このスレッドは1000レスを超えています。もう書き込みはできません。次スレを建ててください

【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part2

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

853 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 16:09:06.56 ID:mXFlx71k0
―夜
 野営地の外れ

クロシュ「……」トコトコ

リュアン「く、クロシュちゃん! あんまり離れすぎると、また変な剣とか抜いたら大変です……!」トテトテ

クロシュ「ん……今度は、気をつける……」

リュアン「うう……。で、でもどうしてこんなとこに来たのですか……?」

クロシュ「……いい匂いがする……」

リュアン「え……?」

クロシュ「……! これ……!」ガサッ

 朽ちた荷馬車「」ドン!

リュアン「え、ええと……暗くてよく見えません……。それは……なんですか? 何か大きいものみたいですが……」

クロシュ「あ、えと……じゃあ」チリッ

 クロシュの指先に点いた炎「」ボッ

炎クロシュ「これで、見える……?」チリチリ

リュアン「あ、はい! ありがとうございます、クロシュちゃん。すごいです、その力……!」

炎クロシュ「んへへ……。レッドちゃんの、おかげ……」

リュアン「それで……これは、荷馬車ですか……? 随分ボロボロみたいですが……」

炎クロシュ「うん……。この中から、美味しい匂いがする……」

リュアン「うーん、でもものすごく古いみたいですけど……。保存食か何かでしょうか……」

炎クロシュ「探してみる」トコトコ

 *

 ガサゴソ…
 酒樽「」ドン!!

炎クロシュ「これ……!」

リュアン「これ……樽、ですか……? 私には匂いは感じ取れません……」

 酒樽「」チャプン

炎クロシュ「おいしい水が入ってる!」

リュアン「何かの液体が入ってるのは間違いなさそうですが……」

炎クロシュ「わたしが見つけたから、わたしが飲む……!」ガシッ

 酒樽の蓋「」ポコン
 ワインの香り「」フワ〜

リュアン「うっ……こ、これお酒ですクロシュちゃん! 子供は飲めないんです!」

炎クロシュ「んへへ……スライムは、飲める……!」ガシッ グイッ

リュアン「あ、あわわ! クロシュちゃんが酒樽ごと抱えて……!!」

炎クロシュ「いただきます……」

 グビグビグビ

↓1
01-30 流石に酔った
31-90 酔わずに飲み干した
91-00 覚醒
854 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 16:11:06.49 ID:p/mt8FuJO
855 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 16:14:07.68 ID:f+39JrSoo
うわーっバミスライム!
856 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 16:59:09.62 ID:mXFlx71k0
 *

 酒樽「」グイッ

スライムクロシュ「〜〜♪♪」モニョモニョ グビグビ

 酒樽「」グイッ グイッ ピチョン…

スライムクロシュ「〜〜〜♪♪♪」モニョニョニョ ケプッ

リュアン「の、飲み干しちゃった……! 自分の体よりおっきい樽の中身を……!」

 モニョモニョ ポン!

クロシュ「ん……おいしかった……」

リュアン「ほ、本当に酔ってない……。スライムってすごいなあ……」

クロシュ「……リュアンちゃんは……飲まなくて、よかったの……?」

リュアン「だ、だから人間の子供は飲めないの! お酒!」

クロシュ「んゅ……」

 ◇
857 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 17:10:54.43 ID:mXFlx71k0
―夜
 野営地 テント

 ランプ「」ユラユラ


 魔王図鑑「」

妖精「さて……」

ミスティ「妖精。早速だけど……あ、それを読んでたの?」

妖精「あいや、まだ読んでない。氷精の魔導書の件でしょ? いいよ、読んであげる」

ミスティ「……それなら、まずは私がその魔王図鑑のページをめくってあげるわ。妖精には読みにくいでしょう?」

妖精「いいの?」

ミスティ「ええ……。氷精の魔導書を読んでもらうのだもの、私にもそれくらいの手伝いはさせて欲しいわ……」

妖精「ありがとう。じゃあお願いしようかな」

 *

 ペラッ

「目次」
・絶望の魔王 済
・狂気の魔王 済
・暗黒の魔王 済
・虚無の魔王
・夢想の魔王
・旋律の魔王
・記憶の魔王
・雷霆の魔王
・巨樹の魔王
・海難の魔王
・吹雪の魔王
・双子の魔王
・憑霊の魔王
・永遠の魔王
・水底の魔王

 ペラッ

「虚無の魔王」
生前は、とある国の哲学者だったと言われている。
出現地域一帯に住む知性ある生命体の意識を、あらゆる意味が失われる虚無≠ノ陥れた。虚無≠ノ陥った者は、生命活動の意味をも失って衰弱死していったとされる。
しかしある日を境に、その影響及び存在が確認されなくなった。
余談だが、後に光の聖女と呼ばれる子が誕生したのもその日である。

 ペラッ

「夢想の魔王」
生前の姿は不明。
出現地域一帯に住む生命体を深い眠りの底へ陥れた。夢想の魔王に眠らされた者は、その者が望む最も幸せな夢に沈み、ほとんどは二度と目覚めることなく死亡したとされる。
最期には、とある一人の男が眠りから脱し、単身挑んで討伐を果たした。男は称賛を望まず、夢想の魔王の亡骸を抱えたまま何処かへと去っていったと伝えられている。

 ペラッ

「旋律の魔王」
生前は、一人の音楽家だったと言われている。
日夜破滅的な音波を伴う楽曲を演奏し続け、周辺一帯を破壊し尽くした。
当時の魔術師たちが総力を結集して作り上げた完全無音結界により無力化され、討伐された。

 *
858 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 17:13:45.80 ID:mXFlx71k0
ミスティ「……アリシラの状態に似た魔王は見つからないわね……」

妖精「まあそんなに簡単に見つかるとも思ってないしね。ゆっくり探してくしかないよ」

ミスティ「それにしても……この『光の聖女』って、前のとこにも登場してたわね……。確か、暗黒の魔王を滅ぼした人物……」

妖精「そうみたい。この本、時系列とか関係なく適当な順番で魔王を載せてるんだなあ……。でも、魔王を滅ぼすほどの光の魔法か……」

ミスティ「……勇者に匹敵……あるいは勇者を越えるほどの規格外の人物よね……。一体何者なのかしら……」

妖精「光の聖女については私もよく知らないんだよね。私が生まれるよりももっと前の人物みたいだし、伝わってる情報も少なくてね」

ミスティ「そうなのね……」

妖精「まあとりあえず今回はこれくらいにして、氷精の魔導書を読もう」


↓1コンマ 氷精の魔導書の成果
01-80 多分理解したわ(経験4/4)
81-00 全然わからない(経験☆)
859 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 17:15:17.55 ID:vj+FUlTDO
はい
860 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 17:57:59.14 ID:mXFlx71k0
妖精「――とりあえず基礎の部分はこんな感じ。質問はある?」

ミスティ「……実践してみないと、自分が理解できたかどうかもわからないわ」スクッ

 *

―夜
 野営地

 焚き火「」パチパチ


イリス「え、火を出して欲しい?」

ミスティ「ええ……。いいかしら……?」

イリス「もちろん! それじゃああの枯れ草の塊を……えい!」ボッ

 燃える枯れ草「」メラメラ

ミスティ「……はっ!」カッ

 瞬時に凍る枯れ草「」キンッ!

イリス「わっ! 燃えてた枯れ草が一瞬で……!」

妖精「これ……レッドがやってたみたいな、離れた位置からの瞬間凍結!」

ミスティ「……多分、理解したわ……。熱を奪う……こういうことだったのね……」

イリス「おお……! ミスティも何かのコツを掴んだんだね、おめでとう!」

ミスティ「ええ……これなら、ブラッドにも通用するはず……!」

 ☆ミスティの氷魔法レベルが上がりました

 ◆
861 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 17:58:33.71 ID:mXFlx71k0
―芸術都市ミュージアへの旅路 3日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

 ◇リュアン [旅のお嬢様]
 武:黒耀鋼のナイフ  盾:魔導障壁     飾:守りのペンダント
 武:         防:旅人のドレス   飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*4
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・炎鉱石
・魔王図鑑
・溶岩石のアミュレット*6
・暗黒優待券

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・風になる[2/12]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・氷属性の練習[4/4] 達成!
862 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 18:03:04.77 ID:mXFlx71k0
―西セイントレアキャニオン

 ヒュオオオオ…

 強化ソリ「」シャーッ


 タンブルウィード「」コロコロ…

クロシュ「わあ……」

リュアン「な、何かが地面をころころと転がっていきます……!」

ローガン「あれはタンブルウィード。回転草とも呼ばれている」

妖精「ああやって転がってって、いろんなとこに種を撒いてるんだよ。植物なりの生き方の一つだね」

リュアン「植物なんですね……。不思議な草です……」

イリス「環境も変わってきましたね……。私、こういう場所に来るのは初めてです……!」

エバンス「砂漠が近いってことだな。まあこの辺はまだ過酷じゃないが」


精霊樹の鉢植え「」
  精霊樹の芽「」ピョコン!

