【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part2

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207 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/11(土) 14:36:12.58 ID:xsY1C5Ae0
海渡り練習
208 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/11(土) 14:43:52.84 ID:h5EhoLnK0
他に良い装備や使えそうなアイテムが無いか見て回る
209 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/11(土) 14:46:22.08 ID:i6p9lgMyO
イリス、星の魔翌力の操作練習をする
210 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/11(土) 16:35:38.60 ID:rjkSZaNB0
―海岸

 ザァーン ザザァーン―

カモメ「クゥー、クゥー」

カニ「チョキチョキ」


小舟クロシュ「」プカプカ

 鋼の重り「」ズシッ

小舟クロシュ「」プカプカ


ローガン「クロシュくん、重くはないか? その重りだけでも我々パーティの全員と同じくらいの重さはあるが……」

小舟クロシュ「〜〜」モニョモニョ

妖精「平気だって」

ローガン「そうか。ならば良かった」

小舟クロシュ「〜」モニョ

妖精「小舟の擬態もバッチリみたいだし、次は本番――みんなが乗れるおっきな船になってみよっか!」

小舟クロシュ「〜〜」モニョニョ

 *

イリス「クロシュちゃんが頑張ってるんだから、私も頑張らなきゃ!」ザッ

ミスティ「手伝うわ……。イリスの魔力操作が上達すれば、パーティ全体の属性適応力が上がるもの……」

エバンス「星属性って、具体的にはどういう属性なんだ?」

イリス「えっと、簡単に言えば星の内側を流れる魔力の属性で……五大属性の大元となる属性、みたいな感じです」

エバンス「……すまん、五大属性ってどれだ?」

イリス「えっ、そこから!?」

ミスティ「……学問や研究としての魔法を志す者でもなければ、五大属性なんて言われてもピンと来ないのが普通だと思うわ……」

イリス「そ、そうなんだ……。一般常識だとばかり……」

エバンス「わ、悪いな。俺にとって魔法ってのは戦闘技術の一つであって、学術的に研究するものじゃないんだ」

ミスティ「……私も一応魔法使いを名乗ってはいるけれど、実際のところエバンスさんと同じなのよね……。生き残る術というか……」

イリス「なんと……。え、ええと……五大属性っていうのは、火、水、風、地、光の五つの属性のことなんです。人類の得意属性もこの五大属性やその派生属性のどれかであることが多く、一般的に最も身近で研究も進んでいると言われています」

エバンス「なるほど……。言われてみれば確かに、その五つの属性に当てはまる人は多いような気がするな。俺自身も地属性だし」

ミスティ「私の氷属性は当てはまらないのよね……。それで使用者も少ないから、魔導書とかも少なくてちょっと困るわ……」

イリス「あはは……。でもミスティが氷属性で良かったよ。私、氷と闇はカバーできないもん」

ミスティ「こっちのセリフよ。あなたが全属性対応の変態じゃなくて良かったわよ」

イリス「全属性に対応できる超人なんて大魔女くらいしかいないと思う……」


↓1コンマ クロシュの海渡り練習
01-95 大亀 (経験3/3)
96-00 海竜 (経験☆)

↓2コンマ イリスの星属性練習
01-65 ちょっと(経験1/4)
66-85 まあまあ(経験2/4)
86-95 いい感じ(経験3/4)
96-00 ????(経験☆)
211 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/11(土) 16:36:16.70 ID:T2S99gvxO
海竜
212 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/11(土) 16:39:04.63 ID:uFUx8OlwO
コンマ
213 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/11(土) 18:38:19.65 ID:rjkSZaNB0
―海岸

 ザァーン ザザァーン―

大亀クロシュ「」スイスイ


ローガン「おお……! なんと雄大な姿か……! まるで神話に登場する世界亀のようだ……!」

妖精「すごい……! クロシュ、すごいよ! まさか船じゃなくて、おっきな亀になっちゃうなんて!」

大亀クロシュ「〜〜」モニョモニョ

妖精「重りをいっぱい乗せてみてだって! ローガン!」

ローガン「お、おお……ではやってみるぞ!」

 鋼の重り「」ズシッ
 鋼の重り「」ズシッ
 鋼の重り「」ズシッ
 鋼の重り「」ズシッ
 鋼の重り「」ズシッ

大亀クロシュ「〜〜」モニョニョ

妖精「全然平気だって! すごいよクロシュ!」

ローガン「おお……! これだけの重りが乗っても平気なら安心だな……!」

大亀クロシュ「〜」モニョ

妖精「うん、ありがとうクロシュ。これでいつでも出発できるね」

 ☆クロシュの海渡り経験が3/3になりました
 ☆大亀に擬態できるようになりました
 ☆パーティを乗せて海へ出られるようになりました

 *

イリス「むむむ……」ググッ

 ポンッ
 七色に輝く耳飾り「」キラキラ

イリス「ふう……。虹晶石に魔力を込めるだけならまあまあ安定してできるけれど……」

ミスティ「これ以外はまだ難しいの……?」

イリス「うん。元々虹晶石自体が星の魔力と親和性の高い物質だから、これに通せるのは当然と言えば当然なんだよね。でも、今のところそれ以外の使い道がわからないというか……」

エバンス「なんか、星属性のビームとか出せないのか?」

イリス「エバンスさんは星属性を何だと思ってるんですか……。いや、でも……ビーム?」

ミスティ「もしかして何か掴めたの?」

イリス「……ちょっと、試すだけ。えいっ!」

 五色の光粒子「」フワァ キラキラ…

ミスティ「……! 綺麗……」

エバンス「おお……! これはこれですごいな!」

イリス「……でもこれ、実用面じゃ耳飾りを光らせるのとあんまり変わんないね!」

 ☆イリスの星属性経験が1/4になりました

 ◆
214 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/11(土) 18:38:50.52 ID:rjkSZaNB0
―ウォーターポート大通り

 ワイワイ ガヤガヤ

エバンス「でっけえ亀が悠々と泳いでるのを見たが、やっぱりクロシュちゃんだったか!」

ミスティ「すごいじゃない……あんなに大きな亀に変身できるなんて……」

イリス「本当にすごいなあ……。クロシュちゃん自身はこんなに小さいのに……反映魔法、研究してみたいかも……」

ローガン「うむ。本当によくやったぞ、クロシュくん!」

クロシュ「んへへ……」

妖精「そういうわけだから、航海に必要なものとかを買い揃えよう。クロシュの背中で生活するための物資も必要だし」

イリス「あそっか! いつも使ってるテントじゃ流石に厳しいよね」

クロシュ「……あ、えと……甲羅の上に、簡単なおうちくらいなら……出せるかも……」

ミスティ「な、なんですって……!」

エバンス「おいおいマジか……!」

クロシュ「んへへ……。でも、お腹減るから……ご飯、欲しい……」

妖精「……や、私もここまでクロシュができる子だとは思ってなかった。本当にすごい」

ローガン「うむ……。では、クロシュくんが困らないように食料も買い込んでおかなければな」

エバンス「おう! それと装備の新調とかはここを出る前に済ませといた方が良いぜ。ここで手に入らない市販品はないと言われるくらいウォーターポートの品揃えは良いからな。王国産はもちろん、他国産の物品もここほど幅広く集まる場所は滅多にないんじゃないか?」

妖精「そうだね。ここで買えるものは今のうちに買っておこう。今のところ大きな出費もないし船代も浮いちゃったから、ちょっとくらい贅沢しても大丈夫だよ」

ローガン「ふむ……。海へ出るのだから私も身軽になっておくか……。鎖帷子は港に置いていくとして……」


↓1コンマ ローガンの新防具
01-40 革の鎧
41-70 硬質革鎧
71-90 魔銀の鎖帷子
91-00 ザリガニの鎧

↓2〜4 自由安価 その他買うもの(装備の場合は誰のものか記載)
※クロシュ、妖精、イリス、ミスティは現在の防具に満足している為、防具を買い替えられません
※買うものによってはコンマ判定が発生することもあります
215 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/11(土) 18:40:14.01 ID:DN5xpl7ZO
216 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/11(土) 18:42:54.70 ID:lMG58ZCe0
纏うと透明になるマント
217 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/11(土) 18:55:09.11 ID:+YV6Z0FSo
竜の顎の玉
218 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/11(土) 18:55:56.75 ID:614y6WsgO
星の魔翌力の続巻
219 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/11(土) 20:19:37.71 ID:rjkSZaNB0
―武具店

 革の鎧「」

ローガン「これにしよう」

エバンス「おっ、ローガンの旦那も革鎧か?」

妖精「これでいいの? もっといいやつあるけど」

ローガン「戦の際は鋼魔法で即席の装甲を纏うゆえ、これで必要十分なのだ。路銀は節約せねばな」

妖精「なるほどねえ。エバンスも鎧に泥を貼り付けてみたら?」

エバンス「せめて石とかにさせてくれよ……」

 ☆ローガンの装備が革の鎧になりました

 *

―裏通り
 怪しい露天商

闇の武器商人「らっしゃい。おや、嬢ちゃんたちは……前にテンペスターの闇市に来てたな」

イリス「ええっ、覚えてるの!?」

ミスティ「……どうも」

クロシュ「……」

闇の武器商人「わざわざこんなとこに買い物に来たとこを見るに、闇取引にハマっちまったか? クク、若いのにやるねェ」

イリス「や、そういうわけじゃないんですけど……。そろそろこの街を出るので、いろいろ見て回ってるんです」

闇の武器商人「そうなのか。ならここに来たのは正解だな。レアな品揃えにゃ自信があるぜ、俺は」

ミスティ「そりゃまあそうでしょうね……」

闇の武器商人「例えば――これだ!」

 光学迷彩マント「」ドン!

ミスティ「……マント? 変な材質だけど……」

闇の武器商人「聞いて驚くなよ? こいつはセイントレア社が開発した最新の軍用光学迷彩マントだ」

イリス「こ、光学迷彩……!? 光学迷彩って、光属性の超高等魔法じゃ……」

闇の武器商人「それを誰でも使えるようにしたのがこのマントってわけ。超高等魔法なんて属人性の高い技術、軍事的には全くアテにならんからな」

イリス「そ、それはそうかも……」

闇の武器商人「本来は市場にゃ絶対に出回らないシロモノだが、俺の腕前ならこの通り。冒険者であるアンタらにとっても極めて有用だと思うが、どうだ?」

イリス「え、ええと……」

闇の武器商人「一応言っとくが本物だぜ。俺ァ品質にゃこだわる主義だ。あのケチなメスガキと違ってな」

イリス「ぎぃ……そ、その話は……」

闇の武器商人「はは、悪いな。嬢ちゃんがカモられるとこも見てたんだが、あれも勉強だと思ってな」

イリス「うぐぐ……」

闇の武器商人「俺はお代こそふんだくるが、偽モンは売らん。自由に試着して光学迷彩を試してみても良いぜ。どうする?」


↓1コンマ 価格
01-60 高すぎる(買えない)
61-80 セール中(買えるが、パーティの所持金が半減する)
81-00 ??

↓2安価(01-80だった場合)
1.買う
2.買わない
3.自由安価
220 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/11(土) 20:20:23.91 ID:lMG58ZCe0
221 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/11(土) 20:20:29.27 ID:GbizPI3DO
はい
222 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/11(土) 20:52:12.72 ID:rjkSZaNB0
 光学迷彩マント値札『とても高い価格』

イリス「げっ……た、高すぎる……こんなに高くっちゃ買えないよ」

闇の武器商人「そりゃあ最新の軍事機密だからなあ。安売りはできねえよ?」

ミスティ「……仕方ないわね。今回は御縁がなかったと――」

クロシュ「……!」ピコン

クロシュ「あの……試着、してみても……いい……?」

闇の武器商人「ん? まあいいが……着逃げしようなんて考えるなよ?」

クロシュ「うん……」

イリス「クロシュちゃん……?」


 バサッ

光学迷彩状態のクロシュ「」モゾモゾ

イリス「わ、わあ……! 本当に透明になっちゃった!」

ミスティ「こ、これは凄いわね……! 」

闇の武器商人「はは、だろ? 黒髪の嬢ちゃんも満足できたか?」

 バサッ

クロシュ「ん……ありがと……」スッ

闇の武器商人「どういたしまして。今回は金が足りなかったみたいだが、機会があればまた頼むぜ」

クロシュ「ん……」

 ◇
223 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/11(土) 20:52:59.71 ID:rjkSZaNB0
―裏通り

クロシュ「……」トコトコ

イリス「ねえクロシュちゃん……さっきどうして、いきなり試着しようと思ったの?」

クロシュ「……」

ミスティ「……クロシュ……あなた……」

クロシュ「……」

 デロデロ… スゥー…

透明「」

イリス「わ、わわわ! く、クロシュちゃんまさか……!」

ミスティ「やっぱり……!」

透明「んへへ……」

イリス「ぎ、擬態したんだ……! あのマントの材質に……!!」

ミスティ「い、いつからこんな悪い子になってしまったの……!」

透明「こういうことも……できる……」ススッ

 バサッ

光学迷彩マントクロシュ「」バササッ

イリス「うわわ! マントになったクロシュちゃんが――」
ミスティ「私とイリスを包みこんで――」

 スゥー…

透明「み、みんな透明になっちゃった!」

透明「こ、これはいくらなんでもインチキすぎるわよクロシュ!」

透明「〜〜」モニョニョ

 ☆クロシュが光学迷彩によって透明化できるようになりました
 ☆クロシュが光学迷彩マントに擬態できるようになりました

 ◇
224 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/11(土) 20:59:06.02 ID:O5UaFYtCo
成長したなぁクロシュ……
こういう序盤駄目駄目だけど育ったら超戦力になるキャラおるおる、好き
225 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/11(土) 21:24:36.18 ID:TQfGJYnJO
スライムってすげぇ!
226 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/11(土) 22:07:33.04 ID:rjkSZaNB0
―大通り

 ワイワイ ガヤガヤ

イリス「ってことがあったんだよ!」

妖精「え、ええ!? クロシュが……!?」

エバンス「マジか……! やるなあクロシュちゃん……!」

ローガン「ほう……! クロシュくんも旅人らしくなってきたな……!」

クロシュ「……」フンス

ミスティ「実際、悪いことは何一つしてないものね……」

イリス「持てる力を駆使しただけだもんねえ」

 *
227 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/11(土) 22:08:48.60 ID:rjkSZaNB0
 ワイワイ ガヤガヤ

エバンス「消耗品や食糧も買い込んだし、買い物はこれくらいか?」

ローガン「うむ。あとは――」


行商妖精「綺麗な真珠だよ〜。ヤドカリの抜け殻もあるよ〜」


イリス「妖精の行商さん……!」

ミスティ「……ちょっと……心配ね……」

妖精「……ちょっと見てってみる?」

ミスティ「……ええ」

 *

行商妖精「お〜、いらっしゃい〜」

ミスティ「こんにちは……」

妖精「どうも」パタパタ

行商妖精「わあ、同胞だあ〜。こんなとこで会えるなんて嬉しいなあ〜なんか買ってってよお〜」

妖精「私はこんなとこに同胞がいるのはあんまり嬉しくないけど……いつも何を売っているの?」

行商妖精「んふふ、海で拾ったものを売ってるの〜。森には海がないからね〜」

妖精「なるほどね……」

行商妖精「今日の目玉商品は〜……これ!」ジャン!

 綺麗な珠「」ピカピカ

妖精「んん? 随分綺麗な玉っころだけど……」

行商妖精「これはね〜……たぶん龍の顎の珠だよ!!」

イリス「えええ!? 龍の顎の珠!?」

行商妖精「うん〜。だって綺麗でピカピカだもん〜」

妖精「いやいや、龍の顎の珠がこんな海に落ちてるわけ……」

 綺麗な珠「」ピカピカ

妖精「ないよね……?」

ミスティ「し、知らないわよ……龍の顎の珠なんて見たことないもの……」

エバンス「俺も見たことないからわからん……」

ローガン「……昔勤めていた場所の宝物庫に似たようなものがあったような気もするが……いや、不確かな記憶などアテにならんな」

イリス「龍の顎の珠って絶大な龍の力を秘めた、それこそ国宝級の宝物だと思うけれど……。少なくとも魔力的には、何も感じ取れない……」

行商妖精「本物だよお〜!」プンスコ

 綺麗な珠の値札『だいぶ高い』

妖精「……本物だとしたら破格の安さだけど、ただの綺麗な丸い石だとしたらだいぶお高い……」

イリス「まあこれだけ綺麗な珠なら、例え偽物でも宝飾品としてまあまあ価値があるとも思う……。専門家じゃないから断言はできないけど……」

ミスティ「ど、どうするの?」


↓1選択
1.買う(所持金半減)
2.買わない

↓2コンマ
01-40 ただの綺麗な丸い珠だった
41-80 エンシャントシャコ貝の真珠だった
81-95 海竜の宝玉だった
96-00 本物の龍の顎の珠
228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/11(土) 22:10:37.37 ID:eY1RhUSNO
2
229 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/11(土) 22:11:04.53 ID:lMG58ZCe0
230 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/11(土) 22:11:05.11 ID:GbizPI3DO
2
231 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/11(土) 22:39:07.63 ID:rjkSZaNB0
妖精「……いや、買わないよ! ティセリアたちから預かった大事なお金を、こんなよくわからない玉っころに突っ込むわけないでしょ!」

行商妖精「ええ〜!」

ミスティ「そりゃそうよね……。ただの玉っころだったら大損だし……」

イリス「……よ〜く意識を凝らしてみたら、微かに海の魔力を感じる……。海由来の珠なのは間違いないかも」

妖精「これだけの大きさの珠なら、エンシャントシャコ貝あたりの真珠かもねえ。そうだとすれば値段相応っちゃ値段相応かな?」

イリス「エンシャントシャコ貝の真珠なら水魔法の強力な触媒になるね。まあこのパーティには水魔法の専門家はいないけど……」

行商妖精「龍の顎の珠だもん〜!!」プンスコ

 ◆

―夕
 大通り

カモメ「クゥー、クゥー」


イリス「日も落ちて来たねえ……。とりあえず買い物は十分かな?」

ローガン「うむ……。イリスくんとミスティくんは、魔導書の類はいいのか?」

イリス「あー、魔導書は……」

ミスティ「私は数日前に買ったわ……。イリスは……あの時は一冊も買っていなかったけれど……」

イリス「いやまあ、あはは……」

妖精「……? 航海中は時間もあるだろうから、買っておいても良いと思うよ。まあ必要なければいいけど」

イリス「……うん! じゃあもう一回、あの店に行ってみる!」タッタッタッ

 ◇
232 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/11(土) 22:40:52.37 ID:rjkSZaNB0
―魔法店

 ガチャッ カランカラン

イリス「こ、こんにちは〜!」

 本棚「」
 本棚「」
 本棚「」
 本棚「」
 本棚「」
 本棚「」

イリス(相変わらずすごい蔵書量だ……。あの日はちゃんと隅々まで探せたわけじゃないから――)


魔法使いの店員「いらっしゃい。あなたですね……。まあゆっくり見ていくのが良いですよ」

イリス「ど、どうも……」

魔法使いの店員「よろしければお手伝いしましょうか? この中から必要な本を探すのは大変でしょうから」

イリス「あ、それなら……星の魔力っていう本を探してるんですけど」

魔法使いの店員「え、星の魔力? あなた、もしかして――」

イリス「はい、星属性なんです」

魔法使いの店員「なるほど……。それなら尚更、暗黒面に堕ちるべきではありませんね……」

イリス「あ、あはは……」

魔法使いの店員「星の魔力ですが――」


↓1
01-40 星属性を含む既存全属性を網羅する汎用書ならあります(星属性経験+)
41-70 星の魔力ではありませんが星属性を取り扱った本があります(星属性経験++)
71-90 星の魔力[中編]
91-00 星の魔力[中編+後編]
233 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/11(土) 22:44:13.03 ID:+YV6Z0FSo
こんま
234 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/11(土) 22:58:43.37 ID:rjkSZaNB0
魔法使いの店員「……残念ながら、ここに星属性の専門書はないのです。申し訳ない」

イリス「そ、そうだったんですか……」

魔法使いの店員「しかし汎用書ならあります」スッ

イリス「えっ?」

 属性大全「」ポン

魔法使いの店員「これは、出版当時に判明していた全ての属性を網羅する汎用魔導書。五大属性はもちろん、他の希少属性やユニーク属性の使い方まできっちり書かれています。もちろん星属性も……。既にご自身の属性を把握しているあなたには不要のものかもしれませんが――」

イリス「い、いえ! 星属性ってわかってるだけで、実際のところ手探りなんです……! これでも十分ありがたいかも……!」

魔法使いの店員「そうなのですか……。それならば、この本を差し上げましょう……」

 属性大全「」スッ

イリス「えっ……? でも……」

魔法使いの店員「……先日のことは、あの本を書棚に置いてしまっていた私自身の迂闊が招いた失敗でした。それをあなた一人の責任として押し付けてしまったことを、お詫び致します……。これはその、謝罪の証としてお受け取りください」スッ

イリス「そ、そんな……! あれは、本当に私が出来心で魔が差したのがいけなかったので……!」

魔法使いの店員「まあまあそうお気になさらず! これをあなたに押し付けないと私の気が晴れないので、押し付けられてください!」グイグイ

イリス「うわわ、わかりましたよ……!」

 ☆属性大全を押し付けられました
 ☆宿に帰ってちょっとだけ読み、星属性経験が2/4になりました

 ◆
235 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/11(土) 23:40:08.49 ID:rjkSZaNB0
―夜
 大通り

エバンス「よーし、買った買った! これで航海も安心だな!」スタスタ

イリス「はい! あとはここを出発するだけ……」スタスタ

クロシュ「ん……」トコトコ

ミスティ「……」スタスタ

妖精「……ミスティ。世界樹の光を集めたら、改めてできることをしようよ。今の私たちにできることは……ないから……」パタパタ

ミスティ「……わかってるわ。ただ、どうしてか……ブラッドのことを考えていた時よりもずっと……自分の無力さを実感するのよ……」スタスタ

ローガン「うむ……。こればかりは、ミスティくん自身が強くなるしかあるまい。憎き敵を倒すにも、守るべき者を守るにも……力がなければ、何も成せぬ……」スタスタ

ミスティ「……ええ………。わかっているわ……」スタスタ


  アアアアアアア!! ドガガガッ!! ダダダダンッ!!
 タスケテクレエエエ!!!  アアアアアアア!!!!!  ザシュザシュッ!!


クロシュたち「!!?」

イリス「い、今の悲鳴は……!?」

エバンス「裏通りの方から聞こえたな……。中年くらいの男の悲鳴と――」

ローガン「――火薬による射撃、そして刃物による斬撃の音――」

ミスティ「……っ」

妖精「……私たちとは無関係なこの街のいざこざかもしれない、けど……」

クロシュ「……」


↓1〜5多数決 どうする?
1.向かう
2.向かわない
236 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/11(土) 23:40:41.11 ID:lMG58ZCe0
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/11(土) 23:41:30.42 ID:+YV6Z0FSo
1
238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/11(土) 23:41:43.19 ID:D5fKhNOSO
1
239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/12(日) 00:02:36.96 ID:biTO8Sgi0
1
240 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/12(日) 00:10:12.73 ID:aDiqD9rD0
クロシュ「……」クルッ ジッ

ミスティ「クロシュ……」

クロシュ「……」コク

ミスティ「……ええ! 胸騒ぎがする……行きましょう!」タッ

クロシュ「!」タッ

妖精「……私も……見過ごしちゃ、いけない気がする」フワッ

イリス「わ、私も行くよ!」タタッ

エバンス「お、おう! 俺も行くぜ!」ダッ

ローガン「今度こそ、私が護らねば……!」ダッ

 *
241 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/12(日) 00:13:41.03 ID:aDiqD9rD0
―裏通り

闇の武器商人「……だ、だずげでぐれぇ……」ポロポロ

メイド人形?「……」コツコツ

闇の武器商人「じにだぐねえよぉ……」ポロポロ

メイド人形?「……」ジャキ

闇の武器商人「あ、アバ……」ポロポロ

メイド人形?「」スッ

 ブンッ
 ガギインッ!!

メイド人形?「!」ズザザッ

闇の武器商人「あ、え……?」ポロポロ


ウニ盾クロシュ「……!」ズザザッ

ミスティ「間に合った……!!」

妖精「か、間一髪……!!」

闇の武器商人「お、おまえら……昼間の……」ポロポロ


メイド人形?「……敵性生命体、増援を確認……。同時に、同胞の魔力を感知……」

妖精「自立型魔導機械の、バグ……!?」

メイド人形?「……同胞は敵性生命体に洗脳されているものと推定。敵性生命体殲滅と共に、救出を行う――」ジャキ

ミスティ「くっ……あなた、まさか――」

メイド人形?「殲滅、開始――」シュバッ ゴオオオオッ

妖精「――っ! 来るよ!! 備えて!!」

ウニ盾クロシュ「――!!」


 ――EXボス メイ841――
242 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/12(日) 00:14:27.61 ID:aDiqD9rD0
というわけで本日はここまでとなります。次回、EXボスのメイ841さんとの戦いです

ついに遭遇してしまった復讐の魔導機械ことメイ841。数ではこちらが圧倒的に有利ですが、果たして戦況は、コンマという運命の女神はどちらに微笑むのか。犠牲になった妖精たちの魂は、どこへ向かうのか――
そして赤ちゃんスライムのクロシュ氏がメキメキと実力を付け始めています。戦闘に関してはともかく、擬態コピーは本当にインチキじみています。クロシュちゃんの今後の成長にご期待ください

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
243 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/12(日) 08:28:33.11 ID:D+zCJuEro
おつです
そのうちブラッドも圧倒してリベンジしてぇ
244 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/12(日) 08:28:52.47 ID:g/BB+Mlc0

そういやマリー隊長どうしてるんだろ…
フラナ氏最終的に魔法で行動制限かけた上で統治者任せそうだけど。
245 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/12(日) 13:16:23.82 ID:aDiqD9rD0
ブラッド(本体)に勝つにはもっと強くなる必要があります。一つの目安として、パーティ各々が単独で分体を倒せるくらいになれれば勝機も見えてくるかもしれません

マリー元部隊長は、今も魔族国の廃神殿にて他の捕虜たちと共に気楽な軟禁生活を送っています。魔族国と王国の交渉における重大なカードでもあるため、解放の見込みはまだないようです
マリー氏が魔族国の統治者に返り咲くには、魔族と人間の対立や王国との緊張状態など様々な課題があるため、今のところ実現可能性は低いです。またマリー氏自身も魔族革命を引き起こしてしまったことに重責を感じており、もし再び魔族国の統治者になって欲しいと言われた場合、自分にはその資格も能力もないと言って断るでしょう

なお今までの登場人物の現況については、実はスレ冒頭の登場人物紹介の各備考欄にて少しだけ触れられていたりします。気になる方はご参照ください
246 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/12(日) 13:17:00.31 ID:aDiqD9rD0
↓1選択 クロシュはどう戦う?(戦術次第で↓2コンマに補正)
1.みんなを守ることに専念
2.守りつつウニ棘で反撃
3.光学迷彩で不意打ちを狙う
4.自由安価


↓2コンマ 戦況
01-05 痛恨
06-50 劣勢
51-95 優勢
96-00 会心
247 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/12(日) 13:18:52.04 ID:CpWouPqoO
乙です
属性大全だけど希少属性やユニーク属性が載って事は相手が魔法を放つ時にその魔法が何なのかすぐに調べる事が出来てそこから弱点や欠点など知れるからもしかすると良いアイテムかもしれないね。
248 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/12(日) 13:22:32.52 ID:R272xTKbO
1
249 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/12(日) 13:23:10.81 ID:g/BB+Mlc0
ほう
250 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/12(日) 13:23:52.29 ID:VV51EV380
4 基本的に1で反撃は仲間にしてもらおう
251 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/12(日) 13:54:11.36 ID:aDiqD9rD0
属性大全は専門性こそありませんが、出版当時に判明していた全ての属性を広く浅くカバーしているため、見知らぬ属性を見た時にちょっと調べてみたりするのに有用かもしれません
しかしこれの出版後に判明した新属性や、公的機関に届けられていないユニーク属性などは抑えられていないことに注意が必要です。クロシュの反映魔法も載っていないようです
252 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/12(日) 13:54:41.14 ID:aDiqD9rD0
選択:防御専念(コンマ+10)
コンマ:81+10 優勢


メイ「」ギュオオッ

ウニ盾クロシュ「!」ザッ

メイ「」ビビビッ

 ギギギギンッ!!

ウニ盾クロシュ「っ!」ズザザッ

妖精「くぅぅ、これでも追い風で援護してるのに……!」

ミスティ「そこよ!!」ギラッ

 氷の刃「」シュババッ

メイ「!」タンッ カンカンッ

ミスティ「まだまだ……!!」コォォ―

メイ「――」スッ

 自動小銃「」ジャキッ

ミスティ「――!! クロシュ、避け――」

妖精「クロシュ!!」

ウニ盾クロシュ「!」

 ダダダダダダ――
 鉄板「」カカカカカンッ

メイ「――!」

ローガン「すまぬ、遅れた!」ザッ

エバンス「クロシュちゃん無事か!!」ザザッ

イリス「あの子は――魔導人形の――!?」ザザッ


メイ「……敵性生命体、更なる増援を確認。戦況、不利――」ジャキッ


↓1選択 クロシュはどう戦う?
1.引き続き仲間の守りに専念
2.ウニ棘で反撃の機会を伺う
3.光学迷彩で不意打ちを狙う
4.自由安価

↓2コンマ 戦況
01-05 痛恨
06-50 劣勢
51-95 優勢
96-00 勝利
253 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/12(日) 14:11:59.28 ID:g/BB+Mlc0
2
254 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/12(日) 14:13:53.46 ID:R272xTKbO
255 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/12(日) 14:34:53.94 ID:aDiqD9rD0
選択:反撃(コンマ+20)
コンマ:46+20 優勢

メイ「」ダダダダンッ

ウニ盾クロシュ「!」カカカカンッ

エバンス「こっちだ!」バッ

メイ「!」ブンッ

エバンス「ウオッ!」ガギンッ

ローガン「私もいるぞ!」ジャッ

メイ「!」バッ


メイ「……敵性生命体の防御能力に合わせ、出力を再定義――」ジャキッ

 ブンッ
 鉄/板「」バギョッ

ローガン「ぬうう……! 鉄板を両断しただと……!!」

メイ「」タンッ

ウニ盾クロシュ「!!」グッ

ローガン「いかん! クロシュくん奴の攻撃を受けては――」

メイ「」ブオンッ

ウニ盾クロシュ「」シャッ

妖精「クロシュが避け――」

 ウニ棘「」ジャキンッ
 ドシュドシュッ!!

ウニ棘に刺されたメイ「……」

ウニ盾クロシュ「……」

 ウニ棘「」ボキボキッ

メイ「――損傷、中程度。戦闘続行」タンッ


↓1選択 クロシュはどう戦う?
1.ウニ盾で仲間の守りに専念
2.引き続き反撃の機会を伺う
3.光学迷彩で不意打ちを狙う
4.自由安価

↓2コンマ 戦況
01-05 痛恨
06-50 劣勢
51-00 勝利
256 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/12(日) 14:37:53.61 ID:C0f3FthDO
1
257 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/12(日) 14:46:59.44 ID:g/BB+Mlc0
258 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/12(日) 15:16:35.44 ID:aDiqD9rD0
選択:防御(コンマ+10)
コンマ:44+10

メイ「」ビビッ

ウニ盾クロシュ「」ギギンッ

妖精「鈍ってきてる……! 押してるよ!」

エバンス「このまま畳み掛け――」


メイ「」バッ

ミスティ「距離を取った……? もしかして逃げ――」

メイ「」ガシャコン―

 ミサイル「」ジャキン

ローガン「――!! 伏せろ!!」

ウニ盾クロシュ「」タッ

イリス「クロシュちゃん!」

 ミサイル「」バシュウウウウッ


 カッ
 ドガァァァァァァン――…


大亀クロシュ「」プスプス……

 デロデロ……

スライムクロシュ「」デロロ…

妖精「クロシューっ!!!」パタパタ

ローガン「クロシュくん……! だが……奴も自らの放ったミサイルの衝撃で……」


メイ「――戦闘継続、不可能――……」ドサッ


 ――戦闘終了
259 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/12(日) 17:13:48.79 ID:aDiqD9rD0
スライムクロシュ「」デロロ…

妖精「クロシュ! クロシュ!」パタパタ

スライムクロシュ「」モニョモニョ…

妖精「うん、うん、みんな無事だよ! あなたが守ってくれたから……」

スライムクロシュ「」モニョニョ…

スライムクロシュ「」zzz…

イリス「クロシュちゃん……!」

ミスティ「クロシュ……! まさか……」

妖精「……だ、大丈夫……眠っただけみたい……」

ローガン「また、助けられてしまったか……」

エバンス「くっ……俺が守ると言っておきながら守られちまった。情けねえ……」



メイ「……」ジジ バチバチ

イリス「この、魔導人形の子は……」

闇の武器商人「お、おい早くそいつを破壊してくれ! またいつ動き出すかわからねえだろ!」

ミスティ「……妖精を見て、同胞を救出するとか何とか……言っていたわ……。ねえ――」

闇の武器商人「えっ俺!?」

ミスティ「バグって……精核の元になったものの、自我が出た……魔導機械のこと、なの……?」

闇の武器商人「知らねえよ! いや、でも……そういう噂は聞いたことあるが……。バグって呼ばれる前は、幽霊に取り憑かれたなんて騒ぎも聞いたしな……」

ミスティ「……」

エバンス「……ちょいと失礼」スッ

 闇の武器商人の荷物「」ガサッ

闇の武器商人「おあっ何すんだ……!」

エバンス「いいだろ、助けてやったんだから。俺の推測が正しけりゃ――」

 精核「」ガサッ

イリス「あっ精核……!」

エバンス「やっぱりな……。この魔導人形が狙ってたのは、あんたの命じゃなくて、これだったんじゃないか?」

闇の武器商人「たまたま手に入った一個だけだぞ……! 違法パーツ屋の野郎なんか一個どころか数十個単位で持ってやがんだぞ!?」

妖精「……それの中身が何か知っていて、言ってるの?」ズイッ

闇の武器商人「……悪かった。数の問題じゃねえな……」

妖精「…………この精核は……私がもらっていく。お前たち人間が、これを持つ資格はない」

闇の武器商人「……」
260 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/12(日) 17:15:17.79 ID:aDiqD9rD0
メイ「」バチバチ…

ローガン「……この魔導人形の子は、どうする?」

妖精「……」

エバンス「……魔導人形には自己修復機能がある。放っておけば再起動して……また海賊やテロ行為をするようになるかもな」

妖精「うん……」

ミスティ「……人間の自業自得でしょ。こんな国の奴ら、滅ぼされてしまえば良いのよ……」

妖精「……そうかもしれない、けど。この国の奴らが何人殺られたところで、精核になった子たちが救われるわけではないし……。この子自身でさえ……きっと、永遠に救われない……」

ミスティ「……そうね……。ごめんなさい……頭に血が上っているわ……」

イリス「……でも、それじゃあ……一体、どうすれば救われるの……? 精核になった子たちも……この、魔導人形にされた子も……。一体、どうすれば……」

妖精「……」



メイ「―――……」ギギッ



妖精「えっ……?」

エバンス「………!!? バカな、再起動が早すぎる――」



スライムクロシュ「」zzz…

メイ「――影ノスライム、ヲ……特級危険生物ト認定――……殲滅、再開――……」ギッギギッ



妖精「や、やめてえ!!!」パタパタ

ミスティ「くっ……! ごめんなさい……!!」コォォ―



スライムクロシュ「」zzz
メイ「――」グオオッ

 氷柱「」ビュンッ
 ドスッ―

メイ「ア……」

 ドサッ…

 メイの精核「」ポロッ…

スライムクロシュ「……」ポトッ

 メイの精核「」ズズ…


イリス「あ……魔導人形の子の、精核が……クロシュちゃんの上に落ちて……」

ローガン「クロシュくんの中に……沈んでいく……」
261 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/12(日) 17:21:22.53 ID:aDiqD9rD0
―緑の国フォレスティナ?
 世界樹の麓?

 グスッ ヒグッ…

クロシュ「……?」モニョ

森妖精?「ぐすっ……えぐ、えぐ……」

クロシュ「?」モニョニョ?

森妖精?「……? スライム、さん……?」

クロシュ「〜」モニョモニョ

森妖精?「……うん……。とっても、寒くて……苦しくて……寂しくて……。何も、見えないの……」

クロシュ「〜」モニョ

森妖精?「ずっと、真っ暗で……。何も、思い出せなくて……。びりびりして、体中が痛いの……」

クロシュ「…」モニョ…

森妖精?「それでも……わたし、がんばって……みんなを、助けに行ってるんだよ……。みんなも……きっと……寂しい、から……」

クロシュ「……」

森妖精?「わたしががんばれば……悪い人たちに捕まってる、みんなを……解放してあげられる、はずだもん……」

クロシュ「〜〜?」モニョモニョ?

森妖精?「えっ……? わたし……?」

クロシュ「〜」モニョ

森妖精?「わたしは……。でも……みんな、自由に動けないもん……。動けるわたしが……わたしがわたしでいられる、わたしが、やらなきゃ……」グスッ

クロシュ「〜」モニョニョ…

森妖精?「ぐすっ……わたしだって……助かりたいよぉ……」ポロポロ

クロシュ「……」モニョ…

 ぎゅっ……

森妖精?「ふえ……。スライムさん……?」

クロシュ「」モニョ

森妖精?「ん………あったかい……」

クロシュ「」モニョニョ

森妖精「うん……。えへへ……なんだか……スライムさんの、中で……溶け、ちゃいそう……」

クロシュ「」モニョモニョ

森妖精?「うん……ありがと……。スライムさん、やさしいね………」

クロシュ「」モニョ

森妖精?「……えへ、へ………」

クロシュ「」モニョ

森妖精?「……………スライムさんに……精霊の加護が……あります、よう………」

クロシュ「」モニョニョ

森妖精?「……」

森妖精?「…………」

森妖精?「……………………」


クロシュ「……」

クロシュ「…………精霊の加護が……ありますよう…………」

――――――
―――
262 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/12(日) 17:22:42.29 ID:aDiqD9rD0
―裏通り

メイ841の残骸「」


スライムクロシュ「……」モニョ

妖精「クロシュ……! け、怪我はない……!? 大丈夫!?」パタパタ

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

妖精「え……? その魔導人形の元になった子と……会った……?」

スライムクロシュ「」モニョ

ミスティ「ほ、本当に……!? 精核を取り込んだから……? いえ、でも精核はどうなったの?」

 デロデロ……

クロシュ「……えと……食べちゃった……かも……」

妖精「え、ええ!?」

ミスティ「た、食べ……」

イリス「食べちゃった……!?」

クロシュ「うん……」

エバンス「だ、大丈夫なのか!?」

クロシュ「うん……」

ローガン「う、うむ……。大丈夫なら良いが……。いや、良いのか……?」

妖精「………でも……食べて、食べられて……この星の命は巡ってる……。だから……これも、一つの正解なのかも……」

ミスティ「そ、そうなの?」

妖精「うん。精核がクロシュの中で溶けて殻を失えば……その魂もやがて星に還るはず。きっと、ただ壊すよりもずっと……緩やかで優しい、終わらせ方になると思う……。クロシュの中なら……寒くも、寂しくも、ないだろうから……」

クロシュ「……」

妖精「……クロシュ。寝起きのところ……悪いんだけれど……。これも……食べてもらえる……?」スッ

 闇の武器商人から取り上げた精核「」

クロシュ「うん……」

 パクッ…モニョモニョ…


 ☆メイ841を撃破しました
 ☆クロシュが精核を食べられるようになりました

 ◆

↓1コンマ 戦利品
01-80 メイドブレード
81-95 ↑+メイドジェット
96-00 ↑+??
263 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/12(日) 17:23:32.22 ID:g/BB+Mlc0
264 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/12(日) 17:23:48.05 ID:H5zjI86YO
265 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/12(日) 19:38:36.46 ID:aDiqD9rD0
―港湾都市ウォーターポート 滞在9日目
 ◆パーティメンバー
 ◇クロシュ 武:ウニ盾   防:ゴスロリエプロン
 ◇妖精   武:なし    防:エルフのレオタード
 ◇イリス  武:精霊樹の杖 防:魔術師のローブ
 ◇ミスティ 武:魔銀の短剣 防:精霊のローブ
 ◇ローガン 武:鋼の剣   防:革の鎧
 ◇エバンス 武:鉄の剣   防:革の鎧
 ・共通   飾:くすんだ耳飾り

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*2
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・鋼の回転ノコギリ
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・メイドブレード

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・トコナツ火山島行きの船を探す
・海渡りの姿を獲得する[2/3]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・星属性の練習(イリス)[1/4]
……………………………………………………………………………………
□港湾都市ウォーターポート 主要施設
大通り:旅の船着場、武具店、雑貨店、魔法店、鮮魚店、食品店、食事処、酒場、浴場、冒険者ギルド、他
裏通り:占い屋、怪しい露天商、暗黒商店、奴隷商店、他
沿岸部:港、造船所、魚河岸、灯台、他
……………………………………………………………………………………
□機械工業都市テンペスター 主要施設
大通り:武具店、雑貨店、機械店、無人食事処、自販機通り、冒険者ギルド、他
裏通り:闇市、薄暗い路地裏、他
沿岸部:港、造船所、コンテナ港、工場地帯、灯台、他
……………………………………………………………………………………
266 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/12(日) 19:39:04.07 ID:aDiqD9rD0
訂正
・星属性の練習(イリス)[1/4] → [2/4]
267 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/12(日) 19:40:05.74 ID:aDiqD9rD0
訂訂正
・トコナツ火山島行きの船を探す → 達成!
・海渡りの姿を獲得する[2/3] → [3/3]達成!
268 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/12(日) 19:40:36.81 ID:aDiqD9rD0
―旅の船着場
 ロビー

宿の看板娘「もう出発されるのですか?」

ミスティ「ええ……。ソリの預かり、お願いね」

ローガン「私の鎖帷子は……まあ最悪無くしてしまっても良いぞ。大したものではないからな」

宿の看板娘「いえいえ、しっかり大事に預からせていただきますよ! 預かり代もきちんと頂いてるんですから!」

ローガン「ソリ分だけだろう」

宿の看板娘「誤差です誤差!」

 ◇

―海岸

 ザァーン ザザァーン―

カモメ「クゥー、クゥー」

カニ「チョキチョキ」


大亀クロシュ「……」プカプカ

妖精「クロシュ、大丈夫……? 昨日大怪我したんだし、あんまり無理しない方が……」

大亀クロシュ「〜〜」モニョモニョ

エバンス「……クロシュちゃんは何て?」

妖精「平気だって……。まあ確かに、一晩で怪我もすっかり治っちゃってたけど……」

大亀クロシュ「〜〜」モニョモニョ

妖精「……そうだね。あんまりボヤボヤしてるとフメイたちに先を越されちゃうし、確かに早く行った方が良い……」

大亀クロシュ「〜」モニョ

イリス「私も救命用の水魔法を使えるから、もしクロシュちゃんが疲れちゃってもカバーできるよ!」

エバンス「俺も水に強い泥舟を作れるようになったからある程度は大丈夫だ!」

ローガン「私も中が空洞になっていて水に浮く鋼材を作れるようになった。万が一の時はイカダも作れるぞ」

ミスティ「……私も氷で足場を作れるわ……。冷たいけどね……」

大亀クロシュ「!」モニョ…!

