヽ,､　 __,　イﾄ:}ﾉ/　 /
　　　　　　/　　//ヾゝ八__／:.:.//ﾍ､__∧
　　　　　　ヽ、.{ {:.:.:.|.|oi//:.:.:.:.{.{ ;_、_　,'　　　|7,.ｲ　　|7,.ｲ　　 |7,.ｲ　　　|7,.ｲ　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾄ-'' イ　　ﾄ-'' イ　　ﾄ-'' イ　　ﾄ-'' イ　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　し'/ :|　　し'/ :|　　し'/ :|　　し'/ :|　　＿ﾄ,ｨ　　　　　　　　,ｨ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､//| |　　.､//|｜　.､//|｜　.､//|｜　７「　　ﾄイ　,ﾍﾉ|　ｲ |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　し' :|/ 　　し' :|/ 　　し' :|/ 　　し' :|/　　/,ｲ」　　し'　ヽノ　し'

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/＼＿＿_／ヽ　　　　　　　　　/＼＿＿_／ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／''''''　　　'''''':::::::＼　　　　　　／''''''　　　'''''':::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. 　 |（●）,　　　､（●）､.:|　　　　. 　 |（●）,　　　､（●）､.:|　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　 ,,ﾉ(､_, )ヽ､,,　.::::|　　　　　　|　　 ,,ﾉ(､_, )ヽ､,,　.::::|　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. 　 |　　｀-=ﾆ=- '　.:::::::|　　　　. 　 |　　｀-=ﾆ=- '　.:::::::|　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　｀ﾆﾆ´　 .:::::／　　　　　　＼　　｀ﾆﾆ´　 .:::::／　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,,.....イ.ヽヽ、ﾆ__ ーーノﾞ-､　　　 ,,.....イ.ヽヽ、ﾆ__ ーーノﾞ-､　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:　　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ　i　　　:　　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i　|　　　　 |　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞　　ヽ. ハ　 | 　 |｜　　　　＞　　ヽ. ハ　 | 　 |｜

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
./!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　『晋書』『桓玄伝』によると、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　桓温の葬儀には文武の諸官が桓沖の下へ別れの挨拶にやって来た
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
620 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/08/29(木) 00:24:08.55 ID:3s2rJNPI0: 　　　|7,.ｲ　　|7,.ｲ　　 |7,.ｲ　　　|7,.ｲ
　ﾄ-'' イ　　ﾄ-'' イ　　ﾄ-'' イ　　ﾄ-'' イ
　し'/ :|　　し'/ :|　　し'/ :|　　し'/ :|　　＿ﾄ,ｨ　　　　　　　　,ｨ
　､//| |　　.､//|｜　.､//|｜　.､//|｜　７「　　ﾄイ　,ﾍﾉ|　ｲ |
　し' :|/ 　　し' :|/ 　　し' :|/ 　　し' :|/　　/,ｲ」　　し'　ヽノ　し'

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,才⌒ｱ弐z_　　　　　　　　　　　.ハ　.ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｨく{{才≦＝才_　　　　　　f＜　　∧ ∨.{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_斗f个'"´气=ミ≦　　　　　＞ .｀ヽ　}　}. {
　　　　　　　ﾊ　　　　　　　　　　　　　　乂匕　　ノ才ｵ=ミ　　　　　　　＼ヾﾊ｀Y
　　　　　　 j　} ./ }　　　　　　　　　　　　ハ岩.彳豺　:_ﾉ{.　　　　　 fﾆニ｀ヽ　　 :}
　　　　　　 _}　ﾚ ./　　　　　　　　　　　　　∧　j　　_　,ﾊﾘ　_ 　　　　　 .∨　　　!
　　　　　〈 :} .ﾞ f＞ーｧ　　　　　　　　　＼≠ｧ /才ｱｲハ_　-==ミ　　　乂_　　|
　　　　　　}ﾉ　 /　/´-ァ　　　　　　　＞ー＝ｭ才ｱ{f. . ./ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ_＼才ﾆ}＿　}二ﾆ=-　 _
　　　　　ハ　　ｲｨ´　　　　　　　才 {:! /八／　 {∨. . }ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆハ. ｲ}＿彡ﾘﾄﾆﾆﾆﾆ=＼
.　　　　　　∧　　　{ﾊ　　　　　　/ 才从{ーｭ⌒ヽ_}ハ__ハﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/ /ル__彡ｲ: 〉ﾆﾆﾆﾆﾆ{
　　　　　　　∧　　 }: :＼　　　 /_/彡人ゞ才イ　i｝_乂　}ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ=.∧ ∨　／. : /ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ}
　　　　　　　{:::ゞ-　}: : o}}､　　 .イｲﾊﾘハ｀ー-r|z._ __　∨＠ﾆﾆﾆﾆ才ﾆﾆﾆﾊ :＼{: :才{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ7
　　　　　　　∨:ゝ-.: : :o{{ .∨(_乂. .// l.八　　　|　　￣弋三二ﾆ=-=ﾆ二三_≧=≦イ∨ﾆﾆﾆ_￣＼
.　　　　　　 ∨::ｲ: : : o}} . . ハ.ー-. . .lハo　　 |　　　o ／. . . . . }ーｧ-　. .〈. .∨. }. . ./.::::::::::::::.＼ﾆ∨
　　　　　　　 ∨ﾘ: : : :oﾊ . . . } . . . . . ' .丶　　 !　　 . ｲ . . . . . . ,. ./三二ﾆ＝ﾐ∨}. ./.::::::::::::::::::::ハﾆ}
　　　　　　　　　}/ : : : o乂. . . . ,. ／イ l .{ o＼｜／o }. . . . . . ,.../.::::::::::::::::::::::::::≧く::::::::::::::::::::::::::::}/　←七歳
　　　　　　　　　￣￣　　｀ヾ/彳　　 '. . ｀Yo.| o f´ . . . . . . /./.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::乂
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧. . }.o.! o { . . . . . . .:ﾞｨ.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::{⌒

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　晋　桓温の末子　桓玄

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
./!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　桓玄の涙は面を覆い、人々はこれを異とした
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
621 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/08/29(木) 00:25:00.79 ID:3s2rJNPI0: 　　　　　　　　　　　　　　　／／　／　,　'.　/!ヽ
　　　　　　　　　　　　　　 / ﾊ　 ./　　./　 l^　l　'.
　　　　　　　　　　　　　　.' / {／　　/　　l　　{　!
　　　　　　　　　　　　　 l '　_ ＼　 /　　 { 　／j
　　　　　　　　　　　　／{ﾄ. ヽ`､ヽ' ──` ' / }　　　　　　　　敬道。
　 _ ィ7ィヶ-　.＿＿／_,ィﾊ＼｀′'　ｒ-ッ　 / /'
ィ彡7' , /　　　　　　／: :|ﾄ.　_`､'_. -`´─ィ7′　　　　　　　　.彼らは君の家の故吏だったのだ
／ィ' .l/　＿＿____／. : :/::V､｀＞　 _ ィ' V l
彡ｨl　／´　　￣7/　: : :l:::rﾍ＞r.ィ´=:ｲ　ﾄ､!
//ﾊｒく__　　　＜'___ _: :l::::＼7≧´:::::/　 l.!　＼
'"fj l　　ﾍ　 _　　／'´ ヽ:::::77::::::::／　　 |l､　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　／. : :ー-ミメ: .
. : l | ト､＼-_ﾊ「　　　|:://::::／ヽ　　　|.|丶､　　　`　　　　　　　　　　　　　 /. : : : :_刈ﾊ}/ﾉノﾊ
: : V |　　｀＞､ﾊ'.: : .　j/'／´ 　　|l ＝ 'ﾉ　　＼}　/　　　　　　　　　　　　　」-‐=彳　/:f^ｰ-弌{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_j　_彡ｲ､__{{八　　 jﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　爻{　i{　气-芸ﾐ .ｨｱ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ハ　　　　　　:{ i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Ⅵﾍ　　､__　jﾚ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　}:.:.＼_rへ　￣ ′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　八:.:.:.f==7≧≠,
　　　　　　父は九州の伯であったのだな　　　　　　　　　　　　　　　_rf斗x＜:.:r=7　i　」{乂f二ﾆfvﾍ___
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r==气x　.乂7. : : ￣ : ::才｀＜: : :oヽ　}}ハ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　77i r､＼.{. o: :__ ＞ ´　　 ∨　｀＜:V}}川
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　//| ! iﾊV }_／. :/　　　　　　∨　　 o{ :弌乢
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｲ: !」_|L!i {: : : : :＼o　　　　　V 　 o{ :i: : : .＼　←七歳
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　: : : : : : ,^: : : : : : : :＼o　　　　 ',　 o{:.:| : : : : . ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　: : : : : 7. : : : : : : : : : : ＼　　　 ′ 7. ,. : : : : : :　.＼

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　桓玄、字を敬道。
./!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　寧康元年（三七三年）の時点で七歳であり、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　父桓温から大変寵愛され、父の死後に遺命で南郡公の爵位を継いでいる。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　桓温自身の爵位を継がせる事で、
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　末子の桓玄が桓氏の嫡流と内外に示したわけだ
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
622 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/08/29(木) 00:28:31.89 ID:3s2rJNPI0: 　　　　　　　　　　　／:.:./ﾚ 7／{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼_
　　　　　　　　　　 /:.:.:.:./ 　〃/:.:.:.:.:.:.:.:..|:.:.∨~＾＾´＼-:.:.:.:.∑
　　　　　　　　___, ノイ:.:.:/イ／V:.:./:.:.:|:.:.:.:|ﾊ:.:| 　　　 V≠=寸
　　　　　　　　　 /:.:.:.:.:./:.:.:.:.|:./lV:.::|､:.:.:|　ｌ:|　＿___　 W::::/
　　　　　　　　　　/::ｨ:.:.:.:.l:.:.:孑|::|廾|:代､:.::| '~|´_-　　｀　|::::|
　　　　　　　　／´ /:.:.:.:.|:.:.:.|! |/_ 二ﾍ! ヽ::| ´ｲ升ﾃ=､ z. |::/‐､
　　　　　　　　　　　|ﾊ::|:.:|/l::| 〃{ﾋっ┘　　　 `＾─'′ 　.|'f;＾:. !
　　　　　　　　　　　l　!:N:|ｲ¨|　　　　　　|　　　　　　 l:::ﾉｊ:/　
　　　　　　　　　　｀| l{{<∧　　　　　　{　､　　　　　　 |＾;:./　　　　　　こうして一つの時代が終わりましたとさ
　　　　　　　　　　　　　＼ {:〉'´ ＼　　　＿＿＿､　　ｊ_／
　　　　　　　　　　　　　　 _／　 {:..　弋云￣　二ノ　　/!
　　　　　　　　　　　　／´｀ー-くﾞマゝく_∨￣_￣　　,.'::ト､_
　　　　　　　　　　　 /　　　ー-､／X｀ｰ/　　　　　／/::|::::::::ヽ
　　　　　　　　　　 /´　　ヽ _　くジ′∨｀ーzァ7ﾌ／　::|!:::::　:::',
　　　　　　　　　./　　_､_　　＼　〉　ﾑ:..　　　　　　　.{!::: 　　.:'､
　　　　　　　　　/　　 __犬_ 　 } / }＼__〉　　　　　/　　V　　　'､
　　　　　　　_/　　　　〈＿__ノノ /|:.:　　　　　　　/　　　|　　/!.　＼_
　　,,.､ -‐ ''"´/　　　　　:.:.:}:.:.:..／!.:|::.:　　　　　　,′　　/　 /:::|::..　ヽ｀丶､
´　　　　　　ノ　　　　..:.:ノｰ彳 :.:ト:|::.:. 　　　〈／￣/　 /::::::|:::::...　＼　｀丶､

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
./!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　孫盛はこの年に七十二歳で死んでいる。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　彼の息子に当たる
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .孫放の孫が「蛍雪の功」で知られる孫康となる
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
623 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/08/29(木) 00:29:23.21 ID:3s2rJNPI0: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_...._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,.-':::::::::::::｀ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　＿＿　　　　　　　　　／:::::::::::::::::::::::::::::＼:::::::ﾍ
　　　　 l:::::::::::::::::::￣::::::ー...／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ
　　　　ヽ::::::::::::::::::::::::::::／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ｨ::ﾆ'::::l
　　　　　　ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ ｀ヽ:::::::l
　　　　　　　＼::::::::::::::::::::::＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:､　　';::::::|
　　　　　　　　 ,ﾝ､:::::::::::::::::::::｀:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::＼　';:::|
　　　　　　 / | |｀ﾄ､_:::::::::::::::::::::｀:::ｰ-......__/::::::::::::::＼ヾl
　　　　　　　　　l ﾄﾄ. ﾄ､ヽ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　｀ﾊ_|ヾ弋弍f'ｰ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　 '´く.　　 'ーｲ　l j､7ァt､__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l
　　　　　　　　　　 rヽ､　lー'-'ノ_ﾉ∠Lゝト弋ー--　　:::＿:ﾉ
　　　　　　　　　　ﾍヽ--j..-＜}::::::::::::〈.｀　　　　　　　　　　　　　　　桓温の死後、
　　　　　　　　　　　 ,ﾚ-'⌒:､　ヽ:::::::::::ヽ- 、　　　　　　　　　　　　 .彼が有した軍権はほぼ三分されている
　　　　 ,. -‐､　　　ヽﾆ.:::::;r‐　'´ l::::::::::::::::::::ﾍ　
　　　,r'::::.,.-'　　ｒ'´ ::::ヽ　　 __'Jノヽ::::::::::::::::::ﾊ
　　 /:::::/　　　　|　　 l::: ｀ヽ､_　ヽ_,ｌ:::::::::::::::::::::l　
. 　 |　:::|　　　 |　　 lヽ､__,. ､　';::::::::::::::::::::::::::::::l.、
.　　|　｜　　　 |　　 |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
　　 l.　 l　　　　ヽl.　..|::::／::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
　　ヽ　ヽ．__ ノ |　::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
　　　　｀ｰ-　一ﾍ　|::::ｰ-､.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ
　　　　　　　　　　　7ﾊ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ
　　　　　　　　　／::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
　　　　　　／::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
　　　　　　　／::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::／::::::::::::::::|:::::::::::｀
624 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/08/29(木) 00:30:10.43 ID:3s2rJNPI0: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣○ｰ､　　　 {　　　　　　　　　＿,.-‐'´　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　項　　｀}_　　 }　　　　＿_／　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　葛陂　　　　　　　｀ｰ-{ 　　　ﾉ　　　　　　　　　　　　　　　　　涂中
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　○ 新蔡　　　　　　　｀ｰr‐'￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　○ ,.--
　　　　　　 ○宛　　　　　　　　　　　　　○安城　　○【新蔡国】　　r―'´○寿春　　　　　　　　　　　　　　　　　,「◎建康
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【汝南国】　　　　　　,.----'´￣　　　　　　　　　　　　　　○東城　　　　　 .／　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ○新息　 _/　【安豊郡】　　　　　　　　　　　　　　　　　歴陽　／●姑孰
　　　　　　　　｀ー――､＿＿/￣￣￣￣￣￣￣　　　○安豊　　　　　　　 ○合肥　　　　　　　○＿_{　
　　　　　　○新野　　　　　　　　　　　　　　　　○弋陽　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　○六安　　　　　　　　　　横江○.|○牛渚
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【弋陽郡】　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.}￣ｰ'￣}　　　　　|
ヽ　　○樊城　　　　　　　　　　∧　　　　　　　　　 ∧∧∧∧　　　　　　　　　　　　　　｀ｰv'○東興　.／○于湖
　￣○}　　　　　　　　　i　　　　　　　　∧∧　　　∧∧∧∧∧∧　　　　　　　　　　　　　　｀ーr―'○"○蕪湖
　襄陽｀}　　　　　　　　｀ヽ　　　　　　　　　　　　　∧∧∧∧∧∧　　　　　　　　　濡須口○}　　赭圻
　　　　}　　　　　　　　'ｰ,　　　　　　　　　　　　　　∧∧∧∧　　　　　　　　　　　　　　　r'　
　　　　 }　　　　　　南新市ヽ_,_【江夏郡】　　　　　　　 ∧∧∧∧∧∧　　　　　　　　　　_ノ　
　　　　　|○石城　　　 .○ 　　ヽ○安陸　　　　　　　　　∧∧∧∧　　　　　　　　　r―'
　　　　　 .|＿_　　　　　　　石陽○ ｀ー-,　　　　　　　　　　　∧∧∧　皖城○　　 _,.-‐'
.長坂○　　　　|　　　　　　　＿＿＿＿＿＞-―‐､　　　　　　∧∧∧∧　　　　　 |
　　　　○当陽ヽ_　　　　　　|　　　　　 ○| 　　　○＼_　　　　　　　　　　　　　　 |　
.　　　　　　　　￣￣ヽ＿ﾉ　　　　夏口|　　　武昌　.￣|　　　　○尋陽　　＿r‐'´　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿_/　　　　　　ヽ　　　　　　　＿/　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.￣7　　　　　　　　　　　 'ｰ-､＿＿＿イ　　　　　　　
-― -―‐_ ●江陵　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
. ○楽郷__）　　_,.__　　　　　＿r‐'○陸口
　　　 ○'ー'´￣　 |　　　／　　　　　　
　　　公安　　　　｀ヽ　r'　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　＞'○巴丘　　　

／.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ　
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li､:.:.∧:.:.:.::ヽ.　
: :: !.:.:. ||/--l/　|ﾉ--ｌ:.: .:.lヾ､　　　　まず、西府軍は桓氏一門で二分された。
: ::(|:.:.:.:|　‐‐　　 ‐-│::.:/
Ⅵﾍ.:.:.:l　　　_ _ 　 /.:.ﾉ　　　　　　　桓温の三弟の桓豁が
　　＼ヽ､　＿ , イ!::/　　　　　　　　征西将軍・都督荊交広寧益五州諸軍事として江陵に駐屯。
　　／ヽ{　　ﾄ､ヽ l:　
　∧＼　ﾏ三ｿ|　＼　　　　　　　　 .末弟の桓沖が中軍将軍・都督揚江豫三州軍事・揚豫二州刺史として姑孰に駐屯
./: : ＼＼ヾ-〃＿ !＿＿＿__　
ｌ; : : : : ＼＼」ﾘ/　　　　　　　　/
i: : : :::＼::＼i../　　　　　　　　/
625 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/08/29(木) 00:32:49.34 ID:3s2rJNPI0: 【紀元３７３年２月　晋　徐州　広陵】