ミスティ「精霊樹も芽が出てきたわね……。いつもお世話してくれてありがとう、妖精……」

妖精「まあ私の責任だからね、この子は……。ちゃんと面倒を見てあげてるよ」

ミスティ「でも、この先の乾燥地帯……砂漠とかにまで連れて行って大丈夫かしら……?」

妖精「私が見てあげてるから大丈夫だよ。精霊樹は妖精や精霊がそばにいてあげれば、どんな場所でも元気に育つから」

ミスティ「それなら安心だわ……」


 タンブルウィード「」コロコロ…


↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-05 強敵
06-20 敵襲
21-40 食料発見(コンマ)
41-60 物品発見(コンマ)
61-80 場所発見(コンマ)
81-00 良いこと(自由安価)
863 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 18:04:47.39 ID:p/mt8FuJO
864 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 18:11:42.04 ID:hG3O01lC0
865 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 18:33:52.39 ID:f+39JrSoo
WARNING!WARNING!WARNING!
866 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 18:35:26.46 ID:mXFlx71k0
とても大変な相手が現れましたが、まずはごはんです

↓1コンマ 見つけた食料
01-10 デカムカデ
11-20 食べられる野草
21-30 サバクイナゴ
31-40 セイントレア草
41-50 どんぐり
51-60 スナニワトリの卵
61-70 テラヌスアロエ
71-80 精霊サボテンの実
81-90 スカイマグロ
91-00 キャニオンガニ

↓2コンマ 出遭ってしまった相手
01-10 銀の長髪の魔族
11-40 誰かに似ている吸血鬼
41-70 金髪の竜人
71-00 イケメン狐獣人
867 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 18:36:35.02 ID:mwyr+U680
868 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 18:40:00.17 ID:f+39JrSoo
869 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 18:48:47.84 ID:mXFlx71k0
 強化ソリ「」キキッ

ミスティ「この辺りで一旦休憩にしましょう……」

妖精「ミュージアまであと少しだね。今日の夕方には着けそうかな?」

イリス「砂漠に面した芸術都市かあ……! ふふ、やっぱり楽しみだなあ」

 *

エバンス「うーむ、この辺りじゃメシになりそうなものを探すのも一苦労だな……。諦めて保存食を食うか……?」スタスタ

クロシュ「!」ピコン!

エバンス「お、クロシュちゃん何か見つけたか?」

クロシュ「ん!」

 大きな岩「」グイッ
 岩の下に隠れていたデカムカデたち「!!」っっっ

エバンス「うぇ!? デカムカデじゃねーか!!」

クロシュ「んへへ……意外と、おいしい……」シュバッ

 *

 焚き火「」パチパチ
 焼きデカムカデ「」コンガリ
 焼きデカムカデ「」コンガリ
 焼きデカムカデ「」コンガリ

イリス「う、うう……」

ミスティ「こ、これは……」

リュアン「う、嘘ですよね……? これを食べるなんて……」

ローガン「……食用は、可能だったはずだ……。確か……」

エバンス「お、おう……。クロシュちゃんの太鼓判付きだぜ……」

妖精「うへぇ……」

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ

 ☆デカムカデを食べたことにより、次の戦闘コンマが+5されます(現在合計+15)

 ◇
870 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 19:11:30.89 ID:mXFlx71k0
―西セイントレアキャニオン

 強化ソリ「」シャーッ

リュアン「……ふう。意外と……食べようと思えた食べられるものですね……」

ミスティ「そうね……。生存力が上がったわ……」

ローガン「うむ……。選択肢が増えたのは、良いことだな……」

イリス「うーん……でも次はちゃんと調理して食べたいなあ。丸焼きじゃなくて」

妖精「え、そこ!?」

エバンス「イリスちゃんの気持ちはわかるぜ。ゲテだからこそ、気持ち良く食えるようにしたいよな」

イリス「はい!」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ



エバンス「さて……あと少しとは言え、警戒は続け――ん?」


 日蝕「」スゥー…


ミスティ「えっ……? 急に暗く――」

イリス「道の先に誰か立ってる!! でも、あれ……あの魔力は……!!!」


日傘を差した吸血鬼の幼女「……」ニコッ


ローガン「なっ……あれは、フラナ氏か!? いや、髪の色が違うが――」


日傘を差した吸血鬼の幼女「……」スタスタ


リュアン「こ、こっちに来ます……!」

エバンス「何だかわからねえがヤベえ気がするぜ……!!」シャキン


 スタスタ ピタッ

日傘を差した吸血鬼の幼女「……頂戴」


イリス「え……?」


日傘を差した吸血鬼の幼女「あなたたちの血……頂戴」ニコッ

 吸血鬼の翼「」バサッ


ローガン「来るぞ!!」

ウニ剣士クロシュ「!!」シャキン


 ――遭遇戦 吸血鬼の姉 フレメア・バイオレット――


↓1コンマ(セイントレアバス+10、ムカデ+5)
01-10 痛恨
11-70 劣勢
71-95 優勢
96-00 会心
871 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 19:12:18.24 ID:vj+FUlTDO
はい
872 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 19:25:37.54 ID:f+39JrSoo
ヤベぇつよい
873 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 19:30:00.99 ID:r0+b9B7eO
だいたい会う相手皆格上ばかりやなあ
874 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 19:42:35.10 ID:mXFlx71k0
フレメア「」ヒュンッ

 ドガガガッ!!

ウニ剣士クロシュ「っ!!」

 ウニ棘「」ジャキンッ!!

フレメア「! へえ……面白い力だね」サッ

エバンス「野郎!」シャッ

フレメア「うわ……魔銀って嫌い……」ササッ

ローガン「ぬんっ!」バッ

フレメア「大の男たちが、幼子相手に大人気ないね……」ササッ

ローガン「吸血鬼の外見などアテになるか!!」バッ

フレメア「それはそう!」ガギンッ

エバンス「ぐおおっ!」ドガアッ

ローガン「エバンスくん!!」



ミスティ「くっ……動きが速すぎて狙いが……!!」

イリス「下手に撃ったら味方に当たっちゃうよ……! どうすれば……」



リュアン「あ、あわわ……クロシュちゃん……皆さん……!!」

妖精「くそ……! 太陽の光さえ届けば、私の魔法で焼いてやるのに……!!」



フレメア「ああ……乾く、乾く……!! あなたたちの血を早く飲ませて……!!」ヒュンッ


イリス「……血………?」


↓1選択
1.マジカルブラッドワインを飲む
2.マジカルブラッドワインを差し出す
3.このまま戦闘続行
4.その他
875 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 19:44:24.81 ID:p/mt8FuJO
2
876 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 20:39:14.79 ID:mXFlx71k0
イリス「ま、待って!!!!」


フレメア「?」

エバンス「ぐっ……イリスちゃん……?」

ローガン「何か策があるのか……?」


イリス「こ、これ……!!」

 マジカルブラッドワイン「」ポン


フレメア「……」

イリス「ち、血のお酒です! これを……差し上げます……!! だから……」

フレメア「……それ、血は入ってないやつ」

イリス「えっ……」

フレメア「薬師気取りの馬鹿吸血鬼が、非吸血鬼用に作った清涼飲料水。そんな生ゴミ差し出すとか……舐めてる?」

イリス「あっ……!」

フレメア「まあ、いいや……。貸して」ヒュンッ

 ブンッ パシッ
 グビグビ

フレメア「ふうん……。思ったよりは、マシかも……。あの馬鹿妹の割には……」グビグビ

イリス「……」

フレメア「……ん〜……でも、物足りない……。やっぱり、処女の生き血が欲しいかも……」ジッ

イリス「うっ……」



エバンス「くっ……あのガキ、ふざけやがって……!!」ググッ

ローガン「エバンスくん、無理をするな!」

エバンス「今無理しないでいつ無理すんだよ!! このままじゃイリスちゃんたちが――」



「フレメア、こんなとこで何をしているの」
877 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 20:39:45.54 ID:mXFlx71k0
イリス「えっ……?」

クロシュ「あっ……」

フレメア「……」


レイン「……」スタスタ


妖精「あ、あのサキュバスは――」

ミスティ「いつだか、勇者像の前で会った――」

ローガン「指名手配犯のレイン・フォール!!」


フレメア「どこで何してようと、私の勝手」

レイン「いいえ。私たちはこんなところで油を売っている暇はないはずよ」

フレメア「めんどくさ……。仕事ならあんたたちだけで十分」

レイン「狂気に落ちて荒野を彷徨っていたあなたを救ったのが誰か、もう忘れたの?」

フレメア「恩の押し売り? 誰も救ってくれなんて頼んでない」

レイン「むう……。とにかく、あなたの力も必要なのよ。今回の作戦の重要性はわかってるでしょ?」

フレメア「……はいはい、わかってるよ……」


イリス「え、ええと……」

ミスティ「た、助かった……のかしら……?」


レイン「……別に、あなたたちを助けたわけではないわ。急ぎの用があるから、フレメアを連れ戻しに来ただけ……」

クロシュ「……」

レイン「……命が惜しければ、今後しばらくはミュージアに近付かないことね……」

リュアン「えっ……!? そ、それってどういう――」

レイン「惜しくなければ近付いても良いわ……。行くわよ、フレメア」バサッ

フレメア「……」バサッ


ローガン「……飛んでいく……」

イリス「ま、待って! フレメアさん!! あなたは、フラナ先生の――」


フレメア「……フラナは、私の愚妹。それだけ――」バサッバサッ


 ――戦闘終了――

 ・マジカルブラッドワインを失いました

 ◇
878 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 20:40:57.11 ID:mXFlx71k0
―西セイントレアキャニオン

 強化ソリ「」シャーッ

リュアン「さっきの二人は……一体……。それに、ミュージアに近付くなって……」

イリス「フラナ先生の、お姉さん……? それに指名手配犯のレイン・フォールが、どうして一緒に……?」

エバンス「くそっ……あいつら何を企んでやがんだ……? まさか芸術祭に乗じてテロでも起こす気じゃないだろうな……」


クロシュ「……」

妖精「みんな無事だけど……スッキリしないね。せっかくもうすぐ到着なのに……」

ローガン「うむ……。いや、あれほどの強敵を相手に誰一人大きな怪我を負うこともなく生き残れたのだから喜ぶべきなのだが、彼らの言葉があまりに不穏すぎるのだ……」

ミスティ「……本当に、テロでも起こすつもりなんじゃ……。芸術都市には入らずに迂回してく……?」

妖精「いや……補給無しで砂漠に突入したら死ぬだけだし、芸術都市に立ち寄らない選択肢はない。でも、警戒は必要かもね……」


クロシュ「……」

クロシュ(レインさん……ほんとは、優しい人なのかな……?)