妖精「……ふう。まあ確かに、この街でちょっと時間を食いすぎた感じもあるし、あんまりのんびりはしてられないか」

大亀クロシュ「〜〜」モニョモニョ

妖精「わかったよ。行こう……! トコナツ島へ!」

 ◇
269 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/12(日) 19:41:51.79 ID:aDiqD9rD0
―海

 帆「」バサッ

大亀クロシュ「」スイスイ


イリス「おお〜!! すいすい進んでく……!!」

エバンス「こりゃすげえ……! 魔導クルーザーに匹敵するスピードじゃねえか!?」

ローガン「本当に速い……! 揺れも少ないし、なんと快適な航行だろうか……!」


 遠ざかっていく港湾都市と機械都市「」

ミスティ「……」グッ

妖精「……いつか、取り返す。私たち妖精が奪われたものを、必ず――」

ミスティ「……ええ。私も手伝うわ……。昨日の、哀しい魔導人形の子のような犠牲者を……増やさない為に……」

妖精「ありがとう……。あなたのような……あなたたちのような人間がいてくれるから……人間を、嫌いになり切れない」


 ――港湾都市ウォーターポート&機械工業都市テンペスター編 完
270 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/12(日) 19:42:17.67 ID:aDiqD9rD0
クリアボーナス
↓1
01-60 運命賽(致命的な運命を辿った時、直前の判定を振り直せる。一度使うとなくなる)
61-90 ↑+メイドブレード強化
91-00 ↑+会心賽(判定時に会心と書き込むと、コンマに関わらず最上の結果となる。一度使うとなくなる)
271 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/12(日) 19:42:35.06 ID:g/BB+Mlc0
272 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/12(日) 21:36:50.80 ID:aDiqD9rD0
コンマ06 運命賽+1(合計3)


―海上
 大亀クロシュの甲羅上の小屋

妖精「ねえ、ところでこれは……」

 メイドブレード「」

ローガン「これは……私の作り出した鉄板をも両断したあの片刃の剣か。見た目はやや細身の片刃の剣だが……」

エバンス「気が付いたら大亀クロシュちゃんの背中の小屋の中に置いてあったんだよ。別に誰かが取ってきたわけじゃないと思うぜ」

イリス「特殊な魔力コーティングがしてあるみたい。あのものすごい切れ味はそのコーティングのお陰なのかも」

 メイドブレード「」

妖精「……微かに妖精の魔力を感じる……。もしかしたら……クロシュに託したのかも……」

ミスティ「クロシュに……」

 ズズ…

クロシュ「わたしに……?」ヌッ

妖精「わあ! クロシュ今大亀になって泳いでるんじゃ……」

クロシュ「あ、えと……ここ、わたしの体だから……」

妖精「あ、ああ……なるほどね。それでね……この剣、多分……クロシュに贈ったものだと思うから、受け取ってあげてくれる……?」

 メイドブレード「」キラン

クロシュ「………うん……。わたしの中に溶けた、メイちゃんの魔力が……これを使って欲しいって、言ってる気がする……」

妖精「そうなんだ……。じゃあ、大事に使ってあげよう?」

クロシュ「うん……」

 メイドブレード「」キラン

 ☆クロシュがメイドブレードを装備できるようになりました
 ☆メイちゃんの精核に宿っていた魔力と経験を吸収し、剣技の練度が上がりました(練度:中)

 *

ミスティ「ところでさらっと流されちゃったけれど……今ここにいるクロシュは、海を泳いでる大亀のクロシュの分体なの……? まさか分体を作れるようになったの……?」

クロシュ「んーん……。えと……大亀さんになってるわたしから離れたら……デロデロになって消えちゃうと思うから……。分体じゃなくって、えっと……」

イリス「クロシュちゃんがクロシュちゃんの体から生やしたクロシュちゃんの形をした器官……ってとこ?」

クロシュ「えと……たぶん、そう……。分体は……まだ、うまく作れない……」

 ◆
273 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/12(日) 21:41:10.20 ID:aDiqD9rD0
◆幕間◆

―港湾都市ウォーターポート
 裏通り

メイ841の残骸「」

白衣のエルフ幼女「ふうん、精核かぁ……。セイントレア社もえげつないもんを考えつくねぇ」

白衣のクワガタ頭「ユーが言えたことかね? ミーからすればユーの方がよほどクレイジーマッドサイエンチストだが」

白衣のエルフ幼女「はあ? 虫をぐちゃぐちゃに組み替えて遊ぶサイコ野郎のあなたにだけは言われたくないんですけど?」

白衣のクワガタ頭「ノー!! ミーのそれはLOVEゆえのトライアル&エラー……遊んでいるわけではナッシン!」

白衣のエルフ幼女「愛さえあれば何をしても良いってこと? アッハ、サイッテー!」ケラケラ

白衣のクワガタ頭「プライズワードとしてレシーヴィングしよう」



メイ841の残骸「」

白衣のエルフ幼女「にしてもこの残骸……精核が残ってないし、腕に付いてるはずのブレードも外されてる。破壊者が奪ったのかな?」

白衣のクワガタ頭「それはワンダーだ。メイドウェポンはアームマシンガンやジェットパックの方がパワフル&エクスペンシブ! わざわざブレードだけロビングするミーンは?」

白衣のエルフ幼女「確かに不可解……。マシンガンやジェットの方が高く売れるし、自分で使うにしても強いはず。ブレードなんて一番微妙な武装だと思うけど」

白衣のクワガタ頭「そこから導き出されるアンサーは――つまり、LOVE!!」

白衣のエルフ幼女「はあ? 脳にウジでも飼ってるんですか? 本当に飼ってそうだけど」

白衣のクワガタ頭「トークはラストまでリッスン! フェアリーはマシーンをヘイティング……バット、ブレードはノットマシーン……ビコーズ?」

白衣のエルフ幼女「ああもう面倒くさい普通に喋れ! 妖精は機械嫌いでブレードは機械じゃないから、何!?」

白衣のクワガタ頭「おっと。餌のアワーゆえ、ミーはこれにてエクスキューズする。カリスサンもあまりウィングアイを外しすぎぬよう。ユーは元ウォンテッドボディであること、ドンフォゲッ――」ササッ

白衣のエルフ幼女「元でしょ、元。ロイエの腐れカルティスト共にロンダリングさせたので今の私は清廉潔白です〜」



メイ841の残骸「」

白衣のエルフ幼女「さて、調査の続き続き。ここの戦闘跡……このメイド人形は多対一を強いられていたみたい。感じ取れる魔力は、氷、地、鋼、水、風……ん、自然……?」

白衣のエルフ幼女「クワガタの言ってたラブってのは、この自然魔法の使い手……同類への手向けってわけ? ふうん、あいつやっぱりロマンチストだな。最低だけど」

白衣のエルフ幼女「まあいいか。あとこの魔力反応は……かなり昔に覚えがある……なんだったっけ、これ……あ!! 星!!!」

白衣のエルフ幼女「え、マジ? 星の使い手がいたの? うわ、これは大収穫……なんとしても捕まえたいなぁ……! いひひひ……」

白衣のエルフ幼女「んふふ〜星〜星〜星属性〜♪ きらきらひかる〜いのちの〜……ん?」

 何かの跡「」

白衣のエルフ幼女「なんだこりゃ。スライムの破片? 地面にこびりついてるけど……んん〜この魔力反応は……」

白衣のエルフ幼女「……反映魔法!? ブラッドちゃん!?」ガバッ

白衣のエルフ幼女「…………いや、あの生意気メスガキスライムが人間なんかと徒党を組むわけないか。だとしたら別の……うう〜ん……」

白衣のエルフ幼女「……もしかしてあの失敗作とか? いやでもあんな貧弱生物が今日まで生き延びられるわけないし……」

白衣のエルフ幼女「まあいいか。ネバネバ下等生物なんかより星属性の方が大事もんね〜〜んふふふ〜〜〜♪」

 ◆
274 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/12(日) 21:48:14.55 ID:+iZD6bV5O
クロシュの出生は実験動物?
275 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/12(日) 21:49:31.05 ID:aDiqD9rD0
というわけで本日はここまでです。港湾都市&機械都市編、無事クリアおめでとうございます
次回は航海中のランダムイベントからとなります

港湾都市編ラストは、本筋を追うだけなら挑まなくとも良い強敵との激しいバトルを制しての決着と相成りました
クロシュたちの旅はまだ始まったばかりであり、この大陸や周辺国には未だ数多くの問題、苦しみが未解決のまま降り積もっています。それらをどうにかできるかどうかはわかりませんが、此度のクロシュちゃんたちは目を逸らさず、立ち向かう決意をしました。それはいつか、この星を少しだけ良い方へ変える切っ掛けとなるのかもしれません。今後のクロシュちゃんたちの活躍をどうぞお見守りくださいませ
なおクロシュ氏の出自が何なのかは未だ闇に包まれています。その答えはブラッド辺りが知っているかもしれませんが、ブラッド氏はあんな性格なので簡単には教えてくれないかもしれません。精進しましょう

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いします
276 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/13(月) 01:47:06.36 ID:gChSEnVVo
乙乙
つまりブラッドを力付くで屈服させれば良いのですね
277 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/13(月) 07:29:28.69 ID:9rS2Fg0io
乙です
修行としてとてもいい感じになったな港湾都市編
ブラッドちゃんとまた一つ因縁生まれたか?
今猛烈にフメイちゃんと会いたい色々聞きたいことが出てきた…!
278 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/13(月) 11:39:06.17 ID:1b6ZCyQvO

食べて救う…そういう救い方もあるのか!
しかし合成とか経験の吸収とかインチキじみた能力がどんどん増えていく…
279 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/18(土) 13:13:57.22 ID:gowG+LT+0
クロシュちゃんたちは順調に強くなっていますが、無理矢理ブラッドに言うことを聞かせるにはまだ難しいと思われます。精進しましょう

港湾都市編は実際、各々にとって良い経験になったことが多いかと思います
ブラッド氏とはどうやらミスティ氏の復讐以外にも何か因縁があるかもしれません
フメイちゃんはクロシュよりもいろいろしっかりしているので、もしかしたら何か知っていることがあるかもしれません

食べることが救いとなるかどうかは実際のところ誰にもわかりません。救われていて欲しいという妖精の願望に過ぎないのかもしれません
何でも合成できるわけではなく、何でも吸収できるわけでもありませんが、有用な能力であることは確かです。クロシュちゃんの今後の成長にご期待ください
280 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/18(土) 13:16:51.64 ID:gowG+LT+0
というわけで本日の更新の前に、トコナツ火山島の一番偉い人と、友好的な現地の人を各一人づつ募集します
トコナツ火山島の人々がどのような共同体を築いているかはまだ厳密に決まっていないため、種族や役職などは自由に考えていただければと思います
いちおう現時点で考えているトコナツ火山島の概要もここに記載しておきます

〈トコナツ火山島〉
■概要
大陸より南の海域に位置する火山島
赤道付近のため一年中真夏のように暑く、生態系も大陸とは大きく異なる
■産業
この海域の島でしか採れない南国の果物や野菜を主に生産している
また綿花の収量も多く、それを用いた服飾品の生産も盛んに行われている
近年では、王国の若い女性を中心にトコナツ産の水着が注目され始めている
■情勢
少し前に世界樹の光が火山の火口に落下し、火山活動が活性化した
島全体が激しい地震に見舞われたり、人の住む地域に突然溶岩が吹き出たり、新たな溶岩の川ができたりなど、甚大な被害が発生している


(ネームドキャラクター用テンプレート)
【名前】
【種族】
【性別】
【年齢】
【容姿】
【性格】
【魔法】(主に使う魔法や得意属性など)
【備考】(来歴や嗜好、その他特徴や長所短所などなんでも)


↓2 トコナツ火山島の一番偉い人

↓3 トコナツ火山島の友好的な現地の人
281 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/18(土) 14:01:52.58 ID:HvcdfykIO
【名前】コルト・キャルト
【種族】猫の獣人
【性別】男
【年齢】35
【容姿】茶髪で猫の耳がある。顔に猫の髭。糸目。茶色の猫の尻尾がある。背が高く、痩せ型。
【性格】どんな方にも紳士的に対応する。
【魔法】(主に使う魔法や得意属性など)
砂魔法(砂を操る事が出来る魔法。砂嵐や流砂も作れる)剣と組み合わせて切れる砂を放つ。
【備考】(来歴や嗜好、その他特徴や長所短所などなんでも)
元々別の国の出身だが若い頃にトコナツ火山島に移っている。生態系を研究している学者だったが現地の人達との交流を重ねて今では火山島で一番偉い人になった。レイピアを所持しており、戦闘では魔法と合わせてそれを使っている。どんな方でも敬語で話す。火山がなぜ活発になったのか現在調べている。
282 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/18(土) 14:06:34.35 ID:3Ud3/1lc0
【名前】モーリィ・フースーヤ
【種族】半竜人
【性別】女
【年齢】2000歳
【容姿】赤毛ロングの小柄な少女
【性格】勝気な性格
【魔法】火炎魔法・素手も強い
【備考】親のドラゴンの血で不老不死となっており、勝気ながらも達観した所もある
283 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/18(土) 14:15:29.95 ID:Ib/bbQ/TO
【名前】レッド
【種族】バーニングスライム
【性別】男
【年齢】1000
【容姿】ボコボコマグマを垂れ流している危ないスライム。
【性格】面倒見が良い。
【魔法】冷凍魔法
【備考】マグマを垂れ流すその姿から、周囲に疎まれていた。そのため、世界中を放浪しており最終的にこの島にたどり着いた。周囲にマグマを垂れ流し嫌われることに耐えられなかった彼は冷凍魔法を極め自身を常に冷やし続けている。それはバーニングスライムである彼からしたら苦痛でしかないがもう誰からも嫌われたくなかった。
284 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/18(土) 14:19:04.85 ID:C1YvUd03o
【名前】エイパチ
【種族】半タコ人
【性別】男
【年齢】55
【容姿】スキンヘッドでムキムキの腕4本脚4本。黒丸メガネ着用
【性格】ストライクゾーンが広く女の子に甘いが気のいいおっちゃん
【魔法】吐く墨で色々な物を作れる(主に料理道具)
【備考】トコナツで屋台やってる料理人。観光客はいいお客さんなので良くしてくれる。人魚の肝っ玉お嫁さん持ち
285 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/18(土) 14:23:18.22 ID:gowG+LT+0
ありがとうございます。一番偉い人は>>282のモーリィさん、友好的な現地人は>>283のレッドさんに決まりました
また、>>281の猫のおじさんと>>284のタコのおじさんも一部設定を変更した上で登場するかもしれません。お楽しみに
286 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/18(土) 14:34:19.82 ID:gowG+LT+0
―トコナツ火山島への海路 1日目

 ◇クロシュ [赤ちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:鉄の剣      盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*3
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・星属性の練習[2/4](イリス)
287 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/18(土) 14:35:02.12 ID:gowG+LT+0
―海上

大亀クロシュ「」スイスイ


妖精「クロシュ、もうちょっと東」

大亀クロシュ「〜〜?」モニョニョ?

妖精「うんうん、真っ直ぐになった」

大亀クロシュ「〜〜」モニョモニョ


ローガン「妖精くんは航海の経験もあるのか?」

妖精「まあ、ちょっとだけ。私たち妖精は海や風の精霊たちの声も聞けるから、人よりもやりやすいかもね」

エバンス「へえ〜頼もしいな! 自然魔法ってのも天候の変化とかに強そうだし、ひょっとして妖精って航海士とか向いてるんじゃないか?」

妖精「ええ? 考えたことなかったけど……ちゃんとした知識があるわけじゃないからなあ」

イリス「通常の船でも風魔法と水魔法の使い手はいた方が良いって話だし、妖精さん一人で何役もカバーできそうだよね」

ミスティ「それを言うならイリスもカバー範囲は広いんじゃないかしら……」


↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-05 強敵
06-20 敵襲
21-35 食料発見(コンマ)
36-50 物品発見(コンマ)
51-65 場所発見(コンマ)
66-80 良いこと(自由安価)
81-95 旅は道連れ
96-00 旅は道連れ(稀)
288 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/18(土) 14:37:21.98 ID:rC1m09x4o
はい
289 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/18(土) 14:49:42.96 ID:eP4/s0M60
そぉい
290 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/18(土) 14:52:57.93 ID:s/JgB5OFo
稀(2連続)
291 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/18(土) 14:53:50.09 ID:C1YvUd03o
稀2連やるぅ!
292 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/18(土) 14:59:25.72 ID:gowG+LT+0
すごいです。とても良いことがあるかもしれません

出会った人
↓1〜2コンマ(重複した場合、仲良し度が大きく上がります)
01-45 フメイ&アリシラ
46-90 セイン
91-00 フメイ&アリシラ、セイン
293 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/18(土) 15:01:55.79 ID:s/JgB5OFo
こんま
294 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/18(土) 15:02:02.51 ID:3Ud3/1lc0
295 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/18(土) 15:09:03.78 ID:C1YvUd03o
エンカウント:勇者(?)
296 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/18(土) 15:31:22.11 ID:gowG+LT+0
大亀クロシュ「」スイスイ

大亀クロシュ「!」

妖精「クロシュ、どうかした?」

大亀クロシュ「〜〜」モニョモニョ

妖精「えっ……!?」


大亀クロシュ「」スイスイ


板切れに掴まって漂っているセイン「……」プカプカ


大亀クロシュ「」スイスイ

セイン「……? 亀……?」


イリス「せ、セインくん!?」

ローガン「な、何っ!?」

ミスティ「ええ……? どういうこと……?」

エバンス「漂流者……知り合いか?」

妖精「あ、いやまあ……知り合いというか……」

イリス「と、とにかく助けなきゃ! ええと、救命浮輪!」ポイッ

 救命浮輪「」バシャッ

 ◇
297 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/18(土) 15:32:51.02 ID:gowG+LT+0
―大亀クロシュの小屋

セイン「……すまない。助かった」ビショビショ

イリス「び、びっくりしたよ〜! でも無事そうで良かった……!」

ローガン「うむ……。しかしなぜあのようなところで……?」

セイン「破壊された。空を飛ぶメイド人形の奇襲で」

ミスティ「あっ……」

妖精「な、なるほどね……」

エバンス「……ところで、それって何日前のことだ?」

セイン「一週間ほど前だ」

イリス「ええっ!!? 一週間前!? それじゃあそれまでずっと呑まず食わず……!!?」

セイン「ああ。喉がカラカラだな」

ミスティ「いや、普通カラカラどころじゃないと思うのだけど……」

セイン「……ところで、影のスライムは?」

妖精「クロシュのこと? クロシュなら――」

 モニョモニョ…ポン

クロシュ「こんにちは……セインさん……」ヌッ

セイン「! まさかこの大亀が――」

クロシュ「うん……」

 *

 船旅ビスケット「」ドッサリ
 水のたっぷり入ったジョッキ「」タップリ

セイン「感謝する……もぐもぐ、ごくごく……」モッモッモッ

妖精「水はイリスが水魔法で出したやつだからともかく、ビスケットはクロシュが食べる分だったんだから本当に感謝してよね」

セイン「……心得ている。恩義には報いるつもりだ。この船旅が終わるまでは全霊でこのパーティの力となろう」

クロシュ「わあ……!」

イリス「本当!?」

ミスティ「この船旅が終わるまで、ね……」

セイン「……ああ。申し訳ないが、僕にはやることがある。ずっと力を貸し続けるわけにはいかない」

ローガン「うむ……いや、それでも十分ありがたい。これほど頼もしい味方もそうはいないからな」

 ☆今回の道中、セインくんが同行してくれることになりました

 ◆
298 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/18(土) 16:26:34.63 ID:gowG+LT+0
―夕
 小さな無人島 海岸

 ザァーン ザザァーン…

カモメ「クゥー、クゥー」

カニ「チョキチョキ」


大亀クロシュ「」ズズ…

 デロデロ…

スライムクロシュ「…」モニョニョ…

妖精「お疲れ様、クロシュ」

イリス「本当にお疲れ様だよ、クロシュちゃん。ゆっくり休んでね」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ


セイン「……乗せてもらっておいて何だが、つらくはないのか? 一日中、僕たちを乗せて海を泳ぎ続けるのは」

 デロデロ…

クロシュ「えと……ちょっと……大変、だけど……。全然、へーき……」

セイン「……そうか。お前が良いなら良いが」

イリス「……セインくん、もしかしてクロシュちゃんのことを心配してくれてるの!?」ズイッ

セイン「不適切な労働は能力の低下をもたらす。海上移動という役目を負っている彼女には最適なコンディションを保ってもらう必要がある」

イリス「そ、そうだね……」


トコナツ火山島への旅路初日の夜です。小さな無人島で野営します
↓1〜3 自由安価 野営中何をする?
299 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/18(土) 16:31:28.52 ID:sSJ064RRO
温泉を見つけてゆっくり(なければ作る)
300 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/18(土) 16:34:11.49 ID:/4FNoo58O
セインくんとしっぽり親好を深める
301 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/18(土) 16:37:35.47 ID:HvcdfykIO
イリスに魔法を教えてもらい魔法タイプのクロシュを強化
302 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/18(土) 19:25:23.76 ID:gowG+LT+0
―小さな無人島

 浅い穴「」ボゴンッ

エバンス「よし、穴はこんなもんか。次は浸水しない泥舟の応用で浴槽内の土を固めて、っと」

イリス「そしたら私が水魔法で水を注いで――」

 水「」トプトプ

イリス「炎魔法で加熱すれば――」

 カッ
 お湯「」ホカホカ

イリス「完成! 今回は二つ作ったから、男湯と女湯で分けて入れます!」

エバンス「お、おお……ちょっとだけ手伝えたがほとんどイリスちゃんに任せきりになっちまったな……」

イリス「ふふふ、エバンスさんが入る前は穴を掘って固める工程も私だったのでだいぶ楽になりましたよ!」

 *

イリス「というわけでお風呂を作ったから、セインくんもどうぞ!」

セイン「……僕はいい」

イリス「えっ!?」

セイン「体を清める魔法を習得している。入浴は不要だ」

ミスティ「……健康に良いらしいわよ? 入浴って」

セイン「健康状態に問題はない」

妖精「……確かに、魔力の流れも安定してるけど……。お風呂嫌いなの?」

セイン「……」

クロシュ「……」


↓1〜3多数決
1.セインくんの意思を尊重する
2.入浴をすすめる
303 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/18(土) 19:26:01.12 ID:3Ud3/1lc0
304 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/18(土) 19:26:56.85 ID:WALI7Mz5o
2
305 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/18(土) 19:27:25.08 ID:sSJ064RRO
2
306 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/18(土) 19:35:18.90 ID:gowG+LT+0
クロシュ「えと……でも……気持ち良い、よ……?」

セイン「……」

クロシュ「あったかくて……ぽかぽかで……でろでろに、なるよ……?」

妖精(デロデロになるのはクロシュだけだと思う……)

クロシュ「だから……入ろ……?」


イリス(わ、わー!! その言い方はだめだよクロシュちゃん!)

ミスティ(それだとまるであなたとセインくんが一緒に入るみたいじゃない! あなたは女の子でセインくんは男の子なのよ……!?)

妖精(……クロシュはスライムだから、実は相手の性別とかは多分気にならないんだと思う。私が気になるのは、どちらかと言うと――)


↓1コンマ(連続クリティカルボーナスにより+40)
01-60 入りません
61-90 一人でなら
91-00 クロシュとなら
307 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/18(土) 19:35:58.19 ID:3Ud3/1lc0
308 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/18(土) 19:44:13.30 ID:as511o/Ro
心が強え…いや良識がしっかりしているのか?
309 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/18(土) 19:59:06.54 ID:gowG+LT+0
セイン「……ありがとう。だが、せっかく湧かした風呂を僕の垢で汚すことはない」

クロシュ「……」

セイン「皆の入浴中の哨戒は僕に任せて欲しい。……こんな小島に曲者が現れることもないと思うが」スッ スタスタ

クロシュ「あっ……」


イリス「うう〜!! いけると思ったのに……!!」

ミスティ「手強いわね……ってなんで私たちセインくんの入浴に躍起になってるのよ、もう……」

妖精(……結局わからずじまいか。まあ無理強いすることじゃないし、別にいいか)


クロシュ「……わたしも、今日はお風呂、いい……」スクッ

イリス「へっ?」

クロシュ「セインさんと、哨戒、する……!」トテトテ

ミスティ「え、ええ……。気を付けるのよ?」

妖精「まあ、セインのやつも変なことはしないだろうし大丈夫か……」

 *
310 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/18(土) 19:59:55.20 ID:gowG+LT+0
―夜
 小さな無人島 海岸

 ザァーン ザザァーン…

セイン「……」

クロシュ「セインさん……!」トテトテ

セイン「影のスライム……。なぜ……?」

クロシュ「……わたしも……哨戒、する……!」

セイン「僕一人で十分だ。君は休息に専念した方が……」

クロシュ「する……!」

セイン「……まあ、好きにしたら良い」

 *

セイン「ブツブツ……」キラキラ

クロシュ「!」パァァァ

セイン「体は清めたが、この魔法に健康増進効果は当然ない。入浴による血行の改善などは……いや、スライムには関係ないか……?」

クロシュ「?」

セイン「まあいい。哨戒の手伝いはありがたいが、後でしっかり休息を取ること。わかったか?」

クロシュ「ん……」

セイン「……」


↓1〜2 親睦を深めます。何をする? or 何が起きる?
311 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/18(土) 20:03:06.34 ID:3Ud3/1lc0
人が入ってそうな棺桶を発見
312 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/18(土) 20:07:07.77 ID:HvcdfykIO
沈んだ謎の海賊船を発見
313 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/18(土) 20:07:24.32 ID:f3ahBr7DO
フメイとアリシラの話とセインに友達がいるかどうか
314 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/18(土) 20:16:39.36 ID:gowG+LT+0
―小さな無人島
 海岸

 ザッザッザッ…

セイン「……」スタスタ

クロシュ「……」トコトコ

セイン「……!」

クロシュ「?」

 砂浜に埋まった棺桶「」

セイン「……棺桶だな」

クロシュ「かんおけ……」

セイン「……離れていろ。中を確かめる」

クロシュ「ほえ……」

セイン「……」

 砂浜に埋まった棺桶「」ギイー…


↓1コンマ
01-05 アークリッチ
06-35 骸骨戦士
36-65 スケルトン
66-95 ただの白骨
96-00 金銀財宝を抱えた白骨
315 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/18(土) 20:17:50.91 ID:as511o/Ro
316 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/18(土) 20:20:43.06 ID:f3ahBr7DO
>>1に安価の連取りは禁止でコンマの連取りは可とあるけど、>>304の多数決安価を取って>>311は連取りはセーフになるのか
(間にコンマ判定あるけど、それも3Ud3/1lc0が取ってるから少し気になった)
317 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/18(土) 20:58:42.08 ID:gowG+LT+0
すみません、>>1も今気付きました。申し訳ありません。また、安価とコンマのルールも曖昧だったようです

いろいろ考えましたがややこしくなりそうだったため、今後は安価もコンマも多数決も一律で連取り禁止とします
ただし最後のレスから30分経過しても安価が踏まれなかった場合は連取り可とします

今回はルールが曖昧だったり見落としたりしていた>>1に責任がありますので、親睦深め行動は>>311>>312>>313の3つ全てを採用とします。申しわけありませんでした。よろしくお願いいたします
318 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/18(土) 20:59:51.17 ID:gowG+LT+0
 ギイー…

 白骨死体「」

セイン「……」スッ

 セインの持った木の棒「」ツンツン
 白骨死体「」

セイン「返事がない。ただの屍だ」

クロシュ「しかばね……」

セイン「この仰々しい服装は……多分何かの船の船長だったんだろう。そうなると、この近辺にこいつの乗っていた船もあるかもしれない」

クロシュ「ふね……」

セイン「……少し探してみるか。待っていろ」トンッ

 ザブンッ

クロシュ「わ、わたしも……!」

 デロデロ…ポン!

ウミガメクロシュ「〜〜」ノソノソ

 *
319 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/18(土) 21:01:18.24 ID:gowG+LT+0
―小さな無人島
 沿岸の海中

 光「」パァッ

セイン(夜の海は暗いな。光も遠くまでは届かないか)

セイン(……ん?)

ウミガメクロシュ「」スイスイ

セイン(……ウミガメに擬態したのか。器用なものだ)

ウミガメクロシュ「〜〜」モニョモニョ

セイン(……? 掴まれ、と?)

ウミガメクロシュ「〜〜」コク

セイン(……確かに、夜の海を一人で探索するのは危険か……)

 ガシッ

 *

ウミガメクロシュ「」スイスイ

 光「」パァッ

セイン(……ん、あれは……)


 沈没船「」


セイン(! やはりあったか、船……)

ウミガメクロシュ「〜〜?」モニョモニョ?

セイン(探索していこう。引き続き潜水を頼む)

ウミガメクロシュ「〜〜」モニョニョ コク


↓1コンマ
01-05 アークリッチ・ドザエイモン
06-35 ボーンクラーケン
36-65 大したものはなかった
66-95 錆びた財宝
96-00 金銀財宝
320 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/18(土) 21:03:10.74 ID:WALI7Mz5o
こんま
321 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/18(土) 21:48:54.05 ID:gowG+LT+0
―沈没船

 泡「」コポコポ

ウミガメクロシュ「」スイスイ

 ひしゃげた扉「」

セイン(……あの扉をくぐってみてくれ)

ウミガメクロシュ「」コク スイスイ

 ひしゃげた扉「」バキャッ…


セイン(船倉か。箱や樽がある)

 朽ちた樽「」
 朽ちた木箱「」

セイン(大したものはないか……?)

ウミガメクロシュ「!」クイクイ

セイン(ん……?)

 錆びた宝箱「」

セイン(これは……宝箱!)

ウミガメクロシュ「〜〜」モニョモニョ

セイン(ああ、持って帰ろう――)

 *
322 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/18(土) 21:49:21.54 ID:gowG+LT+0
―小さな無人島 海岸

 ザバァン

セイン「ふう……。すまない、また頑張らせてしまった」

クロシュ「ん……へーき……」

 錆びた宝箱「」

セイン「早速開けてみよう――」スッ

 カチャッ…キィ…

 錆びた財宝「」サビサビ

セイン「……当然だが錆びているな。これでは大した価値は……ん?」

 埋もれていた金貨「」キラキラ

クロシュ「わあ……!」

セイン「……金貨が……数枚程度か」

クロシュ「んへへ……はんぶんこ……」

セイン「いや、全て君が受け取ってくれ。命の恩としては、まだまだ足りないだろうが……」

クロシュ「ふえ……でも……」

セイン「気にするな。僕に金は必要ない」

クロシュ「ん……わかった……」

 ☆お金が少し増えました

 *
323 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/18(土) 21:51:05.64 ID:gowG+LT+0
セイン「……そういえば、友とはまだ仲直りできていないのか?」

クロシュ「……喧嘩してるわけじゃ、ないもん……」

セイン「そうか。すまない、勘違いしていた」

クロシュ「ん……。フメイちゃんたちとは……いつか、一緒に帰る……」

セイン「……。君と、フメイという少女と……あの薄茶色の髪の者は……同郷の出身なのか?」

クロシュ「薄茶色……アリシラさんのこと……? うん……みんな……あの集落に、いた……」

セイン「そうなのか……」

クロシュ「うん……」

セイン「……フメイという少女はともかく……あのアリシラという者は危険な気配がする。気を付けろ」

クロシュ「え……」

セイン「……魔王そのものではないが、近い気配を感じる。アレは破滅をもたらす者だ」

クロシュ「で、でも……アリシラさんは……良い人で……」オロオロ

セイン「……すまない。しかしこの世界では……何らかの切っ掛けで、生命が魔王化してしまうこともある」

クロシュ「んゅ……」

セイン「……すまない」

クロシュ「……みんなで、帰るもん……」

セイン「……ああ。友達は……大切にするのが良いだろう」

クロシュ「うん……」

セイン「……」

クロシュ「……」

セイン「……」

クロシュ「……えと……セインさんは……友達、いるの……?」

セイン「……」


↓1コンマ(連続クリティカルボーナスと交流により+50)
01-60 いません
61-90 わからない
91-00 クロシュ
324 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/18(土) 21:51:32.02 ID:f3ahBr7DO
325 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/18(土) 21:56:01.50 ID:8xClO39vo
ガードが硬ぁい
326 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/18(土) 22:06:49.12 ID:WALI7Mz5o
爬虫類かってくらい懐いてくれない
327 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/18(土) 22:37:18.20 ID:gowG+LT+0
セイン「僕に友はいない」

クロシュ「ふぇ……」

セイン「……僕に友という存在は不要だ。むしろいない方が良いだろう。僕のような殺戮兵器に、友情を分かち合う仲間などいてはならない」

クロシュ「うゅ……」

セイン「……そろそろ戻ろう。哨戒と言いながら遊びすぎてしまった。君はもう休息に専念した方が良い」

クロシュ「うん……」

 ◆
328 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/18(土) 22:38:51.20 ID:gowG+LT+0
―朝
 小さな無人島 野営テント

イリス「ふわあ……。んん〜、久しぶりのテント起床……旅って感じがする……」

魔女っ子クロシュ「すう、すう」スヤスヤ
 精霊樹の杖「」ダキッ

イリス「ん、んん!? クロシュちゃん……!!?」

 *

魔女っ子クロシュ「ごめんなさい……寝ぼけて、同化してた……」

イリス「や、それは別に良いんだけどさ! そういえば前に、杖とかでも同化できるって言ってたもんねえ」

魔女っ子クロシュ「うん……」

イリス「ねね、せっかくだし軽く魔法の練習してみない? その杖使っていいからさ」

魔女っ子クロシュ「ふえ……?」

 *

―小さな無人島 海岸

カモメ「クゥー、クゥー」

カニ「チョキチョキ」


魔女っ子クロシュ「えいっ!」ブンッ

 つむじ風「」ビュオオオオ

イリス「ほ、本当に精霊魔法だ……! 妖精やエルフみたいに、精霊を知覚できる種族じゃないと使えないはずなのに……!」

魔女っ子クロシュ「ん……!」

セイン「だが威力は貧弱だ。この程度のそよ風では幼子を転ばせるのが関の山だろう」

魔女っ子クロシュ「んゆ……。ブラッドちゃんだって、よろけたもん……」

イリス「だ、だからこそ練習しよう! せっかく使えるなら伸ばさなきゃ! 才能を!」



ミスティ「ところで精霊魔法って、自然の精霊の力を借りて現象を引き起こす魔法なのよね? 妖精の自然魔法とは何が違うの?」

妖精「精霊魔法の方が、精霊の力を借りる分引き起こせる現象の力や規模をより大きなものにできるよ。でも精霊依存になっちゃうから小回りや応用は効きにくい。自然魔法はその逆。力や規模は大きくしづらいけど、術者の意思である程度現象を操れるから小回りや応用も効きやすいって感じかな」

エバンス「へえ、魔法もいろいろあるんだな……」

ローガン「エバンスくんも、戦い以外の魔法について勉強してみてはどうだ?」


↓1コンマ 練習の成果
01-60 魔法経験[1/3]
61-90 魔法経験[2/3]
91-00 魔法練度上昇
329 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/18(土) 22:44:13.56 ID:rC1m09x4o
330 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/18(土) 22:57:53.63 ID:gowG+LT+0
イリス「精霊魔法の指南はしてあげられないけれど、魔力の込め方とか流し方についてはいろいろ教えてあげられそうだね。クロシュちゃん、まず体の中の魔力をね……」

魔女っ子クロシュ「うん……」

 *

 つむじ風「」ヒュルヒュル…

魔女っ子クロシュ「んゆゆ……」

イリス「あはは、いきなりいろいろ言われても難しいよね。でもちょっとづつ魔力の流れが良くなってきてるよ! これからも少しづつがんばっていこうね!」

魔女っ子クロシュ「うん……!」

 ☆クロシュの魔法経験が[1/3]になりました。[3/3]に到達するとレベルが上がります

 ◆
331 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/18(土) 22:59:05.76 ID:gowG+LT+0
というわけで本日はここまでです。次回はトコナツ火山島への海路、2日目のランダムイベントからです

旅は道連れ(稀)を連続で引き当ててセインくんが道連れになるという驚きの初日でした。まさかこんなことになるとは>>1も全く予想しておらず、驚くばかりであります
そしてクリティカルボーナスをものともせず鉄壁の態度を取り続けるセインくん自身にも驚くばかりであります。簡単に心を許してはくれないようです
また、今回は全く戦闘をする機会がありませんでしたが、もし戦闘が発生した場合はセインくんも当然参戦してくれるため、セインくんの戦闘力を考えると大抵の戦闘は殆どボーナスステージとなります。もし強敵に出くわしてしまっても今なら安心です

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
332 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/18(土) 23:18:02.39 ID:f3ahBr7DO
乙乙
333 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/18(土) 23:25:08.15 ID:WALI7Mz5o
これでトコナツ火山島のラスボス戦余裕ね
334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/19(日) 00:29:11.98 ID:maNt7Qqeo
おつー
今!今強敵の襲撃が欲しい!w
最良コンマでクロシュというあたり、ガチで友達いないんじゃないかセインくん……
335 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/19(日) 00:45:10.92 ID:gIj3Ktv10

まさか旅の道中の間だけセインと一緒に行動する事になるとはびっくりです。
336 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/19(日) 13:54:37.95 ID:SmQUD2+s0
セインくんが同行してくれるのはこの船旅が終わるまでなので、トコナツ島に着いたらお別れとなります……。トコナツ島での戦いはクロシュちゃんたち自身の力でがんばりましょう

セインくんは自分には友達がおらず、必要ないとも思っているようです。以前に守るべきものがいるとは言っていましたが、心を許せる対等な仲間と言えるような人はいないのかもしれません。なおクロシュのことはまあまあ嫌いではなさそうに見えます

今回の旅の道中だけですが、セインくんと行動を共にする機会はあまりないかと思いますので、この機会にいろいろ親睦を深めていただければと思います
337 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/19(日) 13:55:12.24 ID:SmQUD2+s0
―トコナツ火山島への海路 2日目

 ◇クロシュ [赤ちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:鉄の剣      盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

 ◇セイン  [勇者?]
 武:木の棒      盾:         飾:
 武:         防:旅人の服     飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*3
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・星属性の練習[2/4](イリス)
338 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/19(日) 13:56:31.42 ID:SmQUD2+s0
―海上

大亀クロシュ「」スイスイ


セイン(木の棒装備)「……」

ローガン「セインくん、武装はやはり漂流中に手放してしまったのか」

セイン「ああ。生存を優先した」

イリス「でも、セインくんならその気になれば光になって一気に移動できたんじゃないの?」

セイン「あの技はそんなに便利なものじゃない」

ミスティ「万能ではないのね……」

エバンス「だからって一週間も海を漂い続けるのもヤバイだろ……普通の人間ならとっくに死んでるぞ」

セイン「耐久力には自信があった。救助を待った方が賢明だと判断したまでだ」

妖精「一週間呑まず食わずで特に異常もなさそうだもんね……ひょっとして一ヶ月くらいは大丈夫だったんじゃないの」

セイン「試したことはないが、恐らく生きられると思う」

エバンス「おかしいだろ……」


↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-05 強敵
06-20 敵襲
21-40 食料発見(コンマ)
41-60 物品発見(コンマ)
61-80 場所発見(コンマ)
81-00 良いこと(自由安価)
339 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/19(日) 14:01:26.56 ID:tvblR38B0
340 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/19(日) 14:14:21.20 ID:v2AUMCCqO
こんま
341 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/19(日) 14:23:26.36 ID:SmQUD2+s0
このあと敵襲ですが先に見つけたものの処理を行います

↓1コンマ 見つけた物品
01-05 樽……?
20-35 大きな巻き貝
36-65 大きな軽石
66-95 エンシェントシャコ真珠
96-00 海竜の宝玉
342 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/19(日) 14:29:00.17 ID:cd+kSKf8O
343 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/19(日) 14:32:33.82 ID:PodU5msi0
06〜19ないけどどうなるの?
344 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/19(日) 14:32:39.59 ID:SmQUD2+s0
あっ、コンマ表がおかしいですね。正しくは

01-05 樽……?
06-35 大きな巻き貝
36-65 大きな軽石
66-95 エンシェントシャコ真珠
96-00 海竜の宝玉

でした。すみません

↓1〜3多数決
1.巻き貝をてにいれる
2.再安価する
345 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/19(日) 14:33:31.71 ID:PodU5msi0
346 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/19(日) 14:33:39.12 ID:o/AMkY7VO
2
347 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/19(日) 14:36:33.70 ID:GJaezk0to
1
348 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/19(日) 14:37:14.88 ID:SmQUD2+s0
多数決ありがとうございます。ちなみにこの多数決は>>1のふてぎわによるものなので、連取り対象とはなりません
349 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/19(日) 15:13:46.07 ID:SmQUD2+s0
―海

大亀クロシュ「」スイスイ

大亀クロシュ「?」


セイン「? 何かあったか?」

大亀クロシュ「〜〜」モニョニョ

ローガン「む……? アレは……」

 小さな岩礁「」
 大きな巻き貝「」

イリス「わあ、おっきな巻き貝!」

ミスティ「岩礁に引っかかっているわね……。中身はもういないみたいだけれど……」

エバンス「しかし本当にでかいな。小さい子供くらいなら入れるんじゃないか?」

妖精「あれはオオキイウミタニシの貝殻だね。真珠ほどではないけれど水属性の触媒になるよ、多分」

エバンス「イリスちゃんがアレを背負ったりすれば水属性魔法のパワーが上がったりする……ってことか?」

イリス「な、なんですかその理解の仕方……。いやまあ、あながち間違ってもいないですけれど……」

ミスティ「まあ、せっかくだし拾っていってみる……? もちろん、クロシュの負担にならなければ、だけれど……」

大亀クロシュ「〜〜」モニョモニョ

妖精「ぜんぜんへーきだってさ。せっかくだしもらってこうよ、海岸沿いでオオキイウミタニシを見つけるのは難しいし」

 ☆大きな巻き貝を手に入れました
 ☆イリスとクロシュが装備可能です

 ◇
350 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/19(日) 15:15:53.74 ID:GJaezk0to
イリスつむりも可能か……いや草
351 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/19(日) 15:16:18.39 ID:SmQUD2+s0
―海上

大亀クロシュ「」スイスイ

 グワンッ
大きく揺れる大亀クロシュ「!!?」モニャニャ!!?

