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【安価コンマ】オリウマ娘と共に
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599 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/05/31(金) 20:03:56.33 ID:rPTWnsWS0
パピヨン(可愛いって言われた可愛いって言われた可愛いって言われた……!!!)
駆け足で【貴方】の元から離れるパピヨン。その頭の中には言われたその言葉が繰り返されていた。
魅力的だ、とかは言われたことがあっても――可愛い、なんてことは言われたことがなかった。
パピヨン(やば、やばい。顔、あつ、あっつい……!)
――パピヨンは自分が可愛い事をしっかり理解していた。だからある程度そういうことを言われていたし、言われる事にも慣れている、と思っていた。
しかし実際はこれである。真っ赤になった顔を見られたくなくて必死に【貴方】から逃げている女の子。嬉しくて尻尾が揺れてしまうのも抑えきれないくらい、気持ちが揺さぶられてしまう。
パピヨン「うっ、うぅうぅう〜〜〜……!!!」
どれもこれも――あれだ、お兄さんとライムのせいだ。ライムがあんな恋愛話とかしてくるから、シルフィーもマンティもあんな恥ずかしそうに好きな人とか……!いや!面白かったけど!けど!
身近のそういう話を聞いてしまったから……意識しちゃう!本当に良くない!全然お兄さんとか好きじゃないのに!ほんっと最悪!
あーイライラする!特にお兄さん!当然みたいにあんなこと言って、どうせ可愛いとか魅力的とか、他の女の子にも言って――。
パピヨン(……いや、それは嫌!お兄さんにはアタシだけ!アタシだけ可愛いとか言って欲しい!)
自分勝手すぎる独占欲。彼女は我が儘で、自分のトレーナーには自分だけを見ていてほしい。そう考えるのが当然だと思うウマ娘だ。
アタシ一筋、絶対浮気とか許さない――これが。彼女の求める好きな人の要素の一つ。だからそれを【貴方】に求めるのはごく普通の事。
パピヨン「……別に普通だよね、普通。好きとかじゃなくても、これくらい……おかしくないよね」
――結局そう言い聞かせてもなんだかモヤモヤが晴れず、砂浜を一人で走り始めるパピヨンだった。
600 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/05/31(金) 20:04:47.45 ID:rPTWnsWS0
パピヨン「ふんっ!ぬっ、ぬぬ……ぬぁあああ!!!」
『よし良いぞ!足のつま先にまで力を入れて、弾いて進むのを意識して!」
腰のあたりに結んだロープの先にはそれはそれはとても大きなタイヤ。人間では数十人いてようやく押して進めそうなものを、ウマ娘は一人でずるずる引きずって進むことが出来る。
【貴方】はこういう光景を見るたびに「やっぱりウマ娘って凄いんだなぁ」と思わざるを得ない。
……腕相撲とかしたらこっちの腕が凄いことになりそうだ。
パピヨン「ふっ!ふぅ!ふあぁああああああああ!!!」
『……よし後少し!もう少し進んだら休憩しよう!』
――――夏合宿は進んでいく。トレーニングは勿論、息抜きも必要だ。
息抜きが少し多すぎるような気もするが、まあ彼女にはこれでも少ないくらいかも……しれない。
それにもう数日で自分たちは北海道に飛ばなければならない。
――最後の追い込みも、忘れずに頑張ろう。
601 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/05/31(金) 20:08:49.05 ID:rPTWnsWS0
夏だ、海だ!(エルムステークス前):自由安価下2まで。
602 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/05/31(金) 20:12:39.40 ID:etMjkUC1O
海の家でトレーナー同士の懇親会
603 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/05/31(金) 20:15:59.97 ID:rIA8QklDO
夜に皆で花火をして、改めて未来に向けて決意を固める
604 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/05/31(金) 22:36:17.89 ID:rPTWnsWS0
ライトレ「はい、それでは――乾杯!」
宿舎から少し離れたところにある海の家。ライムのトレーナーさんに誘われて懇親会に参加することになった。
結構な人数のトレーナーがこの海の家にいる。知っているトレーナーさん、知らないトレーナーさんで半々くらいか……こういう機会にでも自分のような新米は交友関係を広げておくべきだろう。
シルトレ「どうしましたか。何やら緊張しているような顔をして」
『……どうも、シルフィーのトレーナーさん。いやぁ、恥ずかしながら交友関係がまだ狭いもので』
シルトレ「ああ、そういえば貴方はまだ新米、に当たりますもんね……こういう時にでも沢山色んな人と話してみてください』
……お酒があればいいんですけど、まだ仕事中ですから全員お茶とかソフトドリンクですね。と、悲しそうな顔をしながら彼女は行ってしまった。
表情は変わっていないけど。なんというか、オーラが哀愁漂っていた。
「――失礼、貴方がシルヴァーパピヨンさんのトレーナーさんでよろしいですか?」
『んっ……はい、そうですけど――ぉ?』
後ろから声を掛けられて振り返ると、誰も居ない――いや、居た。自分よりもだいぶ低い背丈の……少年?
マントレ「はっは。私はブラックマンティスのトレーナーをやっています、マンティスさんからは噂はかねがね」
『ぇ、あ……は、初めまして。パピヨンのトレーナーをやっています――貴方が、マンティスのトレーナーさんですか』
――知らなかったら迷子とかだと思ってしまうかもしれない。いや、溢れ出るオーラが老成しすぎている。それはないか?
……この人年齢は幾つだろう?見た目なら自分よりも明らかにしただけど、しかしこれは……。
マントレ「まあ、色々と思うこともあると思いますが。折角の機会ですから、まずは楽しんでいってくださいね?まだまだ若いんですから、まずはそれが一番ですよ」
『は、はい』
い、行ってしまった……な、なんかおじいちゃんみたいだったな……あの人。
605 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/05/31(金) 22:38:04.97 ID:rPTWnsWS0
『……ええっと』
さて、どうしよう……とりあえず知っている人と話をしてみようか。
折角の機会だし、色々と……話してみたいこともある。
誰と話してみよう……:安価直下
1 ライトレ
2 シルトレ
3 マントレ
606 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/05/31(金) 22:51:13.38 ID:7M0sVeiyo
3
607 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/05/31(金) 23:59:19.14 ID:rPTWnsWS0
『……すみませんここ良いですか?」
マントレ「はい?……はい、大丈夫ですよ」
マンティのトレーナーさんの正面が空いていたので一言言って座らせてもらう。
マントレ「それにしても私と同席で大丈夫ですか?もっと同期との仲を築いたほうがいいと思うのですが……」
『ああ、いえ。マンティスとはうちのパピヨンが仲良くして貰っているのでそれのお礼もかねて……というのもありますけど、やはり一度話しておきたくて』
マントレ「ふふ、そうですか。そう言われてしまうと……なんだか小恥ずかしいですね。ふぅ……」
と、言いながら扇子を取り出してパタパタと扇ぎ始めた。何処から取り出した……?
マントレ「……では気兼ねなく何でも話しましょうか。私自身、貴方の期待する回答を得られるかどうか分かりませんが……やはり他のトレーナーの力にはなりたいですから」
にこりと笑いながら、マンティスのトレーナーさんはジーっと自分を見つめてきた。
608 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/01(土) 00:06:31.93 ID:vZ/xIU9L0
マンティスのトレーナーと何かお話:安価下2まで
★
これで終わりにします。おやすみなさい。
609 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/01(土) 00:56:10.92 ID:Hl62zWwF0
効果的なトレーニング方法について
610 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/01(土) 11:40:09.28 ID:2pXqfBviO
上げます。残り一つ!
効率の良いトレーニングってなんですかね…なんだろ…
611 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/01(土) 11:50:23.13 ID:7euIeBn1O
失礼ですがおいくつですか
612 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/01(土) 23:41:26.25 ID:vZ/xIU9L0
こんばんは、すみません一週間くらいお休みかもしれません。
【貴方】パピヨンのイチャつきが足りてないので何か書いてくると思います。パピヨンに耳かきして貰うやつか、パピヨンが抱き枕になる奴。
613 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/01(土) 23:42:11.92 ID:DnPH2REDo
報告乙
オッケー待ってます
614 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/03(月) 21:51:44.89 ID:cqVmfOeTo
パピヨンが無意識にべったり甘えてるのも好きだったけどそれを意識するようになっちゃって恥ずかしがっちゃってるのも良いなぁ
でも尻尾は手入れさせるし肩とかも揉ませるしボディタッチは案外平気なのかなそうでもないか?
615 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2024/06/04(火) 18:02:13.50 ID:J+DOWYFxO
てかずっとオリキャラと走ってるけどこれウマ娘である必要ある?
他のスレ見習えよ興味もないオリキャラばっか擦って
616 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/04(火) 18:52:24.63 ID:1l0KTCoDO
じゃあ目障りな愚痴なんて吐かずに別のスレだけ見てろとしか言えない
617 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2024/06/04(火) 20:39:56.10 ID:DeNlx3ARO
>>616
おっ
>>1
の自演か?
普段レス無いくせにこういうときだけレス来るんだから分かりやすいよなw
618 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2024/06/04(火) 21:06:01.18 ID:sZJfuGsJO
まあこのスレのレスみんな似たキモさだから3人くらいで自演しながら回してんだろうな
他のウマ娘スレは普通なのにここはどうしてキモいんだ?
619 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/04(火) 21:10:49.88 ID:1l0KTCoDO
飛行機でIDコロコロ変えないと荒らすことすらできないヘタレな荒らしが読んでるゴミ作品なんて読みたくないわ
どうせID変えまくって安価コンマ独占して私物化してるだろうし
620 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/04(火) 21:46:56.82 ID:u9QA7pm60
同類になっちゃってるじゃん
やっぱIDがOで終わってる人たちは駄目だわ喧嘩は他所でやってどうぞ
話題変えるためにパピヨンの可愛い所について語れよボクはまだ【貴方】のことが好きになってないとまだギリギr思って良そうなところが好きです
621 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/04(火) 21:55:28.77 ID:3tpiqqfso
同期とは普通に交流できるくらいの分かりやすい虚勢メスガキムーブですね
622 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/04(火) 23:04:46.41 ID:Pupwt0pfO
荒らしてた奴大人しくて草
おっぱいでっかくてちゃんとそれが武器になることが分かってるところ!
それでそれがあんま通用してないところ!
623 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2024/06/05(水) 21:49:46.96 ID:GdnsVZaOo
くっそ誘い受けしてきて一瞬でふにゃふにゃのとろとろになりそうなところ
お兄さんになにされても頭の中が好きで埋め尽くされてそうな癖に口では好きじゃなさそうなこと言ってるところが好きです
624 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/10(月) 02:07:52.25 ID:oJ/bhrfl0
パピヨン「――お兄さん、もしかして寝不足?」
ミーティングの最中、【貴方】の担当ウマ娘シルヴァーパピヨンが突然そんなことを訊ねられ、心の中で「しまった」と呟いてしまう。
別にそんなことはない、と返すも彼女の眼はジトーっと疑いの視線を向けている。こういう時の彼女は勘が鋭いし、頑固だった。おそらく誤魔化すことはできないだろう。
パピヨン「目の下のくま、隠せてないよ〜?それになんか最近ウトウトしてる気がするし〜……ぷぷ、夜遅くまで熱心に何をやってるのかなぁ。アタシに言えないようなことですか〜?」
――事実、最近は夜更かしが、徹夜が多くなっている。パピヨンの為の新しいトレーニングメニューを考えたり、今後のレースで戦うことになるだろう相手のレースを研究したり、その他大量の書類作業。それらを全てこなそうとすると自然とこのような生活になってしまった。
トレーナー寮にはここ一週間帰れていない、もっぱらソファで横になって仮眠をとるくらいで。それも最近はしていない。若いうちからこんな生活はよろしくないと分かっていても、担当ウマ娘を思うとこれでも足りないくらいだと【貴方】は思う。
パピヨン「お兄さんいけないんだ〜。眠い時は寝ないといけないし、疲れたときは休まないといけないんだよ?お兄さん、アタシには自己の管理が〜とか言っておいて、自分の事全然出来てないじゃーん」
ニヤニヤニマニマぷぷぷと笑われながら、眉間のところを人差し指でグリグリ通される。止めなさい、と一言言うと彼女はや〜ん怒った、なんて言いながらその人差し指を引っ込めた。
パピヨン「ほらほら、今日のミーティングは終わり終わり。お兄さんは寮に帰って、あったか〜いお風呂に入って体ポカポカにしてぐっすり寝な〜?」
お兄さんはもーっとアタシに尽くさないといけないんだから、寝不足で倒れられても困るんですけど〜?と、【貴方】を心配するような言葉。彼女は我が儘で自分大好きで周りを誤解させるような言葉を沢山言うが――こういうところは、とても優しい子なのだ。
『――ああ、そうだな。今日は久しぶりに戻ってぐっすり寝ることにするよ。パピヨンもごめんな、心配させてしまって』
パピヨン「んも〜、お兄さんったらアタシに言われないと睡眠も取れないの〜?ぷぷぷ、ほんっとダメダメだねお兄さん!これからはアタシが命令してあげないといけないかな〜?」
それじゃ、また明日お兄さん!アタシからの命令、ちゃんと守るんだよ〜?【貴方】に釘を刺すようにそう言い残して、、彼女は勢いよくトレーナー室から出て行った。まだミーティングの途中だったんだが……まあ、明日話せばいいか。
……さて。
『ちゃっちゃと終わらせるか』
…………まだ仕事は終わっていない。今ある仕事を終わらせて、彼女の命令通り早く眠ることにしよう。
パピヨン「…………」
625 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/10(月) 02:08:23.57 ID:oJ/bhrfl0
パピヨン「ね〜お兄さん?ちょっとお耳貸してくれない?」
『……は?』
命令を聞いてから数日後、パピヨンから急にそんなお願いをされた。耳を貸してほしい?なにかこっそり話したいことでもあるのかと考えるが、どうもそんな雰囲気ではない。
パピヨン「実は最近、ヒト向けのお耳マッサージの道具を貰っちゃったんだ〜。折角貰ったんなら誰かに使ってみたいし、それならお兄さんが実験……じゃない、やらせてくれるかな〜って」
とても聞き慣れたおねだりをするときの声色で上目遣いで、パピヨンがその道具を見せてくる。
……耳かきに、綿棒。あと……白いふわふわ。それに何やらオイル?随分と沢山貰ったものだなと驚くが……まあ、大体何をするかは察しが付く。
『パピヨンのお願いなら聞いてあげたいが……悪い、今は少し忙しいんだ。また今度、時間に余裕があるときに――』
パピヨン「え〜!?ダメダメ!今、アタシがやりたいの!ねーねー!ちょっとだけちょっとだけだから〜!おーにーいーさーん−!」
両手をぎゅうっと握りしめられ、そのままゆさゆさと揺さぶられる。参ったな、これはいけない。パピヨンのお願いならできるだけ聞いてあげたいが……仕方がない。
『……ちょっとだけだぞ。それで、自分はどうすれば?』
パピヨン「!!!さっすがお兄さんやっさし〜!それじゃあ、そこのソファにアタシが座って……はい、どーぞお兄さん?」
嬉しそうに小走りでソファに向かって、彼女はぽんぽんとそのよく鍛えられた脚を、太腿を叩いた。ぺちぺちと肌を叩く音が聞こえてきて、なんだかそれも耳に心地よかった。
じーっと、綺麗な目がこちらを見ている。
『……いや、それは駄目だ。他の方法で頼む』
パピヨン「え〜?でもアタシ、この方法しか知らないんだけど?」
そんな目で見られても駄目なものは駄目だ。年頃の女の子がそうやすやすと大人の自分に肌の触れ合いを許すものじゃない。例えば自分がパピヨンの隣に座って耳をマッサージして貰うとか、せめてタオルを挟むとか――うわぁ!?
