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【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part2

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505 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/02(日) 23:58:39.94 ID:ypXXByxPO
乙です
猫人の男だけどてっきり本名(コルト・キャトル)を教えてくれると思ったけど名前を教えないから「猫人の男」しか表記されてない。どうすれば「猫人の男」から「コルト・キャトル」に変わるの?
506 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/03(月) 01:45:56.63 ID:4EPcwiFOo
おつです
2/3でヤバそうなことするコンマを切り抜けた暗黒行商ちゃんこのまま更生してくれー
507 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/03(月) 02:34:46.97 ID:DZF0MzFFo
乙乙
バーニングスライム絶滅種なんだな
自然に絶滅したのかそれとも
クロシュのシャドースライムもどうなのかな同種が出たりするかな
508 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/03(月) 06:20:04.93 ID:A00hMPmDO
乙です
セイン君の事があったから、フメイちゃんやアリシラさんにも会えるかなと思ったけど難しい
509 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/08(土) 18:31:41.90 ID:WYP3n+Hh0
猫人の男氏についてですが、彼は緑の国編で登場した紫髪のエルフ幼女さんと同じくネームドキャラとサイドキャラの中間のような立場のキャラクターとなりますため、もし名前が判明したとしても表記が変わることは多分ありません。これについては募集安価から外れたキャラクターを本編に登場させる際の>>1なりの流儀のようなものですので、ご理解いただければと思います

暗黒行商少女はろくでもない詐欺師ですが、根っからの極悪人というわけでもないため、更生の余地はあるかもしれません。いちおう恩人であるクロシュたちの言うことはちゃんと聞くようです

バーニングスライムの方々が絶滅した理由については、当人であるレッド氏や妖精が何か知っているかもしれません
シャドースライムについては、クロシュ本人も妖精も特に何も知らないようです

フメイちゃんとアリシラさんに会う場合も、旅は道連れ(稀)のような低確率判定をくぐり抜ける必要があります。ただ、彼女らはクロシュちゃんのことを気にかけているため、今後もずっと会えないということはないと思います
510 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/08(土) 18:32:15.39 ID:WYP3n+Hh0
―トコナツビーチ

レッド「昨日はごめんね。体は大丈夫……?」

クロシュ「うん」

妖精「クロシュは怪我の治りが早いみたい。過信は禁物だけどね」

レッド「そうなんだ……! そういえばクロシュちゃんは何ていう種族のスライムなの? 黒いスライムってあんまり見たことないけど」

クロシュ「……? わかんない」

妖精「私も知らないんだよねえ。反映魔法以外には特徴らしい特徴もないし」

レッド「そうなんだ……」

クロシュ「うん」

妖精「まあ本人は特に気にしてないみたいだし、別に良いんじゃないかな。スライム類って括りで見れば仲間はいっぱいいるわけだし」

レッド「そうだね! ボクたちは同じスライムの仲間だもんね!」

クロシュ「うん!」



レッド「それじゃあ早速、昨日の続きをやっていこう!」

クロシュ「う、うん……!」


↓1コンマ
01-60 むむむ…(経験2/3)
61-90 めらめら(経験3/3)
91-00 心頭滅却(経験☆)
511 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/08(土) 18:35:44.97 ID:+cCgX+DcO
512 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/08(土) 19:45:16.94 ID:/j/lsFn9o
習得!
513 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/08(土) 19:47:41.12 ID:oaAkZGmfo
黒いスライムはレアなのか
514 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/08(土) 19:57:38.04 ID:WYP3n+Hh0
 バーニングスライムの欠片「」メラメラ

スライムクロシュ「……」モニョモニョ


 デロデロ…モニョモニョ…


妖精「……今回はいけそう?」

レッド「あんまり、無理はしないで――」


 カッ――


妖精「わっ!」

レッド「えっ……!?」


 シュゥゥゥ――…


炎クロシュ「……」チリチリ…


レッド「わあ……炎みたいに、髪が赤く輝いて……」

妖精「クロシュ……! その姿は……」

炎クロシュ「……フメイちゃん……」チリチリ…


 ☆クロシュが炎属性に変化できるようになりました
 ☆炎化している時はお腹がすごく減ります

 ◇
515 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/08(土) 19:58:48.83 ID:WYP3n+Hh0
―夕方
 トコナツビーチ

炎クロシュ「……」チリチリ


イリス「クロシュちゃん、妖精さん、そろそろ夕飯――フメイちゃん!?」バッ

炎クロシュ「あっ、えと……」

妖精「イリス。クロシュだよ、フメイじゃなくて」

イリス「え、ええ!? でもその、混じり気のない綺麗な炎属性は、まるで――」

妖精「やっぱり、イリスもフメイみたいだって思う?」

イリス「う、うん……。えっと、確かバーニングスライムに擬態しようとしてたんだよね……?」

レッド「うん。きっとこれがクロシュちゃんにとって、一番炎属性に適した姿なんだと思う!」

イリス「そ、そういうものなんだ……。凄いなあ、スライムって……」

妖精「クロシュの擬態能力には驚かされることばっかりだよ。私はてっきり、レッドみたいにメラメラデロデロしてるバーニングスライムみたいになるかと思ってたもん」

炎クロシュ「あ、それなら……」

 デロデロ…ポン!

バーニングスライムクロシュ「〜〜」メラメラ モニョモニョ

レッド「わあ……!!」

妖精「あ、バーニングスライムの姿にもなれるんだね……」

 ◆
516 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/08(土) 21:56:33.31 ID:WYP3n+Hh0
―トコナツ火山島 滞在4日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:鉄の剣      盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*3
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]
・熱耐性を身に付ける[3/3☆] 達成!
・溶岩対策を探す 達成!

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・星属性の練習[2/4](イリス)
……………………………………………………………………………………
□トコナツ火山島
沿岸部:シーサイドホテル、トコナツビーチ、海の家、海市、港、灯台、他
市街地:武具屋、雑貨屋、お土産屋、服飾屋、宝石屋、食材屋、食事処、酒場、浴場、冒険者ギルド、他
山間部:旧トコナツ村、果樹園、神殿、温泉、溶岩川、溶岩沼、トコナツ火山
517 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/08(土) 21:57:47.67 ID:WYP3n+Hh0
―朝
 シーサイドホテル 庭

 溶岩釜「」ジュウウゥ―

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ モグモグ

暗黒給仕少女「ちょ、ちょっと昨日から食べ過ぎじゃないの? どれだけ私に朝飯を焼かせる気よ……!」セカセカ

妖精「いやまあ、昨日頑張ったせいかお腹が空くみたいで……」

ミスティ「炎属性化……クロシュは凄いわね、次から次に新たな力を身に着けていく……」

ローガン「だがミスティくんも、昨日の気迫は凄まじかったぞ」

ミスティ「気迫で強くなれたら苦労しないわ……」



モーリィ「おはよう。溶岩対策は進んでいるか?」スタスタ

妖精「モーリィ」

エバンス「おう! 耐熱鎧を人数分と、クロシュちゃんは炎属性に変化できるようになったぜ!」

モーリィ「もうそこまで準備できていたのか? 少々お前たちを侮っていたかもしれん」

イリス「はい! 私たちも火山に向けて出発できますよ!」

モーリィ「では早速火山探索へ――と言いたいところだが……実は状況が変わった」

ローガン「状況が?」

モーリィ「ああ。先日、今の火山は危険な状態だと言ったが、危険度の段階が更に増した。例え装備を整えたとしても、お前たちのような火に属さない者たちが出歩けるような環境ではない」

イリス「え、ええ……!?」

モーリィ「……迅速に準備を進めてくれたところで悪いが、手を引いてくれて良い。世界樹の光は私が見つけ出す」

妖精「ちょ、ちょっとちょっと! それは私の責任だって言ったでしょ!」

モーリィ「ああ。だから、後で緑の国には損害賠償をたっぷり請求させてもらう」

妖精「う、うぐ……」

モーリィ「光の扱いに関しては心配無用だ。星属性の塊であれば、私も心得ている。適切に回収した後、緑の国へ送り届けよう」

妖精「むむう……」

モーリィ「後はこの国で観光するなり、次の光の回収に向かうなり、好きにすると良い。私としては、観光して金を落としていってくれた方が嬉しいがな」

妖精「……」

モーリィ「では、縁があればまた会おう。緑の国の使者たちよ」スタスタ バサッ

 *
518 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/08(土) 21:59:10.95 ID:WYP3n+Hh0
妖精「……」

ミスティ「妖精……どうするの?」

妖精「もし火山の状況があいつの言う通りなんだったら、確かに私たちの出る幕はない……」

イリス「ええ!? せっかく海を渡ってここまで来て、準備も進めたのに……!」

妖精「でも、無理して誰かを死なすような結果にはしたくない。ここまで来て、ってのは確かに悔しいけど……」

エバンス「だが……ここにはセインの奴も来ている。いくらモーリィでも、奴とかち合えば……」

妖精「……」

ローガン「しかしそれは我々にも言えることだ。セインくんは、次に会う時は敵同士と言った。恐らく、容赦してはくれぬだろう。そんな彼と、危険な溶岩地帯でもし出会ってしまったら――」

ミスティ「……命がいくつあっても足りない……でしょうね……」

イリス「……」

暗黒給仕少女「ふうん……いろいろ大変なのね、あんたたち。でも人間じゃ厳しい環境だってんなら、どの道無理なんじゃないの?」

クロシュ「あの……」

暗黒給仕少女「おん?」

 ボッ

炎クロシュ「わたし……たぶん、大丈夫……」チリチリ

妖精「クロシュ……」

イリス「クロシュちゃん……! でも、クロシュちゃん一人じゃ……」

ミスティ「そうよ……! クロシュ一人で行くなんてダメよ!」

炎クロシュ「んゅ……」シュウウ…


↓1〜5多数決 どうしよう
1.クロシュと妖精だけで行く
2.みんなで行く方法を探す
3.次の光へ向かう
4.自由安価
519 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/08(土) 22:00:48.88 ID:uhQhe+Do0
520 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/08(土) 22:01:12.14 ID:/j/lsFn9o
2
521 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/08(土) 22:09:24.59 ID:oaAkZGmfo
1
522 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/08(土) 22:16:44.05 ID:uocVv31DO
2
523 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/08(土) 22:48:16.52 ID:WYP3n+Hh0
炎クロシュ「でも……モーリィさん……心配……」

イリス「うん……。心配だよね……」

エバンス「……なあ! それなら、俺たち人間でも今の火山に行ける方法を探そうぜ! 何かあんだろ、ここが火山の島なら!」

ミスティ「そんな都合の良いものがあるかしら……」

妖精「いや……意外とあるかも」

ミスティ「えっあるの?」

妖精「ちょっとうろ覚えだけど、ここの島の伝承に火口の内側へ人の民が巡礼する節があったような気がするんだよね。伝承は伝承だけど、それが過去の事実だったとすれば、人間が火口の内側みたいな灼熱地帯を通る方法があったんじゃないかと思う」

ローガン「ほう……。なら、その方法がわかれば――」

妖精「うん。まあ実在するかどうかはわかんないし、実在しても現存はしてないかもしれないから、期待はしない方が良いけど」

エバンス「いや、十分だ。探してみる価値あると思うぜ!」

炎クロシュ「うん……!」

 ☆新たな目標「灼熱を制する方法を探す」が発生しました

トコナツ火山島滞在4日目です
↓1〜3 自由安価 何をする?
524 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/08(土) 22:50:31.44 ID:/j/lsFn9o
モーリィに巡礼の道について聞く
教えてもらえなくても反応からあるかないかわかれば…
525 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/08(土) 22:50:43.22 ID:+cCgX+DcO
ギルドで依頼探し
526 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/08(土) 22:55:43.29 ID:uocVv31DO
フメイとアリシラの協力がほしい
ビラ配り出来るなら緑の国でフメイとアリシラが食べ歩きしていたことがあったから、海市でビラ配りしつつ食事や情報収集
527 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/08(土) 23:01:25.69 ID:WYP3n+Hh0
というわけで、あまり進まず申しわけありませんが本日はここまでとなります

黒いスライムは全くいないわけではないようですが、他の色よりも珍しいようです。なおクロシュちゃんは素では黒色ですが、実は反映魔法によって外見の色を自在に変えることができたりします。光学迷彩も使えるので透明にもなれます

そしてクロシュちゃんが外見のみならず属性までフメイちゃんの真似ができるようになりました。レッドさんの欠片はクロシュちゃんに取り込まれたため、今後は特に装備変更などなしにいつでも炎化できます。なお説明でもあった通り炎化状態ではとてもお腹が減るため、多用は禁物です

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
528 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/08(土) 23:21:18.77 ID:/j/lsFn9o
おつです
イリスちゃんが「属性が見える」様な事できるのは星属性なの関係してる?
529 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/09(日) 01:10:44.67 ID:A7klz3iDO
乙です
530 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/09(日) 06:32:15.16 ID:im2mL5/+O

モーリィさん不器用なのか頑固なのか・・・
531 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/09(日) 17:03:17.72 ID:FZ4ZafN30
イリスさんの優れた魔力感知能力については、実際のところ星属性が関係しています。たいていの人は自分の得意属性と同じまたは近い属性の魔力を感知するのが得意なのですが、イリスさんは星属性なので、星属性から派生した属性の魔力感知に関しても優れているということになるのです。同様に、ミスティは氷、ローガンは鋼、エバンスは地の魔力を感知するのが得意であると考えられます
なお言葉の上では属性が見えているかのようなことを言っていますが、実際には視覚とはまた別の感覚で魔力を認識しているようです。その感覚を魔力を持たない人に説明するのはとても難しいため、今回は省略させていただきます

モーリィ氏はあまり器用な方ではないようです。本人もそれを自覚していますが、特に問題だとも思っていないようです。でも頑固というわけではないので、話があればちゃんと聞いてくれると思います
532 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/09(日) 17:03:50.13 ID:FZ4ZafN30
―島長の家

妖精「お〜いモーリィ〜」パタパタ

モーリィ「なんだ? 観光案内なら他を当たれ」ヌッ

エバンス「いや、この島の伝承について聞きに来たんだ」スタスタ

モーリィ「観光案内じゃないか」

エバンス「……確かに。いやでも、こういうのはあんたが一番詳しいだろ?」

モーリィ「それはそうだが……仕方ない、手短に聞け」

妖精「ありがと。えっとさ、確かこの島の伝承に、火山の内側へ人が巡礼する話があったと思うんだけど……それの詳しい内容について教えて欲しい」

モーリィ「……それを聞いてどうするつもりだ?」

エバンス(!)

妖精「か、観光だよ」

モーリィ「まだ火山探索を諦めていないのか……。無茶をするものではない。お前も一国の頂に立つ者なら、自身の命の重みくらい理解できているはずだ」

妖精「そっくりそのまま返してやる。今この島には私たち以外にも光を狙ってる奴らがいるんだよ。王国の勇者の話くらい聞いたことあるでしょ? モーリィ一人じゃ危ないよ」

モーリィ「この火山島は私の庭だ。例え勇者と言えど、ここで私が遅れを取るなどありえん」

エバンス「……確かにあんたは強いが、あいつも強い。ここがあんたのフィールドだとしても、万が一ってこともあるだろ? それに俺たちはあいつの動きを見たことがある……もし争うことになった時、俺たちがいれば危険は大きく減ると思うぜ」

モーリィ「……」


↓1コンマ
01-30 帰れ
31-60 他をあたれ
61-90 昔話なら旧トコナツ村で聞け
91-00 案内してやろう
533 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/09(日) 17:12:59.60 ID:im2mL5/+O
534 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/09(日) 19:21:37.81 ID:FZ4ZafN30
モーリィ「火に弱いお前たちを気にかけながら戦う方が遥かに危険だ。足手まといと言った方がわかりやすいか?」

エバンス「む……」

モーリィ「どうしても死にたいというのなら止めはせんが、私からお前たちに教えてやれることはない。他を当たれ」

妖精「はいはい、じゃあいろいろ調べさせてもらうよ。死なないためにね」

モーリィ「そうしろ。ついでに観光して金を落としていけ」スタスタ バサッ



エバンス「くそ……悔しいが言い返せなかった」

妖精「まあ、実際もし灼熱地帯で戦いになったら、今の私たちは足手まといどころじゃないだろうからねえ……」

エバンス「こうなったらなんとしても火への対策を見つけるぞ! ここまで見下されたままで終われるかよ!」

 ◆
535 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/09(日) 19:22:21.79 ID:FZ4ZafN30
―冒険者ギルド トコナツ支部

 ワイワイ ガヤガヤ

受付嬢「こんにちは〜。当ギルドのご利用は初めてですよね〜?」

イリス「はい! これ冒険者証です!」

受付嬢「どうも〜」

イリス「あの、この島の伝承について少々お聞きしたいんですけど」

受付嬢「あ〜、私は本部からの派遣なのでちょっと詳しくないんですよね〜。そういうのなら、現地の人とかに聞いた方が詳しいと思いますよ〜」

イリス「そ、そうでしたか。失礼しました」

 *

ミスティ「イリスが受付を済ませてる間に……私はこのギルドの依頼傾向でも見てようかしら……」

 依頼書「果樹園の害獣駆除 報酬:中」
 依頼書「海の家の臨時従業員募集 報酬:中」
 依頼書「美少女限定!水着のモデル大募集! 報酬:高」
 依頼書「活性化して麓に降りてきた火山の魔物退治 報酬:高」
 依頼書「急募!溶岩ダムの建設作業員 報酬:高」

ミスティ「……」

イリス「ミスティ! 受付済ませてきたよ!」トタトタ

ミスティ「イリス。こんな感じの依頼があるみたいだけれど……どう思う?」

イリス「ふむふむ……溶岩ダムの建設作業員以外ならやれそうかな?」

ミスティ「……水着のモデルも?」

イリス「えっ!? あ、い、いやそれは……」

ミスティ「美少女限定、ですって……。イリス、容姿に自信があるのね」

イリス「あ、ああ〜! 見落としてたんだよお!」

ミスティ「ふふ……でもイリスなら、けっこう映えると思うわよ……水着……」

イリス「いやいや、それを言うならミスティだって……!」

ミスティ「どうあがいても貧相でみすぼらしい印象にしかならないわ。間違いなく」

イリス「ど、どうしてそういう方向にだけそんなに凄い自信なの……」


↓1 何か受けてみる?
1.果樹園の害獣駆除
2.海の家の臨時従業員
3.水着のモデル
4.降りてきた火山の魔物退治
5.帰る
536 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/09(日) 19:23:22.79 ID:13qDnagG0
537 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/09(日) 19:44:02.04 ID:3U0NDXfg0
イリスさんの性格上、立候補はしないだろうから、パーティの誰かに推薦されたか、もしくは報酬に旅に役立つor火山で活動できる道具でもあったか
538 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/09(日) 20:03:21.83 ID:FZ4ZafN30
ミスティ「……でも報酬は良いわね。危険もなさそうだし、もし受けられればかなり美味しいわ。水着モデル」

イリス「いやまあ、それはそうだけど……。ミスティ、受けるの……?」

ミスティ「いや、イリスが」

イリス「ええ!?」

ミスティ「大丈夫よ……イリスならスタイルも良いし、きっといけるわ……」ニヤニヤ

イリス「あ、あうう……で、でもお……///」

ミスティ「旅の資金はいくらあっても困らないでしょう? 大丈夫よ、私も付き添うわ……」ニヤニヤ

イリス「う、うう〜……それはそうだけどお……///」

ミスティ「さあ、この依頼書を取って……」

イリス「……///」

 依頼書「」ベリッ…

 *

受付嬢「わお! 水着のモデルさんですね〜」

イリス「は、はい……///」

ミスティ「ええ……。こちらの、イリス・プラネ――」

受付嬢「こんな美少女が二人も一緒に受けてくれるなんて〜!」

ミスティ「えっ……い、いや私はちが――」

イリス「そそ、そうなんです〜!! 私たち二人で受けるので、よろしくお願いします!!!!」

ミスティ「!!?」アタフタ

受付嬢「うふふ、依頼主さんも大喜びでしょうね〜」

 受注印「」ドンッ!!!

ミスティ「」

 ◆
539 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/09(日) 20:04:39.36 ID:FZ4ZafN30
―武具屋

スキュラの店員「あらあ、誰かと思えば……」

イリス「せ、先日はどうも!///」

ミスティ「ど、どうも……///」

スキュラの店員「これは素敵なモデルさんが来てくれたわねえ……。ウフフ……類は友を呼ぶ……美少女の友は美少女なのねえ……」

イリス「ほら! ミスティも美少女なんだよ!///」

ミスティ「嘘でしょ……///」

スキュラの店員「さあさあどうぞ中へ、お嬢様がた……。私が繕った珠玉の水着のモデルさんになってもらうわよぉ……」


↓1コンマ イリスの水着
01-05 謎の光
06-20 マイクロビキニ
21-50 競泳水着
51-80 フリルワンピース水着
81-95 魔法学園のスクール水着
96-00 マジカルハイレグ競泳水着

↓2コンマ ミスティの水着
01-05 謎の光
06-20 マイクロビキニ
21-50 競泳水着
51-80 フリルワンピース水着
81-95 魔法学園のスクール水着
96-00 マジカルハイレグ競泳水着
540 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/09(日) 20:05:26.53 ID:A7klz3iDO
はい
541 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/09(日) 20:06:02.94 ID:im2mL5/+O
542 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/09(日) 20:57:57.03 ID:FZ4ZafN30
イリス(フリルワンピ水着)「わ……これ、かわいい……!」フリフリ

スキュラの店員「でしょう? うふふ、かわいい系のあなたにピッタリの水着のはずよぉ……」

イリス「フリフリのワンピースだからあんまり恥ずかしくないし……こんな水着もあるんだ……!」フリフリ

スキュラの店員「水着文化はまだまだ大陸の子たちに知られてないわあ……。これを機に知っていってねぇ……」


イリス「ところでミスティは?」

スキュラの店員「もう着替え終わっているはずだけれど……。出て来ないわねえ……」

 更衣室「……」

イリス「ミスティ〜。私もう着替えたよ〜」

 更衣室「……わ、わかったわよ……」


 更衣室のカーテン「」シャッ

ミスティ(スク水)「……///」ヨタヨタ

イリス「わ……そ、その水着は……!!」

スキュラの店員「魔法国の国立魔法学園で指定されている、スクール水着よぉ……。うふふ……この出来栄えなら入学希望者増加は確実ねえ……」

ミスティ「あ、あんまり見ないで……///」

イリス「かわいい〜〜!!!」

 *

 パシャッ パシャッ パシャッ…

イリス「……///」

ミスティ「……//////」

スキュラの店員「うふふ……ありがとう、撮影はこれで十分よお……」

イリス「あ、ありがとうございました……!」

ミスティ「や、やっと終わったのね……」

 *

スキュラの店員「はい、これが本日のお給金……」

 金袋「」ズシッ

イリス「わあ、こんなに……!」

スキュラの店員「カワイイお二人にサービスよぉ……。その水着も記念に差し上げるわぁ……」

ミスティ「あ、ありがとうございます……」

スキュラの店員「うふふ、機会があったらまたモデルをやってねぇ……。いつでも待ってるわぁ……」


 ☆お金をたくさん稼ぎました
 ☆フリルワンピース水着とスクール水着を手に入れました

 ◆
543 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/09(日) 20:59:31.92 ID:FZ4ZafN30
―海市

 ワイワイ ガヤガヤ

ローガン「このビラの女の子たちを見かけたら、シーサイドホテルの妖精一行へ連絡をお願いします」ピラッ

クロシュ「お、お願いしますっ……」ピラッ

レッド「お願いします!」ピラッ

 フメイちゃんとアリシラさんが描かれたビラ「」ピラッ



サハギンの男「おーわかったぜー」ピラッ

海妖精「わ〜かわいい絵〜」ピラッ

犬耳の少女「わかりましたッ! 見かけたら連絡しますッ!」ピラッ

くすんだ銀髪の少女「うん……見たら、連絡スル……」ピラッ

 *

レッド「それにしてもクロシュちゃん、絵がすっごい上手なんだね」

ローガン「クロシュくんの絵の上手さには目を見張るものがある。王国の芸術都市でも通用するかもしれん」

クロシュ「えへへ……。ローガンさんと、レッドちゃんも、ありがと……。手伝ってくれて……」

ローガン「フメイくんの捜索もパーティの重大な任務の一つだからな」

レッド「クロシュちゃんはボクたちバーニングスライムの力を継いでくれたんだもの。何かあれば力になるよ」

ローガン「フッ……良き友ができたようだな、クロシュくん」

クロシュ「うん……!」

レッド「友……えへへ……」

ローガン「よし! ビラ配りもあと少しだ、頑張るぞ二人とも!」

クロシュ「うん……!」

レッド「うん!」


↓1コンマ ビラ配り結果
01-50 目撃情報
51-80 目撃情報+
81-00 うしろうしろ
544 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/09(日) 21:01:19.35 ID:46aIw0iZo
後ろ
いや前だ
545 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/09(日) 21:49:00.40 ID:FZ4ZafN30
―海市 屋台

黒丸メガネのタコ人おじさん「おっ、この二人組ならこの前ウチに来たよ!」

クロシュ「!」

黒丸メガネのタコ人おじさん「3日くらい前だったかね。あれこれ話しながら海市で食べ歩いてたよ」

ローガン「どんなことを話していたかはわかるだろうか?」

黒丸メガネのタコ人おじさん「さあ、そこまでは聞こえなかったなぁ」

レッド「とにかくここに来てたんだね……!」

黒丸メガネのタコ人おじさん「そっちのお嬢さんは、その子の双子ちゃんなのかい?」

クロシュ「ん……えと……うん……」

黒丸メガネのタコ人おじさん「そっか、大変だなぁ……。よっし、そんじゃあ姉妹思いのお嬢さんに大サービスだ!」バッ

ローガン「お、おお……?」

黒丸メガネのタコ人おじさん「好きなものを好きなだけ食べていきなさい! おじさんの奢りだ!」

レッド「いやいや……おじさん、そんなことして大丈夫なの?」

黒丸メガネのタコ人おじさん「おうとも! おじさんのお店は、お嬢さんみたいながんばりやさんにお腹いっぱい食べさせてあげるためにあるんだからね!」

ローガン「そ、そうなのか……。いやしかし、流石にタダというのは怪しいが……」

レッド「このおじさんはちょっと女の子に甘いだけで悪い人じゃないから大丈夫だよ。おじさんの家計は大丈夫じゃないかもしれないけど……」

黒丸メガネのタコ人おじさん「大丈夫! おじさんの懐は無限大だからね!」

レッド「また奥さんに怒られちゃうよ? 採算が合わなかったら……」

黒丸メガネのタコ人おじさん「はっはっは、お嬢さん一人分のご飯くらいどうとでもなるよ! 大船に乗ったつもりで食べていきなさい!」

クロシュ「えと……それじゃあ……」


↓1〜2 食材を1〜3つ選択
肉類:トリ肉、ケモノ肉
野菜:食べられる野草、海藻類、マンドラ大根、ゴボウの根っこ、トコナツマメ
穀物:ヤマイモ、パラパラ米、甘もろこし、ナッツ
魚介:カニ、ウミザリガニ、フヨフヨクラゲ、ウミタニシ、ウマアジ、マグロ、溶岩魚
果実:トコナツバナナ、トコナツドリアン、トコナツココナッツ、ウォータースイカ、ファイアメロン
卵乳:トリの卵、ミルク、チーズ、バター
特殊:スライムゼラチン、きび砂糖、激辛香辛料
546 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/09(日) 21:51:01.78 ID:13qDnagG0
フヨフヨクラゲ・ファイアメロン
547 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/09(日) 21:52:33.29 ID:A7klz3iDO
きび砂糖 トコナツバナナ
548 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/09(日) 22:48:51.69 ID:FZ4ZafN30
 フヨフヨフルーツポンチ「」ポン!!

黒丸メガネのタコ人おじさん「お待ちどう! フヨフヨフルーツポンチ一丁!」

クロシュ「わあ……! いただきます……!」

黒丸メガネのタコ人おじさん「つるつるのフヨフヨクラゲにアチアチのファイアメロン、そしてあまあまのトコナツバナナにきび砂糖をたっぷりまぶした至高のデザートでっせ!」

ローガン「ほう、クラゲか……。味はほとんどないが、だからこそつるつるの食感がフルーツポンチによく合うな」

レッド「ファイアメロンはこの島の特産品の一つだよ。みずみずしく甘い果肉に炎魔力が染み込んでいて、炎のような熱さも感じられる変わったメロンなんだ。好みは分かれるけれど、ボクは大好き」

黒丸メガネのタコ人おじさん「そしてトコナツバナナは、果物界最甘と言われるほどの激甘フルーツだよ! そこにさらに、トコナツ産の砂糖きびから絞り出したきび砂糖を加えれば……最強ってワケさ!」

ローガン「な、なんと暴力的なデザートなのだ……!」

黒丸メガネのタコ人おじさん「はっはっは、是非ご賞味いただきたい――」

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ

黒丸メガネのタコ人おじさん「えっスライム!!?」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

レッド「おかわりだって、おじさん!」

黒丸メガネのタコ人おじさん「お、おお! かわいいスライムのお嬢さんだったんだね! もちろんおかわりも自由だよ!」

 ◇

 積み上がったフヨフヨフルーツポンチの皿「」ギシッ

スライムクロシュ「〜〜♪♪」モニョモニョ モグモグ

レッド「お、おじさん。おかわりだって」

黒丸メガネのタコ人おじさん「ひえ……ま、まだ食べるのかい……!?」

スライムクロシュ「〜〜…」モニョニョ…

レッド「あ……食べ過ぎてごめんなさい、だって……」

黒丸メガネのタコ人おじさん「……いいや! 好きなだけ食べていいと言ったのはおじさんだからね! 男に二言はないよ!」

スライムクロシュ「!」モニョ!

ローガン「だ、大丈夫か……?」

 ◇

 さらに積み上がったフヨフヨフルーツポンチの皿「」ギシシッ

スライムクロシュ「〜〜♪♪♪」モニョモニョ

レッド「ごちそうさまでした、だって……」

黒丸メガネのタコ人おじさん「はっはっは! 良い食べっぷりだったよ、クロシュちゃん!」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

ローガン「う、うむ。流石にお代を支払わせてもらおう……」

黒丸メガネのタコ人おじさん「いやいや、大丈夫。男に二言はないと言ったからね。クロシュちゃんにいっぱい食べてもらえておじさんも嬉しいよ!」

ローガン「いや、しかしだな……」

黒丸メガネのタコ人おじさん「はっはっは、大丈夫だとも。双子ちゃん探し、がんばってね!」

スライムクロシュ「〜!」モニョ!

 ☆フメイとアリシラがこの島に来ていることを知りました
 ☆いっぱい食べて元気になりました

 ◆
549 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/09(日) 22:49:57.47 ID:FZ4ZafN30
―トコナツ火山島 滞在5日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:鉄の剣      盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*3
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]
・灼熱を制する方法を探す

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・星属性の練習[2/4](イリス)
……………………………………………………………………………………
□トコナツ火山島
沿岸部:シーサイドホテル、トコナツビーチ、海の家、海市、港、灯台、他
市街地:武具屋、雑貨屋、お土産屋、服飾屋、宝石屋、食材屋、食事処、酒場、浴場、冒険者ギルド、他
山間部:旧トコナツ村、果樹園、神殿、温泉、溶岩川、溶岩沼、トコナツ火山
550 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/09(日) 22:52:07.84 ID:FZ4ZafN30
―朝
 シーサイドホテル 庭

暗黒給仕少女「えっ水着のモデルやっただけでそんなに!? ズルじゃないの!?」

イリス「ギルドの契約に則ったお給金だよ!」

ミスティ「まさかあなたにズル呼ばわりされるとはね……」

暗黒給仕少女「むむう……」

妖精「まああなたも素材はいいし、やろうと思えばやれるんじゃない?」

暗黒給仕少女「それなら私も―――……」

暗黒給仕少女「……」

ミスティ「……?」

暗黒給仕少女「……やっぱやめとくわ。衆目に肌を晒して銭を得るなんて性に合わないし」

イリス「うっ……そう言われるとやっぱりちょっと恥ずかしいな……」

ミスティ「ここの雑用の方が性に合ってるってことね」

暗黒給仕少女「うっさいわね! これはあんたたちへの債務を完済するまでの仮の姿よ!」


トコナツ火山島滞在5日目です
↓1〜3 自由安価 何をする?
551 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/09(日) 22:53:30.09 ID:im2mL5/+O
ローガン、酒場でモーリィと相席して飲む
552 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/09(日) 22:53:57.88 ID:46aIw0iZo
レッドとスライム談義でも
553 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/09(日) 22:54:23.19 ID:0ScExDbTO
猫人に島の伝承や火山の周辺にいる生物など色々聞いてみる
554 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/09(日) 22:54:40.51 ID:ztAh1lCFO
火山への道を探す
555 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/09(日) 23:10:44.11 ID:FZ4ZafN30
というわけで本日はここまでとなります。次回はローガン氏とモーリィ氏のサシ飲み編、レッドちゃんとスライムトーク編、猫人おじさんと島のお話編です

レッドさんはアラサウの長寿スライムですが、クロシュさんにちゃん付けで呼ばれてしまっています。これはクロシュちゃんがレッドさんを舐めているとかではないのですが、どうにもクロシュさんはスライム類の者をちゃん付けで呼んでしまう癖があるようです(実はブラッドのこともちゃん付けで呼んでいたりします)。スライム類はみんな対等な仲間だと思っているのかもしれません

そしてついにイリスさんとミスティさんが水着を手に入れました。水着を手に入れたからと言って何か役に立つわけではないのですが、トコナツ島を満喫するにあたってやはり水着は外せない物品だったのかもしれません。ちなみに魔法学園のスクール水着は着用者の魔力効率を向上させる効果があったりしますが、ミスティさんはあまり着たくないようです

それでは本日もありがとうございました。次回も土日となります、よろしくお願いいたします
556 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/09(日) 23:12:48.26 ID:13qDnagG0


銀髪少女とか魔法学園とか前作要素が・・・
557 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/10(月) 01:24:55.74 ID:84aKOJujo
乙です
クロシュちゃんがどんどん大食いスライムに、いっぱい食べるきみがすき

料理錬成毎回美味しそうなの出てきて楽しい
558 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/10(月) 12:16:09.41 ID:ZIUZLDI6O

魔法学園とか今後の舞台になりそうな場所が・・・
559 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 18:28:36.39 ID:bn+1G9FY0
ちょっとした賑やかし程度に前作要素が出たり出なかったりすることがあります。銀髪の子と犬耳の子は、この世界では初めから仲が良いのかもしれません

クロシュが擬態や同化などで特殊な力を行使する場合、魔力やカロリーを消費します。いっぱい食べて力を蓄えるのが良いでしょう

魔法学園と聞くと確かに物語の舞台になりそうなのですが、実のところクロシュ一行が魔法学園のある魔法国に立ち寄る予定は今のところないため、特に関わることはないかもしれません……
560 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 18:29:24.60 ID:bn+1G9FY0
―酒場

 ワイワイ ガヤガヤ

ローガン(賑わっているな。情報収集の為とは言え、私一人で来たのは正解だったかもしれん)スタスタ

ローガン(さて、とりあえずカウンターに……む?)


モーリィ「……」グビグビ


ローガン(島長のモーリィ氏? 今日は休みなのか)

ローガン(それならば……休みのところを悪いが、酒の力を借りさせてもらおう)


ローガン「隣、よろしいか?」

モーリィ「……妖精の手下か。好きにしろ」グビグビ

ローガン「では失礼」スッ

竜人の看板娘「何にいたしますか?」ニコニコ

ローガン「おすすめはどれだろうか。この島の酒は初めてなもので」

竜人の看板娘「人間のお客様にはトコナツビールが人気ですねえ」

ローガン「ではそれを一杯もらおう」

竜人の看板娘「はぁい、少々お待ち下さいね」

 *

モーリィ「それで、何の用だ? ただ隣で飲みに来たわけでもあるまい」

ローガン「うむ……いや、酒を飲みに来たというのも半分は当たっている。最近飲めていなかったものでな」

モーリィ「パーティ内では飲まんのか」

ローガン「酒好きは私くらいしかいないのだ」

モーリィ「妖精とあの二人の人間の子供は仕方ないとして……エバンスという男とスライムも酒は飲まないのか?」

ローガン「エバンスくんも酒は嫌いではないはずなのだが、パーティに入ってからは全然飲んでいないようだ。クロシュくんは……多分飲んだこと自体がないのではないだろうか」

モーリィ「スライムはあらゆる毒物に強い。当然酒にも強い。今度誘ってみたらどうだ?」

ローガン「いやしかし、クロシュくんはまだ子供であるし……」

モーリィ「人間の感覚を当てはめるな。例え子供であろうとスライムが酒で健康を損なうことはない」

ローガン「……考えておこう」


↓1コンマ
01-30 普通に飲んだ
31-60 火山について
61-90 巡礼について
91-00 教えてやろう
561 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/15(土) 18:30:46.66 ID:OC3NB0wFO
562 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 20:44:22.66 ID:bn+1G9FY0
 グビグビ…

ローガン「ところで巡礼についてなのだが」

モーリィ「やはりまだ諦めていないか……」

ローガン「元より我々の仕事だ。危険は承知している」

モーリィ「はぁ、仕方ない……。どうしてもというのなら旧トコナツ村へ行って調べてみろ」

ローガン「旧トコナツ村……というと、山間部にあるという……?」

モーリィ「そうだ。昔ながらの生活を続けている、この島本来の集落……そこにお前たちの求めているものがあるかもしれん」

ローガン「!」

モーリィ「歓迎されるかどうかは知らんがな」

ローガン「ありがたい。だが、どうして今になってそれを?」

モーリィ「誤ったやり方で焼け死なれても寝覚めが悪いからな」

ローガン「……もちろん、死ぬ気は一切ない」

 ☆旧トコナツ村に何らかの情報があるという情報を得ました

 ◆
563 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 20:49:30.55 ID:bn+1G9FY0
―トコナツビーチ

 ザァーン ザザァーン…

カモメ「クゥー、クゥー」

カニ「チョキチョキ」


炎クロシュ「……」チリチリ

 デロデロ…

バーニングスライムクロシュ「」メラメラ モニョモニョ


レッド『完璧だよ! 完全に炎の力をコントロールできてる』モニョモニョ

バーニングスライムクロシュ『うん』モニョ

レッド『もうボクから教えられることはなさそうかな……? よくがんばったね、クロシュちゃん』

バーニングスライムクロシュ『えへへ……』モニョニョ

 *
564 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 20:51:40.83 ID:bn+1G9FY0
レッド『クロシュちゃんたちは、あの光を追ってるんだよね?』モニョモニョ

クロシュ『うん』モニョ

レッド『それで、友達のフメイちゃんも、その光を追ってるから――光を追えば友達にも会えるってことなんだね』モニョモニョ

クロシュ『うん……』モニョ…

レッド『すごいや……ボクよりずっと若いのに、そんな苦労を背負ってるのに……諦めないで、がんばり続けるクロシュちゃんは……」モニョモニョ

クロシュ『そうなの……?』モニョニョ?

レッド『うん。すごいことだよ。自信を持っていいことだよ」モニョモニョ

クロシュ『そうなんだ……』モニョニョ

レッド『そういえばクロシュちゃんの名前って、もしかしてクロシュヴィアから取ってるの? 伝説のスライムの』モニョモニョ

クロシュ『くろしゅびあ?』モニョニョ?

レッド『えっと、正しくはクロシュヴィア・ビターエンド。でもその反応からすると……クロシュちゃんは知らないみたいだね』モニョモニョ

クロシュ『うん』モニョ

レッド『えっとね、クロシュヴィアは……ボクたちスライム族に伝わるお伽噺に登場する、伝説のスライムの名前なんだよ』モニョモニョ

クロシュ『でんせつ……』モニョニョ

レッド『とっても強くて、賢くて、誰よりも優しい、凄いスライムだったんだって』モニョモニョ

クロシュ『わあ……』モニョニョ

レッド『凄い擬態能力でどんな姿にもなれて、誰とでも仲良くなれたクロシュヴィアは、種族を問わずたくさんの人たちを救ったけれど……。どれだけ救い、愛し、慈しんでも、一向に変わらず憎み合い、争い続ける生き物たちの姿に絶望して……最期には、風の中に溶けていっちゃったんだって……』モニョモニョ

クロシュ『……』モニョ…

レッド『……あ……ご、ごめんね! クロシュヴィアがクロシュちゃんの名前の由来だなんて、ちょっと縁起が悪かったよね! ごめん!』モニョニョ!

クロシュ『あ、ううん……。わたし……クロシュヴィアちゃんの、気持ち……ちょっと……わかる、かも……』モニョモニョ

レッド『え……?』モニョ…?

クロシュ『ちょっと……妖精さんみたいだなあって……思って……。妖精さんも……前に、似たようなこと……言ってて……わたしも……同じ気持ちに……なったこと……あった、から……』モニョモニョ

レッド『そうなの……?』モニョニョ?

クロシュ『うん……。命は……生きるために、死ぬまで苦しめ合い続ける、どうしようもない存在だって……。それで……わたしも、諦めたこと……あった……』モニョモニョ

レッド『……』モニョ…

クロシュ『……今も……その思いが、完全になくなったわけじゃないけど……。それでも、がんばり続ける人はいて……。わたしも……やっぱり、フメイちゃんと一緒に……帰りたいから……』モニョモニョ

レッド『クロシュちゃん……』モニョニョ

クロシュ『だから……わたし……まだ、諦めない』

レッド『……うん! 応援する……!』モニョモニョ

クロシュ『えへへ……ありがと……』モニョモニョ

レッド『ボクに手伝えることがあれば、何でも言ってね。クロシュちゃんの力になるから』モニョモニョ

クロシュ『うん……!』モニョ!

 ◆
565 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/15(土) 21:23:24.95 ID:T/DpY8iro
でもクロシュヴィア敵なんだよな
566 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 22:18:00.84 ID:bn+1G9FY0
―島長の家

妖精「お〜い、モーリィ〜」パタパタ

イリス「こんにちは〜」

猫人の男「モーリィは留守ですよ」ヌッ

ミスティ「どうも……」

猫人の男「あ、どうも……。お怪我の具合は大丈夫ですか?」

ミスティ「ええ、お陰様で」

猫人の男「そうですか。それならば良かったです。ところでモーリィなら、恐らく今日は酒場にいるかと思いますが」

エバンス「酒場だと? ローガンの旦那が単身情報収集に行くって息巻いてたし丁度良いな」

猫人の男「貴方がたは行かないのですか?」

妖精「まあ、ここに来た目的の半分はモーリィじゃないからね」

猫人の男「?」

ミスティ「あなたに話があって来たのよ。島の名士さん」

 ◆
567 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 22:18:29.95 ID:bn+1G9FY0
―猫人の家

 ココナッツドリンク「」カラン

猫人の男「なるほど……モーリィに追い払われたから、僕にいろいろ聞きに来たということですか」

妖精「そういうこと。あなたはあいつと違って頑固じゃなさそうだし」

エバンス「今の火山に入る方法を知っているなら教えてくれ。俺たちもこのままじゃ引き下がれねえんだ」

猫人の男「……」

ミスティ「……あなただって、猫人であるのなら灼熱は耐えられないはず。何か方法があるんでしょう?」

猫人の男「……」

イリス「お願いします! あなたが知っている方法を――」

猫人の男「……調査から追い払われたのは君たちだけではありません」

ミスティ「え……?」

猫人の男「僕も、モーリィから調査の任を外されました」

エバンス「なんだと……?」

猫人の男「理由は貴方がたと同じ……ミスティさんの言う通り、猫人である僕も灼熱は耐えられないからです」

イリス「そ、そんな……」

猫人の男「モーリィは、一人で全てを片付けるつもりです」

妖精「ふうん……あいつ……。悪癖は昔から変わってないみたいだね」

猫人の男「悪癖……?」

妖精「あいつ、自分にできることだったら全部自分でやろうとするとこがあるんだよ。多少無茶でもね」

猫人の男「……昔からなのですね」

妖精「……あなたはそれで良いの? モーリィに戦力外通告されたままで」

猫人の男「モーリィの判断は合理的です。彼女から見れば、実際僕は足手まといでしかないでしょう」

エバンス「だからって悔しくないのか?」

猫人の男「……」

ミスティ「……人のことを火山で戦えるかどうか上から目線で査定しておいて、自分がダメだったら簡単に引き下がるの? 許さないわよ……」

猫人の男「いえ、その節は……誠に申し訳なく思っています……。大変な失礼を致しました」

ミスティ「だったら……意地を見せなさいよ……! 自分こそが、誰よりも一番火山で戦えると……!!」

猫人の男「……誰が、諦めたと言いましたか?」

ミスティ「……!」

猫人の男「仰る通り、僕にも意地があります。このまま引き下がるつもりはありません」

エバンス「おお……!」

猫人の男「むしろこちらから、貴方がたにお願い申し上げたい。僕の作戦に付き合っていただけませんか?」

妖精「そういうことならもったいぶらずに早く言ってよもう!!」

 *
568 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 22:20:06.74 ID:bn+1G9FY0
―夜
 シーサイドホテル 庭

クロシュ「!」

ローガン「む、あなたは……」

レッド「モーリィさんの腹心の……猫のおじさん!」

猫人の男「どうも。皆さん、お集まり頂けたようですね」

エバンス「おう! それで、作戦ってのはどんなやつだ?」

猫人の男「はい。簡単に言うと、古代トコナツ伝承にある人間の火山巡礼を我々も行いたいと思っています」

妖精「あ、やっぱり! 私もそれが良いんじゃないかって思ってたんだよ!」

猫人の男「ええ。かつて古代トコナツでは、人の身でありながら火口内部へ進入し、その奥深くの炎の神殿へと巡礼していたと言います。その方法さえ使えれば、僕たちでも熱に耐えられるかと」

イリス「えっと、当時の人たちがどうやって火に耐えてたのかはわかってるんですか?」

猫人の男「エイです」

ミスティ「え?」

猫人の男「エイに乗り、灼熱の溶岩を渡ったという言い伝えが残っています」

ローガン「エイとは……あのエイか?」

猫人の男「はい。通常であれば、深海などに生息するあのエイです」

クロシュ「えい……」

レッド「溶岩を渡るエイ……あ! もしかして……!」

猫人の男「はい。火神の使いと言われる伝説のエイ――彼の協力を得ることができれば」

妖精「居所はわかってるの?」

猫人の男「いいえ。まずは、この島の伝承を再精査する必要があるのですが……」

ローガン「酒場でモーリィ氏に、伝承を調べたければ旧トコナツ村へ向かえと言われたのだが、どうか?」

猫人の男「モーリィに……!? なるほど……ではここは、彼女の言に従って旧トコナツ村に向かいましょう」

 ☆明日、旧トコナツ村へ出発することに決定しました
 ☆移動には1日かかります

 ◆
569 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 22:39:10.24 ID:bn+1G9FY0
―トコナツ火山島 滞在6日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:鉄の剣      盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

 ◇猫人の男 [砂の学士]
 武:鋭いレイピア   盾:         飾:
 武:         防:硬質革鎧     飾:

 ◇レッド  [最後のバーニングスライム]
 武:         盾:         飾:異国の溶岩
 武:         防:         飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*3
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]
・灼熱を制する方法を探す

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・星属性の練習[2/4](イリス)
……………………………………………………………………………………
□トコナツ火山島
沿岸部:シーサイドホテル、トコナツビーチ、海の家、海市、港、灯台、他
市街地:武具屋、雑貨屋、お土産屋、服飾屋、宝石屋、食材屋、食事処、酒場、浴場、冒険者ギルド、他
山間部:旧トコナツ村、果樹園、神殿、温泉、溶岩川、溶岩沼、トコナツ火山
570 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 22:40:04.72 ID:bn+1G9FY0
―朝
 シーサイドホテル

暗黒給仕少女「へえ、旧トコナツ村へ? まあ気を付けて行ってきなさいよ」

妖精「私たちがいない間にモノを盗ったりしないでよ?」

暗黒給仕少女「さあどうしよっかね〜?」ニヤニヤ

若女将「この子のことはしっかり監督していますので、安心して行ってらっしゃいませ」

ミスティ「ええ、お願いね……」

 ◆

―トコナツ火山島 山道

 ギーッ! ギーッ! コケーコッコッコッ!!

