【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part2

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549 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/09(日) 22:49:57.47 ID:FZ4ZafN30
―トコナツ火山島 滞在5日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:鉄の剣      盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*3
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]
・灼熱を制する方法を探す

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・星属性の練習[2/4](イリス)
……………………………………………………………………………………
□トコナツ火山島
沿岸部:シーサイドホテル、トコナツビーチ、海の家、海市、港、灯台、他
市街地:武具屋、雑貨屋、お土産屋、服飾屋、宝石屋、食材屋、食事処、酒場、浴場、冒険者ギルド、他
山間部:旧トコナツ村、果樹園、神殿、温泉、溶岩川、溶岩沼、トコナツ火山
550 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/09(日) 22:52:07.84 ID:FZ4ZafN30
―朝
 シーサイドホテル 庭

暗黒給仕少女「えっ水着のモデルやっただけでそんなに!? ズルじゃないの!?」

イリス「ギルドの契約に則ったお給金だよ!」

ミスティ「まさかあなたにズル呼ばわりされるとはね……」

暗黒給仕少女「むむう……」

妖精「まああなたも素材はいいし、やろうと思えばやれるんじゃない?」

暗黒給仕少女「それなら私も―――……」

暗黒給仕少女「……」

ミスティ「……?」

暗黒給仕少女「……やっぱやめとくわ。衆目に肌を晒して銭を得るなんて性に合わないし」

イリス「うっ……そう言われるとやっぱりちょっと恥ずかしいな……」

ミスティ「ここの雑用の方が性に合ってるってことね」

暗黒給仕少女「うっさいわね! これはあんたたちへの債務を完済するまでの仮の姿よ!」


トコナツ火山島滞在5日目です
↓1〜3 自由安価 何をする?
551 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/09(日) 22:53:30.09 ID:im2mL5/+O
ローガン、酒場でモーリィと相席して飲む
552 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/09(日) 22:53:57.88 ID:46aIw0iZo
レッドとスライム談義でも
553 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/09(日) 22:54:23.19 ID:0ScExDbTO
猫人に島の伝承や火山の周辺にいる生物など色々聞いてみる
554 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/09(日) 22:54:40.51 ID:ztAh1lCFO
火山への道を探す
555 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/09(日) 23:10:44.11 ID:FZ4ZafN30
というわけで本日はここまでとなります。次回はローガン氏とモーリィ氏のサシ飲み編、レッドちゃんとスライムトーク編、猫人おじさんと島のお話編です

レッドさんはアラサウの長寿スライムですが、クロシュさんにちゃん付けで呼ばれてしまっています。これはクロシュちゃんがレッドさんを舐めているとかではないのですが、どうにもクロシュさんはスライム類の者をちゃん付けで呼んでしまう癖があるようです(実はブラッドのこともちゃん付けで呼んでいたりします)。スライム類はみんな対等な仲間だと思っているのかもしれません

そしてついにイリスさんとミスティさんが水着を手に入れました。水着を手に入れたからと言って何か役に立つわけではないのですが、トコナツ島を満喫するにあたってやはり水着は外せない物品だったのかもしれません。ちなみに魔法学園のスクール水着は着用者の魔力効率を向上させる効果があったりしますが、ミスティさんはあまり着たくないようです

それでは本日もありがとうございました。次回も土日となります、よろしくお願いいたします
556 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/09(日) 23:12:48.26 ID:13qDnagG0


銀髪少女とか魔法学園とか前作要素が・・・
557 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/10(月) 01:24:55.74 ID:84aKOJujo
乙です
クロシュちゃんがどんどん大食いスライムに、いっぱい食べるきみがすき

料理錬成毎回美味しそうなの出てきて楽しい
558 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/10(月) 12:16:09.41 ID:ZIUZLDI6O

魔法学園とか今後の舞台になりそうな場所が・・・
559 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 18:28:36.39 ID:bn+1G9FY0
ちょっとした賑やかし程度に前作要素が出たり出なかったりすることがあります。銀髪の子と犬耳の子は、この世界では初めから仲が良いのかもしれません

クロシュが擬態や同化などで特殊な力を行使する場合、魔力やカロリーを消費します。いっぱい食べて力を蓄えるのが良いでしょう

魔法学園と聞くと確かに物語の舞台になりそうなのですが、実のところクロシュ一行が魔法学園のある魔法国に立ち寄る予定は今のところないため、特に関わることはないかもしれません……
560 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 18:29:24.60 ID:bn+1G9FY0
―酒場

 ワイワイ ガヤガヤ

ローガン(賑わっているな。情報収集の為とは言え、私一人で来たのは正解だったかもしれん)スタスタ

ローガン(さて、とりあえずカウンターに……む?)


モーリィ「……」グビグビ


ローガン(島長のモーリィ氏? 今日は休みなのか)

ローガン(それならば……休みのところを悪いが、酒の力を借りさせてもらおう)


ローガン「隣、よろしいか?」

モーリィ「……妖精の手下か。好きにしろ」グビグビ

ローガン「では失礼」スッ

竜人の看板娘「何にいたしますか?」ニコニコ

ローガン「おすすめはどれだろうか。この島の酒は初めてなもので」

竜人の看板娘「人間のお客様にはトコナツビールが人気ですねえ」

ローガン「ではそれを一杯もらおう」

竜人の看板娘「はぁい、少々お待ち下さいね」

 *

モーリィ「それで、何の用だ? ただ隣で飲みに来たわけでもあるまい」

ローガン「うむ……いや、酒を飲みに来たというのも半分は当たっている。最近飲めていなかったものでな」

モーリィ「パーティ内では飲まんのか」

ローガン「酒好きは私くらいしかいないのだ」

モーリィ「妖精とあの二人の人間の子供は仕方ないとして……エバンスという男とスライムも酒は飲まないのか?」

ローガン「エバンスくんも酒は嫌いではないはずなのだが、パーティに入ってからは全然飲んでいないようだ。クロシュくんは……多分飲んだこと自体がないのではないだろうか」

モーリィ「スライムはあらゆる毒物に強い。当然酒にも強い。今度誘ってみたらどうだ?」

ローガン「いやしかし、クロシュくんはまだ子供であるし……」

モーリィ「人間の感覚を当てはめるな。例え子供であろうとスライムが酒で健康を損なうことはない」

ローガン「……考えておこう」


↓1コンマ
01-30 普通に飲んだ
31-60 火山について
61-90 巡礼について
91-00 教えてやろう
561 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/15(土) 18:30:46.66 ID:OC3NB0wFO
562 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 20:44:22.66 ID:bn+1G9FY0
 グビグビ…

ローガン「ところで巡礼についてなのだが」

モーリィ「やはりまだ諦めていないか……」

ローガン「元より我々の仕事だ。危険は承知している」

モーリィ「はぁ、仕方ない……。どうしてもというのなら旧トコナツ村へ行って調べてみろ」

ローガン「旧トコナツ村……というと、山間部にあるという……?」

モーリィ「そうだ。昔ながらの生活を続けている、この島本来の集落……そこにお前たちの求めているものがあるかもしれん」

ローガン「!」

モーリィ「歓迎されるかどうかは知らんがな」

ローガン「ありがたい。だが、どうして今になってそれを?」

モーリィ「誤ったやり方で焼け死なれても寝覚めが悪いからな」

ローガン「……もちろん、死ぬ気は一切ない」

 ☆旧トコナツ村に何らかの情報があるという情報を得ました

 ◆
563 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 20:49:30.55 ID:bn+1G9FY0
―トコナツビーチ

 ザァーン ザザァーン…

カモメ「クゥー、クゥー」

カニ「チョキチョキ」


炎クロシュ「……」チリチリ

 デロデロ…

バーニングスライムクロシュ「」メラメラ モニョモニョ


レッド『完璧だよ! 完全に炎の力をコントロールできてる』モニョモニョ

バーニングスライムクロシュ『うん』モニョ

レッド『もうボクから教えられることはなさそうかな……? よくがんばったね、クロシュちゃん』

バーニングスライムクロシュ『えへへ……』モニョニョ

 *
564 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 20:51:40.83 ID:bn+1G9FY0
レッド『クロシュちゃんたちは、あの光を追ってるんだよね?』モニョモニョ

クロシュ『うん』モニョ

レッド『それで、友達のフメイちゃんも、その光を追ってるから――光を追えば友達にも会えるってことなんだね』モニョモニョ

クロシュ『うん……』モニョ…

レッド『すごいや……ボクよりずっと若いのに、そんな苦労を背負ってるのに……諦めないで、がんばり続けるクロシュちゃんは……」モニョモニョ

クロシュ『そうなの……?』モニョニョ?

レッド『うん。すごいことだよ。自信を持っていいことだよ」モニョモニョ

クロシュ『そうなんだ……』モニョニョ

レッド『そういえばクロシュちゃんの名前って、もしかしてクロシュヴィアから取ってるの? 伝説のスライムの』モニョモニョ

クロシュ『くろしゅびあ?』モニョニョ?

レッド『えっと、正しくはクロシュヴィア・ビターエンド。でもその反応からすると……クロシュちゃんは知らないみたいだね』モニョモニョ

クロシュ『うん』モニョ

レッド『えっとね、クロシュヴィアは……ボクたちスライム族に伝わるお伽噺に登場する、伝説のスライムの名前なんだよ』モニョモニョ

クロシュ『でんせつ……』モニョニョ

レッド『とっても強くて、賢くて、誰よりも優しい、凄いスライムだったんだって』モニョモニョ

クロシュ『わあ……』モニョニョ

レッド『凄い擬態能力でどんな姿にもなれて、誰とでも仲良くなれたクロシュヴィアは、種族を問わずたくさんの人たちを救ったけれど……。どれだけ救い、愛し、慈しんでも、一向に変わらず憎み合い、争い続ける生き物たちの姿に絶望して……最期には、風の中に溶けていっちゃったんだって……』モニョモニョ

クロシュ『……』モニョ…

レッド『……あ……ご、ごめんね! クロシュヴィアがクロシュちゃんの名前の由来だなんて、ちょっと縁起が悪かったよね! ごめん!』モニョニョ!

クロシュ『あ、ううん……。わたし……クロシュヴィアちゃんの、気持ち……ちょっと……わかる、かも……』モニョモニョ

レッド『え……?』モニョ…?

クロシュ『ちょっと……妖精さんみたいだなあって……思って……。妖精さんも……前に、似たようなこと……言ってて……わたしも……同じ気持ちに……なったこと……あった、から……』モニョモニョ

レッド『そうなの……?』モニョニョ?

クロシュ『うん……。命は……生きるために、死ぬまで苦しめ合い続ける、どうしようもない存在だって……。それで……わたしも、諦めたこと……あった……』モニョモニョ

レッド『……』モニョ…

クロシュ『……今も……その思いが、完全になくなったわけじゃないけど……。それでも、がんばり続ける人はいて……。わたしも……やっぱり、フメイちゃんと一緒に……帰りたいから……』モニョモニョ

レッド『クロシュちゃん……』モニョニョ

クロシュ『だから……わたし……まだ、諦めない』

レッド『……うん! 応援する……!』モニョモニョ

クロシュ『えへへ……ありがと……』モニョモニョ

レッド『ボクに手伝えることがあれば、何でも言ってね。クロシュちゃんの力になるから』モニョモニョ

クロシュ『うん……!』モニョ!

 ◆
565 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/15(土) 21:23:24.95 ID:T/DpY8iro
でもクロシュヴィア敵なんだよな
566 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 22:18:00.84 ID:bn+1G9FY0
―島長の家

妖精「お〜い、モーリィ〜」パタパタ

イリス「こんにちは〜」

猫人の男「モーリィは留守ですよ」ヌッ

ミスティ「どうも……」

猫人の男「あ、どうも……。お怪我の具合は大丈夫ですか?」

ミスティ「ええ、お陰様で」

猫人の男「そうですか。それならば良かったです。ところでモーリィなら、恐らく今日は酒場にいるかと思いますが」

エバンス「酒場だと? ローガンの旦那が単身情報収集に行くって息巻いてたし丁度良いな」

猫人の男「貴方がたは行かないのですか?」

妖精「まあ、ここに来た目的の半分はモーリィじゃないからね」

猫人の男「?」

ミスティ「あなたに話があって来たのよ。島の名士さん」

 ◆
567 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 22:18:29.95 ID:bn+1G9FY0
―猫人の家

 ココナッツドリンク「」カラン

猫人の男「なるほど……モーリィに追い払われたから、僕にいろいろ聞きに来たということですか」

妖精「そういうこと。あなたはあいつと違って頑固じゃなさそうだし」

エバンス「今の火山に入る方法を知っているなら教えてくれ。俺たちもこのままじゃ引き下がれねえんだ」

猫人の男「……」

ミスティ「……あなただって、猫人であるのなら灼熱は耐えられないはず。何か方法があるんでしょう?」

猫人の男「……」

イリス「お願いします! あなたが知っている方法を――」

猫人の男「……調査から追い払われたのは君たちだけではありません」

ミスティ「え……?」

猫人の男「僕も、モーリィから調査の任を外されました」

エバンス「なんだと……?」

猫人の男「理由は貴方がたと同じ……ミスティさんの言う通り、猫人である僕も灼熱は耐えられないからです」

イリス「そ、そんな……」

猫人の男「モーリィは、一人で全てを片付けるつもりです」

妖精「ふうん……あいつ……。悪癖は昔から変わってないみたいだね」

猫人の男「悪癖……?」

妖精「あいつ、自分にできることだったら全部自分でやろうとするとこがあるんだよ。多少無茶でもね」

猫人の男「……昔からなのですね」

妖精「……あなたはそれで良いの? モーリィに戦力外通告されたままで」

猫人の男「モーリィの判断は合理的です。彼女から見れば、実際僕は足手まといでしかないでしょう」

エバンス「だからって悔しくないのか?」

猫人の男「……」

ミスティ「……人のことを火山で戦えるかどうか上から目線で査定しておいて、自分がダメだったら簡単に引き下がるの? 許さないわよ……」

猫人の男「いえ、その節は……誠に申し訳なく思っています……。大変な失礼を致しました」

ミスティ「だったら……意地を見せなさいよ……! 自分こそが、誰よりも一番火山で戦えると……!!」

猫人の男「……誰が、諦めたと言いましたか?」

ミスティ「……!」

猫人の男「仰る通り、僕にも意地があります。このまま引き下がるつもりはありません」

エバンス「おお……!」

猫人の男「むしろこちらから、貴方がたにお願い申し上げたい。僕の作戦に付き合っていただけませんか?」

妖精「そういうことならもったいぶらずに早く言ってよもう!!」

 *
568 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 22:20:06.74 ID:bn+1G9FY0
―夜
 シーサイドホテル 庭

クロシュ「!」

ローガン「む、あなたは……」

レッド「モーリィさんの腹心の……猫のおじさん!」

猫人の男「どうも。皆さん、お集まり頂けたようですね」

エバンス「おう! それで、作戦ってのはどんなやつだ?」

猫人の男「はい。簡単に言うと、古代トコナツ伝承にある人間の火山巡礼を我々も行いたいと思っています」

妖精「あ、やっぱり! 私もそれが良いんじゃないかって思ってたんだよ!」

猫人の男「ええ。かつて古代トコナツでは、人の身でありながら火口内部へ進入し、その奥深くの炎の神殿へと巡礼していたと言います。その方法さえ使えれば、僕たちでも熱に耐えられるかと」

イリス「えっと、当時の人たちがどうやって火に耐えてたのかはわかってるんですか?」

猫人の男「エイです」

ミスティ「え?」

猫人の男「エイに乗り、灼熱の溶岩を渡ったという言い伝えが残っています」

ローガン「エイとは……あのエイか?」

猫人の男「はい。通常であれば、深海などに生息するあのエイです」

クロシュ「えい……」

レッド「溶岩を渡るエイ……あ! もしかして……!」

猫人の男「はい。火神の使いと言われる伝説のエイ――彼の協力を得ることができれば」

妖精「居所はわかってるの?」

猫人の男「いいえ。まずは、この島の伝承を再精査する必要があるのですが……」

ローガン「酒場でモーリィ氏に、伝承を調べたければ旧トコナツ村へ向かえと言われたのだが、どうか?」

猫人の男「モーリィに……!? なるほど……ではここは、彼女の言に従って旧トコナツ村に向かいましょう」

 ☆明日、旧トコナツ村へ出発することに決定しました
 ☆移動には1日かかります

 ◆
569 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 22:39:10.24 ID:bn+1G9FY0
―トコナツ火山島 滞在6日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:鉄の剣      盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

 ◇猫人の男 [砂の学士]
 武:鋭いレイピア   盾:         飾:
 武:         防:硬質革鎧     飾:

 ◇レッド  [最後のバーニングスライム]
 武:         盾:         飾:異国の溶岩
 武:         防:         飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*3
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]
・灼熱を制する方法を探す

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・星属性の練習[2/4](イリス)
……………………………………………………………………………………
□トコナツ火山島
沿岸部:シーサイドホテル、トコナツビーチ、海の家、海市、港、灯台、他
市街地:武具屋、雑貨屋、お土産屋、服飾屋、宝石屋、食材屋、食事処、酒場、浴場、冒険者ギルド、他
山間部:旧トコナツ村、果樹園、神殿、温泉、溶岩川、溶岩沼、トコナツ火山
570 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 22:40:04.72 ID:bn+1G9FY0
―朝
 シーサイドホテル

暗黒給仕少女「へえ、旧トコナツ村へ? まあ気を付けて行ってきなさいよ」

妖精「私たちがいない間にモノを盗ったりしないでよ?」

暗黒給仕少女「さあどうしよっかね〜?」ニヤニヤ

若女将「この子のことはしっかり監督していますので、安心して行ってらっしゃいませ」

ミスティ「ええ、お願いね……」

 ◆

―トコナツ火山島 山道

 ギーッ! ギーッ! コケーコッコッコッ!!

