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安価とコンマで異世界転生!その10
- 803 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/02(金) 02:31:59.74 ID:wi9oasYy0
- 看板娘「そうなんですか!?」
狙撃少女「まず間違いなく、極北から来ているようですね」
炎魔「でも、たくさんお金出したんでしょ?ってことは魔物とかじゃない可能性が高いよね」
男「なんか衝撃与えるとかして、お金が実は雪玉でした……とかじゃなければ、まぁそうなるな」
中華「……さっき調査の隊員が話してたことが引っ掛かるなぁ。異界と関係があるのかも?」
- 804 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/02(金) 02:38:57.48 ID:wi9oasYy0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 805 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/02(金) 19:11:36.94 ID:wi9oasYy0
- 耳をすませば、
かまくらの奥から子供たちの声が聞こえてくる
看板娘「私どもとしても、お客様を疑いたくはないのですが……」
氷魔「……えぇ……少なくとも……あなたがたから彼らに干渉するのは好ましくありませんね……」
やる気「そういう訳で、俺っちらが調べてやるっすよ」
看板娘「ありがとうございます!」
そして、一行はこれからどうするかの作戦会議を始めた
>>下1……これからの対応
1.子供たちに突撃して話を聞く
2.払われたお金の真贋を確認する
3.一旦外に出て極北の人々に聞き込みをする
4.自由安価
- 806 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/02(金) 19:54:12.27 ID:tO/AN1kDO
- 1
- 807 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/02(金) 23:40:30.76 ID:wi9oasYy0
- 炎魔「じゃあ行きましょう!」
ぶりっ子「ちょっとぉ!?」
炎魔は迷うことなく宿の奥へと飛んでいった
怪盗「ど……どうします?」
男「……もう行くしかなくね?行くべ」
狙撃少女「あ……はい」
- 808 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/02(金) 23:46:37.36 ID:wi9oasYy0
- 炎魔を追いかけていくと、
二人の子供と戯れているのが見えた
『子供の集団』と看板娘は言っていたため、
そこにいるのが全員ではないと考えられる
少女「そりゃっ!」
炎魔「はーっはっはっは!甘い甘い!」
少年「わー!すごーい!」
少女が次々と投げつける雪玉を、
飛行しつつ回転しながら華麗に避けている
- 809 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/03(土) 03:06:06.54 ID:rm8sT4zs0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 810 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/03(土) 19:36:55.91 ID:rm8sT4zs0
- 中華「早速楽しんでる……」
氷魔「……子供の相手は……得意そうですもんね……」
炎魔は空中で大きく体を捻ると、そのまま着地した
少女「チャンス!」
炎魔「いよっ……捕まえましたー!」
目ざとく投げられた雪玉をサイドステップで躱し、
そのまま少女の後ろに回り込んで抱きすくめる
少女「ぐえー……」
少年「足も速いんだね!」
- 811 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/03(土) 20:46:12.18 ID:rm8sT4zs0
- やる気「いやーお見事っすね」
炎魔「あっ、みなさん来たんですね」
少女「友達?」
炎魔「そうだよ」
少年「よろしくおねがいします……」
少年は控えめなタイプらしく、
恐る恐る挨拶をしている
ぶりっ子「よくできた子ですねぇ」
怪盗「みんなはどこから来たの?」
少女「>>下1」
- 812 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/03(土) 21:54:42.43 ID:ozPRtZ3DO
- 私たち極東と呼ばれる地域から来たの
近所の古寺の近くにある洞窟で皆で肝試しをしていたら気がついたらここにいたの
- 813 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/04(日) 03:01:04.49 ID:Bz/1D/Si0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 814 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/04(日) 19:44:39.24 ID:Bz/1D/Si0
- 少女「私たち極東と呼ばれる地域から来たの」
狙撃少女「極東……?そんな所あるんですね」
少女「近所の古寺の近くにある洞窟で皆で肝試しをしていたら気がついたらここにいたの」
男「えぇっ!?なんてこった!」
少女「もう寒くて寒くて……家もどこか分からないし、困っちゃった」
- 815 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/04(日) 20:10:10.05 ID:Bz/1D/Si0
- 中華「ど……どうしよう?何者なのかはのく分かったけど」
氷魔「……このことは……報告すべきですね……」
一旦少年少女に別れを告げ、
あっという間に看板娘の所まで出戻りした
やる気「とりあえず、一番重要なことは分かったっす」
看板娘「そうなんですか!?」