 *

―大亀クロシュの小屋

 グワンッ

イリス「うわわわああ!?」ドテッ

エバンス「うおああ!?」ドテッ

ローガン「何だ!? クロシュくん何があった!?」

クロシュ「し、下から……たたかれてる……!」ズズッ

ミスティ「何者だか知らないけれど、クロシュを傷付けたら許さないわよ……!」バッ

妖精「あっバカ! ミスティは泳ぐの苦手なんだから冷静になって!」パタパタ

セイン「……!」タッ

 *

―海上

大亀クロシュに巻き付くタコ触手「」ギチギチ
大亀クロシュ「〜〜!!」ジタバタ


ミスティ「こ、こいつは……!?」ザッ

 何かの骨を持ったタコ触手「」ウネウネ

妖精「骨を持ったタコ足……ボーンクラーケンだ!」

イリス「ええっボーンクラーケンって、あの南の海の暴れん坊タコの……!?」

妖精「そう! くっそぉ、なんて奴の縄張りに入っちゃったんだ……! クロシュ、なんとか持ちこたえて……!!」

エバンス「とにかくこいつの足を斬るぞ! クロシュちゃんを助けるんだ!」

ローガン「海に落ちるな! 海中は奴の独壇場だ!」


セイン「……」ザッ


 ――戦闘開始 ボーンクラーケン――

↓1
01-05 痛恨
06-50 優勢
51-00 会心
352 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/19(日) 15:16:34.49 ID:SZD8eETDO
はい
353 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/19(日) 15:30:15.55 ID:SmQUD2+s0
 氷の刃「」ヒュンヒュンッ
 タコ触手「」ズバババッ

ミスティ「堅い……! 足の一本程度……!」

エバンス「だが隙ができた! オラァ!」ブンッ

 タコ/触手「」ズバッ

エバンス「よしっ! だが足は斬れても水中の本体にゃ攻撃できねえ……!」

ローガン「だが地道に削るしかない……! 奴が諦めるまで――」

妖精「くうう、波が穏やかなこの海域じゃタコを押し流すほどの水流なんてとても……!」ググッ

イリス「海中に電気を……だめ、クロシュちゃんまで感電しちゃう……! ううう、どうすれば……!」


 ザブンッ

イリス「えっ!? せ、セインくん!?」

妖精「ま、まさか……!? いくら強いセインでも水中じゃ――」

 *

―海中

セイン「」スイスイ

ボーンクラーケン「」ギロッ

セイン「」クイクイ

 タコ触手「」ギュオオオオッ
 タコ触手「」ギュオオオオッ

セイン「」ギラッ
 光を纏う木の棒「」ブンッ

 ちぎれ飛ぶタコ触手「」ヘニャヘニャ
 ちぎれ飛ぶタコ触手「」フニャフニャ

ボーンクラーケン「!?」

セイン「……」


↓1
01-05 痛恨
06-00 勝利
354 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/19(日) 15:32:32.24 ID:cd+kSKf8O
355 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/19(日) 15:32:35.66 ID:GJaezk0to
つよい
356 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/19(日) 16:36:13.05 ID:SmQUD2+s0
―海上

 タコ触手「」ヘニャニャ…

エバンス「なんだ? 触手の様子が……」

ミスティ「勢いを失った……?」

ローガン「この機を逃すな! 一気に押し返すぞ!」

イリス「は、はい……! 炎よ……!」ゴオッ

妖精「まさか、セインが……?」

 *

―海中

セイン「」ブンッ

 ちぎれ飛ぶタコ触手「」
 ちぎれ飛ぶタコ触手「」

ボーンクラーケン「〜〜!!」

セイン「――」
 光の残像「」パヒュンッ


セイン「」ヌッ
ボーンクラーケン「!!?」っっっ

 光を纏う木の棒「」ブンッ

ボーンクラーケン「」パギュッ

 *

―海上

大亀クロシュに巻き付いていたタコ触手「」ヘニャヘニャ…

大亀クロシュ「……!」モニョニョ

 ――戦闘終了

 ◆
357 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/19(日) 16:37:03.13 ID:SmQUD2+s0
―夕
 小高い岩礁

 ザァーン ザパァーン…

 焚き火「」パチパチ
 ボーンクラーケンの触手焼き「」ジュワッ

クロシュ「わあ……!」ジュルリ

イリス「今日もお疲れ様、クロシュちゃん! はい、さっきのボーンクラーケンの触手焼き!」スッ

クロシュ「うん……!」

 デロデロ
スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ


ミスティ「ふう……一件落着ね……。んっ……美味しいわ……」モグモグ

エバンス「南方じゃ人気食材として使われてるだけあるな、こりゃ」モグモグ

ローガン「うむ……! セインくんが仕留めてくれたお陰だ」

イリス「はい! 本当にありがとう、セインくん!」

セイン「……命を恩を返しているだけだ。礼はいらない」モグモグ

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

セイン「……言いたいなら、好きにしても良いが」


船旅2日目の夜です。丁度良い岩礁があったのでそこで野営します
↓1〜3 野営中何をする?
358 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/19(日) 16:38:51.57 ID:PodU5msi0
イリス、セインと模擬戦をする。
359 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/19(日) 16:39:41.29 ID:5YSS3ZgdO
イリスちゃんとセインくんの料理談義
360 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/19(日) 16:41:42.13 ID:zbppxD25o
海竜化やってみる
361 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/19(日) 17:11:33.29 ID:SmQUD2+s0
 焚き火「」パチパチ

スライムクロシュ「……」

セイン「……」

イリス「……セインくん、ちょっといい?」

セイン「?」

スライムクロシュ「?」

イリス「えっとね……マーベルさんのこと、覚えてる?」

セイン「ああ」

イリス「そのマーベルさんから伝言っていうか……もしセインくんと会ったらやって欲しいことがあるって言われてて」

セイン「……?」

イリス「セインくんを一発ぶん殴ってくれって」

セイン「……」

スライムクロシュ「〜〜…」モニョニョ…

セイン「殴られてやってもいいが……いや、ただ殴られるだけというのもつまらないな」スクッ

イリス「へっ?」

セイン「……僕に攻撃を当てるか、海へ落とすことができたら――殴られてやってもいい」スッ

イリス「え!?」

セイン「だが、できなければ――次に君がマーベルと会った時、マーベルを殴ってもらう。それでどうだ?」

イリス「え、ええ!?」

 ポイッ
 木の棒「」ポテッ

セイン「武器と魔法は使わないでおこう。君相手ならそれで十分だろう」

イリス「」カチン

イリス「へえ……。武器も魔法も使わないなら、セインくんなんてただのかわいい男の子じゃない」

セイン「そうなのか」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ オロオロ

イリス「いくら勇者でも、未来の大賢者を舐めてると痛い目に遭うってことを教えてあげる……!!」ゴゴゴ

セイン「ああ」

 ――模擬戦闘開始――

↓1
01-05 イリス無様
06-85 イリス敗北
86-95 相打ち
96-00 イリス大勝利
362 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/19(日) 17:12:56.90 ID:W+2Zc8yvO
やったらあ!
363 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/19(日) 18:25:06.93 ID:SmQUD2+s0
セイン「」タンッ

イリス「!!」バッ

 ガガガッ

イリス「ううっ……!?」ズザザッ

イリス(魔法による強化なしでこの速度と重さ……!? 咄嗟に受けた杖が折れるかと思った……!)

イリス(いや、でも……多分これも、本気じゃない……! くそお、バカにして……!!)

イリス「水!」

 大量の泡「」ポワポワ

セイン「!」キキッ

イリス「一発当てれば勝ちなら、これでどう!?」

セイン「」ブンッ

 大量の泡「」パチンパチン

イリス「ええ!? 腕を振った風圧で……!?」

セイン「」タンッ

イリス「くううっ!」

 ◇
364 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/19(日) 18:25:35.83 ID:SmQUD2+s0
イリス「うぐぐう……」ボロッ

セイン「降参するか?」

イリス「ま、まだあ……!」



妖精「もうやめときなよ〜。マーベルなんて私が代わりに殴っとくからさあ〜」

スライムクロシュ「〜〜…」モニョモニョ

エバンス「しかしイリスちゃんは近接戦の心得もあるんだな。並の戦士くらいなら接近戦でも十分戦えるんじゃないか?」

ローガン「うむ……冒険者ランクこそ低いが、実力はかなりあるぞ。我がパーティの魔法使いたちは」

ミスティ「まあ……弱いつもりはないわね……。強くもないけれど……」



イリス「もう一回、水!」

 大量の泡「」ポワポワ

セイン「無駄だと――」

イリス「地!」カッ

 穴「」ボゴンッ

セイン「!!」サッ

イリス「風!!」ヒュオオオッ

 大量の泡「」フヨフヨ

セイン「くっ」タンッ



妖精「セインが跳んだ!」

エバンス「だが空中ではもう避けられないぞ!」



イリス「もらっ――」コォォォ―

 ズキッ

イリス(う、うそ……魔力が……もう……)

イリス(こ、こうなったら……!!!)ザッ


イリス「う、うあああああ!!!」ダダダッ

セイン「!!?」ヒューン

 ガッ

ミスティ「い、イリスが落ちてくるセインに体当たりを――」

ローガン「ぶちかまして――」


イリス「わああああ!!」ヒューン
セイン「――」ヒューン

 ボチャンッ…


妖精「海に落ちちゃった!」

 ◇
365 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/19(日) 18:28:09.59 ID:SmQUD2+s0
 焚き火「」パチパチ

イリス「う、ううう〜……あたまいたいぃ〜……」グッタリ

ミスティ「魔力切れの寸前まで魔力を使い続けたのよ、あなた……。ほら、あの子の精霊樹ジャムを溶かしたホットエードよ……ゆっくり飲みなさい……」

イリス「うう……甘くて優しい味がするぅ……」ゴクゴク

妖精「全くもう……無茶しすぎだよ、こんな海のど真ん中で。セインも変に煽らないでよ」

セイン「……悪かった」

イリス「せ、セインくん……えっと、今の勝負は――」

セイン「引き分け……と言いたいところだが、一発でも攻撃を当てられたら、という条件だった。つまり君の勝利だ」

イリス「……!! やっ……たぁ……!! あいたたた……」ズキズキ

セイン「……驚いたな。武器と魔法は使わなかったが、それでも負けるつもりなどなかった。未来の大賢者たる君を侮ったことを詫びさせてもらう……」

イリス「え、えへへえ〜……セインくんに認められちゃった……!」

 ☆イリスがセインくんに辛勝を収めました
 ☆イリスの根性が上がりました

 ◆
366 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/19(日) 20:19:42.50 ID:SmQUD2+s0
―早朝
 小高い岩礁

 ザァーン ザパァーン…

 焚き火「」パチパチ

イリス「〜〜♪」


セイン「……もう起きていたのか」ヌッ

イリス「あ、セインくんおはよう! 昨日は付き合ってくれてありがとうね」

セイン「いや……おはよう。それは……スープ? 朝食か」

イリス「うん。昨日のボーンクラーケンの足を使った海鮮スープ。ミスティに凍らせてもらったから、しばらく食べる分は困らなくなったの。もちろん持ちきれない分は海に還したけどね」

セイン「海に還す……なるほど」

イリス「セインくん一人が増えてちょっとカツカツだったけれど、ボーンクラーケンのお肉が入ったからお釣りが来るくらいになっちゃった」

セイン「それなら良かった」

イリス「セインくんは、好きな食べ物とかは特にないんだっけ?」

セイン「好き嫌いは特にない。自由に作って欲しい」

イリス「そっか……。でも、もし好きな食べ物ができたら教えてね。その時は作ってあげるから」

セイン「……覚えておく」

 ◇
367 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/19(日) 20:20:29.32 ID:SmQUD2+s0
―朝

ウミヘビクロシュ「」スイスイ

妖精「うわ、どうしたのクロシュ? そんな変な姿で泳いだりして」パタパタ

ウミヘビクロシュ「〜〜」モニョモニョ

妖精「えっ、昨日の骨ダコにやられたのが嫌だったから、もっと強い姿になりたいって? う〜ん……でもみんなを乗せられる大きな姿なんて大亀くらいだしなあ……」

ウミヘビクロシュ「〜〜」モニョモニョ

 割れた海竜の頭骨「」ガラン

妖精「あっ、それは昨日の骨ダコがかぶってた骨! 見た感じ、多分海竜の頭骨だと思うけど……」

ウミヘビクロシュ「〜〜」モニョニョ

妖精「まあ確かに、海竜なら大きいし強いけれど……。食材として扱われたりもしてるけど、曲がりなりにも竜だよ? 簡単には擬態できないんじゃないかなあ……」

ウミヘビクロシュ「〜〜!」モニョニョ!

妖精「まあ挑戦するのは自由だけど、あんまり無理しないようにね」


↓1コンマ
01-80 大亀状態が強化されました
81-00 海竜
368 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/19(日) 20:21:30.35 ID:PodU5msi0
369 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/19(日) 20:28:59.92 ID:SmQUD2+s0

 大きな巻き貝「」

 デロデロ モニョモニョ…

大亀クロシュ「」ポン!


妖精「見た目は変わってないけど水属性の力を感じる。もしかしてあの巻き貝と同化したの?」

大亀クロシュ「〜〜」モニョモニョ

妖精「やっぱり! それじゃあ早速泳いでみよう!」



大亀クロシュ「」スイー

妖精「おおーちょっと速くなった! 水属性のお陰かな?」

大亀クロシュ「〜〜」モニョモニョ

 ☆大亀状態が強化されました

 ◆
370 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/19(日) 20:54:35.47 ID:SmQUD2+s0
―トコナツ火山島への海路 3日目

 ◇クロシュ [赤ちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:鉄の剣      盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

 ◇セイン  [勇者?]
 武:木の棒      盾:         飾:
 武:         防:旅人の服     飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*3
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・星属性の練習[2/4](イリス)
371 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/19(日) 20:56:19.17 ID:SmQUD2+s0
―海上

大亀クロシュ「」スイスイ


ミスティ「……なんか、暑くないかしら……」

ローガン「かなり南の方まで来たのだろう」

エバンス「てことはトコナツ島も近いか?」

妖精「うん。精霊たちによるとあと少しみたい。今日の夕方には着くよ」

イリス「……トコナツ島に着いたらセインくんともお別れかあ……。そういえば、セインくんは今何をしようとしてるの?」

セイン「……恐らく、お前たちと同じだ」

妖精「や、やっぱり……。ねえ、こんなことを言うのもなんだけど……助けてあげた代わりに、今回は見逃してくれない……?」

セイン「……お前たちこそ……今回は、退いてくれないか? 僕は……命の恩人に刃を向けたくない」

イリス「セインくん……」


妖精(……セインのやつ……初めは無機質で無感情でつまんない勇者モドキだと思ってたけど……)

クロシュ(セインさん……)


↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-05 強敵
06-30 食料発見(コンマ)
31-55 物品発見(コンマ)
56-80 場所発見(コンマ)
81-00 良いこと(自由安価)
372 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/19(日) 20:59:37.68 ID:cd+kSKf8O
373 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/19(日) 21:00:42.36 ID:zbppxD25o
コンマ
374 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/19(日) 21:01:11.60 ID:YZHa50sGO
良いことこい
375 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/19(日) 21:04:13.43 ID:SmQUD2+s0
↓1コンマ 見つけた場所
01-10 幽霊船
11-40 浮島スライム
41-70 小さな温泉島
71-95 伝説の海賊の洞窟
96-00 古代遺跡?

↓2コンマ 見つけた物品
01-05 樽……?
06-50 大きな軽石
51-95 エンシェントシャコ真珠
96-00 海竜の宝玉
376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/19(日) 21:04:41.08 ID:PodU5msi0
377 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/19(日) 21:04:45.31 ID:YZHa50sGO
うい
378 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/19(日) 21:13:10.37 ID:SmQUD2+s0
―海上

大亀クロシュ「」スイスイ

 大きな軽石「」コツン

大亀クロシュ「?」モニョニョ?


 大きな軽石「」ザバンッ

エバンス「おお、でっけえ軽石だ!」

イリス「軽石が流れてきたってことは、火山島が近いんですねきっと!」

ミスティ「そうなの?」

ローガン「ああ。軽石は火山で採れることが多い鉱物だ。トコナツ火山島のものかはわからんが、遠くない場所に火山がある可能性は高い」

セイン「……」

 大きな軽石「」コンコン


エバンス「……軽石か……待てよ、これを地属性魔法で再現できないか……?」

イリス「あ、なるほど……! これを地属性魔法で出せれば――」

エバンス「おう! 水に浮く石なら、泥舟の強化に使えるぞ!」

イリス「確かに!!」

 ☆大きな軽石を手に入れました
 ☆エバンスとイリスが軽石魔法を閃きました

 ◇
379 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/19(日) 21:24:03.83 ID:SmQUD2+s0
―海上

 濃霧「」モワモワ

大亀クロシュ「〜〜…」モニョニョ…


イリス「なんか……霧が濃くなってきた……?」

エバンス「……んん? そろそろ着くはずじゃないのか……?」

妖精「お、おかしいなあ……。そのはずなんだけど……さ、さっきから精霊たちの気配がなくて……」

ローガン「なんだと……?」

セイン「……遭難か」

エバンス「し、自然魔法でこの霧を追い払えないのか?」

妖精「さっきからやってるよぉ……」

イリス「むむ……そ、それなら私も風魔法で――えい!」ブンッ

 風「」ビュオオオオッ

 濃霧「」モワモワ

イリス「ぜ、全然飛ばない……」


セイン「……光で霧に穴を開ける。全員、直視するな」コォォ―

妖精「げっ、その技は――」

 光「」キラッ

 バシュウゥゥゥン――
380 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/19(日) 21:24:47.64 ID:SmQUD2+s0
 濃霧「」モワモワ

セイン「……!?」

イリス「う、うそ……!? あの光魔法ですら……!?」

妖精「これ……もしかしたら……物理的な霧じゃなくて……」

セイン「……呪いの霧か」

ミスティ「の、呪いの……」

エバンス「霧……!?」

 *
381 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/19(日) 22:07:02.24 ID:SmQUD2+s0

大亀クロシュ「〜〜…」モニョモニョ…

妖精「ごめんね、クロシュ……大丈夫、私たちが一緒だからきっと出られるよ」

大亀クロシュ「〜〜」モニョモニョ


ローガン「しかし……なんだろうか……。薄っすらとした寒気と……この倦怠感は……」

セイン「正体はわからないが、恐らくこの海域は呪われている。僕たちは心身を呪いに蝕まれ始めている……」

イリス「え、ええ……どうすればいいの……!?」

セイン「呪いを祓うには専門家を呼ぶか、あるいは――」

エバンス「あるいは……?」

セイン「呪いの根源を、破壊するしかない」

ミスティ「……で、でも……もし呪いの根源が深海にあったら打つ手なしになってしまうわ……」

セイン「いや……その心配はいらないらしい」

イリス「えっ……?」

セイン「……お出ましだ。呪いの元が」


 幽霊船「」ゴゴゴゴゴ…


イリス「あ、あれって……まさか……」

エバンス「幽霊船か!!?」

 *
382 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/19(日) 22:08:08.77 ID:SmQUD2+s0
 幽霊船「」ゴゴゴゴゴ…


大亀クロシュ「……」


イリス「どど、どうするの……!? あれに乗り込むの……!?」

ローガン「現状、そうする以外の選択肢はあるまい。このまま濃霧の海域を闇雲に漂い続けるわけにもいかん」

エバンス「外からぶっ壊すんじゃダメなのか? ほら、さっきセインが撃った光魔法とかで」

セイン「……それで霧が晴れれば良いが……もし晴れなかった場合、僕たちは最大の手がかりを失うことになる」

エバンス「げ、確かに……」

ミスティ「壊すにしても、中を探索してからってことね……」

セイン「そうだ」

イリス「い、行くしかないんだ……」

妖精「まあ大丈夫でしょ、セインがいれば」

セイン「……最悪、魔王が潜んでいる可能性もある。そうであれば僕一人でも対処は難しい。気を抜くな」

妖精「わ、わかってるよ……悪かったね」

 *
383 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/19(日) 22:09:23.53 ID:SmQUD2+s0
―幽霊船 踏破率[0/???]

 ギィー… ギギ…

イリス「ひ、ひいい……!!」ガタガタ

クロシュ「イリスさん……」ギュッ

イリス「く、クロシュちゃん……ありがとう……」ギュッ

ミスティ「……」

妖精「ミスティも手を繋ぐ?」

ミスティ「えっ……いや、私は……」

イリス「つ、繋ごうよ! その方がいいよ!」

ミスティ「まあ……いいけれど……」ギュッ

クロシュ「妖精さんも……」

妖精「じゃあ私はいつも通りクロシュの懐に入ってようかな」スポッ


エバンス「しかしボロボロだな……。いつ床が抜けるかわからん。呪いも怖いが、物理的な怪我も怖いぞこりゃ」

セイン「ああ。だが恐らくそれも奴らも狙いだ。気を付けろ」

ローガン「うむ……。皆、気をつけて進もう――」

 ――探索開始 幽霊船――
384 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/19(日) 22:10:44.18 ID:SmQUD2+s0
というわけで本日はここまでです。次回は幽霊船探索から始まります

今回はセインくんがタコ相手に活躍したり、イリスさんがセインくん相手に辛勝をもぎ取ったりと、戦いが多い日となりました
ボーンクラーケンさんは平和に暮らしていただけなのですが、縄張り争い、そして生存競争とはかくも哀しいものなのです。彼の命はクロシュちゃんたちに食べられ、海の命たちに食べられ、また星へ還るのでしょう。星の海は、遥かな昔からそのように巡っているのです――
そして次回はついにクロシュちゃん初めてのダンジョンアタックです。がんばりましょう

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
385 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/19(日) 22:25:00.08 ID:zbppxD25o
乙乙
386 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/19(日) 23:53:18.79 ID:7rwEQdPLO

前評判通りセインくんめっちゃ頼りになるな
コンマ表にある樽?とか古代遺跡?とかが地味に気になる
387 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/20(月) 12:25:44.94 ID:9r9PBd1/O
おつ
要するにダンジョン探索は魔王さんの自宅訪問ってコト…!?
388 : ◆eAA16RTlRw2e [sage saga]:2024/05/25(土) 18:16:37.85 ID:i4aeuoNu0
セインくんは敵の時はいきなり死亡判定をぶちこんでくるなど恐ろしいことをしてきますが、味方の時は実際とても頼もしい味方だと思います
樽と古代遺跡が何だったのかはわかりません。樽はファンブルのようなので、見つけてしまったらろくでもないことになっていた可能性があります。一体何が入っていたのでしょうか……
そして古代遺跡は逆にクリティカルだったようなので、もし見つけられれば良いことがあった可能性があります

ダンジョンの奥に何がいるかはわかりませんが、危険度の高いダンジョンの奥には実際魔王が潜んでいる可能性があります。本来であればそのような危険なダンジョンはよほどの実力者か命知らずでもない限りは避けて通るべきなのですが、今回は避けることができませんでした。しかし幸いなことに今回はセインくんがいるので、多分大丈夫でしょう

なお本日は急用が入ってしまったため、更新できません。申し訳ありません。明日は更新いたしますので、よろしくお願いいたします
389 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/25(土) 18:36:26.62 ID:cD+zu4Bfo
報告ありがとうございますー
390 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/25(土) 18:44:41.87 ID:vpMux/y60
りょ乙
ダンジョン探索は前作で散々やってたから今回は新鮮
391 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/26(日) 14:27:13.12 ID:IiH/KRqG0
こちらこそありがとうございます。おまたせいたしました

前作ではステータスやスキルなどの数値計算がけっこう大変になってしまったので、今回はシンプルにやろうと思います

◯ダンジョン探索のルール
ダンジョン探索では、「踏破率」と「持久力」という数値が登場します。
「踏破率」は毎ターン行われるコンマ判定によって上昇し、最大値まで上がればダンジョン探索成功となります。
「持久力」は毎ターン1減少し、0になると探索失敗となります。また、持久力が少ない状態で戦闘に突入した場合、戦闘コンマにマイナス補正がかかるので注意が必要です。
392 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/26(日) 14:28:17.06 ID:IiH/KRqG0
―幽霊船 上甲板 踏破率[0/6] 持久力[10/10]

 ギギッ… ギギギッ…

妖精「下の方に嫌な気配がある。何かいるとしたら船の中だと思う」

ミスティ「船の中にはどこから入れるのかしら……」キョロキョロ

エバンス「真っ当な船なら簡単に見つかるはずだぜ」


↓1
↓1コンマ
01-05 ??
06-35 踏破率+2、敵襲
36-65 踏破率+2、??発見
66-95 踏破率+3、友好的な船幽霊
96-00 踏破率+4、宝箱だ!
393 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/26(日) 14:31:24.65 ID:4S2yjvY2O
394 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/26(日) 15:30:34.10 ID:IiH/KRqG0
―幽霊船 踏破率[2/6] 持久力[9/10]

 船扉「」ガチャッ ギィ……

エバンス「簡単に入れたな。どうする? 船室を一つ一つ調べて回るか?」

イリス「あ、あんまり時間をかけない方が……あれっ?」

クロシュ「?」

イリス「あ、あの船室から……この船とは少し違う魔力の気配を感じるというか……」

ローガン「なんだと? もしや我々と同じ遭難者か?」

イリス「と、とにかく開けてみましょう! もし遭難者なら助けてあげなきゃ!」

妖精「他人を助ける余裕なんてあるのかなあ」


 船室の扉「」ガチャッ…


イリス「大丈夫ですか!?」バッ


暗黒行商少女「やめて……もうお腹は殴らないでェ……」ガタガタ


イリス「え、えええ!? あなたは……!!」

エバンス「いつぞやの詐欺師のガキじゃねえか!」

 *
395 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/26(日) 15:31:57.93 ID:IiH/KRqG0
ミスティ「……落ち着いた?」

暗黒行商少女「はあ、はあ……あ、アンタたちは……どうしてここに……?」

エバンス「こっちのセリフだ。なんでお前がこんなとこにいる?」

暗黒行商少女「し、知らないわよ……飛行するメイド人形に船を壊されて、無我夢中で泳いでたら……」

ローガン「この船を見つけて慌てて飛びついたということか? 凄まじい悪運だな……」

暗黒行商少女「大不幸よ!! せっかく九死に一生を得たと思ったら幽霊船で、たちの悪い幽霊に捕まってお腹を殴られて、必死に逃げ込んで震えるしかなかったのよ!? うう、思い出したら気持ち悪くなってきた……」

妖精「因果応報でしょ」

イリス「うう〜ん……」

暗黒行商少女「……そ、その……先日は本当に悪かったわ。あのことは謝るし、今はもう手持ちがないけれどまた稼いだらちゃんと差額分は返すから、助けて! 私一人じゃ出られないの!」

エバンス「人を騙して違うものを売りつけておいて、差額分を返せば済むと本気で思ってんのか……?」

ミスティ「ケチすぎるわ……」

妖精「……こいつ助ける必要ある? 私たちだって余裕がないのに」

セイン「話が見えないが、もしこいつが詐欺師だというのなら救助には賛成しかねる」

エバンス「……ちょっとかわいそうだが、いつ裏切るかわからんしなあ」

暗黒行商少女「ちょ、ちょっとちょっと!! 流石に助けてもらう立場で騙したり裏切ったりなんてしないわよ!!? 全額返すしオマケも付けるから見捨てないでよぉ!!」

ローガン「……と言っているが……騙されたイリスくんはどう思う?」


イリス(助けてあげたいけど……もしこの子を助けたせいで、また騙されたりして、みんなを危険な目に遭わせちゃったら……)

イリス(うわあああどうしよう〜〜!!)グニャァ


ミスティ「……悩んでるわね。イリスなら即決で助けると思ってたわ」

妖精「イリスは良い子だけど、頭は悪くないからねえ。今は状況が状況だし」

暗黒行商少女「お願いします、何でもするので助けてください……」ドゲザ

エバンス「うっ……流石に心が痛いぞ……」


セイン「……」ジッ

クロシュ「……?」

セイン「……君は、どうしたい?」

クロシュ「……」


↓1
1.見捨てられない
2.見捨てた方が良さそう……
396 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/26(日) 15:34:45.02 ID:3MIKKXSiO
1
397 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/26(日) 15:59:12.68 ID:IiH/KRqG0
クロシュ「……助ける」

セイン「……!」

暗黒行商少女「……え? い、今なんて?」

クロシュ「……助ける」

暗黒行商少女「!!!」パァァァ

イリス「クロシュちゃん……!」

妖精「う〜ん……まあこのパーティなら、こいつ一人が変なことしてもなんとか対応できると思うけど……」

ローガン「だがこの海域を脱出できるかどうかも未だわからん。余計なリスクは増やさないに越したことはないぞ?」

クロシュ「でも……この人……ちゃんと、反省してるから……。嘘じゃなければ……大丈夫……」

エバンス「まあそうだが……嘘だったらどうするって話なんだ、クロシュちゃん……」

クロシュ「うゅ……」

イリス「……わ、私も覚悟を決めました! 助けましょう!!」

暗黒行商少女「!!!!」

ミスティ「ふふ……イリスも吹っ切れたみたいね」

イリス「うん! ここで見捨てたら……私、一生後悔するもん……!!」

妖精「こいつに裏切られた場合も一生後悔しない?」

イリス「大丈夫、彼女が裏切らないようにしっかり見張るから……! ね、クロシュちゃん!」

クロシュ「うん……」

ローガン「フッ……どうやら決まったようだな」

エバンス「だな」

セイン「……? 救助賛成派はまだ二名だけだが……」

ミスティ「イリスとクロシュがこう言い出すと、なんだかそういう方向で決まっちゃうのよね……。ふふ、なんでかしら……」

妖精「あはは、ほんとなんでだろうね?」

 ☆暗黒行商少女を連れて行くことになりました
 ☆ちょっとだけ戦えますが、弱っているので弱いです

↓1コンマ
01-05 ??
06-50 踏破率+2、敵襲
51-95 踏破率+3、友好的な船幽霊
96-00 踏破率+4、宝箱だ!
398 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/26(日) 16:00:06.94 ID:2xBvAAlDO
はい
399 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/26(日) 16:58:43.80 ID:IiH/KRqG0
―幽霊船 踏破率[5/6] 持久力[8/10]

 ギシッ ギシギシッ…

幽霊A「暗いよォ……暗いよォ……」

幽霊B「帰りたい……帰りたい……」

幽霊C「アバッアバッ…」


イリス「ぎゃあああ!! 出たァァァァ!!!!」ジタバタ

暗黒行商少女「お、落ち着きなさい! アレは無害な幽霊よ!」

イリス「む、無害……?」

暗黒行商少女「ええ。逃げ回っている時に気付いたけれど、幽霊には無害な奴と害のある奴がいるわ。そして有害な奴は実はそれほど多くない……と思う」

妖精「……ということは、この呪いの領域を形成してるのはその辺の低級霊じゃないってことか」

ミスティ「低級霊じゃこれほどの領域は作れないんじゃないの?」

妖精「ううん。低級霊でも寄り集まればものすごい領域を形成できることもあるんだよ。でもそういう怨霊の集合体が生まれる場合だと、ああいった無害な低級霊も一緒に取り込まれるだろうから、ここは違うんだと思う」

ローガン「単独で強力な一個の霊がいる、ということか?」

妖精「あるいは――」

船幽霊「生きた術者がいるか――」ヌッ

妖精「おわあああ!?」クルクル

ローガン「……! あなたは……話せるのか?」

船幽霊「そうですね。ここの幽霊たちの中ではまあまあ自我が残っている方だと思います」

セイン「……この海域から出る方法はわかるか?」

船幽霊「領域を形成した術者を倒せば、霧も晴れると思いますよ。そうすれば、おそらく我々も自由になれます」

エバンス「……なるほどな。その術者ってのは、一体どんな奴なんだ? まさか魔王だったりはしないよな?」

船幽霊「はて……多分魔王ではなかったと思いますが、どうだったかな。すみません、生前より記憶力が乏しいんですよね」

セイン「……最悪の事態は想定しておこう」

ミスティ「……それで、そいつはどこにいるの?」

船幽霊「たぶん船倉です。記憶が間違っていなければ」

ローガン「船倉か。承知した、情報提供感謝する」

船幽霊「いえいえ、我々としてもいつまでもこの暗く寒い海を彷徨い続けるのは嫌なのでね。お願いしますよ、冒険者の方々」


↓1コンマ
01-05 ??
06-50 敵襲
51-95 船倉へ
96-00 宝箱
400 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/26(日) 16:59:35.23 ID:Xgm7C3VY0
401 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/26(日) 17:12:56.62 ID:IiH/KRqG0
―幽霊船 踏破率[5/6] 持久力[7/10]

 船倉の扉「」ゴゴゴ…

妖精「あれか……。異様な気配を感じる……中に何かいるね」

イリス「よおし、早く悪者を倒してこの霧を――」

セイン「……!」タッ


 ガッ―!!


巨躯の怨霊「オアァ……殴ル……奴隷女ノ腹……殴ル……」ヌオッ

イリス「なっ……な、なに………!!?」

暗黒行商少女「ひっ……や、やだ……もう殴らないでェ……」ジワワ

エバンス「商人の嬢ちゃんの腹を殴り続けた悪霊ってやつか……!」


 木の棒「」ギギギギ…ボキッ

セイン「チッ……」シュタッ

クロシュ「セインさん……!」

セイン「問題ない。滅する」タッ


 ――戦闘開始――


↓1コンマ
01-05 痛恨 持久力-3
06-00 会心 勝利
402 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/26(日) 17:14:17.11 ID:At2FH1yEO
403 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/26(日) 17:27:56.38 ID:IiH/KRqG0
巨躯の怨霊「殴ル……殴ル……」グオオオ

 ブンッ
 ズガンッ!!
 壁に空いた穴「」シュウウウ…

セイン「」シュッ

巨躯の怨霊「オァ……」

セイン「消えろ」コォォォ―

 光「」バシュウウン―


クロシュ「ほえ……いなくなっちゃった……」

妖精「アンデッドは光に弱いからねえ」

ローガン「う、うむ……。セインくんがいてくれて本当に助かるな」



暗黒行商少女「お願いします、何でもしますから、もう殴らないで……」

イリス「だ、大丈夫だよ! あいつ、消えちゃったよ!」

暗黒行商少女「へ……?」

セイン「消した」

暗黒行商少女「え、ええ……うそぉ……」


 ――戦闘終了

 *
404 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/26(日) 17:28:25.52 ID:IiH/KRqG0
―幽霊船 踏破率[6/6] 持久力[7/10]

 船倉の扉「」ゴゴゴ…

イリス「じゃあ気を取り直して……」

セイン「僕が開けよう。その方が安全だろう」

イリス「えっ!? で、でもセインくんに頼り切りすぎじゃ……」

セイン「島に着けば恩を返す機会がなくなる。今返させて欲しい」

イリス「そ、そっか……そういうことなら……」


セイン「開けるぞ」スッ

妖精「うん……」

クロシュ「……」


 船倉の扉「」ガチャッ ギィィ―


↓1コンマ 幽霊船の主
01-05 邪神の器〈魔王化〉
06-00 邪神の器
405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/26(日) 17:28:47.34 ID:2xBvAAlDO
はい
406 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/26(日) 17:54:05.33 ID:IiH/KRqG0
 闇球「」ヴン

セイン「!」サッ

妖精「待ち伏せ!?」

セイン「問題ない。敵は――」


「どうして……こんなとこまで来るの……?」


ミスティ「生きた……人間……!?」

ローガン「あれは、もしや――」


灰髪の陰鬱な女「どうして……放っておいてくれないの……!?」


ローガン「指名手配犯の、レイ・アンバー!?」

イリス「えっ!? それって……邪教の儀式のために何人もの命を奪って、その後も何百人もの人の命を奪いながら逃亡を続けてるっていう、大量殺人犯の――!?」

エバンス「おいおい嘘だろ……!? なんでそんな奴がこんなとこに……!」


レイ「わ、私じゃない……私は何も悪くないのに……あなたたちが、追ってくるからァァァ!!!」ゴォォォ―


クロシュ「!」ザッ

セイン「来るぞ、構えろ!」


 ――ボス戦闘 邪神の器レイ・アンバー――


↓1コンマ
01-05 痛恨
06-15 劣勢
16-57 優勢
58-00 会心
407 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/26(日) 17:56:08.06 ID:0lj+2jBZo
コンマ
408 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/26(日) 18:13:12.38 ID:IiH/KRqG0
レイ「ああああああ!!!」グオオオッ

 闇の眷属「」ポンッ
 闇の眷属「」ポンッ 闇の眷属「」ポンッ
 闇の眷属「」ポンッ 闇の眷属「」ポンッ 闇の眷属「」ポンッ


エバンス「なんだこりゃ! 黒い……影の魔物……!?」

イリス「召喚術……!? でも、こんな生き物見たことも聞いたことも……!」

妖精「せ、精霊……!? いや、違う……精霊じゃない……何アレ……!?」



闇の眷属「」ヌオッ

セイン「チッ……!」サッ

ローガン「セインくん、これを!」ブンッ

 鋼の剣「」ヒュンッ

セイン「助かる!」パシッ

ローガン「私は……これだ!!」
 鋼の回転ノコギリ「」ギュイイイイイ!!



闇の眷属「」シャッ

クロシュ「……!」
 ウニ盾「」ガガガッ

ミスティ「切り裂け!」

 氷の刃「」シュババッ
闇の眷属「」ズバババッ

ミスティ「クロシュ、大丈夫!?」

クロシュ「うん!」

ミスティ「数が多いわ! 前に出過ぎないで!」


↓1コンマ
01-05 痛恨
06-15 劣勢
16-57 優勢
58-00 会心
409 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/26(日) 18:14:03.69 ID:1LtxogCo0
410 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/26(日) 18:24:23.06 ID:IiH/KRqG0
セイン「お前たち、伏せろ」コォォォ―


イリス「えっ、うん!」サッ

妖精「うわわっ」サッ


セイン「――」
 光を纏う鋼の剣「」シャッ

 ギュオアアアアアアアア!!

 闇の眷属「」ジュッ 闇の眷属「」ジュッ 闇の眷属「」ジュッ
 闇の眷属「」ジュッ 闇の眷属「」ジュッ 闇の眷属「」ジュッ

 消滅していく闇の眷属たち「」シュウウウウ…


クロシュ「わあ……」

エバンス「えげつねえ……」

ミスティ「す、凄いわね……」

ローガン「流石だな……」


レイ「あ、あ……」

セイン「残るはお前一人だ」シャキン


↓1コンマ
01-05 痛恨
06-15 劣勢
16-00 勝利
411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/26(日) 18:25:43.48 ID:3MIKKXSiO
412 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/26(日) 18:53:39.09 ID:IiH/KRqG0
レイ「ご、ごめんなさいごめんなさい!! 私が悪かったですう!! 許してください許してください!!」ドゲザ

セイン「……」

イリス「え、えと……」

ローガン「イリスくん。レイ・アンバーは先ほどの詐欺師の少女とは違う、正真正銘の大量殺戮者だ。生かせばさらなる悲劇を生む。温情をかけてはならない」

イリス「でも……」

レイ「本当にごめんなさい!! 本当に、本当に、もう何もしないので……どうか命だけは……」ガクブル

暗黒行商少女「うええ……さっきまでの私を見ているようだわ……」

エバンス「……気は進まねえが、ローガンの旦那の言う通りだ。こいつはここで始末した方が良い。安全に連行する手段もねえし」

イリス「……」

ミスティ「……イリス……」

イリス「……わかってます。例えどんな事情があっても……指名手配されるくらい、多くの命を奪った人です」

レイ「あ……そん、なぁ……」ジワワ

イリス「うっ……」

レイ「わ、私……何も悪いこと、してないのに……。みんなが追ってくるから……仕方なく追い払っただけなのに……どうして……。どうして……」ポロポロ

イリス「ううっ……」

妖精「イリス、耳を貸さないで。犯罪者の言葉なんて嘘かもしれないけど、それでも優しいあなたは聞けば聞くだけつらくなってしまう。だから、耳を塞ぎなさい」

イリス「そ、そういうわけには……」


セイン「……話がまとまったらなら始末するが、問題ないか?」


クロシュ「……」


↓1〜5多数決 クロシュはどう思う?
1.殺していいと思う
2.それでも殺したくない
413 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/26(日) 18:56:00.85 ID:4S2yjvY2O
1
414 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/26(日) 18:56:45.13 ID:Xgm7C3VY0
415 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/26(日) 18:58:16.16 ID:1LtxogCo0
1
416 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/26(日) 18:58:27.11 ID:2xBvAAlDO
過去スレのレイのキャラ紹介見ると罪状捏造部分ありそうだし、後セインがいる時にボスになってかわいそうな所もあるから2
417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/26(日) 18:58:59.85 ID:OEwCy+LsO
2
私欲でやってましたなら1だけど、なんかありそうだしうーん
418 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/26(日) 19:40:22.73 ID:6lfLFfgjo
(自分用)レイ・アンバーの投稿は前スレ>>888
419 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/26(日) 20:32:28.21 ID:IiH/KRqG0
クロシュ「えと……。でも……生きるために、殺すのは……仕方ないと、思う……」

レイ「……!」

妖精「クロシュ……」

イリス「クロシュちゃん……」

クロシュ「わたしも……生きるために、虫さんや葉っぱさんを、殺して、食べるし……。嫌な人に嫌なことされた時は……フメイちゃんが、焼き殺して追い払ってくれたもん……。だから……この人が悪いなら……わたしやフメイちゃんも……悪いことに、なっちゃう……」

暗黒行商少女「一理あるわね。生きるために戦う、騙す、殺す……自然の摂理よ。それを悪とするなら、この世の全ては悪に満ちているわ」

妖精「人の世の話だよ。いきなり自己弁護しなくていいから」

暗黒行商少女「むぐ……」

ローガン「……彼女は、ある儀式の生贄として大量の民間人を殺害した容疑があったはず。それは流石に、生きるためとは言えないのではないか?」

クロシュ「むゅ……」

レイ「わ、私殺してない……!! いや、逃亡生活中に殺しちゃうことはあったかもしれないけど……儀式の時は何も殺してない……!!」

クロシュ「……!」

エバンス「それが本当かどうか確かめる術はねえしなあ……」

妖精「うーん……でも国際指名手配ってのも王国とロイエ教が牛耳ってる仕組みだし、王国は冤罪のでっち上げくらい当然のようにするんだよね……」

レイ「そ、そう!! でっち上げ! 私、殺してないもん!!」

ミスティ「でも逃亡中は殺したんでしょ?」

レイ「そ、それは、その……。し、仕方なかったの……!!」

ミスティ「いや、まあ……私も正当防衛的に殺したことはあるから、正当防衛なら別に責める気はないけれど……」

レイ「そう、そう……! せ、正当防衛、だから……!! 私、悪くない……!!!」

エバンス「紛糾してきたな……」

ローガン「ううむ……命を奪うともなれば、判断を誤ることもできぬ。我々は捜査官でもなければ判事でもないのだから仕方ないのかもしれん」

妖精「そういう民間人でもはっきり判断できるようにしたのが指名手配って仕組みなのにね」

イリス「王国の信用がなさすぎるから……」
420 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/26(日) 20:33:05.79 ID:IiH/KRqG0
セイン「……お前、この結界を解くことはできるのか?」

レイ「え、結界……?」

セイン「この船と、その周辺一帯を覆っている呪いの結界だ。そのせいで僕たちはここから出られないでいる」

レイ「え、え……嘘……!?」

セイン「……自分で理解していなかったのか?」

レイ「し、知らないもん……!! 魔法なんて、全然わかんないのになんか使えてるだけで……」

セイン「……じゃあ、解き方はわからないと?」

レイ「……」

セイン「……」


エバンス「……え、じゃあ出られないってことか?」

ローガン「なんだと……」

ミスティ「……嘘でしょ」

イリス「そ、そんな……」

妖精「……いや。一つだけ出る方法はある」

暗黒行商少女「……やっぱり殺すしかないってことね!!」


レイ「……!!! お、お願いです!! そ、それだけは……命だけは……!!」ドゲザ

セイン「……すまない、影のスライム。こいつを殺さなければ、僕たちは出られない」

クロシュ「あ……」

セイン「……せめて苦しまないよう、一瞬で光に還してや――」


レイ「いやあああああ!!!!」ゴゴゴゴゴゴゴ!!!

 拡がる闇「」ヴォヴォヴォヴォ!!!!


セイン「!!」バッ

イリス「や、闇が拡がって――」

セイン「皆、僕の近くへ!!」

エバンス「お、おう!!」


 拡がる闇「」ヴォヴォヴォヴォ!!!!

 カッ――
421 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/26(日) 20:33:38.51 ID:IiH/KRqG0
―海上

 幽霊船「」ユラユラ

 ズッ

 幽霊船を飲み込む巨大な闇「」ヴォン―

 シュウウウ―

 消えていく闇「」シュウウ―



 大亀クロシュ「」ザバァン!!

