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【安価コンマ】オリウマ娘と共に

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417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/04/16(火) 20:25:54.31 ID:MiURZLkRo
二人の関係知れ渡ってて寮長にも無警戒でパピヨン受け取ってもらえそう
418 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/04/17(水) 01:07:44.40 ID:qm5uoAoRo
こんばんは、すみませんこんな時間に安価です

おやすみなさい



パピヨンの寮:安価直下
1栗東
2美浦
419 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/04/17(水) 01:14:42.13 ID:1+F9kdFNo
2
420 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/04/17(水) 20:42:25.96 ID:YYxxc47g0
421 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/04/18(木) 23:50:14.00 ID:E2mbfavJ0
この部屋で気持ちよく寝かせてあげよう――と、そう思ったが流石に不味いと思い寮まで運ぶことにする。

だが起こすのも申し訳ない、こんなになってしまうまで頑張っていたんだ。しっかり休ませてあげるのが、【貴方】の役目だろう。

『さて』

………どうやって運んだものか。

パピヨン「すぴー………んえぇ」

こうやって寝ている姿は年相応なんだがなぁ、ああ涎なんて垂らして。

口周りの涎をティッシュで拭う。さて、どうしたものか………。
422 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/04/18(木) 23:51:14.73 ID:E2mbfavJ0
ヒシアマ「おいおいそこのアンタ!トレーナーはこの先立ち入り禁止――っとぉ?」

『すみません、この子をお願いしたいんですけど……』

美浦寮。そこは学園の向かいに存在する二つある寮のうちの一つ。そこの寮長であるヒシアマゾンに引き留められ、【貴方】は止まる。

まあ、もとより寮長を頼る予定だったので都合が良かった。と、【貴方】は暢気に考える。

『確かこの寮ですよね、シルヴァーパピヨンは』

ヒシアマ「……ははーん、なるほどね。事情は大体理解したよ」

彼女は【貴方】とパピヨンを見て、にやりと笑い。小さな声でそう言った。

ヒシアマ「それにしてもまあ、とんだお姫様だねぇパピヨンは。随分と幸せそうじゃないかい」

『……そうですかね』

トレーナー室から、その小さな身体をひょいっと持ち上げ、出来るだけ起こさないように運ぼうとした結果――【貴方】はお姫様抱っこでパピヨンを持ったまま、寮まで向かった。

持ち上げたときにあまりにも軽すぎて「軽っ!?」と声が出てしまうくらい、パピヨンは軽かった。まだまだ中学生の彼女なのだから、それも当然と言えば当然だが……なんだか心配になってしまう軽さだった。

この身体でよくあの速さを出せるものだ……もう少し食事に気を使った方が良いのかもしれない。

ヒシアマ「おおっと、ほらほら部屋に戻りな!それじゃ、パピヨンのトレーナーもお疲れさま、このお姫様は貰い受けるよ」

ざわざわと様子を見に来た寮のウマ娘たちが、ヒシアマゾンの一声で散っていく。【貴方】はお姫様抱っこですやすや眠っているパピヨンを、彼女に渡す。

『すみません、それじゃあよろしくお願いします』

――そして、【貴方】はトレーナー室に戻る。

机に置いていた、その包み袋を開ける。中には不揃いの形をしたウイスキーボンボン、触れてみるとなんだか妙にざらざらしていたり、ちょっと溶けかかっていたり……。

『……強いなぁ、アルコール』

そのウイスキーボンボンは、とても強い大人の味わいだった。
423 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/04/19(金) 00:04:45.54 ID:EVZNfKtO0
次やるイベント。これ終わったらレースで。

今日はこれで終わり、おやすみなさい。



次のイベントは――:安価直下
1 パピヨンのお腹がぷにっとする話
2 パピヨンが【貴方】にちょっと色仕掛けする話
3 【貴方】がパピヨンにホワイトデーお返しする話
424 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/04/19(金) 00:10:34.43 ID:VVDSTHkT0
1
425 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/04/19(金) 00:21:35.41 ID:obGABNKho
トレーナーさんの手も早かった!?
426 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/04/19(金) 17:35:36.18 ID:wwl5qcxEO
色仕掛けってもしかしてイメ損?
オリウマだしセーフか?
427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/04/19(金) 18:43:52.88 ID:ffh4xHJWo
お茶の間で見れる程度ならええんでね
428 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/04/19(金) 19:55:04.26 ID:wwl5qcxEO
パピヨンのデカチチを背中に押し当てたりとかは見たいけど厳しそうか
トレーナー童貞だろうしイチコロで
429 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/04/23(火) 00:23:23.35 ID:9fDlIuE/0
いつも通りの平日。【貴方】の担当ウマ娘シルヴァーパピヨンはトレーニングを終え、トレーナー室のソファでぐでーんとだらけている。

パピヨン「ぷはは!なにこれおもしろ〜!んむっ……もぐもぐ……ぷ、ぷぷっ!」

『……』

スマホを片手にショート動画。もう片方ではスナック菓子をむしゃむしゃと。まるで自宅かのようにだらけ、緩み切った担当ウマ娘。

いや、別に怒るつもりはない。これだけだらけた姿を見せてくれるというのは、信頼されている……信頼されているのか?トレーナーという立場でありながら、ちょっと舐められているのではないか?

『…………』

パピヨン「……ちょっとおにーさーん。何アタシのこと見てるの〜?ぷぷ、アタシはさっきのトレーニングで疲れてるんだから、足のマッサージくらいしてもいいんじゃないの〜?」

脚をバタバタさせながら、彼女は自分にそんな要求。マッサージならさっきうんとやってあげたんだが……というか、さっきからその姿を見ていると……思う。

『キミ、ちょっと……ふっくらしてないか?』

パピヨン「…………は?」
430 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/04/23(火) 00:23:49.26 ID:9fDlIuE/0
パピヨン「うわ、うわうわうわうわ!うーわー!それセクハラ!?お兄さんそういうことする人!?」

『いや、前々から思ってたが……全体的に肉付きが』

パピヨン「きも!お兄さんきも〜い!そんなんだから彼女も出来ないんだよ〜!?」

――なんで自分はここまで言われなくちゃいけないんだ。

『なあパピヨン、前のバレンタインの時に味見で沢山チョコを食べたりしてたよな?それ以外にも今みたいに寝っ転がりながらお菓子を食べたり……』

ちょくちょくお菓子を補充はしているが、最近はその消費量もどんどん増えていっているように思える。

パピヨン「むぐっ……べ、別にーじゃん。ちゃんと走ってるし、体重とかも――」

『増えてないのか?』

パピヨン「…………変わってないですけど〜?」

……ちょっとかまをかけてみるか。

『――トレーニング中に見えるお腹と結構ぷにっとしてるよな。キミ』

パピヨン「――はぁ!?!?!??!?」

さっきまで寝そべっていたパピヨンが、大きな声と共に起き上がる。

パピヨン「は、いや!お腹って――なんでバレ……!?この、変態!担当のお腹見るとかキモ!キモキモキモ!変態変態変態!」

『………ダイエットするか』


パピヨン「やだやだやだ!ダイエットとかやりたくない!別に脚が遅くなったりしてないでしょ!?それにアタシちょっと痩せ気味だったし!」

『確かにキミは軽い方だが――太り気味はトレーニングにもレースにも支障が出るからなぁ』

パピヨン「う"〜……じゃあちょっとお菓子食べるの我慢するから!もうそれで良いでしょ!?」

『……それだけで痩せれるとは思わないがなぁ』

――次のレースまでもうそろそろ。これは早急に対応をしなくては。
431 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/04/23(火) 00:26:43.04 ID:9fDlIuE/0
お久しぶりです、そしてこれだけです。おやすみなさい。