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∫ι＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ./丁了
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾｰ─ｰ─ｰ──ｰ──ｰ──ｰ─ｰ,ィ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||;　|;　|i　|;　|;　|;　|i　|;　|;　|;　|i　|　||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||i　|;　|;　|;　|i　|;　|;　|;　|i　|;　|;　|　||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　弋┼i‐‐l!‐i!‐‐i──i‐‐l─i‐ l‐ l‐il┼‐ ﾌ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　弋ｪｪt┼┬┌───────┐ ,‐i┼t'ｪ,ｨﾌ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　iｌ＿,└───────┘ ,　 i!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|￣￣||　|￣￣|i　|￣￣||　|￣￣|l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||￣￣|￣￣ｌ￣￣|￣￣!￣￣|￣￣|￣||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ|￣|￣￣ｉ￣￣|￣￣ｌ￣￣|￣￣!￣￣|ｌ
　|￣￣|i　　　|￣￣|ｌ　　　|￣￣||　　　||￣￣|￣￣|￣￣ｉ￣￣|￣￣|￣￣|￣||　　　|￣￣||　　　|￣￣|i　　　|￣￣||
￣|￣`~|i￣￣|￣￣￣i￣￣|ﾞ ''￣i￣　||￣!￣￣/ ￣￣￣￣￣￣ﾞヾ￣|￣￣.|ｉ￣|￣`~|i￣￣|￣￣￣|￣`~|i￣￣|￣￣
|￣￣i￣″|￣￣|i ￣￣|￣￣i`~￣|￣ｉ|￣￣|￣|: : : : : : : : : : : : : : : |￣￣|￣||￣￣i￣″|￣￣|i￣|￣￣i￣″|￣￣|i￣
|￣i￣￣|￣￣i￣~￣|￣;ﾞ|i￣￣l ￣￣||￣|￣￣|: : : : : : : : : : : : : : : |￣ｉ￣￣||￣i￣￣|￣￣i￣~`|￣i￣￣|￣￣i￣~`ll`l
ｌ￣￣|￣｀~|i￣″| ￣￣i￣￣|￣￣i､ ;||￣￣|￣|: : : : : : : : : : : : : : : |￣￣|￣|ｌ￣￣|￣｀~|i￣″|￣ｌ￣￣|￣｀~|i￣″|￣
|￣|￣￣i|￣￣|￣￣i￣｀~|￣ヾｌ;￣￣ｌ|￣|￣￣|: : : : : : : : : : : : : : : |￣|￣￣||￣|￣￣i|￣￣|￣￣|￣|￣￣i|￣￣|￣￣
|￣ﾞﾞi￣￣|￣ヾ|￣`..￣|￣￣i￣￣|￣||￣￣|￣|: : : : : : : : : : : : : : : |￣￣!￣||￣ﾞﾞi￣￣|￣ヾi|￣ﾞﾞi￣￣|￣ヾi|￣
|￣i￣￣|￣￣i￣￣ |￣￣　|￣!,,￣￣ｉ|￣!￣ ; :|: : : : : : : : : : : : : : : ｉ￣|￣￣||￣i￣￣|￣￣i￣￣|￣i￣￣|￣￣i￣￣ll
|￣゛|￣￣|i￣￣|￣|￣~~i￣￣|￣ i;￣||￣￣|￣|: : : : : : : : : : : : : : : |￣￣|￣||￣゛|￣￣|i￣￣|￣|￣゛|￣￣|i￣￣|￣___

　|￣￣|i　　　|￣￣|ｌ　　　|￣￣||　　|￣￣|i　　　|￣￣|ｌ　　　|￣￣||　　|￣￣|i　　　|￣￣|ｌ　　　|￣￣i　　　|￣￣|ｌ　
￣|￣`~|i￣￣|￣￣￣i￣￣|ﾞ ''￣|￣`~|i￣￣|￣￣￣i￣￣|ﾞ ''￣i ￣|￣`~|i￣￣|￣￣￣i￣￣|ﾞ '' |i￣￣|￣￣i￣￣|￣
|￣￣i￣″|￣￣|i ￣￣|￣￣i`~￣|￣￣i。　ﾉ|i ￣￣|￣￣i`~￣￣i|￣￣|i ￣￣|￣￣i`″|￣￣|i ￣￣`|￣￣|
～～～～～～～～～～～～～～ゞﾟ从人｡～～～～～～～～～～～～～～～～～～～
～～～～～～～～～～。ο"　′oヽﾟ　o｡～～～～～～～～～～～～～
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　～～～～～～～～～～～～～～ゞﾟ从人｡～～～～～～～～～～～～～～
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　～～～～～～～～～～。ο"　′oヽﾟ　o｡～～～～～～～～～

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　.
./!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　一方、北府軍は桓氏一門の手を離れた。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　呉国内史刁彝が北中郎将・徐兗二州刺史として広陵に駐屯
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
626 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/08/29(木) 00:35:57.00 ID:3s2rJNPI0: 【紀元３７４年２月　晋　首都　建康】

　　　　　　 /::::/.../::::::....../,:.　　　|:　　ﾞ．　.
　　　　　 .':::::,':::/::: /:::::/..| : : . . .!ﾊ:ヽ　ﾞ． l!
　　　　　 /:::::::!::,'::: /::／|: :|: !:::::|:::!　∨:....|　|l
　　　　　,':::::::::|::|:::/,'─‐|:‐!､|::::,':!:|　　|::::::!.. |ﾞ．
　　　　 ,':::::::::::|: Vzxﾆ二!| |:/:://|'⌒ヽ!:::::|::..|..|　　　　　　　　　王坦之。
　　　　, ::::::::::::|::::|ヽ赱うヾ〃//二二__,ﾘﾊ|::::|::ﾄ､
　　　　:::::::::::::::!､:::、　　　　　ヽ赱ぅﾇ':::::!::::!::ﾊヾ:､__,　　　　　.北中郎将の刁彝殿が亡くなったわ。
　　　 :::::::::::::::|::l＼:、　　　,　　　　 /l!:::,'::::ﾊﾄ::ﾞ．｀´
　　　 :::::::::::::::::!::|ﾊ、　　、　　　　 ,.'ィ:::/:./:.,'| ﾞ::!　　　　　　　後任はあなたに行ってもらうわ
　　ﾊ::|::::::::::::|:::!::::!　　　￣　 ..ィ::::::::/../../.:| }ﾉ
　　/,'|:::!:::{≧t≦}:_|　｀ｰ　≦::/ ::::::/../.:ｲ: :.!/
　 ,':,' |:::l|:::::::{:::}::У{　＿....-'´ト'! :::::/..//||><ゝi
　/::{　V:|ヽ:::::/::/ ∧/ﾍ　　 /ﾆ||:>'...//_,'ﾊ_|_|::|
　!:::|＿ゝゝ-/::/.∧!_|／}.　 /ニ:||／//ノﾆﾆフﾆ､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , --──-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , イ /　　　　　　ﾍ　ﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　!ー､〉　__ j　j __〉-ﾉ　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ＿,,;;》 `-"::: `-"l＿.ジ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　ヽ　' ＿ ` ｲ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　l　　´＝｀　l　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　ヽ＿,､__ノ　
　　　　　　　　　　　　　　仕方あるまい　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::! 　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::　

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　.
./!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　しかし、刁彝が翌年早々世を去ったため、中書令の王坦之が後任となる
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
627 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/08/29(木) 00:37:30.11 ID:3s2rJNPI0: 【紀元３７５年２月　晋　首都　建康】

　　　　　　 /::::/.../::::::....../,:.　　　|:　　ﾞ．　.
　　　　　 .':::::,':::/::: /:::::/..| : : . . .!ﾊ:ヽ　ﾞ． l!
　　　　　 /:::::::!::,'::: /::／|: :|: !:::::|:::!　∨:....|　|l
　　　　　,':::::::::|::|:::/,'─‐|:‐!､|::::,':!:|　　|::::::!.. |ﾞ．
　　　　 ,':::::::::::|: Vzxﾆ二!| |:/:://|'⌒ヽ!:::::|::..|..|　　　　
　　　　, ::::::::::::|::::|ヽ赱うヾ〃//二二__,ﾘﾊ|::::|::ﾄ､　　　　　　　 .桓沖殿。
　　　　:::::::::::::::!､:::、　　　　　ヽ赱ぅﾇ':::::!::::!::ﾊヾ:､__
　　　 :::::::::::::::|::l＼:、　　　,　　　　 /l!:::,'::::ﾊﾄ::ﾞ．｀´　　　　　北中郎将の王坦之が亡くなったわ。
　　　 :::::::::::::::::!::|ﾊ、　　、　　　　 ,.'ィ:::/:./:.,'| ﾞ::!　　
　　ﾊ::|::::::::::::|:::!::::!　　　￣　 ..ィ::::::::/../../.:| }ﾉ　　　　　　　あなたの駐屯地を京口か広陵に移してもらえないかしら？
　　/,'|:::!:::{≧t≦}:_|　｀ｰ　≦::/ ::::::/../.:ｲ: :.!/
　 ,':,' |:::l|:::::::{:::}::У{　＿....-'´ト'! :::::/..//||><ゝi
　/::{　V:|ヽ:::::/::/ ∧/ﾍ　　 /ﾆ||:>'...//_,'ﾊ_|_|::|
　!:::|＿ゝゝ-/::/.∧!_|／}.　 /ニ:||／//ノﾆﾆフﾆ､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／　／　,　'.　/!ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / ﾊ　 ./　　./　 l^　l　'.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.' / {／　　/　　l　　{　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l '　_ ＼　 /　　 { 　／j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／{ﾄ. ヽ`､ヽ' ──` ' / }
　　　　話は分かったが、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _ ィ7ィヶ-　.＿＿／_,ィﾊ＼｀′'　ｒ-ッ　 / /'
　　　　我が一門に権限が集中し過ぎる。　　　　　　　　　　　　　ィ彡7' , /　　　　　　／: :|ﾄ.　_`､'_. -`´─ィ7′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ィ' .l/　＿＿____／. : :/::V､｀＞　 _ ィ' V l
　　　　揚州刺史は謝安殿が就任した方がいい。　　　　　　　　　彡ｨl　／´　　￣7/　: : :l:::rﾍ＞r.ィ´=:ｲ　ﾄ､!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　//ﾊｒく__　　　＜'___ _: :l::::＼7≧´:::::/　 l.!　＼
　　　　なんなら北府軍もそちらで掌握してはどうか？　　　　　　'"fj l　　ﾍ　 _　　／'´ ヽ:::::77::::::::／　　 |l､　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. : l | ト､＼-_ﾊ「　　　|:://::::／ヽ　　　|.|丶､　　　`
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　: : V |　　｀＞､ﾊ'.: : .　j/'／´ 　　|l ＝ 'ﾉ　　＼}　/

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　.
./!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　その王坦之も翌年死亡したため、今度は桓沖が後任になっている。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　北府軍の軍権が再び桓氏一門の手に戻っており、
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .東晋の軍事力を担うのが相変わらず桓氏一門だったのが分かる
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
628 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/08/29(木) 00:39:22.58 ID:3s2rJNPI0: 　　　.／:/::/:::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::＼
　　/::::/::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　/::::/:::::::::::: | ::::::::::::::::::| :::::::::| ::::::::::::.
　　.::::::::::| ::::::::::| ::::::::: |::::/＼|::: | ::::::::::::::.
　 |::::::|:::| ::::::::::| ::::::::: |::イ　 ∨:|::::::::::|::::|
　 |::::::|:::|:::::::::/|ﾊ:::::::::|/_x折ﾊ汁 :::::::|::::|　　　　　　　　　　　　あら？
　 |:|:: |:::|:::::::: イ∧::: ﾘ　　Vツ´|:::| ::::|::::|
　 |:|:: |:::| ::::::|斗折ﾄ/　　　　　 |/|::::::|::::|　　　　　　　　　　　　私に北府を握れと？
　ﾉ八:|从|:::弌Ｖツ　　､　　　　│::::|::∧
　　 ∨|:::＼|＼　　　　，　 /|::::::|∧:|＼　　　　　　　　　　いいのかしら？
　　　 |::| :::::个ｰ_>､　　｀　　/ :|::::::|:》≪》
　　　 |八 :::::∨::::::: ≧=ｧr一　　 |:::::［_〉::::＼
　　　 |:::: ＼:::::≪_》__〈＼＼　　 |:::::[∧ト---=ミ
　　　 |:::: ＼:>､::::＼　||＼丶 >＜|:::::|‐ ||　　　　｀ヽ
　　 .:::::::::: |　＼::::V||　＞=二 |:::::[＼|　　　　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／　／　,　'.　/!ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / ﾊ　 ./　　./　 l^　l　'.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.' / {／　　/　　l　　{　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l '　_ ＼　 /　　 { 　／j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／{ﾄ. ヽ`､ヽ' ──` ' / }
　　　　いずれはな。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _ ィ7ィヶ-　.＿＿／_,ィﾊ＼｀′'　ｒ-ッ　 / /'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ィ彡7' , /　　　　　　／: :|ﾄ.　_`､'_. -`´─ィ7′
　　　　釣り合いは取らなければならん。　　　　　　　　　　　　　　／ィ' .l/　＿＿____／. : :/::V､｀＞　 _ ィ' V l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.彡ｨl　／´　　￣7/　: : :l:::rﾍ＞r.ィ´=:ｲ　ﾄ､!
　　　　色々と言ってくる者がいて困っているのだ　　　　　　　　　 //ﾊｒく__　　　＜'___ _: :l::::＼7≧´:::::/　 l.!　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.'"fj l　　ﾍ　 _　　／'´ ヽ:::::77::::::::／　　 |l､　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . : l | ト､＼-_ﾊ「　　　|:://::::／ヽ　　　|.|丶､　　　`
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : V |　　｀＞､ﾊ'.: : .　j/'／´ 　　|l ＝ 'ﾉ　　＼}　/

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　.この桓沖という人物だが、
./!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　桓温とは打って変わって、王室に忠義を尽くしたと『晋書』『桓彝伝』にある。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　桓氏の党派の人々の反対を押し切り、
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .地方へ出ると共に謝安へ官職を譲るなど譲歩を重ねている。
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　桓温が後を託しただけあって優秀な人物だったのだろう
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
629 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/08/29(木) 00:41:11.84 ID:3s2rJNPI0: 　　　　　　　　／ :::::::::::::::: / ::::::/ :::::::::::::::::::::::::::: ｀、::::::::::::::::..＼
　　　　　　　　　 / ::::::::: / :::: / ::::: .′:::::::::::::::::::::::::::::::::.', ::: ｀、:｀、::::::.
　　　　　　　　 .′ :::::::.′:: .′ ::: | ::::::::::::::::::::::::::::::::::::: | ::::::: ', :: ', :::::::,
　　　　　　 ; ::::::::::: |::::::: |:::::| :: |::::::::: | ::::::::::::::::::::::::: | :::::::: |::::γ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　　　 |::::::::::::::|::::::: |:::::| :: |::::::::: |:::::::::: | :::::::::::: | :::::::: |::::|　　先日も郗超殿が私の下へやって来てな　　 |
　　　　　　 |::::::::::::::|::::::: |:::::| :: |::::::::: |:::::::::: | :::::::::::l |::|::::::::|::::ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿乂
　　　　　　 |::::::::::::::|::::::: |:::::| :: |::::::::: |:::::::::: | :::::::::/∧|::::::::|::::::| ::::::: |
　　　　　　 |::::::::::::::|::::::: |:::::|ー|ー‐-ミ :::::: |:::::::://_.. |-‐/|::::::| ::::::: |:.
　　　　　　 |::::::::::::::|::::: ！:::| :: |　＼| ::::::::::| :: //-─| :/ :|::::::| ::::::: |: :.
　　　　　　 |::::::::::::::|::::::: ｀、|＼|＿＿彡､ :: | ://　＿_|/彡|::::/.::::::::/＼:＼
　　　　　　 | :::::::::::::', ::::::: Ν´＾＾^^＾＾｀　＼|//　＾^^^^＾丿ｲ.:/.:::∧ 　｀⌒　　　　　ああ、いたわね。
　　　　　　 | ::::::::::: |｀、 ::::|i　　　　　　　　　　　　　　　　 /i:|/| :∧ ｀、
　　　　　　 |:::::::::::::ｉ| |｀､::::ｌ|i　　　　　　　l　　　　　　/::| :::|/ 　＼:＼　　　　　　.そんな人
　　　　　　 | :::::::: ｉ|ｌ::|i::..＼ｌ|i　　　　　　　　　　　 /.:::| :: |
　　　　　　　ｉ| ::::::::ｉ|l::::ｌ|i:::::::|:｀、　　　　　　＿　　　　　/ ::: | :: |i
　　　　　　　　ｉ|ｌ::::::::ｉ|l:::::::ｌ|i:::: | : |＼　　　　└─′　　／|::::::::| :: ｌ|i
.　　　　　　ｉ|l::::::::ｉ|l::::::::::ｌ|ｉ::::|: _|　　　　　　　／..::::|::::::::| :::::ｌ|i
　　　　　ｉ|l:::::: ｉ|l:::::::::::::ｌ|::::|｛ |　　　　｀'　 .,,_,.　i＾:::::::::::|::::::::|::::::::ｌ|i
　　　　　　ｉ|ｌ:::::::ｉ|l'⌒()⌒'|::│＼　　　　　　　 | ＼l⌒|::::::::|⌒| :ｌ|i
. 　　　　ｉ|l:::::::ｉ|ｌ{／冂＼|::::|　　＼　　　　　　 | l　｀､::|::::::::|＼|::::ｌ|i
.　　　　　ｉ|l::::: ｉ|l:::: _／ﾆﾆ|::::|　　　＼_　　　　　 | | 　｀、 ::: |::::::::::::ｌ|i
　　　　ｉ|l_.. -ﾆニ/ﾆﾆ二|::::|　　　 /⌒i　　　　 | |⌒i　｀,::::::|ニニニ- .._

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　.
./!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　謝安は尚書僕射となって吏部尚書を兼務し、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　王坦之が地方へ出てからは中書省も統べている。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .政務の中心は謝安によって握られた形だ
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
630 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/08/29(木) 00:43:33.77 ID:3s2rJNPI0: ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ｨ‐'￣｀ヽ
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::::::::::::ヽ
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::::::::::::::::＼
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::::::::::::::::::::::::＼
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::::::::::::f ＼::::::::}
|　　　　　　　　　こむすび　　　　　　　　 .|:::::::::::::|　　ゝ::::|
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::::::::::ヽ　　∨
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|ー:､::::::::::ﾍ
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::::::::::::::::::ヘ＿
|________＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ |:::::::::::::::::::::::::::::::::｀丶、
　　　　　　　　＼::::| |:::::::::ィ !{　ﾊ T tｰr ､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
　　　　　　　　　` | |ー--ﾚﾘﾙ|rfiﾃヽl ｲﾃz rr----――― ' " ´
　　　　　　　　　　　 | |　　　ヾN ゞｿ　　ゞｿ//　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　 | |　　　　＞:´|､　 -　　,|`:＜　　　　　　　　 .この謝安の体制下で、　
　　　　　　　　　　　 | | 　　　 |::::::::| ＞　イ |::::::::|　　　　　　　　熱烈な桓温の支持者だった郗超の居場所はなかった。
　　　　　　　　　　　 | |　　　＞-､＼!　 !／::,-＜　　
　　　　　　　　　　　 | |　　　＞-､＼!　 !／::,-＜　　　　　　　　.今回の話の結びに彼の最期について述べておこう
　　　　　　　　　　　 | |　　/´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-､
　　　　　　　　　　　 | | 　ｌ:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!
　　　　　　　　　　　 | |　 /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::|
　　　　　　　　　　, ' ﾆ}く::／::::::::/:::::／|::::::::::::::::::::::::::|
　　　　　　　　　　 |　ｰjヽ＼::::::'"::／ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
　　　　　　　　　　ヽﾆj　} 　＼:／＼　|:::::::::::::::::::::::::::|
　　　　　　　　　　〈:| |Ｖ　　　 }>､___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
　　　　　　　　　　　|:!.|:＼　　ﾉ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
　　　　　　　　　　　|:!.|::::::`ー':::/　 /　 |::::|:::::::::::::::::!:::::!
　　　　　　　　　　 |:|_!:::::::::::::::/　 /　　|:::::!::::::::::::::::|::::::|
　　　　　　　　　　 |::::::::::::::::::/　 /　　.!:::::!::::::::::::::::|::::::l
　　　　　　　　　　|::::::::::::::::/　 /　　　 !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
　　　　　　　　　　　!:::::::::::／　 /　　　　|::::::|::::::::::::::::|::::::::!
631 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/08/29(木) 00:44:29.46 ID:3s2rJNPI0: 【紀元３７５年頃　晋　首都　建康】