パピヨン「はいはい、お兄さんは女の子の生太腿の膝枕とか体験した事無いからドキドキしちゃったんだよね〜。はーい、もう逃げられませ〜ん。お兄さんはアタシの膝枕の虜で〜す」
……体を引っ張られて無理やり膝枕させられてしまった。日々のトレーニングでしっかりと鍛えられた脚。しかし硬いわけではなく、しっかりとした柔らかさも感じる。上からパピヨンに押さえつけられていて、自分の頬っぺたがむにゅうと押し付けられて……なんだか、より一層太腿の触感を感じてしまっている。
『分かった、分かったから。はぁ……すぐに終わらせてくれよ。こんなところ誰かに見られたら……』
パピヨン「他の色んな人にお兄さんが変態のロリコン脚フェチトレーナーってことがバレちゃうね〜?ぷぷ、じゃあ観念してアタシのお耳マッサージにお耳かきかきの実験台になってね〜?」
……もう隠さなくなったな。この子は。
626 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/10(月) 02:09:03.73 ID:oJ/bhrfl0
パピヨン「――それじゃあ、まずはお耳にオイルを塗り塗りしちゃうね〜」
なんでもヒトのお耳専用のオイルなんだって〜、ちょっとお高い奴だぞ?なんて呟きながらパピヨンは手の平にそのオイルを垂らし、にゅるにゅると馴染ませる。自分の耳の近くでそれをされると、なんだか音が気持ちいい。
……なんだか良い匂いもしてきた。これはなんだろうか……よく分からないけど、安心する良い匂いだ。
パピヨン「それじゃ、次はこのオイルたっぷりのお手々でお兄さんのお耳をぎゅううう〜……♪」
耳がパピヨンの手の平に覆い尽くされる。オイルの感触が耳全体にじんわりを広がっていき、それがなんだかとても心地いい。次第に耳が温かくなっていき、耳の色んなところが敏感になっていくようだった。
パピヨン「耳には色んなツボがあるんだって。だからこうやって適当にギュ〜ってしたり、もみもみするだけでとっても気持ちいんだよ?お兄さんのお目目もトロトロ、なっさけなーい顔担当ウマ娘に晒しちゃってはっずかし〜」
こんな顔、アタシ以外に晒したきも〜!って目で見られちゃうから止めといた方が良いよ〜。
……耳をマッサージする手は止まらない。耳の外側から、耳たぶまでを親指と人差し指で挟むように揉まれぎゅっぎゅっぎゅ〜と指圧される。
ひとしきり揉んだかと思えば次は耳を畳むように全体を押しつぶす。普段なら少し痛いかもしれない動きだが、ポカポカになって柔らかくなった耳と、オイルの効果で全く痛くない。むしろ気持ちが良い。
『うぁ……』
パピヨン「……!あ〜!お兄さんキモい声漏れた!ぷぷ、うぁ〜だって。うぁ〜……!」
『ちょっと、止めてくれよ……恥ずかしいから』
ぎゅ、ぎゅ、ぎゅ、ぎゅ。ぎゅぅぅぅぅ……。
もみ、もみ。もみもみもみ……たぱたぱたぱ、たぱたぱたぱ。
パピヨンの笑い声を聞きながら、耳を触る手はどんどん勢いに乗っていく。揉んで、潰して、揉んで、軽く指で叩かれて。
しかし、どれも痛くない。気持ちよくて仕方がない。普段の疲れと睡眠不足も相まって、すぐに眠ってしまいそうになってしまう。
パピヨン「……は〜い。じゃあ次は耳かきでお兄さんのお耳の中をきれいきれしちゃうよ〜」
627 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/10(月) 02:10:23.09 ID:oJ/bhrfl0
これも竹で出来た良いやつ?らしいよ。と半分閉じかけていた自分の視界にパピヨンはその耳かき棒を見せた。
……立派な耳かきだと思った。なんだか、耳かきと想像して最初に思い浮かべたら出てくる理想の耳かき。そんな感じだった。
パピヨン「じゃ、これからは敏感な部分をカリカリしちゃうからジッとしててね。ぷぷ、気持ちよくて気持ちよくてもぞもぞ〜って動いちゃうのも、必死に我慢だよ?」
『あ、ああ……』
……あのちょっと曲がった先端が、耳の中に入ってくる。別に信用していないわけじゃない、ただ……最後に他の人にやって貰ったのは、幼い頃母にやって貰ったっきり。
正直少し怖い。さっきまでのオイルマッサージの安心感が少し引いてくる、そう思うと体に力が入って、先ほどまでどうやってリラックスしていたか――。
パピヨン「……はい。いいこいいこ〜。よしよ〜し」
――するといきなり、パピヨンの手が自分の頭を撫でた。
『ぱぴ、よん?』
パピヨン「あ、ちゃんと手は拭いたよ?ほらほら、お兄さん落ち着いて落ち着いて、まずは深呼吸だよ……ぷぷ。手先の器用さなら誰にも負けない自信があるアタシを信じて〜、痛くしないから、落ち着いて……お兄さん、いいこいいこ〜」
……優しくパピヨンが自分の頭を撫でる。傍から見ればなんてみっともない姿、しかし。どうしようもなく安心してしまう。体の力がふんにゃりと抜けていく。
パピヨン「……♪はい、じゃあお耳かきかきスタート〜、ゆっくり入れるから安心してねお兄さん?」
……かさ。かさり。
パピヨンの優しい声と共に、耳かき棒の先が、耳の入り口に触れる。入り口部分をゆっくりとゆっくりと、くるくる円を描くようになぞりながら、中に入っていく。
パピヨン「くる、くる、くるくる〜♪」
『っ』
思わず声が出てしまいそうになる、マッサージで血流が良くなったんだろう。そのせいか一層敏感になった耳の中に耳かき棒が入ってきて……ぞわり、と。体も震えそうになる。
かさ、かさ……がさっ。かさ……かさり。
パピヨン「うわ、あんま確認してなかったけど結構汚いねお兄さん。んも〜、お兄さんは自分の身だしなみも整えられないんだから〜」
……その分、担当ウマ娘のアタシがお世話してあげないといけないんだから。困っちゃうよね〜。と、嬉しそうな声色で担当ウマ娘は耳かき棒を優しく動かしていく。
628 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/10(月) 02:11:51.99 ID:oJ/bhrfl0
がさ、がさっ……すっ、すーっ……。
かり、かり。がさり……すーっ。すっ、すー……。
耳の中でがさがさと音が鳴り、耳の中に溜まっている汚れが掻き出されていく。たまに酷くこびり付いたものもあるようで、そういったものを剥がすとき耳かき棒の先端に力が入るのを感じると、少し気持ちが良い。
パピヨン「かり、かり……かりかり。かりかりかり……」
……無意識だろうか。パピヨンの口からオノマトペが漏れている。実際にされている耳かきと連動するように聞こえるその優しいオノマトペが、どんどん自分を眠気に誘ってくる。
耳の中に溜まっている汚れを、引っ掻いては取る。削っては取る。ゆっくりゆっくり周りを削り、落とさないように慎重に取る。
パピヨン「お兄さん本当に汚いね〜……でも、まあ。こういうの楽しいかも」
かり、かり、かり……かりかりかり、かりかりかり……がさっ。がさ、ごぞ。
ごぞ、ごぞ……がさっ。すっ……すーっ、すーっ。
パピヨン「…………♪すり、すり。かりかりかり〜……かり、かり。ごそごそごそ〜」
――――まずい、寝てしまう。先ほど耳にはツボが沢山あって、それが刺激されて気持ちがいいとは言われたが……これは、想像以上だ。
汚れの下に隠れていた肌が空気に触れて、少し痒くなってきたところを見逃さないとばかりにかりかりと掻いてくれる。溜まっていた汚れが一気に外に出て行くのが、気持ち良い。
うとうとと、瞼が重い。眠くて眠くて、仕方がない。
パピヨン「……ぷぷ、お兄さんだらしないお顔してるね?そんなに気持ちが良いんだ、アタシの耳かき」
『…………あぁ。気持ち良い、とても』
パピヨン「…………じゃ、もーっと気持ちよくしてあげるね。梵天を用意しまーす」
はーい、ふわふわふわ〜……ふわっ、ふわっ、ふわふわわ〜。
――ああ、あの白いふわふわ。あれを梵天というのか。
ふわふわが耳の中全体を一気に撫でる。ずぽずぽと耳の中を出たり入ったりして、次に中でくるくると回転しだす。
くるくる、ふわふわ。くるくる、ふわふわ……耳の中をこんなに甘やかされて良いものなのかと、思わず思ってしまう。
パピヨン「……ふ〜」
『……うぁあ!?』
すると突然、梵天が抜かれたと思うと――ふーっと、息を吹きかけられる。
パピヨン「サプライズプレゼントで〜す。お兄さん?ほらほら反対側にごろーんして、ごろーん」
629 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/10(月) 02:12:38.49 ID:oJ/bhrfl0
……そうか、まだ片方しか終わってないなら反対側があるのか。ならお願いをするしかない。トロトロの脳みそでそう考えて、言われるがままにごろんと顔の向きを変える。
パピヨン「……!は、はーい。じゃあまずは、マッサージからね……ねえ、お兄さん」
『……ん』
パピヨン「眠かったらもう寝ちゃっていいからね。お兄さんなら特別に……アタシのむちむち膝枕で寝る権利をあげちゃいまーす」
――確かに、ここで眠れたらどれだけ幸せだろうか。しかし、それはいけない。
『いや、それは……遠慮しておくよ。担当ウマ娘の膝で眠ってしまうなんて良くないし。キミも嫌だろう――』
ぎゅぅううううう……。
『ぅぁあぁ』
パピヨン「…………じゃあ、カウントダウンしちゃうから。0になったらお兄さんは眠っちゃってね」
オイルに馴染んだ手で耳を潰されて、言葉を最後まで言わせてもらえなかった。しかし、なんだ。カウントダウン……?
パピヨン「10から数えて、0になったら……夢の中。ほらほら、お耳マッサージに、お耳かき。ちゃちゃっといくよ〜」
630 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/10(月) 02:13:28.40 ID:oJ/bhrfl0
――――10。
ぎゅっ、ぎゅっ、ぎゅっ……ぎゅぅぅう……。
パピヨン「ほら、お耳を沢山揉みくちゃにして〜……耳たぶふにふに。お耳ぎゅっぎゅ」
もみ、もみ、もみ……ぎゅっ。ぎゅぅうううううう……。
……9。
パピヨン「寝ちゃえ寝ちゃえ、アタシのお手々に負けちゃえ〜……♪」
むぎゅっ、ぎゅむっ……ぎゅっ。ぎゅう。たぱ、たぱたぱたぱたぱ〜……。
……8。
パピヨン「はーい、じゃあ耳かきいきま〜す」
……がさっ。さすっ、すり……すり、すり。
パピヨン「すり、すり……ゆっくりお耳の中に入っていくよ……すり、すり」
……7、6、5。
パピヨン「ぷぷ、一気にカウントダウン進んじゃったね。ほらほら、夢の国はすぐそこだよ〜」
かり、かり、かり……がさっ。かり、ごそ……。
かりかりかり、かり……すっ、すーっ……すっ。すっ。
パピヨン「かりかりかり、かりかりかり……すり、すり、すり……かきかき〜……」
……4。
パピヨン「ぷぷ、涎垂れちゃってるよお兄さん。ほんと、いい大人なのに赤ちゃんみたい……」
パピヨン「……どうちまちたか〜?お目目がうとうとで、ねむいねむいでちゅか〜……ぷぷ、かわい〜……」
がさっ……がり、がり、かり、かり……ごそっ。
すっ、すーっ……すり、すり、すり。
……3。
パピヨン「ほら、あと少し。赤ちゃんは眠いの我慢なんてしなくていいの」
パピヨン「ほらほら、負けろ負けろ。担当ウマ娘の大事な脚の上で眠っちゃえ〜」
……2。
パピヨン「…………あ、おっきいのある。取っちゃえ取っちゃえ」
かき、かき、かき。かり、かり、かり。
…………がさっ。がり、がり、かり、かり。ごそっ……ごそごそ、ずずっ……。
パピヨン「……ふふっ」
……1
パピヨン「……やっぱりもう駄目みたいだね、お兄さん。今日はぐっすり眠って、明日たーっくさんアタシのために頑張ってね?」
パピヨン「…………それに。お兄さんに倒れられたりしたら、アタシ……泣いちゃうからね?」
パピヨン「……かり、かり。かき、かき。ごそ、ごそごそごそ……かきかきかき〜…………」
――――0。
パピヨン「――――は〜い。おやすみなさい、お兄さん?」
631 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/10(月) 02:14:04.48 ID:oJ/bhrfl0
――――膝の上ですーすーと気持ちよさそうに眠っているお兄さんを見て、ほっと一息。あー疲れた、思ったより神経使ったな、耳かき。
パピヨン「……まあ、でも、ちょっと楽しかったけど」
切っ掛けはお兄さんをちょっと癒してあげたかったこと。尻尾の手入れで培われた手先の器用さで、何かできないか探していたところ――この耳かきを見つけた。
――効果はてきめんだった。あのお兄さんが、アタシの膝の上でこんなだらしない姿を見せるなんて……ちょっと、ゾクゾクする。
これは、ちょっとお高い道具を買って正解だったなと心の中でガッツポーズ。
パピヨン「おっとそうだそうだ。写真写真」
近くに置いていたスマホを取って、ぱしゃりと寝ているお兄さんの顔を撮る。
……ぷぷっ。ほんっと、なっさけな…………。
パピヨン「……♪」
尻尾の手入れの次は、こっちもちょっと極めてみようかな。なんて考えたりして。
アタシはお兄さんが目を覚ますその時まで。ニヤニヤと寝顔を見つめていることにした。
…………後でからかってやろ〜っと……ぷぷっ。
632 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/10(月) 02:15:13.48 ID:oJ/bhrfl0
これだけです。とても耳かき楽しかったです。
おやすみなさい。
633 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/10(月) 12:24:21.12 ID:kW1mSFlzO
いきなり超上質耳かきASMRが飛んできてうっとりしている
いや最高かよ
ありがとう…ありがとう…!
634 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2024/06/10(月) 18:09:20.55 ID:YxtqkZMcO
ちょっとおっきした
ウマシコ許可?
635 :
◆OX0aJKbZO.0H
[sage]:2024/06/10(月) 20:45:41.62 ID:oJ/bhrflo
喜んでくれた人がいたみたいで嬉しいです。書きたいもの良い感じに書けたので。
本編もそろそろ再開します。よろしくお願いします。
636 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/10(月) 20:54:40.84 ID:84aKOJujo
まじで感謝しかない
637 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/11(火) 23:53:19.81 ID:bydBv2aR0
『あの、すみません。知り合ったばかりでいきなりこんな質問をするのも失礼かもしれませんが……』
マントレ「ええ、はい。全然気にしませんよ?」
こちらから気兼ねなく何でも、と話したのですから。貴方も遠慮しないでください。なんてマンティのトレーナーさんは言ってくれるが……ええい、ままよ!
『…………失礼ですが、おいくつなんですか?』
マントレ「……」
にこりと笑ったまま表情が何も変わらない。しまった、やはり年齢の話題はアウトだった――。
マントレ「いくつに見えますか?」
『!?』
――思わずぎょっとしてしまう。自分から訊いておいてこの反応は本当に失礼だが、これは流石に驚く。
まさかこんな合コンみたいな……いや、この人こういう訊き返しをしてくる人なのか――少し、意外だ。
『そう……ですね……ええっと』
……暫くどうしたものかと考えに考えて、絞り出すように、言った。
『……とてもお若いですから、20代……後半とか……』
マントレ「ほぉ、ほぉほぉ……成程」
うんうんと頷いて、にこにこと笑顔を止めない。ま、まずい。どうしよう、謝った方が良いか?いやしかし、年老いてるようにも見えないし――けど雰囲気は。
マントレ「ふふっ……すみません、少し意地悪をしたくなっただけです。すみませんね、こちらも困らせるようなことを言ってしまって」
『……へ?』
やはり私は少し幼いといいますか、童顔といいますか。そういう風に年齢を聞かれる機会も多いので……少しだけ恥ずかしそうにしながら言うマンティのトレーナーさん。
マントレ「年齢を聞かれたら誰にでもこういう話を振るんですよ、貴方の知っている方だと……ステラライムさんの
トレーナーさんや、グリーンシルフィーさんのトレーナーさんが新人の頃にも話して困らせた記憶がありますから」
『そ、そうだったんですか……』
――あれ、じゃあ。やっぱりこの人の年齢は……え?
638 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/11(火) 23:54:55.24 ID:bydBv2aR0
『あの、すみません。知り合ったばかりでいきなりこんな質問をするのも失礼かもしれませんが……』
マントレ「ええ、はい。全然気にしませんよ?」
こちらから気兼ねなく何でも、と話したのですから。貴方も遠慮しないでください。なんてマンティのトレーナーさんは言ってくれるが……ええい、ままよ!
『…………失礼ですが、おいくつなんですか?』
マントレ「……」
にこりと笑ったまま表情が何も変わらない。しまった、やはり年齢の話題はアウトだった――。
マントレ「いくつに見えますか?」
『!?』
――思わずぎょっとしてしまう。自分から訊いておいてこの反応は本当に失礼だが、これは流石に驚く。
まさかこんな合コンみたいな……いや、この人こういう訊き返しをしてくる人なのか――少し、意外だ。
『そう……ですね……ええっと』
……暫くどうしたものかと考えに考えて、絞り出すように、言った。
『……とてもお若いですから、20代……後半とか……』
マントレ「ほぉ、ほぉほぉ……成程」
うんうんと頷いて、にこにこと笑顔を止めない。ま、まずい。どうしよう、謝った方が良いか?いやしかし、年老いてるようにも見えないし――けど雰囲気は。
マントレ「ふふっ……すみません、少し意地悪をしたくなっただけです。すみませんね、こちらも困らせるようなことを言ってしまって」
『……へ?』
やはり私は少し幼いといいますか、童顔といいますか。そういう風に年齢を聞かれる機会も多いので……少しだけ恥ずかしそうにしながら言うマンティのトレーナーさん。
マントレ「年齢を聞かれたら誰にでもこういう話を振るんですよ、貴方の知っている方だと……ステラライムさんの
トレーナーさんや、グリーンシルフィーさんのトレーナーさんが新人の頃にも話して困らせた記憶がありますから」
『そ、そうだったんですか……』
――あれ、じゃあ。やっぱりこの人の年齢は……え?