色仕掛けはちょっと腕に胸を押し当てたりとかそれくらいです。あとハグとか。まあ程々くらいの気持ちで。

まあ多分童貞だろうなとは思います。



どうしよう:安価直下
1 とりあえず練習量増やそうか
2 友情トレーニングで脂肪を燃焼
3 ……痩せたらご褒美あげるよ
4 自由安価
432 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/04/23(火) 00:33:07.32 ID:KYnOJluDO
2
433 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/04/23(火) 00:36:39.61 ID:9fDlIuE/o
ごめんなさいもう1安価します

一緒にトレーニングしたいウマ娘を2人まで募集します。安価下3までで

まだあってない子でも行けそうなら行きます。
434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/04/23(火) 00:44:35.41 ID:/q6Qj74e0
ライムとダスカ
435 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/04/23(火) 00:48:01.03 ID:KYnOJluDO
シルフィーとライム
436 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/04/23(火) 01:30:50.76 ID:F5jvLtAQo
ライムとマンティス
437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/04/23(火) 06:37:30.49 ID:HE0/QH6H0
何て事だ出遅れた

保健室連れ込んで痩せる様な事すればいいじゃん










不審者の生け贄にしてブスッと大成功するまで笹針フルコース
438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/04/25(木) 00:59:34.24 ID:YZLf9pKvo
全部にライムいて草
やっぱライバルに見られることで練習にも力が入るんすね
439 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/04/27(土) 10:38:54.51 ID:8x2nbSD20
テスト
440 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/04/28(日) 01:44:42.33 ID:X4VoLRJT0
パピヨン「――――うっ」

ダイエットの話をしたその翌日。【貴方】はパピヨンをダートコースに連れていくと、パピヨンはあからさまに――嫌そうな顔をした。

ライム「あ、パピヨンさーん!こっちですこっち!」

マンティ「きょ、今日は、よろしく、お願いします……!」

――まさか連絡を入れた次の日には付き合ってくれるとは思わなかった。二人のトレーナーの懐の広さには感謝しかない。

(……まあ。敵情視察とか、そういうのだろうな)

同じダートを走る同期のウマ娘。マンティスは勿論、次のレースで戦うことになるライムも合同練習に付き合ってくれたというのは……きっとそういうことだろう。

これを機会に改めてパピヨンには根性を、そして肉体を手に入れて欲しいという意図が殆どだったが。こちらもライバルの走りを今一度確認しておくべきだろう。

パピヨン「帰る」

マンティ「え……えぇ〜!?」

ライム「あー!パピヨンさんが帰っちゃう!ちょっとパピ……パピヨンさーん!」

『こらこら』

パピヨン「うぁ〜!併走トレーニングとか聞いてないんですけど!しかもこの二人!はず〜!」

首根っこを掴んで、むりむりパピヨンを二人の元に連れて行く。

――思いっきり脚を蹴られた!痛い!
441 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/04/28(日) 01:45:44.17 ID:X4VoLRJT0
――――という訳で。マンティスとライムに手伝ってもらい一緒にトレーニングをすることになった。

パピヨン「はぁ、はぁ、はぁ……はぁ〜……!」

ライム「ほらほらパピヨンさん!まだまだ走りますよ!」

マンティ「ほっ、ほっ……だ、ダイエットだもんね。沢山走って、燃焼、しよ〜……」

パピヨン「マンティが美味しいお菓子持って来たのも原因だと思うけど〜!?」

マンティ「え、えぇえぇ!?ご、ごめっ……ごめんなさいぃ……!」

ライム「あー!人のせいにして!パピヨンさんそういうところよくありませんよ!」

……結構な時間走り込んでいるというのにまだまだ息を切らしていないライム。マンティスも少し息を切らしているが、ここから一気に最高速で突っ込んでくるだろう。

パピヨンも普段ならそろそろ休憩を始めそうだが、まだ走り続けている。……うん、普段からそうしてほしいがこれを言うと逆効果だろう。

ライム「それにしても、この時期に私と練習だなんて……パピヨンさんのトレーナーさん、度胸ありますよね」

私としてはとても嬉しいんですけど、トレーナーさんは渋い顔していましたよ!

ライム「……シルヴァーパピヨンの走りを今一度確認してきて欲しい。なんて言われましたけど――どんな走りをしようが、私が勝ちますから」

パピヨン「――は?」

ライム「おっと、ちょっと本音が」
442 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/04/28(日) 01:48:38.61 ID:X4VoLRJT0
パピヨン「――――へー、上手いじゃん、敵を煽るのが。そんなやっすい挑発、アタシは買わないけど?」

マンティ「あ、あの……!もしかしてそれ、私も……ですか?」

ライム「ふふっ、どうかなー?言っておきますけど、私は誰にも負けませんよ?」

強いライバル、強い相手、全身全霊で戦って――最後は私が勝つ。

……そうだ。ライムって温厚な性格だけど……実は結構、こういうところがある。

思えば初めて会った時もライムから併走トレーニングを申し込んできたし。ライバル宣言だって、あれはアタシを認めて、戦いたかったから――。

パピヨン「はっ……!」

ついでみたいにマンティも殴ったし。あーあー、この同世代ダートナンバーワン候補め。敬語で調子に乗ってる。

マンティ「――――私も、貴女と戦います、から……刈り取って見せます。ライム、さん……」

ライム「へぇ、マンティさんも結構言うんですね!ふふ、貴女のレース映像は沢山見ていますから、早く実際に体験させてくださいね!」

パピヨン「――とりあえず、その伸びに伸びまくった天狗の鼻、アタシがぶち折ってやるから。覚悟しておきなよ」

ライム「そのお腹でですか?」

パピヨン「うぐぅ!?」

――あ、あー!ライムが言った!言った言った!