 ◆
879 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 20:44:24.05 ID:JBM/FoyTo
強敵枠は一枚岩なのか
880 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 21:36:04.91 ID:mXFlx71k0
―夕方
 芸術都市ミュージア

 ワイワイ ガヤガヤ

 奇妙な形の彫像「」デン!


芸術妖精「似顔絵描いてるよ〜。あなたの顔をかわいくデフォルメして描くよ〜」


画家「はあ、最近売れねえなあ……」カンコドリ


アイドル専門画家「アイドルの絵売ってま〜す。毎度〜」チャリン


エルフの吟遊詩人「ダークヒーローイリス……人知れずトコナツ火山を救いし闇の英雄……」ポロロン


観光客「最近のダークヒーローイリス、ダーク要素薄いな。もっとダークダークして欲しいぜ」



イリス「おお〜流石芸術都市! 出歩くだけですごく芸術に溢れてる……!」

ミスティ「ここでも妖精が商売してるわね……。大丈夫なのかしら……」

ローガン「芸術都市で最も重視されるのは芸術だ。種族の違いで扱いが変わることはあまりない……と思われる」

妖精「ウォーターポートと言いここと言い、意外と他種族に寛容な街を訪れることが多いよね」

エバンス「まあこの芸術都市自体が国境に面した街だからな。港湾都市と似た面があるのは当然かもしれないぜ」


クロシュ「リュアンちゃん……付き人さんは……?」

リュアン「えと……」キョロキョロ


「お嬢様〜!!」タッタッタッ


リュアン「!!」

メイド「お嬢様、申し訳ありません……! あなたをお守りすることができず……」

リュアン「あ、いえ大丈夫です。この人たちが、一緒に連れてきてくださいました」


クロシュ「……」ペコリ

妖精「あなたが……リュアンの付き人?」

メイド「はい! お嬢様……リュアン様をここまでお守りしていただき、本当にありがとうございました!」ペコリ

ミスティ「いえ、いいわ……。たまたま行き先が一緒だったから……」

リュアン「でも、本当にありがとうございました。私一人じゃ、きっと途方に暮れていました。この御恩は……すみません、今すぐ返すのはやっぱり難しいかもしれないのですが……」

エバンス「いやいや、大丈夫だ。元からお礼が欲しかったわけじゃないって言っただろ? 無事に付き人さんと再会できて何よりだよ」

ローガン「うむ。今後ははぐれぬよう気を付けると良い」

リュアン「皆さん……! 本当に、本当にありがとうございました! 必ずお返し致しますので、いつかまたお会いしましょう! それまで、どうかお元気で……!」

クロシュ「うん……! リュアンちゃんも、おげんきで……!」

リュアン「うん! クロシュちゃんも、元気で! がんばってね!」

 ☆お嬢様のリュアンちゃんと別れました

 ◆
881 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 22:03:59.15 ID:mXFlx71k0
―芸術都市ミュージア 滞在初日

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*4
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・炎鉱石
・魔王図鑑
・溶岩石のアミュレット*6
・暗黒優待券

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・風になる[2/12]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
……………………………………………………………………………………
□芸術都市ミュージア 主要施設
大通り:絵空の家、武具屋、雑貨屋、美術店、工芸店、劇場、図書館、博物館、食事処、酒場、浴場、冒険者ギルド、他
裏通り:怪しい露店、怪しい絵売り、怪しい工芸店、娼館、見世物小屋、他
……………………………………………………………………………………
882 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 22:04:28.34 ID:mXFlx71k0
―夜
 宿泊所 絵空の家

イケメンゴーレム「イラッシャイマセ! オトマリハ6名様デヨロシイデスカ!?」ドン!

エバンス「おわっ! ゴーレム!?」

妖精「んん……? 看板があるね……」

 看板『このゴーレムは当館の受付です。仕事はちゃんとできます』

ミスティ「な、なるほどね……。主人は優秀な傀儡師なのかしら……」

イリス「でもすっごい精巧なゴーレム……芸術都市だし、彫刻家でもあるのかも……」

イケメンゴーレム「オトマリハ6名様デヨロシイデスカ!?」

ローガン「う、うむ……。それで問題ない」

イケメンゴーレム「カシコマリマシタ! オ部屋ヘゴ案内シマス!」ズンズン

クロシュ「わあ……」

妖精「書いてある通り、仕事は確かにできるみたいだね……」

 *

―絵空の家 客室

 なんかよくわからない抽象画「」
 なんかよくわからない小さな彫像「」
 やたらかわいくデフォルメされたアイドルのフィギュア「」

イリス「わあ……! お部屋の中も芸術でいっぱいだ!」

ミスティ「この絵と像が何を示すものなのか全然わからないわ……」

妖精「対照的に、このひらひらした格好の……女の子の像? はすっごいわかりやすいね……」

クロシュ「……!」ピコン

 フメイ人形「」ポン
 アリシラ人形「」ポン
 アイドルのフィギュア「」

クロシュ「んへへ……」

イリス「わあ、かわいい……!」

ミスティ「ふふ……クロシュもこういうところがあるのね」


芸術都市ミュージア滞在初日の夜です
↓1〜3 自由安価 何をする?(疲れているため、宿から遠くへは行けません)
883 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 22:05:15.18 ID:mwyr+U680
フラナにフレメアについての手紙を出す
884 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 22:05:36.40 ID:M8B4tbUbO
ローガン、エバンス2人で酒を飲む
885 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 22:06:14.53 ID:GMAujKw7o
見世物小屋を覗いて見る
886 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 22:19:57.28 ID:mXFlx71k0
それでは本日はここまでとなります。次回はフラナ先生へのお手紙編、ローガンとエバンスの男子会編、戦慄の見世物小屋編となります

ついに芸術都市へ到着したクロシュご一行です。途中恐ろしい吸血鬼に襲われたりもしましたが、なんとか無事に切り抜けることが出来ました
しかしどうやら、彼女らも何か良からぬことを企んでいる様子。一体芸術都市で何が起きてしまうのでしょうか。気を付けていきましょう

それでは本日もありがとうございました。次回は土日となります、よろしくお願いいたします
887 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 22:58:16.42 ID:JBM/FoyTo
乙乙
強敵は強敵でしたね
888 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/08(月) 00:43:36.29 ID:Vz/DNykWo
乙でした
クロシュちゃんとレインさんは話せば敵対しなくなる…ないかなぁ
ミュージアでなにか仕掛けられそうだしチャンスないかな
889 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/08(月) 12:17:58.20 ID:Y9pAEo5zO

フラナ師匠かなり吸血衝動抑えてたんだなって。
今は捕虜にした王国兵士から死なない程度に吸ってるのかな。
890 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/10(水) 19:52:55.51 ID:yyFjOYs00

フレメアさんも魔王化しかけてそう。
891 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/11(木) 01:55:51.60 ID:tHhwo6WE0

フレメラが「仕事ならあんたたちだけで十分」と言っているけど"あんたたち"って事はレインってフレメラ以外仲間がいるという事でいいのかな?もしかして>>866でまだ出てないキャラもレインの仲間として出たりするのかな。
892 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 10:08:41.83 ID:UUcltqwW0
強敵は本当に強い敵が出ます。現在のクロシュたちの実力では、彼らと正々堂々戦うのは少々のリスクがあります
戦闘の形式が現状コンマ任せでしかないので、もう少し戦術性のあるものにできないか少し考えています……

レイン氏は、直ちにクロシュたちと敵対する意思があるわけではないようです
しかし彼女らがミュージアで何をしようとしているのかはわかりません。気を付けましょう

フラナ氏がどこで誰の血を摂取しているのか、その真相は実のところ闇に包まれています。魔族国が王国に支配されている魔族自治区だった時代でも、フラナ氏はなぜか栄養失調には陥ることなくピンピンしていました。これは魔族国七不思議の一つとして子供たちの間でおもしろおかしい話題になっているようです

フレメア氏が魔王になりかけているかどうかはわかりませんが、レイン氏の言う事を聞く程度には理性が残っているようです
もし魔王であればとても大きな脅威なので、王国は急いで対策を練る必要があります

フレメア氏の言葉の真意がどのようなものなのか、今はまだわかりません。口ぶりからするとレイン氏の他にも人員がいるかのように聞こえます
もし彼女らの背後に何らかの危ない組織が関わっていた場合、ミュージアはとても危険な状態と言えるかもしれません
893 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 10:10:10.79 ID:UUcltqwW0
突然ですがここで、芸術都市在住の芸術家でクロシュたちに友好的な登場人物を一人と、芸術祭でここを訪れるセイントレア王国の王様の人物像を募集いたします
本編の更新は午後からとなります。よろしくお願いいたします


(友好的な芸術家のテンプレート)
【名前】
【種族】
【性別】
【年齢】
【容姿】
【性格】
【魔法】(主に使う魔法や得意属性など)
【備考】(来歴や嗜好、その他特徴や長所短所などなんでも)


(セイントレア国王のテンプレート)
【名前】(ラストネームはセイントレア)
【種族】人間
【性別】男
【年齢】
【容姿】
【性格】
【魔法】(主に使う魔法や得意属性など)
【備考】(セイントレア王国の国王。過激な人間至上主義政策を推し進めている)


