【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part2

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644 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 21:48:38.06 ID:Wh+gu2m7O
あと0.5で勝てたのに・・有利補正あってこれってどうなっちゃうの?
645 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 21:49:36.54 ID:ti7RhJVco
星竜は強い
646 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 21:49:48.93 ID:w3zUljteo
くっ……運命賽!
647 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 22:52:12.18 ID:LSsZ405p0
フメイ「クロシュ、炎の魔法は使える!?」

炎クロシュ「あ、えと……」


星竜「ギャオオオンッ!」

イリス「きゃああああ!」バシッ

妖精「イリス!!」


 精霊樹の杖「」クルクル…


炎クロシュ「!」パシッ

 デロデロポン!!

炎の魔女クロシュ「……うん! 使える……!!」

フメイ「クロシュすごい! じゃあ、一緒にいこ!!」

炎の魔女クロシュ「うん……!」

フメイ「ようし……せーの――」

炎の魔女クロシュ「――」

 カッ――

 ◆
648 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 22:53:24.92 ID:LSsZ405p0
―トコナツ火山 山頂

 ヒュオオオオオ…

スライムクロシュ「……?」モニョ

妖精「……クロシュ……」

スライムクロシュ「……?」モニョニョ?

妖精「……みんな、無事だよ……。大丈夫……」

スライムクロシュ「……」

妖精「私たちはさ……勝ったんだよ……。フメイと、クロシュの……炎の一撃で……。星竜には……」

スライムクロシュ「……?」

妖精「でも、その後……負けたんだ……」

スライムクロシュ「……??」

妖精「機会を伺ってたんだよ……アリシラが、ずっと……!」

 ◆
649 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 22:57:04.39 ID:LSsZ405p0
―少し前
 トコナツ山 山頂

 カッ
 ドオオオオオオオン――…

星竜モドキ「……」グラッ

 ドズゥ…ン

フメイ「はあ、はあ……勝った……。勝ったよ、クロシュ……!!!」

炎クロシュ「んゅ……」フラッ

フメイ「クロシュ……?」

 デロデロ…

スライムクロシュ「」デロロ…

フメイ「クロシュ……お疲れさま……。ゆっくりお休み……」


星竜モドキ「」


フメイ「さて……」スクッ


妖精(あれ……? フメイたちの助力はすっごい助かったんだけど……これって、実はかなりまずい状況なんじゃ……)


アリシラ「うふふ……それじゃあ悪いトカゲさんがおねんねしたところで、星の力をもらっていっちゃおっか」ニコニコ

イリス「……!! さ、させな」

アリシラ「約束、したでしょ?」シュウゥン―

イリス「ひゃうん……」ドサッ


ローガン「くっ……!」シャキンッ

フメイ「……いい人なんでしょ? なら、フメイたちの気持ち、わかって」

ローガン「……いい人だからこそ……世界を滅ぼす君たちを、止めねばならん」

アリシラ「本当にいい人なら……悲劇を再生産し続けるこんな世界の存続なんて……望むわけないよね?」シュウン―

ローガン「はうっ……」ドサッ


猫人の男「な、なんなのですか君たちは!? どうして、こんなことを――」

アリシラ「うふふ……猫さん、かわいい……。ああ……あの集落にいた野良猫さんたちは、あれからどうなったのかなあ……」シュウン―

猫人の男「ふにゃっ……」ドサッ


妖精「お前たちの言ってること……わからなくもない……けど……!!」

妖精「それでも……諦めずに、悲劇に抗い続ける奴らもいるんだよ!! だから……だから――」

アリシラ「抗うことすらできず、苦痛にまみれながら死んでいく者たちは捨て置けって?」

妖精「!!」

アリシラ「ふふ……反論できないでしょ? 妖精さんは、本心では私たちの正しさを誰よりも深く理解してしまっている……。生の苦しみと悲しみを知っているがゆえに、私たちの考え方を否定できない……」

妖精「でも……!!」

アリシラ「うふ……妖精さんの、そういう不器用なところ、とっても良い……。クロシュちゃんのこと、これからも守ってあげてね……」シュウン―

妖精「う……」トサッ

 ◇
650 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 23:00:06.91 ID:LSsZ405p0
ローガン「」
イリス「」
猫人の男「」
エバンス「」
ミスティ「」
妖精「」

アリシラ「ふう。一丁上がりっと。流石にこれだけの戦の後だから簡単だったねえ」

フメイ「……トドメは刺さなくていいの?」

アリシラ「およ? フメイちゃんは刺したいの?」

フメイ「……」

アリシラ「んふふ……どうせ世界が壊れちゃえばハッピーエンドなんだから、過程なんてどうでもいいの。それにこの人たちを殺したら……クロシュちゃんが苦しむでしょ?」

フメイ「……うん」

アリシラ「も〜、暗い顔しちゃって! クロシュちゃんと一緒に魔法を使ってた時はあんなにイキイキしてたのに!」

フメイ「……」

アリシラ「……やっぱり、クロシュちゃんと一緒にいたいの?」

フメイ「……んーん。クロシュと一緒にいると……腑抜けちゃいそうだから、だめ。フメイは……やらなきゃ、だめだもん」

アリシラ「そう……。はあーあ……クロシュちゃんが私たちに賛同して一緒に来てくれたら、フメイちゃんのつらみも取れるのになあ」

フメイ「……クロシュに、こんな汚れ仕事はさせない。世界を壊すのは、フメイとあなただけで十分」

アリシラ「はいはい。使命感に燃えちゃってまあ……うふふ……」
651 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 23:01:40.28 ID:LSsZ405p0
 星竜の骸「」キラキラ…


アリシラ「さあて、この星の力だけれど……」

フメイ「……? いつもみたいに、アリシラが魔力吸収で奪うんじゃないの?」

アリシラ「んやぁ……ちょっと相性が悪いんだよねぇ……。できないこともないんだけどねえ……」

フメイ「……」

アリシラ「というわけで、さ……フメイちゃん」

フメイ「……わかった」

フメイ「フメイが、もらう――」

アリシラ「んふふ、ありがと! それじゃあ、あの光に手を伸ばして……。フメイちゃんなら、きっと制御できるはずだから。なんてったって、あれは星の魔力の、炎の断片だもの」

フメイ「……」

アリシラ「さあ、奪いなさい。世界の為に――クロシュの為に――!!」

フメイ「――」スッ

 星竜の骸「」キラキラ

 ブワッ―


フメイ「ん、く……うあああああ!!!!」ビリビリビリ

アリシラ「フメイちゃん、大丈夫。意識を、自分の魔力に集中して……星の力は、あくまで星の力……あなた自身とは、違う力……」

フメイ「ん、んんん…………!!」ビリビリ

アリシラ「そう、そう……魔力のコントロールが上手なあなたなら、星の力も使いこなせる……」

フメイ「ん、うう……!」ビリビリ

アリシラ「大丈夫……その力で……クロシュちゃんを、守るの……。クロシュちゃんを、守るの……」

フメイ「クロシュを……まも、る……」ビリビリ

アリシラ「そう……。いけそうだね……?」

フメイ「……」ビリビリ ビビ…

 シュンッ―

フメイ「……」コオオオ…

アリシラ「ふふ……うふふふふ……!! すごい……すごいよ、フメイちゃん……!! 5分の1とは言え……世界樹の果実の力を、自分のものにするなんて……!!」

フメイ「……クロシュの、ためだもん。クロシュのための……世界を、創るためだもん……」

アリシラ「ふふ……うふふふ……あはははははははは!!!!」

 ★フメイが星の力[炎]を獲得しました

 ◆
652 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 23:03:00.38 ID:LSsZ405p0
本日はここまでとなります。最後の最後でコンマに見放され、敗北……そしてアリシラさん大勝利!!となってしまいました

今回、致命的な運命を辿ったというわけではありませんので、運命賽は発動しなかったようです。いつ発動するんだよって感じですが、基本的にはクロシュちゃんを初めとする主要キャラクターが死亡または再起不能に陥った場合にのみ発動するようです。今回は誰もそのようなことにはならなかったので、運命的にヨシ!と判断されたようです

例えどれほど有利な状況でも、コンマ次第で黒星をあげてしまうことはあります。世の中なかなか上手くはいかないものです。まあでも運命賽と反魂丹はいっぱいあるので、誰かが死ぬ事態はたぶんそうそうないと思います。これからもクロシュちゃんたちの活躍を見守っていきましょう

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
653 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 23:31:20.55 ID:w3zUljteo
おつでした
うぉん、今日はコンマ神すげー機嫌悪かった…運命賽発動する様なパーティの命の危機まで行かなかったからまだ良い
フメイちゃんと共闘は熱かった、星竜は倒せたんだしね

やっぱりアリシラさん?の方をどうかしないとだな、集落の野良猫のこと思い出したり完全に魔王の方に乗っ取られてはいないようにみえるが…
654 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 00:03:04.85 ID:VdR7UaJB0
おつ
コンマ次第では星の力×5フメイと戦うことになりかねないのか・・・
655 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 00:37:03.31 ID:VFc4rwUDO
乙です
何とかアリシラの元々の人格と魔王の人格分離できないものか
656 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 11:03:59.33 ID:ORGXz69vO

まあ5番勝負に1回負けただけと考えれば気が楽かな。
少なくとも島は守れたわけだし。
657 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 14:58:14.28 ID:yBwLXP0xO
クロシュ一行、フメイ、セインと三つ巴の星の力争奪戦か
658 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 16:16:29.24 ID:E7DB8GSf0
今のアリシラ氏は邪悪な存在ですが、猫をかわいいと思ったり、ヤマイモ餅に舌鼓を打ったり、クロシュを不必要に苦しませる選択はしないでおいたり等、人間らしさのようなものはあるように見えます。本当に人の心があるのか、それらしいことを言って人間らしさを演じているのか、それは一緒にいるフメイにもよくわからないようです

もしフメイちゃんが星の力を全て手にした場合、とても大変なことになります。クロシュちゃんたちには、そうならないようにがんばっていただきたいものです
なお星の光を狙っている者たちは他にもけっこういるため、実際にフメイちゃんに全ての力が集中するという事態にはならないと思います。多分

アリシラさんの魔王部分をひっぺがす方法は今のところわかりません。歴史上の魔王存在の中でも非常に珍しいケースかと思われます。アリシラさん自身と対話をはかってみたり、識者の意見を仰いでみたりするのも良いかもしれません

星の力はフメイちゃんたちにいただかれてしまいましたが、実際島の危機はこれで去ったかと思われます。活性化していた火山活動も次第に落ち着いていくことでしょう

フメイ氏とアリシラ氏以外に星の力を狙う有力な候補者としては、やはりセイン氏とロイエ教原理派が挙げられます
純粋な戦闘能力はセイン氏が最も高かったのですが、現在はフメイ氏が力を獲得したことにより、そのパワーバランスが変動したかもしれません。状況を注視していきましょう
659 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 16:20:12.79 ID:E7DB8GSf0
◆幕間◆

―トコナツ火山島
 武具屋

僧侶「この水着かわいくないですか? セインくんどう思います?」

セイン「さあ。僕に水着の良し悪しはわからない」

僧侶「もー、セインくん自身がどう思うかを聞きたいんです!」

セイン「……少し、破廉恥だと思う」

僧侶「きゃーっ! ハレンチ! セインくんもハレンチと思う感情があるんですねえ!」キャッキャ


スキュラの店員「……アナタ……いい加減にしなさい……。男の子相手だとしても、それはセクハラよぉ……」ヌッ

僧侶「はァ? タコ足店員風情が口出ししないでください。それともタコ足族の中では客を中傷して売上を下げるのが美徳とされてるんですか?」

スキュラの店員「こっちにだって客を選ぶ権利くらいあるわぁ……。差別主義者はお断りよぉ……」

僧侶「チッ、これだから未開の後進国は……。興が削がれました。こんな店の薄穢い水着なんて買うもんですか。行きますよ、セインくん」スタスタ

セイン「……」スタスタ

 ◇

―トコナツビーチ

僧侶「ふうん……このフルーツポンチってやつ、後進国のデザートにしては悪くないですね」モグモグ

セイン「……世界樹の果実の光を探さなくて良いのか?」

僧侶「聞くところによれば、光は火口の溶岩の中へ落ちたらしいじゃないですか。そんなとこセインくんだって探せないでしょ」

セイン「短時間なら可能だと思う」

僧侶「……まあ私にも考えがあるんですよ。先日、光を喰らった魔物が凶暴化して山間部の村を襲ったという話を聞きました」

セイン「そうらしいな」

僧侶「ええ。山の村を襲ったということは、麓のこの街も襲うはず……。そこであなたの出番というわけです、セインくん」

セイン「そいつが麓に降りてきたところを討伐し、世界樹の光を回収するということか」

僧侶「そういうことです。ついでにここの島民に恩も売れて一石二鳥ってわけですね。ふふ……どうです? 完璧な作戦でしょ?」

セイン「その前に誰かが火山で討伐する可能性は?」

僧侶「あはは、ないですないです! だって5分の1とはいえ世界樹の果実の力を喰らった魔物ですよ? そんな化け物、セインくん以外のザコに勝てるわけないじゃないですか」

セイン「……どうだろうな」

僧侶「ふふ、とにかく私たちはその時までこの島で優雅に観光してれば良いんです。たまにはバカンスってのも良いでしょ?」

 ◆
660 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 16:24:19.84 ID:E7DB8GSf0
―トコナツ火山島 滞在8日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:鉄の剣      盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*3
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]
・灼熱を制する方法を探す

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・星属性の練習[2/4](イリス)
……………………………………………………………………………………
□旧トコナツ村周辺
支神殿:避難所、簡易宿泊所、僧堂、書庫、食堂、大浴場、簡易商店
農村部:果樹園、宿屋、温泉、溶岩川、溶岩沼
山間部:熱帯雨林、溶岩川、溶岩沼、トコナツ火山
661 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 16:24:47.60 ID:E7DB8GSf0
↓1コンマ トコナツ火山クリアボーナス
01-60 マグマザリガニの甲殻
61-90 火竜の鱗
91-00 星竜の珠
662 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/23(日) 16:26:03.98 ID:ORGXz69vO
663 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 16:56:18.24 ID:E7DB8GSf0
―旧トコナツ村

 ワイワイ ガヤガヤ

若い村民「これはあっちに運んでくれ!」エッサホイサ

クロシュ「ん!」エッサホイサ

ローガン「任せたまえ!」エッサホイサ



熱帯アルラウネ「熱帯妖花の花蜜ジュースですよぉ〜。水分はこまめに補給してくださいねぇ〜」

熱帯妖精「んぐ、んぐ」ゴクゴク

妖精「こら、お前何も働いてないだろ!」

熱帯妖精「えーいいじゃん、喉かわいたんだよぉ」

熱帯アルラウネ「うふふ、いっぱいあるから大丈夫よぉ」



ミスティ「こっちではかき氷を作ったわ……。暑さにやられる前にどうぞ……」

猫人の男「ふう……ではお一つ頂きましょう……。ん……美味しい……!」シャクシャク

ミスティ「ふふ……その美味しさの9割はこの島のきび砂糖よ……」

レッド「わあ……! 氷魔法にこんな使い方があったなんて……!」

ミスティ「……あなたほどの使い手でも、かき氷の作り方は知らなかったのね……」



エバンス「この冷えて固まった溶岩を、砕いてかき混ぜれば良いのか?」

老いた村民「うむ……。この島の溶岩には、豊富な魔力と栄養が含まれておる……。砕いて土壌に混ぜれば、植物たちが喜ぶ肥料となろう……」

イリス「へえ〜、溶岩にそんな効能が……! 勉強になります……!」

エバンス「へへ、地属性魔法の見せどころだな」

イリス「ですね!」



伝説の溶岩エイ「キュゥーン」ヒラヒラ

包帯グルグルのモーリィ「……久しぶりだな。昨日はみっともないところを見せちまった」

伝説の溶岩エイ「キュゥキュゥ」ヒラヒラ

包帯グルグルのモーリィ「ああ、ありがとな。お前のお陰で、誰も死なずに済んだみたいだ。島の代表として礼を言わせてくれ」

伝説の溶岩エイ「キュキュ?」ヒラヒラ

包帯グルグルのモーリィ「ん? ああ……あの炎の子は、もう行っちまったらしい。礼も文句も言えず仕舞いさ……」

伝説の溶岩エイ「キュゥ〜ン……」ヒラヒラ

 ◆
664 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 16:57:07.27 ID:E7DB8GSf0
―旧トコナツ村
 休憩所

妖精「ふい〜、疲れた疲れた……」

包帯グルグルモーリィ「すまないな、復興まで手伝わせてしまって」

妖精「前も言ったけど、これも私たちの責任だからさ。今のトコナツの現状と復興支援をするよう風の精霊に緑の国へ伝達を頼んだから、そう遠くないうちに物資が届くと思う」

包帯グルグルモーリィ「……先日ああ言ったが、世界樹の結界で出入りが厳しいんだろ? 大丈夫なのか?」

妖精「ま〜本音としては王国を排除したいだけだからね……ってやばっ、今のナシ! 鎖国はあくまで世界樹さんの都合でェ……」

包帯グルグルモーリィ「そんなことだろうとは思っていた。別に言いふらしたりする気はないから安心しろ」

妖精「うへえ、頼むよ……。まあ緑の国は、必需産業の自給率については十分すぎるくらいだから全然大丈夫だよ」

包帯グルグルモーリィ「そうか。ならば頼りにさせてもらうぞ」

 *

 星竜の珠「」キラキラ

イリス「……ん!? こ、これなに!? どこで拾ってきたの、クロシュちゃん!」

クロシュ「あ、えと……昨日の、竜さんを、食べてたら……体の中に……あって……。綺麗だから……食べないでおいた……」

イリス「そういえば、私が目覚めた時にはすっかり影も形もなくなってたけど……クロシュちゃんが食べちゃったんだ……」

クロシュ「うん……。美味しかった……」

イリス「そ、そっか……。でも、これは……」

 星竜の珠「」キラキラ

猫人の男「……おや、これは……!」ヌッ

イリス「あ、猫人のおじさん!」

 *

猫人の男「……あの、伝説の星竜に似た魔物が残した珠、ですと?」

イリス「は、はい! そうみたいなんです……!」

クロシュ「?」

猫人の男「元はただのトカゲだったらしいが……星の力によって、まさか珠を形成するに至るまで本物の星竜に近付いていたということなのか……? いやしかし、そんなことが現実に……」ブツブツ

イリス「え、ええと……?」

猫人の男「あ、ああ……すみません。何にせよ、これは星の魔力を秘めた非常に貴重な品なのは間違いありません」

イリス「星の魔力……! やっぱり……!」

 ☆星竜の珠を手に入れました

トコナツ火山島滞在8日目です。この行動が終わった後、麓の街へ戻ります
↓1〜3 自由安価 何をする?
665 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 16:58:14.33 ID:VdR7UaJB0
クロシュ、はじめてのお酒
666 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 17:05:05.60 ID:yTlZl6BfO
星属性の練習
667 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 17:05:36.25 ID:SRNczXO6o
ミスティ
レッドの氷魔法から学びを得てパワーアップの巻き
668 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 17:31:02.00 ID:YAXDaqAto
クロシュ、剥ぎ取りでレア素材ゲットってことか
669 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 17:37:57.77 ID:E7DB8GSf0
―旧トコナツ村 空き地

イリス「さてと……」

 星竜の珠「」キラキラ

イリス「あの竜の魔物……星竜が吐いていたブレスは……星属性の力を、純粋な破壊力に転化したもの……」

イリス「私もあれが使えれば……この上ない強力な武器になるはず……!」

妖精「お、張り切ってどうしたの?」パタパタ

イリス「妖精さん!」

 星竜の珠「」キラキラ

妖精「あ! それ、あの竜の体内から出てきた珠!」

イリス「うん! クロシュちゃんに言って借りてきたの」

妖精「なるほどね。確かに星属性魔法の補助としては丁度良いかも。でも人間がそれをそのまま無加工で使うのはちょっと危ないかもよ?」

イリス「大丈夫、無茶な使い方をする気はないから。ちょっと力の雰囲気を掴むだけ」

妖精「まあ……私も見ててあげるから、試してごらん」

イリス「うん!」


↓1コンマ
01-10 バクハツ(経験?)
11-70 掴んだ!(経験4/4)
71-00 ????(経験☆)
670 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 17:39:37.46 ID:hYH9hhAGO
671 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 18:05:49.29 ID:E7DB8GSf0
イリス「……すぅー、はぁー……」

妖精「……」

イリス「……ん!」

 星竜の珠「」キラッ

イリス「はッ!!」キラッ

 星「」ピュンッ

妖精「わあ、かわいい。あれは……圧縮された星の魔力?」

イリス「う、うん……えへへ、星のイメージに引っ張られて星型になっちゃった」

妖精「まあいいんじゃない? 私は嫌いじゃないよ」

イリス「えへへ、ありがと。さて、撃ち出しには成功したから、今度は標的を定めて実際に攻撃魔法として使ってみます!」

妖精「おー」

イリス「すぅー……はっ!」キラッ

 星「」ピューン
 岩「」
 ドグシャッ―

 砕け散った岩「」シュウウウ…

妖精「威力は全然かわいくない……」

イリス「でも……できた! 星属性を、破壊の力として撃ち出す魔法……!」

妖精「おめでとう! 多分、これができる人間の魔法使いってほとんどいないから、胸を張って良いと思うよ!」

イリス「えへへ……でも、まだまだこれからだよ! 昨日の星のブレスはもっとすごかったもん! 私、もっと研究して強くなる……!」

 ☆イリスが星属性魔法を行使できるようになりました

 ◇
672 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 18:06:34.27 ID:E7DB8GSf0
―旧トコナツ村 別の空き地

レッド「ボクの氷魔法を見せて欲しい?」

ミスティ「私の氷魔法とは、どうも使い方が全然違うような気がするのよ……」

レッド「そ、そうなのかな……?」

ミスティ「ええ……。良ければ、やり方を教えて欲しいわ……」

レッド「え、ええと……誰かに教えたことなんてないから、下手かもしれないけど……それでもいい?」

ミスティ「ええ、全然いいわ……」

 *

 凍った溶岩「」キンッ

レッド「なんて言えばいいのかなあ……。ボクの魔法は、自分の熱で誰かが傷つかないように、その熱を取り除くイメージというか……」モニョモニョ

ミスティ「熱を……取り除く……?」

レッド「うう、ごめんね……。上手く説明できなくて……」

ミスティ「いえ……十分よ……」


ミスティ(冷気を作り出すのではなく……熱を取り除く……?)