マンティ「な、なんて、酷い事を……!」

ライム「今の私はこれくらい言っちゃいますよ〜?さあさあ!どんどんペース上げていきましょう!」

パピヨン「や、痩せたらライムも追いつけないくらい早くなって――!次のレース覚悟してよほんと!」

ライム「あはは!じゃあ早く痩せないとですね!」

――――こうやって、アタシたちは陽が暮れるまで走った。お兄さんが止めなかったら、多分ずっと走ってたかも。
443 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/04/28(日) 01:49:18.30 ID:X4VoLRJT0
ライム「じゃーん!見てみてこの引き締まったお腹〜!見惚れちゃう美しさ!」

『ぶっ!?』

暫くしたある日、ライムは体操服を捲り、そのお腹を露出した。

『……パピヨン!いきなりそんなはしたない――!』

ライム「ぷぷっ!でもぉ?おにーさんがアタシのお腹ぷにぷにとか言ったんだよ?じゃあ確認するべきじゃな〜い?」

『だとしてもだなぁ……!』

ライム「は〜これだからお兄さんは……キモ変態なんだよね。んま、それがお兄さんなんだけど」

――ダイエットには成功した!さらに前の練習のおかげか、最近の練習にもやる気を見せている。

さあ、本番まであと少し。ユニコーンステークスが――始まる!
444 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/04/28(日) 01:55:14.68 ID:X4VoLRJT0
こんな時間にお久しぶりです。そしてお休みなさい。

ブラックマンティスのトレーナー安価をします。そろそろ登場しそうな気がするので。

ライムやシルフィーの時のように送って貰えると嬉しいです。


ブラックマンティスのトレーナー:安価下1~3
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/04/28(日) 07:59:38.73 ID:IE0c13JPo
車椅子を使う芦毛のウマ娘のトレーナー
現役時代は将来を期待されていたが、レース中の怪我で夢を諦めざるをえない事になる
厳しいときには厳しく、優しい時には優しい
446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/04/28(日) 08:17:02.51 ID:w1/nwXQro
ウマ娘と体力勝負できるフィジカルエリートの奇行種♂

やりたいことをはやりたいようにやっていいと背中で語る為に1割増しではっちゃけてると職歴が長いトレーナー達は知ってる
447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/04/28(日) 08:23:21.70 ID:mEzkS7jDO
いつも和服を来ている小柄で華奢な合法ショタ
おっとりと物腰柔らかで性格は老成している
年齢不明
448 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/04/29(月) 03:34:55.99 ID:6qNrfZSx0
ユニコーンステークス。G1ジャパンダートダービーの前哨戦の位置づけとなるレースであり、同世代の有力なダートウマ娘が出走するレース。

『……と、いう訳で。キミのリベンジ相手であるステラライム以外にも沢山の強敵が集まることになる。今から同じレース相手の走りを見て貰うが――』

パピヨン「それ、意味ある?結局のところ、アタシが常に前を走って勝ち!これだけじゃない?」

――と、ソファにもたれ掛かりながらぶーぶー文句を言う、【貴方】の担当ウマ娘。

まあ、言いたいことは理解できる。常に全力で走り、それで勝てるのなら他のウマ娘の走りや作戦なんて考える必要がない。

『けど、それでキミは前負けただろう?』

パピヨン「むっ」

あのG1の舞台で、キミは最後ステラライムに差されて負けた。負けて、キミは悔しいと言って、次は負けないと心に決めた。

『軽く頭に入れておくだけでもいいよ。このウマ娘はこのタイミングでそろそろ仕掛けてきそうだ、とか。そういうのを覚えておくだけでも、キミは十分走れるだろう?』

――パピヨンは基本、序盤の段階からトップスピードを維持してスタミナが切れてもなお粘り続ける。そんな逃げの走りをするウマ娘だ。

途中で息を入れたりはあまりしない――だからこそ、そろそろ相手が来そうな時に、根性を入れる必要がある。

パピヨン「……ま、アタシそこそこ出来るし?ちょっと見てすぐ覚えて、早くトレーニングに行っちゃうもんね」

『その意気だパピヨン!それじゃあ、まずはこの――』

競争相手一人一人の走りと説明をし、一緒にレースの解説も入れながら。事前の情報共有を終えておく。【貴方】の話を聞くパピヨンの姿勢は、存外真面目だった。
449 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/04/29(月) 03:36:31.67 ID:6qNrfZSx0
――――レース当日。東京レース場。梅雨の時期だというのに雨は降っておらず、快晴の青空だった。

『……どうだ?調子の方は』

パピヨン「ん、別にいつも通り……いや、ごめん嘘ついた。ちょっと緊張してる」

控室。体操服に着替えたパピヨンは、【貴方】の問いに対して少し間が空いた後そう答える。

パピヨン「リベンジのつもりで今日負けたら、なんだか格付け完了されちゃうみたいでなんか嫌でしょ?ライム相手にそれはなんか悔しいし、ムカつく」

『はは……じゃあ絶対に勝たないとな。大丈夫、キミが頑張ったことは自分が良く知っているよ』

いやサボったりもしてたし、ダイエットとかもあったけど――それで、あの敗北の日から彼女のトレーニングに対する向き合い方はうんと変わっている。やるときはしっかりとやる、そんな子だ。

『……じゃあ、行ってこい。キミが――ステラライムの「ライバル」になってこい』

パピヨン「――うん。行ってくるよ、お兄さん」
450 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/04/29(月) 03:37:40.98 ID:6qNrfZSx0
ゲート前。軽く準備運動をするアタシに、一番人気が話しかける。

ライム「――前のダイエット以来ですね!パピヨンさん!」

パピヨン「ダイエット言うな!併走トレーニングって言え、併走トレーニングって!」

ライム「ふふっ、ごめんなさい。どうです?あれからきちんとトレーニングはしましたか?」

なんて余裕の表情。これが一番人気の余裕って奴?

……いや、ライムはそういう油断とか慢心はしない。この表情だって、アタシにはそう見えるだけで……。

パピヨン「……ふん。今から戦う相手の心配?言っとくけど――今日は勝つよ」

ライム「いいえ、今日も私が勝ちますよ!では、後の話はレース後に!」

そう言い残して、ライムはゲートに向かって行く。その後ろ姿には、なんだかオーラのようなものが見える。

……いいや、負けない。きっと、勝つ。

――ライムの期待に、お兄さんの期待に。あんなに嫌いだった期待に――応える番だ。
451 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/04/29(月) 03:46:22.67 ID:6qNrfZSx0
こんな時間にしか更新出来てなくて申し訳ないです。おやすみなさい。


ユニコーンステークス、結果は――:コンマ直下

1 これが「ライバル」だ――!
2〜5 ギリギリの勝利!
6 ギリギリの負け……
7 2着
8 3着
9 掲示板
0 おおっと
452 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/04/29(月) 06:04:55.49 ID:8OM1+03DO
乙です
453 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/04/29(月) 11:19:51.83 ID:08mggUUNo
おつおつ
くっ…流石に中々相手もお強い
454 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/04/29(月) 12:13:37.59 ID:6qNrfZSxo
うーん中々勝てないですねぇ、しかもガッツリ負けてる……



メンタルダメージ!:コンマ直下

1〜2 ちょっと泣きそう…
3〜6 ボロボロ
7〜9 ごめっ…やぁ…
0 お兄さんに相談があります
455 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/04/29(月) 12:15:25.35 ID:o3rdANIq0
なんとか軽く
456 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/04/29(月) 12:39:31.07 ID:6qNrfZSxo
まだ、大丈夫?