イリス「うひゃあ、これが熱帯雨林……!」

ミスティ「蒸し暑いわね……。屋外なのに浴場みたいな湿度だわ……」

猫人の男「虫には気を付けて。刺されたら、最悪死にます」

エバンス「うげえ、噂には聞いてたがマジで死ぬのか……」

ローガン「極めて危険な病原菌を保有した吸血虫がいるのだそうだ……。気を付けねばな」

猫人の男「虫除けの魔法を使っていますから、よほどのことがない限りは大丈夫だと思いますが」


レッド「ねえ、本当にボクも一緒に来て良かったの?」

クロシュ「うん……。レッドちゃん……なんでも手伝ってくれるって……」

妖精「それにあなたがいれば、最悪エイが見つからなくても、私とクロシュとあなたの三人で火山に潜れるでしょ?」

レッド「そっか……! わかった、ボクがんばるよ!」

 ☆猫人のおじさんとレッドちゃんが一時的に仲間に加わりました


↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-05 強敵
06-20 敵襲
21-40 食料発見(コンマ)
41-60 物品発見(コンマ)
61-80 場所発見(コンマ)
81-00 良いこと(自由安価)
571 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/15(土) 22:40:55.92 ID:T/DpY8iro
こんま
572 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/15(土) 22:42:21.44 ID:KjiMlxBp0
573 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 23:03:21.22 ID:bn+1G9FY0
↓1自由安価 起こった良いこと


↓2コンマ 見つけた物品
01-05 ふわふわきのこ
20-35 炎鉱石
36-65 熱帯妖花
66-95 タマムシビートルの甲殻
96-00 トコナツグレンガニ
574 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/15(土) 23:04:59.79 ID:OC3NB0wFO
隠れ温泉宿発見
575 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/15(土) 23:05:32.27 ID:K0Trh5hDO
はい
576 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 23:13:57.57 ID:bn+1G9FY0
ランダムイベントの内容が決定したところで本日はここまでです。次回は温泉宿で休憩編、炎鉱石発見編からとなります

今気付いたのですが、↑のコンマ表がまたおかしな数値を示しています。今回は実際に出たコンマが範囲内に収まっているので問題なかったのですが、>>1の注意力がここ最近の暑さでデロデロになり始めているのかもしれません。申し訳有りませんが、ご容赦のほどよろしくおねがいします

レッドちゃんとクロシュちゃんのスライムトークの中でちらっと出てきたクロシュヴィア・ビターエンド様ですが、その正体は実のところ闇に包まれています。ただのお伽噺の存在なのか、実在したスライムなのか、なぜクロシュちゃんと名前が似ているのか。わからないことばかりですが、今のところクロシュ氏にはクロシュヴィアちゃん呼ばわりされているようです。いつか出会うことがあるのでしょうか。

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
577 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/15(土) 23:26:39.64 ID:KjiMlxBp0

何気に妖精ちゃんも適応力高いよね
578 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 01:18:22.00 ID:yPnUYdpso

暗黒給仕という字面が面白い
まさかここまで長く登場し続けるとはなあ
579 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 02:03:16.01 ID:1NPXBvwLo
乙乙
クロシュちゃんも風に溶けれないか
580 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 07:57:35.50 ID:j2wZm4g5o
おつ
クロシュちゃん飲酒可か!
……妖精筆頭にパーティメンバーの目をどうにかする必要がありそう
581 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 12:35:08.99 ID:FF4GGE/Do
三歳飲酒かクロシュ
というか三歳なのか
フメイと旅する前何してたかというよりフメイが旅中に生まれた可能性
582 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 20:42:41.22 ID:6ExWnnbF0
妖精類はかよわい種族ですが、実は妖精類の誰もが自然の力を借りる能力を持っています。妖精類が通常の自然の脅威によって傷付けられることは滅多にないようです(迂闊な妖精がドジをして怪我をしたりすることは稀によくあります)
なお自然魔法というのは、その自然の力を借りる能力を魔術的に洗練させてより効率的に使えるようにしたものだと考えられています

暗黒給仕少女さんですが、実際今は商売によって生計を立てているわけではないため、その名称が暗黒給仕少女に変化してしまっているようです
今のところ彼女にトコナツ島を出ていくほどのお金はないため、少なくともトコナツ島編の間はしつこく登場し続けるかと思われます

風に溶けるには、空気と同化する必要があります。しかし空気との同化は非常に難易度が高く、さらに同化した後霧散してしまわないよう制御する必要まであるため、スライム類の中でも風になれるほどの技量を持つ者はほとんどいないと言われています
今のクロシュならがんばれば空気になれる可能性がありますが、空気になったあと霧散せずに自己を保ち続けるのは難しいかもしれません

クロシュ氏はスライムなので、恐らくお酒にも強いかと思われます
妖精はスライムの毒耐性について知っているため、もしクロシュが酒を飲もうとしてもそんなに反対はしないかもしれません(でもあまり良い顔もしないかもしれません。妖精類はとてもお酒に弱いのです)
妖精よりもエバンスとイリスの方が強く反対するかもしれません。なおミスティ氏はモーリィ氏と近い考えを示す可能性が高いです

クロシュは自分の年齢についてあまり考えたことがありませんが、大体二年くらいフメイちゃんと旅をし、一年くらいあの集落で過ごした記憶があるようです
なお自分がどういう場所で生まれ、どういう経緯でフメイちゃんと旅をし始めたのかはよく覚えていないそうです
583 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 20:43:11.14 ID:6ExWnnbF0
―トコナツ火山島 熱帯雨林

 ギーッ! ギーッ! コケーコッコッコッ!

 ザッザッザッ…

イリス「うう、汗で体がベトベトする……。ミスティ〜、氷魔法でなんとかならない〜……?」

ミスティ「仕方ないわね……」キラキラ

 てのひらサイズの氷塊「」ポン

ミスティ「はい、氷」

イリス「ありがと……つめたい……!」

妖精「氷があっても屋外じゃ焼け石に水だねえ……」

ミスティ「密閉空間なら存分に冷やせるんだけどね……」

エバンス「しかし暑すぎないか……? 湿度が高いとは言え、これは……」

猫人の男「火山活動の影響でしょうね。この密林でもあちこちで溶岩が噴き出している箇所があります。例えば、ここにも」スッ

 溶岩の泉「」ボコッボコッ

クロシュ「わ……!」

ミスティ「こ、これが溶岩……! 凄まじい熱だわ……!」

ローガン「落ちればひとたまりもないな……」


レッド「……あ、みんなちょっと待って!」

クロシュ「?」

レッド「溶岩の中に良いものがある!」ピョンッ

 ドボンッ!

イリス「うわわ、レッドちゃん!?」

ミスティ「さ、流石バーニングスライムね……」

 ザバンッ

レッド「あったよ〜」モニョモニョ

 赤熱する石「」チカチカ

猫人の男「これは……炎鉱石!」

エバンス「炎鉱石?」

猫人の男「主に火山地帯で採れる、炎の魔力を秘めた鉱石です。特別珍しいものではありませんが、炎魔法の触媒として優秀な適性を持っています」

イリス「でもお店で買うとけっこう高いですよねこれ!」

猫人の男「珍しくはなくとも、産出地が限られている上に採掘も簡単ではありませんからね。それがこうも簡単に採れるとは……」

レッド「えへへ、お手柄かな?」

クロシュ「うん……! おてがら……!」

 ☆炎鉱石を手に入れました

 ◇
584 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 20:43:40.61 ID:6ExWnnbF0
―トコナツ火山島 熱帯雨林

 ザッザッザッ…

イリス「ふう、ふう……あとどれくらいで着くんですか……?」

猫人の男「三分の二は越えました。もう少しです」

ミスティ「ソリ移動は楽だけれど、足腰が鍛えられないのは問題ね……」

妖精「飛べない種族は大変だねえ」パタパタ

イリス「妖精さんはずっとパタパタしてて羽が疲れたりしないの?」

妖精「ふふん、そんじょそこらの妖精とは鍛え方が違うからね」パタパタ


エバンス「……」ザッザッ
 エバンスの背負った荷物「」ドッサリ

ローガン「……」ザッザッ
 ローガンの背負った荷物「」ドッサリ

猫人の男「……」ザッザッ
 猫人の男の背負った荷物「」ドッサリ


イリス「うひゃぁ……私たちの分の荷物まで背負ってもらってるのに……!」

ミスティ「肉体派の男は強いわね……」


クロシュ「……」トコトコ

レッド「……」モニョモニョ


イリス「クロシュちゃんとレッドちゃんも、荷物は少なめだけどちっともへばってないね……!」

ミスティ「クロシュはパーティを乗せて一日中泳ぎ続けられる程度の体力があるものね……」

妖精「スライムって種族自体が基本的に頑健でタフだからね。あの子たちと比べても仕方ないよ」


クロシュ「……!」ピコン

クロシュ「えと……じゃあ……わたしが、カタツムリさんになって、イリスさんとミスティさんを乗せるのは……」

妖精「カタツムリじゃ遅すぎるでしょ……」

クロシュ「……」ショボン


エバンス「……女の子陣が疲れてるようだ。どっかで休憩を取れないか?」

猫人の男「それでしたら、そろそろ丁度良い場所があります」

ローガン「丁度良い場所……?」

猫人の男「見えてきました」スッ


 ザッザッザッ サァッ


 温泉地「」モクモク


イリス「わあ……! 密林の中に、こんな開けた土地が……!」

ミスティ「シーサイドホテルに似た三角形の家と……湯けむりだわ!」

猫人の男「ここはトコナツ密林の隠れ家的温泉宿です。少し休憩していきましょう」

 ◇
585 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 20:44:24.72 ID:6ExWnnbF0
―トコナツ密林の隠れ家温泉宿

熱帯アルラウネ「いらっしゃぁ〜い。旅人さんが来るなんて珍しいわねぇ〜」ニコニコ

イリス「わあ! 熱帯植物の……アルラウネさん!」

熱帯アルラウネ「うふふ、初めまして。皆さんお泊りかしら?」

猫人の男「いえ、休憩でお願いします。日が暮れるまでには旧トコナツ村に着きたいので」

熱帯アルラウネ「あらぁ、残念……。それじゃあしっかり疲れを取っていってね」

 *

―女湯

 カポーン…

イリス「んぅ〜生き返るぅ〜……」

ミスティ「はぁ……汗でべたついた体が、浄化されていくようだわ……」

スライムクロシュ「〜〜…」デロデロ

妖精「あんまり浸かりすぎないようにね。ここに泊まるわけじゃないんだから、のぼせたら大変だよ」

イリス「でも、気持ち良すぎてぇ……」

ミスティ「くっ……のぼせるまで浸かりたいのに……ある意味残酷な選択をしてくれたわね……」


スライムクロシュ「〜〜…?」モニョニョ?

妖精「え、レッド? あの子なら溶岩風呂じゃない?」

 *

―男湯

 カポーン…

エバンス「ふぅ……。仕事途中の風呂ってのもなかなか珍しい体験だぜ」

ローガン「だが、体の節々に溜まった疲れが取れていくようだ。もう一踏ん張りするのに丁度良い」

猫人の男「……」

ローガン「……む? どういたした? じっと目を瞑って」

猫人の男「……気にしないでください。これが私の入浴スタイルなので」

エバンス「……もしかしてアンタ、入浴が苦手だったり?」

猫人の男「は、はは……。この私が、水を苦手とするわけがないでしょう。猫畜生ではあるまいし」

エバンス「お、おう……」


ローガン「ところで、レッドくんはどこへ?」

エバンス「ん? レッドちゃんなら女湯じゃねえのか?」

ローガン「レッドくんは男だそうだぞ」

エバンス「えっそうなのか!? クロシュちゃんがレッドちゃんって呼んでるから、俺はてっきり女の子なのかと……」

猫人の男「レッドさんなら、溶岩風呂の方かと……。彼にとっては、この程度のお湯では冷水と変わらないでしょうから」

エバンス「あ、ああ……なるほどな……」

 *
586 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 20:45:52.51 ID:6ExWnnbF0
―溶岩風呂

レッド『はぁ〜……たまにはバーニングして溶岩に浸かるのも良いよね……』デロデロ…

炎スライムクロシュ『レッドちゃん』ヒョコッ

レッド『わっクロシュちゃん!』モニョッ!

炎スライムクロシュ『えと……一緒に、いい……?』モニョモニョ

レッド『あ、うん。でも、大丈夫かな……?』モニョモニョ

炎スライムクロシュ『うん。たぶん大丈夫』モニョモニョ

レッド『や、クロシュちゃん自身のこともだけど……。混浴って良いのかなあ……』モニョモニョ

炎スライムクロシュ『?』モニョ?

レッド『えっとね……。多くの知性を持つ種族には、オスとメスが一緒にお風呂に入っちゃダメって決まりがあるんだって』モニョモニョ

炎スライムクロシュ『……そういえば……ローガンさんとエバンスさんは、いつも別のお風呂に入ってた気がする……』モニョモニョ

レッド『うん。だから、ボクとクロシュちゃんが一緒に入ってたら、怒られちゃうかも』

炎スライムクロシュ『……』


↓1〜3多数決 どうしよう
1.他種族の決まりはスライムとは関係ないよね
2.他種族の決まりも守っておこう
587 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 20:47:28.65 ID:MaPgTQEjO
2
588 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 20:51:57.55 ID:Hn/hfZyUO
2
589 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 21:36:33.92 ID:6ExWnnbF0
炎スライムクロシュ『じゃあ……やめる……?』モニョモニョ

レッド『うん。その方が良いよ。クロシュちゃんが怒られるのは、ボクも嫌だもん』モニョモニョ

炎スライムクロシュ『わかった……』モニョニョ

 *

―夕方
 トコナツ熱帯雨林

 ギーッ ギーッ ホーウ ホーウ

 ザッザッザッ

イリス「気持ちよかったねぇ〜。やっぱり温泉はどこにあってもいいね!」

ミスティ「そうね……。正直かなり助かったわ」

猫人の男「疲れが取れたようで何よりです。目的地ももうすぐそこですよ」

エバンス「旧トコナツ村ってのは、一体どういうとこなんだ?」

猫人の男「簡単に言えば、古来からこの島に住む民族の村ですね。元々、この島に人が住む場所は旧トコナツ村しかありませんでした」

ローガン「では、今現在最も栄えている麓の市街は?」

猫人の男「元は、島外との交易を行う為の拠点として作られた場所のようです。しかし村から移り住んで商う者が増え、さらに島外からの移住者も増えていき、いつしかあれほどの大きな市場を形成する観光街となった……と聞きます」

エバンス「なるほどな……。しかしそれなら、旧トコナツ村は観光向けじゃないってことだろ? 俺たち、厄介者扱いされないか?」

猫人の男「その点はご心配なく。旧トコナツ村へは僕も何度か足を運んでいますが、余所者を邪険に扱ったりするような方々ではありません」

ローガン「おお、そうなのか」

猫人の男「はい。こちらから害意を向けたりしない限り、おおらかで気の良い方々ですよ。なんて言っても、あのモーリィの故郷ですから」

エバンス「……それはむしろ説得力が下がったような……」

 *
590 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 21:37:27.86 ID:6ExWnnbF0
 ザッザッザッ

猫人の男「……! 見えてきました、あの木のアーチを抜ければ……!」

イリス「ついに旧トコナツ村……!」

エバンス「途中休憩を挟んだとは言え、久しぶりの徒歩行軍は効いたぜ……!」

ミスティ「今夜はゆっくり休みたいわね……」

 ザッザッザッ


クロシュ(わたしたちは、木のアーチをくぐった)

 木のアーチ「」サワサワ

クロシュ(そして、視界に入ったのは――)


 焼け落ちた三角形の家々「」
 焼け倒れたバナナの木々「」
 焼け倒れたココナッツの木々「」
 焼け崩れた畑「」

 溶岩の沼「」ボコッボコッ
 溶岩の川「」ボコッボコッ


猫人の男「なっ……こ、これ、は……!!」ブルブル

イリス「こ、これ……一体、何が……!?」

エバンス「……! 急いで人を探すぞ……! 生きている者を……!」ダッ

ローガン「うむ……! 疲労している者はこの場で警戒を!」ダッ



妖精「まさか……。ううん、まさかじゃない。考えられる理由なんて……一つしか……」

クロシュ「……」

ミスティ「……」

妖精「……はっ! クロシュ、ミスティ……!」


↓1コンマ クロシュメンタル
01-70 フラッシュバック
71-90 耐える
91-00 救援に向かう

↓2コンマ ミスティメンタル
01-20 フラッシュバック
21-50 耐える
51-00 救援に向かう
591 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 21:38:01.79 ID:ifmm5XgK0
592 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 21:38:25.33 ID:ACJRgXyDO
はい
593 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 21:48:08.17 ID:YLm4K/COo
耐えた、耐えてくれた…!
594 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 22:13:24.40 ID:6ExWnnbF0
 ―燃える集落

  ゴオオオ……
  メラメラ… パチパチ…

 燃える大人の死体『』メラメラ

 燃える子供の死体『』メラメラ

 燃えるスライムの死骸『』ジュクジュク…


 クロシュ『……』

  ◆

―旧トコナツ村

クロシュ「……」フラッ

妖精「クロシュ!」パタパタ

レッド「クロシュちゃん!」モニョニョ!

クロシュ「……だい……じょう、ぶ……」ググッ

妖精「……無理はだめだよ。あなたはここで休んでいて」

レッド「ごめんね、ボクも人を探してくるから……クロシュちゃんは無理しないで」

クロシュ「うん……」



ミスティ「うっ……」フラッ

イリス「ミスティ……!」

ミスティ「大丈夫よ……。これは違うって……わかってる……」グッ

イリス「う、うん……」

ミスティ「っ……ごめんなさい……まだ、少し目眩がするわ……」

イリス「そ、それならここで休んでいよう……!」

ミスティ「……イリスは……救援に向かって。私は、大丈夫だから……」

イリス「ミスティ……」

ミスティ「お願い……」

イリス「わかった……! 生きてる人、見つけてくるから……!」ダッ

 *
595 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 22:15:22.02 ID:6ExWnnbF0

イリス「誰かいませんかー!!」タッタッタッ


エバンス「いたら返事をしてくれー!」タッタッタッ


ローガン「くっ……人っ子一人見当たらぬ……!」タッタッタッ


猫人の男「みんな……頼む、生きていてくれ……!!」タッタッタッ


レッド「溶岩の中も見てみる!」ドボンッ


妖精「くそっ……! 私は……どうすれば良かったの……!?」パタパタ


↓1コンマ
01-60 竜人の少女「ここにはもう誰もいませんよ」
61-90 モーリィ「ここにはもう誰もいないぞ」
91-00 伝説のエイ『……』フヨフヨ
596 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 22:16:27.66 ID:BtVWpReuO
597 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 22:51:21.81 ID:6ExWnnbF0
モーリィ「お前たち、もうここに着いたのか」スタスタ

ローガン「モーリィ殿!」

モーリィ「ここにはもう誰もいないぞ」

エバンス「しかし、なぜあんたがここに……!」

モーリィ「故郷の危機なら駆け付けて当然だろう。私の飛行速度なら十数分の距離だ」

猫人の男「モーリィ、あなたは……いえ、今は安否確認を。ここにいないのなら、どこに?」

モーリィ「ついて来い」スタスタ

 *

―旧トコナツ支神殿

 エーンエーン… メシハマダカノウ…

若い村民「はぁ……」

老いた村民「畑の様子を……」

竜人の村民「ここにいなさい。人間が出歩ける環境じゃない……」

老いた村民「むむう……」



イリス「ここは……!?」

モーリィ「旧トコナツの支神殿だ。幸い、村民は全員ここに避難できている」

猫人の男「全員……! 全員、無事なんですね……!?」

モーリィ「ああ……。命だけはな……」

エバンス「……何があったんだ? 溶岩の噴出だけじゃ説明が付かないぞ、あれは……」

モーリィ「……火山の魔物だ。強烈に活性化した魔物が、集落を襲った」

妖精「え……。それって……」

モーリィ「ああ……。世界樹の光を喰った≠だ。そいつは」

 ◆
598 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 23:30:45.41 ID:6ExWnnbF0
―トコナツ火山島 滞在7日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:鉄の剣      盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

 ◇猫人の男 [砂の学士]
 武:鋭いレイピア   盾:         飾:
 武:         防:硬質革鎧     飾:

 ◇レッド  [最後のバーニングスライム]
 武:         盾:         飾:異国の溶岩
 武:         防:         飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*3
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]
・灼熱を制する方法を探す

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・星属性の練習[2/4](イリス)
……………………………………………………………………………………
□旧トコナツ村周辺
支神殿:避難所、簡易宿泊所、僧堂、書庫、食堂、大浴場、簡易商店
農村部:果樹園、宿屋、温泉、溶岩川、溶岩沼
山間部:熱帯雨林、溶岩川、溶岩沼、トコナツ火山
599 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 23:32:16.68 ID:6ExWnnbF0
―朝
 旧トコナツ支神殿 簡易宿泊所

猫人の男「皆さん、おはようございます」ヌッ

イリス「あ、おはようございます」

ミスティ「おはようございます……。モーリィさんは……?」

猫人の男「魔物を討伐しに行くと、単身火山に行きました」

妖精「あいつ……! 世界樹の光を喰った化け物を相手にたった一人でなんて……! バカ……!」

エバンス「くっ、だが俺たちはまだ伝説のエイを見つけてねえ……!」

ローガン「……昨日は疲れ切っていたのだ。仕方あるまいよ」

レッド「じゃあ、早く見つけて、モーリィさんを追いかけなきゃ……!」

クロシュ「……」

妖精「……」


妖精(私とクロシュとレッドの三人なら、今すぐにでもモーリィを追うことができる……でも……)

妖精(この三人が加勢して化け物相手に戦況が変わるかどうかは、なんとも言えない……)

妖精(でも、悠長に事を進めていたら……モーリィが危ない……)

妖精(うう、どうする……!?)


クロシュ「……」


クロシュはどう思う?
↓1〜3 多数決
1.三人で向かうのが良いと思う(居残り組も急いでエイを探す)
2.エイを見つけてからみんなで向かうのが良いと思う(本日の自由行動安価へ)
600 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 23:33:26.32 ID:MaPgTQEjO
1
601 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 23:33:56.54 ID:YLm4K/COo
くっそ悩みどころさん……
1で
602 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 23:58:56.33 ID:6ExWnnbF0
クロシュ「……わたし、行ける」

妖精「!」

イリス「クロシュちゃん! まさか――」

レッド「ボクも、モーリィさんにはたくさんお世話になったから……あの人を助けに行きたい……!」

ミスティ「レッドも……!」

妖精「……そうだね。ここで日和ってたら……この島に一番必要な人を亡くしてしまうかもしれない。なら……」

ローガン「……クロシュくんたちがそう決めたのであれば、私は止めぬ。だが、絶対に無茶はしないでくれ」

ミスティ「……悔しいけれど、そうする他ないみたいね……。自分の弱さが恨めしいわ……」

エバンス「すぐにエイを見つけて追うから、それまで絶対に死なないでくれよ……!」

イリス「危ないと思ったら、本当に無理しないでね……! 妖精さん、お願い……!」

妖精「うん、わかってる。クロシュもレッドも、モーリィも、死なせないよ。でもまあ戦力に不安があるのも事実だから……あなたたちもすぐに追って来てよね、ほんと」

猫人の男「申し訳有りません……。モーリィのこと、お願い致します。僕たちもすぐに追いますので……!」


 ☆クロシュ、妖精、レッドの三人でトコナツ火山へ向かいます

 ◆
603 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 23:59:32.71 ID:6ExWnnbF0
というわけで本日はここまでとなります。次回、トコナツ火山へのダンジョンアタックとなります

クロシュちゃんとレッドちゃんの混浴展開は回避されてしまいました。女の子のクロシュちゃんと男の子のレッドちゃんが一緒にお風呂に入るというのは人間から見れば不健全なのかもしれません。なお当のクロシュちゃんは、他種族の決まりも一応守ろうとは思いつつも、どうしてそれが許されないことなのかはまだよくわかっていないようです

そしてやや急展開ぎみではありますが、ついにトコナツ火山へダンジョンアタックすることとなりました。三人だけなので少し心配ですが、居残り組もなるべく急いで追ってきてくれるでしょうし、たぶん大丈夫でしょう。クロシュちゃんたちのデロデロ溶岩の中での活躍をごきたいくださいませ

それでは本日もありがとうございました。次回も恐らく土日ですが、よろしくお願いいたします
604 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/17(月) 00:07:55.84 ID:RA91NrzPo
乙乙
スライムの性別って何なんだろうね
605 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/17(月) 03:07:31.02 ID:YjlQqzSzO

正直この3人で行くのは不安しかないな…
606 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/17(月) 22:46:34.75 ID:uxQDwbipO

クロシュちゃんカタツムリ好きなんかな?
607 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/18(火) 21:51:36.52 ID:YnUhLA2s0
確認だけどモーリィと猫人の関係って上司と部下のような関係でいいのかな?
608 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 15:27:10.51 ID:LSsZ405p0
スライムの性別については、今のところ詳しくわかっていません。オスを名乗る個体もメスを名乗る個体もいますが、身体構造や生理機能に関する差異は見つかっていないようです。また、自身をオスともメスとも考えない無性別のスライムもいます

クロシュ、妖精、レッドの三人だと確かに少し心配ですが、信じて見送る他ありません。まあレッドさんと妖精は長生きで、クロシュちゃんも最近めきめきと実力を付けてきているので、たぶん大丈夫でしょう

クロシュ氏はカタツムリのことが嫌いではないようです。スライムのようにモゾモゾと這って進む姿に親近感を覚えているのかもしれません

モーリィ氏と猫人のおじさんは、上司と部下というわけではありませんが、島長のモーリィ氏は島民を統括する立場でもあるため、上下関係ははっきりしているようです
猫人のおじさんは元は島外から来た方のようですが、長年島のために活動してきた功績もあり、モーリィ氏は猫人のおじさんを優秀な部下のように扱っている節はあります
609 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 15:27:48.95 ID:LSsZ405p0
―トコナツ火山 踏破率[0/10] 持久力[10/10]

 溶岩の川「」ドロドロ

クロシュ「んゅ……」

レッド「クロシュちゃん、そろそろ炎化した方が良いよ。ここから先はすごく熱い」

クロシュ「うん……」

 デロデロ……カッ

炎クロシュ「……」チリチリ

レッド「わぁ……いつ見てもかっこいいなあ」

妖精「お腹は減ってない?」

炎クロシュ「うん……まだ大丈夫……」

 ☆炎化しているとお腹が減るため、毎ターン持久力が追加で[1]減少します
  探索中の場合、通常の減少と合わせて合計で[2]減ることになります

↓1コンマ
01-10 踏破率+2、強敵
11-30 踏破率+2、敵襲
31-50 踏破率+3、野生のファイアメロン(持久力+2、戦闘コンマ+10)
56-70 踏破率+3、溶岩魚(持久力+4)
71-90 踏破率+4、炎精の加護(戦闘コンマ+20)
91-00 踏破率+4、???
610 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 15:28:50.45 ID:eJRwGtu50
611 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 16:08:09.66 ID:LSsZ405p0
―トコナツ火山 踏破率[3/10] 持久力[8/10]

 溶岩「」ドロドロ

炎クロシュ「……」ツンツン

 溶岩「」ドロドロ

炎クロシュ「わあ……」

レッド「溶岩、ドロドロでしょ。普段の姿で触っちゃだめだよ、絶対」

炎クロシュ「うん」

妖精「その姿だと熱くないの?」

炎クロシュ「んー……ぽかぽかする」

妖精「わからん……」

レッド「妖精さんは大丈夫なの?」

妖精「ん、まあね。無策にドボンって突っ込んだりしたらやばいと思うけど、ちゃんと力の流れを調整すれば平気だよ」

レッド「すごいなあ……」

妖精「自然の力は私たちの味方だもん。妖精特権だね」

 *

 トコトコ モニョモニョ パタパタ

炎クロシュ「!」

 野生のファイアメロン「」メラメラ

レッド「あ、これファイアメロンの原種だよ!」

炎クロシュ「……ちっちゃくて、細長い……?」

妖精「麓で売られてるのは、食用として品種改良されたやつってこと?」

レッド「そういうこと。食味は劣るけれど、炎魔力はこっちの方がたっぷり詰まってるんだよね」

妖精「そうなんだ」

レッド「うん。せっかくだし食べていこうよ。今のクロシュちゃんなら、ファイアメロンの炎魔力を吸収できると思う」

炎クロシュ「うん……!」

 モニョモニョ モグモグ ゴクン

 ☆野生のファイアメロンを食べました
  持久力が2回復し、この探索における次回戦闘コンマが+10されます

 *

―トコナツ火山 踏破率[3/10] 持久力[10/10]

↓1コンマ
01-10 踏破率+2、強敵
11-40 踏破率+2、敵襲
41-70 踏破率+3、溶岩魚(持久力+4)
71-90 踏破率+4、炎精の加護(戦闘コンマ+20)
91-00 踏破率+4、???
612 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 16:12:45.57 ID:Wh+gu2m7O
613 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 16:43:07.74 ID:LSsZ405p0
―トコナツ溶岩洞 踏破率[6/10] 持久力[8/10]

 溶岩「」グツグツ

妖精「うひぃ、すごい熱気……!」

レッド「洞窟の中は熱がこもるから……。でも、ここも前はここまで熱くはなかったんだよ。人間の冒険者でも、耐熱鎧を着ていればなんとか耐えられるくらいの熱だったんだけど……」

妖精「今のここはあの耐熱鎧を着てても蒸し焼きになっちゃうよ……! 妖精の私ですらけっこうしんどいもん……!」

炎クロシュ「……わたしたちだけで来て、良かった……?」

妖精「そうだね……。戦力に不安はあるけれど、あの子たちを無理に連れて来なかったのは大正解。戦力に不安はあるけれど」

レッド「大丈夫。何かあっても、ボクが二人を守るよ」

 *

 溶岩「」グツグツ
 魚影「」ドポンッ

炎クロシュ「!」

レッド「何かいるね。あれは……溶岩魚かな?」

炎クロシュ「……」ジュルリ

レッド「捕まえてみよう!」

 *

レッド「クロシュちゃん!」

炎クロシュ「うん!」バッ

 バシッ
 溶岩魚「」ビチビチ

妖精「捕まえた!」

レッド「あ、クロシュちゃん気を付けて! 溶岩魚は危険を感じると――」

 溶岩魚「」ジュッ…!

炎クロシュ「わわ……!」

レッド「自己発熱するんだ! 今のクロシュちゃんでも熱いかも……!!」

 *

 焼き溶岩魚「」シュウゥ…

炎スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ

妖精「杞憂だったみたいだね……」

レッド「う、うん……。ボクたちバーニングスライムでさえ凄く熱く感じるほどの発熱なんだけど……」

 ☆溶岩魚を食べて持久力が4回復しました

 *

―トコナツ溶岩洞 踏破率[6/10] 持久力[12/10]

↓1コンマ
01-10 踏破率+2、強敵
11-50 踏破率+2、敵襲
51-70 踏破率+3
71-90 踏破率+4、炎精の加護(戦闘コンマ+20)
91-00 踏破率+4、???
614 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 16:44:21.19 ID:eJRwGtu50
615 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 17:28:16.45 ID:LSsZ405p0
―トコナツ溶岩洞 踏破率[8/10] 持久力[10/10]

 溶岩の滝「」ドドドド…
 溶岩の川「」ドロドロ…

炎クロシュ「……」ザブザブ

レッド「……」モニョモニョ ザブザブ

妖精「溶岩の中を進まなきゃいけないなんて、とことん普通の生き物には向いてない道だなあ……」

レッド「モーリィさんが一人で頑張ろうとした理由、ボクにはわかるよ。ここの環境は、妖精さんが言ったように、普通の生き物には厳しすぎるもの」

妖精「うん……」

レッド「でも、もうちょっと説明とか、相談とかしてくれたら良いのにって思うよ。ボクみたいに溶岩の中でも動けるのがいるんだから」

妖精「昔からなんだよ。誰の手も借りたがらないんだ、あいつ。危険が伴うことなら尚更ね。あいつなりにみんなを守ろうとしてるのはわかるんだけど――」


炎クロシュ「!」バッ

 溶岩を纏う巨大ザリガニ「」ヌッ

妖精「えっザリガニ!?」

レッド「溶岩ザリガニ!? でもこんなに大きいのは――」


 ――戦闘開始 溶岩ザリガニ――

↓1コンマ(メロンにより+10)
01-10 痛恨 持久力-4
11-30 劣勢 持久力-2
31-90 優勢
91-00 ?? 勝利
616 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 17:29:03.75 ID:HpcsJ4UDO
はい
617 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 17:34:56.85 ID:LSsZ405p0
溶岩ザリガニ「」ヌオッ
 溶岩ハサミ「」シャッキン

妖精「ひゃああ!!」パタパタ

レッド「このお!」ピョンッ

 ベチッ ジュッ

溶岩ザリガニ「!」アチチ

炎クロシュ「!」シュバッ
 メイドブレード「」ギラッ

溶岩ザリガニ「!」
 溶岩ハサミ「」シャキンッ

 ガギンッ!!

炎クロシュ「……!!」ギギギ
溶岩ザリガニ「……!!」ギギギ

妖精「クロシュとザリガニの……鍔迫り合い!」

レッド「援護するよ!」ピョンッ


↓1コンマ(メロンにより+10)
01-10 痛恨 持久力-4
11-30 劣勢 持久力-2
31-90 勝利
91-00 ?? 勝利
618 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 17:36:22.21 ID:ti7RhJVco
勝利
619 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 17:59:02.13 ID:LSsZ405p0
炎クロシュ「……!!」ギギギ
溶岩ザリガニ「……!!」ギギギ

レッド「凍っちゃえ!」ギンッ

溶岩ザリガニ「!?」ガチンッ

妖精「えっ!? 溶岩を纏ったザリガニを、離れた距離から一瞬で凍らせた!?」

溶岩ザリガニ「――」グググ

レッド「まだ! 溶岩と共に生きる者はこの程度じゃ止まらない! クロシュちゃん、トドメを!」

クロシュ「!」コクッ

 メイドブレード「」ブンッ

 ズバッ

 ――戦闘終了――
620 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 17:59:39.46 ID:LSsZ405p0
 焼き溶岩ザリガニ「」ジュゥゥ…

炎スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ

レッド「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ

妖精「この熱いのに、よくもまあこんな溶岩まみれのザリガニを食べられるなあ……」

レッド「美味しいよ? 妖精さんは食べないの?」

妖精「じゃあ、少しだけ……」

 焼き溶岩ザリガニ「」

 モニョモニョ モグモグ…

 ☆溶岩ザリガニを食べました
  持久力が3回復し、この探索における次回戦闘コンマが+10されます

 *

―トコナツ溶岩洞 踏破率[8/10] 持久力[13/10]

↓1コンマ
01-10 踏破、強敵
11-70 踏破
71-90 踏破、炎精の加護(戦闘コンマ+20)
91-00 踏破、???
621 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 18:00:59.25 ID:eJRwGtu50
622 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 18:29:10.54 ID:LSsZ405p0
―トコナツ火山 山頂付近 踏破率[10/10] 持久力[10/10]

 ヒュオオオオオ―

レッド「もうすぐ山頂だよ!」

 ギンッ ギギンッ
  ドゴオッ バシュンバシュンッ!!

妖精「! この音は――」

レッド「山頂で戦ってるんだ! たぶん、モーリィさんと――」

妖精「例の魔物!」

レッド「うん! 急ごう!」

 *
623 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 18:29:36.01 ID:LSsZ405p0
―トコナツ火山 山頂

 火口「」ゴゴゴゴ…

火竜モドキ「ギャオオオオッ!!」バサッバサッ

 火球「」ゴウッ!

モーリィ「チィッ!」タンッ

火竜モドキ「」シュバッ
 火竜の爪「」グオオッ

モーリィ「くっ! この図体でなんて速さだ!」ガッ

火竜モドキ「ググググッ…」ギギギ

モーリィ「火トカゲ如きが、誇り高き火竜の猿真似など……!」ギギギ

火竜モドキ「ギャオオオオッ!!」グアアッ

 ガシッ

モーリィ「ぐあああ!!」ミシミシ

火竜モドキ「ギャオオオンッ!!」

モーリィ「ぐ、う……!」ミシミシ


モーリィ(私は……こんなところで……何も守れず、無駄死にするのか……?)

モーリィ(ふざけるな……!! それなら――こいつの、手足や翼の一つ二つくらい、道連れに――)


火竜モドキ「!?」ガチンッ

モーリィ「なっ……私を押さえつけていた火竜の体が、突然凍結した!?」


妖精「モーリィーーっ!!!」パタパタ

炎クロシュ「!」トテトテ

レッド「長くはもたない! すぐに離れて、モーリィさん!」モニョモニョ!


モーリィ「お前たち!? なぜここに!?」

妖精「話はあと! 一緒に戦うよ!」

炎クロシュ「うん!」

モーリィ「……すまない、助太刀を頼む!」


火竜モドキ「グググ……ギャオオオオンッ!!」ピキピキ…ゴウッ!!


 ――ボス戦闘開始 火竜モドキ――

↓1コンマ(ザリガニにより+10)
01-10 痛恨
11-60 劣勢
61-75 優勢
76-90 人間組参戦
91-00 ??
624 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 18:32:16.46 ID:Wh+gu2m7O
625 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 18:36:18.44 ID:ti7RhJVco
??はモーリィかと思ったら違うのか
626 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 18:48:49.04 ID:LSsZ405p0
火竜モドキ「ギャオオオッ!」バッ

炎クロシュ「!」シュタタッ
 メイドブレード「」ギラッ

 ガギギンッ!

火竜モドキ「……」ジロッ

炎クロシュ「!」

モーリィ「避けろ!」

 火竜モドキの爪「」グオオッ

炎クロシュ「!」
 デロロッ!

炎スライムクロシュ「!」デロッ

 火竜モドキの爪「」モニョッ

モーリィ「スライムの姿になって衝撃を緩和するとは……やるな!!」



レッド「氷よ!」ギンッ

火竜モドキ「!」サッ
 火竜モドキのいた場所「」ガキンッ

レッド「うう、もう学習されちゃってる……!」

妖精「そっか! 一瞬で凍らせてるわけじゃないんだ、それ……!」

レッド「うん……! 魔力の流れを把握されると、簡単にバレちゃうんだ……!」

モーリィ「なら奴の動きを止めれば良いのだな!?」

レッド「うん! 動きを止めるための魔法なんだけどね!」

モーリィ「体を凍らせられるというのは、動きが止まるだけでなく体内へのダメージも大きい。積極的に狙え、隙は私が作る!」

レッド「う、うん! お願い!」

炎スライムクロシュ「!」モニョニョ!

レッド「うん、クロシュちゃんもお願い!」

↓1コンマ(ザリガニにより+10)
01-10 痛恨
11-60 劣勢
61-75 優勢
76-90 人間組参戦
91-00 ??
627 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 18:51:22.87 ID:eJRwGtu50
628 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 18:55:07.56 ID:LSsZ405p0
ザリガニパワーで不思議なことが起こります

↓1コンマ
01-30 人間組+レイ参戦
31-60 人間組+フメイ参戦
61-90 人間組+セイン参戦
91-00 全員参戦
629 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 18:55:33.46 ID:ti7RhJVco
おーるすたー
630 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 19:03:33.23 ID:w3zUljteo
フメイちゃんんんんん!!
待ってたよよよよ!
631 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 20:50:55.91 ID:LSsZ405p0
妖精「風よ――クロシュたちの背を押せ!」ヒュルルッ

モーリィ「追い風の加護か……!」

炎スライムクロシュ「!」モニョモニョ

モーリィ「ああ。炎は風を受けて、さらに激しく燃え上がる……! 行くぞ!」バサッ

炎スライムクロシュ「!」シュバッ


火竜モドキ「……!」

モーリィ「ぬん!」シャッ

火竜モドキ「!」ガギンッ

炎クロシュ「!」バッ
 メイドブレード「」ギラッ

 火竜モドキの翼膜「」ズバァッ!!

火竜モドキ「ギャオオオオオっ!!!」

モーリィ「痛いか! だがお前の無益な手すさびで滅ぼされた草木の痛みはこんなものではないぞ……!!」

火竜モドキ「ググググッ……!!」


妖精「レッド!」

レッド「凍れえ!!」ギンッ


火竜モドキ「ギッ……」ガギンッ

モーリィ「今だ! 畳み掛けろ!」グオオッ

炎クロシュ「ん!」シャキンッ

 ガッ ガガガッ
  バゴンッ ドッギャァン!!


火竜モドキの残骸「」プスプス…


モーリィ「はあ、はあ……」

炎クロシュ「……」

モーリィ「……気を付けろ。似姿と言えど火竜。簡単に死ぬとは――」


妖精「危ない!! そいつの内側から、星の力が――」

炎クロシュ「!」

モーリィ「!」バッ

 カッ
 バシュウウウウウンン――…
632 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 20:52:16.90 ID:LSsZ405p0
星竜モドキ「……」ゴゴゴゴゴ

炎クロシュ「ん、ゅ……」プスプス…

モーリィ「くっ……すまん……守り、切れ……」ガクッ

星竜モドキ「……」ズシッズシッ


レッド「あ、ああ……こ、凍れ! 凍れえ!!」ギンッギンッ


星竜モドキ「……」ペキン パキン


レッド「凍れえええ!!!」ギンッ


星竜モドキ「」ポキン… ゴウッ

 星のブレス「」ゴオオッ

 ブワッ
レッド「んぎゅっ……」キュウ…


妖精「そ、そんな……あいつ……星の力を……完全に使いこなして……」


星竜モドキ「……」ズシッズシッ

炎クロシュ「……」キッ


妖精「だ、だめ……クロシュ、逃げて……!!」


星竜モドキ「」ゴウッ

 星のブレス「」ゴオオッ

炎クロシュ「……!!」ギュッ

 カッ!!!!
 炎の壁「」シュゴオオオオオ!!!!
 炎の壁に阻まれる星のブレス「」ゴゴゴッ…!