　　　　　　　　　/　　　　　　　　---　　　　　　　　}　 }　　`、
　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　/`、
　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　＿Λ＿ / /Λ　　　＼
　　　　　　　 j　　　　　　　　⌒)＼>　く / //　`、　　　＼
　　　　　　 {∨　　　　　　　　　こﾆ　　〉⌒／ //　　 |　　　| ＼＼
　　　　　　 Λ ＼　　　　　　　　　　)／ "´ ＞'" 　　 |　　　|　　＼ヽ
　　　　　 /　＼＼__　　＿　-- ｣｢＞''~| 　 |　　 | |　　　|　　　＼
.　　　　 /　　　　ﾞ'～　＿　ﾆ=- ''"´ |　　 |　 _|＿　| |　　　|
　　　　 /　　　　　　　　　　／　ｰ ''"二,,__|___　| |　　　|　　　　　　　＼
.　　　　 /　　　　　　　　　　／八＼ｱ癶芯fﾌｱ　.八　　 ⅱ　　　　　　　　＼
　　　ノ　　　　　　　　　／ {/　＼＼ ^''冖''^｢　/　　　　从
　　　　＼　　　　　　／八ト＼　、＼　　　　 | /　　　　 /　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　散騎常侍だって？
　　　　｀'＜＿　　／八　　　　　　　　／|/ 　 .:　　　 | ＼
.　　　　　　 /Τ"´　　＞　　''　丶　イ　八　/: : .　　 |　　＼
　　　　　　 / 八　　　＼＼　＞　　＜　　　/　　/ : : : : 　 |ト　　＼
.　　　　　 /　　＼　　　＼＞-}　　　　　　/　　/ Λ:: : : . 八　　＼＼　　　　 }
　　　　　 /　　／　.|＼　　ト＼　　　　　　/　　/ニニ＼:: : .　ﾞ､　　　＼＼　　 /
　　　　　　　　／ /　 /| | ﾊ　j二ニ=-__　　 /　　∥ﾆﾆニ/_:＼ .　ﾞ､　　　　＼　./　 /
　　　　 / /　 / 　 {=| |ﾆ/ /二二ニニ- _′　∥ﾆﾆ二{　ヾ::.＼　ﾞ､＼　　　＼　/
. 　　　 / / 　 j　　Λ:| |/ /Λニﾆﾆ／ﾆﾆ|　　 |二二／　　∨: :＼ﾞ､　＼　　 )〉ﾞ、
　　　 / /　　八　　 | | //ニＶ..／ニニ=|　　 |二／　　　　}: : : 　＼　　＼ Λ　＼
　　　　　/　　　　＼　　|　/-=二く二二二八　　|　　　　　　　|: :| : 　 | 〉　　　｀''＜＿＼
　　　 / 　　　　＼ | |:::　 ⌒＼　　　　ヽ　|　|　　　　 |: :| : 　 | Λ　＼　　　　￣
　　　　{（　　　　　　 | ∨:::　 C } 　　　　 ` | ｜　　　　 ,j :八　 |　 `、　＼｀''～---

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　.『晋書』『郗鑒伝』に曰く。
./!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　郗超の父郗愔は名公の子であり、位は謝安の右にあって遇された。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　　しかし、謝安が機権を掌中に入れると、
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　郗愔は心のままに過ごしたため、常に憤って謝氏と仲が悪くなった
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
632 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/08/29(木) 00:46:54.33 ID:3s2rJNPI0: 　　　　/＼＿＿_／ヽ
　　／''''''　　　'''''':::::::＼
. 　 |（●）,　　　､（●）､.:|
　　|　　 ,,ﾉ(､_, )ヽ､,,　.::::|　
. 　 |　　｀-=ﾆ=- '　.:::::::|　　　　　　　　　　はい。
　　＼　　｀ﾆﾆ´　 .:::::／　
,,.....イ.ヽヽ、ﾆ__ ーーノﾞ-､　　　　　　　　　　そのように聞いています
:　　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ　i
　　 |　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i　|
　　＞　　ヽ. ハ　 | 　 |｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　-＝ -　　　　　ゝ ) ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　〃 ' - く
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,ｲ/　　l_　　　　　☆ -)／　　　､ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　//　　　ゞミﾐ三三ﾆヲ´　i　　　､ﾊﾑ＼　　＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ( (　　　/　　　￣ ∠l＿　 l ＿＿i　ﾄ h｀　ー　-　､＞､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ー- ´/　　　ィ　　l i弋　 l=＼ﾑ｀ l ﾑi　　　　　　　）ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ー-t ｲ　ir-t―, Vメ ,t―r-ｧｰﾑ　　　　　　 Z ノ
　　　　　　今の吏部尚書は謝安だよね？　　　　　　　　　　　　　　　　　 //l　 N 弋_.ﾉ　　弋_.ﾉﾘ i　ﾄﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i l　N　iﾑ　　　' 　　　 ,,l　lNヽi
　　　　　　任命は辞退すると伝えておいてほしい　　　　　　　　　　　　　 V, l　iゝ lゝ　　 -　　ィ l　l'i l　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾl　l　il l　r｀j - 千､ ji　l　il
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,' ,'l　lメ､　i´⌒y　｀,'　,'_　il
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 // r', ﾑヽﾑ⌒/　　l　lへ, ﾑ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /ｲ　{　V ﾄ　　ﾑ/　／Vﾑ/ l　ﾑ

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　だが、これは事実とは異なる。
./!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　元々郗愔を隠居生活に追い込んだのは郗超である上、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　母の喪に服している間に謝安との政争に不戦敗したようなものだ。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　彼にはかつての鍾会のように、
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　途中で喪を切り上げて政務に戻る選択肢がなかった
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
633 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/08/29(木) 00:49:41.24 ID:3s2rJNPI0: 【嘉賓は郗超の字】

　　　　　　　　　　　 , --──-､
　　　　　　　　 , イ /　　　　　　ﾍ　ﾄ､
　　　　　　　　 i　!ー､〉　__ j　j __〉-ﾉ　i
　　　　　　ヾ＿,,;;》 `-"::: `-"l＿.ジ
　　　　　　　　 |　ヽ　' ＿ ` ｲ　　　　　　　　　　 .嘉賓よ。
　　　　　　　　　l　l　　´＝｀　l
　　　　　　　　　　ﾉ　ヽ＿,､__ノ　　　　　　　　　　　散騎常侍の任命を辞退したと聞いたが？
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､　
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::! 　
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|　　　　　　　　　　　　. 　　　　　　　　　／
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／.　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　／_　--ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ-　 _　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ-　 ¨　　　　　　　 ¨　　¨　_　☆ ∨
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｡s升　　　　　　　　_　　-―――　　___
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`ー―‐―――　¨　　　　　　　　　　　ヽ　l.____ノ}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .′.　　　　|.　/Ⅴ　ﾄ､. 　　　ｌ|　　 |.乂＿__ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | /　　　　　| / 　Ⅴ. |　＼　ﾄ､ i|　　 |　|
　　　　　　　臨海郡太守の話も断わったよ。　　　　　　　　　　　　　　　 |ハ.　　　　i|T　 T ＼|　T　 T ﾘ　　　|　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|＼. i|乂ノ　　　乂ノ /　　八,
　　　　　　　望みの官職でなければ応じる必要はないし　　　　. 　　　　＼|　| 从　　　　　　　　/.　　/　.′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　　 /　　＞　＿＿　イ　　, ′　{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　′　/γ´ﾆ |-／/　　.イ. 　　八
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／.　　 /.　| ＼ .|ﾆﾆ′　/-＼　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　／　≧o｡ |７. |　　|＼/､　　| 八ｲ　ﾄ､　　　｀

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　.郗超は謝安の行動に不信感を抱いていたのだろう。
./!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　朝廷の人事を握る謝安から、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　散騎常侍、次に臨海郡太守・宣威将軍に任命されるもいずれも拒否した。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　　
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　いずれも桓温の腹心だった郗超にすれば閑職に近く、
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　謝安の方も明らかに郗超を危険分子と見なしていた節がある
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
634 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/08/29(木) 00:51:38.76 ID:3s2rJNPI0: 　　　　　　　　　　　　　　　----
　　　　　　　　　　　 ´　　　　　　　｀
　　　　　　　　 /　_____〃========= ､Ⅴ
　　　　　　　　/≦´￣￣￣≧o｡＿＿_ ＼
　　　　　　／　/.　 /　ハ. ,ｲ　　 /　 Ⅴ＼　　　　　桓沖殿。
　　　　　　イ　 ′ /　 ′ }/　j|　 /　/ 从ー‐　
　　　　　　/　/　 / ′|　　　 }／　､ /　＼　　　　　　.桓丞相から受け継いだ官職を返上すると聞いたけど？
　　　　　 /　/.　从i}　|､　　､_　　／/　　
　　　　　′　　, --ﾊ八＞-- ≦/ /　　　　　　　　　　.止めた方がいい
　　　,　　　　 /　　　ﾊ Ⅴﾍ　′　{
　／　　, ≦/　　　 /　} Ⅴ ＼ |　|
／　　〈ﾆﾆ/　　　 /.　 |ノ｀¨¨Ⅵ　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 { ∧　　 !|　　　 |　　 |l　　 / ∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧　＼ /　　　 !|　　 ∧　 /／ l}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 j{　{　　　￣＼　 |　／￣￣　　∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{ }　{　　　　　　＼」／　　　　　　//ｈ
　　　　　　郗超殿。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||　}　　＿＿　　 ||　　＿＿　　/ |ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ト､|ｌi　＼,＿＞　|　＜＿,／　/　ﾘ
　　　　　　兄は謝安殿と事を構えるなと言っていた。　　　　　　　　　　.」「ト､　　　　　||　　　＿､-,イ7/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ||∨∧￣`-､　 |　､／　　７/,〈
　　　　　　そうであれば、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ // ∧　　、＼_／_,　　,人　:∧
　　　　　　少々の譲歩は仕方がない　　　　　　　　　　　　　　. _　　　 / // /}＾℡ 　￣¨ﾟ￣　／＾{∧ ',∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _.,ィ７ム　 / //ノ∧二≧ｓ、＿,.ィ７仁.八.∧ ',∧ｒ――ュ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔ﾍ∨//∧＜＿／/-∧「―∧ＴＹ/∠__//―「「＞-/////
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿ｒ―ｲ∨//∧―､　/:.:.:.:∧＾―∧∨/―.//:.:.:.:.∨―/////
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔二ﾆ=―＜ｊへ＼＼// ＼　/:.:.:.:.:.:.:.∨二℡:| |二ｦ/:.:.:.:.:.:.　／//／　

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　.
./!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　『晋書』『桓彝伝』に、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　郗超が桓沖の謝安との協調路線を深く止めた旨が記されている。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .桓沖が拒否したため、いよいよ郗超は居場所がなくなってしまった
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
635 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/08/29(木) 00:52:51.57 ID:3s2rJNPI0: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (二二二ﾆ/二二ﾆ/二｜二二ヽ二ヽ二ニニ)　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/| |ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　//＿/__//＿/__//＿/_| |__ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/__| |＿ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽ
　　　二二二ﾆ/二二ﾆ/二二二//＿/__//＿/__//＿/＿| |＿_ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
　　 //＿/__//＿/__//＿/__///＿/＿//＿/__//＿/＿ | |＿_＿ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　//＿/__//＿/__//＿/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　 //＿/__//＿/__//＿/__//＿|　　　|┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|＿＿|＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽ
　○====○====○====○===.|　　　|││││││││││││││││||　　.||===○===○===○===○===
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|││││││││││││││││||.郗 ||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴||　　.||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬||　　.||
　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|　　　|││││││││││││││││||.超..||＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　＼／＼／＼／＼／＼／＼|　　　|││││││││││││││││||　　.||＼／＼／＼／＼／＼／＼／
　　／＼／＼／＼／＼／＼／|　　　|││││││││││││││││|￣￣|／＼／＼／＼／＼／＼／＼
　　"""￣￣￣'''''''''''''''"""""￣"""￣￣''''''''''"""""""""""""""""""""""""""￣￣'''''''''""""￣￣￣￣"""""""""

／.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li､:.:.∧:.:.:.::ヽ　
: :: !.:.:. ||/--l/　|ﾉ--ｌ:.: .:.lヾ
: ::(|:.:.:.:|　‐‐　　 ‐-│::.:/　
Ⅵﾍ.:.:.:l　　　_ _ 　 /.:.ﾉ　　　　　　　　　　　しばらくして、郗超は病に倒れた
　　＼ヽ､　＿ , イ!::/
　　／ヽ{　　ﾄ､ヽ l:′
　∧＼　ﾏ三ｿ| .＼　　
./: : ＼＼ヾ-〃 ..∧
ｌ; : : : : ＼＼.り／: : :i
636 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/08/29(木) 00:53:30.48 ID:3s2rJNPI0: 　　　＿_＿　　　 _____　 ______.　
　　ネ　　_,, '-´￣￣｀-ゝ、_''　
　　, ﾝ 'r ´　　　　　　　　　　ヽ、　
　 i　,' ＝=─-　　　　 -─=＝ ;　､
　 |　i　ｲルゝ､ｲ;人レ／ﾙヽｲ　 i　
　 ||. i、|. |　(ﾋ_]　　　　ﾋ_ﾝ) i ﾘｲj　　　　　　　　　　お呼びでしょうか若
　 |　iヽ「 ! ""　　,＿__,　 "" !Y.!　　
　 .| |ヽ.L.」　　　ヽ _ﾝ　　　,'._.」　　
　ヽ |ｲ|| |ヽ､　　　　　　　ｲ|| |　　
　　ﾚ　ﾚル.　｀.ー--一 ´ルレ　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／＼　　`ー――――　 _　 - ¨
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　／. , 7　｀¨¨¨¨¨¨ _　　¨¨¨　　　　　Ⅴ ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　／　／/　　　_　-　¨　　　　|　, 　　 |　Ⅴー―
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／＿./　／＼¨.　i|　　　|､.　　 | ハﾄ､　|　 Ⅴ　,
　　　　　　　　私の余命はもう幾許もない。　　　　　　　　　　　　　′ ／／＼.ﾊ.　λ.| ′ 　|′ i|. Ⅴ ､.　Ⅴ.′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　/'从Ⅴ|　i|　　　 |　ﾉ　　〉| ＼ Ⅴ.，
　　　　　　　　死ねば父上は嘆き悲しみ、　　　　　　　　　　　　　　　　 |.　　　　八ﾄ､八| 　　 ,＼|　　　 /ｲ.　/ λ ’
　　　　　　　　寝食を損なう事があるかもしれない　　　　　　　　　　　｣　　　　ｲ　i|.八　　　　　　　　　　′ / 　|八
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　 ,≧o｡.___.ﾄ､ハ　　＞　｀　　´　＜　　ハ　|　　,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ７ ´　　|ﾆ , 　￣　　/ﾆ|.　 |从､′.　′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　/≧o｡ﾆﾆﾆﾆｌﾆﾆ∨.|ﾆ ′ 　　　′ |.　 |ﾆ7. ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　　　｀¨¨¨¨7ﾆ./　八ﾆ.’ 　　 .′ﾆ|　八/ 　　Ⅴ
637 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/08/29(木) 00:54:07.30 ID:3s2rJNPI0: 　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　／　　　　　　／　　　　　　／|
　　　　　　／　　　　　　／　　　　　　／　 |
　　　　　／　　　　　　／　　　　　　／　　 |
　　　　　|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|　　　..|
　　　　　|　　　　　　　　　　 |　　　..|
　　　　　|　　　　　　　　　　 |　　　..|
　　　　　|　　　　　　　　　　 |　　　..|
　　　　　|　　　　　　　　　　 |　　／
　　　　　 |. 　　　　　　　　　　　　　 |　／
　　　　.　.|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|／

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／＼　　`ー――――　 _　 - ¨
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　／. , 7　｀¨¨¨¨¨¨ _　　¨¨¨　　　　　Ⅴ ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　／　／/　　　_　-　¨　　　　|　, 　　 |　Ⅴー―
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／＿./　／＼¨.　i|　　　|､.　　 | ハﾄ､　|　 Ⅴ　,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ′ ／／＼.ﾊ.　λ.| ′ 　|′ i|. Ⅴ ､.　Ⅴ.′
　　　　　　そこで、この箱を父上に渡してほしい。　　　　　　　　　　　　|　　　　　/'从Ⅴ|　i|　　　 |　ﾉ　　〉| ＼ Ⅴ.，
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|.　　　　八ﾄ､八| 　　 ,＼|　　　 /ｲ.　/ λ ’
　　　　　　渡す必要がなさそうなら燃やしていいから　　　　　　　　　　｣　　　　ｲ　i|.八　　　　　　　　　　′ / 　|八
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　 ,≧o｡.___.ﾄ､ハ　　＞　｀　　´　＜　　ハ　|　　,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ７ ´　　|ﾆ , 　￣　　/ﾆ|.　 |从､′.　′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　/≧o｡ﾆﾆﾆﾆｌﾆﾆ∨.|ﾆ ′ 　　　′ |.　 |ﾆ7. ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　　　｀¨¨¨¨7ﾆ./　八ﾆ.’ 　　 .′ﾆ|　八/ 　　Ⅴ
638 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/08/29(木) 00:54:42.85 ID:3s2rJNPI0: 　　　＿_＿　　　 _____　 ______.　
　　ネ　　_,, '-´￣￣｀-ゝ、_''　
　　, ﾝ 'r ´　　　　　　　　　　ヽ、　
　 i　,' ＝=─-　　　　 -─=＝ ;　､
　 |　i　ｲルゝ､ｲ;人レ／ﾙヽｲ　 i　
　 ||. i、|. |　(ﾋ_]　　　　ﾋ_ﾝ) i ﾘｲj　　　　　　　　　何が入っているんです？
　 |　iヽ「 ! ""　　,＿__,　 "" !Y.!　　
　 .| |ヽ.L.」　　　ヽ _ﾝ　　　,'._.」　　
　ヽ |ｲ|| |ヽ､　　　　　　　ｲ|| |　　
　　ﾚ　ﾚル.　｀.ー--一 ´ルレ　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／＼　　`ー――――　 _　 - ¨
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　／. , 7　｀¨¨¨¨¨¨ _　　¨¨¨　　　　　Ⅴ ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　／　／/　　　_　-　¨　　　　|　, 　　 |　Ⅴー―
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／＿./　／＼¨.　i|　　　|､.　　 | ハﾄ､　|　 Ⅴ　,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ′ ／／＼.ﾊ.　λ.| ′ 　|′ i|. Ⅴ ､.　Ⅴ.′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　/'从Ⅴ|　i|　　　 |　ﾉ　　〉| ＼ Ⅴ.，
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|.　　　　八ﾄ､八| 　　 ,＼|　　　 /ｲ.　/ λ ’
　　　　　　　　父上が元気になる物と答えておく　　　　　　　　　　　　 .｣　　　　ｲ　i|.八　　　　　　　　　　′ / 　|八
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　 ,≧o｡.___.ﾄ､ハ　　＞　｀　　´　＜　　ハ　|　　,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ７ ´　　|ﾆ , 　￣　　/ﾆ|.　 |从､′.　′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　/≧o｡ﾆﾆﾆﾆｌﾆﾆ∨.|ﾆ ′ 　　　′ |.　 |ﾆ7. ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　　　｀¨¨¨¨7ﾆ./　八ﾆ.’ 　　 .′ﾆ|　八/ 　　Ⅴ

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　.
./!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　『晋書』『郗鑒伝』に曰く。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　郗超は四十二歳で父郗愔に先だって死んだ
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
639 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/08/29(木) 00:57:14.86 ID:3s2rJNPI0: vymy vymyvvvymy vymyvvvymyvwymyvymyvyvymy vymyvvvymy vymyvvymyvy
MVvvMVvvMMVvvMvyvMVvvMvyMVvvMMVvvMVvvMMVvvMvyvMVvvMvyvMVvv
Λ＿ﾍ＾－＾Λ＿ﾍ＾－＾Λ＿ﾍ＾Λ＿ﾍΛ＿ﾍ＾－＾Λ＿ﾍ＾－＾Λ＿ﾍ＾Λ＿ﾍΛ＿ﾍ＾－＾
　　ﾍ＿＿Λ　ﾍ＿＿Λ　ﾍ＿＿Λ　ﾍ＿＿Λﾍ＿＿Λ　ﾍ＿ﾍ＿＿Λ　ﾍ＿＿Λ　ﾍ＿＿Λ
＿＿,/ヽ＿　/ヽ＿＿,.ヘ　/ヽ＿＿,.ヘ　＿,.ヘ　,.ヘ　　/＿＿,/ヽ＿　/ヽ＿＿,.ヘ　/ヽ＿＿,.ヘ
　　　　/＼＿＿_／ヽ　　　/＼＿＿＿ /＼＿＿_／ヽ　_／ヽ　/＼＿＿_／ヽ　　　/＼＿＿_／ヽ
　　／ ,,,,,,,ﾉiヽ,,,,,,:::i|li＼／''''''　　　'''／''''''　　　'''''':::::::＼　　／''''''　　　'''''':::::::＼／､-―'　ﾞ､ー-::::＼
　 . |（○）,　　　､（○）､ :|（○）,lilililili |（●）,　　　､（●）､.:|､（ |（●）,　　　､（●）､.:|　（○）,　､（○）､ .|
　　|　⌒,,ﾉ(､_, )ヽ⌒ u.:::|　　 ,,ﾉ(､_, )|　　.,,ﾉ(､_, )ヽ､,,　.::::|_, )|...ひ ,,ﾉ(､_, )ヽ､,,　::::|　　,,ﾉ(､_, )ヽ､,,　.::::|
. 　 |.u　　 (＾・＾>　｡.:::::::|　U ｀-=ﾆ= |　　.｀-=ﾆ=- '　.:::::::|ﾆ=|　　｀［王l王］'　..:::::|　　｀-=ﾆ=- '　:::::::|
　　＼ﾟ　　⌒´　u .::::／＼　　｀ﾆﾆ　＼　　｀ﾆﾆ´　 .:::::／ﾆ´ ＼　　｀ﾆﾆ´　 .:::::／＼　　｀ﾆﾆ´.....:::::／
　　　／｀ー‐--‐‐―´＼／｀ー‐- 　／｀ー‐--‐‐―´＼-‐‐ ／｀ー‐--‐‐―´＼／｀ー‐--‐‐―´＼