次のレース決めていないので近いうちにレース安価とかやったりします。暫く休んだり、沢山レースしたり、パピヨンを勝たせてあげてください。
457 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/04/29(月) 13:13:48.03 ID:08mggUUNo
まかせろー!
458 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/04/29(月) 19:53:02.01 ID:O4sCIf6l0
エロい人が言ってました、まだ大丈夫はもう危ないって

お出かけしてカップケーキ投与しつつアンクル着けてブートキャンプしなきゃ
459 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/04/30(火) 01:04:05.12 ID:dsRGtLN30
――梅雨の時期に燦燦と輝く太陽の下、東京レース場。砂塵が舞う中で15人のウマ娘がゲートに入ります。

――一番人気は勿論このウマ娘、ステラライム。全日本ジュニア優駿優勝ウマ娘としての実力を見せつけることはできるか。

――二番人気、シルヴァーパピヨン。前走ではステラライムに敗れ、このレースでリベンジなるか。

大丈夫、大丈夫。アタシなら――勝てる、今のアタシなら、強くなったアタシなら――。

――各ウマ娘、ゲートイン完了。出走準備が整いました。

――さあ、今まさにゲートが開く!G3ユニコーンステークス、スタートいたしました!
460 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/04/30(火) 01:05:29.72 ID:dsRGtLN30
パピヨン「――っ!」

――ほぼ揃った出だし、その中からスーッと前に出て行くのは7番シルヴァーパピヨン。やはりのこのウマ娘が先頭を走ります。

スタートダッシュは完璧。後ろからは、事前に知っていた3番と11番、そして12番のステラライム。

うん、分かる。大丈夫、アタシはちゃんと走れてる、なんなら今までで一番――調子が良い!

――7番シルヴァーパピヨン、どんどん前へ行く。その後を追うように、3番と11番、そして一番人気12番ステラライム。

――しかしどうでしょうか、少しかかり気味かもしれません。

パピヨン「はぁ、はぁ、はぁ……!」

コーナーを曲がり、向こう正面。まだ全然余裕!もっと、もっと走って!どんどんどんどん前に進んで――!

このまま逃げ切る!そして、今度こそ、アタシは、アタシは――!

パピヨン「はっ、ははっ、ははははっ――!」

――シルヴァーパピヨン独走!これはこのまま逃げ切るか!?四バ身、五バ身離れて、11番、8番、3番……中断には……。
461 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/04/30(火) 01:06:31.12 ID:dsRGtLN30


『…………パピヨン?』

真っ先にパピヨンの走りの違和感に気づいたのは【貴方】だった。

いつもと変わらないパピヨンの逃げ。掛かり気味、とは思わない。今のパピヨンだったらあれくらい前に出たとしても十分走り切れるスタミナがある、そう確信がある。

――しかし、どこか妙な走りだった。まるで、何かに追われているような、後方のウマ娘からとか、ステラライムから追われているとか、そういう話ではなく――もっと、精神的な。

『…………』

何か焦っている、何か縛られているような――今までの自由に楽しく走るパピヨンの逃げとは正反対の、そんな逃げ。

――しかし、もうレースは後半戦。【貴方】はもう見届けることしか出来ない。

462 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/04/30(火) 01:07:38.17 ID:dsRGtLN30


パピヨン「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ!もっと、もっと先――!」

――第3コーナーを曲がり、最終コーナー。他のウマ娘がそろそろ仕掛けてくる。勿論、あのステラライムも。

気合いを入れろアタシ!スタミナの最後の最後まで使い切って、後は気合いと根性で!

スタミナはまだある!だから、この瞬間!もっと腕を振れ!脚を動かせ!それで、それで――!アタシは勝てる!

心臓がバクンバクンうるさい!今にも肺がはち切れそう!だけど、それでも!

今まで裏切ってた期待に、ようやく初めて応えられて――!


パピヨン「――――ぁ、れ?」


――――最終コーナーから最終直線。脚に力を入れ、踏み出した瞬間。

――――ガクン、と。全身から力が抜ける。


――さあ、最終コーナー!先頭のシルヴァーパピヨン、このまま逃げ切れるか!後ろのウマ娘との差は縮まってきている!

463 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/04/30(火) 01:10:26.78 ID:dsRGtLN30

腕が動かない、脚が動かない。心臓だけがうるさくて、周りの音が、何も聞こえない。

パピヨン(なんで――なんでなんでなんで!?動くでしょ、いつもなら動くじゃん!?意味分かんない、分かんない分かんない分かんない!)

ライム「っ!やぁあああああああ!!!!!」

――さあ後方から一気に12番ステラライム!そしてそれに並ぶように11番と8番のウマ娘が迫る!

パピヨン(ライムが、来る。早く走らないと、逃げないといけないのに――なんで、どうして――)

力が入らない。まるでもうスタミナを全部使いきっちゃったみたいな、そんなはずないのに、だって。今日、アタシはライバルになるんだって、ライムがあんなにアタシに――!

パピヨン「ぁ……」

ライム「――――!」

――アタシの視界に、ライムの背中が、映った。

それに続くように一人、また一人とアタシを追い抜いて行って……。

それで、アタシは――。

――ステラライムゴールイン!無敗の連勝記録は未だに継続!2着は11番、そして3着は8番の――。

464 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/04/30(火) 01:16:44.05 ID:dsRGtLN30
とりあえずこれだけです。おやすみなさい。
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/04/30(火) 01:19:28.04 ID:ndTKmKGro
おつ
掛かっちゃたかー
これパピヨン元来はすげー頑張り屋っぽいのでは?
466 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/05/01(水) 01:38:22.51 ID:TLTvYtE00
「――君の走りは凄いなシルヴァーパピヨン!今の年でその速さなら、きっとダート重賞……いやG1勝利だって夢じゃないな!」

――小学生の頃の記憶。誰かが言ったこんな言葉を、アタシはずっと覚えていた。

走ることがずっと好きだった。思うがままに走って、大地を蹴って、風を感じて……それが何だか楽しくて、気持ちよくて。だからずっと走っていた。

フラワー「パピヨンちゃん凄いね!私はあんな力強くダートは走れないから……でも、私ももっともっと早くなって――」

幼馴染のフラワーからも凄いと言われた。アタシからしてみればフラワーの方が断然凄いと思うけど。それでもやっぱり。褒められることは嬉しかった。

――だから、沢山走った。早く走るための練習も沢山やって、小学生ウマ娘が出るレースにも出て、それで一着になって。周りから褒められて。

アタシが走ると笑顔になって、喜んでくれて――だから沢山走って、走って、走って、走って――。


――――あるレースで、私はびりっけつになった。

467 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/05/01(水) 01:38:50.94 ID:TLTvYtE00
短距離レースもあるけれど、やはりダートはマイルや中距離のレースが主戦場だと誰かに言われ、そのまま一気に中距離のレースに挑んで、そのまま撃沈。

その時は周りの人は励ましてくれた、距離が長すぎたからマイルに行こうと。そして、次にマイルのダートレースに挑んで……下から二番目。

――いくら走っても一着になれない。二着にも三着にも、掲示板にも入れない。

走り方を無理やり変えてみても、結果は変わらない。残るのは気持ちの良くない走りをしたモヤモヤと、周りからの哀れむみたいな視線。


誰かが言った。「――ちょっとがっかりかも」


誰かが言った。「あんなに期待したけどこれじゃあ……」


アタシに失望する言葉、アタシに落胆する言葉。あんなに褒めてくれた、笑ってくれたみんなが、がっかりした表情でアタシを見る。

……練習した、沢山練習をした。フラワーにも手伝って貰って、色んなレースの本も読んで、体力づくりのトレーニングをして――勝てなかった。掲示板に、入れなかった。

心が痛い、心臓がはち切れそうになって、何度も泣いちゃって。勝てなくて、裏切ってしまって、期待に応えられなくて――。

パピヨン「――――ぐすっ、ひぐっ。ごめっ、ごめんなさっ……!うぁ、あぁあぁあ……!」

――だから、アタシは…………。
468 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/05/01(水) 01:39:30.66 ID:TLTvYtE00
――――ワァアアアア……!