↓1友好的な芸術家

↓2セイントレア国王
894 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/13(土) 10:40:26.49 ID:M0ygXKVro
【名前】レーティア・フォン・ロスチャイルド
【種族】人間
【性別】ないしょ
【年齢】ないしょ
【容姿】中性的で笑顔が素敵な白髪美人
【性格】お人好しでよく騙される正直者と思いきや結構頭はキレる。善人が好き。
【魔法】闇魔法
最近闇魔法の出力が上がっている気がする
【備考】とある大富豪一族の一人。お金や権力の闇を散々見てきたから、そんなものに染まりたくないと出奔。芸術家になる。一族からは高位の職につけと圧力が加えられている。散々見てきた真っ黒い人たちは少数派だ。人の性は善だと信じて、誰かが困るとお金を貸したり、助けたりと人の言ったことを信じて生きてきたがどうにも騙されることが多い。金持ちも貧乏人も悪性は変わらないのかとうちひしがれ、自分の心まで真っ黒に染まりそうなところを芸術に逃げることで何とか立ち止まっている。別にお金なんていくら盗られても問題じゃない。でも心が痛い。正直芸術のセンスより金稼ぎのセンスの方が高い。そのため、売れない芸術家であるのにこの街ではかなりリッチな生活をしている。
895 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/13(土) 11:00:08.33 ID:V1AeEhkqO
【名前】アルベール・ド・セイントレア
【種族】人間
【性別】男
【年齢】45
【容姿】長身ですらりとした姿
茶髪で肩ぐらいの髪
【性格】穏やかで理知的
有事には威厳のある王として振る舞う
【魔法】炎属性のみだがかなり上位の腕前
【備考】王国(の人間)の民には優しく公平な王
王としての才覚もなかなかのもの
一方で魔族には過激かつ排他的な政策を進める
そのあまりの差には一部の側近にも不思議に思われている
王国に代々伝わる炎の魔剣を自在に扱い、個人的な武力は世界でみてもかなり上位
実はかなりの愛妻家
896 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/13(土) 11:03:12.43 ID:Hxg0cvmmO
【名前】アダム・セイントレア
【種族】人間
【性別】男
【年齢】60
【容姿】年齢から不自然なほど乖離した若い見た目。
【性格】博愛主義で皆が幸せになることを祈っている善人(人間種のみにその愛は適用されている)
【魔法】ねじ曲がった神聖魔法
【備考】セイントレア王国の国王。過激な人間至上主義政策を推し進めている。王国が強く豊かになればその他はどうでもいいと、合理的に冷血に国家運営を行ってきた。王とは神であると強い自尊心を持ちすぎたため、ロイエ教とは関係なく自身への信仰で神聖魔法が発動するあたおか
897 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 15:51:43.32 ID:UUcltqwW0
みなさんありがとうございます。友好的な人物はレーティアさん、王様はアルベール氏となりました。今後の登場にご期待ください
898 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 15:52:08.44 ID:UUcltqwW0
―夜
 絵空の家 客室

イリス「……」カキカキ

ミスティ「手紙……フラナさんへ?」

イリス「うん。今日のこと……フレメア・バイオレットについて、聞きたくて」

ミスティ「あなたの師匠から聞いたことはなかったの?」

イリス「うん。師匠からもフラナ先生からも、フラナ先生にお姉さんがいたことについては聞いたことがなかったから」

ミスティ「……魔族国に滞在してた時も、フラナさんの家族については全く聞いたことがなかったわね。あれほどの力の持ち主なら、噂くらいにはなっていてもおかしくないと思うのだけれど……」

イリス「……あまり公にはしたくないことなのかも。だからちょっと気が引けるけど……今はあの人たちが何者なのか、手がかりが欲しいし……」

ミスティ「そうね……。それに彼女たちは、吸血鬼とエルダーサキュバス……。どちらも高位の魔族、フラナさんなら何か知っている可能性は実際あると思うわ……」

イリス「流石に魔族国は関わってないと思うけどね」

 ☆フラナへお手紙を出しました

 ◆
899 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 15:53:12.04 ID:UUcltqwW0
―夜
 酒場

 ジョッキ「」ドンッ

エバンス「くそぉ……俺ァ一体何の為にこのパーティに入ったんだ……」グビグビ

ローガン「エバンスくん、落ち着くんだ……。酒をそのように飲むのは……」

エバンス「俺は守れなかった!! あの村の人たちを守れなかったんだ!!! だから、だから俺は、あの人たちの忘れ形見とでも言うべきクロシュちゃんを守りたくて……!!」グビグビ

ローガン「エバンスくん、クロシュくんは無事だぞ……」

エバンス「わかってんだよ!!! それがクロシュちゃん自身が力を付けた結果だってこともよォ!!」

ローガン「う、うむ……。クロシュくんが自分で自分を守れるようになるのは、良いことではないか」

エバンス「そうだよ!! 良いことに決まってんだろ!! だが今日のザマを思い出せローガンの旦那!! 俺はクロシュちゃんを守れず、パーティの女の子たちも守れず、挙げ句の果てにイリスちゃんの機転と突然の幸運に助けられただけじゃねぇか!!」

ローガン「うむ……」

エバンス「ああいう危機にこそ俺が守れなきゃならねえってのに……!! ックショウッ……!!」ドンッ

ローガン「……」


ローガン(エバンスくんの気持ちは、私もわかる)

ローガン(私自身も、彼女らを守ると宣ってこのパーティに入ったのだから)

ローガン(そして私も彼と同様に……焦りを感じている……)

ローガン(まず、ものすごい勢いで力を付けていくクロシュくん……。剣の腕ではまだ私やエバンスくんに分があるが、単純な耐久力や同化を用いた多彩な戦術を鑑みれば、総合的な戦力は恐らく我々を凌ぐ……)

ローガン(そしてイリスくんとミスティくんもまた……。日々研鑽を怠らず、日進月歩で魔法の技量を磨いている……。イリスくんはついに星属性魔法を習得し、ミスティくんもレッドくんが使っていたような、瞬間冷凍魔法を会得した……)

ローガン(だが私は……今までに得た実力に胡座をかいたまま、先へ進めていない)

ローガン(……まあそれでも、単純な剣技や防衛術ならまだまだ他の者には負けない自信はある。身体的なポテンシャルでは若者に追いつけぬとしても、技術を授ける側としてならばまだまだ私にもやれることはある、と思う)

ローガン(そういうわけで、まずは――)


↓1コンマ
01-10 もっと飲むぞ!
11-30 娼館へ行くぞ!
31-60 帰って寝るぞ!
61-90 特訓をするぞ!
91-00 ??
900 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/13(土) 15:57:34.60 ID:8Lh4eJCCO
901 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/13(土) 15:58:00.59 ID:ao3tonYFO
902 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 16:10:15.95 ID:UUcltqwW0
ローガン「エバンスくん! 帰って寝るぞ!」スクッ

エバンス「んああ……? 俺ァまだまだ……」フラフラ

ローガン「気が弱っている時は、酒を飲んで寝る! これに勝る健康法はない!!」ドン!!

エバンス「なん、だと……」

ローガン「まずは体を休め、明日こそはクロシュくんたちを十全に守れるよう努めるのだ」

エバンス「うむむ……」

ローガン「まずは休息というわけだ。帰るぞ、エバンスくん!」ズンズン

エバンス「うおお、ま、待ってくれよォ」フラフラ

 ◆
903 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/13(土) 16:14:16.68 ID:I6DZ9xUSo
質実剛健イケオジ
904 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 16:19:40.24 ID:UUcltqwW0
―夜
 裏通り

クロシュ「……」トコトコ

妖精「ちょっとクロシュ、曲がりなりにもここは王国の街なんだよ? こんな時間に外に出たら危ないよ」パタパタ

クロシュ「……気になる」トコトコ

妖精「気になるって、何が……」パタパタ

クロシュ「わかんない……」トコトコ

妖精「あ〜もう〜!」パタパタ

 *

 見世物小屋「」


クロシュ「……」

妖精「あれは……何かの店……?」

クロシュ「……」

妖精「中から、他の妖精の気配を感じるけど……。これ……」

クロシュ「……」トコトコ

妖精「あ、馬鹿! せめて服の内に入らせて!」ササッ モゾモゾ



クロシュ「……」トコトコ

黒服の男「待て。入場料を払いな、嬢ちゃん」スッ

クロシュ「にゅうじょうりょう……?」

黒服の男「そうだ。金は持ってるのか?」


↓1 どうしよう
1.お金を払う
2.帰るフリをしたあと光学迷彩で忍び込む
3.その他(自由安価)
905 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/13(土) 16:20:55.80 ID:OxIGtdUT0
906 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 17:41:39.99 ID:UUcltqwW0
クロシュ「おかね……ない……」

黒服の男「じゃあ帰った帰った。ここは貧乏ガキの遊び場じゃねえぞ」

クロシュ「……」クルッ トコトコ

黒服の男「気ィつけて帰れよ」

 *

クロシュ「……」トコトコ

妖精「諦めたの?」ヒョコッ

クロシュ「んーん」ピタッ

妖精「……私も、あの中が気になり始めた。入るのに何か良い方法はある?」

クロシュ「うん……。妖精さん……わたしの中から、出ないでね」

妖精「え――」

光学迷彩クロシュ「……」スゥー

妖精「うわわ! 中にいる私ごと透明になった! これ、前にイリスたちが言ってたやつ!?」

光学迷彩クロシュ「うん。こーがくめーさい、だって」

妖精「なるほど……。わかった、じゃあ私は魔力の流れがなるべく自然に溶け込むよう偽装してあげる」ホワワ…

光学迷彩クロシュ「わあ……」

妖精「これでよほどの手練れでもなきゃ魔力感知もできないよ。視覚的にも魔力的にも透明ってわけ」

光学迷彩「うん……ありがと……」

妖精「早く行こう。嫌な予感がする」

 *

黒服の男「ふわあぁ……俺も帰りてェ……」

光学迷彩クロシュ「……」トコトコ

黒服の男「ん? 今何か……? いや、何もない……気のせいか……」

 *
907 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 17:48:30.24 ID:UUcltqwW0
―見世物小屋

 ヒソヒソ… ヒソヒソ…

光学迷彩クロシュ「」コソコソ

妖精「けっこう人が多い……ぶつからないように気を付けて」ヒソヒソ

光学迷彩クロシュ「ん」


人間の子供「ねーまだー?」
人間の母親「こら、静かに。もうすぐよ」
人間の男A「へへっ、一日の終わりに見世物小屋! 人生にゃ彩りってもんが必要だよな」
人間の男B「こんなのが人生の彩りとか、お前無様な人生歩んでんだなあ」