イリス「うひゃあ、これが熱帯雨林……!」

ミスティ「蒸し暑いわね……。屋外なのに浴場みたいな湿度だわ……」

猫人の男「虫には気を付けて。刺されたら、最悪死にます」

エバンス「うげえ、噂には聞いてたがマジで死ぬのか……」

ローガン「極めて危険な病原菌を保有した吸血虫がいるのだそうだ……。気を付けねばな」

猫人の男「虫除けの魔法を使っていますから、よほどのことがない限りは大丈夫だと思いますが」


レッド「ねえ、本当にボクも一緒に来て良かったの?」

クロシュ「うん……。レッドちゃん……なんでも手伝ってくれるって……」

妖精「それにあなたがいれば、最悪エイが見つからなくても、私とクロシュとあなたの三人で火山に潜れるでしょ?」

レッド「そっか……! わかった、ボクがんばるよ!」

 ☆猫人のおじさんとレッドちゃんが一時的に仲間に加わりました


↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-05 強敵
06-20 敵襲
21-40 食料発見(コンマ)
41-60 物品発見(コンマ)
61-80 場所発見(コンマ)
81-00 良いこと(自由安価)
571 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/15(土) 22:40:55.92 ID:T/DpY8iro
こんま
572 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/15(土) 22:42:21.44 ID:KjiMlxBp0
573 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 23:03:21.22 ID:bn+1G9FY0
↓1自由安価 起こった良いこと


↓2コンマ 見つけた物品
01-05 ふわふわきのこ
20-35 炎鉱石
36-65 熱帯妖花
66-95 タマムシビートルの甲殻
96-00 トコナツグレンガニ
574 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/15(土) 23:04:59.79 ID:OC3NB0wFO
隠れ温泉宿発見
575 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/15(土) 23:05:32.27 ID:K0Trh5hDO
はい
576 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 23:13:57.57 ID:bn+1G9FY0
ランダムイベントの内容が決定したところで本日はここまでです。次回は温泉宿で休憩編、炎鉱石発見編からとなります

今気付いたのですが、↑のコンマ表がまたおかしな数値を示しています。今回は実際に出たコンマが範囲内に収まっているので問題なかったのですが、>>1の注意力がここ最近の暑さでデロデロになり始めているのかもしれません。申し訳有りませんが、ご容赦のほどよろしくおねがいします

レッドちゃんとクロシュちゃんのスライムトークの中でちらっと出てきたクロシュヴィア・ビターエンド様ですが、その正体は実のところ闇に包まれています。ただのお伽噺の存在なのか、実在したスライムなのか、なぜクロシュちゃんと名前が似ているのか。わからないことばかりですが、今のところクロシュ氏にはクロシュヴィアちゃん呼ばわりされているようです。いつか出会うことがあるのでしょうか。

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
577 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/15(土) 23:26:39.64 ID:KjiMlxBp0

何気に妖精ちゃんも適応力高いよね
578 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 01:18:22.00 ID:yPnUYdpso

暗黒給仕という字面が面白い
まさかここまで長く登場し続けるとはなあ
579 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 02:03:16.01 ID:1NPXBvwLo
乙乙
クロシュちゃんも風に溶けれないか
580 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 07:57:35.50 ID:j2wZm4g5o
おつ
クロシュちゃん飲酒可か!
……妖精筆頭にパーティメンバーの目をどうにかする必要がありそう
581 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 12:35:08.99 ID:FF4GGE/Do
三歳飲酒かクロシュ
というか三歳なのか
フメイと旅する前何してたかというよりフメイが旅中に生まれた可能性
582 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 20:42:41.22 ID:6ExWnnbF0
妖精類はかよわい種族ですが、実は妖精類の誰もが自然の力を借りる能力を持っています。妖精類が通常の自然の脅威によって傷付けられることは滅多にないようです(迂闊な妖精がドジをして怪我をしたりすることは稀によくあります)
なお自然魔法というのは、その自然の力を借りる能力を魔術的に洗練させてより効率的に使えるようにしたものだと考えられています

暗黒給仕少女さんですが、実際今は商売によって生計を立てているわけではないため、その名称が暗黒給仕少女に変化してしまっているようです
今のところ彼女にトコナツ島を出ていくほどのお金はないため、少なくともトコナツ島編の間はしつこく登場し続けるかと思われます

風に溶けるには、空気と同化する必要があります。しかし空気との同化は非常に難易度が高く、さらに同化した後霧散してしまわないよう制御する必要まであるため、スライム類の中でも風になれるほどの技量を持つ者はほとんどいないと言われています
今のクロシュならがんばれば空気になれる可能性がありますが、空気になったあと霧散せずに自己を保ち続けるのは難しいかもしれません

クロシュ氏はスライムなので、恐らくお酒にも強いかと思われます
妖精はスライムの毒耐性について知っているため、もしクロシュが酒を飲もうとしてもそんなに反対はしないかもしれません(でもあまり良い顔もしないかもしれません。妖精類はとてもお酒に弱いのです)
妖精よりもエバンスとイリスの方が強く反対するかもしれません。なおミスティ氏はモーリィ氏と近い考えを示す可能性が高いです

クロシュは自分の年齢についてあまり考えたことがありませんが、大体二年くらいフメイちゃんと旅をし、一年くらいあの集落で過ごした記憶があるようです
なお自分がどういう場所で生まれ、どういう経緯でフメイちゃんと旅をし始めたのかはよく覚えていないそうです
583 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 20:43:11.14 ID:6ExWnnbF0
―トコナツ火山島 熱帯雨林

 ギーッ! ギーッ! コケーコッコッコッ!

 ザッザッザッ…

イリス「うう、汗で体がベトベトする……。ミスティ〜、氷魔法でなんとかならない〜……?」

ミスティ「仕方ないわね……」キラキラ

 てのひらサイズの氷塊「」ポン

ミスティ「はい、氷」

イリス「ありがと……つめたい……!」

妖精「氷があっても屋外じゃ焼け石に水だねえ……」

ミスティ「密閉空間なら存分に冷やせるんだけどね……」

エバンス「しかし暑すぎないか……? 湿度が高いとは言え、これは……」

猫人の男「火山活動の影響でしょうね。この密林でもあちこちで溶岩が噴き出している箇所があります。例えば、ここにも」スッ

 溶岩の泉「」ボコッボコッ

クロシュ「わ……!」

ミスティ「こ、これが溶岩……! 凄まじい熱だわ……!」

ローガン「落ちればひとたまりもないな……」


レッド「……あ、みんなちょっと待って!」

クロシュ「?」

レッド「溶岩の中に良いものがある!」ピョンッ

 ドボンッ!

イリス「うわわ、レッドちゃん!?」

ミスティ「さ、流石バーニングスライムね……」

 ザバンッ

レッド「あったよ〜」モニョモニョ

 赤熱する石「」チカチカ

猫人の男「これは……炎鉱石!」

エバンス「炎鉱石?」

猫人の男「主に火山地帯で採れる、炎の魔力を秘めた鉱石です。特別珍しいものではありませんが、炎魔法の触媒として優秀な適性を持っています」

イリス「でもお店で買うとけっこう高いですよねこれ!」

猫人の男「珍しくはなくとも、産出地が限られている上に採掘も簡単ではありませんからね。それがこうも簡単に採れるとは……」

レッド「えへへ、お手柄かな?」

クロシュ「うん……! おてがら……!」

 ☆炎鉱石を手に入れました

 ◇
584 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 20:43:40.61 ID:6ExWnnbF0
―トコナツ火山島 熱帯雨林

 ザッザッザッ…

イリス「ふう、ふう……あとどれくらいで着くんですか……?」

猫人の男「三分の二は越えました。もう少しです」

ミスティ「ソリ移動は楽だけれど、足腰が鍛えられないのは問題ね……」

妖精「飛べない種族は大変だねえ」パタパタ

イリス「妖精さんはずっとパタパタしてて羽が疲れたりしないの?」

妖精「ふふん、そんじょそこらの妖精とは鍛え方が違うからね」パタパタ


エバンス「……」ザッザッ
 エバンスの背負った荷物「」ドッサリ

ローガン「……」ザッザッ
 ローガンの背負った荷物「」ドッサリ

猫人の男「……」ザッザッ
 猫人の男の背負った荷物「」ドッサリ


イリス「うひゃぁ……私たちの分の荷物まで背負ってもらってるのに……!」

ミスティ「肉体派の男は強いわね……」


クロシュ「……」トコトコ

レッド「……」モニョモニョ


イリス「クロシュちゃんとレッドちゃんも、荷物は少なめだけどちっともへばってないね……!」

ミスティ「クロシュはパーティを乗せて一日中泳ぎ続けられる程度の体力があるものね……」

妖精「スライムって種族自体が基本的に頑健でタフだからね。あの子たちと比べても仕方ないよ」


クロシュ「……!」ピコン

クロシュ「えと……じゃあ……わたしが、カタツムリさんになって、イリスさんとミスティさんを乗せるのは……」

妖精「カタツムリじゃ遅すぎるでしょ……」

クロシュ「……」ショボン


エバンス「……女の子陣が疲れてるようだ。どっかで休憩を取れないか?」

猫人の男「それでしたら、そろそろ丁度良い場所があります」

ローガン「丁度良い場所……?」

猫人の男「見えてきました」スッ


 ザッザッザッ サァッ


 温泉地「」モクモク


イリス「わあ……! 密林の中に、こんな開けた土地が……!」

ミスティ「シーサイドホテルに似た三角形の家と……湯けむりだわ!」

猫人の男「ここはトコナツ密林の隠れ家的温泉宿です。少し休憩していきましょう」

 ◇
585 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 20:44:24.72 ID:6ExWnnbF0
―トコナツ密林の隠れ家温泉宿

熱帯アルラウネ「いらっしゃぁ〜い。旅人さんが来るなんて珍しいわねぇ〜」ニコニコ

イリス「わあ! 熱帯植物の……アルラウネさん!」

熱帯アルラウネ「うふふ、初めまして。皆さんお泊りかしら?」

猫人の男「いえ、休憩でお願いします。日が暮れるまでには旧トコナツ村に着きたいので」

熱帯アルラウネ「あらぁ、残念……。それじゃあしっかり疲れを取っていってね」

 *

―女湯

 カポーン…

イリス「んぅ〜生き返るぅ〜……」

ミスティ「はぁ……汗でべたついた体が、浄化されていくようだわ……」

スライムクロシュ「〜〜…」デロデロ

妖精「あんまり浸かりすぎないようにね。ここに泊まるわけじゃないんだから、のぼせたら大変だよ」

イリス「でも、気持ち良すぎてぇ……」

ミスティ「くっ……のぼせるまで浸かりたいのに……ある意味残酷な選択をしてくれたわね……」


スライムクロシュ「〜〜…?」モニョニョ?

妖精「え、レッド? あの子なら溶岩風呂じゃない?」

 *

―男湯

 カポーン…

エバンス「ふぅ……。仕事途中の風呂ってのもなかなか珍しい体験だぜ」

ローガン「だが、体の節々に溜まった疲れが取れていくようだ。もう一踏ん張りするのに丁度良い」

猫人の男「……」

ローガン「……む? どういたした? じっと目を瞑って」

猫人の男「……気にしないでください。これが私の入浴スタイルなので」

エバンス「……もしかしてアンタ、入浴が苦手だったり?」

猫人の男「は、はは……。この私が、水を苦手とするわけがないでしょう。猫畜生ではあるまいし」

エバンス「お、おう……」


ローガン「ところで、レッドくんはどこへ?」

エバンス「ん? レッドちゃんなら女湯じゃねえのか?」

ローガン「レッドくんは男だそうだぞ」

エバンス「えっそうなのか!? クロシュちゃんがレッドちゃんって呼んでるから、俺はてっきり女の子なのかと……」

猫人の男「レッドさんなら、溶岩風呂の方かと……。彼にとっては、この程度のお湯では冷水と変わらないでしょうから」

エバンス「あ、ああ……なるほどな……」

 *
586 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 20:45:52.51 ID:6ExWnnbF0
―溶岩風呂

レッド『はぁ〜……たまにはバーニングして溶岩に浸かるのも良いよね……』デロデロ…

炎スライムクロシュ『レッドちゃん』ヒョコッ

レッド『わっクロシュちゃん!』モニョッ!

炎スライムクロシュ『えと……一緒に、いい……?』モニョモニョ

レッド『あ、うん。でも、大丈夫かな……?』モニョモニョ

炎スライムクロシュ『うん。たぶん大丈夫』モニョモニョ

レッド『や、クロシュちゃん自身のこともだけど……。混浴って良いのかなあ……』モニョモニョ

炎スライムクロシュ『?』モニョ?

レッド『えっとね……。多くの知性を持つ種族には、オスとメスが一緒にお風呂に入っちゃダメって決まりがあるんだって』モニョモニョ

炎スライムクロシュ『……そういえば……ローガンさんとエバンスさんは、いつも別のお風呂に入ってた気がする……』モニョモニョ

レッド『うん。だから、ボクとクロシュちゃんが一緒に入ってたら、怒られちゃうかも』

炎スライムクロシュ『……』


↓1〜3多数決 どうしよう
1.他種族の決まりはスライムとは関係ないよね
2.他種族の決まりも守っておこう
587 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 20:47:28.65 ID:MaPgTQEjO
2
588 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 20:51:57.55 ID:Hn/hfZyUO
2
589 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 21:36:33.92 ID:6ExWnnbF0
炎スライムクロシュ『じゃあ……やめる……?』モニョモニョ

レッド『うん。その方が良いよ。クロシュちゃんが怒られるのは、ボクも嫌だもん』モニョモニョ

炎スライムクロシュ『わかった……』モニョニョ

 *

―夕方
 トコナツ熱帯雨林

 ギーッ ギーッ ホーウ ホーウ

 ザッザッザッ

イリス「気持ちよかったねぇ〜。やっぱり温泉はどこにあってもいいね!」

ミスティ「そうね……。正直かなり助かったわ」

猫人の男「疲れが取れたようで何よりです。目的地ももうすぐそこですよ」

エバンス「旧トコナツ村ってのは、一体どういうとこなんだ?」

猫人の男「簡単に言えば、古来からこの島に住む民族の村ですね。元々、この島に人が住む場所は旧トコナツ村しかありませんでした」

ローガン「では、今現在最も栄えている麓の市街は?」

猫人の男「元は、島外との交易を行う為の拠点として作られた場所のようです。しかし村から移り住んで商う者が増え、さらに島外からの移住者も増えていき、いつしかあれほどの大きな市場を形成する観光街となった……と聞きます」

エバンス「なるほどな……。しかしそれなら、旧トコナツ村は観光向けじゃないってことだろ? 俺たち、厄介者扱いされないか?」

猫人の男「その点はご心配なく。旧トコナツ村へは僕も何度か足を運んでいますが、余所者を邪険に扱ったりするような方々ではありません」

ローガン「おお、そうなのか」

猫人の男「はい。こちらから害意を向けたりしない限り、おおらかで気の良い方々ですよ。なんて言っても、あのモーリィの故郷ですから」

エバンス「……それはむしろ説得力が下がったような……」

 *
590 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 21:37:27.86 ID:6ExWnnbF0
 ザッザッザッ

猫人の男「……! 見えてきました、あの木のアーチを抜ければ……!」

イリス「ついに旧トコナツ村……!」

エバンス「途中休憩を挟んだとは言え、久しぶりの徒歩行軍は効いたぜ……!」

ミスティ「今夜はゆっくり休みたいわね……」

 ザッザッザッ


クロシュ(わたしたちは、木のアーチをくぐった)

 木のアーチ「」サワサワ

クロシュ(そして、視界に入ったのは――)


 焼け落ちた三角形の家々「」
 焼け倒れたバナナの木々「」
 焼け倒れたココナッツの木々「」
 焼け崩れた畑「」

 溶岩の沼「」ボコッボコッ
 溶岩の川「」ボコッボコッ


猫人の男「なっ……こ、これ、は……!!」ブルブル

イリス「こ、これ……一体、何が……!?」

エバンス「……! 急いで人を探すぞ……! 生きている者を……!」ダッ

ローガン「うむ……! 疲労している者はこの場で警戒を!」ダッ



妖精「まさか……。ううん、まさかじゃない。考えられる理由なんて……一つしか……」

クロシュ「……」

ミスティ「……」

妖精「……はっ! クロシュ、ミスティ……!」


↓1コンマ クロシュメンタル
01-70 フラッシュバック
71-90 耐える
91-00 救援に向かう

↓2コンマ ミスティメンタル
01-20 フラッシュバック
21-50 耐える
51-00 救援に向かう
591 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 21:38:01.79 ID:ifmm5XgK0
592 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 21:38:25.33 ID:ACJRgXyDO
はい
593 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 21:48:08.17 ID:YLm4K/COo
耐えた、耐えてくれた…!
594 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 22:13:24.40 ID:6ExWnnbF0
 ―燃える集落

  ゴオオオ……
  メラメラ… パチパチ…

 燃える大人の死体『』メラメラ

 燃える子供の死体『』メラメラ

 燃えるスライムの死骸『』ジュクジュク…


 クロシュ『……』

  ◆

―旧トコナツ村

クロシュ「……」フラッ

妖精「クロシュ!」パタパタ

レッド「クロシュちゃん!」モニョニョ!

クロシュ「……だい……じょう、ぶ……」ググッ

妖精「……無理はだめだよ。あなたはここで休んでいて」

レッド「ごめんね、ボクも人を探してくるから……クロシュちゃんは無理しないで」

クロシュ「うん……」



ミスティ「うっ……」フラッ

イリス「ミスティ……!」

ミスティ「大丈夫よ……。これは違うって……わかってる……」グッ

イリス「う、うん……」

ミスティ「っ……ごめんなさい……まだ、少し目眩がするわ……」

イリス「そ、それならここで休んでいよう……!」

ミスティ「……イリスは……救援に向かって。私は、大丈夫だから……」

イリス「ミスティ……」

ミスティ「お願い……」

イリス「わかった……! 生きてる人、見つけてくるから……!」ダッ

 *
595 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 22:15:22.02 ID:6ExWnnbF0

イリス「誰かいませんかー!!」タッタッタッ


エバンス「いたら返事をしてくれー!」タッタッタッ


ローガン「くっ……人っ子一人見当たらぬ……!」タッタッタッ


猫人の男「みんな……頼む、生きていてくれ……!!」タッタッタッ


レッド「溶岩の中も見てみる!」ドボンッ


妖精「くそっ……! 私は……どうすれば良かったの……!?」パタパタ


↓1コンマ
01-60 竜人の少女「ここにはもう誰もいませんよ」
61-90 モーリィ「ここにはもう誰もいないぞ」
91-00 伝説のエイ『……』フヨフヨ
596 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 22:16:27.66 ID:BtVWpReuO
597 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 22:51:21.81 ID:6ExWnnbF0
モーリィ「お前たち、もうここに着いたのか」スタスタ

ローガン「モーリィ殿!」

モーリィ「ここにはもう誰もいないぞ」

エバンス「しかし、なぜあんたがここに……!」

モーリィ「故郷の危機なら駆け付けて当然だろう。私の飛行速度なら十数分の距離だ」

猫人の男「モーリィ、あなたは……いえ、今は安否確認を。ここにいないのなら、どこに?」

モーリィ「ついて来い」スタスタ

 *

―旧トコナツ支神殿

 エーンエーン… メシハマダカノウ…

若い村民「はぁ……」

老いた村民「畑の様子を……」

竜人の村民「ここにいなさい。人間が出歩ける環境じゃない……」

老いた村民「むむう……」



イリス「ここは……!?」

モーリィ「旧トコナツの支神殿だ。幸い、村民は全員ここに避難できている」

猫人の男「全員……! 全員、無事なんですね……!?」

モーリィ「ああ……。命だけはな……」

エバンス「……何があったんだ? 溶岩の噴出だけじゃ説明が付かないぞ、あれは……」

モーリィ「……火山の魔物だ。強烈に活性化した魔物が、集落を襲った」

妖精「え……。それって……」

モーリィ「ああ……。世界樹の光を喰った≠だ。そいつは」

 ◆
598 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 23:30:45.41 ID:6ExWnnbF0
―トコナツ火山島 滞在7日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:鉄の剣      盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

 ◇猫人の男 [砂の学士]
 武:鋭いレイピア   盾:         飾:
 武:         防:硬質革鎧     飾:

 ◇レッド  [最後のバーニングスライム]
 武:         盾:         飾:異国の溶岩
 武:         防:         飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*3
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]
・灼熱を制する方法を探す

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・星属性の練習[2/4](イリス)
……………………………………………………………………………………
□旧トコナツ村周辺
支神殿:避難所、簡易宿泊所、僧堂、書庫、食堂、大浴場、簡易商店
農村部:果樹園、宿屋、温泉、溶岩川、溶岩沼
山間部:熱帯雨林、溶岩川、溶岩沼、トコナツ火山
599 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 23:32:16.68 ID:6ExWnnbF0
―朝
 旧トコナツ支神殿 簡易宿泊所

猫人の男「皆さん、おはようございます」ヌッ

イリス「あ、おはようございます」

ミスティ「おはようございます……。モーリィさんは……?」

猫人の男「魔物を討伐しに行くと、単身火山に行きました」

妖精「あいつ……! 世界樹の光を喰った化け物を相手にたった一人でなんて……! バカ……!」

エバンス「くっ、だが俺たちはまだ伝説のエイを見つけてねえ……!」

ローガン「……昨日は疲れ切っていたのだ。仕方あるまいよ」

レッド「じゃあ、早く見つけて、モーリィさんを追いかけなきゃ……!」

クロシュ「……」

妖精「……」


妖精(私とクロシュとレッドの三人なら、今すぐにでもモーリィを追うことができる……でも……)

妖精(この三人が加勢して化け物相手に戦況が変わるかどうかは、なんとも言えない……)

妖精(でも、悠長に事を進めていたら……モーリィが危ない……)

妖精(うう、どうする……!?)