歓声。一着になったステラライムに歓声が沸き上がる。今世代屈指のダートウマ娘、その無敗記録がまた継続したんだから。まあこの歓声も当然だよね。

ライム「ありがとうございます……!ありがとう、ございます!!!」

歓声に対して、大きな声で感謝の気持ちを。そして大きく手を振って応えるステラライム。

パピヨン「はぁ、はぁ……はぁ……っぷ。おぇ……はぁ……」

それに対してアタシは必死に呼吸を整えて、今にも倒れそうになりながらその姿を見ているだけ。

――情けない。バカみたい。ああ、アタシはやっぱり……こうなんだ。

パピヨン「…………っ」

アタシはライムに捕まる前に、逃げるように地下バ道に歩いて行った。
469 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/05/01(水) 01:40:04.02 ID:TLTvYtE00
『…………お疲れさま』

控室に砂まみれで戻ってきたパピヨンに、【貴方】はお疲れさまと声を掛ける。

しかし、パピヨンから返事はない。

『取り合えず脚を休ませようか。脚を痛めてしまったりしては元も子もない、アイシングとテーピングを――』

パピヨン「……ねえ、お兄さん」

『……』

パピヨン「アタシ、頑張ったよね。アタシ、あんなに頑張って、お兄さんのトレーニングも、しっかりやって……体力も付けて」

パピヨンの口から、言葉が溢れてくる。

パピヨン「アタシ、アタシ……お兄さんの期待とかも全部、ダメにしちゃって……!ライムの、あんなアタシに宣言とか、ライバルって言ってくれて……!なのに、アタシ、ほんとダメで……!」

『パピヨン』

パピヨン「うぐっ……ぐすっ……アタシ、全然、ダメで……走れなくなっちゃってぇ……!ぅぁ、あぁ、うぁあぁあああ……!」

ボロボロと涙がこぼれる。今まで溜まっていたモノを全部吐き出すみたいに、沢山溢れている。

『……』
470 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/05/01(水) 01:40:55.67 ID:TLTvYtE00
パピヨンに何か行動:安価下1〜3までで



これだけやります。こんな時間にすみません、おやすみなさい。
471 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/05/01(水) 02:00:16.11 ID:rtXn9yK00
スパイクタンパク単体で心臓やその他臓器に悪影響を及ぼすことがわかっています

何故一旦停止しないのですか

何故CDCが接種による若い人の心筋炎を認めているのに情報発信がないのですか
20代はたった1ヶ月で接種後死亡がコロナ死と同等になってます
因果関係の調査は?
472 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/05/01(水) 09:10:26.57 ID:/PN8RWe3O
抱きしめてキス
473 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/01(水) 09:18:47.86 ID:Nj4jBk4g0
落ち着くまで口にお菓子突っ込み続ける
474 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/01(水) 10:08:58.15 ID:6Cg9Qvp9o
言いたい事全部吐き出させてから、ダメじゃないこと、パピヨンが頑張ったこと、そしてまだ終わりじゃないことを伝える
475 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/01(水) 20:07:09.33 ID:S8EPdBIKO
パピヨンこれで大分メンタルやられてそうだけどまだセーフなの?
これまた負けたらメンタルぶっ壊れない?
476 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/02(木) 00:17:40.33 ID:TwiPCS/Ko
おつ
パピヨン頑張り屋さんの良い子じゃん!
でもワガママメスガキがこっから生えるのか…
477 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/02(木) 23:50:55.18 ID:u1mQ2v1B0
>>476
いい子でいるの……疲れちゃったな……
478 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/05/05(日) 02:42:25.84 ID:+9m/08ls0
パピヨン「アタシ、頑張ったのに。頑張ったのにぃ……!最後、全然脚が動かなくなっちゃってぇ……!ぐずっ、ぅぁ……あぁあぁあぁ……!」

パピヨン「今までの全部、ダメになっちゃって……!あんなに一緒に、頑張って……頑張ってくれたのに!お兄さんもアタシ、裏切っちゃって……!」

ごめんなさい、ごめんなさい……!お兄さん、ライム……ごめんなさい、ごめんなさ……っ!あああぁぁぁあああぁ……!

――顔が涙と鼻水でぐしゃぐしゃ。そんな顔から、彼女は謝罪の言葉を何度も何度も吐き出す。

ああ。と、【貴方】は理解した。

(――――なんて、責任感の強いウマ娘なんだろう)

根っこの部分が頑張り屋なことは今までの付き合いで理解していた。しかし、なぜそんなに頑張り屋なのかの理由がハッキリわからなかった。

走るのが好きだから?いいや違う。それももちろん有るだろうけど、大部分は――責任感なんだ。


――期待を背負う。それに絶対応えるために、努力をする。


――絶対に期待に応えるという責任感。そして絶対にそれを妥協しない。


――それがきっと、シルヴァーパピヨンというウマ娘なのだ。


『……落ち着いたか?』

パピヨン「ぐすっ、ひぐっ……ずびっ……ぅぁ……」

『ああもう、顔がぐちゃぐちゃだ……ほら』

言いたいことを吐き出し、落ち着き始めたパピヨンの涙をハンカチでそっと拭う。そして次にティッシュで鼻の周りの鼻水を拭きとってあげる。

……ずびーっ!と、鼻もかませる。
479 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/05/05(日) 02:44:19.52 ID:+9m/08ls0
パピヨン「ずびっ……ぐすっ、ありがと……」

『……なあパピヨン。キミはダメだダメだと自分の事を言うけど……ダメなんてことはないと思うんだ』

確かに、今日は負けた。自分自身も今日こそはパピヨンが勝つことに期待していたし、それは嘘じゃない――けど。

『今日この日の為に頑張ったことも、努力したことも。そしてそこに至るまでの経緯も全部全部……ダメだったなんて言わないでほしい』

パピヨン「……」

勝負の世界においては結果が全て――それは否定しない。だが、その結果に至るまでの全てを否定して、ダメを押し付けてしまうのはあまりにも悲しい。と、【貴方】は、そう思う。

『パピヨンが頑張ったことを自分は知ってるよ。だから、キミがダメじゃないってことも、勿論知っている』

パピヨン「……お兄、さん」

『そして、まだ終わりじゃない。だってキミはまだまだ走るだろう?』

ウマ娘である限り、ダートを走る限り、シルヴァーパピヨンとステラライムは今後も戦うことになる。ならば、リベンジの機会はまだまだたくさんある。

『また、頑張ろう。今日負けてしまった事も、次に繋がるから。その為に自分は――キミのトレーナーになったんだ。シルヴァーパピヨン』

そう言うと【貴方】は優しく笑って……シルヴァーパピヨンの頭を撫でた。

パピヨン「うひゃ!?ぁ……」

『……何度でも言うけど。キミはダメじゃないよパピヨン……ほら、そろそろウイニングライブに行こうか』

時計を見ると、そろそろライブが始まる時間。このままだと周りに迷惑が掛かってしまう。撫でるのを止めて、パピヨンの背中を軽く、押してあげる。

パピヨン「…………ぅ、うん。あの、えっと、お兄さん!」

アタシ、アタシね――!まだ、まだ沢山!走るから!お兄さんが、そう言ってくれる限り!