 *
422 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/26(日) 20:34:05.99 ID:IiH/KRqG0
―大亀クロシュの甲羅上

セイン「……お前たち、無事か?」

ミスティ「な、なんとか……」

ローガン「うむ……」

エバンス「な、なんだったんだ……?」

イリス「凄い闇属性の奔流だった……まだあれだけの力が残ってたなんて……」

妖精「セインが光の壁で守ってくれなかったら死んでたね、間違いなく……」

セイン「影のスライムは……この大亀だったな。怪我はないか?」

大亀クロシュ「〜〜」モニョモニョ

セイン「ならば良し」


 呪いの霧「」サアァァァァ


イリス「あっ、呪いの霧が晴れてく……!」

妖精「あいつが死んだのか……あるいは結界を維持できなくなったか……」

エバンス「海に落ちたんなら、どの道死ぬんじゃないか……?」

ローガン「どうだろうな……。簡単に死ぬとも思えん」

ミスティ「……何にせよ、生きて出られて良かったわ……」

大亀クロシュ「〜〜」モニョモニョ

暗黒行商少女「し、死ぬかと思ったら、大きな亀の甲羅に乗っていたわ……。でも……生きて出られたのね、私……!!」ジワワ


 ――幽霊船 踏破完了――


↓1コンマ ダンジョンクリアボーナス
01-60 闇の欠片
61-90 闇の塊
91-00 暗黒物質
423 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/26(日) 20:35:31.01 ID:bO9Cl3Amo
はい
424 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/26(日) 20:53:23.97 ID:IiH/KRqG0
 ポテッ

 闇の欠片「」

イリス「ん? これ……」

ミスティ「なに、その黒い物質は」

イリス「この感じ……物質化した闇属性魔力かも。小さいけどすごく純度が高い……」

ミスティ「さっきの拡がる闇が、なにかの拍子に一部だけ物質化したのかしら」

イリス「多分そんなとこだと思う。私たちに闇属性は扱えないけど、これだけ高純度ならかなり価値があるよ」

ミスティ「取り扱い注意ね」

 ☆闇の欠片を手に入れました

 ◆
425 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/26(日) 20:55:08.37 ID:IiH/KRqG0
―海上

闇の眷属「」スイスイ

レイ「あ……生きてる……私……」

闇の眷属「」スイスイ

レイ「……あなた……泳げたんだ……。私を乗せて……」

闇の眷属「」スイスイ

レイ「……」


レイ「私を殺す方向で話が進んでたのに……あの黒い子は……私を、かばってくれた……」

レイ「えっと……確か……」

レイ「クロシュちゃん!!」

レイ「クロシュちゃんかぁ……」

レイ「えへへ……」

レイ「また、会えるかな……」

レイ「……」

レイ「私みたいな指名手配犯が会ったら、迷惑かな……」

レイ「でも無実だし……。私、悪くないし……」

レイ「……」

レイ「…………私をこんな風にした奴らや、王国やロイエの奴らをやっつければ……自由になれるのかな……」

レイ「……」

レイ「無理だよ……そんなの……」

レイ「……」

レイ「クロシュちゃん……クロシュちゃん……」ブツブツ

 ◆
426 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/26(日) 21:54:48.20 ID:IiH/KRqG0
―夕方


 大亀クロシュ「」スイスイ

妖精「そろそろ……あ、見えてきた!」

イリス「え、どこどこ!」

妖精「あれ!」


 噴煙を上げるトコナツ火山「」モクモク


イリス「わああ……! 煙がすごい上がってる……!」

ローガン「……以前トコナツ火山島へ来た時は、あれほどの噴煙は見られなかった」

妖精「……うん。間違いないよ。あれは――」

セイン「世界樹から放たれた光が落ちた場所、ということか」

妖精「まあ、うん……」

 *
427 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/26(日) 21:55:36.30 ID:IiH/KRqG0
―トコナツ火山島 海岸

 ザァーン ザザァーン…

カモメ「クゥー、クゥー」

カニ「チョキチョキ」



大亀クロシュ「」ススッ

 デロデロ…

クロシュ「……」ポン

イリス「お疲れ様、クロシュちゃん!」

妖精「いろいろあったけど、ようやく着いたねえ」

ミスティ「ええ。本当にお疲れ様、クロシュ」

クロシュ「うん……ありがと、みんな……」


セイン「……さて、それでは僕はここで失礼する」スッ

ローガン「セインくん」

エバンス「もう行っちまうのか。今夜の飯と寝床くらいなら奢るぞ」

セイン「……待たせている者がいる。行かなければ――」



僧侶「あーっ!! セインくんいたー!!」タタタッ
428 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/26(日) 21:57:12.64 ID:IiH/KRqG0
イリス「げっ、あれは……」


僧侶「もう、なんでこんなに到着が遅れ……ん? あなたがたはいつぞやの薄穢いスライムとその仲間たちじゃないですか。まさかあなたたちがセインくんの到着を妨害したんですか?」

セイン「違う。彼らには、僕が漂流しているところを助けてもらった」

僧侶「ええ……何をしているんですか、勇者ともあろうものが……」

セイン「すまない」

僧侶「いえ、別に良いんですよ? あなたが失敗すればした分だけ、あの子たちにその責任を取ってもらうだけですから」

セイン「……」

僧侶「ふふ……そうですよ。呑気に遊んでいる暇があったら勇者らしく聖務に励むのです。」

セイン「……わかっている」


イリス「……待って。セインくん……人質でも取られてるの?」

セイン「……」

僧侶「人聞きの悪いこと言わないでくれますか? 薄穢いスライムの仲間は消えてください、臭いので」

セイン「……」

僧侶「本当に嫌になっちゃいますね。穢らしい下等生物どもが、私のセインくんにベタベタと手垢を付けてくれて。帰ったらシャワーですよ」

セイン「……」

僧侶「もう行きますよ。こんなとこで揉め事も起こしたくないですし」スタスタ

イリス「セインくん……!」


セイン「……さらばだ。影のスライムと、その仲間たち……」スタスタ


クロシュ「あっ……。わた、わたし……クロシュ、だから……! 名前……!!」

セイン「……!」

クロシュ「えと……ま、またね……セインさん……!」



僧侶「ああもう! 喋るな、ダンゴムシ未満の不潔な粘体生物!!」プンスコ

セイン「……」



セイン「……クロシュ……また会おう」


 ◆
429 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/05/26(日) 21:57:44.29 ID:IiH/KRqG0
というわけで本日はここまでとなります。次回はトコナツ火山島のシーサイドホテルに宿泊するところからとなります

初めてのダンジョンアタックお疲れさまでした。今回の幽霊船は構造もシンプルだったので、初めてのダンジョンには丁度良かったかと思います
劇中では語る機会がなかったのですが、あの幽霊船は一年ほど前にレイさんが王国から脱出すべく密航した貿易船でした。しかしレイさんは船員たちに見つかり、腹パンなどの虐待を受け、ついには邪神のちからを解放して船員たちを亡き者としてしまったのです。レイさんはそのまま邪神のちからで闇の領域を形成してそこにずっと引きこもっていたようですが、今回クロシュ一行に踏み込まれてしまったのでした
今回のクロシュちゃんの、レイさんを殺さないという選択が今後どのように影響してくるかは未知数です。なおレイさんのクロシュちゃん好感度が上がったのは間違いなさそうです

そして航海中に苦楽をともにしたセインくんともお別れです。トコナツ火山島ではまた敵同士。未練も心残りもあるかもしれませんが、涙をのんで剣を向け合うしかないようです。がんばりましょう

それでは本日もお疲れ様でした。次回も土日となります。よろしくお願いいたします
430 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/26(日) 22:03:36.45 ID:0lj+2jBZo
乙乙
クロシュはもう不殺主人公か
431 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/26(日) 22:06:16.10 ID:1JGERELC0
乙でした

しかし現状セインくんにどうやっても勝てる気がしない
ケインくんからクロシュちゃんもだけど、イリスへの好感度も結構上がってそう
432 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/26(日) 22:18:14.17 ID:2xBvAAlDO
乙です
トコナツ編も楽しみ
そして助かったレイさんはクロシュちゃんの優しさにふれたことで良い感じに向かえば良いけど、ヤンデレ化フラグも立っててどうなるか
433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/26(日) 22:23:59.85 ID:Xgm7C3VY0

暗黒行商少女はもうしばらくついてくるのか
434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/27(月) 01:28:51.84 ID:KuOHXPqmo
おつー
僧侶ちゃんからポンの気配を感じる
クロシュちゃんに救われ……いや陥落した者が増えた
フメイちゃん、ぼっーとしてるといろいろ危なくなるかもよ…w
435 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/01(土) 16:31:54.17 ID:88AMQHKo0
クロシュ氏は不殺主義というわけではありませんが、無益な殺生は好まないようです。無益でない殺生であれば特に忌避することはないかと思われます(ごはんにするために殺すなど)

セインくんはとても強いですが、今のところは彼と正面から戦って勝つ必要はないので大丈夫です。しかし目的が競合しているのも事実なので、対処の方法は考えた方が良いかもしれません
実際クロシュ好感度だけでなく、意外な粘り強さを見せて勝利をもぎとったイリス氏にも興味が湧いているかもしれません

レイさんはクロシュちゃんのことが気になっているようです。しかし彼女を取り巻く環境は依然として良いとは言えず、陸地で待っているのはつらく苦しい逃亡生活。クロシュちゃんの慈悲が彼女の人生にどう影響していくのか、それはまだわかりません

暗黒行商少女は財産のほとんどを海の藻屑にしてしまったため、しばらくはトコナツ火山島から自力で出ていくこともできないかと思われます。彼女の処遇をどうするかはクロシュ一行の決定にかかっています

僧侶氏は感情が豊かですが、あれでも一応幹部です
クロシュ氏を好きになる人は少なくありませんが、クロシュ氏自身はぼんやりあかちゃんスライムなので、誰かとの関係性が急速に進展する可能性は低いです
でもフメイちゃんも、たまには今回のセインくんのように道連れになってクロシュちゃんと一緒に過ごした方が良いかもしれません
436 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/01(土) 16:32:23.37 ID:88AMQHKo0
―夕方
 トコナツビーチ

 ザァーン ザザァーン…

カモメ「クゥー、クゥー」

カニ「チョキチョキ」


エバンス「さて……ひとまず今夜の寝床を確保しないとな。ローガンの旦那は来たことあるんだろ? 何か良いとこないか?」

ローガン「いや。当時は仕事で来たゆえ、一般の旅人が泊まる場所についてはわからぬ」

ミスティ「……? ローガンさんって何の仕事をしていたの……?」

ローガン「……大した仕事ではない。とにかく今は宿を探そう」

 *

―海沿い

 古めかしい看板『この先、トコナツシーサイドホテル』

イリス「わっ! トコナツシーサイドホテル!?」

エバンス「シーサイドホテルか。洒落てるな」

妖精「あんまり高くないと良いけど……今は早く今日の宿を確保したいしなあ」

ミスティ「もし凄く高かったら、今夜だけ泊まって明日もっと安いところを探しましょう」

暗黒行商少女「なんだったら私が値引き交渉してあげても良いけど?」

妖精「え、詐欺はちょっと……」

暗黒行商少女「値引き交渉は詐欺じゃないわよ!」

 *

 スタスタ…

ミスティ「……おかしいわね。それらしい建物が見当たらないわ……」

イリス「廃業しちゃったとか……?」

ローガン「先ほどの看板は、古くはあれど管理は行き届いていたように見えたが……」


クロシュ「……!」ピコン

妖精「ん? どうしたのクロシュ」

クロシュ「あれ……」

 茅葺建築の家屋「」
 古めかしい看板『トコナツシーサイドホテル』

イリス「えっ……あ、あの三角形の、全面茅葺きっぽいおうちが、まさか……」

ミスティ「トコナツ……シーサイドホテル……!!?」

 *
437 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/01(土) 16:33:33.41 ID:88AMQHKo0
―トコナツシーサイドホテル 玄関

若女将「わあ、7名様ですか!? えっと、お部屋は……」

妖精「私は見ての通り小さいし、こいつは荷物扱いだから5人分でいいよ」

若女将「え、えっ……!? に、にもつ……?」

暗黒行商少女「誰が荷物よ誰が!! アンタの方がよっぽど詐欺ろうとしてんじゃない!」

ミスティ「妖精……節約は大事だけれど、ケチすぎるのはみっともないわ……」

妖精「冗談だよ……。でも詐欺師の分まで払うのはお人好しが過ぎるってもんだよ。助けてやるのは良いとしても、これ以上面倒みてやる義理はないでしょ」

イリス「それはまあ、確かに……」

暗黒行商少女「ちゃ、ちゃんと返すから! 今は手持ちがないけれど、すぐに稼いで諸々の借りは全部返すから……!」

エバンス「でも詐欺師だしなあ。今は命の危険もねえし……」

ローガン「本当に返すつもりだとしても、詐欺で稼いだ汚い金だろう? そんなものは受け取れんぞ」

暗黒行商少女「う、うぎぎ……!」


若女将「なんだか複雑な事情がおありになるんですねえ」

クロシュ「うん……」


↓1〜3多数決 クロシュはどうする?
1.宿代を出してあげる
2.叩き出す
3.自由安価
438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/01(土) 16:34:57.49 ID:DzCA8am8O
1
439 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/01(土) 16:39:28.05 ID:p0es07QzO
3 出してあげるけど、ちゃんと真っ当に働いて返す旨の誓約書書いてもらおう
440 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/01(土) 16:41:59.76 ID:8AfQ0WFko
1
441 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/01(土) 18:09:24.90 ID:88AMQHKo0
クロシュ「えと……。わたしの……お小遣いから……出しても、いい……?」

暗黒行商少女「!!!」パァァァ

妖精「クロシュ、こいつ詐欺師だよ? クロシュのお小遣いを盗んでいなくなっちゃうかも」

暗黒行商少女「失礼ね! 恩人相手にそんなことしないわよ!」

ミスティ「口先だけならなんとでも言えるわね……」

イリス「私も半分出すよ。流石に、ここまで来て外に叩き出すのもちょっと寝覚めが悪いしね……」

暗黒行商少女「アンタまで……!!」パァァァ

エバンス「クロシュちゃんとイリスちゃんの優しさは尊いもんだと思うが……」


若女将「あの〜。それでしたら、私の方で誓約書などをご用意いたしましょうか?」

ローガン「ぬ? いや、しかし無関係の方にそんなことをしてもらうわけには……」

若女将「うふふ、でもしっかり誓約していただければお客様が増えるわけですから」

妖精「ほんわかしてるように見えてやり手だなあ」

若女将「恐縮です〜」

 *

 誓約書『暗黒行商少女のサイン』ポン

暗黒行商少女「これでいい?」

若女将「はい〜。真面目に働いてちゃんと返すんですよ?」

イリス「一件落着だね」

クロシュ「うん」

 ☆暗黒行商少女の誓約書を手に入れました

 *
442 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/01(土) 18:10:01.79 ID:88AMQHKo0
暗黒行商少女「……その、ありがとね。詐欺師なのに、信じてくれて」

クロシュ「うん……」

イリス「ちゃんと返してもらうからね! 騙したこと、まだ許したわけじゃないもん」

暗黒行商少女「わ、わかってるわよ……。でも私が言うのもなんだけど、お人好しも大概にしなさいよ。特にそこのスライム」

クロシュ「?」

暗黒行商少女「私だけでなく、あの指名手配の女の命まで助けようとしたでしょ。そんな調子で誰にでも救いの手を差し伸べたらいつか痛い目見るわよ。いえ、痛い目で済めば良いくらい」

クロシュ「……うん……」

妖精「本当に危ない時は私や他の奴が止めるから大丈夫。あのレイって子も根っからの悪党ってわけじゃなさそうだったしね」

暗黒行商少女「……まあ、それならいいけど」

イリス「ふふ、あなたも意外と優しいところがあるんだね?」

暗黒行商少女「フッ、意外は余計よ」ファサッ

クロシュ「……えと……ありがと……」

暗黒行商少女「……///」

 ◆
443 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/01(土) 18:11:52.12 ID:88AMQHKo0
―トコナツ火山島 滞在初日

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:鉄の剣      盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*3
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・星属性の練習[2/4](イリス)
……………………………………………………………………………………
□トコナツ火山島
沿岸部:シーサイドホテル、トコナツビーチ、海の家、海市、港、灯台、他
市街地:武具屋、雑貨屋、お土産屋、宝石屋、食材屋、食事処、酒場、浴場、冒険者ギルド、他
山間部:旧トコナツ村、果樹園、神殿、温泉、溶岩川、溶岩沼、トコナツ火山
444 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/01(土) 18:12:38.43 ID:88AMQHKo0
―夜
 トコナツシーサイドホテル 客室

 ハンモック「」ユラユラ

ミスティ「この編まれたロープ、何……?」

イリス「も、もしかして……ハンモックってやつ!?」キラキラ

妖精「うん。緑の国にもツタで作ったやつがあったりするんだけど、あなたたちが見る機会はなかったもんね」


スライムクロシュ「」ピョン

 ハンモック「」ズブズブ…

 ベシャッ

スライムクロシュ「」デロロ…


妖精「……スライムの姿で寝るには適さないかも」


トコナツ火山島滞在初日の夜です
↓1〜3 自由安価 何をする?(疲れているため、宿から遠くへは行けません)
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/01(土) 18:13:45.16 ID:YYCXzrm60
島のトップの人が来たのでご挨拶
446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/01(土) 18:14:26.65 ID:jA2U9IsrO
みんなと食事する
447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/01(土) 18:16:49.71 ID:SEsqsgiDO
市街地で情報収集とフメイとアリシラもここにきているかどうかも確認
448 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/01(土) 18:16:59.07 ID:DnPH2REDo
商人の身の上話聴取
449 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/01(土) 18:17:20.09 ID:9SD50Wkg0
星属性練習
450 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/01(土) 18:19:24.94 ID:SEsqsgiDO
市街地は遠い判定だったかな
ホテル周辺に変更で
451 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/01(土) 18:21:36.59 ID:SEsqsgiDO
ごめんなさい既に別の安価来てましたから、>>447が無理そうなら安価下で構いません
452 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/01(土) 20:30:02.18 ID:88AMQHKo0
今回は>>445>>446>>448にさせていただきます。疲れている場合は別の地区までは行けません

また、範囲や時間が限られている安価の事後修正はなるべくなしでお願いいたします。それを有りにしてしまうと、急いで投げたあとゆっくり修正する、みたいなこともできてしまうので……
453 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/01(土) 20:30:28.86 ID:88AMQHKo0
―トコナツ火山島 市街
 市長の家

 ガラッ

猫人の男「モーリィ、知らせが」

竜人の少女「……不法入国者の件か」

猫人の男「ああ。もう知っていたんだね」

竜人の少女「さあ。素性はとんと知らん。スライムが化けた大亀で海を渡って来た輩など初めてだからな」

猫人の男「……どうする? 今は民間の宿に泊まっているようだけれど」

竜人の少女「こんな状況でこの島に不法入国する輩だ。警戒した方が良いだろう。場合によっては速やかに始末すべき異分子かもしれん」

猫人の男「僕としてはなるべく穏やかにいきたいところだけれど……状況が状況だからね」

竜人の少女「そういうわけで私が直接出向こう」

猫人の男「……せっかく休んでいたところをすまないね」

竜人の少女「気にするな。元々出向くつもりだった」

猫人の男「なら僕も――」

竜人の少女「お前こそ休め。ここのところ火山の調査で働き詰めだろう」

猫人の男「それはモーリィもだろう」

竜人の少女「竜は強靭だからな。だが猫は一日中働けるようにはできていない」

猫人の男「……わかったよ。それじゃあくれぐれも気を付けて。大亀に化けるスライムなんて得体が知れない。君が遅れを取ることはないと思うけれど」

竜人の少女「承知している」バサッ

 ◆
454 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/01(土) 20:30:55.27 ID:88AMQHKo0
―夜
 トコナツシーサイドホテル 客室

 バサッ バサッ
 スタッ


イリス「……ん? 外で羽音のような――」

 扉「」ガラッ

竜人の少女「邪魔するぞ」スタスタ

スライムクロシュ「?」モニョ?

妖精「げっ」

竜人の少女「ん……?」


↓1コンマ
01-05 ??
06-35 怪しい奴らだな
36-65 復権派だと?
66-95 緑の国の太母……!?
96-00 ??
455 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/01(土) 20:32:47.66 ID:DzCA8am8O
456 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/01(土) 20:48:58.94 ID:DnPH2REDo
顔広いねぇ太母さま!
457 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/01(土) 21:33:24.44 ID:88AMQHKo0
竜人の少女「お前……建国妖精!? 緑の国の!」

妖精「……そういうあなたは、トコナツに住まう火竜の子。確か名前は――」

竜人の少女「――モーリィ・フースーヤだ。偉大なる火竜の血を受けた、ここトコナツ火山島の島長でもある。久しぶりだな」

妖精「そ、そうだね……」

イリス「し、知り合いなの? 妖精さん」

妖精「まあ、うん」

竜人の少女→モーリィ「まさか不法入国者がお前だったとはな……。なぜあのような不審な方法で入国した?」

妖精「むしろそんなに厳格な国じゃなかったでしょ、ここ。ウミガメだろうが海竜だろうが来る者拒まず去る者追わずのおおらかなとこだったはずだよ」

モーリィ「いつの話だそれは……。そんな杜撰な管理をしていてはあっという間に王国の食い物だろうが」

妖精「な、なるほど……」

モーリィ「まあ、不法入国の件は良い。何をしに来た?」

 *

妖精「――というわけで、世界樹の光を追ってるんだよ」

モーリィ「ほう……つまりここ最近の火山活動の異常は、お前たちフォレスティナ民の不手際によるものだったと……」

妖精「うっ……ま、まあそういうことでもあるかな……」

クロシュ「んゅ……」

イリス「ま、待ってください! 妖精さんたちはちゃんと守ろうとしたんです……!」

モーリィ「結果が全てだ。お前たちは果実を守れず、その結果この国は火山活動で大きな被害を受けている」

ミスティ「……仕方ないでしょう。勇者に近い実力を持った者たちに狙われたのよ。あれに対抗できる国なんて世界のどこにもないわ……」

モーリィ「それでも対抗しなければならないのが、世界樹を擁するフォレスティナの責務だったのではないか?」

暗黒行商少女「いきなり隕石が落ちてきたとしても、それは誰の責任でもないでしょ。自然災害だと思って諦めなさいよ」

モーリィ「なんだと……?」

妖精「あー悪かった悪かった! 私が悪かったから、私以外の子に敵意を向けるのはやめてよ!」

モーリィ「……敵意など向けてはいないし、お前一人が悪かったなどとも思っていない。世界樹の守護をフォレスティナ一国に押し付けていた我々の落ち度でもある」

妖精「そう言ってくれるとありがたい。でも、世界樹の恩恵を一番に受けていながら守り切れなかったのも事実だからさ。事態の収束のために、この国で活動することの許可をもらいたい」

モーリィ「こちらとしても望むところだ。我々だけの力では行き詰まっていた」

妖精「なら決まりだね。よろしく頼むよ、モーリィ」

 ☆トコナツ島の島長、モーリィの協力を得ました

 *
458 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/01(土) 21:35:10.55 ID:88AMQHKo0
―夜
 トコナツシーサイドホテル 庭

 溶岩釜「」グツグツ

エバンス「こ、これは……!?」

若女将「これは溶岩釜です。トコナツ火山の地熱を利用して設えた、年中無休で火を使えるとっても便利な釜なんですよ」

エバンス「溶岩の熱を……!? 是非これで作ったものを食べてみたいぞ……!」

若女将「はい〜。うちのホテルは食堂がありませんから、ご飯を食べるときはこのお庭で、このお釜で作ったものを食べるのが基本となりますよ〜」

ローガン「ほう……! 溶岩の熱でバーベキューが基本とは、粋な食生活だ……!」

若女将「うふふ、それじゃあ早速お夕飯の支度をしましょうか〜」



モーリィ「若女将、邪魔しているぞ」スタスタ

若女将「あれ、モーリィさん? いらしてたんですか?」

モーリィ「ああ、ついさっきな。私の分も頼む」

 溶岩釜「」グツグツ

クロシュ「あつい……」デロロ…

ミスティ「な、なにこれ!? 近づくだけで熱が凄いわ……!」

イリス「大地の鼓動を感じる……!」

妖精「とんでもない調理器具だよねこれ……」

暗黒行商少女「……流石に、地熱を利用した調理器具はここ以外じゃ売り物にならないわね」


ローガン「あの風格ある角と翼を持つ少女は?」

妖精「ここの島長のモーリィ。協力を取り付けたから、ひとまず一緒にごはん食べて親交を深めよう」



↓1〜2 食材を1〜2つ選択
肉類:トリ肉、ケモノ肉
野菜:食べられる野草、海藻類、マンドラ大根、ゴボウの根っこ、トコナツマメ
穀物:ヤマイモ、パラパラ米、甘もろこし、ナッツ
魚介:カニ、ウミザリガニ、フヨフヨクラゲ、ウミタニシ、ウマアジ、マグロ、溶岩魚
果実:トコナツバナナ、トコナツドリアン、トコナツココナッツ、ウォータースイカ、ファイアメロン
卵乳:トリの卵、ミルク、チーズ、バター
特殊:スライムゼラチン、きび砂糖、激辛香辛料
459 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/01(土) 21:37:30.74 ID:o6y9vm5f0
溶岩魚、パラパラ米
460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/01(土) 21:37:58.92 ID:SEsqsgiDO
パラパラ米 溶岩魚
461 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/01(土) 21:39:29.93 ID:YYCXzrm60
溶岩魚 激辛香辛料
462 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/01(土) 21:50:28.37 ID:z/VrJfuoO
>>459>>460同じ食材を選択したけどこの場合どうなるのかな?
463 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/01(土) 22:15:26.94 ID:88AMQHKo0
食材2つがかぶってしまうのは流石に驚きなので、今回は一つ下にずらさせていただきたいと思います。
464 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/01(土) 22:16:59.13 ID:88AMQHKo0
 トントン グツグツ デロデロ―

 マグマフィッシュカレー「」ポン!

イリス「なあにこれ!? 初めて見る料理……!!」

若女将「これはカレーライスです〜。うふふ、この島の郷土料理の一つなんですよ」

モーリィ「やはり仕事終わりの夕食はカレーだな。刺激的なスパイスの香りが食欲をそそる」

ミスティ「な、なんだか香りだけで汗が出てくるわ……。これ、食べても大丈夫なの……?」

若女将「大丈夫ですよ〜。うふふ、お姉さんも食べたら病みつきになっちゃうかも……?」

エバンス「ウォーターポートにもカレー屋はあったが、本場で食うのは初めてだな……! この具材は……魚か?」

若女将「はい〜。これは溶岩魚と言って、溶岩の中に生息しているとっても熱いお魚さんです。アツアツのカレーにとってもよく合うんです」

妖精「よくもまああんな難儀な魚を捕まえて食べようなんて思うよねえ……。捕まえるのも一苦労だし、鱗をはぐのも一苦労じゃん……」

若女将「うふふ、美味しいんですもの」

ローガン「この細長く水気のない米は……パラパラ米か!」

若女将「そうです〜。大陸ではウルティ米が流行っているみたいですけれど、この島ではやっぱりこっちですね〜」

クロシュ「……」モジモジ

若女将「うふふ、元の姿で食べても大丈夫ですよ?」

クロシュ「!」

 デロデロ…

 *

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ

ミスティ「か、からい……! からすぎるわ……!」ヒーヒー

イリス「の、喉が焼けちゃう……! でも美味しい……!!」モグモグ

エバンス「うおおおおお!! これが本場のカレー!!」バクバク

ローガン「う、うまいが……汗が止まらん……」ダラダラ

妖精「は、はひぃ……もうむり……しんじゃう……」ヒーヒー

暗黒行商少女「か、から……!! でもこれを大陸で売り出せば……」ダラダラ

モーリィ「美味いだろう! しっかり食って体力と熱耐性を付けていけよ、小童ども!」バクバク

スライムクロシュ「〜〜♪♪」モニョモニョ モグモグ

 ☆マグマフィッシュカレーを食べました
 ☆一定期間、パーティ全員の熱耐性が上昇します

 ◆
465 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/01(土) 23:58:13.79 ID:88AMQHKo0
―夜
 トコナツシーサイドホテル 客室

 ハンモック「」ユラユラ

スライムクロシュ「……」zzz


ミスティ「はあ……辛すぎて死ぬかと思ったわ……」

妖精「ほんとだよ、全く……。あんなものを日常的に食べてるなんて、トコナツ人は味覚が狂ってるんじゃないの」

イリス「でも辛さの中に旨味がたっぷり詰まってたよ……! 私も作ってみたいなあ、カレー……!」

妖精「ええ、勘弁してよぉ……」

暗黒行商少女「……あの辛さ、王国で売り出せばかなりの価値が生まれる可能性があるわ。くくく、これは凄いものを見つけてしまったかも……」

イリス「……詐欺はだめだよ?」

暗黒行商少女「し、しないってば。でもあのカレーなら、汚い真似をしなくてもちゃんと利益を出せるくらい売れる可能性があるってことよ」

ミスティ「……詐欺師ではあるけれど、ちゃんと商人でもあるのね」

暗黒行商少女「当たり前でしょ。私は元々商人よ。詐欺は後付けの技術」

イリス「……ねえ、あなたはどうして商人をやっているの? 年代的には私たちと同じくらいだけど……」

暗黒行商少女「生きる為に必要だからやってるだけよ。アンタたちが冒険者やってるのと同じ。私は冒険者ギルドの仕事をこなすより、モノを仕入れたり売ったりする方が得意だったってだけじゃない?」

イリス「そう、なんだ……」

暗黒行商少女「……あ! どうせなら病気の妹がいるみたいな設定にしとけば良かったわ……! これじゃ自分が生きるためだけに悪事を働く小悪党みたいじゃない……!」

妖精「いや小悪党そのものでしょ……」

ミスティ「生きる糧を得るためだけなら詐欺までする必要はないんじゃないかしら……」

暗黒行商少女「甘いわね。このご時世いつ何があるかわかんないじゃない。大災害に襲われても戦火に見舞われても万全に生き続けるには、蓄えがいくらあっても足りないわ」

妖精「でも過剰な蓄えも阿漕な商売も余計な敵を増やすよ。その結果、さんざん私たちに疑われて助けるのを渋られたでしょ?」

暗黒行商少女「うっ、それはたまたまアンタたちが私の正体を知っていたからでェ……」

妖精「あんまり恨みを買うようなやり方はやめときなよ。裏社会で下手を打てば死ぬよりも悲惨な目に遭うよ?」

暗黒行商少女「ふん、真面目に生きてたって遭う時は遭うわ。死ぬより悲惨な目に」

妖精「……それはまあ、そうだね……」

暗黒行商少女「……あれ? 意外とすんなり聞いてくれるじゃん」

ミスティ「……私たちは知っているのよ。何の罪もないのに、死ぬより悲惨な目に遭う事例を……」

暗黒行商少女「……そう。ならわかるでしょ。私みたいなガキが生き続けるには、他人を食い物にしてでも、金っていう力を求め続けなきゃなんないのよ。弱みを見せたら最後、今度は私が食い物にされるんだから」

イリス「……でも……食い物にされた人たちだって、痛みや苦しみを感じる生きた人なんだよ。もしかしたら、あなたに騙されたせいで立ち行かなくなって、死んじゃう人だっているかもしれない……」

暗黒行商少女「それはまあ……そうかもしれないけど……。そんなこといちいち気にする余裕なんてないし……」

ミスティ「……簡単な話ではないわよね。実際かなりの余裕がなきゃ、他人に気を回す余裕なんてないわ」

イリス「むむむ……。私……やっぱり、恵まれてるのかも……」

暗黒行商少女「ほら、そこの黒いスライムの……クロシュだって言ってたでしょ。生きるために殺すのは仕方ないって」

スライムクロシュ「?」モニョ?

イリス「あ、クロシュちゃんを出すのはずるいよ!」

暗黒行商少女「ずるでもなんでもないわ! この子は一番幼いけど、一番本質ってやつがわかってんのよ! ね、クロシュ!」

スライムクロシュ「??」モニョニョ??

妖精「クロシュは長旅で疲れてるんだから寝かせといてあげてよ〜」

 ◆
466 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/02(日) 00:02:49.74 ID:b/3OqX820
というわけで本日はここまでとなります。次回はトコナツ火山島滞在二日目からとなります

初日の夜ですが、島長(しまおさ)のモーリィさんの協力を早速取り付けたり、マグマフィッシュカレーという郷土料理を食べて交流したり熱耐性を付けたり、暗黒行商少女の身の上話を聞いてあげたりなど、実りある初日となったように思えます。この調子で世界樹の光を追っていきましょう

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
467 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/02(日) 00:34:01.26 ID:Bbt80XCuo
乙乙
468 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/02(日) 06:34:08.66 ID:BB9xOURUO

妖精さんやはり影の大物かも
469 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/02(日) 11:40:09.52 ID:OxU6SrN4o
おつです
クロシュちゃん味の好き嫌いなさそう
470 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/02(日) 15:49:35.56 ID:b/3OqX820
妖精は緑の国を興して1000年くらいの間統治していたので、知っている人は知っているようです。ただ、妖精自身には大した力もカリスマもないため、見た感じは全く大物っぽくありません

クロシュ氏は大体なんでも美味しく食べてしまうため、少なくとも嫌いなものはあまりないようです。ただ、これはスライム類全般の特徴とも言えます。スライム類は食物の消化吸収処理能力に優れており、普通の生き物は食べられない毒物なども問題なく食べられたりするようです
471 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/02(日) 15:50:03.61 ID:b/3OqX820
―トコナツ火山島 滞在2日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:鉄の剣      盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*3
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・星属性の練習[2/4](イリス)
……………………………………………………………………………………
□トコナツ火山島
沿岸部:シーサイドホテル、トコナツビーチ、海の家、海市、港、灯台、他
市街地:武具屋、雑貨屋、お土産屋、服飾屋、宝石屋、食材屋、食事処、酒場、浴場、冒険者ギルド、他
山間部:旧トコナツ村、果樹園、神殿、温泉、溶岩川、溶岩沼、トコナツ火山
472 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/02(日) 15:50:40.38 ID:b/3OqX820
―早朝
 トコナツシーサイドホテル 庭

 チュンチュン

カモメ「クゥー、クゥー」

カニ「チョキチョキ」



妖精「気持ちの良い朝だねえ。ここからは朝焼けの海も一望できるし……」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

妖精「うん、フメイとアリシラの行方も探そう。セインが来てるなら、多分あいつらも来てるだろうし」

スライムクロシュ「〜」モニョ

妖精「とにもかくにもいろいろ調べなきゃね。がんばろ、クロシュ」

スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ


トコナツ火山島滞在2日めです
↓1〜3 自由安価 何をする?
473 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/02(日) 15:51:37.10 ID:LgA6WZW50
エバンス、モーリィと手合わせをする
474 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/02(日) 15:54:53.19 ID:1qVNq6EDO
港周辺で世界樹の光の行方&フメイとアリシアが来ているかどうか聞き込み
475 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/02(日) 15:55:22.20 ID:BPE69fnOO
クロシュ
マグマ耐性を得る
476 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/02(日) 16:43:27.25 ID:b/3OqX820
―島長の家

モーリィ「よくぞ参った。では早速今後の――」

エバンス「……」

ローガン「……」

イリス「……」

ミスティ「……」

猫人の男「……?」

モーリィ「……妖精は? スライムの姿も見えないが」

イリス「えっと、朝早くに二人で聞き込みに行ったみたいで……」

モーリィ「……我々の今までの調査結果も聞かずにか?」

ローガン「すまぬ、光の調査だけでなく人捜しもしているのだ。許していただきたい」

モーリィ「はあ……まあいい。そそっかしい妖精よりもお前たちの方が信頼できるだろう」

ミスティ「そ、それはどうなのかしら……」

 *

モーリィ「――というわけで、今トコナツ火山は非常に危険な状態だ。火山活動が活発になっただけでなく、火属性に由来する魔物の大量発生も確認されている」

イリス「火属性の魔物……!?」

モーリィ「ああ。お前たちは慣れていないだろうから、多少訓練していく必要があるかもしれんな」

エバンス「訓練か……望むところだぜ!」

モーリィ「ほう、血の気の多い奴がいるな。ではまずはお前から見てやろう。外へ出よ」

エバンス「おう!」


 ――模擬戦闘開始――


↓1
01-05 だめだめ
06-65 敗北
66-95 善戦
96-00 勝利
477 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/02(日) 16:48:47.71 ID:BB9xOURUO
478 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/02(日) 17:33:50.71 ID:b/3OqX820
―島長の家 庭

 ゴオオッ ヒュンッ シュビッ ガガガガッ

モーリィ「」シャッ

エバンス「うおっ!」ガギンッ

モーリィ「どうした、防戦一方だぞ」シュビビッ ブンッ

エバンス「くっ……ならこれはどうだ!」グオオッ

 突然の隆起「」ドンッ!

モーリィ「見え見えだ」サッ

エバンス「本命はこっちだ!」ブンッ

 投擲された鉄の剣「」ビュンッ

モーリィ「!? チッ……!」

 バシッ

 白刃取りされた鉄の剣「」ビタッ…

エバンス「なん、だと……」

モーリィ「今のは悪くなかったぞ。だが通じなければ武器を失う……リスクが大きすぎる戦技だな」

エバンス「……俺の負けだ」


イリス「え、エバンスさん! 模擬戦なのに本気で剣を投げるなんてやりすぎです!」

エバンス「え、いやまあ……この人なら大丈夫だと思ったんだよ。実際大丈夫だったろ」

モーリィ「ああ、気にするな。例え貫かれていたとしても、竜はこの程度では死なん」

ミスティ「そ、そういう問題なのかしら……」

 ☆モーリィとの模擬戦に善戦しました
 ☆モーリィからの評価が上がりました

 ◆
479 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/02(日) 17:34:27.13 ID:b/3OqX820
―トコナツ火山島 港

 ワイワイ ガヤガヤ

妖精「モーリィとの話はあの子たちに任せて、私たちは聞き込みをしよう」

クロシュ「ん」



海妖精の屋台「トコナツココナッツの殻だよ〜カチカチだよ〜」

サハギンの屋台「ウマアジの塩焼きだぜ!」

タコおじさんの屋台「タコが焼くタコ焼きはいらんかね〜?」



妖精「食べ物の屋台もけっこう出てるんだね。確か近くに市もあったし、商売が盛んなのかも」

クロシュ「……」

妖精「ある程度聞き込みしたらご飯食べよっか」

クロシュ「……! う、うん……」


↓1コンマ
01-60 光のこと
61-90 ↑+二人組のこと
91-00 うしろうしろ
480 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/02(日) 17:36:31.49 ID:Bbt80XCuo
うしろ
481 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/02(日) 19:16:58.18 ID:b/3OqX820
黒っぽいスライム「」モニョモニョ


クロシュ「!」

妖精「あれは……ストーンスライムかな? 黒っぽい色のは珍しいけど」

クロシュ「聞き込み、してみる……!」

 *

スライムクロシュ「〜〜?」モニョモニョ

黒っぽいスライム「?」モニョ?

妖精「うん。何日か前の夜に向こうの方の空から光が飛んできたと思うんだけど、見なかった?」

黒っぽいスライム「わっ! 妖精さん、ボクたちの言葉がわかるの?」

妖精「ちょっとだけね。自分では喋れないよ」

黒っぽいスライム「じゃあボクもこっちで話した方がいいかな?」

 デロデロ…ポン!

クロシュ「うん……じゃあこっちで、話そ……?」

黒っぽいスライム「わあ。クロシュちゃん、その姿もかわいいね」

クロシュ「えへへ……これ、フメイちゃん……わたしの、友達……」

黒っぽいスライム「捜してる人だよね。ごめん、ボクは見てないや……」

妖精「そういえばあなたは? 見た感じはストーンスライムっぽいけれど」

黒っぽいスライム「ボクはレッド。バーニングスライムだよ」

妖精「えっバーニングスライム!? 全然燃えてないというか……そもそもバーニングスライムはずっと前に絶滅したはずじゃ――」

黒っぽいスライム→レッド「うん……。たぶん、ボクが最期の生き残り……」

クロシュ「……」

妖精「そんな……」

レッド「でも寂しくないよ。こうやって体を冷ましてれば、異種族のみんなとも普通に触れ合えるもの」

妖精「そ、そういうことだったの……。でもバーニングスライムが体を冷やすなんて自殺行為なんじゃないの……?」

レッド「大丈夫。冷やしてるのは表面だけだから、ちょっと冷たいけど全然平気だよ」

妖精「そ、そう……。あなたが良いなら、それで良いけれど……」


レッド「えっとそれで、何日か前に夜空を飛んだ光のことだったよね。それなら……たぶん、見たと思う」

妖精「えっ!? それじゃあ、それがどこに飛んでいったかわかる!?」

レッド「うん。あの光、火山の方に飛んでいったよ。火山活動が活発になったのもあれからだから、みんなはあれが火神の逆鱗に触れたんじゃないかって怖がってる……」

妖精「火山か……なるほどね、ありがとう」

レッド「うん。妖精さんとクロシュちゃんは、あの光を追っているの?」

クロシュ「うん……」

妖精「うん。まあいろいろあって」

レッド「えっ、じゃあこれから火山に行くの? 危ないよ、今の火山は……」

妖精「大丈夫大丈夫。例えどれほど荒れ狂っていようと、自然の力は私の味方だもの」

レッド「でも、クロシュちゃんは……」

クロシュ「……」

妖精「ま、まあ……私が一緒に付いていれば大丈夫でしょ」

レッド「万が一ってこともあるし……。もしクロシュちゃんに氷魔法の適性があるなら、ボクが教えてあげられるよ」

クロシュ「……えと……わたし、反映魔法の適性しか……ない……」

レッド「反映魔法……?」

 *
482 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/02(日) 19:17:57.72 ID:b/3OqX820
レッド「へえ、凄い魔法だね! その力なら、氷魔法を覚えなくてもマグマへの耐性を付けられるかも……!」

妖精「そ、そうなの?」

レッド「うん! その反映魔法を使えば普通のスライムよりも高度な同化ができるみたいだから、ボクの……バーニングスライムの欠片を同化素材にすれば、マグマも平気になるはずだよ。あ、その……もちろん、クロシュちゃんが嫌じゃなければ……だけど……」

クロシュ「いいの……?」

レッド「うん。ちょっとくらい全然いいよ」

クロシュ「わあ……」

レッド「ここじゃちょっと危ないから、海の方で練習しようよ」

クロシュ「うん」

 *

―トコナツビーチ

カモメ「クゥー、クゥー」

カニ「チョキチョキ」


レッド「ここなら多分大丈夫かな。それじゃあ――」

 ゴウッ

レッド「」メラメラ

妖精「うう、熱い……! これは、確かに……異種族には厳しい熱だ……!」

クロシュ「……」

レッド「えへへ、けっこうすごいでしょ? いつもこれだけの熱を冷ましてるんだよ」

妖精「な、難儀なもんだねえ……。クロシュ、平気……?」

クロシュ「うん。大丈夫……」

レッド「良かった。それじゃあ今のボクの体を、少し分けるから……火傷しないように、ゆっくり同化してみて」メラメラ

クロシュ「うん……」

レッド「でも熱かったらすぐにやめるんだよ。下手したら大火傷だからね」

クロシュ「う、うん……」


↓1コンマ
01-60 あちち!(経験1/3)
61-90 むむむ…(経験2/3)
91-00 心頭滅却(経験☆)
483 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/02(日) 19:19:57.58 ID:LgA6WZW50
484 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/02(日) 20:13:34.16 ID:b/3OqX820
 バーニングスライムの欠片「」メラメラ

スライムクロシュ「……」モニョニョ…


 デロデロ…モニョモニョ…


スライムクロシュ「〜〜!!」モニャニャッ!