妖精「……これ、なんの集まりなの? 外の看板には見世物小屋とか書いてあったけど……」

光学迷彩クロシュ「……」


仮面の司会「今宵もお集まり頂きありがとうございます、紳士淑女の皆様方! 間もなく開演となります!」


妖精「なんか舞台に出てきた」

光学迷彩クロシュ「……」


仮面の司会「本日の演目は、レッサースライムと妖精のなかよしごっこ!!」


妖精「!!?」

光学迷彩クロシュ「……?」


仮面の司会「演者を務めるは、劣等種の分際で違法路上営業を行っていた愚かな羽虫と、ミュージア下水道で醜く繁殖した下劣な粘体生物の方々です!!」


羽根をピン留めされた芸術妖精「ひっ……」ガタガタ

レッサースライムたち「〜〜」モニョモニョ


人間の子供「わぁ〜妖精さんとスライムさんだ〜」キャッキャ
人間の母親「まぁ、汚らわしい……」ゲテゲテ
人間の男A「おっ、良いねぇ! 今日の演目は気合入ってんぜ!」ゲテゲテ
人間の男B「あの羽虫、何日か前から路上で調子乗ってて目障りだったんだよな。スカッとするわ」ゲテゲテ


妖精「!!!!」

クロシュ「……!!」


仮面の司会「それでは、演目開始です! 粘体たちの貴重な羽虫捕食シーン、とくとご覧あれ!!」


レッサースライムたち「〜〜」モニョモニョ

ピン留め芸術妖精「や、やだぁ……」

レッサースライムたち「〜〜♡」モニョニョ モニョモニョ

 ネチョッ ベチョッ デロデロ…

ピン留め芸術妖精「いたいっ! やめてぇ! わたしなんか食べてもおいしくないよぉ!!」ジタバタ


観客たち「」ゲテゲテゲテゲテ


妖精「ふざけやがって……!!! あいつら、殺してやる……!!!」ギギギ

光学迷彩クロシュ「――」


↓1〜3多数決 クロシュはどうする
1.見ている
2.乱入する
3.自由安価
4.運命に従う(運命賽を一つ消費し、クロシュを良い運命へ導きます)
908 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/13(土) 18:03:03.59 ID:I6DZ9xUSo
3
スライム語でレッサースライムを怒ってやめさせる
909 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/13(土) 18:05:31.81 ID:8Lh4eJCCO
3
↑に更にスライム達に命令して妖精を救出してとんずら
910 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/13(土) 18:43:47.25 ID:s7Oefnnf0
>>909
911 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 21:10:13.13 ID:UUcltqwW0
光学迷彩クロシュ「妖精さん……ちょっと、ごめんね」

妖精「へっ……? わっ!」モニョン

クロシュの体内に飲み込まれた妖精「〜〜!」モガモガ

 デロデロ…

 *

光学迷彩スライムクロシュ「」シュバッ モニョッ

レッサースライムたち『だ〜れ〜?』モニョニョ?

光学迷彩スライムクロシュ『こんばんは。わたし、クロシュ』モニョモニョ

レッサースライムたち『わあ〜。いっしょにたべる〜?』モニョモニョ

光学迷彩スライムクロシュ『んーん……。妖精さんは……おいしく、ないよ……?』モニョモニョ

レッサースライムたち『でも〜とってもおいしそうだよ〜』モニョモニョ

光学迷彩スライムクロシュ『……ここで、妖精さんを食べたら……悪い人たちの、思う壺だもん……』

レッサースライムたち『わるいひとたちって〜?』モニョニョ
レッサースライムたち『わかんない〜』モニョ
レッサースライムたち『おなかすいた……』モニョニョ…

光学迷彩スライムクロシュ『んゅゅ……とにかく、だめなの!!!』モニョニョ!!!!

レッサースライムたち『んわ〜』モニョ~
レッサースライムたち『わかりましたぁ〜』モニョニョ
レッサースライムたち『おなかすいた……』モニョニョ


人間の子供「止まっちゃったよ?」
人間の母親「止まったわね」
人間の男A「なんだよ、これから良いとこだったってのに!」
人間の男B「早くスカッとさせろよ」


仮面の司会「チッ、使えない奴らだ」ボソッ


ピン留め芸術妖精「ぐすっ、ひぐっ……た、たべるなら、早くしてよぉ……」

光学迷彩スライムクロシュ『この妖精さんは、連れてく。いい?』モニョモニョ

レッサースライムたち『はぁ〜い』モニョニョ
レッサースライムたち『わかりましたぁ〜』モニョモニョ
レッサースライムたち『おなかすいた……』モニョ…

光学迷彩スライムクロシュ『……わたしの体、少しあげる。それで我慢、してね……』モニョニョ プチン

 クロシュの欠片「」モニョッ

レッサースライムたち『わぁ〜ごはん〜』モニョモニョ モグモグ


仮面の司会「はい皆さん! ここで演目変更です! ここから先の演目は、観客の皆さんも参加型のレッサースライム駆除ショーでございます!!」

 ザワザワ…

人間の子供「ママ〜くじょってなに〜?」
人間の母親「はあ? 自分の手を汚すなんてありえないでしょ」
人間の男A「ん? なんだそりゃ……まあたまにはそういうのもいいか」
人間の男B「おい、それなら羽虫も駆除させろよ」

仮面の司会「ご安心ください! レッサースライムは最弱の魔物とも言われる下等生物! お子様の手でも簡単に捻り潰すことが可能です!」

 ザワザワ…
912 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 21:12:25.55 ID:UUcltqwW0
光学迷彩スライムクロシュ『わわ……大変なことになっちゃった! みんな、逃げなきゃ!』モニョモニョ!

レッサースライムたち『んえ〜? なんで〜?』モニョモニョ
レッサースライムたち『わかりましたぁ〜』モニョニョ
レッサースライムたち『くろしゅちゃん、もっとたべたい……』モニョニョ…

光学迷彩スライムクロシュ『悪い人たちがわたしたちを殺そうとしてるの!! 逃げるよ!!』モニョモニョ!!


仮面の司会「まずは私がお手本をお見せ致しましょう! この最新式の魔導火炎放射器で、汚物は消毒ゥー!!!」カッ

 炎「」ゴウッ!!

レッサースライムたち『んわ〜』モニャニャ
レッサースライムたち『あつゅい〜しんじゃう〜』モニャモニャ
レッサースライムたち『おなか……』モニャ…

光学迷彩バーニングスライムクロシュ『させないもん!!』チリッ

 カッ――
 ドガァン!!!

仮面の司会「オアアアアア!!!」メラメラ

人間の子供「わあ〜! ばくはつ、ばくはつ!」キャッキャ
人間の母親「こ、これは……そういう演目なの……?」
人間の男A「お、おいおい自爆したぞあの司会!?」
人間の男B「チッ……」


光学迷彩スライムクロシュ『みんな、今のうちに!』モニョニョ

レッサースライムたち『わ〜』モニョニョ
レッサースライムたち『にげろ〜』モニョモニョ
レッサースライムたち『ごはん……』モニョニョ

ピン留め芸術妖精「な、なにが起きてるの……?」

光学迷彩スライムクロシュ『針を抜くね……』モニョモニョ

芸術妖精「あ……透明な、スライムさん……!? 私を助けてくれたの……?」

光学迷彩スライムクロシュ『うん。飛べる?』モニョニョ?

芸術妖精「えと……なんて言ってるかわかんないけど、ありがと! 一緒に逃げよ!」パタパタ

光学迷彩スライムクロシュ『うん!』モニョ!

 ◇
913 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 21:14:51.83 ID:UUcltqwW0
―路地裏

レッサースライムたち『ばいば〜い』モニョニョ
レッサースライムたち『おやすみなさい〜』モニョモニョ
レッサースライムたち『くろしゅちゃん、すき』モニョモニョ

マンホールに吸い込まれていくレッサースライムたち「」モニョニョニョ

スライムクロシュ『うん……みんな、元気でね……』モニョモニョ

 *

妖精「はあ……いきなり飲み込まないでよ」パタパタ

クロシュ「ごめんなさい……。でも、ああするしか……」

妖精「いや、わかってるけどさ……」

芸術妖精「あれれ? 他にも妖精がいたの?」ヒョコ

妖精「まあね。あなた、羽根は大丈夫なの? 魔封ピンで留められてたみたいだけど」

芸術妖精「まだピリピリするよぉ〜。だいぶ無理したかも……」

妖精「はあ……。堂々と人前なんかに出るからだよ。気を付けることだね」

芸術妖精「でも、芸術都市だよ? 芸術を志すのに種族なんて関係ないじゃん」

妖精「芸術都市の前にここは王国なんだよ。王国の連中の考え方は身を持ってわかったでしょ?」

芸術妖精「む〜……わかりたくなかった」

妖精「クロシュにちゃんとお礼を言ってよね。クロシュがいなかったら、あなた今頃レッサースライムたちの体の一部だよ」

芸術妖精「クロシュちゃんってこのスライムさんだよね? 本当に、ありがとね。食べられちゃうかと思っちゃった……」

クロシュ「……うん……。でも……次は、助けられないかも……。レッサースライムの子たちも……おなか、すいてたみたいだから……」

芸術妖精「自然の掟だぁ〜。でも、クロシュちゃんは掟に反してまで助けてくれたんだね……」

クロシュ「うん……。妖精さんたちのことも……好きだから……」

芸術妖精「わたしもクロシュちゃんのこと大好き!」ギュッ

妖精「こらっクロシュに抱きつくな!!」

 *

芸術妖精「とりあえず、わたしもしばらく隠れて暮らすことにするよ。今日は本当にありがとね」

クロシュ「ん……。気を付けてね……」

妖精「できればこの街からも出てった方が良いよ。フォレスティナ辺りが安全だよ」

芸術妖精「ん〜、でも芸術祭で見ておきたいものがいくつかあるんだよね〜。まあ祭が終わったら出るよ!」

妖精「呑気なやつ……。二度目は本当に助けらんないかもだから、本当に気を付けてよね」

芸術妖精「わかってるよ〜。クロシュちゃんたちも、この街のことでわかんないことがあったらなんでも聞きに来てね。わたし、絵空の家って宿屋の屋根裏に住んでるから〜」

妖精「えっ私たちが泊まってるとこだ」

芸術妖精「わあ偶然〜! あそこのご主人のご厚意で住まわせてもらってるの〜。人間だけど良い人だよ〜」

妖精「まあ……良い人間がいることはその通りだと思う、うん」

 ◆
914 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 21:17:19.29 ID:UUcltqwW0
―深夜
 裏通り

