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安価とコンマで異世界転生!その10
- 603 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/17(月) 19:45:43.39 ID:4CSCZw7/0
- それから話は、市長ができないことはあるのか、という議題になった
怪盗「……戦えるんでしょうか、市長?」
狙撃少女「どうなんでしょう、それなりにはやれそうですけど」
男「これで腕っぷしまで強かったら、俺たちもちょっと肩身が狭いよな」
中華「聞いてみる?」
問いかけつつ、返事は聞かずに中華はモニターのスイッチを入れた
- 604 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/18(火) 03:22:38.39 ID:TqpD4Onh0
- 市長「……お代わりでしょうか?」
モニターが完全に起動すると、
落ち着き払った様子で質問をしてきた
氷魔「……あ……いえ……」
やる気「そういやお代わりも欲しいっすね、同じ大皿もう一つ頼むっすよ」
市長「承りました。今すぐご用意します」
- 605 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/18(火) 03:42:44.36 ID:TqpD4Onh0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 606 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/18(火) 19:19:03.77 ID:TqpD4Onh0
- 市長はなにやら操作して通達している
ぶりっ子「そういえばぁ、市長に聞きたいことがあるんですよぉ」
市長「なんでしょうか?観光案内なら得意ですが」
怪盗「市長って戦えるんですか?」
市長「>>下1」
- 607 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/18(火) 19:55:05.29 ID:ZSuihmsU0
- 機械の身体ですので、相手の生死を問わなくて良いのであれば可能です
- 608 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/18(火) 21:28:22.56 ID:TqpD4Onh0
- 市長「機械の身体ですので、相手の生死を問わなくて良いのであれば可能です」
狙撃少女「お……恐ろしいこと言いますね」
人間が筋肉を操作してやるような、細やかな手加減はできないということだろう
炎魔「確かに、鉄の塊に殴られたら普通の人は死にますね」
市長「そうですね、別に武器も内蔵されていますが」
- 609 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/19(水) 00:59:13.61 ID:Gp9Ffsyf0
- 男「やっぱ、ビームとか出るのか?」
市長「最初は搭載を検討していましたが……燃費と威力の兼ね合いから、その案は却下されました」
中華「ドラゴンの熱線とかも、よっぽど強いドラゴンじゃないと乱発できないもんね」
市長「……あと、私はどれも同じ見た目ではありますが、兵装に関しては差異があることもあります」
氷魔「……単なる警備に……殺人兵器を持ち出すのは……やりすぎですしね……」
- 610 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/19(水) 01:33:45.51 ID:Gp9Ffsyf0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 611 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/19(水) 19:20:02.77 ID:Gp9Ffsyf0
- 市長「そうですね、無駄は減らしています」
できる市長の顔をして、冷静に告げた
ぶりっ子「それでですねぇ……市長さんにできないことなんてあるのか、って話をしてたんですよぉ」
市長「なるほど……実は、市民にも聞かれたことがありますよ」
ぶりっ子「なんかあるんですかぁ?」
市長「大抵のことはできますが……実は、>>下1だけはできません」
- 612 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/19(水) 20:27:58.59 ID:WHvjPi8DO
- 芸術
- 613 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/20(木) 01:17:01.37 ID:T4Qg0nF50
- 市長「芸術だけはできません」
怪盗「はぁ、なるほど……」
狙撃少女「絵や文学ができないのですか?」
市長「完全で、完璧で、合理的なことしか私は目指せないのです。芸術の美しさとは、理論的な点数では表せないものですから」
男「型を破れないのか」
市長「そうですね、適切な表現だと思います。私は、型を真似ることはできても、それを創造することはできないのです」
- 614 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/20(木) 01:20:36.43 ID:T4Qg0nF50
- 中華「なるほどねー……」
中華はなにか複雑そうな顔をしている
おそらく、料理と芸術との関係を脳内で模索しているのだろう
市長「見てください、これが私の制作した音楽です」
彼女はモニターにいくつかの五線譜を映した
非常に整ったよい楽譜で、それらが一つの曲を構成していた
男「いいんじゃないか」
市長「……誰もが知るコード、恋のクリシェ、メジャーな楽器……私には、それしか使えません」
- 615 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/20(木) 01:24:21.42 ID:T4Qg0nF50
