【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part2

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746 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 16:39:41.71 ID:R0+Uknd10
砂漠は大変な場所ですが、未知の場所への行軍は面白みがあるものです。是非クロシュさんたちを応援してください
ハーピィ記者の実力は未知数ですが、実は強かったりするのかもしれません

芸術都市ミュージアは王国最大のエンタテインメントシティでもありますので、面白いことがあるかもしれません。お楽しみに

魔王図鑑に載っている魔王は既に倒されたものも多いため、今後登場する可能性は低いです
ただ、討伐が確認されていないものも何体かいるため、もしかしたら登場することもあるかもしれません
747 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 16:40:10.63 ID:R0+Uknd10
―海上

大亀クロシュ「〜〜…」モニョモニョ スイスイ

星竜の子供「ググググ……」プンスコ

溶岩エイ「キュウ、キュウ」フヨフヨ

星竜の子供「ギャオ……」



暗黒少女「親の仇ねえ。親の顔も名前も知らない私には理解できそうにない感覚だわ」

エバンス「お、奇遇だな。俺も親の名前も顔も知らん」

暗黒少女「へえ、あんたも?」

エバンス「まあ俺は世話になった人たちがいるから、あの星竜の子の気持ちもわからなくはないんだけどな」

暗黒少女「ふーん……」

エバンス「お前はいないのか? そういう、世話になった人とかは」

暗黒少女「さあ……どうだったかしら」

 *

大亀クロシュ「」スイスイ

 小さな商船「オーイ!!」

大亀クロシュ「?」モニョ?


妖精「ん……?」

ローガン「小型艇、か?」

ミスティ「海上で他の船とすれ違うなんて、珍しいこともあるものね」

イリス「あれ? でも近付いてくるよ?」

 *
748 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 16:41:21.49 ID:R0+Uknd10
―旅職人の船

行商妖精「こんにちは〜。こんなとこで会うなんて奇遇だねえ、旅人のみなさん〜」

妖精「あなたは……ウォーターポートで龍の顎の珠を売ってた妖精!」

行商妖精「えへへ、あのあと売れたよお〜。価値がわかる人っているもんなんだよねえ〜」

イリス「う、売れたんだ……」

ミスティ「良かったわね……」

妖精「それにしてもあなた、こんな船を持っていたの?」

行商妖精「これは職人さんのお船! 職人さんの代わりに、わたしが接客、販売をするっていう約束で乗せてもらったんだ〜」

ローガン「職人さん……?」

行商妖精「うん〜。奥にいるよ〜。職人さ〜ん」パタパタ


ドワーフの旅職人「うむ……」ノソッ


イリス「ドワーフの……職人さん!」

ドワーフの旅職人「いかにも……」

行商妖精「職人さんはすっごく口下手だから、わたしが代わりにお店を担当してるの〜」

暗黒少女「なるほど……不得意分野を補う為に商人を雇用したということね」

ドワーフの旅職人「うむ……」

行商妖精「そゆこと〜。わたしは職人さんのすてきな品物を売れてぇ、一石二鳥、適材適所、相互扶助ってことだね〜」

エバンス「とにかくドワーフの職人が作った良いモノを買えるってことだろ? せっかくだし見せてもらおうぜ」

行商妖精「んふふ〜、ゆっくり見てってね〜」


↓1〜3 選択 誰の何を新調する?
1.クロシュの武器
2.クロシュの防具
3.妖精の武器
4.妖精の防具
5.イリスの武器
6.イリスの防具
7.ミスティの武器
8.ミスティの防具
9.ローガンの武器
10.ローガンの防具
11.エバンスの武器
12.エバンスの防具
13.その他(自由安価)
749 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 16:44:56.16 ID:NFBWb1XCO
5
750 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 16:59:18.50 ID:MTEp7ckTO
11
751 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 17:08:46.74 ID:BkBGXlUbO
1
752 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 17:35:57.24 ID:R0+Uknd10
エバンス「……」