639 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/11(火) 23:56:31.07 ID:bydBv2aR0
間違えて同じの2回貼っちゃいました。
★
マントレ「しかし暑いですねぇ。最近は五月六月の時期からも暑いですから、この夏のシーズンはより一層暑くなりますね」
『そうですね。蒸し暑くて蒸し暑くて、冷房無しではもう体調を崩してしまいそうですよね』
扇子をパタパタしながら暑い暑いと枝豆をぽりぽり食べているマンティのトレーナーさん。夏の暑さは過酷で、今の時期のトレーニングは肉体以上に精神の成長に繋がるだろう。
もっとも、やり過ぎはいけないが。熱中症なんてされては元も子もない。
『……あの、トレーニングについてお聞きしたいのですがよろしいでしょうか』
マントレ「はい?」
――効率の良いトレーニング方法とは、なんでしょうか。そう訊ねると、なんだか困ったような顔をされてしまう。
マントレ「……効率はとても大事ですよね。時間は有限で、期限は刻一刻と近づいてきますから。少ない時間でより最大のトレーニング効果を求めたいものです、勿論私もそうです」
しかし、だからと言って担当ウマ娘の意見を尊重しないトレーニングというのもかえって効率が悪くなるものです。
『……と、言いますと?』
マントレ「担当しているウマ娘によって効率のいいトレーニングは変わる、ということですよ。勿論、だからと言って本や資料のトレーニングが悪いという訳ではありませんが」
――パピヨンさんに合ったトレーニングをぜひ、ご自身の手で見つけてあげてください。それは担当トレーナーの貴方にしか出来ないことですから。
『……ありがとうございます。すみません、参考にさせてもらいます』
マントレ「ええ。お互い頑張りましょうね。こちらもこんなことを言っていますが、まだまだ勉強中ですので」
にこりと笑いながらそう言うが、あまりにもそんな風には思えなかった。
……本当に何歳なんだろうこの人。
640 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/12(水) 00:27:18.00 ID:q8ximHrP0
マンティ「あ、ぱ、パピヨンさん……」
ライム「パピヨンさーん!こっちですよこっち!」
四人で集まって花火をしよう!ということになり、夜の砂浜に集まるアタシたち。どうやらアタシが一番最後に来たみたい。
パピヨン「んー、ごめんごめん。それで、花火は用意できたの?」
シルフィー「はい。宿舎に余っている花火が沢山あるみたいで、お願いしたらいくつか貰えました!」
嬉しそうに耳をぴょこぴょこさせているシルフィーの手には大きなビニール袋。その中に沢山の花火。
えーっとなになに?線香花火に、火花みたいな花火が真上にブシャーって出る奴、手に持つ花火……あ、打ち上げ花火もあるじゃん!
ライム「ふふ、パピヨンさんはこちらが夏祭りの時北海道ですから。ここで私たちだけで夏祭りの花火を先取りしちゃいましょう!」
パピヨン「え、なになに。もしかしてあのいきなりの花火発言ってアタシのこと考えてしてくれたの?え〜やっさし〜!」
もしかして、皆アタシのこと大好きなの〜?
マンティ「あ、えっと、わたっ。わたしは……!パピヨンさんが……一人だけ遠征なので」
ライム「そうですよ、一人だけ夏祭り楽しめないなんて寂しいじゃないですか!」
シルフィー「はい、パピヨンさんの事を思って計画したんですよ?」
パピヨン「…………え、待って待って。思ってた反応とちょっと違う」
……うわ、ちょっと恥ずかしい。別に遠征なんて大したことじゃないのに……。
641 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/12(水) 00:54:17.55 ID:q8ximHrP0
――と、いう訳で早速四人の花火大会がスタートした!
パピヨン「すっご!今の市販の花火ってこんなカラフルなんだ、結構やるじゃーん」
市販で買える花火なんて久しぶりで、幼い頃にやったそれの記憶と比べるとだいぶ進化しているなぁ。やっぱ成長してるね〜どこも。
シルフィー「パピヨンさんパピヨンさん、そろそろ打ち上げ花火やっちゃいませんか?」
パピヨン「おっ、いいねいいね〜。じゃあどんどん火を付けちゃおう!」
付属のチャッカマンで打ち上げ花火に火をつけると、暫くしてから大きな音と共に花火が打ちあがり、パーンパーンと夏の夜空に綺麗な円を描いた。
マンティ「わっ……!び、びっくりしたぁ……け、結構凄いですねぇ」
シルフィー「ほんと、凄いですね……」
連続で花火が打ちあがる。ほんと、全然夏祭りで打ち上げられるようなものと比べても……いや、流石にそれは嘘かも。ちゃんとした奴の方が大きいし、綺麗だし、音もデカいし……。
……でも、こういうのも良いな。雰囲気あって。皆で見れるし。
ライム「パピヨンさん」
パピヨン「ん?」
打ち上げ花火がまだ続いている中、隣で座っているライムが話しかけてくる。
ライム「エルムステークス、応援していますよ。私応援していますから、テレビでもちゃんと観させて貰いますね!」
パピヨン「うげっ……別にいいでしょ、そんな応援とか。そっちはそっちで練習しなって」
ライム「いえいえ、ライバルの試合を確認するのも立派な練習ですよ。貴方ほどのウマ娘をマークしないなんて、怠慢ですよ怠慢」
……相変わらずこの子はアタシに対してこんなことばかり。そんな期待、アタシには荷が重いし背負いきれないんだけど……。
……でも。
ライム「じゃ、そんな期待に応えないとね。どう?優しいでしょアタシ」
642 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/12(水) 00:56:46.16 ID:q8ximHrP0
んもー間違えです。
★
――と、いう訳で早速四人の花火大会がスタートした!
パピヨン「すっご!今の市販の花火ってこんなカラフルなんだ、結構やるじゃーん」
市販で買える花火なんて久しぶりで、幼い頃にやったそれの記憶と比べるとだいぶ進化しているなぁ。やっぱ成長してるね〜どこも。
シルフィー「パピヨンさんパピヨンさん、そろそろ打ち上げ花火やっちゃいませんか?」
パピヨン「おっ、いいねいいね〜。じゃあどんどん火を付けちゃおう!」
付属のチャッカマンで打ち上げ花火に火をつけると、暫くしてから大きな音と共に花火が打ちあがり、パーンパーンと夏の夜空に綺麗な円を描いた。
マンティ「わっ……!び、びっくりしたぁ……け、結構凄いですねぇ」
シルフィー「ほんと、凄いですね……」
連続で花火が打ちあがる。ほんと、全然夏祭りで打ち上げられるようなものと比べても……いや、流石にそれは嘘かも。ちゃんとした奴の方が大きいし、綺麗だし、音もデカいし……。
……でも、こういうのも良いな。雰囲気あって。皆で見れるし。
ライム「パピヨンさん」
パピヨン「ん?」
打ち上げ花火がまだ続いている中、隣で座っているライムが話しかけてくる。
ライム「エルムステークス、応援していますよ。私応援していますから、テレビでもちゃんと観させて貰いますね!」
パピヨン「うげっ……別にいいでしょ、そんな応援とか。そっちはそっちで練習しなって」
ライム「いえいえ、ライバルの試合を確認するのも立派な練習ですよ。貴女ほどのウマ娘をマークしないなんて、怠慢ですよ怠慢」
……相変わらずこの子はアタシに対してこんなことばかり。そんな期待、アタシには荷が重いし背負いきれないんだけど……。
……でも。
パピヨン「じゃ、そんな期待に応えないとね。どう?優しいでしょアタシ」
643 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/12(水) 01:09:18.48 ID:q8ximHrP0
――アタシには夢がない。走りに対する思いとか、願いとか。そんな大層なものは存在しなかった。
けど、今のアタシには……それっぽいのがある。ステラライムのライバルになって――期待に応えて、そして。
…………勝つ。全員の期待に応えて、しっかり全部背負って、堂々の一着で。勝つ。
パピヨン「まずはエルムステークス。そこで勝って――ライムの場所まですぐに戻るよ」
ちょっと最近負け続きだったから、同世代最強さんの近くに早く戻ってこないと。
ライム「ふふっ、なんですかそれ。パピヨンさんはずっと、アタシと近いところに居たじゃないですか」
パピヨン「アタシにはアタシなりに思うところがあるの!はー、そんなんじゃ彼氏くんとの関係長続きしないんじゃないの?」
ライム「あっ!あ!あー!!!それはもうやらない約束じゃないですか!あー!しかも……は、はぁ!?彼氏じゃないですし、長続きしない……!?」
パピヨン「ぷははははは!」
――――こんなことを言っておいて負けるかもしれない。けど、もうアタシは――折れないよ。
未来がどうなるかなんて分からない、けど――だからと言って全部ダメにしちゃうのは良くないことだって。お兄さんに言われたから。
まだまだアタシは走り続ける。たとえどうなろうと――アタシは、応え続ける。
――もう二度と背負ったものを放り出したりしないから。
パピヨン「あーおもしろ〜……って、へ?な、なに?その怖い顔……あー!デコピンしようとしてる!ちょっとシルフィーにマンティ!この人暴力!暴力振ろうとして――あ"ー!」
アタシの叫びは丁度一番大きな花火の音と重なって、聞こえなかったみたいだった。
644 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/12(水) 01:14:58.49 ID:q8ximHrP0
それじゃあ今日はこれで、おやすみなさい。
★
コンマも安価もしないの申し訳ないので、適当になにかやります。こんな時間ですけど。
パピヨン→ライム感情:コンマ直下
コンマが高いほど激重、低いほどカラっとしてる。
645 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/12(水) 01:41:56.88 ID:2FsfIWYfo
おつおつー
646 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/12(水) 01:42:29.23 ID:2FsfIWYfo
(おっとこれは意外と……?)
647 :
◆OX0aJKbZO.0H
[sage]:2024/06/12(水) 16:47:36.58 ID:q8ximHrP0
軽い気持ちでコンマしたらなんか凄いことになっちゃった
パピヨンが色々シットリしてきた
648 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/12(水) 22:37:15.05 ID:q8ximHrP0
――――夏合宿を途中で抜け、飛行機に乗り北海道へ。そしてレース場。
今日はエルムステークス当日。担当ウマ娘シルヴァーパピヨンの様子はというと……。
パピヨン「ねえねえ、今日のレースが終わったら何か美味しいご飯ご馳走してね〜お兄さん?」
――上目遣いでご飯をねだっていた。まあ、それくらいなら全然良いんだが――。
パピヨン「あとあと、北海道観光もしたいし夏祭りも行きたいし……あ!お土産も買わないとじゃん!」
『……キミ、レース前だけど随分と余裕だな』
パピヨン「やだなぁお兄さん、ガッチガチになって本調子出せないより全然良いでしょ?だからお兄さんが出来ることは、可愛い担当ウマ娘のアタシのおねだりをきちんと叶えてあげること!」
はー楽しみだなぁ北海道ご飯!と、わざとらしい大きな声。
『……ま、それもそうか。それじゃあ飛び切り美味しいお店探しておくから、キミは早く行ってこい」
パピヨン「お兄さんわかってる〜!んじゃ、行ってくるね〜!」
――そして、パピヨンはルンルン気分で控室から出ていった。
距離も場所も初めてのこのエルムステークス。短距離適正であるのにマイル距離に挑み続けるその姿、これまでのレース結果も踏まえると、パピヨンの人気は今までで一番低い。
『……でも、そのための練習を行って来たじゃないか』
自分に出来ることは、もう信じて待つだけだ。そう思いながら、【貴方】は観客席に向かって行く。
649 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/12(水) 22:41:36.13 ID:q8ximHrP0
エルムステークス、結果は:コンマ直下
1-2 余裕の勝利勝利
3-7 何とか勝利!
8 2着!
9 3着!
0 おおっと
650 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/12(水) 22:51:11.13 ID:XAdrcKZK0
あ
651 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/12(水) 23:10:53.85 ID:q8ximHrP0
――さあ最終コーナー!4番シルヴァーパピヨン逃げる逃げる!外から7番!そして内から1番のウマ娘が追うも差が縮まらない!
パピヨン「っ……!やぁあああああああああ!!!!」
――シルヴァーパピヨン先頭シルヴァーパピヨン先頭!しかし最後の直線厳しいか!段々と後方との差が縮まっていく!7番が迫る!
――おおっと10番のウマ娘が後方から追い上げる!4番手、3番手!そして7番のウマ娘と並び先頭を狙う!
パピヨン「――ああああああああああああああああっっっ!!!!」
――――先頭は4番シルヴァーパピヨン!今一着でゴールイン!重賞初制覇!見事な逃げ切り勝ち!
――そして二着は10番、三着に7番――。
652 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/12(水) 23:24:00.91 ID:q8ximHrP0
パピヨン「はぁ、はぁ、はぁ……はぁ……?」
――レース版を駆け抜けて、ゆっくりと速度を落としていきながら止まる。夏の蒸し暑さでビショビショの汗で手の甲で拭い、観客席を見る。
わぁあああああ……!と、歓声。暫くアタシが浴びれてなかった、歓声。
――――あんなに、アタシには走り切れない見たいな雰囲気だったのに。勝ったら勝ったでこんな歓声。いや、ほんっと、ほんとー……に。
パピヨン「…………っぷ」
――さいっこー……!
パピヨン「ぷふ、ぷはははははははは!!!アタシには走り切れないとか、全然ダメ見たいなことばっかり言ってたくせに何この歓声!手の平クルクルでなっさけな!」
パピヨン「アタシが勝つのは当然なんだけど!なんで理解できてないのこの人たち!ぷぷぷぷぷ!」
――あ、お兄さんの悲鳴みたいな声が聞こえてきた。ぷぷっ……!きっも……!
パピヨン「はー……!」
久しぶりに、なんだかスッキリ走れた!気持ちよかったー!
653 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/12(水) 23:37:24.09 ID:q8ximHrP0
すみませんこれだけです。おやすみなさい。
北海道でちょっとご飯食べて夏祭りできそうならやって、次のレース安価いきます。
654 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/12(水) 23:55:32.47 ID:2FsfIWYfo
すーぐ調子に乗りやがってコイツ……
ライムにボコられてまたしっとり分からせられてくれーでもそのためにももっともっと勝て
あと北海道で美味しいもの食べてお土産も買っていってあげれ
おつ
655 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/13(木) 12:05:53.32 ID:+m04VO4cO
ライムが出会った当初からグイグイ来る光属性過ぎてパピヨンの脳が焼かれちまってるんだ。
日常生活でもやられてるしレースではもっと脳焼かれてるし、表には出してないし本人も自覚してないけどお兄さんと同じくらい大好きなのがライム。
だからもしライムが曇ったりしたら凄いことなる。凄い。
656 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/13(木) 22:10:20.86 ID:+m04VO4cO
『正座』
パピヨン「はーい、反省してまーす」
――レースが終わってすぐ控室に戻ってきた担当ウマ娘。褒めるでもなく、脚のチェックをするでもなく、最初にしたことはこれだった。
『……はぁ、キミなぁ。前にも言ったと思うが、そういう態度はだなぁ』
パピヨン「え〜?いやいやお兄さん、だって本当のことじゃん?」
――彼女のこういう言動を、自分は嫌われるためにわざとやっている物だと思っていた。が……初めてであった時とは良い意味でも悪い意味でも吹っ切れた彼女が、何故またあんなことを。
パピヨン「楽しかった楽しかった〜。ふんふーん」
……まあ、それはとりあえず後ででいいか。
『はぁ、重賞を勝って調子に乗るのは良いが、あまり乗りすぎると――いや、悪い』
あの態度は問題だが、それとこれは別問題。重賞初勝利、それで調子に乗らなければいつ乗るのか。今パピヨンはウッキウキの笑顔で、尻尾がフリフリ揺れていて。とにかくとてもとても嬉しそうで。
……それに水を差すのは。ダメだろう。
『こほん。パピヨン――重賞初勝利おめでとう。自分も、このレースを見ていてずっと興奮しっぱなしで、なんだか目頭が熱くなってきて――』
パピヨン「うわ、きも〜い!お兄さんなに?そんな自分の事みたいに喜んじゃって、泣きそうになっちゃったの〜?」
『そりゃあ自分の事みたいに喜ぶし感動もするだろ!キミは自分の担当ウマ娘なんだぞ!?』
パピヨン「……!」
ああ、パピヨンはそうやってすぐに茶化してくる。担当ウマ娘の勝利を自分のことのように喜べない奴なんてトレーナー失格だ。当然に決まっているだろう。
『――けどこれはまだ始まりだパピヨン!今後もっともっとレースに出て、勝って、そして――ステラライムに勝つ』
それが目標だもんな、と。パピヨンの両手をぎゅうっと握りしめて、言う。
657 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/13(木) 22:11:11.20 ID:+m04VO4cO
パピヨン「……ぷっ。ぷははは!ほんっとお兄さんって……ヤバいよね。キモすぎて」
全然嫌そうな顔をせず、パピヨンは笑う。握りしめた両手をほどいてパピヨンはまた部屋から出て行こうとする。
パピヨン「でも……うん、そのキモさが今は一番嬉しいかな。お兄さんキモくてさいこ〜!」
『う、うん?』
褒められているのか貶されているのか分からない一言に、どう反応したらいいのか分からない。
パピヨン「んじゃ、アタシはちょっと真ん中で踊ってくるから――応援しててね、特等席で」
『……ああ、踊ってこい。そして見せつけてこい』
勝者はアタシだと。精一杯アピールしてこい。その言葉を聞いて、パピヨンは当たり前じゃーん。と言って控室を後にした。
――ああ、その笑顔が見れただけで。自分がどれだけ嬉しいか……キミは分かっているのだろうか。
658 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/13(木) 22:19:36.49 ID:+m04VO4cO
★
ここで謝りたいことがあります。
すみません、
>>519
でライムの次走がジャパンダートダービーって書いてあるんですけどすっかり忘れていました。ジャパンダートダービーは7月の前半で夏合宿が始まってすぐなのでライムがその時期に楽しそうに恋バナしてることになっちゃいました。
なのでちょっと安価します。こういうスレやっていてこういうミスはほんと申し訳ないです。
1 描写してないだけでちゃんと出てたよ。(レース結果は後でコンマ)
2 なんか色々あってレース時期がずれてるよ(上と同文)
3
>>519
をなかったことにして違うレースを次走にする。
安価下2まで
659 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/13(木) 22:22:01.32 ID:HGOVvORDO
2
660 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/13(木) 22:33:45.12 ID:+m04VO4cO
40分になったら締め切ります
ほんとすみません
661 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/13(木) 22:54:34.28 ID:+m04VO4cO
それでは、ちょっと時期をずらして9月の初めにずらします。
ほんと気を付けます。申し訳ないです。
662 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/13(木) 23:09:33.00 ID:x0c/yB6lo
あまり気にしすぎなくていいのよ
とても楽しんでます
663 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/13(木) 23:24:23.42 ID:+m04VO4cO
――――ウイニングライブは無事に終わった。センターで踊る我が担当ウマ娘の姿をこの目とカメラにしっかりと収め、とても満足することが出来た。
レース観戦中に熱くなった目頭が崩壊し、ちょっと溢れ出たが視線とカメラだけはブレさせなかった。
……そして、その次の日。
パピヨン「よーし!じゃあお兄さん!ゴチになりま〜す!」
『……行っておくが食べ放題じゃないからな、申し訳ないけどこっちにも財布の事情があってな』
経費でなんでもかんでも降りるわけじゃない、ここはしっかり自腹だ。その旨はきちんとパピヨンにも説明しているんだが……まあ関係ないか、ああ。
パピヨン「ま、そこは安心してよお兄さん?アタシ、あんまり食べない方だし」
『……いや食べろ。キミはもっと沢山食べて身体を付けるべきだ』
パピヨン「言ってることが全く逆になってる気がするんですけどお兄さん」
それはそれとしてまだまだ食べ盛りだろう彼女には沢山食べてもらいたい。
『……なんでも塩ラーメンが美味しいらしいぞ。この前とある芦毛のウマ娘がそう言っていて』
パピヨン「それ滅茶苦茶有名な人じゃない?とあるって誤魔化す必要ある?」
まあしかし勝手に名前を出すのもあれだ、自分も殆ど名前が分かるがあちら側としては名前を出したくない理由とかもあるのかもしれないし。
『まあ適当にぶらつきながら美味しそうなお店に入ってみるのも良いな』
パピヨン「えーもしかしてノープラン?お兄さん、デートはちゃんと女の子をリードするものだよ〜?」
ま、彼女いない歴が年齢のお兄さんにはわからなかったか〜ぷぷぷ。と、にやにや笑うパピヨン。
664 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/13(木) 23:25:41.80 ID:+m04VO4cO
『キミ、いい加減起こるからな』
パピヨン「や〜んこわ〜い!お兄さんに乱暴されちゃ〜う!」
『……』
……デコピンしてやろうかと思った。
パピヨンと札幌デートだ:安価下2まで。
何かイベントとか、食べた食べ物とか。お好きなイチャつきを。
★
今日はこれでおしまいです。ありがとうございました。おやすみなさい
665 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/13(木) 23:58:05.59 ID:x0c/yB6lo
水族館でペンギンの散歩見よう
666 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/14(金) 08:03:06.13 ID:H9xbNrHUo
塩ラーメン食っとくか
そのあとラーメン屋はしごしようとか言い出すパピヨンにやっぱりウマ娘なんだなぁとしみじみ思うトレーナー(結構お腹いっぱい)
667 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2024/06/15(土) 01:44:09.00 ID:pfLSbGEuO
そういやゾロ目ボーナスもうやんないの?