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 616 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/20(木) 19:26:55.53 ID:T4Qg0nF50
- それから、芸術について軽く論じて夕食は終わった
そのまま一行は入浴の時間となった
やる気「今日はとんでもない目に遭ったっすね〜」
男「全くだなぁ。だが、面白いものも見られた」
中華「あの大きな書庫とか、すごかったよね」
今でも、あの異様なほど緊張感のある書庫がありありと思い出される
- 617 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/21(金) 03:00:53.29 ID:Vn8ueUPC0
- やる気「しっかし、これからどうするんすかね……」
男「ああ、この禁域の話にどこまで踏み込むかだな」
中華「僕たちの目的は、あくまで極北……禁域は、さらに大きな問題な気がするよね」
成り行きで動くのはいつものことだったが、
流石に自発的に指針の変更を図らなくてはならないと、三人は思い始めた
女性陣でも、氷魔やぶりっ子はそのような気持ちが高まりつつあるのだ
- 618 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/21(金) 03:01:40.81 ID:Vn8ueUPC0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 619 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/21(金) 19:35:09.64 ID:Yf8wyvyTO
- それから自分たちの部屋に帰ると、氷魔たちがなにやら本を読んでいた
やる気「んー……?なに読んでるんすか?」
氷魔「……実は怪盗さんが……こっそり……あの書庫から本を持ち出していたんです……」
男「相変わらずだし、反省してないなぁ。まぁいいけど……なんて本?」
怪盗「読めないです!」
男「ああ、そういえばそうか……」
男は本のタイトルを上から覗き込んだ
そこには、>>下1と書いてあった
- 620 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/21(金) 19:45:11.83 ID:8h4O+wBq0
- 凍てつく波動
- 621 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/21(金) 21:13:59.16 ID:yQTJmdnXO
- 凍てつく波動と書いてあった
ぶりっ子「で、なんて書いてあるんですかぁ?」
男「凍てつく波動だって」
狙撃少女「なんですか、それ……」
氷魔・炎魔「……凍てつく波動……!!」
二人が顔を見合せて目を輝かせている
確かに、とても好きそうだ
- 622 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/22(土) 03:16:18.13 ID:2Xd0onRv0
- 中華「強そうではあるね」
男「中身は読んだのか?」
氷魔「……あまりに古すぎる言葉は……読めていません……一部しか理解できていませんね……」
やる気「波動ってのが、なんか強そうっすよね。魔法っぽくもなければ、術とも一線を画してる感じがあるっすよ」
簡単なことから解説するのがやり口のようで、
まずはその他の準備を抜きにした凍てつく波動の撃ち方が記載されている
- 623 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/22(土) 03:32:24.33 ID:2Xd0onRv0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 624 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/22(土) 19:32:19.69 ID:CjfcY2dqO
- 男「まず、精神を集中してその場に立つ」
炎魔「はい」
別に指示をした訳ではないが、彼女はその通りに動くようで、男の方を見て次の指示を待っている
男「……両手の平を対象に向け、腰を落とす」
炎魔「はい」
男「あとは凍てつく波動を放つだけ!って書いてあるぞ」
炎魔「それが分からないんでしょう!!」
- 625 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/23(日) 03:57:14.42 ID:hicBfdX60
- 男の頭は軽く叩かれる
男「まぁそう怒るな」
ぶりっ子「でも、実際どうやるんですかぁ?」
男「俺にはできないんだが……それぞれ打ち消し合う組み合わせの魔力を体内でぶつけ合って、純粋な魔力を精製する過程が必要らしい」
氷魔「……確かに……高度です……」
- 626 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/23(日) 04:05:01.32 ID:hicBfdX60
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 627 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/23(日) 19:33:11.32 ID:hicBfdX60
- 怪盗「盗んでおいてなんですけど、これ禁書なんですよね?」
狙撃少女「もし発動していたら……と思うと怖いですね」
中華「そもそも、凍てつく波動ってなんなんだろうね?」
やる気「そりゃあ、なんか冷気が出るんじゃないすか?」
炎魔「そんなものが禁書になると思いますか!?」
奇妙はポーズをしながら炎魔は叫ぶ
男(……『アレ』じゃないのか?凍てつく波動って……)