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　.郗超の交友相手は皆が秀美であり、寒門・後進からも友を選んだ。
./!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　彼が死んだ日には、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　貴賤の文人四十余人が集まり、死者を追悼する誄を書いている。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　才のある文人からの人望はあったのだろう
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
640 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/08/29(木) 00:59:08.57 ID:3s2rJNPI0: 　　　|7,.ｲ　　|7,.ｲ　　 |7,.ｲ　　　|7,.ｲ　
　ﾄ-'' イ　　ﾄ-'' イ　　ﾄ-'' イ　　ﾄ-'' イ　
　し'/ :|　　し'/ :|　　し'/ :|　　し'/ :|　　＿ﾄ,ｨ　　　　　　　　,ｨ
　､//| |　　.､//|｜　.､//|｜　.､//|｜　７「　　ﾄイ　,ﾍﾉ|　ｲ |
　し' :|/ 　　し' :|/ 　　し' :|/ 　　し' :|/　　/,ｲ」　　し'　ヽノ　し'

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (二二二ﾆ/二二ﾆ/二｜二二ヽ二ヽ二ニニ)　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/| |ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　//＿/__//＿/__//＿/_| |__ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/__| |＿ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽ
　　　二二二ﾆ/二二ﾆ/二二二//＿/__//＿/__//＿/＿| |＿_ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
　　 //＿/__//＿/__//＿/__///＿/＿//＿/__//＿/＿ | |＿_＿ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　//＿/__//＿/__//＿/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　 //＿/__//＿/__//＿/__//＿|　　　|┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|＿＿|＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽ
　○====○====○====○===.|　　　|││││││││││││││││||　　.||===○===○===○===○===
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|││││││││││││││││||.郗 ||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴||　　.||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬||　　.||
　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|　　　|││││││││││││││││||.超..||＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　＼／＼／＼／＼／＼／＼|　　　|││││││││││││││││||　　.||＼／＼／＼／＼／＼／＼／
　　／＼／＼／＼／＼／＼／|　　　|││││││││││││││││|￣￣|／＼／＼／＼／＼／＼／＼
　　"""￣￣￣'''''''''''''''"""""￣"""￣￣''''''''''"""""""""""""""""""""""""""￣￣'''''''''""""￣￣￣￣"""""""""
　　　　　　　　　　　　　　
／.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ　
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li､:.:.∧:.:.:.::ヽ　
: :: !.:.:. ||/--l/　|ﾉ--ｌ:.: .:.lヾ　
: ::(|:.:.:.:|　‐‐　　 ‐-│::.:/
Ⅵﾍ.:.:.:l　　　_ _ 　 /.:.ﾉ　　　　　　　初め、郗超は桓氏の党であったが、
　　＼ヽ､　＿ , イ!::/　　　　　　　郗愔は王室に忠を尽くしていたため、これを知らなかった
　　／ヽ{　　ﾄ､ヽ l:′
　∧＼　ﾏ三ｿ| .＼　
./: : ＼＼ヾ-〃 ..∧
ｌ; : : : : ＼＼.り／: : :i
641 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/08/29(木) 00:59:56.56 ID:3s2rJNPI0: 　　　＿_＿　　　 _____　 ______.　
　　ネ　　_,, '-´￣￣｀-ゝ、_''　
　　, ﾝ 'r ´　　　　　　　　　　ヽ、　
　 i　,' ＝=─-　　　　 -─=＝ ;　､
　 |　i　ｲルゝ､ｲ;人レ／ﾙヽｲ　 i　　　　　　　　旦那様。
　 ||. i、|. |　(ﾋ_]　　　　ﾋ_ﾝ) i ﾘｲj　　　
　 |　iヽ「 ! ""　　,＿__,　 "" !Y.!　　　　　　　　 .若が旦那様が寝食を損なうようならこちらの箱を渡せと
　 .| |ヽ.L.」　　　ヽ _ﾝ　　　,'._.」　　
　ヽ |ｲ|| |ヽ､　　　　　　　ｲ|| |　　
　　ﾚ　ﾚル.　｀.ー--一 ´ルレ　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , --──-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , イ /　　　　　　ﾍ　ﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　!ー､〉　__ j　j __〉-ﾉ　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ＿,,;;》 `-"::: `-"l＿.ジ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　ヽ　' ＿ ` ｲ　　　　
　　　　　　この箱は……　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　l　　´＝｀　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　ヽ＿,､__ノ　
　　　　　　中には書状が沢山入っているようだが……　　　　　　　　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::　　

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　.
./!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　郗愔は息子を哀悼するあまり病を発したが、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　その様子を見た郗超の門生が主に託された箱を差し出した
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
642 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/08/29(木) 01:01:31.24 ID:3s2rJNPI0: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (二二二ﾆ/二二ﾆ/二｜二二ヽ二ヽ二ニニ)　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/| |ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　//＿/__//＿/__//＿/_| |__ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/__| |＿ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽ
　　　二二二ﾆ/二二ﾆ/二二二//＿/__//＿/__//＿/＿| |＿_ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
　　 //＿/__//＿/__//＿/__///＿/＿//＿/__//＿/＿ | |＿_＿ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　//＿/__//＿/__//＿/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　 //＿/__//＿/__//＿/__//＿|　　　|┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|＿＿|＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽ
　○====○====○====○===.|　　　|││││││││││││││││||　　.||===○===○===○===○===
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|││││││││││││││││||.郗 ||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴||　　.||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬||　　.||
　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|　　　|││││││││││││││││||.超..||＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　＼／＼／＼／＼／＼／＼|　　　|││││││││││││││││||　　.||＼／＼／＼／＼／＼／＼／
　　／＼／＼／＼／＼／＼／|　　　|││││││││││││││││|￣￣|／＼／＼／＼／＼／＼／＼
　　"""￣￣￣'''''''''''''''"""""￣"""￣￣''''''''''"""""""""""""""""""""""""""￣￣'''''''''""""￣￣￣￣"""""""""

／.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li､:.:.∧:.:.:.::ヽ
: :: !.:.:. ||/--l/　|ﾉ--ｌ:.: .:.lヾ　
: ::(|:.:.:.:|　‐‐　　 ‐-│::.:/
Ⅵﾍ.:.:.:l　　　_ _ 　 /.:.ﾉ
　　＼ヽ､　＿ , イ!::/　
　　／ヽ{　　ﾄ､ヽ l:′
　∧＼　ﾏ三ｿ| .＼　
./: : ＼＼ヾ-〃 ..∧
ｌ; : : : : ＼＼.り／: : :i
643 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/08/29(木) 01:02:55.65 ID:3s2rJNPI0: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (二二二ﾆ/二二ﾆ/二｜二二ヽ二ヽ二ニニ)　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/| |ヽ　＼ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　//＿/__//＿/__//＿/_| |__ ≧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/__|-=ニ　　　　小子の死の遅さを恨むばかりだ！！　　　　≦
　　　二二二ﾆ/二二ﾆ/二二二//＿/__//＿/__//＿/＿| |＿.≧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　≦
　　 //＿/__//＿/__//＿/__///＿/＿//＿/__//＿/＿ | |＿／Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y＼
　　//＿/__//＿/__//＿/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　 //＿/__//＿/__//＿/__//＿|　　　|┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|＿＿|＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽ
　○====○====○====○===.|　　　|││││││││││││││││||　　.||===○===○===○===○===
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|││││││││││││││││||.郗 ||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴||　　.||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬||　　.||
　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|　　　|││││││││││││││││||.超..||＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　＼／＼／＼／＼／＼／＼|　　　|││││││││││││││││||　　.||＼／＼／＼／＼／＼／＼／
　　／＼／＼／＼／＼／＼／|　　　|││││││││││││││││|￣￣|／＼／＼／＼／＼／＼／＼
　　"""￣￣￣'''''''''''''''"""""￣"""￣￣''''''''''"""""""""""""""""""""""""""￣￣'''''''''""""￣￣￣￣"""""""""

／.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li､:.:.∧:.:.:.::ヽ
: :: !.:.:. ||/--l/　|ﾉ--ｌ:.: .:.lヾ　
: ::(|:.:.:.:|　‐‐　　 ‐-│::.:/　　　　　　　 .箱の中身を見た郗愔は激怒した。
Ⅵﾍ.:.:.:l　　　_ _ 　 /.:.ﾉ
　　＼ヽ､　＿ , イ!::/　　　　　　　　　中身は全て桓温とやりとりした密計が記された書状だったからだ
　　／ヽ{　　ﾄ､ヽ l:′
　∧＼　ﾏ三ｿ| .＼　
./: : ＼＼ヾ-〃 ..∧
ｌ; : : : : ＼＼.り／: : :i
644 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/08/29(木) 01:05:21.79 ID:3s2rJNPI0: 　　　　　　　　　　　 , --──-､
　　　　　　　　 , イ /　　　　　　ﾍ　ﾄ､
　　　　　　　　 i　!ー､〉　__ j　j __〉-ﾉ　i
　　　　　　ヾ＿,,;;》 `-"::: `-"l＿.ジ
　　　　　　　　 |　ヽ　' ＿ ` ｲ　　
　　　　　　　　　l　l　　´＝｀　l　　　　　　　　　　嘉賓が死んでいなければ、あいつが鼠子となったに違いない！
　　　　　　　　　　ﾉ　ヽ＿,､__ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､　　
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､　　
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿_　　 _____　　＿_____　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,´　_,, '-´￣￣｀-ゝ、_ イ、　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　'r ´　　　　　　　　　　ヽ、ﾝ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,'＝=─-　　　　 -─=＝',　i　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i　ｲ　iゝ、ｲ人レ／_ルヽｲ i　|　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾚﾘｲi (ﾋ_] 　　　ﾋ_ﾝ ).| .|、i .||　
　　　　　　　　　　　　　　　　　…………　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　!Y!""　 ,＿__, 　 "" 「 !ﾉ i　|　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 L.',.　　ヽ _ﾝ　　　　L」ﾉ| .|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | ||ヽ、　　　　　　 ,ｲ| ||ｲ| /　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　レル｀ー--─ ´ルﾚ　ﾚ´　

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　鼠子は悪事を働く子を意味する。
./!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　郗愔が再び哭く事はなかった。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .ちなみに、太元九年（三八四年）に
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　七十二歳で死んでおり、体の具合は持ち直した模様
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
645 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/08/29(木) 01:06:23.24 ID:3s2rJNPI0: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_...._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,.-':::::::::::::｀ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　＿＿　　　　　　　　　／:::::::::::::::::::::::::::::＼:::::::ﾍ
　　　　 l:::::::::::::::::::￣::::::ー...／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ
　　　　ヽ::::::::::::::::::::::::::::／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ｨ::ﾆ'::::l
　　　　　　ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ ｀ヽ:::::::l
　　　　　　　＼::::::::::::::::::::::＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:､　　';::::::|
　　　　　　　　 ,ﾝ､:::::::::::::::::::::｀:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::＼　';:::|
　　　　　　 / | |｀ﾄ､_:::::::::::::::::::::｀:::ｰ-......__/::::::::::::::＼ヾl
　　　　　　　　　l ﾄﾄ. ﾄ､ヽ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　｀ﾊ_|ヾ弋弍f'ｰ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　 '´く.　　 'ーｲ　l j､7ァt､__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l
　　　　　　　　　　 rヽ､　lー'-'ノ_ﾉ∠Lゝト弋ー--　　:::＿:ﾉ　
　　　　　　　　　　ﾍヽ--j..-＜}::::::::::::〈.｀　　　　　　　　　　　　 .さて、桓温があれだけやった後に、
　　　　　　　　　　　 ,ﾚ-'⌒:､　ヽ:::::::::::ヽ- 、　　　　　　　　　　.よく謝安と桓沖が妥協できたと考える人もいるだろう。
　　　　 ,. -‐､　　　ヽﾆ.:::::;r‐　'´ l::::::::::::::::::::ﾍ　
　　　,r'::::.,.-'　　ｒ'´ ::::ヽ　　 __'Jノヽ::::::::::::::::::ﾊ　　　　　　　　　その理由の一つは外からの脅威が迫っていたからだ
　　 /:::::/　　　　|　　 l::: ｀ヽ､_　ヽ_,ｌ:::::::::::::::::::::l　
. 　 |　:::|　　　 |　　 lヽ､__,. ､　';::::::::::::::::::::::::::::::l.、
.　　|　｜　　　 |　　 |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
　　 l.　 l　　　　ヽl.　..|::::／::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
　　ヽ　ヽ．__ ノ |　::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
　　　　｀ｰ-　一ﾍ　|::::ｰ-､.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ
　　　　　　　　　　　7ﾊ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ
　　　　　　　　　／::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
　　　　　　／::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
　　　　　　　／::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::／::::::::::::::::|:::::::::::｀
646 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/08/29(木) 01:08:08.68 ID:3s2rJNPI0: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ｨﾐ､|'/,'/////≧=-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /ｨ/／'/////////,ﾐ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _ /ｲ'//,ﾊ///NN//ハ∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∨l'Vl'/,仁､l'/,|.ｲrｖ;V∧lﾍ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 VﾊﾘVl`ﾋﾘヽ| :ﾋY从ｨ'/|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 Vﾊ.:}l 　 ′　　ﾘ'ｲ/ｌﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨ﾊ＼　^_......イlﾘﾍl′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨〈.￣l{´:..::::::::::::::::＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |／{､ l|ｨー＞-―く〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　_　　　　　　　　　　　　　　 _／イ| |' Y7/´　　　　 ,｀ヽ、
　　　　　∧　　　　　　　　　 ./.:|　　　　　　　　　　　　　 (.ｲ| : |:| | ,' ,′ 　 ./　./:..:..:.ｉl
　　　　　|'∧　　　　　　　　 /.::ｌ|　　　　　　　　　　　　　　ﾘ.|i　Vﾍi__l!＿__./ ／.ｨ:..:.:.:ﾘ
　　　　　|'/∧　　＿＿　　/.:::::ｌ|　　　　　　　　　　 l'.:.Y´:.ﾍ∧j!:..:..:..:} l／.:..:..:../
　　　　　|/-=≦//////,Y .:::::::ｌ|　　　　　　　　　　　　 ,':..:.|:..:..:..|i∧:.:..:..:.|':/.:..:..:..:/
　　　　ノ,ｲ'/////////∧ﾘ.::: ||　　　　　　　　　　　　 ,: :.:.:|:.:.:.:.:||＼＼:.//.:.:.:.:.'.:;′
　　　 /イ////////////,|::::::::/,ﾍ、　　　　　　　　　 ,'.:.:.:: |.:.:.:.:.||:.:.:.ヽ／.:..:.:.:.'.:;′
　　　　./////////////,ﾘ::::::〈///,ヽ、　　　　　　 /.:..:'´:;ｌ.:.:.:.:.|l:.:.:.リイ.:.:.:.:.,':.:i
　　　 /ｲ////////////,|ヽ:::::}/////,ﾍ　　　　　　／∨.:.:.,'.:.:.:.:.:/.:.／ .:.:.:.:.:.:/:.:l{
　　　.ﾚ'ﾊ'///V/////ﾊﾘl　ヽ从ﾊli'///,ヽ　　　／..:.:.:.:.:ヽi.:.:.:.:.::{}:/.:.:.:.:.:.:.:.:./.:.:.i!
　　　 ./　V/　∨//// l|　　　 .l　 l V////,ヽ／..:.:.:.:.:.:.:.:.: |.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:／..::::::|

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　.
./!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　前秦は前燕を滅ぼし、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　各地を併合しつつ東晋へ狙いを定めていたのだから
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
647 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/08/29(木) 01:09:20.47 ID:3s2rJNPI0: ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ｨ‐'￣｀ヽ
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::::::::::::ヽ
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::::::::::::::::＼
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::::::::::::::::::::::::＼
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::::::::::::f ＼::::::::}
|　　　　　　　　　おしまい　　　　　　　　　|:::::::::::::|　　ゝ::::|
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::::::::::ヽ　　∨
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|ー:､::::::::::ﾍ
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::::::::::::::::::ヘ＿
|________＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ |:::::::::::::::::::::::::::::::::｀丶、
　　　　　　　　＼::::| |:::::::::ィ !{　ﾊ T tｰr ､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
　　　　　　　　　` | |ー--ﾚﾘﾙ|rfiﾃヽl ｲﾃz rr----――― ' " ´
　　　　　　　　　　　 | |　　　ヾN ゞｿ　　ゞｿ//　　　　　　　　　　　　　　幕間は日を改めて投下予定。
　　　　　　　　　　　 | |　　　　＞:´|､　 -　　,|`:＜
　　　　　　　　　　　 | | 　　　 |::::::::| ＞　イ |::::::::|　　　　　　　　　　　　　.お疲れ様
　　　　　　　　　　　 | |　　　＞-､＼!　 !／::,-＜　
　　　　　　　　　　　 | |　　/´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-､
　　　　　　　　　　　 | | 　ｌ:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!
　　　　　　　　　　　 | |　 /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::|　
　　　　　　　　　　, ' ﾆ}く::／::::::::/:::::／|::::::::::::::::::::::::::|　
　　　　　　　　　　 |　ｰjヽ＼::::::'"::／ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
　　　　　　　　　　ヽﾆj　} 　＼:／＼　|:::::::::::::::::::::::::::|
　　　　　　　　　　〈:| |Ｖ　　　 }>､___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
　　　　　　　　　　　|:!.|:＼　　ﾉ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
　　　　　　　　　　　|:!.|::::::`ー':::/　 /　 |::::|:::::::::::::::::!:::::!
　　　　　　　　　　 |:|_!:::::::::::::::/　 /　　|:::::!::::::::::::::::|::::::|
　　　　　　　　　　 |::::::::::::::::::/　 /　　.!:::::!::::::::::::::::|::::::l
　　　　　　　　　　|::::::::::::::::/　 /　　　 !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
　　　　　　　　　　　!:::::::::::／　 /　　　　|::::::|::::::::::::::::|::::::::!
648 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/08/29(木) 01:15:14.53 ID:K59I4nYT0: >>1さん乙ー。

>>645
>よく謝安と桓沖が妥協できたと考える人もいるだろう。
ほんこれ。
今までの五胡東晋の歴史を見てると、内紛が起きて当然という感じがあるのに。
649 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/08/29(木) 01:17:11.02 ID:EOrxedmE0: 乙
勝手に期待したとも言えるが、梯子外された感強かったろうなあ
650 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/08/29(木) 01:57:39.63 ID:3s2rJNPI0: 【>>634修正】