 見世物小屋「」メラメラ


金髪の竜人「……」

イケメン狐獣人「うわ、何やってんだよアンタ……。こんな目立つ真似なんかしちまってさァ……」

金髪の竜人「勘違いしないでくださいまし。わたくしではありませんわ」

イケメン狐獣人「アンタ以外に誰がいんだよ、こんな派手な燃やし方する奴が」

金髪の竜人「一瞬ですが、バーニングスライムの気配を感じましたわ」

イケメン狐獣人「はァ? バーニングスライムはとっくの昔に絶滅したんだろ?」

金髪の竜人「ですがあれは間違いなくバーニングスライムの気配でしたわ。すぐに消えてしまいましたが」

イケメン狐獣人「なんだそりゃ? 一瞬だけ蘇ってまた死んだとでも?」

金髪の竜人「さあ? ただ、その後……この建物から、光学迷彩魔法で身を隠した謎のスライムが逃げていくのが見えましたわ」

イケメン狐獣人「ふうん? んじゃそいつがバーニングスライムモドキってこと?」

金髪の竜人「くすくす……バーニングスライムの驚異的な炎の力と、高度な光魔法である光学迷彩を駆使してテロを引き起こす謎のスライム……面白くなってきたと思いませんこと?」

イケメン狐獣人「不確定要素が増えることの何が面白いのか、理解に苦しむね」

金髪の竜人「相変わらずですわね、あなたは。わたくしたちと同じく、人間を恨む同志なのかもしれませんわよ?」

イケメン狐獣人「アンタはソレが何であろうと滅茶苦茶に殺し合いがしたいだけだろ。恨みなんて毛頭ない癖に同志ヅラしてんじゃねえよ、サイコトカゲ女が」

金髪の竜人「あら、手厳しい……。同じ腹黒槍使い同士、仲良くできてると思ってましたのに」

イケメン狐獣人「アンタは腹黒じゃなくてイカレてるだけだっつーの! ったく……あと角くらい隠せよ」

金髪の竜人「あらら、ごめんあそばせ。うふふ、変化の術は不得手ですの。お狐さんと違いましてね」

 ◆
915 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 22:29:20.79 ID:UUcltqwW0
―芸術都市ミュージア 滞在2日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*4
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・炎鉱石
・魔王図鑑
・溶岩石のアミュレット*6
・暗黒優待券

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・風になる[2/12]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
……………………………………………………………………………………
□芸術都市ミュージア 主要施設
大通り:絵空の家、武具屋、雑貨屋、美術店、工芸店、劇場、図書館、博物館、食事処、酒場、浴場、冒険者ギルド、他
裏通り:怪しい露店、怪しい絵売り、怪しい工芸店、娼館、見世物小屋跡地、他
916 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 22:31:00.07 ID:UUcltqwW0
―朝
 絵空の家

 チュンチュン

イリス「クロシュちゃんと妖精さん、昨晩はどこに行ってたの?」

妖精「あー、それはね……」

芸術妖精「囚われのヒロインであるわたしを助けてくれてたんだよ〜!」ヒョコッ

ミスティ「うわっ! あなたは……通りで似顔絵描きをやってた妖精……?」

芸術妖精「わあ、知ってくれてるの? その通り、似顔絵描きの妖精です。いろいろあって、クロシュちゃんに助けてもらっちゃった」

クロシュ「うん……」

イリス「な、なんかいろいろあったんだね……。お疲れさま」

 扉「」ガラッ

白髪の美人「皆さんおはようございます! うちの妖精さんがお世話になったそうで!」ズイッ

妖精「うわっ誰!?」

白髪の美人→レーティア「申し遅れました、私この宿の管理運営をさせていただいております、レーティア・フォン・ロスチャイルドと申します」ペコリ

イリス「あ、どうも! 受付のゴーレムさん、精巧ですごかったです!」

芸術妖精「ふふん、すごいでしょ! あれ私が作ったんだよ!」ドヤ

ミスティ「え、そうだったの……。すごいわね……。てっきり、宿の主人が作ったものだと……」

レーティア「私も芸術は嗜んでおりますが、腕はそれほどでもないのですよね……」

芸術妖精「レーティアはね〜。才能のある人を発掘して、活動を支援する人なんだよ〜」

レーティア「はい。アーティストの方々のおこぼれにあずかって、細々と日銭を稼がせて頂いております。本音としては、自分自身の芸術活動で生計を立てたいのですけれどね……」

イリス「ええと……パトロンみたいなもの、ですか?」

レーティア「この国の経済ではまだ馴染みが薄い概念かもしれませんが、投資家、という言い方が近いかもしれません」

妖精「投資家……聞いたことがある。海の向こうのイスファハーンでは、投資によって巨万の富を築く者たちがいるとか何とか……」

レーティア「そうそう、その投資です。まあ私のはおままごとみたいなものですけれどね」


芸術妖精「あそうだレーティア〜、わたし芸術祭のお絵かき演舞できないかも〜」

レーティア「ええっ……! あなたができないとなると……いえ、でも昨日のようなことがあったとなれば、仕方ないですね……。あなたの身の安全が第一ですから……」

芸術妖精「ごめんね〜。まあ王様って人間以外は大っ嫌いらしいし、きっとこの方が良いよね〜」

レーティア「しかし既にスケジュールには一流芸術家のお絵かき演舞が組み込まれてるんですよね……。くっ、今から代役を探して間に合うでしょうか……。かくなる上は、私自ら……いえ、王族の方々に無様な絵など見せれば私の首が……」ブツブツ


ミスティ「な、なんか大変そうね……」

イリス「投資家?っていうのもいろいろ大変なんだね……」


レーティア「どこかにフリーの超絶画力の持ち主が転がっていたりはしないでしょうか……」ブツブツ

芸術妖精「わたし並の人材なんてそうそう転がってるわけないよ〜」


クロシュ「……あの……」オズ

レーティア「ん? 君はうちの妖精を助けてくれたスライムの王子様ですよね。フフ、なんですか?」

クロシュ「わたし……絵、描ける……」

レーティア「えっ……?」

妖精「いやいやいやいや! そんなことしてる暇――いや、待てよ――」

妖精(このレーティアって奴が投資家なら、旅の資金をがっぽり稼ぐチャンスか!?)


レーティア「本当ですか? 失礼ですが、腕前の方を見させて頂いても?」

クロシュ「ん」

 *
917 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 22:33:40.75 ID:UUcltqwW0
 ものすごく精緻に描かれたフメイちゃんの絵「」

 ものすごく精緻に描かれたスライムの絵「」

 ものすごく精緻に描かれたカタツムリの絵「」

レーティア「こ、この技術は……!!」

芸術妖精「すごい……! 技量だけならわたしに並んで、この街でもトップクラスかも……! でも――」

レーティア「……はい。これはものすごく精緻で美しい絵なのですが……芸術という観点では、少し弱いと言わざるを得ません……」

クロシュ「!!」ガーン!!

イリス「ええっ!? こんなに綺麗なのに!?」

ミスティ「げ、芸術って……何……?」

レーティア「う〜ん……説明は難しいのですが……。その人にしか描けない、その人にしかないもの――その人が心の底から表現したいと思う、情熱の具現……とでも言いましょうか」

芸術妖精「ぱわーが弱いってこと! テクニックは凄いんだけどね」

クロシュ「ぱ、ぱわー……」

レーティア「この絵もとても精緻で美しいのですが……恐らく、うちの妖精さんも近いものを描くことはできます。これは、言ってしまえば現実の模写でしかないというか……」

妖精「わ、わけがわからない……」

レーティア「これが王族の観覧するお絵かき演舞でなければ、余裕にどうとでもなるのですが……。この国の王族は芸術の価値を無駄にわかってやがるものですから、適当なそれっぽい誤魔化しが通用しません」

イリス「芸術の価値がわかってるのって良いことなんじゃ……?」

レーティア「芸術の価値をわからない人相手の方が売りやすいんですよ。人気なもの、流行っているものと思わせられれば簡単に買ってくれますから」

芸術妖精「も〜、レーティアは芸術よりお金稼ぎの方が好きなの〜?」

レーティア「ハッ……も、もちろん芸術ですよ! お金稼ぎは副業ですからね、ハハッ……」

ミスティ「な、なんか酷い話を聞いてしまったような気がするわ……」

クロシュ「えと……とにかく、ぱわー……?」

芸術妖精「そう、ぱわー! わたしがクロシュちゃんに教えたげる! 芸術祭までに出せるようになろうね、ぱわー!」

レーティア「もしぱわーを出せるようにならなくても、ここまで精緻なものが描けるのなら王族の方々と言えど大目に見てくれるとは思いますよ。どうか気楽に臨んでください。謝礼はたっぷり用意させていただきますから」


 ☆目標「ぱわーを獲得する[0/3]」が発生しました


ミュージア滞在2日目です。5日目から芸術祭が始まります
↓1〜3 自由安価 何をする?
918 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/13(土) 22:35:16.54 ID:OxIGtdUT0
クロシュ、酒場で情報集め
919 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/13(土) 22:35:42.78 ID:TzpGp1zDO
図書館で何かパワーを獲得できるような本を探して読んでみる
920 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/13(土) 22:37:39.03 ID:M0ygXKVro
ローガンエバンス修行編
-街の強者と手合わせ-
921 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 22:49:08.50 ID:UUcltqwW0
それでは本日はここまでとなります。次回は酒場で情報収集編、図書館でぱわー探し編、ローガンエバンス修行編となります