かなり心当たりのある男だったが、
念のため本で確認することにした
>>下1……凍てつく波動の効果
- 628 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/23(日) 19:51:00.91 ID:QjstsajUO
- 敵の強化、弱体、状態異常を全て解除する
- 629 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/23(日) 22:01:02.63 ID:hicBfdX60
- そして、男は確認した
やはり、『アレ』だった
男「凍てつく波動は、その名で誤解されがちだが、攻撃を行う技法ではないんだ」
氷魔「……え……そんな……!」
男「指先から迸る波動によって、敵の強化、弱体、状態異常を全て解除する……それが凍てつく波動なんだ」
炎魔「思ったよりめちゃくちゃトリッキーですね!」
- 630 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/24(月) 02:43:16.97 ID:Dswjv9vo0
- ぶりっ子「それが、禁書なんですかぁ?」
男「そうだな、理由は推測だが……肉体の強化や、バリアの類がこれのせいで用をなさなくなったからじゃないか?」
ぶりっ子「それはそうだと思いますけどぉ、それってそんなに問題ですかねぇ?」
怪盗「単純に、そういう魔法を否定しすぎるから禁書に指定されたのか、あるいは……」
狙撃少女「なにか心当たりがあるんですか?」
怪盗「お伽噺ですけどね、魔法のバリアで侵略を防いでいた魔法都市が昔あったとかなんとか」
- 631 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/24(月) 02:57:19.61 ID:Dswjv9vo0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 632 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/24(月) 19:51:24.41 ID:Dswjv9vo0
- 炎魔「もしこんなの使われたら、丸裸じゃないですか!」
中華「そうだね……その都市が訴えたからなのか、その都市が滅んだからなのか……全く関係ない可能性もあるけどね」
やる気「俺っちとしては、かなり好みの技っすね」
氷魔「……そうなのですか……?」
やる気「奇策を力でねじ伏せることができるっすからね。魔王に向いてるっすよ」
ぶりっ子「覚えておいて損はなさそうですが……覚えるのも難しそうですねぇ」
- 633 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/24(月) 21:43:03.02 ID:Dswjv9vo0
- 怪盗「ええ、魔法ではなさそうですが、魔力の操作は要求されますし……魔法に長けた方でなければ覚えられないかもしれませんね」
氷魔「……ここのみなさんなら誰でも……少し努力すればできるようになるとも思いますが……」
狙撃少女「とにかく、便利なので誰かには覚えてもらいましょう」
それから一行は、誰が凍てつく波動を覚えるべきかの会議を始めた
寝るまであまり時間はなかったので、
それは手早く遂行された
>>下1……誰が凍てつく波動を覚えることになった?
- 634 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/24(月) 21:52:12.36 ID:DJoKO1HDO
- 平成少女
- 635 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/25(火) 04:03:34.97 ID:NzDb1seB0
- 問題はそう簡単ではなかった
便利なのは確かだが、氷魔や炎魔でなければ一朝一夕で習得できるような技ではなかったのだ
しかし、氷魔はあまり乗り気でなかったし、炎魔は使いこなせる自信がないと言っていた
男「どうしたものか……」
そう悩んでいると、市長がモニターを起動させた
市長「お悩みですか?私に分かる可能性があるなら、なんでも聞いてください」
- 636 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/25(火) 04:08:25.53 ID:NzDb1seB0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 637 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/25(火) 19:41:07.73 ID:NzDb1seB0
- 中華「怒らないで聞いてほしいんだけど」
市長「感情なんてありませんよ」
それが疑いようのない真実であるかのように市長は言ってのけた
男(嘘つけ……)
中華「禁書を一冊持ち出したんだ」
市長「……そうですか」
かなり険しい顔をしている
これで感情がないと言うのだからすごいものだ
- 638 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/26(水) 01:52:48.92 ID:VzKGvq7B0
- 中華「それで、そこに書いてある凍てつく波動を覚えようってことになったんだけど……誰が覚えたらいいかなって」
市長「事情は分かりました」
氷魔「……助かります……」
市長「やはり、魔力の扱いに長けた______「私、やります!」
オフィスからの中継に、突如新たな人影が映りこんだ
一瞬映像が不明瞭になったが、すぐにピントが合って、
そこに平成少女がいることが明らかになった
- 639 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/26(水) 02:39:41.80 ID:VzKGvq7B0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 640 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/26(水) 18:23:05.49 ID:VzKGvq7B0