 ボロボロの鉄の剣「」

ローガン「ふむ……丁度良い頃合いだったようだな」

エバンス「ああ。流石にこれ以上は戦えん。新しいのを用意しないとな」



イリス「……」

 ボロボロの精霊樹の杖「」

ミスティ「その杖……そろそろ限界ね……」

イリス「うん……。お師匠様から頂いた大切なものなんだけど、使えなくなったら意味ないしね」

クロシュ「あ……ごめんなさい……。わたしが……フメイちゃんに合わせて、無理に使ったから……」

イリス「なんか妙に焦げてると思ったらそれかあ!!! いや、元から限界は近かったし、結果的にそれで星竜を倒せたんだから良いんだけどね?」

妖精「……そろそろクロシュ用の魔法武器を用意した方が良いかもね」

ミスティ「そうね……。いつまでも借り物じゃ、魔女の姿に相応しくないわ……」

イリス「ふふ、それじゃあ私と一緒に杖を選ぼっか」

クロシュ「うん……」


↓1クロシュの新武器
01-90 竜珠の杖
91-00 ???

↓2 イリスの新武器
01-60 精霊樹の杖[改]
61-90 虹晶の杖
91-00 星晶の杖

↓3 エバンスの新武器
01-60 鋼の剣
61-90 魔銀の剣
91-00 大地の剣
753 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 17:37:00.82 ID:CcaCExly0
754 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 17:42:06.18 ID:pa4Aws2M0
755 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 17:55:06.72 ID:9PkVY3Kho
756 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 19:41:49.13 ID:R0+Uknd10
 鋼の剣「」

エバンス「おっ、鋼の剣……ローガンの旦那が振り回してるのを見るとちょっと羨ましくなるんだよな」

ローガン「鋼は良いぞ。だがせっかくのドワーフ職人殿の直営店なのだ、普通の武器屋では買えないものを探してみても良いのではないか?」

行商妖精「そうだよ〜。剣ならこれがおすすめだよ〜」

 魔銀の剣「」ギラッ

エバンス「うおっ……! これは――」

暗黒少女「魔銀じゃないのこれ!」

ローガン「おお……! しかも丹念に研ぎ澄まされている……! これほどの品は滅多にお目にかかれないぞ……!」

行商妖精「んふふ〜職人さん会心の業物だよ〜。他のお店じゃこれより良い魔銀の剣はきっとないし、お値段もここよりお高いよ〜?」

エバンス「よし、買った!」

行商妖精「わぁ〜即決だぁ〜」

エバンス「これをこの価格で買えるってんなら悩む余地はねえぜ!」


暗黒少女「そういえばミスティの使ってる短剣も魔銀よね」

ローガン「ああ。魔銀は魔法の触媒としても優秀な性質を持っている。ミスティくんがあれを愛用しているのはそのためだろう」

暗黒少女「堅くて軽いってだけでもずるいのに、その上魔法についても優秀なんて、インチキな金属だわ……」

 ☆エバンスが魔銀の剣を装備しました

 *
757 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 19:42:20.08 ID:R0+Uknd10
ドワーフの旅職人「……その杖……見せてみろ」

イリス「えっ!? は、はい」ススッ

 ボロボロの精霊樹の杖「」

ドワーフの旅職人「……買い替える必要はない」スタスタ

イリス「ええっ!? ど、どこへ?」

ドワーフの旅職人「修復する……。待っていろ……」スタスタ

 *

 トンカントンカン ポン!