ミスティ(う、ううん……? それってどういうことかしら……?)


↓1コンマ
01-40 どういうことかしら…(経験2/4)
41-70 こういうことかしら…(経験3/4)
71-90 つまりこういうことね(経験4/4)
91-00 負属性(経験☆)
673 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 18:13:28.13 ID:PbajKbNg0
674 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 18:29:24.03 ID:E7DB8GSf0
ミスティ「熱を……取り除く……」

レッド「そうだ! 試しにボクを凍らせてみてよ!」

ミスティ「え、ええ……? まあ、いいけれど……」

レッド「よおし、それじゃあセルフ冷凍を解いて……」シュボッ

レッド「いつでもどうぞ!」メラメラ

ミスティ「わ、わかったわ……」

 *

ミスティ「……はっ!」カッ

レッド「あ、ちょっと涼しくなった……」メラメラ

ミスティ「……これなら普通に冷気を出した方が冷えるわ……。やはり、まだやり方が間違っている……?」

レッド「でも最初の頃よりは涼しさが増してきてるよ!」

ミスティ「それならいいけれど……」

 ☆ミスティの氷属性経験が[2/4]になりました

 ◆
675 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 20:04:42.76 ID:E7DB8GSf0
―旧トコナツ村
 食事処

 ワイワイ ガヤガヤ

若い村民「お疲れさん! いやあ、あんたたちが手伝ってくれて助かったよ!」

ローガン「礼には及ばん。これもまた我々の職務の一つだ」

クロシュ「ん」

エバンス「へへ、ここを発つ前に思い残しのないようにしておきたくてな」

包帯グルグルモーリィ「ほう……。では私も、お前たちがいなくなる前に禍根を断っておかなければな……」ヌッ

エバンス「げっ!」

包帯グルグルモーリィ「助けてくれたことには礼を言うが、無礼な発言を許したわけではない。表へ出ろ、小僧……」チリチリ…

エバンス「……いやいや、あんた大怪我してんだろ! 何をするぐああああ!!」

 エバンスの耳「」ギギギギ

包帯グルグルモーリィ「貴様程度、万全でなくとも十分だ」スタスタ

エバンス「あががが、た、助けてくれェローガンの旦那ァ!」ズルズル

ローガン「何を言ったのか知らんが……女性を怒らせるのは感心しないぞ、エバンスくん……」

エバンス「おああああぁぁぁ―――……」ズルズル



クロシュ「」オロオロ

ローガン「フッ……気にすることはない。エバンスくんも美しい女性に構われて本望だろう」

クロシュ「そうなの……?」

ローガン「うむ、そうなのだ」

若い村民「はは……実際、島長にあんな風に扱われる男なんて滅多にいないぜ。ある意味気に入られてんのかも」

熱帯アルラウネ「うふふ、そうねぇ……。意外と楽しんでるのかもねぇ……」

若い村民「まあ何にせよ、今日は俺の奢りだ! 好きなだけ飲んでってくれよ!」

ローガン「うむ……。それではご厚意に甘えさせていただくとしよう……」

 *
676 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 20:05:30.82 ID:E7DB8GSf0
熱帯アルラウネ「はぁい、花蜜アイスカクテルお待ちどうさまぁ〜」

 花蜜アイスカクテル「」ゴトン

ローガン「おお……これが花蜜アイスカクテル……!」

熱帯アルラウネ「うふふ、お嬢さんの分もあるわよぉ」

 花蜜アイスカクテル「」ゴトン

クロシュ「わあ……」

ローガン「待った! この子はまだ未成年で……」

熱帯アルラウネ「あらぁ……? でもその子、スライムでしょう……?」

ローガン「そ、それはそうなのだが……」

クロシュ「?」

熱帯アルラウネ「うふふ、それなら大丈夫ですよぉ。スライムなら、例え子供でもおじさまより強いわぁ」

ローガン「そ、そうなのか……」

クロシュ「?」

ローガン「クロシュくん……お酒、飲んでみたいかね?」

クロシュ「……?? うん……のど、かわいた……」

熱帯アルラウネ「ほらぁ、この子もこう言っていることだし……何事も経験よぉ〜」

ローガン「う、うむ……。ではクロシュくん、もし異変を感じたらすぐに飲むのをやめるんだぞ。無理に飲み干そうとしなくて良いからな?」

クロシュ「……??? うん……」

 花蜜アイスカクテル「」

クロシュ「んへへ……いただきます……。んぐ、んぐ……」ゴクゴク


↓1コンマ
01-10 スライムなのによわよわだった
11-90 ウワバミスライム
91-00 ??
677 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 20:05:47.42 ID:VFc4rwUDO
はい
678 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 20:14:07.20 ID:8GvHINyko
つよーい
679 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 20:16:16.77 ID:E7DB8GSf0
クロシュ「んぐ、んぐ……」グビグビ

 空ジョッキの群れ「」ガラン

クロシュ「ぷぁ……。んへへ……お酒、おいしい……」ニコニコ

若い村民「か、顔色一つ変わらねェ……! なんて娘だ……!」

熱帯アルラウネ「うふふ、言ったでしょう……? スライムはとってもお酒に強いのよお……」

ローガン「ま、まさかこれほどまでとは……。しかしどことなくいつもより笑っている気がする……一応、酔ってはいるのか……?」

クロシュ「おかわり、いい……?」

若い村民「お、おお! 好きなだけ飲んでくれって言ったからな!」

 ◇

 さらに増えた空ジョッキの群れ「」ガラン

クロシュ「んふー……おいしかった……」ニコニコ

若い村民「ひえぇ……一体何本開けたんだぁ……」

熱帯アルラウネ「ここまで飲んでもちっとも変化がないなんて……これは普通のスライムよりもさらに強いかもしれないわぁ……」

ローガン「う、うむ……。これは逸材かもしれん……」

 ◆
680 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 21:06:22.45 ID:E7DB8GSf0
―夕方
 トコナツシーサイドホテル

暗黒給仕少女「ふう……借金と宿泊費とお気持ち救出料を払える程度のお金は貯まったわね……。さて、後はあいつらが帰ってくるのを待つだけだけど……」

暗黒給仕少女「……この金を返した後はどうしようかしら……。いつまでもここで給仕を続けるのは性に合わないし、やっぱり大陸に戻ってバーッと稼げる商売をしたいわ……」

暗黒給仕少女「う〜ん……」


伝説の溶岩エイ「キュゥーン」ヒラヒラ


暗黒給仕少女「……ん、んん!!? で、でかっ……でっかい、空飛ぶエイ!!?」


伝説の溶岩エイ「キュゥン」フヨフヨ

イリス「ありがと、エイさん! 帰りまで送ってくれて!」ストッ

ミスティ「ありがとう……いきなり呼び出させて悪かったわね……」ストッ

エバンス「本当に助かったぜ! ありがとな!」スタッ

ローガン「感謝する。エイ殿も、どうかお達者で」スタッ

妖精「みんなを送ってくれてありがとね。あなたに、精霊の加護がありますよう……」パタパタ

クロシュ「えと、ありがと、エイさん……!」


伝説の溶岩エイ「キュウ、キュウ」モジモジ

クロシュ「ふえ……? フメイちゃん……?」

伝説の溶岩エイ「キュゥン」フヨフヨ

クロシュ「うん……きっと、大丈夫……。フメイちゃんは……わたしの、大切な友達だから……」

伝説の溶岩エイ「キュゥ〜」フヨフヨ

クロシュ「うん……。ここで……お祈り、しててね……」

伝説の溶岩エイ「キュゥ〜ン」フワッ ヒラヒラ…



イリス「行っちゃったね……」

ミスティ「不思議なエイだったわ……」

妖精「クロシュ、あのエイの言葉がわかったの?」

クロシュ「うん……。フメイちゃんのことが……心配だって……」

妖精「そうなんだ……」

エバンス「あのエイ……フメイちゃんが見つけてきてくれたんだよ。溶岩沼の底に溶岩洞が拡がってて、その先で眠ってたんだと」

妖精「……だから、フメイのことを心配してるのかな? 自分を……見つけて、起こしてくれたから……?」

ローガン「あのエイ殿と、フメイくんの間にどのような対話があったのかは我々にはわからぬが……。クロシュくんたちの命も、この島も命運も、かのエイ殿の助力なしには守れなかったのは確かだろう……。星の力こそ奪われてしまったが……決して、悪い結果ばかりというわけではないと私は思う」

妖精「そうだね……。前向きに考えていこう! 星の力は取られちゃったけど、5分の1じゃ世界を滅ぼすには全然足りないはずだもん!」

イリス「うん! 次は私たちが先に回収しちゃえば良いんだよ!」

ミスティ「……フメイに取られた分は、いつかまた説得なり何なりで取り返せば良いわ……。クロシュが泣いて頼めば、きっと返してくれるわよ」

クロシュ「ふえ……? 泣いて、頼むの……?」

妖精「……まあ、今回クロシュと一緒に戦ってた時のフメイ、すっごい嬉しそうだったもんねえ……。あの様子なら、がんばれば説得できそうな気がするよ、うん」

クロシュ「……うん! 説得、する……!!」
681 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 21:07:34.41 ID:E7DB8GSf0
暗黒給仕少女「……なんかよくわかんないけど、一仕事終えたみたいね。あんたたち」

イリス「わっ! 待っててくれたの!?」

暗黒給仕少女「待てと言ったのはあなたたたちでしょうが。ちゃんと稼いだわよ、ほら」スッ

 お金袋「」ジャラッ

妖精「どれどれ……うん、魔導飯盒の差額分と、これまでの宿泊費と、お気持ち分の救出料はちゃんと入ってる」

暗黒給仕少女「これでいいわよね?」

イリス「うん、ありがとう! これからどうするの?」

暗黒給仕少女「……」


↓1コンマ(これまでの交友により+30)
01-10 あなたたちに関係ある?
11-40 適当に稼いで島を出るわ
41-00 大陸まで連れてって♡
682 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 21:07:59.56 ID:VdR7UaJB0
683 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 21:25:36.85 ID:E7DB8GSf0
暗黒給仕少女「……大陸まで、連れてって欲しいな♡」

妖精「……」

エバンス「……」

ローガン「……」

ミスティ「……」

イリス「え、ええと……」

クロシュ「?」

暗黒給仕少女「だ、だめ?」

妖精「運ぶのはクロシュだから……」

ミスティ「そうね……。クロシュ次第よ……」

クロシュ「えと……いいよ……? あ、でも……悪いことしちゃ……だめ、だよ……?」

暗黒給仕少女「!」パァァァ

イリス(わあ、すっごい嬉しそう……)

暗黒給仕少女「ありがとうクロシュ!! あんたはやっぱり一番世の中のことがわかってる! 最高のスライムよ!!」キャッキャ

クロシュ「ふえ……」

 ☆暗黒給仕少女を大陸まで送り届けることになりました

 ◆
684 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 21:38:33.01 ID:E7DB8GSf0
―トコナツ火山島 滞在最終日

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:鉄の剣      盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

 ◇暗黒少女 [悪徳商人]
 武:ステーキナイフ  盾:         飾:貝殻の髪飾り
 武:         防:給仕のエプロン  飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*3
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・星竜の珠

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]
・灼熱を制する方法を探す

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・星属性の練習[2/4](イリス)
……………………………………………………………………………………
□トコナツ火山島
沿岸部:シーサイドホテル、トコナツビーチ、海の家、海市、港、灯台、他
市街地:武具屋、雑貨屋、お土産屋、宝石屋、食材屋、食事処、酒場、浴場、冒険者ギルド、他
□旧トコナツ村周辺
支神殿:避難所、簡易宿泊所、僧堂、書庫、食堂、大浴場、簡易商店
農村部:果樹園、宿屋、温泉、溶岩川、溶岩沼
山間部:熱帯雨林、溶岩川、溶岩沼、トコナツ火山
685 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 21:39:21.38 ID:E7DB8GSf0
―朝
 トコナツシーサイドホテル

 チュンチュン

暗黒少女「ふいー、このホテルとも明日でお別れか〜」

若女将「もうお別れなんですねえ……。寂しいです〜」ヨヨヨ

暗黒少女「ったく、散々こき使ってくれちゃって……。まあでも、接客の基本とか、お客様満足度の上げ方とか、学べたことは多かったわ」

若女将「ふふ、大陸に戻っても頑張ってくださいね。悪い商売はメッですよ?」

暗黒少女「ま、まあ善処するわ……」

 *

ローガン「さて……出発は明日だが、やり残したことはないかね?」

イリス「や、やり残したことかあ……! 実をいうと、まだまだいっぱい観光したかったというか……」

エバンス「俺もだ……。仕事でも海の向こうまで行くことは滅多にないからな……」

ミスティ「……そうね……生まれて初めての海外……まだまだやりたいことはあるわ……。でも……」

イリス「うん……観光は、この任務が終わってからでもできるもんね……!」

ミスティ「ええ……。全てが終わったら、今度は本当の観光客としてのんびりしてみたいわね……」

エバンス「おう……! 今は、集中すべきことに集中するぜ!」

 *

―トコナツビーチ

 ザァーン ザザァーン…

カモメ「クゥー、クゥー」

カニ「チョキチョキ」


レッド「そっか……もう行っちゃうんだね、クロシュちゃんたちは……」

クロシュ「うん……」

妖精「短い間だったけど、いろいろありがとね」

レッド「こちらこそ! ボクも、一緒に冒険できる仲間ができてすっごく楽しかった! いろいろ終わったら、またここに来てね!」

クロシュ「うん……! えと、わたしも……スライムの、冒険仲間は、初めてだったから……嬉しかった……!」

レッド「クロシュちゃん……!」

クロシュ「んへへ……ありがと、レッドちゃん……!」


トコナツ火山島滞在最終日です。この行動が終わった後、島を発ちます
↓1〜3 自由安価 何をする?
686 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 21:41:31.70 ID:ORGXz69vO
フラナとティセリアから支援物資が届く
687 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 21:42:02.79 ID:SRNczXO6o
もっと早く帰れるよう竜化に挑戦
688 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 21:44:29.79 ID:VFc4rwUDO
書庫で魔王について調べる
689 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 23:09:23.72 ID:E7DB8GSf0
―島長の家

包帯グルグルモーリィ「さて、一旦こちらの仕事も片付けねばな……」スタスタ

 バサッバサッ

包帯グルグルモーリィ「ん?」

ハーピィ記者「どもども、ハーピィ空輸です!」バサッバサッ

包帯グルグルモーリィ「お前は……魔族国の悪徳記者か。こんな時に何用だ?」

ハーピィ記者「はあ、竜族は変に記憶力がいいから嫌ですね。誰よりも速い私が配達の任を請け負ったってだけですよ」

包帯グルグルモーリィ「配達の任……?」

ハーピィ記者「支援物資ですよ。ほい、ご査収ください」スッ

 カバン「」ポン

包帯グルグルモーリィ「……一見普通のカバンだが、内部が異常な形になっているな。空間魔法で中身を拡張したのか」

ハーピィ記者「御名答。最速で大量の物資を運ぶにはこうするのが一番手っ取り早い……とウチの大将が仰せでしてね」

包帯グルグルモーリィ「驚いたな。魔族国にまだ空間魔法の使い手が残っていたとは。先の虐殺で、有用な術者は皆殺しにされたと聞いていたが」

ハーピィ記者「運よく王国の目を逃れた市井の術者がいたんじゃないですか?」

包帯グルグルモーリィ「フッ……まあ何にせよ助かる。フラナ・バイオレットに感謝の意を伝えてくれ。この恩は必ず返すと」

ハーピィ記者「ええ、もちろん。ウチが困った時は頼みますよ、ふふ……。それじゃ!」バサッ

 *

包帯グルグルモーリィ「支援物資を届けにひとっ飛びするか――」

 ヒュルヒュル…

包帯グルグルモーリィ「今度は誰だ?」

風の精霊「お届けものでーす!!」ヒュルヒュル

包帯グルグルモーリィ「お前たちは……緑の国から来たのか!」

風の精霊「うん!」

 世界樹の雫が入った瓶「」チャプン

包帯グルグルモーリィ「これは……世界樹の雫!」

風の精霊「そー! ひとまずこれだけでも先に運んで欲しいって言われたの! 水の精霊たちがどんぶらこどんぶらこって他にもいろいろ運んでるから、それもあと何日かで届くよ!」

包帯グルグルモーリィ「そうか……すまん、非常に助かる。この雫があれば、怪我人も傷ついた土壌も、迅速に治すことができる……!」

風の精霊「世界樹の精霊のやつはかなり渋ってたけどね! 果実を潰したせいでこんなことになったんだよーって言われて渋々納得してた!」

包帯グルグルモーリィ「そうか……。では、現首長代理のティセリアと、世界樹の精霊に感謝の意を伝えてくれ。困りごとがあれば、いつでも力になるとも」

風の精霊「わかった! 伝えとく! じゃーね!」ヒュルルッ

 *
690 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 23:09:51.62 ID:E7DB8GSf0

包帯グルグルモーリィ「……フッ」

猫人の男「モーリィ」スッ

包帯グルグルモーリィ「コルトか。聞いていたか?」

猫人の男「ええ……。ありがたいことです。海の向こうからも、このような善意がここへ向けられるとは……」

包帯グルグルモーリィ「クク……緑の国はともかく、魔族国からも支援が来るとはな」

猫人の男「魔族国としては、今は一カ国でも味方が欲しいのかもしれません。モーリィは義理堅いですから」

包帯グルグルモーリィ「フッ……聞いたことはあるか? 魔族国を救ったダークヒーローの伝説を」

猫人の男「ダークヒーロー? そういえば、流れの吟遊詩人が、ダークヒーローイリスの歌を……はっ!?」

包帯グルグルモーリィ「その後、ダークヒーローは緑の国へ向かい、当時の腐敗した政権を破壊して、建国の太母を返り咲かせたそうだ……」

猫人の男「こ、これは――」

包帯グルグルモーリィ「そして此度、この国に支援物資を送ってきた二カ国は……ダークヒーローの軌跡となりし国……」

猫人の男「まさか!!!」

包帯グルグルモーリィ「ああ……あいつらだ!」

 ◆
691 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 23:11:15.48 ID:E7DB8GSf0
―トコナツビーチ

クロシュ「……」ジッ

 星竜の珠「」キラキラ

レッド「クロシュちゃん、どうしたの?」

クロシュ「レッドちゃん。えと……これ、同化……できるかな、って……」

レッド「星竜の珠……! どうだろ……星竜の力ってものすごかったから、ちょっと危ないかも……」

クロシュ「うん……」

レッド「う〜ん……ちょっと試すだけ試してみるのはどうかな? 危なそうだったらすぐに引っ込めてさ」

クロシュ「!」

レッド「大丈夫、ボクが見てるから!」

クロシュ「うん……! じゃあ……試してみる……!」


↓1コンマ
01-65 トカゲ
66-95 星トカゲ
96-00 星竜
692 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 23:12:22.62 ID:VdR7UaJB0
693 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 23:22:38.71 ID:E7DB8GSf0
 デロデロ…ポン!