- やる気「ん?なんすか?」
平成少女「その技、私覚えたいです!」
かつてないほど積極的な態度だ
よい傾向であると言えるだろう
市長「……だ、そうですが」
ぶりっ子「市長は異論ないんですかぁ?」
市長「いろいろ頑張ってみたい、と先ほど報告されたので。自主性に任せています」
- 641 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/26(水) 20:38:30.66 ID:VzKGvq7B0
- 完全に保護者の顔だった
一行のうち誰も意欲的に習得しようという感じでもなかったため、平成少女に任せることにした
平成少女「いいんですか!?頑張ります!今から受け取りに行きますね!」
禁書を彼女に受け渡した一行は、
その未来に期待しつつ、眠ることにした
- 642 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/27(木) 01:14:26.13 ID:VrN0cT4E0
- 〜翌日・陽週日曜日〜
怪盗「あー……朝ですね」
寝起き特有のがらがら声で彷徨い、
水を一杯飲み干してベッドに腰かけている
朝にも酒にも弱いらしい
狙撃少女「今日、どうするんですか?」
男「一旦市長と話して、問題なさそうならこの街を一旦出ようと思う」
- 643 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/27(木) 01:16:29.46 ID:VrN0cT4E0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 644 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/27(木) 19:09:54.23 ID:VrN0cT4E0
- 一行は市長のオフィスにやってきた
市長「おや、みなさんどうされましたか?」
中華「実は、相談があって……」
市長「はい、なんでしょうか」
氷魔「……昨日の調査で……禁域についての初期調査はできたかと思います……私たちにも元の目的がありますので……一度旅に戻りたいのですが……」
市長「>>下1」
- 645 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/27(木) 19:13:45.30 ID:zuCC1jgw0
- それがいいぞ。禁域の
奥に向かうと命取りだ
- 646 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/28(金) 01:08:34.31 ID:yAm0ucJU0
- 市長「それがいいぞ。禁域の奥に向かうと命取りだ」
やる気「ありがたいっすね」
市長「なんでもすぐに解析できる訳ではありませんから、みなさんを待たせてしまうかもしれませんしね」
一行が支度をして宿を出ようとしていると、平成少女が部屋に入ってきた
平成少女「も……もう行っちゃうんですか……?」
ぶりっ子「本当の目的はこの街にはないんですよねぇ」
- 647 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/28(金) 01:27:56.09 ID:yAm0ucJU0
- 平成少女「その、なんとなくみなさんずっとここにいるものだと思ってました」
怪盗「あはは、確かにここには長く居ましたね」
狙撃少女「お陰様で、あなたにも会えましたね」
準備を終えた一行は出立しようとする
平成少女「……あの、またここに帰ってきますか?」
男「俺たちは冒険者だから、絶対は無理だな……生きてたら、な」
- 648 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/28(金) 02:12:28.05 ID:yAm0ucJU0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 649 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/28(金) 20:07:35.26 ID:s+pKpeeNO
- すみません遅れました
平成少女「約束、してください」
少女は毅然と、そう言ってのけた
男「……そんなに?」
平成少女「それはもう。約束してくれないなら、男さんの秘密バラしちゃいますよ」
男「えっ!?わ……分かった。約束するよ」
- 650 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/28(金) 21:02:43.02 ID:s+pKpeeNO
- 彼女にとっては、男は同じ世界からやってきた唯一の仲間だったのだ
それが手の届く位置から消えるということは、
ある種の暗闇に放り込まれるようなものだった
平成少女「約束ですからね!」
必死そうな少女にしばしの別れを告げて、一行は宿を出た
中華「男の秘密って、なに?」
男「んー……大したことじゃないよ」
氷魔「……その割には……慌てていたようですが……」
男「いや、ほんとほんと!少なくとも、みんなが知って傷つくことじゃないよ!」
- 651 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/29(土) 04:27:11.78 ID:Npvi2SCF0
- 手配した馬車に乗り、北の港を目指す
御者「しかし、北の港へ行きたいだなんて久しぶりのお客だ」
やる気「確かに、その先には極北しかないっすし、街もないっすからね」
御者「見たところ冒険者みたいだが、まさか極北まで行くつもりかい?」
ぶりっ子「そうですよぉ」
御者「そりゃすごいね。強いギルドには見た目だけじゃない『華』があるもんだが、確かにそれを感じるよ」