直近だと
>>645
がゾロ目だけど
668 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/15(土) 16:27:18.73 ID:oQQIirZho
ゾロ目ボーナスとかすっかり忘れていました、ありましたね
じゃあライムとのイベントでなにか色々と投げておいてください。ゾロ目だしなんか欲望にまみれてそうな無理そうな奴も良い感じに採用します。
ゾロ目忘れがちなので見つけたら教えてください。ただ無理なときは無理って言います
669 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/15(土) 19:17:05.44 ID:txRjnO+Lo
ライムの尻尾手入れ
ライムが尻尾弱点でくすぐったがるいい反応する
670 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/15(土) 23:06:55.00 ID:8kWKmcikO
欲望にまみれで良いならライムに押し倒されて近すぎる顔にドキドキしちゃうパピヨンがみたいですけどね
671 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/15(土) 23:40:53.45 ID:5bRNW6X70
欲望まみれでいいなら
ライムと幼馴染くんのキスシーンをパピヨンちゃんが目撃
ライムちゃん大人……っ!? ってなったパピヨンちゃんに尊敬の目で見られたり、なんか恋愛相談されるようになって困惑しちゃうライムちゃんとか見たい
672 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/16(日) 19:53:53.99 ID:sIH+KwNeO
欲望にまみれます
ライムがパピヨンに洋服選んで欲しいって言われるから一緒に出掛けて買いに行くんだけど、その理由が幼馴染みくんとのお出掛けに着ていくお洋服探しって最後に言われてドロドロした感情が溢れる奴
673 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2024/06/16(日) 21:02:37.81 ID:rnSFK8CSO
本当に何もかもが気持ち悪い
二度と書かないで欲しい他のウマスレの迷惑になるから
674 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2024/06/16(日) 23:33:20.10 ID:YpGK13sBO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1718365958/
このスレを見習って欲しい
オリキャラしか出さないウマ娘スレってもうただの[
田島「チ○コ破裂するっ!」
]だろなにが欲にまみれだ気持ち悪い
675 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/16(日) 23:44:46.83 ID:qkNkNrGN0
>>673-674
お前の方が気持ち悪い
676 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2024/06/17(月) 01:18:28.47 ID:TAqq9v26O
なんでこんなスレに信者がいるんだ
そりゃこんなに排他的じゃスレに人もいませんわ信者とキモいスレ主の相互[
田島「チ○コ破裂するっ!」
]なんてだれも興味ないし
早く別のところでやってくれ
677 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2024/06/17(月) 21:43:53.50 ID:f1W0t7g+O
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1718365958/
あの荒らさないでください
妬みは醜いですよ
678 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/17(月) 21:50:12.84 ID:wKVaBWg+o
末尾Oは全員NGで
679 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/18(火) 00:52:56.65 ID:zvonbBpj0
寝る前に確認したらなんかすっごいことなっててビビりました、どーしましょうねこれ。
取り合えず火曜日の今日は更新できます。よろしくお願いします。
680 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/18(火) 00:56:10.64 ID:zvonbBpj0
あとぞろ目コンマありがとうございました。結構来て驚いてます。
何採用するか決めてませんが、ぶっちゃけキスくらいならまあいいんじゃないのって気もします。
681 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/18(火) 01:00:51.68 ID:jIgS29OGo
了解
報告おつー
まってまーす
682 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2024/06/18(火) 18:05:45.59 ID:5UVzG1b+O
C
683 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/18(火) 19:21:39.10 ID:OkqgFHvz0
おつ
684 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/18(火) 22:43:57.65 ID:zvonbBpj0
――札幌の街並みをパピヨンと二人でぶらぶらと歩いていると、途中で水族館を見つけた。
まあ折角ならと水族館に立ち寄り。二人で色々と観れたら面白いだろう――そう思ったのだが。
パピヨン「わぁあああああ……!か、かわいっ……!」
『ああ、そうだな』
――丁度ペンギンが散歩をしている時間帯だったらしく、パピヨンがそれに釘付けになってしまった。目をキラキラと輝かせ、ぺたぺたと歩くペンギンを目で追い、そのまま一緒に向かって行きそうな勢い。
……彼女が普通に可愛いものとか相応に好きなのは知っていたけれど、こんなにハマるとは。まあ自分も初めて生でペンギンを見たが、ここまで夢中に……夢中になる可愛さだな。うん。
パピヨン「ちょ、お、お兄さん!お兄さん!ついて行こついて行こ!」
『はいはい、ちゃんと周り見てぶつからないようにな』
分かってるに決まってるじゃん!そう言ってペンギンの散歩について行くことになった。
……うん。これだけで今日は来てよかったな、水族館。
685 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/18(火) 22:44:32.42 ID:zvonbBpj0
パピヨン「…………別にそんな夢中になんかなってないけど。ちょっと珍しいな〜って思っただけですけど」
『うんうん』
パピヨン「は〜!?何その反応!なっ、別に、アタシ好きじゃないけど!?」
……キミは攻められる立場になると一転して弱くなるなぁ。と思わざるを得ない。実際他の魚とかには目もくれずペンギンにだけ夢中になっていたじゃないか、とは……言わないでおこうか。
……ちょっと心配になるが、まあ問題ないか。
『……自分もペンギンにちょっと夢中になっちゃったな。可愛いよな、ペンギン』
パピヨン「!へ、へ〜!お兄さんペンギンに夢中になっちゃったんだ!まるで子供みた〜い!ぷぷっ、あー情けなーい!」
『ところで本当にペンギン可愛かったから、ここで売られてるペンギンのぬいぐるみを買おうと思ってるんだが、流石にパピヨンは要らないか――』
パピヨン「えっ!?欲しい!お兄さん買って!」
……ちょっと大きい奴を買ってあげようかな。
何かイベント:安価直下
1 レースを見てくれたファンが……
2 他の魚とかショーとか見ようか
3 その他(自由安価)
686 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/18(火) 23:06:58.95 ID:GHigvqfn0
1
687 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/19(水) 00:05:35.50 ID:lJQh5VuP0
ファン「――あ、あの!もしかしてシルヴァーパピヨンさんですか!?」
パピヨン「……うん?」
水族館のベンチに腰を掛けて休んでいるとき、突然一人の女性が声をかけてきた。
――一瞬身構えるが、どうやら大丈夫そうな雰囲気。もしかして、これは……。
ファン「せ、先日のエルムステークス見てました!い、一着おめでとうございます!」
パピヨン「…………ぇ。何、もしかして……アタシのファン?」
ファン「は、はい!」
……困ったようにパピヨンが視線をこちらに向けてくる。裏表もなさそうな純粋な応援、全く慣れていなさそうだ。
…………ぷいっと視線を外す。
パピヨン「うぇ!?…………ぷ、ぷぷ。アタシのファンとか、ちょっと逆張りしすぎじゃな〜い?ほら、ライ……ステラライムとか応援しなよあっちの方が――」
ファン「わ、私!貴女の懸命に前を走る姿が好きで……!レース中も、全然目を離せなくて……!」
――体力が無くなるその瞬間まで!必死に全力で先頭を往くシルヴァーパピヨンさんの姿に、元気を貰ってるんです!ほんと、今ここで会えるなんて思えませんでした……!
『……』
…………正直、驚いた。こんなに熱心なファンが、パピヨンにいるなんて。ほら、パピヨンも珍しく狼狽えてる。
ファン「す、すみません!その……あ、握手して貰っても良いですか!?」
パピヨン「へっ!?ど、どうぞ!?」
あ、あーもう声がひっくり返ってる。
688 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/19(水) 00:06:26.91 ID:lJQh5VuP0
パピヨン「…………お、お兄さぁん」
『……嬉しいなら、何かファンサでもしてあげたらどうだ?」
パピヨン「ふぁ、ふぁんさぁ!?」
――――ちょっと面白いから見ていよう。
ファンサしてあげましょう:自由安価直下
★
今日はこれだけです。おやすみなさい。
689 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/19(水) 12:25:08.62 ID:Skh/pvDTo
ツーショットチェキ(パピヨンからは言えなさそうなので相手のお願いを許容する形かなぁ)
690 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/19(水) 16:19:27.39 ID:vXwTf22dO
ペンギン
691 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/19(水) 23:15:22.27 ID:lJQh5VuP0
パピヨン「あー……えっと、ねぇ」
……パピヨンの珍しい姿だ。ここまで困っているのは自分でも他の友達でもなかなかお目にかかれないだろうな。
普段あんな言動をしているパピヨンにとって、ファンからの純粋な好意は慣れていないのかもしれない。
ファン「じゃ、じゃあ!あの、握手もして貰って申し訳ないんですけど……!」
ファンの女性はそう言うと、カバンからカメラを取り出した。ずっと持っていたんだろうか……?
ファン「ツーショットお願いできますか!?」
パピヨン「しゃ、写真?ま、まあ、写真くらいなら全然……」
相手のお願いとその勢いに負けて、パピヨンはとてもぎこちない笑顔をしながらピースする。それに合わせるようにファンの女性もピースをして……。
……パシャリ。と、音が鳴る。
ファン「あ、ありがとうございます!ほんと、ほんと嬉しいです!」
パピヨン「あ、あはは……そっか。うん、お姉さんも嬉しいならアタシも嬉しいかも」
ファン「……!こ、この写真は一生大事にします!あ、もちろんSNSにあげたりとかもしませんから!」
ほんと、本当にずっと応援してます!だからこれからもレース頑張ってください!
……そう言い残して、ファンの女性はぺこぺこと頭を下げて行ってしまった。
692 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/19(水) 23:16:16.84 ID:lJQh5VuP0
『…………出来るじゃないか。ふふ、でもなんだ。ちょっと慌て過ぎだな』
パピヨン「……ねえ、お兄さん」
『ん?』
ぺたりとベンチに腰かけて、パピヨンは【貴方】に話しかける。
パピヨン「……居るんだね、アタシに。あんな、ファンとか」
『……そこだけ言われると凄い困っちゃうな……まあ言いたいことは分かる』
パピヨン「アタシ、昨日もあんなこと言ってるのに。ファンとか観客バカにしたし、普段もわざとあんな――なのに、あんな応援って」
『キミの走りはそれだけ人を夢中にさせるってことだよ。普段の言動とか、そういうのを全部無視して……走りには全部表れてしまうんだ』
――懸命に前に走る姿が好き。必至に全力で先頭を往く姿に元気を貰う。それがきっと、パピヨンの走りが周りに与える影響なんだろう。
『……これからも頑張ろうな、パピヨン』
パピヨン「…………あったりまえじゃん、お兄さん」
――やはり彼女の走りは人を魅了させる。普段の言動では誤魔化しきれない彼女の走り、それを応援してくれているファンの為にも――もっともっと頑張ろう。
パピヨン「あー……こういうの、嫌だったはずなんだけどなぁ……ぷぷ、ま、いっか」
693 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/20(木) 00:03:37.14 ID:Kn5Lwoak0
――――水族館を出ると良い感じに日が暮れ、そろそろ晩御飯を食べなくてはいけない時間だった。
……と、いう訳で。
『……すみません、この塩ラーメンと……ウマ娘用のこっちの塩ラーメンを一つ』
折角なので塩ラーメンを食べることにした。普通のヒトが食べるサイズと、ウマ娘用のお値段そのままにボリュームがだいぶアップされたもの。
『ま、ちょっと遅いけどエルムステークスお疲れさま会だな』
パピヨン「え、お兄さんそれ本気で言ってる?アタシの初重賞勝利を、こんなラーメン屋さんで!?」
『……ダメか、やっぱり』
パピヨン「はぁ〜〜〜……ほんっとお兄さんって女の子のこと分かってないよね。もっとムードというか、女の子が喜ぶようなところでやらないと」
叱られてしまった。確かに晩御飯と一緒にお祝い、というのはダメだったか……いや、そういう話じゃないのか、今は。
パピヨン「……ま、今回は許してあげる。アタシも勝てて嬉しいし……今日はビックリなサプライズもあったしね〜」
……水族館でファンの方に出会ってから、妙にパピヨンの機嫌がいい。やはりパピヨンは――そういう応援されるとか、期待されるとかそういうのが……嬉しいんだな。やっぱり。
パピヨン「ちょっと、何その顔。ジロジロ見ないでよ――あ、来た来た!うわでっか!」
『はは、悪い悪い――うわ、すっごいなそれ』
自分の目の前に置かれた普通のサイズと比べて、ウマ娘用のそのサイズは倍近くあった。
――す、凄いな。いやこのサイズも余裕で平らげるのは分かるが――にしても圧巻だ。
パピヨン「…………ま、行ける行ける。それじゃいただきまーす!」
『いただきます』
694 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/20(木) 00:13:37.02 ID:Kn5Lwoak0
パピヨン「――ねえ、もう一軒行こ」
『は?』
――塩ラーメンを食べ終わると同時に、パピヨンは満足そうな顔をしながらそう言う。いやいや、今ラーメンを食べたばかりじゃないか。
パピヨン「塩ラーメンは食べたし、次は味噌がいいな。ねえこの辺りで味噌ラーメンが美味しいお店調べてよ」
『いや、今ラーメン食べたばかり……』
パピヨン「アタシがまだ食べたいからハシゴしようって言ってるの!何回も言わせないでよ恥ずかしい!ほら、アタシのお祝いなんだからこれくらいいいでしょ!」
……いや、まあ。それはまだいいんだが……もう自分は結構満足してるんだよな。これ以上食べれるかどうか……。
パピヨン「…………ぷぷ、食べれないんだったらお兄さんはアタシがおいしそうにラーメン食べてる姿を見てても良いよ?貴重だよ〜?」
『……はあ、分かったよ。じゃあ歩きながら調べようか』
パピヨン「お兄さんわかってる〜!じゃ、行こ行こ!」
――結果、味噌ラーメンもしっかりと平らげスープまで飲み干したパピヨン。
……。やっぱりウマ娘の胃袋は凄いと思い知らされた。
695 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/20(木) 00:19:07.54 ID:Kn5Lwoak0
それじゃあ今日はこれだけです。すみません安価無しで終わりそうなので、札幌から帰って夏合宿合流後、最後のイベント募集安価をやってしまおうと思います。
夏合宿終了後、次レース決め、そしてライムのダートダービーです。忘れないようにしましょう。
ありがとうございました。
★
夏合宿最後の:自由安価下2まで。
696 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/20(木) 01:03:33.49 ID:Kn5Lwoako
あとごめんなさい、ずっと気になってたんですけど聞けなかったこと聞かせてください。
>>16
これがパピヨンの設定なんですけど、髪型のフォーテールってどんな髪型なんですかね……?ツインテールの倍ですか?