- 816 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/05(月) 02:08:41.97 ID:0Rt2n9N80
- やる気「どうやらあの子ら、遠くから瞬間移動的な方法ですっ飛ばされてきちゃったらしいっす」
看板娘「よりにもよって、極北までですか……」
ぶりっ子「困りましたよねぇ」
看板娘「しかし、なにか企みがあるわけではなさそうですね。そこは安心です」
炎魔「はい!一緒に遊んだこの私が保証します!」
炎魔は胸を叩いて鼻息を荒くしている
- 817 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/05(月) 02:24:52.29 ID:0Rt2n9N80
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 818 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/05(月) 19:29:22.77 ID:0Rt2n9N80
- 報告を終える頃、
出掛けていた宿屋の主人が帰宅してきた
主人「……ん?今日は二組目も来たのか」
看板娘「それより……あの子供たちの正体が分かったんです」
主人「そうか、なんだって?」
怪盗「どうも、テレポートしてきちゃったらしいですよ?極東っていうとこから……極東ってどういうとこか知ってますか?」
主人「>>下1」
- 819 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/05(月) 22:21:38.90 ID:w361S0PDO
- 自然と調和した独特の文化な地域というぐらいしか知らないな
- 820 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/06(火) 03:57:46.30 ID:HlWg6SaT0
- 主人「自然と調和した独特の文化な地域というぐらいしか知らないな」
狙撃少女「へぇ……そういう感じなんですね」
男「だが、あいつらをどうするかという問題は残ったままなんだよな……」
主人「気にすんな、うちで面倒見るさ。金はかなり貰ったし、次の定期便が来るまでは預かってやらんとな」
中華「太っ腹だね」
主人「どうせ客なんぞほとんど来ねぇんだ、話し相手が増えて得したぜ」
- 821 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/06(火) 04:00:25.43 ID:HlWg6SaT0
- そう言って主人は裏手に去っていった
一行も自分たちが泊まる巨大かまくらの一角に集まり、寛ぎはじめた
氷魔「……落ち着きますね……かまくらは……」
やる気「雪の中とは思えないほど暖かいっすね」
遠くから響く子供の笑い声を聞きながら、
雪の上でただリラックスする時間は、
童心を思い出させてくれるだろう
- 822 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/06(火) 19:52:08.28 ID:HlWg6SaT0
- すみません寝落ちしました
中華「しまった、ここじゃ料理できない」
ぶりっ子「ま、じきに夕飯も運ばれてきますよぉ」
怪盗「かまくらが溶けたら終わりですからね」
まだ夕食までは時間がありそうだ
>>下1……なにをする?
1.中華と話す
2.氷魔と話す
3.やる気と話す
4.ぶりっ子と話す
5.怪盗と話す
6.狙撃少女と話す
7.炎魔と話す
8.凍てつく波動の魔導書を読む(誰が読むかも)
9.子供たちに会いに行く
10.自由安価
- 823 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/06(火) 20:18:13.80 ID:09O9kBtDO
- 9
- 824 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/07(水) 02:19:09.62 ID:QrCWDg7G0
- 男は子供たちの様子でも見に行こうかと考え、
巨大なかまくらの中を歩き出した
男「……?」
しばらくすると、楽器の音が聞こえてきた
これがなんなのか男は知っていた
それは、篠笛の音色なのだ
篠笛少年「……ふぅ」
それを吹いていた少年の元に辿り着くころ、
丁度彼は演奏に区切りをつけた
- 825 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/07(水) 02:22:31.11 ID:QrCWDg7G0
- 男「……篠笛吹ける子供なんて、初めて見たな」
篠笛少年「そうですか?」
謙遜の態度ではない
彼の知り合いにも篠笛が吹ける者がいるのだろう
男「そうとも。しかしなぜ一人なんだ?」
篠笛少年「一人も好きなので。……それに、ここはよく音が響きます。楽器をやるにはいい場所ですから」
男「確かにそうだな。……俺もなんか持ってりゃよかったなぁ」
- 826 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/07(水) 02:25:49.40 ID:QrCWDg7G0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 827 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/07(水) 18:19:34.34 ID:QrCWDg7G0
- 篠笛少年「歌ってはいかがですか?」
男「なんか恥ずかしいからやめとくわ」
篠笛少年「そうですか……」
少し残念そうな少年を尻目に、かまくらを歩く
かまくらの中にいくつものかまくらがあり、
それらを巡っていくだけでも楽しい
少女「っ!」
男「え……?」
遠くに一人の女の子が見えたかと思えば、
こちらに向かって突如走ってきた
魔物ではないので、
臨戦態勢をとるべきか男は迷っている
そうしているうちに、少女は走りながら口を開いた
少女「>>下1」
- 828 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/07(水) 21:29:03.49 ID:ab6lc2x3o
- 向こうににゃんこの大群が!