トカゲクロシュ「!」

レッド「わあ……火山の溶岩トカゲさんにそっくり!」

トカゲクロシュ「〜〜」モニョモニョ

レッド「あの星竜の元は溶岩トカゲさんだったんだって……。だから、もしかすると……」

トカゲクロシュ「!」モニョニョ

レッド「うん……星竜の珠の、本当の元の姿になっちゃったのかも……」

トカゲクロシュ「〜〜」モニョモニョ

 *

トカゲクロシュ「」シャカシャカ

レッド「わあ、クロシュちゃん速い! すごい速さだよ!」

 水面「」パシャッ

トカゲクロシュ「」シュパパパパ

レッド「うわわ! クロシュちゃん水面を走ってるよ!」

トカゲクロシュ「」シュパパパパ

 ☆クロシュがトカゲに擬態できるようになりました
  トカゲ状態では、高速移動、水面移動が可能です(誰かを背に乗せている時は不可)

 ◆
694 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 23:31:03.70 ID:E7DB8GSf0
というわけで、本日はここまでです。次回は魔王について調べてみよう編から開始となります

いろいろありましたが、トコナツ火山島編も終わりが近付いてきました。暴走する星の力、フメイたちとの共闘と別れ、暗躍する原理派……様々な因果の糸が絡み合い、物語は次の舞台へ――

モーリィさんやレッドちゃんとの別れ、やたらしつこく付いてくる暗黒少女、ダークヒーローの噂など、これから先も様々なことがあるかと思われますが、お酒を覚えたクロシュちゃんならきっと大丈夫です。ぐびぐび飲んで楽しくがんばっていきましょう

それでは本日もありがとうございました。次回ですが、土曜の更新がちょっとあやしいため、もしかしたら平日のどこかで時間を作って更新するかもしれません。よろしくおねがいします
695 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 23:45:40.26 ID:SRNczXO6o
乙乙
フメイちゃんとの共闘とはいえドラゴン倒したクロシュはだいぶ強いのか
696 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/24(月) 00:54:08.75 ID:2wtsC9/Co
おつです
僧侶さんやっぱりポンだな???
ウワバミクロシュちゃんこれでローガンさんと飲めるね!
トカゲをトレースしたら高速移動可能になったりまた一段強くなって頼もしいクロシュちゃん
697 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/24(月) 02:52:06.61 ID:vgivJk/so

負属性とは一体…?
698 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/24(月) 19:55:56.56 ID:wcfq7YAoO

クロシュさんしれっと星竜食っとる…
フメイちゃんを心配するエイさんかわいいね
699 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/25(火) 03:03:30.86 ID:/oC+q5K20

トカゲ状態のクロシュは誰かを背に乗せている時は不可だけど誰かを引っ張って行くのは可能なのかな?例えばクロシュ達が移動で使っているソリとか(氷の魔法とトカゲ状態の高速移動を合わせればかなりスピードが出ると思う)
700 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/25(火) 19:53:52.20 ID:sw/ru0bc0

フラナ氏一般魔族魔法使い最強疑惑
701 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 17:37:33.00 ID:BWCvKIfW0
土曜の更新があやしいため、とりあえず本日少しだけ更新していきます。よろしくお願いします

クロシュ氏は実際とても強くなってきています。星竜モドキどころか火竜モドキでさえ並の冒険者がかなう相手ではありませんでした。仲間たちやフメイちゃんと一緒だったとは言え、竜モドキと実質二連戦して勝ったのは誇って良いことでしょう

僧侶氏はバカンス気分だったようです。そのお陰で今回クロシュ一行とかちあうことはありませんでした。後でもっと偉い人に怒られるかもしれません
ウワバミだったりトカゲだったりと、今回のクロシュ氏は爬虫類と縁があったようです

負属性とは、負の力(ネガティブエナジー)を持つ属性のことを指します。氷属性は負属性の一つです
負の力についての研究はまだあまり進んでおらず、一般的にもほとんど知られていません。また、術者も正属性より少ない傾向があります
なお星属性は正の力(ポジティブエナジー)を持つ正属性に該当します。イリス氏が氷属性や闇属性などの負属性を扱えないのはこういうわけがあったりします

クロシュ氏は最近とても強くなってきていますが、同時に食べるごはんの量も増えてきているようです。星竜モドキの素材は価値のあるものが多かったのですが、ほとんどクロシュさんが食べてしまいました
エイさんはフメイちゃんの呼びかけで眠りから目覚めたらしく、フメイちゃんのことが気になっているようです

トカゲ状態の場合、引っ張るのも背に乗せるのと同じくらいの負担がかかるため、結局高速移動はできなくなってしまいます。トカゲ状態では敏捷性が大幅に上がりますが、筋力や持久力はそれほどでもないようです。逆に大亀は敏捷性がとても低いですが筋力や持久力がとても高いようです
ソリを引っ張る場合は、筋力と持久力と敏捷性を併せ持つ馬や巨犬の姿の方が適しているかもしれません

フラナ氏を一般魔族魔法使いと言って良いかどうかはちょっとわかりませんが、魔法の技量が世界的にもてもトップクラスなのは間違いないでしょう
なお今回登場した空間魔法ですが、これを施した者が誰なのかは今のところ不明です。時空に関わる属性はとても希少なため、出会えたら幸運かもしれません
702 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 17:38:28.52 ID:BWCvKIfW0
―トコナツ火山島
 寄合図書館

 古びた本棚「」
 古びた本棚「」
 古びた本棚「」

イリス「おお〜、こんな図書館があったんですね!」

ミスティ「年季が入ってるわね……」

猫人の男「公的に運営されているわけではありませんのでね。私を含めた本好きの島民が共同で管理しているだけですから、一般的な図書館とは少し毛色が違うかもしれません」

ミスティ「ボランティアなのね……」

妖精「ありがとう、案内してくれて。さて……」

イリス「魔王について調べるんだよね?」

妖精「うん。人間の本は私には大きいから、手伝ってもらっていい?」

ミスティ「ええ……。そのために付いてきたんだもの……」

猫人の男「僕も協力しましょう」


↓1
01-60 絵本「あいの勇者とかなしみの魔王」
61-90 魔王図鑑
91-00 魔王憑依症
703 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 18:05:39.76 ID:E1CzQc6DO
はい
704 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 19:40:21.62 ID:BWCvKIfW0
猫人の男「魔王についてなら確か、この辺りに……」ガサゴソ

イリス「わ、あるんですか!?」

猫人の男「これです。お探しのものかはわかりませんが……」スッ

 魔王図鑑「」ポン

ミスティ「魔王図鑑……」

妖精「図鑑か……。あいつに似たやつがいるといいけど……」

 *

 ペラッ

「目次」
・絶望の魔王
・狂気の魔王
・暗黒の魔王
・虚無の魔王
・夢想の魔王
・旋律の魔王
・記憶の魔王
・雷霆の魔王
・巨樹の魔王
・海難の魔王

 ペラッ

「絶望の魔王」
生前の姿は不明。
活動地域では、全ての植物が枯れ、動物は生気を失い、一帯全てが荒廃した。
国軍が討伐隊を編成して向かわせた数日後、討伐隊もろとも消息を絶った。

「狂気の魔王」
生前は、一人の街娼だったと言われている。
とある国の首都に突如として出現し、街中を狂気と混沌の渦に陥れ、人々の正気を奪い破壊活動に向かわせた。
当時の国に仕えた聖騎士が迅速に討伐を果たすも、聖騎士は魔王の呪いにより発狂。数年の療養生活の末、甲斐なく自死に至った。

「暗黒の魔王」
生前の姿は不明。
あらゆる光を抹消し、周辺地域一帯を完全なる闇の底に陥れた。光を標とする動植物の生きる術を奪い、大量死を招いた。
当時活動していたとされる光の聖女が討伐に向かい、闇を貫く極光で討ち祓ったとされる。

 *

妖精「う〜ん……それらしいのは見当たらないなあ……」

イリス「いろんな魔王がいたんだね……。すごいなあ……」

ミスティ「……ねえ、この巨樹の魔王って、もしかして……」

妖精「うん。魔王樹のことみたい。この本の作者は、◯◯の魔王っていう命名にこだわりがあったのかもね」

イリス「謎のこだわりだ……」

妖精「一応、全部に目を通した方が良いかな? ちょっと大変そうだけど……」

猫人の男「お持ち帰りして頂いても構いませんよ。我々には恐らく不要の本ですので」

妖精「え、いいの?」

猫人の男「はい。あなたがたはこの島を救ってくれた恩人ですから、これくらいは当然です」

妖精「それなら借りてっちゃおうかな。ありがと」

 ☆魔王図鑑を借りました
  自由行動などで読むことができます。なお役に立つかは不明です

 ◆
705 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 21:26:55.36 ID:BWCvKIfW0
―トコナツ火山島 出発の日

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:鉄の剣      盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

 ◇暗黒少女 [悪徳商人]
 武:ステーキナイフ  盾:         飾:貝殻の髪飾り
 武:         防:給仕のエプロン  飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*3
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・炎鉱石
・星竜の珠
・魔王図鑑

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・星属性の練習[4/4](イリス)達成!
・氷属性の練習[2/4](ミスティ)
……………………………………………………………………………………
□トコナツ火山島
沿岸部:シーサイドホテル、トコナツビーチ、海の家、海市、港、灯台、他
市街地:武具屋、雑貨屋、お土産屋、宝石屋、食材屋、食事処、酒場、浴場、冒険者ギルド、他
□旧トコナツ村周辺
支神殿:避難所、簡易宿泊所、僧堂、書庫、食堂、大浴場、簡易商店
農村部:果樹園、宿屋、温泉、溶岩川、溶岩沼
山間部:熱帯雨林、溶岩川、溶岩沼、トコナツ火山
706 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 21:27:57.62 ID:BWCvKIfW0
―朝
 シーサイドホテル

 チュンチュン

イリス「このホテルともお別れだね……」

エバンス「最初に見た時はギョッとしたが、実際泊まってみると居心地の良いとこだったぜ」

ローガン「うむ。また利用させていただきたいものだな」

若女将「うふふ、お待ちしております。いつでもいらっしゃってくださいね」

 *

―トコナツビーチ

 ザァーン ザザァーン…

カモメ「クゥー、クゥー」

カニ「チョキチョキ」



モーリィ「そうか、もう発つのだな」

妖精「うん。ぼけっとしてたらフメイたちにまた先を越されちゃうからね」

猫人の男「世界樹の光、ですか……。大変な使命を背負っているのですね、貴方がたは……」

イリス「……た、確かに考えてみたらかなりの大役ですよね!? わ、私なんかが一緒にいていいのかなあ」

モーリィ「今更何を言う、ダークヒーローイリスよ」

イリス「うぇ、うぇえええ!!?」

ミスティ「な、なぜそれを……」

レッド「ええっ!?」

暗黒少女「イリスって――」

エバンス「ダークヒーローイリスだったのか!!?」

モーリィ「魔族国、緑の国と繋がりがあり、妖精と行動をともにしているイリスという名のダークヒーロー……気付かんでいる方が難しいだろう」

レッド「」グサッ

エバンス「」グサッ

暗黒少女「そんなん知るわけないでしょ!」

ローガン「ま、まあまあ……緑の国の事情や妖精くんの出自についても馴染みがない者なら、気付けなくても無理はないさ」

イリス「やはは……アレは、悪徳記者の人が勝手に捏造した人物像でェ……」アセアセ

モーリィ「だが各国を救って回っているというのは事実だろう? ならば誇れ。胸を張れ」

イリス「はうっ……」

猫人の男「イリスさんだけではありません。貴方がた全員ですよ」

クロシュ「ほえ……?」

レッド「うん……そうだよ! クロシュちゃんも一緒なんでしょ? それなら、クロシュちゃんもダークヒーローだよ!」

クロシュ「わ……。じゃあ……妖精さんも、ミスティさんも、ローガンさんも、エバンスさんも……?」

レッド「もちろん! みんなダークヒーローだよ!」

ミスティ「そ、そうなの……? 数が多いとあんまりダークっぽくないんじゃないかしら……」

ローガン「ははは、細かいことは良いだろう。妖精一派率いるダークヒーロー集団というのも面白いじゃないか」

エバンス「ローガンの旦那って堅物そうに見えてけっこうノリ良いよな! 俺も賛成だぜ!」

モーリィ「フッ……それで良い。救い手なら笑え。善なることをしているのだから」

イリス「そ、そうですね……はい! ダークヒーローイリス、がんばります!」ニコッ

暗黒少女「ねえ、闇商人の私も半分くらいダークヒーローみたいなものじゃない?」

妖精「ダーク部分のことならその通りだね」

 *
707 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 21:29:07.71 ID:BWCvKIfW0
大亀クロシュ「〜〜」モニョモニョ

レッド「わぁ……! クロシュちゃん、こんなにおっきなカメさんになれるなんて凄いや!」

モーリィ「改めて見ると壮観だな……。このカメの姿を初めて見た時は戦々恐々としたものだが、蓋を開けてみればまさかスライムの幼子だったとは」

猫人の男「はは……警戒して損しましたよ。でもこうして見ると、このカメの姿もいつもの姿と同様に愛らしさを感じます」

モーリィ「では気を付けて行け。あまり支援できずに悪いが、お前たちの幸運を祈っている」

妖精「うん、ありがとう。大丈夫、この島が今大変なのはわかってるからさ。トコナツ火山島に、精霊の加護がありますよう――」

レッド「クロシュちゃん、本当に気を付けてね! またいつか会える日を楽しみにしてるよ! 今度は、フメイちゃんも一緒に火山で冒険しようね!」

大亀クロシュ「〜〜!」モニョモニョ!

猫人の男「いろいろ大変だとは思いますが、どうか挫けずに。ここの熱に耐えられた貴方がたなら、どんな苦難も乗り越えられます。ご武運を」

イリス「はい! おじさんも、いろいろ手伝ってくれてありがとうございました!」

ミスティ「ありがとう……。あなたたちも、復興がんばってね……」

伝説の溶岩エイ「キュゥ、キュゥ〜」ヒラヒラ

エバンス「おっ、お前も見送りに来てくれたのか! へへ、言葉はわからんけどありがとな! フメイちゃんのことは任せろ!」

大亀クロシュ「〜〜!」モニョモニョ!

黒丸メガネのタコ人おじさん「おじさんからの餞別だよ! がんばってね、クロシュちゃん!」」スッ

 大鍋入りフヨフヨフルーツポンチ「」ドン!!!!

大亀クロシュ「〜〜!」モニョニョ!

ローガン「お、おお……! クロシュくんの航海中のおやつとしてありがたくいただこう!」

 ☆溶岩石のアミュレット(火耐性微増、トコナツ火山島の出入り自由)を人数分もらいました
 ☆お金を少しだけもらいました

 *
708 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 21:29:38.87 ID:BWCvKIfW0
―トコナツ火山島 沖

 帆「」バサッ

大亀クロシュ「」スイスイ


暗黒少女「ああ、常夏の島が遠ざかっていく……」

ミスティ「来た時より、噴煙の量が減っているわね……」

妖精「星の力を失ったことで火山活動が元に戻りつつあるんだろうね。きっともう大丈夫だよ」

エバンス「なんだか良いことした気分だな。それ」

ローガン「フッ、気分ではなく実際に良いことをしたのではないか?」

イリス「そうですよ! 私たちは良いことをしたんです! そしてこれからも、良いことをしにいきましょう!」

エバンス「おう!」


大亀クロシュ「〜〜!」モニョモニョ スイスイ


――トコナツ火山島編 完
709 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 21:33:26.11 ID:BWCvKIfW0
クリアボーナス
↓1コンマ
01-60 運命賽(致命的な運命を辿った時、直前の判定を振り直せる。一度使うとなくなる)
61-90 ↑+紅蓮の剣
91-00 ↑+会心賽(判定時に会心と書き込むと、コンマに関わらず最上の結果となる。一度使うとなくなる)
710 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 21:35:05.45 ID:YzJvOmlVO
会心
711 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 21:42:59.52 ID:BWCvKIfW0
―大陸への海路

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:鉄の剣      盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

 ◇暗黒少女 [悪徳商人]
 武:ステーキナイフ  盾:         飾:貝殻の髪飾り
 武:         防:給仕のエプロン  飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*4
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・炎鉱石
・星竜の珠
・魔王図鑑
・溶岩石のアミュレット*6

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・氷属性の練習[2/4](ミスティ)
712 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 21:50:08.37 ID:BWCvKIfW0
―海上

大亀クロシュ「」スイスイ


エバンス「一旦王国の港湾都市に戻るんだよな?」

妖精「うん。王国に入るのは嫌だけど、あそこの宿屋にいろいろ荷物を置いたままだからね」

ローガン「私の鎖帷子とかだな」

ミスティ「ソリもね……」

イリス「ソリがないと陸地の移動に凄く困っちゃうもんね……」

暗黒少女「ふうん……。港湾都市の次はどこに行く気なの?」

イリス「えっ?」

ミスティ「まさかその先まで付いてくる気?」

暗黒少女「違うわよ! ただの興味本位! 話を聞く限りじゃ命がけの旅みたいじゃない、そんなのは流石に御免よ」

エバンス「まあ、それが良いと思うぜ。嬢ちゃんはまだ若いんだから真っ当に働きな」

暗黒少女「うっさいわね、アンタだってまだ若造でしょ。まあ……詐欺師なんかに行き先を教えたくないってんなら別にいいけど……」

ローガン「露骨に不貞腐れたな」

暗黒少女「不貞腐れてないわよ!」

妖精「も〜、行き先くらい教えてあげるよ。次は――」


↓1〜3多数決
1.ユーシリア帝国[前スレ383]
(港湾都市 → 王国平原 → チカーバ → 東王国平原 → ユーシリア)
2.テラヌス・ウルス[前スレ385]
(港湾都市 → 芸術都市ミュージア → 砂漠[危険地帯] → テラヌス)


*3.オノゴロ諸島[前スレ373]
(ユーシリア帝国 → ??? → オノゴロ諸島)
*4.大陸西部上空
(港湾都市 → 国際商業都市イスファハーン → 大魔女帝国 → ???)
*5.トウゲン帝国
(オリシン王国 → 大山脈[超危険地帯] → 北部地方[超危険地帯] → リテン・ヘイヴン → トウゲン帝国)
*6.常闇の樹海[超危険地帯]
(魔族国 or 緑の国 or 王国平原 → 常闇の樹海)

(*が付いているものはまだ選べません)
(*3はユーシリア帝国編クリアで解放されます)
(*4はトコナツ編およびテラヌス・ウルス編をクリアで解放されます)
(*5、6は特定の条件を満たすと解放されます)
(温泉町トウゲン[前スレ379]はオノゴロ諸島にあるようです)
(今のクロシュたちの実力なら、危険地帯は無理なく突破できそうです)
(超危険地帯はまだ危ないです)
713 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 21:51:58.09 ID:yxpfB3ic0
2
714 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 21:52:08.87 ID:CXlyITqzO
2
715 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 21:52:14.66 ID:K6SfxO570
1
716 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 21:53:07.23 ID:1b2yW03U0
1
717 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 21:55:42.81 ID:jKHZiUGnO
ユーシリアめちゃくちゃ殺伐したストーリーになりそう
718 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:00:23.11 ID:zsEkbI8fo
世界樹の光より行き先多いけど
これ何の成果も得られませんでしたもあるのか
719 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 22:19:19.68 ID:BWCvKIfW0
妖精「大陸西南の砂漠地帯。風の精霊たちが、最近の砂漠は日射量が異常すぎてみんな死んじゃうよ〜って嘆いてた」

暗黒少女「さ、砂漠ゥ!?」

イリス「日射量……ってことは――」

ミスティ「光属性、かしら……」

妖精「炎か光の二択だったけれど、炎がここだったから砂漠に落ちたのは光だね。恵みの陽光も、度が過ぎれば命を奪う害になる」

エバンス「セインの光魔法なんか直球でぶっ殺しに来る威力だもんな……」

暗黒少女「や、やめときなさいよぉ。ただでさえ危険な砂漠が星の光?とやらでもっと危険になってるんでしょ?」

妖精「それを正しにいくのが私たちの任務」

ローガン「安心したまえ。我々は死ぬ気などないし、そもそも君とは関係がないはずだろう?」

暗黒少女「そ、それはそうだけどぉ……」


大亀クロシュ「〜〜」スイスイ


暗黒少女「そ、そうよ! クロシュがかわいそうよ! こうやって大亀にして馬車馬の如くこき使っちゃって! どうせ砂漠でも炎天下の中ラクダにして乗り潰すつもりなんでしょ!!」

妖精「今まさにクロシュに乗せてもらってるあなたがそれ言う……?」

ミスティ「それに残念だったわね。砂漠ならソリが使えるから、クロシュには楽をさせてあげられるわよ」

暗黒少女「う、うぐぅ……」

エバンス「フッ、素直に言ったらどうだ? 俺たちのことが心配だって」

暗黒少女「う、うっさいわ! アンタたちなんて心配なわけないでしょうが!! もういい、クロシュとお話してくる!」プンスコ スタスタ


イリス「い、行っちゃった……」

ミスティ「まあ……クロシュのことを心配してるのは間違いなさそうね……」

ローガン「しかし砂漠か……。今の情勢はどのようなものだったか……」

エバンス「確か、テラヌス・ウルスっていう国が治めてんだよな」

妖精「テラヌスは光が落ちる前から干ばつでけっこう厳しかったみたい。光が落ちた今どうなってるかは……あんまり考えたくないなあ……」

 ☆次の行き先が砂漠のテラヌス・ウルスに決まりました

 ◇
720 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 22:22:03.37 ID:BWCvKIfW0
ここから船旅ですが、既に一度行き来した航路なので、省略するかどうか選択することができます

船旅を省略する?
↓1〜3多数決
1.省略する
2.省略しない
3.短縮する(ランダムイベントと自由安価を1日分だけ行う)
721 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:22:49.31 ID:kFqofcxZ0
722 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:23:28.46 ID:Sc88OVqzo
3
723 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:23:38.20 ID:1McPq95cO
2
724 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:23:56.13 ID:zsEkbI8fo
3
725 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 22:27:13.47 ID:BWCvKIfW0
それでは1日分のランダムイベントと自由安価だけ行います
1日分だけなので、道連れイベントは発生しません

↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-05 強敵
06-20 敵襲
21-40 食料発見(コンマ)
41-60 物品発見(コンマ)
61-80 場所発見(コンマ)
81-00 良いこと(自由安価)
726 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:28:03.84 ID:CXlyITqzO
727 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:28:25.95 ID:E1CzQc6DO
はい
728 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:28:45.69 ID:1McPq95cO
はい
729 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 22:30:47.13 ID:BWCvKIfW0
わあ。おめでとうございます

↓1〜2自由安価 起こった良いこと
730 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:31:42.23 ID:zsEkbI8fo
セインくんみたいに一時的な強い旅の道連れを得る
731 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:32:14.74 ID:1McPq95cO
武器屋がセールをしていて武器、防具がすごく安く買える
732 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:32:15.41 ID:kFqofcxZ0
世界一旨い魚が釣れる
733 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 22:39:56.27 ID:BWCvKIfW0
突然の強い道連れ!
↓1コンマ
01-40 ハーピィ記者
41-80 金髪イケメンエルフ
81-00 星竜の落し子
734 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:41:54.82 ID:CXlyITqzO
735 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:47:42.61 ID:Sc88OVqzo
予想もできないの来た……!
736 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:54:48.55 ID:oAF11mi9O
モーリィさん?
737 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 23:07:47.72 ID:BWCvKIfW0
―海上

大亀クロシュ「〜〜?」モニョニョ?