安価中にすみません、安価は下にずらして下さい。
697 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/20(木) 11:05:53.78 ID:LocH0Qd4o
トレーナーとどこまで進んだんですかっ!?とダート色名娘達(シルフィー、ライム、マンティ)に質問責めされるパピヨン
698 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/20(木) 14:14:50.83 ID:4CXh5bs4o
札幌やっぱりすずしかったんだねぇーと胸元パタパタさせてお兄さんの反応をからかいたいパピヨン
フォーテールはツインテみたいな結んでるの4つ作ってる感じじゃないですかね
699 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/20(木) 21:18:05.90 ID:Kn5Lwoak0
――札幌から帰ってすぐに夏合宿に合流。アタシとしてはもっとゆーっくりのんびりしてから行きたかったけど、お兄さんがどうしてもというので仕方なくすぐ戻ることにしてあげた。
あーあ、もう少し札幌っぽいところ見ていきたかったんだけどなぁ。もっと二人きりで、お兄さんとぶらぶら……。
パピヨン「皆久しぶり〜。元気にやってた?」
シルフィー「あ、パピヨンさん……!」
おお、三人ともいた。このダート三人娘、いっつも一緒にいるじゃん。
ライム「パピヨンさん!エルムステークスはおめでとうございます!重賞初勝利ですね!」
パピヨン「む、この二人のG1勝利組に言われるのはなんか変な気持ち。ね〜マンティ〜?この二人、ちょっと圧が強いし一人で囲まれて怖かったよね〜?」
マンティ「わっ、ひゃ!?パ、パピヨンしゃん……!?」
あー落ち着く……やっぱマンティだよね一番は。ライムもシルフィーもなんかテンション高めで疲れちゃうよ。
マンティ「わ、私も早く重賞に勝利して……み、皆さんに追いついて……み、見せますから……!」
パピヨン「ぷぷぷ。おー頑張れ頑張れ〜。マンティのレースならアタシ絶対応援しに行くからね〜?」
ライム「パピヨンさんが明らかに調子に乗っています……!しかし、どうにもレースに勝っただけの雰囲気じゃないような……」
シルフィー「も、もしかして……そ、そういうことなんでしょうか!」
……ん。なんかシルフィーがあわあわしながらこっちに来る、アタシはいまマンティにハグするので精一杯なんだけど。
700 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/20(木) 21:26:23.87 ID:Kn5Lwoak0
シルフィー「パ、パピヨンさん!そ、その……さ、札幌で……と、トレーナーさんとはどこまで進んだんですか!?」
マンティ「!?」
パピヨン「なっ……は、はぁ!?ちょっとシルフィー、何言って――」
――あ、ま、まずい!この流れ――ライムもマンティも……!
マンティ「ど、どこまで……っていうのは。え、その……パ、パピヨンさん……!?」
ライム「パピヨンさんの事ですから、ちょっとは攻めたんですよね!?」
パピヨン「ちょ、ちょっと待って!は、なに!?その、あ、アタシがお兄さんの事……意識してるみたいな言い方!なんでアタシがあんなお兄さんを!」
この色ボケ恋愛脳ウマ娘三人組!すぐに恋だのトキメキだのに持って行って……!はーやだやだ!そう言うのは好きな男の子にすればいいのに!
全員揃って好きな子がいるのに!なんで別に誰も好きじゃないアタシを!
パピヨン「別になんもないです〜。はー、お兄さんとかそういう対象じゃないんですけど」
シルフィー「て、手とか繋いだりしましたか!?」
マンティ「お、同じ屋根の下で何かトラブルとか……!」
ライム「もしかして安易に人には言えないような……!?」
あー!もう!同期の脳がこんなだとアタシが苦労する!
…………まあ、でも。いや……。
何かこの三人組にお話を:安価直下
1 …………キスとかしたよ〜(嘘)
2 ぷぷぷ、やんやんアタシの口からは言えないから……お兄さんに聞いてね?
3 自由安価(嘘でもほんとでも)
701 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/20(木) 21:41:16.37 ID:fPOjn0Lno
2
702 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/20(木) 23:12:53.23 ID:Kn5Lwoak0
パピヨン「…………ぷぷ、どんなことしたと思う?」
「「「!!!」」」
パピヨン「えっとぉ……ちょっとアタシの口からは言えないかも。お兄さんも新米トレーナーで、緊張してたのもあったと思うけど、同じ部屋、同じベッド……やんやん」
――アタシの口からはちょっと恥ずかしくて言えないからぁ……お兄さんに聞いてね?
シルフィー「……ライムさん、マンティさん。こ、これは……」
マンティ「そ、そんな、ほ、本当に……!?パ、パピヨンさん……!」
パピヨン「でも、学校には秘密にしてね?アタシも……退学とか嫌だな」
ライム「パピヨンさん……!よし行きますよ二人とも!真偽を確かめに今!」
――ライムに引っ張られるようにシルフィーとマンティも行った。あの三人、やっぱりこういう話題になるとちょっとテンションおかしくなるよね。
パピヨン「ぷ、ぷぷっ……ぷはははは!」
あーおもしろ!お兄さんどうなっちゃうんだろ!
703 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/20(木) 23:16:23.51 ID:Kn5Lwoak0
ライム「失礼します!」
『んあぁ!?す、ステラライム……?』
――パピヨンのこれからのローテを考えようと資料とにらめっこしていると、突然ステラライムが勢いよく入ってくる。
……そして後ろからブラックマンティスに、グリーンシルフィー……パピヨンと仲良くしてくれているいつものメンバー。
『ど、どうしたんだ。パピヨンならキミたちに会いに――』
マンティ「と、とト、トレーナーさん!?あ、あのあのあの……!」
シルフィー「パ、パピヨンさんと何やったんですか……!?」
ライム「う、嘘だとは思います!けど……もし本当に何かしてたら――!」
『なになになに!?は!?は!?』
め、滅茶苦茶グイグイくる!?怖い怖い!何がどうなってこんな――!?
――――結局、三人に事情を聴いて全て彼女の嘘だと教えてあげた。そ、そうですよね〜……みたいな反応をしていたが、半分くらい本気だと思っていた気がする。
……後で呼び出して一回本気で怒らないといけないような気がする。まかり間違って本当にクビとかになったらどうしようか……。
704 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/20(木) 23:34:29.61 ID:Kn5Lwoak0
パピヨン「あ"〜……っつい!お兄さん暑い!」
『……練習でもすれば少しは暑さも紛れるんじゃないか』
パピヨン「だから今は休憩だって言ってるでしょ!メリハリが大事だってお兄さんそんなことも知らないの?」
……そう言ってもうだいぶここで休んでいるような気もするが、まあ……トレーニングメニューはしっかりこなしているようだし自分が何か言うことでもないか。
パピヨン「札幌も暑かったけど、それでもこっちに比べるとだいぶ涼しかったんだねぇ〜……はー、あっつ」
『……』
……暑そうにしながら胸元をパタパタと動かすパピヨン。取り合えず見ないように目線を逸らしておく。
パピヨン「……ん〜?どしたのお兄さん……あっ」
しまった、パピヨンに感づかれた。にやぁ……っと笑みを浮かべて、彼女はそこからとてとてとこちらに歩いてきて、空いている椅子に腰を掛け隣に座る。
パピヨン「いやぁ〜、ほんと〜に暑いねお兄さん?こうも暑いと、汗かいちゃって……は〜、困っちゃう困っちゃう」
『キミなぁ……はぁ、そういう事は止めた方が良いと何度も』
パピヨン「え〜?アタシは暑いからちょっと服をパタパタしてるだけなんですけど?むしろこんな当たり前なことをそんな風に言うお兄さんの方が……よーっぽどアレじゃない?ぷぷ」
より激しくぱたぱたぱたぱた動かすパピヨン。おそらくちょっとでも視線を戻せば色々と見えてしまうくらい近い場所で。本当にこの担当ウマ娘の活力は何処から来ているのか……少しでもトレーニングにそれを活かして欲しいと思わざるを得ない。
パピヨン「あ〜。暑すぎるし、いったん着替えちゃったりしようかなぁ〜……汗でビショビショだしぃ……」
『…………』
……どうしたものか。
【貴方】は……:コンマ直下。
1 そそくさと逃げる。逃げられるかは分からない。
2 ちゃんと叱ろう。彼女はまだまだ子供だしよろしくない。
3 ……ちょっと驚かすか。
4 自由安価
705 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/20(木) 23:49:38.40 ID:mwaZ3+EDO
2
706 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/20(木) 23:53:46.95 ID:Kn5Lwoako
今日もこれだけです、お疲れさまでした。
安価じゃないですが何て言って叱るか内容募集中です。中学生で誘惑してくる悪い子に色々言ってあげてください。
707 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/21(金) 16:43:36.10 ID:0BThiByBo
(自分は担当トレーナーなので多めに見るけど対外的にはやっぱり失礼なので)そういうのは俺にだけしろって強めに
なお()内を言わないので誤解パピヨン
708 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/21(金) 23:33:52.54 ID:LpGt2Um00
……やはりここは少し強めに言っておくべきだ。彼女のこういった態度も、人を驚かせてしまうような行為も、自分だから大目に見ているが他の人からしたら失礼で迷惑だ。
無論、レース後にやっているあの見てくれているファンへの態度――それもいずれはどうにかしなくてはいけない。
『パピヨン!』
パピヨン「ひゃっ!?」
肩をがっしりと掴んでパピヨンを逃げられないようにする、流石の行動に驚いたのかパピヨンは驚いたまま固まってしまったが――ハッキリと言ってあげよう。
『――そう言うのは俺だけにしろ!分かったな!』
パピヨン「――ふぇ!?」
……しまった、流石に言い過ぎたか。しかし何度言っても聞いてくれないのだから一度はこれくらい言っても……だがどうしよう。パピヨンが何も言えなくなってしまった。
パピヨン「ぁ、ぇ……?ちょ、いや、そ、ど、どういう……」
顔が真っ赤で、目がぐるぐると回っていて……ウマ耳もへたりと倒れてしまっている。む、ちょっと大声を出し過ぎたか……いや、どっちかというと思いっきり肩を掴んでしまっているのも……。
『わ、悪かったよパピヨン。ちょっと強く言い過ぎた……』
肩を離す、もっと優しく言ってあげるべきだったか……この辺りはマンティスのトレーナーさんとかに訊けば
いい方法を教えてくれたりするか――。
パピヨン「ご、ごめっ……ち、ちがっ……!バ、バカーっ!!!」
『!?』
考え事をした瞬間、パピヨンは大きな声でそう言って廊下に飛び出して行ってしまった。咄嗟の出来事に全く反応も出来ず、パピヨンの姿はもう一瞬で見えなくなってしまった。
『……ば、バカって』
……はぁ、後で謝っておかないとな。この辺りって何か美味しいスイーツとかって売ってたりするんだろうか……。
709 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/21(金) 23:36:24.47 ID:LpGt2Um00
パピヨン「……! っ!……!!!」
「――俺だけにしろ!分かったな!」その言葉がアタシの頭の中から離れない。
肩をがっしりと掴まれて、とても真剣な表情を真っすぐぶつけてきて――俺だけにしろ。
パピヨン「お、俺だけにって……なにぃ!」
お、お兄さんが俺とか言うの初めて聞いたんだけど!し、しかもあれ……アタシを独占したいってこと!?
アタシがぱたぱたしてお兄さんを煽って、それを俺だけにって……!?お、おに、お兄さん……!?
パピヨン「う、うう、うううぅうううう〜!!!」
――顔が熱い、全部熱い。お兄さんにちょっと言われただけで、頭が意味わかんなくなっちゃって、まともに考えられない。
違う、好きじゃない。絶対好きじゃない!あ、アタシがお兄さんの事好きとか……あの色ボケ恋愛脳ウマ娘三人組と同じみたいじゃん!
パピヨン「お兄さんのバカー!アホー!うわぁん!!!」
お兄さんが変なこと言わなければ意識もしなかったのに!あんな肌パタパタとか、お兄さん以外にするつもりもないのに、言われるから意識しちゃうじゃん!お兄さんばかばかばかばかばか!まぬけ!
――あ、明日からどうやってお兄さんと顔合わせればいいの!?絶対また顔合わせたら思い出しちゃう……!
「――俺だけのパピヨン」
パピヨン「っ!?」
ち、ちがっ!俺だけのパピヨンじゃない!いや、意味は、似た感じだけど!あ、あ〜!も〜……やだぁ!お兄さんのクソボケぇ!
710 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/21(金) 23:38:29.27 ID:LpGt2Um00
全然書けませんでした。暫くはこんな一安価とか安価無しが多くなりそうです。すみません。
おやすみなさい。
711 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/21(金) 23:47:45.37 ID:cupwrxQXo
乙乙
あぁ^〜防御よわよわパピヨンいいっすね〜
712 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/21(金) 23:52:03.65 ID:n9D+BWtH0
ゲレちゅう
713 :
◆OX0aJKbZO.0H
[sage]:2024/06/22(土) 00:03:59.18 ID:PZMJ393ko
ゲレちゅうってなんすか…?
隠語?
714 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/22(土) 09:48:37.49 ID:YzqpgW3fO
get them ちゅー
キスさせろ、かもしれない
715 :
◆OX0aJKbZO.0H
[sage]:2024/06/22(土) 16:11:15.45 ID:/bpKuO8PO
キスなのかなやっぱり
とても気になっちゃって調べたけどよく分からなかった……キスかな……
眼をギュッとつぶってプルプル唇をむっと前につきだすパピヨンですね。この子は弱いからそういう雰囲気になったらこんなことしか出来ないんだ……
716 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/22(土) 18:07:57.14 ID:w3zUljteo
ベストコンビだし意識せず色々飛び越える、けど意識したらクソ雑魚の部類だよなパピヨン
717 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/23(日) 01:34:52.22 ID:/6MaJ2q7O
この子弱すぎて攻めが全部自分に返ってきてるじゃんあまりにも雑魚
意識しなかったらトレーナー室でぐーたらしたり尻尾手入れもさせるのにもうこの調子じゃなんにもできなくなってそう
718 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/24(月) 00:53:25.53 ID:9zd8qTaz0
パピヨン「――はいっ、おーわり。どう?違和感とかない?」
シルフィー「いえ大丈夫です。すみませんパピヨンさん、今日もお願いしてしまって……」
パピヨン「良いの良いの、アタシがやりたいからやらせて〜って言ってるんだし。あ、今日使ったオイルは実は最近の新作なんだけど……大丈夫そうだね」
――シルフィーの緑色の尻尾がつやつやと輝いている。元からシルフィーは手入れも上手でアタシがわざわざやるほどでもないんだけど……それでもやっぱり、やりたくなってしまうのが性というもの。
だから時々、こうやってお風呂上りとか寝る前に尻尾の手入れをさせてもらっている。ん〜、ほんっとシルフィーの尻尾は綺麗で良いな〜。
シルフィー「自分でやるよりもパピヨンさんにやって貰うと気持ちが良いですね、手つきも凄い丁寧で、繊細で……今度改めて教えてもらえませんか?」
パピヨン「ん〜?でもシルフィーがアタシ並みに上手くなっちゃったらアタシがやれなくなっちゃいそうだし〜?ま、でも
オッケー。次の休みとかでしっかりとお手入れ教室開いちゃう」
アタシ先生が教えるウマ娘の尻尾手入れ教室〜……うん、中々いい響き。これは授業料でがっぽがっぽ!
シルフィー「……人はたくさん来ると思いますけど、あんまり悪いことは考えない方が良いですよ?たづなさんにも、トレーナーさんにも怒られちゃいますよ?」
パピヨン「むっ、別に考えてないけど〜?」
……なんでバレたんだろ。お兄さんはどうでもいいけど、たづなさんはちょっと嫌かも。めんどくさいし……あの人たまに凄い圧を感じるからな〜。
シルフィー「あ、そうだ。パピヨンさん、この間ライムさんが尻尾の手入れで悩んでいるって言っていましたよ。何でも、上手に出来ないんだとか」
パピヨン「むむむっ!?シルフィー、そういうのは早く言わないと〜!」
ほほう!ライムが尻尾の手入れで悩んでいる……!ライムめ、アタシが手入れ大好きなの分かっていてそういうの隠しちゃうんだ〜?こーれは、アタシがしっかり丁寧にお手入れしてあげなくては!
パピヨン「じゃあ明日早速やってあげないと〜。櫛とオイルとローションと……あ、折角ならお風呂上りに突撃して最高の状況で――」
719 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/24(月) 00:54:01.80 ID:9zd8qTaz0
と、いう訳でライムがお風呂から上がるのを監視――こほん。いいタイミングで発見したのでアタシの部屋に連行した。
……いやまあ、大体のウマ娘がお風呂に入る時間は同じ時間帯だし、監視とかしなくても大体予想は出来る。遅くまでトレーニングしてたとかなら、お風呂が遅くなったりもあるけど。
ライム「し、尻尾の手入れですか……?い、いえいえ、そんなパピヨンさんにして貰わなくても!わ、私は一人で出来ますから……!」
パピヨン「まあまあ遠慮しないでライム〜。それに聞いたよ?ライムって尻尾の手入れで悩んでるんでしょ?」
昨日シルフィーから聞いたんだ〜。というと、ライムは恥ずかしそうにぐぬぬ……みたいな顔をして、耳をぺたんと倒す。
……ぷぷっ。こういう表情、貴重かも。
ライム「し、シルフィーさん……!ぅ、も、もう……わ、分かりました。では……お、お願いします。出来れば、優しくお願いしますね……?」
パピヨン「待ってました〜!んもう、ライムももっと早く素直になればよかったのに、それじゃあ――あ、普段から使ってるオイルとかローションある?トリートメントとか……」
もしお気に入りとか、何かの成分で痒くなっちゃうとかそういうのがあるなら色々と考えなくちゃいけない。その辺りはちゃんと考えるべきだよね。。
ライム「い、いえ。そういうのは特にありませんし、お気に入りとかも……普通の市販の奴を使っていますから」
パピヨン「オッケー。じゃあアタシが持ってきた特製の奴を使っちゃうね。ほんと、なにか変な感じがしたら言ってね?すぐ拭いて別の奴を使うから」
――さて、それじゃあ早速始めちゃおう。お風呂上りなだけあってちゃんと尻尾はいい感じに湿っている。じゃあまずは櫛を入れて毛並みを……。
ライム「んっ……!」
パピヨン「んっ?」
櫛を軽く入れてスーッと撫でるように動かすと、ライムの口からそんな声が漏れて、体がビクンと震えた。
……もう一度、同じ場所からスーッと櫛で尻尾を撫でる。
ライム「んっ、ふっ、くっ……!ふはっ……!」
びくっ、びくっ……と、体が震える。びくびくと余韻でまだ身体が動いている。
720 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/24(月) 00:54:39.44 ID:9zd8qTaz0
パピヨン「――――なんだ、尻尾が弱いなら最初からそう言えばいいのに」
ライム「は、恥ずかしかったんですよ……!じ、自分でやろうとしても、くすぐったくて中々上手く出来なくて……!」
尻尾を触るとくすぐったくてまともに手入れが出来ない――成程、それは困る。アタシだったら悲しくてストレスが溜まっちゃう。
……それじゃあ人に頼むのも怖いはず。ちょっとミスしちゃったかも、そういう事情なら……もう少しやりようはあったかも?