――そう言い残して、パピヨンは控室から飛び出していった。

『…………ああ、それも知ってるよ。パピヨン』
480 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/05/05(日) 02:47:59.35 ID:+9m/08ls0
――――ウイニングライブ、ステージ裏。

ライム「――あ!パピヨンさん……!」

パピヨンの姿を見たステラライムが駆け足に向かってくる。

ライム「レースが終わってすぐ、話したいことがあったんですけどもうパピヨンさん行っちゃってて……それで、えっと……」

パピヨン「ねえ、ライム!」

眼を真っ赤にしたパピヨンを見て少し動揺したライムに対して。パピヨンは、宣言する。

パピヨン「アタシ――次こそは勝つから!まだまだ沢山走るし、まだまだ終わってないから!だから!」

今日勝ったからって、油断したら――次は全部置き去りにしちゃうから!

と、言ってやった。周りのウマ娘からの視線が集まる、けど本人は気にならない。

ライム「……!ふふっ、全然大丈夫そうじゃないですか、パピヨンさん――ええ、勿論。油断もしませんし、慢心もしません。だから――次また走るときは、戦いましょう!全力で!」

――ライバルとして!

パピヨンはその言葉を聞いて。なんだか嬉しそうに、全然変わらないじゃん。と笑った。
481 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/05/05(日) 02:49:08.34 ID:+9m/08ls0
G3ユニコーンステークス。五着、シルヴァーパピヨン。

一番人気にして見事一着であったステラライムのテレビでの宣言もあって、期待も高まった彼女のその着順は、観客に失望を抱かせた。

――しかし、まだ彼女は諦めていない。勝つことも走ることも、今までであったらそこで終わっていたかもしれないが――終わらない。

『……』

【貴方】はネットや新聞等での評判を見ながら、思う。

――ここからシルヴァーパピヨンは始まっていくのだぞ、と。

彼女は真面目なウマ娘で、一度背負った期待はなんとしてでも応える、そんな妥協をしないウマ娘なんだぞと。

『……自分ももっと頑張らないとな』

梅雨の六月が終わり、七月になる。クラシックの夏。暑い暑い夏。それはつまり!

――夏合宿の始まり!

『……改めて、トレーニング内容を見直さないとな』

482 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/05/05(日) 02:57:43.77 ID:+9m/08ls0
夏合宿前!見たイベント:自由安価下3まで。



おやすみなさい。

パピヨンもよくやってるなぁと思いました。
483 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/05(日) 08:21:51.23 ID:RZt09s+DO
お互いの趣味(ともに絵本を作っている)がきっかけで互いに作った絵本の感想や、絵本関係だけでなくレースにかける思いやトレーナーのこととかも語り合ったりして仲良くなるシルフィーとマンティス

乙でした
484 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/05(日) 09:48:04.67 ID:g/FYfObGo
スク水じゃない水着着て来てトレーナーをからかってやろうとするも、そこまで慌てない&トモとか成長したなぁと真面目に返され、逆に恥ずかしくなっちゃうパピヨン
485 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/05(日) 10:07:59.96 ID:QEIsYaNto
ライムのトレーニングを秘密裏に探るため二人でスニーキングミッション
486 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/05(日) 10:56:23.01 ID:o4j0kqJSo
おつ
実馬は血統に特大のやらかしやったのが入ってるだろパピヨン
んで賢いから凡走の後は厩舎で目に見えて落ち込んでた様子が知られている
487 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/05/05(日) 13:41:01.95 ID:+9m/08ls0
水着だ水着だ!

という訳でパピヨン水着安価やります。夏合宿では周りも本人もスク水なので、とりあえずパピヨンだけ。



パピヨンのお兄さんからかい水着:安価下3まで募集
488 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/05(日) 13:56:38.89 ID:5va7xFPWo
紐が多めのかっこいいタイプの黒ビキニ
489 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2024/05/05(日) 15:00:10.63 ID:sJm7/YID0
紐水着3歩手前くらいのガイドラインギリ違反くらい攻めた布面積極小水着
490 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/05(日) 15:00:16.40 ID:7MgZUJVi0
蝶に包まれてる模様のワンピースタイプ水着
胸とかそれ先端見えない?て感じだけど実際は肌色生地になってるだけで寧ろ露出は少なめ
491 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/05/05(日) 15:27:54.74 ID:+9m/08ls0
悩んで時間かかりそうなので、ちょっとコンマやります。どれも良いよね。



水着どれだ:コンマ直下。0はもっかい。

1〜3 >>488
4〜6 >>489
7〜9 >>490
492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/05(日) 15:29:04.99 ID:p499ikJz0
493 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/05/05(日) 19:30:49.59 ID:+9m/08ls0

――出会いは図書室でした。

シルフィー「――も、もしかして、絵本。好きなんですか?」

マンティ「へっ!?ぁ、ぇ……?は、ひゃ、ひゃい……!」

図書室の小さな机で、絵本を読んでいる彼女。見てみると他にも何冊か絵本が積み重なっていて、それだけで「ああ、絵本が好きなのかな……」と、分かりました。。

……普段なら絶対にしない。自分から話しかけるなんて、しかもこんないきなり。

けど、トレセン学園で友達が欲しいというのもちゃんとした……そう、健全な欲求だと、私は思います。

シルフィー「ご、ごめんなさい!いきなり話しかけちゃって……私、グリーンシルフィーと言います。貴女は……」

マンティ「わ、わた、私は……ブラックマンティス、と言います」

これが、私とマンティさんとのファーストコンタクトでした。
494 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/05/05(日) 19:32:47.59 ID:+9m/08ls0

シルフィー「す、凄いです……!絵の雰囲気と文章が見事にマッチしていて、しっかりと絵本の世界観に引き込まれてしまいました……!」

マンティ「シルフィーさんの本も……す、素晴らしいです……!お話の展開が……凄いはっきりしていて、最後の場面では……思わず、な、涙が出てしまいそうで……!」

――初めて会ったあの日から。私たちはこんな風に作った絵本をお互いに読み合って批評する、ということをよくするようになりました。

自分だけでは見えてこない視点、感想を聞ける……少し恥ずかしい気持ちもありますけど、とってもいい時間でした……!