クロシュ「……」


クロシュはどう思う?
↓1〜3 多数決
1.三人で向かうのが良いと思う(居残り組も急いでエイを探す)
2.エイを見つけてからみんなで向かうのが良いと思う(本日の自由行動安価へ)
600 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 23:33:26.32 ID:MaPgTQEjO
1
601 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 23:33:56.54 ID:YLm4K/COo
くっそ悩みどころさん……
1で
602 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 23:58:56.33 ID:6ExWnnbF0
クロシュ「……わたし、行ける」

妖精「!」

イリス「クロシュちゃん! まさか――」

レッド「ボクも、モーリィさんにはたくさんお世話になったから……あの人を助けに行きたい……!」

ミスティ「レッドも……!」

妖精「……そうだね。ここで日和ってたら……この島に一番必要な人を亡くしてしまうかもしれない。なら……」

ローガン「……クロシュくんたちがそう決めたのであれば、私は止めぬ。だが、絶対に無茶はしないでくれ」

ミスティ「……悔しいけれど、そうする他ないみたいね……。自分の弱さが恨めしいわ……」

エバンス「すぐにエイを見つけて追うから、それまで絶対に死なないでくれよ……!」

イリス「危ないと思ったら、本当に無理しないでね……! 妖精さん、お願い……!」

妖精「うん、わかってる。クロシュもレッドも、モーリィも、死なせないよ。でもまあ戦力に不安があるのも事実だから……あなたたちもすぐに追って来てよね、ほんと」

猫人の男「申し訳有りません……。モーリィのこと、お願い致します。僕たちもすぐに追いますので……!」


 ☆クロシュ、妖精、レッドの三人でトコナツ火山へ向かいます

 ◆
603 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 23:59:32.71 ID:6ExWnnbF0
というわけで本日はここまでとなります。次回、トコナツ火山へのダンジョンアタックとなります

クロシュちゃんとレッドちゃんの混浴展開は回避されてしまいました。女の子のクロシュちゃんと男の子のレッドちゃんが一緒にお風呂に入るというのは人間から見れば不健全なのかもしれません。なお当のクロシュちゃんは、他種族の決まりも一応守ろうとは思いつつも、どうしてそれが許されないことなのかはまだよくわかっていないようです

そしてやや急展開ぎみではありますが、ついにトコナツ火山へダンジョンアタックすることとなりました。三人だけなので少し心配ですが、居残り組もなるべく急いで追ってきてくれるでしょうし、たぶん大丈夫でしょう。クロシュちゃんたちのデロデロ溶岩の中での活躍をごきたいくださいませ

それでは本日もありがとうございました。次回も恐らく土日ですが、よろしくお願いいたします
604 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/17(月) 00:07:55.84 ID:RA91NrzPo
乙乙
スライムの性別って何なんだろうね
605 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/17(月) 03:07:31.02 ID:YjlQqzSzO

正直この3人で行くのは不安しかないな…
606 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/17(月) 22:46:34.75 ID:uxQDwbipO

クロシュちゃんカタツムリ好きなんかな?
607 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/18(火) 21:51:36.52 ID:YnUhLA2s0
確認だけどモーリィと猫人の関係って上司と部下のような関係でいいのかな?
608 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 15:27:10.51 ID:LSsZ405p0
スライムの性別については、今のところ詳しくわかっていません。オスを名乗る個体もメスを名乗る個体もいますが、身体構造や生理機能に関する差異は見つかっていないようです。また、自身をオスともメスとも考えない無性別のスライムもいます

クロシュ、妖精、レッドの三人だと確かに少し心配ですが、信じて見送る他ありません。まあレッドさんと妖精は長生きで、クロシュちゃんも最近めきめきと実力を付けてきているので、たぶん大丈夫でしょう

クロシュ氏はカタツムリのことが嫌いではないようです。スライムのようにモゾモゾと這って進む姿に親近感を覚えているのかもしれません

モーリィ氏と猫人のおじさんは、上司と部下というわけではありませんが、島長のモーリィ氏は島民を統括する立場でもあるため、上下関係ははっきりしているようです
猫人のおじさんは元は島外から来た方のようですが、長年島のために活動してきた功績もあり、モーリィ氏は猫人のおじさんを優秀な部下のように扱っている節はあります
609 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 15:27:48.95 ID:LSsZ405p0
―トコナツ火山 踏破率[0/10] 持久力[10/10]

 溶岩の川「」ドロドロ

クロシュ「んゅ……」

レッド「クロシュちゃん、そろそろ炎化した方が良いよ。ここから先はすごく熱い」

クロシュ「うん……」

 デロデロ……カッ

炎クロシュ「……」チリチリ

レッド「わぁ……いつ見てもかっこいいなあ」

妖精「お腹は減ってない?」

炎クロシュ「うん……まだ大丈夫……」

 ☆炎化しているとお腹が減るため、毎ターン持久力が追加で[1]減少します
  探索中の場合、通常の減少と合わせて合計で[2]減ることになります

↓1コンマ
01-10 踏破率+2、強敵
11-30 踏破率+2、敵襲
31-50 踏破率+3、野生のファイアメロン(持久力+2、戦闘コンマ+10)
56-70 踏破率+3、溶岩魚(持久力+4)
71-90 踏破率+4、炎精の加護(戦闘コンマ+20)
91-00 踏破率+4、???
610 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 15:28:50.45 ID:eJRwGtu50
611 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 16:08:09.66 ID:LSsZ405p0
―トコナツ火山 踏破率[3/10] 持久力[8/10]

 溶岩「」ドロドロ

炎クロシュ「……」ツンツン

 溶岩「」ドロドロ

炎クロシュ「わあ……」

レッド「溶岩、ドロドロでしょ。普段の姿で触っちゃだめだよ、絶対」

炎クロシュ「うん」

妖精「その姿だと熱くないの?」

炎クロシュ「んー……ぽかぽかする」

妖精「わからん……」

レッド「妖精さんは大丈夫なの?」

妖精「ん、まあね。無策にドボンって突っ込んだりしたらやばいと思うけど、ちゃんと力の流れを調整すれば平気だよ」

レッド「すごいなあ……」

妖精「自然の力は私たちの味方だもん。妖精特権だね」

 *

 トコトコ モニョモニョ パタパタ

炎クロシュ「!」

 野生のファイアメロン「」メラメラ

レッド「あ、これファイアメロンの原種だよ!」

炎クロシュ「……ちっちゃくて、細長い……?」

妖精「麓で売られてるのは、食用として品種改良されたやつってこと?」

レッド「そういうこと。食味は劣るけれど、炎魔力はこっちの方がたっぷり詰まってるんだよね」

妖精「そうなんだ」

レッド「うん。せっかくだし食べていこうよ。今のクロシュちゃんなら、ファイアメロンの炎魔力を吸収できると思う」

炎クロシュ「うん……!」

 モニョモニョ モグモグ ゴクン

 ☆野生のファイアメロンを食べました
  持久力が2回復し、この探索における次回戦闘コンマが+10されます

 *

―トコナツ火山 踏破率[3/10] 持久力[10/10]

↓1コンマ
01-10 踏破率+2、強敵
11-40 踏破率+2、敵襲
41-70 踏破率+3、溶岩魚(持久力+4)
71-90 踏破率+4、炎精の加護(戦闘コンマ+20)
91-00 踏破率+4、???
612 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 16:12:45.57 ID:Wh+gu2m7O
613 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 16:43:07.74 ID:LSsZ405p0
―トコナツ溶岩洞 踏破率[6/10] 持久力[8/10]

 溶岩「」グツグツ

妖精「うひぃ、すごい熱気……!」

レッド「洞窟の中は熱がこもるから……。でも、ここも前はここまで熱くはなかったんだよ。人間の冒険者でも、耐熱鎧を着ていればなんとか耐えられるくらいの熱だったんだけど……」

妖精「今のここはあの耐熱鎧を着てても蒸し焼きになっちゃうよ……! 妖精の私ですらけっこうしんどいもん……!」

炎クロシュ「……わたしたちだけで来て、良かった……?」

妖精「そうだね……。戦力に不安はあるけれど、あの子たちを無理に連れて来なかったのは大正解。戦力に不安はあるけれど」

レッド「大丈夫。何かあっても、ボクが二人を守るよ」

 *

 溶岩「」グツグツ
 魚影「」ドポンッ

炎クロシュ「!」

レッド「何かいるね。あれは……溶岩魚かな?」

炎クロシュ「……」ジュルリ

レッド「捕まえてみよう!」

 *

レッド「クロシュちゃん!」

炎クロシュ「うん!」バッ

 バシッ
 溶岩魚「」ビチビチ

妖精「捕まえた!」

レッド「あ、クロシュちゃん気を付けて! 溶岩魚は危険を感じると――」

 溶岩魚「」ジュッ…!

炎クロシュ「わわ……!」

レッド「自己発熱するんだ! 今のクロシュちゃんでも熱いかも……!!」

 *

 焼き溶岩魚「」シュウゥ…

炎スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ

妖精「杞憂だったみたいだね……」

レッド「う、うん……。ボクたちバーニングスライムでさえ凄く熱く感じるほどの発熱なんだけど……」

 ☆溶岩魚を食べて持久力が4回復しました

 *

―トコナツ溶岩洞 踏破率[6/10] 持久力[12/10]

↓1コンマ
01-10 踏破率+2、強敵
11-50 踏破率+2、敵襲
51-70 踏破率+3
71-90 踏破率+4、炎精の加護(戦闘コンマ+20)
91-00 踏破率+4、???
614 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 16:44:21.19 ID:eJRwGtu50
615 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 17:28:16.45 ID:LSsZ405p0
―トコナツ溶岩洞 踏破率[8/10] 持久力[10/10]

 溶岩の滝「」ドドドド…
 溶岩の川「」ドロドロ…

炎クロシュ「……」ザブザブ

レッド「……」モニョモニョ ザブザブ

妖精「溶岩の中を進まなきゃいけないなんて、とことん普通の生き物には向いてない道だなあ……」

レッド「モーリィさんが一人で頑張ろうとした理由、ボクにはわかるよ。ここの環境は、妖精さんが言ったように、普通の生き物には厳しすぎるもの」

妖精「うん……」

レッド「でも、もうちょっと説明とか、相談とかしてくれたら良いのにって思うよ。ボクみたいに溶岩の中でも動けるのがいるんだから」

妖精「昔からなんだよ。誰の手も借りたがらないんだ、あいつ。危険が伴うことなら尚更ね。あいつなりにみんなを守ろうとしてるのはわかるんだけど――」


炎クロシュ「!」バッ

 溶岩を纏う巨大ザリガニ「」ヌッ

妖精「えっザリガニ!?」

レッド「溶岩ザリガニ!? でもこんなに大きいのは――」


 ――戦闘開始 溶岩ザリガニ――

↓1コンマ(メロンにより+10)
01-10 痛恨 持久力-4
11-30 劣勢 持久力-2
31-90 優勢
91-00 ?? 勝利
616 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 17:29:03.75 ID:HpcsJ4UDO
はい
617 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 17:34:56.85 ID:LSsZ405p0
溶岩ザリガニ「」ヌオッ
 溶岩ハサミ「」シャッキン

妖精「ひゃああ!!」パタパタ

レッド「このお!」ピョンッ

 ベチッ ジュッ

溶岩ザリガニ「!」アチチ

炎クロシュ「!」シュバッ
 メイドブレード「」ギラッ

溶岩ザリガニ「!」
 溶岩ハサミ「」シャキンッ

 ガギンッ!!

炎クロシュ「……!!」ギギギ
溶岩ザリガニ「……!!」ギギギ

妖精「クロシュとザリガニの……鍔迫り合い!」

レッド「援護するよ!」ピョンッ


↓1コンマ(メロンにより+10)
01-10 痛恨 持久力-4
11-30 劣勢 持久力-2
31-90 勝利
91-00 ?? 勝利
618 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 17:36:22.21 ID:ti7RhJVco
勝利
619 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 17:59:02.13 ID:LSsZ405p0
炎クロシュ「……!!」ギギギ
溶岩ザリガニ「……!!」ギギギ

レッド「凍っちゃえ!」ギンッ

溶岩ザリガニ「!?」ガチンッ

妖精「えっ!? 溶岩を纏ったザリガニを、離れた距離から一瞬で凍らせた!?」

溶岩ザリガニ「――」グググ

レッド「まだ! 溶岩と共に生きる者はこの程度じゃ止まらない! クロシュちゃん、トドメを!」

クロシュ「!」コクッ

 メイドブレード「」ブンッ

 ズバッ

 ――戦闘終了――
620 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 17:59:39.46 ID:LSsZ405p0
 焼き溶岩ザリガニ「」ジュゥゥ…

炎スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ

レッド「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ

妖精「この熱いのに、よくもまあこんな溶岩まみれのザリガニを食べられるなあ……」

レッド「美味しいよ? 妖精さんは食べないの?」

妖精「じゃあ、少しだけ……」

 焼き溶岩ザリガニ「」

 モニョモニョ モグモグ…

 ☆溶岩ザリガニを食べました
  持久力が3回復し、この探索における次回戦闘コンマが+10されます

 *

―トコナツ溶岩洞 踏破率[8/10] 持久力[13/10]

↓1コンマ
01-10 踏破、強敵
11-70 踏破
71-90 踏破、炎精の加護(戦闘コンマ+20)
91-00 踏破、???
621 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 18:00:59.25 ID:eJRwGtu50
622 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 18:29:10.54 ID:LSsZ405p0
―トコナツ火山 山頂付近 踏破率[10/10] 持久力[10/10]

 ヒュオオオオオ―

レッド「もうすぐ山頂だよ!」

 ギンッ ギギンッ
  ドゴオッ バシュンバシュンッ!!

妖精「! この音は――」

レッド「山頂で戦ってるんだ! たぶん、モーリィさんと――」

妖精「例の魔物!」

レッド「うん! 急ごう!」

 *
623 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 18:29:36.01 ID:LSsZ405p0
―トコナツ火山 山頂

 火口「」ゴゴゴゴ…

火竜モドキ「ギャオオオオッ!!」バサッバサッ

 火球「」ゴウッ!

モーリィ「チィッ!」タンッ

火竜モドキ「」シュバッ
 火竜の爪「」グオオッ

モーリィ「くっ! この図体でなんて速さだ!」ガッ

火竜モドキ「ググググッ…」ギギギ

モーリィ「火トカゲ如きが、誇り高き火竜の猿真似など……!」ギギギ

火竜モドキ「ギャオオオオッ!!」グアアッ

 ガシッ

モーリィ「ぐあああ!!」ミシミシ

火竜モドキ「ギャオオオンッ!!」

モーリィ「ぐ、う……!」ミシミシ


モーリィ(私は……こんなところで……何も守れず、無駄死にするのか……?)

モーリィ(ふざけるな……!! それなら――こいつの、手足や翼の一つ二つくらい、道連れに――)


火竜モドキ「!?」ガチンッ

モーリィ「なっ……私を押さえつけていた火竜の体が、突然凍結した!?」


妖精「モーリィーーっ!!!」パタパタ

炎クロシュ「!」トテトテ

レッド「長くはもたない! すぐに離れて、モーリィさん!」モニョモニョ!


モーリィ「お前たち!? なぜここに!?」

妖精「話はあと! 一緒に戦うよ!」

炎クロシュ「うん!」

モーリィ「……すまない、助太刀を頼む!」


火竜モドキ「グググ……ギャオオオオンッ!!」ピキピキ…ゴウッ!!


 ――ボス戦闘開始 火竜モドキ――

↓1コンマ(ザリガニにより+10)
01-10 痛恨
11-60 劣勢
61-75 優勢
76-90 人間組参戦
91-00 ??
624 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 18:32:16.46 ID:Wh+gu2m7O
625 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 18:36:18.44 ID:ti7RhJVco
??はモーリィかと思ったら違うのか
626 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 18:48:49.04 ID:LSsZ405p0
火竜モドキ「ギャオオオッ!」バッ

炎クロシュ「!」シュタタッ
 メイドブレード「」ギラッ

 ガギギンッ!

火竜モドキ「……」ジロッ

炎クロシュ「!」

モーリィ「避けろ!」

 火竜モドキの爪「」グオオッ

炎クロシュ「!」
 デロロッ!

炎スライムクロシュ「!」デロッ

 火竜モドキの爪「」モニョッ

モーリィ「スライムの姿になって衝撃を緩和するとは……やるな!!」



レッド「氷よ!」ギンッ

火竜モドキ「!」サッ
 火竜モドキのいた場所「」ガキンッ

レッド「うう、もう学習されちゃってる……!」

妖精「そっか! 一瞬で凍らせてるわけじゃないんだ、それ……!」

レッド「うん……! 魔力の流れを把握されると、簡単にバレちゃうんだ……!」

モーリィ「なら奴の動きを止めれば良いのだな!?」

レッド「うん! 動きを止めるための魔法なんだけどね!」

モーリィ「体を凍らせられるというのは、動きが止まるだけでなく体内へのダメージも大きい。積極的に狙え、隙は私が作る!」

レッド「う、うん! お願い!」

炎スライムクロシュ「!」モニョニョ!

レッド「うん、クロシュちゃんもお願い!」

↓1コンマ(ザリガニにより+10)
01-10 痛恨
11-60 劣勢
61-75 優勢
76-90 人間組参戦
91-00 ??
627 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 18:51:22.87 ID:eJRwGtu50
628 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 18:55:07.56 ID:LSsZ405p0
ザリガニパワーで不思議なことが起こります

↓1コンマ
01-30 人間組+レイ参戦
31-60 人間組+フメイ参戦
61-90 人間組+セイン参戦
91-00 全員参戦
629 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 18:55:33.46 ID:ti7RhJVco
おーるすたー
630 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 19:03:33.23 ID:w3zUljteo
フメイちゃんんんんん!!
待ってたよよよよ!
631 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 20:50:55.91 ID:LSsZ405p0
妖精「風よ――クロシュたちの背を押せ!」ヒュルルッ

モーリィ「追い風の加護か……!」

炎スライムクロシュ「!」モニョモニョ

モーリィ「ああ。炎は風を受けて、さらに激しく燃え上がる……! 行くぞ!」バサッ

炎スライムクロシュ「!」シュバッ


火竜モドキ「……!」

モーリィ「ぬん!」シャッ

火竜モドキ「!」ガギンッ

炎クロシュ「!」バッ
 メイドブレード「」ギラッ

 火竜モドキの翼膜「」ズバァッ!!

火竜モドキ「ギャオオオオオっ!!!」

モーリィ「痛いか! だがお前の無益な手すさびで滅ぼされた草木の痛みはこんなものではないぞ……!!」

火竜モドキ「ググググッ……!!」


妖精「レッド!」

レッド「凍れえ!!」ギンッ


火竜モドキ「ギッ……」ガギンッ

モーリィ「今だ! 畳み掛けろ!」グオオッ

炎クロシュ「ん!」シャキンッ

 ガッ ガガガッ
  バゴンッ ドッギャァン!!


火竜モドキの残骸「」プスプス…


モーリィ「はあ、はあ……」

炎クロシュ「……」

モーリィ「……気を付けろ。似姿と言えど火竜。簡単に死ぬとは――」


妖精「危ない!! そいつの内側から、星の力が――」

炎クロシュ「!」

モーリィ「!」バッ

 カッ
 バシュウウウウウンン――…
632 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 20:52:16.90 ID:LSsZ405p0
星竜モドキ「……」ゴゴゴゴゴ

炎クロシュ「ん、ゅ……」プスプス…

モーリィ「くっ……すまん……守り、切れ……」ガクッ

星竜モドキ「……」ズシッズシッ


レッド「あ、ああ……こ、凍れ! 凍れえ!!」ギンッギンッ


星竜モドキ「……」ペキン パキン


レッド「凍れえええ!!!」ギンッ


星竜モドキ「」ポキン… ゴウッ

 星のブレス「」ゴオオッ

 ブワッ
レッド「んぎゅっ……」キュウ…


妖精「そ、そんな……あいつ……星の力を……完全に使いこなして……」


星竜モドキ「……」ズシッズシッ

炎クロシュ「……」キッ


妖精「だ、だめ……クロシュ、逃げて……!!」


星竜モドキ「」ゴウッ

 星のブレス「」ゴオオッ

炎クロシュ「……!!」ギュッ

 カッ!!!!
 炎の壁「」シュゴオオオオオ!!!!
 炎の壁に阻まれる星のブレス「」ゴゴゴッ…!