パピヨン「ごめんごめん、それじゃあもう少し優しくやるから……くすぐったいって言うなら、細かい櫛よりも少し大きめの櫛でやった方が良いかも」
という訳で別の櫛に変えてチャレンジ。そして尻尾の根元にゆっくりと櫛を差し込んで……ゆっくりと、さっきよりも遅いスピードで、毛並みを整えていく。
パピヨン「はい、じゃあ今から行くよ〜。はい、すーっ……」
ライム「ふっ、ふふふふふ……っ!くっ、くふっ……ふはっ……!」
先ほどよりもマシだけど、やっぱりまだくすぐったそうで、笑い声が漏れている。
パピヨン「…………」
……どうしよう、ちょっと……ゾクゾクする。あのライムが、アタシの手で……体をビクビクさせて声を漏らしている。
…………ちょっとくらいなら。良いよね。
ライム「んっ……ふっ!くっ……ぁ!ひゃっ!?ちょ、ぱぴよんしゃん……!」
パピヨン「ごめんねライム。ちょっと念入りにやりたいから少しくすぐったくさせちゃうかも」
そう言って、櫛を尻尾に差し、ゆっくりと丁寧に撫でて毛並みを整えていく。すっ、すっ、すーっと、尻尾の表も裏も、一人じゃ上手く触ることのできない部分も念入りに櫛を入れていく。
ライム「……っ!ぁ、ふぁ……!くっ、ふふふっ……!ふはっ、あはははは……!そ、そこ、だめ……ですからぁ……!」
パピヨン「一人じゃできない部分だからね〜。少し我慢してね〜」
721 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/24(月) 00:55:32.83 ID:9zd8qTaz0
全体の毛並みを整えたので、次はオイルを広げていく。手で触ることになるから、櫛よりもくすぐったいし刺激も強いかもだけど……まあ、そこはアタシの手腕に任せて欲しい。
パピヨン「じゃ、根元から広げていくね。出来るだけ優しくするからね」
ライム「ほ、ほんと、ですか……?や、やさしくしてくださゃぁ!?」
ぬとぬとになった手で尻尾の根元に指を入れる、そして浸透させるために軽くわしゃわしゃと指を動かす。
ライム「あっ!ほ、ほんとっ、ぱ、ぱぴよんしゃ……!〜〜〜っ!」
……近くにあったアタシの枕に顔を埋め、へたりと上半身を倒す。必至にアタシの手入れの声を我慢しようとしているのか、より一層体がびくびくしている。
ま、アタシは続けていくだけだけど〜……ふふ。まさかこんな弱点があるなんて知らなかったな〜……でも安心してね?しっかり、尻尾の手入れはするしとっても気持ちよくしてあげるから……。
パピヨン「わしゃわしゃわしゃ〜……お痒いところはございませんか〜?」
ライム「ふっ、ふっ、ふぁ……!〜〜〜!〜〜〜!」
パピヨン「あ、ここかな?じゃあちょっとここをちょっと爪で引っ掻いて……かりかり」
ライム「〜〜〜〜〜!!!ふっ、ふーっ!ふぁ!?あっ、ひゃ……!も、いいかげんに……ひぅ!?」
パピヨン「じゃ、全体に広げちゃうね」
根元に入れた指を、尻尾の先までなぞるように動かしていく。尻尾の根元から先までを撫でて、終わったらもう一度根元から撫でる。尻尾全体にオイルが広がるように、光沢にムラが出ないように満遍なく撫でる。
ライム「ふぁ、ふはっ……!あっ、あはははは……っ!く、くふっ……!……っ!〜〜〜!」
パピヨン「ちょっと暴れないでよライム。危ないしムラが出来ちゃうから……ほらほら、あと少し、我慢我慢〜」
ライム「……ぁ〜〜〜〜っ!」
722 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/24(月) 00:56:06.83 ID:9zd8qTaz0
パピヨン「ごめんってライム〜!いや、結構絡まってたりしたから念入りにやりたくて……!」
ライム「あ、あれだけやっておいてなんですかそれは!」
――綺麗な毛並み、つやつやの青い光沢。とても満足のいく手入れだった――アタシにとっては。
しかしライムにとってはそうではなかったみたいで。顔を真っ赤にしながらアタシを睨み、プンプンと怒ってくる。こういうライムもまた珍しい。
ライム「も、もう二度と!二度とライムさんには頼みません!」
パピヨン「え〜!?そんな、もう今日みたいなことはしないってライム!優しくするから〜!でもほら!滅茶苦茶綺麗になったでしょ!?」
ライム「くっ……!ま、まあ、それはそうですけど……!」
パピヨン「次はもっと勉強して、滅茶苦茶気持ちよくしてあげるから!勿論くすぐったくはしない!ね、ね!?」
ライム「…………ほ、本当ですか?ま、まあ、私もこんなに綺麗にして貰ったのは、嬉しかったですし……こ、今回だけですからね」
――勝った!
と、いう訳で。アタシはこれから尻尾手入れをやらせてもらうことになった。あのライムがあんな、あんな声をあんな表情で……!
パピヨン(……アタシだけが独占しちゃってるんだよね、これを)
……罪悪感がないわけじゃない。でも、まあ……これもいいかなと思った。
取り合えずライムには後で尻尾手入れ教室に来てもらうことにしよう。自分で出来るようになった方が良いのはそうだしね。
723 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/24(月) 00:56:35.18 ID:9zd8qTaz0
お疲れさまです、00ボーナスの尻尾手入れです。
おやすみなさい。
724 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/24(月) 07:34:15.18 ID:2wtsC9/Co
乙
たまらん
レースでは見せない表情を自分だけが知ってるなんて……最高!
725 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/24(月) 09:19:09.76 ID:dND+I8qsO
乙
でも幼馴染み彼氏にいつか尻尾手入れの役目とかも奪われるんだよね…
726 :
◆OX0aJKbZO.0H
[sage]:2024/06/24(月) 21:55:49.02 ID:9zd8qTaz0
流石に死ぬ
デュランダルデュランダルデュランダルデュランダルジャーニージャーニージャーニージャーニービリーヴビリーヴビリーヴ
727 :
◆OX0aJKbZO.0H
[sage]:2024/06/24(月) 21:59:03.42 ID:9zd8qTaz0
は〜〜〜〜〜デュランダルデュランダル……は〜〜〜〜〜
728 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/24(月) 22:48:18.46 ID:9zd8qTaz0
落ち着いたのでやりまーす。これだけかも。
★
9月前半。
『……もう少し近くに来てくれないか』
パピヨン「べ、別にいいでしょこの距離でも。アタシは今この距離が良いの!」
次のレースの話をするためにパピヨンをトレーナー室へ呼び出したのだが、パピヨンが何故だが自分を警戒して全然近くに来てくれない。部屋の隅っこの方で、あの日水族館で購入したペンギンのぬいぐるみを抱きかかえながら睨みつけてくる。
……ま、また何かやってしまったか?まだあの時の注意が引いているか?はぁ……どうしたものか。
『……取り合えず話を始めるぞ。聞こえなかったらちゃんと近くに来てくれよ』
パピヨン「うるさーい!ばかばかばかばか!」
それになんだか妙に子供っぽいな……まあでも普段もこんな感じか?
『次走についてだが――』
エルムステークス、1700mをしっかりと走り切り一着を取ったパピヨン――夏の合宿を得て、しっかりとスタミナをつけた。これなら後はスタミナを維持しつつ走力を鍛えていくだけ。
――いや、話しはそう単純ではないが。今はとにかく、資格を得た――そう思うことにしよう。
(――短距離でG2東京盃、G1JBCスプリント、マイルならチャンピオンズカップ……いや)
パピヨンなら――もっと高みを目指せるんじゃないか。国内だけじゃない、海を越えて――そう考えてしまう。
『……』
パピヨン「ちょ、ちょっとなに。そんな見つめて……み、見つめないで!キモ!キモキモキモ!」
トレーナーとして。【貴方】は――。
次走は:安価下1〜3
1 10月前半、1200mG2東京盃(VSブラックマンティス)
2 11月前半、1200mG1JBCスプリント
3 12月前半、1800mG1チャンピオンズカップ(VSステラライム?)
4 世界へ視野を向けて。
729 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/24(月) 22:59:51.67 ID:ectNqJNOo
1
730 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/24(月) 23:01:17.80 ID:2wtsC9/Co
1
731 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/24(月) 23:29:25.64 ID:nJdki+940
一応1
732 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/24(月) 23:41:09.02 ID:9zd8qTaz0
『来月の東京盃――これに出よう』
エルムステークスからクラスが上がりG2、東京盃。マイルこそ走れるようになったが、パピヨンの真骨頂は短距離――きっとそこでも勝つことが出来るはずだ。
パピヨン「お、短距離じゃん。お兄さんもしかして――見たくなっちゃった?」
アタシがぶっちぎりで逃げ切って勝っちゃうところ?と、ニヤニヤ笑いながらパピヨンは自信たっぷりに言ってのけた。確かにそれだけ自信満々になる気持ちもわかる、しかし――久しぶりの実戦での短距離。そううまくいくとは思わない。
『……それに、東京盃と言ったら――ブラックマンティスも出走する』
パピヨン「……!」
あの日の模擬レース以来、たまに併走に付き合って貰ったりすることの多いブラックマンティスとは、ここが初めての対決。全てを切り裂く末脚と、圧倒的な迫力。あれを身をもって感じたことのあるパピヨンなら、その恐ろしさも分かっていることだろう。
パピヨン「ふーん……じゃ、アタシマンティに謝らないとじゃん」
『ん?』
パピヨン「アタシ、この前マンティに次のレース応援するね〜。とか言っちゃったけど、それは無理だなーって」
『……なるほどな。まあ、程々にな』
パピヨン「はいはーい。別に慢心はしないけど、ちょっと気合い入れて練習しなくちゃね」
――久しぶりの短距離だからか、気合も十分。これは良いトレーニングが出来そうだと、心の中で笑う。
パピヨン「ま、そのためにも英気を養わないとね。お兄さんちゃんと冷蔵庫にアイス入れてる?貰っちゃうねー」
『…………』
ダメかもしれないと、心の中で悲しくなった。
733 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/24(月) 23:58:44.03 ID:9zd8qTaz0
ごめんなさいちょっとだけ寝てました。
★
パピヨン「そろそろ始まるね〜」
『ああ、そうだな』
トレーナー室にあるテレビ、そこで【貴方】とパピヨンはレースを見る。ダートG1、ジャパンダートダービー。
――やはり本日の主役はこのウマ娘で間違いありません。これまで5戦5勝、無敗のウマ娘ステラライム。
ライム「…………」
――しかしこの距離は彼女にとっても初の挑戦。しかしそれを不安にさせない迫力と表情がうかがえます。
テレビにステラライムが映る。やはりステラライムの注目度は群を抜いており、大きな歓声が沸き上がる。
『……さて』
パピヨン「…………」
――さあ各ウマ娘ゲートイン完了。出走準備が整いました。
ライム「――!」
――さあジャパンダートダービー!スタートいたしました!
734 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/25(火) 00:06:25.20 ID:YDQ58vaT0
ステラライム、結果は……:コンマ直下
1〜4 一着!
5 二着
6 三着
7 掲示板
8〜9 あちゃぁ
0 おおっと
735 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/25(火) 00:16:27.87 ID:bVaemvkqo
さて
736 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/25(火) 00:29:22.27 ID:YDQ58vaT0
星、墜ちる。
それじゃあ今日はこれで終わりです。お疲れさまでした。おやすみなさい。
737 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/25(火) 00:33:48.97 ID:ZPveajbAo
おつ
距離が厳しかったか……
いけ!パピヨン!しっとり慰めタイムだ!!
738 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/25(火) 21:45:53.99 ID:YDQ58vaT0
すみません訂正させてもらいます。ステラライム5戦5勝と言いましたが4戦4勝にさせてもらいます。
見返したらちょっと厳しかった……日程が……。
★
――さあスタートしました!おおっと8番少々出遅れ!バ群から3バ身ほど後方からのスタートとなります!
スタートと同時に一人出遅れが発生。しかし他のウマ娘は好スタートを切り、各々の位置に陣取っていく。
ステラライムは前方集団に位置取りゆっくりと進んでいく。先頭を往く逃げウマ娘を見ながら、他のウマ娘に混ざる形。
――先頭を進む4番、そしてそこから5バ身ほど離れた位置に固まって10番1番、内に5番ステラライム、その後ろに11番――。
パピヨン「…………」
『……少し囲まれているな』
王道のレース展開だが、それ故に今のライムの位置取りは苦しそうだ。前にも後ろにも囲まれ、中々そこから出ることは出来ない。その表情からも苦しさが伺える。
パピヨン「まだ大丈夫でしょ、始まったばかりだし」
『まあ、それはそうだが……』
そこからというものの中々レース展開は動かず、そのまま最終直線。先頭を走る逃げウマ娘がバテはじめゆっくりとペースを落とし始めた瞬間。
――さあ最終直線!ここからレースはどう動くか!ステラライム来ないのか!少々苦しいか!
――逃げる4番!追う10番!リードは3バ身!しかしどんどん差が縮まっていく!大外からなんと2番!先頭へと迫る迫る!
ライム「…………っ!!!ああああああああああああ!!!」
――残り200!ここで先頭変わり10番!追う1番と2番!最後は三人の争いになる!そこから少し下がりステラライムも追うがこれはこれはもう無理か!
パピヨン「……っ」
――内10番、外2番!ここでゴールイン!少々真ん中1番は苦しいか、3人もつれ合っての同時ゴールイン!これは写真判定!そして4着にステラライム、5着に9番――。
739 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/25(火) 21:46:36.89 ID:YDQ58vaT0
パピヨン「――――」
『…………』
――ステラライムが負けた。当然レースに絶対はない、しかしあのステラライムがこうやって負けるさまを見てしまうと――【貴方】はパピヨンを見る。
パピヨン「…………」
『……パピヨン』
前に出ることが出来ず自分の走りが出来なかった、初めての距離でスタミナが足りなかった、純粋に力が足りなかった――負ける理由には色々な物がある、しかしステラライムの場合それは自分の走りが出来なかったことにある。
――もし、最後囲まれていなかったら?こういう考えは禁忌だが、それでも――【貴方】は考えてしまう。
パピヨン「……ちょっと、走ってくる」
『あ、おいパピヨン!』
――――行ってしまった。ライバルであるライムの初めての敗北を見て、思うところがないわけがない。今はそっとしておいてやるべきか――。
『……大丈夫かな』
740 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/25(火) 21:57:40.27 ID:YDQ58vaT0
パピヨン「…………ふぅ」
――9月の夜はまだまだ蒸し暑い。軽く走り込みをしただけなのにムワっと汗が籠り、気持ち悪い。
お兄さんの期待を裏切ってしまうんじゃないかと不安になったとき、ちょっとモヤモヤすることがあったとき――兎に角アタシは走る。走ればその瞬間だけでも気持ちをリセットできるから――けど、ちょっと今回のそれは普段とは違った。
走っても走っても、なんだか引っかかる。小さなモヤモヤが残って消えない。
パピヨン「嫉妬、ムカつき……違う、違うのかな」
アタシがライムに初黒星を付けてやる!そういう気持ちも確かにあった、だけどそんなことで――いや、ダメだ分かんない!アタシがライムをどう思っていたのかが今更分かんなくなってきた!