レッド「わわ、ご、ごめん! やっぱり熱かったよね……ごめんね……」シュン

スライムクロシュ「」デロデロ…

妖精「なかなか簡単にはいかなそうだね……」


 ☆クロシュの炎熱経験が[1/3]になりました

 ◆
485 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/02(日) 20:38:26.16 ID:b/3OqX820
―夜
 トコナツシーサイドホテル

妖精「へー、あのモーリィ相手に善戦したんだ! すごいじゃんエバンス!」

エバンス「や、でも実力差は歴然だ。模擬戦だから良いが、実践だったら手も足も出なかったと思うぜ……」

ローガン「我々人間とは生物としての強さが根底から違うのだ。あまり気負いすぎるな」

エバンス「いやまあ、それはわかってるが……。しかし、人間にも強い奴はいるだろ? 例えばウチの傭兵団の団長なら、勝てるかどうかは別として、モーリィ相手でもかなり戦えるはずだ。それに、セインの奴なら――」

妖精「……人間って基本的には他の種族よりも弱いけど、時々すんごい規格外が出てくるんだよね。それが人間の強さというか、怖さというか……」

暗黒行商少女「アンタたちも人間の中じゃ上澄みの部類よ? 上には上がいるってだけでしょ」

妖精「あなたいたの……。昼間は見かけなかったけど何してたの?」

暗黒行商少女「それは……」

↓1
01-10 詐欺紛いだけど適法な商売
11-30 売春スレスレの危険な商売
31-00 シーサイドホテルで雑用係
486 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/02(日) 20:42:10.43 ID:1qVNq6EDO
はい
487 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/02(日) 20:42:11.86 ID:SzCwi4S5o
!
488 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/02(日) 20:59:03.13 ID:b/3OqX820
暗黒行商少女「このホテルで雑用係として真面目に働いていたわ……」

妖精「えっ! ほ、本当に真面目に働いてたんだ……」

暗黒行商少女「真面目に働けって言ったのはアンタたちでしょうが! はあ……あんなチマチマした作業は性に合わないわ……」ゲッソリ

ローガン「フッ……だがある意味では個人事業主よりも気楽だろう? 被雇用者の立場で働くというのも」

暗黒行商少女「まあ、いろいろ考える必要がないのは確かに気楽ね。稼ぎは少ないけれど……」

エバンス「おっ、それならウチの傭兵団の備品管理とか会計事務でもやるか? 商人経験有りなら歓迎されると思うぜ」

暗黒行商少女「横領してもいいならね」

 ☆暗黒行商少女が真面目に働き始めました

 ◆
489 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/02(日) 21:13:13.66 ID:b/3OqX820
―トコナツ火山島 滞在3日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:鉄の剣      盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*3
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]
・熱耐性を身に付ける[1/3]
・溶岩対策を探す

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・星属性の練習[2/4](イリス)
……………………………………………………………………………………
□トコナツ火山島
沿岸部:シーサイドホテル、トコナツビーチ、海の家、海市、港、灯台、他
市街地:武具屋、雑貨屋、お土産屋、服飾屋、宝石屋、食材屋、食事処、酒場、浴場、冒険者ギルド、他
山間部:旧トコナツ村、果樹園、神殿、温泉、溶岩川、溶岩沼、トコナツ火山
490 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/02(日) 21:14:26.80 ID:b/3OqX820
―朝
 シーサイドホテル 庭

 チュンチュン

ローガン「というわけで、光を探しに行くとしても、我々はまず熱への耐性を付けなければならん」

エバンス「この前食った溶岩魚のカレーで熱耐性が付いたんじゃなかったのか?」

若女将「溶岩魚を食べて付く熱耐性は、気休め程度の僅かなものなんです。溶岩地帯に向かうなら、本格的な準備が必要になりますよ〜」

妖精「私の自然魔法が届く範囲なら守ってあげられるけど、万が一私がヘマをしてみんな焼け死ぬなんて事態は避けたいからね」

ミスティ「私の氷魔法でもある程度は熱に対抗できると思うけれど……常に全力で冷やし続けるのは魔力量的に無理があるわ……」

イリス「むむ……水魔法も多少の気休めくらいにはなるかな……? でもミスティと同じく魔力量に限界があるからなあ……」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

妖精「ひとまず目先の目標は定まったね」


 ☆目標:熱耐性を身に付ける(クロシュ)[1/3]
 ☆目標:溶岩対策を探す


トコナツ火山島滞在3日目です
↓1〜3 自由安価 何をする?
491 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/02(日) 21:15:35.88 ID:BB9xOURUO
武具屋で耐熱装備を探す
492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/02(日) 21:15:36.80 ID:OxU6SrN4o
防具店で溶岩対策装備探し
493 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/02(日) 21:16:11.27 ID:n4/CM6PPO
ミスティ 猫人と模擬戦をする
494 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/02(日) 21:18:53.88 ID:b/3OqX820
皆さんありがとうございます
>>491さんと>>492さんがほとんど同じ内容のため、↓1に追加で募集します
495 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/02(日) 21:25:33.75 ID:Bbt80XCuo
今日も熱耐性を得る
496 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/02(日) 21:31:37.27 ID:OxU6SrN4o
すまんありがとう
497 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/02(日) 22:01:08.92 ID:b/3OqX820
―トコナツ火山島 武具店

 ガララッ

イリス「こんにちは〜」スタスタ

エバンス「邪魔するぜ」スタスタ

スキュラの店員「あらぁ、いらっしゃぁい……何をお探しかしらぁ……?」

イリス「え、ええとですね……」

スキュラの店員「ウフフ……アナタのようなかわいい女の子にピッタリの水着があるんだけれど、試着していかない……?」ニコニコ

イリス「み、水着……!?」

エバンス「見たいか見たくないかで言えば、見たいと言わざるを得ない」

スキュラの店員「オスはすっ込んでなさい……」

エバンス「お、おう……すまん」

イリス「……き、興味はありますけど、今日は水着を探しに来たんじゃないんです!」

スキュラの店員「あら、残念……。それじゃあ何をお探しかしらぁ……?」

イリス「えっと、炎や熱……溶岩地帯を探索するのに必要な装備ってありますか?」

スキュラの店員「なるほどねぇ……」


↓1コンマ
01-70 ゴテゴテ耐熱鎧
71-90 サラマンダーの革衣
91-00 マジカルハイレグ水着
498 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/02(日) 22:02:14.61 ID:1qVNq6EDO
はい
499 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/02(日) 22:22:11.61 ID:b/3OqX820
 ゴテゴテ耐熱鎧「」

イリス「わあ、すっごい無骨……!」

スキュラの店員「う〜ん……やっぱりダサくて格好悪いわよねぇ……」

エバンス「そうか? これはこれで格好良いだろ」

スキュラの店員「アナタのようなむさ苦しいオスが着るならピッタリだわぁ……。でもカワイイ女の子にはちっとも似合わないでしょぅ……」

エバンス「でも、こういったゴテゴテの全身鎧を脱いだら中身は可憐な美少女だった……ってのも良くねーか?」

スキュラの店員「……一理あるわねぇ……。でも、オスのアナタがそれを言うのはやっぱりキモいわぁ……」

エバンス「そ、それは差別だろ!」

イリス「あ、あはは……。とりあえず、これがあれば溶岩も平気ってことですか?」

スキュラの店員「足元程度の溶岩なら多少は大丈夫よぉ……。でも例えこれを身に着けても、深いところには絶対入っちゃダメ……。鎧の中で蒸し焼きになって死ぬわぁ……」

イリス「むむ、蒸し焼きっ……」

エバンス「うげげっ……」

スキュラの店員「基本的には、例えこれを着ても溶岩には入らないことよぉ……。もし入るとしても、絶対に足元以上は入らないこと……。わかったぁ……?」

イリス「わっ、わかりましたっ……!」

エバンス「蒸し焼きは勘弁だぜ……!」


スキュラの店員「ああ、それとぉ……多分、この島以外でこれを着る機会はないだろうからぁ……レンタルの方が良いと思うわぁ……」

エバンス「なるほどな。確かに、今回の滞在中しか使うことはないだろうし、レンタルで済ませられるならレンタルの方が良さそうだな」

イリス「出費もなるべく抑えたいですもんね」

スキュラの店員「ウフフ、それじゃあレンタルのお代だけれどぉ……」


 ☆ゴテゴテ耐熱鎧を人数分レンタルしました
 ☆溶岩地帯に進む際、自動で装備します

 ◆
500 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/02(日) 22:41:31.23 ID:b/3OqX820
―島長の家

ミスティ「……あら? モーリィさんは?」

猫人の男「モーリィは今日は商会の方に顔を出しているよ。彼女は島長だから、ずっと火山の調査にかかりきりというわけにもいかないんだ」

ローガン「そうか……。それならば仕方がないな」

猫人の男「一応火山の調査主任は僕ということになっているから、何かあれば僕が聞こう」

ミスティ「それじゃあ……私は氷魔法が使えるのだけれど、火山の魔物には通用するかしら……?」

猫人の男「氷魔法か。出力によっては焼け石に水ということになりかねないけれど、もし通じるのなら火山調査においては非常に頼もしい属性だ。早速見せてもらっても良いかな?」

ミスティ「ええ。昨日のように、模擬戦形式で良いのかしら……?」

猫人の男「そうだね。それじゃあ庭に出ようか」


 ――模擬戦闘開始――


↓1
01-05 だめだめ
06-35 敗北
36-65 善戦
66-00 勝利
501 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/02(日) 22:41:53.46 ID:jhON/RkS0
502 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/02(日) 23:20:08.60 ID:b/3OqX820
―島長の家 庭

ミスティ「氷よッ!」コォォ―

 氷の刃「」ヒュンヒュン

猫人の男「」シャッ

 レイピア「」ビビビッ
 氷の刃「」パリンパリン

ミスティ「速いわね……なら全方位から!」ゴゴゴ

 猫人の男を取り囲む氷柱の群れ「」ゴゴゴゴ

猫人の男「! これほどに大量生成できるとは――!」

ミスティ「逃げ場はないわよ!」グッ

 猫人の男に殺到する氷柱の群れ「」ビュンビュンビュンッ

猫人の男「なら僕も使わせてもらおう、魔法を――」コォォ―

 猫人の男を中心に渦巻く砂嵐「」ザアアアア―
 砂嵐に突っ込んで砕ける氷柱「」パキンパキンッ…

ミスティ「す、砂嵐の魔法……!?」


ローガン「砂属性……! 地属性の亜種か……!」


猫人の男「さあ、今度はこちらの番だ。受けられるかい?」

 砂嵐から飛び出す砂の刃「」シャシャッ

ミスティ「くっ……!」サッサッ

猫人の男「避けるばかりではジリ貧だよ。どこかで反撃しないと」

ミスティ「う、うるさいわね……!」


ミスティ(とは言ってもジリ貧なのは確か……。どこかで反撃に転じなければ実際押し負けるわ……)

ミスティ(こういう時イリスなら多彩な手札で対応できるし、クロシュなら持ち前の打たれ強さと擬態や同化みたいな反則技で無理矢理突破できる……)

ミスティ(ローガンさんはああ見えて魔法の腕前もかなりのものだから、魔法で対応しつつ近接戦に持ち込める……。エバンスも魔法で身を守りつつ攻めていけるだけの身軽さがある……)

ミスティ(……くっ……やっぱり、私……このままじゃお荷物じゃない……!! このザマで、パーティを離れて一人で復讐に行くなんて本気で考えていたの!?)

ミスティ(くそっ……くそっ……!! こんなんじゃ、あのブラッドの奴どころか、あいつの分体一匹にすら敵わない……!!!)
503 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/02(日) 23:22:44.67 ID:b/3OqX820

猫人の男「ふむ……出力は悪くないけれど、戦闘経験が不足しているな。でもこれだけ戦えるなら、火山でも十分――」

ミスティ「くっ……うぁああああああ!!!」ダダッ

猫人の男「ええ!? 氷の障壁を纏って、突っ込んで――」

 砂の刃「」シャシャッ
 氷の障壁「」バギャギャッ
 ミスティの肌「」スパスパッ ブシュッ

ミスティ「そこ!!!!」ダンッ

 ミスティの掌「」コォォォ

猫人の男「くっ……ニャオオン!!!」

 猫の爪「」シャシャシャッ
 氷の障壁「」バギャッ…

ミスティ「はうっ……」

 ドサッ…


猫人の男「は、はあ、はあ……!」ダラダラ


ローガン「ミスティくん!」タタッ

猫人の男「あっ……す、すまない! 大丈夫だろうか!」


ミスティ「」


ローガン「……気を失っているだけのようだ」

猫人の男「と、とにかくすぐに手当しよう……すまない、やりすぎてしまった……!」

ローガン「フッ……むしろ貴殿に本気を出させたことこそが何よりの誉れだろう」

猫人の男「……き、聞かなかったことにしてくれるかい? さっきの声は……」

ローガン「う、うむ……。貴殿がそう望むのであれば……」


 ☆猫人の男との模擬戦に善戦しました
 ☆猫人の男からの評価が上がりました

 ◆
504 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/02(日) 23:32:51.89 ID:b/3OqX820
というわけで本日はここまでとなります。次回はクロシュちゃんの熱耐性特訓からとなります

ここまで書いてから気付いてしまったのですが、猫人のおじさんの備考欄に「どんな方でも敬語で話す」という一文があったのをすっかり見落としてしまっていました……。非常に申し訳ないのですが、今までに書かれたものは敬語で喋っているものとして脳内変換していただけると幸いでございます……

そして火山探索の準備が着々と進みつつあります。火山の内側でクロシュたちを待ち受けているものとはン何か。フメイちゃんとアリシラさんの行方も、暗躍するセインと原理派も、未だその尻尾を見せてはいません。クロシュちゃん、どうか慎重にお進みくださいませ――

それでは本日もありがとうございました。次回も土日となります、よろしくお願いいたします
505 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/02(日) 23:58:39.94 ID:ypXXByxPO
乙です
猫人の男だけどてっきり本名(コルト・キャトル)を教えてくれると思ったけど名前を教えないから「猫人の男」しか表記されてない。どうすれば「猫人の男」から「コルト・キャトル」に変わるの?
506 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/03(月) 01:45:56.63 ID:4EPcwiFOo
おつです
2/3でヤバそうなことするコンマを切り抜けた暗黒行商ちゃんこのまま更生してくれー
507 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/03(月) 02:34:46.97 ID:DZF0MzFFo
乙乙
バーニングスライム絶滅種なんだな
自然に絶滅したのかそれとも
クロシュのシャドースライムもどうなのかな同種が出たりするかな
508 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/03(月) 06:20:04.93 ID:A00hMPmDO
乙です
セイン君の事があったから、フメイちゃんやアリシラさんにも会えるかなと思ったけど難しい
509 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/08(土) 18:31:41.90 ID:WYP3n+Hh0
猫人の男氏についてですが、彼は緑の国編で登場した紫髪のエルフ幼女さんと同じくネームドキャラとサイドキャラの中間のような立場のキャラクターとなりますため、もし名前が判明したとしても表記が変わることは多分ありません。これについては募集安価から外れたキャラクターを本編に登場させる際の>>1なりの流儀のようなものですので、ご理解いただければと思います

暗黒行商少女はろくでもない詐欺師ですが、根っからの極悪人というわけでもないため、更生の余地はあるかもしれません。いちおう恩人であるクロシュたちの言うことはちゃんと聞くようです

バーニングスライムの方々が絶滅した理由については、当人であるレッド氏や妖精が何か知っているかもしれません
シャドースライムについては、クロシュ本人も妖精も特に何も知らないようです

フメイちゃんとアリシラさんに会う場合も、旅は道連れ(稀)のような低確率判定をくぐり抜ける必要があります。ただ、彼女らはクロシュちゃんのことを気にかけているため、今後もずっと会えないということはないと思います
510 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/08(土) 18:32:15.39 ID:WYP3n+Hh0
―トコナツビーチ

レッド「昨日はごめんね。体は大丈夫……?」

クロシュ「うん」

妖精「クロシュは怪我の治りが早いみたい。過信は禁物だけどね」

レッド「そうなんだ……! そういえばクロシュちゃんは何ていう種族のスライムなの? 黒いスライムってあんまり見たことないけど」

クロシュ「……? わかんない」

妖精「私も知らないんだよねえ。反映魔法以外には特徴らしい特徴もないし」

レッド「そうなんだ……」

クロシュ「うん」

妖精「まあ本人は特に気にしてないみたいだし、別に良いんじゃないかな。スライム類って括りで見れば仲間はいっぱいいるわけだし」

レッド「そうだね! ボクたちは同じスライムの仲間だもんね!」

クロシュ「うん!」



レッド「それじゃあ早速、昨日の続きをやっていこう!」

クロシュ「う、うん……!」


↓1コンマ
01-60 むむむ…(経験2/3)
61-90 めらめら(経験3/3)
91-00 心頭滅却(経験☆)
511 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/08(土) 18:35:44.97 ID:+cCgX+DcO
512 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/08(土) 19:45:16.94 ID:/j/lsFn9o
習得!
513 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/08(土) 19:47:41.12 ID:oaAkZGmfo
黒いスライムはレアなのか
514 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/08(土) 19:57:38.04 ID:WYP3n+Hh0
 バーニングスライムの欠片「」メラメラ

スライムクロシュ「……」モニョモニョ


 デロデロ…モニョモニョ…


妖精「……今回はいけそう?」

レッド「あんまり、無理はしないで――」


 カッ――


妖精「わっ!」

レッド「えっ……!?」


 シュゥゥゥ――…


炎クロシュ「……」チリチリ…


レッド「わあ……炎みたいに、髪が赤く輝いて……」

妖精「クロシュ……! その姿は……」

炎クロシュ「……フメイちゃん……」チリチリ…


 ☆クロシュが炎属性に変化できるようになりました
 ☆炎化している時はお腹がすごく減ります

 ◇
515 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/08(土) 19:58:48.83 ID:WYP3n+Hh0
―夕方
 トコナツビーチ

炎クロシュ「……」チリチリ


イリス「クロシュちゃん、妖精さん、そろそろ夕飯――フメイちゃん!?」バッ

炎クロシュ「あっ、えと……」

妖精「イリス。クロシュだよ、フメイじゃなくて」

イリス「え、ええ!? でもその、混じり気のない綺麗な炎属性は、まるで――」

妖精「やっぱり、イリスもフメイみたいだって思う?」

イリス「う、うん……。えっと、確かバーニングスライムに擬態しようとしてたんだよね……?」

レッド「うん。きっとこれがクロシュちゃんにとって、一番炎属性に適した姿なんだと思う!」

イリス「そ、そういうものなんだ……。凄いなあ、スライムって……」

妖精「クロシュの擬態能力には驚かされることばっかりだよ。私はてっきり、レッドみたいにメラメラデロデロしてるバーニングスライムみたいになるかと思ってたもん」

炎クロシュ「あ、それなら……」

 デロデロ…ポン!

バーニングスライムクロシュ「〜〜」メラメラ モニョモニョ

レッド「わあ……!!」

妖精「あ、バーニングスライムの姿にもなれるんだね……」

 ◆
516 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/08(土) 21:56:33.31 ID:WYP3n+Hh0
―トコナツ火山島 滞在4日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:鉄の剣      盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*3
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]
・熱耐性を身に付ける[3/3☆] 達成!
・溶岩対策を探す 達成!

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・星属性の練習[2/4](イリス)
……………………………………………………………………………………
□トコナツ火山島
沿岸部:シーサイドホテル、トコナツビーチ、海の家、海市、港、灯台、他
市街地:武具屋、雑貨屋、お土産屋、服飾屋、宝石屋、食材屋、食事処、酒場、浴場、冒険者ギルド、他
山間部:旧トコナツ村、果樹園、神殿、温泉、溶岩川、溶岩沼、トコナツ火山
517 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/08(土) 21:57:47.67 ID:WYP3n+Hh0
―朝
 シーサイドホテル 庭

 溶岩釜「」ジュウウゥ―

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ モグモグ

暗黒給仕少女「ちょ、ちょっと昨日から食べ過ぎじゃないの? どれだけ私に朝飯を焼かせる気よ……!」セカセカ

妖精「いやまあ、昨日頑張ったせいかお腹が空くみたいで……」

ミスティ「炎属性化……クロシュは凄いわね、次から次に新たな力を身に着けていく……」

ローガン「だがミスティくんも、昨日の気迫は凄まじかったぞ」

ミスティ「気迫で強くなれたら苦労しないわ……」



モーリィ「おはよう。溶岩対策は進んでいるか?」スタスタ

妖精「モーリィ」

エバンス「おう! 耐熱鎧を人数分と、クロシュちゃんは炎属性に変化できるようになったぜ!」

モーリィ「もうそこまで準備できていたのか? 少々お前たちを侮っていたかもしれん」

イリス「はい! 私たちも火山に向けて出発できますよ!」

モーリィ「では早速火山探索へ――と言いたいところだが……実は状況が変わった」

ローガン「状況が?」

モーリィ「ああ。先日、今の火山は危険な状態だと言ったが、危険度の段階が更に増した。例え装備を整えたとしても、お前たちのような火に属さない者たちが出歩けるような環境ではない」

イリス「え、ええ……!?」

モーリィ「……迅速に準備を進めてくれたところで悪いが、手を引いてくれて良い。世界樹の光は私が見つけ出す」

妖精「ちょ、ちょっとちょっと! それは私の責任だって言ったでしょ!」

モーリィ「ああ。だから、後で緑の国には損害賠償をたっぷり請求させてもらう」

妖精「う、うぐ……」

モーリィ「光の扱いに関しては心配無用だ。星属性の塊であれば、私も心得ている。適切に回収した後、緑の国へ送り届けよう」

妖精「むむう……」

モーリィ「後はこの国で観光するなり、次の光の回収に向かうなり、好きにすると良い。私としては、観光して金を落としていってくれた方が嬉しいがな」

妖精「……」

モーリィ「では、縁があればまた会おう。緑の国の使者たちよ」スタスタ バサッ

 *
518 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/08(土) 21:59:10.95 ID:WYP3n+Hh0
妖精「……」

ミスティ「妖精……どうするの?」

妖精「もし火山の状況があいつの言う通りなんだったら、確かに私たちの出る幕はない……」

イリス「ええ!? せっかく海を渡ってここまで来て、準備も進めたのに……!」

妖精「でも、無理して誰かを死なすような結果にはしたくない。ここまで来て、ってのは確かに悔しいけど……」

エバンス「だが……ここにはセインの奴も来ている。いくらモーリィでも、奴とかち合えば……」

妖精「……」

ローガン「しかしそれは我々にも言えることだ。セインくんは、次に会う時は敵同士と言った。恐らく、容赦してはくれぬだろう。そんな彼と、危険な溶岩地帯でもし出会ってしまったら――」

ミスティ「……命がいくつあっても足りない……でしょうね……」

イリス「……」

暗黒給仕少女「ふうん……いろいろ大変なのね、あんたたち。でも人間じゃ厳しい環境だってんなら、どの道無理なんじゃないの?」

クロシュ「あの……」

暗黒給仕少女「おん?」

 ボッ

炎クロシュ「わたし……たぶん、大丈夫……」チリチリ

妖精「クロシュ……」

イリス「クロシュちゃん……! でも、クロシュちゃん一人じゃ……」

ミスティ「そうよ……! クロシュ一人で行くなんてダメよ!」

炎クロシュ「んゅ……」シュウウ…


↓1〜5多数決 どうしよう
1.クロシュと妖精だけで行く
2.みんなで行く方法を探す
3.次の光へ向かう
4.自由安価
519 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/08(土) 22:00:48.88 ID:uhQhe+Do0
520 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/08(土) 22:01:12.14 ID:/j/lsFn9o
2
521 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/08(土) 22:09:24.59 ID:oaAkZGmfo
1
522 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/08(土) 22:16:44.05 ID:uocVv31DO
2
523 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/08(土) 22:48:16.52 ID:WYP3n+Hh0
炎クロシュ「でも……モーリィさん……心配……」

イリス「うん……。心配だよね……」

エバンス「……なあ! それなら、俺たち人間でも今の火山に行ける方法を探そうぜ! 何かあんだろ、ここが火山の島なら!」

ミスティ「そんな都合の良いものがあるかしら……」

妖精「いや……意外とあるかも」

ミスティ「えっあるの?」

妖精「ちょっとうろ覚えだけど、ここの島の伝承に火口の内側へ人の民が巡礼する節があったような気がするんだよね。伝承は伝承だけど、それが過去の事実だったとすれば、人間が火口の内側みたいな灼熱地帯を通る方法があったんじゃないかと思う」

ローガン「ほう……。なら、その方法がわかれば――」

妖精「うん。まあ実在するかどうかはわかんないし、実在しても現存はしてないかもしれないから、期待はしない方が良いけど」

エバンス「いや、十分だ。探してみる価値あると思うぜ!」

炎クロシュ「うん……!」

 ☆新たな目標「灼熱を制する方法を探す」が発生しました

トコナツ火山島滞在4日目です
↓1〜3 自由安価 何をする?
524 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/08(土) 22:50:31.44 ID:/j/lsFn9o
モーリィに巡礼の道について聞く
教えてもらえなくても反応からあるかないかわかれば…
525 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/08(土) 22:50:43.22 ID:+cCgX+DcO
ギルドで依頼探し
526 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/08(土) 22:55:43.29 ID:uocVv31DO
フメイとアリシラの協力がほしい
ビラ配り出来るなら緑の国でフメイとアリシラが食べ歩きしていたことがあったから、海市でビラ配りしつつ食事や情報収集
527 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/08(土) 23:01:25.69 ID:WYP3n+Hh0
というわけで、あまり進まず申しわけありませんが本日はここまでとなります

黒いスライムは全くいないわけではないようですが、他の色よりも珍しいようです。なおクロシュちゃんは素では黒色ですが、実は反映魔法によって外見の色を自在に変えることができたりします。光学迷彩も使えるので透明にもなれます

そしてクロシュちゃんが外見のみならず属性までフメイちゃんの真似ができるようになりました。レッドさんの欠片はクロシュちゃんに取り込まれたため、今後は特に装備変更などなしにいつでも炎化できます。なお説明でもあった通り炎化状態ではとてもお腹が減るため、多用は禁物です

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
528 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/08(土) 23:21:18.77 ID:/j/lsFn9o
おつです
イリスちゃんが「属性が見える」様な事できるのは星属性なの関係してる?
529 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/09(日) 01:10:44.67 ID:A7klz3iDO
乙です
530 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/09(日) 06:32:15.16 ID:im2mL5/+O

モーリィさん不器用なのか頑固なのか・・・
531 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/09(日) 17:03:17.72 ID:FZ4ZafN30
イリスさんの優れた魔力感知能力については、実際のところ星属性が関係しています。たいていの人は自分の得意属性と同じまたは近い属性の魔力を感知するのが得意なのですが、イリスさんは星属性なので、星属性から派生した属性の魔力感知に関しても優れているということになるのです。同様に、ミスティは氷、ローガンは鋼、エバンスは地の魔力を感知するのが得意であると考えられます
なお言葉の上では属性が見えているかのようなことを言っていますが、実際には視覚とはまた別の感覚で魔力を認識しているようです。その感覚を魔力を持たない人に説明するのはとても難しいため、今回は省略させていただきます

モーリィ氏はあまり器用な方ではないようです。本人もそれを自覚していますが、特に問題だとも思っていないようです。でも頑固というわけではないので、話があればちゃんと聞いてくれると思います
532 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/09(日) 17:03:50.13 ID:FZ4ZafN30
―島長の家

妖精「お〜いモーリィ〜」パタパタ

モーリィ「なんだ? 観光案内なら他を当たれ」ヌッ

エバンス「いや、この島の伝承について聞きに来たんだ」スタスタ

モーリィ「観光案内じゃないか」

エバンス「……確かに。いやでも、こういうのはあんたが一番詳しいだろ?」

モーリィ「それはそうだが……仕方ない、手短に聞け」

妖精「ありがと。えっとさ、確かこの島の伝承に、火山の内側へ人が巡礼する話があったと思うんだけど……それの詳しい内容について教えて欲しい」

モーリィ「……それを聞いてどうするつもりだ?」

エバンス(!)

妖精「か、観光だよ」

モーリィ「まだ火山探索を諦めていないのか……。無茶をするものではない。お前も一国の頂に立つ者なら、自身の命の重みくらい理解できているはずだ」

妖精「そっくりそのまま返してやる。今この島には私たち以外にも光を狙ってる奴らがいるんだよ。王国の勇者の話くらい聞いたことあるでしょ? モーリィ一人じゃ危ないよ」

モーリィ「この火山島は私の庭だ。例え勇者と言えど、ここで私が遅れを取るなどありえん」

エバンス「……確かにあんたは強いが、あいつも強い。ここがあんたのフィールドだとしても、万が一ってこともあるだろ? それに俺たちはあいつの動きを見たことがある……もし争うことになった時、俺たちがいれば危険は大きく減ると思うぜ」

モーリィ「……」


↓1コンマ
01-30 帰れ
31-60 他をあたれ
61-90 昔話なら旧トコナツ村で聞け
91-00 案内してやろう
533 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/09(日) 17:12:59.60 ID:im2mL5/+O
534 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/09(日) 19:21:37.81 ID:FZ4ZafN30
モーリィ「火に弱いお前たちを気にかけながら戦う方が遥かに危険だ。足手まといと言った方がわかりやすいか?」

エバンス「む……」

モーリィ「どうしても死にたいというのなら止めはせんが、私からお前たちに教えてやれることはない。他を当たれ」

妖精「はいはい、じゃあいろいろ調べさせてもらうよ。死なないためにね」

モーリィ「そうしろ。ついでに観光して金を落としていけ」スタスタ バサッ



エバンス「くそ……悔しいが言い返せなかった」

妖精「まあ、実際もし灼熱地帯で戦いになったら、今の私たちは足手まといどころじゃないだろうからねえ……」

エバンス「こうなったらなんとしても火への対策を見つけるぞ! ここまで見下されたままで終われるかよ!」

 ◆
535 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/09(日) 19:22:21.79 ID:FZ4ZafN30
―冒険者ギルド トコナツ支部

 ワイワイ ガヤガヤ

受付嬢「こんにちは〜。当ギルドのご利用は初めてですよね〜?」

イリス「はい! これ冒険者証です!」

受付嬢「どうも〜」

イリス「あの、この島の伝承について少々お聞きしたいんですけど」

受付嬢「あ〜、私は本部からの派遣なのでちょっと詳しくないんですよね〜。そういうのなら、現地の人とかに聞いた方が詳しいと思いますよ〜」

イリス「そ、そうでしたか。失礼しました」

 *

ミスティ「イリスが受付を済ませてる間に……私はこのギルドの依頼傾向でも見てようかしら……」

 依頼書「果樹園の害獣駆除 報酬:中」
 依頼書「海の家の臨時従業員募集 報酬:中」
 依頼書「美少女限定!水着のモデル大募集! 報酬:高」
 依頼書「活性化して麓に降りてきた火山の魔物退治 報酬:高」
 依頼書「急募!溶岩ダムの建設作業員 報酬:高」

ミスティ「……」

イリス「ミスティ! 受付済ませてきたよ!」トタトタ

ミスティ「イリス。こんな感じの依頼があるみたいだけれど……どう思う?」

イリス「ふむふむ……溶岩ダムの建設作業員以外ならやれそうかな?」

ミスティ「……水着のモデルも?」

イリス「えっ!? あ、い、いやそれは……」

ミスティ「美少女限定、ですって……。イリス、容姿に自信があるのね」

イリス「あ、ああ〜! 見落としてたんだよお!」

ミスティ「ふふ……でもイリスなら、けっこう映えると思うわよ……水着……」

イリス「いやいや、それを言うならミスティだって……!」

ミスティ「どうあがいても貧相でみすぼらしい印象にしかならないわ。間違いなく」

イリス「ど、どうしてそういう方向にだけそんなに凄い自信なの……」


↓1 何か受けてみる?
1.果樹園の害獣駆除
2.海の家の臨時従業員
3.水着のモデル
4.降りてきた火山の魔物退治
5.帰る
536 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/09(日) 19:23:22.79 ID:13qDnagG0
537 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/09(日) 19:44:02.04 ID:3U0NDXfg0
イリスさんの性格上、立候補はしないだろうから、パーティの誰かに推薦されたか、もしくは報酬に旅に役立つor火山で活動できる道具でもあったか
538 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/09(日) 20:03:21.83 ID:FZ4ZafN30
ミスティ「……でも報酬は良いわね。危険もなさそうだし、もし受けられればかなり美味しいわ。水着モデル」

イリス「いやまあ、それはそうだけど……。ミスティ、受けるの……?」

ミスティ「いや、イリスが」

イリス「ええ!?」

ミスティ「大丈夫よ……イリスならスタイルも良いし、きっといけるわ……」ニヤニヤ

イリス「あ、あうう……で、でもお……///」

ミスティ「旅の資金はいくらあっても困らないでしょう? 大丈夫よ、私も付き添うわ……」ニヤニヤ

イリス「う、うう〜……それはそうだけどお……///」

ミスティ「さあ、この依頼書を取って……」

イリス「……///」

 依頼書「」ベリッ…

 *

受付嬢「わお! 水着のモデルさんですね〜」

イリス「は、はい……///」

ミスティ「ええ……。こちらの、イリス・プラネ――」

受付嬢「こんな美少女が二人も一緒に受けてくれるなんて〜!」

ミスティ「えっ……い、いや私はちが――」

イリス「そそ、そうなんです〜!! 私たち二人で受けるので、よろしくお願いします!!!!」

ミスティ「!!?」アタフタ

受付嬢「うふふ、依頼主さんも大喜びでしょうね〜」

 受注印「」ドンッ!!!

ミスティ「」

 ◆
539 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/09(日) 20:04:39.36 ID:FZ4ZafN30
―武具屋

スキュラの店員「あらあ、誰かと思えば……」

イリス「せ、先日はどうも!///」

ミスティ「ど、どうも……///」

スキュラの店員「これは素敵なモデルさんが来てくれたわねえ……。ウフフ……類は友を呼ぶ……美少女の友は美少女なのねえ……」

イリス「ほら! ミスティも美少女なんだよ!///」

ミスティ「嘘でしょ……///」

スキュラの店員「さあさあどうぞ中へ、お嬢様がた……。私が繕った珠玉の水着のモデルさんになってもらうわよぉ……」


↓1コンマ イリスの水着
01-05 謎の光
06-20 マイクロビキニ
21-50 競泳水着
51-80 フリルワンピース水着
81-95 魔法学園のスクール水着
96-00 マジカルハイレグ競泳水着

↓2コンマ ミスティの水着
01-05 謎の光
06-20 マイクロビキニ
21-50 競泳水着
51-80 フリルワンピース水着
81-95 魔法学園のスクール水着
96-00 マジカルハイレグ競泳水着
540 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/09(日) 20:05:26.53 ID:A7klz3iDO
はい
541 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/09(日) 20:06:02.94 ID:im2mL5/+O
542 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/09(日) 20:57:57.03 ID:FZ4ZafN30
イリス(フリルワンピ水着)「わ……これ、かわいい……!」フリフリ

スキュラの店員「でしょう? うふふ、かわいい系のあなたにピッタリの水着のはずよぉ……」

イリス「フリフリのワンピースだからあんまり恥ずかしくないし……こんな水着もあるんだ……!」フリフリ

スキュラの店員「水着文化はまだまだ大陸の子たちに知られてないわあ……。これを機に知っていってねぇ……」


イリス「ところでミスティは?」

スキュラの店員「もう着替え終わっているはずだけれど……。出て来ないわねえ……」

 更衣室「……」

イリス「ミスティ〜。私もう着替えたよ〜」

 更衣室「……わ、わかったわよ……」


 更衣室のカーテン「」シャッ

ミスティ(スク水)「……///」ヨタヨタ

イリス「わ……そ、その水着は……!!」

スキュラの店員「魔法国の国立魔法学園で指定されている、スクール水着よぉ……。うふふ……この出来栄えなら入学希望者増加は確実ねえ……」

ミスティ「あ、あんまり見ないで……///」

イリス「かわいい〜〜!!!」

 *

 パシャッ パシャッ パシャッ…

イリス「……///」

ミスティ「……//////」

スキュラの店員「うふふ……ありがとう、撮影はこれで十分よお……」

イリス「あ、ありがとうございました……!」

ミスティ「や、やっと終わったのね……」

 *

スキュラの店員「はい、これが本日のお給金……」

 金袋「」ズシッ

イリス「わあ、こんなに……!」

スキュラの店員「カワイイお二人にサービスよぉ……。その水着も記念に差し上げるわぁ……」

ミスティ「あ、ありがとうございます……」

スキュラの店員「うふふ、機会があったらまたモデルをやってねぇ……。いつでも待ってるわぁ……」


 ☆お金をたくさん稼ぎました
 ☆フリルワンピース水着とスクール水着を手に入れました

 ◆
543 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/09(日) 20:59:31.92 ID:FZ4ZafN30
―海市

 ワイワイ ガヤガヤ

ローガン「このビラの女の子たちを見かけたら、シーサイドホテルの妖精一行へ連絡をお願いします」ピラッ

クロシュ「お、お願いしますっ……」ピラッ

レッド「お願いします!」ピラッ

 フメイちゃんとアリシラさんが描かれたビラ「」ピラッ



サハギンの男「おーわかったぜー」ピラッ

海妖精「わ〜かわいい絵〜」ピラッ

犬耳の少女「わかりましたッ! 見かけたら連絡しますッ!」ピラッ

くすんだ銀髪の少女「うん……見たら、連絡スル……」ピラッ

 *

レッド「それにしてもクロシュちゃん、絵がすっごい上手なんだね」

ローガン「クロシュくんの絵の上手さには目を見張るものがある。王国の芸術都市でも通用するかもしれん」

クロシュ「えへへ……。ローガンさんと、レッドちゃんも、ありがと……。手伝ってくれて……」

ローガン「フメイくんの捜索もパーティの重大な任務の一つだからな」

レッド「クロシュちゃんはボクたちバーニングスライムの力を継いでくれたんだもの。何かあれば力になるよ」

ローガン「フッ……良き友ができたようだな、クロシュくん」

クロシュ「うん……!」

レッド「友……えへへ……」

ローガン「よし! ビラ配りもあと少しだ、頑張るぞ二人とも!」

クロシュ「うん……!」

レッド「うん!」


↓1コンマ ビラ配り結果
01-50 目撃情報
51-80 目撃情報+
81-00 うしろうしろ
544 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/09(日) 21:01:19.35 ID:46aIw0iZo
後ろ
いや前だ
545 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/09(日) 21:49:00.40 ID:FZ4ZafN30
―海市 屋台

黒丸メガネのタコ人おじさん「おっ、この二人組ならこの前ウチに来たよ!」

クロシュ「!」

黒丸メガネのタコ人おじさん「3日くらい前だったかね。あれこれ話しながら海市で食べ歩いてたよ」

ローガン「どんなことを話していたかはわかるだろうか?」

黒丸メガネのタコ人おじさん「さあ、そこまでは聞こえなかったなぁ」

レッド「とにかくここに来てたんだね……!」

黒丸メガネのタコ人おじさん「そっちのお嬢さんは、その子の双子ちゃんなのかい?」

クロシュ「ん……えと……うん……」

黒丸メガネのタコ人おじさん「そっか、大変だなぁ……。よっし、そんじゃあ姉妹思いのお嬢さんに大サービスだ!」バッ

ローガン「お、おお……?」

黒丸メガネのタコ人おじさん「好きなものを好きなだけ食べていきなさい! おじさんの奢りだ!」

レッド「いやいや……おじさん、そんなことして大丈夫なの?」

黒丸メガネのタコ人おじさん「おうとも! おじさんのお店は、お嬢さんみたいながんばりやさんにお腹いっぱい食べさせてあげるためにあるんだからね!」

ローガン「そ、そうなのか……。いやしかし、流石にタダというのは怪しいが……」

レッド「このおじさんはちょっと女の子に甘いだけで悪い人じゃないから大丈夫だよ。おじさんの家計は大丈夫じゃないかもしれないけど……」

黒丸メガネのタコ人おじさん「大丈夫! おじさんの懐は無限大だからね!」

レッド「また奥さんに怒られちゃうよ? 採算が合わなかったら……」

黒丸メガネのタコ人おじさん「はっはっは、お嬢さん一人分のご飯くらいどうとでもなるよ! 大船に乗ったつもりで食べていきなさい!」

クロシュ「えと……それじゃあ……」


↓1〜2 食材を1〜3つ選択
肉類:トリ肉、ケモノ肉
野菜:食べられる野草、海藻類、マンドラ大根、ゴボウの根っこ、トコナツマメ
穀物:ヤマイモ、パラパラ米、甘もろこし、ナッツ
魚介:カニ、ウミザリガニ、フヨフヨクラゲ、ウミタニシ、ウマアジ、マグロ、溶岩魚
果実:トコナツバナナ、トコナツドリアン、トコナツココナッツ、ウォータースイカ、ファイアメロン
卵乳:トリの卵、ミルク、チーズ、バター
特殊:スライムゼラチン、きび砂糖、激辛香辛料
546 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/09(日) 21:51:01.78 ID:13qDnagG0
フヨフヨクラゲ・ファイアメロン
547 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/09(日) 21:52:33.29 ID:A7klz3iDO
きび砂糖 トコナツバナナ
548 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/09(日) 22:48:51.69 ID:FZ4ZafN30
 フヨフヨフルーツポンチ「」ポン!!

黒丸メガネのタコ人おじさん「お待ちどう! フヨフヨフルーツポンチ一丁!」

クロシュ「わあ……! いただきます……!」

黒丸メガネのタコ人おじさん「つるつるのフヨフヨクラゲにアチアチのファイアメロン、そしてあまあまのトコナツバナナにきび砂糖をたっぷりまぶした至高のデザートでっせ!」

ローガン「ほう、クラゲか……。味はほとんどないが、だからこそつるつるの食感がフルーツポンチによく合うな」

レッド「ファイアメロンはこの島の特産品の一つだよ。みずみずしく甘い果肉に炎魔力が染み込んでいて、炎のような熱さも感じられる変わったメロンなんだ。好みは分かれるけれど、ボクは大好き」

黒丸メガネのタコ人おじさん「そしてトコナツバナナは、果物界最甘と言われるほどの激甘フルーツだよ! そこにさらに、トコナツ産の砂糖きびから絞り出したきび砂糖を加えれば……最強ってワケさ!」

ローガン「な、なんと暴力的なデザートなのだ……!」

黒丸メガネのタコ人おじさん「はっはっは、是非ご賞味いただきたい――」

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ

黒丸メガネのタコ人おじさん「えっスライム!!?」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

レッド「おかわりだって、おじさん!」

黒丸メガネのタコ人おじさん「お、おお! かわいいスライムのお嬢さんだったんだね! もちろんおかわりも自由だよ!」

 ◇

 積み上がったフヨフヨフルーツポンチの皿「」ギシッ

スライムクロシュ「〜〜♪♪」モニョモニョ モグモグ

レッド「お、おじさん。おかわりだって」

黒丸メガネのタコ人おじさん「ひえ……ま、まだ食べるのかい……!?」

スライムクロシュ「〜〜…」モニョニョ…

レッド「あ……食べ過ぎてごめんなさい、だって……」

黒丸メガネのタコ人おじさん「……いいや! 好きなだけ食べていいと言ったのはおじさんだからね! 男に二言はないよ!」

スライムクロシュ「!」モニョ!

ローガン「だ、大丈夫か……?」

 ◇

 さらに積み上がったフヨフヨフルーツポンチの皿「」ギシシッ

スライムクロシュ「〜〜♪♪♪」モニョモニョ

レッド「ごちそうさまでした、だって……」

黒丸メガネのタコ人おじさん「はっはっは! 良い食べっぷりだったよ、クロシュちゃん!」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

ローガン「う、うむ。流石にお代を支払わせてもらおう……」

黒丸メガネのタコ人おじさん「いやいや、大丈夫。男に二言はないと言ったからね。クロシュちゃんにいっぱい食べてもらえておじさんも嬉しいよ!」

ローガン「いや、しかしだな……」

黒丸メガネのタコ人おじさん「はっはっは、大丈夫だとも。双子ちゃん探し、がんばってね!」

スライムクロシュ「〜!」モニョ!

 ☆フメイとアリシラがこの島に来ていることを知りました
 ☆いっぱい食べて元気になりました

 ◆
549 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/09(日) 22:49:57.47 ID:FZ4ZafN30
―トコナツ火山島 滞在5日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:鉄の剣      盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*3
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]
・灼熱を制する方法を探す

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・星属性の練習[2/4](イリス)
……………………………………………………………………………………
□トコナツ火山島
沿岸部:シーサイドホテル、トコナツビーチ、海の家、海市、港、灯台、他
市街地:武具屋、雑貨屋、お土産屋、服飾屋、宝石屋、食材屋、食事処、酒場、浴場、冒険者ギルド、他
山間部:旧トコナツ村、果樹園、神殿、温泉、溶岩川、溶岩沼、トコナツ火山
550 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/09(日) 22:52:07.84 ID:FZ4ZafN30
―朝
 シーサイドホテル 庭

暗黒給仕少女「えっ水着のモデルやっただけでそんなに!? ズルじゃないの!?」

イリス「ギルドの契約に則ったお給金だよ!」

ミスティ「まさかあなたにズル呼ばわりされるとはね……」

暗黒給仕少女「むむう……」

妖精「まああなたも素材はいいし、やろうと思えばやれるんじゃない?」

暗黒給仕少女「それなら私も―――……」

暗黒給仕少女「……」

ミスティ「……?」

暗黒給仕少女「……やっぱやめとくわ。衆目に肌を晒して銭を得るなんて性に合わないし」

イリス「うっ……そう言われるとやっぱりちょっと恥ずかしいな……」

ミスティ「ここの雑用の方が性に合ってるってことね」

暗黒給仕少女「うっさいわね! これはあんたたちへの債務を完済するまでの仮の姿よ!」


トコナツ火山島滞在5日目です
↓1〜3 自由安価 何をする?
551 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/09(日) 22:53:30.09 ID:im2mL5/+O
ローガン、酒場でモーリィと相席して飲む
552 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/09(日) 22:53:57.88 ID:46aIw0iZo
レッドとスライム談義でも
553 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/09(日) 22:54:23.19 ID:0ScExDbTO
猫人に島の伝承や火山の周辺にいる生物など色々聞いてみる
554 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/09(日) 22:54:40.51 ID:ztAh1lCFO
火山への道を探す
555 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/09(日) 23:10:44.11 ID:FZ4ZafN30
というわけで本日はここまでとなります。次回はローガン氏とモーリィ氏のサシ飲み編、レッドちゃんとスライムトーク編、猫人おじさんと島のお話編です

レッドさんはアラサウの長寿スライムですが、クロシュさんにちゃん付けで呼ばれてしまっています。これはクロシュちゃんがレッドさんを舐めているとかではないのですが、どうにもクロシュさんはスライム類の者をちゃん付けで呼んでしまう癖があるようです(実はブラッドのこともちゃん付けで呼んでいたりします)。スライム類はみんな対等な仲間だと思っているのかもしれません

そしてついにイリスさんとミスティさんが水着を手に入れました。水着を手に入れたからと言って何か役に立つわけではないのですが、トコナツ島を満喫するにあたってやはり水着は外せない物品だったのかもしれません。ちなみに魔法学園のスクール水着は着用者の魔力効率を向上させる効果があったりしますが、ミスティさんはあまり着たくないようです

それでは本日もありがとうございました。次回も土日となります、よろしくお願いいたします
556 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/09(日) 23:12:48.26 ID:13qDnagG0


銀髪少女とか魔法学園とか前作要素が・・・
557 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/10(月) 01:24:55.74 ID:84aKOJujo
乙です
クロシュちゃんがどんどん大食いスライムに、いっぱい食べるきみがすき

料理錬成毎回美味しそうなの出てきて楽しい
558 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/10(月) 12:16:09.41 ID:ZIUZLDI6O

魔法学園とか今後の舞台になりそうな場所が・・・
559 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 18:28:36.39 ID:bn+1G9FY0
ちょっとした賑やかし程度に前作要素が出たり出なかったりすることがあります。銀髪の子と犬耳の子は、この世界では初めから仲が良いのかもしれません

クロシュが擬態や同化などで特殊な力を行使する場合、魔力やカロリーを消費します。いっぱい食べて力を蓄えるのが良いでしょう

魔法学園と聞くと確かに物語の舞台になりそうなのですが、実のところクロシュ一行が魔法学園のある魔法国に立ち寄る予定は今のところないため、特に関わることはないかもしれません……
560 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 18:29:24.60 ID:bn+1G9FY0
―酒場

 ワイワイ ガヤガヤ

ローガン(賑わっているな。情報収集の為とは言え、私一人で来たのは正解だったかもしれん)スタスタ

ローガン(さて、とりあえずカウンターに……む?)