炎クロシュ「ふぇ……」
633 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 20:53:28.68 ID:LSsZ405p0

フメイ「クロシュ! 怪我、ない!?」タタタッ

炎クロシュ「フメイ、ちゃ……?」

アリシラ「うふふ、私もいるよぉ?」スタスタ

妖精「フメイ……アリシラ……!」


エバンス「俺たちもいるぞ!」シュバッ

ローガン「待たせたな……!」ダンッ

イリス「クロシュちゃん!」シュタッ

ミスティ「来たわよ……助けに……!」シュタッ

妖精「みんな……!!」


伝説の溶岩エイ「キュゥーン」フヨフヨ


妖精「あれが……伝説の、エイ……!?」

エバンス「おう! フメイちゃんがエイを連れてきてくれたんだ!」

フメイ「ふん……お前たちの為じゃない……。クロシュが危ないって言うから……お前たちの作戦に乗っただけ……。それより、今は――」


星竜モドキ「グググググ……ギャオオッ!!」バサッ


炎クロシュ「……!」

フメイ「クロシュ……危ないから、下がってて」

炎クロシュ「んーん……まだ……戦える……! フメイちゃんと……一緒に、戦う……!」チリッ

フメイ「……! その姿……フメイの……?」

炎クロシュ「うん……フメイちゃんの、炎……わたしも……近づきたかった、から……!」チリチリ

フメイ「……ふふ……それじゃあ、一緒にいこ!!」チリッ


↓1コンマ(星竜覚醒-100、ザリガニ+10、エイの加護+30、仲間+100)
01-10 痛恨
11-60 劣勢
61-00 勝利
634 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 20:55:47.16 ID:Wh+gu2m7O
635 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 20:58:20.49 ID:w3zUljteo
フメイちゃん……!
636 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 21:22:07.28 ID:LSsZ405p0
星竜モドキ「ギャオオオンッ!!」

 星のブレス「」ゴオオオオッ
 炎の壁「」シュゴオオオオッ

フメイ「クロシュはこれ以上傷付けさせない……!!」チリッ

炎クロシュ「フメイちゃんも……傷付け、させない……!」シュタッ

 *

イリス「あのブレス……まさか!!」

アリシラ「うふふ……あれこそが、世界の創造と破壊を司る純粋な力……星の魔力」

イリス「!! や、やっぱり……!」

アリシラ「ねえ、この戦いが終わったら……私たちに、あの力を譲ってくれない?」

イリス「え、そ、それはダメです! あれは、世界樹の大切な力で……」

アリシラ「ありがと! 世界をブッ壊したら改めて恩を返すね!」シュバッ

イリス「あああ!! ダメって言ったよね私!?」

 *

レッド「きゅう……」

ミスティ「大丈夫!? ってあつっ! こ、これが本来のあなたの熱なのね……!」

レッド「ご、ごめんね……。あれ……どうして、キミたちが……」

ミスティ「助けに来たのよ! ごめんなさい、あなたのこと冷やしても良いかしら……!? このままじゃ持ち運べなくて……!」

レッド「あ、だ、大丈夫……自分のことは……自分で冷やすよ……」ギンッ

 カチコチ…

レッド「いつつ……」

ミスティ(一瞬で、ムラなく全身を冷やした……。私の氷魔法とは練度が違う……いえ、練度だけの問題……? 根本的に、氷魔法の使い方が違っているような……)

レッド「こ、これで……持てる……?」

ミスティ「あ、え、ええ……。安全なところへ運ぶわ! 少し我慢して!」

レッド「うん……」

 *
637 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 21:23:14.35 ID:LSsZ405p0
エバンス「モーリィ! 無事か!?」タタタッ

モーリィ「その、声……エバンスとかいう、小僧か……」

エバンス「どう見ても無事じゃねえな……! 悪いが背負うぞ!」グイッ

モーリィ「ぬう……どこを触っている……」

エバンス「んなこと言ってる場合か! 大体俺は年増は興味ねえよ!」

モーリィ「お前……後で、絶対に殺す……」

エバンス「ははっ割と大丈夫そうだな! しっかり掴まってろよ!」シュバッ

 *

炎クロシュ「!」シュタッ
 炎メイドブレード「」ゴウッ

 ズバッ
星竜モドキ「!」チリッ

 星竜モドキの尻尾「」ビュンッ

フメイ「クロシュ危ない!」

ローガン「させんっ!」バッ

 星竜モドキの尻尾「」ガギンッ

炎クロシュ「ローガンさん……!」

ローガン「一人で前に出るのは危険だ。私が共に行こう……!」シャキン

フメイ「むう……フメイとクロシュの二人で戦ってたのに……」

炎クロシュ「あ、えと、フメイちゃん……ローガンさんは、とっても、いい人で……」オロオロ

ローガン「フッ……」

フメイ「むうう……!!」

妖精「いやそんな話してる場合じゃないでしょ!!?」

星竜「……」ゴゴゴゴ


↓1コンマ(星竜覚醒-100、ザリガニ+10、エイの加護+30、仲間+100)
01-10 痛恨
11-60 劣勢
61-00 勝利
638 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 21:24:25.10 ID:HpcsJ4UDO
はい
639 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2024/06/22(土) 21:27:11.06 ID:w3zUljteo
星の魔力やっべえな…
640 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 21:27:16.56 ID:6h4gjxl0O
コンマがふるわんなあ
641 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 21:43:32.62 ID:LSsZ405p0
星竜モドキ「ギャオオオオオッ!!」ブンッブンッ

炎クロシュ「んゅ……!!」ガギンガギンッ

ローガン「くっ……! 攻撃が、苛烈さを増している……!?」ガギンッガギンッ

フメイ「こいつ……! 火の通りも悪くなってきてる……!」チリチリッ

妖精「星の力の使い方に磨きがかかってきてるんだ……! これ以上戦いが長引いたら……!!」

猫人の男「では、一気呵成に集中攻撃して仕留めるしかないということですね……!」シュバッ

妖精「あなたは……!」

猫人の男「申し訳ありません、到着が遅れました。行きますよ……!!」

 レイピア「」シャッ
 砂の刃「」バシュンッ

星竜モドキ「!」ズドドドッ ズバッ

猫人の男「まだまだ!」

 砂嵐「」ザアアア!!!
 流砂「」シャアアアア!!!

星竜モドキ「グオッ……!」グググッ


イリス「私も!! 雷撃よ!!」コオオオオ

 雷「」バチバチッ

星竜モドキ「グオオッ……!!」ビリビリ


フメイ「効いてる……! このまま、押し切れ……!!」カッ

炎クロシュ「……!!」タンッ


↓1コンマ(星竜覚醒-100、ザリガニ+10、エイの加護+30、仲間+100)
01-60 敗北
61-00 勝利
642 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 21:45:06.02 ID:Cbg6N+tU0
頼む!
643 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 21:45:11.50 ID:eJRwGtu50
たのむ
644 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 21:48:38.06 ID:Wh+gu2m7O
あと0.5で勝てたのに・・有利補正あってこれってどうなっちゃうの?
645 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 21:49:36.54 ID:ti7RhJVco
星竜は強い
646 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 21:49:48.93 ID:w3zUljteo
くっ……運命賽!
647 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 22:52:12.18 ID:LSsZ405p0
フメイ「クロシュ、炎の魔法は使える!?」

炎クロシュ「あ、えと……」


星竜「ギャオオオンッ!」

イリス「きゃああああ!」バシッ

妖精「イリス!!」


 精霊樹の杖「」クルクル…


炎クロシュ「!」パシッ

 デロデロポン!!

炎の魔女クロシュ「……うん! 使える……!!」

フメイ「クロシュすごい! じゃあ、一緒にいこ!!」

炎の魔女クロシュ「うん……!」

フメイ「ようし……せーの――」

炎の魔女クロシュ「――」

 カッ――

 ◆
648 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 22:53:24.92 ID:LSsZ405p0
―トコナツ火山 山頂

 ヒュオオオオオ…

スライムクロシュ「……?」モニョ

妖精「……クロシュ……」

スライムクロシュ「……?」モニョニョ?

妖精「……みんな、無事だよ……。大丈夫……」

スライムクロシュ「……」

妖精「私たちはさ……勝ったんだよ……。フメイと、クロシュの……炎の一撃で……。星竜には……」

スライムクロシュ「……?」

妖精「でも、その後……負けたんだ……」

スライムクロシュ「……??」

妖精「機会を伺ってたんだよ……アリシラが、ずっと……!」

 ◆
649 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 22:57:04.39 ID:LSsZ405p0
―少し前
 トコナツ山 山頂

 カッ
 ドオオオオオオオン――…

星竜モドキ「……」グラッ

 ドズゥ…ン

フメイ「はあ、はあ……勝った……。勝ったよ、クロシュ……!!!」

炎クロシュ「んゅ……」フラッ

フメイ「クロシュ……?」

 デロデロ…

スライムクロシュ「」デロロ…

フメイ「クロシュ……お疲れさま……。ゆっくりお休み……」


星竜モドキ「」


フメイ「さて……」スクッ


妖精(あれ……? フメイたちの助力はすっごい助かったんだけど……これって、実はかなりまずい状況なんじゃ……)


アリシラ「うふふ……それじゃあ悪いトカゲさんがおねんねしたところで、星の力をもらっていっちゃおっか」ニコニコ

イリス「……!! さ、させな」

アリシラ「約束、したでしょ?」シュウゥン―

イリス「ひゃうん……」ドサッ


ローガン「くっ……!」シャキンッ

フメイ「……いい人なんでしょ? なら、フメイたちの気持ち、わかって」

ローガン「……いい人だからこそ……世界を滅ぼす君たちを、止めねばならん」

アリシラ「本当にいい人なら……悲劇を再生産し続けるこんな世界の存続なんて……望むわけないよね?」シュウン―

ローガン「はうっ……」ドサッ


猫人の男「な、なんなのですか君たちは!? どうして、こんなことを――」

アリシラ「うふふ……猫さん、かわいい……。ああ……あの集落にいた野良猫さんたちは、あれからどうなったのかなあ……」シュウン―

猫人の男「ふにゃっ……」ドサッ


妖精「お前たちの言ってること……わからなくもない……けど……!!」

妖精「それでも……諦めずに、悲劇に抗い続ける奴らもいるんだよ!! だから……だから――」

アリシラ「抗うことすらできず、苦痛にまみれながら死んでいく者たちは捨て置けって?」

妖精「!!」

アリシラ「ふふ……反論できないでしょ? 妖精さんは、本心では私たちの正しさを誰よりも深く理解してしまっている……。生の苦しみと悲しみを知っているがゆえに、私たちの考え方を否定できない……」

妖精「でも……!!」

アリシラ「うふ……妖精さんの、そういう不器用なところ、とっても良い……。クロシュちゃんのこと、これからも守ってあげてね……」シュウン―

妖精「う……」トサッ

 ◇
650 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 23:00:06.91 ID:LSsZ405p0
ローガン「」
イリス「」
猫人の男「」
エバンス「」
ミスティ「」
妖精「」

アリシラ「ふう。一丁上がりっと。流石にこれだけの戦の後だから簡単だったねえ」

フメイ「……トドメは刺さなくていいの?」

アリシラ「およ? フメイちゃんは刺したいの?」

フメイ「……」

アリシラ「んふふ……どうせ世界が壊れちゃえばハッピーエンドなんだから、過程なんてどうでもいいの。それにこの人たちを殺したら……クロシュちゃんが苦しむでしょ?」

フメイ「……うん」

アリシラ「も〜、暗い顔しちゃって! クロシュちゃんと一緒に魔法を使ってた時はあんなにイキイキしてたのに!」

フメイ「……」

アリシラ「……やっぱり、クロシュちゃんと一緒にいたいの?」

フメイ「……んーん。クロシュと一緒にいると……腑抜けちゃいそうだから、だめ。フメイは……やらなきゃ、だめだもん」

アリシラ「そう……。はあーあ……クロシュちゃんが私たちに賛同して一緒に来てくれたら、フメイちゃんのつらみも取れるのになあ」

フメイ「……クロシュに、こんな汚れ仕事はさせない。世界を壊すのは、フメイとあなただけで十分」

アリシラ「はいはい。使命感に燃えちゃってまあ……うふふ……」
651 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 23:01:40.28 ID:LSsZ405p0
 星竜の骸「」キラキラ…


アリシラ「さあて、この星の力だけれど……」

フメイ「……? いつもみたいに、アリシラが魔力吸収で奪うんじゃないの?」

アリシラ「んやぁ……ちょっと相性が悪いんだよねぇ……。できないこともないんだけどねえ……」

フメイ「……」

アリシラ「というわけで、さ……フメイちゃん」

フメイ「……わかった」

フメイ「フメイが、もらう――」

アリシラ「んふふ、ありがと! それじゃあ、あの光に手を伸ばして……。フメイちゃんなら、きっと制御できるはずだから。なんてったって、あれは星の魔力の、炎の断片だもの」

フメイ「……」

アリシラ「さあ、奪いなさい。世界の為に――クロシュの為に――!!」

フメイ「――」スッ

 星竜の骸「」キラキラ

 ブワッ―


フメイ「ん、く……うあああああ!!!!」ビリビリビリ

アリシラ「フメイちゃん、大丈夫。意識を、自分の魔力に集中して……星の力は、あくまで星の力……あなた自身とは、違う力……」

フメイ「ん、んんん…………!!」ビリビリ

アリシラ「そう、そう……魔力のコントロールが上手なあなたなら、星の力も使いこなせる……」

フメイ「ん、うう……!」ビリビリ

アリシラ「大丈夫……その力で……クロシュちゃんを、守るの……。クロシュちゃんを、守るの……」

フメイ「クロシュを……まも、る……」ビリビリ

アリシラ「そう……。いけそうだね……?」

フメイ「……」ビリビリ ビビ…

 シュンッ―

フメイ「……」コオオオ…

アリシラ「ふふ……うふふふふ……!! すごい……すごいよ、フメイちゃん……!! 5分の1とは言え……世界樹の果実の力を、自分のものにするなんて……!!」

フメイ「……クロシュの、ためだもん。クロシュのための……世界を、創るためだもん……」

アリシラ「ふふ……うふふふ……あはははははははは!!!!」

 ★フメイが星の力[炎]を獲得しました

 ◆
652 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 23:03:00.38 ID:LSsZ405p0
本日はここまでとなります。最後の最後でコンマに見放され、敗北……そしてアリシラさん大勝利!!となってしまいました

今回、致命的な運命を辿ったというわけではありませんので、運命賽は発動しなかったようです。いつ発動するんだよって感じですが、基本的にはクロシュちゃんを初めとする主要キャラクターが死亡または再起不能に陥った場合にのみ発動するようです。今回は誰もそのようなことにはならなかったので、運命的にヨシ!と判断されたようです

例えどれほど有利な状況でも、コンマ次第で黒星をあげてしまうことはあります。世の中なかなか上手くはいかないものです。まあでも運命賽と反魂丹はいっぱいあるので、誰かが死ぬ事態はたぶんそうそうないと思います。これからもクロシュちゃんたちの活躍を見守っていきましょう

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
653 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 23:31:20.55 ID:w3zUljteo
おつでした
うぉん、今日はコンマ神すげー機嫌悪かった…運命賽発動する様なパーティの命の危機まで行かなかったからまだ良い
フメイちゃんと共闘は熱かった、星竜は倒せたんだしね

やっぱりアリシラさん?の方をどうかしないとだな、集落の野良猫のこと思い出したり完全に魔王の方に乗っ取られてはいないようにみえるが…
654 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 00:03:04.85 ID:VdR7UaJB0
おつ
コンマ次第では星の力×5フメイと戦うことになりかねないのか・・・
655 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 00:37:03.31 ID:VFc4rwUDO
乙です
何とかアリシラの元々の人格と魔王の人格分離できないものか
656 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 11:03:59.33 ID:ORGXz69vO

まあ5番勝負に1回負けただけと考えれば気が楽かな。
少なくとも島は守れたわけだし。
657 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 14:58:14.28 ID:yBwLXP0xO
クロシュ一行、フメイ、セインと三つ巴の星の力争奪戦か
658 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 16:16:29.24 ID:E7DB8GSf0
今のアリシラ氏は邪悪な存在ですが、猫をかわいいと思ったり、ヤマイモ餅に舌鼓を打ったり、クロシュを不必要に苦しませる選択はしないでおいたり等、人間らしさのようなものはあるように見えます。本当に人の心があるのか、それらしいことを言って人間らしさを演じているのか、それは一緒にいるフメイにもよくわからないようです

もしフメイちゃんが星の力を全て手にした場合、とても大変なことになります。クロシュちゃんたちには、そうならないようにがんばっていただきたいものです
なお星の光を狙っている者たちは他にもけっこういるため、実際にフメイちゃんに全ての力が集中するという事態にはならないと思います。多分

アリシラさんの魔王部分をひっぺがす方法は今のところわかりません。歴史上の魔王存在の中でも非常に珍しいケースかと思われます。アリシラさん自身と対話をはかってみたり、識者の意見を仰いでみたりするのも良いかもしれません

星の力はフメイちゃんたちにいただかれてしまいましたが、実際島の危機はこれで去ったかと思われます。活性化していた火山活動も次第に落ち着いていくことでしょう

フメイ氏とアリシラ氏以外に星の力を狙う有力な候補者としては、やはりセイン氏とロイエ教原理派が挙げられます
純粋な戦闘能力はセイン氏が最も高かったのですが、現在はフメイ氏が力を獲得したことにより、そのパワーバランスが変動したかもしれません。状況を注視していきましょう
659 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 16:20:12.79 ID:E7DB8GSf0
◆幕間◆

―トコナツ火山島
 武具屋

僧侶「この水着かわいくないですか? セインくんどう思います?」

セイン「さあ。僕に水着の良し悪しはわからない」

僧侶「もー、セインくん自身がどう思うかを聞きたいんです!」

セイン「……少し、破廉恥だと思う」

僧侶「きゃーっ! ハレンチ! セインくんもハレンチと思う感情があるんですねえ!」キャッキャ


スキュラの店員「……アナタ……いい加減にしなさい……。男の子相手だとしても、それはセクハラよぉ……」ヌッ

僧侶「はァ? タコ足店員風情が口出ししないでください。それともタコ足族の中では客を中傷して売上を下げるのが美徳とされてるんですか?」

スキュラの店員「こっちにだって客を選ぶ権利くらいあるわぁ……。差別主義者はお断りよぉ……」

僧侶「チッ、これだから未開の後進国は……。興が削がれました。こんな店の薄穢い水着なんて買うもんですか。行きますよ、セインくん」スタスタ

セイン「……」スタスタ

 ◇

―トコナツビーチ

僧侶「ふうん……このフルーツポンチってやつ、後進国のデザートにしては悪くないですね」モグモグ

セイン「……世界樹の果実の光を探さなくて良いのか?」

僧侶「聞くところによれば、光は火口の溶岩の中へ落ちたらしいじゃないですか。そんなとこセインくんだって探せないでしょ」

セイン「短時間なら可能だと思う」

僧侶「……まあ私にも考えがあるんですよ。先日、光を喰らった魔物が凶暴化して山間部の村を襲ったという話を聞きました」

セイン「そうらしいな」

僧侶「ええ。山の村を襲ったということは、麓のこの街も襲うはず……。そこであなたの出番というわけです、セインくん」

セイン「そいつが麓に降りてきたところを討伐し、世界樹の光を回収するということか」

僧侶「そういうことです。ついでにここの島民に恩も売れて一石二鳥ってわけですね。ふふ……どうです? 完璧な作戦でしょ?」

セイン「その前に誰かが火山で討伐する可能性は?」

僧侶「あはは、ないですないです! だって5分の1とはいえ世界樹の果実の力を喰らった魔物ですよ? そんな化け物、セインくん以外のザコに勝てるわけないじゃないですか」

セイン「……どうだろうな」

僧侶「ふふ、とにかく私たちはその時までこの島で優雅に観光してれば良いんです。たまにはバカンスってのも良いでしょ?」

 ◆
660 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 16:24:19.84 ID:E7DB8GSf0
―トコナツ火山島 滞在8日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:鉄の剣      盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*3
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]
・灼熱を制する方法を探す