ライバル!そう、ライバルになりたかったの!だから――アタシはずっとライムを。
パピヨン「…………そろそろウイニングライブも終わったかな」
――スマホを取り出して、電話をかける。プルル、プルルとコール音が鳴って。
ライム「はい、もしもし。パピヨンさんですか?」
パピヨン「――んっ、んんっ。こんばんはライム」
自分からかけておいて、ライムが電話に出たことに驚いて咄嗟に声が出なかった。喉を鳴らして、声を整える。
パピヨン「レースお疲れさま〜。見てたよテレビで」
ライム「あ、あはは――そうですか、見てましたか……」
――恥ずかしそうに頬を指でかく姿が見える。
ライムは――:コンマ直下
コンマが高いほど全然気にしてない!低いほどめっちゃ落ち込んでるし泣いてる。
741 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/25(火) 22:07:56.56 ID:JkGDSsVDO
はい
742 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/25(火) 22:58:48.34 ID:YDQ58vaT0
ライム「――少し申し訳ないところを見せてしまいましたね。私としては、無敗のままパピヨンさんの挑戦を受け続ける予定だったのですが、それは叶いませんでしたね」
パピヨン「は〜?何その予定。ちょっと調子に乗り過ぎでしょ」
あはは、そうですよね――でも。と電話越しのライムが続ける。
ライム「――私はもっと強くなりますよ。この負けを糧に、私はより速く強く……ですから。もし私の今日のレースを見て勝てるなんて思っていたら……」
パピヨン「ぷっ、ぷふ、ぷはは!ちょっとライム、それはアタシを舐めすぎじゃない?」
負けた姿を見て、アタシなら行けるかも――そんな甘えた考え、してやるもんか。
パピヨン「あーあ、もっと落ち込んでたら慰めてあげる予定だったのに。負けたなら負けたらしく泣いてよね」
ライム「ふふ、泣いて勝ちに繋がるならいくらでも泣いてあげますよ。でも、そうじゃないでしょう?」
パピヨン「…………強すぎでしょ。ほんと」
ただただ圧倒される。このウマ娘は――ステラライム、ほんと……。
パピヨン「じゃ、また今度。次戦う時は黒星をもう一つ増やしてもらうから覚悟しといてね〜?」
ライム「――ええ、期待して待っていますよ。パピヨンさん」
――プツん、と電話が切れる。全く怖いウマ娘。ちょっと声が震えてたくせに、あんなこと言っちゃって。あーあ、まあ気持ちは分かるけど。
パピヨン「…………ま、安心だねとりあえず」
もしこれで本当に落ち込んで、うじうじしてたら――アタシどうしてたんだろ。アタシが言えたことじゃないのにね、同族嫌悪って奴?めっちゃイライラしてたかも。
あーあ、まあとりあえず良し!もうちょっと走って、部屋に戻ろーっと。
743 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/25(火) 23:25:39.24 ID:YDQ58vaT0
――――ニュースや新聞、雑誌ではジャパンダートダービーの事で持ち切りだった。
「ステラライム敗北。ダートの星ついに墜ちる」なんて、それらしい見出しでステラライムの敗因を語っていたり、勝利したウマ娘へのインタビューが乗っていたり。
パピヨン「めっちゃパピヨンのこと書かれてるじゃん。ほんっとよくやるよね」
『……不満か?』
パピヨン「別に?ただ――勝手にライムのこと、落ち込んでるとか悔しがってるとか、インタビューしてもないのに憶測で書くのは――ねぇ?」
『……キミ、そういうところちょっと怖いよな』
パピヨン「は?なにが?」
なんだかパピヨンの雰囲気が怖くなってきた。この話は少し止めておこう。
『さて、10月の東京盃に向けてトレーニングを続けていくべきだが――基本的には筋力トレーニングになる』
スタミナは十分、なら後は体を鍛えるだけ。
『ジムも坂路も使って、パワーを鍛えて力強いトモを手に入れる。あとは他のウマ娘の情報だが――』
パピヨン「はいは〜い。あとで適当に見ておくから資料置いておいてよ、それじゃ。ちゃちゃっとトレーニング始めよ、お兄さん?」
――ま、やる気は十分。あとはどれだけやれるかだな。
744 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/25(火) 23:38:04.54 ID:YDQ58vaT0
東京盃前イベント。:自由安価下2まで
★
今日はこれで終わりです。お疲れさまでしたおやすみなさい。
そろそろ自由安価厳しくなってきてそうなので、自分で色々イベント用意していった方が良いですかね?なんかあったら教えてください。
745 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/25(火) 23:56:48.62 ID:ZPveajbAo
東京盃勝ったらご褒美要求するんだー、どんなのかって?ヒ・ミ・ツ(まだ決めてない)みたいな内容をマンティに話して悶々とさせるパピヨン
本人はだから負けないよー位の軽い雑談の体
乙でした
ライムマジ強靭だな、バチバチに対策されて負けはしたけど全然折れてない
安価埋まらないようなら
>>1
イベントも見たい
746 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/26(水) 00:14:41.61 ID:E1CzQc6DO
芝が主戦場だった(はず)のシルフィーが
>>697
と
>>699
でダート三人娘に入っているからその補足というか、ダートでも想定以上に活躍して今後の方針について改めて話し合うシルフィーとシルフィートレーナーみたいなのを
747 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/26(水) 00:46:06.48 ID:9CC6+x0Oo
シルフィーダート転向ルートちょっと面白いけどさすがに秋華賞終わってからですね……
そういうわけで再安価させて貰います。もう1個イベント募集、来なかったらなにか考えます。
748 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/26(水) 11:30:22.32 ID:0u+IcM2So
マンティとマントレ側のトレーニングの様子など
ここまでのマンティ戦績とかお出ししてくれると嬉しい
749 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/27(木) 00:37:56.10 ID:HIP2GiRR0
パピヨン「あ、マンティ。そういえばアタシも東京盃出ることになったからよろしくね〜」
マンティ「へ?は、はぃ……よ、よろしく、お願いします……」
――おかしい、思ってた反応と違う。アタシはマンティの反応にむむむとなる。
もっと「へ、へぇ!?そ、そうなん、ですかぁ!?」みたいな反応をしてくれると思ったのに……全然驚いてないじゃん!なんでなんで?昨日決まったばかりの話だから誰にも言ってないのに!
パピヨン「お、驚かないじゃん。もしかしてあれ?アタシなんて眼中にないみたいな?」
マンティ「えっ!?そ、そういう、意味じゃなくて……!ひぅう……パ、パピヨンさんは、で、出て来てもおかしくないと思っていたので……!」
パピヨン「なんか凄いアタシのこと意識してくれてる?やだ、ちょっと嬉しいかも」
――ま、いっか。どんだけ意識されてもアタシはいつも通り走るだけだし。どんなことしてくれるんだろ。
パピヨン「……あ、そうだ。実はアタシ、東京盃で勝ったらご褒美おねだりしちゃうんだ〜」
マンティ「ご、ご褒美、ですか?ど、どんな、ご褒美なんですか……?」
お、食いついてくる食いついてくる。このムッツリちゃんめ〜。興味津々のマンティに、にやりと笑って返す。
パピヨン「――ひ、み、つ!ちょっとマンティには教えられないかな〜、大事な大事なご褒美だからね。勿論お兄さんにはオッケー貰ってるんだけど」
マンティ「お、おおお……ふ、ふぇ。や、やっぱり凄いですね……!パ、パピヨンさんと、トレーナーさん……!」
まあお兄さんにはこんな話一切してないし、ご褒美の内容も全然考えてないけどね!ぷははのは。
パピヨン「んま、そういうわけだから!アタシは次負けないよ〜?」
750 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/27(木) 00:43:45.33 ID:HIP2GiRR0
マンティ「ご、ご褒美……わ、私も、そういうの……憧れます」
パピヨン「そうなの?じゃあねだっちゃえば?」
マンティ「…………へ?」
パピヨン「もしアタシに勝てたら、の話だけどね〜?重賞に勝ったんだし、それくらいあっても全然良いでしょ?」
マンティ「……そ、そう、かもしれませんね。そ、そっか。私も……それくらい……」
お、なんだかやる気出てきた感じ?ま、ちょっとの我が儘くらい叶えてくれるのがトレーナーだよね。お兄さんはそれやって当然だし。
――ま、アタシに勝てたら!の話なんだけど!
★
おやすみなさい、これだけです。
マンティ戦績はまだできてないので。とりあえずパピヨンとライムだけ載せときます。シルフィーはちょっと保留で。
シルヴァーパピヨン 5戦3勝
メイクデビュー 1着
Pre-OP_プラタナス賞 1着
G1_全日本ジュニア優駿 2着
G3_ユニコーンステークス 5着
G3_エルムステークス 1着
ステラライム 5戦4勝
メイクデビュー 1着
Pre-OP_カトレア賞 1着
G1_全日本ジュニア優駿 1着
G3_ユニコーンステークス 1着
G1_ジャパンダートダービー 4着
751 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/27(木) 23:16:51.00 ID:HIP2GiRR0
来週までまたお休みになりそうです。すみません。
ちょっと安価募集します。良い機会なのでパピヨン周りの設定を少しずつ埋めていきたいです。
まずはヒミツから。マックイーンが自分のかっとばせー!の寝言で起きるみたいな、ゲーム内で見れるあれです。なんか付け足したい簡単な設定を付けちゃってください。
★
シルヴァーパピヨンのヒミツ:安価下3まで募集
752 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/27(木) 23:19:59.67 ID:Deo4IkXxo
尻尾の手入れでいつの間にか一日過ぎてた事がある
753 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga ]:2024/06/28(金) 19:12:59.72 ID:ehUc+0HiO
二度と自由安価しないで欲しい
754 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga ]:2024/06/28(金) 19:51:30.36 ID:PfqvqcoOO
埋め
755 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/28(金) 22:17:37.22 ID:nOCU+qz7o
実はぬいぐるみを抱いて眠るのが好き
756 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2024/06/28(金) 22:34:14.45 ID:Ilubwq630
めちゃくちゃ食べるタイプではないが、太らない
(実馬は身体を大きくするのに苦労した表現)
757 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga ]:2024/06/28(金) 23:49:14.08 ID:PfqvqcoOO
ちょっと草
自分で全部安価考えていれてる?
758 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/06/29(土) 17:25:40.26 ID:RaifrrndO
ほんと自由安価控えて好きなように書いて欲しいです
耳かきとか凄いよかったしもっとみたいです、おなじ思いの人いると思います
759 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2024/06/30(日) 18:43:24.95 ID:xnEb7ibt0
ด้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็
760 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2024/06/30(日) 18:44:10.89 ID:xnEb7ibt0
ด้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็
761 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2024/06/30(日) 18:44:37.45 ID:xnEb7ibt0
ด้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็
762 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2024/06/30(日) 18:45:17.71 ID:xnEb7ibt0
ด้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็
763 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2024/06/30(日) 18:45:45.85 ID:xnEb7ibt0
ด้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็็
764 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/30(日) 23:47:58.64 ID:1nrOjH1Z0
マンティ「――――」
和室に置かれたテレビにはレースが流れています。先頭を往くのは銀色の髪をなびかせ、思うがままに逃げるウマ娘。それを追うのは栗毛のウマ娘と芦毛のウマ娘。
――叫び声と共にゴールした逃げウマ娘が、ゆっくりとスピードを落としながら息を整える。そして何度も聞いた口調で観客席に――。
マントレ「……どうですか。イメージは付きましたか?」
マンティ「ふぇぇ!?あ、と、とれーなーしゃん!?お、おつかれさまです!?」
マントレ「ほらほら落ち着いてください。今冷たいお茶を入れますから」
和室の奥からとれーなーしゃん……ち、違います!トレーナーさんがにこにこと笑いながら、お茶の準備をしてこちらに向かってきます。
……冷たい。美味しいです。
マントレ「今日は一段と暑いですから、熱中症には気を付けませんと。ゆっくり飲んでくださいね、お茶菓子に羊羹もありますよ」
マンティ「あ、ありがとうございます……」
――この和室は私のトレーナーさんのトレーナー室です。ちょっと学校とか寮からは離れた場所にあって、なんだか……そう。雰囲気のある所に、このトレーナー室はあります。
ちりんちりんと風鈴が鳴って、風情を感じます?その辺は、まだまだ分からないことばかりですけど……落ち着く場所で、気に入っています。
マントレ「――エルムステークス、標的は勿論シルヴァーパピヨンさんですか」
マンティ「は、はい。それ以外にも沢山……ユニコーンステークスも、全日本ジュニア優駿も。た、沢山、見ました」
パピヨンさんだけじゃありません、それ以外の出走者の今までのレースも何度も何度も繰り返しリピート。その走りを頭に刻みつける行為。目を瞑るだけで、その走りがイメージできるように、ただひたすらに観察をしました。
マントレ「貴女には実力がある、しかし中々差し切れない。それは単に――他を知らなかった為です」
他の走者の走りを知れば、どのような動きをしてくるかが分かる。どのタイミングでスパートをかけるか、仕掛けてくるかが分かる。勿論それは完璧じゃないし、当然トレーニングによって強くもなっている。
マントレ「獲物を知れば狩りやすくなります。ですから、しっかりと頭に刻み付けて――自信にしましょう。自分はこの自慢の末脚で絶対に刈り取れる――ハッキリとそう思えれば、もう貴女の独壇場です」
マンティ「ふぁ、ふぁぃ……が、がんばり、ます!」
ええ、その意気ですよ。と、優しく私のトレーナーさんは微笑んでくれました。背丈は私と同じ……いえ、ちょっと小さいくらい?なのに、まるでおじいちゃんみたいな安心感を与えてくれます。
……何歳なんでしょうか?
765 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/30(日) 23:49:36.11 ID:1nrOjH1Z0
マンティ「そ、それで。あの、と、トレーナーさん!その、お、お願いがあるんです!」
マントレ「はい?」
マンティ「も、もし私が東京盃を勝てたら――ご、ご、ご褒美を下さぁい!」
――は、はぅう。か、顔が熱いです!こ、こんなご褒美だなんて……わ、私らしくない。ひ、ひぁ。だ、ダメでしょうか……?
マントレ「……ふふ。はは、珍しいですねマンティスさんがそんなおねだりだなんて」
マンティ「ご、ごめっ!ごめんなしゃい!わ、わたし、と、とんだご迷惑を!」
マントレ「いえいえ構いませんよ、それじゃあもし一着で勝てたら――ご褒美をあげましょう。何かして貰いたいことなどはありますか?私に出来る範囲内ならいくらでも」
マンティ「へぇぁ!?あ、ぁ、ありがとうございます!ま、まだ考えてないんですけど……よ、よろしくお願いします!」
――――東京盃まであと少し!が、がんばり、ます!
766 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/06/30(日) 23:58:15.26 ID:1nrOjH1Z0
ブラックマンティス 5戦2勝
メイクデビュー 3着
ジュニア級未勝利戦 1着
Pre-OP_昇竜ステークス 1着
Pre-OP_端午ステークス 2着
Pre-OP_天保山ステークス 4着
★
ブラックマンティス成績になります。本編と食い違う部分があったら優しく見逃して下さい。
更新もう少しだけ続きます。
767 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/07/01(月) 00:20:17.80 ID:3YoYuToa0
――G2東京盃。JBCスプリントのトライアル競争に位置するそのレースには、自信のあるダートのスプリンターが集結していた。
ま、アタシもその一人なんだけど。一番人気らしく堂々とパドックに登場すると……おお、そこそこの歓声。
パピヨン「んま、よろしくね〜」
マンティ「――よぉ、パピヨン」
観客に向かってヒラヒラ手を振っていると、背後から声が。聞いたことのある声が、久しぶりの口調で。
パピヨン「お、マンティ。ぷぷ、もうやる気満々じゃん」
マンティ「前回の屈辱、敗北――きっちりと返させてもらうぜ。ヒラヒラ呑気に飛んでたら――俺様が刈り取るからな」
――いいかテメェら!この俺様の走り!その目ん玉に刻み込んでもらうぜぇ!
わぁあああああああああ……!!!と、アタシよりもデカい歓声。マンティってコアなファンが沢山居るんだよね。走りもハデだし、キャラも濃いし。
パピヨン「ま、そんなこと言って前にアタシに負けたのはマンティだけどね〜?ぷはは!そんな恥ずかしい事言わない方が良いよ?後で後悔しちゃうから〜?」
マンティ「言ってろ!」
――さぁて、初めての公式短距離レース。今までマイルでばっかり頑張ってたけど――一番気持ちよく走って、勝っちゃうから。
――――あー、楽しみ!
768 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/07/01(月) 00:26:35.25 ID:3YoYuToa0
G2東京盃、VSブラックマンティス――結果は:コンマ直下
1 余裕余裕!
2-5 何とか……でもそれでも!
6-7 ――瞬間、首を何かに斬られた
8 背後のプレッシャーにやられて
9 二人してダメじゃん!?
0 おおっと
769 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/07/01(月) 00:37:53.47 ID:VXx9k2PEo
勝て!
770 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/07/01(月) 00:55:03.31 ID:3YoYuToao
お疲れさまでした。今日はこれで終わりです。
自由安価不評のようなのでより一層減らしていきたいと思います。ただやりたいときにはやるのでよろしくお願いします。
マンティ、強い。
771 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/07/01(月) 02:12:37.12 ID:hDVBvzEKo
乙
マンティご褒美やったぜ。
そして分からせ食らうパピヨンはもはや様式美、コイツ新聞読めるタイプだ
772 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/07/01(月) 22:06:00.85 ID:3YoYuToa0
――さあ各ウマ娘一斉にスタートいたしました。まずは一番人気シルヴァーパピヨンが先頭を取る。その後ろにピッタリとくっ付いて8番、そこから2バ身ほど離れて先行集団、その後ろにぽつぽつと並び最高峰ブラックマンティス。
パピヨン「――」
アタシの後ろにピッタリとくっ付いたもう一人の逃げウマ娘――今までは自分が先頭の立場だったけど今回はアタシに譲る感じ?ふぅん……別にいいけど。
パピヨン「最初から一番前が一番気持ちいと思うけどなぁ……!」
しかし先頭を争いがないならそれはそれで、アタシはどんどん前へと進んでいく。
最初から最後まで全力全速で、スタミナ切れも考えないで一心不乱に前へ。逃げる逃げる逃げる。
――第3コーナーを曲がり最終コーナー。依然として先頭は10番シルヴァーパピヨン!最後まで逃げ切ることはできるか!
そんなの当然――!そう思った瞬間。
マンティ「――――は、はは、はっ――ははは!!!」
嫌な笑い声、そして世界が揺れたように錯覚する足音が、アタシの世界にズカズカと入り込んできた。
773 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/07/01(月) 22:08:06.57 ID:3YoYuToa0
パピヨン「――――っ!」
――最終直線、8番はもう苦しいか……!?大外!大外から一気にブラックマンティス!ブラックマンティスがシルヴァーパピヨンに迫ってくる!?
マンティ「ぅおらぁあああああああああああああ!!!!!」
パピヨン「ふざけんっなぁ!!!」
脚を回す、腕を回す。大外から迫るそいつから逃げるために、必死に体を動かす。
まだまだ身体は動く。まだまだアタシは走れる。もっと、もっと早く――!もっともっともっと早く早く早く――!ここで負けたら、アタシだって――!