- 829 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/08(木) 03:34:56.16 ID:OjNaipQg0
- 少女「向こうににゃんこの大群が!」
男「へっ!?」
そう言いながら彼女は僕の隣を過ぎ去っていった
しかし、目の前には一面真っ白な雪があるばかりで、
猫などいるようには見えなかった
???「にゃぁぁぁ……」
だが、ここで男はそれに気付いた
景色が揺れているように突如見え出したのだが、
その原因は雪と見紛うほど白い猫の大群であった
- 830 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/08(木) 03:46:48.97 ID:OjNaipQg0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 831 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/08(木) 19:15:41.35 ID:OjNaipQg0
- 男「おわぁぁぁーっ!!」
そして、彼はもこもこの雪崩に潰された
一直線に走る猫の群れは、彼を引き倒していったのだ
少女「ふぅ」
先ほど隣を過ぎていった少女がどこからか現れる
男は全身の雪と毛を払い落として、
どうにか立ち上がった
- 832 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/08(木) 20:55:35.75 ID:OjNaipQg0
- 男「いやぁ、ひどい目にあった。無事かい?」
少女「ええ、私は平気です」
彼女は猫の大群からどのようにしてか逃れたらしく、
まるでさっきと変わらない状態だった
男「あの猫、なに?」
少女「>>下1」
- 833 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/08(木) 21:16:45.78 ID:/SqE2YgDO
- 分からない
突然雪の中から次々出てきたの
- 834 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/09(金) 03:10:41.19 ID:hiigtz700
- 少女「分からない」
男「そうか……」
少女「突然雪の中から次々出てきたの」
男「ふぅん……だが、面白いものを見たな」
猫が去っていった方角を見て、
男はしみじみとそう感じ入った
少女「真っ白で綺麗だったから、一匹や二匹だったら欲しかったなぁ」
男「猫派?」
- 835 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/09(金) 03:11:41.37 ID:hiigtz700
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 836 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/09(金) 19:39:15.17 ID:hiigtz700
- 少女「狸派よ」
男「狸……そういえば、直接見たことはないな」
少女「この辺りっていないの?」
男「確か……極東から来たんだっけ?多分極東とかその近くにしかいないんじゃない?」
少女「ふーん、そういえば、異国では犬派と猫派があるって聞いたわね」
- 837 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/09(金) 19:41:49.03 ID:hiigtz700
- 男「じゃあ、そっちじゃ違うの?」
少女「ええ、極東じゃ狸派と狐派が主よ」
確かに対立的なイメージのある動物だ、と男は納得した
だが、それらは家畜化された動物ではない
男「飼ってるの?」
少女「うーん、普通の狸や狐は飼われてないわ」
男「あぁ、やっぱりそうなんだ」
少女「でもアレよ?化け狸とか化け狐はよく飼われてるわ。まぁ、庶民はほとんど飼ってないけれど」
- 838 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/10(土) 02:40:18.55 ID:aS9ooNer0
- 奇妙な極東文化の話を聞いてから、
男は自分たちのかまくらに帰った
中華「ご飯届いたよ」
男「おっ、マジか。食おう食おう」
雪の上に堂々と置かれた木製のテーブルに料理が並んでいる
氷魔「……魚が多いのは……流石といったところでしょうか……」
やる気「温かそうな汁物もあるっすよ!こりゃ嬉しいっすね!」
- 839 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/10(土) 03:00:48.85 ID:aS9ooNer0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 840 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/10(土) 18:08:40.23 ID:aS9ooNer0
- 肉の出汁が効いたワイルドなスープを啜り、
男は自分の考えを口にした
男「子供たちはなんらかの転送機構でこっちに来たっぽいが……送り返せる機構もあるんじゃないか?」
ぶりっ子「あるとは言い切れないですけどねぇ」
男「そうだな。……俺としては、そいつを探し出して、さっさと子供たちを帰してやりたい」
怪盗「むしろ、そうしないとどうなるか分かったもんじゃないですしね」
- 841 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/10(土) 21:07:20.45 ID:aS9ooNer0
- 男「じゃあ、飯が終わり次第色々聞きに行こう」
一行は食事を通じてゆっくりと体を温め、
それから子供たちの所へ向かった
子供たちは丁度集まっており、
男たちがやってきたのに反応して、
代表らしき子供が一人歩み出てきた
代表少年「なにか用ですか」
狙撃少女「私たちは、みんなを極東へどうにかして返したいと考えています」
- 842 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/10(土) 21:09:44.15 ID:aS9ooNer0