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・星属性の練習[2/4](イリス)
……………………………………………………………………………………
□旧トコナツ村周辺
支神殿:避難所、簡易宿泊所、僧堂、書庫、食堂、大浴場、簡易商店
農村部:果樹園、宿屋、温泉、溶岩川、溶岩沼
山間部:熱帯雨林、溶岩川、溶岩沼、トコナツ火山
661 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 16:24:47.60 ID:E7DB8GSf0
↓1コンマ トコナツ火山クリアボーナス
01-60 マグマザリガニの甲殻
61-90 火竜の鱗
91-00 星竜の珠
662 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/23(日) 16:26:03.98 ID:ORGXz69vO
663 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 16:56:18.24 ID:E7DB8GSf0
―旧トコナツ村

 ワイワイ ガヤガヤ

若い村民「これはあっちに運んでくれ!」エッサホイサ

クロシュ「ん!」エッサホイサ

ローガン「任せたまえ!」エッサホイサ



熱帯アルラウネ「熱帯妖花の花蜜ジュースですよぉ〜。水分はこまめに補給してくださいねぇ〜」

熱帯妖精「んぐ、んぐ」ゴクゴク

妖精「こら、お前何も働いてないだろ!」

熱帯妖精「えーいいじゃん、喉かわいたんだよぉ」

熱帯アルラウネ「うふふ、いっぱいあるから大丈夫よぉ」



ミスティ「こっちではかき氷を作ったわ……。暑さにやられる前にどうぞ……」

猫人の男「ふう……ではお一つ頂きましょう……。ん……美味しい……!」シャクシャク

ミスティ「ふふ……その美味しさの9割はこの島のきび砂糖よ……」

レッド「わあ……! 氷魔法にこんな使い方があったなんて……!」

ミスティ「……あなたほどの使い手でも、かき氷の作り方は知らなかったのね……」



エバンス「この冷えて固まった溶岩を、砕いてかき混ぜれば良いのか?」

老いた村民「うむ……。この島の溶岩には、豊富な魔力と栄養が含まれておる……。砕いて土壌に混ぜれば、植物たちが喜ぶ肥料となろう……」

イリス「へえ〜、溶岩にそんな効能が……! 勉強になります……!」

エバンス「へへ、地属性魔法の見せどころだな」

イリス「ですね!」



伝説の溶岩エイ「キュゥーン」ヒラヒラ

包帯グルグルのモーリィ「……久しぶりだな。昨日はみっともないところを見せちまった」

伝説の溶岩エイ「キュゥキュゥ」ヒラヒラ

包帯グルグルのモーリィ「ああ、ありがとな。お前のお陰で、誰も死なずに済んだみたいだ。島の代表として礼を言わせてくれ」

伝説の溶岩エイ「キュキュ?」ヒラヒラ

包帯グルグルのモーリィ「ん? ああ……あの炎の子は、もう行っちまったらしい。礼も文句も言えず仕舞いさ……」

伝説の溶岩エイ「キュゥ〜ン……」ヒラヒラ

 ◆
664 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 16:57:07.27 ID:E7DB8GSf0
―旧トコナツ村
 休憩所

妖精「ふい〜、疲れた疲れた……」

包帯グルグルモーリィ「すまないな、復興まで手伝わせてしまって」

妖精「前も言ったけど、これも私たちの責任だからさ。今のトコナツの現状と復興支援をするよう風の精霊に緑の国へ伝達を頼んだから、そう遠くないうちに物資が届くと思う」

包帯グルグルモーリィ「……先日ああ言ったが、世界樹の結界で出入りが厳しいんだろ? 大丈夫なのか?」

妖精「ま〜本音としては王国を排除したいだけだからね……ってやばっ、今のナシ! 鎖国はあくまで世界樹さんの都合でェ……」

包帯グルグルモーリィ「そんなことだろうとは思っていた。別に言いふらしたりする気はないから安心しろ」

妖精「うへえ、頼むよ……。まあ緑の国は、必需産業の自給率については十分すぎるくらいだから全然大丈夫だよ」

包帯グルグルモーリィ「そうか。ならば頼りにさせてもらうぞ」

 *

 星竜の珠「」キラキラ

イリス「……ん!? こ、これなに!? どこで拾ってきたの、クロシュちゃん!」

クロシュ「あ、えと……昨日の、竜さんを、食べてたら……体の中に……あって……。綺麗だから……食べないでおいた……」

イリス「そういえば、私が目覚めた時にはすっかり影も形もなくなってたけど……クロシュちゃんが食べちゃったんだ……」

クロシュ「うん……。美味しかった……」

イリス「そ、そっか……。でも、これは……」

 星竜の珠「」キラキラ

猫人の男「……おや、これは……!」ヌッ

イリス「あ、猫人のおじさん!」

 *

猫人の男「……あの、伝説の星竜に似た魔物が残した珠、ですと?」

イリス「は、はい! そうみたいなんです……!」

クロシュ「?」

猫人の男「元はただのトカゲだったらしいが……星の力によって、まさか珠を形成するに至るまで本物の星竜に近付いていたということなのか……? いやしかし、そんなことが現実に……」ブツブツ

イリス「え、ええと……?」

猫人の男「あ、ああ……すみません。何にせよ、これは星の魔力を秘めた非常に貴重な品なのは間違いありません」

イリス「星の魔力……! やっぱり……!」

 ☆星竜の珠を手に入れました

トコナツ火山島滞在8日目です。この行動が終わった後、麓の街へ戻ります
↓1〜3 自由安価 何をする?
665 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 16:58:14.33 ID:VdR7UaJB0
クロシュ、はじめてのお酒
666 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 17:05:05.60 ID:yTlZl6BfO
星属性の練習
667 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 17:05:36.25 ID:SRNczXO6o
ミスティ
レッドの氷魔法から学びを得てパワーアップの巻き
668 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 17:31:02.00 ID:YAXDaqAto
クロシュ、剥ぎ取りでレア素材ゲットってことか
669 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 17:37:57.77 ID:E7DB8GSf0
―旧トコナツ村 空き地

イリス「さてと……」

 星竜の珠「」キラキラ

イリス「あの竜の魔物……星竜が吐いていたブレスは……星属性の力を、純粋な破壊力に転化したもの……」

イリス「私もあれが使えれば……この上ない強力な武器になるはず……!」

妖精「お、張り切ってどうしたの?」パタパタ

イリス「妖精さん!」

 星竜の珠「」キラキラ

妖精「あ! それ、あの竜の体内から出てきた珠!」

イリス「うん! クロシュちゃんに言って借りてきたの」

妖精「なるほどね。確かに星属性魔法の補助としては丁度良いかも。でも人間がそれをそのまま無加工で使うのはちょっと危ないかもよ?」

イリス「大丈夫、無茶な使い方をする気はないから。ちょっと力の雰囲気を掴むだけ」

妖精「まあ……私も見ててあげるから、試してごらん」

イリス「うん!」


↓1コンマ
01-10 バクハツ(経験?)
11-70 掴んだ!(経験4/4)
71-00 ????(経験☆)
670 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 17:39:37.46 ID:hYH9hhAGO
671 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 18:05:49.29 ID:E7DB8GSf0
イリス「……すぅー、はぁー……」

妖精「……」

イリス「……ん!」

 星竜の珠「」キラッ

イリス「はッ!!」キラッ

 星「」ピュンッ

妖精「わあ、かわいい。あれは……圧縮された星の魔力?」

イリス「う、うん……えへへ、星のイメージに引っ張られて星型になっちゃった」

妖精「まあいいんじゃない? 私は嫌いじゃないよ」

イリス「えへへ、ありがと。さて、撃ち出しには成功したから、今度は標的を定めて実際に攻撃魔法として使ってみます!」

妖精「おー」

イリス「すぅー……はっ!」キラッ

 星「」ピューン
 岩「」
 ドグシャッ―

 砕け散った岩「」シュウウウ…

妖精「威力は全然かわいくない……」

イリス「でも……できた! 星属性を、破壊の力として撃ち出す魔法……!」

妖精「おめでとう! 多分、これができる人間の魔法使いってほとんどいないから、胸を張って良いと思うよ!」

イリス「えへへ……でも、まだまだこれからだよ! 昨日の星のブレスはもっとすごかったもん! 私、もっと研究して強くなる……!」

 ☆イリスが星属性魔法を行使できるようになりました

 ◇
672 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 18:06:34.27 ID:E7DB8GSf0
―旧トコナツ村 別の空き地

レッド「ボクの氷魔法を見せて欲しい?」

ミスティ「私の氷魔法とは、どうも使い方が全然違うような気がするのよ……」

レッド「そ、そうなのかな……?」

ミスティ「ええ……。良ければ、やり方を教えて欲しいわ……」

レッド「え、ええと……誰かに教えたことなんてないから、下手かもしれないけど……それでもいい?」

ミスティ「ええ、全然いいわ……」

 *

 凍った溶岩「」キンッ

レッド「なんて言えばいいのかなあ……。ボクの魔法は、自分の熱で誰かが傷つかないように、その熱を取り除くイメージというか……」モニョモニョ

ミスティ「熱を……取り除く……?」

レッド「うう、ごめんね……。上手く説明できなくて……」

ミスティ「いえ……十分よ……」


ミスティ(冷気を作り出すのではなく……熱を取り除く……?)

ミスティ(う、ううん……? それってどういうことかしら……?)


↓1コンマ
01-40 どういうことかしら…(経験2/4)
41-70 こういうことかしら…(経験3/4)
71-90 つまりこういうことね(経験4/4)
91-00 負属性(経験☆)
673 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 18:13:28.13 ID:PbajKbNg0
674 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 18:29:24.03 ID:E7DB8GSf0
ミスティ「熱を……取り除く……」

レッド「そうだ! 試しにボクを凍らせてみてよ!」

ミスティ「え、ええ……? まあ、いいけれど……」

レッド「よおし、それじゃあセルフ冷凍を解いて……」シュボッ

レッド「いつでもどうぞ!」メラメラ

ミスティ「わ、わかったわ……」

 *

ミスティ「……はっ!」カッ

レッド「あ、ちょっと涼しくなった……」メラメラ

ミスティ「……これなら普通に冷気を出した方が冷えるわ……。やはり、まだやり方が間違っている……?」

レッド「でも最初の頃よりは涼しさが増してきてるよ!」

ミスティ「それならいいけれど……」

 ☆ミスティの氷属性経験が[2/4]になりました

 ◆
675 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 20:04:42.76 ID:E7DB8GSf0
―旧トコナツ村
 食事処

 ワイワイ ガヤガヤ

若い村民「お疲れさん! いやあ、あんたたちが手伝ってくれて助かったよ!」

ローガン「礼には及ばん。これもまた我々の職務の一つだ」

クロシュ「ん」

エバンス「へへ、ここを発つ前に思い残しのないようにしておきたくてな」

包帯グルグルモーリィ「ほう……。では私も、お前たちがいなくなる前に禍根を断っておかなければな……」ヌッ

エバンス「げっ!」

包帯グルグルモーリィ「助けてくれたことには礼を言うが、無礼な発言を許したわけではない。表へ出ろ、小僧……」チリチリ…

エバンス「……いやいや、あんた大怪我してんだろ! 何をするぐああああ!!」

 エバンスの耳「」ギギギギ

包帯グルグルモーリィ「貴様程度、万全でなくとも十分だ」スタスタ

エバンス「あががが、た、助けてくれェローガンの旦那ァ!」ズルズル

ローガン「何を言ったのか知らんが……女性を怒らせるのは感心しないぞ、エバンスくん……」

エバンス「おああああぁぁぁ―――……」ズルズル



クロシュ「」オロオロ

ローガン「フッ……気にすることはない。エバンスくんも美しい女性に構われて本望だろう」

クロシュ「そうなの……?」

ローガン「うむ、そうなのだ」

若い村民「はは……実際、島長にあんな風に扱われる男なんて滅多にいないぜ。ある意味気に入られてんのかも」

熱帯アルラウネ「うふふ、そうねぇ……。意外と楽しんでるのかもねぇ……」

若い村民「まあ何にせよ、今日は俺の奢りだ! 好きなだけ飲んでってくれよ!」

ローガン「うむ……。それではご厚意に甘えさせていただくとしよう……」

 *
676 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 20:05:30.82 ID:E7DB8GSf0
熱帯アルラウネ「はぁい、花蜜アイスカクテルお待ちどうさまぁ〜」

 花蜜アイスカクテル「」ゴトン

ローガン「おお……これが花蜜アイスカクテル……!」

熱帯アルラウネ「うふふ、お嬢さんの分もあるわよぉ」

 花蜜アイスカクテル「」ゴトン

クロシュ「わあ……」

ローガン「待った! この子はまだ未成年で……」

熱帯アルラウネ「あらぁ……? でもその子、スライムでしょう……?」

ローガン「そ、それはそうなのだが……」

クロシュ「?」

熱帯アルラウネ「うふふ、それなら大丈夫ですよぉ。スライムなら、例え子供でもおじさまより強いわぁ」

ローガン「そ、そうなのか……」

クロシュ「?」

ローガン「クロシュくん……お酒、飲んでみたいかね?」

クロシュ「……?? うん……のど、かわいた……」

熱帯アルラウネ「ほらぁ、この子もこう言っていることだし……何事も経験よぉ〜」

ローガン「う、うむ……。ではクロシュくん、もし異変を感じたらすぐに飲むのをやめるんだぞ。無理に飲み干そうとしなくて良いからな?」

クロシュ「……??? うん……」

 花蜜アイスカクテル「」

クロシュ「んへへ……いただきます……。んぐ、んぐ……」ゴクゴク


↓1コンマ
01-10 スライムなのによわよわだった
11-90 ウワバミスライム
91-00 ??
677 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 20:05:47.42 ID:VFc4rwUDO
はい
678 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 20:14:07.20 ID:8GvHINyko
つよーい
679 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 20:16:16.77 ID:E7DB8GSf0
クロシュ「んぐ、んぐ……」グビグビ

 空ジョッキの群れ「」ガラン

クロシュ「ぷぁ……。んへへ……お酒、おいしい……」ニコニコ

若い村民「か、顔色一つ変わらねェ……! なんて娘だ……!」

熱帯アルラウネ「うふふ、言ったでしょう……? スライムはとってもお酒に強いのよお……」

ローガン「ま、まさかこれほどまでとは……。しかしどことなくいつもより笑っている気がする……一応、酔ってはいるのか……?」

クロシュ「おかわり、いい……?」

若い村民「お、おお! 好きなだけ飲んでくれって言ったからな!」

 ◇

 さらに増えた空ジョッキの群れ「」ガラン

クロシュ「んふー……おいしかった……」ニコニコ

若い村民「ひえぇ……一体何本開けたんだぁ……」

熱帯アルラウネ「ここまで飲んでもちっとも変化がないなんて……これは普通のスライムよりもさらに強いかもしれないわぁ……」

ローガン「う、うむ……。これは逸材かもしれん……」

 ◆
680 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 21:06:22.45 ID:E7DB8GSf0
―夕方
 トコナツシーサイドホテル

暗黒給仕少女「ふう……借金と宿泊費とお気持ち救出料を払える程度のお金は貯まったわね……。さて、後はあいつらが帰ってくるのを待つだけだけど……」

暗黒給仕少女「……この金を返した後はどうしようかしら……。いつまでもここで給仕を続けるのは性に合わないし、やっぱり大陸に戻ってバーッと稼げる商売をしたいわ……」

暗黒給仕少女「う〜ん……」


伝説の溶岩エイ「キュゥーン」ヒラヒラ


暗黒給仕少女「……ん、んん!!? で、でかっ……でっかい、空飛ぶエイ!!?」


伝説の溶岩エイ「キュゥン」フヨフヨ

イリス「ありがと、エイさん! 帰りまで送ってくれて!」ストッ

ミスティ「ありがとう……いきなり呼び出させて悪かったわね……」ストッ

エバンス「本当に助かったぜ! ありがとな!」スタッ

ローガン「感謝する。エイ殿も、どうかお達者で」スタッ

妖精「みんなを送ってくれてありがとね。あなたに、精霊の加護がありますよう……」パタパタ

クロシュ「えと、ありがと、エイさん……!」


伝説の溶岩エイ「キュウ、キュウ」モジモジ

クロシュ「ふえ……? フメイちゃん……?」

伝説の溶岩エイ「キュゥン」フヨフヨ

クロシュ「うん……きっと、大丈夫……。フメイちゃんは……わたしの、大切な友達だから……」

伝説の溶岩エイ「キュゥ〜」フヨフヨ

クロシュ「うん……。ここで……お祈り、しててね……」

伝説の溶岩エイ「キュゥ〜ン」フワッ ヒラヒラ…



イリス「行っちゃったね……」

ミスティ「不思議なエイだったわ……」

妖精「クロシュ、あのエイの言葉がわかったの?」

クロシュ「うん……。フメイちゃんのことが……心配だって……」

妖精「そうなんだ……」

エバンス「あのエイ……フメイちゃんが見つけてきてくれたんだよ。溶岩沼の底に溶岩洞が拡がってて、その先で眠ってたんだと」

妖精「……だから、フメイのことを心配してるのかな? 自分を……見つけて、起こしてくれたから……?」

ローガン「あのエイ殿と、フメイくんの間にどのような対話があったのかは我々にはわからぬが……。クロシュくんたちの命も、この島も命運も、かのエイ殿の助力なしには守れなかったのは確かだろう……。星の力こそ奪われてしまったが……決して、悪い結果ばかりというわけではないと私は思う」

妖精「そうだね……。前向きに考えていこう! 星の力は取られちゃったけど、5分の1じゃ世界を滅ぼすには全然足りないはずだもん!」

イリス「うん! 次は私たちが先に回収しちゃえば良いんだよ!」

ミスティ「……フメイに取られた分は、いつかまた説得なり何なりで取り返せば良いわ……。クロシュが泣いて頼めば、きっと返してくれるわよ」

クロシュ「ふえ……? 泣いて、頼むの……?」

妖精「……まあ、今回クロシュと一緒に戦ってた時のフメイ、すっごい嬉しそうだったもんねえ……。あの様子なら、がんばれば説得できそうな気がするよ、うん」

クロシュ「……うん! 説得、する……!!」
681 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 21:07:34.41 ID:E7DB8GSf0
暗黒給仕少女「……なんかよくわかんないけど、一仕事終えたみたいね。あんたたち」

イリス「わっ! 待っててくれたの!?」

暗黒給仕少女「待てと言ったのはあなたたたちでしょうが。ちゃんと稼いだわよ、ほら」スッ

 お金袋「」ジャラッ

妖精「どれどれ……うん、魔導飯盒の差額分と、これまでの宿泊費と、お気持ち分の救出料はちゃんと入ってる」

暗黒給仕少女「これでいいわよね?」

イリス「うん、ありがとう! これからどうするの?」

暗黒給仕少女「……」


↓1コンマ(これまでの交友により+30)
01-10 あなたたちに関係ある?
11-40 適当に稼いで島を出るわ
41-00 大陸まで連れてって♡
682 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 21:07:59.56 ID:VdR7UaJB0
683 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 21:25:36.85 ID:E7DB8GSf0
暗黒給仕少女「……大陸まで、連れてって欲しいな♡」

妖精「……」

エバンス「……」

ローガン「……」

ミスティ「……」

イリス「え、ええと……」

クロシュ「?」

暗黒給仕少女「だ、だめ?」

妖精「運ぶのはクロシュだから……」

ミスティ「そうね……。クロシュ次第よ……」

クロシュ「えと……いいよ……? あ、でも……悪いことしちゃ……だめ、だよ……?」

暗黒給仕少女「!」パァァァ

イリス(わあ、すっごい嬉しそう……)

暗黒給仕少女「ありがとうクロシュ!! あんたはやっぱり一番世の中のことがわかってる! 最高のスライムよ!!」キャッキャ

クロシュ「ふえ……」

 ☆暗黒給仕少女を大陸まで送り届けることになりました

 ◆
684 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 21:38:33.01 ID:E7DB8GSf0
―トコナツ火山島 滞在最終日

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:鉄の剣      盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

 ◇暗黒少女 [悪徳商人]
 武:ステーキナイフ  盾:         飾:貝殻の髪飾り
 武:         防:給仕のエプロン  飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*3
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・星竜の珠