モーリィ「……」グビグビ


ローガン(島長のモーリィ氏? 今日は休みなのか)

ローガン(それならば……休みのところを悪いが、酒の力を借りさせてもらおう)


ローガン「隣、よろしいか?」

モーリィ「……妖精の手下か。好きにしろ」グビグビ

ローガン「では失礼」スッ

竜人の看板娘「何にいたしますか?」ニコニコ

ローガン「おすすめはどれだろうか。この島の酒は初めてなもので」

竜人の看板娘「人間のお客様にはトコナツビールが人気ですねえ」

ローガン「ではそれを一杯もらおう」

竜人の看板娘「はぁい、少々お待ち下さいね」

 *

モーリィ「それで、何の用だ? ただ隣で飲みに来たわけでもあるまい」

ローガン「うむ……いや、酒を飲みに来たというのも半分は当たっている。最近飲めていなかったものでな」

モーリィ「パーティ内では飲まんのか」

ローガン「酒好きは私くらいしかいないのだ」

モーリィ「妖精とあの二人の人間の子供は仕方ないとして……エバンスという男とスライムも酒は飲まないのか?」

ローガン「エバンスくんも酒は嫌いではないはずなのだが、パーティに入ってからは全然飲んでいないようだ。クロシュくんは……多分飲んだこと自体がないのではないだろうか」

モーリィ「スライムはあらゆる毒物に強い。当然酒にも強い。今度誘ってみたらどうだ?」

ローガン「いやしかし、クロシュくんはまだ子供であるし……」

モーリィ「人間の感覚を当てはめるな。例え子供であろうとスライムが酒で健康を損なうことはない」

ローガン「……考えておこう」


↓1コンマ
01-30 普通に飲んだ
31-60 火山について
61-90 巡礼について
91-00 教えてやろう
561 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/15(土) 18:30:46.66 ID:OC3NB0wFO
562 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 20:44:22.66 ID:bn+1G9FY0
 グビグビ…

ローガン「ところで巡礼についてなのだが」

モーリィ「やはりまだ諦めていないか……」

ローガン「元より我々の仕事だ。危険は承知している」

モーリィ「はぁ、仕方ない……。どうしてもというのなら旧トコナツ村へ行って調べてみろ」

ローガン「旧トコナツ村……というと、山間部にあるという……?」

モーリィ「そうだ。昔ながらの生活を続けている、この島本来の集落……そこにお前たちの求めているものがあるかもしれん」

ローガン「!」

モーリィ「歓迎されるかどうかは知らんがな」

ローガン「ありがたい。だが、どうして今になってそれを?」

モーリィ「誤ったやり方で焼け死なれても寝覚めが悪いからな」

ローガン「……もちろん、死ぬ気は一切ない」

 ☆旧トコナツ村に何らかの情報があるという情報を得ました

 ◆
563 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 20:49:30.55 ID:bn+1G9FY0
―トコナツビーチ

 ザァーン ザザァーン…

カモメ「クゥー、クゥー」

カニ「チョキチョキ」


炎クロシュ「……」チリチリ

 デロデロ…

バーニングスライムクロシュ「」メラメラ モニョモニョ


レッド『完璧だよ! 完全に炎の力をコントロールできてる』モニョモニョ

バーニングスライムクロシュ『うん』モニョ

レッド『もうボクから教えられることはなさそうかな……? よくがんばったね、クロシュちゃん』

バーニングスライムクロシュ『えへへ……』モニョニョ

 *
564 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 20:51:40.83 ID:bn+1G9FY0
レッド『クロシュちゃんたちは、あの光を追ってるんだよね?』モニョモニョ

クロシュ『うん』モニョ

レッド『それで、友達のフメイちゃんも、その光を追ってるから――光を追えば友達にも会えるってことなんだね』モニョモニョ

クロシュ『うん……』モニョ…

レッド『すごいや……ボクよりずっと若いのに、そんな苦労を背負ってるのに……諦めないで、がんばり続けるクロシュちゃんは……」モニョモニョ

クロシュ『そうなの……?』モニョニョ?

レッド『うん。すごいことだよ。自信を持っていいことだよ」モニョモニョ

クロシュ『そうなんだ……』モニョニョ

レッド『そういえばクロシュちゃんの名前って、もしかしてクロシュヴィアから取ってるの? 伝説のスライムの』モニョモニョ

クロシュ『くろしゅびあ?』モニョニョ?

レッド『えっと、正しくはクロシュヴィア・ビターエンド。でもその反応からすると……クロシュちゃんは知らないみたいだね』モニョモニョ

クロシュ『うん』モニョ

レッド『えっとね、クロシュヴィアは……ボクたちスライム族に伝わるお伽噺に登場する、伝説のスライムの名前なんだよ』モニョモニョ

クロシュ『でんせつ……』モニョニョ

レッド『とっても強くて、賢くて、誰よりも優しい、凄いスライムだったんだって』モニョモニョ

クロシュ『わあ……』モニョニョ

レッド『凄い擬態能力でどんな姿にもなれて、誰とでも仲良くなれたクロシュヴィアは、種族を問わずたくさんの人たちを救ったけれど……。どれだけ救い、愛し、慈しんでも、一向に変わらず憎み合い、争い続ける生き物たちの姿に絶望して……最期には、風の中に溶けていっちゃったんだって……』モニョモニョ

クロシュ『……』モニョ…

レッド『……あ……ご、ごめんね! クロシュヴィアがクロシュちゃんの名前の由来だなんて、ちょっと縁起が悪かったよね! ごめん!』モニョニョ!

クロシュ『あ、ううん……。わたし……クロシュヴィアちゃんの、気持ち……ちょっと……わかる、かも……』モニョモニョ

レッド『え……?』モニョ…?

クロシュ『ちょっと……妖精さんみたいだなあって……思って……。妖精さんも……前に、似たようなこと……言ってて……わたしも……同じ気持ちに……なったこと……あった、から……』モニョモニョ

レッド『そうなの……?』モニョニョ?

クロシュ『うん……。命は……生きるために、死ぬまで苦しめ合い続ける、どうしようもない存在だって……。それで……わたしも、諦めたこと……あった……』モニョモニョ

レッド『……』モニョ…

クロシュ『……今も……その思いが、完全になくなったわけじゃないけど……。それでも、がんばり続ける人はいて……。わたしも……やっぱり、フメイちゃんと一緒に……帰りたいから……』モニョモニョ

レッド『クロシュちゃん……』モニョニョ

クロシュ『だから……わたし……まだ、諦めない』

レッド『……うん! 応援する……!』モニョモニョ

クロシュ『えへへ……ありがと……』モニョモニョ

レッド『ボクに手伝えることがあれば、何でも言ってね。クロシュちゃんの力になるから』モニョモニョ

クロシュ『うん……!』モニョ!

 ◆
565 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/15(土) 21:23:24.95 ID:T/DpY8iro
でもクロシュヴィア敵なんだよな
566 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 22:18:00.84 ID:bn+1G9FY0
―島長の家

妖精「お〜い、モーリィ〜」パタパタ

イリス「こんにちは〜」

猫人の男「モーリィは留守ですよ」ヌッ

ミスティ「どうも……」

猫人の男「あ、どうも……。お怪我の具合は大丈夫ですか?」

ミスティ「ええ、お陰様で」

猫人の男「そうですか。それならば良かったです。ところでモーリィなら、恐らく今日は酒場にいるかと思いますが」

エバンス「酒場だと? ローガンの旦那が単身情報収集に行くって息巻いてたし丁度良いな」

猫人の男「貴方がたは行かないのですか?」

妖精「まあ、ここに来た目的の半分はモーリィじゃないからね」

猫人の男「?」

ミスティ「あなたに話があって来たのよ。島の名士さん」

 ◆
567 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 22:18:29.95 ID:bn+1G9FY0
―猫人の家

 ココナッツドリンク「」カラン

猫人の男「なるほど……モーリィに追い払われたから、僕にいろいろ聞きに来たということですか」

妖精「そういうこと。あなたはあいつと違って頑固じゃなさそうだし」

エバンス「今の火山に入る方法を知っているなら教えてくれ。俺たちもこのままじゃ引き下がれねえんだ」

猫人の男「……」

ミスティ「……あなただって、猫人であるのなら灼熱は耐えられないはず。何か方法があるんでしょう?」

猫人の男「……」

イリス「お願いします! あなたが知っている方法を――」

猫人の男「……調査から追い払われたのは君たちだけではありません」

ミスティ「え……?」

猫人の男「僕も、モーリィから調査の任を外されました」

エバンス「なんだと……?」

猫人の男「理由は貴方がたと同じ……ミスティさんの言う通り、猫人である僕も灼熱は耐えられないからです」

イリス「そ、そんな……」

猫人の男「モーリィは、一人で全てを片付けるつもりです」

妖精「ふうん……あいつ……。悪癖は昔から変わってないみたいだね」

猫人の男「悪癖……?」

妖精「あいつ、自分にできることだったら全部自分でやろうとするとこがあるんだよ。多少無茶でもね」

猫人の男「……昔からなのですね」

妖精「……あなたはそれで良いの? モーリィに戦力外通告されたままで」

猫人の男「モーリィの判断は合理的です。彼女から見れば、実際僕は足手まといでしかないでしょう」

エバンス「だからって悔しくないのか?」

猫人の男「……」

ミスティ「……人のことを火山で戦えるかどうか上から目線で査定しておいて、自分がダメだったら簡単に引き下がるの? 許さないわよ……」

猫人の男「いえ、その節は……誠に申し訳なく思っています……。大変な失礼を致しました」

ミスティ「だったら……意地を見せなさいよ……! 自分こそが、誰よりも一番火山で戦えると……!!」

猫人の男「……誰が、諦めたと言いましたか?」

ミスティ「……!」

猫人の男「仰る通り、僕にも意地があります。このまま引き下がるつもりはありません」

エバンス「おお……!」

猫人の男「むしろこちらから、貴方がたにお願い申し上げたい。僕の作戦に付き合っていただけませんか?」

妖精「そういうことならもったいぶらずに早く言ってよもう!!」

 *
568 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 22:20:06.74 ID:bn+1G9FY0
―夜
 シーサイドホテル 庭

クロシュ「!」

ローガン「む、あなたは……」

レッド「モーリィさんの腹心の……猫のおじさん!」

猫人の男「どうも。皆さん、お集まり頂けたようですね」

エバンス「おう! それで、作戦ってのはどんなやつだ?」

猫人の男「はい。簡単に言うと、古代トコナツ伝承にある人間の火山巡礼を我々も行いたいと思っています」

妖精「あ、やっぱり! 私もそれが良いんじゃないかって思ってたんだよ!」

猫人の男「ええ。かつて古代トコナツでは、人の身でありながら火口内部へ進入し、その奥深くの炎の神殿へと巡礼していたと言います。その方法さえ使えれば、僕たちでも熱に耐えられるかと」

イリス「えっと、当時の人たちがどうやって火に耐えてたのかはわかってるんですか?」

猫人の男「エイです」

ミスティ「え?」

猫人の男「エイに乗り、灼熱の溶岩を渡ったという言い伝えが残っています」

ローガン「エイとは……あのエイか?」

猫人の男「はい。通常であれば、深海などに生息するあのエイです」

クロシュ「えい……」

レッド「溶岩を渡るエイ……あ! もしかして……!」

猫人の男「はい。火神の使いと言われる伝説のエイ――彼の協力を得ることができれば」

妖精「居所はわかってるの?」

猫人の男「いいえ。まずは、この島の伝承を再精査する必要があるのですが……」

ローガン「酒場でモーリィ氏に、伝承を調べたければ旧トコナツ村へ向かえと言われたのだが、どうか?」

猫人の男「モーリィに……!? なるほど……ではここは、彼女の言に従って旧トコナツ村に向かいましょう」

 ☆明日、旧トコナツ村へ出発することに決定しました
 ☆移動には1日かかります

 ◆
569 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 22:39:10.24 ID:bn+1G9FY0
―トコナツ火山島 滞在6日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:鉄の剣      盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

 ◇猫人の男 [砂の学士]
 武:鋭いレイピア   盾:         飾:
 武:         防:硬質革鎧     飾:

 ◇レッド  [最後のバーニングスライム]
 武:         盾:         飾:異国の溶岩
 武:         防:         飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*3
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]
・灼熱を制する方法を探す

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・星属性の練習[2/4](イリス)
……………………………………………………………………………………
□トコナツ火山島
沿岸部:シーサイドホテル、トコナツビーチ、海の家、海市、港、灯台、他
市街地:武具屋、雑貨屋、お土産屋、服飾屋、宝石屋、食材屋、食事処、酒場、浴場、冒険者ギルド、他
山間部:旧トコナツ村、果樹園、神殿、温泉、溶岩川、溶岩沼、トコナツ火山
570 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 22:40:04.72 ID:bn+1G9FY0
―朝
 シーサイドホテル

暗黒給仕少女「へえ、旧トコナツ村へ? まあ気を付けて行ってきなさいよ」

妖精「私たちがいない間にモノを盗ったりしないでよ?」

暗黒給仕少女「さあどうしよっかね〜?」ニヤニヤ

若女将「この子のことはしっかり監督していますので、安心して行ってらっしゃいませ」

ミスティ「ええ、お願いね……」

 ◆

―トコナツ火山島 山道

 ギーッ! ギーッ! コケーコッコッコッ!!

イリス「うひゃあ、これが熱帯雨林……!」

ミスティ「蒸し暑いわね……。屋外なのに浴場みたいな湿度だわ……」

猫人の男「虫には気を付けて。刺されたら、最悪死にます」

エバンス「うげえ、噂には聞いてたがマジで死ぬのか……」

ローガン「極めて危険な病原菌を保有した吸血虫がいるのだそうだ……。気を付けねばな」

猫人の男「虫除けの魔法を使っていますから、よほどのことがない限りは大丈夫だと思いますが」


レッド「ねえ、本当にボクも一緒に来て良かったの?」

クロシュ「うん……。レッドちゃん……なんでも手伝ってくれるって……」

妖精「それにあなたがいれば、最悪エイが見つからなくても、私とクロシュとあなたの三人で火山に潜れるでしょ?」

レッド「そっか……! わかった、ボクがんばるよ!」

 ☆猫人のおじさんとレッドちゃんが一時的に仲間に加わりました


↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-05 強敵
06-20 敵襲
21-40 食料発見(コンマ)
41-60 物品発見(コンマ)
61-80 場所発見(コンマ)
81-00 良いこと(自由安価)
571 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/15(土) 22:40:55.92 ID:T/DpY8iro
こんま
572 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/15(土) 22:42:21.44 ID:KjiMlxBp0
573 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 23:03:21.22 ID:bn+1G9FY0
↓1自由安価 起こった良いこと


↓2コンマ 見つけた物品
01-05 ふわふわきのこ
20-35 炎鉱石
36-65 熱帯妖花
66-95 タマムシビートルの甲殻
96-00 トコナツグレンガニ
574 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/15(土) 23:04:59.79 ID:OC3NB0wFO
隠れ温泉宿発見
575 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/15(土) 23:05:32.27 ID:K0Trh5hDO
はい
576 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/15(土) 23:13:57.57 ID:bn+1G9FY0
ランダムイベントの内容が決定したところで本日はここまでです。次回は温泉宿で休憩編、炎鉱石発見編からとなります

今気付いたのですが、↑のコンマ表がまたおかしな数値を示しています。今回は実際に出たコンマが範囲内に収まっているので問題なかったのですが、>>1の注意力がここ最近の暑さでデロデロになり始めているのかもしれません。申し訳有りませんが、ご容赦のほどよろしくおねがいします

レッドちゃんとクロシュちゃんのスライムトークの中でちらっと出てきたクロシュヴィア・ビターエンド様ですが、その正体は実のところ闇に包まれています。ただのお伽噺の存在なのか、実在したスライムなのか、なぜクロシュちゃんと名前が似ているのか。わからないことばかりですが、今のところクロシュ氏にはクロシュヴィアちゃん呼ばわりされているようです。いつか出会うことがあるのでしょうか。

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
577 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/15(土) 23:26:39.64 ID:KjiMlxBp0

何気に妖精ちゃんも適応力高いよね
578 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 01:18:22.00 ID:yPnUYdpso

暗黒給仕という字面が面白い
まさかここまで長く登場し続けるとはなあ
579 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 02:03:16.01 ID:1NPXBvwLo
乙乙
クロシュちゃんも風に溶けれないか
580 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 07:57:35.50 ID:j2wZm4g5o
おつ
クロシュちゃん飲酒可か!
……妖精筆頭にパーティメンバーの目をどうにかする必要がありそう
581 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 12:35:08.99 ID:FF4GGE/Do
三歳飲酒かクロシュ
というか三歳なのか
フメイと旅する前何してたかというよりフメイが旅中に生まれた可能性
582 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 20:42:41.22 ID:6ExWnnbF0
妖精類はかよわい種族ですが、実は妖精類の誰もが自然の力を借りる能力を持っています。妖精類が通常の自然の脅威によって傷付けられることは滅多にないようです(迂闊な妖精がドジをして怪我をしたりすることは稀によくあります)
なお自然魔法というのは、その自然の力を借りる能力を魔術的に洗練させてより効率的に使えるようにしたものだと考えられています

暗黒給仕少女さんですが、実際今は商売によって生計を立てているわけではないため、その名称が暗黒給仕少女に変化してしまっているようです
今のところ彼女にトコナツ島を出ていくほどのお金はないため、少なくともトコナツ島編の間はしつこく登場し続けるかと思われます

風に溶けるには、空気と同化する必要があります。しかし空気との同化は非常に難易度が高く、さらに同化した後霧散してしまわないよう制御する必要まであるため、スライム類の中でも風になれるほどの技量を持つ者はほとんどいないと言われています
今のクロシュならがんばれば空気になれる可能性がありますが、空気になったあと霧散せずに自己を保ち続けるのは難しいかもしれません

クロシュ氏はスライムなので、恐らくお酒にも強いかと思われます
妖精はスライムの毒耐性について知っているため、もしクロシュが酒を飲もうとしてもそんなに反対はしないかもしれません(でもあまり良い顔もしないかもしれません。妖精類はとてもお酒に弱いのです)
妖精よりもエバンスとイリスの方が強く反対するかもしれません。なおミスティ氏はモーリィ氏と近い考えを示す可能性が高いです

クロシュは自分の年齢についてあまり考えたことがありませんが、大体二年くらいフメイちゃんと旅をし、一年くらいあの集落で過ごした記憶があるようです
なお自分がどういう場所で生まれ、どういう経緯でフメイちゃんと旅をし始めたのかはよく覚えていないそうです
583 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 20:43:11.14 ID:6ExWnnbF0
―トコナツ火山島 熱帯雨林

 ギーッ! ギーッ! コケーコッコッコッ!

 ザッザッザッ…

イリス「うう、汗で体がベトベトする……。ミスティ〜、氷魔法でなんとかならない〜……?」

ミスティ「仕方ないわね……」キラキラ

 てのひらサイズの氷塊「」ポン

ミスティ「はい、氷」

イリス「ありがと……つめたい……!」

妖精「氷があっても屋外じゃ焼け石に水だねえ……」

ミスティ「密閉空間なら存分に冷やせるんだけどね……」

エバンス「しかし暑すぎないか……? 湿度が高いとは言え、これは……」

猫人の男「火山活動の影響でしょうね。この密林でもあちこちで溶岩が噴き出している箇所があります。例えば、ここにも」スッ

 溶岩の泉「」ボコッボコッ

クロシュ「わ……!」

ミスティ「こ、これが溶岩……! 凄まじい熱だわ……!」

ローガン「落ちればひとたまりもないな……」


レッド「……あ、みんなちょっと待って!」

クロシュ「?」

レッド「溶岩の中に良いものがある!」ピョンッ

 ドボンッ!

イリス「うわわ、レッドちゃん!?」

ミスティ「さ、流石バーニングスライムね……」

 ザバンッ

レッド「あったよ〜」モニョモニョ

 赤熱する石「」チカチカ

猫人の男「これは……炎鉱石!」

エバンス「炎鉱石?」

猫人の男「主に火山地帯で採れる、炎の魔力を秘めた鉱石です。特別珍しいものではありませんが、炎魔法の触媒として優秀な適性を持っています」

イリス「でもお店で買うとけっこう高いですよねこれ!」

猫人の男「珍しくはなくとも、産出地が限られている上に採掘も簡単ではありませんからね。それがこうも簡単に採れるとは……」

レッド「えへへ、お手柄かな?」

クロシュ「うん……! おてがら……!」

 ☆炎鉱石を手に入れました

 ◇
584 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 20:43:40.61 ID:6ExWnnbF0
―トコナツ火山島 熱帯雨林

 ザッザッザッ…

イリス「ふう、ふう……あとどれくらいで着くんですか……?」

猫人の男「三分の二は越えました。もう少しです」

ミスティ「ソリ移動は楽だけれど、足腰が鍛えられないのは問題ね……」

妖精「飛べない種族は大変だねえ」パタパタ

イリス「妖精さんはずっとパタパタしてて羽が疲れたりしないの?」

妖精「ふふん、そんじょそこらの妖精とは鍛え方が違うからね」パタパタ


エバンス「……」ザッザッ
 エバンスの背負った荷物「」ドッサリ

ローガン「……」ザッザッ
 ローガンの背負った荷物「」ドッサリ

猫人の男「……」ザッザッ
 猫人の男の背負った荷物「」ドッサリ


イリス「うひゃぁ……私たちの分の荷物まで背負ってもらってるのに……!」

ミスティ「肉体派の男は強いわね……」


クロシュ「……」トコトコ

レッド「……」モニョモニョ


イリス「クロシュちゃんとレッドちゃんも、荷物は少なめだけどちっともへばってないね……!」

ミスティ「クロシュはパーティを乗せて一日中泳ぎ続けられる程度の体力があるものね……」

妖精「スライムって種族自体が基本的に頑健でタフだからね。あの子たちと比べても仕方ないよ」


クロシュ「……!」ピコン

クロシュ「えと……じゃあ……わたしが、カタツムリさんになって、イリスさんとミスティさんを乗せるのは……」

妖精「カタツムリじゃ遅すぎるでしょ……」

クロシュ「……」ショボン


エバンス「……女の子陣が疲れてるようだ。どっかで休憩を取れないか?」

猫人の男「それでしたら、そろそろ丁度良い場所があります」

ローガン「丁度良い場所……?」

猫人の男「見えてきました」スッ


 ザッザッザッ サァッ


 温泉地「」モクモク


イリス「わあ……! 密林の中に、こんな開けた土地が……!」

ミスティ「シーサイドホテルに似た三角形の家と……湯けむりだわ!」

猫人の男「ここはトコナツ密林の隠れ家的温泉宿です。少し休憩していきましょう」

 ◇
585 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 20:44:24.72 ID:6ExWnnbF0
―トコナツ密林の隠れ家温泉宿

熱帯アルラウネ「いらっしゃぁ〜い。旅人さんが来るなんて珍しいわねぇ〜」ニコニコ

イリス「わあ! 熱帯植物の……アルラウネさん!」

熱帯アルラウネ「うふふ、初めまして。皆さんお泊りかしら?」

猫人の男「いえ、休憩でお願いします。日が暮れるまでには旧トコナツ村に着きたいので」

熱帯アルラウネ「あらぁ、残念……。それじゃあしっかり疲れを取っていってね」

 *

―女湯

 カポーン…

イリス「んぅ〜生き返るぅ〜……」

ミスティ「はぁ……汗でべたついた体が、浄化されていくようだわ……」

スライムクロシュ「〜〜…」デロデロ

妖精「あんまり浸かりすぎないようにね。ここに泊まるわけじゃないんだから、のぼせたら大変だよ」

イリス「でも、気持ち良すぎてぇ……」

ミスティ「くっ……のぼせるまで浸かりたいのに……ある意味残酷な選択をしてくれたわね……」


スライムクロシュ「〜〜…?」モニョニョ?

妖精「え、レッド? あの子なら溶岩風呂じゃない?」

 *

―男湯

 カポーン…

エバンス「ふぅ……。仕事途中の風呂ってのもなかなか珍しい体験だぜ」

ローガン「だが、体の節々に溜まった疲れが取れていくようだ。もう一踏ん張りするのに丁度良い」

猫人の男「……」

ローガン「……む? どういたした? じっと目を瞑って」

猫人の男「……気にしないでください。これが私の入浴スタイルなので」

エバンス「……もしかしてアンタ、入浴が苦手だったり?」

猫人の男「は、はは……。この私が、水を苦手とするわけがないでしょう。猫畜生ではあるまいし」

エバンス「お、おう……」


ローガン「ところで、レッドくんはどこへ?」

エバンス「ん? レッドちゃんなら女湯じゃねえのか?」

ローガン「レッドくんは男だそうだぞ」

エバンス「えっそうなのか!? クロシュちゃんがレッドちゃんって呼んでるから、俺はてっきり女の子なのかと……」

猫人の男「レッドさんなら、溶岩風呂の方かと……。彼にとっては、この程度のお湯では冷水と変わらないでしょうから」

エバンス「あ、ああ……なるほどな……」

 *
586 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 20:45:52.51 ID:6ExWnnbF0
―溶岩風呂

レッド『はぁ〜……たまにはバーニングして溶岩に浸かるのも良いよね……』デロデロ…

炎スライムクロシュ『レッドちゃん』ヒョコッ

レッド『わっクロシュちゃん!』モニョッ!

炎スライムクロシュ『えと……一緒に、いい……?』モニョモニョ

レッド『あ、うん。でも、大丈夫かな……?』モニョモニョ

炎スライムクロシュ『うん。たぶん大丈夫』モニョモニョ

レッド『や、クロシュちゃん自身のこともだけど……。混浴って良いのかなあ……』モニョモニョ

炎スライムクロシュ『?』モニョ?

レッド『えっとね……。多くの知性を持つ種族には、オスとメスが一緒にお風呂に入っちゃダメって決まりがあるんだって』モニョモニョ

炎スライムクロシュ『……そういえば……ローガンさんとエバンスさんは、いつも別のお風呂に入ってた気がする……』モニョモニョ

レッド『うん。だから、ボクとクロシュちゃんが一緒に入ってたら、怒られちゃうかも』

炎スライムクロシュ『……』


↓1〜3多数決 どうしよう
1.他種族の決まりはスライムとは関係ないよね
2.他種族の決まりも守っておこう
587 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 20:47:28.65 ID:MaPgTQEjO
2
588 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 20:51:57.55 ID:Hn/hfZyUO
2
589 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 21:36:33.92 ID:6ExWnnbF0
炎スライムクロシュ『じゃあ……やめる……?』モニョモニョ

レッド『うん。その方が良いよ。クロシュちゃんが怒られるのは、ボクも嫌だもん』モニョモニョ

炎スライムクロシュ『わかった……』モニョニョ

 *

―夕方
 トコナツ熱帯雨林

 ギーッ ギーッ ホーウ ホーウ

 ザッザッザッ

イリス「気持ちよかったねぇ〜。やっぱり温泉はどこにあってもいいね!」

ミスティ「そうね……。正直かなり助かったわ」

猫人の男「疲れが取れたようで何よりです。目的地ももうすぐそこですよ」

エバンス「旧トコナツ村ってのは、一体どういうとこなんだ?」

猫人の男「簡単に言えば、古来からこの島に住む民族の村ですね。元々、この島に人が住む場所は旧トコナツ村しかありませんでした」

ローガン「では、今現在最も栄えている麓の市街は?」

猫人の男「元は、島外との交易を行う為の拠点として作られた場所のようです。しかし村から移り住んで商う者が増え、さらに島外からの移住者も増えていき、いつしかあれほどの大きな市場を形成する観光街となった……と聞きます」

エバンス「なるほどな……。しかしそれなら、旧トコナツ村は観光向けじゃないってことだろ? 俺たち、厄介者扱いされないか?」

猫人の男「その点はご心配なく。旧トコナツ村へは僕も何度か足を運んでいますが、余所者を邪険に扱ったりするような方々ではありません」

ローガン「おお、そうなのか」

猫人の男「はい。こちらから害意を向けたりしない限り、おおらかで気の良い方々ですよ。なんて言っても、あのモーリィの故郷ですから」

エバンス「……それはむしろ説得力が下がったような……」

 *
590 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 21:37:27.86 ID:6ExWnnbF0
 ザッザッザッ

猫人の男「……! 見えてきました、あの木のアーチを抜ければ……!」

イリス「ついに旧トコナツ村……!」

エバンス「途中休憩を挟んだとは言え、久しぶりの徒歩行軍は効いたぜ……!」

ミスティ「今夜はゆっくり休みたいわね……」

 ザッザッザッ


クロシュ(わたしたちは、木のアーチをくぐった)

 木のアーチ「」サワサワ

クロシュ(そして、視界に入ったのは――)


 焼け落ちた三角形の家々「」
 焼け倒れたバナナの木々「」
 焼け倒れたココナッツの木々「」
 焼け崩れた畑「」

 溶岩の沼「」ボコッボコッ
 溶岩の川「」ボコッボコッ


猫人の男「なっ……こ、これ、は……!!」ブルブル

イリス「こ、これ……一体、何が……!?」

エバンス「……! 急いで人を探すぞ……! 生きている者を……!」ダッ

ローガン「うむ……! 疲労している者はこの場で警戒を!」ダッ



妖精「まさか……。ううん、まさかじゃない。考えられる理由なんて……一つしか……」

クロシュ「……」

ミスティ「……」

妖精「……はっ! クロシュ、ミスティ……!」


↓1コンマ クロシュメンタル
01-70 フラッシュバック
71-90 耐える
91-00 救援に向かう

↓2コンマ ミスティメンタル
01-20 フラッシュバック
21-50 耐える
51-00 救援に向かう
591 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 21:38:01.79 ID:ifmm5XgK0
592 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 21:38:25.33 ID:ACJRgXyDO
はい
593 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 21:48:08.17 ID:YLm4K/COo
耐えた、耐えてくれた…!
594 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 22:13:24.40 ID:6ExWnnbF0
 ―燃える集落

  ゴオオオ……
  メラメラ… パチパチ…

 燃える大人の死体『』メラメラ

 燃える子供の死体『』メラメラ

 燃えるスライムの死骸『』ジュクジュク…


 クロシュ『……』

  ◆

―旧トコナツ村

クロシュ「……」フラッ

妖精「クロシュ!」パタパタ

レッド「クロシュちゃん!」モニョニョ!

クロシュ「……だい……じょう、ぶ……」ググッ

妖精「……無理はだめだよ。あなたはここで休んでいて」

レッド「ごめんね、ボクも人を探してくるから……クロシュちゃんは無理しないで」

クロシュ「うん……」



ミスティ「うっ……」フラッ

イリス「ミスティ……!」

ミスティ「大丈夫よ……。これは違うって……わかってる……」グッ

イリス「う、うん……」

ミスティ「っ……ごめんなさい……まだ、少し目眩がするわ……」

イリス「そ、それならここで休んでいよう……!」

ミスティ「……イリスは……救援に向かって。私は、大丈夫だから……」

イリス「ミスティ……」

ミスティ「お願い……」

イリス「わかった……! 生きてる人、見つけてくるから……!」ダッ

 *
595 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 22:15:22.02 ID:6ExWnnbF0

イリス「誰かいませんかー!!」タッタッタッ


エバンス「いたら返事をしてくれー!」タッタッタッ


ローガン「くっ……人っ子一人見当たらぬ……!」タッタッタッ


猫人の男「みんな……頼む、生きていてくれ……!!」タッタッタッ


レッド「溶岩の中も見てみる!」ドボンッ


妖精「くそっ……! 私は……どうすれば良かったの……!?」パタパタ


↓1コンマ
01-60 竜人の少女「ここにはもう誰もいませんよ」
61-90 モーリィ「ここにはもう誰もいないぞ」
91-00 伝説のエイ『……』フヨフヨ
596 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 22:16:27.66 ID:BtVWpReuO
597 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 22:51:21.81 ID:6ExWnnbF0
モーリィ「お前たち、もうここに着いたのか」スタスタ

ローガン「モーリィ殿!」

モーリィ「ここにはもう誰もいないぞ」

エバンス「しかし、なぜあんたがここに……!」

モーリィ「故郷の危機なら駆け付けて当然だろう。私の飛行速度なら十数分の距離だ」

猫人の男「モーリィ、あなたは……いえ、今は安否確認を。ここにいないのなら、どこに?」

モーリィ「ついて来い」スタスタ

 *

―旧トコナツ支神殿

 エーンエーン… メシハマダカノウ…

若い村民「はぁ……」

老いた村民「畑の様子を……」

竜人の村民「ここにいなさい。人間が出歩ける環境じゃない……」

老いた村民「むむう……」



イリス「ここは……!?」

モーリィ「旧トコナツの支神殿だ。幸い、村民は全員ここに避難できている」

猫人の男「全員……! 全員、無事なんですね……!?」

モーリィ「ああ……。命だけはな……」

エバンス「……何があったんだ? 溶岩の噴出だけじゃ説明が付かないぞ、あれは……」

モーリィ「……火山の魔物だ。強烈に活性化した魔物が、集落を襲った」

妖精「え……。それって……」

モーリィ「ああ……。世界樹の光を喰った≠だ。そいつは」

 ◆
598 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 23:30:45.41 ID:6ExWnnbF0
―トコナツ火山島 滞在7日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:鉄の剣      盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

 ◇猫人の男 [砂の学士]
 武:鋭いレイピア   盾:         飾:
 武:         防:硬質革鎧     飾:

 ◇レッド  [最後のバーニングスライム]
 武:         盾:         飾:異国の溶岩
 武:         防:         飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*3
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]
・灼熱を制する方法を探す

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・星属性の練習[2/4](イリス)
……………………………………………………………………………………
□旧トコナツ村周辺
支神殿:避難所、簡易宿泊所、僧堂、書庫、食堂、大浴場、簡易商店
農村部:果樹園、宿屋、温泉、溶岩川、溶岩沼
山間部:熱帯雨林、溶岩川、溶岩沼、トコナツ火山
599 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 23:32:16.68 ID:6ExWnnbF0
―朝
 旧トコナツ支神殿 簡易宿泊所

猫人の男「皆さん、おはようございます」ヌッ

イリス「あ、おはようございます」

ミスティ「おはようございます……。モーリィさんは……?」

猫人の男「魔物を討伐しに行くと、単身火山に行きました」

妖精「あいつ……! 世界樹の光を喰った化け物を相手にたった一人でなんて……! バカ……!」

エバンス「くっ、だが俺たちはまだ伝説のエイを見つけてねえ……!」

ローガン「……昨日は疲れ切っていたのだ。仕方あるまいよ」

レッド「じゃあ、早く見つけて、モーリィさんを追いかけなきゃ……!」

クロシュ「……」

妖精「……」


妖精(私とクロシュとレッドの三人なら、今すぐにでもモーリィを追うことができる……でも……)

妖精(この三人が加勢して化け物相手に戦況が変わるかどうかは、なんとも言えない……)

妖精(でも、悠長に事を進めていたら……モーリィが危ない……)

妖精(うう、どうする……!?)


クロシュ「……」


クロシュはどう思う?
↓1〜3 多数決
1.三人で向かうのが良いと思う(居残り組も急いでエイを探す)
2.エイを見つけてからみんなで向かうのが良いと思う(本日の自由行動安価へ)
600 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 23:33:26.32 ID:MaPgTQEjO
1
601 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/16(日) 23:33:56.54 ID:YLm4K/COo
くっそ悩みどころさん……
1で
602 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 23:58:56.33 ID:6ExWnnbF0
クロシュ「……わたし、行ける」

妖精「!」

イリス「クロシュちゃん! まさか――」

レッド「ボクも、モーリィさんにはたくさんお世話になったから……あの人を助けに行きたい……!」

ミスティ「レッドも……!」

妖精「……そうだね。ここで日和ってたら……この島に一番必要な人を亡くしてしまうかもしれない。なら……」

ローガン「……クロシュくんたちがそう決めたのであれば、私は止めぬ。だが、絶対に無茶はしないでくれ」

ミスティ「……悔しいけれど、そうする他ないみたいね……。自分の弱さが恨めしいわ……」

エバンス「すぐにエイを見つけて追うから、それまで絶対に死なないでくれよ……!」

イリス「危ないと思ったら、本当に無理しないでね……! 妖精さん、お願い……!」

妖精「うん、わかってる。クロシュもレッドも、モーリィも、死なせないよ。でもまあ戦力に不安があるのも事実だから……あなたたちもすぐに追って来てよね、ほんと」

猫人の男「申し訳有りません……。モーリィのこと、お願い致します。僕たちもすぐに追いますので……!」


 ☆クロシュ、妖精、レッドの三人でトコナツ火山へ向かいます

 ◆
603 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/16(日) 23:59:32.71 ID:6ExWnnbF0
というわけで本日はここまでとなります。次回、トコナツ火山へのダンジョンアタックとなります

クロシュちゃんとレッドちゃんの混浴展開は回避されてしまいました。女の子のクロシュちゃんと男の子のレッドちゃんが一緒にお風呂に入るというのは人間から見れば不健全なのかもしれません。なお当のクロシュちゃんは、他種族の決まりも一応守ろうとは思いつつも、どうしてそれが許されないことなのかはまだよくわかっていないようです

そしてやや急展開ぎみではありますが、ついにトコナツ火山へダンジョンアタックすることとなりました。三人だけなので少し心配ですが、居残り組もなるべく急いで追ってきてくれるでしょうし、たぶん大丈夫でしょう。クロシュちゃんたちのデロデロ溶岩の中での活躍をごきたいくださいませ

それでは本日もありがとうございました。次回も恐らく土日ですが、よろしくお願いいたします
604 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/17(月) 00:07:55.84 ID:RA91NrzPo
乙乙
スライムの性別って何なんだろうね
605 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/17(月) 03:07:31.02 ID:YjlQqzSzO

正直この3人で行くのは不安しかないな…
606 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/17(月) 22:46:34.75 ID:uxQDwbipO

クロシュちゃんカタツムリ好きなんかな?
607 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/18(火) 21:51:36.52 ID:YnUhLA2s0
確認だけどモーリィと猫人の関係って上司と部下のような関係でいいのかな?
608 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 15:27:10.51 ID:LSsZ405p0
スライムの性別については、今のところ詳しくわかっていません。オスを名乗る個体もメスを名乗る個体もいますが、身体構造や生理機能に関する差異は見つかっていないようです。また、自身をオスともメスとも考えない無性別のスライムもいます

クロシュ、妖精、レッドの三人だと確かに少し心配ですが、信じて見送る他ありません。まあレッドさんと妖精は長生きで、クロシュちゃんも最近めきめきと実力を付けてきているので、たぶん大丈夫でしょう

クロシュ氏はカタツムリのことが嫌いではないようです。スライムのようにモゾモゾと這って進む姿に親近感を覚えているのかもしれません

モーリィ氏と猫人のおじさんは、上司と部下というわけではありませんが、島長のモーリィ氏は島民を統括する立場でもあるため、上下関係ははっきりしているようです
猫人のおじさんは元は島外から来た方のようですが、長年島のために活動してきた功績もあり、モーリィ氏は猫人のおじさんを優秀な部下のように扱っている節はあります
609 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 15:27:48.95 ID:LSsZ405p0
―トコナツ火山 踏破率[0/10] 持久力[10/10]

 溶岩の川「」ドロドロ

クロシュ「んゅ……」

レッド「クロシュちゃん、そろそろ炎化した方が良いよ。ここから先はすごく熱い」

クロシュ「うん……」

 デロデロ……カッ

炎クロシュ「……」チリチリ

レッド「わぁ……いつ見てもかっこいいなあ」

妖精「お腹は減ってない?」

炎クロシュ「うん……まだ大丈夫……」

 ☆炎化しているとお腹が減るため、毎ターン持久力が追加で[1]減少します
  探索中の場合、通常の減少と合わせて合計で[2]減ることになります

↓1コンマ
01-10 踏破率+2、強敵
11-30 踏破率+2、敵襲
31-50 踏破率+3、野生のファイアメロン(持久力+2、戦闘コンマ+10)
56-70 踏破率+3、溶岩魚(持久力+4)
71-90 踏破率+4、炎精の加護(戦闘コンマ+20)
91-00 踏破率+4、???
610 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 15:28:50.45 ID:eJRwGtu50
611 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 16:08:09.66 ID:LSsZ405p0
―トコナツ火山 踏破率[3/10] 持久力[8/10]

 溶岩「」ドロドロ

炎クロシュ「……」ツンツン

 溶岩「」ドロドロ

炎クロシュ「わあ……」

レッド「溶岩、ドロドロでしょ。普段の姿で触っちゃだめだよ、絶対」

炎クロシュ「うん」

妖精「その姿だと熱くないの?」

炎クロシュ「んー……ぽかぽかする」

妖精「わからん……」

レッド「妖精さんは大丈夫なの?」

妖精「ん、まあね。無策にドボンって突っ込んだりしたらやばいと思うけど、ちゃんと力の流れを調整すれば平気だよ」

レッド「すごいなあ……」

妖精「自然の力は私たちの味方だもん。妖精特権だね」

 *

 トコトコ モニョモニョ パタパタ

炎クロシュ「!」

 野生のファイアメロン「」メラメラ

レッド「あ、これファイアメロンの原種だよ!」

炎クロシュ「……ちっちゃくて、細長い……?」

妖精「麓で売られてるのは、食用として品種改良されたやつってこと?」

レッド「そういうこと。食味は劣るけれど、炎魔力はこっちの方がたっぷり詰まってるんだよね」

妖精「そうなんだ」

レッド「うん。せっかくだし食べていこうよ。今のクロシュちゃんなら、ファイアメロンの炎魔力を吸収できると思う」

炎クロシュ「うん……!」

 モニョモニョ モグモグ ゴクン

 ☆野生のファイアメロンを食べました
  持久力が2回復し、この探索における次回戦闘コンマが+10されます

 *

―トコナツ火山 踏破率[3/10] 持久力[10/10]

↓1コンマ
01-10 踏破率+2、強敵
11-40 踏破率+2、敵襲
41-70 踏破率+3、溶岩魚(持久力+4)
71-90 踏破率+4、炎精の加護(戦闘コンマ+20)
91-00 踏破率+4、???
612 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 16:12:45.57 ID:Wh+gu2m7O
613 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 16:43:07.74 ID:LSsZ405p0
―トコナツ溶岩洞 踏破率[6/10] 持久力[8/10]

 溶岩「」グツグツ

妖精「うひぃ、すごい熱気……!」

レッド「洞窟の中は熱がこもるから……。でも、ここも前はここまで熱くはなかったんだよ。人間の冒険者でも、耐熱鎧を着ていればなんとか耐えられるくらいの熱だったんだけど……」

妖精「今のここはあの耐熱鎧を着てても蒸し焼きになっちゃうよ……! 妖精の私ですらけっこうしんどいもん……!」

炎クロシュ「……わたしたちだけで来て、良かった……?」

妖精「そうだね……。戦力に不安はあるけれど、あの子たちを無理に連れて来なかったのは大正解。戦力に不安はあるけれど」

レッド「大丈夫。何かあっても、ボクが二人を守るよ」

 *

 溶岩「」グツグツ
 魚影「」ドポンッ

炎クロシュ「!」

レッド「何かいるね。あれは……溶岩魚かな?」

炎クロシュ「……」ジュルリ

レッド「捕まえてみよう!」

 *

レッド「クロシュちゃん!」

炎クロシュ「うん!」バッ

 バシッ
 溶岩魚「」ビチビチ

妖精「捕まえた!」

レッド「あ、クロシュちゃん気を付けて! 溶岩魚は危険を感じると――」

 溶岩魚「」ジュッ…!