炎クロシュ「ふぇ……」
633 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 20:53:28.68 ID:LSsZ405p0

フメイ「クロシュ! 怪我、ない!?」タタタッ

炎クロシュ「フメイ、ちゃ……?」

アリシラ「うふふ、私もいるよぉ?」スタスタ

妖精「フメイ……アリシラ……!」


エバンス「俺たちもいるぞ!」シュバッ

ローガン「待たせたな……!」ダンッ

イリス「クロシュちゃん!」シュタッ

ミスティ「来たわよ……助けに……!」シュタッ

妖精「みんな……!!」


伝説の溶岩エイ「キュゥーン」フヨフヨ


妖精「あれが……伝説の、エイ……!?」

エバンス「おう! フメイちゃんがエイを連れてきてくれたんだ!」

フメイ「ふん……お前たちの為じゃない……。クロシュが危ないって言うから……お前たちの作戦に乗っただけ……。それより、今は――」


星竜モドキ「グググググ……ギャオオッ!!」バサッ


炎クロシュ「……!」

フメイ「クロシュ……危ないから、下がってて」

炎クロシュ「んーん……まだ……戦える……! フメイちゃんと……一緒に、戦う……!」チリッ

フメイ「……! その姿……フメイの……?」

炎クロシュ「うん……フメイちゃんの、炎……わたしも……近づきたかった、から……!」チリチリ

フメイ「……ふふ……それじゃあ、一緒にいこ!!」チリッ


↓1コンマ(星竜覚醒-100、ザリガニ+10、エイの加護+30、仲間+100)
01-10 痛恨
11-60 劣勢
61-00 勝利
634 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 20:55:47.16 ID:Wh+gu2m7O
635 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 20:58:20.49 ID:w3zUljteo
フメイちゃん……!
636 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 21:22:07.28 ID:LSsZ405p0
星竜モドキ「ギャオオオンッ!!」

 星のブレス「」ゴオオオオッ
 炎の壁「」シュゴオオオオッ

フメイ「クロシュはこれ以上傷付けさせない……!!」チリッ

炎クロシュ「フメイちゃんも……傷付け、させない……!」シュタッ

 *

イリス「あのブレス……まさか!!」

アリシラ「うふふ……あれこそが、世界の創造と破壊を司る純粋な力……星の魔力」

イリス「!! や、やっぱり……!」

アリシラ「ねえ、この戦いが終わったら……私たちに、あの力を譲ってくれない?」

イリス「え、そ、それはダメです! あれは、世界樹の大切な力で……」

アリシラ「ありがと! 世界をブッ壊したら改めて恩を返すね!」シュバッ

イリス「あああ!! ダメって言ったよね私!?」

 *

レッド「きゅう……」

ミスティ「大丈夫!? ってあつっ! こ、これが本来のあなたの熱なのね……!」

レッド「ご、ごめんね……。あれ……どうして、キミたちが……」

ミスティ「助けに来たのよ! ごめんなさい、あなたのこと冷やしても良いかしら……!? このままじゃ持ち運べなくて……!」

レッド「あ、だ、大丈夫……自分のことは……自分で冷やすよ……」ギンッ

 カチコチ…

レッド「いつつ……」

ミスティ(一瞬で、ムラなく全身を冷やした……。私の氷魔法とは練度が違う……いえ、練度だけの問題……? 根本的に、氷魔法の使い方が違っているような……)

レッド「こ、これで……持てる……?」

ミスティ「あ、え、ええ……。安全なところへ運ぶわ! 少し我慢して!」

レッド「うん……」

 *
637 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 21:23:14.35 ID:LSsZ405p0
エバンス「モーリィ! 無事か!?」タタタッ

モーリィ「その、声……エバンスとかいう、小僧か……」

エバンス「どう見ても無事じゃねえな……! 悪いが背負うぞ!」グイッ

モーリィ「ぬう……どこを触っている……」

エバンス「んなこと言ってる場合か! 大体俺は年増は興味ねえよ!」

モーリィ「お前……後で、絶対に殺す……」

エバンス「ははっ割と大丈夫そうだな! しっかり掴まってろよ!」シュバッ

 *

炎クロシュ「!」シュタッ
 炎メイドブレード「」ゴウッ

 ズバッ
星竜モドキ「!」チリッ

 星竜モドキの尻尾「」ビュンッ

フメイ「クロシュ危ない!」

ローガン「させんっ!」バッ

 星竜モドキの尻尾「」ガギンッ

炎クロシュ「ローガンさん……!」

ローガン「一人で前に出るのは危険だ。私が共に行こう……!」シャキン

フメイ「むう……フメイとクロシュの二人で戦ってたのに……」

炎クロシュ「あ、えと、フメイちゃん……ローガンさんは、とっても、いい人で……」オロオロ

ローガン「フッ……」

フメイ「むうう……!!」

妖精「いやそんな話してる場合じゃないでしょ!!?」

星竜「……」ゴゴゴゴ


↓1コンマ(星竜覚醒-100、ザリガニ+10、エイの加護+30、仲間+100)
01-10 痛恨
11-60 劣勢
61-00 勝利
638 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 21:24:25.10 ID:HpcsJ4UDO
はい
639 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2024/06/22(土) 21:27:11.06 ID:w3zUljteo
星の魔力やっべえな…
640 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 21:27:16.56 ID:6h4gjxl0O
コンマがふるわんなあ
641 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 21:43:32.62 ID:LSsZ405p0
星竜モドキ「ギャオオオオオッ!!」ブンッブンッ

炎クロシュ「んゅ……!!」ガギンガギンッ

ローガン「くっ……! 攻撃が、苛烈さを増している……!?」ガギンッガギンッ

フメイ「こいつ……! 火の通りも悪くなってきてる……!」チリチリッ

妖精「星の力の使い方に磨きがかかってきてるんだ……! これ以上戦いが長引いたら……!!」

猫人の男「では、一気呵成に集中攻撃して仕留めるしかないということですね……!」シュバッ

妖精「あなたは……!」

猫人の男「申し訳ありません、到着が遅れました。行きますよ……!!」

 レイピア「」シャッ
 砂の刃「」バシュンッ

星竜モドキ「!」ズドドドッ ズバッ

猫人の男「まだまだ!」

 砂嵐「」ザアアア!!!
 流砂「」シャアアアア!!!

星竜モドキ「グオッ……!」グググッ


イリス「私も!! 雷撃よ!!」コオオオオ

 雷「」バチバチッ

星竜モドキ「グオオッ……!!」ビリビリ


フメイ「効いてる……! このまま、押し切れ……!!」カッ

炎クロシュ「……!!」タンッ


↓1コンマ(星竜覚醒-100、ザリガニ+10、エイの加護+30、仲間+100)
01-60 敗北
61-00 勝利
642 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 21:45:06.02 ID:Cbg6N+tU0
頼む!
643 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 21:45:11.50 ID:eJRwGtu50
たのむ
644 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 21:48:38.06 ID:Wh+gu2m7O
あと0.5で勝てたのに・・有利補正あってこれってどうなっちゃうの?
645 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 21:49:36.54 ID:ti7RhJVco
星竜は強い
646 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 21:49:48.93 ID:w3zUljteo
くっ……運命賽!
647 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 22:52:12.18 ID:LSsZ405p0
フメイ「クロシュ、炎の魔法は使える!?」

炎クロシュ「あ、えと……」


星竜「ギャオオオンッ!」

イリス「きゃああああ!」バシッ

妖精「イリス!!」


 精霊樹の杖「」クルクル…


炎クロシュ「!」パシッ

 デロデロポン!!

炎の魔女クロシュ「……うん! 使える……!!」

フメイ「クロシュすごい! じゃあ、一緒にいこ!!」

炎の魔女クロシュ「うん……!」

フメイ「ようし……せーの――」

炎の魔女クロシュ「――」

 カッ――

 ◆
648 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 22:53:24.92 ID:LSsZ405p0
―トコナツ火山 山頂

 ヒュオオオオオ…

スライムクロシュ「……?」モニョ

妖精「……クロシュ……」

スライムクロシュ「……?」モニョニョ?

妖精「……みんな、無事だよ……。大丈夫……」

スライムクロシュ「……」

妖精「私たちはさ……勝ったんだよ……。フメイと、クロシュの……炎の一撃で……。星竜には……」

スライムクロシュ「……?」

妖精「でも、その後……負けたんだ……」

スライムクロシュ「……??」

妖精「機会を伺ってたんだよ……アリシラが、ずっと……!」

 ◆
649 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 22:57:04.39 ID:LSsZ405p0
―少し前
 トコナツ山 山頂

 カッ
 ドオオオオオオオン――…

星竜モドキ「……」グラッ

 ドズゥ…ン

フメイ「はあ、はあ……勝った……。勝ったよ、クロシュ……!!!」

炎クロシュ「んゅ……」フラッ

フメイ「クロシュ……?」

 デロデロ…

スライムクロシュ「」デロロ…

フメイ「クロシュ……お疲れさま……。ゆっくりお休み……」


星竜モドキ「」


フメイ「さて……」スクッ


妖精(あれ……? フメイたちの助力はすっごい助かったんだけど……これって、実はかなりまずい状況なんじゃ……)


アリシラ「うふふ……それじゃあ悪いトカゲさんがおねんねしたところで、星の力をもらっていっちゃおっか」ニコニコ

イリス「……!! さ、させな」

アリシラ「約束、したでしょ?」シュウゥン―

イリス「ひゃうん……」ドサッ


ローガン「くっ……!」シャキンッ

フメイ「……いい人なんでしょ? なら、フメイたちの気持ち、わかって」

ローガン「……いい人だからこそ……世界を滅ぼす君たちを、止めねばならん」

アリシラ「本当にいい人なら……悲劇を再生産し続けるこんな世界の存続なんて……望むわけないよね?」シュウン―

ローガン「はうっ……」ドサッ


猫人の男「な、なんなのですか君たちは!? どうして、こんなことを――」

アリシラ「うふふ……猫さん、かわいい……。ああ……あの集落にいた野良猫さんたちは、あれからどうなったのかなあ……」シュウン―

猫人の男「ふにゃっ……」ドサッ


妖精「お前たちの言ってること……わからなくもない……けど……!!」

妖精「それでも……諦めずに、悲劇に抗い続ける奴らもいるんだよ!! だから……だから――」

アリシラ「抗うことすらできず、苦痛にまみれながら死んでいく者たちは捨て置けって?」

妖精「!!」

アリシラ「ふふ……反論できないでしょ? 妖精さんは、本心では私たちの正しさを誰よりも深く理解してしまっている……。生の苦しみと悲しみを知っているがゆえに、私たちの考え方を否定できない……」

妖精「でも……!!」

アリシラ「うふ……妖精さんの、そういう不器用なところ、とっても良い……。クロシュちゃんのこと、これからも守ってあげてね……」シュウン―

妖精「う……」トサッ

 ◇
650 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 23:00:06.91 ID:LSsZ405p0
ローガン「」
イリス「」
猫人の男「」
エバンス「」
ミスティ「」
妖精「」

アリシラ「ふう。一丁上がりっと。流石にこれだけの戦の後だから簡単だったねえ」

フメイ「……トドメは刺さなくていいの?」

アリシラ「およ? フメイちゃんは刺したいの?」

フメイ「……」

アリシラ「んふふ……どうせ世界が壊れちゃえばハッピーエンドなんだから、過程なんてどうでもいいの。それにこの人たちを殺したら……クロシュちゃんが苦しむでしょ?」

フメイ「……うん」

アリシラ「も〜、暗い顔しちゃって! クロシュちゃんと一緒に魔法を使ってた時はあんなにイキイキしてたのに!」

フメイ「……」

アリシラ「……やっぱり、クロシュちゃんと一緒にいたいの?」

フメイ「……んーん。クロシュと一緒にいると……腑抜けちゃいそうだから、だめ。フメイは……やらなきゃ、だめだもん」

アリシラ「そう……。はあーあ……クロシュちゃんが私たちに賛同して一緒に来てくれたら、フメイちゃんのつらみも取れるのになあ」

フメイ「……クロシュに、こんな汚れ仕事はさせない。世界を壊すのは、フメイとあなただけで十分」

アリシラ「はいはい。使命感に燃えちゃってまあ……うふふ……」
651 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 23:01:40.28 ID:LSsZ405p0
 星竜の骸「」キラキラ…


アリシラ「さあて、この星の力だけれど……」

フメイ「……? いつもみたいに、アリシラが魔力吸収で奪うんじゃないの?」

アリシラ「んやぁ……ちょっと相性が悪いんだよねぇ……。できないこともないんだけどねえ……」

フメイ「……」

アリシラ「というわけで、さ……フメイちゃん」

フメイ「……わかった」

フメイ「フメイが、もらう――」

アリシラ「んふふ、ありがと! それじゃあ、あの光に手を伸ばして……。フメイちゃんなら、きっと制御できるはずだから。なんてったって、あれは星の魔力の、炎の断片だもの」

フメイ「……」

アリシラ「さあ、奪いなさい。世界の為に――クロシュの為に――!!」

フメイ「――」スッ

 星竜の骸「」キラキラ

 ブワッ―


フメイ「ん、く……うあああああ!!!!」ビリビリビリ

アリシラ「フメイちゃん、大丈夫。意識を、自分の魔力に集中して……星の力は、あくまで星の力……あなた自身とは、違う力……」

フメイ「ん、んんん…………!!」ビリビリ

アリシラ「そう、そう……魔力のコントロールが上手なあなたなら、星の力も使いこなせる……」

フメイ「ん、うう……!」ビリビリ

アリシラ「大丈夫……その力で……クロシュちゃんを、守るの……。クロシュちゃんを、守るの……」

フメイ「クロシュを……まも、る……」ビリビリ

アリシラ「そう……。いけそうだね……?」

フメイ「……」ビリビリ ビビ…

 シュンッ―

フメイ「……」コオオオ…

アリシラ「ふふ……うふふふふ……!! すごい……すごいよ、フメイちゃん……!! 5分の1とは言え……世界樹の果実の力を、自分のものにするなんて……!!」

フメイ「……クロシュの、ためだもん。クロシュのための……世界を、創るためだもん……」

アリシラ「ふふ……うふふふ……あはははははははは!!!!」

 ★フメイが星の力[炎]を獲得しました

 ◆
652 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 23:03:00.38 ID:LSsZ405p0
本日はここまでとなります。最後の最後でコンマに見放され、敗北……そしてアリシラさん大勝利!!となってしまいました

今回、致命的な運命を辿ったというわけではありませんので、運命賽は発動しなかったようです。いつ発動するんだよって感じですが、基本的にはクロシュちゃんを初めとする主要キャラクターが死亡または再起不能に陥った場合にのみ発動するようです。今回は誰もそのようなことにはならなかったので、運命的にヨシ!と判断されたようです

例えどれほど有利な状況でも、コンマ次第で黒星をあげてしまうことはあります。世の中なかなか上手くはいかないものです。まあでも運命賽と反魂丹はいっぱいあるので、誰かが死ぬ事態はたぶんそうそうないと思います。これからもクロシュちゃんたちの活躍を見守っていきましょう

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
653 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 23:31:20.55 ID:w3zUljteo
おつでした
うぉん、今日はコンマ神すげー機嫌悪かった…運命賽発動する様なパーティの命の危機まで行かなかったからまだ良い
フメイちゃんと共闘は熱かった、星竜は倒せたんだしね

やっぱりアリシラさん?の方をどうかしないとだな、集落の野良猫のこと思い出したり完全に魔王の方に乗っ取られてはいないようにみえるが…
654 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 00:03:04.85 ID:VdR7UaJB0
おつ
コンマ次第では星の力×5フメイと戦うことになりかねないのか・・・
655 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 00:37:03.31 ID:VFc4rwUDO
乙です
何とかアリシラの元々の人格と魔王の人格分離できないものか
656 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 11:03:59.33 ID:ORGXz69vO

まあ5番勝負に1回負けただけと考えれば気が楽かな。
少なくとも島は守れたわけだし。
657 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 14:58:14.28 ID:yBwLXP0xO
クロシュ一行、フメイ、セインと三つ巴の星の力争奪戦か
658 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 16:16:29.24 ID:E7DB8GSf0
今のアリシラ氏は邪悪な存在ですが、猫をかわいいと思ったり、ヤマイモ餅に舌鼓を打ったり、クロシュを不必要に苦しませる選択はしないでおいたり等、人間らしさのようなものはあるように見えます。本当に人の心があるのか、それらしいことを言って人間らしさを演じているのか、それは一緒にいるフメイにもよくわからないようです

もしフメイちゃんが星の力を全て手にした場合、とても大変なことになります。クロシュちゃんたちには、そうならないようにがんばっていただきたいものです
なお星の光を狙っている者たちは他にもけっこういるため、実際にフメイちゃんに全ての力が集中するという事態にはならないと思います。多分

アリシラさんの魔王部分をひっぺがす方法は今のところわかりません。歴史上の魔王存在の中でも非常に珍しいケースかと思われます。アリシラさん自身と対話をはかってみたり、識者の意見を仰いでみたりするのも良いかもしれません

星の力はフメイちゃんたちにいただかれてしまいましたが、実際島の危機はこれで去ったかと思われます。活性化していた火山活動も次第に落ち着いていくことでしょう

フメイ氏とアリシラ氏以外に星の力を狙う有力な候補者としては、やはりセイン氏とロイエ教原理派が挙げられます
純粋な戦闘能力はセイン氏が最も高かったのですが、現在はフメイ氏が力を獲得したことにより、そのパワーバランスが変動したかもしれません。状況を注視していきましょう
659 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 16:20:12.79 ID:E7DB8GSf0
◆幕間◆

―トコナツ火山島
 武具屋

僧侶「この水着かわいくないですか? セインくんどう思います?」

セイン「さあ。僕に水着の良し悪しはわからない」

僧侶「もー、セインくん自身がどう思うかを聞きたいんです!」

セイン「……少し、破廉恥だと思う」

僧侶「きゃーっ! ハレンチ! セインくんもハレンチと思う感情があるんですねえ!」キャッキャ


スキュラの店員「……アナタ……いい加減にしなさい……。男の子相手だとしても、それはセクハラよぉ……」ヌッ

僧侶「はァ? タコ足店員風情が口出ししないでください。それともタコ足族の中では客を中傷して売上を下げるのが美徳とされてるんですか?」

スキュラの店員「こっちにだって客を選ぶ権利くらいあるわぁ……。差別主義者はお断りよぉ……」

僧侶「チッ、これだから未開の後進国は……。興が削がれました。こんな店の薄穢い水着なんて買うもんですか。行きますよ、セインくん」スタスタ

セイン「……」スタスタ

 ◇

―トコナツビーチ

僧侶「ふうん……このフルーツポンチってやつ、後進国のデザートにしては悪くないですね」モグモグ

セイン「……世界樹の果実の光を探さなくて良いのか?」

僧侶「聞くところによれば、光は火口の溶岩の中へ落ちたらしいじゃないですか。そんなとこセインくんだって探せないでしょ」

セイン「短時間なら可能だと思う」

僧侶「……まあ私にも考えがあるんですよ。先日、光を喰らった魔物が凶暴化して山間部の村を襲ったという話を聞きました」

セイン「そうらしいな」

僧侶「ええ。山の村を襲ったということは、麓のこの街も襲うはず……。そこであなたの出番というわけです、セインくん」

セイン「そいつが麓に降りてきたところを討伐し、世界樹の光を回収するということか」

僧侶「そういうことです。ついでにここの島民に恩も売れて一石二鳥ってわけですね。ふふ……どうです? 完璧な作戦でしょ?」

セイン「その前に誰かが火山で討伐する可能性は?」

僧侶「あはは、ないですないです! だって5分の1とはいえ世界樹の果実の力を喰らった魔物ですよ? そんな化け物、セインくん以外のザコに勝てるわけないじゃないですか」

セイン「……どうだろうな」

僧侶「ふふ、とにかく私たちはその時までこの島で優雅に観光してれば良いんです。たまにはバカンスってのも良いでしょ?」

 ◆
660 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 16:24:19.84 ID:E7DB8GSf0
―トコナツ火山島 滞在8日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:鉄の剣      盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*3
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]
・灼熱を制する方法を探す

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・星属性の練習[2/4](イリス)
……………………………………………………………………………………
□旧トコナツ村周辺
支神殿:避難所、簡易宿泊所、僧堂、書庫、食堂、大浴場、簡易商店
農村部:果樹園、宿屋、温泉、溶岩川、溶岩沼
山間部:熱帯雨林、溶岩川、溶岩沼、トコナツ火山
661 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 16:24:47.60 ID:E7DB8GSf0
↓1コンマ トコナツ火山クリアボーナス
01-60 マグマザリガニの甲殻
61-90 火竜の鱗
91-00 星竜の珠
662 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/23(日) 16:26:03.98 ID:ORGXz69vO
663 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 16:56:18.24 ID:E7DB8GSf0
―旧トコナツ村

 ワイワイ ガヤガヤ

若い村民「これはあっちに運んでくれ!」エッサホイサ

クロシュ「ん!」エッサホイサ

ローガン「任せたまえ!」エッサホイサ



熱帯アルラウネ「熱帯妖花の花蜜ジュースですよぉ〜。水分はこまめに補給してくださいねぇ〜」

熱帯妖精「んぐ、んぐ」ゴクゴク

妖精「こら、お前何も働いてないだろ!」

熱帯妖精「えーいいじゃん、喉かわいたんだよぉ」

熱帯アルラウネ「うふふ、いっぱいあるから大丈夫よぉ」



ミスティ「こっちではかき氷を作ったわ……。暑さにやられる前にどうぞ……」

猫人の男「ふう……ではお一つ頂きましょう……。ん……美味しい……!」シャクシャク

ミスティ「ふふ……その美味しさの9割はこの島のきび砂糖よ……」

レッド「わあ……! 氷魔法にこんな使い方があったなんて……!」

ミスティ「……あなたほどの使い手でも、かき氷の作り方は知らなかったのね……」



エバンス「この冷えて固まった溶岩を、砕いてかき混ぜれば良いのか?」

老いた村民「うむ……。この島の溶岩には、豊富な魔力と栄養が含まれておる……。砕いて土壌に混ぜれば、植物たちが喜ぶ肥料となろう……」

イリス「へえ〜、溶岩にそんな効能が……! 勉強になります……!」

エバンス「へへ、地属性魔法の見せどころだな」

イリス「ですね!」



伝説の溶岩エイ「キュゥーン」ヒラヒラ

包帯グルグルのモーリィ「……久しぶりだな。昨日はみっともないところを見せちまった」

伝説の溶岩エイ「キュゥキュゥ」ヒラヒラ

包帯グルグルのモーリィ「ああ、ありがとな。お前のお陰で、誰も死なずに済んだみたいだ。島の代表として礼を言わせてくれ」

伝説の溶岩エイ「キュキュ?」ヒラヒラ

包帯グルグルのモーリィ「ん? ああ……あの炎の子は、もう行っちまったらしい。礼も文句も言えず仕舞いさ……」

伝説の溶岩エイ「キュゥ〜ン……」ヒラヒラ

 ◆
664 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 16:57:07.27 ID:E7DB8GSf0
―旧トコナツ村
 休憩所

妖精「ふい〜、疲れた疲れた……」

包帯グルグルモーリィ「すまないな、復興まで手伝わせてしまって」

妖精「前も言ったけど、これも私たちの責任だからさ。今のトコナツの現状と復興支援をするよう風の精霊に緑の国へ伝達を頼んだから、そう遠くないうちに物資が届くと思う」

包帯グルグルモーリィ「……先日ああ言ったが、世界樹の結界で出入りが厳しいんだろ? 大丈夫なのか?」

妖精「ま〜本音としては王国を排除したいだけだからね……ってやばっ、今のナシ! 鎖国はあくまで世界樹さんの都合でェ……」

包帯グルグルモーリィ「そんなことだろうとは思っていた。別に言いふらしたりする気はないから安心しろ」

妖精「うへえ、頼むよ……。まあ緑の国は、必需産業の自給率については十分すぎるくらいだから全然大丈夫だよ」

包帯グルグルモーリィ「そうか。ならば頼りにさせてもらうぞ」

 *

 星竜の珠「」キラキラ

イリス「……ん!? こ、これなに!? どこで拾ってきたの、クロシュちゃん!」

クロシュ「あ、えと……昨日の、竜さんを、食べてたら……体の中に……あって……。綺麗だから……食べないでおいた……」

イリス「そういえば、私が目覚めた時にはすっかり影も形もなくなってたけど……クロシュちゃんが食べちゃったんだ……」

クロシュ「うん……。美味しかった……」

イリス「そ、そっか……。でも、これは……」

 星竜の珠「」キラキラ

猫人の男「……おや、これは……!」ヌッ

イリス「あ、猫人のおじさん!」

 *

猫人の男「……あの、伝説の星竜に似た魔物が残した珠、ですと?」

イリス「は、はい! そうみたいなんです……!」

クロシュ「?」

猫人の男「元はただのトカゲだったらしいが……星の力によって、まさか珠を形成するに至るまで本物の星竜に近付いていたということなのか……? いやしかし、そんなことが現実に……」ブツブツ

イリス「え、ええと……?」

猫人の男「あ、ああ……すみません。何にせよ、これは星の魔力を秘めた非常に貴重な品なのは間違いありません」

イリス「星の魔力……! やっぱり……!」

 ☆星竜の珠を手に入れました

トコナツ火山島滞在8日目です。この行動が終わった後、麓の街へ戻ります
↓1〜3 自由安価 何をする?
665 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 16:58:14.33 ID:VdR7UaJB0
クロシュ、はじめてのお酒
666 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 17:05:05.60 ID:yTlZl6BfO
星属性の練習
667 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 17:05:36.25 ID:SRNczXO6o
ミスティ
レッドの氷魔法から学びを得てパワーアップの巻き
668 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 17:31:02.00 ID:YAXDaqAto
クロシュ、剥ぎ取りでレア素材ゲットってことか
669 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 17:37:57.77 ID:E7DB8GSf0
―旧トコナツ村 空き地

イリス「さてと……」

 星竜の珠「」キラキラ

イリス「あの竜の魔物……星竜が吐いていたブレスは……星属性の力を、純粋な破壊力に転化したもの……」

イリス「私もあれが使えれば……この上ない強力な武器になるはず……!」

妖精「お、張り切ってどうしたの?」パタパタ

イリス「妖精さん!」

 星竜の珠「」キラキラ

妖精「あ! それ、あの竜の体内から出てきた珠!」

イリス「うん! クロシュちゃんに言って借りてきたの」

妖精「なるほどね。確かに星属性魔法の補助としては丁度良いかも。でも人間がそれをそのまま無加工で使うのはちょっと危ないかもよ?」

イリス「大丈夫、無茶な使い方をする気はないから。ちょっと力の雰囲気を掴むだけ」

妖精「まあ……私も見ててあげるから、試してごらん」

イリス「うん!」


↓1コンマ
01-10 バクハツ(経験?)
11-70 掴んだ!(経験4/4)
71-00 ????(経験☆)
670 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 17:39:37.46 ID:hYH9hhAGO
671 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 18:05:49.29 ID:E7DB8GSf0
イリス「……すぅー、はぁー……」

妖精「……」

イリス「……ん!」

 星竜の珠「」キラッ

イリス「はッ!!」キラッ

 星「」ピュンッ

妖精「わあ、かわいい。あれは……圧縮された星の魔力?」

イリス「う、うん……えへへ、星のイメージに引っ張られて星型になっちゃった」

妖精「まあいいんじゃない? 私は嫌いじゃないよ」

イリス「えへへ、ありがと。さて、撃ち出しには成功したから、今度は標的を定めて実際に攻撃魔法として使ってみます!」

妖精「おー」

イリス「すぅー……はっ!」キラッ

 星「」ピューン
 岩「」
 ドグシャッ―

 砕け散った岩「」シュウウウ…

妖精「威力は全然かわいくない……」

イリス「でも……できた! 星属性を、破壊の力として撃ち出す魔法……!」

妖精「おめでとう! 多分、これができる人間の魔法使いってほとんどいないから、胸を張って良いと思うよ!」

イリス「えへへ……でも、まだまだこれからだよ! 昨日の星のブレスはもっとすごかったもん! 私、もっと研究して強くなる……!」

 ☆イリスが星属性魔法を行使できるようになりました

 ◇
672 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 18:06:34.27 ID:E7DB8GSf0
―旧トコナツ村 別の空き地

レッド「ボクの氷魔法を見せて欲しい?」

ミスティ「私の氷魔法とは、どうも使い方が全然違うような気がするのよ……」

レッド「そ、そうなのかな……?」

ミスティ「ええ……。良ければ、やり方を教えて欲しいわ……」

レッド「え、ええと……誰かに教えたことなんてないから、下手かもしれないけど……それでもいい?」

ミスティ「ええ、全然いいわ……」

 *

 凍った溶岩「」キンッ

レッド「なんて言えばいいのかなあ……。ボクの魔法は、自分の熱で誰かが傷つかないように、その熱を取り除くイメージというか……」モニョモニョ

ミスティ「熱を……取り除く……?」

レッド「うう、ごめんね……。上手く説明できなくて……」

ミスティ「いえ……十分よ……」


ミスティ(冷気を作り出すのではなく……熱を取り除く……?)

ミスティ(う、ううん……? それってどういうことかしら……?)


↓1コンマ
01-40 どういうことかしら…(経験2/4)
41-70 こういうことかしら…(経験3/4)
71-90 つまりこういうことね(経験4/4)
91-00 負属性(経験☆)
673 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 18:13:28.13 ID:PbajKbNg0
674 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 18:29:24.03 ID:E7DB8GSf0
ミスティ「熱を……取り除く……」

レッド「そうだ! 試しにボクを凍らせてみてよ!」

ミスティ「え、ええ……? まあ、いいけれど……」

レッド「よおし、それじゃあセルフ冷凍を解いて……」シュボッ

レッド「いつでもどうぞ!」メラメラ

ミスティ「わ、わかったわ……」

 *

ミスティ「……はっ!」カッ

レッド「あ、ちょっと涼しくなった……」メラメラ

ミスティ「……これなら普通に冷気を出した方が冷えるわ……。やはり、まだやり方が間違っている……?」

レッド「でも最初の頃よりは涼しさが増してきてるよ!」

ミスティ「それならいいけれど……」

 ☆ミスティの氷属性経験が[2/4]になりました

 ◆
675 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 20:04:42.76 ID:E7DB8GSf0
―旧トコナツ村
 食事処

 ワイワイ ガヤガヤ

若い村民「お疲れさん! いやあ、あんたたちが手伝ってくれて助かったよ!」

ローガン「礼には及ばん。これもまた我々の職務の一つだ」

クロシュ「ん」

エバンス「へへ、ここを発つ前に思い残しのないようにしておきたくてな」

包帯グルグルモーリィ「ほう……。では私も、お前たちがいなくなる前に禍根を断っておかなければな……」ヌッ

エバンス「げっ!」

包帯グルグルモーリィ「助けてくれたことには礼を言うが、無礼な発言を許したわけではない。表へ出ろ、小僧……」チリチリ…

エバンス「……いやいや、あんた大怪我してんだろ! 何をするぐああああ!!」

 エバンスの耳「」ギギギギ

包帯グルグルモーリィ「貴様程度、万全でなくとも十分だ」スタスタ

エバンス「あががが、た、助けてくれェローガンの旦那ァ!」ズルズル

ローガン「何を言ったのか知らんが……女性を怒らせるのは感心しないぞ、エバンスくん……」

エバンス「おああああぁぁぁ―――……」ズルズル



クロシュ「」オロオロ

ローガン「フッ……気にすることはない。エバンスくんも美しい女性に構われて本望だろう」

クロシュ「そうなの……?」

ローガン「うむ、そうなのだ」

若い村民「はは……実際、島長にあんな風に扱われる男なんて滅多にいないぜ。ある意味気に入られてんのかも」

熱帯アルラウネ「うふふ、そうねぇ……。意外と楽しんでるのかもねぇ……」

若い村民「まあ何にせよ、今日は俺の奢りだ! 好きなだけ飲んでってくれよ!」

ローガン「うむ……。それではご厚意に甘えさせていただくとしよう……」

 *
676 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 20:05:30.82 ID:E7DB8GSf0
熱帯アルラウネ「はぁい、花蜜アイスカクテルお待ちどうさまぁ〜」

 花蜜アイスカクテル「」ゴトン

ローガン「おお……これが花蜜アイスカクテル……!」

熱帯アルラウネ「うふふ、お嬢さんの分もあるわよぉ」

 花蜜アイスカクテル「」ゴトン

クロシュ「わあ……」

ローガン「待った! この子はまだ未成年で……」

熱帯アルラウネ「あらぁ……? でもその子、スライムでしょう……?」

ローガン「そ、それはそうなのだが……」

クロシュ「?」

熱帯アルラウネ「うふふ、それなら大丈夫ですよぉ。スライムなら、例え子供でもおじさまより強いわぁ」

ローガン「そ、そうなのか……」

クロシュ「?」

ローガン「クロシュくん……お酒、飲んでみたいかね?」

クロシュ「……?? うん……のど、かわいた……」

熱帯アルラウネ「ほらぁ、この子もこう言っていることだし……何事も経験よぉ〜」

ローガン「う、うむ……。ではクロシュくん、もし異変を感じたらすぐに飲むのをやめるんだぞ。無理に飲み干そうとしなくて良いからな?」

クロシュ「……??? うん……」

 花蜜アイスカクテル「」

クロシュ「んへへ……いただきます……。んぐ、んぐ……」ゴクゴク


↓1コンマ
01-10 スライムなのによわよわだった
11-90 ウワバミスライム
91-00 ??
677 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 20:05:47.42 ID:VFc4rwUDO
はい
678 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 20:14:07.20 ID:8GvHINyko
つよーい
679 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 20:16:16.77 ID:E7DB8GSf0
クロシュ「んぐ、んぐ……」グビグビ

 空ジョッキの群れ「」ガラン

クロシュ「ぷぁ……。んへへ……お酒、おいしい……」ニコニコ

若い村民「か、顔色一つ変わらねェ……! なんて娘だ……!」

熱帯アルラウネ「うふふ、言ったでしょう……? スライムはとってもお酒に強いのよお……」

ローガン「ま、まさかこれほどまでとは……。しかしどことなくいつもより笑っている気がする……一応、酔ってはいるのか……?」

クロシュ「おかわり、いい……?」

若い村民「お、おお! 好きなだけ飲んでくれって言ったからな!」

 ◇

 さらに増えた空ジョッキの群れ「」ガラン

クロシュ「んふー……おいしかった……」ニコニコ

若い村民「ひえぇ……一体何本開けたんだぁ……」

熱帯アルラウネ「ここまで飲んでもちっとも変化がないなんて……これは普通のスライムよりもさらに強いかもしれないわぁ……」

ローガン「う、うむ……。これは逸材かもしれん……」

 ◆
680 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 21:06:22.45 ID:E7DB8GSf0
―夕方
 トコナツシーサイドホテル

暗黒給仕少女「ふう……借金と宿泊費とお気持ち救出料を払える程度のお金は貯まったわね……。さて、後はあいつらが帰ってくるのを待つだけだけど……」

暗黒給仕少女「……この金を返した後はどうしようかしら……。いつまでもここで給仕を続けるのは性に合わないし、やっぱり大陸に戻ってバーッと稼げる商売をしたいわ……」

暗黒給仕少女「う〜ん……」


伝説の溶岩エイ「キュゥーン」ヒラヒラ


暗黒給仕少女「……ん、んん!!? で、でかっ……でっかい、空飛ぶエイ!!?」


伝説の溶岩エイ「キュゥン」フヨフヨ

イリス「ありがと、エイさん! 帰りまで送ってくれて!」ストッ

ミスティ「ありがとう……いきなり呼び出させて悪かったわね……」ストッ

エバンス「本当に助かったぜ! ありがとな!」スタッ

ローガン「感謝する。エイ殿も、どうかお達者で」スタッ

妖精「みんなを送ってくれてありがとね。あなたに、精霊の加護がありますよう……」パタパタ

クロシュ「えと、ありがと、エイさん……!」


伝説の溶岩エイ「キュウ、キュウ」モジモジ

クロシュ「ふえ……? フメイちゃん……?」

伝説の溶岩エイ「キュゥン」フヨフヨ

クロシュ「うん……きっと、大丈夫……。フメイちゃんは……わたしの、大切な友達だから……」

伝説の溶岩エイ「キュゥ〜」フヨフヨ

クロシュ「うん……。ここで……お祈り、しててね……」

伝説の溶岩エイ「キュゥ〜ン」フワッ ヒラヒラ…



イリス「行っちゃったね……」

ミスティ「不思議なエイだったわ……」

妖精「クロシュ、あのエイの言葉がわかったの?」

クロシュ「うん……。フメイちゃんのことが……心配だって……」

妖精「そうなんだ……」

エバンス「あのエイ……フメイちゃんが見つけてきてくれたんだよ。溶岩沼の底に溶岩洞が拡がってて、その先で眠ってたんだと」

妖精「……だから、フメイのことを心配してるのかな? 自分を……見つけて、起こしてくれたから……?」

ローガン「あのエイ殿と、フメイくんの間にどのような対話があったのかは我々にはわからぬが……。クロシュくんたちの命も、この島も命運も、かのエイ殿の助力なしには守れなかったのは確かだろう……。星の力こそ奪われてしまったが……決して、悪い結果ばかりというわけではないと私は思う」

妖精「そうだね……。前向きに考えていこう! 星の力は取られちゃったけど、5分の1じゃ世界を滅ぼすには全然足りないはずだもん!」

イリス「うん! 次は私たちが先に回収しちゃえば良いんだよ!」

ミスティ「……フメイに取られた分は、いつかまた説得なり何なりで取り返せば良いわ……。クロシュが泣いて頼めば、きっと返してくれるわよ」

クロシュ「ふえ……? 泣いて、頼むの……?」

妖精「……まあ、今回クロシュと一緒に戦ってた時のフメイ、すっごい嬉しそうだったもんねえ……。あの様子なら、がんばれば説得できそうな気がするよ、うん」

クロシュ「……うん! 説得、する……!!」
681 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 21:07:34.41 ID:E7DB8GSf0
暗黒給仕少女「……なんかよくわかんないけど、一仕事終えたみたいね。あんたたち」

イリス「わっ! 待っててくれたの!?」

暗黒給仕少女「待てと言ったのはあなたたたちでしょうが。ちゃんと稼いだわよ、ほら」スッ

 お金袋「」ジャラッ

妖精「どれどれ……うん、魔導飯盒の差額分と、これまでの宿泊費と、お気持ち分の救出料はちゃんと入ってる」

暗黒給仕少女「これでいいわよね?」

イリス「うん、ありがとう! これからどうするの?」

暗黒給仕少女「……」


↓1コンマ(これまでの交友により+30)
01-10 あなたたちに関係ある?
11-40 適当に稼いで島を出るわ
41-00 大陸まで連れてって♡
682 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 21:07:59.56 ID:VdR7UaJB0
683 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 21:25:36.85 ID:E7DB8GSf0
暗黒給仕少女「……大陸まで、連れてって欲しいな♡」

妖精「……」

エバンス「……」

ローガン「……」

ミスティ「……」

イリス「え、ええと……」

クロシュ「?」

暗黒給仕少女「だ、だめ?」

妖精「運ぶのはクロシュだから……」

ミスティ「そうね……。クロシュ次第よ……」

クロシュ「えと……いいよ……? あ、でも……悪いことしちゃ……だめ、だよ……?」

暗黒給仕少女「!」パァァァ

イリス(わあ、すっごい嬉しそう……)

暗黒給仕少女「ありがとうクロシュ!! あんたはやっぱり一番世の中のことがわかってる! 最高のスライムよ!!」キャッキャ

クロシュ「ふえ……」

 ☆暗黒給仕少女を大陸まで送り届けることになりました

 ◆
684 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 21:38:33.01 ID:E7DB8GSf0
―トコナツ火山島 滞在最終日

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:鉄の剣      盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

 ◇暗黒少女 [悪徳商人]
 武:ステーキナイフ  盾:         飾:貝殻の髪飾り
 武:         防:給仕のエプロン  飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*3
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・星竜の珠

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]
・灼熱を制する方法を探す

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・星属性の練習[2/4](イリス)
……………………………………………………………………………………
□トコナツ火山島
沿岸部:シーサイドホテル、トコナツビーチ、海の家、海市、港、灯台、他
市街地:武具屋、雑貨屋、お土産屋、宝石屋、食材屋、食事処、酒場、浴場、冒険者ギルド、他
□旧トコナツ村周辺
支神殿:避難所、簡易宿泊所、僧堂、書庫、食堂、大浴場、簡易商店
農村部:果樹園、宿屋、温泉、溶岩川、溶岩沼
山間部:熱帯雨林、溶岩川、溶岩沼、トコナツ火山
685 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 21:39:21.38 ID:E7DB8GSf0
―朝
 トコナツシーサイドホテル

 チュンチュン

暗黒少女「ふいー、このホテルとも明日でお別れか〜」

若女将「もうお別れなんですねえ……。寂しいです〜」ヨヨヨ

暗黒少女「ったく、散々こき使ってくれちゃって……。まあでも、接客の基本とか、お客様満足度の上げ方とか、学べたことは多かったわ」

若女将「ふふ、大陸に戻っても頑張ってくださいね。悪い商売はメッですよ?」

暗黒少女「ま、まあ善処するわ……」

 *

ローガン「さて……出発は明日だが、やり残したことはないかね?」

イリス「や、やり残したことかあ……! 実をいうと、まだまだいっぱい観光したかったというか……」

エバンス「俺もだ……。仕事でも海の向こうまで行くことは滅多にないからな……」

ミスティ「……そうね……生まれて初めての海外……まだまだやりたいことはあるわ……。でも……」

イリス「うん……観光は、この任務が終わってからでもできるもんね……!」

ミスティ「ええ……。全てが終わったら、今度は本当の観光客としてのんびりしてみたいわね……」

エバンス「おう……! 今は、集中すべきことに集中するぜ!」

 *

―トコナツビーチ

 ザァーン ザザァーン…

カモメ「クゥー、クゥー」

カニ「チョキチョキ」


レッド「そっか……もう行っちゃうんだね、クロシュちゃんたちは……」

クロシュ「うん……」

妖精「短い間だったけど、いろいろありがとね」

レッド「こちらこそ! ボクも、一緒に冒険できる仲間ができてすっごく楽しかった! いろいろ終わったら、またここに来てね!」

クロシュ「うん……! えと、わたしも……スライムの、冒険仲間は、初めてだったから……嬉しかった……!」

レッド「クロシュちゃん……!」

クロシュ「んへへ……ありがと、レッドちゃん……!」


トコナツ火山島滞在最終日です。この行動が終わった後、島を発ちます
↓1〜3 自由安価 何をする?
686 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 21:41:31.70 ID:ORGXz69vO
フラナとティセリアから支援物資が届く
687 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 21:42:02.79 ID:SRNczXO6o
もっと早く帰れるよう竜化に挑戦
688 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 21:44:29.79 ID:VFc4rwUDO
書庫で魔王について調べる
689 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 23:09:23.72 ID:E7DB8GSf0
―島長の家

包帯グルグルモーリィ「さて、一旦こちらの仕事も片付けねばな……」スタスタ

 バサッバサッ

包帯グルグルモーリィ「ん?」

ハーピィ記者「どもども、ハーピィ空輸です!」バサッバサッ

包帯グルグルモーリィ「お前は……魔族国の悪徳記者か。こんな時に何用だ?」

ハーピィ記者「はあ、竜族は変に記憶力がいいから嫌ですね。誰よりも速い私が配達の任を請け負ったってだけですよ」

包帯グルグルモーリィ「配達の任……?」

ハーピィ記者「支援物資ですよ。ほい、ご査収ください」スッ

 カバン「」ポン

包帯グルグルモーリィ「……一見普通のカバンだが、内部が異常な形になっているな。空間魔法で中身を拡張したのか」

ハーピィ記者「御名答。最速で大量の物資を運ぶにはこうするのが一番手っ取り早い……とウチの大将が仰せでしてね」

包帯グルグルモーリィ「驚いたな。魔族国にまだ空間魔法の使い手が残っていたとは。先の虐殺で、有用な術者は皆殺しにされたと聞いていたが」

ハーピィ記者「運よく王国の目を逃れた市井の術者がいたんじゃないですか?」

包帯グルグルモーリィ「フッ……まあ何にせよ助かる。フラナ・バイオレットに感謝の意を伝えてくれ。この恩は必ず返すと」

ハーピィ記者「ええ、もちろん。ウチが困った時は頼みますよ、ふふ……。それじゃ!」バサッ

 *

包帯グルグルモーリィ「支援物資を届けにひとっ飛びするか――」

 ヒュルヒュル…

包帯グルグルモーリィ「今度は誰だ?」

風の精霊「お届けものでーす!!」ヒュルヒュル

包帯グルグルモーリィ「お前たちは……緑の国から来たのか!」

風の精霊「うん!」

 世界樹の雫が入った瓶「」チャプン

包帯グルグルモーリィ「これは……世界樹の雫!」

風の精霊「そー! ひとまずこれだけでも先に運んで欲しいって言われたの! 水の精霊たちがどんぶらこどんぶらこって他にもいろいろ運んでるから、それもあと何日かで届くよ!」

包帯グルグルモーリィ「そうか……すまん、非常に助かる。この雫があれば、怪我人も傷ついた土壌も、迅速に治すことができる……!」

風の精霊「世界樹の精霊のやつはかなり渋ってたけどね! 果実を潰したせいでこんなことになったんだよーって言われて渋々納得してた!」

包帯グルグルモーリィ「そうか……。では、現首長代理のティセリアと、世界樹の精霊に感謝の意を伝えてくれ。困りごとがあれば、いつでも力になるとも」

風の精霊「わかった! 伝えとく! じゃーね!」ヒュルルッ

 *
690 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 23:09:51.62 ID:E7DB8GSf0

包帯グルグルモーリィ「……フッ」

猫人の男「モーリィ」スッ

包帯グルグルモーリィ「コルトか。聞いていたか?」

猫人の男「ええ……。ありがたいことです。海の向こうからも、このような善意がここへ向けられるとは……」

包帯グルグルモーリィ「クク……緑の国はともかく、魔族国からも支援が来るとはな」

猫人の男「魔族国としては、今は一カ国でも味方が欲しいのかもしれません。モーリィは義理堅いですから」

包帯グルグルモーリィ「フッ……聞いたことはあるか? 魔族国を救ったダークヒーローの伝説を」

猫人の男「ダークヒーロー? そういえば、流れの吟遊詩人が、ダークヒーローイリスの歌を……はっ!?」

包帯グルグルモーリィ「その後、ダークヒーローは緑の国へ向かい、当時の腐敗した政権を破壊して、建国の太母を返り咲かせたそうだ……」

猫人の男「こ、これは――」

包帯グルグルモーリィ「そして此度、この国に支援物資を送ってきた二カ国は……ダークヒーローの軌跡となりし国……」

猫人の男「まさか!!!」

包帯グルグルモーリィ「ああ……あいつらだ!」

 ◆
691 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 23:11:15.48 ID:E7DB8GSf0
―トコナツビーチ

クロシュ「……」ジッ

 星竜の珠「」キラキラ

レッド「クロシュちゃん、どうしたの?」

クロシュ「レッドちゃん。えと……これ、同化……できるかな、って……」

レッド「星竜の珠……! どうだろ……星竜の力ってものすごかったから、ちょっと危ないかも……」

クロシュ「うん……」

レッド「う〜ん……ちょっと試すだけ試してみるのはどうかな? 危なそうだったらすぐに引っ込めてさ」

クロシュ「!」

レッド「大丈夫、ボクが見てるから!」

クロシュ「うん……! じゃあ……試してみる……!」


↓1コンマ
01-65 トカゲ
66-95 星トカゲ
96-00 星竜
692 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 23:12:22.62 ID:VdR7UaJB0
693 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 23:22:38.71 ID:E7DB8GSf0
 デロデロ…ポン!