 精霊樹の杖[改]「」ピカピカ

クロシュ「わあ……!」

イリス「新品みたいにピカピカ……!」

ミスティ「すごい技術だわ……」

妖精「鍛冶職人かと思ってたけど、杖も直せるんだ……!」

ドワーフの旅職人「……治すついでに……魔脈を整理しておいた……。前よりも……魔力効率が上がっているはずだ……」

イリス「す、すごい!! ありがとうございます!」

ドワーフの旅職人「うむ……」

 ☆イリスの精霊樹の杖が精霊樹の杖[改]になりました

 *
758 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 19:42:51.26 ID:R0+Uknd10
ドワーフの旅職人「ところで……その、スライムの子が持っている……それは……?」

クロシュ「?」

 星竜の珠「」キラキラ

イリス「あ、これは、星竜……モドキの体内にあった珠、らしいです」

ドワーフの旅職人「星竜……モドキ……?」

 *

ドワーフの旅職人「ほう……。それで……その子も、杖を求めているのだったな……」

妖精「うん。クロシュ……スライムに使いやすい杖とかってある?」

ドワーフの旅職人「同化を会得しているスライムであれば……どんな杖でも使いこなせるだろう……。だが――」

クロシュ「?」

ドワーフの旅職人「……その、星竜の珠で……スライムにより適した杖を、作ることも可能だ……」

クロシュ「!」

イリス「本当ですか!?」

ドワーフの旅職人「ああ……」

ミスティ「……クロシュ、どうする? その珠、杖にできるらしいわよ……」

クロシュ「えと……」

妖精「どうせ他に使い道もないし、杖にしちゃえば? 売るにしても、本物の星竜の珠じゃないから安く買い叩かれるだろうしさ」

ドワーフの旅職人「だが、性質・性能は星竜の珠に限りなく近い。十分遜色のない杖が作れるだろう」

クロシュ「えと……じゃあ……お願い、します……」ペコッ

 星竜の珠「」スッ

ドワーフの旅職人「承った……」

 ◇

 トンカントンカン ポン!

 竜珠の杖「」キラキラ

クロシュ「わあ……」

ドワーフの旅職人「会心の出来だ……。受け取るが良い……」スッ

クロシュ「うん……ありがと……」ススッ

妖精「クロシュ、せっかくだし同化してみてよ」

クロシュ「うん……」

 デロデロ…モニョモニョ…ポン!

魔女っ子クロシュ「!」キラッ

イリス「わぁ〜!」

ミスティ「三角帽子に、竜の翼みたいな飾りが付いたわね……ふふ、クロシュなりの竜らしさを感じるわ……」

魔女っ子クロシュ「」フンス

イリス「ふふ、また魔法の練習しようね!」

魔女っ子クロシュ「うん!」

 ☆クロシュが竜珠の杖を装備しました

 *
759 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 19:52:56.51 ID:R0+Uknd10
―大陸への海路

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

 ◇暗黒少女 [悪徳商人]
 武:ステーキナイフ  盾:         飾:貝殻の髪飾り
 武:         防:給仕のエプロン  飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*4
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・炎鉱石
・魔王図鑑
・溶岩石のアミュレット*6

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・氷属性の練習[2/4](ミスティ)
760 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 19:53:27.28 ID:R0+Uknd10
―夕
 小さな無人島

 ザァーン ザザァーン…

カモメ「クゥー、クゥー」

カニ「チョキチョキ」



エバンス「薪取ってきたぞ〜」エッホエッホ

ローガン「足りるか?」エッホエッホ

イリス「はい、ありがとうございます! それじゃあ火を――」

溶岩エイ「キュウウ――」ボッ

 焚き火「」メラメラ

イリス「わあ! つけてくれたの?」

溶岩エイ「キュゥン」

ミスティ「ふふ、ありがとう……」

妖精「……でも、そろそろ帰った方が良いんじゃないの? けっこう火山島から離れちゃったでしょ」

溶岩エイ「キュウ」

妖精「明日には帰る……? それならいいけど」

星竜の子供「ギャオ」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ


小さな無人島で野営します
↓1〜3 自由安価 野営中何をする?
761 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 19:54:09.30 ID:NFBWb1XCO
水着で海水浴
762 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 19:55:41.42 ID:9PkVY3Kho
星竜の子と交流
763 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 19:57:56.07 ID:aEaYS/ldO
空気に溶けてみる
764 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 19:58:04.87 ID:Ypb0NfHDO
釣りをしてみる
765 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 20:50:28.97 ID:R0+Uknd10
―夜
 小さな無人島