　　　　　　　　　　　　　　　----
　　　　　　　　　　　 ´　　　　　　　｀
　　　　　　　　 /　_____〃========= ､Ⅴ
　　　　　　　　/≦´￣￣￣≧o｡＿＿_ ＼
　　　　　　／　/.　 /　ハ. ,ｲ　　 /　 Ⅴ＼　　　　　　桓沖殿。
　　　　　　イ　 ′ /　 ′ }/　j|　 /　/ 从ー‐　
　　　　　　/　/　 / ′|　　　 }／　､ /　＼　　　　　　.桓丞相から受け継いだ官職を返上すると聞いたけど？
　　　　　 /　/.　从i}　|､　　､_　　／/　　
　　　　　′　　, --ﾊ八＞-- ≦/ /　　　　　　　　　　.止めた方がいい
　　　,　　　　 /　　　ﾊ Ⅴﾍ　′　{
　／　　, ≦/　　　 /　} Ⅴ ＼ |　|
／　　〈ﾆﾆ/　　　 /.　 |ノ｀¨¨Ⅵ　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 { ∧　　 !|　　　 |　　 |l　　 / ∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧　＼ /　　　 !|　　 ∧　 /／ l}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 j{　{　　　￣＼　 |　／￣￣　　∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{ }　{　　　　　　＼」／　　　　　　//ｈ
　　　　　　郗超殿。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||　}　　＿＿　　 ||　　＿＿　　/ |ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ト､|ｌi　＼,＿＞　|　＜＿,／　/　ﾘ
　　　　　　兄は謝安殿と事を構えるなと言っていた。　　　　　　　　　　.」「ト､　　　　　||　　　＿､-,イ7/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ||∨∧￣`-､　 |　､／　　７/,〈
　　　　　　そうであれば、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ // ∧　　、＼_／_,　　,人　:∧
　　　　　　少々の譲歩は仕方がない　　　　　　　　　　　　　　. _　　　 / // /}＾℡ 　￣¨ﾟ￣　／＾{∧ ',∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _.,ィ７ム　 / //ノ∧二≧ｓ、＿,.ィ７仁.八.∧ ',∧ｒ――ュ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔ﾍ∨//∧＜＿／/-∧「―∧ＴＹ/∠__//―「「＞-/////
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿ｒ―ｲ∨//∧―､　/:.:.:.:∧＾―∧∨/―.//:.:.:.:.∨―/////
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔二ﾆ=―＜ｊへ＼＼// ＼　/:.:.:.:.:.:.:.∨二℡:| |二ｦ/:.:.:.:.:.:.　／//／　

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　.
./!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　『晋書』『桓彝伝』に、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　郗超が桓沖の謝安との協調路線を深く止めた旨が記されている。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .桓沖が拒否したため、いよいよ郗超は居場所がなくなってしまった
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
651 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/08/29(木) 12:33:03.16 ID:ux2YyfgF0: 乙です
先立つ息子が父親を元気づける為に失望させる証拠を残すとか、
親孝行なんだか親不孝なんだかわからんなｗｗ
652 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/08/29(木) 18:24:55.52 ID:TJJ5CvyD0: 乙です
桓温、今一つ残虐になれない育ちの良さが出ている
653 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/08/29(木) 19:27:54.10 ID:EIrPjSo60: 乙
息子の桓玄にもおぼちゃっま気質が受け継がれたせいで
後に寒門出の劉備の再来みたいな奴に・・・
654 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/08/29(木) 21:30:46.59 ID:I1gQpywW0: 乙
>>653
あんなに人を[ﾋﾟｰｰｰ]劉備は嫌だｗｗｗｗ
655 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/08/29(木) 21:49:44.32 ID:K59I4nYT0: 「帝位簒奪を狙う大権力者・桓温」といわれてるけど、こうやってみると簒奪者としても、皇帝をもしのぐ権臣としてもなんかふりきれていない感じがすごいね。
正直「なにがしたかったんだろう…？」という感じが。

>>652
>桓温、今一つ残虐になれない育ちの良さが出ている
そういうところが個人的に桓温の魅力だよねw
>>594の「酒宴でも質素な茶でもてなした」って大権力者らしからぬ逸話も好き。
656 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/08/29(木) 22:04:38.08 ID:LqJbSJzr0: >>655
治世の能臣にも乱世の英雄にもなれなかった人なのかしら＞なんかふりきれていない感じ
657 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/08/29(木) 23:57:13.00 ID:uEhnsePzO: 乙
劉備も曹操が生まれなかった世界線だったら
劉裕みたいになったかもしれんぞ、良くも悪くもだけど
658 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/08/30(金) 20:46:21.55 ID:PpMHPR+nO: 乙でした
東晋って三国時代に比べて登場人物達が中途半端というか、
どこかの方向にとんがった人物があまりいない印象があるんだけど
この桓温もちょっとそういうニオイはあったなあ
659 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/08/30(金) 21:17:59.28 ID:62VyPioP0: 大丈夫、東晋も最後には色々ぶっ飛んだ劉さんが出てくるから
660 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/08/31(土) 09:52:10.54 ID:zHBTfqZ+0: 西晋は趙庶人、孫秀（悪）、河間王、張方、李含、陸機と尖がった人材が多士済々なのに
661 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/09/01(日) 01:20:41.28 ID:e87ItrLE0: 豪族や勢族の間に仲間割れをしたらまた滅びるって共通の危機感があったんじゃないかな
だから、簡文帝も帝位をあげちゃってもいいさって遺言しようとしたのかもしれない
662 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]：2024/09/01(日) 14:47:33.13 ID:ahFuyVqT0: >>660
他死済々というか死屍累々というか
663 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/09/01(日) 17:20:15.38 ID:Rz4z3Fzx0: 【幕間】

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ｨ‐'￣｀ヽ
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::::::::::::ヽ
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::::::::::::::::＼
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::::::::::::::::::::::::＼
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::::::::::::f ＼::::::::}
|　　　　　　　　　　幕間　　　　　　　　　　|:::::::::::::|　　ゝ::::|
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::::::::::ヽ　　∨
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|ー:､::::::::::ﾍ
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::::::::::::::::::ヘ＿
|________＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ |:::::::::::::::::::::::::::::::::｀丶、
　　　　　　　　＼::::| |:::::::::ィ !{　ﾊ T tｰr ､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
　　　　　　　　　` | |ー--ﾚﾘﾙ|rfiﾃヽl ｲﾃz rr----――― ' " ´
　　　　　　　　　　　 | |　　　ヾN ゞｿ　　ゞｿ//　　　　　　　　　　　 .「竹林の七賢」という言葉がある。
　　　　　　　　　　　 | |　　　　＞:´|､　 -　　,|`:＜
　　　　　　　　　　　 | | 　　　 |::::::::| ＞　イ |::::::::|　　　　　　　　　　　魏晋の時代に生きた
　　　　　　　　　　　 | |　　　＞-､＼!　 !／::,-＜　　　　　　　　　　 .老荘を好む七人の士大夫をそう称したものだ
　　　　　　　　　　　 | |　　/´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-､
　　　　　　　　　　　 | | 　ｌ:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!
　　　　　　　　　　　 | |　 /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::|　
　　　　　　　　　　, ' ﾆ}く::／::::::::/:::::／|::::::::::::::::::::::::::|　
　　　　　　　　　　 |　ｰjヽ＼::::::'"::／ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
　　　　　　　　　　ヽﾆj　} 　＼:／＼　|:::::::::::::::::::::::::::|
　　　　　　　　　　〈:| |Ｖ　　　 }>､___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
　　　　　　　　　　　|:!.|:＼　　ﾉ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
　　　　　　　　　　　|:!.|::::::`ー':::/　 /　 |::::|:::::::::::::::::!:::::!
　　　　　　　　　　 |:|_!:::::::::::::::/　 /　　|:::::!::::::::::::::::|::::::|
　　　　　　　　　　 |::::::::::::::::::/　 /　　.!:::::!::::::::::::::::|::::::l
　　　　　　　　　　|::::::::::::::::/　 /　　　 !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
　　　　　　　　　　　!:::::::::::／　 /　　　　|::::::|::::::::::::::::|::::::::!
664 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/09/01(日) 17:22:05.74 ID:Rz4z3Fzx0: 【嵆康・阮籍について＠『三国志』『王粲伝』】

　　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　／　　　　　　　＼
　　　　　/　 ─　　　─　　　ヽ　　　　　　　　　　.阮瑀の子の阮籍は文学的才能が溢れんばかりに豊かだったお。
　　　　 |　（●）　（●）　　　|
　　　　　＼　（__人__）　 __,／　　　　　　　　　　世間の拘束を撥ねつけて思いのままに振舞い、
　　　　　／　　｀ ⌒´　　　　＼　　　　　　　　　　寡欲な生活態度をとって荘周を模範としていたお
　　　＿/((┃))＿＿＿＿_＿i　|　
..　／ /ヽ,,⌒) ￣￣￣￣￣（,,ノ＼ｷｭｯｷｭｯｷｭｯ
／　 /＿＿＿＿＿＿＿＿＿ヽ.. 　＼
.￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

　　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　／　　　　　　　＼
　　　　　/　　 ─　　　─　　ヽ
　　　　 |　　（●）　（●）　　|　　　　　　　　　当時また譙郡の嵆康がいて、　
　　　　　＼　　（__人__）　__,／　　　　　　　　　文辞は壮麗で好んで老荘を語り、奇矯と侠気を重んじたお。　
　　　　　／　　　｀ ⌒´　　　＼　　　　　　　　　　　
　　　＿/((┃))＿＿＿＿_＿i　|　ｷｭｯｷｭｯ　　　景元年間にあった事件で処刑されたお
..　／ /ヽ,,⌒) ￣￣￣￣￣（,,ノ＼
／　 /＿＿＿＿＿＿＿＿＿ヽ.. 　＼
.￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　しかし、彼らの時代からあった言葉ではないらしい。
./!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　陳寿は『三国志』で嵆康・阮籍に触れているが、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　『王粲伝』の中で魏代に老荘を模範とした文人としか記していない。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　ほぼ同時代人なのだから、
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　「竹林の七賢」という言葉を知っていれば明記しそうなものである
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
665 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/09/01(日) 17:22:42.53 ID:Rz4z3Fzx0: ／.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ　
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li､:.:.∧:.:.:.::ヽ.　
: :: !.:.:. ||/--l/　|ﾉ--ｌ:.: .:.lヾ､
: ::(|:.:.:.:|　‐‐　　 ‐-│::.:/　　
Ⅵﾍ.:.:.:l　　　_ _ 　 /.:.ﾉ　　　　　　　　　　　では、いつ成立したのだろうか？
　　＼ヽ､　＿ , イ!::/
　　／ヽ{　　ﾄ､ヽ l:　　
　∧＼　ﾏ三ｿ|　＼　
./: : ＼＼ヾ-〃＿ !＿＿＿__　
ｌ; : : : : ＼＼」ﾘ/　　　　　　　　/
i: : : :::＼::＼i../　　　　　　　　/

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　＿,ﾉ　　⌒ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　（●）　（●）　＼
　　　　　　それに関してですが、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .|　　　　　､　´　　　　　|
　　　　　　『三国志』『王粲伝』注『魏氏春秋』にこうあります。　　　　　　　　　　　＼　　　　￣￣　　　／／|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　/⌒ﾉ￣￣ |　（）
　　　　　　本編で紹介した孫盛の著作ですね　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　＼　／　/　　　 | 　.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　“　　／ｌ　　　 | 　.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣＼　／￣|＿＿___|.／￣￣￣
666 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/09/01(日) 17:23:24.32 ID:Rz4z3Fzx0: 【竹林の七賢＠『王粲伝』注『魏氏春秋』】
┏────────────────────────────┓
　嵆康は河内郡の山陽県に居住した。

　彼と交遊している者は一度も彼の喜怒の表情を見た事がなかった。
┗────────────────────────────┛

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,-‐‐‐--‐‐‐-､_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　　　／⌒Y^｀´⌒ｖ'⌒　‐-､_ﾞ'‐- .､_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {ヾ／　　　∧,,^､　　　　`ｰ､ /´￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i_ノ　 l　／|l ▽　| ヽ　ヽヽ　ヽ二ﾆ＝=!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,<／! l　| ! 　 l! ｡　 | !l__i_| | |　| i　　､_」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　 </　 V リﾘ__　j　　り　|∧|_|　| |`-‐´_/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |x'⌒ヽ　　　'⌒ヽl i l∧ﾄ､二}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　八　　　　　　　""" ﾘ |　ヽ　ヽ〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l￣ l 　 l ￣|＞　.　「￣}　　イ　ﾉ　　＼ヽ.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 r┴‐┴‐┴‐┴‐┐ﾇT￣ 7´〈（r'iｵー、. ）　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └───r～'⌒ー-r' /≠:◇::＼i!__　　〉　　＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`⌒ヽ、　 >（:::::::::::::::::::>/ ／　　　　i　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 `ｰ''　ヽ::ヽヽ:::{　⌒)　　　ﾉ　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ:::ヽヽ:::|i～く　イ (´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::::::::::||.／ヽ　!　）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ:::::::i:::: ::|ﾄ､____i
667 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/09/01(日) 17:23:53.77 ID:Rz4z3Fzx0: ┏────────────┓
　陳留郡の阮籍・河内郡の山濤
┗────────────┛

　　　　　　　ー＝≦　/::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　/::）　｀ー-―' ｀ヽ､_＿ノＶ;:',
.　　　　　　　 /:::::｀ヽ{⌒Y´￣￣｀ヽ､　 /}/:::',
　　　　　　 ′:::::::::::::::{:::::::::l::::::::::::::::｀´::::::::: l
　　　　　　　 ::ｖ::::i:::::::i:l_ ':,::::::ﾄ :_',＿}::::l:::::::::::::l
　　　　　　　 {ハ:::',::::从{｀ヾ:{´ヾ{｀Y}:/!:::/、:::|
　　　　r .　　　　ヾﾊv＝==､.｀,　=＝､ﾉ::' }l::::::l
ｌヽ　　 { .{　　　　 .ゝ -- ⌒ゝ ---'　}/ノ:::::::l
{. {ヽ､_.j　、　　　　　.}::::＞　マ７　イ､℃::::::::::',
.＼ヾー　､}　　　 ./∧__/ -{｀¨´-.:.:´（:::::::::::::::＼
　　ヽ　　　ヽ　　...／´.:.:.:{／} /⌒ヽ.:／.:｀.:.､::::::::: ＼
　　　＼　　 }　 .∧.:.:.:.:.:.:.:. /{′／.:´.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:::＼::::＼　　　　　　 ′: : : : / : : : : : : : : : : :ヽ: : : : : : : : : : : :＼ヽ: : : :
　　　　 i　　{　./.:.:.V.:.:.:.:.:.:.}o}´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／:i:::::::iヽ:::::',　　　　　 /: : : : : : :l: : : : : : : : : : : :: |: : 、 : : : : : : : : : ﾊ　ﾟ， :
　　　　 |　　| /.:.:.:.:′.:.:.:.:/ /.:.:.F＝= ,.:.:.:/.:.:.:.:l:::::::!　i:::/　　　　 ./: : : : : : : :|: :ｌ: : : : : : : : l: : |: : {＼: : :}: : : : : :l/:::ヽ |: :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .: : : : : : : : :|: :|: :|: : : : : :厶斗‐====≠: ハ:！|::::::::| |: :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: |: : : : : : :.ﾄ: |: ﾊ: : : : : {　　ｨた心¨了: : W|ハ::::::| |: :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: | : : : : : 斗-==　＼: :V 　　l_）刈　 ,|: /: | 　Ｖ/人 :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Ⅵ: : : : : :　ﾔ¨た心　ヽl　　　乂__り／:|/: : |__l__／　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : :│: : ヽ. 乂_り　　　　　　「　　 |: : : |__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼:ト: : 〕iト--　　丶　　　　　|l　　 |: : /| /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　、ー=:ﾄ.　l| 　　 -　　　 |l　　 |: /: |i:7¨¨¨¨¨¨
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |/:父ト　　　　　　,厶イ　|: : : |ｉ′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /i|: : : |i:i:i:i:i≧=‐ く_刀刀/|: /: |i| l__..　-‐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./i: |: /: |i:i:i:i:i:| l＿＿l |〕l〔_「|/ :: |iト　-‐=≦
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /i:i:ｉ:|/: : |i:i:i:i:i:|_＿___ ｲi:{ { {i:|: : : |i| | | | | | |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./i:i:i ｨ|: : : |二二| | | | | li:γ⌒|: : /|i|_|_|_|_|_|_|
668 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/09/01(日) 17:24:22.89 ID:Rz4z3Fzx0: ┏───────────────┓
　河南郡の向秀・阮籍の兄の子の阮咸
┗───────────────┛

: :/: : /: :l : : : : : : : : : :.l: : |､: : : :.:. : : : : : : : : ヽ　　　　　 /
:/-:‐/l‐:ト: ､: ::::: : : : : :|: : ! l: : : i::::: : : : ､: : : : ヽ　　　　/
: : : / |: :|::: : : :i:::: : : : /!_:/　!: : :.|:::::: : : : ;: : : : : ',　　, <
: ／　 !: |､: : :∥::: : : / |:/`ヽ!､: :ll:::::::: : : :l::: : : : :.',／.... ヽ
´　　　ヾ! ',: : !l::::: : /　〃　　|: :メl::::::: : : :l::: : : : : ﾄ､ゝ....... >
＿　,　　　ヾ:ll:::::／　　　　　!::/　lヽ、: : :i::::: : : :l: !. ヽ...／
==＝' 　　　　i／　　､　　　i:/　　l::::ヽ: :.i:::::: : : l: l.　ﾚ'
　　　　　　　　　　　ヾ､ヽ　　　　　!:::: : :/:::::: : :/|/..　 i
　　　　　　　,　　　　　 ` ＝ ==､ l:::: : ｲ::::::: : /.........　 l　　　　　 _
　　　　､　　　　　　　　　　　　　/ イ /::::::　ｲヾｒ､＿!　　　／´ /
　　　　｀　　‐'　　　　　　　　　ｲ　／:_::／: iヽ |　　　　　／　　/
　　　　　　　　　　　　　　　／ー::''::´::: : : : :i　　　　　　/　　　/ 　　　　　　　　　　／/: : : : : :i: : : : : : : : :＼ : : : : |i|//|
.lヽ、　　　　　　　　...　＜: : : :::::i:::::i:::::: : :__: i　　　　　,' 　　 /　　　　　　　　　　　　.: ::/: : : : : : :|:..:|: : : : : : : : :＼: :..:|i|//|
.|　＞、. _　　　＜ l_:_::::::i: : : : : :::i:::::i::::::::ヽ｀ヽ､-, = -l　　　/　　　　　　　　　　 /: /: : : : : : : :|:..:|: : : : : : : ＼: :ヽ: |i|//|
,l　　　　　　　　　　 !イ: :i : : : : :::::i:::::i::::／l　　_／　　＼　 .i､　　　　　　　　　　 .′: : : : :..|: : : { : |: : ､: : : : :|: :ｉ:､: : |i|//|
ー－　―　－ ''　´　 |:::::i : : : : :::::i::::／, , ,l /´　ヽ､　　ヽ .|,,＼　　　　　　　ｉ: ::|: : :|: : |: : 厶斗＼{＼: : :|v:|-ﾍ: |i|//|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: ::|: : :|: : | :/ ___ ゝ　＼＼j リ　 }::|i|//|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: ::|: : :|: : l/ィ≡ミ　　　　　ｨ≡ミ |i|//|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. :⌒ヾ:.:{: : :| : 〃んｲﾊ　　　　　　んｲﾊ |i|//|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/: : : : : :〉､人 j{ 弋⌒ｿ　　　　弋⌒ｿ.|i|//|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {: : :'⌒7: : : ＼:.:{　　""　　　　　　　 ""　|i|//|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　り: : : :{: : : : : : ＼　　　　　　 ′　　　　　|i|//|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {: : : :入: : : : : : : :｀ヽ　　　　　　　　　 |i|//|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､_入: : : : : `: : :ト: 、 : : ｝　　∠二ヽ　　 γ|i|//|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ⌒` -- ､: ::ノ: : :ヽ: :ﾉﾄ　　　　　　 -=≦三三}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ---r―‐z(/(: : : : :ノ⌒} -=≦三三三ニ=‐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　 ∨ 　}i:i:i-=≦三三三三ニ=‐
669 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/09/01(日) 17:26:25.43 ID:Rz4z3Fzx0: ┏─────────────────────┓
　琅邪国の王戎・沛国の劉伶と仲の良い友人であり、
┗─────────────────────┛