暗黒少女「ん? どうしたのよ、お宝でも見つけたの?」

大亀クロシュ「〜〜!」モニョモニョ!

暗黒少女「えっ……ああっあれは!!」


 巨大なサメの背びれ「」スイスイ


妖精「う、うわあああ!! あれはボーンクラーケンに並ぶ南の海の暴れん坊、メガロザメ!」

イリス「え、えええ!? ボーンクラーケンに並ぶ!?」

ミスティ「今回はセインがいない……! 私たちだけで戦わないと――」

 巨大なサメの背びれ「」ヌッ
 巨大なサメの背びれ「」ヌッ
 巨大なサメの背びれ「」ヌッ
 巨大なサメの背びれ「」ヌッ

妖精「あ、ああ……そんな……」

ローガン「4匹、だと……」

エバンス「嘘だろ……冗談じゃねぇぞ……!!」

ミスティ「くっ……! クロシュ、ごめんなさい! 周囲を凍らせる!」コォォ

 海氷「」ギンッ

イリス「こ、凍った! これなら――」

 巨大なサメの背びれ「」バギンバギン
 砕けた氷「」バギャッ
 巨大なサメの背びれ「」バギンバギン
 砕けた氷「」バギャッ

ミスティ「う、嘘……」

妖精「く、クロシュ……あなたは、もっと小さい姿になって、逃げて……!」

大亀クロシュ「〜〜!!」モニョモニョ!!

妖精「だ、だめだよぉ……このままじゃ、あなたが一番苦しい思いをして……」


溶岩エイ「キュゥ〜ン」フヨフヨ


イリス「えっ……? あなた、は……」

ミスティ「伝説の溶岩エイ……? 助けに来てくれたの……? でも、いくらあなたでも、あのサメ4匹を相手じゃ――」


溶岩エイ「キュゥ、キュゥ」ヒラヒラ
星竜の子供「……」ヒョコッ


エバンス「……? 何か、背に――」

ローガン「あれは……!?」


星竜の子供「……」ヒョコヒョコ

 カッ
 星のブレス「」ゴオオオオッ!!

 巨大なサメの背びれ「!!」っっっ
 巨大なサメの背びれ「!!」っっっ 
 巨大なサメの背びれ「!!」っっっ
 巨大なサメの背びれ「!!」っっっ


イリス「め、メガロザメが……逃げていく……!!」

暗黒少女「す、すごい……なんかわかんないけどすごいわ!!」

 *
738 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 23:09:59.28 ID:BWCvKIfW0
―海上

溶岩エイ「キュウウ〜」

星竜の子供「……」ジッ

大亀クロシュ「〜?」モニョ?

星竜の子供「ギャオッギャオッ!」ゲシゲシッ

大亀クロシュ「〜〜!!」モニャニャ!!

暗黒少女「ちょ、ちょっと! あんた助けてくれたんでしょ!? なんでクロシュをいじめんのよ!!」

妖精「あ〜……親を殺された恨みだって……」

星竜の子供「ギャオオッ!」ゲシゲシッ

大亀クロシュ「〜〜…」モニョニョ…

妖精「エイさんに免じてぶっ殺してやらないだけ感謝しろ……だってさ……」

イリス「わ、わあ……」

ミスティ「伝説の溶岩エイ……顔が広いのね……」

 ☆溶岩エイと星竜の子供が一時的にパーティに加わりました

 ◆
739 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 23:13:58.67 ID:zsEkbI8fo
トカゲの子は星竜
740 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 23:24:23.75 ID:BWCvKIfW0
というわけで本日はここまでとなります。次回は不思議な海上の武具屋さんとの出会い編からです

なにはともあれトコナツ火山島編のクリアおめでとうございます。いろいろありましたが島の危機は去り、平和が訪れました。後は島民たちががんばってなんとかすることでしょう
そして次の目的地は砂漠の多民族国家、テラヌス・ウルスとなります。緑の国やトコナツ島とは異なり、光が飛ぶ前から国内問題を抱えている難しい国です。近年では魔族排斥の機運が少しづつ高まり始めているという噂もあります。クロシュはその砂漠の国で、一体何を為すのか――。

また、今回は惜しくも目的地になりませんでしたが、ユーシリア帝国も内部の情勢がかなり殺伐としているようです。テラヌス・ウルスともども、どうやら物語はシリアス方面へ一気にシフトしていく方向なのかもしれません。魔族排斥の機運もかなり高いらしいため、魔族国編並に殺伐としたストーリーになる可能性も実際あるといえるでしょう

そして世界樹の光よりも行き先が多いのは確かにその通りなのですが、何の成果も得られないということはありませんのでご安心くださいませ。ではなぜ行き先がそれ以上多いのか……それは物語を進めていけば、わかるときが来るかもしれません

しかしなぜトカゲの子がちゃんと星竜の子になっているのでしょうか……。それは彼と対話したりしなかったりすれば、もしかしたらわかるかもしれません。でもクロシュ氏のことは嫌いみたいなので、やっぱりわからないかもしれません。親の仇なので、仕方ないと思います

それでは本日もありがとうございました。次回は多分日曜日になるかと思います。よろしくおねがいします
741 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 23:26:02.81 ID:zsEkbI8fo
乙乙
742 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/27(木) 00:09:40.19 ID:Z7FlnbPDO
乙です
743 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/27(木) 00:45:55.45 ID:qPHxJlnco
平日更新乙でした
次の目的地の砂漠も楽しみ
強者枠で姿が見えてるってことはハーピィ記者なかなかの強さ有るってことか
744 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/27(木) 18:56:13.84 ID:Zl9V5eiWO

砂漠もだけど途中にある芸術都市でもどんなことがあるか楽しみやね
745 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/29(土) 02:15:04.34 ID:SoZrfClU0

>>704で魔王図鑑に載っている魔王って巨樹の魔王(魔王樹)以外は今後登場したりするのかな?
746 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 16:39:41.71 ID:R0+Uknd10
砂漠は大変な場所ですが、未知の場所への行軍は面白みがあるものです。是非クロシュさんたちを応援してください
ハーピィ記者の実力は未知数ですが、実は強かったりするのかもしれません

芸術都市ミュージアは王国最大のエンタテインメントシティでもありますので、面白いことがあるかもしれません。お楽しみに

魔王図鑑に載っている魔王は既に倒されたものも多いため、今後登場する可能性は低いです
ただ、討伐が確認されていないものも何体かいるため、もしかしたら登場することもあるかもしれません
747 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 16:40:10.63 ID:R0+Uknd10
―海上

大亀クロシュ「〜〜…」モニョモニョ スイスイ

星竜の子供「ググググ……」プンスコ

溶岩エイ「キュウ、キュウ」フヨフヨ

星竜の子供「ギャオ……」



暗黒少女「親の仇ねえ。親の顔も名前も知らない私には理解できそうにない感覚だわ」

エバンス「お、奇遇だな。俺も親の名前も顔も知らん」

暗黒少女「へえ、あんたも?」

エバンス「まあ俺は世話になった人たちがいるから、あの星竜の子の気持ちもわからなくはないんだけどな」

暗黒少女「ふーん……」

エバンス「お前はいないのか? そういう、世話になった人とかは」

暗黒少女「さあ……どうだったかしら」

 *

大亀クロシュ「」スイスイ

 小さな商船「オーイ!!」

大亀クロシュ「?」モニョ?


妖精「ん……?」

ローガン「小型艇、か?」

ミスティ「海上で他の船とすれ違うなんて、珍しいこともあるものね」

イリス「あれ? でも近付いてくるよ?」

 *
748 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 16:41:21.49 ID:R0+Uknd10
―旅職人の船

行商妖精「こんにちは〜。こんなとこで会うなんて奇遇だねえ、旅人のみなさん〜」

妖精「あなたは……ウォーターポートで龍の顎の珠を売ってた妖精!」

行商妖精「えへへ、あのあと売れたよお〜。価値がわかる人っているもんなんだよねえ〜」

イリス「う、売れたんだ……」

ミスティ「良かったわね……」

妖精「それにしてもあなた、こんな船を持っていたの?」

行商妖精「これは職人さんのお船! 職人さんの代わりに、わたしが接客、販売をするっていう約束で乗せてもらったんだ〜」

ローガン「職人さん……?」

行商妖精「うん〜。奥にいるよ〜。職人さ〜ん」パタパタ


ドワーフの旅職人「うむ……」ノソッ


イリス「ドワーフの……職人さん!」

ドワーフの旅職人「いかにも……」

行商妖精「職人さんはすっごく口下手だから、わたしが代わりにお店を担当してるの〜」

暗黒少女「なるほど……不得意分野を補う為に商人を雇用したということね」

ドワーフの旅職人「うむ……」

行商妖精「そゆこと〜。わたしは職人さんのすてきな品物を売れてぇ、一石二鳥、適材適所、相互扶助ってことだね〜」

エバンス「とにかくドワーフの職人が作った良いモノを買えるってことだろ? せっかくだし見せてもらおうぜ」

行商妖精「んふふ〜、ゆっくり見てってね〜」


↓1〜3 選択 誰の何を新調する?
1.クロシュの武器
2.クロシュの防具
3.妖精の武器
4.妖精の防具
5.イリスの武器
6.イリスの防具
7.ミスティの武器
8.ミスティの防具
9.ローガンの武器
10.ローガンの防具
11.エバンスの武器
12.エバンスの防具
13.その他(自由安価)
749 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 16:44:56.16 ID:NFBWb1XCO
5
750 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 16:59:18.50 ID:MTEp7ckTO
11
751 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 17:08:46.74 ID:BkBGXlUbO
1
752 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 17:35:57.24 ID:R0+Uknd10
エバンス「……」

 ボロボロの鉄の剣「」

ローガン「ふむ……丁度良い頃合いだったようだな」

エバンス「ああ。流石にこれ以上は戦えん。新しいのを用意しないとな」



イリス「……」

 ボロボロの精霊樹の杖「」

ミスティ「その杖……そろそろ限界ね……」

イリス「うん……。お師匠様から頂いた大切なものなんだけど、使えなくなったら意味ないしね」

クロシュ「あ……ごめんなさい……。わたしが……フメイちゃんに合わせて、無理に使ったから……」

イリス「なんか妙に焦げてると思ったらそれかあ!!! いや、元から限界は近かったし、結果的にそれで星竜を倒せたんだから良いんだけどね?」

妖精「……そろそろクロシュ用の魔法武器を用意した方が良いかもね」

ミスティ「そうね……。いつまでも借り物じゃ、魔女の姿に相応しくないわ……」

イリス「ふふ、それじゃあ私と一緒に杖を選ぼっか」

クロシュ「うん……」


↓1クロシュの新武器
01-90 竜珠の杖
91-00 ???

↓2 イリスの新武器
01-60 精霊樹の杖[改]
61-90 虹晶の杖
91-00 星晶の杖

↓3 エバンスの新武器
01-60 鋼の剣
61-90 魔銀の剣
91-00 大地の剣
753 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 17:37:00.82 ID:CcaCExly0
754 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 17:42:06.18 ID:pa4Aws2M0
755 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 17:55:06.72 ID:9PkVY3Kho
756 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 19:41:49.13 ID:R0+Uknd10
 鋼の剣「」

エバンス「おっ、鋼の剣……ローガンの旦那が振り回してるのを見るとちょっと羨ましくなるんだよな」

ローガン「鋼は良いぞ。だがせっかくのドワーフ職人殿の直営店なのだ、普通の武器屋では買えないものを探してみても良いのではないか?」

行商妖精「そうだよ〜。剣ならこれがおすすめだよ〜」

 魔銀の剣「」ギラッ

エバンス「うおっ……! これは――」

暗黒少女「魔銀じゃないのこれ!」

ローガン「おお……! しかも丹念に研ぎ澄まされている……! これほどの品は滅多にお目にかかれないぞ……!」

行商妖精「んふふ〜職人さん会心の業物だよ〜。他のお店じゃこれより良い魔銀の剣はきっとないし、お値段もここよりお高いよ〜?」

エバンス「よし、買った!」

行商妖精「わぁ〜即決だぁ〜」

エバンス「これをこの価格で買えるってんなら悩む余地はねえぜ!」


暗黒少女「そういえばミスティの使ってる短剣も魔銀よね」

ローガン「ああ。魔銀は魔法の触媒としても優秀な性質を持っている。ミスティくんがあれを愛用しているのはそのためだろう」

暗黒少女「堅くて軽いってだけでもずるいのに、その上魔法についても優秀なんて、インチキな金属だわ……」

 ☆エバンスが魔銀の剣を装備しました

 *
757 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 19:42:20.08 ID:R0+Uknd10
ドワーフの旅職人「……その杖……見せてみろ」

イリス「えっ!? は、はい」ススッ

 ボロボロの精霊樹の杖「」

ドワーフの旅職人「……買い替える必要はない」スタスタ

イリス「ええっ!? ど、どこへ?」

ドワーフの旅職人「修復する……。待っていろ……」スタスタ

 *

 トンカントンカン ポン!

 精霊樹の杖[改]「」ピカピカ

クロシュ「わあ……!」

イリス「新品みたいにピカピカ……!」

ミスティ「すごい技術だわ……」

妖精「鍛冶職人かと思ってたけど、杖も直せるんだ……!」

ドワーフの旅職人「……治すついでに……魔脈を整理しておいた……。前よりも……魔力効率が上がっているはずだ……」

イリス「す、すごい!! ありがとうございます!」

ドワーフの旅職人「うむ……」

 ☆イリスの精霊樹の杖が精霊樹の杖[改]になりました

 *
758 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 19:42:51.26 ID:R0+Uknd10
ドワーフの旅職人「ところで……その、スライムの子が持っている……それは……?」

クロシュ「?」

 星竜の珠「」キラキラ

イリス「あ、これは、星竜……モドキの体内にあった珠、らしいです」

ドワーフの旅職人「星竜……モドキ……?」

 *

ドワーフの旅職人「ほう……。それで……その子も、杖を求めているのだったな……」

妖精「うん。クロシュ……スライムに使いやすい杖とかってある?」

ドワーフの旅職人「同化を会得しているスライムであれば……どんな杖でも使いこなせるだろう……。だが――」

クロシュ「?」

ドワーフの旅職人「……その、星竜の珠で……スライムにより適した杖を、作ることも可能だ……」

クロシュ「!」

イリス「本当ですか!?」

ドワーフの旅職人「ああ……」

ミスティ「……クロシュ、どうする? その珠、杖にできるらしいわよ……」

クロシュ「えと……」

妖精「どうせ他に使い道もないし、杖にしちゃえば? 売るにしても、本物の星竜の珠じゃないから安く買い叩かれるだろうしさ」

ドワーフの旅職人「だが、性質・性能は星竜の珠に限りなく近い。十分遜色のない杖が作れるだろう」

クロシュ「えと……じゃあ……お願い、します……」ペコッ

 星竜の珠「」スッ

ドワーフの旅職人「承った……」

 ◇

 トンカントンカン ポン!

 竜珠の杖「」キラキラ

クロシュ「わあ……」

ドワーフの旅職人「会心の出来だ……。受け取るが良い……」スッ

クロシュ「うん……ありがと……」ススッ

妖精「クロシュ、せっかくだし同化してみてよ」

クロシュ「うん……」

 デロデロ…モニョモニョ…ポン!

魔女っ子クロシュ「!」キラッ

イリス「わぁ〜!」

ミスティ「三角帽子に、竜の翼みたいな飾りが付いたわね……ふふ、クロシュなりの竜らしさを感じるわ……」

魔女っ子クロシュ「」フンス

イリス「ふふ、また魔法の練習しようね!」

魔女っ子クロシュ「うん!」

 ☆クロシュが竜珠の杖を装備しました

 *
759 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 19:52:56.51 ID:R0+Uknd10
―大陸への海路

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

 ◇暗黒少女 [悪徳商人]
 武:ステーキナイフ  盾:         飾:貝殻の髪飾り
 武:         防:給仕のエプロン  飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*4
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・炎鉱石
・魔王図鑑
・溶岩石のアミュレット*6

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・氷属性の練習[2/4](ミスティ)
760 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 19:53:27.28 ID:R0+Uknd10
―夕
 小さな無人島

 ザァーン ザザァーン…

カモメ「クゥー、クゥー」

カニ「チョキチョキ」



エバンス「薪取ってきたぞ〜」エッホエッホ

ローガン「足りるか?」エッホエッホ

イリス「はい、ありがとうございます! それじゃあ火を――」

溶岩エイ「キュウウ――」ボッ

 焚き火「」メラメラ

イリス「わあ! つけてくれたの?」

溶岩エイ「キュゥン」

ミスティ「ふふ、ありがとう……」

妖精「……でも、そろそろ帰った方が良いんじゃないの? けっこう火山島から離れちゃったでしょ」

溶岩エイ「キュウ」

妖精「明日には帰る……? それならいいけど」

星竜の子供「ギャオ」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ


小さな無人島で野営します
↓1〜3 自由安価 野営中何をする?
761 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 19:54:09.30 ID:NFBWb1XCO
水着で海水浴
762 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 19:55:41.42 ID:9PkVY3Kho
星竜の子と交流
763 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 19:57:56.07 ID:aEaYS/ldO
空気に溶けてみる
764 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 19:58:04.87 ID:Ypb0NfHDO
釣りをしてみる
765 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 20:50:28.97 ID:R0+Uknd10
―夜
 小さな無人島

星竜の子供「〜〜」ガツガツ モグモグ

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ モグモグ


暗黒少女「体は小さいのによく食うわねえ」

エバンス「クロシュちゃん、なんか最近食べる量増えてないか?」

ローガン「それだけたくさん頑張っているということだな」

イリス「今日も一日中泳いでもらったもんね。本当にお疲れ様、クロシュちゃん」

ミスティ「……そういえば、星竜って本当は溶岩トカゲだったのよね? 子供まで星竜になっているのは変じゃない……?」

妖精「さあ……私にも何がなんだかわかんないよ」

溶岩エイ「キュウン」

妖精「えっ、そうなの?」

イリス「え、何? どういうこと?」

妖精「えと……あの星竜、死ぬ間際に全力を注いで卵を産んだんだって。それが孵ったのがあいつ……みたい」

ミスティ「ええっ!? でも卵なんて、あの時はどこにも……」

妖精「溶岩エイがすぐに隠しちゃったんだって。私たちだけならともかく、あの場にはアリシラもいたから。アリシラは多分、卵に分けた星の力も見逃してくれない」

溶岩エイ「キュウン……」

イリス「ああ……」

ミスティ「だから、あなたが面倒を見てあげているのね……」

 *

星竜の子供『……』

スライムクロシュ『……』

星竜の子供『……』

スライムクロシュ『えと……。ごめんね……』

星竜の子供『……なぜ謝る?』

スライムクロシュ『……わたし……あなたの、お母さんを……食べちゃった……』

星竜の子供『……だから何だ。貴様が謝れば、ママが帰ってくるのか』

スライムクロシュ『……』

星竜の子供『謝罪などいらぬ……。貴様たちは、ママより強くて……ママは、貴様たちより弱かった……それだけのこと……』

スライムクロシュ『……』

星竜の子供『……まだ何かあるのか』

スライムクロシュ『……』


↓1〜3 多数決
1.ごめんなさい
2.復讐は受けて立つ
3.自由安価
766 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 20:51:22.16 ID:CcaCExly0
767 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 20:59:12.46 ID:+L6di7kro
2
768 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 21:09:37.87 ID:R0+Uknd10
スライムクロシュ『……もし……わたしが、憎いなら……』

星竜の子供『……』

スライムクロシュ『わたし……いつでも……受けて、立つ……』

星竜の子供『……』

スライムクロシュ『……わたし……あなたの、ママを……殺して……食べたもん』

星竜の子供『……』

スライムクロシュ『……』

星竜の子供『……』ジワワ

スライムクロシュ『……』

星竜の子供『……ギャオオッ!!』バッ

スライムクロシュ『……っ』ギュッ

 ゲシッゲシッ ゲシッ…

 ◇
769 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 21:58:14.75 ID:R0+Uknd10
―朝
 小さな無人島

 チュンチュン

イリス「……ねえ、ミスティ……私たち、すっごく大事なことを忘れてない……?」

ミスティ「な、何よ……? 私は思い当たることなんて特にないけど……」

イリス「これだよ!」

 フリルワンピース水着「」ドン!
 スクール水着「」ドン!