炎クロシュ「わわ……!」

レッド「自己発熱するんだ! 今のクロシュちゃんでも熱いかも……!!」

 *

 焼き溶岩魚「」シュウゥ…

炎スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ

妖精「杞憂だったみたいだね……」

レッド「う、うん……。ボクたちバーニングスライムでさえ凄く熱く感じるほどの発熱なんだけど……」

 ☆溶岩魚を食べて持久力が4回復しました

 *

―トコナツ溶岩洞 踏破率[6/10] 持久力[12/10]

↓1コンマ
01-10 踏破率+2、強敵
11-50 踏破率+2、敵襲
51-70 踏破率+3
71-90 踏破率+4、炎精の加護(戦闘コンマ+20)
91-00 踏破率+4、???
614 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 16:44:21.19 ID:eJRwGtu50
615 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 17:28:16.45 ID:LSsZ405p0
―トコナツ溶岩洞 踏破率[8/10] 持久力[10/10]

 溶岩の滝「」ドドドド…
 溶岩の川「」ドロドロ…

炎クロシュ「……」ザブザブ

レッド「……」モニョモニョ ザブザブ

妖精「溶岩の中を進まなきゃいけないなんて、とことん普通の生き物には向いてない道だなあ……」

レッド「モーリィさんが一人で頑張ろうとした理由、ボクにはわかるよ。ここの環境は、妖精さんが言ったように、普通の生き物には厳しすぎるもの」

妖精「うん……」

レッド「でも、もうちょっと説明とか、相談とかしてくれたら良いのにって思うよ。ボクみたいに溶岩の中でも動けるのがいるんだから」

妖精「昔からなんだよ。誰の手も借りたがらないんだ、あいつ。危険が伴うことなら尚更ね。あいつなりにみんなを守ろうとしてるのはわかるんだけど――」


炎クロシュ「!」バッ

 溶岩を纏う巨大ザリガニ「」ヌッ

妖精「えっザリガニ!?」

レッド「溶岩ザリガニ!? でもこんなに大きいのは――」


 ――戦闘開始 溶岩ザリガニ――

↓1コンマ(メロンにより+10)
01-10 痛恨 持久力-4
11-30 劣勢 持久力-2
31-90 優勢
91-00 ?? 勝利
616 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 17:29:03.75 ID:HpcsJ4UDO
はい
617 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 17:34:56.85 ID:LSsZ405p0
溶岩ザリガニ「」ヌオッ
 溶岩ハサミ「」シャッキン

妖精「ひゃああ!!」パタパタ

レッド「このお!」ピョンッ

 ベチッ ジュッ

溶岩ザリガニ「!」アチチ

炎クロシュ「!」シュバッ
 メイドブレード「」ギラッ

溶岩ザリガニ「!」
 溶岩ハサミ「」シャキンッ

 ガギンッ!!

炎クロシュ「……!!」ギギギ
溶岩ザリガニ「……!!」ギギギ

妖精「クロシュとザリガニの……鍔迫り合い!」

レッド「援護するよ!」ピョンッ


↓1コンマ(メロンにより+10)
01-10 痛恨 持久力-4
11-30 劣勢 持久力-2
31-90 勝利
91-00 ?? 勝利
618 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 17:36:22.21 ID:ti7RhJVco
勝利
619 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 17:59:02.13 ID:LSsZ405p0
炎クロシュ「……!!」ギギギ
溶岩ザリガニ「……!!」ギギギ

レッド「凍っちゃえ!」ギンッ

溶岩ザリガニ「!?」ガチンッ

妖精「えっ!? 溶岩を纏ったザリガニを、離れた距離から一瞬で凍らせた!?」

溶岩ザリガニ「――」グググ

レッド「まだ! 溶岩と共に生きる者はこの程度じゃ止まらない! クロシュちゃん、トドメを!」

クロシュ「!」コクッ

 メイドブレード「」ブンッ

 ズバッ

 ――戦闘終了――
620 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 17:59:39.46 ID:LSsZ405p0
 焼き溶岩ザリガニ「」ジュゥゥ…

炎スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ

レッド「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ

妖精「この熱いのに、よくもまあこんな溶岩まみれのザリガニを食べられるなあ……」

レッド「美味しいよ? 妖精さんは食べないの?」

妖精「じゃあ、少しだけ……」

 焼き溶岩ザリガニ「」

 モニョモニョ モグモグ…

 ☆溶岩ザリガニを食べました
  持久力が3回復し、この探索における次回戦闘コンマが+10されます

 *

―トコナツ溶岩洞 踏破率[8/10] 持久力[13/10]

↓1コンマ
01-10 踏破、強敵
11-70 踏破
71-90 踏破、炎精の加護(戦闘コンマ+20)
91-00 踏破、???
621 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 18:00:59.25 ID:eJRwGtu50
622 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 18:29:10.54 ID:LSsZ405p0
―トコナツ火山 山頂付近 踏破率[10/10] 持久力[10/10]

 ヒュオオオオオ―

レッド「もうすぐ山頂だよ!」

 ギンッ ギギンッ
  ドゴオッ バシュンバシュンッ!!

妖精「! この音は――」

レッド「山頂で戦ってるんだ! たぶん、モーリィさんと――」

妖精「例の魔物!」

レッド「うん! 急ごう!」

 *
623 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 18:29:36.01 ID:LSsZ405p0
―トコナツ火山 山頂

 火口「」ゴゴゴゴ…

火竜モドキ「ギャオオオオッ!!」バサッバサッ

 火球「」ゴウッ!

モーリィ「チィッ!」タンッ

火竜モドキ「」シュバッ
 火竜の爪「」グオオッ

モーリィ「くっ! この図体でなんて速さだ!」ガッ

火竜モドキ「ググググッ…」ギギギ

モーリィ「火トカゲ如きが、誇り高き火竜の猿真似など……!」ギギギ

火竜モドキ「ギャオオオオッ!!」グアアッ

 ガシッ

モーリィ「ぐあああ!!」ミシミシ

火竜モドキ「ギャオオオンッ!!」

モーリィ「ぐ、う……!」ミシミシ


モーリィ(私は……こんなところで……何も守れず、無駄死にするのか……?)

モーリィ(ふざけるな……!! それなら――こいつの、手足や翼の一つ二つくらい、道連れに――)


火竜モドキ「!?」ガチンッ

モーリィ「なっ……私を押さえつけていた火竜の体が、突然凍結した!?」


妖精「モーリィーーっ!!!」パタパタ

炎クロシュ「!」トテトテ

レッド「長くはもたない! すぐに離れて、モーリィさん!」モニョモニョ!


モーリィ「お前たち!? なぜここに!?」

妖精「話はあと! 一緒に戦うよ!」

炎クロシュ「うん!」

モーリィ「……すまない、助太刀を頼む!」


火竜モドキ「グググ……ギャオオオオンッ!!」ピキピキ…ゴウッ!!


 ――ボス戦闘開始 火竜モドキ――

↓1コンマ(ザリガニにより+10)
01-10 痛恨
11-60 劣勢
61-75 優勢
76-90 人間組参戦
91-00 ??
624 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 18:32:16.46 ID:Wh+gu2m7O
625 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 18:36:18.44 ID:ti7RhJVco
??はモーリィかと思ったら違うのか
626 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 18:48:49.04 ID:LSsZ405p0
火竜モドキ「ギャオオオッ!」バッ

炎クロシュ「!」シュタタッ
 メイドブレード「」ギラッ

 ガギギンッ!

火竜モドキ「……」ジロッ

炎クロシュ「!」

モーリィ「避けろ!」

 火竜モドキの爪「」グオオッ

炎クロシュ「!」
 デロロッ!

炎スライムクロシュ「!」デロッ

 火竜モドキの爪「」モニョッ

モーリィ「スライムの姿になって衝撃を緩和するとは……やるな!!」



レッド「氷よ!」ギンッ

火竜モドキ「!」サッ
 火竜モドキのいた場所「」ガキンッ

レッド「うう、もう学習されちゃってる……!」

妖精「そっか! 一瞬で凍らせてるわけじゃないんだ、それ……!」

レッド「うん……! 魔力の流れを把握されると、簡単にバレちゃうんだ……!」

モーリィ「なら奴の動きを止めれば良いのだな!?」

レッド「うん! 動きを止めるための魔法なんだけどね!」

モーリィ「体を凍らせられるというのは、動きが止まるだけでなく体内へのダメージも大きい。積極的に狙え、隙は私が作る!」

レッド「う、うん! お願い!」

炎スライムクロシュ「!」モニョニョ!

レッド「うん、クロシュちゃんもお願い!」

↓1コンマ(ザリガニにより+10)
01-10 痛恨
11-60 劣勢
61-75 優勢
76-90 人間組参戦
91-00 ??
627 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 18:51:22.87 ID:eJRwGtu50
628 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 18:55:07.56 ID:LSsZ405p0
ザリガニパワーで不思議なことが起こります

↓1コンマ
01-30 人間組+レイ参戦
31-60 人間組+フメイ参戦
61-90 人間組+セイン参戦
91-00 全員参戦
629 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 18:55:33.46 ID:ti7RhJVco
おーるすたー
630 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 19:03:33.23 ID:w3zUljteo
フメイちゃんんんんん!!
待ってたよよよよ!
631 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 20:50:55.91 ID:LSsZ405p0
妖精「風よ――クロシュたちの背を押せ!」ヒュルルッ

モーリィ「追い風の加護か……!」

炎スライムクロシュ「!」モニョモニョ

モーリィ「ああ。炎は風を受けて、さらに激しく燃え上がる……! 行くぞ!」バサッ

炎スライムクロシュ「!」シュバッ


火竜モドキ「……!」

モーリィ「ぬん!」シャッ

火竜モドキ「!」ガギンッ

炎クロシュ「!」バッ
 メイドブレード「」ギラッ

 火竜モドキの翼膜「」ズバァッ!!

火竜モドキ「ギャオオオオオっ!!!」

モーリィ「痛いか! だがお前の無益な手すさびで滅ぼされた草木の痛みはこんなものではないぞ……!!」

火竜モドキ「ググググッ……!!」


妖精「レッド!」

レッド「凍れえ!!」ギンッ


火竜モドキ「ギッ……」ガギンッ

モーリィ「今だ! 畳み掛けろ!」グオオッ

炎クロシュ「ん!」シャキンッ

 ガッ ガガガッ
  バゴンッ ドッギャァン!!


火竜モドキの残骸「」プスプス…


モーリィ「はあ、はあ……」

炎クロシュ「……」

モーリィ「……気を付けろ。似姿と言えど火竜。簡単に死ぬとは――」


妖精「危ない!! そいつの内側から、星の力が――」

炎クロシュ「!」

モーリィ「!」バッ

 カッ
 バシュウウウウウンン――…
632 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 20:52:16.90 ID:LSsZ405p0
星竜モドキ「……」ゴゴゴゴゴ

炎クロシュ「ん、ゅ……」プスプス…

モーリィ「くっ……すまん……守り、切れ……」ガクッ

星竜モドキ「……」ズシッズシッ


レッド「あ、ああ……こ、凍れ! 凍れえ!!」ギンッギンッ


星竜モドキ「……」ペキン パキン


レッド「凍れえええ!!!」ギンッ


星竜モドキ「」ポキン… ゴウッ

 星のブレス「」ゴオオッ

 ブワッ
レッド「んぎゅっ……」キュウ…


妖精「そ、そんな……あいつ……星の力を……完全に使いこなして……」


星竜モドキ「……」ズシッズシッ

炎クロシュ「……」キッ


妖精「だ、だめ……クロシュ、逃げて……!!」


星竜モドキ「」ゴウッ

 星のブレス「」ゴオオッ

炎クロシュ「……!!」ギュッ

 カッ!!!!
 炎の壁「」シュゴオオオオオ!!!!
 炎の壁に阻まれる星のブレス「」ゴゴゴッ…!


炎クロシュ「ふぇ……」
633 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 20:53:28.68 ID:LSsZ405p0

フメイ「クロシュ! 怪我、ない!?」タタタッ

炎クロシュ「フメイ、ちゃ……?」

アリシラ「うふふ、私もいるよぉ?」スタスタ

妖精「フメイ……アリシラ……!」


エバンス「俺たちもいるぞ!」シュバッ

ローガン「待たせたな……!」ダンッ

イリス「クロシュちゃん!」シュタッ

ミスティ「来たわよ……助けに……!」シュタッ

妖精「みんな……!!」


伝説の溶岩エイ「キュゥーン」フヨフヨ


妖精「あれが……伝説の、エイ……!?」

エバンス「おう! フメイちゃんがエイを連れてきてくれたんだ!」

フメイ「ふん……お前たちの為じゃない……。クロシュが危ないって言うから……お前たちの作戦に乗っただけ……。それより、今は――」


星竜モドキ「グググググ……ギャオオッ!!」バサッ


炎クロシュ「……!」

フメイ「クロシュ……危ないから、下がってて」

炎クロシュ「んーん……まだ……戦える……! フメイちゃんと……一緒に、戦う……!」チリッ

フメイ「……! その姿……フメイの……?」

炎クロシュ「うん……フメイちゃんの、炎……わたしも……近づきたかった、から……!」チリチリ

フメイ「……ふふ……それじゃあ、一緒にいこ!!」チリッ


↓1コンマ(星竜覚醒-100、ザリガニ+10、エイの加護+30、仲間+100)
01-10 痛恨
11-60 劣勢
61-00 勝利
634 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 20:55:47.16 ID:Wh+gu2m7O
635 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 20:58:20.49 ID:w3zUljteo
フメイちゃん……!
636 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 21:22:07.28 ID:LSsZ405p0
星竜モドキ「ギャオオオンッ!!」

 星のブレス「」ゴオオオオッ
 炎の壁「」シュゴオオオオッ

フメイ「クロシュはこれ以上傷付けさせない……!!」チリッ

炎クロシュ「フメイちゃんも……傷付け、させない……!」シュタッ

 *

イリス「あのブレス……まさか!!」

アリシラ「うふふ……あれこそが、世界の創造と破壊を司る純粋な力……星の魔力」

イリス「!! や、やっぱり……!」

アリシラ「ねえ、この戦いが終わったら……私たちに、あの力を譲ってくれない?」

イリス「え、そ、それはダメです! あれは、世界樹の大切な力で……」

アリシラ「ありがと! 世界をブッ壊したら改めて恩を返すね!」シュバッ

イリス「あああ!! ダメって言ったよね私!?」

 *

レッド「きゅう……」

ミスティ「大丈夫!? ってあつっ! こ、これが本来のあなたの熱なのね……!」

レッド「ご、ごめんね……。あれ……どうして、キミたちが……」

ミスティ「助けに来たのよ! ごめんなさい、あなたのこと冷やしても良いかしら……!? このままじゃ持ち運べなくて……!」

レッド「あ、だ、大丈夫……自分のことは……自分で冷やすよ……」ギンッ

 カチコチ…

レッド「いつつ……」

ミスティ(一瞬で、ムラなく全身を冷やした……。私の氷魔法とは練度が違う……いえ、練度だけの問題……? 根本的に、氷魔法の使い方が違っているような……)

レッド「こ、これで……持てる……?」

ミスティ「あ、え、ええ……。安全なところへ運ぶわ! 少し我慢して!」

レッド「うん……」

 *
637 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 21:23:14.35 ID:LSsZ405p0
エバンス「モーリィ! 無事か!?」タタタッ

モーリィ「その、声……エバンスとかいう、小僧か……」

エバンス「どう見ても無事じゃねえな……! 悪いが背負うぞ!」グイッ

モーリィ「ぬう……どこを触っている……」

エバンス「んなこと言ってる場合か! 大体俺は年増は興味ねえよ!」

モーリィ「お前……後で、絶対に殺す……」

エバンス「ははっ割と大丈夫そうだな! しっかり掴まってろよ!」シュバッ

 *

炎クロシュ「!」シュタッ
 炎メイドブレード「」ゴウッ

 ズバッ
星竜モドキ「!」チリッ

 星竜モドキの尻尾「」ビュンッ

フメイ「クロシュ危ない!」

ローガン「させんっ!」バッ

 星竜モドキの尻尾「」ガギンッ

炎クロシュ「ローガンさん……!」

ローガン「一人で前に出るのは危険だ。私が共に行こう……!」シャキン

フメイ「むう……フメイとクロシュの二人で戦ってたのに……」

炎クロシュ「あ、えと、フメイちゃん……ローガンさんは、とっても、いい人で……」オロオロ

ローガン「フッ……」

フメイ「むうう……!!」

妖精「いやそんな話してる場合じゃないでしょ!!?」

星竜「……」ゴゴゴゴ


↓1コンマ(星竜覚醒-100、ザリガニ+10、エイの加護+30、仲間+100)
01-10 痛恨
11-60 劣勢
61-00 勝利
638 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 21:24:25.10 ID:HpcsJ4UDO
はい
639 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2024/06/22(土) 21:27:11.06 ID:w3zUljteo
星の魔力やっべえな…
640 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 21:27:16.56 ID:6h4gjxl0O
コンマがふるわんなあ
641 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 21:43:32.62 ID:LSsZ405p0
星竜モドキ「ギャオオオオオッ!!」ブンッブンッ

炎クロシュ「んゅ……!!」ガギンガギンッ

ローガン「くっ……! 攻撃が、苛烈さを増している……!?」ガギンッガギンッ

フメイ「こいつ……! 火の通りも悪くなってきてる……!」チリチリッ

妖精「星の力の使い方に磨きがかかってきてるんだ……! これ以上戦いが長引いたら……!!」

猫人の男「では、一気呵成に集中攻撃して仕留めるしかないということですね……!」シュバッ

妖精「あなたは……!」

猫人の男「申し訳ありません、到着が遅れました。行きますよ……!!」

 レイピア「」シャッ
 砂の刃「」バシュンッ

星竜モドキ「!」ズドドドッ ズバッ

猫人の男「まだまだ!」

 砂嵐「」ザアアア!!!
 流砂「」シャアアアア!!!

星竜モドキ「グオッ……!」グググッ


イリス「私も!! 雷撃よ!!」コオオオオ

 雷「」バチバチッ

星竜モドキ「グオオッ……!!」ビリビリ


フメイ「効いてる……! このまま、押し切れ……!!」カッ

炎クロシュ「……!!」タンッ


↓1コンマ(星竜覚醒-100、ザリガニ+10、エイの加護+30、仲間+100)
01-60 敗北
61-00 勝利
642 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 21:45:06.02 ID:Cbg6N+tU0
頼む!
643 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 21:45:11.50 ID:eJRwGtu50
たのむ
644 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 21:48:38.06 ID:Wh+gu2m7O
あと0.5で勝てたのに・・有利補正あってこれってどうなっちゃうの?
645 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 21:49:36.54 ID:ti7RhJVco
星竜は強い
646 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 21:49:48.93 ID:w3zUljteo
くっ……運命賽!
647 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 22:52:12.18 ID:LSsZ405p0
フメイ「クロシュ、炎の魔法は使える!?」

炎クロシュ「あ、えと……」


星竜「ギャオオオンッ!」

イリス「きゃああああ!」バシッ

妖精「イリス!!」


 精霊樹の杖「」クルクル…


炎クロシュ「!」パシッ

 デロデロポン!!

炎の魔女クロシュ「……うん! 使える……!!」

フメイ「クロシュすごい! じゃあ、一緒にいこ!!」

炎の魔女クロシュ「うん……!」

フメイ「ようし……せーの――」

炎の魔女クロシュ「――」

 カッ――

 ◆
648 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 22:53:24.92 ID:LSsZ405p0
―トコナツ火山 山頂

 ヒュオオオオオ…

スライムクロシュ「……?」モニョ

妖精「……クロシュ……」

スライムクロシュ「……?」モニョニョ?

妖精「……みんな、無事だよ……。大丈夫……」

スライムクロシュ「……」

妖精「私たちはさ……勝ったんだよ……。フメイと、クロシュの……炎の一撃で……。星竜には……」

スライムクロシュ「……?」

妖精「でも、その後……負けたんだ……」

スライムクロシュ「……??」

妖精「機会を伺ってたんだよ……アリシラが、ずっと……!」

 ◆
649 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 22:57:04.39 ID:LSsZ405p0
―少し前
 トコナツ山 山頂

 カッ
 ドオオオオオオオン――…

星竜モドキ「……」グラッ

 ドズゥ…ン

フメイ「はあ、はあ……勝った……。勝ったよ、クロシュ……!!!」

炎クロシュ「んゅ……」フラッ

フメイ「クロシュ……?」

 デロデロ…

スライムクロシュ「」デロロ…

フメイ「クロシュ……お疲れさま……。ゆっくりお休み……」


星竜モドキ「」


フメイ「さて……」スクッ


妖精(あれ……? フメイたちの助力はすっごい助かったんだけど……これって、実はかなりまずい状況なんじゃ……)


アリシラ「うふふ……それじゃあ悪いトカゲさんがおねんねしたところで、星の力をもらっていっちゃおっか」ニコニコ

イリス「……!! さ、させな」

アリシラ「約束、したでしょ?」シュウゥン―

イリス「ひゃうん……」ドサッ


ローガン「くっ……!」シャキンッ

フメイ「……いい人なんでしょ? なら、フメイたちの気持ち、わかって」

ローガン「……いい人だからこそ……世界を滅ぼす君たちを、止めねばならん」

アリシラ「本当にいい人なら……悲劇を再生産し続けるこんな世界の存続なんて……望むわけないよね?」シュウン―

ローガン「はうっ……」ドサッ


猫人の男「な、なんなのですか君たちは!? どうして、こんなことを――」

アリシラ「うふふ……猫さん、かわいい……。ああ……あの集落にいた野良猫さんたちは、あれからどうなったのかなあ……」シュウン―

猫人の男「ふにゃっ……」ドサッ


妖精「お前たちの言ってること……わからなくもない……けど……!!」

妖精「それでも……諦めずに、悲劇に抗い続ける奴らもいるんだよ!! だから……だから――」

アリシラ「抗うことすらできず、苦痛にまみれながら死んでいく者たちは捨て置けって?」

妖精「!!」

アリシラ「ふふ……反論できないでしょ? 妖精さんは、本心では私たちの正しさを誰よりも深く理解してしまっている……。生の苦しみと悲しみを知っているがゆえに、私たちの考え方を否定できない……」

妖精「でも……!!」

アリシラ「うふ……妖精さんの、そういう不器用なところ、とっても良い……。クロシュちゃんのこと、これからも守ってあげてね……」シュウン―

妖精「う……」トサッ

 ◇
650 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 23:00:06.91 ID:LSsZ405p0
ローガン「」
イリス「」
猫人の男「」
エバンス「」
ミスティ「」
妖精「」

アリシラ「ふう。一丁上がりっと。流石にこれだけの戦の後だから簡単だったねえ」

フメイ「……トドメは刺さなくていいの?」

アリシラ「およ? フメイちゃんは刺したいの?」

フメイ「……」

アリシラ「んふふ……どうせ世界が壊れちゃえばハッピーエンドなんだから、過程なんてどうでもいいの。それにこの人たちを殺したら……クロシュちゃんが苦しむでしょ?」

フメイ「……うん」

アリシラ「も〜、暗い顔しちゃって! クロシュちゃんと一緒に魔法を使ってた時はあんなにイキイキしてたのに!」

フメイ「……」

アリシラ「……やっぱり、クロシュちゃんと一緒にいたいの?」

フメイ「……んーん。クロシュと一緒にいると……腑抜けちゃいそうだから、だめ。フメイは……やらなきゃ、だめだもん」

アリシラ「そう……。はあーあ……クロシュちゃんが私たちに賛同して一緒に来てくれたら、フメイちゃんのつらみも取れるのになあ」

フメイ「……クロシュに、こんな汚れ仕事はさせない。世界を壊すのは、フメイとあなただけで十分」

アリシラ「はいはい。使命感に燃えちゃってまあ……うふふ……」
651 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 23:01:40.28 ID:LSsZ405p0
 星竜の骸「」キラキラ…


アリシラ「さあて、この星の力だけれど……」

フメイ「……? いつもみたいに、アリシラが魔力吸収で奪うんじゃないの?」

アリシラ「んやぁ……ちょっと相性が悪いんだよねぇ……。できないこともないんだけどねえ……」

フメイ「……」

アリシラ「というわけで、さ……フメイちゃん」

フメイ「……わかった」

フメイ「フメイが、もらう――」

アリシラ「んふふ、ありがと! それじゃあ、あの光に手を伸ばして……。フメイちゃんなら、きっと制御できるはずだから。なんてったって、あれは星の魔力の、炎の断片だもの」

フメイ「……」

アリシラ「さあ、奪いなさい。世界の為に――クロシュの為に――!!」

フメイ「――」スッ

 星竜の骸「」キラキラ

 ブワッ―


フメイ「ん、く……うあああああ!!!!」ビリビリビリ

アリシラ「フメイちゃん、大丈夫。意識を、自分の魔力に集中して……星の力は、あくまで星の力……あなた自身とは、違う力……」

フメイ「ん、んんん…………!!」ビリビリ

アリシラ「そう、そう……魔力のコントロールが上手なあなたなら、星の力も使いこなせる……」

フメイ「ん、うう……!」ビリビリ

アリシラ「大丈夫……その力で……クロシュちゃんを、守るの……。クロシュちゃんを、守るの……」

フメイ「クロシュを……まも、る……」ビリビリ

アリシラ「そう……。いけそうだね……?」

フメイ「……」ビリビリ ビビ…

 シュンッ―

フメイ「……」コオオオ…

アリシラ「ふふ……うふふふふ……!! すごい……すごいよ、フメイちゃん……!! 5分の1とは言え……世界樹の果実の力を、自分のものにするなんて……!!」

フメイ「……クロシュの、ためだもん。クロシュのための……世界を、創るためだもん……」

アリシラ「ふふ……うふふふ……あはははははははは!!!!」

 ★フメイが星の力[炎]を獲得しました

 ◆
652 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/22(土) 23:03:00.38 ID:LSsZ405p0
本日はここまでとなります。最後の最後でコンマに見放され、敗北……そしてアリシラさん大勝利!!となってしまいました

今回、致命的な運命を辿ったというわけではありませんので、運命賽は発動しなかったようです。いつ発動するんだよって感じですが、基本的にはクロシュちゃんを初めとする主要キャラクターが死亡または再起不能に陥った場合にのみ発動するようです。今回は誰もそのようなことにはならなかったので、運命的にヨシ!と判断されたようです

例えどれほど有利な状況でも、コンマ次第で黒星をあげてしまうことはあります。世の中なかなか上手くはいかないものです。まあでも運命賽と反魂丹はいっぱいあるので、誰かが死ぬ事態はたぶんそうそうないと思います。これからもクロシュちゃんたちの活躍を見守っていきましょう

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
653 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/22(土) 23:31:20.55 ID:w3zUljteo
おつでした
うぉん、今日はコンマ神すげー機嫌悪かった…運命賽発動する様なパーティの命の危機まで行かなかったからまだ良い
フメイちゃんと共闘は熱かった、星竜は倒せたんだしね

やっぱりアリシラさん?の方をどうかしないとだな、集落の野良猫のこと思い出したり完全に魔王の方に乗っ取られてはいないようにみえるが…
654 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 00:03:04.85 ID:VdR7UaJB0
おつ
コンマ次第では星の力×5フメイと戦うことになりかねないのか・・・
655 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 00:37:03.31 ID:VFc4rwUDO
乙です
何とかアリシラの元々の人格と魔王の人格分離できないものか
656 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 11:03:59.33 ID:ORGXz69vO

まあ5番勝負に1回負けただけと考えれば気が楽かな。
少なくとも島は守れたわけだし。
657 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 14:58:14.28 ID:yBwLXP0xO
クロシュ一行、フメイ、セインと三つ巴の星の力争奪戦か
658 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 16:16:29.24 ID:E7DB8GSf0
今のアリシラ氏は邪悪な存在ですが、猫をかわいいと思ったり、ヤマイモ餅に舌鼓を打ったり、クロシュを不必要に苦しませる選択はしないでおいたり等、人間らしさのようなものはあるように見えます。本当に人の心があるのか、それらしいことを言って人間らしさを演じているのか、それは一緒にいるフメイにもよくわからないようです

もしフメイちゃんが星の力を全て手にした場合、とても大変なことになります。クロシュちゃんたちには、そうならないようにがんばっていただきたいものです
なお星の光を狙っている者たちは他にもけっこういるため、実際にフメイちゃんに全ての力が集中するという事態にはならないと思います。多分

アリシラさんの魔王部分をひっぺがす方法は今のところわかりません。歴史上の魔王存在の中でも非常に珍しいケースかと思われます。アリシラさん自身と対話をはかってみたり、識者の意見を仰いでみたりするのも良いかもしれません

星の力はフメイちゃんたちにいただかれてしまいましたが、実際島の危機はこれで去ったかと思われます。活性化していた火山活動も次第に落ち着いていくことでしょう

フメイ氏とアリシラ氏以外に星の力を狙う有力な候補者としては、やはりセイン氏とロイエ教原理派が挙げられます
純粋な戦闘能力はセイン氏が最も高かったのですが、現在はフメイ氏が力を獲得したことにより、そのパワーバランスが変動したかもしれません。状況を注視していきましょう
659 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 16:20:12.79 ID:E7DB8GSf0
◆幕間◆

―トコナツ火山島
 武具屋

僧侶「この水着かわいくないですか? セインくんどう思います?」

セイン「さあ。僕に水着の良し悪しはわからない」

僧侶「もー、セインくん自身がどう思うかを聞きたいんです!」

セイン「……少し、破廉恥だと思う」

僧侶「きゃーっ! ハレンチ! セインくんもハレンチと思う感情があるんですねえ!」キャッキャ


スキュラの店員「……アナタ……いい加減にしなさい……。男の子相手だとしても、それはセクハラよぉ……」ヌッ

僧侶「はァ? タコ足店員風情が口出ししないでください。それともタコ足族の中では客を中傷して売上を下げるのが美徳とされてるんですか?」

スキュラの店員「こっちにだって客を選ぶ権利くらいあるわぁ……。差別主義者はお断りよぉ……」

僧侶「チッ、これだから未開の後進国は……。興が削がれました。こんな店の薄穢い水着なんて買うもんですか。行きますよ、セインくん」スタスタ

セイン「……」スタスタ

 ◇

―トコナツビーチ

僧侶「ふうん……このフルーツポンチってやつ、後進国のデザートにしては悪くないですね」モグモグ

セイン「……世界樹の果実の光を探さなくて良いのか?」

僧侶「聞くところによれば、光は火口の溶岩の中へ落ちたらしいじゃないですか。そんなとこセインくんだって探せないでしょ」

セイン「短時間なら可能だと思う」

僧侶「……まあ私にも考えがあるんですよ。先日、光を喰らった魔物が凶暴化して山間部の村を襲ったという話を聞きました」

セイン「そうらしいな」

僧侶「ええ。山の村を襲ったということは、麓のこの街も襲うはず……。そこであなたの出番というわけです、セインくん」

セイン「そいつが麓に降りてきたところを討伐し、世界樹の光を回収するということか」

僧侶「そういうことです。ついでにここの島民に恩も売れて一石二鳥ってわけですね。ふふ……どうです? 完璧な作戦でしょ?」

セイン「その前に誰かが火山で討伐する可能性は?」

僧侶「あはは、ないですないです! だって5分の1とはいえ世界樹の果実の力を喰らった魔物ですよ? そんな化け物、セインくん以外のザコに勝てるわけないじゃないですか」

セイン「……どうだろうな」

僧侶「ふふ、とにかく私たちはその時までこの島で優雅に観光してれば良いんです。たまにはバカンスってのも良いでしょ?」

 ◆
660 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 16:24:19.84 ID:E7DB8GSf0
―トコナツ火山島 滞在8日目

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:鉄の剣      盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*3
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]
・灼熱を制する方法を探す

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・星属性の練習[2/4](イリス)
……………………………………………………………………………………
□旧トコナツ村周辺
支神殿:避難所、簡易宿泊所、僧堂、書庫、食堂、大浴場、簡易商店
農村部:果樹園、宿屋、温泉、溶岩川、溶岩沼
山間部:熱帯雨林、溶岩川、溶岩沼、トコナツ火山
661 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 16:24:47.60 ID:E7DB8GSf0
↓1コンマ トコナツ火山クリアボーナス
01-60 マグマザリガニの甲殻
61-90 火竜の鱗
91-00 星竜の珠
662 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/06/23(日) 16:26:03.98 ID:ORGXz69vO
663 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 16:56:18.24 ID:E7DB8GSf0
―旧トコナツ村

 ワイワイ ガヤガヤ

若い村民「これはあっちに運んでくれ!」エッサホイサ

クロシュ「ん!」エッサホイサ

ローガン「任せたまえ!」エッサホイサ



熱帯アルラウネ「熱帯妖花の花蜜ジュースですよぉ〜。水分はこまめに補給してくださいねぇ〜」

熱帯妖精「んぐ、んぐ」ゴクゴク

妖精「こら、お前何も働いてないだろ!」

熱帯妖精「えーいいじゃん、喉かわいたんだよぉ」

熱帯アルラウネ「うふふ、いっぱいあるから大丈夫よぉ」



ミスティ「こっちではかき氷を作ったわ……。暑さにやられる前にどうぞ……」

猫人の男「ふう……ではお一つ頂きましょう……。ん……美味しい……!」シャクシャク

ミスティ「ふふ……その美味しさの9割はこの島のきび砂糖よ……」

レッド「わあ……! 氷魔法にこんな使い方があったなんて……!」

ミスティ「……あなたほどの使い手でも、かき氷の作り方は知らなかったのね……」



エバンス「この冷えて固まった溶岩を、砕いてかき混ぜれば良いのか?」

老いた村民「うむ……。この島の溶岩には、豊富な魔力と栄養が含まれておる……。砕いて土壌に混ぜれば、植物たちが喜ぶ肥料となろう……」

イリス「へえ〜、溶岩にそんな効能が……! 勉強になります……!」

エバンス「へへ、地属性魔法の見せどころだな」

イリス「ですね!」



伝説の溶岩エイ「キュゥーン」ヒラヒラ

包帯グルグルのモーリィ「……久しぶりだな。昨日はみっともないところを見せちまった」

伝説の溶岩エイ「キュゥキュゥ」ヒラヒラ

包帯グルグルのモーリィ「ああ、ありがとな。お前のお陰で、誰も死なずに済んだみたいだ。島の代表として礼を言わせてくれ」

伝説の溶岩エイ「キュキュ?」ヒラヒラ

包帯グルグルのモーリィ「ん? ああ……あの炎の子は、もう行っちまったらしい。礼も文句も言えず仕舞いさ……」

伝説の溶岩エイ「キュゥ〜ン……」ヒラヒラ

 ◆
664 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 16:57:07.27 ID:E7DB8GSf0
―旧トコナツ村
 休憩所

妖精「ふい〜、疲れた疲れた……」

包帯グルグルモーリィ「すまないな、復興まで手伝わせてしまって」

妖精「前も言ったけど、これも私たちの責任だからさ。今のトコナツの現状と復興支援をするよう風の精霊に緑の国へ伝達を頼んだから、そう遠くないうちに物資が届くと思う」

包帯グルグルモーリィ「……先日ああ言ったが、世界樹の結界で出入りが厳しいんだろ? 大丈夫なのか?」

妖精「ま〜本音としては王国を排除したいだけだからね……ってやばっ、今のナシ! 鎖国はあくまで世界樹さんの都合でェ……」

包帯グルグルモーリィ「そんなことだろうとは思っていた。別に言いふらしたりする気はないから安心しろ」

妖精「うへえ、頼むよ……。まあ緑の国は、必需産業の自給率については十分すぎるくらいだから全然大丈夫だよ」

包帯グルグルモーリィ「そうか。ならば頼りにさせてもらうぞ」

 *

 星竜の珠「」キラキラ

イリス「……ん!? こ、これなに!? どこで拾ってきたの、クロシュちゃん!」

クロシュ「あ、えと……昨日の、竜さんを、食べてたら……体の中に……あって……。綺麗だから……食べないでおいた……」

イリス「そういえば、私が目覚めた時にはすっかり影も形もなくなってたけど……クロシュちゃんが食べちゃったんだ……」

クロシュ「うん……。美味しかった……」

イリス「そ、そっか……。でも、これは……」

 星竜の珠「」キラキラ

猫人の男「……おや、これは……!」ヌッ

イリス「あ、猫人のおじさん!」

 *

猫人の男「……あの、伝説の星竜に似た魔物が残した珠、ですと?」

イリス「は、はい! そうみたいなんです……!」

クロシュ「?」

猫人の男「元はただのトカゲだったらしいが……星の力によって、まさか珠を形成するに至るまで本物の星竜に近付いていたということなのか……? いやしかし、そんなことが現実に……」ブツブツ

イリス「え、ええと……?」

猫人の男「あ、ああ……すみません。何にせよ、これは星の魔力を秘めた非常に貴重な品なのは間違いありません」

イリス「星の魔力……! やっぱり……!」

 ☆星竜の珠を手に入れました

トコナツ火山島滞在8日目です。この行動が終わった後、麓の街へ戻ります
↓1〜3 自由安価 何をする?
665 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 16:58:14.33 ID:VdR7UaJB0
クロシュ、はじめてのお酒
666 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 17:05:05.60 ID:yTlZl6BfO
星属性の練習
667 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 17:05:36.25 ID:SRNczXO6o
ミスティ
レッドの氷魔法から学びを得てパワーアップの巻き
668 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 17:31:02.00 ID:YAXDaqAto
クロシュ、剥ぎ取りでレア素材ゲットってことか
669 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 17:37:57.77 ID:E7DB8GSf0
―旧トコナツ村 空き地

イリス「さてと……」

 星竜の珠「」キラキラ

イリス「あの竜の魔物……星竜が吐いていたブレスは……星属性の力を、純粋な破壊力に転化したもの……」

イリス「私もあれが使えれば……この上ない強力な武器になるはず……!」

妖精「お、張り切ってどうしたの?」パタパタ

イリス「妖精さん!」

 星竜の珠「」キラキラ

妖精「あ! それ、あの竜の体内から出てきた珠!」

イリス「うん! クロシュちゃんに言って借りてきたの」

妖精「なるほどね。確かに星属性魔法の補助としては丁度良いかも。でも人間がそれをそのまま無加工で使うのはちょっと危ないかもよ?」

イリス「大丈夫、無茶な使い方をする気はないから。ちょっと力の雰囲気を掴むだけ」

妖精「まあ……私も見ててあげるから、試してごらん」

イリス「うん!」


↓1コンマ
01-10 バクハツ(経験?)
11-70 掴んだ!(経験4/4)
71-00 ????(経験☆)
670 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 17:39:37.46 ID:hYH9hhAGO
671 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 18:05:49.29 ID:E7DB8GSf0
イリス「……すぅー、はぁー……」

妖精「……」

イリス「……ん!」

 星竜の珠「」キラッ

イリス「はッ!!」キラッ

 星「」ピュンッ

妖精「わあ、かわいい。あれは……圧縮された星の魔力?」

イリス「う、うん……えへへ、星のイメージに引っ張られて星型になっちゃった」

妖精「まあいいんじゃない? 私は嫌いじゃないよ」

イリス「えへへ、ありがと。さて、撃ち出しには成功したから、今度は標的を定めて実際に攻撃魔法として使ってみます!」

妖精「おー」

イリス「すぅー……はっ!」キラッ

 星「」ピューン
 岩「」
 ドグシャッ―

 砕け散った岩「」シュウウウ…

妖精「威力は全然かわいくない……」

イリス「でも……できた! 星属性を、破壊の力として撃ち出す魔法……!」

妖精「おめでとう! 多分、これができる人間の魔法使いってほとんどいないから、胸を張って良いと思うよ!」

イリス「えへへ……でも、まだまだこれからだよ! 昨日の星のブレスはもっとすごかったもん! 私、もっと研究して強くなる……!」

 ☆イリスが星属性魔法を行使できるようになりました

 ◇
672 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 18:06:34.27 ID:E7DB8GSf0
―旧トコナツ村 別の空き地

レッド「ボクの氷魔法を見せて欲しい?」

ミスティ「私の氷魔法とは、どうも使い方が全然違うような気がするのよ……」

レッド「そ、そうなのかな……?」

ミスティ「ええ……。良ければ、やり方を教えて欲しいわ……」

レッド「え、ええと……誰かに教えたことなんてないから、下手かもしれないけど……それでもいい?」

ミスティ「ええ、全然いいわ……」

 *

 凍った溶岩「」キンッ

レッド「なんて言えばいいのかなあ……。ボクの魔法は、自分の熱で誰かが傷つかないように、その熱を取り除くイメージというか……」モニョモニョ

ミスティ「熱を……取り除く……?」

レッド「うう、ごめんね……。上手く説明できなくて……」

ミスティ「いえ……十分よ……」


ミスティ(冷気を作り出すのではなく……熱を取り除く……?)

ミスティ(う、ううん……? それってどういうことかしら……?)