- 652 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/29(土) 04:27:55.11 ID:Npvi2SCF0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 653 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/29(土) 19:35:52.72 ID:Npvi2SCF0
- 図書館の街は大陸の中ではかなり高地だったようで、馬車はひたすら坂を下っていく
あるとき視界が開けて、一つの港町が下に見えた
怪盗「あそこが北の港ですね!」
狙撃少女「旅も終盤……」
男「ようやくだな」
どこからかカモメの鳴き声がこだましている
- 654 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/30(日) 03:22:32.23 ID:+nJ/k8w30
- 午後の昼下がり、一行は北の港に到着した
【ギルドの資金】72262295
御者「それじゃ、頑張ってくれよ!」
中華「応援ありがとうございます」
御者は馬を引いて去っていった
氷魔「……では……船の予定を調べましょうか……」
- 655 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/30(日) 03:36:11.87 ID:+nJ/k8w30
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 656 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/30(日) 19:10:57.05 ID:+nJ/k8w30
- 船着き場には一つ大きな建物があり、
そこで諸々の取引をしている
普通の街ならば貿易の精査をするような建物であったり、乗船を管理する建物だったり、その他様々な施設が必要となるが、ここはほとんどそういった施設が必要ないので、一つの建物にすべて集まっている
やる気「……そういう訳で、極北行きの船を探してるっす」
局員「なるほど、事情は分かりました」
ぶりっ子「次はいつになるんですかぁ?」
局員「そうですね、次極北行きが出るのは>>下1です」
- 657 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/06/30(日) 19:27:39.25 ID:Ypb0NfHDO
- 明日になります
- 658 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/06/30(日) 22:42:16.43 ID:+nJ/k8w30
- 局員「明日になります」
怪盗「分かりました」
狙撃少女「とりあえずチケットは買っておきましょうか」
一行は極北行きのチケットを購入した
砕氷船は丈夫で大きく作ったものの、極北まで行く人が少ないとのことなので、かなり割安のチケットが手に入った
【ギルドの資金】72260295
- 659 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/01(月) 03:51:34.54 ID:EPs91N8T0
- それから一行は建物から出て、
これからの行動について考えていた
男「宿取るか?」
中華「いや、この街に旅人はほとんどいないし……満室の可能性はないんじゃないかな」
氷魔「……同意見ですね……」
やる気「じゃ、ぶらつくっすかね」
- 660 : ◆UEqqBEVZVY [sage]:2024/07/01(月) 04:03:42.20 ID:EPs91N8T0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 661 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/01(月) 20:02:28.81 ID:EPs91N8T0
- 一行は街に繰り出した
とはいえ、娯楽施設などはなさそうだ
ぶりっ子「レストランがありますねぇ」
炎魔「というより、定食屋でしょうか」
そして、流れるようにその店へ入っていった
店主「らっしゃせー」
怪盗「店長!なんかおすすめのメニューありますか?」
店主「>>下1」
- 662 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/01(月) 20:25:45.63 ID:2djCmV6Lo
- あん? うちには一つしか出すもんねーよ
- 663 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/02(火) 01:09:25.21 ID:/2UUmgYn0
- 店主「あん? うちには一つしか出すもんねーよ」
地方の地元に根差した店にはありがちなことだが、
店主の態度が驚くほど悪い
だが、そういう店の料理は大抵うまい
狙撃少女「ひっ」
男「じゃあそれで、八人前で頼むよ」
店主「あいよ!」
- 664 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/02(火) 01:13:14.28 ID:/2UUmgYn0
- 応答すると、持っていた新聞をカウンターへやって、厨房へと入っていった
ぶりっ子「な……なんですかあの態度ぉ」
男「そう怒るな、飯屋の価値は味で決まるものさ」
中華「そうだね……まぁ、都市に店出すならああはいかないけど」
氷魔「……一つしかない……というのは随分な自信のようにも思います……」
やる気「一品でやってけるほど美味いってことっすよね」
- 665 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/02(火) 01:56:57.64 ID:/2UUmgYn0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 666 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/02(火) 19:52:07.35 ID:/2UUmgYn0