ミスティ「こ、これがどうしたって言うのよ」

イリス「私たち、泳いでない! せっかく水着をもらったのに、写真を撮られただけだよ!」

ミスティ「そ、そうね……。せっかくだし、泳いでくれば良いんじゃないかしら……。ほら、ここはまだ熱帯だし、きっと気持ち良いわ……」

イリス「……ミスティは?」

ミスティ「私は、別に……。水、苦手だし……」

イリス「大丈夫!! 私が手取り足取り教えてあげるから!! 一緒にいこ!」

ミスティ「い、嫌! みんなにあんな格好見られたら死ぬ……!!」

イリス「大丈夫だよ!! 絶対かわいいから絶対大丈夫!!!」

 ◇

―小さな無人島 海岸

 バシャバシャ

イリス(フリルワンピ水着)「こうやって手を動かして――」

ミスティ(スク水)「こ、こう……?///」



エバンス「ふう……水着か……。俺も買っておくんだったぜ……」

妖精「イリスとミスティが記念にもらったやつだけだからねえ」

クロシュ「……妖精さんの格好も……ちょっと、水着っぽい……」

妖精「ああ、これ? そういえばそうかも? あんまり考えたことなかったなあ」

ローガン「言われてみれば、妖精たちの格好は一般的な人間のそれと比べると少々刺激的かもしれん」

妖精「えっそうなの!? けっこう恥ずかしい格好だったりするのこれ!?」

暗黒少女「妖精類がそういう格好してるのはそういうもんだと思うし全然気にならないわね。人間が同じ格好してたらたぶん二度見するけど」

妖精「……う、う〜ん……つまり、どうしよう……」グルグル

エバンス「まあ、いつも通りでいいんじゃないか?」

 *
770 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 21:59:19.72 ID:R0+Uknd10
エバンス「女の子たちが泳いでる間に訓練でもしてるか! 魔銀の剣の重さに慣れとかねえとな!」ブンブンッ

ローガン「必要なら私が相手を務めよう」



クロシュ「……」

妖精「そういえばクロシュ……昨日、星竜の子供と喧嘩してたけど、大丈夫だった?」

クロシュ「うん……。喧嘩は……してない……。受けて、立ってた……だけ……」

妖精「そう……。でも、あんまり一人で抱えないでね。星竜を倒したのは、あなた一人じゃないんだから」

クロシュ「うん……」



クロシュ「……そういえば……昔、風に溶けたスライムがいたんだって……」

妖精「ん? あ、それってクロシュヴィアの伝説?」

クロシュ「うん。わたし……ちょっと、試してみる……」

妖精「ええ……? もし失敗したら風に溶けたまま二度と元に戻れなくなるって話だよ? 危ないよ」

クロシュ「だいじょうぶ……妖精さんが、風を集めて元に戻してくれるから……」

妖精「こらっ私をアテにするな! でもまあ、そうだね。私の見てるとこでなら試してみてもいいよ」

クロシュ「んへへ……ありがと……」

妖精「でも私の見てないとこじゃ絶対にだめだからね」

クロシュ「ん……わかりました……」


↓1コンマ
01-90 だめです[経験1/12]
91-98 霧散する[経験6/12]
99-00 風の如し[経験☆]
771 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 22:01:05.28 ID:JEGXDS/5O
772 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 22:14:46.66 ID:R0+Uknd10
クロシュ「んん……風を……捕まえて……同化……」ムムム

妖精「どう? できそう?」

クロシュ「んむむ……」

妖精「やっぱ難しいんじゃない? あのブラッドだって、ミスティの出した冷気には咄嗟に同化できなかったんだもの。気体との同化はそれくらい難しいってことだよ」

クロシュ「んむ……」

妖精「まあ焦らずにやってこうよ。みんないるんだからさ、クロシュ一人が焦ってなんでもできるようになんなくても大丈夫だから」

クロシュ「うん……」

 ☆空気化経験が[1/12]になりました

 ◇
773 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 22:16:19.31 ID:R0+Uknd10
―小さな無人島

溶岩エイ「キュウ〜ン」ヒラヒラ

星竜の子供「……」プイッ



エバンス「またなー! モーリィたちによろしくなー!!」

イリス「行っちゃったね……」

ミスティ「あの星竜の子供……昨日より大人しかったわね……」

ローガン「何かあったのだろうか……?」

クロシュ「……」

妖精「まあ、生きてればいろいろあるよ。あの子も、クロシュと同じでまだまだ赤ちゃんなんだもの……」

暗黒少女「ええっ、クロシュってまだ赤ちゃんなの!? 子供だとは思ってたけど……」

イリス「でもクロシュちゃんはすっかり頼もしくなったよ!」

ミスティ「同感ね……。海は渡れるし、同化でなんでもできる……」

エバンス「クロシュちゃんを守るためにこのパーティに入ったってのに、このままじゃ名折れだ! 俺も強くなるぞ……!」

ローガン「うむ……私も気を引き締めよう」

 ◆
774 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 23:13:30.01 ID:R0+Uknd10
―港湾都市ウォーターポート
 海岸

 ザァーン ザザァーン…

暗黒少女「ああ……懐かしのウォーターポート!」

妖精「お疲れ様。あなたともお別れだね」

暗黒少女「あっ……」

イリス「短い間だったけど、一緒にいれて楽しかったよ! もう悪いことはしないでね!」

ミスティ「……真っ当に働け……なんて、言っても聞かないかもしれないけど……。危ないことはするんじゃないわよ……」

ローガン「フッ……君を心配する者もいるということを、覚えておいてくれたまえ」

エバンス「うちの傭兵団に入りたかったら気軽に応募してくれよ。前も言ったが、商人経験ありなら歓迎だぜ」

クロシュ「えと……お元気で……」

暗黒少女「あんたたち……うう……ぐすっ……。こんな、詐欺師の私なんかを……見捨てないで、ここまで連れてきてくれて……。本当に……本当に、ありがとう……!!」ジワワ

イリス「……!」

暗黒少女「私……やれるだけ、やってみるわ……! 法に触れない範囲で、どでかい収益を出して……いつかあんたたちに、この借りを返す!!」

ミスティ「……」

暗黒少女「だから待ってなさいよね! こんどは豪華客船にあんたたちを乗せて海の向こうに連れてってやるわ! クロシュにも、自分が泳がない船旅ってもんを味わわせてやるんだから!」

クロシュ「わあ……。うん……」

暗黒少女「それじゃあ、また会いましょう! 死ぬんじゃないわよ!!」

 ☆暗黒少女と別れました
 ☆暗黒優待券を手に入れました

 ◆
775 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 23:15:56.86 ID:R0+Uknd10
というわけで本日はここまでとなります

いろいろありましたが無事に大陸に戻ってきました、クロシュ一行です
星竜の子からの憎しみを受け止めたクロシュ氏は、またひとつ成長しました。奪われる側の苦しみは、本当にどうしようもなく、どうにもならないものです。クロシュさんは主人公ですが、奪う側に回ってしまうこともあります。こればかりは、憎しみを受け止めながら進んでいくしかないのかもしれません。謝っても救われず、謝らなくても救われません。どうしようもないのです
なお、今回の選択で星竜の子供くんは、ちょっとだけクロシュへの好感度が上がったようです。もちろん憎しみが消えたわけではありませんが、少しは見方を変えてくれるかもしれません

そして長い間苦楽をともにした暗黒行商少女さんともついにお別れです。いろいろありましたが、人に優しくされて、心配されるという経験をした彼女は、これからどう変わっていくのでしょうか。それは彼女次第ではありますが、願わくば、それがしあわせにつながるものでありますよう、と願わずにはいられないのかもしれません

それでは本日もありがとうございました。次回ですが、今度は日曜の更新がちょっと怪しいため、代わりにまた平日のどこかで更新するかもしれません。よろしくお願いいたします
(もし更新日を明確にして欲しいなどの要望がありましたら、なるべく早い段階でお知らせするようにいたします。特になければ前回同様いきなり更新し始めます)
776 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 23:23:52.72 ID:+L6di7kro
乙乙
777 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 23:28:21.84 ID:NFBWb1XCO

妖精さん人間基準だと結構なナイスバディなのかな
778 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/01(月) 01:01:42.14 ID:oxsLu7YDO
乙です
更新日については出来れば知りたいかな
779 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/01(月) 01:43:44.27 ID:E73dHXaYO
乙です
更新日を明確にしてくれると助かります
780 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/01(月) 12:14:04.72 ID:q/AUtInNO

暗黒少女から暗黒がとれる日は来るのか・・・?
781 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/01(月) 12:36:46.91 ID:iuoOhuupO
乙。
魔法の属性が暗黒だから暗黒少女なんだよ(でまかせ)
782 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/02(火) 21:48:03.99 ID:RCnGzwAu0
皆さんご反応ありがとうございます。それでは次回の更新予定は木曜日とさせていただきます。よろしくお願いします

妖精類のほとんどは、人間で言うところの二次性徴前くらいの体型です。つまりつるぺた幼女です。それはクロシュたちと一緒にいる建国の太母も同様です
また、妖精類は露出度が高めの格好をしがちなようです。妖精類は自然に満ちている魔力を全身から吸収することができるため、露出している方が実際都合が良く、ついつい薄着になってしまうのです。流石にお胸やお股は隠したがりますが、迂闊な妖精がノーパンスカートで飛んでいることは稀によくあります
クロシュ一行の妖精がよく身に付けているレオタードは、妖精の自然魔力吸収を阻害しない特殊な素材で作られているようです

暗黒少女から暗黒が取れる日が来るかは今のところわかりません。というのも、彼女自身が†暗黒†という肩書を気に入っているからです
ちなみに、実は彼女の得意属性も>>781さんの予想通り闇だったりします。練度は高くありませんが、最低限の護身術として使える程度には修めているようです
783 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [乙]:2024/07/04(木) 12:38:43.87 ID:fjnQ35SHO
モーリィさんはジャージか拳法着っぽいの着てそう。
784 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/04(木) 19:01:24.44 ID:QpkMGIrO0
モーリィ氏は動きやすい格好をしています。普段はトコナツ産の繊維で織られた作務衣を、戦いに赴く際は竜革のドレスを着ていくようです
また、旧トコナツ村で過ごす時は旧トコナツの伝統的な民族衣装を着ることがあるそうです
785 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/04(木) 19:01:50.45 ID:QpkMGIrO0
―夜
 旅の船着場

看板娘「わあ〜お久しぶりです! お荷物はしっかり預かっておりましたのでご安心ください!」

妖精「ありがと。ついでに今日一泊してってもいい?」

看板娘「もちろんです!」

エバンス「なあ、ところでこの数日の間に何か変わったこととかなかったか? 情勢的な意味で」

看板娘「変わったことですか? う〜んそうですねえ……あ! そうだ、今年の芸術祭はアイドルの演目が追加されるそうですよ!」

ローガン「アイドルの……演目?」

看板娘「うふふふ、おじさんはあんまり興味ありませんか? アイドルっていうのは、最近ミュージアで生まれた新時代の文化ですよ!」

ローガン「む、むう……最近の流行りには少々疎いもので……」

エバンス「俺も聞いたことはあるが、詳しくは知らないな……。芸術の一種なのか?」

看板娘「そうです! かわいい女の子やかっこいい男の人が、ステージの上で歌って踊るっていう新時代の芸術文化です!」

妖精「なにそれ……? マーベルのアホがやってたダンスショーみたいなやつ……?」

イリス「あ、うん! マーベルさんがやってたやつが近いと思う!」

看板娘「わあ! あなたたち、マーベル様のライブショーを見たことがあるんですか!? いいなあ……!」

ミスティ「あ、あなたもしかしてマーベルのファンなの……?」

看板娘「様を付けてください! えへへ、ちょっと気になってるだけです。ファンってほどじゃないと思います」

ミスティ「そ、そう……。まあとりあえず、アイドルってのがどんなものなのかはわかったわ……。ていうかイリスは知ってるのね、アイドル……」

イリス「えっ!? ま、まあ……ちょっとだけね」

看板娘「うふふ。今年の目玉はアイドルですけれど、元々芸術祭は絵とか彫刻とか音楽とか、いろんな芸術が一挙に集まる凄い催しなんですよ。ここセイントレア王国の王族の方々も毎年ご観覧に訪れるくらいですし、皆さんももし良かったら是非見に行ってみてくださいね」

 ◇

―客室

イリス「芸術祭かあ……。ミュージアって今回の道程の途中にある街だよね、確か」

妖精「うん。日程的には、明日出発すれば芸術祭の期間中には着くと思う」

ミスティ「……寄り道している余裕はあるかしら……?」

妖精「まあ……旅に差し障らない程度なら良いと思う。どっちにしても補給の為に立ち寄る必要はあるし」

クロシュ「……」

妖精「それに、絵が得意なクロシュにとっても、良い学びが得られるかもしれないしね」

クロシュ「ほえ……?」

 ◆
786 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/04(木) 19:02:30.04 ID:QpkMGIrO0
―芸術都市ミュージアへの旅路 1日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*4
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・炎鉱石
・魔王図鑑
・溶岩石のアミュレット*6
・暗黒優待券

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法練習[1/3]
・風になる[1/12]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・氷属性の練習[2/4](ミスティ)
787 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/04(木) 19:03:04.34 ID:QpkMGIrO0
―朝
 王国平原 街道


 帆「」バサッ
 強化ソリ「」シャーッ

 ビュオオオオ―

クロシュ「わぁ〜」

エバンス「うおお!? これが噂のミスティちゃんのソリか……!」

ローガン「おお……帆が付いたからか更に速度が増したな」

イリス「風は私が魔法で吹かせてます!」

ミスティ「助かるわ……。一人で動かすよりけっこう楽になるわね……」

妖精「この速度なら芸術祭が始まる直前くらいに着けるかも。帆付きのソリかあ、イリスも良いことを思いつくねえ」

イリス「大亀クロシュちゃんの背中に付けたのを見て思い付いたの! これならミスティの負担を減らせるかなって!」


↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-05 強敵
06-20 敵襲
21-35 食料発見(コンマ)
36-50 物品発見(コンマ)
51-65 場所発見(コンマ)
66-80 良いこと(自由安価)
81-95 旅は道連れ
96-00 旅は道連れ(稀)
788 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/04(木) 19:04:00.14 ID:DT0Gn79po
やー
789 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/04(木) 19:06:21.86 ID:fjnQ35SHO
790 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/04(木) 19:49:05.33 ID:QpkMGIrO0
先に道連れ判定を行います

↓1コンマ
11-25 メルル
26-50 黒髪の無愛想な青年
51-75 赤髪ロングポニテの女性冒険者
76-00 銀髪ウェーブセミロングお嬢様
791 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/04(木) 19:54:51.78 ID:km0yBjRa0
792 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/04(木) 21:01:00.59 ID:QpkMGIrO0
王国平原 街道

 強化ソリ「」シャーッ

妖精「ん……?」


銀髪セミロングの少女「あああああああああ!!!」タタタタタッ

青触手「〜〜」ズモモモモ


イリス「小さい女の子が……触手に追われてる!!」

エバンス「助けよう!」

ミスティ「ええ……! それにしてもあの触手と女の子、かなり速いわね……」

ローガン「青い触手は触手内序列でも中位の実力派。普通の人間からすればかなりの脅威だが、我々なら勝てるはずだ!」

クロシュ「うん!」

 *

銀髪セミロングの少女「ひい、ひい、もう足が……」フラッ

 石「」ガッ

銀髪セミロングの少女「ひあっ……」

 ビターン!

銀髪セミロングの少女「い、いたた……あっ」

青触手「〜〜」ヌッ

銀髪セミロングの少女「あ、ああ……」

伸ばされる青い触手「〜〜」ズズズッ

銀髪セミロングの少女「いやあああああ!!!」


 強化ソリ「」シュバッ

 ドガッ

青触手「!!?」グラッ


 シュバッ

エバンス「かわいい女の子に無理矢理迫るたあ、礼儀のなってねえ触手だぜ!」ザッ

ローガン「今度は我々が相手だ、触手殿」ザッ

ウニ盾クロシュ「……」ザッ

青触手「〜〜!!」グオオオッ


 ――戦闘開始 青触手――


↓1コンマ
01-05 痛恨
06-20 劣勢
21-90 優勢
91-00 会心
793 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/04(木) 21:02:04.68 ID:fjnQ35SHO
794 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/04(木) 21:12:12.91 ID:QpkMGIrO0
青触手「」ブォンッ

 ガギンッ

ウニ盾クロシュ「わわっ……」ヨロッ

ローガン「クロシュくん! 奴は一撃が重い、正面から受けない方が良い!」

ウニ盾クロシュ「う、うん!」


エバンス「だがその隙は頂いたぜ! オラァッ」バッ
 魔銀の剣「」シャッ

 ズバァッ!!

 触手の一本「」ボトッ

青触手「〜〜!!」ジタバタ


イリス「痛がってるとこ悪いけど、畳みかけさせてもらうよ! スゥー……星の光よ!!」カッ

 星弾「」ピュンッ

青触手「!?」

 星弾「」カッ
 ドガアッ!!!!


青触手「」プスプス…


ミスティ「これが……星の魔法!!」

ローガン「このまま押し切れ!」



銀髪セミロングの少女「え、え……? あ、あなたたちは……?」

妖精「あー……通りすがりの旅人、かな」


↓1コンマ
01-05 痛恨
06-20 劣勢
21-00 勝利
795 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/04(木) 21:12:46.44 ID:lnbljYMDO
796 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/04(木) 22:12:00.19 ID:QpkMGIrO0
ミスティ「レッドから教えてもらった技は……まだ使いこなせないから、今はこれで!!」カッ

 氷の刃「」ヒュンヒュンッ

 ズババババッ

青触手「〜〜!!」ジタバタ


妖精「クロシュ、炎の力は使える?」

ウニ盾クロシュ「あ、うん!」

妖精「じゃあ……あいつにトドメを刺してやって」

 チリッ…

炎クロシュ「ん……」チリチリ


青触手「」グッタリ

炎クロシュ「……」トコトコ

青触手「」ググ…

炎クロシュ「……」グッ
 赤熱メイドブレード「」シャッ

 ズバアッ―


 ――戦闘終了――

 ◇
797 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/04(木) 22:12:51.43 ID:QpkMGIrO0
焼き青触手「」コンガリ

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ モグモグ

妖精「うへぇ、よくこんなの食べられるなあ……」



銀髪セミロングの少女「あの……助けていただいて、ありがとうございました」ペコリ

エバンス「いいってことよ!」

ローガン「うむ……。困っている者がいれば、身を投じて助けるのが騎士道というものだ」ムンッ

ミスティ「まあ、大きな怪我はなさそうで良かったわ……」

イリス「本当に! でも、ええと……あなたはどうしてこんな平原の真っ只中を一人で?」

銀髪セミロングの少女→リュアン「あ……えと、私リュアンって言います。えと……」

 *

イリス「ええっ!? 触手に襲われて逃げてる内に、お付きの人とはぐれちゃった!?」

リュアン「はい……。あの、ここがどこだかわかりますか……?」

ローガン「ここは王国の中央平原。南下すれば港湾都市ウォーターポートがあるが……」

リュアン「ええっ!? そ、そんなとこまで戻ってきちゃったの……?」

ミスティ「戻って……?」

リュアン「あ、えと……私……ミュージアに向かってる途中だったんです。半分くらいまで行ったところで、あの触手に襲われちゃって……」

エバンス「ここまで走り続けてきたのか!? すげー健脚だな……」

ローガン「う、うむ……軍隊でも通用する足腰だぞ……」

リュアン「そうなんでしょうか……。と、とにかく早く戻って合流しなきゃ……ふゃっ!」コテッ

イリス「うわわ、無理しちゃだめだよ! ずっと走り続けて来たんなら、すごく疲れてるでしょ?」

リュアン「ですが……」

ミスティ「……ミュージアへ向かう途中で逸れたのでしょう? 私たちもミュージアに向かうところだから、ソリに乗せてあげるわ……」

リュアン「えっ……?」

ローガン「うむ……ソリの担い手であるミスティくんが言うのであれば、問題なかろう」

リュアン「あ、あの……私、お金持ちみたいに見えるかもしれませんが……少し事情がありまして、お返しできるものは、何も……」

ミスティ「……ああ、いや……対価が欲しいわけではないわ……。まあ、もらえるならもらいたいけれど、なくても別に構わない……」

リュアン「ええと……じゃあ、どうして……?」

ミスティ「単にその方が気持ち良いからよ。触手に追われるあなたを助けたのも、同じ」

リュアン「……」

ミスティ「まあ……そこの赤ポニテのお人好しが伝染しただけだけどね」ポリポリ

イリス「そこで私を出すの!? いや、確かに私も人助けは気持ち良いと思うけどさ!」

リュアン「……ふふ……わかりました。それじゃあ……お言葉に甘えさせていただいてもよろしいですか?」

ミスティ「ええ、もちろんよ」

 ☆謎のお嬢様?リュアンが一時的にパーティに加わりました

 ◆
798 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/04(木) 22:14:15.73 ID:QpkMGIrO0
―夕方
 街道沿い 野営地

 焚き火「」パチパチ

リュアン「世界樹の光を取り戻す旅だなんて……! あなたがたは救世主様であらせられたのですか!?」

妖精「違うよ! ただ光を世界樹に戻したいだけだし、既に光を一つ奪われてるからどちらかと言うと戦犯に近い」

クロシュ「せんぱん……」

リュアン「そ、そうなんですか……。でも、すごいです……世のために命を懸けて戦えるなんて……」

クロシュ「そうなの……?」

リュアン「はい、すごいです……!」

クロシュ「わあ……」

リュアン「ふふ……クロシュちゃんは偉いです。なでなでしてあげます」スッ

 ナデナデ

クロシュ「ん……」

 デロデロ…

スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ

リュアン「わっ、スライムの姿になっちゃいました!」

妖精「なでなでされるのが気持ち良かったのかな……?」


ミュージアへの旅路初日の夜です
↓1〜3 野営中何をする?
799 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/04(木) 22:15:29.74 ID:km0yBjRa0
リュアン、クロシュの変化特訓に付き合う
800 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/04(木) 22:18:46.65 ID:fjnQ35SHO
リュアンとイリスとミスティでお料理
801 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/04(木) 22:20:00.76 ID:f1uscsL+o
勇者像の前になんか凄そうな剣が刺さってる
持っていこう
802 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/04(木) 22:53:38.79 ID:QpkMGIrO0
―夕方
 野営地

 焚き火「」パチパチ

イリス「ふんふふ〜ん〜今晩は青触手のお肉〜」

 鉄鍋「」
 魔導飯盒「」

リュアン「わあ! 調理器具があります!」

イリス「もちろん! 旅の途中でも美味しいものを食べたいからね!」

リュアン「私のお付きの人も、私に美味しいものを食べて欲しいからって調理器具を手放さないんです」

イリス「おお〜! 私、その人と気が合いそう!」

ミスティ「イリスと一緒になる前までは、旅中の食事なんて適当に焼いて食べられればそれで十分だと思ってたわ……」

リュアン「わあ……。私は、旅をしていますが実はそういう食生活をしたことがありません……」

イリス「まあこれでも街での料理に比べればかなり簡易的なんだけどね。やっぱり少しでも美味しく食べたいからさ」

ミスティ「そうね……。栄養補給だけではない……文化的な営みが必要なのよ……」


エバンス「お〜い追加の食材採って来たぞ〜!」タッタッタッ


イリス「あっ、ありがとうございます! ふふ、何が採れたのかな、何を作れるかな?」

リュアン「私もお手伝いします!」


↓1〜2 食材を1〜2つ選択(肉類は青触手のお肉を使用します)
野菜:食べられる野草、セイントレア草、トコナツマメ
穀物:パラパラ米、ヤマイモ、ナッツ、船旅ビスケット
魚介:サワガニ、ザリガニ、セイントレアバス、オオキイタニシ
果実:リンゴ、ナシ、野苺
卵乳:トリの卵、ミルク
特殊:スライムゼラチン、マジカルブラッドワイン、精霊樹の実のジャム、お宿の焼き菓子
803 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/04(木) 22:55:51.44 ID:ko89WxKWO
オオキイタニシ
804 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/04(木) 23:01:02.20 ID:lnbljYMDO
パラパラ米 トコナツマメ
805 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/04(木) 23:44:16.53 ID:QpkMGIrO0
 オオキイタニシ「」モゾモゾ

エバンス「オオキイタニシだ! 川で獲れたぜ!」

リュアン「ひぇっ……お、オオキイタニシって、農業国でウルティ米農家に大きな被害を与えてるっていうオオキイタニシですか!?」

エバンス「おう。オオキイタニシって言えばそいつだろ?」

ミスティ「これが水田にいると、大量発生してウルティ米が実る前に葉っぱを食べ尽くしちゃって大変……という話を聞いたことがあるわ……」

イリス「農業国じゃ悪魔の貝だとか、呪いの貝だとか散々に言われてるらしいね……」

妖精「ただの生存競争に悪魔だの呪いだの、馬鹿じゃないの?」

イリス「ま、まあまあ落ち着いて妖精さん。ほら、クロシュちゃんでも見て落ち着こうよ」

 オオキイタニシ「」モゾモゾ

タニシクロシュ「」モゾモゾ

妖精「いつの間にタニシに擬態したの……」

リュアン「クロシュちゃんだと思うとけっこうかわいく見えます。不思議です……」

 *

 触手とタニシとマメのパラパラ炒飯「」ポン!