いろいろありましたが峠を乗り越え、芸術妖精を救出することに成功したクロシュさんでした。あの場でレッサースライムの方々とお話をすることができたのはとても有意義なことだったかと思います。何やら暗躍する者たちもいるようですが……
そして宿屋の主人で投資家で芸術家のレーティア氏との邂逅を果たしました。ぱわーを獲得するのは難しいかもしれませんが、もし上手くいけばがっぽり稼げるかもしれません。せっかくの芸術都市ですので、芸術活動を楽しんでいっていただきたいところです

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
922 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/13(土) 23:04:51.38 ID:M0ygXKVro
乙乙
他の仲間の芸術レベルはそんな高くないのかね
923 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/14(日) 00:34:35.43 ID:zxJ0Q64Co

運命賽さんそんな発動の仕方もあるのね、コンマ神何時また機嫌損ねるか分からないから無消費で切り抜けられたのは良かった
924 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/14(日) 11:38:57.57 ID:pCHL2N9Eo
レーティアの金稼ぎ能力をクロシュがコピーできたら最強だ
925 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/14(日) 16:16:45.39 ID:mKlN6xqD0
パーティ各位のお絵かき能力については、前スレ448辺りで判明しているようです。ぱわーを持っているかどうかはわかりません。なおエバンス氏は当時パーティにいなかったため、お絵描き能力についてもはっきりしていないようです

運命賽がけっこう余ってきたため、新しい使い方が登場しました。なお今回可決された自由安価は運命賽を使った場合とほとんど同じものだったため、実際無消費で良い運命に進むことができたと言っても良いかと思います。おめでとうございました

レーティア氏のお金稼ぎ能力は、彼女自身の知識・経験によるものも大きいため、単純な擬態でそれを真似するのは困難かと考えられます
もしレーティア氏のお金稼ぎ能力を習得したい場合は、レーティア氏と同化するのが手っ取り早いでしょう。ただし、生きている方と同化するのは様々な点から危険が伴うため、あまり推奨はできません
926 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/14(日) 16:17:26.28 ID:mKlN6xqD0
―酒場

 ワイワイ ガヤガヤ

クロシュ「……」トコトコ

妖精「なんで酒場?」パタパタ

クロシュ「情報収集と言えば、酒場……ってローガンさんが、言ってた……」

イリス「冒険者の基本だよね」

ミスティ「……前から少し思っていたのだけれど、私たちって冒険者なのかしら?」

イリス「ま、まあ冒険者じゃない? ほら、ギルドの冒険者証も持ってるし……」

妖精「私は持ってないけど」

クロシュ「わたしも……持ってない……」

イリス「……誰か一人が冒険者証を持ってればパーティとして認められるから、実質冒険者だよ!」

妖精「いやまあ、別にいいけどさ……」

ミスティ「とりあえずいろいろ聞き込みでもしてみましょうか」


↓1コンマ
01-25 とりあえず一杯
26-50 国王について
51-75 不審者について
76-00 ぱわーについて
927 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/14(日) 16:18:48.87 ID:Lto8mMKJO
928 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/14(日) 16:19:53.85 ID:zxJ0Q64Co
ぱわー!
929 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/14(日) 17:12:36.27 ID:mKlN6xqD0
老画家「わしは若い頃にな――」ウンヌン

酒場の客A「まーた爺さんの昔話が始まったよ」

酒場の客B「若い頃にコンクールで特別賞を獲った話?」

酒場の客C「その後は鳴かず飛ばずなんだろ? まぐれだったんじゃねえの」

老画家「いいや、まぐれではない……。あれは、わしが真の力を発揮することのできた奇跡の――」

酒場の客A「あーあージジイの言い訳なんか聞いてたら酒が不味くなる。行こうぜ」スタスタ



老画家「……」

クロシュ「……」トコトコ

老画家「なんじゃ。ここはお主のような小童が来る場所ではない……」

クロシュ「わたし……お酒、飲める……。スライムだから……」

老画家「なんと、スライムの子じゃったか……。しかしそれは言いふらさない方が良いじゃろう……」

クロシュ「うん……」

老画家「わしが若い頃は……今よりも、人と魔の関係はもう少し良かったんじゃが……おっと、すまぬ……。昔話など面白くもなかろう……」

クロシュ「んーん……。おじいさんのお話……聞きたい……」

老画家「ほう……! では、わしが若い頃……たった一枚だけ描けた、奇跡の一枚の話をしてあげよう……」

 *

老画家「わしは今でも……あの絵が、限りなく真に迫った奇跡の一枚であったと確信しておる……。しかし……あれ以降、さっぱりそのような絵を描けなくなってしまったのじゃ……」

クロシュ「どうして……?」

老画家「情けない話じゃが……あの一枚に、わしの内なる力のほとんどを注ぎ尽くしてしまったのじゃろう……。真に才ある者であれば、注いだとて自身の内なる力をも失うことはないのかもしれぬが……結局のところわしは、たった一枚の奇跡を起こすことしかできなかった、凡人だったのじゃ……」

クロシュ「ちから……。ぱわー……?」

老画家「そういう言い方もあるじゃろう……」

クロシュ「なくなっちゃったの……?」

老画家「うむ……。ときにお嬢ちゃんは、芸は嗜むのかい?」

クロシュ「うん……。絵、描く……」

老画家「ほう……」

クロシュ「わたしも、ぱわーを出せるようになりたい……」

老画家「……芸術とは、芸術を成そうとして成すものではない……内なる意思に従って創り上げたもの――その結果が、芸術になるのじゃ……」

クロシュ「……???」

老画家「つまり……お嬢さん自身が、描きたいものを描けば良いのじゃよ」

クロシュ「わたしが……?」

老画家「そうじゃ。素晴らしいものを創り上げたいとか、富や名声を得たいといった我欲に囚われず……気の赴くまま、思うままに描くのじゃ。お嬢さん自身が見たいもの、描きたいもの、願い、祈りを……絵に、込めるのじゃ……」

クロシュ「……」


↓1コンマ
01-60 うん  [ぱわー1/3]
61-90 わかった[ぱわー2/3]
91-00 !   [ぱわー☆]
930 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/14(日) 17:17:11.26 ID:tpJSp9Yc0
931 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/14(日) 17:17:31.06 ID:pCHL2N9Eo
芸術王
932 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/14(日) 18:13:53.57 ID:mKlN6xqD0
クロシュ「うん……」

老画家「……ふっ……などと偉そうなことを言ってみたが、所詮は凡なる老いぼれの戯言じゃ……。わからぬ、合わぬと感じたら聞き流してくれ……」

クロシュ「んーん……。ありがと……。考えてみる……」

 ☆クロシュのぱわーが[1/3]になりました

 ◆
933 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/14(日) 18:14:26.27 ID:mKlN6xqD0
―絵空の家

クロシュ「――っていう話、聞いた……」

芸術妖精「へえ〜誰だろそのお爺ちゃん?」

レーティア「若い頃に一度だけ賞を取った老画家……ローガさんかな?」

芸術妖精「あ〜ローガの奴か〜! あいつの受賞作は本当に奇跡の一枚だよ! わたしもあの時は心の底から悔しさと敬意を覚えたなあ……」

レーティア「だからこそ再起を望まれていたのですが……結局その後、彼が画家として名を馳せることはありませんでした……。芸術の道とは時に残酷なのですね……」

芸術妖精「まだ死んでないよ! わたしは今でも再起したローガと競い合う日を楽しみにしてんだよ!」

レーティア「おっと、これは失礼しました……。でも今は、目の前の悩める画家の卵を導いてあげるのが先決ですよ」

芸術妖精「そうだね〜。それじゃあ今度は、わたしと一緒に図書館にでも行ってみよっかクロシュちゃん!」

クロシュ「図書館……?」

レーティア「あなたが教えてあげた方が早いんじゃないですか?」

芸術妖精「言いたいことも言語化できなかったことも全部ローガに言われちゃったもん!」

レーティア「なるほど……」

 ◇

―図書館

妖精「今度は図書館?」パタパタ

芸術妖精「うん。ここには芸術に関するいろんな本があるからね〜。多分ぱわーの手がかりもあるんじゃないかなあ〜」

ミスティ「曖昧ね……」

イリス「あ、初心者向けの本もあるよ。私もちょっと読んでみようかな?」

妖精「ふうん……あ、これ氷魔法を使った氷像の本だよ。ミスティも読んでみたら?」

ミスティ「氷像……せっかくだし読んでみようかしら……」


芸術妖精「ふふふ、みんな芸術に興味持ってくれてるね〜」

クロシュ「うん……」


↓1コンマ
01-60 勉強した[ぱわー2/3]
61-90 理解した[ぱわー3/3]
91-00 !   [ぱわー☆]
934 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/14(日) 18:15:41.56 ID:9llfPP9DO
はい
935 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/14(日) 18:16:19.31 ID:4RlZrYHg0
芸術
936 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/14(日) 19:08:05.49 ID:mKlN6xqD0
 ペラッ ペラッ

ミスティ(ウサギ……クマ……白鳥……。剣とか槍みたいに、戦いに丁度良さそうな形の例はないかしら……)


 ペラッ ペラッ

イリス(……人体の……骨格が……筋肉が……こうなってて……うわああああどこが初心者向けなのこれ!!?)グルグル


 ペラッ ペラッ

 芸術の本『芸術とはカクカクシカジカウンヌンカンヌン〜』

クロシュ「んゅゅ……」グルグル

 デロデロ…

スライムクロシュ「」デロロ…

芸術妖精「あわわ、クロシュちゃんが溶けちゃった!」

妖精「難しすぎたんだよ! ああもうこんなとこで溶けちゃだめだよバカクロシュ!」ペシペシ

スライムクロシュ「」デロロロ…

 ☆クロシュのぱわーが[2/3]になりました

 ◆
937 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/14(日) 19:08:47.38 ID:mKlN6xqD0
―芸術都市ミュージア
 大通り