- 中華「刺身っぽいなぁ」
怪盗「港町だからですか?」
中華「それもあるけど、刺身おろしてる時の音がするよ」
その発言に反応し、耳をそばだてる者もいた
だが、聞こえるのは潮騒とそれぞれの息づかいばかりで包丁の音は聞こえなかった
狙撃少女「なにが聞こえてるんですか……?」
- 667 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/02(火) 20:59:28.39 ID:/2UUmgYn0
- 不思議がっていると、店主が海鮮丼を持って出てきた
店主「あいよぉ!」
刺身の数々は非常に鮮やかだった
色味からして新鮮であることが伝わってきている
男「いただきます」
それを口に運べば、その感触にただ驚いた
歯を弾き返すかのようにいきいきとした食材だが、見事な技巧でそれが膜のように薄く刺身となっているのだ
- 668 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/03(水) 01:26:28.89 ID:ax37IkXP0
- 中華「とんでもない技術だ!どこで修行を!?」
店主「親父にみっちり叩き込まれたのよ!」
醤油をつけても変わらず美味だった
そもそも薄く切ってあるので、あまりつけすぎると痛い目を見るが、節度を守れば問題なかった
氷魔「……こういう食べ物も……あるのですね……」
ぶりっ子「うーん、確かにこれはすごく美味しいですねぇ」
店主「折角漁師が獲ってきた魚だからな。あいつらも食いに来よるし、それを台無しにするような真似できんのよ」
- 669 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/03(水) 01:29:29.76 ID:ax37IkXP0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 670 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/03(水) 19:29:01.35 ID:ax37IkXP0
- やる気「だから都会に店出してないんすね」
店主「俺も若い頃は都会に出ようと思ってたがな。親父にここを継いでくれと言われちまって……すっぱり諦めたよ」
中華「……それも、料理人としての幸せってやつなのかな」
出された料理はすぐに平らげられた
怪盗「はぁ〜食べました」
狙撃少女「あの、この辺に観光できる所ってありませんか……?」
店主「>>下1」
- 671 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/03(水) 19:36:42.74 ID:d7y17p23o
- こんな田舎に洒落たところなんてあるか
自然を感じるんだ自然を
- 672 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/04(木) 01:03:37.63 ID:g7m29p6+0
- 店主「こんな田舎に洒落たところなんてあるか」
男「ま、まぁ……」
店主「自然を感じるんだ自然を」
とりあえず店主のアドバイスに従って海辺にやってきた
海岸には冷たい波が打ちつけている
氷魔「……いい波……いい風ですね……」
やる気「なに言ってるんすか!?だいぶ寒いっすよ、ここ!」
- 673 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/04(木) 01:19:21.99 ID:g7m29p6+0
- ぶりっ子「そうですねぇ……海水浴って感じじゃなさそうですしねぇ」
極北からの海流が海岸に届き、その冷気の一端を感じとれる
炎魔「私がその気になれば温水にだってできますよ!」
怪盗「まぁ、それは検討しましょうか」
狙撃少女「釣竿でもあればよかったのですが……」
- 674 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/04(木) 01:51:21.72 ID:g7m29p6+0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 675 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/04(木) 19:35:05.38 ID:g7m29p6+0
- 潮風に吹かれて談話していると、
海からの贈り物がやってきた
男「おい、なんか漂着したぞ」
中華「なんだろ?」
それは近くの岩場に乗り上げ、返す波には乗れず留まることとなった
>>下1……漂着物の正体
- 676 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/04(木) 20:02:58.25 ID:lnbljYMDO
- 赤子を抱いた母親らしき女性
- 677 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/05(金) 00:10:32.35 ID:8DseFwzx0
- 女性「ぅ……くっ……」
氷魔「……これは……!!」
岩場に打ち捨てられていたのは、
一人の女性と、彼女が抱える赤子だった
久しく感じていないタイプの緊張感が一行に走る
やる気「大丈夫っすか!?」
考えるよりも早く彼は跳び、両腕で二人を掬い上げた
- 678 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/05(金) 00:27:45.07 ID:8DseFwzx0
- 赤子「ぁー……あぁー……」
ぶりっ子「まずい!赤ちゃんが弱ってます!」
怪盗「ミルク買ってきます!」
彼女は持ち前の身のこなしで風のように街へと戻っていった
炎魔「ここは、私の出番でしょうね!」
彼女は実体のない炎の翼を現出させると、