トカゲクロシュ「!」

レッド「わあ……火山の溶岩トカゲさんにそっくり!」

トカゲクロシュ「〜〜」モニョモニョ

レッド「あの星竜の元は溶岩トカゲさんだったんだって……。だから、もしかすると……」

トカゲクロシュ「!」モニョニョ

レッド「うん……星竜の珠の、本当の元の姿になっちゃったのかも……」

トカゲクロシュ「〜〜」モニョモニョ

 *

トカゲクロシュ「」シャカシャカ

レッド「わあ、クロシュちゃん速い! すごい速さだよ!」

 水面「」パシャッ

トカゲクロシュ「」シュパパパパ

レッド「うわわ! クロシュちゃん水面を走ってるよ!」

トカゲクロシュ「」シュパパパパ

 ☆クロシュがトカゲに擬態できるようになりました
  トカゲ状態では、高速移動、水面移動が可能です(誰かを背に乗せている時は不可)

 ◆
694 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 23:31:03.70 ID:E7DB8GSf0
というわけで、本日はここまでです。次回は魔王について調べてみよう編から開始となります

いろいろありましたが、トコナツ火山島編も終わりが近付いてきました。暴走する星の力、フメイたちとの共闘と別れ、暗躍する原理派……様々な因果の糸が絡み合い、物語は次の舞台へ――

モーリィさんやレッドちゃんとの別れ、やたらしつこく付いてくる暗黒少女、ダークヒーローの噂など、これから先も様々なことがあるかと思われますが、お酒を覚えたクロシュちゃんならきっと大丈夫です。ぐびぐび飲んで楽しくがんばっていきましょう

それでは本日もありがとうございました。次回ですが、土曜の更新がちょっとあやしいため、もしかしたら平日のどこかで時間を作って更新するかもしれません。よろしくおねがいします
695 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 23:45:40.26 ID:SRNczXO6o
乙乙
フメイちゃんとの共闘とはいえドラゴン倒したクロシュはだいぶ強いのか
696 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/24(月) 00:54:08.75 ID:2wtsC9/Co
おつです
僧侶さんやっぱりポンだな???
ウワバミクロシュちゃんこれでローガンさんと飲めるね!
トカゲをトレースしたら高速移動可能になったりまた一段強くなって頼もしいクロシュちゃん
697 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/24(月) 02:52:06.61 ID:vgivJk/so

負属性とは一体…?
698 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/24(月) 19:55:56.56 ID:wcfq7YAoO

クロシュさんしれっと星竜食っとる…
フメイちゃんを心配するエイさんかわいいね
699 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/25(火) 03:03:30.86 ID:/oC+q5K20

トカゲ状態のクロシュは誰かを背に乗せている時は不可だけど誰かを引っ張って行くのは可能なのかな?例えばクロシュ達が移動で使っているソリとか(氷の魔法とトカゲ状態の高速移動を合わせればかなりスピードが出ると思う)
700 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/25(火) 19:53:52.20 ID:sw/ru0bc0

フラナ氏一般魔族魔法使い最強疑惑
701 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 17:37:33.00 ID:BWCvKIfW0
土曜の更新があやしいため、とりあえず本日少しだけ更新していきます。よろしくお願いします

クロシュ氏は実際とても強くなってきています。星竜モドキどころか火竜モドキでさえ並の冒険者がかなう相手ではありませんでした。仲間たちやフメイちゃんと一緒だったとは言え、竜モドキと実質二連戦して勝ったのは誇って良いことでしょう

僧侶氏はバカンス気分だったようです。そのお陰で今回クロシュ一行とかちあうことはありませんでした。後でもっと偉い人に怒られるかもしれません
ウワバミだったりトカゲだったりと、今回のクロシュ氏は爬虫類と縁があったようです

負属性とは、負の力(ネガティブエナジー)を持つ属性のことを指します。氷属性は負属性の一つです
負の力についての研究はまだあまり進んでおらず、一般的にもほとんど知られていません。また、術者も正属性より少ない傾向があります
なお星属性は正の力(ポジティブエナジー)を持つ正属性に該当します。イリス氏が氷属性や闇属性などの負属性を扱えないのはこういうわけがあったりします

クロシュ氏は最近とても強くなってきていますが、同時に食べるごはんの量も増えてきているようです。星竜モドキの素材は価値のあるものが多かったのですが、ほとんどクロシュさんが食べてしまいました
エイさんはフメイちゃんの呼びかけで眠りから目覚めたらしく、フメイちゃんのことが気になっているようです

トカゲ状態の場合、引っ張るのも背に乗せるのと同じくらいの負担がかかるため、結局高速移動はできなくなってしまいます。トカゲ状態では敏捷性が大幅に上がりますが、筋力や持久力はそれほどでもないようです。逆に大亀は敏捷性がとても低いですが筋力や持久力がとても高いようです
ソリを引っ張る場合は、筋力と持久力と敏捷性を併せ持つ馬や巨犬の姿の方が適しているかもしれません

フラナ氏を一般魔族魔法使いと言って良いかどうかはちょっとわかりませんが、魔法の技量が世界的にもてもトップクラスなのは間違いないでしょう
なお今回登場した空間魔法ですが、これを施した者が誰なのかは今のところ不明です。時空に関わる属性はとても希少なため、出会えたら幸運かもしれません
702 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 17:38:28.52 ID:BWCvKIfW0
―トコナツ火山島
 寄合図書館

 古びた本棚「」
 古びた本棚「」
 古びた本棚「」

イリス「おお〜、こんな図書館があったんですね!」

ミスティ「年季が入ってるわね……」

猫人の男「公的に運営されているわけではありませんのでね。私を含めた本好きの島民が共同で管理しているだけですから、一般的な図書館とは少し毛色が違うかもしれません」

ミスティ「ボランティアなのね……」

妖精「ありがとう、案内してくれて。さて……」

イリス「魔王について調べるんだよね?」

妖精「うん。人間の本は私には大きいから、手伝ってもらっていい?」

ミスティ「ええ……。そのために付いてきたんだもの……」

猫人の男「僕も協力しましょう」


↓1
01-60 絵本「あいの勇者とかなしみの魔王」
61-90 魔王図鑑
91-00 魔王憑依症
703 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 18:05:39.76 ID:E1CzQc6DO
はい
704 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 19:40:21.62 ID:BWCvKIfW0
猫人の男「魔王についてなら確か、この辺りに……」ガサゴソ

イリス「わ、あるんですか!?」

猫人の男「これです。お探しのものかはわかりませんが……」スッ

 魔王図鑑「」ポン

ミスティ「魔王図鑑……」

妖精「図鑑か……。あいつに似たやつがいるといいけど……」

 *

 ペラッ

「目次」
・絶望の魔王
・狂気の魔王
・暗黒の魔王
・虚無の魔王
・夢想の魔王
・旋律の魔王
・記憶の魔王
・雷霆の魔王
・巨樹の魔王
・海難の魔王

 ペラッ

「絶望の魔王」
生前の姿は不明。
活動地域では、全ての植物が枯れ、動物は生気を失い、一帯全てが荒廃した。
国軍が討伐隊を編成して向かわせた数日後、討伐隊もろとも消息を絶った。

「狂気の魔王」
生前は、一人の街娼だったと言われている。
とある国の首都に突如として出現し、街中を狂気と混沌の渦に陥れ、人々の正気を奪い破壊活動に向かわせた。
当時の国に仕えた聖騎士が迅速に討伐を果たすも、聖騎士は魔王の呪いにより発狂。数年の療養生活の末、甲斐なく自死に至った。

「暗黒の魔王」
生前の姿は不明。
あらゆる光を抹消し、周辺地域一帯を完全なる闇の底に陥れた。光を標とする動植物の生きる術を奪い、大量死を招いた。
当時活動していたとされる光の聖女が討伐に向かい、闇を貫く極光で討ち祓ったとされる。

 *

妖精「う〜ん……それらしいのは見当たらないなあ……」

イリス「いろんな魔王がいたんだね……。すごいなあ……」

ミスティ「……ねえ、この巨樹の魔王って、もしかして……」

妖精「うん。魔王樹のことみたい。この本の作者は、◯◯の魔王っていう命名にこだわりがあったのかもね」

イリス「謎のこだわりだ……」

妖精「一応、全部に目を通した方が良いかな? ちょっと大変そうだけど……」

猫人の男「お持ち帰りして頂いても構いませんよ。我々には恐らく不要の本ですので」

妖精「え、いいの?」

猫人の男「はい。あなたがたはこの島を救ってくれた恩人ですから、これくらいは当然です」

妖精「それなら借りてっちゃおうかな。ありがと」

 ☆魔王図鑑を借りました
  自由行動などで読むことができます。なお役に立つかは不明です

 ◆
705 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 21:26:55.36 ID:BWCvKIfW0
―トコナツ火山島 出発の日

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:鉄の剣      盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

 ◇暗黒少女 [悪徳商人]
 武:ステーキナイフ  盾:         飾:貝殻の髪飾り
 武:         防:給仕のエプロン  飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*3
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・炎鉱石
・星竜の珠
・魔王図鑑

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・星属性の練習[4/4](イリス)達成!
・氷属性の練習[2/4](ミスティ)
……………………………………………………………………………………
□トコナツ火山島
沿岸部:シーサイドホテル、トコナツビーチ、海の家、海市、港、灯台、他
市街地:武具屋、雑貨屋、お土産屋、宝石屋、食材屋、食事処、酒場、浴場、冒険者ギルド、他
□旧トコナツ村周辺
支神殿:避難所、簡易宿泊所、僧堂、書庫、食堂、大浴場、簡易商店
農村部:果樹園、宿屋、温泉、溶岩川、溶岩沼
山間部:熱帯雨林、溶岩川、溶岩沼、トコナツ火山
706 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 21:27:57.62 ID:BWCvKIfW0
―朝
 シーサイドホテル

 チュンチュン

イリス「このホテルともお別れだね……」

エバンス「最初に見た時はギョッとしたが、実際泊まってみると居心地の良いとこだったぜ」

ローガン「うむ。また利用させていただきたいものだな」

若女将「うふふ、お待ちしております。いつでもいらっしゃってくださいね」

 *

―トコナツビーチ

 ザァーン ザザァーン…

カモメ「クゥー、クゥー」

カニ「チョキチョキ」



モーリィ「そうか、もう発つのだな」

妖精「うん。ぼけっとしてたらフメイたちにまた先を越されちゃうからね」

猫人の男「世界樹の光、ですか……。大変な使命を背負っているのですね、貴方がたは……」

イリス「……た、確かに考えてみたらかなりの大役ですよね!? わ、私なんかが一緒にいていいのかなあ」

モーリィ「今更何を言う、ダークヒーローイリスよ」

イリス「うぇ、うぇえええ!!?」

ミスティ「な、なぜそれを……」

レッド「ええっ!?」

暗黒少女「イリスって――」

エバンス「ダークヒーローイリスだったのか!!?」

モーリィ「魔族国、緑の国と繋がりがあり、妖精と行動をともにしているイリスという名のダークヒーロー……気付かんでいる方が難しいだろう」

レッド「」グサッ

エバンス「」グサッ

暗黒少女「そんなん知るわけないでしょ!」

ローガン「ま、まあまあ……緑の国の事情や妖精くんの出自についても馴染みがない者なら、気付けなくても無理はないさ」

イリス「やはは……アレは、悪徳記者の人が勝手に捏造した人物像でェ……」アセアセ

モーリィ「だが各国を救って回っているというのは事実だろう? ならば誇れ。胸を張れ」

イリス「はうっ……」

猫人の男「イリスさんだけではありません。貴方がた全員ですよ」

クロシュ「ほえ……?」

レッド「うん……そうだよ! クロシュちゃんも一緒なんでしょ? それなら、クロシュちゃんもダークヒーローだよ!」

クロシュ「わ……。じゃあ……妖精さんも、ミスティさんも、ローガンさんも、エバンスさんも……?」

レッド「もちろん! みんなダークヒーローだよ!」

ミスティ「そ、そうなの……? 数が多いとあんまりダークっぽくないんじゃないかしら……」

ローガン「ははは、細かいことは良いだろう。妖精一派率いるダークヒーロー集団というのも面白いじゃないか」

エバンス「ローガンの旦那って堅物そうに見えてけっこうノリ良いよな! 俺も賛成だぜ!」

モーリィ「フッ……それで良い。救い手なら笑え。善なることをしているのだから」

イリス「そ、そうですね……はい! ダークヒーローイリス、がんばります!」ニコッ

暗黒少女「ねえ、闇商人の私も半分くらいダークヒーローみたいなものじゃない?」

妖精「ダーク部分のことならその通りだね」

 *
707 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 21:29:07.71 ID:BWCvKIfW0
大亀クロシュ「〜〜」モニョモニョ

レッド「わぁ……! クロシュちゃん、こんなにおっきなカメさんになれるなんて凄いや!」

モーリィ「改めて見ると壮観だな……。このカメの姿を初めて見た時は戦々恐々としたものだが、蓋を開けてみればまさかスライムの幼子だったとは」

猫人の男「はは……警戒して損しましたよ。でもこうして見ると、このカメの姿もいつもの姿と同様に愛らしさを感じます」

モーリィ「では気を付けて行け。あまり支援できずに悪いが、お前たちの幸運を祈っている」

妖精「うん、ありがとう。大丈夫、この島が今大変なのはわかってるからさ。トコナツ火山島に、精霊の加護がありますよう――」

レッド「クロシュちゃん、本当に気を付けてね! またいつか会える日を楽しみにしてるよ! 今度は、フメイちゃんも一緒に火山で冒険しようね!」

大亀クロシュ「〜〜!」モニョモニョ!

猫人の男「いろいろ大変だとは思いますが、どうか挫けずに。ここの熱に耐えられた貴方がたなら、どんな苦難も乗り越えられます。ご武運を」

イリス「はい! おじさんも、いろいろ手伝ってくれてありがとうございました!」

ミスティ「ありがとう……。あなたたちも、復興がんばってね……」

伝説の溶岩エイ「キュゥ、キュゥ〜」ヒラヒラ

エバンス「おっ、お前も見送りに来てくれたのか! へへ、言葉はわからんけどありがとな! フメイちゃんのことは任せろ!」

大亀クロシュ「〜〜!」モニョモニョ!

黒丸メガネのタコ人おじさん「おじさんからの餞別だよ! がんばってね、クロシュちゃん!」」スッ

 大鍋入りフヨフヨフルーツポンチ「」ドン!!!!

大亀クロシュ「〜〜!」モニョニョ!

ローガン「お、おお……! クロシュくんの航海中のおやつとしてありがたくいただこう!」

 ☆溶岩石のアミュレット(火耐性微増、トコナツ火山島の出入り自由)を人数分もらいました
 ☆お金を少しだけもらいました

 *
708 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 21:29:38.87 ID:BWCvKIfW0
―トコナツ火山島 沖

 帆「」バサッ

大亀クロシュ「」スイスイ


暗黒少女「ああ、常夏の島が遠ざかっていく……」

ミスティ「来た時より、噴煙の量が減っているわね……」

妖精「星の力を失ったことで火山活動が元に戻りつつあるんだろうね。きっともう大丈夫だよ」

エバンス「なんだか良いことした気分だな。それ」

ローガン「フッ、気分ではなく実際に良いことをしたのではないか?」

イリス「そうですよ! 私たちは良いことをしたんです! そしてこれからも、良いことをしにいきましょう!」

エバンス「おう!」


大亀クロシュ「〜〜!」モニョモニョ スイスイ


――トコナツ火山島編 完
709 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 21:33:26.11 ID:BWCvKIfW0
クリアボーナス
↓1コンマ
01-60 運命賽(致命的な運命を辿った時、直前の判定を振り直せる。一度使うとなくなる)
61-90 ↑+紅蓮の剣
91-00 ↑+会心賽(判定時に会心と書き込むと、コンマに関わらず最上の結果となる。一度使うとなくなる)
710 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 21:35:05.45 ID:YzJvOmlVO
会心
711 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 21:42:59.52 ID:BWCvKIfW0
―大陸への海路

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:鉄の剣      盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

 ◇暗黒少女 [悪徳商人]
 武:ステーキナイフ  盾:         飾:貝殻の髪飾り
 武:         防:給仕のエプロン  飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*4
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・炎鉱石
・星竜の珠
・魔王図鑑
・溶岩石のアミュレット*6

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・氷属性の練習[2/4](ミスティ)
712 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 21:50:08.37 ID:BWCvKIfW0
―海上

大亀クロシュ「」スイスイ


エバンス「一旦王国の港湾都市に戻るんだよな?」

妖精「うん。王国に入るのは嫌だけど、あそこの宿屋にいろいろ荷物を置いたままだからね」

ローガン「私の鎖帷子とかだな」

ミスティ「ソリもね……」

イリス「ソリがないと陸地の移動に凄く困っちゃうもんね……」

暗黒少女「ふうん……。港湾都市の次はどこに行く気なの?」

イリス「えっ?」

ミスティ「まさかその先まで付いてくる気?」

暗黒少女「違うわよ! ただの興味本位! 話を聞く限りじゃ命がけの旅みたいじゃない、そんなのは流石に御免よ」

エバンス「まあ、それが良いと思うぜ。嬢ちゃんはまだ若いんだから真っ当に働きな」

暗黒少女「うっさいわね、アンタだってまだ若造でしょ。まあ……詐欺師なんかに行き先を教えたくないってんなら別にいいけど……」

ローガン「露骨に不貞腐れたな」

暗黒少女「不貞腐れてないわよ!」

妖精「も〜、行き先くらい教えてあげるよ。次は――」


↓1〜3多数決
1.ユーシリア帝国[前スレ383]
(港湾都市 → 王国平原 → チカーバ → 東王国平原 → ユーシリア)
2.テラヌス・ウルス[前スレ385]
(港湾都市 → 芸術都市ミュージア → 砂漠[危険地帯] → テラヌス)


*3.オノゴロ諸島[前スレ373]
(ユーシリア帝国 → ??? → オノゴロ諸島)
*4.大陸西部上空
(港湾都市 → 国際商業都市イスファハーン → 大魔女帝国 → ???)
*5.トウゲン帝国
(オリシン王国 → 大山脈[超危険地帯] → 北部地方[超危険地帯] → リテン・ヘイヴン → トウゲン帝国)
*6.常闇の樹海[超危険地帯]
(魔族国 or 緑の国 or 王国平原 → 常闇の樹海)

(*が付いているものはまだ選べません)
(*3はユーシリア帝国編クリアで解放されます)
(*4はトコナツ編およびテラヌス・ウルス編をクリアで解放されます)
(*5、6は特定の条件を満たすと解放されます)
(温泉町トウゲン[前スレ379]はオノゴロ諸島にあるようです)
(今のクロシュたちの実力なら、危険地帯は無理なく突破できそうです)
(超危険地帯はまだ危ないです)
713 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 21:51:58.09 ID:yxpfB3ic0
2
714 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 21:52:08.87 ID:CXlyITqzO
2
715 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 21:52:14.66 ID:K6SfxO570
1
716 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 21:53:07.23 ID:1b2yW03U0
1
717 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 21:55:42.81 ID:jKHZiUGnO
ユーシリアめちゃくちゃ殺伐したストーリーになりそう
718 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:00:23.11 ID:zsEkbI8fo
世界樹の光より行き先多いけど
これ何の成果も得られませんでしたもあるのか
719 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 22:19:19.68 ID:BWCvKIfW0
妖精「大陸西南の砂漠地帯。風の精霊たちが、最近の砂漠は日射量が異常すぎてみんな死んじゃうよ〜って嘆いてた」

暗黒少女「さ、砂漠ゥ!?」

イリス「日射量……ってことは――」

ミスティ「光属性、かしら……」

妖精「炎か光の二択だったけれど、炎がここだったから砂漠に落ちたのは光だね。恵みの陽光も、度が過ぎれば命を奪う害になる」

エバンス「セインの光魔法なんか直球でぶっ殺しに来る威力だもんな……」

暗黒少女「や、やめときなさいよぉ。ただでさえ危険な砂漠が星の光?とやらでもっと危険になってるんでしょ?」

妖精「それを正しにいくのが私たちの任務」

ローガン「安心したまえ。我々は死ぬ気などないし、そもそも君とは関係がないはずだろう?」

暗黒少女「そ、それはそうだけどぉ……」


大亀クロシュ「〜〜」スイスイ


暗黒少女「そ、そうよ! クロシュがかわいそうよ! こうやって大亀にして馬車馬の如くこき使っちゃって! どうせ砂漠でも炎天下の中ラクダにして乗り潰すつもりなんでしょ!!」

妖精「今まさにクロシュに乗せてもらってるあなたがそれ言う……?」

ミスティ「それに残念だったわね。砂漠ならソリが使えるから、クロシュには楽をさせてあげられるわよ」

暗黒少女「う、うぐぅ……」

エバンス「フッ、素直に言ったらどうだ? 俺たちのことが心配だって」

暗黒少女「う、うっさいわ! アンタたちなんて心配なわけないでしょうが!! もういい、クロシュとお話してくる!」プンスコ スタスタ


イリス「い、行っちゃった……」

ミスティ「まあ……クロシュのことを心配してるのは間違いなさそうね……」

ローガン「しかし砂漠か……。今の情勢はどのようなものだったか……」

エバンス「確か、テラヌス・ウルスっていう国が治めてんだよな」

妖精「テラヌスは光が落ちる前から干ばつでけっこう厳しかったみたい。光が落ちた今どうなってるかは……あんまり考えたくないなあ……」

 ☆次の行き先が砂漠のテラヌス・ウルスに決まりました

 ◇
720 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 22:22:03.37 ID:BWCvKIfW0
ここから船旅ですが、既に一度行き来した航路なので、省略するかどうか選択することができます

船旅を省略する?
↓1〜3多数決
1.省略する
2.省略しない
3.短縮する(ランダムイベントと自由安価を1日分だけ行う)
721 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:22:49.31 ID:kFqofcxZ0
722 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:23:28.46 ID:Sc88OVqzo
3
723 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:23:38.20 ID:1McPq95cO
2
724 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:23:56.13 ID:zsEkbI8fo
3
725 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 22:27:13.47 ID:BWCvKIfW0
それでは1日分のランダムイベントと自由安価だけ行います
1日分だけなので、道連れイベントは発生しません

↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-05 強敵
06-20 敵襲
21-40 食料発見(コンマ)
41-60 物品発見(コンマ)
61-80 場所発見(コンマ)
81-00 良いこと(自由安価)
726 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:28:03.84 ID:CXlyITqzO
727 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:28:25.95 ID:E1CzQc6DO
はい
728 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:28:45.69 ID:1McPq95cO
はい
729 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 22:30:47.13 ID:BWCvKIfW0
わあ。おめでとうございます

↓1〜2自由安価 起こった良いこと
730 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:31:42.23 ID:zsEkbI8fo
セインくんみたいに一時的な強い旅の道連れを得る
731 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:32:14.74 ID:1McPq95cO
武器屋がセールをしていて武器、防具がすごく安く買える
732 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:32:15.41 ID:kFqofcxZ0
世界一旨い魚が釣れる
733 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 22:39:56.27 ID:BWCvKIfW0
突然の強い道連れ!
↓1コンマ
01-40 ハーピィ記者
41-80 金髪イケメンエルフ
81-00 星竜の落し子
734 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:41:54.82 ID:CXlyITqzO
735 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:47:42.61 ID:Sc88OVqzo
予想もできないの来た……!
736 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:54:48.55 ID:oAF11mi9O
モーリィさん?
737 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 23:07:47.72 ID:BWCvKIfW0
―海上

大亀クロシュ「〜〜?」モニョニョ?


暗黒少女「ん? どうしたのよ、お宝でも見つけたの?」

大亀クロシュ「〜〜!」モニョモニョ!

暗黒少女「えっ……ああっあれは!!」


 巨大なサメの背びれ「」スイスイ


妖精「う、うわあああ!! あれはボーンクラーケンに並ぶ南の海の暴れん坊、メガロザメ!」

イリス「え、えええ!? ボーンクラーケンに並ぶ!?」

ミスティ「今回はセインがいない……! 私たちだけで戦わないと――」

 巨大なサメの背びれ「」ヌッ
 巨大なサメの背びれ「」ヌッ
 巨大なサメの背びれ「」ヌッ
 巨大なサメの背びれ「」ヌッ

妖精「あ、ああ……そんな……」

ローガン「4匹、だと……」

エバンス「嘘だろ……冗談じゃねぇぞ……!!」

ミスティ「くっ……! クロシュ、ごめんなさい! 周囲を凍らせる!」コォォ

 海氷「」ギンッ

イリス「こ、凍った! これなら――」

 巨大なサメの背びれ「」バギンバギン
 砕けた氷「」バギャッ
 巨大なサメの背びれ「」バギンバギン
 砕けた氷「」バギャッ

ミスティ「う、嘘……」

妖精「く、クロシュ……あなたは、もっと小さい姿になって、逃げて……!」

大亀クロシュ「〜〜!!」モニョモニョ!!

妖精「だ、だめだよぉ……このままじゃ、あなたが一番苦しい思いをして……」


溶岩エイ「キュゥ〜ン」フヨフヨ


イリス「えっ……? あなた、は……」

ミスティ「伝説の溶岩エイ……? 助けに来てくれたの……? でも、いくらあなたでも、あのサメ4匹を相手じゃ――」


溶岩エイ「キュゥ、キュゥ」ヒラヒラ
星竜の子供「……」ヒョコッ


エバンス「……? 何か、背に――」

ローガン「あれは……!?」


星竜の子供「……」ヒョコヒョコ

 カッ
 星のブレス「」ゴオオオオッ!!

 巨大なサメの背びれ「!!」っっっ
 巨大なサメの背びれ「!!」っっっ 
 巨大なサメの背びれ「!!」っっっ
 巨大なサメの背びれ「!!」っっっ


イリス「め、メガロザメが……逃げていく……!!」

暗黒少女「す、すごい……なんかわかんないけどすごいわ!!」

 *
738 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 23:09:59.28 ID:BWCvKIfW0
―海上

溶岩エイ「キュウウ〜」

星竜の子供「……」ジッ

大亀クロシュ「〜?」モニョ?

星竜の子供「ギャオッギャオッ!」ゲシゲシッ

大亀クロシュ「〜〜!!」モニャニャ!!

暗黒少女「ちょ、ちょっと! あんた助けてくれたんでしょ!? なんでクロシュをいじめんのよ!!」

妖精「あ〜……親を殺された恨みだって……」

星竜の子供「ギャオオッ!」ゲシゲシッ

大亀クロシュ「〜〜…」モニョニョ…

妖精「エイさんに免じてぶっ殺してやらないだけ感謝しろ……だってさ……」

イリス「わ、わあ……」

ミスティ「伝説の溶岩エイ……顔が広いのね……」

 ☆溶岩エイと星竜の子供が一時的にパーティに加わりました

 ◆
739 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 23:13:58.67 ID:zsEkbI8fo
トカゲの子は星竜
740 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 23:24:23.75 ID:BWCvKIfW0
というわけで本日はここまでとなります。次回は不思議な海上の武具屋さんとの出会い編からです

なにはともあれトコナツ火山島編のクリアおめでとうございます。いろいろありましたが島の危機は去り、平和が訪れました。後は島民たちががんばってなんとかすることでしょう
そして次の目的地は砂漠の多民族国家、テラヌス・ウルスとなります。緑の国やトコナツ島とは異なり、光が飛ぶ前から国内問題を抱えている難しい国です。近年では魔族排斥の機運が少しづつ高まり始めているという噂もあります。クロシュはその砂漠の国で、一体何を為すのか――。

また、今回は惜しくも目的地になりませんでしたが、ユーシリア帝国も内部の情勢がかなり殺伐としているようです。テラヌス・ウルスともども、どうやら物語はシリアス方面へ一気にシフトしていく方向なのかもしれません。魔族排斥の機運もかなり高いらしいため、魔族国編並に殺伐としたストーリーになる可能性も実際あるといえるでしょう

そして世界樹の光よりも行き先が多いのは確かにその通りなのですが、何の成果も得られないということはありませんのでご安心くださいませ。ではなぜ行き先がそれ以上多いのか……それは物語を進めていけば、わかるときが来るかもしれません

しかしなぜトカゲの子がちゃんと星竜の子になっているのでしょうか……。それは彼と対話したりしなかったりすれば、もしかしたらわかるかもしれません。でもクロシュ氏のことは嫌いみたいなので、やっぱりわからないかもしれません。親の仇なので、仕方ないと思います

それでは本日もありがとうございました。次回は多分日曜日になるかと思います。よろしくおねがいします
741 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 23:26:02.81 ID:zsEkbI8fo
乙乙
742 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/27(木) 00:09:40.19 ID:Z7FlnbPDO
乙です
743 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/27(木) 00:45:55.45 ID:qPHxJlnco
平日更新乙でした
次の目的地の砂漠も楽しみ
強者枠で姿が見えてるってことはハーピィ記者なかなかの強さ有るってことか
744 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/27(木) 18:56:13.84 ID:Zl9V5eiWO

砂漠もだけど途中にある芸術都市でもどんなことがあるか楽しみやね
745 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/29(土) 02:15:04.34 ID:SoZrfClU0

>>704で魔王図鑑に載っている魔王って巨樹の魔王(魔王樹)以外は今後登場したりするのかな?
746 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 16:39:41.71 ID:R0+Uknd10
砂漠は大変な場所ですが、未知の場所への行軍は面白みがあるものです。是非クロシュさんたちを応援してください
ハーピィ記者の実力は未知数ですが、実は強かったりするのかもしれません

芸術都市ミュージアは王国最大のエンタテインメントシティでもありますので、面白いことがあるかもしれません。お楽しみに

魔王図鑑に載っている魔王は既に倒されたものも多いため、今後登場する可能性は低いです
ただ、討伐が確認されていないものも何体かいるため、もしかしたら登場することもあるかもしれません
747 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 16:40:10.63 ID:R0+Uknd10
―海上

大亀クロシュ「〜〜…」モニョモニョ スイスイ

星竜の子供「ググググ……」プンスコ

溶岩エイ「キュウ、キュウ」フヨフヨ

星竜の子供「ギャオ……」



暗黒少女「親の仇ねえ。親の顔も名前も知らない私には理解できそうにない感覚だわ」

エバンス「お、奇遇だな。俺も親の名前も顔も知らん」

暗黒少女「へえ、あんたも?」

エバンス「まあ俺は世話になった人たちがいるから、あの星竜の子の気持ちもわからなくはないんだけどな」

暗黒少女「ふーん……」

エバンス「お前はいないのか? そういう、世話になった人とかは」

暗黒少女「さあ……どうだったかしら」

 *

大亀クロシュ「」スイスイ

 小さな商船「オーイ!!」

大亀クロシュ「?」モニョ?


妖精「ん……?」

ローガン「小型艇、か?」

ミスティ「海上で他の船とすれ違うなんて、珍しいこともあるものね」

イリス「あれ? でも近付いてくるよ?」

 *
748 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 16:41:21.49 ID:R0+Uknd10
―旅職人の船

行商妖精「こんにちは〜。こんなとこで会うなんて奇遇だねえ、旅人のみなさん〜」

妖精「あなたは……ウォーターポートで龍の顎の珠を売ってた妖精!」

行商妖精「えへへ、あのあと売れたよお〜。価値がわかる人っているもんなんだよねえ〜」

イリス「う、売れたんだ……」

ミスティ「良かったわね……」

妖精「それにしてもあなた、こんな船を持っていたの?」

行商妖精「これは職人さんのお船! 職人さんの代わりに、わたしが接客、販売をするっていう約束で乗せてもらったんだ〜」

ローガン「職人さん……?」

行商妖精「うん〜。奥にいるよ〜。職人さ〜ん」パタパタ


ドワーフの旅職人「うむ……」ノソッ


イリス「ドワーフの……職人さん!」

ドワーフの旅職人「いかにも……」

行商妖精「職人さんはすっごく口下手だから、わたしが代わりにお店を担当してるの〜」

暗黒少女「なるほど……不得意分野を補う為に商人を雇用したということね」

ドワーフの旅職人「うむ……」

行商妖精「そゆこと〜。わたしは職人さんのすてきな品物を売れてぇ、一石二鳥、適材適所、相互扶助ってことだね〜」

エバンス「とにかくドワーフの職人が作った良いモノを買えるってことだろ? せっかくだし見せてもらおうぜ」

行商妖精「んふふ〜、ゆっくり見てってね〜」


↓1〜3 選択 誰の何を新調する?
1.クロシュの武器
2.クロシュの防具
3.妖精の武器
4.妖精の防具
5.イリスの武器
6.イリスの防具
7.ミスティの武器
8.ミスティの防具
9.ローガンの武器
10.ローガンの防具
11.エバンスの武器
12.エバンスの防具
13.その他(自由安価)
749 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 16:44:56.16 ID:NFBWb1XCO
5
750 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 16:59:18.50 ID:MTEp7ckTO
11
751 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 17:08:46.74 ID:BkBGXlUbO
1
752 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 17:35:57.24 ID:R0+Uknd10
エバンス「……」

 ボロボロの鉄の剣「」

ローガン「ふむ……丁度良い頃合いだったようだな」

エバンス「ああ。流石にこれ以上は戦えん。新しいのを用意しないとな」



イリス「……」

 ボロボロの精霊樹の杖「」

ミスティ「その杖……そろそろ限界ね……」

イリス「うん……。お師匠様から頂いた大切なものなんだけど、使えなくなったら意味ないしね」

クロシュ「あ……ごめんなさい……。わたしが……フメイちゃんに合わせて、無理に使ったから……」

イリス「なんか妙に焦げてると思ったらそれかあ!!! いや、元から限界は近かったし、結果的にそれで星竜を倒せたんだから良いんだけどね?」

妖精「……そろそろクロシュ用の魔法武器を用意した方が良いかもね」

ミスティ「そうね……。いつまでも借り物じゃ、魔女の姿に相応しくないわ……」

イリス「ふふ、それじゃあ私と一緒に杖を選ぼっか」

クロシュ「うん……」


↓1クロシュの新武器
01-90 竜珠の杖
91-00 ???

↓2 イリスの新武器
01-60 精霊樹の杖[改]
61-90 虹晶の杖
91-00 星晶の杖

↓3 エバンスの新武器
01-60 鋼の剣
61-90 魔銀の剣
91-00 大地の剣
753 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 17:37:00.82 ID:CcaCExly0
754 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 17:42:06.18 ID:pa4Aws2M0
755 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 17:55:06.72 ID:9PkVY3Kho
756 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 19:41:49.13 ID:R0+Uknd10
 鋼の剣「」

エバンス「おっ、鋼の剣……ローガンの旦那が振り回してるのを見るとちょっと羨ましくなるんだよな」

ローガン「鋼は良いぞ。だがせっかくのドワーフ職人殿の直営店なのだ、普通の武器屋では買えないものを探してみても良いのではないか?」

行商妖精「そうだよ〜。剣ならこれがおすすめだよ〜」

 魔銀の剣「」ギラッ

エバンス「うおっ……! これは――」

暗黒少女「魔銀じゃないのこれ!」

ローガン「おお……! しかも丹念に研ぎ澄まされている……! これほどの品は滅多にお目にかかれないぞ……!」

行商妖精「んふふ〜職人さん会心の業物だよ〜。他のお店じゃこれより良い魔銀の剣はきっとないし、お値段もここよりお高いよ〜?」

エバンス「よし、買った!」

行商妖精「わぁ〜即決だぁ〜」

エバンス「これをこの価格で買えるってんなら悩む余地はねえぜ!」


暗黒少女「そういえばミスティの使ってる短剣も魔銀よね」

ローガン「ああ。魔銀は魔法の触媒としても優秀な性質を持っている。ミスティくんがあれを愛用しているのはそのためだろう」

暗黒少女「堅くて軽いってだけでもずるいのに、その上魔法についても優秀なんて、インチキな金属だわ……」

 ☆エバンスが魔銀の剣を装備しました

 *
757 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 19:42:20.08 ID:R0+Uknd10
ドワーフの旅職人「……その杖……見せてみろ」

イリス「えっ!? は、はい」ススッ

 ボロボロの精霊樹の杖「」

ドワーフの旅職人「……買い替える必要はない」スタスタ

イリス「ええっ!? ど、どこへ?」

ドワーフの旅職人「修復する……。待っていろ……」スタスタ

 *

 トンカントンカン ポン!

 精霊樹の杖[改]「」ピカピカ

クロシュ「わあ……!」

イリス「新品みたいにピカピカ……!」

ミスティ「すごい技術だわ……」

妖精「鍛冶職人かと思ってたけど、杖も直せるんだ……!」

ドワーフの旅職人「……治すついでに……魔脈を整理しておいた……。前よりも……魔力効率が上がっているはずだ……」

イリス「す、すごい!! ありがとうございます!」

ドワーフの旅職人「うむ……」

 ☆イリスの精霊樹の杖が精霊樹の杖[改]になりました

 *
758 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 19:42:51.26 ID:R0+Uknd10
ドワーフの旅職人「ところで……その、スライムの子が持っている……それは……?」

クロシュ「?」

 星竜の珠「」キラキラ

イリス「あ、これは、星竜……モドキの体内にあった珠、らしいです」

ドワーフの旅職人「星竜……モドキ……?」

 *

ドワーフの旅職人「ほう……。それで……その子も、杖を求めているのだったな……」

妖精「うん。クロシュ……スライムに使いやすい杖とかってある?」

ドワーフの旅職人「同化を会得しているスライムであれば……どんな杖でも使いこなせるだろう……。だが――」

クロシュ「?」

ドワーフの旅職人「……その、星竜の珠で……スライムにより適した杖を、作ることも可能だ……」

クロシュ「!」

イリス「本当ですか!?」

ドワーフの旅職人「ああ……」

ミスティ「……クロシュ、どうする? その珠、杖にできるらしいわよ……」

クロシュ「えと……」

妖精「どうせ他に使い道もないし、杖にしちゃえば? 売るにしても、本物の星竜の珠じゃないから安く買い叩かれるだろうしさ」

ドワーフの旅職人「だが、性質・性能は星竜の珠に限りなく近い。十分遜色のない杖が作れるだろう」

クロシュ「えと……じゃあ……お願い、します……」ペコッ

 星竜の珠「」スッ

ドワーフの旅職人「承った……」

 ◇

 トンカントンカン ポン!

 竜珠の杖「」キラキラ

クロシュ「わあ……」

ドワーフの旅職人「会心の出来だ……。受け取るが良い……」スッ

クロシュ「うん……ありがと……」ススッ

妖精「クロシュ、せっかくだし同化してみてよ」

クロシュ「うん……」

 デロデロ…モニョモニョ…ポン!

魔女っ子クロシュ「!」キラッ

イリス「わぁ〜!」

ミスティ「三角帽子に、竜の翼みたいな飾りが付いたわね……ふふ、クロシュなりの竜らしさを感じるわ……」

魔女っ子クロシュ「」フンス

イリス「ふふ、また魔法の練習しようね!」

魔女っ子クロシュ「うん!」

 ☆クロシュが竜珠の杖を装備しました

 *
759 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 19:52:56.51 ID:R0+Uknd10
―大陸への海路

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

 ◇暗黒少女 [悪徳商人]
 武:ステーキナイフ  盾:         飾:貝殻の髪飾り
 武:         防:給仕のエプロン  飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*4
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・炎鉱石
・魔王図鑑
・溶岩石のアミュレット*6

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・氷属性の練習[2/4](ミスティ)
760 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 19:53:27.28 ID:R0+Uknd10
―夕
 小さな無人島

 ザァーン ザザァーン…

カモメ「クゥー、クゥー」

カニ「チョキチョキ」



エバンス「薪取ってきたぞ〜」エッホエッホ

ローガン「足りるか?」エッホエッホ

イリス「はい、ありがとうございます! それじゃあ火を――」

溶岩エイ「キュウウ――」ボッ

 焚き火「」メラメラ

イリス「わあ! つけてくれたの?」

溶岩エイ「キュゥン」

ミスティ「ふふ、ありがとう……」

妖精「……でも、そろそろ帰った方が良いんじゃないの? けっこう火山島から離れちゃったでしょ」

溶岩エイ「キュウ」

妖精「明日には帰る……? それならいいけど」

星竜の子供「ギャオ」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ


小さな無人島で野営します
↓1〜3 自由安価 野営中何をする?
761 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 19:54:09.30 ID:NFBWb1XCO
水着で海水浴
762 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 19:55:41.42 ID:9PkVY3Kho
星竜の子と交流
763 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 19:57:56.07 ID:aEaYS/ldO
空気に溶けてみる
764 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 19:58:04.87 ID:Ypb0NfHDO
釣りをしてみる
765 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 20:50:28.97 ID:R0+Uknd10
―夜
 小さな無人島

星竜の子供「〜〜」ガツガツ モグモグ

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ モグモグ


暗黒少女「体は小さいのによく食うわねえ」

エバンス「クロシュちゃん、なんか最近食べる量増えてないか?」

ローガン「それだけたくさん頑張っているということだな」

イリス「今日も一日中泳いでもらったもんね。本当にお疲れ様、クロシュちゃん」

ミスティ「……そういえば、星竜って本当は溶岩トカゲだったのよね? 子供まで星竜になっているのは変じゃない……?」

妖精「さあ……私にも何がなんだかわかんないよ」

溶岩エイ「キュウン」

妖精「えっ、そうなの?」

イリス「え、何? どういうこと?」

妖精「えと……あの星竜、死ぬ間際に全力を注いで卵を産んだんだって。それが孵ったのがあいつ……みたい」

ミスティ「ええっ!? でも卵なんて、あの時はどこにも……」

妖精「溶岩エイがすぐに隠しちゃったんだって。私たちだけならともかく、あの場にはアリシラもいたから。アリシラは多分、卵に分けた星の力も見逃してくれない」

溶岩エイ「キュウン……」

イリス「ああ……」

ミスティ「だから、あなたが面倒を見てあげているのね……」

 *

星竜の子供『……』

スライムクロシュ『……』

星竜の子供『……』

スライムクロシュ『えと……。ごめんね……』

星竜の子供『……なぜ謝る?』

スライムクロシュ『……わたし……あなたの、お母さんを……食べちゃった……』

星竜の子供『……だから何だ。貴様が謝れば、ママが帰ってくるのか』

スライムクロシュ『……』

星竜の子供『謝罪などいらぬ……。貴様たちは、ママより強くて……ママは、貴様たちより弱かった……それだけのこと……』

スライムクロシュ『……』

星竜の子供『……まだ何かあるのか』

スライムクロシュ『……』


↓1〜3 多数決
1.ごめんなさい
2.復讐は受けて立つ
3.自由安価
766 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 20:51:22.16 ID:CcaCExly0
767 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 20:59:12.46 ID:+L6di7kro
2
768 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 21:09:37.87 ID:R0+Uknd10
スライムクロシュ『……もし……わたしが、憎いなら……』

星竜の子供『……』

スライムクロシュ『わたし……いつでも……受けて、立つ……』

星竜の子供『……』

スライムクロシュ『……わたし……あなたの、ママを……殺して……食べたもん』

星竜の子供『……』

スライムクロシュ『……』

星竜の子供『……』ジワワ

スライムクロシュ『……』

星竜の子供『……ギャオオッ!!』バッ

スライムクロシュ『……っ』ギュッ

 ゲシッゲシッ ゲシッ…

 ◇
769 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 21:58:14.75 ID:R0+Uknd10
―朝
 小さな無人島

 チュンチュン

イリス「……ねえ、ミスティ……私たち、すっごく大事なことを忘れてない……?」

ミスティ「な、何よ……? 私は思い当たることなんて特にないけど……」

イリス「これだよ!」

 フリルワンピース水着「」ドン!
 スクール水着「」ドン!