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]
・灼熱を制する方法を探す

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・星属性の練習[2/4](イリス)
……………………………………………………………………………………
□トコナツ火山島
沿岸部:シーサイドホテル、トコナツビーチ、海の家、海市、港、灯台、他
市街地:武具屋、雑貨屋、お土産屋、宝石屋、食材屋、食事処、酒場、浴場、冒険者ギルド、他
□旧トコナツ村周辺
支神殿:避難所、簡易宿泊所、僧堂、書庫、食堂、大浴場、簡易商店
農村部:果樹園、宿屋、温泉、溶岩川、溶岩沼
山間部:熱帯雨林、溶岩川、溶岩沼、トコナツ火山
685 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 21:39:21.38 ID:E7DB8GSf0
―朝
 トコナツシーサイドホテル

 チュンチュン

暗黒少女「ふいー、このホテルとも明日でお別れか〜」

若女将「もうお別れなんですねえ……。寂しいです〜」ヨヨヨ

暗黒少女「ったく、散々こき使ってくれちゃって……。まあでも、接客の基本とか、お客様満足度の上げ方とか、学べたことは多かったわ」

若女将「ふふ、大陸に戻っても頑張ってくださいね。悪い商売はメッですよ?」

暗黒少女「ま、まあ善処するわ……」

 *

ローガン「さて……出発は明日だが、やり残したことはないかね?」

イリス「や、やり残したことかあ……! 実をいうと、まだまだいっぱい観光したかったというか……」

エバンス「俺もだ……。仕事でも海の向こうまで行くことは滅多にないからな……」

ミスティ「……そうね……生まれて初めての海外……まだまだやりたいことはあるわ……。でも……」

イリス「うん……観光は、この任務が終わってからでもできるもんね……!」

ミスティ「ええ……。全てが終わったら、今度は本当の観光客としてのんびりしてみたいわね……」

エバンス「おう……! 今は、集中すべきことに集中するぜ!」

 *

―トコナツビーチ

 ザァーン ザザァーン…

カモメ「クゥー、クゥー」

カニ「チョキチョキ」


レッド「そっか……もう行っちゃうんだね、クロシュちゃんたちは……」

クロシュ「うん……」

妖精「短い間だったけど、いろいろありがとね」

レッド「こちらこそ! ボクも、一緒に冒険できる仲間ができてすっごく楽しかった! いろいろ終わったら、またここに来てね!」

クロシュ「うん……! えと、わたしも……スライムの、冒険仲間は、初めてだったから……嬉しかった……!」

レッド「クロシュちゃん……!」

クロシュ「んへへ……ありがと、レッドちゃん……!」


トコナツ火山島滞在最終日です。この行動が終わった後、島を発ちます
↓1〜3 自由安価 何をする?
686 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 21:41:31.70 ID:ORGXz69vO
フラナとティセリアから支援物資が届く
687 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 21:42:02.79 ID:SRNczXO6o
もっと早く帰れるよう竜化に挑戦
688 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 21:44:29.79 ID:VFc4rwUDO
書庫で魔王について調べる
689 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 23:09:23.72 ID:E7DB8GSf0
―島長の家

包帯グルグルモーリィ「さて、一旦こちらの仕事も片付けねばな……」スタスタ

 バサッバサッ

包帯グルグルモーリィ「ん?」

ハーピィ記者「どもども、ハーピィ空輸です!」バサッバサッ

包帯グルグルモーリィ「お前は……魔族国の悪徳記者か。こんな時に何用だ?」

ハーピィ記者「はあ、竜族は変に記憶力がいいから嫌ですね。誰よりも速い私が配達の任を請け負ったってだけですよ」

包帯グルグルモーリィ「配達の任……?」

ハーピィ記者「支援物資ですよ。ほい、ご査収ください」スッ

 カバン「」ポン

包帯グルグルモーリィ「……一見普通のカバンだが、内部が異常な形になっているな。空間魔法で中身を拡張したのか」

ハーピィ記者「御名答。最速で大量の物資を運ぶにはこうするのが一番手っ取り早い……とウチの大将が仰せでしてね」

包帯グルグルモーリィ「驚いたな。魔族国にまだ空間魔法の使い手が残っていたとは。先の虐殺で、有用な術者は皆殺しにされたと聞いていたが」

ハーピィ記者「運よく王国の目を逃れた市井の術者がいたんじゃないですか?」

包帯グルグルモーリィ「フッ……まあ何にせよ助かる。フラナ・バイオレットに感謝の意を伝えてくれ。この恩は必ず返すと」

ハーピィ記者「ええ、もちろん。ウチが困った時は頼みますよ、ふふ……。それじゃ!」バサッ

 *

包帯グルグルモーリィ「支援物資を届けにひとっ飛びするか――」

 ヒュルヒュル…

包帯グルグルモーリィ「今度は誰だ?」

風の精霊「お届けものでーす!!」ヒュルヒュル

包帯グルグルモーリィ「お前たちは……緑の国から来たのか!」

風の精霊「うん!」

 世界樹の雫が入った瓶「」チャプン

包帯グルグルモーリィ「これは……世界樹の雫!」

風の精霊「そー! ひとまずこれだけでも先に運んで欲しいって言われたの! 水の精霊たちがどんぶらこどんぶらこって他にもいろいろ運んでるから、それもあと何日かで届くよ!」

包帯グルグルモーリィ「そうか……すまん、非常に助かる。この雫があれば、怪我人も傷ついた土壌も、迅速に治すことができる……!」

風の精霊「世界樹の精霊のやつはかなり渋ってたけどね! 果実を潰したせいでこんなことになったんだよーって言われて渋々納得してた!」

包帯グルグルモーリィ「そうか……。では、現首長代理のティセリアと、世界樹の精霊に感謝の意を伝えてくれ。困りごとがあれば、いつでも力になるとも」

風の精霊「わかった! 伝えとく! じゃーね!」ヒュルルッ

 *
690 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 23:09:51.62 ID:E7DB8GSf0

包帯グルグルモーリィ「……フッ」

猫人の男「モーリィ」スッ

包帯グルグルモーリィ「コルトか。聞いていたか?」

猫人の男「ええ……。ありがたいことです。海の向こうからも、このような善意がここへ向けられるとは……」

包帯グルグルモーリィ「クク……緑の国はともかく、魔族国からも支援が来るとはな」

猫人の男「魔族国としては、今は一カ国でも味方が欲しいのかもしれません。モーリィは義理堅いですから」

包帯グルグルモーリィ「フッ……聞いたことはあるか? 魔族国を救ったダークヒーローの伝説を」

猫人の男「ダークヒーロー? そういえば、流れの吟遊詩人が、ダークヒーローイリスの歌を……はっ!?」

包帯グルグルモーリィ「その後、ダークヒーローは緑の国へ向かい、当時の腐敗した政権を破壊して、建国の太母を返り咲かせたそうだ……」

猫人の男「こ、これは――」

包帯グルグルモーリィ「そして此度、この国に支援物資を送ってきた二カ国は……ダークヒーローの軌跡となりし国……」

猫人の男「まさか!!!」

包帯グルグルモーリィ「ああ……あいつらだ!」

 ◆
691 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 23:11:15.48 ID:E7DB8GSf0
―トコナツビーチ

クロシュ「……」ジッ

 星竜の珠「」キラキラ

レッド「クロシュちゃん、どうしたの?」

クロシュ「レッドちゃん。えと……これ、同化……できるかな、って……」

レッド「星竜の珠……! どうだろ……星竜の力ってものすごかったから、ちょっと危ないかも……」

クロシュ「うん……」

レッド「う〜ん……ちょっと試すだけ試してみるのはどうかな? 危なそうだったらすぐに引っ込めてさ」

クロシュ「!」

レッド「大丈夫、ボクが見てるから!」

クロシュ「うん……! じゃあ……試してみる……!」


↓1コンマ
01-65 トカゲ
66-95 星トカゲ
96-00 星竜
692 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 23:12:22.62 ID:VdR7UaJB0
693 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 23:22:38.71 ID:E7DB8GSf0
 デロデロ…ポン!

トカゲクロシュ「!」

レッド「わあ……火山の溶岩トカゲさんにそっくり!」

トカゲクロシュ「〜〜」モニョモニョ

レッド「あの星竜の元は溶岩トカゲさんだったんだって……。だから、もしかすると……」

トカゲクロシュ「!」モニョニョ

レッド「うん……星竜の珠の、本当の元の姿になっちゃったのかも……」

トカゲクロシュ「〜〜」モニョモニョ

 *

トカゲクロシュ「」シャカシャカ

レッド「わあ、クロシュちゃん速い! すごい速さだよ!」

 水面「」パシャッ

トカゲクロシュ「」シュパパパパ

レッド「うわわ! クロシュちゃん水面を走ってるよ!」

トカゲクロシュ「」シュパパパパ

 ☆クロシュがトカゲに擬態できるようになりました
  トカゲ状態では、高速移動、水面移動が可能です(誰かを背に乗せている時は不可)

 ◆
694 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 23:31:03.70 ID:E7DB8GSf0
というわけで、本日はここまでです。次回は魔王について調べてみよう編から開始となります

いろいろありましたが、トコナツ火山島編も終わりが近付いてきました。暴走する星の力、フメイたちとの共闘と別れ、暗躍する原理派……様々な因果の糸が絡み合い、物語は次の舞台へ――

モーリィさんやレッドちゃんとの別れ、やたらしつこく付いてくる暗黒少女、ダークヒーローの噂など、これから先も様々なことがあるかと思われますが、お酒を覚えたクロシュちゃんならきっと大丈夫です。ぐびぐび飲んで楽しくがんばっていきましょう

それでは本日もありがとうございました。次回ですが、土曜の更新がちょっとあやしいため、もしかしたら平日のどこかで時間を作って更新するかもしれません。よろしくおねがいします
695 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 23:45:40.26 ID:SRNczXO6o
乙乙
フメイちゃんとの共闘とはいえドラゴン倒したクロシュはだいぶ強いのか
696 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/24(月) 00:54:08.75 ID:2wtsC9/Co
おつです
僧侶さんやっぱりポンだな???
ウワバミクロシュちゃんこれでローガンさんと飲めるね!
トカゲをトレースしたら高速移動可能になったりまた一段強くなって頼もしいクロシュちゃん
697 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/24(月) 02:52:06.61 ID:vgivJk/so

負属性とは一体…?
698 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/24(月) 19:55:56.56 ID:wcfq7YAoO

クロシュさんしれっと星竜食っとる…
フメイちゃんを心配するエイさんかわいいね
699 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/25(火) 03:03:30.86 ID:/oC+q5K20

トカゲ状態のクロシュは誰かを背に乗せている時は不可だけど誰かを引っ張って行くのは可能なのかな?例えばクロシュ達が移動で使っているソリとか(氷の魔法とトカゲ状態の高速移動を合わせればかなりスピードが出ると思う)
700 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/25(火) 19:53:52.20 ID:sw/ru0bc0

フラナ氏一般魔族魔法使い最強疑惑
701 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 17:37:33.00 ID:BWCvKIfW0
土曜の更新があやしいため、とりあえず本日少しだけ更新していきます。よろしくお願いします

クロシュ氏は実際とても強くなってきています。星竜モドキどころか火竜モドキでさえ並の冒険者がかなう相手ではありませんでした。仲間たちやフメイちゃんと一緒だったとは言え、竜モドキと実質二連戦して勝ったのは誇って良いことでしょう

僧侶氏はバカンス気分だったようです。そのお陰で今回クロシュ一行とかちあうことはありませんでした。後でもっと偉い人に怒られるかもしれません
ウワバミだったりトカゲだったりと、今回のクロシュ氏は爬虫類と縁があったようです

負属性とは、負の力(ネガティブエナジー)を持つ属性のことを指します。氷属性は負属性の一つです
負の力についての研究はまだあまり進んでおらず、一般的にもほとんど知られていません。また、術者も正属性より少ない傾向があります
なお星属性は正の力(ポジティブエナジー)を持つ正属性に該当します。イリス氏が氷属性や闇属性などの負属性を扱えないのはこういうわけがあったりします

クロシュ氏は最近とても強くなってきていますが、同時に食べるごはんの量も増えてきているようです。星竜モドキの素材は価値のあるものが多かったのですが、ほとんどクロシュさんが食べてしまいました
エイさんはフメイちゃんの呼びかけで眠りから目覚めたらしく、フメイちゃんのことが気になっているようです

トカゲ状態の場合、引っ張るのも背に乗せるのと同じくらいの負担がかかるため、結局高速移動はできなくなってしまいます。トカゲ状態では敏捷性が大幅に上がりますが、筋力や持久力はそれほどでもないようです。逆に大亀は敏捷性がとても低いですが筋力や持久力がとても高いようです
ソリを引っ張る場合は、筋力と持久力と敏捷性を併せ持つ馬や巨犬の姿の方が適しているかもしれません

フラナ氏を一般魔族魔法使いと言って良いかどうかはちょっとわかりませんが、魔法の技量が世界的にもてもトップクラスなのは間違いないでしょう
なお今回登場した空間魔法ですが、これを施した者が誰なのかは今のところ不明です。時空に関わる属性はとても希少なため、出会えたら幸運かもしれません
702 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 17:38:28.52 ID:BWCvKIfW0
―トコナツ火山島
 寄合図書館

 古びた本棚「」
 古びた本棚「」
 古びた本棚「」

イリス「おお〜、こんな図書館があったんですね!」

ミスティ「年季が入ってるわね……」

猫人の男「公的に運営されているわけではありませんのでね。私を含めた本好きの島民が共同で管理しているだけですから、一般的な図書館とは少し毛色が違うかもしれません」

ミスティ「ボランティアなのね……」

妖精「ありがとう、案内してくれて。さて……」

イリス「魔王について調べるんだよね?」

妖精「うん。人間の本は私には大きいから、手伝ってもらっていい?」

ミスティ「ええ……。そのために付いてきたんだもの……」

猫人の男「僕も協力しましょう」


↓1
01-60 絵本「あいの勇者とかなしみの魔王」
61-90 魔王図鑑
91-00 魔王憑依症
703 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 18:05:39.76 ID:E1CzQc6DO
はい
704 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 19:40:21.62 ID:BWCvKIfW0
猫人の男「魔王についてなら確か、この辺りに……」ガサゴソ

イリス「わ、あるんですか!?」

猫人の男「これです。お探しのものかはわかりませんが……」スッ

 魔王図鑑「」ポン

ミスティ「魔王図鑑……」

妖精「図鑑か……。あいつに似たやつがいるといいけど……」

 *

 ペラッ

「目次」
・絶望の魔王
・狂気の魔王
・暗黒の魔王
・虚無の魔王
・夢想の魔王
・旋律の魔王
・記憶の魔王
・雷霆の魔王
・巨樹の魔王
・海難の魔王

 ペラッ

「絶望の魔王」
生前の姿は不明。
活動地域では、全ての植物が枯れ、動物は生気を失い、一帯全てが荒廃した。
国軍が討伐隊を編成して向かわせた数日後、討伐隊もろとも消息を絶った。

「狂気の魔王」
生前は、一人の街娼だったと言われている。
とある国の首都に突如として出現し、街中を狂気と混沌の渦に陥れ、人々の正気を奪い破壊活動に向かわせた。
当時の国に仕えた聖騎士が迅速に討伐を果たすも、聖騎士は魔王の呪いにより発狂。数年の療養生活の末、甲斐なく自死に至った。

「暗黒の魔王」
生前の姿は不明。
あらゆる光を抹消し、周辺地域一帯を完全なる闇の底に陥れた。光を標とする動植物の生きる術を奪い、大量死を招いた。
当時活動していたとされる光の聖女が討伐に向かい、闇を貫く極光で討ち祓ったとされる。

 *

妖精「う〜ん……それらしいのは見当たらないなあ……」

イリス「いろんな魔王がいたんだね……。すごいなあ……」

ミスティ「……ねえ、この巨樹の魔王って、もしかして……」

妖精「うん。魔王樹のことみたい。この本の作者は、◯◯の魔王っていう命名にこだわりがあったのかもね」

イリス「謎のこだわりだ……」

妖精「一応、全部に目を通した方が良いかな? ちょっと大変そうだけど……」

猫人の男「お持ち帰りして頂いても構いませんよ。我々には恐らく不要の本ですので」

妖精「え、いいの?」

猫人の男「はい。あなたがたはこの島を救ってくれた恩人ですから、これくらいは当然です」

妖精「それなら借りてっちゃおうかな。ありがと」

 ☆魔王図鑑を借りました
  自由行動などで読むことができます。なお役に立つかは不明です

 ◆
705 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 21:26:55.36 ID:BWCvKIfW0
―トコナツ火山島 出発の日

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:鉄の剣      盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

 ◇暗黒少女 [悪徳商人]
 武:ステーキナイフ  盾:         飾:貝殻の髪飾り
 武:         防:給仕のエプロン  飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*3
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・炎鉱石
・星竜の珠
・魔王図鑑

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・星属性の練習[4/4](イリス)達成!
・氷属性の練習[2/4](ミスティ)
……………………………………………………………………………………
□トコナツ火山島
沿岸部:シーサイドホテル、トコナツビーチ、海の家、海市、港、灯台、他
市街地:武具屋、雑貨屋、お土産屋、宝石屋、食材屋、食事処、酒場、浴場、冒険者ギルド、他
□旧トコナツ村周辺
支神殿:避難所、簡易宿泊所、僧堂、書庫、食堂、大浴場、簡易商店
農村部:果樹園、宿屋、温泉、溶岩川、溶岩沼
山間部:熱帯雨林、溶岩川、溶岩沼、トコナツ火山
706 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 21:27:57.62 ID:BWCvKIfW0
―朝
 シーサイドホテル

 チュンチュン

イリス「このホテルともお別れだね……」

エバンス「最初に見た時はギョッとしたが、実際泊まってみると居心地の良いとこだったぜ」

ローガン「うむ。また利用させていただきたいものだな」

若女将「うふふ、お待ちしております。いつでもいらっしゃってくださいね」

 *

―トコナツビーチ

 ザァーン ザザァーン…

カモメ「クゥー、クゥー」

カニ「チョキチョキ」



モーリィ「そうか、もう発つのだな」

妖精「うん。ぼけっとしてたらフメイたちにまた先を越されちゃうからね」

猫人の男「世界樹の光、ですか……。大変な使命を背負っているのですね、貴方がたは……」

イリス「……た、確かに考えてみたらかなりの大役ですよね!? わ、私なんかが一緒にいていいのかなあ」

モーリィ「今更何を言う、ダークヒーローイリスよ」

イリス「うぇ、うぇえええ!!?」

ミスティ「な、なぜそれを……」

レッド「ええっ!?」

暗黒少女「イリスって――」

エバンス「ダークヒーローイリスだったのか!!?」

モーリィ「魔族国、緑の国と繋がりがあり、妖精と行動をともにしているイリスという名のダークヒーロー……気付かんでいる方が難しいだろう」

レッド「」グサッ

エバンス「」グサッ

暗黒少女「そんなん知るわけないでしょ!」

ローガン「ま、まあまあ……緑の国の事情や妖精くんの出自についても馴染みがない者なら、気付けなくても無理はないさ」

イリス「やはは……アレは、悪徳記者の人が勝手に捏造した人物像でェ……」アセアセ

モーリィ「だが各国を救って回っているというのは事実だろう? ならば誇れ。胸を張れ」

イリス「はうっ……」

猫人の男「イリスさんだけではありません。貴方がた全員ですよ」

クロシュ「ほえ……?」

レッド「うん……そうだよ! クロシュちゃんも一緒なんでしょ? それなら、クロシュちゃんもダークヒーローだよ!」

クロシュ「わ……。じゃあ……妖精さんも、ミスティさんも、ローガンさんも、エバンスさんも……?」

レッド「もちろん! みんなダークヒーローだよ!」

ミスティ「そ、そうなの……? 数が多いとあんまりダークっぽくないんじゃないかしら……」

ローガン「ははは、細かいことは良いだろう。妖精一派率いるダークヒーロー集団というのも面白いじゃないか」

エバンス「ローガンの旦那って堅物そうに見えてけっこうノリ良いよな! 俺も賛成だぜ!」

モーリィ「フッ……それで良い。救い手なら笑え。善なることをしているのだから」

イリス「そ、そうですね……はい! ダークヒーローイリス、がんばります!」ニコッ

暗黒少女「ねえ、闇商人の私も半分くらいダークヒーローみたいなものじゃない?」

妖精「ダーク部分のことならその通りだね」

 *
707 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 21:29:07.71 ID:BWCvKIfW0
大亀クロシュ「〜〜」モニョモニョ

レッド「わぁ……! クロシュちゃん、こんなにおっきなカメさんになれるなんて凄いや!」

モーリィ「改めて見ると壮観だな……。このカメの姿を初めて見た時は戦々恐々としたものだが、蓋を開けてみればまさかスライムの幼子だったとは」

猫人の男「はは……警戒して損しましたよ。でもこうして見ると、このカメの姿もいつもの姿と同様に愛らしさを感じます」

モーリィ「では気を付けて行け。あまり支援できずに悪いが、お前たちの幸運を祈っている」

妖精「うん、ありがとう。大丈夫、この島が今大変なのはわかってるからさ。トコナツ火山島に、精霊の加護がありますよう――」

レッド「クロシュちゃん、本当に気を付けてね! またいつか会える日を楽しみにしてるよ! 今度は、フメイちゃんも一緒に火山で冒険しようね!」

大亀クロシュ「〜〜!」モニョモニョ!