それで身を寄せ合う二つの命を包み込み、自分の体も密着させた
- 679 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/05(金) 00:50:18.47 ID:8DseFwzx0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 680 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/05(金) 20:03:13.80 ID:EelV5oMvO
- 母親「はぁぁ……ふぅぅ……」
炎魔「よし!呼吸が安定してきています!」
狙撃少女「すごいです!……あなたがいなければ、相当生還率は下がっていたはず……」
岩場は休めるような環境ではないが、
それでも手を尽くしたことによって確実に回復していっている
- 681 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/05(金) 20:08:19.98 ID:EelV5oMvO
- 怪盗「買ってきました!」
驚くべき速さで怪盗は戻ってきた
瓶に詰められたミルクと、魚の練り物で作られた団子を持っている
狙撃少女「食べさせながら街に戻りましょう!」
彼女は母親を負い、それを後ろから炎魔が暖め、残りのメンバーが手分けしながら買ってきたものを食べさせた
- 682 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/05(金) 20:12:00.93 ID:EelV5oMvO
- 日の暮れないうちに宿まで辿り着き、
大きめの部屋を二つ取った
そして、そのうちの一つに全員が集まり、
母子を介抱していた
母親「……はっ!」
男「やった!目覚めた!」
母親「子供は……私の子供は!?」
中華「今は寝ています。お返ししましょう」
中華は安らかに寝息を立てる赤子を母に返した
母親「あぁ……よかった……!」
- 683 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/05(金) 20:15:03.29 ID:EelV5oMvO
- そこでようやく母親の表情は和らいだ
子供を抱き、涙を流して微笑んでいる
氷魔「……どうにかなりましたね……」
やる気「喫緊の問題は解決したっすけど……」
母親「みなさん、ありがとうございます!なんとお礼を言えばいいのか……!」
ぶりっ子「お礼なんていりませんよぉ。それより、どうして海に流されてたんですかぁ?」
母親「>>下1」
- 684 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/05(金) 20:21:56.41 ID:j+sp6p8N0
- 大波で船がひっくり返ってしまいました
- 685 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/06(土) 04:20:50.10 ID:L1vF1jc40
- 母親「大波で船がひっくり返ってしまいました」
怪盗「ええっ!?」
狙撃少女「他にも流されている人がいるかもしれないということですね?」
母親「いえ……恐らく、その可能性は低いでしょう」
嫌な想像がよぎる
そして、それは事実となって突きつけられるのだ
男「まさか、作為的なものだったのか?」
- 686 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/06(土) 19:31:07.81 ID:aIQc9r9/O
- すみません寝落ちしました
母親「はい……海中の怪物が、高波を使って船をひっくり返したのです」
中華「なんだって!?」
それは、これから極北に向かう自分たちにとっても無視できない情報だった
極寒の海に放り出されれば、
よほど幸運でなければ生きていられない
母親「夫は、私たちを守って身代わりに……」
- 687 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/06(土) 19:33:44.80 ID:aIQc9r9/O
- 涙ながらに語るその姿は非常に痛ましいものだった
彼女らには、生還を喜ぶこともできないのだ
氷魔「……大変不躾なお願いなのですが……」
母親「なんでしょうか……」
氷魔「……私たちとしても……その怪物の情報が必要です……なにか特徴など覚えていらっしゃれば……教えていただけたらと……」
母親「>>下1」
- 688 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 19:43:23.10 ID:Esoa8cx80
- 鯨の様な一角を持った怪物で、咄嗟に見た時は槍を持った人型がそばにいました
- 689 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/06(土) 19:46:22.23 ID:Q+P4YrvDO
- 巨大な手とハンマーしか見えませんでした……
- 690 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/07(日) 02:37:17.71 ID:+lNNMfTN0
- 母親「鯨の様な一角を持った怪物で、咄嗟に見た時は槍を持った人型がそばにいました」
ぶりっ子「……つまり、どういうことなんでしょう?」
怪盗「一角の怪物と、槍を持った人型のなにかがいるってことじゃないですか?」
狙撃少女「もしかしたら、変身しているのかもしれませんよ」
男「……ともかく、嫌なことを思い出させてしまった。忘れてくれ」
- 691 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/07(日) 03:15:53.86 ID:+lNNMfTN0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 692 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/07(日) 19:42:32.37 ID:+lNNMfTN0