- その発言に、子供たちはどよめいた
特有の落ち着きのなさが発露している
男「そこで……まずは君たちがどのようにしてここまで転送されてきたのかを知りたい」
代表少年「なるほど……」
男「直接送り返す方法があれば楽なんだが、君たちが飛ばされてきた極北の地点に……なにか不審なものはなかったか?」
代表少年「>>下1」
- 843 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/11(日) 00:09:52.50 ID:KpLZbOx40
- ドアノブがいっぱいあった
- 844 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/11(日) 03:12:07.21 ID:QxDY1O5X0
- 代表少年「ドアノブがいっぱいあった」
中華「えぇっ!?」
代表少年「うちらの住んどる場所にドアノブなんてあらんし……物の怪の類いかと思ってひたすら逃げたんよ」
過程はやや違うが、結論が合っていた
そのドアノブは物の怪とも呼べる存在なのだ
氷魔「……禁域を経由して……ここへ来たのかもしれませんね……」
やる気「ほぼ確定っすね。まぁ、ドアノブだけ出てる可能性もなくはないっすが」
- 845 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/11(日) 19:40:11.94 ID:QxDY1O5X0
- すみません寝落ちしました
それからまた一行は作戦会議を始めるはめになった
ぶりっ子「ど、どうしますぅ?」
怪盗「帰したいって言いましたけど……禁域は私たちでも安全に動けるとは言い難いですね」
炎魔「意外とどうにかなるんじゃない?」
狙撃少女「そうかもしれませんが……慎重になるべきでしょう」
男「そうだな……」
>>下1……一行の決断
1.禁域とおぼしき場所の探索をして子供たちを素早く帰還させる
2.別の方法を考える
3.自由安価
- 846 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/11(日) 20:26:18.74 ID:KtW7mXFv0
- 3 頼れる戦士を迎えよう
- 847 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/12(月) 04:07:11.16 ID:hwnesyXa0
- 中華「いやぁ、どうしようね?」
男「……俺たちと子供たちだけで物事を解決するにも限界がある」
氷魔「……ここは……やはり諦めますか……?」
そう聞かれた男の顔は、少しも曇っていなかった
男「いや、極北の環境に強い戦士を探そう。そうすれば少しでも安全に探索ができる」
やる気「なるほど……いればいい感じっすね」
- 848 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/12(月) 04:13:26.22 ID:hwnesyXa0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 849 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/12(月) 18:32:43.30 ID:hwnesyXa0
- それから男は、宿屋の主人を訪ねた
主人「ん……どうされました?」
男「実は、人を探す必要ができまして」
主人「ははぁ、そうですか。とりあえず上がってくださいな」
主人は宿のエントランスにある従業員用の扉を開き、
その奥にある部屋に男を招き入れた
- 850 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/12(月) 21:13:31.14 ID:hwnesyXa0
- そこはかまくらではなく、普通の部屋だった
男「普通の部屋もあるんですね」
主人「でなければ、もしかまくらが溶けてしまったら、私どもの家までなくなってしまいますからね」
男「……それで、いきなり本題なのですが」
主人「はい」
男「極北の探索に慣れている戦士……ご存知ありませんか?俺たちはそうした人に協力を仰ぎたい」
主人「>>下1」
- 851 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/12(月) 23:14:55.18 ID:SqMsF9OUo
- それならば「境界」の変動を監視しているあの男ですな
- 852 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/13(火) 03:18:33.16 ID:NZG8pPMn0
- 主人「それならば「境界」の変動を監視しているあの男ですな」
男「心当たりがあるんですか?」
主人「ええ、探査のために多くの人が極北に来ておりますが……彼は仕事柄、奥地に踏み込むことも少なくありません」
それなら頼れそうだ、と男は思った
だが、境界とはなんなのかが気になった
男「境界ってなんですか?」
主人「この世界はある程度流動的だと彼は言っていました。極北と極南の境界も、いつ観測するかによって位置が違うそうです」
- 853 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/13(火) 03:21:59.47 ID:NZG8pPMn0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 854 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/13(火) 19:53:53.72 ID:NZG8pPMn0
- 男「へぇ、そうなんですね」
主人「彼は確か、探査基地の端に小屋を立てて一人で暮らしていますよ」
男「そうですか、では明日訪ねてみます」
男は主人に礼を言って、自分たちのかまくらに戻った
ぶりっ子「どうでしたぁ?」
男「訪ねるべき相手は分かった。明日言ってみて、反応がよければ子供たちを改めて誘おう」
- 855 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/14(水) 02:03:29.51 ID:au2Gzgwu0