ミスティ「こ、これがどうしたって言うのよ」

イリス「私たち、泳いでない! せっかく水着をもらったのに、写真を撮られただけだよ!」

ミスティ「そ、そうね……。せっかくだし、泳いでくれば良いんじゃないかしら……。ほら、ここはまだ熱帯だし、きっと気持ち良いわ……」

イリス「……ミスティは?」

ミスティ「私は、別に……。水、苦手だし……」

イリス「大丈夫!! 私が手取り足取り教えてあげるから!! 一緒にいこ!」

ミスティ「い、嫌! みんなにあんな格好見られたら死ぬ……!!」

イリス「大丈夫だよ!! 絶対かわいいから絶対大丈夫!!!」

 ◇

―小さな無人島 海岸

 バシャバシャ

イリス(フリルワンピ水着)「こうやって手を動かして――」

ミスティ(スク水)「こ、こう……?///」



エバンス「ふう……水着か……。俺も買っておくんだったぜ……」

妖精「イリスとミスティが記念にもらったやつだけだからねえ」

クロシュ「……妖精さんの格好も……ちょっと、水着っぽい……」

妖精「ああ、これ? そういえばそうかも? あんまり考えたことなかったなあ」

ローガン「言われてみれば、妖精たちの格好は一般的な人間のそれと比べると少々刺激的かもしれん」

妖精「えっそうなの!? けっこう恥ずかしい格好だったりするのこれ!?」

暗黒少女「妖精類がそういう格好してるのはそういうもんだと思うし全然気にならないわね。人間が同じ格好してたらたぶん二度見するけど」

妖精「……う、う〜ん……つまり、どうしよう……」グルグル

エバンス「まあ、いつも通りでいいんじゃないか?」

 *
770 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 21:59:19.72 ID:R0+Uknd10
エバンス「女の子たちが泳いでる間に訓練でもしてるか! 魔銀の剣の重さに慣れとかねえとな!」ブンブンッ

ローガン「必要なら私が相手を務めよう」



クロシュ「……」

妖精「そういえばクロシュ……昨日、星竜の子供と喧嘩してたけど、大丈夫だった?」

クロシュ「うん……。喧嘩は……してない……。受けて、立ってた……だけ……」

妖精「そう……。でも、あんまり一人で抱えないでね。星竜を倒したのは、あなた一人じゃないんだから」

クロシュ「うん……」



クロシュ「……そういえば……昔、風に溶けたスライムがいたんだって……」

妖精「ん? あ、それってクロシュヴィアの伝説?」

クロシュ「うん。わたし……ちょっと、試してみる……」

妖精「ええ……? もし失敗したら風に溶けたまま二度と元に戻れなくなるって話だよ? 危ないよ」

クロシュ「だいじょうぶ……妖精さんが、風を集めて元に戻してくれるから……」

妖精「こらっ私をアテにするな! でもまあ、そうだね。私の見てるとこでなら試してみてもいいよ」

クロシュ「んへへ……ありがと……」

妖精「でも私の見てないとこじゃ絶対にだめだからね」

クロシュ「ん……わかりました……」


↓1コンマ
01-90 だめです[経験1/12]
91-98 霧散する[経験6/12]
99-00 風の如し[経験☆]
771 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 22:01:05.28 ID:JEGXDS/5O
772 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 22:14:46.66 ID:R0+Uknd10
クロシュ「んん……風を……捕まえて……同化……」ムムム

妖精「どう? できそう?」

クロシュ「んむむ……」

妖精「やっぱ難しいんじゃない? あのブラッドだって、ミスティの出した冷気には咄嗟に同化できなかったんだもの。気体との同化はそれくらい難しいってことだよ」

クロシュ「んむ……」

妖精「まあ焦らずにやってこうよ。みんないるんだからさ、クロシュ一人が焦ってなんでもできるようになんなくても大丈夫だから」

クロシュ「うん……」

 ☆空気化経験が[1/12]になりました

 ◇
773 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 22:16:19.31 ID:R0+Uknd10
―小さな無人島

溶岩エイ「キュウ〜ン」ヒラヒラ

星竜の子供「……」プイッ



エバンス「またなー! モーリィたちによろしくなー!!」

イリス「行っちゃったね……」

ミスティ「あの星竜の子供……昨日より大人しかったわね……」

ローガン「何かあったのだろうか……?」

クロシュ「……」

妖精「まあ、生きてればいろいろあるよ。あの子も、クロシュと同じでまだまだ赤ちゃんなんだもの……」

暗黒少女「ええっ、クロシュってまだ赤ちゃんなの!? 子供だとは思ってたけど……」

イリス「でもクロシュちゃんはすっかり頼もしくなったよ!」

ミスティ「同感ね……。海は渡れるし、同化でなんでもできる……」

エバンス「クロシュちゃんを守るためにこのパーティに入ったってのに、このままじゃ名折れだ! 俺も強くなるぞ……!」

ローガン「うむ……私も気を引き締めよう」

 ◆
774 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 23:13:30.01 ID:R0+Uknd10
―港湾都市ウォーターポート
 海岸

 ザァーン ザザァーン…

暗黒少女「ああ……懐かしのウォーターポート!」

妖精「お疲れ様。あなたともお別れだね」

暗黒少女「あっ……」

イリス「短い間だったけど、一緒にいれて楽しかったよ! もう悪いことはしないでね!」

ミスティ「……真っ当に働け……なんて、言っても聞かないかもしれないけど……。危ないことはするんじゃないわよ……」

ローガン「フッ……君を心配する者もいるということを、覚えておいてくれたまえ」

エバンス「うちの傭兵団に入りたかったら気軽に応募してくれよ。前も言ったが、商人経験ありなら歓迎だぜ」

クロシュ「えと……お元気で……」

暗黒少女「あんたたち……うう……ぐすっ……。こんな、詐欺師の私なんかを……見捨てないで、ここまで連れてきてくれて……。本当に……本当に、ありがとう……!!」ジワワ

イリス「……!」

暗黒少女「私……やれるだけ、やってみるわ……! 法に触れない範囲で、どでかい収益を出して……いつかあんたたちに、この借りを返す!!」

ミスティ「……」

暗黒少女「だから待ってなさいよね! こんどは豪華客船にあんたたちを乗せて海の向こうに連れてってやるわ! クロシュにも、自分が泳がない船旅ってもんを味わわせてやるんだから!」

クロシュ「わあ……。うん……」

暗黒少女「それじゃあ、また会いましょう! 死ぬんじゃないわよ!!」

 ☆暗黒少女と別れました
 ☆暗黒優待券を手に入れました

 ◆
775 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/30(日) 23:15:56.86 ID:R0+Uknd10
というわけで本日はここまでとなります

いろいろありましたが無事に大陸に戻ってきました、クロシュ一行です
星竜の子からの憎しみを受け止めたクロシュ氏は、またひとつ成長しました。奪われる側の苦しみは、本当にどうしようもなく、どうにもならないものです。クロシュさんは主人公ですが、奪う側に回ってしまうこともあります。こればかりは、憎しみを受け止めながら進んでいくしかないのかもしれません。謝っても救われず、謝らなくても救われません。どうしようもないのです
なお、今回の選択で星竜の子供くんは、ちょっとだけクロシュへの好感度が上がったようです。もちろん憎しみが消えたわけではありませんが、少しは見方を変えてくれるかもしれません

そして長い間苦楽をともにした暗黒行商少女さんともついにお別れです。いろいろありましたが、人に優しくされて、心配されるという経験をした彼女は、これからどう変わっていくのでしょうか。それは彼女次第ではありますが、願わくば、それがしあわせにつながるものでありますよう、と願わずにはいられないのかもしれません

それでは本日もありがとうございました。次回ですが、今度は日曜の更新がちょっと怪しいため、代わりにまた平日のどこかで更新するかもしれません。よろしくお願いいたします
(もし更新日を明確にして欲しいなどの要望がありましたら、なるべく早い段階でお知らせするようにいたします。特になければ前回同様いきなり更新し始めます)
776 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 23:23:52.72 ID:+L6di7kro
乙乙
777 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 23:28:21.84 ID:NFBWb1XCO

妖精さん人間基準だと結構なナイスバディなのかな
778 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/01(月) 01:01:42.14 ID:oxsLu7YDO
乙です
更新日については出来れば知りたいかな
779 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/01(月) 01:43:44.27 ID:E73dHXaYO
乙です
更新日を明確にしてくれると助かります
780 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/01(月) 12:14:04.72 ID:q/AUtInNO

暗黒少女から暗黒がとれる日は来るのか・・・?
781 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/01(月) 12:36:46.91 ID:iuoOhuupO
乙。
魔法の属性が暗黒だから暗黒少女なんだよ(でまかせ)
782 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/02(火) 21:48:03.99 ID:RCnGzwAu0
皆さんご反応ありがとうございます。それでは次回の更新予定は木曜日とさせていただきます。よろしくお願いします

妖精類のほとんどは、人間で言うところの二次性徴前くらいの体型です。つまりつるぺた幼女です。それはクロシュたちと一緒にいる建国の太母も同様です
また、妖精類は露出度が高めの格好をしがちなようです。妖精類は自然に満ちている魔力を全身から吸収することができるため、露出している方が実際都合が良く、ついつい薄着になってしまうのです。流石にお胸やお股は隠したがりますが、迂闊な妖精がノーパンスカートで飛んでいることは稀によくあります
クロシュ一行の妖精がよく身に付けているレオタードは、妖精の自然魔力吸収を阻害しない特殊な素材で作られているようです

暗黒少女から暗黒が取れる日が来るかは今のところわかりません。というのも、彼女自身が†暗黒†という肩書を気に入っているからです
ちなみに、実は彼女の得意属性も>>781さんの予想通り闇だったりします。練度は高くありませんが、最低限の護身術として使える程度には修めているようです
783 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [乙]:2024/07/04(木) 12:38:43.87 ID:fjnQ35SHO
モーリィさんはジャージか拳法着っぽいの着てそう。
784 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/04(木) 19:01:24.44 ID:QpkMGIrO0
モーリィ氏は動きやすい格好をしています。普段はトコナツ産の繊維で織られた作務衣を、戦いに赴く際は竜革のドレスを着ていくようです
また、旧トコナツ村で過ごす時は旧トコナツの伝統的な民族衣装を着ることがあるそうです
785 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/04(木) 19:01:50.45 ID:QpkMGIrO0
―夜
 旅の船着場

看板娘「わあ〜お久しぶりです! お荷物はしっかり預かっておりましたのでご安心ください!」

妖精「ありがと。ついでに今日一泊してってもいい?」

看板娘「もちろんです!」

エバンス「なあ、ところでこの数日の間に何か変わったこととかなかったか? 情勢的な意味で」

看板娘「変わったことですか? う〜んそうですねえ……あ! そうだ、今年の芸術祭はアイドルの演目が追加されるそうですよ!」

ローガン「アイドルの……演目?」

看板娘「うふふふ、おじさんはあんまり興味ありませんか? アイドルっていうのは、最近ミュージアで生まれた新時代の文化ですよ!」

ローガン「む、むう……最近の流行りには少々疎いもので……」

エバンス「俺も聞いたことはあるが、詳しくは知らないな……。芸術の一種なのか?」

看板娘「そうです! かわいい女の子やかっこいい男の人が、ステージの上で歌って踊るっていう新時代の芸術文化です!」

妖精「なにそれ……? マーベルのアホがやってたダンスショーみたいなやつ……?」

イリス「あ、うん! マーベルさんがやってたやつが近いと思う!」

看板娘「わあ! あなたたち、マーベル様のライブショーを見たことがあるんですか!? いいなあ……!」

ミスティ「あ、あなたもしかしてマーベルのファンなの……?」

看板娘「様を付けてください! えへへ、ちょっと気になってるだけです。ファンってほどじゃないと思います」

ミスティ「そ、そう……。まあとりあえず、アイドルってのがどんなものなのかはわかったわ……。ていうかイリスは知ってるのね、アイドル……」

イリス「えっ!? ま、まあ……ちょっとだけね」

看板娘「うふふ。今年の目玉はアイドルですけれど、元々芸術祭は絵とか彫刻とか音楽とか、いろんな芸術が一挙に集まる凄い催しなんですよ。ここセイントレア王国の王族の方々も毎年ご観覧に訪れるくらいですし、皆さんももし良かったら是非見に行ってみてくださいね」

 ◇

―客室

イリス「芸術祭かあ……。ミュージアって今回の道程の途中にある街だよね、確か」

妖精「うん。日程的には、明日出発すれば芸術祭の期間中には着くと思う」

ミスティ「……寄り道している余裕はあるかしら……?」

妖精「まあ……旅に差し障らない程度なら良いと思う。どっちにしても補給の為に立ち寄る必要はあるし」

クロシュ「……」

妖精「それに、絵が得意なクロシュにとっても、良い学びが得られるかもしれないしね」

クロシュ「ほえ……?」

 ◆
786 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/04(木) 19:02:30.04 ID:QpkMGIrO0
―芸術都市ミュージアへの旅路 1日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*4
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・炎鉱石
・魔王図鑑
・溶岩石のアミュレット*6
・暗黒優待券

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法練習[1/3]
・風になる[1/12]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・氷属性の練習[2/4](ミスティ)
787 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/04(木) 19:03:04.34 ID:QpkMGIrO0
―朝
 王国平原 街道


 帆「」バサッ
 強化ソリ「」シャーッ

 ビュオオオオ―

クロシュ「わぁ〜」

エバンス「うおお!? これが噂のミスティちゃんのソリか……!」

ローガン「おお……帆が付いたからか更に速度が増したな」

イリス「風は私が魔法で吹かせてます!」

ミスティ「助かるわ……。一人で動かすよりけっこう楽になるわね……」

妖精「この速度なら芸術祭が始まる直前くらいに着けるかも。帆付きのソリかあ、イリスも良いことを思いつくねえ」

イリス「大亀クロシュちゃんの背中に付けたのを見て思い付いたの! これならミスティの負担を減らせるかなって!」


↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-05 強敵
06-20 敵襲
21-35 食料発見(コンマ)
36-50 物品発見(コンマ)
51-65 場所発見(コンマ)
66-80 良いこと(自由安価)
81-95 旅は道連れ
96-00 旅は道連れ(稀)
788 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/04(木) 19:04:00.14 ID:DT0Gn79po
やー
789 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/04(木) 19:06:21.86 ID:fjnQ35SHO
790 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/04(木) 19:49:05.33 ID:QpkMGIrO0
先に道連れ判定を行います

↓1コンマ
11-25 メルル
26-50 黒髪の無愛想な青年
51-75 赤髪ロングポニテの女性冒険者
76-00 銀髪ウェーブセミロングお嬢様
791 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/04(木) 19:54:51.78 ID:km0yBjRa0
792 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/04(木) 21:01:00.59 ID:QpkMGIrO0
王国平原 街道

 強化ソリ「」シャーッ

妖精「ん……?」


銀髪セミロングの少女「あああああああああ!!!」タタタタタッ

青触手「〜〜」ズモモモモ


イリス「小さい女の子が……触手に追われてる!!」

エバンス「助けよう!」

ミスティ「ええ……! それにしてもあの触手と女の子、かなり速いわね……」

ローガン「青い触手は触手内序列でも中位の実力派。普通の人間からすればかなりの脅威だが、我々なら勝てるはずだ!」

クロシュ「うん!」

 *

銀髪セミロングの少女「ひい、ひい、もう足が……」フラッ

 石「」ガッ

銀髪セミロングの少女「ひあっ……」

 ビターン!

銀髪セミロングの少女「い、いたた……あっ」

青触手「〜〜」ヌッ

銀髪セミロングの少女「あ、ああ……」

伸ばされる青い触手「〜〜」ズズズッ

銀髪セミロングの少女「いやあああああ!!!」


 強化ソリ「」シュバッ

 ドガッ

青触手「!!?」グラッ


 シュバッ

エバンス「かわいい女の子に無理矢理迫るたあ、礼儀のなってねえ触手だぜ!」ザッ

ローガン「今度は我々が相手だ、触手殿」ザッ

ウニ盾クロシュ「……」ザッ

青触手「〜〜!!」グオオオッ


 ――戦闘開始 青触手――


↓1コンマ
01-05 痛恨
06-20 劣勢
21-90 優勢
91-00 会心
793 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/04(木) 21:02:04.68 ID:fjnQ35SHO
794 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/04(木) 21:12:12.91 ID:QpkMGIrO0
青触手「」ブォンッ

 ガギンッ

ウニ盾クロシュ「わわっ……」ヨロッ

ローガン「クロシュくん! 奴は一撃が重い、正面から受けない方が良い!」

ウニ盾クロシュ「う、うん!」


エバンス「だがその隙は頂いたぜ! オラァッ」バッ
 魔銀の剣「」シャッ

 ズバァッ!!

 触手の一本「」ボトッ

青触手「〜〜!!」ジタバタ


イリス「痛がってるとこ悪いけど、畳みかけさせてもらうよ! スゥー……星の光よ!!」カッ

 星弾「」ピュンッ

青触手「!?」

 星弾「」カッ
 ドガアッ!!!!


青触手「」プスプス…


ミスティ「これが……星の魔法!!」

ローガン「このまま押し切れ!」



銀髪セミロングの少女「え、え……? あ、あなたたちは……?」

妖精「あー……通りすがりの旅人、かな」


↓1コンマ
01-05 痛恨
06-20 劣勢
21-00 勝利
795 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/04(木) 21:12:46.44 ID:lnbljYMDO
796 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/04(木) 22:12:00.19 ID:QpkMGIrO0
ミスティ「レッドから教えてもらった技は……まだ使いこなせないから、今はこれで!!」カッ

 氷の刃「」ヒュンヒュンッ

 ズババババッ

青触手「〜〜!!」ジタバタ


妖精「クロシュ、炎の力は使える?」

ウニ盾クロシュ「あ、うん!」

妖精「じゃあ……あいつにトドメを刺してやって」

 チリッ…

炎クロシュ「ん……」チリチリ


青触手「」グッタリ

炎クロシュ「……」トコトコ

青触手「」ググ…

炎クロシュ「……」グッ
 赤熱メイドブレード「」シャッ

 ズバアッ―


 ――戦闘終了――

 ◇
797 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/04(木) 22:12:51.43 ID:QpkMGIrO0
焼き青触手「」コンガリ

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ モグモグ

妖精「うへぇ、よくこんなの食べられるなあ……」



銀髪セミロングの少女「あの……助けていただいて、ありがとうございました」ペコリ

エバンス「いいってことよ!」

ローガン「うむ……。困っている者がいれば、身を投じて助けるのが騎士道というものだ」ムンッ

ミスティ「まあ、大きな怪我はなさそうで良かったわ……」

イリス「本当に! でも、ええと……あなたはどうしてこんな平原の真っ只中を一人で?」

銀髪セミロングの少女→リュアン「あ……えと、私リュアンって言います。えと……」

 *

イリス「ええっ!? 触手に襲われて逃げてる内に、お付きの人とはぐれちゃった!?」

リュアン「はい……。あの、ここがどこだかわかりますか……?」

ローガン「ここは王国の中央平原。南下すれば港湾都市ウォーターポートがあるが……」

リュアン「ええっ!? そ、そんなとこまで戻ってきちゃったの……?」

ミスティ「戻って……?」

リュアン「あ、えと……私……ミュージアに向かってる途中だったんです。半分くらいまで行ったところで、あの触手に襲われちゃって……」

エバンス「ここまで走り続けてきたのか!? すげー健脚だな……」

ローガン「う、うむ……軍隊でも通用する足腰だぞ……」

リュアン「そうなんでしょうか……。と、とにかく早く戻って合流しなきゃ……ふゃっ!」コテッ

イリス「うわわ、無理しちゃだめだよ! ずっと走り続けて来たんなら、すごく疲れてるでしょ?」

リュアン「ですが……」

ミスティ「……ミュージアへ向かう途中で逸れたのでしょう? 私たちもミュージアに向かうところだから、ソリに乗せてあげるわ……」

リュアン「えっ……?」

ローガン「うむ……ソリの担い手であるミスティくんが言うのであれば、問題なかろう」

リュアン「あ、あの……私、お金持ちみたいに見えるかもしれませんが……少し事情がありまして、お返しできるものは、何も……」

ミスティ「……ああ、いや……対価が欲しいわけではないわ……。まあ、もらえるならもらいたいけれど、なくても別に構わない……」

リュアン「ええと……じゃあ、どうして……?」

ミスティ「単にその方が気持ち良いからよ。触手に追われるあなたを助けたのも、同じ」

リュアン「……」

ミスティ「まあ……そこの赤ポニテのお人好しが伝染しただけだけどね」ポリポリ

イリス「そこで私を出すの!? いや、確かに私も人助けは気持ち良いと思うけどさ!」

リュアン「……ふふ……わかりました。それじゃあ……お言葉に甘えさせていただいてもよろしいですか?」

ミスティ「ええ、もちろんよ」

 ☆謎のお嬢様?リュアンが一時的にパーティに加わりました

 ◆
798 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/04(木) 22:14:15.73 ID:QpkMGIrO0
―夕方
 街道沿い 野営地

 焚き火「」パチパチ

リュアン「世界樹の光を取り戻す旅だなんて……! あなたがたは救世主様であらせられたのですか!?」

妖精「違うよ! ただ光を世界樹に戻したいだけだし、既に光を一つ奪われてるからどちらかと言うと戦犯に近い」

クロシュ「せんぱん……」

リュアン「そ、そうなんですか……。でも、すごいです……世のために命を懸けて戦えるなんて……」

クロシュ「そうなの……?」

リュアン「はい、すごいです……!」

クロシュ「わあ……」

リュアン「ふふ……クロシュちゃんは偉いです。なでなでしてあげます」スッ

 ナデナデ

クロシュ「ん……」

 デロデロ…

スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ

リュアン「わっ、スライムの姿になっちゃいました!」

妖精「なでなでされるのが気持ち良かったのかな……?」


ミュージアへの旅路初日の夜です
↓1〜3 野営中何をする?
799 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/04(木) 22:15:29.74 ID:km0yBjRa0
リュアン、クロシュの変化特訓に付き合う
800 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/04(木) 22:18:46.65 ID:fjnQ35SHO
リュアンとイリスとミスティでお料理
801 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/04(木) 22:20:00.76 ID:f1uscsL+o
勇者像の前になんか凄そうな剣が刺さってる
持っていこう
802 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/04(木) 22:53:38.79 ID:QpkMGIrO0
―夕方
 野営地

 焚き火「」パチパチ

イリス「ふんふふ〜ん〜今晩は青触手のお肉〜」

 鉄鍋「」
 魔導飯盒「」

リュアン「わあ! 調理器具があります!」

イリス「もちろん! 旅の途中でも美味しいものを食べたいからね!」

リュアン「私のお付きの人も、私に美味しいものを食べて欲しいからって調理器具を手放さないんです」

イリス「おお〜! 私、その人と気が合いそう!」

ミスティ「イリスと一緒になる前までは、旅中の食事なんて適当に焼いて食べられればそれで十分だと思ってたわ……」

リュアン「わあ……。私は、旅をしていますが実はそういう食生活をしたことがありません……」

イリス「まあこれでも街での料理に比べればかなり簡易的なんだけどね。やっぱり少しでも美味しく食べたいからさ」

ミスティ「そうね……。栄養補給だけではない……文化的な営みが必要なのよ……」


エバンス「お〜い追加の食材採って来たぞ〜!」タッタッタッ


イリス「あっ、ありがとうございます! ふふ、何が採れたのかな、何を作れるかな?」

リュアン「私もお手伝いします!」


↓1〜2 食材を1〜2つ選択(肉類は青触手のお肉を使用します)
野菜:食べられる野草、セイントレア草、トコナツマメ
穀物:パラパラ米、ヤマイモ、ナッツ、船旅ビスケット
魚介:サワガニ、ザリガニ、セイントレアバス、オオキイタニシ
果実:リンゴ、ナシ、野苺
卵乳:トリの卵、ミルク
特殊:スライムゼラチン、マジカルブラッドワイン、精霊樹の実のジャム、お宿の焼き菓子
803 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/04(木) 22:55:51.44 ID:ko89WxKWO
オオキイタニシ
804 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/04(木) 23:01:02.20 ID:lnbljYMDO
パラパラ米 トコナツマメ
805 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/04(木) 23:44:16.53 ID:QpkMGIrO0
 オオキイタニシ「」モゾモゾ

エバンス「オオキイタニシだ! 川で獲れたぜ!」

リュアン「ひぇっ……お、オオキイタニシって、農業国でウルティ米農家に大きな被害を与えてるっていうオオキイタニシですか!?」

エバンス「おう。オオキイタニシって言えばそいつだろ?」

ミスティ「これが水田にいると、大量発生してウルティ米が実る前に葉っぱを食べ尽くしちゃって大変……という話を聞いたことがあるわ……」

イリス「農業国じゃ悪魔の貝だとか、呪いの貝だとか散々に言われてるらしいね……」

妖精「ただの生存競争に悪魔だの呪いだの、馬鹿じゃないの?」

イリス「ま、まあまあ落ち着いて妖精さん。ほら、クロシュちゃんでも見て落ち着こうよ」

 オオキイタニシ「」モゾモゾ

タニシクロシュ「」モゾモゾ

妖精「いつの間にタニシに擬態したの……」

リュアン「クロシュちゃんだと思うとけっこうかわいく見えます。不思議です……」

 *

 触手とタニシとマメのパラパラ炒飯「」ポン!

イリス「はい! 今日採れた食材と、トコナツ島で仕入れたパラパラ米と豆を使った炒めご飯です! 隠し味にトコナツの香辛料をちょっとだけ混ぜてあります!」

ローガン「おお! つまりチャーハンか!」

イリス「えっ? あ、確かにこれチャーハンだ!」

リュアン「えっと……チャーハン……?」

ミスティ「チャーハンって何かしら……」

イリス「チャーハンっていうのは、北のトウゲン帝国発祥……だったかな? 香辛料といっしょにご飯を炒めて作る料理なんだけど……私も今言われて初めて思い出した!」

エバンス「トウゲン帝国じゃないのに、図らずもそこの料理を作っちまうなんて不思議なこともあるもんなんだなあ」

スライムクロシュ「……」モニョモニョ

イリス「あ、クロシュちゃんごめんね! 早くいただきますしよっか!」

スライムクロシュ「!」モニョ!

 *

ローガン「これは……! パラパラに炒められた米が、美味い!」モグモグ

エバンス「香辛料をまぶして炒めるだけでこんなに美味くなるのか……!」モグモグ

リュアン「お手伝いさせていただきながら半信半疑だったのですが……触手肉とタニシって、ちゃんと美味しかったんですね……。どちらもコリコリとした独特な弾力があって、パラパラの炒めご飯にとっても合ってる気がします……」モグモグ

ミスティ「この豆も美味しいわ……。野菜でありながら濃厚な旨味を含有していて、この料理にとても相応しい食材となっている……」

妖精「本当に料理上手だよねえ、イリスは」モグモグ

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ

イリス「ふふ、褒めてもお代わりくらいしか出ないよ〜」

 ☆触手とタニシとマメのパラパラ炒飯を食べて元気になりました

 ◇
806 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/04(木) 23:44:56.17 ID:QpkMGIrO0
というわけで本日はここまでとなります。次回はクロシュの訓練編と伝説の剣?編から開始となります

芸術都市への旅路でいきなり出会った謎の少女リュアンちゃん。その正体は、前スレの12に答えがあります
何やらクロシュちゃんたちとはまた別方向でいろいろな課題を抱えていそうな彼女ですが、ひとまず今は同じ釜の飯を呑気に食べていられる程度には平和なようです。お嬢様でありながら旅人でもある彼女は、育ちの良さを備えつつ旅の厳しさを知る珍しい人物であるのかもしれません。今回の道連れで、クロシュ氏は彼女から何を学ぶのでしょうか(必ずしも学ばなければならないというわけではありません。気楽にいきましょう)

それでは本日もありがとうございました。次回は土曜日の更新となります。また、日曜はまだ更新できるかはっきりしていないようです。よろしくお願いいたします
807 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/04(木) 23:48:33.52 ID:f1uscsL+o
乙乙
最初の募集キャラだいぶ登場してるな
808 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 00:47:30.30 ID:P9RwrKGDo
乙です
貝類にはすぐ擬態できるクロシュちゃんかわよ
809 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 19:53:59.03 ID:lYsW4wbX0

服装といえばフラナ氏は黒ワンピースに黒マント(光耐性付き)着てそう。
810 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 15:21:10.54 ID:CC8ixTyVO
勇者像漁ってたらまた来そう
811 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 16:06:09.79 ID:DS9C2klF0
言われてみれば、最初に募集したキャラクターの方々はけっこう出てきたかもしれません
まだ登場していないキャラクターもいますが、まだまだ先は長いので登場する機会はあると思います。よろしくお願いします

クロシュ氏は貝類への擬態が得意なようです。恐らく既に会得している擬態に近いものであれば、それほど難なく擬態することができるのではないかと思われます
クロシュ氏は貝類を見るのも真似るのも食べるのも好きなのかもしれません。時々カタツムリなどに擬態してもぞもぞしている姿が目撃されています

フラナ氏は普段は襟付きのワンピースを着用しているようです
以前は光耐性など不要!と耐性防具を付けずにいたが、最近は外出する際に光耐性付きのローブを着用することが増えた。これは勇者モドキのセイン氏に焼かれたことが影響しているのではないかと推測される……という記事が風雪新聞に載ったことがありました

勇者像と言えばエルダーサキュバスの影あり……かどうかはわかりませんが、彼女が今どこで何を企んでいるのかは今のところわかりません。クロシュ氏らは彼女に嫌われているわけではないので、出くわしてしまってもすぐに危ないということはなさそうですが……
812 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 16:06:35.49 ID:DS9C2klF0
―夜
 野営地

クロシュ「……」ムムム


リュアン「えと、クロシュちゃんは何をしているんですか……?」

妖精「風になりたいんだって」

リュアン「ええっ……? それって、どういう……」

妖精「比喩的な意味じゃなくて、文字通り。スライムには同化っていう力もあって……まあ簡単に言えば、物質の力を取り込んでその物質の性質を得られるの」

リュアン「え、そんな力が……! じゃあクロシュちゃんは、風を取り込んで風になろうとしてるってことですか!?」

妖精「そういうこと。流石にかなり難しいみたいだけどね」

リュアン「そうなんですね……。クロシュちゃん、がんばって……!」


クロシュ「……! んへへ……ありがと、リュアンちゃん……」


↓1コンマ
01-80 だめです[経験2/12]
81-98 霧散する[経験6/12]
99-00 風の如し[経験☆]
813 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2024/07/06(土) 16:10:24.75 ID:q2KL78z7O
814 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 17:32:58.96 ID:DS9C2klF0
クロシュ「……」ムムム

 デロデロ…

スライムクロシュ「」デロロ…


リュアン「わ、またスライムの姿になっちゃいました」

妖精「うーん、ちょっと限界みたい。今日はもう終わりかな」

スライムクロシュ「」デロロ…

リュアン「クロシュちゃん、お疲れさまでした。今日はもうお休みしましょう」

スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ

 ☆風経験が[2/12]になりました

 ◇
815 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 17:33:27.25 ID:DS9C2klF0
―朝
 野営地

 チュンチュン

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

リュアン「おはようございます、クロシュちゃん。疲れは取れましたか?」

スライムクロシュ「〜〜!」モニョニョ!

妖精「元気いっぱいだってさ」

リュアン「良かったです! 今日も一日、よろしくお願いします!」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

 *

リュアン「それにしてもここ……草木が生い茂っててわかりにくいですけど、人工物の残骸があちこちにありますね……」

ローガン「元は村か何かだったのかもしれぬ。既に遺棄されて久しいようだが」

リュアン「どのような事情で遺棄されてしまったのでしょうか……」

妖精「人に恨みを抱いてる魔族とかに滅ぼされたのかもね。魔族たちは王国騎士団に追いやられてるけれど、ゲリラ的に活動してる奴らもけっこういるみたいだし」

エバンス「ここは主要な都市からも遠いし、一気にやられたら救援も間に合わねえだろうな……」

リュアン「……誰が、悪いんでしょうか……」

妖精「さあね。もし下手人が魔族だとしたら、魔族を迫害した王国の人間……と言いたいところだけど、例え迫害されたとしてもこんな小さな村を滅ぼして良い理由にはならない」

ミスティ「でも、王国のやり方が魔族の憎悪を育てたのも事実よ……。もちろん、村を襲って良いわけではないけれど……」

エバンス「魔族の憎悪がなけりゃこんなことにはなってねえってのはその通りな気がするな」

妖精「まあつまり、全員悪い! 等しく打ち首が妥当だね」

リュアン「ええっ……!?」

ミスティ「そ、それは流石に乱暴すぎないかしら……」

妖精「冗談だよ。まあでも、リュアンは人間以外にも差別意識とかないんだね。私やクロシュとも普通に話せるみたいだし」

リュアン「あ、はい。えと、旅に出る前はなんとなく怖い印象を持っていました。でも旅をしている内に、魔族にも良い人はいるし、人間にも悪い人はいるっていう当たり前のことに気付きまして……」

妖精「おおー偉い! 何年旅をしても気付けないアホ冒険者なんてごまんといるのに、リュアンは大したもんだよ!」

リュアン「それを言うなら、皆さんもそうです。誰も妖精さんとクロシュちゃんを変な風に扱いません」

妖精「……それは確かに。まあ、やたらお人好しが集まる変なパーティだとは思ってるけどさ」

リュアン「ふふ、冒険者って普通荒くれ者ばっかりなのに、女の子がやたら多いし実際変なパーティだとは思います。あ、もちろん良い意味でです……あれ? そういえばクロシュちゃんは?」

妖精「ん? さっきスライムの姿でモニョモニョしてたけど……」

ミスティ「イリスの姿も見ないわね……散策でもしてるのかしら?」

 *
816 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 17:34:09.92 ID:DS9C2klF0
 勇者の像「」

 地面に刺さった剣「」ゴゴゴゴゴ


スライムクロシュ「〜〜!」モニョモニョ!

イリス「こ、これは……なんか凄そうな剣!」

スライムクロシュ「〜〜!」モニョニョ!

 デロデロ…

クロシュ「わたし……抜いてみる……!」ザッ

イリス「ええっ!? で、でも大丈夫かなあ……泥棒になっちゃうんじゃ……」

クロシュ「こういうのは持ってっていいって、妖精さんが言ってた……!」

イリス「よ、妖精さん……!」

クロシュ「……」グッ

 地面に刺さった剣「」ゴゴゴゴゴ


↓1コンマ
01-05 剣の魔王
06-35 パラサイトソードだ!
36-65 ただの錆びた剣
66-95 剣の精霊
96-00 聖剣
817 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 17:46:35.12 ID:sYRqESbM0
818 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 18:14:28.20 ID:DS9C2klF0
 抜き放たれた剣「」ズッ

クロシュ「――」

 剣から噴出する闇「」ゴウッ!!!!


イリス「……っ!? こ、この魔力は……!!? クロシュちゃん!!」

妖精「ちょ、ちょっと! 何があったの!? この魔力の波動は――」パタパタ

リュアン「い、一体何があったんです!?」タタタッ

エバンス「どうした!?」タタッ

ローガン「クロシュくん!? これは一体……」タタッ

ミスティ「な、何……この魔力は……!」

イリス「ご、ごめんなさい……私が、止めてれば……」


クロシュ「――」ユラッ

 デロデロ… モニョモニョ…

剣鬼クロシュ「」ズッ
 パラサイトソード「」シャキン


妖精「く、クロ――」

ローガン「来るぞ!! 構えろ!!」バッ


 ――戦闘 憑依剣鬼クロシュ――

↓1コンマ
01-10 痛恨
11-60 劣勢
61-90 優勢
91-00 会心
819 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 18:16:26.18 ID:Q+P4YrvDO
はい
820 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 18:19:17.26 ID:D4HrzMZcO
優勢が4割とか苦しい戦いだな(有利だったのに負けた星竜戦を思いだしつつ)
821 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 18:44:09.97 ID:DS9C2klF0
剣鬼クロシュ「」フッ


イリス「えっ、消え――」

 ガギギギギンッ!!!

ローガン「ぬうううっ!!」ザザッ

剣鬼クロシュ「」シュタタンッ

 シュビビビッ
 ギギギギンッ

エバンス「くっ速すぎるッ!!」

剣鬼クロシュ「」シュバッ

ローガン「いかん! イリスくんミスティくん!!」

ミスティ「こ、氷の防壁を――」

イリス「クロシュちゃ――」

剣鬼クロシュ「」シャッ

ミスティ「!! 間に合わ――」

 光「」カッ!!

剣鬼クロシュ「!!」ビクッ シュバッ

イリス「えっ!? い、今の光は――」

リュアン「私の魔法です! 目眩ましくらいにしか使えませんけど……クロシュちゃん……!!」


剣鬼クロシュ「……」ゴゴゴゴゴ


エバンス「おいおいおいおいヤバいぞ……!! 下手すると星竜よりヤバいんじゃねえのか!!? クロシュちゃんどうしちまったんだ!!?」

妖精「……わかった、あれパラサイトソードだ……! 持ち主を乗っ取って操る魔剣……! 道具と同化できるスライムとは、相性が最悪に良かったんだ……!!」

ローガン「なんてことだ……! どうすればクロシュくんを助けられる!?」

妖精「魔剣を折るしか……でも、魔剣を折るにはとんでもない馬鹿力か竜の炎でもなきゃ……」


剣鬼クロシュ「」ゴゴゴゴ
 パラサイトソード「」シャキン
 メイドブレード「」シャキン


エバンス「二刀流、だと……」

ローガン「くっ……ならば、命に替えてでも――」ザッ

 ◇
822 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 18:45:00.25 ID:DS9C2klF0
―??

クロシュ「……」デロデロ…

魔剣「素晴らしいぞ、お前の力……! ただのスライムかと思ったら、まさかこれほどの逸材だったとは……!」ウキウキ

クロシュ「……」デロデロ…

魔剣「ククク、使いこなせていないようだから我が存分に使いこなしてやろう。貴様の体をな……!!」

クロシュ「……」デロデロ…

魔剣「ククク……フハハハ……フゥーッハッハッハ――」

 ズバッ

魔剣「ぬわっ!?」

メイ841「同胞の危機を感知。救出を行う」シャキン

魔剣「貴様……このスライムが持っていたもう一つの剣の意志か。洗練された刀身とは不似合いな珍妙な格好よ」

メイ841「時代遅れの老害剣は最先端の衣装を知らないものと推測……。クロシュ、起きて……」

クロシュ「……」デロデロ

魔剣「無駄だ。そのスライムの意志は我が完全に掌握している。後は不純物たる貴様を下すだけよ……!」シャキン

メイ841「……」

魔剣「死ねい!」シュバッ


↓1コンマ
01-05 痛恨
06-40 劣勢
41-90 優勢
91-00 会心
823 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 18:46:05.50 ID:D4HrzMZcO
コンマ狙撃手ー!!!!はやくきてくれーっ!!!!
824 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 19:07:04.15 ID:DS9C2klF0
魔剣「どうした! その程度か!?」シャシャシャッ

 ガギンガギンッ

メイ841「敵性体の技量、極高。近接戦闘は不利」ズザザッ

魔剣「状況判断能力は優れているようだな? 大したカラクリ仕掛けよ!」シュバッ

メイ841「ジェットパック使用」ボッ

 シュゴオオオオッ(メイ841が空を飛ぶ音)

魔剣「えっ?」

メイ841「遠距離戦闘に変更。射撃開始」ジャキッ

 ズガガガガガッ

魔剣「オアアアア!!! 卑怯だぞ貴様!!? なぜ剣の癖にそのような武装を……!!!」

メイ841「メイは妖精。メイは魔導人形。メイはクロシュの友。剣は、武器の一つ」

魔剣「チイッ、剣が本質でないのか!! だが飛行は貴様の専売特許ではない!!」フワッ

メイ841「!」

魔剣「空中戦だ!!」シュビッ

メイ841「……っ! 状況……不利……」ガギギギンッ

 ◇
825 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 19:07:43.88 ID:DS9C2klF0
―野営地

剣鬼クロシュ「」シュバッ

 シュビビビッ

エバンス「くっ……! 押し負け――」ガギギギンッ

 メイドブレード「」ブンッ
 パラサイトソード「」ガギンッ

剣鬼クロシュ「!」バッ

エバンス「何っ!? 今何が――」

ローガン「クロシュくんの持ったメイドブレードが、魔剣を弾いた!?」


剣鬼クロシュ「……」
 パラサイトソード「」グググ
 メイドブレード「」グググ


妖精「違う……あれは二刀流じゃない! メイドブレードが抵抗してるんだ!」

エバンス「なにっ!?」

ローガン「そんなことが……!!」


↓1コンマ
01-05 痛恨
06-40 劣勢
41-90 優勢
91-00 会心
826 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 19:09:07.52 ID:q2KL78z7O
827 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 19:45:46.34 ID:DS9C2klF0
剣鬼クロシュ「」バッ

ローガン「させん!」バッ

 ガギンガギンッ

エバンス「魔剣だか何だか知らねえが、クロシュちゃんを乗っ取るたあ許さん!!」シュバッ

 魔銀の剣「」ヒュッ

 パラサイトソード「」ガギンッ

ミスティ「ごめんなさいクロシュ、足を凍らせるわ!!」カッ

 パキパキ―

剣鬼クロシュ「!」ググッ

イリス「そこだぁ!! ちゃんと魔剣で受け止めてよ!!」カッ

 星弾「」バシュンッ

剣鬼クロシュ「!!」グッ

 パラサイトソード「」シャキッ

 ドガァンッ!!!!


剣鬼クロシュ「……」ググ

 パラサイトソード「」パキッ…


リュアン「魔剣が……少し欠けました……!!」

妖精「目に見えて動きが悪くなってる……!! 中でものすごく抵抗してるのかも! みんな、今のうちに!!」

エバンス「おう!!!」

 ◇
828 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 20:03:21.11 ID:DS9C2klF0
―??

魔剣「ぐおおっ!!」バキッ

メイ841「敵性体、現実体が損傷したものと推測。状況、好転の可能性あり」

魔剣「舐めるな……!! この程度損傷のうちに入らぬわ!!」

 *

クロシュ「」デロデロ

バーニングスライムの欠片「クロシュちゃん、大丈夫?」

クロシュ「〜〜…?」モニョニョ?

バーニングスライムの欠片「うん……あいつが少し欠けたから、ボクも少しだけ自由になれたみたい」

クロシュ「〜〜…」モニョモニョ

星竜の珠「いつまで溶けている、馬鹿者」

クロシュ「〜〜…」モニョニョ

星竜の珠「我を喰らった貴様が、あの程度の下郎に敗北するなど許さぬぞ。立て。あの妖精の剣に報いよ」

クロシュ「〜〜…!」モニョ…!

ウニ盾「……立てる?」

クロシュ「〜〜!!」モニョニョ!!

ウニ盾「じゃあ、行こう……。大丈夫……背中はわたしが守るから……」

 モニョモニョ ポン!!!!