星竜の子供「〜〜」ガツガツ モグモグ

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ モグモグ


暗黒少女「体は小さいのによく食うわねえ」

エバンス「クロシュちゃん、なんか最近食べる量増えてないか?」

ローガン「それだけたくさん頑張っているということだな」

イリス「今日も一日中泳いでもらったもんね。本当にお疲れ様、クロシュちゃん」

ミスティ「……そういえば、星竜って本当は溶岩トカゲだったのよね? 子供まで星竜になっているのは変じゃない……?」

妖精「さあ……私にも何がなんだかわかんないよ」

溶岩エイ「キュウン」

妖精「えっ、そうなの?」

イリス「え、何? どういうこと?」

妖精「えと……あの星竜、死ぬ間際に全力を注いで卵を産んだんだって。それが孵ったのがあいつ……みたい」

ミスティ「ええっ!? でも卵なんて、あの時はどこにも……」

妖精「溶岩エイがすぐに隠しちゃったんだって。私たちだけならともかく、あの場にはアリシラもいたから。アリシラは多分、卵に分けた星の力も見逃してくれない」

溶岩エイ「キュウン……」

イリス「ああ……」

ミスティ「だから、あなたが面倒を見てあげているのね……」

 *

星竜の子供『……』

スライムクロシュ『……』

星竜の子供『……』

スライムクロシュ『えと……。ごめんね……』

星竜の子供『……なぜ謝る?』

スライムクロシュ『……わたし……あなたの、お母さんを……食べちゃった……』

星竜の子供『……だから何だ。貴様が謝れば、ママが帰ってくるのか』

スライムクロシュ『……』

星竜の子供『謝罪などいらぬ……。貴様たちは、ママより強くて……ママは、貴様たちより弱かった……それだけのこと……』

スライムクロシュ『……』

星竜の子供『……まだ何かあるのか』

スライムクロシュ『……』


↓1〜3 多数決
1.ごめんなさい
2.復讐は受けて立つ
3.自由安価
766 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 20:51:22.16 ID:CcaCExly0
767 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 20:59:12.46 ID:+L6di7kro
2
768 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 21:09:37.87 ID:R0+Uknd10
スライムクロシュ『……もし……わたしが、憎いなら……』

星竜の子供『……』

スライムクロシュ『わたし……いつでも……受けて、立つ……』

星竜の子供『……』

スライムクロシュ『……わたし……あなたの、ママを……殺して……食べたもん』

星竜の子供『……』

スライムクロシュ『……』

星竜の子供『……』ジワワ

スライムクロシュ『……』

星竜の子供『……ギャオオッ!!』バッ

スライムクロシュ『……っ』ギュッ

 ゲシッゲシッ ゲシッ…

 ◇
769 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 21:58:14.75 ID:R0+Uknd10
―朝
 小さな無人島

 チュンチュン

イリス「……ねえ、ミスティ……私たち、すっごく大事なことを忘れてない……?」

ミスティ「な、何よ……? 私は思い当たることなんて特にないけど……」

イリス「これだよ!」

 フリルワンピース水着「」ドン!
 スクール水着「」ドン!