- それから一行は眠ることにした
かまくらの中は温かく、
極北とは思えないほど暖かかった
どこからか差し込んだ月光が、
かまくらの雪に反射して薄明かりの中で眠るのだ
〜翌日・陽週火曜日〜
怪盗「んぉ……」
狙撃少女「あの……寝相どうなってるんですか……?」
- 856 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/14(水) 02:13:54.63 ID:au2Gzgwu0
- ベッドがなく、
敷き布団で眠るタイプの宿だったため、
寝相の悪いものはいつにもまして凄まじい体勢になっていた
男「……やば」
怪盗は寝相が悪く、枕に片足を、
足のあるはずの場所に頭を置き、
もう片足を狙撃少女のベッドに突っ込んでいた
怪盗「うん……?」
- 857 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/14(水) 02:15:31.71 ID:au2Gzgwu0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 858 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/14(水) 19:44:07.33 ID:au2Gzgwu0
- 怪盗はばつが悪そうに目覚める
中華「……なんか、もっとヤバいやついるよ?」
氷魔「……え……?……どこの布団にもいませんが……」
中華「違う違う。あそこだよ」
彼の指差す先には、
空中で全身をフィギュアスケートのようにダイナミックに捻りながら空中で眠る炎魔がいた
やる気「……寝袋かなんかで拘束しないと、野宿しただけで行方不明になりそうっすね」
- 859 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/15(木) 03:59:42.78 ID:qmAj7gzV0
- 朝っぱらから大声を出すわけにもいかず、
炎魔をどうにか起こすのにはみな苦労した
ぶりっ子「ほら、行きますよ」
炎魔「あぁい……」
怪盗「揶揄され損でしたね、私」
一旦チェックアウトして、外れの小屋を目指す
子供たちについての調査代として、
宿泊代は無料にしてもらえた
- 860 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/15(木) 04:02:16.90 ID:qmAj7gzV0
- 基地の外周に沿って歩いていると、
遠くに小屋が見えた
いくら小屋といっても、
極寒の気候ではそれなりの小綺麗さがなければまともに住めはしないと一行は考えていた
狙撃少女「本当に住んでるんですかね、人」
その小屋は小さくボロボロで、
物置と言われたら信じてしまいそうなほどだった
- 861 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/15(木) 04:08:42.17 ID:qmAj7gzV0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 862 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/08/15(木) 18:40:33.57 ID:etbRM4lWO
- 男「誰かいますかー?」
外から小屋に呼び掛けても返答はない
扉をノックしても、反応はない
むしろ、鍵もかかっていないのかノックで扉が開いてしまった
極北戦士「なにか用か?」
どうやらいつの間にか一行の後ろにいたようで、
話しかけてくる
恐らく出掛けていたのだろう
みな焦って振り向く
>>下1……極北戦士の外見
- 863 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/15(木) 21:06:10.51 ID:UPJEiW0DO
- シロクマの獣人
- 864 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/16(金) 02:54:23.76 ID:tGsZMJIg0
- そこにいたのは、まさしく雄大なる極北を象徴するかのような巨体
純白の体毛に全身を覆った彼は、
シロクマの獣人であった
中華「大きい……!」
氷魔「……実は私たち……あなたに折り入って頼みがございまして……」
極北戦士「そうか。とりあえず上がっていけ……と言いたいが、人間にはこの小屋では外と変わらんな……」
- 865 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/16(金) 02:55:54.68 ID:tGsZMJIg0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 866 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/16(金) 19:04:19.42 ID:tGsZMJIg0
- 仕方ないので、
一時的に近くの建物に入って話をすることにした
調査で来ている人の迷惑にならないよう、
注意しなければならない
ぶりっ子「実はぁ……禁域、または禁域の装置によって極北に子供たちが十人転送されてきちゃってるんですよぉ」
極北戦士「なんと……それは問題だな」
怪盗「そこで、その地点を調査して……どうにか子供たちを返す方法を見つけたいのです」
- 867 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/16(金) 20:53:15.15 ID:tGsZMJIg0
- 狙撃少女「ですが……それには子供を連れていく必要があります。私たちも極北の気候や土地には不慣れで……」
男「それだけではなく、危険な禁域と関わる可能性もある。極北について十分な知識があり、強い戦士を俺たちは探していたんだ」
男はまっすぐ極北戦士を見つめる
中華「……そういう訳なんですが、護衛を受けていただけますか?もちろん、報酬は出します」
極北戦士「>>下1」
- 868 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/16(金) 21:47:44.48 ID:1O8gye8zO