 *

魔剣「ぬおおおお!!」

 分身剣「」ヴンッ
  分身剣「」ヴンッ 分身剣「」ヴンッ
   分身剣「」ヴンッ 分身剣「」ヴンッ 分身剣「」ヴンッ

メイ841「!」

魔剣「はあ、はあ……! これが我の奥の手……最早これまでだ、妖精の残滓!!」

メイ841「……救出、続行」ジャキッ

魔剣「フッ、健気なものよ。我が分身剣に刺し貫かれて果てるが良い!!」

 分身剣たち「」シュバババババッ


メイ841「メイは……今度こそ……同胞を………助け――」


 ズババババッ
829 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 20:04:49.35 ID:DS9C2klF0
魔剣「ククク……フハハハ……フゥーハッハッ……は?」


炎ウニ魔法剣士クロシュ「……」シュタッ

 熱で両断された分身剣たち「」ボトボトボト


メイ841「……あ…」フラッ

炎ウニ魔法剣士クロシュ「……」ダキッ

妖精メイ「……えへへ……やっと……救出、成功……した……」ニコッ スゥー…

炎ウニ魔法剣士クロシュ「うん……。ありがと……」



魔剣「なにィ!!? 貴様なぜ……!? 例え多少我の身が欠けたとしても、独力で支配を脱するのは不可能な――」

炎ウニ魔法剣士クロシュ「一人じゃ……ないもん!」

 メイドブレード「」シャキンッ


魔剣「チィッ……! いいだろう、ならば我が手ずから貴様を躾けてやる!! 覚悟しろ、スライム!!!」バッ


↓1コンマ
01-90 勝利
91-00 会心
830 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 20:06:01.11 ID:D4HrzMZcO
……クロシュちゃん分からせだと!?
831 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 20:32:08.43 ID:DS9C2klF0
魔剣「小細工なしに切り刻む!! いくぞ!!」バッ

炎ウニ魔法剣士クロシュ「!」バッ

 ギンギンギンガギンッ!!

炎ウニ魔法剣士クロシュ「!!」ズザザッ

魔剣「フハハハ!! 粋がったところで技量はやはり私の方が圧倒的に上のようだな!! このまま両手両足を落として惨めな格好に――」

炎ウニ魔法剣士クロシュ「ほのお!!!」チリッ

 カッ!!!!
 ドガアアアアンッ!!!!

魔剣「馬鹿な……炎魔法だと……」プスプス

炎ウニ魔法剣士クロシュ「」シュバッ

魔剣「だがまだだ!! 我を鍛えた炎はこの程度ではなかった!!!」シュバッ

 ギンギンギン
 ドスドスッ
 ウニ棘「」ジャキンッ

魔剣「馬鹿な……なぜ、体から棘が……」

炎ウニ魔法剣士クロシュ「……」ギラッ

魔剣「ぬおおお!! 長年雨風に晒されながら待ち続けた好機、逃してなるかァァァァ!!!!」グオオオッ

 赤熱メイドブレード「」ゴウッ

 バキャッ――


砕けた魔剣「馬鹿な……量産品如きに……この、我が……」パラパラ


炎ウニ魔法剣士クロシュ「……」
 メイドブレード「」スチャッ

 ◇
832 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 20:32:47.47 ID:DS9C2klF0
ローガン「ぬう……うおおおおおっ!!」

剣鬼クロシュ「!!」ガギインッ!!

 パラサイトソード「」クルクル


妖精「ローガンが魔剣を弾いて――」

リュアン「魔剣がクロシュちゃんの手から吹っ飛びました!!」


イリス「もう一度!! 星の力よ!!」ググググッ

 カッ
 星弾「」バシュウウウンッ!!!

 パラサイトソード「」クルクル
 星弾「」ガッ

 ドガアアアアアアアンッ!!!!


リュアン「やった!!」

イリス「まだ生きてる!!」

リュアン「ええ!?」


 ヒビが入ったパラサイトソード「」グググッ


エバンス「なんてしぶとさだ! だがクロシュちゃんの手を離れた今なら――」


 シュバッ


エバンス「えっ今のは――」


パラサイトソード「!!!!」グググググッ

炎ウニ魔法剣士クロシュ「こっちでも……終わり……!!!」ゴオオオオッ

 赤熱メイドブレード「」ゴウッ

 バキャッ――

砕け散るパラサイトソード「」


炎ウニ魔剣士クロシュ「」シュタッ
 メイドブレード「」スチャッ

 パラサイトソードの破片「」ボトボト


 ――戦闘終了――
833 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 21:36:16.08 ID:DS9C2klF0
イリス「クロシュちゃん!!」タッタッタッ


炎ウニ魔法剣士クロシュ「……」

 デロデロ…

スライムクロシュ「」デロロ…


リュアン「スライムの姿に……」

妖精「……きっと、魔剣との戦いの中でいろいろあったんだろうね」

ローガン「……クロシュちゃんは大丈夫なのか?」

妖精「うん。もう魔力も安定してるし、今は本当に疲れて眠ってるだけだと思う」

イリス「良かったぁ……。私のせいでクロシュちゃんが二度と戻らないなんてことになったら……」グスッ

エバンス「だがやるじゃねえか! どれだけ打ち合っても傷一つ付かなかった魔剣が、イリスちゃんの魔法でならダメージが入ったんだぜ!」

ミスティ「ええ……。お手柄じゃないかしら……」

イリス「えへへ、そうかな……?」

 ◇
834 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 21:37:24.63 ID:DS9C2klF0
 強化ソリ「」

妖精「いろいろあったけど出発しようか」

ミスティ「ええ。みんな忘れ物はない?」


スライムクロシュ「〜〜…」モニョ

イリス「あっ、クロシュちゃん! 目を覚ましたんだね、大丈夫?」

スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ ピョンッ

妖精「え、忘れ物?」

 *

 砕けたパラサイトソード「」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

妖精「ええ……? 砕けたとはいえ危ないよ、放っておきなよこんなの……」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

妖精「ええっ!? ばっ馬鹿やめときなよ! お腹壊すよ!!」

リュアン「えっと……クロシュちゃんは何て?」

妖精「これ食べるって!!!」

リュアン「ええっ!?」


 砕けたパラサイトソード「!」ググッ

スライムクロシュ「〜〜」バックン モニョモニョ

 呑まれたパラサイトソード「〜〜!」ジタバタ

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ モグモグ

 消化されるパラサイトソード「〜〜!!」ジュワワワ

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ モグモグ

 ☆パラサイトソードの能力を一部吸収し、クロシュの剣技レベルが上がりました
 ☆魔法を使った経験を重ね、クロシュの魔法レベルが上がりました
 ☆同化したものとの対話により、クロシュの同化能力が向上しました

 ◇
835 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 21:50:47.65 ID:DS9C2klF0
―芸術都市ミュージアへの旅路 2日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

 ◇リュアン [旅のお嬢様]
 武:黒耀鋼のナイフ  盾:魔導障壁     飾:守りのペンダント
 武:         防:旅人のドレス   飾:


◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*4
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・炎鉱石
・魔王図鑑
・溶岩石のアミュレット*6
・暗黒優待券

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・風になる[2/12]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・氷属性の練習[2/4](ミスティ)
836 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 21:51:17.34 ID:DS9C2klF0
―王国平原 街道

 強化ソリ「」シャーッ


スライムクロシュ「」zzz

妖精「ひとまずミュージアまでの道のりは半分くらいまで来たかな?」

リュアン「はい……。この辺りで、付き人さんとはぐれちゃったんです……」

ミスティ「それなら、この先は探しながら進んだ方が良いかしら……?」

リュアン「いえ、はぐれる間際にミュージアで落ち合う約束をしたような気がします……。必死に逃げながらだったのでちょっとうろ覚えなのですが……」

妖精「うろ覚え……」

リュアン「と、とにかく今のペースのままで進んでもらって大丈夫です!」

ミスティ「わかったわ……。でももしミュージアにいなかったら……」

リュアン「その時は……なんとかします。ありがとうございます、気にかけていただいて……」

エバンス「目的地が同じなら街道から離れることもないだろうし、どのみち進めば落ち合えるさ」

リュアン「エバンスさん……」

妖精「そうだね。前向きに考えていこうよ、道は一つしかないんだから」

リュアン「はい……ありがとうございます」


↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-05 強敵
05-30 食料発見(コンマ)
31-55 物品発見(コンマ)
56-80 場所発見(コンマ)
81-00 良いこと(自由安価)
837 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 21:52:35.16 ID:q2KL78z7O
838 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 21:52:43.43 ID:voAFM/dx0
839 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 21:58:25.65 ID:DS9C2klF0
食べ物とアイテムを見つけたようです

↓1コンマ 見つけた食料
01-10 デカムカデ
11-20 食べられる野草
21-30 セイントレア草
31-40 ヤマイモ
41-50 オオキイタニシ
51-60 セイントレアバス
61-70 ザリガニ
71-80 コガネリンゴ
81-90 スカイマグロ
91-00 セイントレアシロガニ


↓2コンマ 見つけた道具
01-35 マジカルペンライト
36-65 風の塊
66-95 氷精の魔導書
96-00 クロシュヴィアの欠片
840 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 21:59:02.55 ID:sYRqESbM0
841 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 22:01:36.76 ID:ESpiw8sOo
842 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 22:48:10.69 ID:DS9C2klF0

 川「」サラサラ

エバンス「おっ川だ! ちょっと休憩してかねえか?」

ミスティ「そうね……お昼も近いし、あの川沿いに一旦停めましょう……」

 *

 強化ソリ「」キキッ


イリス「さーて今日のお昼ご飯は〜」フンフン


エバンス「魚獲って来たぞ〜」スタスタ

イリス「はやっ!?」

エバンス「どうだ、なかなかじゃないか?」

 桶に入った数匹のセイントレアバス「」

ローガン「ほう、これはセイントレアバスか。川魚だが身には油がよく乗っていて美味い」

クロシュ「わぁ……」

イリス「じゃあ今日のお昼は簡単に焼き魚にしましょう!」

 *

 焚き火「」パチパチ

 串焼きセイントレアバス「」コンガリ

リュアン「わ……! 丸焼きです!」

イリス「凝った料理も美味しいけれど、こういう素材を生かした食べ方もこれはこれで美味しいんだよね。この前言ったことと矛盾するような気もするけど」

エバンス「流石に昼休憩でまで凝った料理を作ってたら時間がかかっちまうからな。昼は簡単に美味しく済ませるのが良い」

ミスティ「……塩をまぶしてるだけ凝ってると思うわ……。私一人だったら、塩すらかけずに単品で焼いて食べてしまうもの……」

ローガン「ミスティくんは意外と料理に無頓着だったりするのか……?」

ミスティ「そんなことはないわ……。イリスの作る料理は本当に美味しいと思うし……。ただ、自分で手間をかけて作るのが苦手なだけよ……」

イリス「ミスティを一人にするとものすごく適当な食事をし始めそうで心配かも……」

ミスティ「そんなことは……ないわ……。それにどちらかと言うとクロシュの方が、一人にしたらいい加減な食生活になりそうじゃないかしら……」

スライムクロシュ「??」モニョニョ?

イリス「そ、それは確かに……。クロシュちゃんなんでも食べちゃうからなあ……」

妖精「パラサイトソードまで食べるとは思わなかったよ……。あの後お腹は大丈夫なの?」

スライムクロシュ「!」モニョ!

妖精「そ、そう……。変な感じがしたらすぐ言うんだよ?」

 ☆セイントレアバスの串焼きを食べてお腹いっぱいになりました
 ☆この行軍中の次の戦闘コンマに+10の補正が入ります

 ◇
843 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 22:50:30.66 ID:DS9C2klF0
ミスティ「さて、腹ごしらえも済んだところで……あら? これは……」

イリス「これは……ええと、氷の魔力だよね?」

ミスティ「ええ……川上の方から……こっちに流れてくるわね……」


 川「」
 氷の塊「」ドンブラコドンブラコ


リュアン「うわわ! なんですかあれ!」

妖精「ありゃ……なんか精霊の気配がするような……」

ミスティ「気になるわね。拾ってみましょう」スッ

 *

氷の塊「んあ〜何〜?」

リュアン「喋った!?」

妖精「あなた、どこから来たの?」

氷の塊「ほえ〜? どこって、大山脈だけど〜」

ミスティ「大山脈……!? ずっと北の方じゃない……川を流れてここまで……!?」

氷の塊「ん〜? ここどこ〜?」

妖精「ここはセイントレア王国だよ。妖精が呑気にしてられる場所じゃない、さっさと帰りな」

氷の塊「うええ!? そんなとこまで来ちゃったの!?」

 バキャッ

氷妖精「あわわ、大変だ! 早く帰らなきゃ! ありがとね、起こしてくれて!!」

妖精「寝てたのか……。まあでも、本当に危ない場所だから気を付けて帰りなよ」

氷妖精「うん! あそうだ、そこのお姉さん氷属性の人だよね? 私を起こしてくれたお礼に、これあげる」スッ

 氷精の魔導書「」ポン

ミスティ「あ、ありがとう……」

氷妖精「妖精用のやつだから、人間には小さくて読みにくくてごめんね! そこの妖精に読んでもらって!」

妖精「ええ……まあいいけど……」

氷妖精「ふっふっふ、でも人間の氷魔法ってヘタクソばっかりだから、それを読んでマスターすれば一気に世界一になれるよ!」

ミスティ「そうなの……? でも妖精の魔法が私に学べるかしら……」

氷妖精「妖精用の部分は飛ばしちゃっても大丈夫! 基本的なとこは人間も妖精もたぶんおんなじだから!」

ミスティ「そ、そう……。ならありがたく頂くわね……。妖精、後で頼んでもいい……?」

妖精「うん……」

氷妖精「それじゃありがと! 縁があったらまたね〜」パタパタ

 ☆氷精の魔導書を手に入れました。自由行動で読むことができます
  効率的に氷属性の経験を積むことができます

 ◆
844 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 23:08:29.64 ID:DS9C2klF0
―夕方
 街道沿い 野営地

 焚き火「」パチパチ

リュアン「いろいろありましたが、今日も皆さん全員がご無事で良かったです……」

イリス「ええ、ご無事だなんて大げさな……いや、今朝のパラサイトソードの一件を考えるとあんまり大げさじゃないかも……」

エバンス「いやあ、マジで死ぬかと思ったぞ……。単純比較はできねえが、個人的には星竜よりヤバかったぜ……」

ローガン「例え片時でも気を抜けば、盾ごと両断されて命を落としていた確信がある……。人数の上ではこちらの方が圧倒的に有利だったにも関わらずだ……」

ミスティ「あれが魔剣の力なのかしら……」

クロシュ「ご、ごめんなさい……」ショボン

エバンス「ああ、違うんだクロシュちゃん。むしろ、そんなことがあったのに全員無事で良かったぜって話なんだこれは」

ローガン「うむ……。むしろ今後の課題を教えてくれたと言っても良い。感謝するぞ」

クロシュ「うん……」

妖精「でも、魔剣と言えど宿主の身体的な限界を越えることは不可能のはずなんだよね。だから、あの時のクロシュの実力って……」

イリス「クロシュちゃんも、あれくらいの動きができるってこと!?」

クロシュ「……なんか……わたしの体、わたしより使いこなせるって、言ってた……」

ローガン「ということは……クロシュくんには、あれだけの剣の才が眠っているかもしれんのか!!」

妖精「剣技は流石に魔剣の力だろうけれど、あの異常な力や速さはクロシュのポテンシャルってことだろうね」

エバンス「おお……こりゃ将来が楽しみだな」

リュアン「そういえば、魔剣を叩き折る時の一瞬だけ見せた、あの不思議な格好のクロシュちゃんは一体何だったのですか?」

ミスティ「そういえば……剣士っぽい格好でありながら三角帽子をかぶっていたり背中にウニ盾を背負っていたりメラメラ燃えてたり、ちょっと面白い格好だったわね……」

クロシュ「んと……わかんない……。でも……みんなが、力を貸してくれたから……できたんだと、思う……」


ミュージアへの旅路2日目の夜です
↓1〜3 野営中何をする?
845 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 23:10:30.36 ID:q2KL78z7O
クロシュ、酒をガブ飲み
846 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 23:10:35.08 ID:Q+P4YrvDO
魔王図鑑の続きを読んでみる
847 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 23:12:36.08 ID:D4HrzMZcO
早速氷精の魔導書を読んでみる
848 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/06(土) 23:16:21.11 ID:DS9C2klF0
というわけで本日はここまでとなります。次回は酒飲みクロシュ編、魔王図鑑の続き編、氷精の魔導書を読んでみよう編となります

突然の強敵パラサイトソード氏との死闘に打ち克ち、クロシュさんはまた強くなりました
クロシュ氏はポテンシャルで言えばやはりすごい輝きを秘めうるのかもしれません。そして最近はその才覚をすこしづつ発揮し始めており、もはや穀潰しと言われていた過去が遥か遠い昔のことのようです。クロシュ氏の今後の活躍にご期待くださいませ

それでは本日もありがとうございました。次回ですが、明日の日曜は結局更新できそうなので更新することになりました。よろしくお願いいたします
849 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 23:36:37.76 ID:ESpiw8sOo
乙でした
ヌルっと人格ついたメイドブレードちゃん…って今まで同化したものいっぱい出てきた!
これはパラ剣オジもクロシュの家族だ!されるか?
ミスティお姉さんがさt、いや逞しさがどんどん判明していくぅ
850 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 23:47:32.17 ID:voAFM/dx0
乙です

ちょっと前から思っていたけど、クロシュちゃんすでに実力だけならパーティーで一番?
まあ知識とか常識面はまだまだ妖精さんとかのサポートが必要だろうけど
851 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 23:59:32.09 ID:N5cXJPhVO

生前?は同胞を救えず介錯するしかなかったメイさんが、今度はちゃんと救えて良かった
852 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 16:07:59.77 ID:mXFlx71k0
クロシュ氏が食べたものは、今もなおクロシュ氏の中に息づいているのかもしれません
メイドブレードさんの人格は、厳密にはメイ841氏そのものではないのですが、限りなく近いものではあるようです。彼女もまた、クロシュ氏の中で今でも生き続けているのかもしれません
ミスティさんは見た感じはクールでスマートなお姉さんですが、考え付く問題解決法が過激だったり、一人の時の食事が適当だったりと、意外な一面があるのかもしれません

クロシュ氏は実力をものすごく付けてきていますが、魔法に関してはイリスやミスティにはまだ及ばず、近接戦闘に関してはローガンやエバンスにまだ及ばないというバランスであります
しかし全ての要素を加味した総合的な実力で言えば、もしかしたらパーティいちと言えるかもしれません。もちろん知識や常識はだいぶ不足しているため、仲間がいないと危ういところはかなりあると思われます。得手不得手は上手に補い合いましょう

精核にされた同胞を砕いて介錯するしかなかった元妖精で魔導人形のメイ氏ですが、今度こそは救いたいものをちゃんと救えたのかもしれません。これからもクロシュちゃんに力を貸してあげてくれたら良いと思います
853 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 16:09:06.56 ID:mXFlx71k0
―夜
 野営地の外れ

クロシュ「……」トコトコ

リュアン「く、クロシュちゃん! あんまり離れすぎると、また変な剣とか抜いたら大変です……!」トテトテ

クロシュ「ん……今度は、気をつける……」

リュアン「うう……。で、でもどうしてこんなとこに来たのですか……?」

クロシュ「……いい匂いがする……」

リュアン「え……?」

クロシュ「……! これ……!」ガサッ

 朽ちた荷馬車「」ドン!

リュアン「え、ええと……暗くてよく見えません……。それは……なんですか? 何か大きいものみたいですが……」

クロシュ「あ、えと……じゃあ」チリッ

 クロシュの指先に点いた炎「」ボッ

炎クロシュ「これで、見える……?」チリチリ

リュアン「あ、はい! ありがとうございます、クロシュちゃん。すごいです、その力……!」

炎クロシュ「んへへ……。レッドちゃんの、おかげ……」

リュアン「それで……これは、荷馬車ですか……? 随分ボロボロみたいですが……」

炎クロシュ「うん……。この中から、美味しい匂いがする……」

リュアン「うーん、でもものすごく古いみたいですけど……。保存食か何かでしょうか……」

炎クロシュ「探してみる」トコトコ

 *

 ガサゴソ…
 酒樽「」ドン!!

炎クロシュ「これ……!」

リュアン「これ……樽、ですか……? 私には匂いは感じ取れません……」

 酒樽「」チャプン

炎クロシュ「おいしい水が入ってる!」

リュアン「何かの液体が入ってるのは間違いなさそうですが……」

炎クロシュ「わたしが見つけたから、わたしが飲む……!」ガシッ

 酒樽の蓋「」ポコン
 ワインの香り「」フワ〜

リュアン「うっ……こ、これお酒ですクロシュちゃん! 子供は飲めないんです!」

炎クロシュ「んへへ……スライムは、飲める……!」ガシッ グイッ

リュアン「あ、あわわ! クロシュちゃんが酒樽ごと抱えて……!!」

炎クロシュ「いただきます……」

 グビグビグビ

↓1
01-30 流石に酔った
31-90 酔わずに飲み干した
91-00 覚醒
854 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 16:11:06.49 ID:p/mt8FuJO
855 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 16:14:07.68 ID:f+39JrSoo
うわーっバミスライム!
856 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 16:59:09.62 ID:mXFlx71k0
 *

 酒樽「」グイッ

スライムクロシュ「〜〜♪♪」モニョモニョ グビグビ

 酒樽「」グイッ グイッ ピチョン…

スライムクロシュ「〜〜〜♪♪♪」モニョニョニョ ケプッ

リュアン「の、飲み干しちゃった……! 自分の体よりおっきい樽の中身を……!」

 モニョモニョ ポン!

クロシュ「ん……おいしかった……」

リュアン「ほ、本当に酔ってない……。スライムってすごいなあ……」

クロシュ「……リュアンちゃんは……飲まなくて、よかったの……?」

リュアン「だ、だから人間の子供は飲めないの! お酒!」

クロシュ「んゅ……」

 ◇
857 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 17:10:54.43 ID:mXFlx71k0
―夜
 野営地 テント

 ランプ「」ユラユラ


 魔王図鑑「」

妖精「さて……」

ミスティ「妖精。早速だけど……あ、それを読んでたの?」

妖精「あいや、まだ読んでない。氷精の魔導書の件でしょ? いいよ、読んであげる」

ミスティ「……それなら、まずは私がその魔王図鑑のページをめくってあげるわ。妖精には読みにくいでしょう?」

妖精「いいの?」

ミスティ「ええ……。氷精の魔導書を読んでもらうのだもの、私にもそれくらいの手伝いはさせて欲しいわ……」

妖精「ありがとう。じゃあお願いしようかな」

 *

 ペラッ

「目次」
・絶望の魔王 済
・狂気の魔王 済
・暗黒の魔王 済
・虚無の魔王
・夢想の魔王
・旋律の魔王
・記憶の魔王
・雷霆の魔王
・巨樹の魔王
・海難の魔王
・吹雪の魔王
・双子の魔王
・憑霊の魔王
・永遠の魔王
・水底の魔王

 ペラッ

「虚無の魔王」
生前は、とある国の哲学者だったと言われている。
出現地域一帯に住む知性ある生命体の意識を、あらゆる意味が失われる虚無≠ノ陥れた。虚無≠ノ陥った者は、生命活動の意味をも失って衰弱死していったとされる。
しかしある日を境に、その影響及び存在が確認されなくなった。
余談だが、後に光の聖女と呼ばれる子が誕生したのもその日である。

 ペラッ

「夢想の魔王」
生前の姿は不明。
出現地域一帯に住む生命体を深い眠りの底へ陥れた。夢想の魔王に眠らされた者は、その者が望む最も幸せな夢に沈み、ほとんどは二度と目覚めることなく死亡したとされる。
最期には、とある一人の男が眠りから脱し、単身挑んで討伐を果たした。男は称賛を望まず、夢想の魔王の亡骸を抱えたまま何処かへと去っていったと伝えられている。

 ペラッ

「旋律の魔王」
生前は、一人の音楽家だったと言われている。
日夜破滅的な音波を伴う楽曲を演奏し続け、周辺一帯を破壊し尽くした。
当時の魔術師たちが総力を結集して作り上げた完全無音結界により無力化され、討伐された。

 *
858 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 17:13:45.80 ID:mXFlx71k0
ミスティ「……アリシラの状態に似た魔王は見つからないわね……」

妖精「まあそんなに簡単に見つかるとも思ってないしね。ゆっくり探してくしかないよ」

ミスティ「それにしても……この『光の聖女』って、前のとこにも登場してたわね……。確か、暗黒の魔王を滅ぼした人物……」

妖精「そうみたい。この本、時系列とか関係なく適当な順番で魔王を載せてるんだなあ……。でも、魔王を滅ぼすほどの光の魔法か……」

ミスティ「……勇者に匹敵……あるいは勇者を越えるほどの規格外の人物よね……。一体何者なのかしら……」

妖精「光の聖女については私もよく知らないんだよね。私が生まれるよりももっと前の人物みたいだし、伝わってる情報も少なくてね」

ミスティ「そうなのね……」

妖精「まあとりあえず今回はこれくらいにして、氷精の魔導書を読もう」


↓1コンマ 氷精の魔導書の成果
01-80 多分理解したわ(経験4/4)
81-00 全然わからない(経験☆)
859 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 17:15:17.55 ID:vj+FUlTDO
はい
860 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 17:57:59.14 ID:mXFlx71k0
妖精「――とりあえず基礎の部分はこんな感じ。質問はある?」

ミスティ「……実践してみないと、自分が理解できたかどうかもわからないわ」スクッ

 *

―夜
 野営地

 焚き火「」パチパチ


イリス「え、火を出して欲しい?」

ミスティ「ええ……。いいかしら……?」

イリス「もちろん! それじゃああの枯れ草の塊を……えい!」ボッ

 燃える枯れ草「」メラメラ

ミスティ「……はっ!」カッ

 瞬時に凍る枯れ草「」キンッ!

イリス「わっ! 燃えてた枯れ草が一瞬で……!」

妖精「これ……レッドがやってたみたいな、離れた位置からの瞬間凍結!」

ミスティ「……多分、理解したわ……。熱を奪う……こういうことだったのね……」

イリス「おお……! ミスティも何かのコツを掴んだんだね、おめでとう!」

ミスティ「ええ……これなら、ブラッドにも通用するはず……!」

 ☆ミスティの氷魔法レベルが上がりました

 ◆
861 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 17:58:33.71 ID:mXFlx71k0
―芸術都市ミュージアへの旅路 3日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

 ◇リュアン [旅のお嬢様]
 武:黒耀鋼のナイフ  盾:魔導障壁     飾:守りのペンダント
 武:         防:旅人のドレス   飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*4
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・炎鉱石
・魔王図鑑
・溶岩石のアミュレット*6
・暗黒優待券

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・風になる[2/12]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・氷属性の練習[4/4] 達成!
862 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 18:03:04.77 ID:mXFlx71k0
―西セイントレアキャニオン

 ヒュオオオオ…

 強化ソリ「」シャーッ


 タンブルウィード「」コロコロ…

クロシュ「わあ……」

リュアン「な、何かが地面をころころと転がっていきます……!」

ローガン「あれはタンブルウィード。回転草とも呼ばれている」

妖精「ああやって転がってって、いろんなとこに種を撒いてるんだよ。植物なりの生き方の一つだね」

リュアン「植物なんですね……。不思議な草です……」

イリス「環境も変わってきましたね……。私、こういう場所に来るのは初めてです……!」

エバンス「砂漠が近いってことだな。まあこの辺はまだ過酷じゃないが」


精霊樹の鉢植え「」
  精霊樹の芽「」ピョコン!

ミスティ「精霊樹も芽が出てきたわね……。いつもお世話してくれてありがとう、妖精……」

妖精「まあ私の責任だからね、この子は……。ちゃんと面倒を見てあげてるよ」

ミスティ「でも、この先の乾燥地帯……砂漠とかにまで連れて行って大丈夫かしら……?」

妖精「私が見てあげてるから大丈夫だよ。精霊樹は妖精や精霊がそばにいてあげれば、どんな場所でも元気に育つから」

ミスティ「それなら安心だわ……」


 タンブルウィード「」コロコロ…


↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-05 強敵
06-20 敵襲
21-40 食料発見(コンマ)
41-60 物品発見(コンマ)
61-80 場所発見(コンマ)
81-00 良いこと(自由安価)
863 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 18:04:47.39 ID:p/mt8FuJO
864 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 18:11:42.04 ID:hG3O01lC0
865 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 18:33:52.39 ID:f+39JrSoo
WARNING!WARNING!WARNING!
866 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 18:35:26.46 ID:mXFlx71k0
とても大変な相手が現れましたが、まずはごはんです

↓1コンマ 見つけた食料
01-10 デカムカデ
11-20 食べられる野草
21-30 サバクイナゴ
31-40 セイントレア草
41-50 どんぐり
51-60 スナニワトリの卵
61-70 テラヌスアロエ
71-80 精霊サボテンの実
81-90 スカイマグロ
91-00 キャニオンガニ

↓2コンマ 出遭ってしまった相手
01-10 銀の長髪の魔族
11-40 誰かに似ている吸血鬼
41-70 金髪の竜人
71-00 イケメン狐獣人
867 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 18:36:35.02 ID:mwyr+U680
868 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 18:40:00.17 ID:f+39JrSoo
869 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 18:48:47.84 ID:mXFlx71k0
 強化ソリ「」キキッ

ミスティ「この辺りで一旦休憩にしましょう……」

妖精「ミュージアまであと少しだね。今日の夕方には着けそうかな?」

イリス「砂漠に面した芸術都市かあ……! ふふ、やっぱり楽しみだなあ」

 *

エバンス「うーむ、この辺りじゃメシになりそうなものを探すのも一苦労だな……。諦めて保存食を食うか……?」スタスタ

クロシュ「!」ピコン!

エバンス「お、クロシュちゃん何か見つけたか?」

クロシュ「ん!」

 大きな岩「」グイッ
 岩の下に隠れていたデカムカデたち「!!」っっっ

エバンス「うぇ!? デカムカデじゃねーか!!」

クロシュ「んへへ……意外と、おいしい……」シュバッ

 *

 焚き火「」パチパチ
 焼きデカムカデ「」コンガリ
 焼きデカムカデ「」コンガリ
 焼きデカムカデ「」コンガリ

イリス「う、うう……」

ミスティ「こ、これは……」

リュアン「う、嘘ですよね……? これを食べるなんて……」

ローガン「……食用は、可能だったはずだ……。確か……」

エバンス「お、おう……。クロシュちゃんの太鼓判付きだぜ……」

妖精「うへぇ……」

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ

 ☆デカムカデを食べたことにより、次の戦闘コンマが+5されます(現在合計+15)

 ◇
870 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 19:11:30.89 ID:mXFlx71k0
―西セイントレアキャニオン

 強化ソリ「」シャーッ

リュアン「……ふう。意外と……食べようと思えた食べられるものですね……」

ミスティ「そうね……。生存力が上がったわ……」

ローガン「うむ……。選択肢が増えたのは、良いことだな……」

イリス「うーん……でも次はちゃんと調理して食べたいなあ。丸焼きじゃなくて」

妖精「え、そこ!?」

エバンス「イリスちゃんの気持ちはわかるぜ。ゲテだからこそ、気持ち良く食えるようにしたいよな」

イリス「はい!」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ



エバンス「さて……あと少しとは言え、警戒は続け――ん?」


 日蝕「」スゥー…


ミスティ「えっ……? 急に暗く――」

イリス「道の先に誰か立ってる!! でも、あれ……あの魔力は……!!!」


日傘を差した吸血鬼の幼女「……」ニコッ


ローガン「なっ……あれは、フラナ氏か!? いや、髪の色が違うが――」


日傘を差した吸血鬼の幼女「……」スタスタ


リュアン「こ、こっちに来ます……!」

エバンス「何だかわからねえがヤベえ気がするぜ……!!」シャキン


 スタスタ ピタッ

日傘を差した吸血鬼の幼女「……頂戴」


イリス「え……?」


日傘を差した吸血鬼の幼女「あなたたちの血……頂戴」ニコッ

 吸血鬼の翼「」バサッ


ローガン「来るぞ!!」

ウニ剣士クロシュ「!!」シャキン


 ――遭遇戦 吸血鬼の姉 フレメア・バイオレット――


↓1コンマ(セイントレアバス+10、ムカデ+5)
01-10 痛恨
11-70 劣勢
71-95 優勢
96-00 会心
871 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 19:12:18.24 ID:vj+FUlTDO
はい
872 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 19:25:37.54 ID:f+39JrSoo
ヤベぇつよい
873 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 19:30:00.99 ID:r0+b9B7eO
だいたい会う相手皆格上ばかりやなあ
874 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 19:42:35.10 ID:mXFlx71k0
フレメア「」ヒュンッ

 ドガガガッ!!

ウニ剣士クロシュ「っ!!」

 ウニ棘「」ジャキンッ!!

フレメア「! へえ……面白い力だね」サッ

エバンス「野郎!」シャッ

フレメア「うわ……魔銀って嫌い……」ササッ

ローガン「ぬんっ!」バッ

フレメア「大の男たちが、幼子相手に大人気ないね……」ササッ

ローガン「吸血鬼の外見などアテになるか!!」バッ

フレメア「それはそう!」ガギンッ

エバンス「ぐおおっ!」ドガアッ

ローガン「エバンスくん!!」



ミスティ「くっ……動きが速すぎて狙いが……!!」

イリス「下手に撃ったら味方に当たっちゃうよ……! どうすれば……」



リュアン「あ、あわわ……クロシュちゃん……皆さん……!!」

妖精「くそ……! 太陽の光さえ届けば、私の魔法で焼いてやるのに……!!」



フレメア「ああ……乾く、乾く……!! あなたたちの血を早く飲ませて……!!」ヒュンッ


イリス「……血………?」


↓1選択
1.マジカルブラッドワインを飲む
2.マジカルブラッドワインを差し出す
3.このまま戦闘続行
4.その他
875 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 19:44:24.81 ID:p/mt8FuJO
2
876 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 20:39:14.79 ID:mXFlx71k0
イリス「ま、待って!!!!」


フレメア「?」

エバンス「ぐっ……イリスちゃん……?」

ローガン「何か策があるのか……?」


イリス「こ、これ……!!」

 マジカルブラッドワイン「」ポン


フレメア「……」

イリス「ち、血のお酒です! これを……差し上げます……!! だから……」

フレメア「……それ、血は入ってないやつ」

イリス「えっ……」

フレメア「薬師気取りの馬鹿吸血鬼が、非吸血鬼用に作った清涼飲料水。そんな生ゴミ差し出すとか……舐めてる?」

イリス「あっ……!」

フレメア「まあ、いいや……。貸して」ヒュンッ

 ブンッ パシッ
 グビグビ

フレメア「ふうん……。思ったよりは、マシかも……。あの馬鹿妹の割には……」グビグビ

イリス「……」

フレメア「……ん〜……でも、物足りない……。やっぱり、処女の生き血が欲しいかも……」ジッ

イリス「うっ……」



エバンス「くっ……あのガキ、ふざけやがって……!!」ググッ

ローガン「エバンスくん、無理をするな!」

エバンス「今無理しないでいつ無理すんだよ!! このままじゃイリスちゃんたちが――」



「フレメア、こんなとこで何をしているの」
877 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 20:39:45.54 ID:mXFlx71k0
イリス「えっ……?」

クロシュ「あっ……」

フレメア「……」


レイン「……」スタスタ


妖精「あ、あのサキュバスは――」

ミスティ「いつだか、勇者像の前で会った――」

ローガン「指名手配犯のレイン・フォール!!」


フレメア「どこで何してようと、私の勝手」

レイン「いいえ。私たちはこんなところで油を売っている暇はないはずよ」

フレメア「めんどくさ……。仕事ならあんたたちだけで十分」

レイン「狂気に落ちて荒野を彷徨っていたあなたを救ったのが誰か、もう忘れたの?」

フレメア「恩の押し売り? 誰も救ってくれなんて頼んでない」

レイン「むう……。とにかく、あなたの力も必要なのよ。今回の作戦の重要性はわかってるでしょ?」

フレメア「……はいはい、わかってるよ……」


イリス「え、ええと……」

ミスティ「た、助かった……のかしら……?」


レイン「……別に、あなたたちを助けたわけではないわ。急ぎの用があるから、フレメアを連れ戻しに来ただけ……」

クロシュ「……」

レイン「……命が惜しければ、今後しばらくはミュージアに近付かないことね……」

リュアン「えっ……!? そ、それってどういう――」

レイン「惜しくなければ近付いても良いわ……。行くわよ、フレメア」バサッ

フレメア「……」バサッ


ローガン「……飛んでいく……」

イリス「ま、待って! フレメアさん!! あなたは、フラナ先生の――」


フレメア「……フラナは、私の愚妹。それだけ――」バサッバサッ


 ――戦闘終了――

 ・マジカルブラッドワインを失いました

 ◇
878 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 20:40:57.11 ID:mXFlx71k0
―西セイントレアキャニオン

 強化ソリ「」シャーッ

リュアン「さっきの二人は……一体……。それに、ミュージアに近付くなって……」

イリス「フラナ先生の、お姉さん……? それに指名手配犯のレイン・フォールが、どうして一緒に……?」

エバンス「くそっ……あいつら何を企んでやがんだ……? まさか芸術祭に乗じてテロでも起こす気じゃないだろうな……」


クロシュ「……」

妖精「みんな無事だけど……スッキリしないね。せっかくもうすぐ到着なのに……」

ローガン「うむ……。いや、あれほどの強敵を相手に誰一人大きな怪我を負うこともなく生き残れたのだから喜ぶべきなのだが、彼らの言葉があまりに不穏すぎるのだ……」

ミスティ「……本当に、テロでも起こすつもりなんじゃ……。芸術都市には入らずに迂回してく……?」

妖精「いや……補給無しで砂漠に突入したら死ぬだけだし、芸術都市に立ち寄らない選択肢はない。でも、警戒は必要かもね……」


クロシュ「……」

クロシュ(レインさん……ほんとは、優しい人なのかな……?)

 ◆
879 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 20:44:24.05 ID:JBM/FoyTo
強敵枠は一枚岩なのか
880 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 21:36:04.91 ID:mXFlx71k0
―夕方
 芸術都市ミュージア

 ワイワイ ガヤガヤ

 奇妙な形の彫像「」デン!


芸術妖精「似顔絵描いてるよ〜。あなたの顔をかわいくデフォルメして描くよ〜」


画家「はあ、最近売れねえなあ……」カンコドリ


アイドル専門画家「アイドルの絵売ってま〜す。毎度〜」チャリン


エルフの吟遊詩人「ダークヒーローイリス……人知れずトコナツ火山を救いし闇の英雄……」ポロロン


観光客「最近のダークヒーローイリス、ダーク要素薄いな。もっとダークダークして欲しいぜ」



イリス「おお〜流石芸術都市! 出歩くだけですごく芸術に溢れてる……!」

ミスティ「ここでも妖精が商売してるわね……。大丈夫なのかしら……」

ローガン「芸術都市で最も重視されるのは芸術だ。種族の違いで扱いが変わることはあまりない……と思われる」

妖精「ウォーターポートと言いここと言い、意外と他種族に寛容な街を訪れることが多いよね」

エバンス「まあこの芸術都市自体が国境に面した街だからな。港湾都市と似た面があるのは当然かもしれないぜ」


クロシュ「リュアンちゃん……付き人さんは……?」

リュアン「えと……」キョロキョロ


「お嬢様〜!!」タッタッタッ


リュアン「!!」

メイド「お嬢様、申し訳ありません……! あなたをお守りすることができず……」

リュアン「あ、いえ大丈夫です。この人たちが、一緒に連れてきてくださいました」


クロシュ「……」ペコリ

妖精「あなたが……リュアンの付き人?」

メイド「はい! お嬢様……リュアン様をここまでお守りしていただき、本当にありがとうございました!」ペコリ

ミスティ「いえ、いいわ……。たまたま行き先が一緒だったから……」

リュアン「でも、本当にありがとうございました。私一人じゃ、きっと途方に暮れていました。この御恩は……すみません、今すぐ返すのはやっぱり難しいかもしれないのですが……」

エバンス「いやいや、大丈夫だ。元からお礼が欲しかったわけじゃないって言っただろ? 無事に付き人さんと再会できて何よりだよ」

ローガン「うむ。今後ははぐれぬよう気を付けると良い」

リュアン「皆さん……! 本当に、本当にありがとうございました! 必ずお返し致しますので、いつかまたお会いしましょう! それまで、どうかお元気で……!」

クロシュ「うん……! リュアンちゃんも、おげんきで……!」

リュアン「うん! クロシュちゃんも、元気で! がんばってね!」

 ☆お嬢様のリュアンちゃんと別れました

 ◆
881 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 22:03:59.15 ID:mXFlx71k0
―芸術都市ミュージア 滞在初日

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*4
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・炎鉱石
・魔王図鑑
・溶岩石のアミュレット*6
・暗黒優待券

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・風になる[2/12]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
……………………………………………………………………………………
□芸術都市ミュージア 主要施設
大通り:絵空の家、武具屋、雑貨屋、美術店、工芸店、劇場、図書館、博物館、食事処、酒場、浴場、冒険者ギルド、他
裏通り:怪しい露店、怪しい絵売り、怪しい工芸店、娼館、見世物小屋、他
……………………………………………………………………………………
882 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 22:04:28.34 ID:mXFlx71k0
―夜
 宿泊所 絵空の家

イケメンゴーレム「イラッシャイマセ! オトマリハ6名様デヨロシイデスカ!?」ドン!