　　｀ァ､::::::＼i::::∠.._―=- 　　　＼
　　　, '　　¨＞‐＞　´　　､　　　　　　　＼
　　/　　／／　　　＼　　＼　　､　　　 ∧
　./　　 /／　　　　　　ヾヽ＿ヽ_　ヽ　　　ハ
　i　　　´!　　| ﾄ､ i!　　 `くﾘヽ　从　 |　　　ﾄ､i　　　　　　　　.一人足りない？
　|　 |　　|　 .i斗-ﾊ　|　　!| ,ｨﾃ圷ﾐ i! | .!　} ﾘ }!
　|　 |　　Ｘ´ ﾄ､!　　}ﾊ　ﾘ' い::::ﾊ }Ⅳ | /k' /'　　　　　　　　最後の劉伶は酒好きな変態でな。
　Ⅵ∧ i　ﾄ､,ィ圷ﾐ　 }／　　マz少ﾊ　/ﾍ　ヽ
　 Ⅵ! Ⅵ　 Y い:::ﾊ　　　　　　　　　}　　 ∧.　＼　　　　　　『世説新語』に酒にまつわる逸話が残っているぞ
　　}|ﾊ　＼込マzﾘ　　　`　　　　　ﾊ　　　∧-.､＼
　　||∧　　 ∧､　　　　　　, -　　／}∧　　 ∧　＼＼　
　　||| ∧　　 ∧＼　　　　　　／レ｀¨ ∨.　　＼　ﾊ　＼
　　||| { ∧　　 ∧　￣下三三r'´r／¨￣∨　　　＼廴　＼　　
　　||| | { ∧　　 ∧ィ´　　　 {r'⌒i￣｀ヽ＿＼　　　　＼ }　　＼　　　　　　　　　　　　 , 　- ‐ -　、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　　　　　　　)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝｰ -　‐ ´丿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　>　　　<
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ 　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　 .i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　 i　　　　　　 .i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　　　　　　　　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　　　　　　 .|　　　　　　, 　、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. 　　　　 l　　　　　　　|　　　 ,　´　　　｀ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　 l 　　　　　 l 　　　l、　　 _　　　 .l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　l　　　　　 .l 　　　l ゝ´　　｀ヽノl
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　　　　　 l　　　 l　　｀　´　　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　　　　　　　l 　　　ゝ　　　　ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ、　　　　.ノ　　　　　｀、 ‐　,´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀　　 ´　　　　　　｀　´
670 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/09/01(日) 17:26:55.56 ID:Rz4z3Fzx0: ┏───────────┓
　竹林に遊んで七賢と称した。
┗───────────┛

　　　　　　　　　　　　　.:::.. ... :. 　　　.::::::　　　　　　 ::.... .:::　　　　　　　:..... .　　　　　　　..:::..　　　 ... ....::::. .
　　　　　　　　 .: .:::.....　:. .:|::　 : .|::./:... / .::ゞ: |.... ...:::.. ... ..　..::::. .　.. :. .::: :　 : :.. .::|::...... ..:l. :|､. |_|:.. . .. | :. .:::: ::....
　　　　　　　　 ;;ゝゞ ; ヽヾ|　　　|/`ｰ/;;ヾ;;;;;;;;|_,|ヽ;;;;ゝ　;|ヾ;;;;''"　　　ゝゝ;;;|;|;; |_|;ヽ、ヾ|ｰl　 |_|ヾゞ | |...
　　　　　　　　 ;;...:... .. . ヽ;lー一'| : ./;;ヾ;; . . ..l.:.|　 . ゞ. . ||;;;;:,　　:...:... .. .'''ヽ|;lヽ|_|;ヽヾ;;|ｰ|､_,|_|;ヽ;;ヾ| |. . 　.
　　　　　　　　 ;;ヾ;;;; ; ゝゞ|　　　|-/:ｌ|ヾ;;;;;;;;ゝ|_,|;.ゝ;;;;;　|,||　: 　.　　 :　　.　 |;lゝl.:|;;; .:.. .. ｰ|. : . |.　 .: ;| |
　　　　　　　　 "''ヽ､; ､;;l;;;|　　　|/:|-|:ヽ;;ヽ;;;,;|_,|　　　　|,||. ...:.:　... ..　.　　: .|;|' ;|_|;;;;ゝ;ゞ|ｰ|､_,|_|　　　| |
　　　　　　　　ゞヾ　;;"ヽ;;|　　　|ゞ|-|;;;;;ヽ..:...::...|.. ...:..::...i. ....:: :::. .. ...: 　 : 　 |;|　|_|　. : :: |ｰl　 |_|...:. : ... |..
　　　　　　　　 .. .:...:.　....　|.:ー..:'|ゞ|:...:... .. .　.;|_,|　　　　|,||　　　　　　　　　|;|　|_|. .　　 |ｰ|､_,|_|　　　| |
　　　　　　　　　　　　　/:|　　　l;;;;|-|;　ゝ;;ゞ |_,|.. .:. :. . |,||　　　　.... ...:.: . ....|:l 　_|.　　 : |ｰl　 |_|　　　| |
　　　　　　　　　. . 　. /` |　　　|　|-|. : 　　 |_,|　　　　|,||　　　　　　　　　|;|　|_|　　　 |ｰ|､_,|_|　　　| |
　　　　　　　　ｌ　　　/ 　 |　.. . .|. .ｌ-ｌ　 . : . . |_,|　　　　|,||　. .　　　 ...　.　|;|　|_|...:.:　...|ｰl　 |_|　　　| |
　　　　　　　　 l.　　/`ｰ/ lー一'|　|-|　　　 |_,|　　　　|,||　　　　　　　　　|;|　|_i　　　..|ｰ|､_,|_|　　　| |
　　　　　　　　ｌ　 /　 /　:|　　　|　|-|　　　 |_,|''" '' '　|,||　　　　　　　　　 |;|　|_|　　　 |ｰl　 |_|　　 '"''"
　　　　　　　　　/`ｰ/　　|　　　|　|-|　　　 |_,|　　　　|,|''　　　　　　　''"' |_|　　　 |ｰ|､_,|_|
　　　　　　　　 ./　 /:　::　|　　　|　|-|　　　 |_,|　　,; ''"''"　　　　　　　　　 |_|　'' 　 |ｰl　 |_|
　　　　　　　　 `ｰ/　　　 :lー一'|　|-|　　　 |_,|　　　　　　　　　　　　　　　|_|　　　 |ｰ|､_,|''"
　　　　　　　　 , /　　　::　|　　　|　|-|　　　 |_,|　　　　　　　　　　　　　　　 |_|　　　 |ｰl　 |
　　　　　　　　 /l　　　　　|　　　|　|-|　　　 |_,|　　　　　　　　　　　　　　　 '""'';;'　　 |ｰ|､_,|
　　　　　　　　　　　　　　|　　　|'"''"''　　　　|_,|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　"''''l　 |
　　　　　　　　　　　　　　lー一'|　　　　　 |_,|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|､_,|
671 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/09/01(日) 17:29:09.67 ID:Rz4z3Fzx0: 　　　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　　　／　＿,ﾉ　　⌒ ＼
　　　　　／　　（●）　（●）　＼
　　　　　|　　　　　､　´　　　　　|　　　　　　　　　記録が残っている限りでは『魏氏春秋』が初出のようですね。
　　　　　＼　　　　￣￣　　　／／|
　　　　　／　　　　　/⌒ﾉ￣￣ |　（）　　　　　　少なくとも、
　　　　 |　　＼　／　/　　　 | 　.|　　　　　　　孫盛が生きていた頃には「竹林の七賢」なる言葉はあったのでしょう
　　　　＼　　“　　／ｌ　　　 | 　.|
￣￣￣￣￣＼　／￣|＿＿___|.／￣￣￣

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. :-:.' ｰ ' ¨ :.ゝ.､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`､｀ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ﾊ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./ｲﾊ:!:.:.:l:/ i/ ﾉノﾉリﾘハﾘ:!:i:.:.!:.l
　　　　　　　孫盛が生きていた頃。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;;　　 ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ﾊ!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨|:.:.!　　　　　　　　　ﾉ/i/ﾉ
　　　　　　　八王の乱以来の戦乱が落ち着き、　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .ﾍ!:|　　　　　　　　　ﾉ!/′　
　　　　　　　再び清談が流行していた時期に相当する　　　　　　　　　　　　　　　ヾ!＞ｰ- 　 -- ＜ｲﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（;;;;;ｿ⌒)￣｀´￣(⌒ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ;;=;;/＿_,,､＿/;;｀ソ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〉;;;;;;;;ｿ:/Ａ.i:ｌ;;;;;;!′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ｀;;;;;;;;;;i;!＿__i;!;;;;;ゝ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（_;;;;;;;;;;;7;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀￣￣￣´｀￣￣￣´
672 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/09/01(日) 17:29:45.03 ID:Rz4z3Fzx0: 　　　　　　　　 /:::::::::::::::::::::: :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!
.　　　　　　　 /;イ::::::::::::::::: :::::::::::::::::::::::::::::::/"ヾj`'!::::::::::::::::,′
　　　　　　　　 /　/::::::::::::::::: ::::::::::::::::::::::::::::::/　　ﾘ　ｌ:::ｲ:::::::/
　　　　　　　　　　/::/!::::::::::::::::／:::／:::::::::/!/　　　 // !:::::ム
　　　　　　　　　 |/　|::/!:::::::/ /::/ !:;ｲ::::j! | 　　　 /__.!:::/ヽ｝
　　　　　　　　　 |　 .|//:/::/｀!:/ート,|:::ハ.!≦二￣　 /::/,ﾉノ
　　　　　　　　　　　　ﾘ !:|:::ﾍ　!'ニヱ>!:l i　　ニヱゝ/イﾑノ｀_ｰ､
　　　　　　　　 _ , .-!ﾍ/A ￤　　　ﾘ l　　　　　　　　 /.:.! ／ゝ:　｀　-　､_
　　　　　 _　-　´　　　 _,､ヾ|ﾍ　　　　〈､,　　　　　 /.:.:.|/　／X:.ヽ　　　｀
　　　.,イ´　 _　-　‐　´ ＼ヽ.|　ﾍ　　　,r=_‐-､　　　　ｲ.:.:.:.:!　／　　　　｀ - ､
　　/!　ｨ ´　　　　　　　　 | 　ヽ／>ゞｰ‐‐′　／/ 　 :.:|　 :／
.　/ ﾚ′　　　　　　　　　　　|　　<／ヽ、｀ﾞ´　／　/　　 .::!／
　i　 l　　　　　　　　　　 |　　／ﾍ　　￣ ´　　/ﾍ　　.:.|　　　　　　　　　　　　　　　　　　Ⅳ ﾚ　,｡ｬ'''/,｡ｬ──　　　　フ　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Ⅳヽ,'　,'　 /　＿,｡ｬ'´r＿　＜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',　　,｡ｬ -ﾌ　　　　／　二ﾆフ　ﾆフ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 Ⅳ　　／　　／ ',　　≧s｡,≧s｡,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |__／　,｡ｬ'´─‐　',　＼　　　≧s｡,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　 ,ｬ'´ィ'´ ,ｨ f符ﾌ　　',ｨﾆヽ　 ≧s｡,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ＿,｡ｬ '´｀"/　　￣　　　　）Z /ｨ f¨
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ', ヽ　　　　　　　 ,'____ノ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',　ヽ==＝ﾌ　　,'　ミ/.::.）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .',　　　　　,｡ '´,｡.::.::.:λ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r.::.:ﾆﾆﾆ└‐rf:'''´,｡ｬ'´.::::.:／）ﾆ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ.::.::..::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:/〈ﾆﾆ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,｡sﾆﾆﾆ）.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::,'ﾆﾆﾆﾆ

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
./!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　孫盛自身もそうした土壌で育ってきたのは本編で述べた
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
673 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/09/01(日) 17:30:32.06 ID:Rz4z3Fzx0: ／　／　　 ,-ミ-く｀`7'⌒＼　　　　　　　　　, -- ､
　／　　／　　＼ヽ/　　　　＼/＾＼　　　 /::::::::: ｀ヽ､
／　　／　　,.:'´,.:'}i　＼/　　　ヘ,:",:＼　 /i:i:i:i:::::　　　＼
　　／　　,.:'´,.:'´ ハ/ﾞ:､＼/　　　∧,:",: ＼i:i:i:i:i:::::::..　　:i:i:ﾊ　
／　　／　　,.:'´,.:'´}i/ ﾞ:､ﾞ:,＼/　　ﾍ,:",:"/＼｀ヽi:i:'´　　;:i:i:}　
　／　　／　　,.:'´,.:'ﾊ/ ﾞ:､ﾞ:､＼　/　｀ヽ/ : : 〉 / }ii:i:i　　 ,;ハ＿　　　
/　／　　／　　,.:'´,.∧/ ﾞ:､ﾞ:､ﾞ:,∨ /　ﾊﾞ:､ﾞ:､∨ ハ'ﾞ　i!　 }i, ヘ　｀`''ー-､
　;';';';';'　　／　　,.:'´,.ﾍ /　ﾞ:､ﾞ:､∨　 /ﾞ:､ﾞ:､ﾞ:､∨ /　: :}i : 爪: : ﾍ　:　:　:　＼ｰ‐､__
;';';';';';';';';';'　　／　　,.:'´,.＼/ ﾞ:､ﾞ:､:ヽ/　 ; ﾞ:､ﾞ:､∨ : ;';';';';';';'/ : : : ＼ :　:　:　＼　　｀ヽ､__,､‐'＾'ー-､、_　　　　＿
;';';';'　.: .: .: ＿　／　,.:'´,.:'´＼/ ﾞ:､ﾞ:､＼/ ﾞ:､ﾞ:､ﾞ:､ﾍ : : : :＼/ ﾞ:､ﾞ:､ﾞ:､｀ヽ､　:　:　:＼　:　:｀ヽ､　.　.　.　.　｀`''ア´ ／
¨¨癶.: .: ∠ ／＼､､､､､､／,., ＼ﾞ:､ﾞ:､ﾞ:､＼,､,､,､,､,､＼: : : : ＼ ,､,､,､ﾞ:､ﾞ:､｀ﾞヽ､　:　:　:　:　:　:｀`ー…ァ''"~,;" ／,;",;"
TT_T＿_|＿|　　ｿ;';';'爻爻爻爻爻∠二癶￣＼＿＿｀`｀ﾞ"~`｀ﾞ＿＿｀`｀ﾞ'''＾^＾｀｀__｀ﾞ"~ﾞ｀ﾞ"ﾞ｀ﾞ｡o≦,;",;",;"/,;",;",;"
｀|／＿＿／＼(;';'∠_);';';';';癶,.:'´,.:'∧二二二Ⅵ､､∠ﾆニ癶￣¨／＼｀`ｰｰ''ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ＿--､､、二＿＿─
._|＿＿＿|_/￣￣∧(;';';';'(;';';'):_:_:_:| ∠ﾆﾆ∧;';';'＿|＿_　|／￣癶　　|＿∠二癶＿＿∠二／¨癶＼＿＿＿　､､､､
,:",:",:",:",:"|￣￣ | |∠ア¨¨¨¨¨癶¨|＿_|/;';';';';|T i|￣ﾞ|　|￣ | 癶ニｲ＾ト‐→∠___／＼　∠_,／　＼｀i──→;';';';';'
,:",:",:",:",: ￣￣r┴‐イ─^─イ　 `∠二癶`ﾞ┴ ┴‐┴ |＿_|_|_|＿_|tt| t..癶¨ヽ..|　　 |　|　 |　　　　| |､-wWWW爻
~`~ﾞ"~`~｀"~'`｀TTTTTTTTTTTTTTTT77＿_∧￣￣＼,.:'´∠＿／＾＼─「」二|_|＿＿|二ニ|=====爻爻爻´,.:'´,.:'´
...　　　　　　　　　　　　　　ｎ　　　　　 | l￣ |~|￣￣￣|＿|＿__|　ロ　ト.．／　　／＾＼‐┴─=彡彡_,,.､- =＝
　　...　　　　　..　　　　. 弋ﾆﾆﾆﾆﾆﾌ　　　|｀`ｰ::|¨¨¨ i´「」｀'r┬r→　　 |,.イ…‐‐-イ┌ ┌ `ト爻爻爻爻''"~,.:'´,.:'´
　　..　　　...　　　..　　　.　.｀¨¨¨¨¨´.　.　.　.　.　.乂__丁...丁丁丁丁|丁丁Ｌ_└ └| └ └ 癶￣¨＼,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´
　　　　　　..　　　　　..　　　　　　　...　　　　　　...　　　弌ﾆﾆﾆア┘|┘┘┴_|¨|¨|¨|￣￣|¨|「」|￣￣|,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´
　　　...　　　　　...　　　　　　　　...　　　　　　　...　　　　　￣￣　...　...　　..　..　|‐|‐|￣￣|¨|￣|￣￣|‐‐-------
　...　　..　　　　　　...　　　　　　　　　　....　　　　　　　...　　　弋ﾆﾆﾆﾌ　　　　　　..　.　.　.　.　.￣￣　　ー-==二

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
./!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　長江の南へ逃れた士大夫は、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　懲りずに荘園を開いて奢侈に興じ、竹林どころか山水に遊び清談に興じた
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
674 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/09/01(日) 17:31:25.99 ID:Rz4z3Fzx0: 【王衍みたいになりたいのかと言われた殷浩さん】

　　　　　　　　　　　 |＼ /　＼／　　/_,,.-‐／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／｀「ｉ
　　　　　　　　　　 ⅳ / | ／ノ　／＿＿-=ﾆ二~.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｉ　 ,x|_|＿＿_
　　　　　　　　　　　Ⅳ　　　　　-=ﾆ二~　　　　彡.　　　　　　　　　　　　　　　　　 _　　　　 |／　∨.:.:.:.:.∧
　　　　　　　　｛／￣‐-..　　ヽ　　　　＼|＼＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| | ヽ　　／　　　 ∨.:.:.:.:.∧
　　　　　　　　 /／　／／⌒　＼　　　　　 |＼　　　　　　　　　　　　　＿＿_　　.|_| 　 ><γ ヽ　　　 V.:.:.:.:.:∧
　　　　　　　イ_,,ィ彳　ｒッゝ　　　ⅳ⌒）　 /　　　　　　　　　　 | | 　　 ≧ >` ○ﾆﾆﾌ/ . 　　 |.:.:.:.:.:.:.∧
　　　　　　　　 ./／　/　　　　　　　　　 ≦ヽ、|　止まるんじゃねぇぞ！ .|_|_＿_＞, ､　／人_/ 　　　 |.:.:.:.:.:.:.:.:.|
　　　　　　　 ./　　ヽ　、　　　　　　　|　　|　ヽ　　　　　　　　　　＿＿ -=Oﾆ=ｧ}／　　　　　　 |.:.:.:.:.:.:.:.:.|
　　　　　　　　　　ｰ＝ｦ　　　　丿　　|￣＼　　　　　　　　　　 /　γヽ　／Vｿ　　　　　　　　　 .|.:.:.:.:.:.:.:.:.|
　　　　　　　　　　　 r‐ '　　　／　　／　／￣￣￣／　　　丶/Oﾆ=ｧ }／　　　　　　　　　　　　　 |.:.:.:.:.:.:.:.:.ｌ
　　　　　　　　　　　 | _,,.-‐'' 〉　／　／　　　　　　＼　　　　／／个'′　　　　　　　 .γ¨ヽ　　ﾘ.:.:.:.:.:.:.::.′
　　　　　　　　　　　　　　　　　／／＼／　　　　　　　厂´　　.／／　　　　　　　　_○ﾆﾆﾌ /　　 ′.:.:.:.:.:./
　　　　　　　　　　　　　人ｲ　厂　　　　　　人　　,イ.|／　　　　　　 γヽ／　　.乂_ ′　./.:.:.:.:.:.:.:/
　　　　　　　　　　　_. ≦　〈/　 |　　　　　　　 =ﾐ |_ z≦=| |　　　　　 γY　Oﾆ=ｧ.ﾉ　　＿＿＿＿/.:.:.:.:.:.:.:/
　　　　　　　　　ｨ　　　　 |　 .}　　　　　　八__／二ニ=| |＿___ｨOﾆ=ｧ }￣　个 '_　-=ﾆ_＞――^|_|_￣￣
.　　　　　　　　　 ,　 |　ｉ|　　　.|.　ﾘ　 ==≠ ／／　 )二二ニ|_|￣￣￣　ゝ ' .　-=≦.:.＞イ |..＿_　　　｢.! !
　　　　　　　　　_　ｲ　ヽ. |　　 .{. /　　　 /_/　ｉ　　i´ニニニ＞＾＞＜　　 ,／.:.:.:.: イ´　／　　.:| |　　　| | |
　　　　　　 / 　　　ヽ.　　 У　　　／ |　 {　　ゝ､＞'´＞'´　　〉＼／.:.:.: イ:￣｢:|｜　　　 | |　　　| |_|
.　　　　　　 /　　　　　　 i　　/　　.イ=li　|　ゝ､　　　￣ｰ　　　 |｀￣￣￣ﾞ |　｜|｜　＿彡′　　￣
　　　　　-=　　　＿＿＿　|　　′ イ二二} ､＼　　＼　　　　　　 !　　　　 L...ィ_ﾉ .￣￣
　　, -= ´￣ヽ　　　r====|､ , イ二二ﾆ＞＼ヽ.＼　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　 |
_／／￣｀ヽ　 >―八ニ=／ニニﾆ＞'＞'´　＼ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ
∨i　　 r ､_　〉'　｀´　,ｚ仁ニﾆ＞'＞' ´　　　　　｀￣￣￣￣｀ー‐ ' 　ー――‐一 ´
. Ⅵr‐ '､＼ｰ､　／ニﾆ＞'´.:.:.:.:.ﾉ　　　　　　　　＼　　　　　　 /
　 Y　､　ヽ. ＼__つ＞' 7.:.:.:.:.:.:.／　　　　　　　　＼　　　 .′
.　ﾄ.、＼＿>ｰ′|｣　 /.:.:.:.:.:.:/　　　　　　　　 ⌒ヽ　　＼　　∧