- こんなところに居ては子供達にどんな危険があるか分からない。直ぐにでも協力しよう
- 869 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/17(土) 01:59:13.53 ID:VzLg37j00
- 極北戦士「こんなところに居ては子供達にどんな危険があるか分からない。直ぐにでも協力しよう」
氷魔「……ありがとうございます……!」
やる気「じゃあ、誰か一人すぐに連れてくるっすよ!」
彼は急いで宿へと戻っていく
五分ほど置いて、二人で戻ってきた
代表の子供がその背中に負われている
炎魔「ちゃちゃっと探して、無事に帰しちゃいましょう!」
- 870 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/17(土) 02:06:12.51 ID:VzLg37j00
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 871 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/17(土) 18:11:15.60 ID:MbGW2QK+O
- 一行は準備を整え、調査隊のキャンプから出て本格的に極北の地に足を踏み入れた
代表少年「この前とはまるで違って見える……」
生きるか死ぬかの状況で見る世界と、
最低限の余裕がある状態でみる世界は違うものだ
極地ともなれば、
その違いはより感覚的に現れるだろう
極北戦士「……そうだな。時にひどく残酷に見えることもあるが……基本的には美しいとすら思える」
- 872 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/18(日) 02:12:16.81 ID:ZuB7I0d00
- 銀世界と形容すべきものはみな見てきたが、
その光景は銀ほど鈍くはなかった
純白の鏡のような大地が茫漠としているのだ
ぶりっ子「安全なら観光にでも来たい場所ですよ、本当に……」
極北戦士「計画としてはあるらしい。調査隊の資金も無限ではないからな」
怪盗「危険じゃないんですか?」
極北戦士「安全とは言いがたいな……だが、この土地では生息できる魔物もそう多くはない。対策も立てやすいだろう」
- 873 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/18(日) 02:37:25.60 ID:ZuB7I0d00
- 代表少年の微かな記憶と、
それを現実的なものに手繰り寄せる極北戦士の土地勘によって、極寒の大地においても少ない苦労で目的地を目指すことができている
狙撃少女「火魔法で暖を取りたいですね……」
極北戦士「洞穴でやるべきだな。寒いのは魔獣どもも同じだから、感知力に優れた魔獣を誘き寄せてしまう」
男「どうしてもヤバそうだったら極北戦士さんに抱えてもらおうか。非常に暖かそうだ」
極北戦士「本当に緊急の時ならばやぶさかでもない……基本的には、不意の事態に対応するために身軽でいたいがな」
- 874 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/18(日) 03:14:16.50 ID:ZuB7I0d00
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 875 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/18(日) 19:51:15.88 ID:ZuB7I0d00
- 半刻ほど歩くと、代表少年が声を上げた
代表少年「多分、この辺りです」
中華「結構登ったね……」
舗装はおろか整備もされていない大自然なので起伏が激しいが、ほとんど下ることなく上に登っていった結果としてそこに辿り着いた
極北戦士「ふむ……アレか」
彼はある一点を指差した
そこには、>>下1があった
- 876 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/18(日) 20:29:22.02 ID:IE/kPjy5o
- 光る石柱
- 877 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/19(月) 01:46:50.94 ID:0+ea3MtU0
- そこには光る石柱があった
氷魔「……なんでしょう……あれ……」
やる気「なんか知ってるっすか?」
極北戦士「分からないな」
鼓動のように、
強く光ったり淡く光ったりを繰り返すそれは、
幻想的な極北の風景といやにマッチしていた
- 878 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/19(月) 01:49:59.15 ID:0+ea3MtU0
- ぶりっ子「手がかりであることは間違いなさそうですがぁ……」
ただ立ち尽くしていると、炎魔がその間を抜けた
そして、誰かが声をかける間もなくそれに触れた
炎魔「こういうのは触れてみたりすると……おおっ!?」
一際強くそのモノリスが明滅すると、
炎魔の姿はそこから消え失せてしまった
- 879 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/19(月) 19:40:37.38 ID:0+ea3MtU0
- すみません寝落ちしました
怪盗「え?」
狙撃少女「消えちゃいましたね……?」
男「『おおっ!?』じゃないぞあのバカ!くそっ、どうせこれが転移装置だ。行くしかなくなった!」
男も迷うことなく石柱へ手をつける
極北戦士「ま、待て!君にもリスクがあるだろうっ!」
制止は既に遅く、男も光の点滅とともに瞬間移動した
>>下1……移動先
- 880 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/19(月) 20:05:25.91 ID:s4ACmYVDO
- AI市長や平成少女がいる街
- 881 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/20(火) 01:11:32.71 ID:8M+jrPxd0
- 男「痛って!」
転移後、彼は二メートル程の高さから落下した
振り返れば鈍く光る石柱はまだあり、