ミスティ「こ、これがどうしたって言うのよ」

イリス「私たち、泳いでない! せっかく水着をもらったのに、写真を撮られただけだよ!」

ミスティ「そ、そうね……。せっかくだし、泳いでくれば良いんじゃないかしら……。ほら、ここはまだ熱帯だし、きっと気持ち良いわ……」

イリス「……ミスティは?」

ミスティ「私は、別に……。水、苦手だし……」

イリス「大丈夫!! 私が手取り足取り教えてあげるから!! 一緒にいこ!」

ミスティ「い、嫌! みんなにあんな格好見られたら死ぬ……!!」

イリス「大丈夫だよ!! 絶対かわいいから絶対大丈夫!!!」

 ◇

―小さな無人島 海岸

 バシャバシャ

イリス(フリルワンピ水着)「こうやって手を動かして――」

ミスティ(スク水)「こ、こう……?///」



エバンス「ふう……水着か……。俺も買っておくんだったぜ……」

妖精「イリスとミスティが記念にもらったやつだけだからねえ」

クロシュ「……妖精さんの格好も……ちょっと、水着っぽい……」

妖精「ああ、これ? そういえばそうかも? あんまり考えたことなかったなあ」

ローガン「言われてみれば、妖精たちの格好は一般的な人間のそれと比べると少々刺激的かもしれん」

妖精「えっそうなの!? けっこう恥ずかしい格好だったりするのこれ!?」

暗黒少女「妖精類がそういう格好してるのはそういうもんだと思うし全然気にならないわね。人間が同じ格好してたらたぶん二度見するけど」

妖精「……う、う〜ん……つまり、どうしよう……」グルグル

エバンス「まあ、いつも通りでいいんじゃないか?」

 *
770 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 21:59:19.72 ID:R0+Uknd10
エバンス「女の子たちが泳いでる間に訓練でもしてるか! 魔銀の剣の重さに慣れとかねえとな!」ブンブンッ

ローガン「必要なら私が相手を務めよう」



クロシュ「……」

妖精「そういえばクロシュ……昨日、星竜の子供と喧嘩してたけど、大丈夫だった?」

クロシュ「うん……。喧嘩は……してない……。受けて、立ってた……だけ……」

妖精「そう……。でも、あんまり一人で抱えないでね。星竜を倒したのは、あなた一人じゃないんだから」

クロシュ「うん……」



クロシュ「……そういえば……昔、風に溶けたスライムがいたんだって……」

妖精「ん? あ、それってクロシュヴィアの伝説?」

クロシュ「うん。わたし……ちょっと、試してみる……」

妖精「ええ……? もし失敗したら風に溶けたまま二度と元に戻れなくなるって話だよ? 危ないよ」

クロシュ「だいじょうぶ……妖精さんが、風を集めて元に戻してくれるから……」

妖精「こらっ私をアテにするな! でもまあ、そうだね。私の見てるとこでなら試してみてもいいよ」

クロシュ「んへへ……ありがと……」

妖精「でも私の見てないとこじゃ絶対にだめだからね」

クロシュ「ん……わかりました……」


↓1コンマ
01-90 だめです[経験1/12]
91-98 霧散する[経験6/12]
99-00 風の如し[経験☆]
771 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 22:01:05.28 ID:JEGXDS/5O
772 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 22:14:46.66 ID:R0+Uknd10
クロシュ「んん……風を……捕まえて……同化……」ムムム

妖精「どう? できそう?」

クロシュ「んむむ……」

妖精「やっぱ難しいんじゃない? あのブラッドだって、ミスティの出した冷気には咄嗟に同化できなかったんだもの。気体との同化はそれくらい難しいってことだよ」

クロシュ「んむ……」

妖精「まあ焦らずにやってこうよ。みんないるんだからさ、クロシュ一人が焦ってなんでもできるようになんなくても大丈夫だから」

クロシュ「うん……」

 ☆空気化経験が[1/12]になりました

 ◇
773 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 22:16:19.31 ID:R0+Uknd10
―小さな無人島

溶岩エイ「キュウ〜ン」ヒラヒラ

星竜の子供「……」プイッ



エバンス「またなー! モーリィたちによろしくなー!!」

イリス「行っちゃったね……」

ミスティ「あの星竜の子供……昨日より大人しかったわね……」

ローガン「何かあったのだろうか……?」

クロシュ「……」

妖精「まあ、生きてればいろいろあるよ。あの子も、クロシュと同じでまだまだ赤ちゃんなんだもの……」

暗黒少女「ええっ、クロシュってまだ赤ちゃんなの!? 子供だとは思ってたけど……」

イリス「でもクロシュちゃんはすっかり頼もしくなったよ!」

ミスティ「同感ね……。海は渡れるし、同化でなんでもできる……」

エバンス「クロシュちゃんを守るためにこのパーティに入ったってのに、このままじゃ名折れだ! 俺も強くなるぞ……!」

ローガン「うむ……私も気を引き締めよう」

 ◆
774 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 23:13:30.01 ID:R0+Uknd10
―港湾都市ウォーターポート
 海岸