……パピヨンさんに一度読んでもらおうとしたことはあるんですけど。その、ちょっとハードルが高くて……その。

マンティ「し、シルフィーさんは、絵本以外にも色々やってるんですもんね。小説とか……絵本以外にも、色々読んだりした方が良いんだろうな、という気持ちはあるんですけど……」

シルフィー「!しょ、小説に興味がおありですか……!?」

来ました来ました!で、ではどうしましょう……?マンティさんなら長めの長編小説でもしっかりと読み切れそうですが、最初はやはり、短くまとまっていて分かりやすいものが――。

いえ、好きなジャンルを読んでもらって小説が面白いものというのを分かって貰うためには、少し儚くて優しい雰囲気のファンタジー系の……。

マンティ「し、シルフィー、さん……?」

シルフィー「……あっ!?ご、ごめんなさい……!そ、そうですね……ま、まずは短編集などを読んでみて、どんなジャンルが好きか探してみるのが良いかもしれませんね……私の見立てだと、マンティさんは――」

――絵本や創作の話をこんな風にしながら、紅茶を飲んだりお茶菓子を食べたり。まるでティーパーティー……トレセン学園でこんなことが出来るなんて、と。思わず顔が綻んでしまいます。
495 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/05/05(日) 19:36:47.73 ID:+9m/08ls0

そして、私たちはトレセン学園に通うウマ娘。ならば必然的にレースの話は切っても切り離せない話題で。

シルフィー「……そうですか。マンティさんはJBCスプリントを目標に」

マンティ「は、はい……国内で短距離のダートG1は、その一つだけですから……わ、私の走りなら十分狙えると、トレーナーさんも……」

――私の同室、パピヨンさんと同じダートを走るウマ娘。短距離ということは、もしかしたら同じレースに出ることもあるかもしれませんね……そうなったら、どちらを応援したら……。

マンティ「…………が、がんばり、ます!まだまだ先のレースですけど、そのG1に勝てれば、きっと……!」

シルフィー「……?」

何か覚悟を決めたような表情。けどどこか必死な表情――私にはそれの見覚えがあります。

(……パピヨンさんも、前に)

そう、パピヨンさんも前にこんな表情をしていました。マンティさんのレースに懸ける思いがそうさせるのでしょうか……ですが、それを聞く勇気は、私にはありませんでした。

マンティ「そ、そういえば。シルフィーさんは今後のレースは……ど、どうするんですか?」

シルフィー「あ、は、はい。えっと……」

――私は。


グリーンシルフィー、桜花賞戦績:コンマ直下
1〜3 一着!
4 二着!
5 三着!
4〜6 掲示板!
7〜9 掲示板にも……
0 おおっと


オークス戦績:コンマ下2
1〜3 一着!
4 二着!
5 三着!
4〜6 掲示板!
7〜9 掲示板にも……
0 おおっと
496 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/05(日) 19:38:40.98 ID:QEIsYaNto
ぬん
497 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/05(日) 19:42:29.62 ID:dsQ6ds5/O
良い方に
498 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/05/05(日) 19:47:50.82 ID:+9m/08ls0
桜花賞惨敗、オークス一着!

少し離席します。グリーンシルフィーサイドでもドラマがありそうで良いですね。
499 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/05(日) 19:56:30.40 ID:RZt09s+DO
一旦乙です
現実の競馬だったらオークスの倍率結構凄いことになってそう
500 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/05(日) 20:18:54.56 ID:g/FYfObGo
たんおつ
おおシルフィーG1バじゃんやっるぅ!
桜で奮わなかったのも距離のせい、ゴリゴリのステイヤーですねこれは
501 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/05(日) 20:44:00.96 ID:QEIsYaNto
万馬券になってるだろうね
502 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/05/05(日) 21:22:25.03 ID:+9m/08ls0
シルフィー「秋華賞のトライアルレース、紫苑ステークス。次はそこに出走するつもりです」

春、私は桜花賞で惨敗し――そしてオークスで見事勝利した。だから次は秋華賞を目指す。

私の夢、トリプルティアラ。最初の一歩でそれが無くなったとき、私は――酷く酷く落ち込んで、このままじゃオークスも駄目だと出走すら諦めそうになって、それで……トレーナーさんは……。

シルフィー「オークス、そして秋華賞を勝って二冠バに。それが今の私の目標で、夢ですから」

マンティ「す、凄いですね……シルフィーさん。私も頑張らないと……」

シルフィー「……はい、マンティさんなら勝てますよJBCスプリント。でも、その……同室のパピヨンさんも、ダートを走るのでもしかしたらマンティさんだけを応援、とは出来ないかもしれません」

マンティ「ぁ、え……!?パ、パピヨンさんが同室なんですか……?ご、ごめんなさい!そ、そんな、気まずかったですよね……!」

シルフィー「い、いえいえいえ!そんな謝らなくても……!あ、ほ、ほらそういえば新しいお茶菓子を用意してるんです!食べましょう食べましょう!」

マンティ「へ?ぁ、は、はい……!」

――こうして、私とマンティさんのティーパーティーは終わった。

私はティアラ路線、マンティさんはダートを。きっと一緒のレースで走ることはないかもしれないけど――こうやって、趣味を通じてお喋りが出来るのは、なんだかとっても楽しいし、心地いい。ですね。

……さて!私も、秋華賞――その前の紫苑ステークスに向けて頑張らないと!
503 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/05/05(日) 22:02:12.89 ID:+9m/08ls0
パピヨン「――――む、むむむむ……」

――アタシは今、水着を選びにこのお店に来ている。目的は勿論、夏に着る水着を買う為――もあるけど!もう一つ目的として!

パピヨン「お兄さんをドキドキさせちゃうような水着はどれかなぁ……」

そう!スク水でも全然普通にしていたあのお兄さんを、ドキドキさせて顔を真っ赤っかにさせちゃうようなそんな水着を買って……お兄さんをからかう!

あの人、アタシの身体見ても全然キモい反応しないし……いや、キモい反応するけど、もっと……もっとこう!ねぇ!?

パピヨン「……アタシ、結構自信あるんだけどなぁ」

同い年、いや他のウマ娘と比べても大きい方だと思うんだけど……スカーレットとかと比べると負けちゃうかも?って気がするけどアタシ身長低いし。

……脚とかも、結構魅力的?だよね、きっと。

パピヨン「やっぱり肌面積とかが多い方が……」

お兄さんもそういうの好きだよね?これとか殆ど紐みたいな……い、いや!いやいやいや!これはない!これはないないない!

――もっと普通な、けどちょっとドキっとしちゃうような……そんな水着……あっ!