猫人の男「いろいろ大変だとは思いますが、どうか挫けずに。ここの熱に耐えられた貴方がたなら、どんな苦難も乗り越えられます。ご武運を」

イリス「はい! おじさんも、いろいろ手伝ってくれてありがとうございました!」

ミスティ「ありがとう……。あなたたちも、復興がんばってね……」

伝説の溶岩エイ「キュゥ、キュゥ〜」ヒラヒラ

エバンス「おっ、お前も見送りに来てくれたのか! へへ、言葉はわからんけどありがとな! フメイちゃんのことは任せろ!」

大亀クロシュ「〜〜!」モニョモニョ!

黒丸メガネのタコ人おじさん「おじさんからの餞別だよ! がんばってね、クロシュちゃん!」」スッ

 大鍋入りフヨフヨフルーツポンチ「」ドン!!!!

大亀クロシュ「〜〜!」モニョニョ!

ローガン「お、おお……! クロシュくんの航海中のおやつとしてありがたくいただこう!」

 ☆溶岩石のアミュレット(火耐性微増、トコナツ火山島の出入り自由)を人数分もらいました
 ☆お金を少しだけもらいました

 *
708 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 21:29:38.87 ID:BWCvKIfW0
―トコナツ火山島 沖

 帆「」バサッ

大亀クロシュ「」スイスイ


暗黒少女「ああ、常夏の島が遠ざかっていく……」

ミスティ「来た時より、噴煙の量が減っているわね……」

妖精「星の力を失ったことで火山活動が元に戻りつつあるんだろうね。きっともう大丈夫だよ」

エバンス「なんだか良いことした気分だな。それ」

ローガン「フッ、気分ではなく実際に良いことをしたのではないか?」

イリス「そうですよ! 私たちは良いことをしたんです! そしてこれからも、良いことをしにいきましょう!」

エバンス「おう!」


大亀クロシュ「〜〜!」モニョモニョ スイスイ


――トコナツ火山島編 完
709 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 21:33:26.11 ID:BWCvKIfW0
クリアボーナス
↓1コンマ
01-60 運命賽(致命的な運命を辿った時、直前の判定を振り直せる。一度使うとなくなる)
61-90 ↑+紅蓮の剣
91-00 ↑+会心賽(判定時に会心と書き込むと、コンマに関わらず最上の結果となる。一度使うとなくなる)
710 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 21:35:05.45 ID:YzJvOmlVO
会心
711 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 21:42:59.52 ID:BWCvKIfW0
―大陸への海路

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:鉄の剣      盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

 ◇暗黒少女 [悪徳商人]
 武:ステーキナイフ  盾:         飾:貝殻の髪飾り
 武:         防:給仕のエプロン  飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*4
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・炎鉱石
・星竜の珠
・魔王図鑑
・溶岩石のアミュレット*6

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・氷属性の練習[2/4](ミスティ)
712 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 21:50:08.37 ID:BWCvKIfW0
―海上

大亀クロシュ「」スイスイ


エバンス「一旦王国の港湾都市に戻るんだよな?」

妖精「うん。王国に入るのは嫌だけど、あそこの宿屋にいろいろ荷物を置いたままだからね」

ローガン「私の鎖帷子とかだな」

ミスティ「ソリもね……」

イリス「ソリがないと陸地の移動に凄く困っちゃうもんね……」

暗黒少女「ふうん……。港湾都市の次はどこに行く気なの?」

イリス「えっ?」

ミスティ「まさかその先まで付いてくる気?」

暗黒少女「違うわよ! ただの興味本位! 話を聞く限りじゃ命がけの旅みたいじゃない、そんなのは流石に御免よ」

エバンス「まあ、それが良いと思うぜ。嬢ちゃんはまだ若いんだから真っ当に働きな」

暗黒少女「うっさいわね、アンタだってまだ若造でしょ。まあ……詐欺師なんかに行き先を教えたくないってんなら別にいいけど……」

ローガン「露骨に不貞腐れたな」

暗黒少女「不貞腐れてないわよ!」

妖精「も〜、行き先くらい教えてあげるよ。次は――」


↓1〜3多数決
1.ユーシリア帝国[前スレ383]
(港湾都市 → 王国平原 → チカーバ → 東王国平原 → ユーシリア)
2.テラヌス・ウルス[前スレ385]
(港湾都市 → 芸術都市ミュージア → 砂漠[危険地帯] → テラヌス)


*3.オノゴロ諸島[前スレ373]
(ユーシリア帝国 → ??? → オノゴロ諸島)
*4.大陸西部上空
(港湾都市 → 国際商業都市イスファハーン → 大魔女帝国 → ???)
*5.トウゲン帝国
(オリシン王国 → 大山脈[超危険地帯] → 北部地方[超危険地帯] → リテン・ヘイヴン → トウゲン帝国)
*6.常闇の樹海[超危険地帯]
(魔族国 or 緑の国 or 王国平原 → 常闇の樹海)

(*が付いているものはまだ選べません)
(*3はユーシリア帝国編クリアで解放されます)
(*4はトコナツ編およびテラヌス・ウルス編をクリアで解放されます)
(*5、6は特定の条件を満たすと解放されます)
(温泉町トウゲン[前スレ379]はオノゴロ諸島にあるようです)
(今のクロシュたちの実力なら、危険地帯は無理なく突破できそうです)
(超危険地帯はまだ危ないです)
713 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 21:51:58.09 ID:yxpfB3ic0
2
714 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 21:52:08.87 ID:CXlyITqzO
2
715 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 21:52:14.66 ID:K6SfxO570
1
716 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 21:53:07.23 ID:1b2yW03U0
1
717 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 21:55:42.81 ID:jKHZiUGnO
ユーシリアめちゃくちゃ殺伐したストーリーになりそう
718 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:00:23.11 ID:zsEkbI8fo
世界樹の光より行き先多いけど
これ何の成果も得られませんでしたもあるのか
719 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 22:19:19.68 ID:BWCvKIfW0
妖精「大陸西南の砂漠地帯。風の精霊たちが、最近の砂漠は日射量が異常すぎてみんな死んじゃうよ〜って嘆いてた」

暗黒少女「さ、砂漠ゥ!?」

イリス「日射量……ってことは――」

ミスティ「光属性、かしら……」

妖精「炎か光の二択だったけれど、炎がここだったから砂漠に落ちたのは光だね。恵みの陽光も、度が過ぎれば命を奪う害になる」

エバンス「セインの光魔法なんか直球でぶっ殺しに来る威力だもんな……」

暗黒少女「や、やめときなさいよぉ。ただでさえ危険な砂漠が星の光?とやらでもっと危険になってるんでしょ?」

妖精「それを正しにいくのが私たちの任務」

ローガン「安心したまえ。我々は死ぬ気などないし、そもそも君とは関係がないはずだろう?」

暗黒少女「そ、それはそうだけどぉ……」


大亀クロシュ「〜〜」スイスイ


暗黒少女「そ、そうよ! クロシュがかわいそうよ! こうやって大亀にして馬車馬の如くこき使っちゃって! どうせ砂漠でも炎天下の中ラクダにして乗り潰すつもりなんでしょ!!」

妖精「今まさにクロシュに乗せてもらってるあなたがそれ言う……?」

ミスティ「それに残念だったわね。砂漠ならソリが使えるから、クロシュには楽をさせてあげられるわよ」

暗黒少女「う、うぐぅ……」

エバンス「フッ、素直に言ったらどうだ? 俺たちのことが心配だって」

暗黒少女「う、うっさいわ! アンタたちなんて心配なわけないでしょうが!! もういい、クロシュとお話してくる!」プンスコ スタスタ


イリス「い、行っちゃった……」

ミスティ「まあ……クロシュのことを心配してるのは間違いなさそうね……」

ローガン「しかし砂漠か……。今の情勢はどのようなものだったか……」

エバンス「確か、テラヌス・ウルスっていう国が治めてんだよな」

妖精「テラヌスは光が落ちる前から干ばつでけっこう厳しかったみたい。光が落ちた今どうなってるかは……あんまり考えたくないなあ……」

 ☆次の行き先が砂漠のテラヌス・ウルスに決まりました

 ◇
720 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 22:22:03.37 ID:BWCvKIfW0
ここから船旅ですが、既に一度行き来した航路なので、省略するかどうか選択することができます

船旅を省略する?
↓1〜3多数決
1.省略する
2.省略しない
3.短縮する(ランダムイベントと自由安価を1日分だけ行う)
721 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:22:49.31 ID:kFqofcxZ0
722 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:23:28.46 ID:Sc88OVqzo
3
723 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:23:38.20 ID:1McPq95cO
2
724 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:23:56.13 ID:zsEkbI8fo
3
725 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 22:27:13.47 ID:BWCvKIfW0
それでは1日分のランダムイベントと自由安価だけ行います
1日分だけなので、道連れイベントは発生しません

↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-05 強敵
06-20 敵襲
21-40 食料発見(コンマ)
41-60 物品発見(コンマ)
61-80 場所発見(コンマ)
81-00 良いこと(自由安価)
726 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:28:03.84 ID:CXlyITqzO
727 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:28:25.95 ID:E1CzQc6DO
はい
728 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:28:45.69 ID:1McPq95cO
はい
729 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 22:30:47.13 ID:BWCvKIfW0
わあ。おめでとうございます

↓1〜2自由安価 起こった良いこと
730 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:31:42.23 ID:zsEkbI8fo
セインくんみたいに一時的な強い旅の道連れを得る
731 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:32:14.74 ID:1McPq95cO
武器屋がセールをしていて武器、防具がすごく安く買える
732 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:32:15.41 ID:kFqofcxZ0
世界一旨い魚が釣れる
733 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 22:39:56.27 ID:BWCvKIfW0
突然の強い道連れ!
↓1コンマ
01-40 ハーピィ記者
41-80 金髪イケメンエルフ
81-00 星竜の落し子
734 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:41:54.82 ID:CXlyITqzO
735 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:47:42.61 ID:Sc88OVqzo
予想もできないの来た……!
736 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:54:48.55 ID:oAF11mi9O
モーリィさん?
737 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 23:07:47.72 ID:BWCvKIfW0
―海上

大亀クロシュ「〜〜?」モニョニョ?


暗黒少女「ん? どうしたのよ、お宝でも見つけたの?」

大亀クロシュ「〜〜!」モニョモニョ!

暗黒少女「えっ……ああっあれは!!」


 巨大なサメの背びれ「」スイスイ


妖精「う、うわあああ!! あれはボーンクラーケンに並ぶ南の海の暴れん坊、メガロザメ!」

イリス「え、えええ!? ボーンクラーケンに並ぶ!?」

ミスティ「今回はセインがいない……! 私たちだけで戦わないと――」

 巨大なサメの背びれ「」ヌッ
 巨大なサメの背びれ「」ヌッ
 巨大なサメの背びれ「」ヌッ
 巨大なサメの背びれ「」ヌッ

妖精「あ、ああ……そんな……」

ローガン「4匹、だと……」

エバンス「嘘だろ……冗談じゃねぇぞ……!!」

ミスティ「くっ……! クロシュ、ごめんなさい! 周囲を凍らせる!」コォォ

 海氷「」ギンッ

イリス「こ、凍った! これなら――」

 巨大なサメの背びれ「」バギンバギン
 砕けた氷「」バギャッ
 巨大なサメの背びれ「」バギンバギン
 砕けた氷「」バギャッ

ミスティ「う、嘘……」

妖精「く、クロシュ……あなたは、もっと小さい姿になって、逃げて……!」

大亀クロシュ「〜〜!!」モニョモニョ!!

妖精「だ、だめだよぉ……このままじゃ、あなたが一番苦しい思いをして……」


溶岩エイ「キュゥ〜ン」フヨフヨ


イリス「えっ……? あなた、は……」

ミスティ「伝説の溶岩エイ……? 助けに来てくれたの……? でも、いくらあなたでも、あのサメ4匹を相手じゃ――」


溶岩エイ「キュゥ、キュゥ」ヒラヒラ
星竜の子供「……」ヒョコッ


エバンス「……? 何か、背に――」

ローガン「あれは……!?」


星竜の子供「……」ヒョコヒョコ

 カッ
 星のブレス「」ゴオオオオッ!!

 巨大なサメの背びれ「!!」っっっ
 巨大なサメの背びれ「!!」っっっ 
 巨大なサメの背びれ「!!」っっっ
 巨大なサメの背びれ「!!」っっっ


イリス「め、メガロザメが……逃げていく……!!」

暗黒少女「す、すごい……なんかわかんないけどすごいわ!!」

 *
738 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 23:09:59.28 ID:BWCvKIfW0
―海上

溶岩エイ「キュウウ〜」

星竜の子供「……」ジッ

大亀クロシュ「〜?」モニョ?

星竜の子供「ギャオッギャオッ!」ゲシゲシッ

大亀クロシュ「〜〜!!」モニャニャ!!

暗黒少女「ちょ、ちょっと! あんた助けてくれたんでしょ!? なんでクロシュをいじめんのよ!!」

妖精「あ〜……親を殺された恨みだって……」

星竜の子供「ギャオオッ!」ゲシゲシッ

大亀クロシュ「〜〜…」モニョニョ…

妖精「エイさんに免じてぶっ殺してやらないだけ感謝しろ……だってさ……」

イリス「わ、わあ……」

ミスティ「伝説の溶岩エイ……顔が広いのね……」

 ☆溶岩エイと星竜の子供が一時的にパーティに加わりました

 ◆
739 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 23:13:58.67 ID:zsEkbI8fo
トカゲの子は星竜
740 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 23:24:23.75 ID:BWCvKIfW0
というわけで本日はここまでとなります。次回は不思議な海上の武具屋さんとの出会い編からです

なにはともあれトコナツ火山島編のクリアおめでとうございます。いろいろありましたが島の危機は去り、平和が訪れました。後は島民たちががんばってなんとかすることでしょう
そして次の目的地は砂漠の多民族国家、テラヌス・ウルスとなります。緑の国やトコナツ島とは異なり、光が飛ぶ前から国内問題を抱えている難しい国です。近年では魔族排斥の機運が少しづつ高まり始めているという噂もあります。クロシュはその砂漠の国で、一体何を為すのか――。

また、今回は惜しくも目的地になりませんでしたが、ユーシリア帝国も内部の情勢がかなり殺伐としているようです。テラヌス・ウルスともども、どうやら物語はシリアス方面へ一気にシフトしていく方向なのかもしれません。魔族排斥の機運もかなり高いらしいため、魔族国編並に殺伐としたストーリーになる可能性も実際あるといえるでしょう

そして世界樹の光よりも行き先が多いのは確かにその通りなのですが、何の成果も得られないということはありませんのでご安心くださいませ。ではなぜ行き先がそれ以上多いのか……それは物語を進めていけば、わかるときが来るかもしれません

しかしなぜトカゲの子がちゃんと星竜の子になっているのでしょうか……。それは彼と対話したりしなかったりすれば、もしかしたらわかるかもしれません。でもクロシュ氏のことは嫌いみたいなので、やっぱりわからないかもしれません。親の仇なので、仕方ないと思います

それでは本日もありがとうございました。次回は多分日曜日になるかと思います。よろしくおねがいします
741 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 23:26:02.81 ID:zsEkbI8fo
乙乙
742 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/27(木) 00:09:40.19 ID:Z7FlnbPDO
乙です
743 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/27(木) 00:45:55.45 ID:qPHxJlnco
平日更新乙でした
次の目的地の砂漠も楽しみ
強者枠で姿が見えてるってことはハーピィ記者なかなかの強さ有るってことか
744 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/27(木) 18:56:13.84 ID:Zl9V5eiWO

砂漠もだけど途中にある芸術都市でもどんなことがあるか楽しみやね
745 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/29(土) 02:15:04.34 ID:SoZrfClU0

>>704で魔王図鑑に載っている魔王って巨樹の魔王(魔王樹)以外は今後登場したりするのかな?
746 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 16:39:41.71 ID:R0+Uknd10
砂漠は大変な場所ですが、未知の場所への行軍は面白みがあるものです。是非クロシュさんたちを応援してください
ハーピィ記者の実力は未知数ですが、実は強かったりするのかもしれません

芸術都市ミュージアは王国最大のエンタテインメントシティでもありますので、面白いことがあるかもしれません。お楽しみに

魔王図鑑に載っている魔王は既に倒されたものも多いため、今後登場する可能性は低いです
ただ、討伐が確認されていないものも何体かいるため、もしかしたら登場することもあるかもしれません
747 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 16:40:10.63 ID:R0+Uknd10
―海上

大亀クロシュ「〜〜…」モニョモニョ スイスイ

星竜の子供「ググググ……」プンスコ

溶岩エイ「キュウ、キュウ」フヨフヨ

星竜の子供「ギャオ……」



暗黒少女「親の仇ねえ。親の顔も名前も知らない私には理解できそうにない感覚だわ」

エバンス「お、奇遇だな。俺も親の名前も顔も知らん」

暗黒少女「へえ、あんたも?」

エバンス「まあ俺は世話になった人たちがいるから、あの星竜の子の気持ちもわからなくはないんだけどな」

暗黒少女「ふーん……」

エバンス「お前はいないのか? そういう、世話になった人とかは」

暗黒少女「さあ……どうだったかしら」

 *

大亀クロシュ「」スイスイ

 小さな商船「オーイ!!」

大亀クロシュ「?」モニョ?