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
./!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　時には本来果たすべき職務を放り出して
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
675 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/09/01(日) 17:32:25.25 ID:Rz4z3Fzx0: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_...._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,.-':::::::::::::｀ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　＿＿　　　　　　　　　／:::::::::::::::::::::::::::::＼:::::::ﾍ
　　　　 l:::::::::::::::::::￣::::::ー...／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ
　　　　ヽ::::::::::::::::::::::::::::／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ｨ::ﾆ'::::l
　　　　　　ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ ｀ヽ:::::::l
　　　　　　　＼::::::::::::::::::::::＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:､　　';::::::|
　　　　　　　　 ,ﾝ､:::::::::::::::::::::｀:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::＼　';:::|
　　　　　　 / | |｀ﾄ､_:::::::::::::::::::::｀:::ｰ-......__/::::::::::::::＼ヾl
　　　　　　　　　l ﾄﾄ. ﾄ､ヽ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　｀ﾊ_|ヾ弋弍f'ｰ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　 '´く.　　 'ーｲ　l j､7ァt､__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l
　　　　　　　　　　 rヽ､　lー'-'ノ_ﾉ∠Lゝト弋ー--　　:::＿:ﾉ　　西晋滅亡の一因とされる清談だが、
　　　　　　　　　　ﾍヽ--j..-＜}::::::::::::〈.｀　　　　　　　　　　　　.八王の乱以来の戦乱が落ち着くと再び流行した。
　　　　　　　　　　　 ,ﾚ-'⌒:､　ヽ:::::::::::ヽ- 、　
　　　　 ,. -‐､　　　ヽﾆ.:::::;r‐　'´ l::::::::::::::::::::ﾍ　　　　　　　　　　しかし、西晋と東晋のそれは明確に差があるように思う
　　　,r'::::.,.-'　　ｒ'´ ::::ヽ　　 __'Jノヽ::::::::::::::::::ﾊ
　　 /:::::/　　　　|　　 l::: ｀ヽ､_　ヽ_,ｌ:::::::::::::::::::::l　
. 　 |　:::|　　　 |　　 lヽ､__,. ､　';::::::::::::::::::::::::::::::l.、
.　　|　｜　　　 |　　 |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
　　 l.　 l　　　　ヽl.　..|::::／::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
　　ヽ　ヽ．__ ノ |　::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
　　　　｀ｰ-　一ﾍ　|::::ｰ-､.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ
　　　　　　　　　　　7ﾊ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ
　　　　　　　　　／::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
　　　　　　／::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
　　　　　　　／::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::／::::::::::::::::|:::::::::::｀
676 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/09/01(日) 17:32:55.35 ID:Rz4z3Fzx0: ／.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ　
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li､:.:.∧:.:.:.::ヽ.　
: :: !.:.:. ||/--l/　|ﾉ--ｌ:.: .:.lヾ､
: ::(|:.:.:.:|　‐‐　　 ‐-│::.:/　　
Ⅵﾍ.:.:.:l　　　_ _ 　 /.:.ﾉ　　　　　　　　　所謂「竹林の七賢」の振舞いは、
　　＼ヽ､　＿ , イ!::/　　　　　　　　　 .保身・韜晦の類であって、あくまで処世の手段に過ぎない
　　／ヽ{　　ﾄ､ヽ l:　　
　∧＼　ﾏ三ｿ|　＼　
./: : ＼＼ヾ-〃＿ !＿＿＿__　
ｌ; : : : : ＼＼」ﾘ/　　　　　　　　/
i: : : :::＼::＼i../　　　　　　　　/　　　　　　.　　　 /!/////////|´　　　　　,　イ三三/三二ニト､　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ :!/////////:,　　　／彡'　´　　　　　　　｀ヽ　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |//////////∨ 　　 ´　　　　　　　　　ヽ　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |/////////∨　　　|　　　　　　　　　　　　 ', V ::ヽヽ　ヽ::',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l////////.∨ 　　 :!　　　　 :|　|　　 :! |　::', V　 l　::l　.::',.ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',/////////　　　 :|　l　::l　|　 :|l :| ! 　 | |∨＿!_　:l　::|　 .:|　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 V//////,' 　 :ｉ　　 |　!　レ! ‐┼ l |　　|イ V l:l ',｀:|　::l l　:! !:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 V////:7　　 :|　　 ! ,' イ!/,'　 / j,' |　　l j!イ ,/　! ﾊ　,' |　l　!|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',:////l|　　/!　　 V| / ´ !／　/ 　 .::/ '　j/＿ｊ/!l /j i :/ /'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 V://. li 　 l´　　ｉ.|,'　　´＿==　j／　　／⌒｀ |/|/／
　　　　銭を数えながら、　　　　　　　　　　　　　　∨|　||　　', l　　 l　　／'´ ⌒｀　　　　　　///　l /
　　　　李をツマミに飲む酒は最高だ　　　　　　　..',:!. ,:!　　iＮ　 .:',　　　////　　　　｀　　　 j　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　 | , |　　ｉ　i　　:',　　　　　　　　　　_,　　　　ｲ　:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　ﾊl 　 :|　:!　　:ﾍヽ　　　　　￣　　　　ｲ:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊ:j 　 :|　:!　　 ::', l　＞　　＿　_　＜　 ! !　　 | 　　　 l!l!l!!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　ﾊ　　　i　 |　　　:',j　　　　　　｢!　　|　　:| | 　 .ﾊ　　　　ｊ!l!l!|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊ　　　:|　　　　　 |　　　　　　::ト---ﾍ‐L::｣ _ 　.:ﾊ　　 /　　'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊ　　＿,' イ|　　　 |　　　　　　｀　　 _∧∨　　ヽ　',　　l　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,'　／　　　ｰ:i　　 ::!_　　　　　　　／　　! |　　　 ',　',　//
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / /　　　　　 |　　　:|　｀ヽ　　　 /　　　 | |　　　 l r∨/
677 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/09/01(日) 17:35:01.29 ID:Rz4z3Fzx0: ／.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ　
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li､:.:.∧:.:.:.::ヽ.　
: :: !.:.:. ||/--l/　|ﾉ--ｌ:.: .:.lヾ､
: ::(|:.:.:.:|　‐‐　　 ‐-│::.:/　　
Ⅵﾍ.:.:.:l　　　_ _ 　 /.:.ﾉ　　　　　　　　　　だが、東晋の士大夫の清談は、それ自体が目的と化してしまった
　　＼ヽ､　＿ , イ!::/
　　／ヽ{　　ﾄ､ヽ l:　　
　∧＼　ﾏ三ｿ|　＼　
./: : ＼＼ヾ-〃＿ !＿＿＿__　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',ヽ
ｌ; : : : : ＼＼」ﾘ/　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼."''‐-..', ＼　 |',
i: : : :::＼::＼i../　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿ｚ￣＼　　　ヽ＼| ', ／|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',　　　　　　　',' ,　 i',　 |　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ‐-.',＼　　',＼　 | ',　,' ',　,'|　 |／|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＼　＿',　＼|　Ｖ　 |/ | ／ /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|-=ﾆ　＼　　　　　　　 / ／/、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／""|／_,,.-‐/"''‐-.._　　　　　／/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　''"／／　 ,' ヽ|　／＿　　　≦　迅　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／　/　　ヽ　／/　　___＼,,.-‐''"　ノ＼
　　　　　　　　　　カーッ！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 /　　　　　_,,.-‐''"＿＿＿　_,,.-‐''"ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　-‐''"￣￣　　　　|　¨´/|　　 |
　　　　　　　　　　このために生きてるぜ！！　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　|　＼ ',　/ヽ　　　〉　/　 |／　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　ト　　＼',ヽ、｀ﾌ　／‐=＝=-.._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　 | ',　　/ 入_____／|i￣￣￣￣i|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　"''‐-.._　 |　＼//　ノ/　／|i　　　　　 .i|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｙ |　　　／　/／　 |i: : : : : : : : i|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　/　　　 |i: : : : : : : : i|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　 /　　／/|i: : : : : : ／）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　／　　',|i: : : : : ﾋ／ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / .|i: : : : :（,,-‐''ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　.|i: : : : : 〉-‐'' ）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣｀¨¨¨
678 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/09/01(日) 17:35:46.08 ID:Rz4z3Fzx0: 　　　　　　　　　　　　　.:::.. ... :. 　　　.::::::　　　　　　 ::.... .:::　　　　　　　:..... .　　　　　　　..:::..　　　 ... ....::::. .
　　　　　　　　 .: .:::.....　:. .:|::　 : .|::./:... / .::ゞ: |.... ...:::.. ... ..　..::::. .　.. :. .::: :　 : :.. .::|::...... ..:l. :|､. |_|:.. . .. | :. .:::: ::....
　　　　　　　　 ;;ゝゞ ; ヽヾ|　　　|/`ｰ/;;ヾ;;;;;;;;|_,|ヽ;;;;ゝ　;|ヾ;;;;''"　　　ゝゝ;;;|;|;; |_|;ヽ、ヾ|ｰl　 |_|ヾゞ | |...
　　　　　　　　 ;;...:... .. . ヽ;lー一'| : ./;;ヾ;; . . ..l.:.|　 . ゞ. . ||;;;;:,　　:...:... .. .'''ヽ|;lヽ|_|;ヽヾ;;|ｰ|､_,|_|;ヽ;;ヾ| |. . 　.
　　　　　　　　 ;;ヾ;;;; ; ゝゞ|　　　|-/:ｌ|ヾ;;;;;;;;ゝ|_,|;.ゝ;;;;;　|,||　: 　.　　 :　　.　 |;lゝl.:|;;; .:.. .. ｰ|. : . |.　 .: ;| |
　　　　　　　　 "''ヽ､; ､;;l;;;|　　　|/:|-|:ヽ;;ヽ;;;,;|_,|　　　　|,||. ...:.:　... ..　.　　: .|;|' ;|_|;;;;ゝ;ゞ|ｰ|､_,|_|　　　| |
　　　　　　　　ゞヾ　;;"ヽ;;|　　　|ゞ|-|;;;;;ヽ..:...::...|.. ...:..::...i. ....:: :::. .. ...: 　 : 　 |;|　|_|　. : :: |ｰl　 |_|...:. : ... |..
　　　　　　　　 .. .:...:.　....　|.:ー..:'|ゞ|:...:... .. .　.;|_,|　　　　|,||　　　　　　　　　|;|　|_|. .　　 |ｰ|､_,|_|　　　| |
　　　　　　　　　　　　　/:|　　　l;;;;|-|;　ゝ;;ゞ |_,|.. .:. :. . |,||　　　　.... ...:.: . ....|:l 　_|.　　 : |ｰl　 |_|　　　| |
　　　　　　　　　. . 　. /` |　　　|　|-|. : 　　 |_,|　　　　|,||　　　　　　　　　|;|　|_|　　　 |ｰ|､_,|_|　　　| |
　　　　　　　　ｌ　　　/ 　 |　.. . .|. .ｌ-ｌ　 . : . . |_,|　　　　|,||　. .　　　 ...　.　|;|　|_|...:.:　...|ｰl　 |_|　　　| |
　　　　　　　　 l.　　/`ｰ/ lー一'|　|-|　　　 |_,|　　　　|,||　　　　　　　　　|;|　|_i　　　..|ｰ|､_,|_|　　　| |
　　　　　　　　ｌ　 /　 /　:|　　　|　|-|　　　 |_,|''" '' '　|,||　　　　　　　　　 |;|　|_|　　　 |ｰl　 |_|　　 '"''"
　　　　　　　　　/`ｰ/　　|　　　|　|-|　　　 |_,|　　　　|,|''　　　　　　　''"' |_|　　　 |ｰ|､_,|_|
　　　　　　　　 ./　 /:　::　|　　　|　|-|　　　 |_,|　　,; ''"''"　　　　　　　　　 |_|　'' 　 |ｰl　 |_|
　　　　　　　　 `ｰ/　　　 :lー一'|　|-|　　　 |_,|　　　　　　　　　　　　　　　|_|　　　 |ｰ|､_,|''"
　　　　　　　　 , /　　　::　|　　　|　|-|　　　 |_,|　　　　　　　　　　　　　　　 |_|　　　 |ｰl　 |
　　　　　　　　 /l　　　　　|　　　|　|-|　　　 |_,|　　　　　　　　　　　　　　　 '""'';;'　　 |ｰ|､_,|
　　　　　　　　　　　　　　|　　　|'"''"''　　　　|_,|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　"''''l　 |
　　　　　　　　　　　　　　lー一'|　　　　　 |_,|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|､_,|

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
./!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　現実逃避の手段を
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　現実にしてしまったとでも言うのだろうか？
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .そんな人々が自分たちの理想を「竹林の七賢」に求めるのは皮肉な話だ
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
679 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/09/01(日) 17:36:23.20 ID:Rz4z3Fzx0: ／.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ　
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li､:.:.∧:.:.:.::ヽ.　
: :: !.:.:. ||/--l/　|ﾉ--ｌ:.: .:.lヾ､
: ::(|:.:.:.:|　‐‐　　 ‐-│::.:/　
Ⅵﾍ.:.:.:l　　　_ _ 　 /.:.ﾉ　　　　　　　　　　　東晋の為政者はこのような状況に危機感を持っていた
　　＼ヽ､　＿ , イ!::/
　　／ヽ{　　ﾄ､ヽ l:　　
　∧＼　ﾏ三ｿ|　＼　
./: : ＼＼ヾ-〃＿ !＿＿＿__　　
ｌ; : : : : ＼＼」ﾘ/　　　　　　　　/　
i: : : :::＼::＼i../　　　　　　　　/　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼.:.:.:.＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ /.:.／.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:ヽ.:.:.:.:ヽ.:.:.:＼.:.:.:.',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,' /.:/ .:.:.:.:.:ｉ .:.:.:.:.:.:.:.:.ｉ.:.:.:.:.:.ｉ.:.:.:.:.:.',.:.:.:.!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,':/.:.:{.:.:.:.:.::::{:::.:.:.:.:.:.:.:::}､.:.:.:.:.} .:.:.:.:.:.',.:.:.＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //.:.:.::',:::::..:::∧::::::::..:::::/　}:::::/.:.:.:.:.:.:.:.ｉ::::.:.: ＼__
　　　王衍は風流の士として超然と老荘を説いていたよね。　　　　＿ノｉ.:.:.:.::::＼∨斗､::::::::::/メﾉ／∨.:.:.:.::::::}:::::::::.:.:.:ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　乂＿{.:.:.:.:.:::{　ｨｭ─､ヽ／　ｨｭ─､ﾘ .:.:.::::::厂厂￣
　　　それで人望を得て国家の運命を託されたけど、　　　　　　　　　　　∨.:.:.::::ヽﾋﾘ　　　　　ﾋﾘ　 /.:.:.:::::／／
　　　小さな名声を好むばかりで胡人の捕虜になっちゃった。　　　　　　　＼::::::::::ヽ ""　､　　 "" '::.:.:.::/:::::(＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_＞::::::::} 　　､--ｭ　人::::::.:`ｰｧ__ノ
　　　ああいう気風はまだ治ってないみたい　　　　　　　　　　　　　　　　　　　乂＿;ノ＞､　　　　イｰ‐＞-＜-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／´/　｀ｰ─|::::｀´::::::::|─‐''´　　}　}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {　　｀ー─‐､＼／￣´　　／⌒　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧　　　　　　＼／￣￣´　　　　　　∧