パピヨン「これだ、これにしよ!」
504 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/05/05(日) 22:21:44.45 ID:+9m/08ls0
『……パピヨンに追い出されてしまった』

トレーナー室で仕事を片付けていたら、いきなりパピヨンが来て「出て行って!」と言われてしまった。

……いや、別にそのこと自体は良いんだが。パピヨンは部屋の中で何をしているんだろうか。

パピヨン「はーいお兄さん。準備できたから入って良いよ〜」

中からパピヨンの声が聞こえてくる。その言葉の通りに、【貴方】はトレーナー室に入ると……そこには。

パピヨン「じゃ〜ん……どう?新しい水着買っちゃったんだけど……お兄さんの感想、聞かせて欲しいな〜?」

――水着姿のパピヨンがいた。蝶のような模様があしらわれたワンピース水着。

パピヨン「ぷぷ、お兄さん見惚れちゃってる?やんや〜ん、そんなじっくり見ちゃって、お兄さんのエッチ〜」

『え?あ、ああ……すまない』

思わずジッと見てしまった。ふむ、ふむ……。

『……だいぶトモも成長したな。全体の筋肉量も偏っていないし……こうやってみると、だいぶ綺麗な身体をしているな』

パピヨン「えっ?い、いや……そんな……いやいや……えっ?」

『スプリンターらしい良い下半身だ、だから後は心肺能力と柔軟性、そういう部分を鍛えていくべきだろうな』

それこそ、夏合宿では遠泳を多く行ったりしても……いや確か夏合宿ではビーチでクイズ大会が行われるらしいから――。

パピヨン「……〜〜っ!あ、あーもう!お兄さんほんっと意味わかんない!もっとこう!あるでしょ!?」

『え』

パピヨン「言うべきこととか!水着なんだから!ねぇ!あ、あーもー……ほら!チャンスあげるから!」

顔を朱色に染めながら、パピヨンは自分にびしぃ!と指を指す。

……な、何だろう。
505 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/05/05(日) 22:26:58.09 ID:+9m/08ls0
なんか言ってあげよう!:安価下2
1 ……水着似合ってるな
2 身体を見せるだけなら水着になる必要なかったんじゃ…
3 …………?
4 自由安価
506 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/05(日) 22:27:26.57 ID:QEIsYaNto
kskst
507 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/05(日) 22:40:13.71 ID:PypCo76v0
1
508 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/05/05(日) 23:26:18.81 ID:+9m/08ls0
『……水着、似合ってるな』

パピヨン「!!!」

彼女の顔が、一気にぱあっと明るくなる。

パピヨン「っ!で、でしょ〜!?この水着、折角お兄さんの為に――ぁ、いや、ちがっ…………も、もう!ほんとお兄さんってば変態なんだから!」

アタシの水着姿で鼻の下伸ばして、にやにやしちゃって!まあでも、お兄さんだししょうがないよね!と、なんだか早口でまくし立ててくる。

パピヨン「ぷ、ぷぷぷ!あー、良かった……じゃない!ほらもうおしまい!アタシの水着姿なんて他の人じゃ中々見れないんだからね!?ほら出て行って!出てって!

『……え、ちょ。押すなって……!』

顔が真っ赤なパピヨンに押され、部屋から追い出されてしまう。

……水着が似合ってると思ったのは、本当なんだけど。どうして……。

パピヨン「……〜〜っ!ぅ〜……!!!」

――【貴方】をトレーナー室から追い出した後、嬉しそうにガッツポーズを小さくするパピヨンの姿がそこにはあった。
509 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/05/05(日) 23:34:08.97 ID:+9m/08ls0
結局【貴方】はドキドキしたの?:コンマ直下

1〜6 ……?
7〜9 ……年頃の女の子がそういうのを着るのは、良くないと思う
0 ……いや、まあ……まあ。
510 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/05(日) 23:41:27.78 ID:RZt09s+DO
はい
511 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/05/05(日) 23:52:07.20 ID:+9m/08ls0
多分最後までお兄さんパピヨンにドキドキしたりとかそういう目で見たりとかしなさそう。

今日はこれで終わりです。お疲れさまでした。おやすみなさい。
512 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/06(月) 00:23:24.81 ID:uKJEhHdD0
新人とは思えない危機管理能力
513 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/06(月) 11:31:57.36 ID:qAUE+wM4o
クソボケやちょっとはそういう目で見ちゃうよりも魅力は認めつつ扇情的過ぎるのは駄目よと理性が勝ってるの、一番パピヨンにとって壁が厚い気がする
おつ
514 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/07(火) 00:44:00.15 ID:+XzMZXXGo
遅いけど乙
マジで壁が高いなこのトレーナーパピヨン自信なくしちゃうよ
でもなんかパピヨンの魅力にはちゃんと気づいてそうなのがまた厄介だな20歳越えるのを待つしか…
515 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/05/08(水) 00:50:48.75 ID:eX2MnGk70
パピヨン「ライムのトレーニングを探るよお兄さん!」

『……はあ』

ユニコーンステークスから数日、トレーニングが休みの今日この頃。いきなりパピヨンはそんなことを言い出した。

『……ライムのことなら直接訊けば、それこそ一緒にトレーニングも』

パピヨン「お兄さんバカ!? ライムはライバル……じゃなくて敵!敵なんだからもう軽々一緒にトレーニングしたりなんて手の内晒しはしないでしょ!」

『ああ、まあ……』

ぷんすこ怒る担当ウマ娘の意見も分かる、けどあのライムがそういう提案を断るだろうか……ああ、でもライムの担当トレーナーさんは、そういうのしっかりしているだろうなぁ。

……興味がないわけではない、敵情視察……そう敵情視察。自分自身、ライムがどのようなトレーニングを行っているのか気になるところだ。

パピヨン「ね!ね!?お兄さんも気になるでしょ!?」

『だけど、そんなトレーニングを見させてほしいなんて――あいたっ!』

蹴られた!脚を!痛い!

パピヨン「だから探るの!お兄さんほんっと察せないね!隠れてこっそりと観察するの!そう……スニーキング!」

『スニーキング』

……ダンボールとか用意した方が良いんだろうか。
516 : ◆OX0aJKbZO.0H [saga]:2024/05/08(水) 00:51:24.07 ID:eX2MnGk70
ライトレ「――少しペースが落ちているぞ!最後の一週も全力で!」

ライム「はい!トレーナーさん……っ!やぁあああああああ!!!」

――ダッ。と、ライムが駆けると同時に、風を割く音が聞こえてくる。

ダートの土が舞い上がり、まるでダートを往く流星のようで……。

パピヨン「……ちょっとお兄さん、お兄さん。何ボーっと見てるの」

『え、あ、ああ。悪い……』

パピヨン「今日はライムの練習を全部糧にするつもりで行くよ!お兄さんも一応トレーナー何だから、少しは頑張ってよ!」

酷い言われようだなと思う。まあしかし、折角担当ウマ娘がやる気を出しているのだから、それに全力で乗っかるのもトレーナーの役目だ。

――という訳で、自分たちは今ステラライムの練習を物陰からこっそりと伺っている。わざわざ黒いサングラスを二つ自費で購入し、あんパンと牛乳も……いやこれ刑事の尾行か?

パピヨン「もぐもぐごくごく……にしてもライム、相変わらずはっやいなぁ……前走った時よりも断然早くなってる気がするし」

――ステラライムのトレーニングを見始めて思った印象として、とても基本に忠実である。ということだ。

ライムのトレーナーさんは結構熱い人だが、トレーニングはとても論理的だ。無茶は絶対にさせず、しっかりと基本を押さえる。走りの土台をしっかりと築いている。

だからこ――単純に強い。王道のようなレース展開も。最後に抜け出す走力も、走り切るスタミナも全てを兼ね備えているからこそできる。つまり、基本が出来ているんだ。

ライム「っぁあああああああああああああ!!!」

ライトレ「……よし、いいぞライム。いったん休憩にしよう、しっかりと水分補給をしておいてくれよ」

ライム「はぁ、はぁ……!はい、分かりましたぁ……!」

パピヨン「うわ、すっごい担当とトレーナーっぽい。お兄さん、見習えば?」

『……いや、まて。それだけは君に言われたくないぞ』
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