↓1コンマ
01-40 どういうことかしら…(経験2/4)
41-70 こういうことかしら…(経験3/4)
71-90 つまりこういうことね(経験4/4)
91-00 負属性(経験☆)
673 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 18:13:28.13 ID:PbajKbNg0
674 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 18:29:24.03 ID:E7DB8GSf0
ミスティ「熱を……取り除く……」

レッド「そうだ! 試しにボクを凍らせてみてよ!」

ミスティ「え、ええ……? まあ、いいけれど……」

レッド「よおし、それじゃあセルフ冷凍を解いて……」シュボッ

レッド「いつでもどうぞ!」メラメラ

ミスティ「わ、わかったわ……」

 *

ミスティ「……はっ!」カッ

レッド「あ、ちょっと涼しくなった……」メラメラ

ミスティ「……これなら普通に冷気を出した方が冷えるわ……。やはり、まだやり方が間違っている……?」

レッド「でも最初の頃よりは涼しさが増してきてるよ!」

ミスティ「それならいいけれど……」

 ☆ミスティの氷属性経験が[2/4]になりました

 ◆
675 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 20:04:42.76 ID:E7DB8GSf0
―旧トコナツ村
 食事処

 ワイワイ ガヤガヤ

若い村民「お疲れさん! いやあ、あんたたちが手伝ってくれて助かったよ!」

ローガン「礼には及ばん。これもまた我々の職務の一つだ」

クロシュ「ん」

エバンス「へへ、ここを発つ前に思い残しのないようにしておきたくてな」

包帯グルグルモーリィ「ほう……。では私も、お前たちがいなくなる前に禍根を断っておかなければな……」ヌッ

エバンス「げっ!」

包帯グルグルモーリィ「助けてくれたことには礼を言うが、無礼な発言を許したわけではない。表へ出ろ、小僧……」チリチリ…

エバンス「……いやいや、あんた大怪我してんだろ! 何をするぐああああ!!」

 エバンスの耳「」ギギギギ

包帯グルグルモーリィ「貴様程度、万全でなくとも十分だ」スタスタ

エバンス「あががが、た、助けてくれェローガンの旦那ァ!」ズルズル

ローガン「何を言ったのか知らんが……女性を怒らせるのは感心しないぞ、エバンスくん……」

エバンス「おああああぁぁぁ―――……」ズルズル



クロシュ「」オロオロ

ローガン「フッ……気にすることはない。エバンスくんも美しい女性に構われて本望だろう」

クロシュ「そうなの……?」

ローガン「うむ、そうなのだ」

若い村民「はは……実際、島長にあんな風に扱われる男なんて滅多にいないぜ。ある意味気に入られてんのかも」

熱帯アルラウネ「うふふ、そうねぇ……。意外と楽しんでるのかもねぇ……」

若い村民「まあ何にせよ、今日は俺の奢りだ! 好きなだけ飲んでってくれよ!」

ローガン「うむ……。それではご厚意に甘えさせていただくとしよう……」

 *
676 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 20:05:30.82 ID:E7DB8GSf0
熱帯アルラウネ「はぁい、花蜜アイスカクテルお待ちどうさまぁ〜」

 花蜜アイスカクテル「」ゴトン

ローガン「おお……これが花蜜アイスカクテル……!」

熱帯アルラウネ「うふふ、お嬢さんの分もあるわよぉ」

 花蜜アイスカクテル「」ゴトン

クロシュ「わあ……」

ローガン「待った! この子はまだ未成年で……」

熱帯アルラウネ「あらぁ……? でもその子、スライムでしょう……?」

ローガン「そ、それはそうなのだが……」

クロシュ「?」

熱帯アルラウネ「うふふ、それなら大丈夫ですよぉ。スライムなら、例え子供でもおじさまより強いわぁ」

ローガン「そ、そうなのか……」

クロシュ「?」

ローガン「クロシュくん……お酒、飲んでみたいかね?」

クロシュ「……?? うん……のど、かわいた……」

熱帯アルラウネ「ほらぁ、この子もこう言っていることだし……何事も経験よぉ〜」

ローガン「う、うむ……。ではクロシュくん、もし異変を感じたらすぐに飲むのをやめるんだぞ。無理に飲み干そうとしなくて良いからな?」

クロシュ「……??? うん……」

 花蜜アイスカクテル「」

クロシュ「んへへ……いただきます……。んぐ、んぐ……」ゴクゴク


↓1コンマ
01-10 スライムなのによわよわだった
11-90 ウワバミスライム
91-00 ??
677 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 20:05:47.42 ID:VFc4rwUDO
はい
678 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 20:14:07.20 ID:8GvHINyko
つよーい
679 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 20:16:16.77 ID:E7DB8GSf0
クロシュ「んぐ、んぐ……」グビグビ

 空ジョッキの群れ「」ガラン

クロシュ「ぷぁ……。んへへ……お酒、おいしい……」ニコニコ

若い村民「か、顔色一つ変わらねェ……! なんて娘だ……!」

熱帯アルラウネ「うふふ、言ったでしょう……? スライムはとってもお酒に強いのよお……」

ローガン「ま、まさかこれほどまでとは……。しかしどことなくいつもより笑っている気がする……一応、酔ってはいるのか……?」

クロシュ「おかわり、いい……?」

若い村民「お、おお! 好きなだけ飲んでくれって言ったからな!」

 ◇

 さらに増えた空ジョッキの群れ「」ガラン

クロシュ「んふー……おいしかった……」ニコニコ

若い村民「ひえぇ……一体何本開けたんだぁ……」

熱帯アルラウネ「ここまで飲んでもちっとも変化がないなんて……これは普通のスライムよりもさらに強いかもしれないわぁ……」

ローガン「う、うむ……。これは逸材かもしれん……」

 ◆
680 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 21:06:22.45 ID:E7DB8GSf0
―夕方
 トコナツシーサイドホテル

暗黒給仕少女「ふう……借金と宿泊費とお気持ち救出料を払える程度のお金は貯まったわね……。さて、後はあいつらが帰ってくるのを待つだけだけど……」

暗黒給仕少女「……この金を返した後はどうしようかしら……。いつまでもここで給仕を続けるのは性に合わないし、やっぱり大陸に戻ってバーッと稼げる商売をしたいわ……」

暗黒給仕少女「う〜ん……」


伝説の溶岩エイ「キュゥーン」ヒラヒラ


暗黒給仕少女「……ん、んん!!? で、でかっ……でっかい、空飛ぶエイ!!?」


伝説の溶岩エイ「キュゥン」フヨフヨ

イリス「ありがと、エイさん! 帰りまで送ってくれて!」ストッ

ミスティ「ありがとう……いきなり呼び出させて悪かったわね……」ストッ

エバンス「本当に助かったぜ! ありがとな!」スタッ

ローガン「感謝する。エイ殿も、どうかお達者で」スタッ

妖精「みんなを送ってくれてありがとね。あなたに、精霊の加護がありますよう……」パタパタ

クロシュ「えと、ありがと、エイさん……!」


伝説の溶岩エイ「キュウ、キュウ」モジモジ

クロシュ「ふえ……? フメイちゃん……?」

伝説の溶岩エイ「キュゥン」フヨフヨ

クロシュ「うん……きっと、大丈夫……。フメイちゃんは……わたしの、大切な友達だから……」

伝説の溶岩エイ「キュゥ〜」フヨフヨ

クロシュ「うん……。ここで……お祈り、しててね……」

伝説の溶岩エイ「キュゥ〜ン」フワッ ヒラヒラ…



イリス「行っちゃったね……」

ミスティ「不思議なエイだったわ……」

妖精「クロシュ、あのエイの言葉がわかったの?」

クロシュ「うん……。フメイちゃんのことが……心配だって……」

妖精「そうなんだ……」

エバンス「あのエイ……フメイちゃんが見つけてきてくれたんだよ。溶岩沼の底に溶岩洞が拡がってて、その先で眠ってたんだと」

妖精「……だから、フメイのことを心配してるのかな? 自分を……見つけて、起こしてくれたから……?」

ローガン「あのエイ殿と、フメイくんの間にどのような対話があったのかは我々にはわからぬが……。クロシュくんたちの命も、この島も命運も、かのエイ殿の助力なしには守れなかったのは確かだろう……。星の力こそ奪われてしまったが……決して、悪い結果ばかりというわけではないと私は思う」

妖精「そうだね……。前向きに考えていこう! 星の力は取られちゃったけど、5分の1じゃ世界を滅ぼすには全然足りないはずだもん!」

イリス「うん! 次は私たちが先に回収しちゃえば良いんだよ!」

ミスティ「……フメイに取られた分は、いつかまた説得なり何なりで取り返せば良いわ……。クロシュが泣いて頼めば、きっと返してくれるわよ」

クロシュ「ふえ……? 泣いて、頼むの……?」

妖精「……まあ、今回クロシュと一緒に戦ってた時のフメイ、すっごい嬉しそうだったもんねえ……。あの様子なら、がんばれば説得できそうな気がするよ、うん」

クロシュ「……うん! 説得、する……!!」
681 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 21:07:34.41 ID:E7DB8GSf0
暗黒給仕少女「……なんかよくわかんないけど、一仕事終えたみたいね。あんたたち」

イリス「わっ! 待っててくれたの!?」

暗黒給仕少女「待てと言ったのはあなたたたちでしょうが。ちゃんと稼いだわよ、ほら」スッ

 お金袋「」ジャラッ

妖精「どれどれ……うん、魔導飯盒の差額分と、これまでの宿泊費と、お気持ち分の救出料はちゃんと入ってる」

暗黒給仕少女「これでいいわよね?」

イリス「うん、ありがとう! これからどうするの?」

暗黒給仕少女「……」


↓1コンマ(これまでの交友により+30)
01-10 あなたたちに関係ある?
11-40 適当に稼いで島を出るわ
41-00 大陸まで連れてって♡
682 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 21:07:59.56 ID:VdR7UaJB0
683 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 21:25:36.85 ID:E7DB8GSf0
暗黒給仕少女「……大陸まで、連れてって欲しいな♡」

妖精「……」

エバンス「……」

ローガン「……」

ミスティ「……」

イリス「え、ええと……」

クロシュ「?」

暗黒給仕少女「だ、だめ?」

妖精「運ぶのはクロシュだから……」

ミスティ「そうね……。クロシュ次第よ……」

クロシュ「えと……いいよ……? あ、でも……悪いことしちゃ……だめ、だよ……?」

暗黒給仕少女「!」パァァァ

イリス(わあ、すっごい嬉しそう……)

暗黒給仕少女「ありがとうクロシュ!! あんたはやっぱり一番世の中のことがわかってる! 最高のスライムよ!!」キャッキャ

クロシュ「ふえ……」

 ☆暗黒給仕少女を大陸まで送り届けることになりました

 ◆
684 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 21:38:33.01 ID:E7DB8GSf0
―トコナツ火山島 滞在最終日

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:鉄の剣      盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

 ◇暗黒少女 [悪徳商人]
 武:ステーキナイフ  盾:         飾:貝殻の髪飾り
 武:         防:給仕のエプロン  飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*3
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・星竜の珠

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]
・灼熱を制する方法を探す

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・星属性の練習[2/4](イリス)
……………………………………………………………………………………
□トコナツ火山島
沿岸部:シーサイドホテル、トコナツビーチ、海の家、海市、港、灯台、他
市街地:武具屋、雑貨屋、お土産屋、宝石屋、食材屋、食事処、酒場、浴場、冒険者ギルド、他
□旧トコナツ村周辺
支神殿:避難所、簡易宿泊所、僧堂、書庫、食堂、大浴場、簡易商店
農村部:果樹園、宿屋、温泉、溶岩川、溶岩沼
山間部:熱帯雨林、溶岩川、溶岩沼、トコナツ火山
685 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 21:39:21.38 ID:E7DB8GSf0
―朝
 トコナツシーサイドホテル

 チュンチュン

暗黒少女「ふいー、このホテルとも明日でお別れか〜」

若女将「もうお別れなんですねえ……。寂しいです〜」ヨヨヨ

暗黒少女「ったく、散々こき使ってくれちゃって……。まあでも、接客の基本とか、お客様満足度の上げ方とか、学べたことは多かったわ」

若女将「ふふ、大陸に戻っても頑張ってくださいね。悪い商売はメッですよ?」

暗黒少女「ま、まあ善処するわ……」

 *

ローガン「さて……出発は明日だが、やり残したことはないかね?」

イリス「や、やり残したことかあ……! 実をいうと、まだまだいっぱい観光したかったというか……」

エバンス「俺もだ……。仕事でも海の向こうまで行くことは滅多にないからな……」

ミスティ「……そうね……生まれて初めての海外……まだまだやりたいことはあるわ……。でも……」

イリス「うん……観光は、この任務が終わってからでもできるもんね……!」

ミスティ「ええ……。全てが終わったら、今度は本当の観光客としてのんびりしてみたいわね……」

エバンス「おう……! 今は、集中すべきことに集中するぜ!」

 *

―トコナツビーチ

 ザァーン ザザァーン…

カモメ「クゥー、クゥー」

カニ「チョキチョキ」


レッド「そっか……もう行っちゃうんだね、クロシュちゃんたちは……」

クロシュ「うん……」

妖精「短い間だったけど、いろいろありがとね」

レッド「こちらこそ! ボクも、一緒に冒険できる仲間ができてすっごく楽しかった! いろいろ終わったら、またここに来てね!」

クロシュ「うん……! えと、わたしも……スライムの、冒険仲間は、初めてだったから……嬉しかった……!」

レッド「クロシュちゃん……!」

クロシュ「んへへ……ありがと、レッドちゃん……!」


トコナツ火山島滞在最終日です。この行動が終わった後、島を発ちます
↓1〜3 自由安価 何をする?
686 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 21:41:31.70 ID:ORGXz69vO
フラナとティセリアから支援物資が届く
687 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 21:42:02.79 ID:SRNczXO6o
もっと早く帰れるよう竜化に挑戦
688 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 21:44:29.79 ID:VFc4rwUDO
書庫で魔王について調べる
689 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 23:09:23.72 ID:E7DB8GSf0
―島長の家

包帯グルグルモーリィ「さて、一旦こちらの仕事も片付けねばな……」スタスタ

 バサッバサッ

包帯グルグルモーリィ「ん?」

ハーピィ記者「どもども、ハーピィ空輸です!」バサッバサッ

包帯グルグルモーリィ「お前は……魔族国の悪徳記者か。こんな時に何用だ?」

ハーピィ記者「はあ、竜族は変に記憶力がいいから嫌ですね。誰よりも速い私が配達の任を請け負ったってだけですよ」

包帯グルグルモーリィ「配達の任……?」

ハーピィ記者「支援物資ですよ。ほい、ご査収ください」スッ

 カバン「」ポン

包帯グルグルモーリィ「……一見普通のカバンだが、内部が異常な形になっているな。空間魔法で中身を拡張したのか」

ハーピィ記者「御名答。最速で大量の物資を運ぶにはこうするのが一番手っ取り早い……とウチの大将が仰せでしてね」

包帯グルグルモーリィ「驚いたな。魔族国にまだ空間魔法の使い手が残っていたとは。先の虐殺で、有用な術者は皆殺しにされたと聞いていたが」

ハーピィ記者「運よく王国の目を逃れた市井の術者がいたんじゃないですか?」

包帯グルグルモーリィ「フッ……まあ何にせよ助かる。フラナ・バイオレットに感謝の意を伝えてくれ。この恩は必ず返すと」

ハーピィ記者「ええ、もちろん。ウチが困った時は頼みますよ、ふふ……。それじゃ!」バサッ

 *

包帯グルグルモーリィ「支援物資を届けにひとっ飛びするか――」

 ヒュルヒュル…

包帯グルグルモーリィ「今度は誰だ?」

風の精霊「お届けものでーす!!」ヒュルヒュル

包帯グルグルモーリィ「お前たちは……緑の国から来たのか!」

風の精霊「うん!」

 世界樹の雫が入った瓶「」チャプン

包帯グルグルモーリィ「これは……世界樹の雫!」

風の精霊「そー! ひとまずこれだけでも先に運んで欲しいって言われたの! 水の精霊たちがどんぶらこどんぶらこって他にもいろいろ運んでるから、それもあと何日かで届くよ!」

包帯グルグルモーリィ「そうか……すまん、非常に助かる。この雫があれば、怪我人も傷ついた土壌も、迅速に治すことができる……!」

風の精霊「世界樹の精霊のやつはかなり渋ってたけどね! 果実を潰したせいでこんなことになったんだよーって言われて渋々納得してた!」

包帯グルグルモーリィ「そうか……。では、現首長代理のティセリアと、世界樹の精霊に感謝の意を伝えてくれ。困りごとがあれば、いつでも力になるとも」

風の精霊「わかった! 伝えとく! じゃーね!」ヒュルルッ

 *
690 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 23:09:51.62 ID:E7DB8GSf0

包帯グルグルモーリィ「……フッ」

猫人の男「モーリィ」スッ

包帯グルグルモーリィ「コルトか。聞いていたか?」

猫人の男「ええ……。ありがたいことです。海の向こうからも、このような善意がここへ向けられるとは……」

包帯グルグルモーリィ「クク……緑の国はともかく、魔族国からも支援が来るとはな」

猫人の男「魔族国としては、今は一カ国でも味方が欲しいのかもしれません。モーリィは義理堅いですから」

包帯グルグルモーリィ「フッ……聞いたことはあるか? 魔族国を救ったダークヒーローの伝説を」

猫人の男「ダークヒーロー? そういえば、流れの吟遊詩人が、ダークヒーローイリスの歌を……はっ!?」

包帯グルグルモーリィ「その後、ダークヒーローは緑の国へ向かい、当時の腐敗した政権を破壊して、建国の太母を返り咲かせたそうだ……」

猫人の男「こ、これは――」

包帯グルグルモーリィ「そして此度、この国に支援物資を送ってきた二カ国は……ダークヒーローの軌跡となりし国……」

猫人の男「まさか!!!」

包帯グルグルモーリィ「ああ……あいつらだ!」

 ◆
691 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 23:11:15.48 ID:E7DB8GSf0
―トコナツビーチ

クロシュ「……」ジッ

 星竜の珠「」キラキラ

レッド「クロシュちゃん、どうしたの?」

クロシュ「レッドちゃん。えと……これ、同化……できるかな、って……」

レッド「星竜の珠……! どうだろ……星竜の力ってものすごかったから、ちょっと危ないかも……」

クロシュ「うん……」

レッド「う〜ん……ちょっと試すだけ試してみるのはどうかな? 危なそうだったらすぐに引っ込めてさ」

クロシュ「!」

レッド「大丈夫、ボクが見てるから!」

クロシュ「うん……! じゃあ……試してみる……!」


↓1コンマ
01-65 トカゲ
66-95 星トカゲ
96-00 星竜
692 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 23:12:22.62 ID:VdR7UaJB0
693 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 23:22:38.71 ID:E7DB8GSf0
 デロデロ…ポン!

トカゲクロシュ「!」

レッド「わあ……火山の溶岩トカゲさんにそっくり!」

トカゲクロシュ「〜〜」モニョモニョ

レッド「あの星竜の元は溶岩トカゲさんだったんだって……。だから、もしかすると……」

トカゲクロシュ「!」モニョニョ

レッド「うん……星竜の珠の、本当の元の姿になっちゃったのかも……」

トカゲクロシュ「〜〜」モニョモニョ

 *

トカゲクロシュ「」シャカシャカ

レッド「わあ、クロシュちゃん速い! すごい速さだよ!」

 水面「」パシャッ

トカゲクロシュ「」シュパパパパ

レッド「うわわ! クロシュちゃん水面を走ってるよ!」

トカゲクロシュ「」シュパパパパ

 ☆クロシュがトカゲに擬態できるようになりました
  トカゲ状態では、高速移動、水面移動が可能です(誰かを背に乗せている時は不可)

 ◆
694 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/23(日) 23:31:03.70 ID:E7DB8GSf0
というわけで、本日はここまでです。次回は魔王について調べてみよう編から開始となります

いろいろありましたが、トコナツ火山島編も終わりが近付いてきました。暴走する星の力、フメイたちとの共闘と別れ、暗躍する原理派……様々な因果の糸が絡み合い、物語は次の舞台へ――

モーリィさんやレッドちゃんとの別れ、やたらしつこく付いてくる暗黒少女、ダークヒーローの噂など、これから先も様々なことがあるかと思われますが、お酒を覚えたクロシュちゃんならきっと大丈夫です。ぐびぐび飲んで楽しくがんばっていきましょう

それでは本日もありがとうございました。次回ですが、土曜の更新がちょっとあやしいため、もしかしたら平日のどこかで時間を作って更新するかもしれません。よろしくおねがいします
695 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 23:45:40.26 ID:SRNczXO6o
乙乙
フメイちゃんとの共闘とはいえドラゴン倒したクロシュはだいぶ強いのか
696 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/24(月) 00:54:08.75 ID:2wtsC9/Co
おつです
僧侶さんやっぱりポンだな???
ウワバミクロシュちゃんこれでローガンさんと飲めるね!
トカゲをトレースしたら高速移動可能になったりまた一段強くなって頼もしいクロシュちゃん
697 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/24(月) 02:52:06.61 ID:vgivJk/so

負属性とは一体…?
698 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/24(月) 19:55:56.56 ID:wcfq7YAoO

クロシュさんしれっと星竜食っとる…
フメイちゃんを心配するエイさんかわいいね
699 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/25(火) 03:03:30.86 ID:/oC+q5K20

トカゲ状態のクロシュは誰かを背に乗せている時は不可だけど誰かを引っ張って行くのは可能なのかな?例えばクロシュ達が移動で使っているソリとか(氷の魔法とトカゲ状態の高速移動を合わせればかなりスピードが出ると思う)
700 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/25(火) 19:53:52.20 ID:sw/ru0bc0

フラナ氏一般魔族魔法使い最強疑惑
701 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 17:37:33.00 ID:BWCvKIfW0
土曜の更新があやしいため、とりあえず本日少しだけ更新していきます。よろしくお願いします

クロシュ氏は実際とても強くなってきています。星竜モドキどころか火竜モドキでさえ並の冒険者がかなう相手ではありませんでした。仲間たちやフメイちゃんと一緒だったとは言え、竜モドキと実質二連戦して勝ったのは誇って良いことでしょう

僧侶氏はバカンス気分だったようです。そのお陰で今回クロシュ一行とかちあうことはありませんでした。後でもっと偉い人に怒られるかもしれません
ウワバミだったりトカゲだったりと、今回のクロシュ氏は爬虫類と縁があったようです

負属性とは、負の力(ネガティブエナジー)を持つ属性のことを指します。氷属性は負属性の一つです
負の力についての研究はまだあまり進んでおらず、一般的にもほとんど知られていません。また、術者も正属性より少ない傾向があります
なお星属性は正の力(ポジティブエナジー)を持つ正属性に該当します。イリス氏が氷属性や闇属性などの負属性を扱えないのはこういうわけがあったりします

クロシュ氏は最近とても強くなってきていますが、同時に食べるごはんの量も増えてきているようです。星竜モドキの素材は価値のあるものが多かったのですが、ほとんどクロシュさんが食べてしまいました
エイさんはフメイちゃんの呼びかけで眠りから目覚めたらしく、フメイちゃんのことが気になっているようです

トカゲ状態の場合、引っ張るのも背に乗せるのと同じくらいの負担がかかるため、結局高速移動はできなくなってしまいます。トカゲ状態では敏捷性が大幅に上がりますが、筋力や持久力はそれほどでもないようです。逆に大亀は敏捷性がとても低いですが筋力や持久力がとても高いようです
ソリを引っ張る場合は、筋力と持久力と敏捷性を併せ持つ馬や巨犬の姿の方が適しているかもしれません

フラナ氏を一般魔族魔法使いと言って良いかどうかはちょっとわかりませんが、魔法の技量が世界的にもてもトップクラスなのは間違いないでしょう
なお今回登場した空間魔法ですが、これを施した者が誰なのかは今のところ不明です。時空に関わる属性はとても希少なため、出会えたら幸運かもしれません
702 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 17:38:28.52 ID:BWCvKIfW0
―トコナツ火山島
 寄合図書館

 古びた本棚「」
 古びた本棚「」
 古びた本棚「」

イリス「おお〜、こんな図書館があったんですね!」

ミスティ「年季が入ってるわね……」

猫人の男「公的に運営されているわけではありませんのでね。私を含めた本好きの島民が共同で管理しているだけですから、一般的な図書館とは少し毛色が違うかもしれません」

ミスティ「ボランティアなのね……」

妖精「ありがとう、案内してくれて。さて……」

イリス「魔王について調べるんだよね?」

妖精「うん。人間の本は私には大きいから、手伝ってもらっていい?」

ミスティ「ええ……。そのために付いてきたんだもの……」

猫人の男「僕も協力しましょう」


↓1
01-60 絵本「あいの勇者とかなしみの魔王」
61-90 魔王図鑑
91-00 魔王憑依症
703 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 18:05:39.76 ID:E1CzQc6DO
はい
704 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 19:40:21.62 ID:BWCvKIfW0
猫人の男「魔王についてなら確か、この辺りに……」ガサゴソ

イリス「わ、あるんですか!?」

猫人の男「これです。お探しのものかはわかりませんが……」スッ

 魔王図鑑「」ポン

ミスティ「魔王図鑑……」

妖精「図鑑か……。あいつに似たやつがいるといいけど……」

 *

 ペラッ

「目次」
・絶望の魔王
・狂気の魔王
・暗黒の魔王
・虚無の魔王
・夢想の魔王
・旋律の魔王
・記憶の魔王
・雷霆の魔王
・巨樹の魔王
・海難の魔王

 ペラッ

「絶望の魔王」
生前の姿は不明。
活動地域では、全ての植物が枯れ、動物は生気を失い、一帯全てが荒廃した。
国軍が討伐隊を編成して向かわせた数日後、討伐隊もろとも消息を絶った。

「狂気の魔王」
生前は、一人の街娼だったと言われている。
とある国の首都に突如として出現し、街中を狂気と混沌の渦に陥れ、人々の正気を奪い破壊活動に向かわせた。
当時の国に仕えた聖騎士が迅速に討伐を果たすも、聖騎士は魔王の呪いにより発狂。数年の療養生活の末、甲斐なく自死に至った。

「暗黒の魔王」
生前の姿は不明。
あらゆる光を抹消し、周辺地域一帯を完全なる闇の底に陥れた。光を標とする動植物の生きる術を奪い、大量死を招いた。
当時活動していたとされる光の聖女が討伐に向かい、闇を貫く極光で討ち祓ったとされる。

 *

妖精「う〜ん……それらしいのは見当たらないなあ……」

イリス「いろんな魔王がいたんだね……。すごいなあ……」

ミスティ「……ねえ、この巨樹の魔王って、もしかして……」

妖精「うん。魔王樹のことみたい。この本の作者は、◯◯の魔王っていう命名にこだわりがあったのかもね」

イリス「謎のこだわりだ……」

妖精「一応、全部に目を通した方が良いかな? ちょっと大変そうだけど……」

猫人の男「お持ち帰りして頂いても構いませんよ。我々には恐らく不要の本ですので」

妖精「え、いいの?」

猫人の男「はい。あなたがたはこの島を救ってくれた恩人ですから、これくらいは当然です」

妖精「それなら借りてっちゃおうかな。ありがと」

 ☆魔王図鑑を借りました
  自由行動などで読むことができます。なお役に立つかは不明です

 ◆
705 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 21:26:55.36 ID:BWCvKIfW0
―トコナツ火山島 出発の日

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:鉄の剣      盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

 ◇暗黒少女 [悪徳商人]
 武:ステーキナイフ  盾:         飾:貝殻の髪飾り
 武:         防:給仕のエプロン  飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*3
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・炎鉱石
・星竜の珠
・魔王図鑑

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・星属性の練習[4/4](イリス)達成!
・氷属性の練習[2/4](ミスティ)
……………………………………………………………………………………
□トコナツ火山島
沿岸部:シーサイドホテル、トコナツビーチ、海の家、海市、港、灯台、他
市街地:武具屋、雑貨屋、お土産屋、宝石屋、食材屋、食事処、酒場、浴場、冒険者ギルド、他
□旧トコナツ村周辺
支神殿:避難所、簡易宿泊所、僧堂、書庫、食堂、大浴場、簡易商店
農村部:果樹園、宿屋、温泉、溶岩川、溶岩沼
山間部:熱帯雨林、溶岩川、溶岩沼、トコナツ火山
706 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 21:27:57.62 ID:BWCvKIfW0
―朝
 シーサイドホテル

 チュンチュン

イリス「このホテルともお別れだね……」

エバンス「最初に見た時はギョッとしたが、実際泊まってみると居心地の良いとこだったぜ」

ローガン「うむ。また利用させていただきたいものだな」

若女将「うふふ、お待ちしております。いつでもいらっしゃってくださいね」

 *

―トコナツビーチ

 ザァーン ザザァーン…

カモメ「クゥー、クゥー」

カニ「チョキチョキ」



モーリィ「そうか、もう発つのだな」

妖精「うん。ぼけっとしてたらフメイたちにまた先を越されちゃうからね」

猫人の男「世界樹の光、ですか……。大変な使命を背負っているのですね、貴方がたは……」

イリス「……た、確かに考えてみたらかなりの大役ですよね!? わ、私なんかが一緒にいていいのかなあ」

モーリィ「今更何を言う、ダークヒーローイリスよ」

イリス「うぇ、うぇえええ!!?」

ミスティ「な、なぜそれを……」

レッド「ええっ!?」

暗黒少女「イリスって――」

エバンス「ダークヒーローイリスだったのか!!?」

モーリィ「魔族国、緑の国と繋がりがあり、妖精と行動をともにしているイリスという名のダークヒーロー……気付かんでいる方が難しいだろう」

レッド「」グサッ

エバンス「」グサッ

暗黒少女「そんなん知るわけないでしょ!」

ローガン「ま、まあまあ……緑の国の事情や妖精くんの出自についても馴染みがない者なら、気付けなくても無理はないさ」

イリス「やはは……アレは、悪徳記者の人が勝手に捏造した人物像でェ……」アセアセ

モーリィ「だが各国を救って回っているというのは事実だろう? ならば誇れ。胸を張れ」

イリス「はうっ……」

猫人の男「イリスさんだけではありません。貴方がた全員ですよ」

クロシュ「ほえ……?」

レッド「うん……そうだよ! クロシュちゃんも一緒なんでしょ? それなら、クロシュちゃんもダークヒーローだよ!」

クロシュ「わ……。じゃあ……妖精さんも、ミスティさんも、ローガンさんも、エバンスさんも……?」

レッド「もちろん! みんなダークヒーローだよ!」

ミスティ「そ、そうなの……? 数が多いとあんまりダークっぽくないんじゃないかしら……」

ローガン「ははは、細かいことは良いだろう。妖精一派率いるダークヒーロー集団というのも面白いじゃないか」

エバンス「ローガンの旦那って堅物そうに見えてけっこうノリ良いよな! 俺も賛成だぜ!」

モーリィ「フッ……それで良い。救い手なら笑え。善なることをしているのだから」

イリス「そ、そうですね……はい! ダークヒーローイリス、がんばります!」ニコッ

暗黒少女「ねえ、闇商人の私も半分くらいダークヒーローみたいなものじゃない?」

妖精「ダーク部分のことならその通りだね」

 *
707 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 21:29:07.71 ID:BWCvKIfW0
大亀クロシュ「〜〜」モニョモニョ

レッド「わぁ……! クロシュちゃん、こんなにおっきなカメさんになれるなんて凄いや!」

モーリィ「改めて見ると壮観だな……。このカメの姿を初めて見た時は戦々恐々としたものだが、蓋を開けてみればまさかスライムの幼子だったとは」

猫人の男「はは……警戒して損しましたよ。でもこうして見ると、このカメの姿もいつもの姿と同様に愛らしさを感じます」

モーリィ「では気を付けて行け。あまり支援できずに悪いが、お前たちの幸運を祈っている」

妖精「うん、ありがとう。大丈夫、この島が今大変なのはわかってるからさ。トコナツ火山島に、精霊の加護がありますよう――」

レッド「クロシュちゃん、本当に気を付けてね! またいつか会える日を楽しみにしてるよ! 今度は、フメイちゃんも一緒に火山で冒険しようね!」

大亀クロシュ「〜〜!」モニョモニョ!

猫人の男「いろいろ大変だとは思いますが、どうか挫けずに。ここの熱に耐えられた貴方がたなら、どんな苦難も乗り越えられます。ご武運を」

イリス「はい! おじさんも、いろいろ手伝ってくれてありがとうございました!」

ミスティ「ありがとう……。あなたたちも、復興がんばってね……」

伝説の溶岩エイ「キュゥ、キュゥ〜」ヒラヒラ

エバンス「おっ、お前も見送りに来てくれたのか! へへ、言葉はわからんけどありがとな! フメイちゃんのことは任せろ!」

大亀クロシュ「〜〜!」モニョモニョ!

黒丸メガネのタコ人おじさん「おじさんからの餞別だよ! がんばってね、クロシュちゃん!」」スッ

 大鍋入りフヨフヨフルーツポンチ「」ドン!!!!

大亀クロシュ「〜〜!」モニョニョ!

ローガン「お、おお……! クロシュくんの航海中のおやつとしてありがたくいただこう!」

 ☆溶岩石のアミュレット(火耐性微増、トコナツ火山島の出入り自由)を人数分もらいました
 ☆お金を少しだけもらいました

 *
708 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 21:29:38.87 ID:BWCvKIfW0
―トコナツ火山島 沖

 帆「」バサッ

大亀クロシュ「」スイスイ


暗黒少女「ああ、常夏の島が遠ざかっていく……」

ミスティ「来た時より、噴煙の量が減っているわね……」

妖精「星の力を失ったことで火山活動が元に戻りつつあるんだろうね。きっともう大丈夫だよ」

エバンス「なんだか良いことした気分だな。それ」

ローガン「フッ、気分ではなく実際に良いことをしたのではないか?」

イリス「そうですよ! 私たちは良いことをしたんです! そしてこれからも、良いことをしにいきましょう!」

エバンス「おう!」


大亀クロシュ「〜〜!」モニョモニョ スイスイ


――トコナツ火山島編 完
709 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 21:33:26.11 ID:BWCvKIfW0
クリアボーナス
↓1コンマ
01-60 運命賽(致命的な運命を辿った時、直前の判定を振り直せる。一度使うとなくなる)
61-90 ↑+紅蓮の剣
91-00 ↑+会心賽(判定時に会心と書き込むと、コンマに関わらず最上の結果となる。一度使うとなくなる)
710 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 21:35:05.45 ID:YzJvOmlVO
会心
711 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 21:42:59.52 ID:BWCvKIfW0
―大陸への海路

 ◇クロシュ [あかちゃんスライム]
 武:メイドブレード  盾:ウニ盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:ゴスロリエプロン 飾:

 ◇妖精   [世話焼き妖精]
 武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のレオタード 飾:

 ◇イリス  [星の魔法使い]
 武:精霊樹の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:魔術師のローブ  飾:

 ◇ミスティ [氷の魔法使い]
 武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:精霊のローブ   飾:

 ◇ローガン [鋼の戦士]
 武:鋼の剣      盾:鋼の盾      飾:くすんだ耳飾り
 武:鋼の回転ノコギリ 防:革の鎧      飾:

 ◇エバンス [地の傭兵]
 武:鉄の剣      盾:         飾:くすんだ耳飾り
 武:         防:革の鎧      飾:

 ◇暗黒少女 [悪徳商人]
 武:ステーキナイフ  盾:         飾:貝殻の髪飾り
 武:         防:給仕のエプロン  飾:

◯所持アイテム
・鉄鍋+携帯調理器具
・蜘蛛絹の下着
・ザリガニのお守り
・魔術書「星の魔力」
・魔族国永久旅券*5
・マジカルブラッドワイン
・反魂丹*2
・運命賽*4
・雨乞い傘
・フメイの服の切れ端
・精霊の印*5
・精霊樹の実のジャム
・精霊樹の鉢植え
・フメイとアリシラの人形
・お宿の焼き菓子
・お宿の妖精の織物
・メルルの帽子
・魔導飯盒
・妨害魔力波発生装置
・属性大全
・大きな巻き貝
・大きな軽石
・闇の欠片
・暗黒行商少女の契約書
・フリルワンピース水着
・魔法学園のスクール水着
・炎鉱石
・星竜の珠
・魔王図鑑
・溶岩石のアミュレット*6

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・魔法の練習[1/3]

◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・氷属性の練習[2/4](ミスティ)
712 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 21:50:08.37 ID:BWCvKIfW0
―海上

大亀クロシュ「」スイスイ


エバンス「一旦王国の港湾都市に戻るんだよな?」

妖精「うん。王国に入るのは嫌だけど、あそこの宿屋にいろいろ荷物を置いたままだからね」

ローガン「私の鎖帷子とかだな」

ミスティ「ソリもね……」

イリス「ソリがないと陸地の移動に凄く困っちゃうもんね……」

暗黒少女「ふうん……。港湾都市の次はどこに行く気なの?」

イリス「えっ?」

ミスティ「まさかその先まで付いてくる気?」

暗黒少女「違うわよ! ただの興味本位! 話を聞く限りじゃ命がけの旅みたいじゃない、そんなのは流石に御免よ」

エバンス「まあ、それが良いと思うぜ。嬢ちゃんはまだ若いんだから真っ当に働きな」

暗黒少女「うっさいわね、アンタだってまだ若造でしょ。まあ……詐欺師なんかに行き先を教えたくないってんなら別にいいけど……」

ローガン「露骨に不貞腐れたな」

暗黒少女「不貞腐れてないわよ!」

妖精「も〜、行き先くらい教えてあげるよ。次は――」


↓1〜3多数決
1.ユーシリア帝国[前スレ383]
(港湾都市 → 王国平原 → チカーバ → 東王国平原 → ユーシリア)
2.テラヌス・ウルス[前スレ385]
(港湾都市 → 芸術都市ミュージア → 砂漠[危険地帯] → テラヌス)


*3.オノゴロ諸島[前スレ373]
(ユーシリア帝国 → ??? → オノゴロ諸島)
*4.大陸西部上空
(港湾都市 → 国際商業都市イスファハーン → 大魔女帝国 → ???)
*5.トウゲン帝国
(オリシン王国 → 大山脈[超危険地帯] → 北部地方[超危険地帯] → リテン・ヘイヴン → トウゲン帝国)
*6.常闇の樹海[超危険地帯]
(魔族国 or 緑の国 or 王国平原 → 常闇の樹海)

(*が付いているものはまだ選べません)
(*3はユーシリア帝国編クリアで解放されます)
(*4はトコナツ編およびテラヌス・ウルス編をクリアで解放されます)
(*5、6は特定の条件を満たすと解放されます)
(温泉町トウゲン[前スレ379]はオノゴロ諸島にあるようです)
(今のクロシュたちの実力なら、危険地帯は無理なく突破できそうです)
(超危険地帯はまだ危ないです)
713 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 21:51:58.09 ID:yxpfB3ic0
2
714 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 21:52:08.87 ID:CXlyITqzO
2
715 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 21:52:14.66 ID:K6SfxO570
1
716 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 21:53:07.23 ID:1b2yW03U0
1
717 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 21:55:42.81 ID:jKHZiUGnO
ユーシリアめちゃくちゃ殺伐したストーリーになりそう
718 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:00:23.11 ID:zsEkbI8fo
世界樹の光より行き先多いけど
これ何の成果も得られませんでしたもあるのか
719 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 22:19:19.68 ID:BWCvKIfW0
妖精「大陸西南の砂漠地帯。風の精霊たちが、最近の砂漠は日射量が異常すぎてみんな死んじゃうよ〜って嘆いてた」

暗黒少女「さ、砂漠ゥ!?」

イリス「日射量……ってことは――」

ミスティ「光属性、かしら……」

妖精「炎か光の二択だったけれど、炎がここだったから砂漠に落ちたのは光だね。恵みの陽光も、度が過ぎれば命を奪う害になる」

エバンス「セインの光魔法なんか直球でぶっ殺しに来る威力だもんな……」

暗黒少女「や、やめときなさいよぉ。ただでさえ危険な砂漠が星の光?とやらでもっと危険になってるんでしょ?」

妖精「それを正しにいくのが私たちの任務」

ローガン「安心したまえ。我々は死ぬ気などないし、そもそも君とは関係がないはずだろう?」

暗黒少女「そ、それはそうだけどぉ……」


大亀クロシュ「〜〜」スイスイ


暗黒少女「そ、そうよ! クロシュがかわいそうよ! こうやって大亀にして馬車馬の如くこき使っちゃって! どうせ砂漠でも炎天下の中ラクダにして乗り潰すつもりなんでしょ!!」

妖精「今まさにクロシュに乗せてもらってるあなたがそれ言う……?」

ミスティ「それに残念だったわね。砂漠ならソリが使えるから、クロシュには楽をさせてあげられるわよ」

暗黒少女「う、うぐぅ……」

エバンス「フッ、素直に言ったらどうだ? 俺たちのことが心配だって」

暗黒少女「う、うっさいわ! アンタたちなんて心配なわけないでしょうが!! もういい、クロシュとお話してくる!」プンスコ スタスタ


イリス「い、行っちゃった……」

ミスティ「まあ……クロシュのことを心配してるのは間違いなさそうね……」

ローガン「しかし砂漠か……。今の情勢はどのようなものだったか……」

エバンス「確か、テラヌス・ウルスっていう国が治めてんだよな」

妖精「テラヌスは光が落ちる前から干ばつでけっこう厳しかったみたい。光が落ちた今どうなってるかは……あんまり考えたくないなあ……」

 ☆次の行き先が砂漠のテラヌス・ウルスに決まりました

 ◇
720 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 22:22:03.37 ID:BWCvKIfW0
ここから船旅ですが、既に一度行き来した航路なので、省略するかどうか選択することができます

船旅を省略する?
↓1〜3多数決
1.省略する
2.省略しない
3.短縮する(ランダムイベントと自由安価を1日分だけ行う)
721 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:22:49.31 ID:kFqofcxZ0
722 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:23:28.46 ID:Sc88OVqzo
3
723 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:23:38.20 ID:1McPq95cO
2
724 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:23:56.13 ID:zsEkbI8fo
3
725 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 22:27:13.47 ID:BWCvKIfW0
それでは1日分のランダムイベントと自由安価だけ行います
1日分だけなので、道連れイベントは発生しません

↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-05 強敵
06-20 敵襲
21-40 食料発見(コンマ)
41-60 物品発見(コンマ)
61-80 場所発見(コンマ)
81-00 良いこと(自由安価)
726 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:28:03.84 ID:CXlyITqzO
727 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:28:25.95 ID:E1CzQc6DO
はい
728 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:28:45.69 ID:1McPq95cO
はい
729 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 22:30:47.13 ID:BWCvKIfW0
わあ。おめでとうございます

↓1〜2自由安価 起こった良いこと
730 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:31:42.23 ID:zsEkbI8fo
セインくんみたいに一時的な強い旅の道連れを得る
731 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:32:14.74 ID:1McPq95cO
武器屋がセールをしていて武器、防具がすごく安く買える
732 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:32:15.41 ID:kFqofcxZ0
世界一旨い魚が釣れる
733 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 22:39:56.27 ID:BWCvKIfW0
突然の強い道連れ!
↓1コンマ
01-40 ハーピィ記者
41-80 金髪イケメンエルフ
81-00 星竜の落し子
734 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:41:54.82 ID:CXlyITqzO
735 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:47:42.61 ID:Sc88OVqzo
予想もできないの来た……!
736 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 22:54:48.55 ID:oAF11mi9O
モーリィさん?
737 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 23:07:47.72 ID:BWCvKIfW0
―海上

大亀クロシュ「〜〜?」モニョニョ?


暗黒少女「ん? どうしたのよ、お宝でも見つけたの?」

大亀クロシュ「〜〜!」モニョモニョ!

暗黒少女「えっ……ああっあれは!!」


 巨大なサメの背びれ「」スイスイ


妖精「う、うわあああ!! あれはボーンクラーケンに並ぶ南の海の暴れん坊、メガロザメ!」

イリス「え、えええ!? ボーンクラーケンに並ぶ!?」

ミスティ「今回はセインがいない……! 私たちだけで戦わないと――」

 巨大なサメの背びれ「」ヌッ
 巨大なサメの背びれ「」ヌッ
 巨大なサメの背びれ「」ヌッ
 巨大なサメの背びれ「」ヌッ

妖精「あ、ああ……そんな……」

ローガン「4匹、だと……」

エバンス「嘘だろ……冗談じゃねぇぞ……!!」

ミスティ「くっ……! クロシュ、ごめんなさい! 周囲を凍らせる!」コォォ

 海氷「」ギンッ

イリス「こ、凍った! これなら――」

 巨大なサメの背びれ「」バギンバギン
 砕けた氷「」バギャッ
 巨大なサメの背びれ「」バギンバギン
 砕けた氷「」バギャッ

ミスティ「う、嘘……」

妖精「く、クロシュ……あなたは、もっと小さい姿になって、逃げて……!」

大亀クロシュ「〜〜!!」モニョモニョ!!

妖精「だ、だめだよぉ……このままじゃ、あなたが一番苦しい思いをして……」


溶岩エイ「キュゥ〜ン」フヨフヨ


イリス「えっ……? あなた、は……」

ミスティ「伝説の溶岩エイ……? 助けに来てくれたの……? でも、いくらあなたでも、あのサメ4匹を相手じゃ――」


溶岩エイ「キュゥ、キュゥ」ヒラヒラ
星竜の子供「……」ヒョコッ


エバンス「……? 何か、背に――」

ローガン「あれは……!?」


星竜の子供「……」ヒョコヒョコ

 カッ
 星のブレス「」ゴオオオオッ!!

 巨大なサメの背びれ「!!」っっっ
 巨大なサメの背びれ「!!」っっっ 
 巨大なサメの背びれ「!!」っっっ
 巨大なサメの背びれ「!!」っっっ


イリス「め、メガロザメが……逃げていく……!!」

暗黒少女「す、すごい……なんかわかんないけどすごいわ!!」

 *
738 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 23:09:59.28 ID:BWCvKIfW0
―海上

溶岩エイ「キュウウ〜」

星竜の子供「……」ジッ

大亀クロシュ「〜?」モニョ?

星竜の子供「ギャオッギャオッ!」ゲシゲシッ

大亀クロシュ「〜〜!!」モニャニャ!!

暗黒少女「ちょ、ちょっと! あんた助けてくれたんでしょ!? なんでクロシュをいじめんのよ!!」

妖精「あ〜……親を殺された恨みだって……」

星竜の子供「ギャオオッ!」ゲシゲシッ

大亀クロシュ「〜〜…」モニョニョ…

妖精「エイさんに免じてぶっ殺してやらないだけ感謝しろ……だってさ……」

イリス「わ、わあ……」

ミスティ「伝説の溶岩エイ……顔が広いのね……」

 ☆溶岩エイと星竜の子供が一時的にパーティに加わりました

 ◆
739 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 23:13:58.67 ID:zsEkbI8fo
トカゲの子は星竜
740 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/06/26(水) 23:24:23.75 ID:BWCvKIfW0
というわけで本日はここまでとなります。次回は不思議な海上の武具屋さんとの出会い編からです

なにはともあれトコナツ火山島編のクリアおめでとうございます。いろいろありましたが島の危機は去り、平和が訪れました。後は島民たちががんばってなんとかすることでしょう
そして次の目的地は砂漠の多民族国家、テラヌス・ウルスとなります。緑の国やトコナツ島とは異なり、光が飛ぶ前から国内問題を抱えている難しい国です。近年では魔族排斥の機運が少しづつ高まり始めているという噂もあります。クロシュはその砂漠の国で、一体何を為すのか――。

また、今回は惜しくも目的地になりませんでしたが、ユーシリア帝国も内部の情勢がかなり殺伐としているようです。テラヌス・ウルスともども、どうやら物語はシリアス方面へ一気にシフトしていく方向なのかもしれません。魔族排斥の機運もかなり高いらしいため、魔族国編並に殺伐としたストーリーになる可能性も実際あるといえるでしょう

そして世界樹の光よりも行き先が多いのは確かにその通りなのですが、何の成果も得られないということはありませんのでご安心くださいませ。ではなぜ行き先がそれ以上多いのか……それは物語を進めていけば、わかるときが来るかもしれません

しかしなぜトカゲの子がちゃんと星竜の子になっているのでしょうか……。それは彼と対話したりしなかったりすれば、もしかしたらわかるかもしれません。でもクロシュ氏のことは嫌いみたいなので、やっぱりわからないかもしれません。親の仇なので、仕方ないと思います

それでは本日もありがとうございました。次回は多分日曜日になるかと思います。よろしくおねがいします
741 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/26(水) 23:26:02.81 ID:zsEkbI8fo
乙乙
742 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/27(木) 00:09:40.19 ID:Z7FlnbPDO
乙です
743 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/27(木) 00:45:55.45 ID:qPHxJlnco
平日更新乙でした
次の目的地の砂漠も楽しみ
強者枠で姿が見えてるってことはハーピィ記者なかなかの強さ有るってことか
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