 ザァーン ザザァーン…

暗黒少女「ああ……懐かしのウォーターポート!」

妖精「お疲れ様。あなたともお別れだね」

暗黒少女「あっ……」

イリス「短い間だったけど、一緒にいれて楽しかったよ! もう悪いことはしないでね!」

ミスティ「……真っ当に働け……なんて、言っても聞かないかもしれないけど……。危ないことはするんじゃないわよ……」

ローガン「フッ……君を心配する者もいるということを、覚えておいてくれたまえ」

エバンス「うちの傭兵団に入りたかったら気軽に応募してくれよ。前も言ったが、商人経験ありなら歓迎だぜ」

クロシュ「えと……お元気で……」

暗黒少女「あんたたち……うう……ぐすっ……。こんな、詐欺師の私なんかを……見捨てないで、ここまで連れてきてくれて……。本当に……本当に、ありがとう……!!」ジワワ

イリス「……!」

暗黒少女「私……やれるだけ、やってみるわ……! 法に触れない範囲で、どでかい収益を出して……いつかあんたたちに、この借りを返す!!」

ミスティ「……」

暗黒少女「だから待ってなさいよね! こんどは豪華客船にあんたたちを乗せて海の向こうに連れてってやるわ! クロシュにも、自分が泳がない船旅ってもんを味わわせてやるんだから!」

クロシュ「わあ……。うん……」

暗黒少女「それじゃあ、また会いましょう! 死ぬんじゃないわよ!!」

 ☆暗黒少女と別れました
 ☆暗黒優待券を手に入れました

 ◆
775 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 23:15:56.86 ID:R0+Uknd10
というわけで本日はここまでとなります

いろいろありましたが無事に大陸に戻ってきました、クロシュ一行です
星竜の子からの憎しみを受け止めたクロシュ氏は、またひとつ成長しました。奪われる側の苦しみは、本当にどうしようもなく、どうにもならないものです。クロシュさんは主人公ですが、奪う側に回ってしまうこともあります。こればかりは、憎しみを受け止めながら進んでいくしかないのかもしれません。謝っても救われず、謝らなくても救われません。どうしようもないのです
なお、今回の選択で星竜の子供くんは、ちょっとだけクロシュへの好感度が上がったようです。もちろん憎しみが消えたわけではありませんが、少しは見方を変えてくれるかもしれません

そして長い間苦楽をともにした暗黒行商少女さんともついにお別れです。いろいろありましたが、人に優しくされて、心配されるという経験をした彼女は、これからどう変わっていくのでしょうか。それは彼女次第ではありますが、願わくば、それがしあわせにつながるものでありますよう、と願わずにはいられないのかもしれません

それでは本日もありがとうございました。次回ですが、今度は日曜の更新がちょっと怪しいため、代わりにまた平日のどこかで更新するかもしれません。よろしくお願いいたします
(もし更新日を明確にして欲しいなどの要望がありましたら、なるべく早い段階でお知らせするようにいたします。特になければ前回同様いきなり更新し始めます)
776 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 23:23:52.72 ID:+L6di7kro
乙乙
777 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 23:28:21.84 ID:NFBWb1XCO

妖精さん人間基準だと結構なナイスバディなのかな
778 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/01(月) 01:01:42.14 ID:oxsLu7YDO
乙です
更新日については出来れば知りたいかな
779 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/01(月) 01:43:44.27 ID:E73dHXaYO
乙です
更新日を明確にしてくれると助かります
780 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/01(月) 12:14:04.72 ID:q/AUtInNO

暗黒少女から暗黒がとれる日は来るのか・・・?
781 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/01(月) 12:36:46.91 ID:iuoOhuupO
乙。
魔法の属性が暗黒だから暗黒少女なんだよ(でまかせ)
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