エバンス「おわっ! ゴーレム!?」

妖精「んん……? 看板があるね……」

 看板『このゴーレムは当館の受付です。仕事はちゃんとできます』

ミスティ「な、なるほどね……。主人は優秀な傀儡師なのかしら……」

イリス「でもすっごい精巧なゴーレム……芸術都市だし、彫刻家でもあるのかも……」

イケメンゴーレム「オトマリハ6名様デヨロシイデスカ!?」

ローガン「う、うむ……。それで問題ない」

イケメンゴーレム「カシコマリマシタ! オ部屋ヘゴ案内シマス!」ズンズン

クロシュ「わあ……」

妖精「書いてある通り、仕事は確かにできるみたいだね……」

 *

―絵空の家 客室

 なんかよくわからない抽象画「」
 なんかよくわからない小さな彫像「」
 やたらかわいくデフォルメされたアイドルのフィギュア「」

イリス「わあ……! お部屋の中も芸術でいっぱいだ!」

ミスティ「この絵と像が何を示すものなのか全然わからないわ……」

妖精「対照的に、このひらひらした格好の……女の子の像? はすっごいわかりやすいね……」

クロシュ「……!」ピコン

 フメイ人形「」ポン
 アリシラ人形「」ポン
 アイドルのフィギュア「」

クロシュ「んへへ……」

イリス「わあ、かわいい……!」

ミスティ「ふふ……クロシュもこういうところがあるのね」


芸術都市ミュージア滞在初日の夜です
↓1〜3 自由安価 何をする?(疲れているため、宿から遠くへは行けません)
883 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 22:05:15.18 ID:mwyr+U680
フラナにフレメアについての手紙を出す
884 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 22:05:36.40 ID:M8B4tbUbO
ローガン、エバンス2人で酒を飲む
885 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 22:06:14.53 ID:GMAujKw7o
見世物小屋を覗いて見る
886 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/07(日) 22:19:57.28 ID:mXFlx71k0
それでは本日はここまでとなります。次回はフラナ先生へのお手紙編、ローガンとエバンスの男子会編、戦慄の見世物小屋編となります

ついに芸術都市へ到着したクロシュご一行です。途中恐ろしい吸血鬼に襲われたりもしましたが、なんとか無事に切り抜けることが出来ました
しかしどうやら、彼女らも何か良からぬことを企んでいる様子。一体芸術都市で何が起きてしまうのでしょうか。気を付けていきましょう

それでは本日もありがとうございました。次回は土日となります、よろしくお願いいたします
887 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/07(日) 22:58:16.42 ID:JBM/FoyTo
乙乙
強敵は強敵でしたね
888 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/08(月) 00:43:36.29 ID:Vz/DNykWo
乙でした
クロシュちゃんとレインさんは話せば敵対しなくなる…ないかなぁ
ミュージアでなにか仕掛けられそうだしチャンスないかな
889 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/08(月) 12:17:58.20 ID:Y9pAEo5zO

フラナ師匠かなり吸血衝動抑えてたんだなって。
今は捕虜にした王国兵士から死なない程度に吸ってるのかな。
890 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/10(水) 19:52:55.51 ID:yyFjOYs00

フレメアさんも魔王化しかけてそう。
891 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/11(木) 01:55:51.60 ID:tHhwo6WE0

フレメラが「仕事ならあんたたちだけで十分」と言っているけど"あんたたち"って事はレインってフレメラ以外仲間がいるという事でいいのかな?もしかして>>866でまだ出てないキャラもレインの仲間として出たりするのかな。
892 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 10:08:41.83 ID:UUcltqwW0
強敵は本当に強い敵が出ます。現在のクロシュたちの実力では、彼らと正々堂々戦うのは少々のリスクがあります
戦闘の形式が現状コンマ任せでしかないので、もう少し戦術性のあるものにできないか少し考えています……

レイン氏は、直ちにクロシュたちと敵対する意思があるわけではないようです
しかし彼女らがミュージアで何をしようとしているのかはわかりません。気を付けましょう

フラナ氏がどこで誰の血を摂取しているのか、その真相は実のところ闇に包まれています。魔族国が王国に支配されている魔族自治区だった時代でも、フラナ氏はなぜか栄養失調には陥ることなくピンピンしていました。これは魔族国七不思議の一つとして子供たちの間でおもしろおかしい話題になっているようです

フレメア氏が魔王になりかけているかどうかはわかりませんが、レイン氏の言う事を聞く程度には理性が残っているようです
もし魔王であればとても大きな脅威なので、王国は急いで対策を練る必要があります

フレメア氏の言葉の真意がどのようなものなのか、今はまだわかりません。口ぶりからするとレイン氏の他にも人員がいるかのように聞こえます
もし彼女らの背後に何らかの危ない組織が関わっていた場合、ミュージアはとても危険な状態と言えるかもしれません
893 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 10:10:10.79 ID:UUcltqwW0
突然ですがここで、芸術都市在住の芸術家でクロシュたちに友好的な登場人物を一人と、芸術祭でここを訪れるセイントレア王国の王様の人物像を募集いたします
本編の更新は午後からとなります。よろしくお願いいたします


(友好的な芸術家のテンプレート)
【名前】
【種族】
【性別】
【年齢】
【容姿】
【性格】
【魔法】(主に使う魔法や得意属性など)
【備考】(来歴や嗜好、その他特徴や長所短所などなんでも)


(セイントレア国王のテンプレート)
【名前】(ラストネームはセイントレア)
【種族】人間
【性別】男
【年齢】
【容姿】
【性格】
【魔法】(主に使う魔法や得意属性など)
【備考】(セイントレア王国の国王。過激な人間至上主義政策を推し進めている)


↓1友好的な芸術家

↓2セイントレア国王
894 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/13(土) 10:40:26.49 ID:M0ygXKVro
【名前】レーティア・フォン・ロスチャイルド
【種族】人間
【性別】ないしょ
【年齢】ないしょ
【容姿】中性的で笑顔が素敵な白髪美人
【性格】お人好しでよく騙される正直者と思いきや結構頭はキレる。善人が好き。
【魔法】闇魔法
最近闇魔法の出力が上がっている気がする
【備考】とある大富豪一族の一人。お金や権力の闇を散々見てきたから、そんなものに染まりたくないと出奔。芸術家になる。一族からは高位の職につけと圧力が加えられている。散々見てきた真っ黒い人たちは少数派だ。人の性は善だと信じて、誰かが困るとお金を貸したり、助けたりと人の言ったことを信じて生きてきたがどうにも騙されることが多い。金持ちも貧乏人も悪性は変わらないのかとうちひしがれ、自分の心まで真っ黒に染まりそうなところを芸術に逃げることで何とか立ち止まっている。別にお金なんていくら盗られても問題じゃない。でも心が痛い。正直芸術のセンスより金稼ぎのセンスの方が高い。そのため、売れない芸術家であるのにこの街ではかなりリッチな生活をしている。
895 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/13(土) 11:00:08.33 ID:V1AeEhkqO
【名前】アルベール・ド・セイントレア
【種族】人間
【性別】男
【年齢】45
【容姿】長身ですらりとした姿
茶髪で肩ぐらいの髪
【性格】穏やかで理知的
有事には威厳のある王として振る舞う
【魔法】炎属性のみだがかなり上位の腕前
【備考】王国(の人間)の民には優しく公平な王
王としての才覚もなかなかのもの
一方で魔族には過激かつ排他的な政策を進める
そのあまりの差には一部の側近にも不思議に思われている
王国に代々伝わる炎の魔剣を自在に扱い、個人的な武力は世界でみてもかなり上位
実はかなりの愛妻家
896 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/13(土) 11:03:12.43 ID:Hxg0cvmmO
【名前】アダム・セイントレア
【種族】人間
【性別】男
【年齢】60
【容姿】年齢から不自然なほど乖離した若い見た目。
【性格】博愛主義で皆が幸せになることを祈っている善人(人間種のみにその愛は適用されている)
【魔法】ねじ曲がった神聖魔法
【備考】セイントレア王国の国王。過激な人間至上主義政策を推し進めている。王国が強く豊かになればその他はどうでもいいと、合理的に冷血に国家運営を行ってきた。王とは神であると強い自尊心を持ちすぎたため、ロイエ教とは関係なく自身への信仰で神聖魔法が発動するあたおか
897 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 15:51:43.32 ID:UUcltqwW0
みなさんありがとうございます。友好的な人物はレーティアさん、王様はアルベール氏となりました。今後の登場にご期待ください
898 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 15:52:08.44 ID:UUcltqwW0
―夜
 絵空の家 客室

イリス「……」カキカキ

ミスティ「手紙……フラナさんへ?」

イリス「うん。今日のこと……フレメア・バイオレットについて、聞きたくて」

ミスティ「あなたの師匠から聞いたことはなかったの?」

イリス「うん。師匠からもフラナ先生からも、フラナ先生にお姉さんがいたことについては聞いたことがなかったから」

ミスティ「……魔族国に滞在してた時も、フラナさんの家族については全く聞いたことがなかったわね。あれほどの力の持ち主なら、噂くらいにはなっていてもおかしくないと思うのだけれど……」

イリス「……あまり公にはしたくないことなのかも。だからちょっと気が引けるけど……今はあの人たちが何者なのか、手がかりが欲しいし……」

ミスティ「そうね……。それに彼女たちは、吸血鬼とエルダーサキュバス……。どちらも高位の魔族、フラナさんなら何か知っている可能性は実際あると思うわ……」

イリス「流石に魔族国は関わってないと思うけどね」

 ☆フラナへお手紙を出しました

 ◆
899 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 15:53:12.04 ID:UUcltqwW0
―夜
 酒場

 ジョッキ「」ドンッ

エバンス「くそぉ……俺ァ一体何の為にこのパーティに入ったんだ……」グビグビ

ローガン「エバンスくん、落ち着くんだ……。酒をそのように飲むのは……」

エバンス「俺は守れなかった!! あの村の人たちを守れなかったんだ!!! だから、だから俺は、あの人たちの忘れ形見とでも言うべきクロシュちゃんを守りたくて……!!」グビグビ

ローガン「エバンスくん、クロシュくんは無事だぞ……」

エバンス「わかってんだよ!!! それがクロシュちゃん自身が力を付けた結果だってこともよォ!!」

ローガン「う、うむ……。クロシュくんが自分で自分を守れるようになるのは、良いことではないか」

エバンス「そうだよ!! 良いことに決まってんだろ!! だが今日のザマを思い出せローガンの旦那!! 俺はクロシュちゃんを守れず、パーティの女の子たちも守れず、挙げ句の果てにイリスちゃんの機転と突然の幸運に助けられただけじゃねぇか!!」

ローガン「うむ……」

エバンス「ああいう危機にこそ俺が守れなきゃならねえってのに……!! ックショウッ……!!」ドンッ

ローガン「……」


ローガン(エバンスくんの気持ちは、私もわかる)

ローガン(私自身も、彼女らを守ると宣ってこのパーティに入ったのだから)

ローガン(そして私も彼と同様に……焦りを感じている……)

ローガン(まず、ものすごい勢いで力を付けていくクロシュくん……。剣の腕ではまだ私やエバンスくんに分があるが、単純な耐久力や同化を用いた多彩な戦術を鑑みれば、総合的な戦力は恐らく我々を凌ぐ……)

ローガン(そしてイリスくんとミスティくんもまた……。日々研鑽を怠らず、日進月歩で魔法の技量を磨いている……。イリスくんはついに星属性魔法を習得し、ミスティくんもレッドくんが使っていたような、瞬間冷凍魔法を会得した……)

ローガン(だが私は……今までに得た実力に胡座をかいたまま、先へ進めていない)

ローガン(……まあそれでも、単純な剣技や防衛術ならまだまだ他の者には負けない自信はある。身体的なポテンシャルでは若者に追いつけぬとしても、技術を授ける側としてならばまだまだ私にもやれることはある、と思う)

ローガン(そういうわけで、まずは――)


↓1コンマ
01-10 もっと飲むぞ!
11-30 娼館へ行くぞ!
31-60 帰って寝るぞ!
61-90 特訓をするぞ!
91-00 ??
900 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/13(土) 15:57:34.60 ID:8Lh4eJCCO
901 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/13(土) 15:58:00.59 ID:ao3tonYFO
902 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 16:10:15.95 ID:UUcltqwW0
ローガン「エバンスくん! 帰って寝るぞ!」スクッ

エバンス「んああ……? 俺ァまだまだ……」フラフラ

ローガン「気が弱っている時は、酒を飲んで寝る! これに勝る健康法はない!!」ドン!!

エバンス「なん、だと……」

ローガン「まずは体を休め、明日こそはクロシュくんたちを十全に守れるよう努めるのだ」

エバンス「うむむ……」

ローガン「まずは休息というわけだ。帰るぞ、エバンスくん!」ズンズン

エバンス「うおお、ま、待ってくれよォ」フラフラ

 ◆
903 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/13(土) 16:14:16.68 ID:I6DZ9xUSo
質実剛健イケオジ
904 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 16:19:40.24 ID:UUcltqwW0
―夜
 裏通り

クロシュ「……」トコトコ

妖精「ちょっとクロシュ、曲がりなりにもここは王国の街なんだよ? こんな時間に外に出たら危ないよ」パタパタ

クロシュ「……気になる」トコトコ

妖精「気になるって、何が……」パタパタ

クロシュ「わかんない……」トコトコ

妖精「あ〜もう〜!」パタパタ

 *

 見世物小屋「」


クロシュ「……」

妖精「あれは……何かの店……?」

クロシュ「……」

妖精「中から、他の妖精の気配を感じるけど……。これ……」

クロシュ「……」トコトコ

妖精「あ、馬鹿! せめて服の内に入らせて!」ササッ モゾモゾ



クロシュ「……」トコトコ

黒服の男「待て。入場料を払いな、嬢ちゃん」スッ

クロシュ「にゅうじょうりょう……?」

黒服の男「そうだ。金は持ってるのか?」


↓1 どうしよう
1.お金を払う
2.帰るフリをしたあと光学迷彩で忍び込む
3.その他(自由安価)
905 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/13(土) 16:20:55.80 ID:OxIGtdUT0
906 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 17:41:39.99 ID:UUcltqwW0
クロシュ「おかね……ない……」

黒服の男「じゃあ帰った帰った。ここは貧乏ガキの遊び場じゃねえぞ」

クロシュ「……」クルッ トコトコ

黒服の男「気ィつけて帰れよ」

 *

クロシュ「……」トコトコ

妖精「諦めたの?」ヒョコッ

クロシュ「んーん」ピタッ

妖精「……私も、あの中が気になり始めた。入るのに何か良い方法はある?」

クロシュ「うん……。妖精さん……わたしの中から、出ないでね」

妖精「え――」

光学迷彩クロシュ「……」スゥー

妖精「うわわ! 中にいる私ごと透明になった! これ、前にイリスたちが言ってたやつ!?」

光学迷彩クロシュ「うん。こーがくめーさい、だって」

妖精「なるほど……。わかった、じゃあ私は魔力の流れがなるべく自然に溶け込むよう偽装してあげる」ホワワ…

光学迷彩クロシュ「わあ……」

妖精「これでよほどの手練れでもなきゃ魔力感知もできないよ。視覚的にも魔力的にも透明ってわけ」

光学迷彩「うん……ありがと……」

妖精「早く行こう。嫌な予感がする」

 *

黒服の男「ふわあぁ……俺も帰りてェ……」

光学迷彩クロシュ「……」トコトコ

黒服の男「ん? 今何か……? いや、何もない……気のせいか……」

 *
907 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 17:48:30.24 ID:UUcltqwW0
―見世物小屋

 ヒソヒソ… ヒソヒソ…

光学迷彩クロシュ「」コソコソ

妖精「けっこう人が多い……ぶつからないように気を付けて」ヒソヒソ

光学迷彩クロシュ「ん」


人間の子供「ねーまだー?」
人間の母親「こら、静かに。もうすぐよ」
人間の男A「へへっ、一日の終わりに見世物小屋! 人生にゃ彩りってもんが必要だよな」
人間の男B「こんなのが人生の彩りとか、お前無様な人生歩んでんだなあ」


妖精「……これ、なんの集まりなの? 外の看板には見世物小屋とか書いてあったけど……」

光学迷彩クロシュ「……」


仮面の司会「今宵もお集まり頂きありがとうございます、紳士淑女の皆様方! 間もなく開演となります!」


妖精「なんか舞台に出てきた」

光学迷彩クロシュ「……」


仮面の司会「本日の演目は、レッサースライムと妖精のなかよしごっこ!!」


妖精「!!?」

光学迷彩クロシュ「……?」


仮面の司会「演者を務めるは、劣等種の分際で違法路上営業を行っていた愚かな羽虫と、ミュージア下水道で醜く繁殖した下劣な粘体生物の方々です!!」


羽根をピン留めされた芸術妖精「ひっ……」ガタガタ

レッサースライムたち「〜〜」モニョモニョ


人間の子供「わぁ〜妖精さんとスライムさんだ〜」キャッキャ
人間の母親「まぁ、汚らわしい……」ゲテゲテ
人間の男A「おっ、良いねぇ! 今日の演目は気合入ってんぜ!」ゲテゲテ
人間の男B「あの羽虫、何日か前から路上で調子乗ってて目障りだったんだよな。スカッとするわ」ゲテゲテ


妖精「!!!!」

クロシュ「……!!」


仮面の司会「それでは、演目開始です! 粘体たちの貴重な羽虫捕食シーン、とくとご覧あれ!!」


レッサースライムたち「〜〜」モニョモニョ

ピン留め芸術妖精「や、やだぁ……」

レッサースライムたち「〜〜♡」モニョニョ モニョモニョ

 ネチョッ ベチョッ デロデロ…

ピン留め芸術妖精「いたいっ! やめてぇ! わたしなんか食べてもおいしくないよぉ!!」ジタバタ


観客たち「」ゲテゲテゲテゲテ


妖精「ふざけやがって……!!! あいつら、殺してやる……!!!」ギギギ

光学迷彩クロシュ「――」


↓1〜3多数決 クロシュはどうする
1.見ている
2.乱入する
3.自由安価
4.運命に従う(運命賽を一つ消費し、クロシュを良い運命へ導きます)
908 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/13(土) 18:03:03.59 ID:I6DZ9xUSo
3
スライム語でレッサースライムを怒ってやめさせる
909 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/13(土) 18:05:31.81 ID:8Lh4eJCCO
3
↑に更にスライム達に命令して妖精を救出してとんずら
910 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/13(土) 18:43:47.25 ID:s7Oefnnf0
>>909
911 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 21:10:13.13 ID:UUcltqwW0
光学迷彩クロシュ「妖精さん……ちょっと、ごめんね」

妖精「へっ……? わっ!」モニョン

クロシュの体内に飲み込まれた妖精「〜〜!」モガモガ

 デロデロ…

 *

光学迷彩スライムクロシュ「」シュバッ モニョッ

レッサースライムたち『だ〜れ〜?』モニョニョ?

光学迷彩スライムクロシュ『こんばんは。わたし、クロシュ』モニョモニョ

レッサースライムたち『わあ〜。いっしょにたべる〜?』モニョモニョ

光学迷彩スライムクロシュ『んーん……。妖精さんは……おいしく、ないよ……?』モニョモニョ

レッサースライムたち『でも〜とってもおいしそうだよ〜』モニョモニョ

光学迷彩スライムクロシュ『……ここで、妖精さんを食べたら……悪い人たちの、思う壺だもん……』

レッサースライムたち『わるいひとたちって〜?』モニョニョ
レッサースライムたち『わかんない〜』モニョ
レッサースライムたち『おなかすいた……』モニョニョ…

光学迷彩スライムクロシュ『んゅゅ……とにかく、だめなの!!!』モニョニョ!!!!

レッサースライムたち『んわ〜』モニョ~
レッサースライムたち『わかりましたぁ〜』モニョニョ
レッサースライムたち『おなかすいた……』モニョニョ


人間の子供「止まっちゃったよ?」
人間の母親「止まったわね」
人間の男A「なんだよ、これから良いとこだったってのに!」
人間の男B「早くスカッとさせろよ」


仮面の司会「チッ、使えない奴らだ」ボソッ


ピン留め芸術妖精「ぐすっ、ひぐっ……た、たべるなら、早くしてよぉ……」

光学迷彩スライムクロシュ『この妖精さんは、連れてく。いい?』モニョモニョ

レッサースライムたち『はぁ〜い』モニョニョ
レッサースライムたち『わかりましたぁ〜』モニョモニョ
レッサースライムたち『おなかすいた……』モニョ…

光学迷彩スライムクロシュ『……わたしの体、少しあげる。それで我慢、してね……』モニョニョ プチン

 クロシュの欠片「」モニョッ

レッサースライムたち『わぁ〜ごはん〜』モニョモニョ モグモグ


仮面の司会「はい皆さん! ここで演目変更です! ここから先の演目は、観客の皆さんも参加型のレッサースライム駆除ショーでございます!!」

 ザワザワ…

人間の子供「ママ〜くじょってなに〜?」
人間の母親「はあ? 自分の手を汚すなんてありえないでしょ」
人間の男A「ん? なんだそりゃ……まあたまにはそういうのもいいか」
人間の男B「おい、それなら羽虫も駆除させろよ」

仮面の司会「ご安心ください! レッサースライムは最弱の魔物とも言われる下等生物! お子様の手でも簡単に捻り潰すことが可能です!」

 ザワザワ…
912 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 21:12:25.55 ID:UUcltqwW0
光学迷彩スライムクロシュ『わわ……大変なことになっちゃった! みんな、逃げなきゃ!』モニョモニョ!

レッサースライムたち『んえ〜? なんで〜?』モニョモニョ
レッサースライムたち『わかりましたぁ〜』モニョニョ
レッサースライムたち『くろしゅちゃん、もっとたべたい……』モニョニョ…

光学迷彩スライムクロシュ『悪い人たちがわたしたちを殺そうとしてるの!! 逃げるよ!!』モニョモニョ!!


仮面の司会「まずは私がお手本をお見せ致しましょう! この最新式の魔導火炎放射器で、汚物は消毒ゥー!!!」カッ

 炎「」ゴウッ!!

レッサースライムたち『んわ〜』モニャニャ
レッサースライムたち『あつゅい〜しんじゃう〜』モニャモニャ
レッサースライムたち『おなか……』モニャ…

光学迷彩バーニングスライムクロシュ『させないもん!!』チリッ

 カッ――
 ドガァン!!!

仮面の司会「オアアアアア!!!」メラメラ

人間の子供「わあ〜! ばくはつ、ばくはつ!」キャッキャ
人間の母親「こ、これは……そういう演目なの……?」
人間の男A「お、おいおい自爆したぞあの司会!?」
人間の男B「チッ……」


光学迷彩スライムクロシュ『みんな、今のうちに!』モニョニョ

レッサースライムたち『わ〜』モニョニョ
レッサースライムたち『にげろ〜』モニョモニョ
レッサースライムたち『ごはん……』モニョニョ

ピン留め芸術妖精「な、なにが起きてるの……?」

光学迷彩スライムクロシュ『針を抜くね……』モニョモニョ

芸術妖精「あ……透明な、スライムさん……!? 私を助けてくれたの……?」

光学迷彩スライムクロシュ『うん。飛べる?』モニョニョ?

芸術妖精「えと……なんて言ってるかわかんないけど、ありがと! 一緒に逃げよ!」パタパタ

光学迷彩スライムクロシュ『うん!』モニョ!

 ◇
913 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 21:14:51.83 ID:UUcltqwW0
―路地裏

レッサースライムたち『ばいば〜い』モニョニョ
レッサースライムたち『おやすみなさい〜』モニョモニョ
レッサースライムたち『くろしゅちゃん、すき』モニョモニョ

マンホールに吸い込まれていくレッサースライムたち「」モニョニョニョ

スライムクロシュ『うん……みんな、元気でね……』モニョモニョ

 *

妖精「はあ……いきなり飲み込まないでよ」パタパタ

クロシュ「ごめんなさい……。でも、ああするしか……」

妖精「いや、わかってるけどさ……」

芸術妖精「あれれ? 他にも妖精がいたの?」ヒョコ

妖精「まあね。あなた、羽根は大丈夫なの? 魔封ピンで留められてたみたいだけど」

芸術妖精「まだピリピリするよぉ〜。だいぶ無理したかも……」

妖精「はあ……。堂々と人前なんかに出るからだよ。気を付けることだね」

芸術妖精「でも、芸術都市だよ? 芸術を志すのに種族なんて関係ないじゃん」

妖精「芸術都市の前にここは王国なんだよ。王国の連中の考え方は身を持ってわかったでしょ?」

芸術妖精「む〜……わかりたくなかった」

妖精「クロシュにちゃんとお礼を言ってよね。クロシュがいなかったら、あなた今頃レッサースライムたちの体の一部だよ」

芸術妖精「クロシュちゃんってこのスライムさんだよね? 本当に、ありがとね。食べられちゃうかと思っちゃった……」

クロシュ「……うん……。でも……次は、助けられないかも……。レッサースライムの子たちも……おなか、すいてたみたいだから……」

芸術妖精「自然の掟だぁ〜。でも、クロシュちゃんは掟に反してまで助けてくれたんだね……」

クロシュ「うん……。妖精さんたちのことも……好きだから……」

芸術妖精「わたしもクロシュちゃんのこと大好き!」ギュッ

妖精「こらっクロシュに抱きつくな!!」

 *

芸術妖精「とりあえず、わたしもしばらく隠れて暮らすことにするよ。今日は本当にありがとね」

クロシュ「ん……。気を付けてね……」

妖精「できればこの街からも出てった方が良いよ。フォレスティナ辺りが安全だよ」

芸術妖精「ん〜、でも芸術祭で見ておきたいものがいくつかあるんだよね〜。まあ祭が終わったら出るよ!」

妖精「呑気なやつ……。二度目は本当に助けらんないかもだから、本当に気を付けてよね」

芸術妖精「わかってるよ〜。クロシュちゃんたちも、この街のことでわかんないことがあったらなんでも聞きに来てね。わたし、絵空の家って宿屋の屋根裏に住んでるから〜」

妖精「えっ私たちが泊まってるとこだ」

芸術妖精「わあ偶然〜! あそこのご主人のご厚意で住まわせてもらってるの〜。人間だけど良い人だよ〜」

妖精「まあ……良い人間がいることはその通りだと思う、うん」

 ◆
914 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 21:17:19.29 ID:UUcltqwW0
―深夜
 裏通り

 見世物小屋「」メラメラ


金髪の竜人「……」

イケメン狐獣人「うわ、何やってんだよアンタ……。こんな目立つ真似なんかしちまってさァ……」

金髪の竜人「勘違いしないでくださいまし。わたくしではありませんわ」

イケメン狐獣人「アンタ以外に誰がいんだよ、こんな派手な燃やし方する奴が」

金髪の竜人「一瞬ですが、バーニングスライムの気配を感じましたわ」

イケメン狐獣人「はァ? バーニングスライムはとっくの昔に絶滅したんだろ?」

金髪の竜人「ですがあれは間違いなくバーニングスライムの気配でしたわ。すぐに消えてしまいましたが」

イケメン狐獣人「なんだそりゃ? 一瞬だけ蘇ってまた死んだとでも?」

金髪の竜人「さあ? ただ、その後……この建物から、光学迷彩魔法で身を隠した謎のスライムが逃げていくのが見えましたわ」

イケメン狐獣人「ふうん? んじゃそいつがバーニングスライムモドキってこと?」

金髪の竜人「くすくす……バーニングスライムの驚異的な炎の力と、高度な光魔法である光学迷彩を駆使してテロを引き起こす謎のスライム……面白くなってきたと思いませんこと?」

イケメン狐獣人「不確定要素が増えることの何が面白いのか、理解に苦しむね」

金髪の竜人「相変わらずですわね、あなたは。わたくしたちと同じく、人間を恨む同志なのかもしれませんわよ?」

イケメン狐獣人「アンタはソレが何であろうと滅茶苦茶に殺し合いがしたいだけだろ。恨みなんて毛頭ない癖に同志ヅラしてんじゃねえよ、サイコトカゲ女が」

金髪の竜人「あら、手厳しい……。同じ腹黒槍使い同士、仲良くできてると思ってましたのに」

イケメン狐獣人「アンタは腹黒じゃなくてイカレてるだけだっつーの! ったく……あと角くらい隠せよ」

金髪の竜人「あらら、ごめんあそばせ。うふふ、変化の術は不得手ですの。お狐さんと違いましてね」

 ◆
915 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 22:29:20.79 ID:UUcltqwW0
―芸術都市ミュージア 滞在2日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*4
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・炎鉱石
・魔王図鑑
・溶岩石のアミュレット*6
・暗黒優待券

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・風になる[2/12]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
……………………………………………………………………………………
□芸術都市ミュージア 主要施設
大通り:絵空の家、武具屋、雑貨屋、美術店、工芸店、劇場、図書館、博物館、食事処、酒場、浴場、冒険者ギルド、他
裏通り:怪しい露店、怪しい絵売り、怪しい工芸店、娼館、見世物小屋跡地、他
916 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 22:31:00.07 ID:UUcltqwW0
―朝
 絵空の家

 チュンチュン

イリス「クロシュちゃんと妖精さん、昨晩はどこに行ってたの?」

妖精「あー、それはね……」

芸術妖精「囚われのヒロインであるわたしを助けてくれてたんだよ〜!」ヒョコッ

ミスティ「うわっ! あなたは……通りで似顔絵描きをやってた妖精……?」

芸術妖精「わあ、知ってくれてるの? その通り、似顔絵描きの妖精です。いろいろあって、クロシュちゃんに助けてもらっちゃった」

クロシュ「うん……」

イリス「な、なんかいろいろあったんだね……。お疲れさま」

 扉「」ガラッ

白髪の美人「皆さんおはようございます! うちの妖精さんがお世話になったそうで!」ズイッ

妖精「うわっ誰!?」

白髪の美人→レーティア「申し遅れました、私この宿の管理運営をさせていただいております、レーティア・フォン・ロスチャイルドと申します」ペコリ

イリス「あ、どうも! 受付のゴーレムさん、精巧ですごかったです!」

芸術妖精「ふふん、すごいでしょ! あれ私が作ったんだよ!」ドヤ

ミスティ「え、そうだったの……。すごいわね……。てっきり、宿の主人が作ったものだと……」

レーティア「私も芸術は嗜んでおりますが、腕はそれほどでもないのですよね……」

芸術妖精「レーティアはね〜。才能のある人を発掘して、活動を支援する人なんだよ〜」

レーティア「はい。アーティストの方々のおこぼれにあずかって、細々と日銭を稼がせて頂いております。本音としては、自分自身の芸術活動で生計を立てたいのですけれどね……」

イリス「ええと……パトロンみたいなもの、ですか?」

レーティア「この国の経済ではまだ馴染みが薄い概念かもしれませんが、投資家、という言い方が近いかもしれません」

妖精「投資家……聞いたことがある。海の向こうのイスファハーンでは、投資によって巨万の富を築く者たちがいるとか何とか……」

レーティア「そうそう、その投資です。まあ私のはおままごとみたいなものですけれどね」


芸術妖精「あそうだレーティア〜、わたし芸術祭のお絵かき演舞できないかも〜」

レーティア「ええっ……! あなたができないとなると……いえ、でも昨日のようなことがあったとなれば、仕方ないですね……。あなたの身の安全が第一ですから……」

芸術妖精「ごめんね〜。まあ王様って人間以外は大っ嫌いらしいし、きっとこの方が良いよね〜」

レーティア「しかし既にスケジュールには一流芸術家のお絵かき演舞が組み込まれてるんですよね……。くっ、今から代役を探して間に合うでしょうか……。かくなる上は、私自ら……いえ、王族の方々に無様な絵など見せれば私の首が……」ブツブツ


ミスティ「な、なんか大変そうね……」

イリス「投資家?っていうのもいろいろ大変なんだね……」


レーティア「どこかにフリーの超絶画力の持ち主が転がっていたりはしないでしょうか……」ブツブツ

芸術妖精「わたし並の人材なんてそうそう転がってるわけないよ〜」


クロシュ「……あの……」オズ

レーティア「ん? 君はうちの妖精を助けてくれたスライムの王子様ですよね。フフ、なんですか?」

クロシュ「わたし……絵、描ける……」

レーティア「えっ……?」

妖精「いやいやいやいや! そんなことしてる暇――いや、待てよ――」

妖精(このレーティアって奴が投資家なら、旅の資金をがっぽり稼ぐチャンスか!?)


レーティア「本当ですか? 失礼ですが、腕前の方を見させて頂いても?」

クロシュ「ん」

 *
917 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 22:33:40.75 ID:UUcltqwW0
 ものすごく精緻に描かれたフメイちゃんの絵「」

 ものすごく精緻に描かれたスライムの絵「」

 ものすごく精緻に描かれたカタツムリの絵「」

レーティア「こ、この技術は……!!」

芸術妖精「すごい……! 技量だけならわたしに並んで、この街でもトップクラスかも……! でも――」

レーティア「……はい。これはものすごく精緻で美しい絵なのですが……芸術という観点では、少し弱いと言わざるを得ません……」

クロシュ「!!」ガーン!!

イリス「ええっ!? こんなに綺麗なのに!?」

ミスティ「げ、芸術って……何……?」

レーティア「う〜ん……説明は難しいのですが……。その人にしか描けない、その人にしかないもの――その人が心の底から表現したいと思う、情熱の具現……とでも言いましょうか」

芸術妖精「ぱわーが弱いってこと! テクニックは凄いんだけどね」

クロシュ「ぱ、ぱわー……」

レーティア「この絵もとても精緻で美しいのですが……恐らく、うちの妖精さんも近いものを描くことはできます。これは、言ってしまえば現実の模写でしかないというか……」

妖精「わ、わけがわからない……」

レーティア「これが王族の観覧するお絵かき演舞でなければ、余裕にどうとでもなるのですが……。この国の王族は芸術の価値を無駄にわかってやがるものですから、適当なそれっぽい誤魔化しが通用しません」

イリス「芸術の価値がわかってるのって良いことなんじゃ……?」

レーティア「芸術の価値をわからない人相手の方が売りやすいんですよ。人気なもの、流行っているものと思わせられれば簡単に買ってくれますから」

芸術妖精「も〜、レーティアは芸術よりお金稼ぎの方が好きなの〜?」

レーティア「ハッ……も、もちろん芸術ですよ! お金稼ぎは副業ですからね、ハハッ……」

ミスティ「な、なんか酷い話を聞いてしまったような気がするわ……」

クロシュ「えと……とにかく、ぱわー……?」

芸術妖精「そう、ぱわー! わたしがクロシュちゃんに教えたげる! 芸術祭までに出せるようになろうね、ぱわー!」

レーティア「もしぱわーを出せるようにならなくても、ここまで精緻なものが描けるのなら王族の方々と言えど大目に見てくれるとは思いますよ。どうか気楽に臨んでください。謝礼はたっぷり用意させていただきますから」


 ☆目標「ぱわーを獲得する[0/3]」が発生しました


ミュージア滞在2日目です。5日目から芸術祭が始まります
↓1〜3 自由安価 何をする?
918 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/13(土) 22:35:16.54 ID:OxIGtdUT0
クロシュ、酒場で情報集め
919 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/13(土) 22:35:42.78 ID:TzpGp1zDO
図書館で何かパワーを獲得できるような本を探して読んでみる
920 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/13(土) 22:37:39.03 ID:M0ygXKVro
ローガンエバンス修行編
-街の強者と手合わせ-
921 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/13(土) 22:49:08.50 ID:UUcltqwW0
それでは本日はここまでとなります。次回は酒場で情報収集編、図書館でぱわー探し編、ローガンエバンス修行編となります

いろいろありましたが峠を乗り越え、芸術妖精を救出することに成功したクロシュさんでした。あの場でレッサースライムの方々とお話をすることができたのはとても有意義なことだったかと思います。何やら暗躍する者たちもいるようですが……
そして宿屋の主人で投資家で芸術家のレーティア氏との邂逅を果たしました。ぱわーを獲得するのは難しいかもしれませんが、もし上手くいけばがっぽり稼げるかもしれません。せっかくの芸術都市ですので、芸術活動を楽しんでいっていただきたいところです

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
922 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/13(土) 23:04:51.38 ID:M0ygXKVro
乙乙
他の仲間の芸術レベルはそんな高くないのかね
923 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/14(日) 00:34:35.43 ID:zxJ0Q64Co

運命賽さんそんな発動の仕方もあるのね、コンマ神何時また機嫌損ねるか分からないから無消費で切り抜けられたのは良かった
924 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/14(日) 11:38:57.57 ID:pCHL2N9Eo
レーティアの金稼ぎ能力をクロシュがコピーできたら最強だ
925 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/14(日) 16:16:45.39 ID:mKlN6xqD0
パーティ各位のお絵かき能力については、前スレ448辺りで判明しているようです。ぱわーを持っているかどうかはわかりません。なおエバンス氏は当時パーティにいなかったため、お絵描き能力についてもはっきりしていないようです

運命賽がけっこう余ってきたため、新しい使い方が登場しました。なお今回可決された自由安価は運命賽を使った場合とほとんど同じものだったため、実際無消費で良い運命に進むことができたと言っても良いかと思います。おめでとうございました

レーティア氏のお金稼ぎ能力は、彼女自身の知識・経験によるものも大きいため、単純な擬態でそれを真似するのは困難かと考えられます
もしレーティア氏のお金稼ぎ能力を習得したい場合は、レーティア氏と同化するのが手っ取り早いでしょう。ただし、生きている方と同化するのは様々な点から危険が伴うため、あまり推奨はできません
926 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/14(日) 16:17:26.28 ID:mKlN6xqD0
―酒場

 ワイワイ ガヤガヤ

クロシュ「……」トコトコ

妖精「なんで酒場?」パタパタ

クロシュ「情報収集と言えば、酒場……ってローガンさんが、言ってた……」

イリス「冒険者の基本だよね」

ミスティ「……前から少し思っていたのだけれど、私たちって冒険者なのかしら?」

イリス「ま、まあ冒険者じゃない? ほら、ギルドの冒険者証も持ってるし……」

妖精「私は持ってないけど」

クロシュ「わたしも……持ってない……」

イリス「……誰か一人が冒険者証を持ってればパーティとして認められるから、実質冒険者だよ!」

妖精「いやまあ、別にいいけどさ……」

ミスティ「とりあえずいろいろ聞き込みでもしてみましょうか」


↓1コンマ
01-25 とりあえず一杯
26-50 国王について
51-75 不審者について
76-00 ぱわーについて
927 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/14(日) 16:18:48.87 ID:Lto8mMKJO
928 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/14(日) 16:19:53.85 ID:zxJ0Q64Co
ぱわー!
929 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/14(日) 17:12:36.27 ID:mKlN6xqD0
老画家「わしは若い頃にな――」ウンヌン

酒場の客A「まーた爺さんの昔話が始まったよ」

酒場の客B「若い頃にコンクールで特別賞を獲った話?」

酒場の客C「その後は鳴かず飛ばずなんだろ? まぐれだったんじゃねえの」

老画家「いいや、まぐれではない……。あれは、わしが真の力を発揮することのできた奇跡の――」

酒場の客A「あーあージジイの言い訳なんか聞いてたら酒が不味くなる。行こうぜ」スタスタ



老画家「……」

クロシュ「……」トコトコ

老画家「なんじゃ。ここはお主のような小童が来る場所ではない……」

クロシュ「わたし……お酒、飲める……。スライムだから……」

老画家「なんと、スライムの子じゃったか……。しかしそれは言いふらさない方が良いじゃろう……」

クロシュ「うん……」

老画家「わしが若い頃は……今よりも、人と魔の関係はもう少し良かったんじゃが……おっと、すまぬ……。昔話など面白くもなかろう……」

クロシュ「んーん……。おじいさんのお話……聞きたい……」

老画家「ほう……! では、わしが若い頃……たった一枚だけ描けた、奇跡の一枚の話をしてあげよう……」

 *

老画家「わしは今でも……あの絵が、限りなく真に迫った奇跡の一枚であったと確信しておる……。しかし……あれ以降、さっぱりそのような絵を描けなくなってしまったのじゃ……」

クロシュ「どうして……?」

老画家「情けない話じゃが……あの一枚に、わしの内なる力のほとんどを注ぎ尽くしてしまったのじゃろう……。真に才ある者であれば、注いだとて自身の内なる力をも失うことはないのかもしれぬが……結局のところわしは、たった一枚の奇跡を起こすことしかできなかった、凡人だったのじゃ……」

クロシュ「ちから……。ぱわー……?」

老画家「そういう言い方もあるじゃろう……」

クロシュ「なくなっちゃったの……?」

老画家「うむ……。ときにお嬢ちゃんは、芸は嗜むのかい?」

クロシュ「うん……。絵、描く……」

老画家「ほう……」

クロシュ「わたしも、ぱわーを出せるようになりたい……」

老画家「……芸術とは、芸術を成そうとして成すものではない……内なる意思に従って創り上げたもの――その結果が、芸術になるのじゃ……」

クロシュ「……???」

老画家「つまり……お嬢さん自身が、描きたいものを描けば良いのじゃよ」

クロシュ「わたしが……?」

老画家「そうじゃ。素晴らしいものを創り上げたいとか、富や名声を得たいといった我欲に囚われず……気の赴くまま、思うままに描くのじゃ。お嬢さん自身が見たいもの、描きたいもの、願い、祈りを……絵に、込めるのじゃ……」

クロシュ「……」


↓1コンマ
01-60 うん  [ぱわー1/3]
61-90 わかった[ぱわー2/3]
91-00 !   [ぱわー☆]
930 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/14(日) 17:17:11.26 ID:tpJSp9Yc0
931 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/14(日) 17:17:31.06 ID:pCHL2N9Eo
芸術王
932 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/14(日) 18:13:53.57 ID:mKlN6xqD0
クロシュ「うん……」

老画家「……ふっ……などと偉そうなことを言ってみたが、所詮は凡なる老いぼれの戯言じゃ……。わからぬ、合わぬと感じたら聞き流してくれ……」

クロシュ「んーん……。ありがと……。考えてみる……」

 ☆クロシュのぱわーが[1/3]になりました

 ◆
933 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/14(日) 18:14:26.27 ID:mKlN6xqD0
―絵空の家

クロシュ「――っていう話、聞いた……」

芸術妖精「へえ〜誰だろそのお爺ちゃん?」

レーティア「若い頃に一度だけ賞を取った老画家……ローガさんかな?」

芸術妖精「あ〜ローガの奴か〜! あいつの受賞作は本当に奇跡の一枚だよ! わたしもあの時は心の底から悔しさと敬意を覚えたなあ……」

レーティア「だからこそ再起を望まれていたのですが……結局その後、彼が画家として名を馳せることはありませんでした……。芸術の道とは時に残酷なのですね……」

芸術妖精「まだ死んでないよ! わたしは今でも再起したローガと競い合う日を楽しみにしてんだよ!」

レーティア「おっと、これは失礼しました……。でも今は、目の前の悩める画家の卵を導いてあげるのが先決ですよ」

芸術妖精「そうだね〜。それじゃあ今度は、わたしと一緒に図書館にでも行ってみよっかクロシュちゃん!」

クロシュ「図書館……?」

レーティア「あなたが教えてあげた方が早いんじゃないですか?」

芸術妖精「言いたいことも言語化できなかったことも全部ローガに言われちゃったもん!」

レーティア「なるほど……」

 ◇

―図書館

妖精「今度は図書館?」パタパタ

芸術妖精「うん。ここには芸術に関するいろんな本があるからね〜。多分ぱわーの手がかりもあるんじゃないかなあ〜」

ミスティ「曖昧ね……」

イリス「あ、初心者向けの本もあるよ。私もちょっと読んでみようかな?」

妖精「ふうん……あ、これ氷魔法を使った氷像の本だよ。ミスティも読んでみたら?」

ミスティ「氷像……せっかくだし読んでみようかしら……」


芸術妖精「ふふふ、みんな芸術に興味持ってくれてるね〜」

クロシュ「うん……」


↓1コンマ
01-60 勉強した[ぱわー2/3]
61-90 理解した[ぱわー3/3]
91-00 !   [ぱわー☆]
934 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/14(日) 18:15:41.56 ID:9llfPP9DO
はい
935 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/14(日) 18:16:19.31 ID:4RlZrYHg0
芸術
936 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/14(日) 19:08:05.49 ID:mKlN6xqD0
 ペラッ ペラッ

ミスティ(ウサギ……クマ……白鳥……。剣とか槍みたいに、戦いに丁度良さそうな形の例はないかしら……)


 ペラッ ペラッ

イリス(……人体の……骨格が……筋肉が……こうなってて……うわああああどこが初心者向けなのこれ!!?)グルグル


 ペラッ ペラッ

 芸術の本『芸術とはカクカクシカジカウンヌンカンヌン〜』

クロシュ「んゅゅ……」グルグル

 デロデロ…

スライムクロシュ「」デロロ…

芸術妖精「あわわ、クロシュちゃんが溶けちゃった!」

妖精「難しすぎたんだよ! ああもうこんなとこで溶けちゃだめだよバカクロシュ!」ペシペシ

スライムクロシュ「」デロロロ…

 ☆クロシュのぱわーが[2/3]になりました

 ◆
937 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/14(日) 19:08:47.38 ID:mKlN6xqD0
―芸術都市ミュージア
 大通り

 ワイワイ ガヤガヤ

エバンス「さーて、クロシュちゃんたちは芸術活動で忙しいみたいだし――」

ローガン「うむ。我々は修行を行おう」

エバンス「おう! つっても……この街で修行できそうなとこなんてあるのか?」

ローガン「戦の場とは、しばしば芸術の題材となる。戦に身を投じる者たちもまた。ならば、この街に戦いを芸術とする者がいても不思議ではないと思わないか?」

エバンス「そ、そういうもんか……? まあ理屈はわからなくもないが……」

ローガン「まずはこの街の強者について聞いてみよう」


↓1コンマ
01-05 あら、戦をお求めですの?
06-35 パペットマスター
36-65 剣の踊り手
66-95 芸術的筋肉
96-00 オリハルスライム
938 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/14(日) 19:10:23.53 ID:Lto8mMKJO
939 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/14(日) 19:10:43.16 ID:zJNn1GQ8O
はい
940 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/14(日) 19:16:30.81 ID:KmvJg2VOO
修行中うっかり殺してきそうな奴が紛れてるぅ
941 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/14(日) 20:00:09.48 ID:mKlN6xqD0
町人A「この街で戦える人? それなら踊り子の剣舞姉妹だろう」

町人B「美人で華麗な姉に、小悪魔的可愛さで挑発的な妹! 俺はアイドルよりもあの姉妹のファンだぜ!」

町人C「おじさんたちストーカー? キモ……」

 *

エバンス「おじさん扱いされた上にストーカーかと思われたぞ……」

ローガン「仕方あるまい……。若い子たちからすれば、大人の男は皆おじさんなのだ……」

エバンス「嘘だろ……」

ローガン「とにかく所在は掴めた。今は町外れの空き地で練習しているらしい。突撃するぞ!」

エバンス「……いやでも、ストーカーってのはあながち間違ってない気がしてきたぞ……」

ローガン「気にしてはならん! これも修行の一環だ!」

 *
942 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/14(日) 20:03:32.24 ID:mKlN6xqD0
―町外れの空き地

剣舞妹「くるくるくる、ターン!」クルクルクル ターン!

剣舞姉「良い調子よ。このまま続けていきましょう」

剣舞妹「当然! アイドルとかいうチャラチャラした奴らになんて絶対負けないんだから!」

剣舞姉「ええ。あんな、未熟を売りにするような奴らに負けてたまるもんですか」

剣舞妹「戦いでも、芸術でも、あたしたちがテッペンを取る!」


ローガン「ならば手合わせ願おう、剣舞の姉妹よ」スタスタ

エバンス(いや、これ完全に不審者じゃねえか俺たち!?)スタスタ


剣舞妹「え、誰おじさんたち……」

剣舞姉「……最近多いのよね。あなたみたいな勘違い男」


ローガン「誤解だ。私たちは貴女がたの剣の腕を聞いて、是非とも剣を交えたいと思ってここに来ただけだ」

エバンス「お、おう! 他意はない!」


剣舞姉「交えたいのは剣だけではないのでしょう? 見え見えなのよ、下心が」シャキン

剣舞妹「見た感じ冒険者? なら突然行方不明になるのも不思議じゃないよね?」シャキン


ローガン「待て、落ち着くんだ! 本当に我々は――」

剣舞姉「しつこい! 問答無用よ!!」シュバッ

エバンス「うおお!? もうやるしかねえじゃねえか!!」シャキンッ


↓1コンマ
01-40 敗北
41-95 勝利
96-00 ??
943 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/14(日) 20:06:28.10 ID:tpJSp9Yc0
944 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/14(日) 20:27:20.72 ID:mKlN6xqD0
 キンキンキンッ ガギンッ

ローガン「ま、待ってくれ! 本当に我々は――」

剣舞妹「いつまでその設定にこだわってんの? 馬鹿じゃないの? 死ね!」クルンクルン シャッ

ローガン(この踊りを混じえた剣技……読めぬ!! このままでは――)



エバンス(や、やべえ……こっちは怪我をさせないよう気を遣ってるのに、相手は完全に殺す気で来てる!! 手加減したままじゃ――)

剣舞姉「隙だらけよ!」シャッ

エバンス「おあああああ!!!?」

 *

ローガン(正座)「」

エバンス(正座)「」

剣舞姉「……剣を通して、あなたたちが本当に手合わせに来ただけだということは、なんとなくわかりました……」

剣舞妹「紛らわしいんだよ、もう……。危うく本当に殺しちゃうとこだったじゃん……」

ローガン(正座)「申し訳ない……」

エバンス(正座)「返す言葉もねえ……」

剣舞姉「……力を付けようと焦る気持ちは、わかります。もし良ければ、私たちと一緒に剣舞の練習でもしていきますか?」

剣舞妹「ええ!? お姉ちゃん正気!?」

剣舞姉「……この人たち、私たちを傷付けないようにとても慎重に剣を振るっていたのよ。本気で殺り合っていたら、多分負けていたのは私たちの方……」

剣舞妹「うっ……それはまあ……」

剣舞姉「たまには外部の剣技を見聞きしてみるのも良いかもしれないわ」

剣舞妹「……わかったよ」

 *

剣舞姉「そう、そこでターン!」

ローガン「むむっ……ターン!!」ターンッ!