イリス「はい! 今日採れた食材と、トコナツ島で仕入れたパラパラ米と豆を使った炒めご飯です! 隠し味にトコナツの香辛料をちょっとだけ混ぜてあります!」

ローガン「おお! つまりチャーハンか!」

イリス「えっ? あ、確かにこれチャーハンだ!」

リュアン「えっと……チャーハン……?」

ミスティ「チャーハンって何かしら……」

イリス「チャーハンっていうのは、北のトウゲン帝国発祥……だったかな? 香辛料といっしょにご飯を炒めて作る料理なんだけど……私も今言われて初めて思い出した!」

エバンス「トウゲン帝国じゃないのに、図らずもそこの料理を作っちまうなんて不思議なこともあるもんなんだなあ」

スライムクロシュ「……」モニョモニョ

イリス「あ、クロシュちゃんごめんね! 早くいただきますしよっか!」

スライムクロシュ「!」モニョ!

 *

ローガン「これは……! パラパラに炒められた米が、美味い!」モグモグ

エバンス「香辛料をまぶして炒めるだけでこんなに美味くなるのか……!」モグモグ

リュアン「お手伝いさせていただきながら半信半疑だったのですが……触手肉とタニシって、ちゃんと美味しかったんですね……。どちらもコリコリとした独特な弾力があって、パラパラの炒めご飯にとっても合ってる気がします……」モグモグ

ミスティ「この豆も美味しいわ……。野菜でありながら濃厚な旨味を含有していて、この料理にとても相応しい食材となっている……」

妖精「本当に料理上手だよねえ、イリスは」モグモグ

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ

イリス「ふふ、褒めてもお代わりくらいしか出ないよ〜」

 ☆触手とタニシとマメのパラパラ炒飯を食べて元気になりました

 ◇
806 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/04(木) 23:44:56.17 ID:QpkMGIrO0
というわけで本日はここまでとなります。次回はクロシュの訓練編と伝説の剣?編から開始となります

芸術都市への旅路でいきなり出会った謎の少女リュアンちゃん。その正体は、前スレの12に答えがあります
何やらクロシュちゃんたちとはまた別方向でいろいろな課題を抱えていそうな彼女ですが、ひとまず今は同じ釜の飯を呑気に食べていられる程度には平和なようです。お嬢様でありながら旅人でもある彼女は、育ちの良さを備えつつ旅の厳しさを知る珍しい人物であるのかもしれません。今回の道連れで、クロシュ氏は彼女から何を学ぶのでしょうか(必ずしも学ばなければならないというわけではありません。気楽にいきましょう)

それでは本日もありがとうございました。次回は土曜日の更新となります。また、日曜はまだ更新できるかはっきりしていないようです。よろしくお願いいたします
807 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/04(木) 23:48:33.52 ID:f1uscsL+o
乙乙
最初の募集キャラだいぶ登場してるな
808 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 00:47:30.30 ID:P9RwrKGDo
乙です
貝類にはすぐ擬態できるクロシュちゃんかわよ
809 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 19:53:59.03 ID:lYsW4wbX0

服装といえばフラナ氏は黒ワンピースに黒マント(光耐性付き)着てそう。
810 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 15:21:10.54 ID:CC8ixTyVO
勇者像漁ってたらまた来そう
811 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 16:06:09.79 ID:DS9C2klF0
言われてみれば、最初に募集したキャラクターの方々はけっこう出てきたかもしれません
まだ登場していないキャラクターもいますが、まだまだ先は長いので登場する機会はあると思います。よろしくお願いします

クロシュ氏は貝類への擬態が得意なようです。恐らく既に会得している擬態に近いものであれば、それほど難なく擬態することができるのではないかと思われます
クロシュ氏は貝類を見るのも真似るのも食べるのも好きなのかもしれません。時々カタツムリなどに擬態してもぞもぞしている姿が目撃されています

フラナ氏は普段は襟付きのワンピースを着用しているようです
以前は光耐性など不要!と耐性防具を付けずにいたが、最近は外出する際に光耐性付きのローブを着用することが増えた。これは勇者モドキのセイン氏に焼かれたことが影響しているのではないかと推測される……という記事が風雪新聞に載ったことがありました

勇者像と言えばエルダーサキュバスの影あり……かどうかはわかりませんが、彼女が今どこで何を企んでいるのかは今のところわかりません。クロシュ氏らは彼女に嫌われているわけではないので、出くわしてしまってもすぐに危ないということはなさそうですが……
812 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 16:06:35.49 ID:DS9C2klF0
―夜
 野営地

クロシュ「……」ムムム


リュアン「えと、クロシュちゃんは何をしているんですか……?」

妖精「風になりたいんだって」

リュアン「ええっ……? それって、どういう……」

妖精「比喩的な意味じゃなくて、文字通り。スライムには同化っていう力もあって……まあ簡単に言えば、物質の力を取り込んでその物質の性質を得られるの」

リュアン「え、そんな力が……! じゃあクロシュちゃんは、風を取り込んで風になろうとしてるってことですか!?」

妖精「そういうこと。流石にかなり難しいみたいだけどね」

リュアン「そうなんですね……。クロシュちゃん、がんばって……!」


クロシュ「……! んへへ……ありがと、リュアンちゃん……」


↓1コンマ
01-80 だめです[経験2/12]
81-98 霧散する[経験6/12]
99-00 風の如し[経験☆]
813 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2024/07/06(土) 16:10:24.75 ID:q2KL78z7O
814 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 17:32:58.96 ID:DS9C2klF0
クロシュ「……」ムムム

 デロデロ…

スライムクロシュ「」デロロ…


リュアン「わ、またスライムの姿になっちゃいました」

妖精「うーん、ちょっと限界みたい。今日はもう終わりかな」

スライムクロシュ「」デロロ…

リュアン「クロシュちゃん、お疲れさまでした。今日はもうお休みしましょう」

スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ

 ☆風経験が[2/12]になりました

 ◇
815 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 17:33:27.25 ID:DS9C2klF0
―朝
 野営地

 チュンチュン

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

リュアン「おはようございます、クロシュちゃん。疲れは取れましたか?」

スライムクロシュ「〜〜!」モニョニョ!

妖精「元気いっぱいだってさ」

リュアン「良かったです! 今日も一日、よろしくお願いします!」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

 *

リュアン「それにしてもここ……草木が生い茂っててわかりにくいですけど、人工物の残骸があちこちにありますね……」

ローガン「元は村か何かだったのかもしれぬ。既に遺棄されて久しいようだが」

リュアン「どのような事情で遺棄されてしまったのでしょうか……」

妖精「人に恨みを抱いてる魔族とかに滅ぼされたのかもね。魔族たちは王国騎士団に追いやられてるけれど、ゲリラ的に活動してる奴らもけっこういるみたいだし」

エバンス「ここは主要な都市からも遠いし、一気にやられたら救援も間に合わねえだろうな……」

リュアン「……誰が、悪いんでしょうか……」

妖精「さあね。もし下手人が魔族だとしたら、魔族を迫害した王国の人間……と言いたいところだけど、例え迫害されたとしてもこんな小さな村を滅ぼして良い理由にはならない」

ミスティ「でも、王国のやり方が魔族の憎悪を育てたのも事実よ……。もちろん、村を襲って良いわけではないけれど……」

エバンス「魔族の憎悪がなけりゃこんなことにはなってねえってのはその通りな気がするな」

妖精「まあつまり、全員悪い! 等しく打ち首が妥当だね」

リュアン「ええっ……!?」

ミスティ「そ、それは流石に乱暴すぎないかしら……」

妖精「冗談だよ。まあでも、リュアンは人間以外にも差別意識とかないんだね。私やクロシュとも普通に話せるみたいだし」

リュアン「あ、はい。えと、旅に出る前はなんとなく怖い印象を持っていました。でも旅をしている内に、魔族にも良い人はいるし、人間にも悪い人はいるっていう当たり前のことに気付きまして……」

妖精「おおー偉い! 何年旅をしても気付けないアホ冒険者なんてごまんといるのに、リュアンは大したもんだよ!」

リュアン「それを言うなら、皆さんもそうです。誰も妖精さんとクロシュちゃんを変な風に扱いません」

妖精「……それは確かに。まあ、やたらお人好しが集まる変なパーティだとは思ってるけどさ」

リュアン「ふふ、冒険者って普通荒くれ者ばっかりなのに、女の子がやたら多いし実際変なパーティだとは思います。あ、もちろん良い意味でです……あれ? そういえばクロシュちゃんは?」

妖精「ん? さっきスライムの姿でモニョモニョしてたけど……」

ミスティ「イリスの姿も見ないわね……散策でもしてるのかしら?」

 *
816 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 17:34:09.92 ID:DS9C2klF0
 勇者の像「」

 地面に刺さった剣「」ゴゴゴゴゴ


スライムクロシュ「〜〜!」モニョモニョ!

イリス「こ、これは……なんか凄そうな剣!」

スライムクロシュ「〜〜!」モニョニョ!

 デロデロ…

クロシュ「わたし……抜いてみる……!」ザッ

イリス「ええっ!? で、でも大丈夫かなあ……泥棒になっちゃうんじゃ……」

クロシュ「こういうのは持ってっていいって、妖精さんが言ってた……!」

イリス「よ、妖精さん……!」

クロシュ「……」グッ

 地面に刺さった剣「」ゴゴゴゴゴ


↓1コンマ
01-05 剣の魔王
06-35 パラサイトソードだ!
36-65 ただの錆びた剣
66-95 剣の精霊
96-00 聖剣
817 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 17:46:35.12 ID:sYRqESbM0
818 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 18:14:28.20 ID:DS9C2klF0
 抜き放たれた剣「」ズッ

クロシュ「――」

 剣から噴出する闇「」ゴウッ!!!!


イリス「……っ!? こ、この魔力は……!!? クロシュちゃん!!」

妖精「ちょ、ちょっと! 何があったの!? この魔力の波動は――」パタパタ

リュアン「い、一体何があったんです!?」タタタッ

エバンス「どうした!?」タタッ

ローガン「クロシュくん!? これは一体……」タタッ

ミスティ「な、何……この魔力は……!」

イリス「ご、ごめんなさい……私が、止めてれば……」


クロシュ「――」ユラッ

 デロデロ… モニョモニョ…

剣鬼クロシュ「」ズッ
 パラサイトソード「」シャキン


妖精「く、クロ――」

ローガン「来るぞ!! 構えろ!!」バッ


 ――戦闘 憑依剣鬼クロシュ――

↓1コンマ
01-10 痛恨
11-60 劣勢
61-90 優勢
91-00 会心
819 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 18:16:26.18 ID:Q+P4YrvDO
はい
820 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 18:19:17.26 ID:D4HrzMZcO
優勢が4割とか苦しい戦いだな(有利だったのに負けた星竜戦を思いだしつつ)
821 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 18:44:09.97 ID:DS9C2klF0
剣鬼クロシュ「」フッ


イリス「えっ、消え――」

 ガギギギギンッ!!!

ローガン「ぬうううっ!!」ザザッ

剣鬼クロシュ「」シュタタンッ

 シュビビビッ
 ギギギギンッ

エバンス「くっ速すぎるッ!!」

剣鬼クロシュ「」シュバッ

ローガン「いかん! イリスくんミスティくん!!」

ミスティ「こ、氷の防壁を――」

イリス「クロシュちゃ――」

剣鬼クロシュ「」シャッ

ミスティ「!! 間に合わ――」

 光「」カッ!!

剣鬼クロシュ「!!」ビクッ シュバッ

イリス「えっ!? い、今の光は――」

リュアン「私の魔法です! 目眩ましくらいにしか使えませんけど……クロシュちゃん……!!」


剣鬼クロシュ「……」ゴゴゴゴゴ


エバンス「おいおいおいおいヤバいぞ……!! 下手すると星竜よりヤバいんじゃねえのか!!? クロシュちゃんどうしちまったんだ!!?」

妖精「……わかった、あれパラサイトソードだ……! 持ち主を乗っ取って操る魔剣……! 道具と同化できるスライムとは、相性が最悪に良かったんだ……!!」

ローガン「なんてことだ……! どうすればクロシュくんを助けられる!?」

妖精「魔剣を折るしか……でも、魔剣を折るにはとんでもない馬鹿力か竜の炎でもなきゃ……」


剣鬼クロシュ「」ゴゴゴゴ
 パラサイトソード「」シャキン
 メイドブレード「」シャキン


エバンス「二刀流、だと……」

ローガン「くっ……ならば、命に替えてでも――」ザッ

 ◇
822 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 18:45:00.25 ID:DS9C2klF0
―??

クロシュ「……」デロデロ…

魔剣「素晴らしいぞ、お前の力……! ただのスライムかと思ったら、まさかこれほどの逸材だったとは……!」ウキウキ

クロシュ「……」デロデロ…

魔剣「ククク、使いこなせていないようだから我が存分に使いこなしてやろう。貴様の体をな……!!」

クロシュ「……」デロデロ…

魔剣「ククク……フハハハ……フゥーッハッハッハ――」

 ズバッ

魔剣「ぬわっ!?」

メイ841「同胞の危機を感知。救出を行う」シャキン

魔剣「貴様……このスライムが持っていたもう一つの剣の意志か。洗練された刀身とは不似合いな珍妙な格好よ」

メイ841「時代遅れの老害剣は最先端の衣装を知らないものと推測……。クロシュ、起きて……」

クロシュ「……」デロデロ

魔剣「無駄だ。そのスライムの意志は我が完全に掌握している。後は不純物たる貴様を下すだけよ……!」シャキン

メイ841「……」

魔剣「死ねい!」シュバッ


↓1コンマ
01-05 痛恨
06-40 劣勢
41-90 優勢
91-00 会心
823 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 18:46:05.50 ID:D4HrzMZcO
コンマ狙撃手ー!!!!はやくきてくれーっ!!!!
824 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 19:07:04.15 ID:DS9C2klF0
魔剣「どうした! その程度か!?」シャシャシャッ

 ガギンガギンッ

メイ841「敵性体の技量、極高。近接戦闘は不利」ズザザッ

魔剣「状況判断能力は優れているようだな? 大したカラクリ仕掛けよ!」シュバッ

メイ841「ジェットパック使用」ボッ

 シュゴオオオオッ(メイ841が空を飛ぶ音)

魔剣「えっ?」

メイ841「遠距離戦闘に変更。射撃開始」ジャキッ

 ズガガガガガッ

魔剣「オアアアア!!! 卑怯だぞ貴様!!? なぜ剣の癖にそのような武装を……!!!」

メイ841「メイは妖精。メイは魔導人形。メイはクロシュの友。剣は、武器の一つ」

魔剣「チイッ、剣が本質でないのか!! だが飛行は貴様の専売特許ではない!!」フワッ

メイ841「!」

魔剣「空中戦だ!!」シュビッ

メイ841「……っ! 状況……不利……」ガギギギンッ

 ◇
825 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 19:07:43.88 ID:DS9C2klF0
―野営地

剣鬼クロシュ「」シュバッ

 シュビビビッ

エバンス「くっ……! 押し負け――」ガギギギンッ

 メイドブレード「」ブンッ
 パラサイトソード「」ガギンッ

剣鬼クロシュ「!」バッ

エバンス「何っ!? 今何が――」

ローガン「クロシュくんの持ったメイドブレードが、魔剣を弾いた!?」


剣鬼クロシュ「……」
 パラサイトソード「」グググ
 メイドブレード「」グググ


妖精「違う……あれは二刀流じゃない! メイドブレードが抵抗してるんだ!」

エバンス「なにっ!?」

ローガン「そんなことが……!!」


↓1コンマ
01-05 痛恨
06-40 劣勢
41-90 優勢
91-00 会心
826 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 19:09:07.52 ID:q2KL78z7O
827 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 19:45:46.34 ID:DS9C2klF0
剣鬼クロシュ「」バッ

ローガン「させん!」バッ

 ガギンガギンッ

エバンス「魔剣だか何だか知らねえが、クロシュちゃんを乗っ取るたあ許さん!!」シュバッ

 魔銀の剣「」ヒュッ

 パラサイトソード「」ガギンッ

ミスティ「ごめんなさいクロシュ、足を凍らせるわ!!」カッ

 パキパキ―

剣鬼クロシュ「!」ググッ

イリス「そこだぁ!! ちゃんと魔剣で受け止めてよ!!」カッ

 星弾「」バシュンッ

剣鬼クロシュ「!!」グッ

 パラサイトソード「」シャキッ

 ドガァンッ!!!!


剣鬼クロシュ「……」ググ

 パラサイトソード「」パキッ…


リュアン「魔剣が……少し欠けました……!!」

妖精「目に見えて動きが悪くなってる……!! 中でものすごく抵抗してるのかも! みんな、今のうちに!!」

エバンス「おう!!!」

 ◇
828 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 20:03:21.11 ID:DS9C2klF0
―??

魔剣「ぐおおっ!!」バキッ

メイ841「敵性体、現実体が損傷したものと推測。状況、好転の可能性あり」

魔剣「舐めるな……!! この程度損傷のうちに入らぬわ!!」

 *

クロシュ「」デロデロ

バーニングスライムの欠片「クロシュちゃん、大丈夫?」

クロシュ「〜〜…?」モニョニョ?

バーニングスライムの欠片「うん……あいつが少し欠けたから、ボクも少しだけ自由になれたみたい」

クロシュ「〜〜…」モニョモニョ

星竜の珠「いつまで溶けている、馬鹿者」

クロシュ「〜〜…」モニョニョ

星竜の珠「我を喰らった貴様が、あの程度の下郎に敗北するなど許さぬぞ。立て。あの妖精の剣に報いよ」

クロシュ「〜〜…!」モニョ…!

ウニ盾「……立てる?」

クロシュ「〜〜!!」モニョニョ!!

ウニ盾「じゃあ、行こう……。大丈夫……背中はわたしが守るから……」

 モニョモニョ ポン!!!!

 *

魔剣「ぬおおおお!!」

 分身剣「」ヴンッ
  分身剣「」ヴンッ 分身剣「」ヴンッ
   分身剣「」ヴンッ 分身剣「」ヴンッ 分身剣「」ヴンッ

メイ841「!」

魔剣「はあ、はあ……! これが我の奥の手……最早これまでだ、妖精の残滓!!」

メイ841「……救出、続行」ジャキッ

魔剣「フッ、健気なものよ。我が分身剣に刺し貫かれて果てるが良い!!」

 分身剣たち「」シュバババババッ


メイ841「メイは……今度こそ……同胞を………助け――」


 ズババババッ
829 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 20:04:49.35 ID:DS9C2klF0
魔剣「ククク……フハハハ……フゥーハッハッ……は?」


炎ウニ魔法剣士クロシュ「……」シュタッ

 熱で両断された分身剣たち「」ボトボトボト


メイ841「……あ…」フラッ

炎ウニ魔法剣士クロシュ「……」ダキッ

妖精メイ「……えへへ……やっと……救出、成功……した……」ニコッ スゥー…

炎ウニ魔法剣士クロシュ「うん……。ありがと……」



魔剣「なにィ!!? 貴様なぜ……!? 例え多少我の身が欠けたとしても、独力で支配を脱するのは不可能な――」

炎ウニ魔法剣士クロシュ「一人じゃ……ないもん!」

 メイドブレード「」シャキンッ


魔剣「チィッ……! いいだろう、ならば我が手ずから貴様を躾けてやる!! 覚悟しろ、スライム!!!」バッ


↓1コンマ
01-90 勝利
91-00 会心
830 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 20:06:01.11 ID:D4HrzMZcO
……クロシュちゃん分からせだと!?
831 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 20:32:08.43 ID:DS9C2klF0
魔剣「小細工なしに切り刻む!! いくぞ!!」バッ

炎ウニ魔法剣士クロシュ「!」バッ

 ギンギンギンガギンッ!!