近くで炎魔も警戒をしている
炎魔「あ、来たんですね」
男「そりゃそうなるだろ。……あれ?ここ、まさか」
炎魔「そうなんですよ……ここ、本の街なんです」
- 882 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/20(火) 01:15:53.91 ID:8M+jrPxd0
- そこは、市長のオフィスにほど近い公園だった
モノリスが出現したためか、
即席のフェンスで封鎖されている
男「……よし、市長に会ってくる」
炎魔「どうしてですか?」
男「どういう訳か、こいつは極北と繋がってるんだ。すぐ故郷には帰してやれなくても、市長に子供たちの面倒を見てもらえるんじゃないかと思ってな」
炎魔「じゃあ、今すぐ戻ってみなさんに伝えますね!」
男「いや、待つんだ!」
- 883 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/20(火) 01:30:52.98 ID:8M+jrPxd0
- 男は炎魔の服の首元を後ろから掴み、
どうにか手綱を握る
炎魔「おっと!」
男「極北からこっちに来れるのは間違いないが、こっちから極北に行けるかは分からない。もし仲間の誰かが石柱で来た場合にそのことを伝える役割を頼みたい」
炎魔「あ、確かにそうですね」
男「ああ、一応連絡は取れるがな」
男はバッグから一対になる巻物を取り出した
炎魔「持ち合わせがいいですね」
男「炎魔が転移したから急いで片方用意したんだ。本当に焦らせる」
炎魔「す、すみません……」
- 884 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/20(火) 01:31:40.54 ID:8M+jrPxd0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 885 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/20(火) 18:51:24.88 ID:8M+jrPxd0
- 男「ま、いいさ……そういう訳で話つけてくる」
炎魔「行ってらっしゃーい!」
男はフェンスを跳び越え、街中へ駆け出した
そして十分後、市長のオフィスまでやって来た
男「市長ー?いますかー?」
市長「なにかご用でしょうか……!?」
- 886 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/20(火) 19:02:46.85 ID:8M+jrPxd0
- 市長はこちらを見て面食らっている
その姿はいつもと違って完全にホログラムだった
男「今、そこの公園に石柱ありますよね。あれ転移装置みたいで……極北から飛ばされて来たんですよ」
市長「なんと、そうでしたか……」
男「……そもそも、あんなのに触れなきゃいけなくなる事情がありまして……」
- 887 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/21(水) 02:05:04.90 ID:z+WJEx4y0
- それから男は子供たちについて説明をした
市長「中々興味深い事象ですね」
男「ああ……それで、もしよければ子供たちを預かって欲しいんだ」
市長「……構いませんが、ここは託児所ではありませんよ?」
男「分かっています、だから用事が終わったらすぐに戻ってきます」
市長「……そう言うとは思っていましたよ」
彼女はため息をつきながらそう言ってみせた
- 888 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/21(水) 03:07:48.07 ID:z+WJEx4y0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 889 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/21(水) 18:58:24.13 ID:z+WJEx4y0
- 男が巻物に連絡事項を書くと、
了承する旨が書き込まれた
男「じゃ、一回石柱見てきます」
市長「はい」市長「行ってらっしゃいませ」
男が部屋から飛び出すと、
そこにホログラムではない市長もいて、
彼女も別れの言葉を贈ってきた
- 890 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/22(木) 03:28:02.62 ID:uXXO6bjJ0
- 公園に戻ると、代表少年と炎魔がいた
男「お、来てたか」
代表少年「ここ、どこなんですか?」
男「極北のちょっと南だ」
炎魔「それで、交渉は……」
男「引き受けてくれたよ。みんな、市長が住まわしてくれるそうだ」
- 891 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/22(木) 03:28:43.55 ID:uXXO6bjJ0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 892 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/22(木) 19:18:14.40 ID:uXXO6bjJ0
- しばらく待っていると、子供たちは全員やってきた
極北戦士は、仕事もあるので一旦帰るように勧めた
やる気「そういう訳で、子供たちをよろしくお願いするっす」
市長「承りました。移住者を想定したデータも取れますしね……」
平成少女「こんなすぐ会うことになるとは思ってませんでしたよ」
ぶりっ子「ほんとびっくりですよねぇ」
- 893 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/22(木) 19:21:22.46 ID:uXXO6bjJ0
- それから一行は、再び石柱の前までやってきた
怪盗「ここから無事に極北に戻れればいいんですけどね」
狙撃少女「知らない場所に飛ばされちゃったらどうします?」
男「……人生、なるようになるさ」
炎魔「非対称な転移装置なんて作らないと思いますけどね〜」
意を決して、取り囲んだモノリスに皆で触れる
するとやはりそれは明滅し、人々を転送していく
>>下1……どこに転移させられた?