 ワイワイ ガヤガヤ

エバンス「さーて、クロシュちゃんたちは芸術活動で忙しいみたいだし――」

ローガン「うむ。我々は修行を行おう」

エバンス「おう! つっても……この街で修行できそうなとこなんてあるのか?」

ローガン「戦の場とは、しばしば芸術の題材となる。戦に身を投じる者たちもまた。ならば、この街に戦いを芸術とする者がいても不思議ではないと思わないか?」

エバンス「そ、そういうもんか……? まあ理屈はわからなくもないが……」

ローガン「まずはこの街の強者について聞いてみよう」


↓1コンマ
01-05 あら、戦をお求めですの?
06-35 パペットマスター
36-65 剣の踊り手
66-95 芸術的筋肉
96-00 オリハルスライム
938 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/14(日) 19:10:23.53 ID:Lto8mMKJO
939 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/14(日) 19:10:43.16 ID:zJNn1GQ8O
はい
940 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/14(日) 19:16:30.81 ID:KmvJg2VOO
修行中うっかり殺してきそうな奴が紛れてるぅ
941 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/14(日) 20:00:09.48 ID:mKlN6xqD0
町人A「この街で戦える人? それなら踊り子の剣舞姉妹だろう」

町人B「美人で華麗な姉に、小悪魔的可愛さで挑発的な妹! 俺はアイドルよりもあの姉妹のファンだぜ!」

町人C「おじさんたちストーカー? キモ……」

 *

エバンス「おじさん扱いされた上にストーカーかと思われたぞ……」

ローガン「仕方あるまい……。若い子たちからすれば、大人の男は皆おじさんなのだ……」

エバンス「嘘だろ……」

ローガン「とにかく所在は掴めた。今は町外れの空き地で練習しているらしい。突撃するぞ!」

エバンス「……いやでも、ストーカーってのはあながち間違ってない気がしてきたぞ……」

ローガン「気にしてはならん! これも修行の一環だ!」

 *
942 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/14(日) 20:03:32.24 ID:mKlN6xqD0
―町外れの空き地

剣舞妹「くるくるくる、ターン!」クルクルクル ターン!

剣舞姉「良い調子よ。このまま続けていきましょう」

剣舞妹「当然! アイドルとかいうチャラチャラした奴らになんて絶対負けないんだから!」

剣舞姉「ええ。あんな、未熟を売りにするような奴らに負けてたまるもんですか」

剣舞妹「戦いでも、芸術でも、あたしたちがテッペンを取る!」


ローガン「ならば手合わせ願おう、剣舞の姉妹よ」スタスタ

エバンス(いや、これ完全に不審者じゃねえか俺たち!?)スタスタ


剣舞妹「え、誰おじさんたち……」

剣舞姉「……最近多いのよね。あなたみたいな勘違い男」


ローガン「誤解だ。私たちは貴女がたの剣の腕を聞いて、是非とも剣を交えたいと思ってここに来ただけだ」

エバンス「お、おう! 他意はない!」


剣舞姉「交えたいのは剣だけではないのでしょう? 見え見えなのよ、下心が」シャキン

剣舞妹「見た感じ冒険者? なら突然行方不明になるのも不思議じゃないよね?」シャキン


ローガン「待て、落ち着くんだ! 本当に我々は――」

剣舞姉「しつこい! 問答無用よ!!」シュバッ

エバンス「うおお!? もうやるしかねえじゃねえか!!」シャキンッ


↓1コンマ
01-40 敗北
41-95 勝利
96-00 ??
943 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/14(日) 20:06:28.10 ID:tpJSp9Yc0
944 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/14(日) 20:27:20.72 ID:mKlN6xqD0
 キンキンキンッ ガギンッ

ローガン「ま、待ってくれ! 本当に我々は――」

剣舞妹「いつまでその設定にこだわってんの? 馬鹿じゃないの? 死ね!」クルンクルン シャッ

ローガン(この踊りを混じえた剣技……読めぬ!! このままでは――)



エバンス(や、やべえ……こっちは怪我をさせないよう気を遣ってるのに、相手は完全に殺す気で来てる!! 手加減したままじゃ――)

剣舞姉「隙だらけよ!」シャッ

エバンス「おあああああ!!!?」

 *

ローガン(正座)「」

エバンス(正座)「」

剣舞姉「……剣を通して、あなたたちが本当に手合わせに来ただけだということは、なんとなくわかりました……」

剣舞妹「紛らわしいんだよ、もう……。危うく本当に殺しちゃうとこだったじゃん……」

ローガン(正座)「申し訳ない……」

エバンス(正座)「返す言葉もねえ……」

剣舞姉「……力を付けようと焦る気持ちは、わかります。もし良ければ、私たちと一緒に剣舞の練習でもしていきますか?」

剣舞妹「ええ!? お姉ちゃん正気!?」

剣舞姉「……この人たち、私たちを傷付けないようにとても慎重に剣を振るっていたのよ。本気で殺り合っていたら、多分負けていたのは私たちの方……」

剣舞妹「うっ……それはまあ……」

剣舞姉「たまには外部の剣技を見聞きしてみるのも良いかもしれないわ」

剣舞妹「……わかったよ」

 *

剣舞姉「そう、そこでターン!」

ローガン「むむっ……ターン!!」ターンッ!


剣舞妹「ここでの振り方は、もっと円を描くように!」

エバンス「こ、こうか……!?」シャッ


 ☆ローガンとエバンスが剣技経験点が[1/4]になりました

 ◆
945 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/14(日) 20:45:45.94 ID:mKlN6xqD0
―芸術都市ミュージア 滞在3日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*4
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・炎鉱石
・魔王図鑑
・溶岩石のアミュレット*6
・暗黒優待券

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・風になる[2/12]
・ぱわー[2/3]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・剣技を磨く[1/4](ローガン)
・剣技を磨く[1/4](エバンス)
……………………………………………………………………………………
□芸術都市ミュージア 主要施設
大通り:絵空の家、武具屋、雑貨屋、美術店、工芸店、劇場、図書館、博物館、食事処、酒場、浴場、冒険者ギルド、他
裏通り:怪しい露店、怪しい絵売り、怪しい工芸店、娼館、見世物小屋跡地、他
946 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/14(日) 20:48:09.02 ID:mKlN6xqD0
―朝
 絵空の家 アトリエ


 キャンバス「」

クロシュ「……」カキカキ

 ものすごく精緻に描かれたかっこいいフメイちゃんの絵「」チリチリ

 ものすごく精緻に描かれたデロデロなスライムの絵「」デロデロ

 ものすごく精緻に描かれたヌルヌルなカタツムリの絵「」ヌルヌル


芸術妖精「わ、わ……! たった一日で、絵から染み出るぱわーがかなり上がってる……!」

イリス「なんでかわかんないけど、私にもわかるよ……! 昨日の絵も綺麗だったけど、今回の絵は迫力が違うっていうか……!」

ミスティ「い、一体この差は何なのかしら……?」

妖精「これが……芸術の力……!」

レーティア「クロシュちゃんの中で『描きたいもの』とか『見せたいもの』が定まってきたのかもしれませんね。もちろん私はクロシュちゃん本人ではないので、はっきりしたことは言えないのですが。それにしても素晴らしい成長速度です……! 一生かかってもそこまで辿り着けない者も多いのに」

芸術妖精「でももう一息! もう一息欲しい!」

レーティア「もう十分では……? これだけのものが描ければ、王族の方々も満足されるかと――」

芸術妖精「そんなのどうでもいいの! わたしは見てみたいんだよ!! クロシュちゃんが心の底から描く、クロシュちゃん自身の絵を!!!」

レーティア「……!」ハッ


クロシュ「わたし自身の、絵……」

妖精「なんかわかんないけどすごい期待されてるみたいだよ、クロシュ」


ミュージア滞在3日目です。5日目から芸術祭が始まります
↓1〜3 自由安価 何をする?
947 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/14(日) 20:49:00.13 ID:zJNn1GQ8O
ローガンエバンス修行のため少し難しめの討伐クエストにいどむ
948 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/14(日) 20:49:04.38 ID:Lto8mMKJO
工芸店を覗いてみる
949 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/14(日) 20:50:42.09 ID:9llfPP9DO
クロシュ
自分が何を描きたいのか自問自答する
950 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/14(日) 20:56:18.14 ID:mKlN6xqD0
少し早いですが、急用が入ってしまったため本日はここまでです。次回はローガンエバンス武者修行part2編、工芸店を覗いてみよう編、クロシュの自問自答編となります

芸術とは何か? 実際のところ、よくわかりません。>>1もよくわからないものをよくわからないまま書いているらしいです。そういうわけで、このスレの登場人物たちが言っている芸術論などはあまり鵜呑みにしない方が良いかもしれません。皆、好き勝手に自分の定義する芸術を語っているだけなのです。もしそれでも、何かしら彼らの言葉の中に参考になりそうな部分がありましたら、それはとても幸いなことかもしれません。クロシュちゃんも、自分の描きたいものが描けると楽しいと思います

そして武者修行を始めたローガンさんとエバンスくんの二人組です。今回は惜しくも敗れてしまいましたが、美人姉妹に踊りの手ほどきを受けるなど、割と充実した時間を過ごせているようです。今後の彼らの活躍にも是非ご期待くださいませ

それでは本日もありがとうございました。明日も祝日なので、多分更新できると思います。よろしくお願いいたします
951 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/14(日) 21:28:26.07 ID:zxJ0Q64Co
おつおつ
老画家おじいちゃん、真に迫ってるなぁ。レーティアさんとお話したら色々よさそうだが
ストーカーオジたちズは切り捨てられなくてよかったねw
952 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/14(日) 21:54:54.37 ID:tpJSp9Yc0

酒場の女王クロシュの爆誕にはならなかったか・・・
730.86 KB Speed:3.9   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む

スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)