炎ウニ魔法剣士クロシュ「!!」ズザザッ

魔剣「フハハハ!! 粋がったところで技量はやはり私の方が圧倒的に上のようだな!! このまま両手両足を落として惨めな格好に――」

炎ウニ魔法剣士クロシュ「ほのお!!!」チリッ

 カッ!!!!
 ドガアアアアンッ!!!!

魔剣「馬鹿な……炎魔法だと……」プスプス

炎ウニ魔法剣士クロシュ「」シュバッ

魔剣「だがまだだ!! 我を鍛えた炎はこの程度ではなかった!!!」シュバッ

 ギンギンギン
 ドスドスッ
 ウニ棘「」ジャキンッ

魔剣「馬鹿な……なぜ、体から棘が……」

炎ウニ魔法剣士クロシュ「……」ギラッ

魔剣「ぬおおお!! 長年雨風に晒されながら待ち続けた好機、逃してなるかァァァァ!!!!」グオオオッ

 赤熱メイドブレード「」ゴウッ

 バキャッ――


砕けた魔剣「馬鹿な……量産品如きに……この、我が……」パラパラ


炎ウニ魔法剣士クロシュ「……」
 メイドブレード「」スチャッ

 ◇
832 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 20:32:47.47 ID:DS9C2klF0
ローガン「ぬう……うおおおおおっ!!」

剣鬼クロシュ「!!」ガギインッ!!

 パラサイトソード「」クルクル


妖精「ローガンが魔剣を弾いて――」

リュアン「魔剣がクロシュちゃんの手から吹っ飛びました!!」


イリス「もう一度!! 星の力よ!!」ググググッ

 カッ
 星弾「」バシュウウウンッ!!!

 パラサイトソード「」クルクル
 星弾「」ガッ

 ドガアアアアアアアンッ!!!!


リュアン「やった!!」

イリス「まだ生きてる!!」

リュアン「ええ!?」


 ヒビが入ったパラサイトソード「」グググッ


エバンス「なんてしぶとさだ! だがクロシュちゃんの手を離れた今なら――」


 シュバッ


エバンス「えっ今のは――」


パラサイトソード「!!!!」グググググッ

炎ウニ魔法剣士クロシュ「こっちでも……終わり……!!!」ゴオオオオッ

 赤熱メイドブレード「」ゴウッ

 バキャッ――

砕け散るパラサイトソード「」


炎ウニ魔剣士クロシュ「」シュタッ
 メイドブレード「」スチャッ

 パラサイトソードの破片「」ボトボト


 ――戦闘終了――
833 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 21:36:16.08 ID:DS9C2klF0
イリス「クロシュちゃん!!」タッタッタッ


炎ウニ魔法剣士クロシュ「……」

 デロデロ…

スライムクロシュ「」デロロ…


リュアン「スライムの姿に……」

妖精「……きっと、魔剣との戦いの中でいろいろあったんだろうね」

ローガン「……クロシュちゃんは大丈夫なのか?」

妖精「うん。もう魔力も安定してるし、今は本当に疲れて眠ってるだけだと思う」

イリス「良かったぁ……。私のせいでクロシュちゃんが二度と戻らないなんてことになったら……」グスッ

エバンス「だがやるじゃねえか! どれだけ打ち合っても傷一つ付かなかった魔剣が、イリスちゃんの魔法でならダメージが入ったんだぜ!」

ミスティ「ええ……。お手柄じゃないかしら……」

イリス「えへへ、そうかな……?」

 ◇
834 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 21:37:24.63 ID:DS9C2klF0
 強化ソリ「」

妖精「いろいろあったけど出発しようか」

ミスティ「ええ。みんな忘れ物はない?」


スライムクロシュ「〜〜…」モニョ

イリス「あっ、クロシュちゃん! 目を覚ましたんだね、大丈夫?」

スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ ピョンッ

妖精「え、忘れ物?」

 *

 砕けたパラサイトソード「」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

妖精「ええ……? 砕けたとはいえ危ないよ、放っておきなよこんなの……」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

妖精「ええっ!? ばっ馬鹿やめときなよ! お腹壊すよ!!」

リュアン「えっと……クロシュちゃんは何て?」

妖精「これ食べるって!!!」

リュアン「ええっ!?」


 砕けたパラサイトソード「!」ググッ

スライムクロシュ「〜〜」バックン モニョモニョ

 呑まれたパラサイトソード「〜〜!」ジタバタ

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ モグモグ

 消化されるパラサイトソード「〜〜!!」ジュワワワ

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ モグモグ

 ☆パラサイトソードの能力を一部吸収し、クロシュの剣技レベルが上がりました
 ☆魔法を使った経験を重ね、クロシュの魔法レベルが上がりました
 ☆同化したものとの対話により、クロシュの同化能力が向上しました

 ◇
835 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 21:50:47.65 ID:DS9C2klF0
―芸術都市ミュージアへの旅路 2日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

 ◇リュアン [旅のお嬢様]
 武:黒耀鋼のナイフ  盾:魔導障壁     飾:守りのペンダント
 武:         防:旅人のドレス   飾:


◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*4
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・炎鉱石
・魔王図鑑
・溶岩石のアミュレット*6
・暗黒優待券

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・風になる[2/12]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・氷属性の練習[2/4](ミスティ)
836 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 21:51:17.34 ID:DS9C2klF0
―王国平原 街道

 強化ソリ「」シャーッ


スライムクロシュ「」zzz

妖精「ひとまずミュージアまでの道のりは半分くらいまで来たかな?」

リュアン「はい……。この辺りで、付き人さんとはぐれちゃったんです……」

ミスティ「それなら、この先は探しながら進んだ方が良いかしら……?」

リュアン「いえ、はぐれる間際にミュージアで落ち合う約束をしたような気がします……。必死に逃げながらだったのでちょっとうろ覚えなのですが……」

妖精「うろ覚え……」

リュアン「と、とにかく今のペースのままで進んでもらって大丈夫です!」

ミスティ「わかったわ……。でももしミュージアにいなかったら……」

リュアン「その時は……なんとかします。ありがとうございます、気にかけていただいて……」

エバンス「目的地が同じなら街道から離れることもないだろうし、どのみち進めば落ち合えるさ」

リュアン「エバンスさん……」

妖精「そうだね。前向きに考えていこうよ、道は一つしかないんだから」

リュアン「はい……ありがとうございます」


↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-05 強敵
05-30 食料発見(コンマ)
31-55 物品発見(コンマ)
56-80 場所発見(コンマ)
81-00 良いこと(自由安価)
837 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 21:52:35.16 ID:q2KL78z7O
838 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 21:52:43.43 ID:voAFM/dx0
839 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 21:58:25.65 ID:DS9C2klF0
食べ物とアイテムを見つけたようです

↓1コンマ 見つけた食料
01-10 デカムカデ
11-20 食べられる野草
21-30 セイントレア草
31-40 ヤマイモ
41-50 オオキイタニシ
51-60 セイントレアバス
61-70 ザリガニ
71-80 コガネリンゴ
81-90 スカイマグロ
91-00 セイントレアシロガニ


↓2コンマ 見つけた道具
01-35 マジカルペンライト
36-65 風の塊
66-95 氷精の魔導書
96-00 クロシュヴィアの欠片
840 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 21:59:02.55 ID:sYRqESbM0
841 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 22:01:36.76 ID:ESpiw8sOo
842 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 22:48:10.69 ID:DS9C2klF0

 川「」サラサラ

エバンス「おっ川だ! ちょっと休憩してかねえか?」

ミスティ「そうね……お昼も近いし、あの川沿いに一旦停めましょう……」

 *

 強化ソリ「」キキッ


イリス「さーて今日のお昼ご飯は〜」フンフン


エバンス「魚獲って来たぞ〜」スタスタ

イリス「はやっ!?」

エバンス「どうだ、なかなかじゃないか?」

 桶に入った数匹のセイントレアバス「」

ローガン「ほう、これはセイントレアバスか。川魚だが身には油がよく乗っていて美味い」

クロシュ「わぁ……」

イリス「じゃあ今日のお昼は簡単に焼き魚にしましょう!」

 *

 焚き火「」パチパチ

 串焼きセイントレアバス「」コンガリ

リュアン「わ……! 丸焼きです!」

イリス「凝った料理も美味しいけれど、こういう素材を生かした食べ方もこれはこれで美味しいんだよね。この前言ったことと矛盾するような気もするけど」

エバンス「流石に昼休憩でまで凝った料理を作ってたら時間がかかっちまうからな。昼は簡単に美味しく済ませるのが良い」

ミスティ「……塩をまぶしてるだけ凝ってると思うわ……。私一人だったら、塩すらかけずに単品で焼いて食べてしまうもの……」

ローガン「ミスティくんは意外と料理に無頓着だったりするのか……?」

ミスティ「そんなことはないわ……。イリスの作る料理は本当に美味しいと思うし……。ただ、自分で手間をかけて作るのが苦手なだけよ……」

イリス「ミスティを一人にするとものすごく適当な食事をし始めそうで心配かも……」

ミスティ「そんなことは……ないわ……。それにどちらかと言うとクロシュの方が、一人にしたらいい加減な食生活になりそうじゃないかしら……」

スライムクロシュ「??」モニョニョ?

イリス「そ、それは確かに……。クロシュちゃんなんでも食べちゃうからなあ……」

妖精「パラサイトソードまで食べるとは思わなかったよ……。あの後お腹は大丈夫なの?」

スライムクロシュ「!」モニョ!

妖精「そ、そう……。変な感じがしたらすぐ言うんだよ?」

 ☆セイントレアバスの串焼きを食べてお腹いっぱいになりました
 ☆この行軍中の次の戦闘コンマに+10の補正が入ります

 ◇
843 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 22:50:30.66 ID:DS9C2klF0
ミスティ「さて、腹ごしらえも済んだところで……あら? これは……」

イリス「これは……ええと、氷の魔力だよね?」

ミスティ「ええ……川上の方から……こっちに流れてくるわね……」


 川「」
 氷の塊「」ドンブラコドンブラコ


リュアン「うわわ! なんですかあれ!」

妖精「ありゃ……なんか精霊の気配がするような……」

ミスティ「気になるわね。拾ってみましょう」スッ

 *

氷の塊「んあ〜何〜?」

リュアン「喋った!?」

妖精「あなた、どこから来たの?」

氷の塊「ほえ〜? どこって、大山脈だけど〜」

ミスティ「大山脈……!? ずっと北の方じゃない……川を流れてここまで……!?」

氷の塊「ん〜? ここどこ〜?」

妖精「ここはセイントレア王国だよ。妖精が呑気にしてられる場所じゃない、さっさと帰りな」

氷の塊「うええ!? そんなとこまで来ちゃったの!?」

 バキャッ

氷妖精「あわわ、大変だ! 早く帰らなきゃ! ありがとね、起こしてくれて!!」

妖精「寝てたのか……。まあでも、本当に危ない場所だから気を付けて帰りなよ」

氷妖精「うん! あそうだ、そこのお姉さん氷属性の人だよね? 私を起こしてくれたお礼に、これあげる」スッ

 氷精の魔導書「」ポン

ミスティ「あ、ありがとう……」

氷妖精「妖精用のやつだから、人間には小さくて読みにくくてごめんね! そこの妖精に読んでもらって!」

妖精「ええ……まあいいけど……」

氷妖精「ふっふっふ、でも人間の氷魔法ってヘタクソばっかりだから、それを読んでマスターすれば一気に世界一になれるよ!」

ミスティ「そうなの……? でも妖精の魔法が私に学べるかしら……」

氷妖精「妖精用の部分は飛ばしちゃっても大丈夫! 基本的なとこは人間も妖精もたぶんおんなじだから!」

ミスティ「そ、そう……。ならありがたく頂くわね……。妖精、後で頼んでもいい……?」

妖精「うん……」

氷妖精「それじゃありがと! 縁があったらまたね〜」パタパタ

 ☆氷精の魔導書を手に入れました。自由行動で読むことができます
  効率的に氷属性の経験を積むことができます

 ◆
844 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 23:08:29.64 ID:DS9C2klF0
―夕方
 街道沿い 野営地

 焚き火「」パチパチ

リュアン「いろいろありましたが、今日も皆さん全員がご無事で良かったです……」

イリス「ええ、ご無事だなんて大げさな……いや、今朝のパラサイトソードの一件を考えるとあんまり大げさじゃないかも……」

エバンス「いやあ、マジで死ぬかと思ったぞ……。単純比較はできねえが、個人的には星竜よりヤバかったぜ……」

ローガン「例え片時でも気を抜けば、盾ごと両断されて命を落としていた確信がある……。人数の上ではこちらの方が圧倒的に有利だったにも関わらずだ……」

ミスティ「あれが魔剣の力なのかしら……」

クロシュ「ご、ごめんなさい……」ショボン

エバンス「ああ、違うんだクロシュちゃん。むしろ、そんなことがあったのに全員無事で良かったぜって話なんだこれは」

ローガン「うむ……。むしろ今後の課題を教えてくれたと言っても良い。感謝するぞ」

クロシュ「うん……」

妖精「でも、魔剣と言えど宿主の身体的な限界を越えることは不可能のはずなんだよね。だから、あの時のクロシュの実力って……」

イリス「クロシュちゃんも、あれくらいの動きができるってこと!?」

クロシュ「……なんか……わたしの体、わたしより使いこなせるって、言ってた……」

ローガン「ということは……クロシュくんには、あれだけの剣の才が眠っているかもしれんのか!!」

妖精「剣技は流石に魔剣の力だろうけれど、あの異常な力や速さはクロシュのポテンシャルってことだろうね」

エバンス「おお……こりゃ将来が楽しみだな」

リュアン「そういえば、魔剣を叩き折る時の一瞬だけ見せた、あの不思議な格好のクロシュちゃんは一体何だったのですか?」

ミスティ「そういえば……剣士っぽい格好でありながら三角帽子をかぶっていたり背中にウニ盾を背負っていたりメラメラ燃えてたり、ちょっと面白い格好だったわね……」

クロシュ「んと……わかんない……。でも……みんなが、力を貸してくれたから……できたんだと、思う……」


ミュージアへの旅路2日目の夜です
↓1〜3 野営中何をする?
845 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 23:10:30.36 ID:q2KL78z7O
クロシュ、酒をガブ飲み
846 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 23:10:35.08 ID:Q+P4YrvDO
魔王図鑑の続きを読んでみる
847 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 23:12:36.08 ID:D4HrzMZcO
早速氷精の魔導書を読んでみる
848 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 23:16:21.11 ID:DS9C2klF0
というわけで本日はここまでとなります。次回は酒飲みクロシュ編、魔王図鑑の続き編、氷精の魔導書を読んでみよう編となります

突然の強敵パラサイトソード氏との死闘に打ち克ち、クロシュさんはまた強くなりました
クロシュ氏はポテンシャルで言えばやはりすごい輝きを秘めうるのかもしれません。そして最近はその才覚をすこしづつ発揮し始めており、もはや穀潰しと言われていた過去が遥か遠い昔のことのようです。クロシュ氏の今後の活躍にご期待くださいませ

それでは本日もありがとうございました。次回ですが、明日の日曜は結局更新できそうなので更新することになりました。よろしくお願いいたします
849 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 23:36:37.76 ID:ESpiw8sOo
乙でした
ヌルっと人格ついたメイドブレードちゃん…って今まで同化したものいっぱい出てきた!
これはパラ剣オジもクロシュの家族だ!されるか?
ミスティお姉さんがさt、いや逞しさがどんどん判明していくぅ
850 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 23:47:32.17 ID:voAFM/dx0
乙です

ちょっと前から思っていたけど、クロシュちゃんすでに実力だけならパーティーで一番?
まあ知識とか常識面はまだまだ妖精さんとかのサポートが必要だろうけど
851 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 23:59:32.09 ID:N5cXJPhVO

生前?は同胞を救えず介錯するしかなかったメイさんが、今度はちゃんと救えて良かった
852 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 16:07:59.77 ID:mXFlx71k0
クロシュ氏が食べたものは、今もなおクロシュ氏の中に息づいているのかもしれません
メイドブレードさんの人格は、厳密にはメイ841氏そのものではないのですが、限りなく近いものではあるようです。彼女もまた、クロシュ氏の中で今でも生き続けているのかもしれません
ミスティさんは見た感じはクールでスマートなお姉さんですが、考え付く問題解決法が過激だったり、一人の時の食事が適当だったりと、意外な一面があるのかもしれません

クロシュ氏は実力をものすごく付けてきていますが、魔法に関してはイリスやミスティにはまだ及ばず、近接戦闘に関してはローガンやエバンスにまだ及ばないというバランスであります
しかし全ての要素を加味した総合的な実力で言えば、もしかしたらパーティいちと言えるかもしれません。もちろん知識や常識はだいぶ不足しているため、仲間がいないと危ういところはかなりあると思われます。得手不得手は上手に補い合いましょう

精核にされた同胞を砕いて介錯するしかなかった元妖精で魔導人形のメイ氏ですが、今度こそは救いたいものをちゃんと救えたのかもしれません。これからもクロシュちゃんに力を貸してあげてくれたら良いと思います
853 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 16:09:06.56 ID:mXFlx71k0
―夜
 野営地の外れ

クロシュ「……」トコトコ

リュアン「く、クロシュちゃん! あんまり離れすぎると、また変な剣とか抜いたら大変です……!」トテトテ

クロシュ「ん……今度は、気をつける……」

リュアン「うう……。で、でもどうしてこんなとこに来たのですか……?」

クロシュ「……いい匂いがする……」

リュアン「え……?」

クロシュ「……! これ……!」ガサッ

 朽ちた荷馬車「」ドン!

リュアン「え、ええと……暗くてよく見えません……。それは……なんですか? 何か大きいものみたいですが……」

クロシュ「あ、えと……じゃあ」チリッ

 クロシュの指先に点いた炎「」ボッ

炎クロシュ「これで、見える……?」チリチリ

リュアン「あ、はい! ありがとうございます、クロシュちゃん。すごいです、その力……!」

炎クロシュ「んへへ……。レッドちゃんの、おかげ……」

リュアン「それで……これは、荷馬車ですか……? 随分ボロボロみたいですが……」

炎クロシュ「うん……。この中から、美味しい匂いがする……」

リュアン「うーん、でもものすごく古いみたいですけど……。保存食か何かでしょうか……」

炎クロシュ「探してみる」トコトコ

 *

 ガサゴソ…
 酒樽「」ドン!!

炎クロシュ「これ……!」

リュアン「これ……樽、ですか……? 私には匂いは感じ取れません……」

 酒樽「」チャプン

炎クロシュ「おいしい水が入ってる!」

リュアン「何かの液体が入ってるのは間違いなさそうですが……」

炎クロシュ「わたしが見つけたから、わたしが飲む……!」ガシッ

 酒樽の蓋「」ポコン
 ワインの香り「」フワ〜

リュアン「うっ……こ、これお酒ですクロシュちゃん! 子供は飲めないんです!」

炎クロシュ「んへへ……スライムは、飲める……!」ガシッ グイッ

リュアン「あ、あわわ! クロシュちゃんが酒樽ごと抱えて……!!」

炎クロシュ「いただきます……」

 グビグビグビ

↓1
01-30 流石に酔った
31-90 酔わずに飲み干した
91-00 覚醒
854 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 16:11:06.49 ID:p/mt8FuJO
855 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 16:14:07.68 ID:f+39JrSoo
うわーっバミスライム!
856 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 16:59:09.62 ID:mXFlx71k0
 *

 酒樽「」グイッ

スライムクロシュ「〜〜♪♪」モニョモニョ グビグビ

 酒樽「」グイッ グイッ ピチョン…

スライムクロシュ「〜〜〜♪♪♪」モニョニョニョ ケプッ

リュアン「の、飲み干しちゃった……! 自分の体よりおっきい樽の中身を……!」

 モニョモニョ ポン!