- 894 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/22(木) 20:03:03.64 ID:gV1l1802o
- 元の極北
- 895 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/23(金) 04:10:07.69 ID:hjkL9UQs0
- 風鳴りと寒気が身を責める
男たちは、元の極北の地へと戻ってきていた
中華「おっ、戻ってこれたね」
氷魔「……助かりましたね……」
やる気「これで、子供たちのことは一旦気にせずに探索できそうっすね」
ぶりっ子「そうですねぇ、この石柱が対称ってことは、極東に行ける転移装置もありそうですしねぇ」
- 896 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/23(金) 04:56:28.97 ID:hjkL9UQs0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 897 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/23(金) 19:48:23.56 ID:hjkL9UQs0
- 怪盗「ええっと……ここ、それなりの標高ですよね?」
狙撃少女「そうですね、極北でもかなり寒い部類の場所だと思いますよ」
男「もっと登ってみるか」
怪盗「そう!それが言いたかったの!」
寒いというのに、怪盗は元気だった
果たして本当に冷え性なのか、と男は思った
中華「危険だけど、望みがありそうだ」
- 898 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/24(土) 03:09:59.11 ID:VctvlHuO0
- 一行は恐る恐る登山を再開した
いつ吹雪に襲われてもいいように、
洞穴を一つ一つ数えながら、
確実に雪と氷を踏みしめていく
氷魔「……私が寒いと思ったのは……人生で三度目です……」
やる気「あ、氷魔でも流石に寒いんすね」
氷魔「……私も……人の子なので……」
炎魔「暖めます?」
ぶりっ子「炎魔ちゃあぁぁん……こっちの耐性のない人たちを暖めてくださぁい……」
- 899 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/24(土) 03:13:45.35 ID:VctvlHuO0
- 炎魔の炎は不思議なもので、
それがなにかを燃やして灰にしてしまうことはなくとも、温かみだけは確かにあった
怪盗「なんか……霧が出てきましたよ?」
狙撃少女「困りましたね……方向感覚まで奪われるのはまずいです」
男「……まぁ、壊れてるけど俺たちにはコンパスがある。地磁気がイカれてなければ帰れるさ」
中華「食材も見当たらないなぁ」
- 900 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/24(土) 03:46:02.58 ID:VctvlHuO0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 901 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/24(土) 19:40:03.38 ID:VctvlHuO0
- 相変わらず中華は食材を探している
よく謎の動物や茸を採集しているが、
男たちはそれで腹を壊したことはない
氷魔「……霧を抜けます……!」
怯むことなく進めば、それを抜けることができた
恐れて動きを緩めていれば、
寒さと恐怖に蝕まれていただろう
やる気「ここは……!」
- 902 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/08/24(土) 19:43:38.60 ID:VctvlHuO0
- そこには息を呑むほどの絶景が広がっていた
一行が霧だと思っていたものは雲の層であり、
それを抜けた天空の世界には、
果てなく澄んだ大空のみが雪山から見えていた
炎魔「なんて綺麗!」
ぶりっ子「こりゃいい思い出になりますねぇ!生きて帰れればですけどぉ」
怪盗「……あれ、山の上のほうになにかあるよ?」
狙撃少女「確認しましょう」
狙撃少女はスコープを覗き、
山の上にあるそれを視認した
>>下1……なにがあった?
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