剣舞妹「ここでの振り方は、もっと円を描くように!」

エバンス「こ、こうか……!?」シャッ


 ☆ローガンとエバンスが剣技経験点が[1/4]になりました

 ◆
945 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/14(日) 20:45:45.94 ID:mKlN6xqD0
―芸術都市ミュージア 滞在3日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*4
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・炎鉱石
・魔王図鑑
・溶岩石のアミュレット*6
・暗黒優待券

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・風になる[2/12]
・ぱわー[2/3]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・剣技を磨く[1/4](ローガン)
・剣技を磨く[1/4](エバンス)
……………………………………………………………………………………
□芸術都市ミュージア 主要施設
大通り:絵空の家、武具屋、雑貨屋、美術店、工芸店、劇場、図書館、博物館、食事処、酒場、浴場、冒険者ギルド、他
裏通り:怪しい露店、怪しい絵売り、怪しい工芸店、娼館、見世物小屋跡地、他
946 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/14(日) 20:48:09.02 ID:mKlN6xqD0
―朝
 絵空の家 アトリエ


 キャンバス「」

クロシュ「……」カキカキ

 ものすごく精緻に描かれたかっこいいフメイちゃんの絵「」チリチリ

 ものすごく精緻に描かれたデロデロなスライムの絵「」デロデロ

 ものすごく精緻に描かれたヌルヌルなカタツムリの絵「」ヌルヌル


芸術妖精「わ、わ……! たった一日で、絵から染み出るぱわーがかなり上がってる……!」

イリス「なんでかわかんないけど、私にもわかるよ……! 昨日の絵も綺麗だったけど、今回の絵は迫力が違うっていうか……!」

ミスティ「い、一体この差は何なのかしら……?」

妖精「これが……芸術の力……!」

レーティア「クロシュちゃんの中で『描きたいもの』とか『見せたいもの』が定まってきたのかもしれませんね。もちろん私はクロシュちゃん本人ではないので、はっきりしたことは言えないのですが。それにしても素晴らしい成長速度です……! 一生かかってもそこまで辿り着けない者も多いのに」

芸術妖精「でももう一息! もう一息欲しい!」

レーティア「もう十分では……? これだけのものが描ければ、王族の方々も満足されるかと――」

芸術妖精「そんなのどうでもいいの! わたしは見てみたいんだよ!! クロシュちゃんが心の底から描く、クロシュちゃん自身の絵を!!!」

レーティア「……!」ハッ


クロシュ「わたし自身の、絵……」

妖精「なんかわかんないけどすごい期待されてるみたいだよ、クロシュ」


ミュージア滞在3日目です。5日目から芸術祭が始まります
↓1〜3 自由安価 何をする?
947 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/14(日) 20:49:00.13 ID:zJNn1GQ8O
ローガンエバンス修行のため少し難しめの討伐クエストにいどむ
948 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/14(日) 20:49:04.38 ID:Lto8mMKJO
工芸店を覗いてみる
949 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/14(日) 20:50:42.09 ID:9llfPP9DO
クロシュ
自分が何を描きたいのか自問自答する
950 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/14(日) 20:56:18.14 ID:mKlN6xqD0
少し早いですが、急用が入ってしまったため本日はここまでです。次回はローガンエバンス武者修行part2編、工芸店を覗いてみよう編、クロシュの自問自答編となります

芸術とは何か? 実際のところ、よくわかりません。>>1もよくわからないものをよくわからないまま書いているらしいです。そういうわけで、このスレの登場人物たちが言っている芸術論などはあまり鵜呑みにしない方が良いかもしれません。皆、好き勝手に自分の定義する芸術を語っているだけなのです。もしそれでも、何かしら彼らの言葉の中に参考になりそうな部分がありましたら、それはとても幸いなことかもしれません。クロシュちゃんも、自分の描きたいものが描けると楽しいと思います

そして武者修行を始めたローガンさんとエバンスくんの二人組です。今回は惜しくも敗れてしまいましたが、美人姉妹に踊りの手ほどきを受けるなど、割と充実した時間を過ごせているようです。今後の彼らの活躍にも是非ご期待くださいませ

それでは本日もありがとうございました。明日も祝日なので、多分更新できると思います。よろしくお願いいたします
951 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/14(日) 21:28:26.07 ID:zxJ0Q64Co
おつおつ
老画家おじいちゃん、真に迫ってるなぁ。レーティアさんとお話したら色々よさそうだが
ストーカーオジたちズは切り捨てられなくてよかったねw
952 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/14(日) 21:54:54.37 ID:tpJSp9Yc0

酒場の女王クロシュの爆誕にはならなかったか・・・
953 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/15(月) 12:17:38.48 ID:IsS2qb1EO

吸血鬼は魔族では割と上位なのか
954 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/15(月) 15:06:10.26 ID:yo8YBSH5O
オリハルスライムが気になるわ
955 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/15(月) 15:51:06.43 ID:biT3SkuF0
老画家氏は才能が枯れてしまっており、レーティア氏もそんな再起できるかもわからない老人に投資するほどの余裕はないのかもしれません
ローガン氏とエバンス氏は不審者でしたが、剣を通して誠意が伝わったようです

ミュージアは王国の街なので、見た目幼女のクロシュ氏がぐびぐび酒を飲むのはちょっと危ないかもしれません。先日の見世物小屋での一件からもわかるとおり、芸術都市と言えど人間以外の種族への差別感情はどうやら根強くあるらしく、もしスライムであることがバレたら面倒なことになる可能性があります
非人間への差別は、人間の形から離れれば離れるほど大きくなりやすい傾向があります。王国でもエルフなどはそこそこ嫌われていませんが、体の小さい妖精や獣耳がフサフサな獣人などはもう嫌われやすくなってしまうようです。そしてデロデロなスライムは、知性ある種族の一員として扱われず、虫や獣などと同列の存在として見られてしまうかもしれません

吸血鬼は魔族の中ではとても強い方であると言われています。たいていの吸血鬼は、膂力、魔力、敏捷性、どれを取っても極めて高いポテンシャルを誇り、その力強さから支配階級である場合も多いようです。ただし光や流水、銀製品などの弱点も多いため、吸血鬼を討伐する人間の英雄譚もまた多く謳われています。

オリハルスライムとは、体組成に希少金属であるオリハルコンを含有しているとても珍しいスライムです。その特徴から極めて高い耐久力を持ち、並大抵の攻撃では傷一つ付かないと言われています
オリハルスライムを打ち負かした者は、莫大な力と経験を授けられるという迷信があります。この迷信は冒険者の間に根強く広まっており、オリハルスライムを見かけると喜び勇んで打ち倒しに行く者が後を絶ちません。しかし実際にオリハルスライムを討伐したという報告が上がることは滅多になく、上がった場合でもただのホラ話であることが多いようです
956 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/15(月) 15:51:36.47 ID:biT3SkuF0
―冒険者ギルド ミュージア支部

 ワイワイ ガヤガヤ

ローガン「今日はここで強敵を探そう」

エバンス「おう。人間の強敵を探すよりも楽そうだ」

ローガン「うむ……剣舞の稽古も、良い経験にはなったがな……」

エバンス「……まあ、そうだな」

 *

受付嬢「はい、冒険者証を確認させていただきました」

エバンス「俺たちのランクで受けられる討伐依頼にはどんなのがある?」

受付嬢「エバンスさんとローガンさんは討伐実績もそこそこありますので、現在出ている討伐依頼であれば全て受注可能ですね。こちらなどいかがでしょう?」スッ


↓1コンマ
01-05 ギロチンガニ
06-35 天然イワゴーレム
36-65 死喰い鳥
66-95 キャニオンウルフの群れ
96-00 オリハルスライム
957 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/15(月) 15:58:46.79 ID:1VZiJtqA0
958 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/15(月) 15:59:08.46 ID:1cIZXyWDo
(クエスト開始の笛の音)
959 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/15(月) 16:16:01.50 ID:biT3SkuF0
 討伐依頼「キャニオンウルフの群れ 報酬:中」

ローガン「ほう、キャニオンウルフか」

受付嬢「はい。郊外のサボテン農場を荒らす厄介な群れが居着いてしまったそうです」

エバンス「そりゃ事だな。よし、受けよう!」

受付嬢「ありがとうございます!」

 受注印「」ポン!

 ◇

―芸術都市郊外 サボテン農場

サボテン農家「おお、来てくれたか! 頼むよ、あいつらのせいでうちのサボテンたちが大打撃なんだ!」

ローガン「彼らはいつも、どこからどのように攻めてくる?」

サボテン農家「初めは夜間のうちにひっそりサボテンの実を食らっていたようなんだが……ここ最近は白昼堂々来やがるんだ! 群れのボスがこれまたでかいやつでよお……」

 アオォーーン…

サボテン農家「うあああ!! き、来た! 来やがった!! 頼みますよ、冒険者のお兄さん方……!!」

エバンス「……! おう、任せろ!! ここのサボテンは俺たちが守ってやるぜ!!」

ローガン(フッ……エバンスくん、張り切っているな!)

 *

キャニオンウルフの群れ「ハッハッハッ……ワン! ワン! グルルル……!」ジリジリ


エバンス「お出ましだな……! ケモノ肉にしてやるぜ!」シャキン!

ローガン「数が多い。個々の力は弱くとも油断はできん」シャキン

エバンス「わかってるぜ! 行くぞオオカミども!」シュバッ


 ――戦闘開始 キャニオンウルフの群れ――


↓1コンマ
01-20 劣勢
21-90 優勢
91-00 会心
960 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/15(月) 16:16:48.67 ID:t1M0JbjkO
961 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/15(月) 16:17:01.62 ID:0h5qtS1l0
えい
962 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/15(月) 16:25:58.82 ID:biT3SkuF0
エバンス「オラァ!」シャッ

キャニオンウルフA「キャン!!」ズバッ

キャニオンウルフB「ガウッ!!」バッ

エバンス「見えてるぞ!」シュビッ

キャニオンウルフB「キャウン!!」ズバァ

キャニオンウルフC「グルルル……ガウッ!!」バッ

ローガン「させん!」バッ ドガッ

キャニオンウルフC「キャオオン!!」ドテッ



サボテン農家「おお、あの忌々しいオオカミどもが!! いいぞ、やれえ! 犬どもを三枚おろしにしちまってくだせえーッ!!」


「グルルル……」ゴゴゴゴゴ


サボテン農家「ひえっ……こ、この気配は……まさか!!」


キャニオンウルフの長「……」ザッザッザッ


サボテン農家「うわあああああ!!! 出たァアァァアア!!! お、おしまいだァ……!! あいつが来たら、あの兄さん方だって……!!」ガクブル



エバンス「だあもう! 調子が良いんだか悪いんだかわからん依頼主だ!」

ローガン「しかしあれは恐らく群れのボス……! 他の個体とは明らかに雰囲気が違う、気を付けていくぞ!」


キャニオンウルフの長「グルルル……ワオオオオンッ!!」


↓1コンマ
01-10 痛恨
11-40 劣勢
41-00 勝利
963 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/15(月) 16:27:50.65 ID:0YmAA/zvO
勝利6割。油断できない。
964 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/15(月) 17:30:52.12 ID:biT3SkuF0
キャニオンウルフの長「」シャッ

 ドガガッ!!

ローガン「速い!」ガガッ

エバンス「だが俺たちも!」バッ

キャニオンウルフたち「ワオンワオン!!」シュババッ

エバンス「何ィ!? こいつら……!!」ガガッ

ローガン「ボスの登場で士気が上がったのか!? エバンスくん!」

エバンス「ああ! 切り崩す!」コオオオッ

 土塊「」ドンッ!!

キャニオンウルフたち「キャオン!?」

ローガン「貫け!」カッ

 鋼の槍の雨「」シュババババッ

キャニオンウルフたち「キャオオオンッ!!」グサグサッ


サボテン農家「おおおお!!! ボス以外の雑兵は皆殺しだァァァァ!!!」


キャニオンウルフの長「ガウウウッ!!!」シュバッ

エバンス「急いたな! そこだ!!」ヒュッ
 魔銀の剣「」シャッ

 ズバァッ!!

キャニオンウルフの長「ガ……ぐ、ぐる、る……」ググッ…

ローガン「部下をやられて怒りで我を忘れたか……。情に厚き獣よ……」スタスタ

キャニオンウルフの長「ぐる、るる……!!!」ギロッ

ローガン「すまぬが、これも戦の定めなのだ。部下たちの後を追うが良い――」

 ザシュッ―

 ――戦闘終了――
965 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/15(月) 17:31:55.86 ID:biT3SkuF0
―冒険者ギルド ミュージア支部

受付嬢「依頼達成おめでとうございます! こちら、報酬になります!」

 金袋「」チャリン

ローガン「うむ。確かに受け取った」

受付嬢「お仕事をお探しの時はまたいつでもどうぞ!」

エバンス「おう……」

 *

―大通り

 ワイワイ ガヤガヤ

ローガン「ふう……。お疲れ様だ、エバンスくん」

エバンス「おう……。ローガンの旦那も、お疲れ……」

ローガン「浮かない顔だな」

エバンス「いや……そんなことねえよ」

ローガン「そうか?」

エバンス「……」

ローガン「……」

エバンス「……いや……そんなこと、あるな……」

ローガン「そうか」

エバンス「ああ……。前だったら……こんな獣退治なんかしても、何も感じなかったのにな……」

ローガン「それは……」

エバンス「……クロシュちゃんたちと一緒に来て、スライムの生き方とか、妖精の昔話とかを聞いたりしたせいかさ……。ああいうオオカミたちも俺たちと同じで、今を必死に生きてる奴らなんだって、わかるようになっちまったっつーか……」

ローガン「うむ……」

エバンス「わかってるよ。だからって情けなんかかけたら、俺たち人間の生活が危なくなる。畑を荒らしたんだから、退治されんのは自然の成り行きだ」

ローガン「そうだな。これも、生存競争の一つだ」

エバンス「ああ……。ったく、二十歳を越えていっぱしの傭兵を気取ってたつもりなんだがな……。俺、まだこんなに青臭かったのか……」

ローガン「戦士には不要どころか、持っていない方が良い感覚だろうな。戦場で、敵の生に思いを馳せてしまうなど」

エバンス「だよなあ……。はあ、こんなんでやっていけんのかな俺……」

ローガン「だが他者と共に生きていくなら、決して失ってはならぬ感覚でもある……と私は思う」

エバンス「……」

ローガン「フッ……それに恐らく我がパーティの女性陣は、そういう優しさを持った人物の方が好みであると思うぞ」

エバンス「ははっ、そうかもな」

 ☆ローガンとエバンスの剣技経験点が[3/4]になりました
 ☆ほどほどの収入を得ました

 ◆
966 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/15(月) 18:14:26.08 ID:biT3SkuF0
―工芸店

 カランカラン


 木彫りのマグロ「」

 美しい意匠の木製チェスト「」

 ガラス細工のザリガニ「」

 お洒落なランプ「」

 テントウムシのブローチ「」


イリス「わあ……!」

芸術妖精「ここでは最高の技術力を持った職人たちの工芸品を扱ってるんだよ〜」

ミスティ「おしゃれなインテリアからかわいい装飾品まで、色とりどりね……」

妖精「クロシュ……一人で大丈夫かな……」

芸術妖精「大丈夫だよ! 一人で考えたいって言ったのはクロシュちゃんだし、自分自身を見つめるには一人の方が良い時もあるもん!」

妖精「そうだけど……思い詰めすぎてデロデロに溶けてないかなあ……」

芸術妖精「あはは、そうなったらそれもまた芸術だよ! 前にも後ろにも進めなくなってデロデロになるなんて芸術家にとっては日常茶飯事!」

ミスティ「そういうものなの……」

イリス「芸術家って難しいんだなあ……」


↓1自由安価 何か買う?
967 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/15(月) 18:23:18.97 ID:IsS2qb1EO
ザリガニ
968 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/15(月) 19:47:50.46 ID:biT3SkuF0
 ガラス細工のザリガニ「」キラキラ

イリス「これは……ガラスのザリガニ……!!」

芸術妖精「見事な一品! ガラスでここまで精巧に美しいザリガニを創り上げるなんて、この職人はタダ者じゃない!」

ミスティ「でも本当にすごく綺麗……。それに、今にも動き出しそうな気迫を感じるわ……。これも、ぱわーというやつなの……?」

芸術妖精「そうだね! こういうお土産屋で売る商品はぱわーを控えめに抑えられることが多いんだけど、これは全くそんな手心を加えてる様子がない。真のザリガニを創り上げようっていう強烈な熱意が籠もってる……!」

妖精「すごいな……。でも、そんな大切なものを売り物にしちゃって良いの?」

芸術妖精「芸術家にもいろんなタイプの人がいるんだよ。自分の出来上がった作品に何の興味も関心も抱けない人とかさ。これの作者もそういう人なのかも」

ミスティ「ええ……? どういうこと……?」

芸術妖精「創ってる最中は、何よりもその作品に情熱を注いでるんだよ。でも出来上がった途端にどうでもよくなっちゃうんだってさ。作品そのものじゃなくて、作る過程に意味を見出してるのかもね」

妖精「全く理解できない……」


 ガラス細工のザリガニ「」キラキラ

イリス「……これ、微かに川の魔力を感じる……。見た目だけじゃない、魔力的にもザリガニに迫ろうとしてるんだ……!」

妖精「ほ、本当だ……。並々ならぬこだわりを感じる……」

イリス「そして川の魔力と言えば……」ゴソゴソ

 ザリガニのお守り「」ポン!

ミスティ「それは……魔族国の工芸店で買ったザリガニのお守り!」

イリス「うん……。なんだか、とても偶然とは思えないんだよね」

妖精「いや、偶然だと思う……」

イリス「もー! 妖精さんは運命ってやつがわかってないなあ!」

妖精「ええ……」

イリス「というわけで、私買うね! このザリガニ細工!」

芸術妖精「おおー!」パチパチ

 ☆ガラス細工のザリガニを購入しました

 ◆
969 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/15(月) 19:49:13.09 ID:biT3SkuF0
―絵空の家 アトリエ

クロシュ「……」

 真っ白なキャンバス「」

クロシュ「……」


クロシュ(わたしが……描きたいもの……)

クロシュ(フメイちゃん……スライム……カタツムリさん……これも、わたしが描きたくて描いたもの……。でも……あのおじいさんが言ってたのとは、少し違う気もする……)

クロシュ(描きたいもの……)

クロシュ(わたしの、見たい景色……。願い……祈り……)

クロシュ(わたしは――――)


↓1コンマ
01-10 全てが溶け合った世界(??)
11-50 あの日に帰りたい……(望郷)
51-90 みんなと、一緒に――(希望)
91-00 全てが溶け合った世界(??)
970 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/15(月) 19:52:50.99 ID:anJXC2twO
クリティカル
971 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/15(月) 20:07:54.18 ID:1cIZXyWDo
うおおおお!!
972 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/15(月) 20:38:58.15 ID:biT3SkuF0
 デロデロ… モニョモニョ…

色付いていくキャンバス「」デロデロ

 デロデロ… デロデロデロ…

 ◆

レーティア「クロシュちゃん、ずっと籠もってますね……。少しお茶菓子でも差し入れしてあげましょう」スタスタ

レーティア「ちょっと失礼しますよ、クロシュちゃ――」ガラッ


 スライムとインクの飛び散ったアトリエ「」デロデロ

スライムクロシュ「」デロロ…


レーティア「クロシュちゃん!?」タタッ


 何かが描かれたキャンバス「」デロデロデロ…


レーティア「ううっ!? こ、これは……一体……!?」


レーティア(そこに描かれていたものは、人間の私に理解可能なものではなかった)

レーティア(だが……そこに迸っている、尋常ならざる情念は……クロシュちゃんの、内なる意思の具現そのもので――)

レーティア(……キャンバスだけでなく、このアトリエや、見ている私までもが――クロシュちゃんのように、溶けてしまいそうで――)

レーティア(私たちは……とんでもない怪物を、目覚めさせてしまったのかもしれない……)


 ☆クロシュのぱわーが[☆]になりました

 ◆
973 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/15(月) 20:41:14.43 ID:biT3SkuF0
―夜
 絵空の家 アトリエ

 何かが描かれたキャンバス「」デロデロデロ…

芸術妖精「わお……わお、わお、わおおおおお!!!」キャッキャ

イリス「こ、これは……!?」

ミスティ「い、一体……何が描かれているの……!?」

妖精「クロシュ……これ、何……?」

半スライムクロシュ「んゅ……わかんない……」デロ…

芸術妖精「すごい!! クロシュちゃんすごいよおお!!! わたしこんなの見たことない!! こんな美しい絵、今までに一度も見たことないよおおお〜〜!!」キャッキャ

イリス「芸術家の妖精さんがおかしくなっちゃった……」

レーティア「いえ、でも……私もここまで凄まじい絵は見たことがありません……。彼女がおかしくなるのも無理はないかと……」

芸術妖精「だって、すごいんだよ!!? これはさ! 世界!! 世界だよ!!! 全てが溶け合い、混じり合い、一つになった――完全なる世界の形なんだよ!!!!」キャッキャ

ミスティ「わ、わけがわからないわ……」

イリス「クロシュちゃん、そうなの……?」

クロシュ「……たぶん……そう、かも……?」

妖精「クロシュ……あなたは……」


妖精(もし、この絵が今あいつが言ったように、全てが溶けて混じり合った世界の姿だというのなら……。それが、クロシュの願いだということ……?)

妖精(でもそれは……まるで、魔王のようだよ……。世界全てを溶かして、一つにしたいと願うなんて……)

妖精(クロシュ……)

 パシンッ

妖精「え……」ヒリヒリ

芸術妖精「悲観してないでもっとよく見てあげてよお〜!! この絵を!! この絵が持つぱわーを!!」

妖精「……」

 何かが描かれたキャンバス「」デロデロデロ

妖精「……!」

芸術妖精「わかった? クロシュちゃんはクロシュちゃんのままだよ〜」

妖精「うん……」

芸術妖精「んふふ〜まあ過激思想なのは変わりないけどね〜。でもこれは紛れもなく、クロシュちゃんの愛の形ってこと!」

妖精「むむう……」

クロシュ「妖精さん……」

妖精「……変な気を起こしちゃだめだからね、クロシュ」

クロシュ「うん……」

 ☆全てが溶け合った世界(愛)を描きました

 ◆
974 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/15(月) 20:43:09.33 ID:biT3SkuF0
―空

 ヒュオオオオオオ…

「……」

 ヒュオオオオオオ…

「……?」

 ヒュオオオオオオ…

「……!」

 ヒュオオオオオオ…

「……〜〜」モニョモニョ

 デロデロ…ポン!!

 ◆
975 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/15(月) 20:44:20.02 ID:biT3SkuF0
―芸術都市ミュージア 滞在4日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:魔銀の剣     盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*4
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・炎鉱石
・魔王図鑑
・溶岩石のアミュレット*6
・暗黒優待券
・ガラス細工のザリガニ

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・風になる[2/12]
・ぱわー[☆]達成!

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・剣技を磨く[3/4](ローガン)
・剣技を磨く[3/4](エバンス)
……………………………………………………………………………………
□芸術都市ミュージア 主要施設
大通り:絵空の家、武具屋、雑貨屋、美術店、工芸店、劇場、図書館、博物館、食事処、酒場、浴場、冒険者ギルド、他
裏通り:怪しい露店、怪しい絵売り、怪しい工芸店、娼館、見世物小屋跡地、他
976 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/15(月) 20:45:10.22 ID:j7Y9AAzAo
人類補完計画かな
977 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/15(月) 20:45:33.23 ID:biT3SkuF0
―絵空の家 アトリエ

 何かが描かれたキャンバス「」デロデロデロ…

エバンス「うおおおお!!? こ、こりゃ一体……」

ローガン「これが……クロシュくんの、絵だと……」

レーティア「はい。彼女の真のぱわーが開花した姿……それが、この絵なのです」

エバンス「そうなのか……なんかわかんねえがすごいのはわかるぜ!」

レーティア「はい。実際凄い絵です。ただ……」

ローガン「ただ……?」

レーティア「この絵に込められたもの……それは、王族の方々には許容できないものである可能性がありまして……。クロシュちゃんにお絵かき演舞へ出てもらうべきか否か、迷っています」

エバンス「そ、そうなのか……。まあ王族連中の機嫌を損ねたらやばいもんな……」

ローガン「ううむ……だがこの国の王族は芸術には寛容と聞くぞ。その意図が何であれ、芸術的ぱわーが優れているなら認めるのではないか?」

レーティア「そう思いたいところですが、万が一ということもありますし……。私の首だけならともかく、クロシュちゃんの首が飛ぶなんて絶対にだめなんです。これほどの逸材を失うわけにはいきません」

ローガン「うむ……確かに、楽観視して最悪の結果を引き起こすのは避けるべきかもしれんな」

レーティア「しかしクロシュちゃんが出られないとなると代役不在問題が浮上するんです! あああ、どうしましょう……!!」

エバンス「あんたの首はどっちにしてもやばいのかよ!」


ミュージア滞在4日目です。5日目から芸術祭が始まります
↓1〜3 自由安価 何をする?
978 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/15(月) 20:46:04.14 ID:j7Y9AAzAo
レーティアと身の上話というか雑談というか
979 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/15(月) 20:46:10.14 ID:Nqhw6/ib0
妖精コンビの語らい
980 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/15(月) 20:47:40.10 ID:aIdYEH0q0
ローガンエバンス剣舞姉妹以外で剣術の得意な人物を探し手合わせをする
981 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/15(月) 20:57:50.11 ID:aIdYEH0q0
>>980少し訂正
ローガンエバンス 剣舞姉妹以外の剣術が得意な人物を探し手合わせする
982 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/15(月) 22:15:21.05 ID:biT3SkuF0
―絵空の家 ロビー

イリス「そういえばレーティアさんのロスチャイルドって、もしかしてあの有名な――」

レーティア「ゲーッ違います違います! あんな薄穢い悪徳貴族なんか何の関係もない赤の他人ですね!」

イリス「そ、それは失礼しました」

 ガチャッ

執事「レーティアお坊ちゃま、お久しゅうございます」スタスタ

レーティア「ゲーッなんて時に来るんですか!? 帰れ帰れシッシッ!」シッシッ

執事「レーティアお坊ちゃま……。それではまた日を改めさせて頂きます。くれぐれも、火遊びはなさり過ぎぬよう……」スタスタ

 バタン…

イリス「お坊ちゃま……!?」

ミスティ「嘘でしょ……」

クロシュ「わあ……」

 *

レーティア「はあ……見られてしまったものは仕方ありません。そうです、悪徳貴族ロスチャイルドの末席に居座るはこの私、レーティア・フォン・ロスチャイルドという男なのです」

イリス「お、男の人だったんですか……!」

レーティア「別に女装してるつもりはないんですが、勘違いされやすい容姿ではあるかもしれないですね。我ながら声もちょっと高い気がしますし」

ミスティ「完全に騙されてたわ……。でも女だと思われるといろいろ面倒なことに巻き込まれたりしないの?」

レーティア「あるにはありますけど、女と思われた方が便利な場面もありますからね。ケースバイケースですよ」

イリス「器用だなあ……」

レーティア「ま、あのくそったれ貴族への意趣返しみたいな気持ちもなくはないですね。あいつらは私をゴリゴリムキムキの男に仕立てようと必死でしたから。下らないマッチョイズムが蔓延る原始的環境、それが貴族社会ってやつですよ」

イリス「そ、そうなんですね……。貴族ってのもいろいろ大変なんだなあ……」

レーティア「ええ、そりゃもう。人間界の癌ですよあんな奴ら。とっとと滅びれば良いんです」

ミスティ「凄い恨みだわ……」

レーティア「というか私なんかのことよりクロシュちゃんのことですよ! 明日のお絵かき演舞ですが――」

クロシュ「うん……わたし、描ける……」

レーティア「いや……しかし、もしあの絵がうちの妖精さんの言ったような絵だった場合、王族の方々のお気に召さない可能性が……」

イリス「あ、そういうこともあるんだ……」

ミスティ「ええ……じゃあどうするのよ……?」

クロシュ「……えと、じゃあ……人間には、わかんないように……描けば、いい……?」

レーティア「ハッ……! そうか、言われてみれば! 確かに私もあの絵を初めて見た時、その意図を全く読み取れませんでした! しかし強烈なぱわーはしっかり感じられました。なら、同じように描けばそれで問題ないかも……!」

イリス「えと、王族の人たちが理解できなければ問題ないってことですか?」

レーティア「そうです! 理解できないけどすごいぱわーは感じられる……そうなれば問題ないはず! よし、それでいきましょう!」

クロシュ「ん、わかった……」

レーティア「あ、でも……お絵かき演舞では、みんなの見ている前で絵を描くことになるのですが、スライムの姿にならずにもう一度あの絵を描くことは可能ですか?」

クロシュ「一回描けたから、できると思う……」

レーティア「エクセレント! それでは今日のうちに予行練習もしておきましょうか。当日は私もお手伝いいたしますから、何か不安なことがあったら遠慮なく仰ってくださいね」

クロシュ「うん、ありがと……」

 ◆
983 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/15(月) 22:35:28.12 ID:biT3SkuF0
―絵空の家 屋根裏

芸術妖精「わあ、いらっしゃい〜! ふふ、ここに妖精のお客さんが来るのは初めてだなあ〜。ネズミさんとかは時々来るんだけどね〜」

妖精「そ、そう……」


 描きかけのキャンバス「」

 妖精サイズのイケメンゴーレムのパーツ「」

 散らばった工具「」

 ごちゃごちゃした紙くず「」


妖精「掃除しないの?」

芸術妖精「してるよ! 時々!」

妖精「そ、そう……」

芸術妖精「ちょっと待っててね、今お茶淹れる〜」パタパタ

妖精「ええ……この汚い部屋で淹れられたお茶、あんまり飲みたくないんだけど……」

 *
984 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/15(月) 22:38:18.01 ID:biT3SkuF0
 フェアリーシロップティー「」コトン

芸術妖精「はい! わたしのシロップだよ〜」

妖精「はいはい。いただきます」ズズ

芸術妖精「んふふ〜、美味しい〜?」

妖精「んん……思ったより普通に美味しい……。もっとトンチンカンな味付けしてるかと思ってた……」

芸術妖精「そんなことしないよ〜! 味付けを芸術にしちゃう人もいるにはいるけど、わたしは人に出すものはちゃんと相手のことを考えて出すよ〜」

妖精「随分まともなこと言うなあ……」

芸術妖精「わたしはまともだよお〜!」

妖精「はいはい……。……昨日はさ……ありがと」

芸術妖精「んえ? 何だっけ?」

妖精「……わたしが、クロシュの絵を読み違えて狼狽えてた時……あなたが頬を叩いてくれたでしょ。お陰で、ちゃんと見れたの」

芸術妖精「ああ〜! んふふ、まあ仕方ないよ〜。わたしは芸術慣れしてるけど、他の人はそうじゃないからね〜」

妖精「むう……ちょっと悔しい……」

芸術妖精「ふふ……あなたは、クロシュちゃんのことがとっても大切なんだね」

妖精「へ? ま、まあ……あいつはまだ赤ちゃんだし、放っておけないし……?」

芸術妖精「んふふ〜わかるよ〜。クロシュちゃん、わたしを助けてくれたときはすっごくかっこよかったけど、普段の姿はもにょもにょででろでろなんだもん!」

妖精「うん……。時々、あの子が何考えてるのか……わかんなくなる時がある……。フメイ……あの子の大切な友達を探したいって気持ちは、ずっと変わらないと思うけれど……。でも、あの子の目に映る世界は……一体、どんな風なんだろうって、すごく不安になる時があって……」

芸術妖精「……大丈夫だよ。あの絵、見たでしょ……? あれが、クロシュちゃんの心だもの……」

妖精「でも……あの願いを支えている……あなたの言う愛≠チてやつは……。ほんの僅かな掛け違いで哀≠ノ転じる、とても不確かで儚い祈りなんだよ……」

芸術妖精「うん……」

妖精「もしクロシュが……その愛ゆえに、大きな哀しみを抱いて……。世界樹の力に手を伸ばしたりなんかしたら……」

芸術妖精「……大丈夫。あなたが、そばにいるもの」

妖精「え……?」

芸術妖精「芸術の果てにおかしくなる人ってさ……みんな、孤独なんだよ。一人ぼっちでキャンバスに向かい続けてると、いつかおかしくなっちゃうの。孤独は、どれほどの高潔な芸術家をも蝕む、最凶の呪いなんだよ」

妖精「……」

芸術妖精「大体の芸術活動って、孤独なものだからさ……。おかしくなっちゃう芸術家はこの街でも後を絶たないんだ。芸術に人生を捧げるっていうのは、そういうことなのかもね」

妖精「そう、なんだ……」

芸術妖精「でもクロシュちゃんは違うでしょ? あの子は芸術が本業ってわけじゃないし、いつだってあなたや、イリスちゃんたちがそばにいる。クロシュちゃんの見てる世界は、きっといつまでも……希望を失わない」

妖精「……!」

芸術妖精「だから大丈夫。クロシュちゃんは、あなたたちが一緒だもの!」

妖精「……ふふ、ありがと。あなたに励まされちゃうなんてね……」

芸術活動「んふふ〜こう見えてわたしも長生きだからね〜」

妖精「……ねえ、でもあなたは? あなたは大丈夫なの?」

芸術妖精「まあ私はね〜。今はレーティアも面倒見てくれてるし、ここを出たらフォレスティナでまたパトロン探しからかな〜」

妖精「……確かに、あなたは割と大丈夫そうだね。うん」

 ◆
985 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/15(月) 22:39:21.78 ID:biT3SkuF0
―大通り

 ワイワイ ガヤガヤ

ローガン「さて、本日の予定は……」

エバンス「今日は剣舞姉妹のとこに行かねえか? あの踊りの動き、もう少しで何かが掴めそうなんだよな」

ローガン「確かに、あれも非常に洗練された型の一つだ。よし、では今日も剣舞姉妹のもとへ――」

剣舞妹「あたしたちが何だって?」ヌッ

ローガン「うおっ!? お前は剣舞姉妹の妹の方!」

剣舞姉「私もおります。少し聞いていましたが、また私たちに稽古を付けられたいと……?」

ローガン「うむ……。差し支えなければ是非お願いしたいのだが……」

剣舞姉「うーん……申し訳ありませんが、今日は明日の芸術祭へ向けての最終調整を行いたいので、あなたがたのお相手をする余裕はないのです……」

剣舞妹「そーゆーこと。ストーキングなら別の人にしてよね」

エバンス「ストーキングじゃねえ! いや、でもまあ、事情はわかった……こっちもいきなり押しかけようとして悪かったな」

ローガン「うむ……。芸術祭での活躍、我々も応援していよう。頑張ってくだされ」

剣舞妹「ありがと! 戦いだけじゃない、美しさも兼ね備えたあたしたちの踊り、観客席からも是非堪能してってよね!」

エバンス「お、おう……。そういえば攻撃される側でしか見たことないし、そっちも素直に見てみたいな」


剣舞姉「ところで、剣を交える相手をお探しなのですよね? それでしたら――」


↓1コンマ
01-05 「槍を交えるのはいかがですの?」ヌッ
06-50 パペットマスターは剣士の人形をも操ります
51-95 筋肉芸術のおじさまは、昔剣闘士であったと聞きます
96-00 オリハルコンの剣を携えたスライムの噂があります
986 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/15(月) 22:39:45.50 ID:62QayciDO
はい
987 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/15(月) 22:58:20.96 ID:biT3SkuF0
―ミュージア郊外 人形の館

 ガチャッ ギィィ…

エバンス「頼もー!」

ローガン「突然の来訪、お許しいただきたい! 我々はパペットマスター殿の操る剣士人形の剣捌きを一目拝見したく、参らせていただいた!」


「ンッフッフ……中年二人とは言え、突然のお客様ってのも楽しいものだねェ……」コツコツ


エバンス「!?」

ローガン「あ、あなたが……」


半仮面の四本腕の男「いかにも。この街で最も強く、最も芸術的な男……パペットマスターとはこのボクのことだ!!」バァーン!!


エバンス「よ、四本腕……!?」

ローガン「よく見たまえ、あれは義腕だ!」

パペットマスター「ンッフッフ、美しいフォルムだろう? このボクの、計算し尽くされた完璧なエクストラアーム!!」ジャキーン!

エバンス(な、なんかわからんがヤバい! ヤバい奴な気がするぞ!!)

パペットマスター「して、キミたちはボクの完璧な人形捌きを見たいそうだね? ンフフ、中年なのに目の付け所が素晴らしいッ!! あなたたちのことは名誉青年と呼ばせて頂こうッ!」

ローガン「う、うむ……」

エバンス「俺は23だ!! まだ中年って年じゃねえ!」

パペットマスター「おっとこれは失礼。では青年と名誉青年よ、中庭へ出たまえ!! キミたちの、ボクの人形に直々に貫かれたいという倒錯した思い……全霊で果たさせてあげようッ!!!」

エバンス「うおあああ!!! そんな変態でもねえよ俺はああ!!!」


 ――戦闘開始 パペットマスター――


↓1コンマ
01-10 痛恨
11-60 劣勢
61-90 優勢
91-00 会心
988 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/15(月) 23:00:38.16 ID:Nqhw6/ib0
989 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/15(月) 23:01:05.98 ID:1cIZXyWDo
濃ゆい
990 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/15(月) 23:18:28.26 ID:biT3SkuF0
フリフリの剣士人形「」シャキーン!
フリフリの騎士人形「」シャキーン!

エバンス「な、なんかかわいいな!?」

パペットマスター「当然だ! ボクの操る人形は、ボクに操られるに相応しい可憐さ、美しさ、そしてぱわーを兼ね備えた最強の人形なのだからッ!!」

ローガン「来るぞ! 見た目の面白さに油断するな!」シャキッ!

フリフリの剣士人形「」シュバッ

エバンス「くっ!!」ガギンッ

フリフリの騎士人形「」シャッ

ローガン「大きな盾とは裏腹にこちらの騎士人形も速い!」ガギギンッ

パペットマスター「さあ、踊るが良い!! キミたちにボクの美しい人形たちの相手は務まるかな!?」

エバンス「くっ……舐めるな!!」シュバッ

フリフリの剣士人形「!」ガインッ

ローガン「ぬんっ!」ゴッ

フリフリの騎士人形「!」ガギンッ


エバンス「速いが剣舞姉妹ほどじゃねえ! やりようはあるぜ!」シャキッ

ローガン「うむ! このまま反撃といくぞ!」シャキッ


パペットマスター「ほう……流石に二人だけでは分が悪いか……。ならばッ!!」
 エクストラアーム「」ジャキーンッ!!


フリフリの魔法使い人形「」コォォォ―

フリフリの治癒術師人形「」キラキラ―


エバンス「お、おいおい嘘だろ……人形が、さらにもう二体……!?」

ローガン「なんということだ……!!」


パペットマスター「ただの見栄えだけの四本腕だとでも思っていたかい!? いいや、これは――」

パペットマスター「さらに多くの人形を操る為の、エクストラデバイスさッ!!」


↓1コンマ
01-60 敗北
61-90 優勢
91-00 会心
991 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/15(月) 23:19:39.59 ID:62QayciDO
はい
992 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/15(月) 23:40:17.83 ID:biT3SkuF0
エバンス(その後、俺たちは人形たちの一糸乱れぬ連携にじわじわと追い詰められ――)

エバンス(ついに、敗北を喫したのだった……)

 ◇

パペットマスター「ンフーッフッフッフッ! ボクの人形たちとのダンシング、楽しんでいただけたかな?」

エバンス「お、おう……たった一人であれだけの連携を生み出すなんて、すげえぜ……」ボロボロ

ローガン「うむ……。この街で最も強いというのも、誇張でもなんでもないのだろう……」ボロボロ

パペットマスター「久しぶりに人形たちを踊らせてあげられて楽しかったッ!! キミたちの来訪に感謝しようッ!!」

エバンス「そりゃどうも……」

パペットマスター「またいつでも遊びに来たまえ! ボクの人形たちも、キミたちと再び踊れる日を楽しみに待っているッ!!」

ローガン「うむ……。ところでパペットマスター殿は、明日の芸術祭には参加されるのか?」

パペットマスター「……フン。祭りと聞いて集まるような美を解さぬ衆愚どもなどに、ボクの人形たちの美しさがわかるものか。あんな下劣な祭典、二度と御免だ」

ローガン「そ、そうか……。それは失礼致した……」

パペットマスター「だがキミたちのような美を解する者はいつでも大歓迎だ! 踊りではなくとも、是非また遊びに来てくれたまえッ!!」

エバンス「お、おう。あんたも人形を大事にな!」

 ☆ローガンとエバンスの剣技が[4/4]になり、剣技のレベルが一段階上がりました

 ◆
993 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/07/15(月) 23:44:20.05 ID:biT3SkuF0
というわけで本日はここまでとなります。次回は、ついに芸術祭編です。噂では王様も参加されるとのことです

いろいろありましたがついにクロシュ氏がぱわーを獲得するにいたったようです。クロシュ氏がどのような絵を描いたのか、それは文章で表現することのできないとてもすごい絵だったのですが、実際芸術妖精やレーティア氏などの芸術に造詣の深い方々も称賛するほどの出来栄えだったようです。これでお絵かき演舞も安泰でしょう。是非セイントレアの王様に、世界がデロデロに溶けていくことの素晴らしさを見せて差し上げていただきたいものです

そして武者修行に明け暮れるエバンスくんとローガンさんも、オオカミ退治をしたりお人形遊びに巻き込まれたりなど、楽しい日々を過ごしているようです。ついに剣技のレベルも上がったとのことで、今後の活躍が一層期待できます。今後の活躍をお楽しみに

それでは本日もありがとうございました。次回は土日となります、よろしくお願いいたします
994 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/15(月) 23:47:51.26 ID:j7Y9AAzAo
乙乙
クロシュ思ったより過激思想
995 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/16(火) 12:14:54.48 ID:LvRUtxEgO

芸術祭は次スレかな
996 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2024/07/16(火) 19:33:22.80 ID:hFDKQDPS0
なんと、気が付いたらもうスレの終わりだったようです。次回の更新の時に新スレを立てようと思いますので、よろしくお願いいたします

クロシュ氏は、あらゆるものが溶け合って一つになれば、苦しみも哀しみもない完全な平和が訪れると思っているようです
それは人間の感覚からすればとても怖いことかもしれませんが、スライムの感覚ではとても良いことなのかもしれません

そして芸術祭は次スレとなります。次スレでもよろしくお願いいたします

以降のこのスレは、質問や意見や要望など、ご自由にお書き込みくださいませ
997 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/16(火) 19:56:51.73 ID:nr3ZDLIu0

フラナティセリアモーリィによるダークヒーローイリスに救われた会談とか面白そう
998 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/16(火) 22:41:15.19 ID:qkowzrWm0

前スレで安価したクリーチャー達がだいぶスレに登場しているからまたクリーチャーでの安価を募集してほしいです。
できれば同じ前スレで募集した敵対ネームドキャラクターもいつか募集してほしいと思いました。
999 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/16(火) 23:39:06.11 ID:tBHdCyiDO
乙です
最近の国の長や友好的な住人等は突発的なキャラ募集で中々参加出来ないから、もしまたクリーチャーやネームドキャラを大々的に募集をするなら前スレのような時間指定での範囲募集が良いなと思いました
1000 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/17(水) 23:31:05.11 ID:53I5lPwY0
乙です 
今さらだと思うけどファンタジー系のスレなので技名や魔法の呪文があっても良いかなと思います。(ただ「水!」とか「氷」のような単語だけや「おりゃ」みたいな掛け声じゃなくてちゃんとしたもの)
例:ミスティ「氷の刃(アイスブレード)」、ローガン「鋸一閃(のこぎりいっせん)」
1001 :1001 :Over 1000 Thread
       / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
       | アパム!アパム!次スレ建てて来い!アパーーム!
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                      / ̄ ̄ \
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誰でもAAキャラ雑談inA雑VIP★160 @ 2024/07/07(日) 16:41:01.47 ID:nKhUw9YW0
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