クロシュ「ん……おいしかった……」

リュアン「ほ、本当に酔ってない……。スライムってすごいなあ……」

クロシュ「……リュアンちゃんは……飲まなくて、よかったの……?」

リュアン「だ、だから人間の子供は飲めないの! お酒!」

クロシュ「んゅ……」

 ◇
857 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 17:10:54.43 ID:mXFlx71k0
―夜
 野営地 テント

 ランプ「」ユラユラ


 魔王図鑑「」

妖精「さて……」

ミスティ「妖精。早速だけど……あ、それを読んでたの?」

妖精「あいや、まだ読んでない。氷精の魔導書の件でしょ? いいよ、読んであげる」

ミスティ「……それなら、まずは私がその魔王図鑑のページをめくってあげるわ。妖精には読みにくいでしょう?」

妖精「いいの?」

ミスティ「ええ……。氷精の魔導書を読んでもらうのだもの、私にもそれくらいの手伝いはさせて欲しいわ……」

妖精「ありがとう。じゃあお願いしようかな」

 *

 ペラッ

「目次」
・絶望の魔王 済
・狂気の魔王 済
・暗黒の魔王 済
・虚無の魔王
・夢想の魔王
・旋律の魔王
・記憶の魔王
・雷霆の魔王
・巨樹の魔王
・海難の魔王
・吹雪の魔王
・双子の魔王
・憑霊の魔王
・永遠の魔王
・水底の魔王

 ペラッ

「虚無の魔王」
生前は、とある国の哲学者だったと言われている。
出現地域一帯に住む知性ある生命体の意識を、あらゆる意味が失われる虚無≠ノ陥れた。虚無≠ノ陥った者は、生命活動の意味をも失って衰弱死していったとされる。
しかしある日を境に、その影響及び存在が確認されなくなった。
余談だが、後に光の聖女と呼ばれる子が誕生したのもその日である。

 ペラッ

「夢想の魔王」
生前の姿は不明。
出現地域一帯に住む生命体を深い眠りの底へ陥れた。夢想の魔王に眠らされた者は、その者が望む最も幸せな夢に沈み、ほとんどは二度と目覚めることなく死亡したとされる。
最期には、とある一人の男が眠りから脱し、単身挑んで討伐を果たした。男は称賛を望まず、夢想の魔王の亡骸を抱えたまま何処かへと去っていったと伝えられている。

 ペラッ

「旋律の魔王」
生前は、一人の音楽家だったと言われている。
日夜破滅的な音波を伴う楽曲を演奏し続け、周辺一帯を破壊し尽くした。
当時の魔術師たちが総力を結集して作り上げた完全無音結界により無力化され、討伐された。

 *
858 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 17:13:45.80 ID:mXFlx71k0
ミスティ「……アリシラの状態に似た魔王は見つからないわね……」

妖精「まあそんなに簡単に見つかるとも思ってないしね。ゆっくり探してくしかないよ」

ミスティ「それにしても……この『光の聖女』って、前のとこにも登場してたわね……。確か、暗黒の魔王を滅ぼした人物……」

妖精「そうみたい。この本、時系列とか関係なく適当な順番で魔王を載せてるんだなあ……。でも、魔王を滅ぼすほどの光の魔法か……」

ミスティ「……勇者に匹敵……あるいは勇者を越えるほどの規格外の人物よね……。一体何者なのかしら……」

妖精「光の聖女については私もよく知らないんだよね。私が生まれるよりももっと前の人物みたいだし、伝わってる情報も少なくてね」

ミスティ「そうなのね……」

妖精「まあとりあえず今回はこれくらいにして、氷精の魔導書を読もう」


↓1コンマ 氷精の魔導書の成果
01-80 多分理解したわ(経験4/4)
81-00 全然わからない(経験☆)
859 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 17:15:17.55 ID:vj+FUlTDO
はい
860 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 17:57:59.14 ID:mXFlx71k0
妖精「――とりあえず基礎の部分はこんな感じ。質問はある?」

ミスティ「……実践してみないと、自分が理解できたかどうかもわからないわ」スクッ

 *

―夜
 野営地

 焚き火「」パチパチ


イリス「え、火を出して欲しい?」

ミスティ「ええ……。いいかしら……?」

イリス「もちろん! それじゃああの枯れ草の塊を……えい!」ボッ

 燃える枯れ草「」メラメラ

ミスティ「……はっ!」カッ

 瞬時に凍る枯れ草「」キンッ!

イリス「わっ! 燃えてた枯れ草が一瞬で……!」

妖精「これ……レッドがやってたみたいな、離れた位置からの瞬間凍結!」

ミスティ「……多分、理解したわ……。熱を奪う……こういうことだったのね……」

イリス「おお……! ミスティも何かのコツを掴んだんだね、おめでとう!」

ミスティ「ええ……これなら、ブラッドにも通用するはず……!」

 ☆ミスティの氷魔法レベルが上がりました

 ◆
861 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 17:58:33.71 ID:mXFlx71k0
―芸術都市ミュージアへの旅路 3日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

 ◇リュアン [旅のお嬢様]
 武:黒耀鋼のナイフ  盾:魔導障壁     飾:守りのペンダント
 武:         防:旅人のドレス   飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*4
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・炎鉱石
・魔王図鑑
・溶岩石のアミュレット*6
・暗黒優待券

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・風になる[2/12]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・氷属性の練習[4/4] 達成!
862 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 18:03:04.77 ID:mXFlx71k0
―西セイントレアキャニオン

 ヒュオオオオ…

 強化ソリ「」シャーッ


 タンブルウィード「」コロコロ…

クロシュ「わあ……」

リュアン「な、何かが地面をころころと転がっていきます……!」

ローガン「あれはタンブルウィード。回転草とも呼ばれている」

妖精「ああやって転がってって、いろんなとこに種を撒いてるんだよ。植物なりの生き方の一つだね」

リュアン「植物なんですね……。不思議な草です……」

イリス「環境も変わってきましたね……。私、こういう場所に来るのは初めてです……!」

エバンス「砂漠が近いってことだな。まあこの辺はまだ過酷じゃないが」


精霊樹の鉢植え「」
  精霊樹の芽「」ピョコン!

ミスティ「精霊樹も芽が出てきたわね……。いつもお世話してくれてありがとう、妖精……」

妖精「まあ私の責任だからね、この子は……。ちゃんと面倒を見てあげてるよ」

ミスティ「でも、この先の乾燥地帯……砂漠とかにまで連れて行って大丈夫かしら……?」

妖精「私が見てあげてるから大丈夫だよ。精霊樹は妖精や精霊がそばにいてあげれば、どんな場所でも元気に育つから」

ミスティ「それなら安心だわ……」


 タンブルウィード「」コロコロ…


↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-05 強敵
06-20 敵襲
21-40 食料発見(コンマ)
41-60 物品発見(コンマ)
61-80 場所発見(コンマ)
81-00 良いこと(自由安価)
863 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 18:04:47.39 ID:p/mt8FuJO
864 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 18:11:42.04 ID:hG3O01lC0
865 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 18:33:52.39 ID:f+39JrSoo
WARNING!WARNING!WARNING!
866 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 18:35:26.46 ID:mXFlx71k0
とても大変な相手が現れましたが、まずはごはんです

↓1コンマ 見つけた食料
01-10 デカムカデ
11-20 食べられる野草
21-30 サバクイナゴ
31-40 セイントレア草
41-50 どんぐり
51-60 スナニワトリの卵
61-70 テラヌスアロエ
71-80 精霊サボテンの実
81-90 スカイマグロ
91-00 キャニオンガニ

↓2コンマ 出遭ってしまった相手
01-10 銀の長髪の魔族
11-40 誰かに似ている吸血鬼
41-70 金髪の竜人
71-00 イケメン狐獣人
867 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 18:36:35.02 ID:mwyr+U680
868 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 18:40:00.17 ID:f+39JrSoo
869 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 18:48:47.84 ID:mXFlx71k0
 強化ソリ「」キキッ

ミスティ「この辺りで一旦休憩にしましょう……」

妖精「ミュージアまであと少しだね。今日の夕方には着けそうかな?」

イリス「砂漠に面した芸術都市かあ……! ふふ、やっぱり楽しみだなあ」

 *

エバンス「うーむ、この辺りじゃメシになりそうなものを探すのも一苦労だな……。諦めて保存食を食うか……?」スタスタ

クロシュ「!」ピコン!

エバンス「お、クロシュちゃん何か見つけたか?」

クロシュ「ん!」

 大きな岩「」グイッ
 岩の下に隠れていたデカムカデたち「!!」っっっ

エバンス「うぇ!? デカムカデじゃねーか!!」

クロシュ「んへへ……意外と、おいしい……」シュバッ

 *

 焚き火「」パチパチ
 焼きデカムカデ「」コンガリ
 焼きデカムカデ「」コンガリ
 焼きデカムカデ「」コンガリ

イリス「う、うう……」

ミスティ「こ、これは……」

リュアン「う、嘘ですよね……? これを食べるなんて……」

ローガン「……食用は、可能だったはずだ……。確か……」

エバンス「お、おう……。クロシュちゃんの太鼓判付きだぜ……」

妖精「うへぇ……」

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ

 ☆デカムカデを食べたことにより、次の戦闘コンマが+5されます(現在合計+15)

 ◇
870 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 19:11:30.89 ID:mXFlx71k0
―西セイントレアキャニオン

 強化ソリ「」シャーッ

リュアン「……ふう。意外と……食べようと思えた食べられるものですね……」

ミスティ「そうね……。生存力が上がったわ……」

ローガン「うむ……。選択肢が増えたのは、良いことだな……」

イリス「うーん……でも次はちゃんと調理して食べたいなあ。丸焼きじゃなくて」

妖精「え、そこ!?」

エバンス「イリスちゃんの気持ちはわかるぜ。ゲテだからこそ、気持ち良く食えるようにしたいよな」

イリス「はい!」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ



エバンス「さて……あと少しとは言え、警戒は続け――ん?」


 日蝕「」スゥー…


ミスティ「えっ……? 急に暗く――」

イリス「道の先に誰か立ってる!! でも、あれ……あの魔力は……!!!」


日傘を差した吸血鬼の幼女「……」ニコッ


ローガン「なっ……あれは、フラナ氏か!? いや、髪の色が違うが――」


日傘を差した吸血鬼の幼女「……」スタスタ


リュアン「こ、こっちに来ます……!」

エバンス「何だかわからねえがヤベえ気がするぜ……!!」シャキン


 スタスタ ピタッ

日傘を差した吸血鬼の幼女「……頂戴」


イリス「え……?」


日傘を差した吸血鬼の幼女「あなたたちの血……頂戴」ニコッ

 吸血鬼の翼「」バサッ


ローガン「来るぞ!!」

ウニ剣士クロシュ「!!」シャキン


 ――遭遇戦 吸血鬼の姉 フレメア・バイオレット――


↓1コンマ(セイントレアバス+10、ムカデ+5)
01-10 痛恨
11-70 劣勢
71-95 優勢
96-00 会心
871 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 19:12:18.24 ID:vj+FUlTDO
はい
872 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 19:25:37.54 ID:f+39JrSoo
ヤベぇつよい
873 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 19:30:00.99 ID:r0+b9B7eO
だいたい会う相手皆格上ばかりやなあ
874 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 19:42:35.10 ID:mXFlx71k0
フレメア「」ヒュンッ

 ドガガガッ!!

ウニ剣士クロシュ「っ!!」

 ウニ棘「」ジャキンッ!!

フレメア「! へえ……面白い力だね」サッ

エバンス「野郎!」シャッ

フレメア「うわ……魔銀って嫌い……」ササッ

ローガン「ぬんっ!」バッ

フレメア「大の男たちが、幼子相手に大人気ないね……」ササッ

ローガン「吸血鬼の外見などアテになるか!!」バッ

フレメア「それはそう!」ガギンッ

エバンス「ぐおおっ!」ドガアッ

ローガン「エバンスくん!!」



ミスティ「くっ……動きが速すぎて狙いが……!!」

イリス「下手に撃ったら味方に当たっちゃうよ……! どうすれば……」



リュアン「あ、あわわ……クロシュちゃん……皆さん……!!」

妖精「くそ……! 太陽の光さえ届けば、私の魔法で焼いてやるのに……!!」



フレメア「ああ……乾く、乾く……!! あなたたちの血を早く飲ませて……!!」ヒュンッ


イリス「……血………?」


↓1選択
1.マジカルブラッドワインを飲む
2.マジカルブラッドワインを差し出す
3.このまま戦闘続行
4.その他
875 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 19:44:24.81 ID:p/mt8FuJO
2
876 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 20:39:14.79 ID:mXFlx71k0
イリス「ま、待って!!!!」


フレメア「?」

エバンス「ぐっ……イリスちゃん……?」

ローガン「何か策があるのか……?」


イリス「こ、これ……!!」

 マジカルブラッドワイン「」ポン


フレメア「……」

イリス「ち、血のお酒です! これを……差し上げます……!! だから……」

フレメア「……それ、血は入ってないやつ」

イリス「えっ……」

フレメア「薬師気取りの馬鹿吸血鬼が、非吸血鬼用に作った清涼飲料水。そんな生ゴミ差し出すとか……舐めてる?」

イリス「あっ……!」

フレメア「まあ、いいや……。貸して」ヒュンッ

 ブンッ パシッ
 グビグビ

フレメア「ふうん……。思ったよりは、マシかも……。あの馬鹿妹の割には……」グビグビ

イリス「……」

フレメア「……ん〜……でも、物足りない……。やっぱり、処女の生き血が欲しいかも……」ジッ

イリス「うっ……」



エバンス「くっ……あのガキ、ふざけやがって……!!」ググッ

ローガン「エバンスくん、無理をするな!」

エバンス「今無理しないでいつ無理すんだよ!! このままじゃイリスちゃんたちが――」



「フレメア、こんなとこで何をしているの」
877 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 20:39:45.54 ID:mXFlx71k0
イリス「えっ……?」

クロシュ「あっ……」

フレメア「……」


レイン「……」スタスタ


妖精「あ、あのサキュバスは――」

ミスティ「いつだか、勇者像の前で会った――」

ローガン「指名手配犯のレイン・フォール!!」


フレメア「どこで何してようと、私の勝手」

レイン「いいえ。私たちはこんなところで油を売っている暇はないはずよ」

フレメア「めんどくさ……。仕事ならあんたたちだけで十分」

レイン「狂気に落ちて荒野を彷徨っていたあなたを救ったのが誰か、もう忘れたの?」

フレメア「恩の押し売り? 誰も救ってくれなんて頼んでない」

レイン「むう……。とにかく、あなたの力も必要なのよ。今回の作戦の重要性はわかってるでしょ?」

フレメア「……はいはい、わかってるよ……」


イリス「え、ええと……」

ミスティ「た、助かった……のかしら……?」


レイン「……別に、あなたたちを助けたわけではないわ。急ぎの用があるから、フレメアを連れ戻しに来ただけ……」

クロシュ「……」

レイン「……命が惜しければ、今後しばらくはミュージアに近付かないことね……」

リュアン「えっ……!? そ、それってどういう――」

レイン「惜しくなければ近付いても良いわ……。行くわよ、フレメア」バサッ

フレメア「……」バサッ


ローガン「……飛んでいく……」

イリス「ま、待って! フレメアさん!! あなたは、フラナ先生の――」


フレメア「……フラナは、私の愚妹。それだけ――」バサッバサッ


 ――戦闘終了――

 ・マジカルブラッドワインを失いました

 ◇
878 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 20:40:57.11 ID:mXFlx71k0
―西セイントレアキャニオン

 強化ソリ「」シャーッ

リュアン「さっきの二人は……一体……。それに、ミュージアに近付くなって……」

イリス「フラナ先生の、お姉さん……? それに指名手配犯のレイン・フォールが、どうして一緒に……?」

エバンス「くそっ……あいつら何を企んでやがんだ……? まさか芸術祭に乗じてテロでも起こす気じゃないだろうな……」


クロシュ「……」

妖精「みんな無事だけど……スッキリしないね。せっかくもうすぐ到着なのに……」

ローガン「うむ……。いや、あれほどの強敵を相手に誰一人大きな怪我を負うこともなく生き残れたのだから喜ぶべきなのだが、彼らの言葉があまりに不穏すぎるのだ……」

ミスティ「……本当に、テロでも起こすつもりなんじゃ……。芸術都市には入らずに迂回してく……?」

妖精「いや……補給無しで砂漠に突入したら死ぬだけだし、芸術都市に立ち寄らない選択肢はない。でも、警戒は必要かもね……」


クロシュ「……」

クロシュ(レインさん……ほんとは、優しい人なのかな……?)

 ◆
879 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 20:44:24.05 ID:JBM/FoyTo
強敵枠は一枚岩なのか
880 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 21:36:04.91 ID:mXFlx71k0
―夕方
 芸術都市ミュージア

 ワイワイ ガヤガヤ

 奇妙な形の彫像「」デン!


芸術妖精「似顔絵描いてるよ〜。あなたの顔をかわいくデフォルメして描くよ〜」


画家「はあ、最近売れねえなあ……」カンコドリ


アイドル専門画家「アイドルの絵売ってま〜す。毎度〜」チャリン


エルフの吟遊詩人「ダークヒーローイリス……人知れずトコナツ火山を救いし闇の英雄……」ポロロン


観光客「最近のダークヒーローイリス、ダーク要素薄いな。もっとダークダークして欲しいぜ」



イリス「おお〜流石芸術都市! 出歩くだけですごく芸術に溢れてる……!」

ミスティ「ここでも妖精が商売してるわね……。大丈夫なのかしら……」

ローガン「芸術都市で最も重視されるのは芸術だ。種族の違いで扱いが変わることはあまりない……と思われる」

妖精「ウォーターポートと言いここと言い、意外と他種族に寛容な街を訪れることが多いよね」

エバンス「まあこの芸術都市自体が国境に面した街だからな。港湾都市と似た面があるのは当然かもしれないぜ」


クロシュ「リュアンちゃん……付き人さんは……?」

リュアン「えと……」キョロキョロ


「お嬢様〜!!」タッタッタッ


リュアン「!!」

メイド「お嬢様、申し訳ありません……! あなたをお守りすることができず……」

リュアン「あ、いえ大丈夫です。この人たちが、一緒に連れてきてくださいました」


クロシュ「……」ペコリ

妖精「あなたが……リュアンの付き人?」

メイド「はい! お嬢様……リュアン様をここまでお守りしていただき、本当にありがとうございました!」ペコリ

ミスティ「いえ、いいわ……。たまたま行き先が一緒だったから……」

リュアン「でも、本当にありがとうございました。私一人じゃ、きっと途方に暮れていました。この御恩は……すみません、今すぐ返すのはやっぱり難しいかもしれないのですが……」

エバンス「いやいや、大丈夫だ。元からお礼が欲しかったわけじゃないって言っただろ? 無事に付き人さんと再会できて何よりだよ」

ローガン「うむ。今後ははぐれぬよう気を付けると良い」

リュアン「皆さん……! 本当に、本当にありがとうございました! 必ずお返し致しますので、いつかまたお会いしましょう! それまで、どうかお元気で……!」

クロシュ「うん……! リュアンちゃんも、おげんきで……!」

リュアン「うん! クロシュちゃんも、元気で! がんばってね!」

 ☆お嬢様のリュアンちゃんと別れました

 ◆
881 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 22:03:59.15 ID:mXFlx71k0
―芸術都市ミュージア 滞在初日

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*4
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・炎鉱石
・魔王図鑑
・溶岩石のアミュレット*6
・暗黒優待券

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・風になる[2/12]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
……………………………………………………………………………………
□芸術都市ミュージア 主要施設
大通り:絵空の家、武具屋、雑貨屋、美術店、工芸店、劇場、図書館、博物館、食事処、酒場、浴場、冒険者ギルド、他
裏通り:怪しい露店、怪しい絵売り、怪しい工芸店、娼館、見世物小屋、他
……………………………………………………………………………………
882 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 22:04:28.34 ID:mXFlx71k0
―夜
 宿泊所 絵空の家

イケメンゴーレム「イラッシャイマセ! オトマリハ6名様デヨロシイデスカ!?」ドン!

エバンス「おわっ! ゴーレム!?」

妖精「んん……? 看板があるね……」

 看板『このゴーレムは当館の受付です。仕事はちゃんとできます』

ミスティ「な、なるほどね……。主人は優秀な傀儡師なのかしら……」

イリス「でもすっごい精巧なゴーレム……芸術都市だし、彫刻家でもあるのかも……」

イケメンゴーレム「オトマリハ6名様デヨロシイデスカ!?」

ローガン「う、うむ……。それで問題ない」

イケメンゴーレム「カシコマリマシタ! オ部屋ヘゴ案内シマス!」ズンズン

クロシュ「わあ……」

妖精「書いてある通り、仕事は確かにできるみたいだね……」

 *

―絵空の家 客室

 なんかよくわからない抽象画「」
 なんかよくわからない小さな彫像「」
 やたらかわいくデフォルメされたアイドルのフィギュア「」

イリス「わあ……! お部屋の中も芸術でいっぱいだ!」

ミスティ「この絵と像が何を示すものなのか全然わからないわ……」

妖精「対照的に、このひらひらした格好の……女の子の像? はすっごいわかりやすいね……」

クロシュ「……!」ピコン

 フメイ人形「」ポン
 アリシラ人形「」ポン
 アイドルのフィギュア「」

クロシュ「んへへ……」

イリス「わあ、かわいい……!」

ミスティ「ふふ……クロシュもこういうところがあるのね」


芸術都市ミュージア滞在初日の夜です
↓1〜3 自由安価 何をする?(疲れているため、宿から遠くへは行けません)
883 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 22:05:15.18 ID:mwyr+U680
フラナにフレメアについての手紙を出す
884 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 22:05:36.40 ID:M8B4tbUbO
ローガン、エバンス2人で酒を飲む
885 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 22:06:14.53 ID:GMAujKw7o
見世物小屋を覗いて見る
886 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 22:19:57.28 ID:mXFlx71k0
それでは本日はここまでとなります。次回はフラナ先生へのお手紙編、ローガンとエバンスの男子会編、戦慄の見世物小屋編となります

ついに芸術都市へ到着したクロシュご一行です。途中恐ろしい吸血鬼に襲われたりもしましたが、なんとか無事に切り抜けることが出来ました
しかしどうやら、彼女らも何か良からぬことを企んでいる様子。一体芸術都市で何が起きてしまうのでしょうか。気を付けていきましょう

それでは本日もありがとうございました。次回は土日となります、よろしくお願いいたします
887 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 22:58:16.42 ID:JBM/FoyTo
乙乙
強敵は強敵でしたね
888 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/08(月) 00:43:36.29 ID:Vz/DNykWo
乙でした
クロシュちゃんとレインさんは話せば敵対しなくなる…ないかなぁ
ミュージアでなにか仕掛けられそうだしチャンスないかな
889 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/08(月) 12:17:58.20 ID:Y9pAEo5zO

フラナ師匠かなり吸血衝動抑えてたんだなって。
今は捕虜にした王国兵士から死なない程度に吸ってるのかな。
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