――残り200!シルヴァーパピヨン先頭シルヴァーパピヨン先頭!しかしブラックマンティスがもうすぐそこ!2バ身!1バ身!
パピヨン「ぁああああああああああああ!!!――っ!?」
マンティ「――並ばねぇよ、じゃあな」
――並ばない!ブラックマンティス大外から一気に先頭!そしてゴール!一着には2番ブラックマンティス!ブラックマンティス重賞初勝利!
――――一瞬で、アタシを抜かして背中を見せつけたマンティは。アタシを見て愉快そうに、笑った。
まるで、首をその鋭利な鎌で斬り落とされたみたいに。アタシは――負けた。速さで、負けた。
マンティ「は、はは、ははは――はははははははははっ!!!!見たかお前ら!これが俺様の走り!目に焼き付けたかぁ!」
――っわぁあああああああああああ!と、爆発みたいな歓声が、レース場に鳴り響く。
774 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/07/01(月) 22:12:18.69 ID:3YoYuToa0
パピヨン:コンマ直下
コンマが高いほど別に落ち込んでないですけど〜?低いととても落ち込んでる。
775 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/07/01(月) 22:20:38.13 ID:UXBpLJ2G0
はい
776 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/07/01(月) 22:27:06.46 ID:3YoYuToa0
しょうがないけどちょっと笑っちゃった
777 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/07/01(月) 22:48:43.06 ID:spf5m6fdo
防御力に全く振ってないウマ娘
778 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/07/01(月) 23:37:11.11 ID:3YoYuToa0
パピヨン「うっ……ぐっ、ず……!ぅあ……!」
『……ぱ、パピヨン』
――控室に戻ってきたパピヨンの様子はそれはそれは相当なものだった。
眼が真っ赤に腫れ、鼻水をずぴずぴとすすり、今はまだ我慢出来ているのかもしれないが――一瞬で崩壊してしまいそうなそんな危うさ。
『……お疲れさま。いい走りだった』
パピヨン「う"っ……も、もう少しだったのに、もう少しだったのにぃ……!うぁ、ぐす、ずび……!」
あと少しの所で、大外から一気に伸びてくる黒い影。観客席から見ていても今回のブラックマンティスの走りは――圧巻としか言いようがなかった。
よっぽど悔しかったんだろう。短距離で、しかも速さで――真正面から叩きのめされる。しかもその相手がブラックマンティスなのだからよっぽどだ。
パピヨン「次は……次は絶対に負けない……!次、あんな、絶対差せないくらい、早く逃げ切ってやる……ぅ、ぐすっ」
――。
どうしてあげよう:安価直下
1 ああ、次は頑張ろう。と言葉を投げかける。
2 ……頭を撫でてあげる。
3 自由安価
779 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/07/01(月) 23:54:08.73 ID:3YoYuToa0
寝ます、おやすみなさい。
安価は下にずらして下さい。
780 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/07/02(火) 00:01:00.59 ID:Q+3pFzhSo
2おつおつ
781 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/07/02(火) 10:42:37.58 ID:uKWR5BpTO
この子良い子なのは分かるんだけどやっぱクソガキだよな…
782 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/07/02(火) 23:38:09.79 ID:HroUrREj0
『…………よく頑張ったな』
パピヨン「ぁぅ」
ゆっくりと手をパピヨンの頭に持っていき、優しく撫でる。サラサラと青みがかった銀色の髪が流れ、指の間を通り、撫でている自分も心地いい。
いい走りだった、次も頑張ろう――なんて言葉、ただの自己満足かもしれない。
パピヨン「……ぐすっ。ほん、と、お兄さん……バカ。バカ、撫でないでよ、頭……セクハラなんですけど……」
――けど、パピヨンの表情はとても嫌そうには見えない。そのセリフも全然嫌がっているようには聞こえない。だからきっと、これは間違いじゃない。
パピヨン「…………もっと撫でて、撫でて、慰めて。アタシ、すっごい悔しいから」
『……ああ、そうだな。キミが落ち着くまでこうさせてもらうよ』
パピヨン「……〜♪」
彼女は嬉しそうに尻尾をゆさゆさと振って。結局ライブギリギリの時間まで頭を撫でる行為は続いた。
――負けた。しかし今までの努力がある。ゆっくりと積み重ねて、糧にして――勝ちにつなげる。
まだまだ先は長い、頑張ろう――【貴方】もシルヴァーパピヨンも。
783 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/07/02(火) 23:39:42.95 ID:HroUrREj0
マンティ「――す、すみ、すみません。トレーナーさん……えっと、その、あの」
マントレ「はは、忘れていませんよマンティスさん。ご褒美、ですよね」
――東京盃から数日。私の初の重賞勝利に、トレーナーさんはとても喜んでくれました。あんまり表情とか、仕草には現れませんけど……分かります。とてもとても、喜んでくれました。
その様子に、私はなんだか恩返しができたような。今までのお礼が言えたようなそんな気持ちになって、当日はちょっとはしゃいじゃいました……は、恥ずかしい……。
マントレ「では、何でもおっしゃってください。マンティスさんのお願いですから、出来る限り応えさせて頂きますよ」
マンティ「そ、そんな、わ、私は別に……!あ、あぅあぅぁ……」
こ、この日の為に色々と考えてきました……!け、けど本当に大丈夫でしょうか……?こ、こわい、けど、これはご褒美で……!
え、ええぃ、ま、ままよ!
マンティス渾身のご褒美:安価直下
1 な、なで、撫でて欲しいです……
2 こ、今度、い、一緒に……お出かけとか……
3 自由安価
784 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/07/02(火) 23:43:32.67 ID:4wJGWFyDO
2
785 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/07/03(水) 00:09:13.89 ID:c79P/Ug50
マンティ「こ、ここ!今度、い、一緒に……お、お出かけ……とか……」
マントレ「……はい?お出かけですか?」
マンティ「は、はい。す、すみませぇん!と、トレーナーさんと、二人で……お、お休みの日に……」
マントレ「…………構いませんが私とですか?面白くもないと思いますが」
マンティ「お、おお、お願いします……」
――トレーナーさんとはあんまりお休みの日に会ったりはしません。ですから、ずっと……のんびりお買い物とか、ご飯食べたりとかしてみたかったんです。
わ、私から言い出すのはなんだか迷惑かなとも思って……でも、今回。ご褒美という形なら――だ、大丈夫、ですよね?こ、これくらい……。
マントレ「はは、変わった人ですね。でも、分かりました。それではスケジュールを合わせますので、お出かけしたい日がありましたら事前に教えてくださいね?」
マンティ「よ、よろしくおねがいしまぁす……!」
や、やった。やった……!と、私は、小さくガッツポーズなんかしてしまった。
786 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/07/03(水) 00:18:02.20 ID:c79P/Ug50
ちょっと時を遡り、グリーンシルフィーの紫苑ステークス。
秋華賞トライアル、紫苑ステークス。シルフィーの結果は:コンマ直下
1-3 一着
4-5 二着
6 三着
7-8掲示板!
9 掲示板すら……
0 おおっと
787 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/07/03(水) 00:24:21.57 ID:d7y17p23o
ぬん
788 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/07/03(水) 00:30:16.31 ID:uDWw985So
勝敗コンマほんとリアル志向やんな
まあ重賞掲示板って上澄みだからシルフィーもようやっとる
789 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/07/03(水) 00:31:34.37 ID:c79P/Ug50
前哨戦は掲示板、それでは秋華賞本番は――:コンマ直下
1-2 ダブルティアラ!
3-5 二着!惜しい!
6-7 三着!
8 また掲示板……
9 掲示板も……
0 おおっと
790 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/07/03(水) 00:57:01.77 ID:uDWw985So
うりゃ
791 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/07/03(水) 01:06:22.05 ID:c79P/Ug50
秋華賞3着!
それじゃあ今日はこれで終わりです。お疲れさまでした。
シルフィーもオークスウマ娘だしようやっとる。もう少し全体的に1着確率上げても良いかなぁとも思いますが、まあこれはこれで。
792 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/07/03(水) 11:28:20.50 ID:0fWRpTN7O
ラッキーセブンゾロで1位とか…次のレースで補正とか…ダメ?
793 :
◆OX0aJKbZO.0H
[sage]:2024/07/04(木) 00:12:01.30 ID:rb19XgCK0
>>792
1位は無理ですけど何か次のレースでシルフィーに補正上げますね……
ダートに挑戦するのか芝で頑張るのか分かりませんが、詳しいこと内容はきっとシルフィー担当トレーナーが頑張ってくれてます。
794 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/07/04(木) 22:56:13.19 ID:rb19XgCK0
――が1着でゴール!2着には――3着にはグリーンシルフィー……。
パピヨン「……シルフィー」
秋華賞。トリプルティアラ最後の冠――それを取ったのはグリーンシルフィーではなかった。
――悪くない展開だった。しかし最後の直線で中々伸びず終わってしまった。
『……惜しかったな。シルフィー』
パピヨン「うん、でも一着のあのウマ娘――強かったよね。着差はそんな離れてるわけじゃないけど、でも――」
『ああ、あの青鹿毛のウマ娘――今日に向けてだいぶ仕上げていた様子だった。しかしそれは一番シルフィーが、他の走者が分かっているだろう』
眼に見えて分かるほどのギラギラとしたオーラ、実際に肌で感じていた彼女たちはそのプレッシャーをより深く受けているだろう。感覚としてはそう――ブラックマンティスのあの追込みに近い。
パピヨン「ま、シルフィーなら大丈夫か。案外、もう次のレースのこと考えてたりして」
『そうか?』
パピヨン「アタシの周りのウマ娘はみーんなメンタル強めだからね〜。ほんっと、嫌になっちゃうくらい」
やれやれ怖い怖い〜、とポーズをとる。
『……キミも負けてられないな。さて、次のレースについて話そうか』
パピヨン「はいはーい」
795 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/07/04(木) 22:57:55.84 ID:rb19XgCK0
パピヨンの次走について考えているレース。
一つ目は数週間後に開かれる短距離G1「JBCスプリント」、二つ目は来月前半に開かれるマイルG1「チャンピオンズカップ」
三つ目にチャンピオンズカップと同じ時期に開かれるに開かれる短距離G3「カペラステークス」……この三つか、今のところは。
『JBCスプリントにはブラックマンティスが、チャンピオンズカップの方には――おそらくステラライムが来る』
パピヨン「……ライム、まだ次走の表明とかしてないよね?もしかしたら東京大賞典とかに行っちゃうかもだよね」
『そこはステラライム陣営の判断にもよるが――まあ想定しておくには越したことがない。他にも出走したいレースの案があるなら、自分はキミの意見を尊重させてもらうが――次のレースが、クラシック最後のレースのつもりだ』
まあ、日程的にも詰められないしな。と、言うとパピヨンはそりゃそうでしょ。みたいな顔をした。
『……』
そして――これはまだ考えているだけのことだが。一つの案として考えているレースがある。
――ドバイゴールデンシャヒーン。BCスプリント。メトロポリタンハンディキャップ――短距離、マイルの海外ダートレース。
パピヨンが本領を発揮できるのが――海外だったら?日本の砂ではなく、海外の土でこそパピヨンは羽ばたけるんじゃないか――そう、考えてしまう。
もし、パピヨンに今以上に地力がついて"――ライバルに。ライバルに、勝てた時には――。"
(まあ、まだそれは考えることじゃないか)
取り合えず今は目の前を考えよう、未来のレースより今のレース。そもそもパピヨンに意思確認もしないでこんなことを考えている暇なんてない。
796 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/07/04(木) 23:05:18.27 ID:rb19XgCK0
次走:安価直下
1 JBCスプリント(ブラックマンティス:リベンジ)
2 チャンピオンズカップ(ステラライム:リベンジ)
3 カペラステークス(地道な実績作り)
4 その他ダートレース(年内で良い感じのものがあれば)
797 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/07/04(木) 23:19:42.60 ID:lnbljYMDO
3
798 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/07/05(金) 00:30:54.20 ID:WdAq/ul40
『――カペラステークスに行くか』
パピヨン「えっ!?JBCスプリントとチャンピオンズカップは!?』
勿論リベンジの為にその二つのG1に出走するのも良い。パピヨンが出走したいというのなら勿論出走登録をする――しかし。
『ただ闇雲に、ライバルと同じレースを出ているだけではきっと……ダメだと思うんだ』
沢山レースに出て、レースに慣れる。そしてどんどん実力を付けて――それでようやく、リベンジに挑める。
『だから次はキミが力を付けるために走る。そして来年――分からせてやろう。キミというウマ娘の真価って奴を』
ステラライムにも、ブラックマンティスにも、他のウマ娘にも。キミを応援してくれているファンにも、キミに期待していない観客にも――度肝を抜いてやろう。
『……そういうの、大好きだろ』
パピヨン「――――ぷ、ぷは、ぷはは!お兄さんってそういうこと言うんだ!?ぷふはははは!ちょっと意外かも、お兄さんもそう言う年相応っぽいところあるんだ!?」
『……年早々って、別にいいだろう。普通だ普通』
パピヨン「だってお兄さん、いっつもムスっとしてるし〜?――でも、うん。良いね、お兄さん。それ、サイコー」
ぷはは、と笑いながらパピヨンは【貴方】に向けてサムズアップ。
パピヨン「アタシの走りを見た全ての人間に――期待させちゃうような、そんなレース。期待してない人間に、不意打ちで度肝を抜いて分からせる。うん、それっぽい。良い目標かもね?」
『ああ、その意気だパピヨン!やってやろう!
――ということで、次の目標はカペラステークス。着実に経験を積んでいこう。
799 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/07/05(金) 00:55:18.23 ID:WdAq/ul40
カペラステークス前イベント:安価下2まで
1 パピヨンのヒミツ
2 パピヨン、ライムと彼氏の為に――食べる。
3 グリーンシルフィー、ダートの可能性
4 自由安価
★
これだけです。お疲れさまでした、おやすみなさい。
海外に行く条件として、「ステラライム、ブラックマンティス、グリーンシルフィーの誰かにレースで勝つ」を設定させてもらいます。
もし勝てて海外旅行行きたいなってなったら、考えてみてください。勝てるかはコンマ次第で。
800 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/07/05(金) 01:03:01.61 ID:P9RwrKGDo
なんかわからなくて惹かれる2で
おつおつ
ライバルに勝っていざ!海外!してぇ!
801 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/07/05(金) 01:19:26.55 ID:O4fCA+7DO
3
802 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/07/05(金) 23:38:43.46 ID:WdAq/ul40
ライム「――お願いしますパピヨンさん!わ、私の料理の感想を教えてください!」
ある日の放課後、アタシはライムにそうお願いされて食堂の席に座っていた。周りにはちらほら生徒がいるけど、ちょっとお喋りをしていたりとかが主で、ご飯を食べる!みたいな雰囲気の子は誰もいなかった。
パピヨン「ねえ、なんでアタシなわけ?シルフィーとか、マンティとか……あ、ほら。食べるの大好きな葦毛のウマ娘とか日本総大将とか呼んでさ」
ライム「それも考えましたけど、出来るなら私。食べて満足して貰いたいんです……そ、その人たちの胃袋を満足に満たすとか出来ません!」
何とも言えない責任感。こういうところがライムらしいなぁと思う、いやそれの被害を受けているのはアタシなんだけど。
パピヨン「というか、ライムなんでいきなりこんな?料理に目覚めたとか?」
ライム「あ、いや、えっと、そのぉ……」
――あれあれ急に顔が真っ赤になったぞ?おやおやおやぁ……?
ライム「……ら、来月はクリスマスじゃないですか?ですからその、あの。パピヨンさんにも話したとは思うんですけど、○○くんに……」
パピヨン「あ、なるほどね。彼氏君に料理作ってあげたいんだ、クリスマスの」
ライム「で、ですから!そういう関係じゃないですから!パピヨンさん!」
手をぶんぶん振って否定するその姿、怪しい。怪しいぞぉライム〜?ニヤニヤと笑ってからかってやる。
――成程、はいはい。つまりアタシを彼氏君に提供できる料理かの判断材料にしたいわけね?というか練習台と。
……………………。
パピヨン「………んま、別にいいけど。ほら、作ってきなよ料理。食べてあげるから」
ライム「――!す、すみません!ありがとうございます!で、ではある程度準備は出来ているのでちゃちゃっと作ってきますね!」
ぱぁっと、明るい笑みを浮かべてライムはキッチンへと走って行ってしまった。はぁ、嫌な笑顔。彼氏君にそんな美味しいものを作ってあげたいの?
ケーキとか作ってあーんとかするつもり?はぁ、アタシの方が今は長く付き合ってると思うけどなぁ。
…………ぽっと出の彼氏君め。いや、ぽっと出はアタシか。なーんて。思いながら頬杖をついて料理を待つ。
803 :
◆OX0aJKbZO.0H
[saga]:2024/07/05(金) 23:39:27.91 ID:WdAq/ul40
照り焼きのチキン、クリスマスリースみたいなサラダ、ブッシュドノエル――その他にも結構な量の料理。というか全体的に……豪華。
パピヨン「……というか、あと茶色くない?お肉多いね――あ、いいから。理由はなんとなくわかるから」
まあ男の子ってお肉好きだもんね、アタシも好きだけどさ。チキンとか。
ライム「あ、あはは……す、すみません。でも、無理して全部食べて貰わなくても大丈夫ですから!ちょっと張り切って作ってしまったなぁと思いましたので――」
パピヨン「は?残す?冗談でしょライム」
――全部平らげるから、ありえないんですけど。
コンマ6以上で太り気味。
コンマ直下
804 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/07/05(金) 23:57:05.35 ID:O4fCA+7DO
あ
805 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/07/06(土) 00:55:30.52 ID:ESpiw8sOo
ちょいちょいしっとりしかけてるなw、一息つけるといいのですが
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