- 母親「いえ……お気になさらず」
中華「家はあるんですか?」
母親「はい、この港町にあります」
氷魔「……これから生きていくのは……困難が多いでしょうけれど……私たちも応援しています……」
母親「ありがとうございます。みなさん優しい方なので、この子の世話も、少しお願いしようと思っています……」
彼女は軽く赤ちゃんを撫でた
- 693 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/08(月) 03:17:32.02 ID:B3XV0AG60
- それから一行はその母親を見送り、
宿屋の前に立っていた
やる気「さて、どうするっすか?海洋生物で、しかも魔獣っぽいっすよ」
ぶりっ子「この事故を港の機関が把握してないはずがありません。なにか手がかりを持っている可能性が高いですねぇ」
怪盗「そうですね、行ってみましょうか」
狙撃少女「そうですね……明日の便は欠航かもしれませんけど」
- 694 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/08(月) 03:22:04.89 ID:B3XV0AG60
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 695 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/08(月) 19:15:27.61 ID:B3XV0AG60
- それから一行は港の管理局まで行き、
受付に問い合わせることにした
男「船が一隻転覆したそうだが、知っているか?」
局員「えぇ、明日の便の返金処理でしたら受け付けておりますよ」
男「……いや、いい。それより俺たちは見ての通り冒険者でな、どうにか奴を倒したい。情報が欲しいんだ」
局員「そういうことでしたら……少しお待ちください」
- 696 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/08(月) 21:25:29.18 ID:B3XV0AG60
- その若い局員は、彼よりも年季が入っていそうな局員を連れてきた
中華「あなたは?」
副局長「副局長をやらせてもらっている」
氷魔「……呼ばれたということは……知っているのですか……?……あの魔獣とおぼしき存在について……」
副局長「>>下1」
- 697 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/07/08(月) 22:07:38.10 ID:FsJEXeoUO
- 少し前から討伐の役に立つだろうと、正体を調べていた。まだ情報は少ないが……亡霊に近い存在だということまでは分かった。
- 698 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/09(火) 01:56:30.91 ID:gUo7UbUC0
- 副局長「少し前から討伐の役に立つだろうと、正体を調べていた。まだ情報は少ないが……亡霊に近い存在だということまでは分かった。」
やる気「そうなんすか!?」
ぶりっ子「亡霊系の敵とはあまりやり合ったことないですよねぇ」
怪盗「聖水でもぶち撒けたい所ですが……海じゃ意味なさそうですね」
狙撃少女「スナイパーライフルなら、よほど深くに潜られない限り撃てますよ」
狙撃少女は自信ありげに語る
男「撃つといっても、亡霊だからな。当たらないんじゃ意味なくないか?」
- 699 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/09(火) 02:16:15.96 ID:gUo7UbUC0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 700 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/09(火) 19:32:24.19 ID:gUo7UbUC0
- 狙撃少女「銀の弾丸、というやつですよ」
男「なるほど!それなら亡霊にも当たるだろうな」
中華「じゃあ、後はどう狙うかだね」
氷魔「……よほど高速で動き回られなければ……狙撃少女さんなら当てられそうですね……」
炎魔「じゃあ、私がそこだけ海を干上がらせる!」
やる気「できるんすか!?」
炎魔「……無理かも!」
- 701 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/10(水) 02:39:34.30 ID:lPdiyE970
- 流石に不死鳥の力があるとはいえ、限界はあるようだ
男「でも、そのアイディアは実にいい感じだね」
ぶりっ子「おっ、アレですか?」
男「ああ、海を割ってやるしかないだろう。そうすれば動き回れはしまい」
明日の便への乗船がどれほどキャンセルされるのか、本当に出港するのかは怪しいが、人が乗り込めば乗り込むほど奇跡を行使する際の魔力の消費は押さえられる
- 702 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/07/10(水) 02:49:08.09 ID:lPdiyE970
- 副局長「こりゃたまげた、そんなことができるのか」
男「これでもかってほど魔力使うので、かなり厳しい制約の下ですが」
炎魔「神降ろしだけじゃないんですね、できること」
男「奇跡を代行するだけだから、あの時よりはかなり魔力の消費は抑えられるんだ。それでも人間一人じゃ賄えないし、無理にやろうとすれば反動で死にかねない」
少女神の奇跡は規模こそ小さいものの、それでも一人で使うとしばらくまともに動けなくなるレベルの反動がある
海神の奇跡を一人で使えば、体が即座にバラバラになるだろう
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