妖精「ん……?」

ローガン「小型艇、か?」

ミスティ「海上で他の船とすれ違うなんて、珍しいこともあるものね」

イリス「あれ? でも近付いてくるよ?」

 *
748 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 16:41:21.49 ID:R0+Uknd10
―旅職人の船

行商妖精「こんにちは〜。こんなとこで会うなんて奇遇だねえ、旅人のみなさん〜」

妖精「あなたは……ウォーターポートで龍の顎の珠を売ってた妖精!」

行商妖精「えへへ、あのあと売れたよお〜。価値がわかる人っているもんなんだよねえ〜」

イリス「う、売れたんだ……」

ミスティ「良かったわね……」

妖精「それにしてもあなた、こんな船を持っていたの?」

行商妖精「これは職人さんのお船! 職人さんの代わりに、わたしが接客、販売をするっていう約束で乗せてもらったんだ〜」

ローガン「職人さん……?」

行商妖精「うん〜。奥にいるよ〜。職人さ〜ん」パタパタ


ドワーフの旅職人「うむ……」ノソッ


イリス「ドワーフの……職人さん!」

ドワーフの旅職人「いかにも……」

行商妖精「職人さんはすっごく口下手だから、わたしが代わりにお店を担当してるの〜」

暗黒少女「なるほど……不得意分野を補う為に商人を雇用したということね」

ドワーフの旅職人「うむ……」

行商妖精「そゆこと〜。わたしは職人さんのすてきな品物を売れてぇ、一石二鳥、適材適所、相互扶助ってことだね〜」

エバンス「とにかくドワーフの職人が作った良いモノを買えるってことだろ? せっかくだし見せてもらおうぜ」

行商妖精「んふふ〜、ゆっくり見てってね〜」


↓1〜3 選択 誰の何を新調する?
1.クロシュの武器
2.クロシュの防具
3.妖精の武器
4.妖精の防具
5.イリスの武器
6.イリスの防具
7.ミスティの武器
8.ミスティの防具
9.ローガンの武器
10.ローガンの防具
11.エバンスの武器
12.エバンスの防具
13.その他(自由安価)
749 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 16:44:56.16 ID:NFBWb1XCO
5
750 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 16:59:18.50 ID:MTEp7ckTO
11
751 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 17:08:46.74 ID:BkBGXlUbO
1
752 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 17:35:57.24 ID:R0+Uknd10
エバンス「……」

 ボロボロの鉄の剣「」

ローガン「ふむ……丁度良い頃合いだったようだな」

エバンス「ああ。流石にこれ以上は戦えん。新しいのを用意しないとな」



イリス「……」

 ボロボロの精霊樹の杖「」

ミスティ「その杖……そろそろ限界ね……」

イリス「うん……。お師匠様から頂いた大切なものなんだけど、使えなくなったら意味ないしね」

クロシュ「あ……ごめんなさい……。わたしが……フメイちゃんに合わせて、無理に使ったから……」

イリス「なんか妙に焦げてると思ったらそれかあ!!! いや、元から限界は近かったし、結果的にそれで星竜を倒せたんだから良いんだけどね?」

妖精「……そろそろクロシュ用の魔法武器を用意した方が良いかもね」

ミスティ「そうね……。いつまでも借り物じゃ、魔女の姿に相応しくないわ……」

イリス「ふふ、それじゃあ私と一緒に杖を選ぼっか」

クロシュ「うん……」


↓1クロシュの新武器
01-90 竜珠の杖
91-00 ???

↓2 イリスの新武器
01-60 精霊樹の杖[改]
61-90 虹晶の杖
91-00 星晶の杖

↓3 エバンスの新武器
01-60 鋼の剣
61-90 魔銀の剣
91-00 大地の剣
753 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 17:37:00.82 ID:CcaCExly0
754 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 17:42:06.18 ID:pa4Aws2M0
755 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 17:55:06.72 ID:9PkVY3Kho
756 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 19:41:49.13 ID:R0+Uknd10
 鋼の剣「」

エバンス「おっ、鋼の剣……ローガンの旦那が振り回してるのを見るとちょっと羨ましくなるんだよな」

ローガン「鋼は良いぞ。だがせっかくのドワーフ職人殿の直営店なのだ、普通の武器屋では買えないものを探してみても良いのではないか?」

行商妖精「そうだよ〜。剣ならこれがおすすめだよ〜」

 魔銀の剣「」ギラッ

エバンス「うおっ……! これは――」

暗黒少女「魔銀じゃないのこれ!」

ローガン「おお……! しかも丹念に研ぎ澄まされている……! これほどの品は滅多にお目にかかれないぞ……!」

行商妖精「んふふ〜職人さん会心の業物だよ〜。他のお店じゃこれより良い魔銀の剣はきっとないし、お値段もここよりお高いよ〜?」

エバンス「よし、買った!」

行商妖精「わぁ〜即決だぁ〜」

エバンス「これをこの価格で買えるってんなら悩む余地はねえぜ!」


暗黒少女「そういえばミスティの使ってる短剣も魔銀よね」

ローガン「ああ。魔銀は魔法の触媒としても優秀な性質を持っている。ミスティくんがあれを愛用しているのはそのためだろう」

暗黒少女「堅くて軽いってだけでもずるいのに、その上魔法についても優秀なんて、インチキな金属だわ……」

 ☆エバンスが魔銀の剣を装備しました

 *
757 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 19:42:20.08 ID:R0+Uknd10
ドワーフの旅職人「……その杖……見せてみろ」

イリス「えっ!? は、はい」ススッ

 ボロボロの精霊樹の杖「」

ドワーフの旅職人「……買い替える必要はない」スタスタ

イリス「ええっ!? ど、どこへ?」

ドワーフの旅職人「修復する……。待っていろ……」スタスタ

 *

 トンカントンカン ポン!

 精霊樹の杖[改]「」ピカピカ

クロシュ「わあ……!」

イリス「新品みたいにピカピカ……!」

ミスティ「すごい技術だわ……」

妖精「鍛冶職人かと思ってたけど、杖も直せるんだ……!」

ドワーフの旅職人「……治すついでに……魔脈を整理しておいた……。前よりも……魔力効率が上がっているはずだ……」

イリス「す、すごい!! ありがとうございます!」

ドワーフの旅職人「うむ……」

 ☆イリスの精霊樹の杖が精霊樹の杖[改]になりました

 *
758 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 19:42:51.26 ID:R0+Uknd10
ドワーフの旅職人「ところで……その、スライムの子が持っている……それは……?」

クロシュ「?」

 星竜の珠「」キラキラ

イリス「あ、これは、星竜……モドキの体内にあった珠、らしいです」

ドワーフの旅職人「星竜……モドキ……?」

 *

ドワーフの旅職人「ほう……。それで……その子も、杖を求めているのだったな……」

妖精「うん。クロシュ……スライムに使いやすい杖とかってある?」

ドワーフの旅職人「同化を会得しているスライムであれば……どんな杖でも使いこなせるだろう……。だが――」

クロシュ「?」

ドワーフの旅職人「……その、星竜の珠で……スライムにより適した杖を、作ることも可能だ……」

クロシュ「!」

イリス「本当ですか!?」

ドワーフの旅職人「ああ……」

ミスティ「……クロシュ、どうする? その珠、杖にできるらしいわよ……」

クロシュ「えと……」

妖精「どうせ他に使い道もないし、杖にしちゃえば? 売るにしても、本物の星竜の珠じゃないから安く買い叩かれるだろうしさ」

ドワーフの旅職人「だが、性質・性能は星竜の珠に限りなく近い。十分遜色のない杖が作れるだろう」

クロシュ「えと……じゃあ……お願い、します……」ペコッ

 星竜の珠「」スッ

ドワーフの旅職人「承った……」

 ◇

 トンカントンカン ポン!

 竜珠の杖「」キラキラ

クロシュ「わあ……」

ドワーフの旅職人「会心の出来だ……。受け取るが良い……」スッ

クロシュ「うん……ありがと……」ススッ

妖精「クロシュ、せっかくだし同化してみてよ」

クロシュ「うん……」

 デロデロ…モニョモニョ…ポン!

魔女っ子クロシュ「!」キラッ

イリス「わぁ〜!」

ミスティ「三角帽子に、竜の翼みたいな飾りが付いたわね……ふふ、クロシュなりの竜らしさを感じるわ……」

魔女っ子クロシュ「」フンス

イリス「ふふ、また魔法の練習しようね!」

魔女っ子クロシュ「うん!」

 ☆クロシュが竜珠の杖を装備しました

 *
759 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 19:52:56.51 ID:R0+Uknd10
―大陸への海路

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

 ◇暗黒少女 [悪徳商人]
 武:ステーキナイフ  盾:         飾:貝殻の髪飾り
 武:         防:給仕のエプロン  飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*4
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・炎鉱石
・魔王図鑑
・溶岩石のアミュレット*6

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・氷属性の練習[2/4](ミスティ)
760 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 19:53:27.28 ID:R0+Uknd10
―夕
 小さな無人島

 ザァーン ザザァーン…

カモメ「クゥー、クゥー」

カニ「チョキチョキ」



エバンス「薪取ってきたぞ〜」エッホエッホ

ローガン「足りるか?」エッホエッホ

イリス「はい、ありがとうございます! それじゃあ火を――」

溶岩エイ「キュウウ――」ボッ

 焚き火「」メラメラ

イリス「わあ! つけてくれたの?」

溶岩エイ「キュゥン」

ミスティ「ふふ、ありがとう……」

妖精「……でも、そろそろ帰った方が良いんじゃないの? けっこう火山島から離れちゃったでしょ」

溶岩エイ「キュウ」

妖精「明日には帰る……? それならいいけど」

星竜の子供「ギャオ」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ


小さな無人島で野営します
↓1〜3 自由安価 野営中何をする?
761 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 19:54:09.30 ID:NFBWb1XCO
水着で海水浴
762 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 19:55:41.42 ID:9PkVY3Kho
星竜の子と交流
763 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 19:57:56.07 ID:aEaYS/ldO
空気に溶けてみる
764 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 19:58:04.87 ID:Ypb0NfHDO
釣りをしてみる
765 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 20:50:28.97 ID:R0+Uknd10
―夜
 小さな無人島

星竜の子供「〜〜」ガツガツ モグモグ

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ モグモグ


暗黒少女「体は小さいのによく食うわねえ」

エバンス「クロシュちゃん、なんか最近食べる量増えてないか?」

ローガン「それだけたくさん頑張っているということだな」

イリス「今日も一日中泳いでもらったもんね。本当にお疲れ様、クロシュちゃん」

ミスティ「……そういえば、星竜って本当は溶岩トカゲだったのよね? 子供まで星竜になっているのは変じゃない……?」

妖精「さあ……私にも何がなんだかわかんないよ」

溶岩エイ「キュウン」

妖精「えっ、そうなの?」

イリス「え、何? どういうこと?」

妖精「えと……あの星竜、死ぬ間際に全力を注いで卵を産んだんだって。それが孵ったのがあいつ……みたい」

ミスティ「ええっ!? でも卵なんて、あの時はどこにも……」

妖精「溶岩エイがすぐに隠しちゃったんだって。私たちだけならともかく、あの場にはアリシラもいたから。アリシラは多分、卵に分けた星の力も見逃してくれない」

溶岩エイ「キュウン……」

イリス「ああ……」

ミスティ「だから、あなたが面倒を見てあげているのね……」

 *

星竜の子供『……』

スライムクロシュ『……』

星竜の子供『……』

スライムクロシュ『えと……。ごめんね……』

星竜の子供『……なぜ謝る?』

スライムクロシュ『……わたし……あなたの、お母さんを……食べちゃった……』

星竜の子供『……だから何だ。貴様が謝れば、ママが帰ってくるのか』

スライムクロシュ『……』

星竜の子供『謝罪などいらぬ……。貴様たちは、ママより強くて……ママは、貴様たちより弱かった……それだけのこと……』

スライムクロシュ『……』

星竜の子供『……まだ何かあるのか』

スライムクロシュ『……』


↓1〜3 多数決
1.ごめんなさい
2.復讐は受けて立つ
3.自由安価
766 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 20:51:22.16 ID:CcaCExly0
767 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 20:59:12.46 ID:+L6di7kro
2
768 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 21:09:37.87 ID:R0+Uknd10
スライムクロシュ『……もし……わたしが、憎いなら……』

星竜の子供『……』

スライムクロシュ『わたし……いつでも……受けて、立つ……』

星竜の子供『……』

スライムクロシュ『……わたし……あなたの、ママを……殺して……食べたもん』

星竜の子供『……』

スライムクロシュ『……』

星竜の子供『……』ジワワ

スライムクロシュ『……』

星竜の子供『……ギャオオッ!!』バッ

スライムクロシュ『……っ』ギュッ

 ゲシッゲシッ ゲシッ…

 ◇
769 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 21:58:14.75 ID:R0+Uknd10
―朝
 小さな無人島

 チュンチュン

イリス「……ねえ、ミスティ……私たち、すっごく大事なことを忘れてない……?」

ミスティ「な、何よ……? 私は思い当たることなんて特にないけど……」

イリス「これだよ!」

 フリルワンピース水着「」ドン!
 スクール水着「」ドン!

ミスティ「こ、これがどうしたって言うのよ」

イリス「私たち、泳いでない! せっかく水着をもらったのに、写真を撮られただけだよ!」

ミスティ「そ、そうね……。せっかくだし、泳いでくれば良いんじゃないかしら……。ほら、ここはまだ熱帯だし、きっと気持ち良いわ……」

イリス「……ミスティは?」

ミスティ「私は、別に……。水、苦手だし……」

イリス「大丈夫!! 私が手取り足取り教えてあげるから!! 一緒にいこ!」

ミスティ「い、嫌! みんなにあんな格好見られたら死ぬ……!!」

イリス「大丈夫だよ!! 絶対かわいいから絶対大丈夫!!!」

 ◇

―小さな無人島 海岸

 バシャバシャ

イリス(フリルワンピ水着)「こうやって手を動かして――」

ミスティ(スク水)「こ、こう……?///」



エバンス「ふう……水着か……。俺も買っておくんだったぜ……」

妖精「イリスとミスティが記念にもらったやつだけだからねえ」

クロシュ「……妖精さんの格好も……ちょっと、水着っぽい……」

妖精「ああ、これ? そういえばそうかも? あんまり考えたことなかったなあ」

ローガン「言われてみれば、妖精たちの格好は一般的な人間のそれと比べると少々刺激的かもしれん」

妖精「えっそうなの!? けっこう恥ずかしい格好だったりするのこれ!?」

暗黒少女「妖精類がそういう格好してるのはそういうもんだと思うし全然気にならないわね。人間が同じ格好してたらたぶん二度見するけど」

妖精「……う、う〜ん……つまり、どうしよう……」グルグル

エバンス「まあ、いつも通りでいいんじゃないか?」

 *
770 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 21:59:19.72 ID:R0+Uknd10
エバンス「女の子たちが泳いでる間に訓練でもしてるか! 魔銀の剣の重さに慣れとかねえとな!」ブンブンッ

ローガン「必要なら私が相手を務めよう」



クロシュ「……」

妖精「そういえばクロシュ……昨日、星竜の子供と喧嘩してたけど、大丈夫だった?」

クロシュ「うん……。喧嘩は……してない……。受けて、立ってた……だけ……」

妖精「そう……。でも、あんまり一人で抱えないでね。星竜を倒したのは、あなた一人じゃないんだから」

クロシュ「うん……」



クロシュ「……そういえば……昔、風に溶けたスライムがいたんだって……」

妖精「ん? あ、それってクロシュヴィアの伝説?」

クロシュ「うん。わたし……ちょっと、試してみる……」

妖精「ええ……? もし失敗したら風に溶けたまま二度と元に戻れなくなるって話だよ? 危ないよ」

クロシュ「だいじょうぶ……妖精さんが、風を集めて元に戻してくれるから……」

妖精「こらっ私をアテにするな! でもまあ、そうだね。私の見てるとこでなら試してみてもいいよ」

クロシュ「んへへ……ありがと……」

妖精「でも私の見てないとこじゃ絶対にだめだからね」

クロシュ「ん……わかりました……」


↓1コンマ
01-90 だめです[経験1/12]
91-98 霧散する[経験6/12]
99-00 風の如し[経験☆]
771 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 22:01:05.28 ID:JEGXDS/5O
772 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 22:14:46.66 ID:R0+Uknd10
クロシュ「んん……風を……捕まえて……同化……」ムムム

妖精「どう? できそう?」

クロシュ「んむむ……」

妖精「やっぱ難しいんじゃない? あのブラッドだって、ミスティの出した冷気には咄嗟に同化できなかったんだもの。気体との同化はそれくらい難しいってことだよ」

クロシュ「んむ……」

妖精「まあ焦らずにやってこうよ。みんないるんだからさ、クロシュ一人が焦ってなんでもできるようになんなくても大丈夫だから」

クロシュ「うん……」

 ☆空気化経験が[1/12]になりました

 ◇
773 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 22:16:19.31 ID:R0+Uknd10
―小さな無人島

溶岩エイ「キュウ〜ン」ヒラヒラ

星竜の子供「……」プイッ



エバンス「またなー! モーリィたちによろしくなー!!」

イリス「行っちゃったね……」

ミスティ「あの星竜の子供……昨日より大人しかったわね……」

ローガン「何かあったのだろうか……?」

クロシュ「……」

妖精「まあ、生きてればいろいろあるよ。あの子も、クロシュと同じでまだまだ赤ちゃんなんだもの……」

暗黒少女「ええっ、クロシュってまだ赤ちゃんなの!? 子供だとは思ってたけど……」

イリス「でもクロシュちゃんはすっかり頼もしくなったよ!」

ミスティ「同感ね……。海は渡れるし、同化でなんでもできる……」

エバンス「クロシュちゃんを守るためにこのパーティに入ったってのに、このままじゃ名折れだ! 俺も強くなるぞ……!」

ローガン「うむ……私も気を引き締めよう」

 ◆
774 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 23:13:30.01 ID:R0+Uknd10
―港湾都市ウォーターポート
 海岸

 ザァーン ザザァーン…

暗黒少女「ああ……懐かしのウォーターポート!」

妖精「お疲れ様。あなたともお別れだね」

暗黒少女「あっ……」

イリス「短い間だったけど、一緒にいれて楽しかったよ! もう悪いことはしないでね!」

ミスティ「……真っ当に働け……なんて、言っても聞かないかもしれないけど……。危ないことはするんじゃないわよ……」

ローガン「フッ……君を心配する者もいるということを、覚えておいてくれたまえ」

エバンス「うちの傭兵団に入りたかったら気軽に応募してくれよ。前も言ったが、商人経験ありなら歓迎だぜ」

クロシュ「えと……お元気で……」

暗黒少女「あんたたち……うう……ぐすっ……。こんな、詐欺師の私なんかを……見捨てないで、ここまで連れてきてくれて……。本当に……本当に、ありがとう……!!」ジワワ

イリス「……!」

暗黒少女「私……やれるだけ、やってみるわ……! 法に触れない範囲で、どでかい収益を出して……いつかあんたたちに、この借りを返す!!」

ミスティ「……」

暗黒少女「だから待ってなさいよね! こんどは豪華客船にあんたたちを乗せて海の向こうに連れてってやるわ! クロシュにも、自分が泳がない船旅ってもんを味わわせてやるんだから!」

クロシュ「わあ……。うん……」

暗黒少女「それじゃあ、また会いましょう! 死ぬんじゃないわよ!!」

 ☆暗黒少女と別れました
 ☆暗黒優待券を手に入れました

 ◆
775 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 23:15:56.86 ID:R0+Uknd10
というわけで本日はここまでとなります

いろいろありましたが無事に大陸に戻ってきました、クロシュ一行です
星竜の子からの憎しみを受け止めたクロシュ氏は、またひとつ成長しました。奪われる側の苦しみは、本当にどうしようもなく、どうにもならないものです。クロシュさんは主人公ですが、奪う側に回ってしまうこともあります。こればかりは、憎しみを受け止めながら進んでいくしかないのかもしれません。謝っても救われず、謝らなくても救われません。どうしようもないのです
なお、今回の選択で星竜の子供くんは、ちょっとだけクロシュへの好感度が上がったようです。もちろん憎しみが消えたわけではありませんが、少しは見方を変えてくれるかもしれません

そして長い間苦楽をともにした暗黒行商少女さんともついにお別れです。いろいろありましたが、人に優しくされて、心配されるという経験をした彼女は、これからどう変わっていくのでしょうか。それは彼女次第ではありますが、願わくば、それがしあわせにつながるものでありますよう、と願わずにはいられないのかもしれません

それでは本日もありがとうございました。次回ですが、今度は日曜の更新がちょっと怪しいため、代わりにまた平日のどこかで更新するかもしれません。よろしくお願いいたします
(もし更新日を明確にして欲しいなどの要望がありましたら、なるべく早い段階でお知らせするようにいたします。特になければ前回同様いきなり更新し始めます)
776 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 23:23:52.72 ID:+L6di7kro
乙乙
777 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 23:28:21.84 ID:NFBWb1XCO

妖精さん人間基準だと結構なナイスバディなのかな
778 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/01(月) 01:01:42.14 ID:oxsLu7YDO
乙です
更新日については出来れば知りたいかな
779 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/01(月) 01:43:44.27 ID:E73dHXaYO
乙です
更新日を明確にしてくれると助かります
780 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/01(月) 12:14:04.72 ID:q/AUtInNO

暗黒少女から暗黒がとれる日は来るのか・・・?
781 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/01(月) 12:36:46.91 ID:iuoOhuupO
乙。
魔法の属性が暗黒だから暗黒少女なんだよ(でまかせ)
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