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　晋　安西将軍　庾翼
680 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/09/01(日) 17:40:04.30 ID:Rz4z3Fzx0: ／.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ　
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li､:.:.∧:.:.:.::ヽ.　
: :: !.:.:. ||/--l/　|ﾉ--ｌ:.: .:.lヾ､
: ::(|:.:.:.:|　‐‐　　 ‐-│::.:/　　
Ⅵﾍ.:.:.:l　　　_ _ 　 /.:.ﾉ　　　　　　.桓温に至っては、
　　＼ヽ､　＿ , イ!::/　　　　　　 .朋党雷同・私議沸騰を抑制を意見しており、清談等による党派の形成を嫌っていた
　　／ヽ{　　ﾄ､ヽ l:　　
　∧＼　ﾏ三ｿ|　＼　
./: : ＼＼ヾ-〃＿ !＿＿＿__　
ｌ; : : : : ＼＼」ﾘ/　　　　　　　　/　
i: : : :::＼::＼i../　　　　　　　　/　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /::::::::::::::::::::://⌒´　　　ヾミ::::::::::::::::::::｀ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／::::／:::::;:イ://　　__＿__　　ﾐ::::::::::::::::::::::::::ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:::::::/::::／　///　∠才´￣｀　　ﾐ::::::::::::::::::::::::::∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　　　 /イ::::::/::::/　／´/∠才77777ﾊｒ=;,､ﾐ:::::::::::::::::::::::::::∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / /::::::/i:::/／　　厶//////////}　｀＼:::::::::::::::::::::::::∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　!:::::/:::!/≧､＿｛////////////　　　　＼::::::::γ⌒ヽj
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:::/ﾊ////　　 V////////／　　　彡＼:/∠｀ヽ i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:/ i {///　　　　｀ｰ─一 ´　　　　　　彡ｲ {　 }　｝l
　　物の役に立たない評論家なんざいらねえよ。　　　 i′　V´ 　　..........)　　　　　　　　　　　　　　　）(　ﾉﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i｀ヽ:::::::::::::ノ　　　　　　　　　　ノノ　イ
　　冗談抜きで国が滅ぶぞ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',　　｀""´　　　　　　　　　　　　　　　ﾑ　 /:::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',　　ー＝ﾆ二ヾ才　　　　　　　　ト　,.イ:::/＼　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',　　　 ...,,,,　　＼＼　　　　　 j　　ヾ:ｲ::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',　　　　　　＼＼　　　 . ｲ:.. 　　∨::::::::::ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　...,,,､..-:::――――:::-:..､._.,,..ィﾊ　　　　　　　　　　ヽ;;> ,.イ: : : / 　　 ∨::::::::::ﾍ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/／∧　　　　　　　　 .　＜: : : : : / 　　　 ∨::::::::::ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: /:::::::::::::ヽ､__＿__.... ＜: : : : : : : : : /　　　／lﾍ:::::::::::::ﾍ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::: /::::::::::::::::::／∧: : : : : : : : : : : : : : /　　　／　 !: ﾍ::::::::::::ﾍ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::／:::::::::::::::::: /　　∧: : : : : : : : : : : :,.:′　／　　 ,ｌ::::::ﾍ ::::::::::ﾍ
681 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/09/01(日) 17:41:11.01 ID:Rz4z3Fzx0: ／.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ　
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li､:.:.∧:.:.:.::ヽ.　
: :: !.:.:. ||/--l/　|ﾉ--ｌ:.: .:.lヾ､
: ::(|:.:.:.:|　‐‐　　 ‐-│::.:/　　　　　　　.だが、桓温の後を継ぐ形になった謝安は、
Ⅵﾍ.:.:.:l　　　_ _ 　 /.:.ﾉ　　　　　　　　こういった土壌で生まれ育った士大夫である。
　　＼ヽ､　＿ , イ!::/　
　　／ヽ{　　ﾄ､ヽ l:　　　　　　　　　　彼自身は優秀な政治家だったが、若い頃はそれこそ山水で遊んでいた
　∧＼　ﾏ三ｿ|　＼　
./: : ＼＼ヾ-〃＿ !＿＿＿__　
ｌ; : : : : ＼＼」ﾘ/　　　　　　　　/　
i: : : :::＼::＼i../　　　　　　　　/　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／::::::／ :::::::::::::::::::::::: ＼:::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /::::/::/::::::/::::::::::::::/ ::::::::: ﾄ::::::::::.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / :::::::/::::::/:::::::::::／}::::::::::::::|∧:::::::::..
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ;:::::::::::::::::: |_彡＜　/::::::::/::/　 i:::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |::::::|:::|::::;斗=ｧミ_ /::::::::/::/‐￢ト:::::|::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　 ,::::::八|:弌 r公ﾘ /∨／}斗ｧ=ミ|:::::::|::|¨¨⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /i ::::| :::::::::ゝ　　　　　 r公ﾘ　》:::::|::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　 /:::i ::::|:::::ｉ::::|　　　　　　/ 　　　 7 :::::: |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / ::::i ::::|:::人::|　　　　　　　　　　 / ::::::|リ
　　　　　　　　　不惑になるまではいいじゃない　　　　　　　　　　　　　　 ./ ::::: i ::::| ::::::仆 . 　　 '　ヽ　　 /|:::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / ::i ::: |:::::::::::::::|个ﾄ　　　　　　　イ´| ::::|::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　 / ::: i:: 八::::/| ::::|::Ｌ|　　　ｰ=≦::::::::i::::| ::::|::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:::::::::i::::＿V:::| ::::|/　≧=- ,,_　/ ::::: i::::| ::::|::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .::::::::::: i:ｉ《二》《| ::::|＼　　　 └片i ::::i::::| ::i:|::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 :::::::_,,::斗匕＼_| ::::|　　　　／∨_,丈::ﾉ::;;| ::i]八_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::: /　　　　　 | ::i:|　　 ∨＼∧　}}＼《＾| ::|ﾆ二》
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::|⌒丶　　　　| ::i:|　　　∨/　厂[＼＼| i:|《 ::|::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::|　　　　　　| :从ﾆﾆﾆ7/　 /| i |＼∨| i:｢＼|::::::::＼
682 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/09/01(日) 17:42:02.50 ID:Rz4z3Fzx0: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_...._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,.-':::::::::::::｀ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　＿＿　　　　　　　　　／:::::::::::::::::::::::::::::＼:::::::ﾍ
　　　　 l:::::::::::::::::::￣::::::ー...／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ
　　　　ヽ::::::::::::::::::::::::::::／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ｨ::ﾆ'::::l
　　　　　　ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ ｀ヽ:::::::l
　　　　　　　＼::::::::::::::::::::::＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:､　　';::::::|
　　　　　　　　 ,ﾝ､:::::::::::::::::::::｀:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::＼　';:::|
　　　　　　 / | |｀ﾄ､_:::::::::::::::::::::｀:::ｰ-......__/::::::::::::::＼ヾl
　　　　　　　　　l ﾄﾄ. ﾄ､ヽ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　｀ﾊ_|ヾ弋弍f'ｰ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　 '´く.　　 'ーｲ　l j､7ァt､__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l
　　　　　　　　　　 rヽ､　lー'-'ノ_ﾉ∠Lゝト弋ー--　　:::＿:ﾉ　　　そして、謝安の死後。
　　　　　　　　　　ﾍヽ--j..-＜}::::::::::::〈.｀　　
　　　　　　　　　　　 ,ﾚ-'⌒:､　ヽ:::::::::::ヽ- 、　　　　　　　　　　　国政を担える士大夫はいなくなってしまうのである
　　　　 ,. -‐､　　　ヽﾆ.:::::;r‐　'´ l::::::::::::::::::::ﾍ　　
　　　,r'::::.,.-'　　ｒ'´ ::::ヽ　　 __'Jノヽ::::::::::::::::::ﾊ　
　　 /:::::/　　　　|　　 l::: ｀ヽ､_　ヽ_,ｌ:::::::::::::::::::::l　
. 　 |　:::|　　　 |　　 lヽ､__,. ､　';::::::::::::::::::::::::::::::l.、
.　　|　｜　　　 |　　 |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
　　 l.　 l　　　　ヽl.　..|::::／::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
　　ヽ　ヽ．__ ノ |　::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
　　　　｀ｰ-　一ﾍ　|::::ｰ-､.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ
　　　　　　　　　　　7ﾊ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ
　　　　　　　　　／::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
　　　　　　／::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
　　　　　　　／::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::／::::::::::::::::|:::::::::::｀
683 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/09/01(日) 17:42:32.20 ID:Rz4z3Fzx0: ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ｨ‐'￣｀ヽ
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::::::::::::ヽ
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::::::::::::::::＼
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::::::::::::::::::::::::＼
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::::::::::::f ＼::::::::}
|　　　　　　　　　おしまい　　　　　　　　 |:::::::::::::|　　ゝ::::|
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::::::::::ヽ　　∨
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|ー:､::::::::::ﾍ
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::::::::::::::::::ヘ＿
|________＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ |:::::::::::::::::::::::::::::::::｀丶、
　　　　　　　　＼::::| |:::::::::ィ !{　ﾊ T tｰr ､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
　　　　　　　　　` | |ー--ﾚﾘﾙ|rfiﾃヽl ｲﾃz rr----――― ' " ´
　　　　　　　　　　　 | |　　　ヾN ゞｿ　　ゞｿ//　　
　　　　　　　　　　　 | |　　　　＞:´|､　 -　　,|`:＜　　　　　　　　　　　　　次回は魏晋の最後の栄光なお話
　　　　　　　　　　　 | | 　　　 |::::::::| ＞　イ |::::::::|　
　　　　　　　　　　　 | |　　　＞-､＼!　 !／::,-＜　　
　　　　　　　　　　　 | |　　　＞-､＼!　 !／::,-＜　　
　　　　　　　　　　　 | |　　/´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-､
　　　　　　　　　　　 | | 　ｌ:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!
　　　　　　　　　　　 | |　 /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::|
　　　　　　　　　　, ' ﾆ}く::／::::::::/:::::／|::::::::::::::::::::::::::|
　　　　　　　　　　 |　ｰjヽ＼::::::'"::／ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
　　　　　　　　　　ヽﾆj　} 　＼:／＼　|:::::::::::::::::::::::::::|
　　　　　　　　　　〈:| |Ｖ　　　 }>､___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
　　　　　　　　　　　|:!.|:＼　　ﾉ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
　　　　　　　　　　　|:!.|::::::`ー':::/　 /　 |::::|:::::::::::::::::!:::::!
　　　　　　　　　　 |:|_!:::::::::::::::/　 /　　|:::::!::::::::::::::::|::::::|
　　　　　　　　　　 |::::::::::::::::::/　 /　　.!:::::!::::::::::::::::|::::::l
　　　　　　　　　　|::::::::::::::::/　 /　　　 !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
　　　　　　　　　　　!:::::::::::／　 /　　　　|::::::|::::::::::::::::|::::::::!
684 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/09/01(日) 17:46:07.16 ID:Rz4z3Fzx0: 【第百十回に続く】

新規CAST

～晋～

●司馬曜（しばよう）　由比ヶ浜結衣（やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。）
●桓沖（かんちゅう）　ゼクス・マーキス（新機動戦記ガンダムW）
●桓玄（かんげん）　トレーズ・クシュリナーダ（新機動戦記ガンダムW）
●朱序（しゅじょ）　ミスター・サタン（DRAGON BALL）
●孫放（そんほう）　レヴィ（BLACK LAGOON）

～他～～

●慕容徳（ぼようとく）　シュヴァルグラン（ウマ娘プリティダービー）
●賈堅（かけん）　デューク・東郷（ゴルゴ13）
●梁琛（りょうちん）　ヤムチャ（DRAGON BALL）
685 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/09/01(日) 18:45:37.28 ID:2oi9UBTW0: 乙でした。
なんで流行るんだろうなあ？
686 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/09/01(日) 18:52:37.20 ID:XieunxtWO: 乙でした
政治家や軍人や官僚より政治評論家や軍事評論家や行政評論家が持てはやされる時代というのは時々来るものなんだなあ
これが極まると評論評論家なんてものが出てきたりするのだろうか・・・
687 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/09/01(日) 19:10:02.87 ID:Rz4z3Fzx0: 【>>680修正】

／.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ　
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li､:.:.∧:.:.:.::ヽ.　
: :: !.:.:. ||/--l/　|ﾉ--ｌ:.: .:.lヾ､
: ::(|:.:.:.:|　‐‐　　 ‐-│::.:/　　
Ⅵﾍ.:.:.:l　　　_ _ 　 /.:.ﾉ　　　　　　.桓温に至っては、
　　＼ヽ､　＿ , イ!::/　　　　　　 .朋党雷同・私議沸騰の抑制を意見しており、清談等による党派の形成を嫌っていた
　　／ヽ{　　ﾄ､ヽ l:　　
　∧＼　ﾏ三ｿ|　＼　
./: : ＼＼ヾ-〃＿ !＿＿＿__　
ｌ; : : : : ＼＼」ﾘ/　　　　　　　　/　
i: : : :::＼::＼i../　　　　　　　　/　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /::::::::::::::::::::://⌒´　　　ヾミ::::::::::::::::::::｀ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／::::／:::::;:イ://　　__＿__　　ﾐ::::::::::::::::::::::::::ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:::::::/::::／　///　∠才´￣｀　　ﾐ::::::::::::::::::::::::::∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　　　 /イ::::::/::::/　／´/∠才77777ﾊｒ=;,､ﾐ:::::::::::::::::::::::::::∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / /::::::/i:::/／　　厶//////////}　｀＼:::::::::::::::::::::::::∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　!:::::/:::!/≧､＿｛////////////　　　　＼::::::::γ⌒ヽj
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:::/ﾊ////　　 V////////／　　　彡＼:/∠｀ヽ i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:/ i {///　　　　｀ｰ─一 ´　　　　　　彡ｲ {　 }　｝l
　　物の役に立たない評論家なんざいらねえよ。　　　 i′　V´ 　　..........)　　　　　　　　　　　　　　　）(　ﾉﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i｀ヽ:::::::::::::ノ　　　　　　　　　　ノノ　イ
　　冗談抜きで国が滅ぶぞ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',　　｀""´　　　　　　　　　　　　　　　ﾑ　 /:::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',　　ー＝ﾆ二ヾ才　　　　　　　　ト　,.イ:::/＼　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',　　　 ...,,,,　　＼＼　　　　　 j　　ヾ:ｲ::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',　　　　　　＼＼　　　 . ｲ:.. 　　∨::::::::::ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　...,,,､..-:::――――:::-:..､._.,,..ィﾊ　　　　　　　　　　ヽ;;> ,.イ: : : / 　　 ∨::::::::::ﾍ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/／∧　　　　　　　　 .　＜: : : : : / 　　　 ∨::::::::::ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: /:::::::::::::ヽ､__＿__.... ＜: : : : : : : : : /　　　／lﾍ:::::::::::::ﾍ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::: /::::::::::::::::::／∧: : : : : : : : : : : : : : /　　　／　 !: ﾍ::::::::::::ﾍ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::／:::::::::::::::::: /　　∧: : : : : : : : : : : :,.:′　／　　 ,ｌ::::::ﾍ ::::::::::ﾍ
688 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/09/01(日) 20:37:35.20 ID:TX18vMS30: 乙
小人閑居して……
689 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/09/01(日) 22:09:09.42 ID:CeWCvamc0: 乙
後の劉さんも成り上がったら頑張って清談の勉強してはいたけど・・・
690 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/09/02(月) 19:14:42.56 ID:2KjXR9qt0: 乙です
議論して意見の合う者同士が派閥形成するのは本来悪い事じゃないはずなんだけどね…
悲しいけど大局的には乱世なのよね
691 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/09/02(月) 22:25:41.55 ID:ht+9YxqK0: 北魏の爾朱栄が貴族化した北魏の支配層を河に沈めたりしたけど
貴族層の派閥争いは朱全忠が唐の宗室と貴族連中を根こそぎ粛清するまで続くしな
692 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/09/03(火) 22:22:58.70 ID:b5ackVsKo: 爾朱榮も朱全忠も貴族を黄河に棄ててるんだよな

爾朱榮もお前ら清流を濁流にしてやるとか考えてたのかな
693 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/09/04(水) 00:16:11.77 ID:aAaq6Hoe0: 竹林七賢は『世説新語』でも高評価で描かれているので（世説新語だと王衍もそんなに悪くは書かれていないと思う。奢侈に耽ったとされる石崇や王済、王愷なんかがかなり悪し様な描かれ方）、こういうのが東晋・南朝人の理想像だったんだろうなとは思う。
でもなんでこの7人なんだろうね？世代も結構違うしね。
694 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/09/04(水) 19:35:41.72 ID:DYpoBhsY0: ゴミカスになった儒教に代わって、これからは仏教VS道教の宗教対決も控えてると言う地獄
どっかの皇帝菩薩みたいに、仏の為なら死んでもいいって位ドハマりしても困るがｗｗ
695 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/09/07(土) 15:33:03.04 ID:dVuMZHKP0: 【>>591修正】

　　　　γ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　|　　　何のために軍勢を？　　|
　　　　ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿乂

　　　　　　　　　　　　　　　　 .γ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　王坦之と謝安を討つと聞いたぞ　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿乂

γ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
|　　その二人が詔勅を改竄したんだって？　　|　　γ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿乂　　|　　桓温は先帝からの禅譲を狙ってたんだと　　 |　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿乂　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　γ￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　戦が始まる　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿乂

==lｭ、　　rl========lｭ、
　　rl=========ｭ　　　　ヽrl==========lｭ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､＿＿_ノl_
　 /　　　　　 ∧　　　/　　　　　　　　　ヽ　rl========lｭ　 rl=======lｭ　　　rl=========lｭ､;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;rl==
. /　　　　　　 /　 ',rl===============lｭ　/　　　　　　　ヽ/　　　　　　ヽ　 /　　　　　　　ヽ　rl=========lｭ、/
/＿＿＿＿＿/＿_/　　　　　　　　　　　　 ∧＿＿rl====================lｭ　　　 rl========================lｭ＿
三三　三三三|三/　　　　　　　　　　 / 　', 三/　　　　　　　　　　　　　 ∧ 　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',=
三三　三三三|::/＿＿＿＿＿＿＿＿__/＿＿, /　　　　　　　　　　　　　　　 /　 ', /＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿　 ',
三三　三三三|'|三三三三三三三三三|::::::::::::/＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/＿＿,|三三三三三三三三三三三三三三|
696 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/09/11(水) 20:55:20.24 ID:lGQEJXlB0: 桓温って諸葛恪の上位互換な気がしてきた
697 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/09/19(木) 08:47:04.59 ID:o1xBXrNYO: 宗教対決といえば聞こえはいいが最終的には仏教がぐちゃぐちゃに取り込んでいくという
698 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/09/19(木) 12:47:59.79 ID:RA956jmM0: なんかこのスレの描写だと、桓温の専制って帝位をめざす野心や野望というよりも
「枋頭の大敗北で、俺は失脚するのでは？」という危惧や恐怖から、って感じがするね
（殷浩みたいに！殷浩みたいに！）
699 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/09/19(木) 22:00:29.44 ID:KakMwW3Y0: 仏教自体か廃仏の弾圧に耐えかねて
国家を敬うように変質して行ったからなあ
700 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/09/26(木) 20:14:12.64 ID:3LY2ROMQ0: ドラゴンズ、立浪監督の退任発表後に勝ち始めたのが実にわかりやすい

一方で、パのライオンズは一時は黒い霧事件の時に迫る大低迷。
こちらも終盤少し持ち直したとはいえ、何があったのだろう
701 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/09/28(土) 22:49:34.11 ID:3XYPTkj20: 結局巨人が優勝かー、開幕前に叩かれまくったけど
優勝して覆したのは落合を彷彿させる
五胡十六国時代の君主と違って、後継者育成した原も偉いけど
702 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2024/09/29(日) 00:59:34.42 ID:N7p44xzB0: 【次の土日にはやりたいです】

　　　　　　　　　　　　　- - ──ー - -､
　　／i　　　　 ,.-‐''"´ 　　　　　　　　　＼　　　　 i＼
　　l　＼＿／　　　＿,,　　　　 ,,＿　　　ヽ､＿／　 l
　　l　　::::::/　　　　━━　　　　　━━ 　　　ヽ:::　　 l　　　　>>700-701
　　ヾ＿,;;;l　　　, , ,　　　　　　　　　　　　　　 l;;;__ジ　　　　なんか今年のプロ野球はどこもいまいちであんまり……
　　　　　 |　　　　　　i￣i￣i￣i　　"""　　　　 |
　　　　　l　　　　　 .￣￣￣￣￣　　　　　　　 .l
　　　　　 ` ､　　/⌒⌒i　　　/⌒ヽ　　　　　 /
　　　　　　　　`/　　　　| 　　| 　　　＼　　　／
703 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/09/29(日) 01:15:31.52 ID:Bzi57t/xo: 勝ちに不思議の勝ちあり
704 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/09/29(日) 02:02:37.26 ID:a0vKjEgV0: 野村以来の捕手監督の優勝で、巨人じゃ長嶋以来久々の原以外の監督の優勝
阿部も色々持ってるわ
705 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/09/29(日) 12:21:10.50 ID:hyb/XJGuO: 阪神は岡田の後の監督マジでどうすんのかなって思うわ
このままだと石虎死んだ後の後趙みたいになりそうなんだけど
706 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/09/30(月) 05:19:26.47 ID:JH7VDPrOO: ゆうて岡田も阪神初回とオリックスではたいした評価では
707 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/09/30(月) 06:45:41.51 ID:5xsFL1Yso: 巨人は由伸にもう一度ぐらい監督やらせる義理あるやろ…
708 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/09/30(月) 18:55:11.53 ID:zuYpJNTM0: もう巨人は阿部で行ける所まで行くだろうね
阪神は若い監督の阿部が優勝しちゃって、岡田の後釜の話が急に出て来た感ある
709 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします ：2024/09/30(月) 20:25:36.81 ID:PZd6gdg70: 阪神は岡田の次がどうこうよりも桐敷と石井の心配をするべき
710 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/10/01(火) 19:18:21.81 ID:WZLKXcWbO: 阪神の一番の問題は捕手と急激に劣化してる二遊間だろうに
711 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/10/03(木) 22:07:16.37 ID:1PMB0/PIo: さて、阪神の公式戦が終わって、一生懸命報知新聞が岡田退任を煽りまくったわけだが
仮にセカンドステージで勝っても、オールブラックス緊急来日の危険性があるのは草
しかも日本シリーズ初戦で負けると日本シリーズ球団連敗記録更新

ポストシーズンがいきなり盛り上がってまいりました
712 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/10/03(木) 23:07:14.70 ID:OvoQOIl2o: 邪悪軟銀としてはどっちに残って欲しいのじゃろ
713 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2024/10/03(木) 23:59:33.37 ID:pIzNTh3p0: 今の一時期の巨人より酷いFA補強してるソフバン応援出来る
阪神ファンはぶっちゃけ頭おかしいと思うで

2655.52 KB Speed:4.8 ↑ VIP Service SS速報VIP 更新専用ブラウザ検索全部前100 次100 最新50 続きを読む

スポンサードリンク

Check

荒巻＠中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)